JP2014095995A - 視差を付加する装置、方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】所望のオブジェクトについて立体視画像表示が可能な電子文書データを、簡易な方法によって得る。
【解決手段】オブジェクトを複数の領域に分割する分割手段と、分割により得られた複数の領域の夫々に異なる視差を設定する設定手段とを有することを特徴とする装置により、所望のオブジェクトについて立体視画像表示が可能な電子文書データを得ることができる。例えば吹き出しに対して、違和感のない3Dプレゼンテーション効果が演出できる。
【選択図】図13
【解決手段】オブジェクトを複数の領域に分割する分割手段と、分割により得られた複数の領域の夫々に異なる視差を設定する設定手段とを有することを特徴とする装置により、所望のオブジェクトについて立体視画像表示が可能な電子文書データを得ることができる。例えば吹き出しに対して、違和感のない3Dプレゼンテーション効果が演出できる。
【選択図】図13
Description
本発明は、視差を付加する装置、方法及びプログラムに関する。
昨今、3D映画等における立体視画像表示技術が普及しつつある。また、3Dプロジェクタが登場したことにより、映画館や家庭における娯楽用途だけでなく、一般企業におけるプレゼンテーションといったビジネス用途においても、3Dによる映像表示の利用場面が増えていくことが予想される。
人間が物を見る時、左眼と右眼で物の見える位置は微妙にずれている。左右の眼それぞれで見たずれのある2つの画像が脳内で1つの画像に変換されることにより、人間は物を立体的に認識している。つまり、左右それぞれの眼で捉えられた2つの画像のずれ量によって人間は奥行きを感じている。立体視画像表示技術ではこのような人間の眼の性質を利用している。
立体視画像の表示を可能にする従来の3D画像データは、3Dカメラに代表される専用の装置を使って作成されるか、或いは2D画像データを3D画像データに変換するための専用の装置を使って作成されている。つまり、いずれにしても3D画像データを得るための専用の装置が必要であった。
また、特許文献1に開示された技術では、視差のある複数の画像の全体が立体視画像として表示可能な画像データに変換され、立体視画像として表示する必要のない部分まで3D画像データ化されていた。
また、プレゼンテーションにおいて、対象の図などに対して作成者が訴えたい内容を吹き出しなど情報で付与する場合がある。この吹き出しに対して強調した効果を演出するために従来の2Dプレゼンテーションであれば、文字を太字にする、吹き出しを大きくするなどの強調効果を与えていたが、3Dプレゼンテーションでは飛び出し効果を与えることが想定される。このような場合に、吹き出しと指し示す対象の図などに、結果として異なる飛び出し量の効果を与えることとなり、視聴者は吹き出しが対象オブジェクトの手前の部分を指し示し、対象オブジェクトを差し示していないという違和感が発生する。特許文献2に開示された技術では、対象の移動や、対象の変更に対して、吹き出しが正しく指し示すことはできるが、3D効果に対しての飛び出し量の違いによる違和感を解決していない。
オブジェクトを複数の領域に分割する分割手段と、分割により得られた複数の領域の夫々に異なる視差を設定する設定手段とを有することを特徴とする装置。
本発明によれば、所望のオブジェクトについて立体視画像表示が可能な電子文書データを、簡易な方法によって得ることができる。
加えて、例えば、吹き出しオブジェクトや矢印オブジェクトなどのような他のオブジェクトを指し示すオブジェクトと対象オブジェクトに対して異なる3D効果が与えられえている場合でも、対象オブジェクトを指し示すように表示することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
図1は、本実施例に係る情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
情報処理装置1001は、PC等であり、CPU1002、メモリ1003、HDD1004、入力I/F部1005、外部I/F部1006で構成される。
各部を統括的に制御するプロセッサ(CPU)1002は、制御プログラムを読み出して各種制御処理を実行する。
メモリ1003は、ROMとRAMで構成される。ROMは、CPU1002で実行される各種命令(OSやアプリケーションプログラム等)を記憶する。RAMは、CPU1002の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
HDD1004は、RAMに読み出されるプログラムや実行結果などの格納領域として用いられる。
操作部1005は、キーボードやマウス、或いはタッチパネル式のLCD表示部などで構成され、この操作部1005を介してユーザは各種操作指示を行う。操作部1005で入力された情報は、CPU1002に伝えられて所望の処理が実行され、その処理結果等は不図示の外部モニタ或いはLCD表示部に表示される。すなわち、情報処理装置としては、入力操作にキーボードやマウス等を用いる一般的なPCでもよいし、キーボードやマウスを用いないタブレット端末であってもよい。
外部インタフェース部1006は、LAN等のネットワークを介して、画像形成装置等の外部装置との通信を行う。
なお、本実施例に係る情報処理装置で生成された電子文書データは、立体視画像の表示が可能な外部モニタ或いは3Dプロジェクタに出力される。
(電子文書データの生成処理)
図2は、本実施例に係る情報処理装置において、立体視画像の表示を可能にする電子文書データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムをROMからRAM上に読み込んだ後、CPU1002によって該プログラムを実行することによって実施される。
図2は、本実施例に係る情報処理装置において、立体視画像の表示を可能にする電子文書データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムをROMからRAM上に読み込んだ後、CPU1002によって該プログラムを実行することによって実施される。
