JP2014086602A - 太陽電池体および太陽電池装置 - Google Patents

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和志 平岡
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Abstract

【課題】光電変換効率を高くし得る太陽電池体を提供する。
【解決手段】太陽電池体2を、太陽光線を入射して集光するための凸レンズ3と、この凸レンズを通過して色収差により環状に分けられた各光を入射し光電変換を行う太陽電池5とから構成し、この太陽電池5を、透明電極と、この透明電極の表面に且つ当該表面に形成されたカーボンナノチューブと、このカーボンナノチューブの透明電極とは反対側に配置された金属電極とからなる電池要素体を複数具備させて構成し、さらに各電池要素体を、凸レンズ3により環状に分けられた各光λ〜λに沿ってそれぞれ配置すると共に、これら環状に分けられた光毎に配置されるカーボンナノチューブの直径を入射する光の波長に応じて変化させたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブを用いた電池要素体を有する太陽電池体および太陽電池装置に関するものである。
太陽電池は、単結晶、多結晶、アモルファスシリコンからなるシリコン系のものが主流であり、住宅や事業所などに普及しつつあるが、エネルギーの変換効率が低いという欠点がある。エネルギーの変換効率が低い要因の一つとして、通常の太陽電池は、バンドギャップが1つしかなく、バンドギャップ未満のエネルギーを有する長波長光線については光電変換できず、逆に、バンドギャップを超えるエネルギーを有する短波長光線については、バンドギャップ分のエネルギーしか光電変換できなかった。
このような欠点に対処するものとして、2つ以上の異なるバンドギャップを有する太陽電池装置が提案されている(特許文献1参照)。
この太陽電池装置には、それぞれ異なるバンドギャップを有するカーボンナノチューブが列状に配置されるとともに、太陽光をプリズムなどの分光器で波長に応じて分光させて、それぞれのカーボンナノチューブ列に入射させるようにしたものが開示されている。
特開2011−44511号公報
上述した太陽電池の構成によると、分光器としてプリズムを用いているため、各波長に対応する素子幅に対応するため光線を細くする必要があり、したがって光学素子が多くなるので、コストが高くつくとともに光学素子での吸収や反射によるロスなどが生じるため、光電変換効率が低くなるという問題がある。
そこで、本発明は、光電変換効率を高くし得る太陽電池体および太陽電池装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る太陽電池体は、太陽光を入射して集光するための屈折型レンズまたはバイナリレンズと、この屈折型レンズまたはバイナリレンズを通過して色収差により分けられた光を入射し光電変換を行う太陽電池とから構成し、
上記太陽電池を、
透明電極と、この透明電極の表面に且つ当該表面に形成されたカーボンナノチューブと、このカーボンナノチューブの透明電極とは反対側に配置された金属電極とからなる電池要素体を複数具備させて構成するとともに、
上記各電池要素体を、屈折型レンズまたはバイナリレンズにより分けられた各光に沿って配置するとともに、これら分けられた光毎に配置されるカーボンナノチューブの直径を入射する光の波長に応じて変化させたものである。
また、本発明の請求項2に係る太陽電池体は、請求項1に記載の太陽電池体における屈折型レンズとして、凸レンズまたはフレネルレンズを用いたものである。
また、本発明の請求項3に係る太陽電池体は、請求項1に記載の太陽電池体における屈折型レンズとして、太陽光の入射面および出射面が円筒面形状のものを用いたものである。
また、本発明の請求項4に係る太陽電池体は、請求項1に記載の太陽電池体における屈折型レンズとして、太陽光の入射面および出射面が円筒面形状にされたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたものである。
