JP2014098855A - 観察用光学系及び表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】映像の表示装置とは空間的に異なる領域に映像を観察できるようにする。
【解決手段】観察用眼鏡を用いて、可視光域の一部である特定波長域の映像と可視光域の他の部分の波長域の映像とを重畳した映像を観察する。このとき、光学板12は、入射された特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させ、かつ、他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる。これによって、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察される。
【選択図】図2
【解決手段】観察用眼鏡を用いて、可視光域の一部である特定波長域の映像と可視光域の他の部分の波長域の映像とを重畳した映像を観察する。このとき、光学板12は、入射された特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させ、かつ、他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる。これによって、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察される。
【選択図】図2
Description
本発明は、観察用光学系及び表示システムに係り、特に、映像を観察するための観察用光学系及び表示システムに関する。
従来より、下面から投影した映像をウインドウシールド表面に設けられたフィルムで反射することで、ドライバが車両前方に映像を観察できるようにしたヘッドアップディスプレイが知られている(特許文献1)。
右目用、左目用に異なる波長域を割り当て、それぞれの波長に異なる映像を表示できるディスプレイユニットと、対応する波長のみを透過する眼鏡フィルムとにより、立体視が実現できるステレオ画像再生システムが知られている(特許文献2)。
上記の特許文献1に記載の技術では、投影面が透明であるため、表示装置外に映像があるように見える。しかし、実際には透明板が存在するため、利便・安全上の理由から透明板の設置が困難な場面には応用できない、という問題がある。
また、上記の特許文献2に記載の技術では、一つの表示領域から2倍の映像情報を取り出し、左右の眼に振り分けている。しかし、両映像とも同じ領域に観察されるため、互いに全く異なる映像を与えると両眼視野闘争が生じ両映像を同時に知覚することができない、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に映像を観察できる観察用光学系及び表示システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために第1の発明に係る観察用光学系は、可視光域の一部である特定波長域の映像と前記可視光域の他の部分の波長域の映像とを重畳した映像を観察するための観察用光学系であって、入射された前記特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させ、かつ、前記他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる光学板と、前記光学板を保持するフレームと、を含んで構成されている。
第1の発明によれば、観察用光学系を用いて、可視光域の一部である特定波長域の映像と前記可視光域の他の部分の波長域の映像とを重畳した映像を観察する。このとき、光学板は、入射された前記特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させ、かつ、前記他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる。これによって、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察される。
このように、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察されるため、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に映像を観察できる。
第1の発明に係る光学板は、何れか一方の側の表面に、二つ溝の回折格子が形成されているようにすることができる。
第1の発明に係る光学板は、前記特定波長域を透過させる透過部分と、前記特定波長域を遮蔽する遮蔽部分とが、前記光学板の面方向に交互に配置されるように形成され、前記透過部分における何れか一方の側の表面に、二つ溝の回折格子が形成されているようにすることができる。
第1の発明に係る光学板は、前記特定波長域を透過させる透過部分と、前記特定波長域を遮蔽する遮蔽部分とが、前記光学板の面方向に交互に配置されるように形成され、前記透過部分は、光を屈折させる屈折部と、前記特定波長域の光を透過させ、かつ、前記他の部分の波長域の光を遮蔽するフィルタとが積層されるように形成されているようにすることができる。