ステップ201において、CPU1002は、プレゼンテーション用アプリケーション(以下、単に「アプリ」と呼ぶ。)上で作成された電子文書の処理対象ページ内に、立体視画像として表示する旨が指定されたオブジェクトがあるかどうかを判定する。図3は、アプリ中でユーザが、オブジェクトに対して立体視画像として表示する旨の指定を行うためのUI画面の一例を示している。図3の(a)は、図形描画ツールバーの中の“図形の効果”のプルダウン表示によって表示されるメニューリスト内で指定する場合のUI画面である。メニューリストの中から“3D表示”を選択することで3Dオブジェクトの指定がなされる。図3の(b)は、図形描画ツールバーの中の“配置”の中の“オブジェクトの選択と表示”のサブウィンドウ内で指定する場合のUI画面である。3Dオブジェクトに指定されたオブジェクトの横には“3D”と書かれたアイコンが付加されているのが分かる。このようなUI画面を介して、オブジェクト単位で「3D表示」の指定がなされると、当該オブジェクトについては立体視表示を可能にする視差のある画像データ(以下、「3D画像データ」と呼ぶ。)が生成される。なお、上記UI画面を介してユーザがオブジェクト単位で指定した内容は、メモリ1003内のRAMに保存される。処理対象ページ内のオブジェクトに対し、「3D表示」の指定がなされていると判定された場合、ステップ202に進む。一方、「3D表示」が指定されたオブジェクトがないと判定された場合はステップ205に進む。
ステップ202において、CPU1002は、3Dスライドショーの設定を取得する。本実施例における3Dスライドショー設定には、“変換効果設定”が含まれる。図4は、アプリ中で、ユーザが3Dスライドショー設定を行うためのUI画面の一例を示している。図4の例では、設定ツールバーの中の“3Dスライドショーの設定”のサブウィンドウ内で、“変換効果設定”の設定を行う。なお、この3Dスライドショー設定は、オブジェクト単位やページ単位ではなく、文書単位でなされるものである。
変換効果設定について説明する。変換効果設定では、指定された変換効果の内容(ここでは、「大きい」、「普通」、「小さい」のうちのいずれか)に応じて、3Dオブジェクトの透過率を段階的に変化させる。図6は、変換効果設定の説明図である。視聴者からの距離を5段階(ここでは、遠い、やや遠い、普通、やや近い、近い)に分け、それぞれの距離における透過率を、変換効果の大小(ここでは、「大きい」、「普通」、「小さい」の3段階)に応じて変化させている。図6の例では、変換効果が「大きい」に設定された場合、視聴者からの距離が近い3Dオブジェクトから順に0%、20%、40%、60%、80%のように透過率が変化する。同様に、変換効果が「普通」に設定された場合、視聴者からの距離が近い3Dオブジェクトから順に0%、10%、20%、30%、40%のように透過率が変化する。同じく、変換効果が「小さい」に設定された場合、視聴者からの距離が近いオブジェクトから順に0%、5%、10%、15%、20%のように透過率が変化する。このように、いずれの場合も視聴者からの距離が遠くなるにつれて透過率は段階的に高くなる。透過率が高い程に3Dオブジェクトの色は薄れて視聴者は遠くにあると感じることから、設定された変換効果が大きい場合には最大透過率が大きくなるように、設定された変換効果が小さい場合には最大透過率が小さくなるように各値が定められている。図6に示した変換効果設定の内容は一例であり、例えば、設定可能な変換効果を5段階にしたり、透過率を10段階に細分化してもよい。なお、本実施例ではユーザが変換効果を特に指定しない場合は、デフォルト設定の内容(例えば「普通」)が適用されるものとする。
図2のフローチャートの説明に戻る。
ステップ203において、CPU1002は、「3D表示」が指定された3Dオブジェクトについての飛び出し効果についての設定内容を、オブジェクト毎に取得する。図7は、アプリ中で、ユーザが3Dオブジェクト毎に飛び出し効果の設定を行うためのUI画面の一例を示している。図7で示すUI画面は、図3の(b)を前提としている。図3の(b)において、3Dオブジェクトの横にある“3D”のアイコンが押下された場合に表示されるサブウィンドウにおいて飛び出し効果の設定を行う。この飛び出し効果設定では、指定された3Dオブジェクトを、表示画面からどの程度飛び出して見えるようにするのかを設定する。図7の例では、1〜3の3段階で設定可能となっており、値が大きいほど表示画面から飛び出て見える度合いが大きくなる。なお、飛び出し効果設定で3が設定されると、両眼視差は両眼間隔と同じになるものとする。また、2が設定されると、両眼視差は両眼間隔の2/3となる。また、1が設定されると、両眼視差は両眼間隔の1/3となる。また、0は設定できないものとする(もはや3Dオブジェクトではなくなってしまうため)。
図5は立体視画像表示の対象となるオブジェクト(以下「3Dオブジェクト」と呼ぶ。)の表示画面からの飛び出し位置と3Dオブジェクトの表示画面上のずらし量(両眼視差)の関係を示す図である。ここで表示画面の位置からユーザの視聴位置までの距離をL(なお、Lは予め設定されているものとする)、3Dオブジェクトの表示画面上のずらし量(両眼視差)をp、ユーザの両眼間隔をe、表示画面の位置から飛び出し位置までの距離(飛び出し量)をdとする。この場合において、表示画面の位置、視聴位置、及び飛び出し位置の相互間には以下の式(1)が成立する。
d:p=(L−d):e
そして上記式(1)から、飛び出し量dは、以下の式(2)によって求められることになる。
そして上記式(1)から、飛び出し量dは、以下の式(2)によって求められることになる。
d=pL/(p+e)
例えば、L=5000mm、両眼間隔e=65mm(成人の場合)、そして飛び出し効果が3(即ち、p=65mm)と仮定すると、飛び出し量dは2500mmとなる。即ち、オブジェクトは、画面とユーザの視聴位置の真ん中まで飛び出してくることになる。
例えば、L=5000mm、両眼間隔e=65mm(成人の場合)、そして飛び出し効果が3(即ち、p=65mm)と仮定すると、飛び出し量dは2500mmとなる。即ち、オブジェクトは、画面とユーザの視聴位置の真ん中まで飛び出してくることになる。
L=5000mm、e=65mm、飛び出し効果が2(p=43mm)と仮定すると、飛び出し量dは1991mmとなる。
L=5000mm、e=65mm、飛び出し効果が1(p=21mm)と仮定すると、飛び出し量dは1221mmとなる。
図2のフローチャートの説明に戻る。
ステップ204において、CPU1002は、「3D表示」が指定された3Dオブジェクトについて、3D画像データを生成する。3D画像データ生成処理の詳細については後述する。
