JP2014089304A - 視点計測装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】単眼カメラにて視点計測を行う。
【解決手段】視点計測装置は、所定面を基準として人物の視点を計測する。単眼カメラにて人物の顔を撮影し、撮影画像上において顔310を検出すると共に両眼(312L、312R)の位置を検出し、更に撮影画像上における瞳孔間距離rIを求める。単眼カメラの内部パラメータ(焦点距離等)と実空間上における既知の瞳孔間距離とを用いて、撮影画像上における瞳孔間距離rIを実空間上における視点距離(所定面と視点との距離)に換算する(瞳孔間距離rIが100画素分なら視点距離は10cm、瞳孔間距離rIが50画素分なら視点距離は20cmなど)。
【選択図】図6
【解決手段】視点計測装置は、所定面を基準として人物の視点を計測する。単眼カメラにて人物の顔を撮影し、撮影画像上において顔310を検出すると共に両眼(312L、312R)の位置を検出し、更に撮影画像上における瞳孔間距離rIを求める。単眼カメラの内部パラメータ(焦点距離等)と実空間上における既知の瞳孔間距離とを用いて、撮影画像上における瞳孔間距離rIを実空間上における視点距離(所定面と視点との距離)に換算する(瞳孔間距離rIが100画素分なら視点距離は10cm、瞳孔間距離rIが50画素分なら視点距離は20cmなど)。
【選択図】図6
Description
本発明は、視点計測装置及び電子機器に関する。
撮影者の眼を撮影するための背面用撮像素子を複数個備えた撮像装置が提案されている(下記特許文献1参照)。当該撮像装置では、複数の背面用撮像素子(即ち複眼の背面カメラ)から得られる複数の撮影画像を解析することで撮影者の眼までの距離などが計測され、計測結果を利用して被写体撮像用の撮像素子の撮影画角等が調整される。
上述の撮像装置では、人物の視点(撮影者の視点)を計測するために複眼の背面カメラが必要である。必要なカメラ個数の低減が、様々なメリット(コスト、装置サイズ、消費電力の低減など)をもたらすことは言うまでもない。
そこで本発明は、コスト等の低減に寄与する視点計測装置を提供することを目的とする。また、本発明は、当該視点計測装置を利用した電子機器を提供することも目的とする。
本発明に係る視点計測装置は、単眼カメラの撮影画像に基づき、前記撮影画像上において人物の片眼を含む複数の顔器官を検出する検出部と、前記撮影画像上における前記複数の顔器官の位置に基づき前記人物の視点を計測する視点計測部と、を備えたことを特徴とする。
これにより、単眼カメラにて視点計測が可能になるため、複眼カメラを要する装置と比べてコスト等を低減することができる。当該視点計測装置を用いて電子機器を形成することができる。
本発明によれば、コスト等の低減に寄与する視点計測装置及び電子機器を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器1の概略ブロック図である。電子機器1及び後述の電子機器1aは、任意の情報の取得、再生又は加工等を行うことのできる任意の情報機器であり、例えば、デジタルカメラ、携帯電話機、情報端末、パーソナルコンピュータ、電子書籍リーダ、電子辞書、ゲーム機器又はナビゲーション装置である。電子機器1は、視点計測に関わる部位として、符号11〜15により参照される各部位を備える。
本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器1の概略ブロック図である。電子機器1及び後述の電子機器1aは、任意の情報の取得、再生又は加工等を行うことのできる任意の情報機器であり、例えば、デジタルカメラ、携帯電話機、情報端末、パーソナルコンピュータ、電子書籍リーダ、電子辞書、ゲーム機器又はナビゲーション装置である。電子機器1は、視点計測に関わる部位として、符号11〜15により参照される各部位を備える。
カメラ11は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどから成る撮像素子(固体撮像素子)を有する単眼カメラ(単一のカメラ)であり、当該撮像素子を用いてカメラ11の撮影領域内の撮影を行う。カメラ11の撮影領域には、人物300の顔が存在しているものとする(図2参照)。従って、カメラ11は、人物300の顔の撮影画像を示す画像信号を生成及び出力する。図2に示す如く、人物300は、表示画面20に正対し、表示画面20を視認する。表示画面20は、液晶ディスプレイパネル等から成る表示装置であり、電子機器1に内包される又は接続される。電子機器1にて表示画面20の表示内容を制御することができる。
前処理部12は、カメラ11の出力画像信号に対して所定の信号処理を施す。カメラ11の出力画像信号に当該信号処理が施すことで得た画像信号による1枚の静止画像を入力画像IAと呼ぶ。前処理部12による信号処理に、画像信号のデジタル化、画像信号の増幅、レンズ歪み補正、ノイズ除去などを含めておくことができる。半導体メモリ等にて形成された記憶部15は、レンズ歪み補正のための歪み情報を記憶しており、前処理部12は当該歪み情報を用いてレンズ歪み補正を行うことができる。
顔/顔器官検出部13は、入力画像IAの画像信号に基づき、入力画像IA上において人物300の顔及び人物300における複数の顔器官(顔における器官)を検出することで顔器官検出情報を生成及び出力する。以下の説明において、特に記述無き限り、顔器官とは人物300の顔器官を指す。図3に入力画像IAの例を示す。図3において、符号310、312L、312Rは、夫々、人物300の顔、左眼、右眼を表している(入力画像IAを示す図面上では、一般的な顔の正面写真と同様、右眼が左眼の左側に示される)。検出部13にて検出される複数の顔器官は、少なくとも顔310の片眼(左眼312L又は右眼312R)を含む。ここでは、検出部13にて検出される複数の顔器官に左眼312L及び右眼312Rが含まれているものとする。点314は、左眼312L及び右眼312Rの中心を表しており、より具体的には、左眼312Lの瞳孔中心と右眼312Rの瞳孔中心との間の中心を表している。