第1の発明に係る光学板は、光を反射する第1反射ミラーと、前記第1反射ミラーによって反射された光のうちの前記特定波長域の光を反射し、かつ、前記光学板に入射された光のうちの前記他の部分の波長域の光を透過させる第2反射ミラーとを備えるようにすることができる。
上記の光学板は、2枚の光学板であって、前記フレームは、前記2枚の光学板を保持するメガネ状のフレームであるようにすることができる。
第2の発明に係る表示システムは、上記の観察用光学系と、前記映像を表示する映像表示装置と、を含んで構成されている。
第3の発明に係る観察用光学系は、可視光域の一部である特定波長域の映像を観察するための観察用光学系であって、入射された光を屈折させて透過させる光学板と、前記光学板を保持するフレームと、を含み、前記特定波長域を、峡帯域とする。
第3の発明によれば、観察用光学系を用いて、可視光域の一部である特定波長域の映像を観察する。このとき、光学板は、入射された光を屈折させて透過させる。また、特定波長域が峡帯域であるため、特定波長域の光が一定角度で屈折する。これによって、特定波長域の映像が、映像の表示位置とは異なる位置で観察される。
このように、特定波長域の映像が、映像の表示位置とは異なる位置で観察されるため、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に映像を観察できる。
以上説明したように、本発明の観察用光学系及び表示システムによれば、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に映像を観察できる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の実施の形態では、ユーザが映像観察用眼鏡を装着して表示装置の映像を観察する表示システムに本発明を適用した場合を例に説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る表示システムの映像観察用眼鏡10は、可視光域の一部である特定の波長域の光を一定角度で屈折させ、可視光域の他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる右目用、左目用の2枚の光学板12と、2枚の光学板12を眼前に保持するための眼鏡状のフレーム14とを備えている。なお、映像観察用眼鏡10は、観察用光学系の一例である。
図2に示すように、光学板12は、例えば、赤色波長の一部(630−650nm)である特定波長域を選択的に10度屈折させるように、透明板16の光の入射側と反対側の表面全体に、二つ溝の回折格子18が形成されている。
なお、屈折させる光の特定波長域は、複数の波長域を含んでいてもよく、例えば、Rの一部とGの一部とBの一部であってもよい。また、特定波長域の光の屈折角度は、0度〜90度であればよく、45度以内であることが好ましい。
二つ溝の回折格子18は、周期的な溝の組を有する回折格子であり、各々の組は、広い溝と、近接する狭い溝とを有し、その順序は、所望の光学的効果に従って選択される。二つ溝の回折格子18は、透明板16の表面上に配置された二つの異なる幅のTiO2要
素の周期的に繰り返される組を具備する。なお、本実施の形態で用いる二つ溝の回折格子は、特許文献(特開2012−042955号公報)に記載されたものと同様のものを用いればよく、詳細な説明を省略する。
映像観察用眼鏡10を装着してユーザが観察する映像を表示する表示装置20は、可視光域の一部である特定波長域の映像と可視光域の他の部分の波長域の映像との2つの異なる映像を重畳した重畳映像を表示する。
次に、第1の実施の形態に係る表示システムの作用について説明する。
ユーザが映像観察用眼鏡10を装着して、表示装置20が表示する重畳映像を観察すると、光学板12の二つ溝の回折格子18は、重畳映像の光のうちの特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させ、重畳映像の光のうちの他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる。これによって、図3に示すように、表示装置20からずれた位置に特定波長域で表示した映像20Aが観察され、また、その他の波長域で表示した映像20Bが、表示装置20の位置に観察される。
例えば、5×10cm程度の表示画面を備えた表示装置20を40cmの距離から観察すると、約7cmだけ表示装置20からずれた位置に、特定波長域で表示した映像が観察される。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態の表示システムによれば、特定波長域の光を曲げ、かつ、特定波長域外の光をそのまま透過する光学板を用いた観察用眼鏡をユーザが装着して重畳映像を観察することにより、特定波長域の映像のみがずれて観察され、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察される。このため、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に付加映像を観察できる。例えば、車載された表示装置と、ドライバが装着する映像観察用眼鏡とに本発明を適用した場合には、図4(A)に示すように、表示装置とは異なる領域に、付加映像を観察することができる。また、携帯型の表示装置と、ユーザが装着する映像観察用眼鏡とに本発明を適用した場合には、図4(B)に示すように、表示装置とは異なる領域に、付加映像を観察することができる。