ステップ205において、CPU1002は、3D表示が指定されなかったオブジェクトについて、2D画像データ(左眼用画像と右眼用画像との間に視差のない画像データ)を生成する。
ステップ206において、CPU1002は、ステップ204で生成された3D画像データとステップ205で生成された2D画像データとを合成する。
ステップ207において、CPU1002は、アプリ上で作成された電子文書内に未処理のページがあるかどうかを判定する。未処理のページがあればステップ201に戻り、ステップ201〜ステップ206を繰り返す。一方、全てのページの処理が完了していれば、本処理を終える。
このようにして、特定のオブジェクト毎に立体視画像で表示可能なプレゼンテーション用電子文書データが得られる。
図8は、3D画像データ生成処理(S204の処理)の流れを示すフローチャートである。
ステップS901において、CPU1002は、3Dオブジェクトに対して、後述する図12(c)で示すメモリテーブル61001内の関連オブジェクトID情報が設定されていれば、図13で後述する関連オブジェクトを持つオブジェクトの3D画像データ生成処理を実施する。(ステップS906)
ステップS902において、CPU1002は、3Dオブジェクトに対して、後述する図24(c)で示すメモリテーブル62001内の始点の飛び出し効果情報と終点の飛び出し効果情報が異なれば、図26で後述する関連オブジェクトを持つオブジェクトの3D画像データ生成処理を実施する。(ステップS905)
ステップS903において、CPU1002はステップ203で取得した3Dオブジェクトの飛び出し効果設定の設定内容に基づいて、3Dオブジェクトの両眼視差を決定する。
ステップS902において、CPU1002は、3Dオブジェクトに対して、後述する図24(c)で示すメモリテーブル62001内の始点の飛び出し効果情報と終点の飛び出し効果情報が異なれば、図26で後述する関連オブジェクトを持つオブジェクトの3D画像データ生成処理を実施する。(ステップS905)
ステップS903において、CPU1002はステップ203で取得した3Dオブジェクトの飛び出し効果設定の設定内容に基づいて、3Dオブジェクトの両眼視差を決定する。
3Dオブジェクトの両眼視差は、
ユーザの両眼間隔×3Dオブジェクトの飛び出し効果設定/3によって決まる。
ユーザの両眼間隔×3Dオブジェクトの飛び出し効果設定/3によって決まる。
即ちユーザの両眼間隔を65mmと仮定すると
3Dオブジェクトの飛び出し効果設定が3の場合のDオブジェクトの両眼視差は65mmであり、
3Dオブジェクトの飛び出し効果設定が2の場合のDオブジェクトの両眼視差は43mmであり、
3Dオブジェクトの飛び出し効果設定が1の場合のDオブジェクトの両眼視差は21mmである。
3Dオブジェクトの飛び出し効果設定が3の場合のDオブジェクトの両眼視差は65mmであり、
3Dオブジェクトの飛び出し効果設定が2の場合のDオブジェクトの両眼視差は43mmであり、
3Dオブジェクトの飛び出し効果設定が1の場合のDオブジェクトの両眼視差は21mmである。
ステップS904において、CPU1002は、ステップS903で設定された両眼視差の情報に基づいて、左眼用画像と右眼用画像とからなる3D画像データを生成する。以下、図9を参照しつつ具体的に説明する。図9は、3Dオブジェクトに指定されたグラフ1101と3Dオブジェクトには指定されていない文字オブジェクト1102とで構成されるスライドの一例を示している。この場合、3Dオブジェクトに指定されたグラフ1101の部分は、以下のようにして3D画像データ化される。
3D画像データ化されるにあたって、オブジェクトをビットマップ化し、得られたビットマップ画像を左目用画像メモリと右目用画像メモリに保存する。
ここで例えば表示画面の解像度がYdpi(即ち、25.4mmあたりY画素存在する)と仮定すると65mmずらす場合(即ち、飛び出し効果設定が3で、両眼視差が65mmの場合)
ずらし画素数=65×Y/25.4画素ずらすことになる。
ずらし画素数=65×Y/25.4画素ずらすことになる。
実際は左右均等にずらすので、ずらし画素数=65×Y/25.4/2ピクセルずらす(もちろん、ずらし画素数が整数でない場合は四捨五入によて整数画素数分ずらされることになる)。
従って、S904では、右目用画像のグラフ1101を上記ピクセル数分右にずらす。同様に、左目用画像についても同じ画素数だけ左にずらす。
一方、文字オブジェクト1102は、3Dオブジェクトには指定されていないオブジェクトなので、そのオブジェクトから得られたビットマップ画像を左目用画像メモリと右目用画像メモリに保存する。
未処理の3DオブジェクトがあればS901に戻り、全ての3Dオブジェクトに対してS901以降の処理を行う。
(3D画像データの表示処理)
次に、情報処理装置における3D画像データの表示処理について説明する。
次に、情報処理装置における3D画像データの表示処理について説明する。
図10は、情報処理装置において3D画像データを表示する処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムをROMからRAM上に読み込んだ後、CPU1002によって該プログラムを実行することによって実施される。
ステップ1301において、CPU1002は、3Dスライドショーを実行する旨の指示がユーザからなされたかどうかを判定する。図11は、アプリ中で、ユーザが3Dスライドショーの実行を指示するためのUI画面の一例であり、“プレゼンテーションの表示”のツールバーの中にある「3Dスライドショー」を選択すると、3Dスライドショーの実行が指示される。このようなUI画面を介して、3Dスライドショーの実行が指示されている場合、ステップ1302に進む。一方、3Dスライドショーの実行が指示されていなければ、本処理を抜ける。
ステップ1302において、CPU1002は、3Dスライドショーの対象となる電子文書ファイルにおける表示対象のページ内に3Dオブジェクトがあるかどうかを判定する。ページ内に3Dオブジェクトがあれば、ステップ1303に進む。一方、ページ内に3Dオブジェクトがなければ、ステップ1304に進む。
ステップ1303において、CPU1002は、3Dオブジェクトがあるページを3Dスライドショーで表示する。
ステップ1304において、CPU1002は、3Dオブジェクトのないページを通常のスライドショー(2Dスライドショー)で表示する。