また、本発明の請求項5に係る太陽電池体は、請求項1に記載の太陽電池体における屈折型レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされたものを用いたものである。
また、本発明の請求項6に係る太陽電池体は、請求項1に記載の太陽電池体における屈折型レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたものである。
また、本発明の請求項7に係る太陽電池装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池体において、各電池要素体にて得られた電気を所定電圧に調整する電圧調整器を具備したものである。
さらに、本発明の請求項8に係る太陽電池装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の太陽電池体を複数並置したものである。
上記太陽電池体および太陽電池装置の構成によると、太陽光を屈折型レンズまたはバイナリレンズを用いて分けるとともに、その色収差により分けられた光を、その光毎に配置された電池要素体に導くようにしたので、プリズムを用いる場合に比べて、その構成を簡単にすることができるとともに、光電変換効率の向上を図ることができる。
本発明の実施例1に係る太陽電池体の概略構成を示す斜視図である。 同太陽電池体における凸レンズによる分光状態を示す平面図である。 同太陽電池体における図2のA−A矢視相当断面図である。 同実施例1に係る太陽電池装置を示す図で、(a)は平面図、(b)は分光状態を示す側面図である。 本発明の実施例2に係る太陽電池体の概略構成を示す斜視図である。 同太陽電池体におけるバイナリレンズによる分光状態を示す平面図である。 同太陽電池体における図6のB−B矢視相当断面図である。 同実施例2に係る太陽電池装置を示す図で、(a)は平面図、(b)は分光状態を示す側面図である。 本発明の実施例3に係る太陽電池体における凸レンズの概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施例4に係る太陽電池体における凸レンズの概略構成を示す斜視図である。
以下、本発明に係る太陽電池体および太陽電池装置について説明する。
この太陽電池体は、基本的には、太陽光を入射して集光するための屈折型レンズまたはバイナリレンズと、この屈折型レンズまたはバイナリレンズを通過して色収差により分けられた光を入射し光電変換を行う太陽電池とから構成し、
上記太陽電池を、
透明電極と、この透明電極の表面に且つ当該表面に形成されたカーボンナノチューブと、このカーボンナノチューブの透明電極とは反対側に配置された金属電極とからなる電池要素体を複数具備させて構成するとともに、
上記各電池要素体を、屈折型レンズまたはバイナリレンズにより分けられた各光に沿って配置するとともに、これら分けられた光毎に配置されるカーボンナノチューブの直径を入射する光の波長に応じて変化させたものであり、
また屈折型レンズとして、凸レンズまたはフレネルレンズを用いたものであり、
また屈折型レンズとして、太陽光の入射面および出射面が円筒面形状のものを用いたものであり、
また屈折型レンズとして、太陽光の入射面および出射面が円筒面形状にされたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたものであり、
また屈折型レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされたものを用いたものであり、
また屈折型レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたものであり、
さらにはこの太陽電池体に電圧調整器を具備したものである。
また、この太陽電池装置は、上記太陽電池体を複数並置したものである。
以下、上述した太陽電池体および太陽電池装置の実施例について説明する。
まず、実施例1に係る太陽電池体および太陽電池装置を図1〜図4に基づき説明する。
図1に示すように、実施例1に係る太陽電池体1は、太陽光線(太陽光)を入射して所定範囲に集光するための円形で屈折型の凸レンズ3と、この凸レンズ3にて集光されたつまり凸レンズ3を通過して屈折角の違いにより、すなわち色収差により環状に分けられた光(以下、環状光という)Rが入射されるとともに、波長λの大きさに応じてつまり光線の色に応じた環状光Rが入射されて光電変換を行う太陽電池5と、この太陽電池5にて得られた電気を電気配線6を介して導き所定電圧に調整して出力するための電圧調整器(電圧変換出力回路でもある)7とから構成されている。