可視光域での波長分離性及び選択的な光の屈曲という性質を持つ光学板を介して重畳映像を観察することにより、特定波長域で描かれた映像を表示装置の外に観察することが出来る。つまり、表示装置により放射された光線のうち、特定波長域の光線は光学板により曲げられた後に眼球に入射するため、本来の位置からずれて観察される。一方、その他の波長域の光線は、曲げられずに光学板を通過するため、肉眼と同様に観察できる。
また、実質的な表示領域が倍増するとともに,表示装置を設置することが出来ない場所に映像を見せることが出来る。
なお、上記の実施の形態では、光学板の光の入射側と反対側の表面に、二つ溝の回折格子を形成した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、光学板の光の入射側の表面に、二つ溝の回折格子を形成してもよい。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、二つ溝の回折格子を形成した部分と、誘電体多層膜によるノッチフィルタを形成した部分とをストライプ状に交互に配置して光学板を構成している点が、第1の実施の形態と異なっている。
図5に示すように、第2の実施の形態に係る表示システムの光学板212は、上記の第1の実施の形態と同様に、透明板216の光の入射側と反対側に二つ溝の回折格子218が形成された部分と、誘電体多層膜によるノッチフィルタ220が形成された部分とが、ストライプ状に配置されるように、面方向に交互に形成されて構成されている。光学板212のストライプ幅は瞳孔径より十分小さいものとする。
ノッチフィルタ220は、特定波長域(例えば、例えば、赤色波長の一部(630−650nm))の光を遮蔽するものであり、特定波長域以外の波長域の光を透過する。ノッチフィルタ220の誘電体多層膜は、例えば、層厚が1μm以下となるように構成されている。
次に、第2の実施の形態に係る表示システムの作用について説明する。
ユーザが映像観察用眼鏡を装着して、表示装置20が表示する重畳映像を観察すると、光学板212の二つ溝の回折格子18は、重畳映像の光のうちの特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させる。また、ノッチフィルタ220は、重畳映像の光のうちの特定波長域の光を遮蔽し、他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる。これによって、表示装置20からずれた位置に特定波長域で表示した映像20Aが観察され、また、その他の波長域で表示した映像20Bが、表示装置20の位置に観察される。
なお、第2の実施の形態に係る表示システムの他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
このように、ストライプ状に形成されたノッチフィルタ部分で、特定波長域以外の波長域の光が透過されるため、特定波長域以外の光の映像の透過性が十分に確保でき、ユーザは、特定波長域の光の映像と共に、特定波長域以外の光の映像を観察することができる。
なお、上記の実施の形態では、光学板の光の入射側と反対側の表面に、二つ溝の回折格子を形成した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、光学板の光の入射側の表面に、二つ溝の回折格子を形成してもよい。
また、2枚の光学板の各々が、二つ溝の回折格子が形成された部分とノッチフィルタが形成された部分とが交互に配置されるように形成されている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、右目用及び左目用の何れか一方の光学板に、二つ溝の回折格子が形成され、他方の光学板に、ノッチフィルタが形成されるように構成してもよい。
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態では、マイクロプリズムとバンドパスフィルタとを積層して形成した部分と、誘電体多層膜によるノッチフィルタを形成した部分とをストライプ状に交互に配置して光学板を構成している点が、第1の実施の形態と異なっている。
図6に示すように、第3の実施の形態に係る表示システムの光学板312は、透明板316の光の入射側と反対側にマイクロプリズム318が形成され、かつ、透明板316の光の入射側に誘電体多層膜によるバンドパスフィルタ320が形成された部分と、誘電体多層膜によるノッチフィルタ220が形成された部分とが、ストライプ状に配置されるように、面方向に交互に形成されて構成されている。光学板312のストライプ幅は瞳孔径より十分小さいものとする。なお、マイクロプリズム318が、屈折部の一例である。
バンドパスフィルタ320は、特定波長域(例えば、赤色波長の一部(630−650nm))のみの光を透過する。バンドパスフィルタ320の誘電体多層膜は、例えば、層厚が1μm以下となるように構成されている。マイクロプリズム318は、バンドパスフィルタ320及び透明板316を透過した特定波長域の光を、所定角度だけ屈折させる。マイクロプリズム318による光の屈折角度は、0度〜90度であればよく、45度以内であることが好ましい。