ステップ1305において、CPU1002は、3Dスライドショーの実行が指示された電子文書ファイル内に未表示のページがあるかどうかを判定する。未表示のページがあれば、ステップ1302に戻り、ステップ1302〜ステップ1304の処理を繰り返す。一方、全てのページの表示が完了していれば、本処理を終える。
本実施例では、情報処理装置内のメモリ1003に格納されたプログラムに基づいて一連の処理を行う態様について説明したが、プログラムは情報処理装置の外部から提供してもよい。その場合、LAN等のネットワークを介してプログラムが提供されると共に、一連の処理に必要なデータやパラメータも提供される。
ここからは、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトとの3Dの飛び出し効果の差異による表示の違和感を補正する処理について述べる。
(吹き出しオブジェクト、関連オブジェクト、メモリ構成の概念図)
図12(a)は、不図示の外部モニタ或いはLCD表示部等に表示される吹き出しオブジェクト51001および関連オブジェクト51101の配置の例を示した図である。図12(b)は吹き出しオブジェクト51001を示した図である。図12(c)はメモリ1003内に保存領域が確保されている、吹き出しオブジェクト51001の各種情報を保存しているメモリテーブル61001を示した図である。
図12(a)は、不図示の外部モニタ或いはLCD表示部等に表示される吹き出しオブジェクト51001および関連オブジェクト51101の配置の例を示した図である。図12(b)は吹き出しオブジェクト51001を示した図である。図12(c)はメモリ1003内に保存領域が確保されている、吹き出しオブジェクト51001の各種情報を保存しているメモリテーブル61001を示した図である。
一例として、操作部1005を使用して吹き出しオブジェクト51001が指し示す対象として、関連オブジェクト51101が設定されているものとする。
図12(c)のメモリテーブル61001で管理されている情報は、CPU1002でオブジェクト51001を判別するためのID情報と、関連オブジェクト51101のID情報と、オブジェクトの種別情報、図5で説明した3D効果のありなしが指定されている。もしくは、図5で説明した飛び出し効果量、一例として左上を基準とした起点座標、オブジェクトの大きさ。それから吹き出しオブジェクトの矢印部の起点座標、吹き出しオブジェクトの矢印部の先端座標、後述する図13のステップS20003で算出された矢印部の分割数、および分割視差補正値が保存されている。それ以外の吹き出しオブジェクト51001を構成するためのテキスト情報などは図示および説明を省略する。
(吹き出しオブジェクトの分割処理による、3D画像のデータ生成処理)
図13は、図8のステップS906の、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトの飛び出し効果の差異による表示の違和感を補正するための、吹き出しオブジェクトの矢印部の分割処理、および3D画像のデータ生成処理示したフローチャートである。
図13は、図8のステップS906の、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトの飛び出し効果の差異による表示の違和感を補正するための、吹き出しオブジェクトの矢印部の分割処理、および3D画像のデータ生成処理示したフローチャートである。
CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル61001内の関連オブジェクトID情報から関連オブジェクトがあるかどうかを判別する(ステップS20001)。関連オブジェクトがなければ、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS20006)。
ステップS20001において関連オブジェクトがあれば、以下の処理に移る。即ち、CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル61001内の飛び出し効果情報と、関連オブジェクト51101の図示しないメモリテーブルの飛び出し効果情報が、異なるかどうかを判別する(ステップS20002)。飛び出し効果が同じであれば、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS20006)。
ステップS20002において飛び出し効果が異なれば、CPU1002は補正量の差から、図8のステップ901およびステップ902と同様の算出処理によって、ずらし量の差を算出する。一例として、矢印オブジェクト51001の飛び出し効果設定を3、関連オブジェクト51101の飛び出し効果設定を2とすると、2つのオブジェクトの両眼視差の差分は、
65mm−43mm=22mm
となり、図示しないディスプレイの解像度を600dpiとすると、ずらし画素数の差分は、
22×600/25.4=519.685・・・
となり、四捨五入するとずらし画素数は520となる。このずらし画素数の差を、補正基準値Zを元に分割数を決定する。一例として補正基準値Zを85とすると、分割数は
520/85=6.117・・・
となり、四捨五入して1を加えた7という複数の数が分割数となる。
65mm−43mm=22mm
となり、図示しないディスプレイの解像度を600dpiとすると、ずらし画素数の差分は、
22×600/25.4=519.685・・・
となり、四捨五入するとずらし画素数は520となる。このずらし画素数の差を、補正基準値Zを元に分割数を決定する。一例として補正基準値Zを85とすると、分割数は
520/85=6.117・・・
となり、四捨五入して1を加えた7という複数の数が分割数となる。
この補正基準値Zは、本画像処理装置が任意に設定した値でもよく、操作部1005を使用してユーザが設定した値でもよく、同様に操作部1005を使用してユーザが分割数を設定してもよい。
さらに、分割数をメモリテーブル61001に保存する。同様に、分割数から、ずらし画素数を計算すると520/(7−1)=86.666となり四捨五入した87をメモリテーブル61001に保存する。(ステップS20003)
CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001の矢印部分を左右の視差画像を作るために水平方向に7等分した画像データをそれぞれ形成して、メモリ1003に保存する(ステップS20004)。
CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001の矢印部分を左右の視差画像を作るために水平方向に7等分した画像データをそれぞれ形成して、メモリ1003に保存する(ステップS20004)。
図14は、吹き出しオブジェクト51001が、テキスト部と7等分に分割された図を示す。図13のステップS20004の分割処理によって、テキスト部51002と、分割矢印部51003、51004、51005、51006、51007、51008、51009が作成される。
図13のフローチャートの説明に戻る。
CPU1002は、右目用視差画像として、テキスト部51002を65mm×600/25.4=1535.433となり四捨五入した1535画素分だけ右にずらして配置する。CPU1002は、右目用視差画像として、対象オブジェクト51101を43mm×600/25.4=1015.748となり、1016画素分だけ右にずらして配置する。
CPU1002は、右目用視差画像として、分割矢印部51009を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部51008を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87を加えた1103画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部51007を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×2=174を加えた1190画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部51006を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×3=261を加えた1277画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部51005を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×4=384を加えた1364画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部51004を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×5=435を加えた1451画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部51003をテキスト部オブジェクト1002と同じ1535画素分だけ右にずらして配置する。
同様に、CPU1002は、左目用視差画像として、テキスト部51002を65mm×600/25.4=1535.433となり四捨五入した1535画素分だけ左にずらして配置する。CPU1002は、左目用視差画像として、対象オブジェクト51101を43mm×600/25.4=1015.748となり、1016画素分だけ左にずらして配置する。
CPU1002は、左目用視差画像として、分割矢印部51009を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分だけ左にずらして配置する。そして、分割矢印部51008を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87を加えた1103画素数だけ左にずらして配置する。そして、分割矢印部51007を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×2=174を加えた1190画素数だけ左にずらして配置する。そして、分割矢印部51006を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×3=261を加えた1277画素数だけ左にずらして配置する。そして、分割矢印部51005を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×4=384を加えた1364画素数だけ左にずらして配置する。そして、分割矢印部51004を対象オブジェクト1101と同じ1016画素分に分割ずらし画素数87×5=435を加えた1451画素数だけ左にずらして配置する。そして、分割矢印部51003をテキスト部オブジェクト1002と同じ1535画素分だけ左にずらして配置する。(ステップS20005)
以上で、本フローを終了する。
以上で、本フローを終了する。
(右目用画像、左目用画像の概念図)
図15は、図13のフローチャートのステップS20005で作成された右目用画像を示すものであり、図16は、図13のフローチャートのステップS20005で作成された左目用画像を示す。
図15は、図13のフローチャートのステップS20005で作成された右目用画像を示すものであり、図16は、図13のフローチャートのステップS20005で作成された左目用画像を示す。
図15において、対象オブジェクト51101、テキスト部51002、分割矢印部51003、51004、51005、51006、51007、51008、51009が、右にずらされて配置される。
図16において、対象オブジェクト51101、テキスト部51002、分割矢印部51003、51004、51005、51006、51007、51008、51009が、左にずらされて配置される。
(吹き出しオブジェクトの伸長、圧縮による、3D画像のデータ生成処理)
図17は、図8のステップS906の、異なる実施例である。具体的には、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトの飛び出し効果の差異による表示の違和感を補正するための、吹き出しオブジェクトの矢印部の伸長、短縮処理、および3D画像のデータ生成処理示したフローチャートである。
図17は、図8のステップS906の、異なる実施例である。具体的には、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトの飛び出し効果の差異による表示の違和感を補正するための、吹き出しオブジェクトの矢印部の伸長、短縮処理、および3D画像のデータ生成処理示したフローチャートである。
CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル61001内の関連オブジェクトID情報から関連オブジェクトがあるかどうかを判別する(ステップS24001)。関連オブジェクトがなければ、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS24005)。
ステップS24001において関連オブジェクトがあれば、CPU1002は、以下の処理をする。吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル61001内の飛び出し効果情報と、関連オブジェクト51101の図示しないメモリテーブルの飛び出し効果情報が、異なるかどうかを判別する(ステップS24002)。飛び出し効果が同じであれば、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS24005)。
ステップS24002において飛び出し効果が異なれば、CPU1002は補正量の差から、図8のステップ901およびステップ902と同様の算出処理によって、ずらし量の差を算出する。一例として、矢印オブジェクト51001の飛び出し効果設定を3、関連オブジェクト51101の飛び出し効果設定を2とすると、2つのオブジェクトの両眼視差の差分は、
65mm−43mm=22mm
となり、図示しないディスプレイの解像度を600dpiとすると、ずらし画素数の差分は、
22×600/25.4=519.685・・・
となり、四捨五入するとずらし画素数は520となる。
65mm−43mm=22mm
となり、図示しないディスプレイの解像度を600dpiとすると、ずらし画素数の差分は、
22×600/25.4=519.685・・・
となり、四捨五入するとずらし画素数は520となる。
このずらし画素数の値分だけ、吹き出しオブジェクト51001の矢印部を伸長、圧縮処理を行う。
CPUメモリテーブル61001の矢印部の大きさが横方向1250画素数とすると、伸長処理の横方向の画素数は、1250+520=1770となる。よって、この画素数分だけ伸長した矢印部オブジェクト51201を作成し、圧縮処理の横方向の画素数は、1250―520=730となり、この画素数分だけ圧縮した矢印オブジェクト1202を作成する。(ステップS24003)。
図18は、吹き出しオブジェクト51001が、テキスト部と矢印部に分割され、矢印部が、それぞれ伸長、圧縮された図を示す。図17のステップS24003の伸長、圧縮処理によって、テキスト部51002と、伸長された矢印オブジェクト51201と、圧縮された矢印オブジェクト51202が作成される。
図17のフローチャートの説明に戻る。
CPU1002は、右目用視差画像として、テキスト部51002を65mm×600/25.4=1535.433となり四捨五入した1535画素分ずらして配置する。CPU1002は、右目用視差画像として、対象オブジェクト51101を43mm×600/25.4=1015.748となり、1016画素分ずらして配置する。
CPU1002は、圧縮された矢印部51202をテキスト部オブジェクト1002と同じ1535画素分ずらして配置する。
同様に、CPU1002は、左目用視差画像として、テキスト部51002を65mm×600/25.4=1535.433となり四捨五入した1535画素分ずらして配置する。CPU1002は、左目用視差画像として、対象オブジェクト51101を43mm×600/25.4=1015.748となり、1016画素分ずらして配置する。
CPU1002は、伸長された矢印部51201をテキスト部オブジェクト1002と同じ1535画素分ずらして配置する。(ステップS2404)
以上で、本フローを終了する。
以上で、本フローを終了する。
(右目用画像、左目用画像の概念図)
図19は、図17のフローチャートのステップS24004で作成された右目用画像を示すものであり、図20は、図17のフローチャートのステップS24004で作成された左目用画像を示す。
図19は、図17のフローチャートのステップS24004で作成された右目用画像を示すものであり、図20は、図17のフローチャートのステップS24004で作成された左目用画像を示す。
図19において、対象オブジェクト51101、テキスト部51002、圧縮された矢印部51202が、右にずらされて配置される。
図20において、対象オブジェクト51101、テキスト部51002、伸長された矢印部51201が、左にずらされて配置される。
(吹き出しオブジェクトの飛び出し効果変更、3D画像のデータ生成処理)
図21は、図8のステップS906の、異なる実施例である。具体的には、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトの飛びだし効果の差異による表示の違和感を補正するための、吹き出しオブジェクトの3D効果の変更、および3D画像のデータ生成処理示したフローチャートである。
図21は、図8のステップS906の、異なる実施例である。具体的には、吹き出しオブジェクトと関連オブジェクトの飛びだし効果の差異による表示の違和感を補正するための、吹き出しオブジェクトの3D効果の変更、および3D画像のデータ生成処理示したフローチャートである。
CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル61001内の関連オブジェクトID情報から関連オブジェクトがあるかどうかを判別する(ステップS28001)。関連オブジェクトがなければ、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS28004)。
ステップS28001において関連オブジェクトがあれば、CPU1002は、以下の処理をする。吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル61001内の飛び出し効果情報と、関連オブジェクト51101の図示しないメモリテーブルの飛び出し効果情報が、異なるかどうかを判別する(ステップS28002)。飛び出し効果が同じであれば、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS28004)。