ところで、凸レンズ3を通過した太陽光線は色収差が発生するが、ここでは5つの波長成分の領域につまり5つの範囲に分割するものとして説明する。
また、凸レンズ3は、太陽電池5に対して、波長が一番長い赤外光が凸レンズ3の焦点に結像する距離でもって設けられる。このため、赤外光より波長が短い光線については焦点の手前側(凸レンズ側)で結像して焦点位置では広がり、大きい円形スポットになる。なお、実際には、図1に示すように、赤色光に対応する電池要素体(後述する)の面積を増やすために、赤色光についても焦点よりも近い位置に結像するように太陽電池5は配置されるが、勿論、焦点付近で結像するようにしてもよい。
したがって、焦点位置つまり太陽電池5の受光面において、図2に示すように、太陽光線は、中心(内側)から外側に向かって且つ同心円でもって、円状の赤外から赤色が多く含まれる波長領域λ、円環状の黄色が多く含まれる波長領域λ、円環状の緑色が多く含まれる波長領域λ、円環状の青色が多く含まれる波長領域λ、円環状の紫色から紫外の波長領域λとに分けられる。
上記太陽電池5は、図3に示すように、太陽光線の入射側に配置される透明電極12と、この透明電極12の入射側と反対側の表面(下面)に垂直方向で形成されたカーボンナノチューブ13と、このカーボンナノチューブ13の透明電極12とは反対側端部(下端部)に配置された金属電極14とからなる電池要素体(電池セルと呼ぶこともできる)11が分けられた光(以下、分けられた光を分光という)の数に応じて環状に5列で具備されており、さらにこれら各電池要素体11を、それぞれのカーボンナノチューブ13の直径が、入射される光線の最長波長に応じて中心から外側に向かって段階的(連続的であってもよい)に変化するように配置したものである。
すなわち、本実施例1では、中心から外側に5つの最長波長領域、つまり5つの範囲(赤外〜赤色、黄色、緑色、青色、紫色〜紫外)に対応する電池要素体11(11A,11B,11C,11D,11F)が、円状および円環状に配置される。なお、円環状の各電池要素体11については、それぞれ円周方向で複数に分割されたものでもよく、すなわち小さい電池要素体を円環状に並べたものであってもよい。
このように、波長の大きさ(色)に対応して、直径が異なるカーボンナノチューブを配置した理由は以下の通りである。
すなわち、カーボンナノチューブのバンドギャップVgは下記(1)式で示すように、その直径dtに応じて変化する。
(数1)
Vg=0.8352/dt ・・・(1)
この(1)式から分かるように、カーボンナノチューブの直径が異なると、そのバンドギャップ幅が異なることになり、したがって分光された各光線が持つエネルギーを効率良く回収するためには、分光された波長(振動数がν)の光線が持っているエネルギー(hν)と等しいバンドギャップを持った直径のカーボンナノチューブをp型半導体(またはn型半導体)として作っておけばよいことになる。
例えば、バンドギャップの異なるカーボンナノチューブ(バンドギャップがEg〜Eg、但し、Egk−1<Eg)がk個ある場合、Eg以上のエネルギーを持った光はバンドギャップEgの太陽電池で受光されて光電変換が行われる。また、Eg以上のエネルギーを持った光については、バンドギャップEgの太陽電池で受光されて光電変換が行われる。以下、同様に、バンドギャップEgを越え、紫外線までの最大エネルギーを有する光については、Egのバンドギャップを持った太陽電池で受光して光電変換が行われる。
ここで、電池要素体11の構成について詳しく説明しておく。
すなわち、電池要素体11における透明電極12は、ガラス基板の表面にITO膜、FT0膜、ZnO膜などの透明導電膜が配置されてn型半導体にされるとともに、この透明電極12の表面に垂直方向で形成されるカーボンナノチューブ(正確にはカーボンナノチューブ群である)13はp型半導体にされ、このpn接合部で発電が行われる。上記カーボンナノチューブ13の先端(下端)にはAg,Au,Cu,In,Pdなどの金属電極14が設けられる。なお、透明電極12の上面には、保護用の窓部材15が設けられている。