検出部13は、公知の顔検出方法及び顔器官検出方法を用いて、入力画像IA上における顔310及び顔310の各顔器官を検出することができ、検出部13の検出対象及び顔器官検出情報に、入力画像IA上における顔310の位置、大きさ及び形状、並びに、入力画像IA上における各顔器官の位置、大きさ及び形状を含めることができる。図4に示す如く、入力画像IA上の任意の点PIAの位置は座標値(x,y)にて表現される。入力画像IAは、互いに直交するX軸及びY軸を座標軸として持ったXY座標面(二次元座標面)上に定義され、x及びyは、夫々、入力画像IA上における点PIAのX軸及びY軸方向の座標値である。入力画像IA上の顔器官の位置を座標値(x,y)にて表現することができる。
記憶部15には、検出部13での検出を行うために必要な検出用データが記憶されており、検出部13は、当該検出用データを用いて顔及び顔器官の検出を行うことができる。具体的には例えば、眼、鼻といった複数の顔器官の顔内における配置及び接続関係(2次元又は3次元での接続関係)並びに各顔器官の画像特徴量を含む顔モデルを上記検出用データに含めておき、検出部13にて、当該顔モデルと入力画像IAとのフィッティングを行うことで顔器官検出情報を生成する。フィッティングにおいてASM(Active Shape Model)やパーティクルフィルタなど既知の手法を利用できる。尚、検出部13の検出結果を記憶部15にフィードバックして検出用データを更新してゆくことも可能である。
視点計測部14は、顔器官検出情報に含まれる、入力画像IA上における複数の顔器官の位置等に基づき、人物300の視点を計測することで視点情報を生成する。人物300の視点は、二次元平面である所定面を基準として計測され且つ定義される。ここでは、当該所定面は表示画面20であると考える。但し、当該所定面は表示画面20以外の二次元平面であっても良い。図5を参照する。人物300の視点を記号PVで表す。説明の具体化のため、表示画面20は鉛直面と平行になるように固定されていると考える。図5は、上方から観測した、表示画面20及び人物300の両眼(312L及び312R)の平面図である。
視点計測部14は、左眼312L又は右眼312Rを視点PVとして捉えて左眼312L又は右眼312Rの位置を視点PVの位置として計測することも可能であるが、ここでは、点314に視点PVが存在すると考える(図3も参照)。即ち、視点計測部14は、実空間上における左眼312L及び右眼312Rの中心(左眼312Lの瞳孔中心と右眼312Rの瞳孔中心との間の中心)を視点PVとして計測する。記号dは、表示画面20から視点PVまでの距離(以下視点距離という)を表しており、記号rは、実空間上における人物300の瞳孔間距離(左眼312Lの瞳孔中心と右眼312Rの瞳孔中心との間の距離)を表している。一方、図6の記号rIは、入力画像IA上における人物300の瞳孔間距離である。計測部14は、顔器官検出情報に含まれる、入力画像IA上の左眼312L及び右眼312Rの各位置から瞳孔間距離rIを導出する。
カメラ11の焦点距離及び実空間上の瞳孔間距離rが一定であるとき、視点距離dが定まれば瞳孔間距離rIが定まる。故に、視点計測部14は、カメラ11の内部パラメータと瞳孔間距離rとして与えられた所定距離rREFとを用いて、瞳孔間距離rIを視点距離dに換算することができる。例えば、瞳孔間距離rIが入力画像IAの100画素分であれば視点距離dは10cmであると算出され、瞳孔間距離rIが入力画像IAの50画素分であれば視点距離dは20cmであると算出される。得られた視点距離dは視点情報に含められる(図1参照)。カメラ11の内部パラメータは、カメラ11の焦点距離、カメラ11の撮像素子の寸法、カメラ11の撮像素子から画像信号が読み出される画素の数、及び、カメラ11の撮像素子の隣接画素間隔などを含む。カメラ11の内部パラメータを記憶部15に記憶させておくことができる。
所定距離rREFは、人間の一般的な瞳孔間距離として、予め固定的に設定された距離(例えば6cm)であって良い。但し、顔認識処理を利用して距離rREFを可変するようにしても良い。この場合、記憶部15にn人の登録人物の顔画像を記憶させておくと共にn人の登録人物に個別に対応付けたn個の瞳孔間距離を記憶させておく(nは1以上の整数)。そして、検出部13は、入力画像IA上の人物300の顔の画像と各登録人物の顔画像とを対比することで人物300が何れかの登録人物に一致するかを判断する。人物300が第i登録人物であると判断された場合、視点計測部14は、第i登録人物に対応付けられた瞳孔間距離を距離rREFとして記憶部15から読み出し、読み出した距離rREFを瞳孔間距離rとみなして視点距離dを求めればよい(iは整数)。瞳孔間距離rは、人によってある程度ばらつくため、上述の如く顔認識処理を利用すれば、人物300に適応して視点距離dを正確に求めることができる。また例えば、検出部13にて入力画像IA上の顔の画像信号に基づき人物300の年齢層及び/又は性別を判定し、判定結果に応じ計測部14にて距離rREFを可変設定しても良い。
視点計測部14は、表示画面20に平行な面内における視点PVの位置情報も計測することができる。図7を参照する。図7において、平面320は、二次元平面としての表示画面20から距離dだけ離れ且つ表示画面20に平行な平面であり、視点PVは平面320上に位置する。線330は、矩形形状を持つ表示画面20の中心Oを通る、表示画面20の法線(即ち、表示画面20の中心Oにおける法線)である。法線330と平面320との交点を原点O’として持つPQ座標面を考える。PQ座標面は、平面320に平行なP軸及びQ軸を座標軸として持つ二次元座標面であり、P軸及びQ軸は原点O’にて互いに直交する。そうすると、平面320上における視点PVの位置を、PQ座標面上における座標値(p,q)にて表すことができる。p及びqは、夫々、P軸及びQ軸方向の座標値である。