ステップS28002において飛び出し効果が異なれば、CPU1001は、メモリテーブル61001内の飛び出し効果情報を関連オブジェクトの飛び出し効果と同じ値に変更する(ステップS28003)。
CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト51001と関連オブジェクト51101に対して行う(ステップS28004)。
以上で、本フローを終了する。
(右目用画像、左目用画像の概念図)
図22は、図21のフローチャートのステップS28004で作成された右目用画像を示すものであり、図23は、図21のフローチャートのステップS28004で作成された左目用画像を示す。
図22は、図21のフローチャートのステップS28004で作成された右目用画像を示すものであり、図23は、図21のフローチャートのステップS28004で作成された左目用画像を示す。
図22において、吹き出しオブジェクト51001および対象オブジェクト51101が、同じずらし量だけ右にずらされて配置される。
図23において、吹き出しオブジェクト51001および対象オブジェクト51101が、同じずらし量だけ左にずらされて配置される。
ここからは、一つのオブジェクトの先端と終端で異なる3Dの飛び出し効果を設定されたオブジェクトの、先端と終端の差異による表示の違和感を補正する処理について述べる。
(異なる3D効果を与えられたオブジェクト、メモリ構成の概念図)
図24(a)は、不図示の外部モニタ或いはLCD表示部等に表示される矢印オブジェクト52001およびオブジェクト52101、52201の配置の例を示した図である。図24(b)は矢印オブジェクト52001を示した図である。図24(c)はメモリ1003内に保存領域が確保されている、矢印オブジェクト52001の各種情報を保存しているメモリテーブル62001を示した図である。
図24(a)は、不図示の外部モニタ或いはLCD表示部等に表示される矢印オブジェクト52001およびオブジェクト52101、52201の配置の例を示した図である。図24(b)は矢印オブジェクト52001を示した図である。図24(c)はメモリ1003内に保存領域が確保されている、矢印オブジェクト52001の各種情報を保存しているメモリテーブル62001を示した図である。
図24(c)のメモリテーブル61001で管理されている情報は、CPU1002でオブジェクト52001を判別するためのID情報と、関連オブジェクト51101のID情報と、オブジェクトの種別情報、図5で説明した3D効果のありなしが指定されている。もしくは、図5で説明した飛び出し効果量、一例として左上を基準とした起点座標、オブジェクトの大きさ、矢印部の起点座標、矢印部の終点座標。そして、後述する図26のステップS20003で算出された矢印部の分割数、および分割視差補正値が保存されている。それ以外の吹き出しオブジェクト52001を構成するためのテキスト情報などは図示および説明を省略する。
図25は、アプリ中で、ユーザが3Dオブジェクト毎に飛び出し効果の設定を行うためのUI画面の一例を示している。図25(a)は、オブジェクトを選択するUI画面を示し、図25(b)は選択されたオブジェクトに対して3D効果を設定するUI画面を示し、図25(c)は選択されたオブジェクトの起点、終点に対して3D効果を個別に設定するUI画面を示す。図25(a)において、3Dオブジェクトの横にある“3D”のアイコンが押下された場合に表示される図25(b)で示すUI画面において飛び出し効果の設定を行う。この飛び出し効果設定では、指定された3Dオブジェクトを、表示画面からどの程度飛び出して見えるようにするのかを設定する。図25の例では、1〜3の3段階で設定可能となっており、値が大きいほど表示画面から飛び出て見える度合いが大きくなる。なお、飛び出し効果設定で3が設定されると、両眼視差は両眼間隔と同じになるものとする。また、2が設定されると、両眼視差は両眼間隔の2/3となる。また、1が設定されると、両眼視差は両眼間隔の1/3となる。また、0は設定できないものとする(もはや3Dオブジェクトではなくなってしまうため)。図25(b)において、“オプション”ボタンが押下された場合に表示される図25(c)で示すUI画面においてオブジェクトの起点、終点に異なる3D設定を与える。
図26は、図8のステップS905の、一つのオブジェクトの先端と終端で異なる3Dの飛び出し効果を設定されたオブジェクトの3D効果の差異による表示の違和感を補正するためのフローチャートである。なお、オブジェクト52101およびオブジェクト52201に対する処理は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理のため説明を省略する。
CPU1002は、吹き出しオブジェクト51001のメモリテーブル62001内の起点飛び出し効果情報と、終点飛び出し効果情報が、異なるかどうかを判別する(ステップS33001)。飛び出し効果が同じであれば、CPU1002は、図8で説明した3D画像のデータ生成処理と同様の処理をオブジェクト52001に対して行う(ステップS33005)。
ステップS33002において飛び出し効果が異なれば、CPU1002は補正量の差から、図8のステップ901およびステップ902と同様の算出処理によって、ずらし量の差を算出する。一例として、矢印オブジェクト52001の起点の飛び出し効果設定を2、矢印オブジェクト52001の終点の飛び出し効果設定を3とすると両眼視差の差分は65mm−43mm=22mmとなる。
図示しないディスプレイの解像度を600dpiとすると、ずらし画素数の差分は、
22×600/25.4=519.685・・・
となり、四捨五入するとずらし画素数は520となる。このずらし画素数の差を、補正基準値Zを元に分割数を決定する。一例として補正基準値Z2を125とすると、分割数は
520/125=4.16
となり、四捨五入して1を加えた5が分割数となる。
22×600/25.4=519.685・・・
となり、四捨五入するとずらし画素数は520となる。このずらし画素数の差を、補正基準値Zを元に分割数を決定する。一例として補正基準値Z2を125とすると、分割数は
520/125=4.16
となり、四捨五入して1を加えた5が分割数となる。
この補正基準値Z2は、本画像処理装置が任意に設定した値でもよく、操作部1005を使用してユーザが設定した値でもよく、同様に操作部1005を使用してユーザが分割数を設定してもよい。