上記カーボンナノチューブ13を形成する場合、透明電極12の表面にスパッタリングなどにより鉄などの触媒微粒子を付着させた後、この触媒微粒子上に熱CVD法によりカーボンナノチューブを成長させればよい。このとき、カーボンナノチューブ13の直径は、触媒微粒子の粒径により制御することができるので、各波長(各色)に応じたバンドギャップを有するように制御される。このカーボンナノチューブ13の先端に設けられる金属電極14は蒸着などにより形成される。
具体的には、多数のカーボンナノチューブからなる領域(カーボンナノチューブ群であり、以下、チューブ列ともいう)が同心円でもって環状に5列設けられるとともに、これら各カーボンナノチューブの直径をチューブ列毎に段階的に変化させたもので、例えば太いもの(赤色側)から細いもの(紫色側)が順番に設けられる。
ところで、熱CVD法により形成されるカーボンナノチューブは真性半導体であるが、半導体カーボンナノチューブにp型ドーパント(カーボンナノチューブより電気陰性度が大きい元素、例えばCl,F,Oなど)を吸着などにより付着(添加)させて形成するようにしてもよい。なお、カーボンナノチューブとしてn型半導体を用いる場合には、半導体カーボンナノチューブにn型ドーパント(カーボンナノチューブより電気陰性度が小さい元素、例えばCs,Rb,K,Na,Li,Ba,Sr,Ca,Mgなど)を真空蒸着またはスパッタリングなどにより付着させて形成する。
また、上記電圧調整器7は各電池要素体11の金属電極14に電気配線6を介して接続されており、この電圧調整器7は、電池要素体11に電気配線6を介して接続されたDC/DCコンバータ16と、これらDC/DCコンバータ16に電気配線17を介して接続された電力加算部18とから構成されている。なお、DC/DCコンバータ16は、各電池要素体11A〜11Eから取り出される電圧が同一(所定電圧)となるように調整(変換)するためのものである。
上記構成において、凸レンズ3に入射した太陽光線は、所定範囲内に絞られて出射される。そして、凸レンズ3の色収差により、例えば5つの波長成分領域に、つまり5つの範囲に分割されて各電池要素体11A〜11Eに入射され、それぞれの波長に応じたバンドギャップでもって光電変換が行われる。
なお、透明電極12については、左右における各電池要素体11において共通したものであってもよいが、勿論、各電池要素体11毎に分かれたものであってもよい。
そして、各電池要素体11で発生した電気がDC/DCコンバータ16に入力されて所定電圧に変換され、電力加算部18を経て電力が出力される。
このように、凸レンズの色収差により分けられた分光を、分光成分毎に配置された電池要素体に導くようにしたので、プリズムを用いる場合に比べて、必要とする光学素子を少なくすることができ、したがって装置の製造コストの低減化を図り得るとともに、光電変換効率の向上も図ることができる。
また、太陽光線は凸レンズにより所定範囲に集められるが、その波長の違いすなわち色収差により複数の波長成分領域に分光されるとともに、この分光された光は、その光線の持つ光エネルギーを効率良く吸収し得るカーボンナノチューブが環状に配置された電池要素体に導き発電を行うようにしたので、プリズムなどより簡単な構成で全ての光を光電変換することができる。すなわち、高い光電変換効率が得られる。
なお、凸レンズの代わりに、フレネルレンズを用いてもよい。この場合、光学系全体を薄くすることができる。
ところで、上記実施例1において、透明電極12として、透明導電膜(単体としての)について説明したが、例えば透明部材に透明導電膜が形成されたもの、または櫛状若しくは網状の金属部材であってもよい。すなわち、この透明電極という言葉を言い換えれば、光を透過し得る電極と言うことができる(この記述は、以下に示す実施例2にも当てはまるものである)。
次に、実施例1に係る太陽電池装置について説明する。
図4に示すように、この太陽電池装置1は、上記太陽電池体2を複数並置したものである。
すなわち、この太陽電池装置1は、太陽電池体2を縦横に複数個ずつ、図4では、3列×3列でもって、合計9個並置したものを示している。このように、複数個の太陽電池体2を隙間なく並置するために、周囲が正方形にされた凸レンズ3′が連続して形成された集光用レンズ体4が用いられる。