電子機器1において、カメラ11の撮像素子と表示画面20との相対的位置関係は固定されており、且つ、カメラ11の光軸も固定されている。従って、カメラ11の焦点距離及び視点距離dが一定であるとき、面320内における視点PVの位置(即ち(p,q))が定まれば、入力画像IA上の視点位置に相当する、入力画IA上の点314の位置(即ち(x,y))は定まる。故に、視点計測部14は、カメラ11の内部パラメータと視点距離dを用いて、点314の座標値(x,y)を面320内における視点PVの座標値(p,q)に変換することができる。座標値(p,q)は、表示画面20に平行な面320内における視点PVの位置情報であり、座標値(p,q)を面内位置情報とも呼ぶ。面内位置情報(p,q)を視点情報に含めることができる(図1参照)。
ここでは人物300の両眼の中心位置を視点PVとして考えているため、点314の座標値(x,y)から面内位置情報(p,q)を求めているが、左眼312L又は右眼312Rを視点PVとして捉える場合には、左眼312Lの瞳孔中心の座標値(x,y)又は右眼312Rの瞳孔中心の座標値(x,y)を点314の座標値(x,y)の代わりに用いて、面内位置情報(p,q)を求めれば良い。このように、視点計測部14は、入力画像IA上における人物300の両眼の中心位置(点314の位置)又は片眼の位置(左眼312L又は右眼312Rの位置)に基づき、視点PVの面内位置情報(p,q)を求めることができる。
図8に、視点情報の生成動作のフローチャートを示す。まず、ステップS11において、カメラ11の撮像素子から1フレーム分の画像信号が読み出され、読み出された画像信号に対して前処理部12による信号処理(レンズ歪み補正等)が施される。続くステップS12及びS13では、入力画像IAにおいて顔が検出された後、検出された顔の位置を元にしつつ入力画像IAにおいて各顔器官が検出される。そして、それらの検出結果に基づく顔器官検出情報を用いて、ステップS14にて、視点PVが計測され視点情報が生成される。カメラ11は、所定のフレーム周期で人物300の撮影を繰り返し行うことができ、当該フレーム周期でステップS11〜S14から成る一連の処理を繰り返し実行することができる。結果、視点計測部14は、当該フレーム周期で視点情報を更新出力することができる。
本実施形態によれば、単眼カメラで人物の視点を正確に計測することができ、複数のカメラ(複眼のカメラ)を用いて視点計測を行う方法と比べて、様々なメリット(コスト、装置サイズ、消費電力の低減など)をもたらす。電子機器1において、視点の計測結果を様々に利用することができる。
例えば、電子機器1に設けられる表示制御部(不図示)は、視点情報に応じて表示画面20の表示内容を制御、変更するようにしても良い。具体的には例えば、地図情報や文章情報などを含む画像を表示画面20に表示している状況において、或る基準状態から視点距離dが減少したときには当該基準状態よりも地図情報や文字情報を拡大表示しても良いし、逆に、或る基準状態から視点距離dが増大したときには当該基準状態よりも地図情報や文字情報を縮小表示するようにしても良い。上記拡大表示を行う際、面内位置情報(p,q)に応じて拡大表示を行う情報部分を決定しても良い。
或いは例えば、人物300により電子機器1に入力される指示が、視点情報にて決定されても良い(所謂ジェスチャー入力が行われてもよい)。即ち例えば、視点距離dの変化及び/又は面内位置情報(p,q)の変化によって、特定の指示が電子機器1に入力されても良い(顔を横に振る動作により、特定のデータを電子機器1以外の機器に転送する指示が入力されるなど)。
尚、人間の眼には利き眼があることが知られているが、視点計測部14は利き眼を判断する機能を有しても良い。この場合、視点計測部14は、利き眼の方が他の片眼よりも表示画面20の中心Oに対して近いだろうというモデルが正しいと仮定して、左眼312Lの座標値(x,y)と右眼312Rの座標値(x,y)に基づき、左眼312L及び右眼312Rのどちらが利き眼であるのかを判断する。仮に、表示画面20の法線330上の物体が入力画像IAの中心に表れるのであれば、左眼312Lの座標値(x,y)と右眼312Rの座標値(x,y)の内、入力画像IAの中心に近い方の座標値(x,y)を持つ片眼が利き眼であると判断される。より正確に利き眼を判断するべく、複数フレームの入力画像IAを用いて利き眼を判断しても良い。即ち例えば、複数フレームの入力画像IAにおける平均的な左眼312Lの座標値(x,y)と平均的な右眼312Rの座標値(x,y)の内、入力画像IAの中心に近い方の座標値(x,y)を持つ片眼が利き眼であると判断しても良い。利き眼を判断した場合、視点計測部14は、利き眼が左及び右眼のどちらであるかを示す利き眼情報を視点情報に含めることができ、利き眼の位置が視点PVの位置であるとみなして視点距離d及び面内位置情報(p,q)を生成しても良い。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2実施形態において特に述べない事項に関しては、特に記述無き限り且つ矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2実施形態にも適用される。
本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2実施形態において特に述べない事項に関しては、特に記述無き限り且つ矛盾の無い限り、第1実施形態の記載が第2実施形態にも適用される。
図9は、本発明の第2実施形態に係る電子機器1aの概略ブロック図である。電子機器1aは、第1実施形態で述べた符号11〜15により参照される各部位を備えると共に、符号21〜25により参照される各部位を備える。第2実施形態では、電子機器1aを、被写体SUBを撮影するデジタルカメラとして利用することを考える。第2実施形態において、人物300は電子機器1aを用いて撮影操作を行う撮影者であるため、人物300を撮影者300とも呼ぶ。図10に、電子機器1a、被写体SUB及び撮影者300の関係を示す。表示画面20は撮影者300によって視認される。被写体SUBは、表示画面20を基準として撮影者300の反対側に位置する物体であり、撮影者300と異なる。図10では、被写体SUBとして山が示されているが、被写体SUBの種類は任意である。第2実施形態におけるカメラ11は、撮影者300の顔を撮影する背面カメラとして機能する。