また、1つのマイクロプリズム318は、例えば、幅が500μm以下となるように構成されている。
次に、第3の実施の形態に係る表示システムの作用について説明する。
ユーザが映像観察用眼鏡を装着して、表示装置20が表示する重畳映像を観察すると、光学板312のストライプ状に形成されたバンドパスフィルタ320は、重畳映像の光のうちの特定波長域の光のみを透過させ、マイクロプリズム318は、当該特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させる。また、光学板312のストライプ状に形成されたノッチフィルタ220は、重畳映像の光のうちの特定波長域の光を遮蔽し、他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる。これによって、表示装置20からずれた位置に特定波長域で表示した映像20Aが観察され、また、その他の波長域で表示した映像20Bが、表示装置20の位置に観察される。
なお、第3の実施の形態に係る表示システムの他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
このように、特定波長域の光を曲げるバンドパスフィルタ及びマイクロプリズムと、特定波長域外の光をそのまま透過するノッチフィルタとがストライプ状に交互に形成された光学板を用いた観察用眼鏡をユーザが装着して重畳映像を観察することにより、特定波長域の映像のみがずれて観察され、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察されるため、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に付加映像を観察できる。
なお、上記の実施の形態では、光学板の光の入射側と反対側にマイクロプリズムが形成され、かつ、光学板の光の入射側に誘電体多層膜によるバンドパスフィルタが形成される場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、光学板の光の入射側にマイクロプリズムが形成され、かつ、光学板の光の入射側と反対側に誘電体多層膜によるバンドパスフィルタが形成されてもよい。
また、2枚の光学板の各々が、マイクロプリズムとバンドパスフィルタとが積層された部分と、ノッチフィルタが形成された部分とが交互に配置されるように形成されている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、右目用及び左目用の何れか一方の光学板に、マイクロプリズムとバンドパスフィルタとの積層構造が形成され、他方の光学板に、ノッチフィルタが形成されるように構成してもよい。
次に、第4の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態では、誘電体多層膜ミラーと鏡とを組み合わせて光学板を構成している点が、第1の実施の形態と異なっている。
図7に示すように、第4の実施の形態に係る表示システムの光学板412は、光を反射する鏡414と、特定波長域の光を反射し、他の部分の波長域の光を透過させる誘電体多層膜ミラー416とを備えている。眼鏡状のフレーム14は、右目用の光学板412を構成する鏡414及び誘電体多層膜ミラー416と左目用の光学板412を構成する鏡414及び誘電体多層膜ミラー416とを眼前に保持する。なお、鏡414が、第1反射ミラーの一例であり、誘電体多層膜ミラー416が、第2反射ミラーの一例である。
鏡414は、入射された光を反射し、鏡414により反射した光が、誘電体多層膜ミラー416に入射される。このとき、誘電体多層膜ミラー416により、鏡414により反射した光のうち、特定波長域(例えば、例えば、赤色波長の一部(630−650nm))の光のみが反射される。また、光学板412に入射された光のうち、特定波長域以外の波長域の光が、誘電体多層膜ミラー416を透過する。
誘電体多層膜ミラー416の誘電体多層膜は、例えば、層厚が1μm以下となるように構成されている。鏡414及び誘電体多層膜ミラー416の組み合わせにより、入射された光のうちの特定波長域の光を、所定角度屈折させる。鏡414及び誘電体多層膜ミラー416の組み合わせによる光の屈折角度は、0度〜90度であればよく、45度以内であることが好ましい。
次に、第4の実施の形態に係る表示システムの作用について説明する。
ユーザが映像観察用眼鏡を装着して、表示装置20が表示する重畳映像を観察すると、光学板412の鏡414は、重畳映像の光を反射し、誘電体多層膜ミラー416は、反射された重畳映像の光のうちの特定波長域の光のみを反射させ、ユーザの眼に向かって出射する。また、誘電体多層膜ミラー416は、表示装置20が表示した重畳映像の光のうちの他の部分の波長域の光を透過させ、ユーザの眼に向かって出射する。これによって、表示装置20からずれた位置に特定波長域で表示した映像20Aが観察され、また、その他の波長域で表示した映像20Bが、表示装置20の位置に観察される。
誘電体多層膜ミラー416としてダイクロイックミラーを用いた、第4の実施の形態に係る映像観察用眼鏡を装着して、図8(A)に示すような、表示装置20が表示する重畳映像を観察すると、図8(B)に示すように、表示装置20からずれた位置に特定波長域で表示した映像が観察され、また、その他の波長域で表示した映像が、表示装置20の位置に観察される。