さらに、分割数をメモリテーブル62001に保存する。同様に、分割数から、ずらし画素数を計算すると520/(5−1)=130となり、メモリテーブル61001に保存する。(ステップS33002)
CPU1002は、メモリテーブル62001の起点座標と、終点座標を比較する。一例として起点座標を(500,0)、終点座標を(500,1000)とすると、座標の水平方向の差分が0、座標の垂直方向の差分が1000となっている。よって、個の矢印オブジェクトは垂直方向に3D効果の差があると判断できるため、矢印オブジェクト52001の矢印部分を垂直方向に5等分した画像データをそれぞれ形成して、メモリ1003に保存する(ステップS33003)。
CPU1002は、メモリテーブル62001の起点座標と、終点座標を比較する。一例として起点座標を(500,0)、終点座標を(500,1000)とすると、座標の水平方向の差分が0、座標の垂直方向の差分が1000となっている。よって、個の矢印オブジェクトは垂直方向に3D効果の差があると判断できるため、矢印オブジェクト52001の矢印部分を垂直方向に5等分した画像データをそれぞれ形成して、メモリ1003に保存する(ステップS33003)。
図27は、矢印オブジェクト51001が、5等分に分割された図を示す。図26のステップS33003の分割処理によって、分割矢印部52002、52003、52004、52005、52006が作成される。
図26のフローチャートの説明に戻る。
CPU1002は、右目用視差画像として、分割矢印部52006を起点の飛び出し効果と同じ43mm×600/25.4=1015.748となり、1016画素分だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部52005を分割矢印部52006と同じ1016画素分に分割ずらし画素数130を加えた1146画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部52004を分割矢印部52006と同じ1016画素分に分割ずらし画素数130×2=260を加えた1276画素数だけ右にずらして配置する。そして、分割矢印部52003を分割矢印部52006と同じ1016画素分に分割ずらし画素数130×3=390を加えた1406画素数だけ右にずらして配置する。分割矢印部52002を終点の飛び出し効果と同じ5mm×600/25.4=1535.433となり四捨五入した1535画素分だけ右にずらして配置する。
CPU1002は、左目用視差画像として、分割矢印部52006を起点の飛び出し効果と同じ43mm×600/25.4=1015.748となり、1016画素分だけ左にずらして配置し、分割矢印部52005を分割矢印部52006と同じ1016画素分に分割ずらし画素数130を加えた1146画素数だけ左にずらして配置し、分割矢印部52004を分割矢印部52006と同じ1016画素分に分割ずらし画素数130×2=260を加えた1276画素数だけ左にずらして配置し、分割矢印部52003を分割矢印部52006と同じ1016画素分に分割ずらし画素数130×3=390を加えた1406画素数だけ左にずらして配置し、分割矢印部52002を終点の飛び出し効果と同じ5mm×600/25.4=1535.433となり四捨五入した1535画素分だけ左にずらして配置する。(ステップS33004)。
以上で、本フローを終了する。
(右目用画像、左目用画像の概念図)
図28は、図26のフローチャートのステップS33004で作成された右目用画像を示すものであり、図29は、図26のフローチャートのステップS33004で作成された左目用画像を示す。
図28は、図26のフローチャートのステップS33004で作成された右目用画像を示すものであり、図29は、図26のフローチャートのステップS33004で作成された左目用画像を示す。
図28において、オブジェクト52101、52201、および分割矢印部52002、52003、52004、52005、52006が、右にずらされて配置される。
図16において、オブジェクト52101、52201、および分割矢印部52002、52003、52004、52005、52006が、左にずらされて配置される。
以上のとおり本実施例に係る発明によれば、プレゼンテーション用電子ファイル内の所望のオブジェクト毎に3D画像データ化し3D表示することができる。
加えて、吹き出しオブジェクトや矢印オブジェクトなどのような他のオブジェクトを指し示すオブジェクトと対象オブジェクトに対して異なる3D効果が与えられえている場合でも、対象オブジェクトを指し示すように表示することができる。
これにより、視聴者にとって満足度、理解度が大きいプレゼンテーションを簡易に行うことが可能となる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (7)
- オブジェクトを複数の領域に分割する分割手段と、
分割により得られた複数の領域の夫々に異なる視差を設定する設定手段とを有することを特徴とする装置。 - 前記分割手段は、
任意のオブジェクトを指し示す矢印オブジェクトがある場合に、
当該矢印オブジェクトを複数の領域に分割することを特徴とする請求項1に記載の装置。 - 前記設定手段は、
前記矢印オブジェクトにおける終点を含む領域に前記任意のオブジェクトと同じ視差を設定し、始点を含む領域に前記矢印オブジェクトと同じ視差を設定し、それらの領域の間の視差が段階的に変化するように視差を設定することを特徴とする請求項2に記載の装置。 - オブジェクトを複数の領域に分割する分割工程と、
分割により得られた複数の領域の夫々に異なる視差を設定する設定工程とを有することを特徴とする方法。 - 前記分割工程では、
任意のオブジェクトを指し示す矢印オブジェクトがある場合に、
当該矢印オブジェクトを複数の領域に分割することを特徴とする請求項4に記載の方法。 - 前記設定工程では、
前記矢印オブジェクトにおける終点を含む領域に前記任意のオブジェクトと同じ視差を設定し、始点を含む領域に前記矢印オブジェクトと同じ視差を設定し、それらの領域の間の視差が段階的に変化するように視差を設定することを特徴とする請求項5に記載の方法。 - 請求項4乃至6の何れか1項の記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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