図11は、主カメラ21の内部構成図である。主カメラ21は撮像素子31を用いて被写体SUBの撮影を行う。図10に示す如く、主カメラ21は、CCD又はCMOSイメージセンサなどから成る撮像素子(固体撮像素子)31と、光学ズーム実現用のズームレンズ33を含む複数枚のレンズから成る光学系32と、を有している。主制御部23の制御に従って光学系32内のレンズの位置が調整されることで、主カメラ21の焦点距離及び焦点位置が調整される。特に、ズームレンズ33の位置の調整によって、主カメラ21の焦点距離が調整され、主カメラ21の撮影画角が調整される。撮像素子31は、水平及び垂直方向に複数の受光画素が配列されることによって形成され、各受光画素は、光学系32を介して入射した被写体像(被写体SUBの光学像)を光電変換することで、被写体像の信号を主カメラ21の出力画像信号として出力する。
前処理部22は、主カメラ21の出力画像信号に対して所定の信号処理を施す。カメラ21の出力画像信号に当該信号処理が施すことで得た画像信号による1枚の静止画像を入力画像IBと呼ぶ。前処理部22による信号処理に、画像信号のデジタル化、画像信号の増幅、レンズ歪み補正、ノイズ除去などを含めておくことができる。前処理部22は、信号処理の際、記憶部15の記憶内容(歪み情報など)を参照することができる。主制御部23は、画像処理部などから成り、記憶部15を適宜利用しつつ、入力画像IBから出力画像ICを生成する。入力画像IBと出力画像ICは同じものでありうる。主制御部23は、出力画像ICの画像信号を表示部24及び記録媒体25に供給することができる。表示部24は、表示画面20を備え、供給された画像信号に基づき出力画像ICを表示画面20に表示することができる。記録媒体25は、半導体メモリ、磁気ディスク等の不揮発性メモリから成り、出力画像ICの画像信号を記録することができる。
ところで、例えばプロカメラマンが撮影構図を決めようとする場合(又は画家が風景画を描こうとした場合)、図12に示すように、左手の親指と人差し指で形成したL字形状と右手の親指と人差し指で形成したL字形状とを対向して組み合わせることで矩形枠400を形成し、矩形枠400を覗き込むことで撮影構図を決める、という方法が古くから行われている。この方法を経て撮影を行えば、撮影者300の眼で見た風景をそのまま切り取ったかのような写真(即ち、撮影者300が望んでいたとおりの構図を持つ写真)を得ることができる。
電子機器1aは、これを疑似的に実現する。この実現を担う処理の例として、以下に第1〜第6処理例を説明する。第1〜第6処理例の内、何れかの処理例にて説明した事項は、矛盾無き限り、他の任意の処理例にも適用される。第1〜第6処理例の説明では逐一述べないが、主制御部23(又は主制御部23内の切り出し処理部41;図18参照)は、必要に応じ、主カメラ21の内部パラメータ(主カメラ21の焦点距離、主カメラ21の撮像素子31の寸法、主カメラ21の撮像素子31から画像信号が読み出される画素の数、及び、主カメラ21の撮像素子31の隣接画素間隔など)を用いて、後述の各制御、各処理及び各演算を行うことができる。
[第1処理例]
第1処理例を説明する。第1処理例では、入力画像IBの画角と出力画像ICの画角は同じである。注目画像(入力画像IB又は出力画像IC)の画角とは、注目画像に含まれる被写体SUBの範囲を角度にて表現したものであり、入力画像IBの画角と主カメラ21の撮影画角は一致する。注目画像の画角は、水平又は垂直方向の画角であると考えても良いし、水平又は垂直方向の夫々の画角であると考えても良い(主カメラ21の撮影画角も同様)。第1処理例に係る主制御部23は、視点距離dに基づき主カメラ21の焦点距離(以下焦点距離fと呼ぶ)を制御し、これによって出力画像ICの画角を制御する。
第1処理例を説明する。第1処理例では、入力画像IBの画角と出力画像ICの画角は同じである。注目画像(入力画像IB又は出力画像IC)の画角とは、注目画像に含まれる被写体SUBの範囲を角度にて表現したものであり、入力画像IBの画角と主カメラ21の撮影画角は一致する。注目画像の画角は、水平又は垂直方向の画角であると考えても良いし、水平又は垂直方向の夫々の画角であると考えても良い(主カメラ21の撮影画角も同様)。第1処理例に係る主制御部23は、視点距離dに基づき主カメラ21の焦点距離(以下焦点距離fと呼ぶ)を制御し、これによって出力画像ICの画角を制御する。
撮影者300の顔が矩形枠400に近づけば矩形枠400を通して撮影者300が見える風景の画角は大きくなり、逆に撮影者300の顔が矩形枠400から遠ざかれば矩形枠400を通して撮影者300が見える風景の画角は小さくなる。従って、主制御部23は、視点距離dの減少に伴って焦点距離fを減少させれば良く、逆に、視点距離dの増大に伴って焦点距離fを増大させれば良い。
即ち、主制御部23は(図13参照)、視点距離d及び焦点距離fが夫々距離dREF及び距離fREFであって且つ出力画像ICの画角が基準画角AVREFであるときを基準として、視点距離dが距離dREFから距離d1へ減少したとき、焦点距離fを距離fREFから距離f1に減少させることで出力画像ICの画角(従って主カメラ21の撮影画角)を基準画角AVREFから画角AV1に増大させ、視点距離dが距離dREFから距離d2へ増大したとき、焦点距離fを距離fREFから距離f2に増大させることで出力画像ICの画角(従って主カメラ21の撮影画角)を基準画角AVREFから画角AV2に減少させる(d1<dREF<d2、f1<fREF<f2、AV1>AVREF>AV2)。視点距離dの値と焦点距離fの値との関係をテーブルデータ等として記憶部15に記憶させておき、当該テーブルデータ等を用いて主制御部23は視点距離dから焦点距離fを定めても良い。
図14(a)の画像410は、視点距離dが距離d1のときに得られる出力画像ICの例であり、図14(b)の画像420は、視点距離dが距離d2のときに得られる出力画像ICの例である。
このように第1処理例では、視点距離dに基づき、ズームレンズ33の位置制御による焦点距離fの制御が行われ、これによって光学的に出力画像ICの画角が制御される。つまり、第1処理例に係る主制御部23は、視点距離dに基づき、光学ズームを利用して(焦点距離fの調整を介して)出力画像ICの画角を制御する。