このように、鏡と、特定波長域の光を曲げ、かつ、特定波長域外の光をそのまま透過する誘電体多層膜ミラーとを備えた光学板を用いた観察用眼鏡をユーザが装着して重畳映像を観察することにより、特定波長域の映像のみがずれて観察され、特定波長域の映像が、可視光域の他の部分の波長域の映像とは異なる位置で観察されるため、映像の表示装置とは空間的に異なる領域に付加映像を観察できる。
次に、第5の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第5の実施の形態では、波長選択性のない回折格子が形成された光学板を用いている点と、表示装置が、峡帯域光で表示した映像を出力している点とが第1の実施の形態と異なっている。
図9に示すように、第5の実施の形態に係る光学板512は、透明板の光の入射側及び反対側の少なくとも一方の表面全体に、波長選択性のない回折格子が形成されている。
映像観察用眼鏡を装着して観察する映像を表示する表示装置520は、可視光域の一部である峡帯域(帯域幅が50nm以下)の光の映像を表示する。表示装置520として、例えばレーザープロジェクタを用いることができる。
次に、第5の実施の形態に係る表示システムの作用について説明する。
ユーザが映像観察用眼鏡を装着して、表示装置20が表示する峡帯域の光の映像を観察すると、光学板512の回折格子において、表示装置520から発せられた光が+1次もしくは−1次の回折をした後、眼球に入射することで、表示装置520の外に映像を観察することが出来る(図9のM参照)。このとき、波長により回折の角度が異なるため広帯域光ではぼやけた像となってしまうが、峡帯域光を用いることにより鮮明な像を観察することが出来る。
このように、峡帯域である特定波長域の映像が、映像の表示位置とは異なる位置で観察されるため、図4(C)に示すように、表示装置を設置することが出来ない場所において、映像を観察できるようにすることができる。
なお、上記の各実施の形態において、2枚の光学板を、眼鏡状のフレームが保持するように構成された観察用眼鏡に本発明を適用した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、1つの光学板をフレームが保持するように構成された観察用光学系(例えば、ルーペ)に本発明を適用してもよい。
10 映像観察用眼鏡
12、212、312、412、512 光学板
14 フレーム
16、216、316 透明板
18 回折格子
20、520 表示装置
20A、20B映像
218 回折格子
220 ノッチフィルタ
318 マイクロプリズム
320 バンドパスフィルタ
414 鏡
416 誘電体多層膜ミラー
12、212、312、412、512 光学板
14 フレーム
16、216、316 透明板
18 回折格子
20、520 表示装置
20A、20B映像
218 回折格子
220 ノッチフィルタ
318 マイクロプリズム
320 バンドパスフィルタ
414 鏡
416 誘電体多層膜ミラー
Claims (8)
- 可視光域の一部である特定波長域の映像と前記可視光域の他の部分の波長域の映像とを重畳した映像を観察するための観察用光学系であって、
入射された前記特定波長域の光を一定角度で屈折させて透過させ、かつ、前記他の部分の波長域の光を屈折させずに透過させる光学板と、
前記光学板を保持するフレームと、
を含む観察用光学系。 - 前記光学板は、何れか一方の側の表面に、二つ溝の回折格子が形成されている請求項1記載の観察用光学系。
- 前記光学板は、前記特定波長域を透過させる透過部分と、前記特定波長域を遮蔽する遮蔽部分とが、前記光学板の面方向に交互に配置されるように形成され、前記透過部分における何れか一方の側の表面に、二つ溝の回折格子が形成されている請求項1記載の観察用光学系。
- 前記光学板は、前記特定波長域を透過させる透過部分と、前記特定波長域を遮蔽する遮蔽部分とが、前記光学板の面方向に交互に配置されるように形成され、前記透過部分は、光を屈折させる屈折部と、前記特定波長域の光を透過させ、かつ、前記他の部分の波長域の光を遮蔽するフィルタとが積層されるように形成されている請求項1記載の観察用光学系。
- 前記光学板は、光を反射する第1反射ミラーと、前記第1反射ミラーによって反射された光のうちの前記特定波長域の光を反射し、かつ、前記光学板に入射された光のうちの前記他の部分の波長域の光を透過させる第2反射ミラーとを備える請求項1記載の観察用光学系。
- 前記光学板は、2枚の光学板であって、
前記フレームは、前記2枚の光学板を保持するメガネフレームである
請求項1〜請求項5の何れか1項記載の観察用光学系。 - 請求項1〜請求項6の何れか1項記載の観察用光学系と、
前記映像を表示する映像表示装置と、
を含む表示システム。 - 可視光域の一部である特定波長域の映像を観察するための観察用光学系であって、
入射された光を屈折させて透過させる光学板と、
前記光学板を保持するフレームと、
を含み、
前記特定波長域を、峡帯域とする
観察用光学系。
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