[第2処理例]
第2処理例を説明する。第2処理例でも、入力画像IBの画角と出力画像ICの画角は同じであるとする。第2処理例に係る主制御部23は、視点距離dと、主カメラ21と被写体SUBとの距離(実空間上の距離)である被写体距離hと、に基づき、光学ズームを利用して(即ち焦点距離fの調整を介して)出力画像ICの画角を制御する。
第2処理例を説明する。第2処理例でも、入力画像IBの画角と出力画像ICの画角は同じであるとする。第2処理例に係る主制御部23は、視点距離dと、主カメラ21と被写体SUBとの距離(実空間上の距離)である被写体距離hと、に基づき、光学ズームを利用して(即ち焦点距離fの調整を介して)出力画像ICの画角を制御する。
主制御部23は、予め定められた距離を被写体距離hとして用いても良い。或いは、主制御部23に、被写体距離hの検出を行う被写体距離検出部(不図示)を設けておいても良い。被写体距離hの検出方法として、公知の方法を含む任意の方法を利用可能である。例えば、被写体距離検出部は、ステレオカメラ又は測距センサを用いて被写体距離hを検出しても良いし、入力画像IBにおけるエッジ情報を利用した推定処理によって被写体距離hを求めてもよい。
図15及び図16に、主制御部23にて採用されるカメラモデルを示す。図15において、一点鎖線430は主カメラ21の光軸である。実際には、主カメラ21の光軸430と表示画面20の中心Oにおける法線330(図7も参照)は一直線上に並ばないことも多いが、当該カメラモデルでは、光軸430と法線330が一直線上に並ぶように、当該カメラモデル上における撮像素子31の位置又は表示画面20の位置が調整される。第2処理例では、視点PVが法線330上に位置する場合、即ち視点PVが原点O’に位置している場合を想定している。但し、視点PVが原点O’に位置していない場合、視点PVが原点O’に位置しているとみなして第2処理例を実行することも可能である。
図16の面440は、光軸430に直交し且つ被写体SUBが存在する平面(以下被写体面という)である。故に、被写体面440と主カメラ21(例えば撮像素子31)との間の距離は被写体距離hである。図15では、被写体面440上の1つの線だけが示されている。ここでは、光軸430は水平方向に平行であって、且つ、表示画面20、撮像素子31の撮像面及び被写体面440は鉛直線に平行であるとする。光軸430上に位置し且つ撮像素子31から焦点距離fだけ後方に位置する点FPは、主カメラ21の焦点である(撮像素子31から見て被写体SUBが存在する方向を前と定義する)。
図16において、点461〜464は、視点PVから表示画面20の所定表示領域の4隅の夫々を通って伸びる4本の直線と、被写体面440との交点である。図17では、上記所定表示領域が斜線領域20Rとして示されている。表示領域20Rは、矩形形状を持ち、表示画面20の全表示領域又は表示画面20の全表示領域の一部である。表示領域20Rの中心と表示画面20の中心Oは一致しているものとする。図15及び図16では、表示領域20Rが表示画面20の全表示領域と一致していると仮定している(後述の図19でも同様)。表示領域20Rに出力画像ICが表示されると良い。被写体面440において、交点461〜464により形成される矩形領域460は、視点PVから被写体面440に表示領域20Rを射影したときの領域に相当する。即ち、視点PVから、表示画面20に平行な被写体面440に対して所定表示領域20Rを射影したときに形成される領域(以下、射影領域という)が、領域460に相当する。
主制御部23は、視点距離d及び被写体距離hに基づき、主カメラ21の撮影領域が射影領域460と一致するように焦点距離fを制御する。これにより、出力画像ICの全体領域が射影領域460と一致する。或いは、主制御部23は、視点距離d及び被写体距離hに基づき、射影領域460が主カメラ21の撮影領域の一部として当該撮影領域に含まれるように、焦点距離fを制御しても良い。これにより、出力画像ICの一部に射影領域460の画像信号が含まれることになる。何れにせよ、射影領域460の画像信号が出力画像ICに含まれるように、出力画像ICの画角が制御されることになる。“射影領域460の画像信号が出力画像ICに含まれる”という表現を、“射影領域460内の画像信号の全てが出力画像ICに含まれる”、又は、“射影領域460内の画像が出力画像ICに含まれる”に読み替えても良い(後述の他の処理例においても同様)。
第2処理例では、出力画像ICの生成過程において、第1処理例と同様の、視点距離dの増減に応じた焦点距離fの増減が行われる他、被写体距離hの増減に応じても焦点距離fの増減が行われる。被写体距離hが所定距離であって且つ焦点距離fが距離fREFである状態を基準として、被写体距離hが減少したとき出力画像ICの画角を大きくすべく焦点距離fは距離fREFより小さくされ、被写体距離hが増大したとき出力画像ICの画角を小さくすべく焦点距離fは距離fREFより大きくされる(但し、視点距離dが不変と仮定)。
[第3処理例]
第3処理例を説明する。第3処理例では、視点PVが原点O’に位置していない場合、即ち、視点PVが表示画面20の中心Oにおける法線330からずれている場合を想定する。第3処理例に係る主制御部23は、視点距離d、被写体距離h及び位置情報(p,q)に基づき、光学ズームを利用して(即ち焦点距離fの調整を介して)出力画像ICの画角を制御する。
第3処理例を説明する。第3処理例では、視点PVが原点O’に位置していない場合、即ち、視点PVが表示画面20の中心Oにおける法線330からずれている場合を想定する。第3処理例に係る主制御部23は、視点距離d、被写体距離h及び位置情報(p,q)に基づき、光学ズームを利用して(即ち焦点距離fの調整を介して)出力画像ICの画角を制御する。
第3処理例では、主制御部23に設けられる、図18(a)の切り出し処理部41が有効に動作する。切り出し処理部41は、入力画像IBの一部を切り出すことで出力画像ICを生成する。より具体的には、図18(b)に示す如く、切り出し処理部41は、入力画像IB内に切り出し枠CFを設定して、切り出し枠CF内の画像IB’を入力画像IBから切り出し、切り出した画像IB’に解像度変換(通常は拡大処理)を施すことで出力画像ICを生成する。
図19及び図20は、視点PVが原点O’に位置していない場合のカメラモデルである。視点PVが原点O’からずれると(法線330上からずれると)、それに伴って、被写体面440上において交点461〜464がシフトし(図15及び図19参照)、結果、射影領域460の中心は光軸430からずれる(図20参照)。主制御部23は、視点距離d、被写体距離h及び位置情報(p,q)に基づき、主カメラ21の撮影領域が射影領域460を内包するように焦点距離fを制御して、射影領域460内の画像信号を含んだ入力画像IBを取得する。この際、主カメラ21の撮影領域が射影領域460を内包できる限り、焦点距離fをなるだけ大きくすると良い。
その後、切り出し処理部41は、視点距離d、被写体距離h、焦点距離f及び位置情報(p,q)に基づき、射影領域460の外周対応枠に相当する切り出し枠CFを入力画像IBに設定する。射影領域460の外周対応枠とは、射影領域460の外周枠そのもの、又は、射影領域460の外周枠よりも若干大きく且つ射影領域460を内包する枠である。そして、切り出し処理部41は、切り出し枠CF内の画像領域を入力画像IBから切り出すことで(即ち射影領域460に相当する領域を入力画像IBから切り出すことで)出力画像ICを生成する。これにより、射影領域460の画像信号が出力画像ICに含まれるように出力画像ICが生成されることになる。
第3処理例では、出力画像ICの生成過程において、第1及び第2処理例と同様の、視点距離d及び被写体距離hの増減に応じた焦点距離fの増減が行われる他、視点PV及び原点O’間のずれ量の増減に応じても焦点距離fの増減が行われる。当該ずれ量が増大すれば、主カメラ21の撮影領域が射影領域460を内包するという条件を満たすべく、焦点距離fが減少せしめられる。
[第4処理例]
第4処理例を説明する。第4処理例並びに後述の第5及び第6処理例では、第1〜第3処理例において光学ズームを利用して実現した出力画像ICの画角制御を、電子ズームを利用して実現する。故に、第4〜第6処理例では、図18の切り出し処理部41を用いて出力画像ICが生成され、通常、出力画像ICの画角は入力画像IBの画角及び主カメラ21の撮影画角よりも小さい。但し、視点距離dによっては、出力画像ICの画角は入力画像IBの画角及び主カメラ21の撮影画角と一致する場合もある(即ち、切り出し枠CFが入力画像IBの全体領域の枠と一致することもある)。第4〜第6処理例では、焦点距離fを所定距離(例えば焦点距離fの可変範囲の下限距離)に固定しておくことができ、切り出し処理部41は、固定された焦点距離fを用いて切り出し枠CFを設定することができる。
第4処理例を説明する。第4処理例並びに後述の第5及び第6処理例では、第1〜第3処理例において光学ズームを利用して実現した出力画像ICの画角制御を、電子ズームを利用して実現する。故に、第4〜第6処理例では、図18の切り出し処理部41を用いて出力画像ICが生成され、通常、出力画像ICの画角は入力画像IBの画角及び主カメラ21の撮影画角よりも小さい。但し、視点距離dによっては、出力画像ICの画角は入力画像IBの画角及び主カメラ21の撮影画角と一致する場合もある(即ち、切り出し枠CFが入力画像IBの全体領域の枠と一致することもある)。第4〜第6処理例では、焦点距離fを所定距離(例えば焦点距離fの可変範囲の下限距離)に固定しておくことができ、切り出し処理部41は、固定された焦点距離fを用いて切り出し枠CFを設定することができる。
第4処理例に係る主制御部23(切り出し処理部41)は、視点距離dに基づき切り出し枠CFの大きさを制御することで出力画像ICの画角を制御する。即ち、切り出し処理部41は(図13参照)、視点距離dが距離dREFであって且つ出力画像ICの画角が基準画角AVREFであるときを基準として、視点距離dが距離dREFから距離d1へ減少したとき、切り出し枠CFを所定の基準大きさから増大させることで出力画像ICの画角を基準画角AVREFから画角AV1に増大させ、視点距離dが距離dREFから距離d2へ増大したとき、切り出し枠CFを上記基準大きさから減少させることで出力画像ICの画角を基準画角AVREFから画角AV2に減少させる。視点距離dの値と切り出し枠CFの大きさとの関係をテーブルデータ等として記憶部15に記憶させておき、当該テーブルデータ等を用いて主制御部23は視点距離dから切り出し枠CFの大きさを定めても良い。このように、第4処理例に係る主制御部23は、視点距離dに基づき、電子ズームを利用して出力画像ICの画角を制御する。
[第5処理例]
第5処理例を説明する。第5処理例に係る主制御部23は、視点距離d及び被写体距離hに基づき、電子ズームを利用して出力画像ICの画角を制御する。被写体距離hの設定又は検出方法は第2処理例で述べた通りである。第5処理例では、主として、視点PVが原点O’(図7参照)に位置している場合を想定する(視点PVが原点O’に位置していない場合、視点PVが原点O’に位置しているとみなして以下の処理を行っても良い)。
第5処理例を説明する。第5処理例に係る主制御部23は、視点距離d及び被写体距離hに基づき、電子ズームを利用して出力画像ICの画角を制御する。被写体距離hの設定又は検出方法は第2処理例で述べた通りである。第5処理例では、主として、視点PVが原点O’(図7参照)に位置している場合を想定する(視点PVが原点O’に位置していない場合、視点PVが原点O’に位置しているとみなして以下の処理を行っても良い)。
主制御部23は、焦点距離fを十分に小さくした状態で主カメラ21に撮影を行わせることで、射影領域460内の画像信号を含んだ入力画像IBを取得する。そして、切り出し処理部41は、視点距離d、被写体距離h及び焦点距離fに基づき、射影領域460の外周対応枠に相当する切り出し枠CFを入力画像IBに設定し、切り出し枠CF内の画像領域を入力画像IBから切り出すことで(即ち射影領域460に相当する領域を入力画像IBから切り出すことで)出力画像ICを生成する。これにより、射影領域460の画像信号が出力画像ICに含まれるように出力画像ICが生成されることになる。
第5処理例では、出力画像ICの生成過程において、第4処理例と同様の、視点距離dの増減に応じた切り出し枠CFの大きさの増減が行われる他、被写体距離hの増減に応じても切り出し枠CFの大きさの増減が行われる。被写体距離hが所定距離であって且つ切り出し枠の大きさが所定の基準大きさである状態を基準として、被写体距離hが減少したとき出力画像ICの画角を大きくすべく切り出し枠の大きさは基準大きさより大きくされ、被写体距離hが増大したとき出力画像ICの画角を小さくすべく切り出し枠の大きさは基準大きさより小さくされる(但し、視点距離dが不変と仮定)。
[第6処理例]
第6処理例を説明する。第6処理例では、第3処理例と同様、視点PVが原点O’に位置していない場合、即ち、視点PVが表示画面20の中心Oにおける法線330からずれている場合を想定する。第6処理例に係る主制御部23は、視点距離d、被写体距離h及び位置情報(p,q)に基づき、電子ズームを利用して出力画像ICの画角を制御する。
第6処理例を説明する。第6処理例では、第3処理例と同様、視点PVが原点O’に位置していない場合、即ち、視点PVが表示画面20の中心Oにおける法線330からずれている場合を想定する。第6処理例に係る主制御部23は、視点距離d、被写体距離h及び位置情報(p,q)に基づき、電子ズームを利用して出力画像ICの画角を制御する。
主制御部23は、焦点距離fを十分に小さくした状態で主カメラ21に撮影を行わせることで、射影領域460内の画像信号を含んだ入力画像IBを取得する。そして、切り出し処理部41は、視点距離d、被写体距離h、焦点距離f及び位置情報(p,q)に基づき、射影領域460の外周対応枠に相当する切り出し枠CFを入力画像IBに設定し、切り出し枠CF内の画像領域を入力画像IBから切り出すことで(即ち射影領域460に相当する領域を入力画像IBから切り出すことで)出力画像ICを生成する。これにより、射影領域460の画像信号が出力画像ICに含まれるように出力画像ICが生成されることになる。
第6処理例では、出力画像ICの生成過程において、第4及び第5処理例と同様の、視点距離d及び被写体距離hの増減に応じた切り出し枠CFの大きさの増減が行われる他、視点PV及び原点O’間のずれ量に応じて入力画像IB上の切り出し枠CFの位置が決定される。
第2実施形態によれば、撮影者300は、表示画面20を指で形成した矩形枠400(図12参照)と見立てて撮影構図を調整することが可能となり、直感的な構図調整が可能となる。表示画面20を指で形成した矩形枠400と見立てたとき、矩形枠400を介して撮影者300が見た風景をそのまま切り取ったかのような出力画像IC(即ち、撮影者300が望んでいたとおりの構図を持つ画像)を得ることが可能となる。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈3を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈3を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
第1実施形態では、検出部13にて検出される複数の顔器官に人物300の左眼及び右眼が含まれていることを主として想定したが、検出部13にて検出される複数の顔器官に人物300の片眼(右眼又は左眼)が含まれている限り、当該複数の顔器官は任意である。例えば、検出部13にて検出される複数の顔器官は、人物300の片眼と人物300の鼻であっても良い。この場合、視点計測部14は、カメラ11の内部パラメータと片眼及び鼻間の距離として定められた所定基準距離(例えば5cm)を用いて、入力画像IA上における人物300の片眼及び鼻間の距離を視点距離dに換算することができ、入力画像IA上における人物300の片眼及び鼻間の位置関係から、入力画像IA上における人物300の両眼の各位置及び両眼の中心位置を決定することができる。
第1実施形態では、検出部13にて検出される複数の顔器官に人物300の左眼及び右眼が含まれていることを主として想定したが、検出部13にて検出される複数の顔器官に人物300の片眼(右眼又は左眼)が含まれている限り、当該複数の顔器官は任意である。例えば、検出部13にて検出される複数の顔器官は、人物300の片眼と人物300の鼻であっても良い。この場合、視点計測部14は、カメラ11の内部パラメータと片眼及び鼻間の距離として定められた所定基準距離(例えば5cm)を用いて、入力画像IA上における人物300の片眼及び鼻間の距離を視点距離dに換算することができ、入力画像IA上における人物300の片眼及び鼻間の位置関係から、入力画像IA上における人物300の両眼の各位置及び両眼の中心位置を決定することができる。
検出部13は3以上の顔器官を検出しても良い。例えば、検出部13は人物300の左眼、右眼及び鼻を検出しても良い。人物300の左眼、右眼及び鼻を検出した場合、表示画面20に対する人物300の顔の向きをも検出することが可能となり、検出向きをも考慮して視点PVの計測を行うことで視点PVの計測精度向上が図られる。
[注釈2]
電子機器1又は1aは、視点計測装置(視点位置計測装置)を内包していると考えることができる。視点位置装置(視点位置計測装置)は、検出部13及び視点計測部14(図1又は図9参照)を少なくとも備え、カメラ11、前処理部12、記憶部15及び表示画面20の内、少なくとも1つを更に構成要素として含みうる。
電子機器1又は1aは、視点計測装置(視点位置計測装置)を内包していると考えることができる。視点位置装置(視点位置計測装置)は、検出部13及び視点計測部14(図1又は図9参照)を少なくとも備え、カメラ11、前処理部12、記憶部15及び表示画面20の内、少なくとも1つを更に構成要素として含みうる。
[注釈3]
電子機器1、電子機器1a又は視点計測装置である対象装置を、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。対象装置にて実現される機能の全部又は一部である任意の特定の機能をプログラムとして記述して、該プログラムを対象装置に搭載可能なフラッシュメモリに保存しておき、該プログラムをプログラム実行装置(例えば、対象装置に搭載可能なマイクロコンピュータ)上で実行することによって、その特定の機能を実現するようにしてもよい。上記プログラムは任意の記録媒体に記憶及び固定されうる。上記プログラムを記憶及び固定する記録媒体は対象装置と異なる機器(サーバ機器等)に搭載又は接続されても良い。
電子機器1、電子機器1a又は視点計測装置である対象装置を、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。対象装置にて実現される機能の全部又は一部である任意の特定の機能をプログラムとして記述して、該プログラムを対象装置に搭載可能なフラッシュメモリに保存しておき、該プログラムをプログラム実行装置(例えば、対象装置に搭載可能なマイクロコンピュータ)上で実行することによって、その特定の機能を実現するようにしてもよい。上記プログラムは任意の記録媒体に記憶及び固定されうる。上記プログラムを記憶及び固定する記録媒体は対象装置と異なる機器(サーバ機器等)に搭載又は接続されても良い。
1、1a 電子機器
11 カメラ(単眼カメラ)
13 顔/顔器官検出部
14 視点計測部
20 表示画面
21 主カメラ
23 主制御部
41 切り出し処理部
300 人物
310 顔
PV 視点
SUB 被写体
11 カメラ(単眼カメラ)
13 顔/顔器官検出部
14 視点計測部
20 表示画面
21 主カメラ
23 主制御部
41 切り出し処理部
300 人物
310 顔
PV 視点
SUB 被写体
Claims (8)
- 単眼カメラの撮影画像に基づき、前記撮影画像上において人物の片眼を含む複数の顔器官を検出する検出部と、
前記撮影画像上における前記複数の顔器官の位置に基づき前記人物の視点を計測する視点計測部と、を備えた
ことを特徴とする視点計測装置。 - 前記視点の位置は、所定面を基準とする前記人物の両眼の中心位置又は前記片眼の位置であり、前記視点の計測によって、前記所定面と前記視点との間の距離である視点距離を含む視点情報が生成され、
前記視点計測部は、前記撮影画像上における前記複数の顔器官間の距離に基づき前記視点距離を計測する
ことを特徴とする請求項1に記載の視点計測装置。 - 前記視点情報は、前記所定面に平行な面内における前記視点の位置情報を更に含み、
前記視点計測部は、前記撮影画像上の前記人物の両眼の中心位置又は前記片眼の位置に基づき前記位置情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の視点計測装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の視点計測装置と、
前記単眼カメラと、
前記人物によって視認される、前記所定面としての表示画面と、
前記人物と異なる被写体を撮影する主カメラと、
前記主カメラの出力信号から出力画像を生成する主制御部と、を備え、
前記主制御部は、前記視点情報に基づき前記出力画像の画角を制御する
ことを特徴とする電子機器。 - 前記主制御部は、前記視点距離と、前記主カメラと前記被写体との距離である被写体距離と、に基づき前記出力画像の画角を制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。 - 前記視点から前記表示画面に平行であって且つ前記被写体が存在する平面に対して前記表示画面の所定表示領域を射影したときに形成される射影領域の画像信号が前記出力画像に含まれるように、前記主制御部は、前記出力画像の画角を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。 - 当該電子機器に備えられる視点計測装置は、請求項3に記載の視点計測装置であり、
前記主制御部は、前記視点距離と、前記主カメラと前記被写体との距離である被写体距離と、前記位置情報と、に基づき前記出力画像の画角を制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。 - 前記主制御部は、前記主カメラからの入力画像の一部を切り出すことで出力画像を生成する切り出し処理部を有し、
前記視点の位置が前記表示画面の中心における法線からずれているとき、
前記視点から前記表示画面に平行であって且つ前記被写体が存在する平面に対して前記表示画面の所定表示領域を射影したときに形成される射影領域の画像信号が前記出力画像に含まれるように、前記切り出し処理部は、前記射影領域に相当する領域を前記入力画像から切り出すことで前記出力画像を生成する
ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012238938A JP2014089304A (ja) | 2012-10-30 | 2012-10-30 | 視点計測装置及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=50791254
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2014089304A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104688177A (zh) * | 2014-12-26 | 2015-06-10 | 上海沙斐网络科技有限公司 | 一种基于终端的瞳距测量方法、瞳距测量装置、服务器及其系统 |
-
2012
- 2012-10-30 JP JP2012238938A patent/JP2014089304A/ja active Pending
Cited By (1)
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CN104688177A (zh) * | 2014-12-26 | 2015-06-10 | 上海沙斐网络科技有限公司 | 一种基于终端的瞳距测量方法、瞳距测量装置、服务器及其系统 |
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