したがって、配置した個数分の太陽電池体2から太陽光線の持つ光エネルギーの回収が行われる。
なお、この太陽電池装置1の場合、各太陽電池体2から得られる電気が、例えば図3に示される1つの電力加算部17に入力されて、所定電圧としての電力が取り出される。
この太陽電池装置によると、高い光電変換効率が高い太陽電池体を複数並置したので、より高い光電変換効率が得られる。
次に、本発明の実施例2に係る太陽電池体および太陽電池装置を図5〜図8に基づき説明する。
上述の実施例1においては、太陽光線を集光するのに屈折型の凸レンズを用いたが、本実施例2においては、回折型のバイナリレンズを用いたものである。なお、本実施例2と実施例1と異なる箇所は、集光用のレンズであるため、本実施例2の説明では、この部分に着目して説明するとともに、他の構成部材については実施例1と同じであるため、簡単に説明する。
図5に示すように、実施例2に係る太陽電池体22は、太陽光線(太陽光)を入射して所定範囲に集光するための円形のバイナリレンズ23と、このバイナリレンズ23にて集光されたつまりバイナリレンズ23を通過して回折の違いにより、すなわち色収差の発生した円形光Rを入射するとともに、波長λの大きさに応じて、つまり光線の色に応じた円形光を入射して光電変換を行う太陽電池25と、この太陽電池25にて得られた電気を電気配線26を介して導き所定電圧に調整して出力するための電圧調整器(電圧出力回路でもある)27とから構成されている。
上記バイナリレンズ23は、石英などの透明基板の表面にフェムト秒レーザを用いて幅が異なる溝部が同心状に何重にも形成されたもので、具体的には、バイナリ状の形状を持つレンズで、屈折率がnとnだけとなるようにされたもので、同心円状に加工されており、入射する光の波長の大きさに応じて回折角が異なることにより、凸レンズと同じ機能が得られるものである。
上記バイナリレンズ23を通過した太陽光線は回折角の違いにより色収差を生じるが、実施例1と同様に、5つの波長成分の領域につまり5つの範囲に分割するものとして説明する。また、バイナリレンズ23は、太陽電池25に対して、赤外光がバイナリレンズ23の焦点に一致するような距離でもって設けられる。バイナリレンズ23の場合、赤色光より波長が短い光線については焦点より遠い位置で結像することになる。なお、実際には、図5に示すように、赤色光に対応する電池要素体(後述する)の面積を増やすために、赤色光についても焦点よりも近い位置に結像するように太陽電池25は配置されるが、勿論、焦点付近で結像するようにしてもよい。
したがって、焦点位置つまり太陽電池25の受光面において、図6に示すように、太陽光線は、中心から外側に向かって且つ同心円でもって、円状の赤外から赤色の波長を多く含む領域λ、円環状の黄色の波長を多く含む領域λ、円環状の緑色の波長を多く含む領域λ、円環状の青色の波長を多く含む領域λ、円環状の紫色から紫外の波長領域λとに分けられる。すなわち、光エネルギーが一番小さい長波長に適合したバンドギャップの電池要素体(後述する)がその中心部に環状に配置されることになる。
また、上記太陽電池25は、実施例1と同様に、図7に示すように、太陽光線の入射側に配置される透明電極32と、この透明電極32の入射側と反対側の表面(下面)に垂直方向で形成されたカーボンナノチューブ33と、このカーボンナノチューブ33の透明電極32とは反対側端部(下端部)に配置された金属電極34とからなる電池要素体(電池セルと呼ぶこともできる)31が分光の数に応じて環状に5列で具備されており、さらにこれら各電池要素体31を、それぞれのカーボンナノチューブ33の直径が、入射される光線の波長に応じて中心から外側に向かって段階的(連続的であってもよい)に変化するように配置したものである。
すなわち、本実施例2では、中心から外側に5つの波長成分領域に、つまり5つの範囲(赤外〜赤色、黄色、緑色、青色、紫色〜紫外)に対応された電池要素体31(31A,31B,31C,31D,31F)が円状および円環状に配置される。なお、円環状の電池要素体31については、それぞれ円周方向で複数に分割されたものでよく、また小さくされた電池要素体を、円環状に配置したものであってもよい。
そして、その他の構成、例えばカーボンナノチューブおよび電池要素体31の構成については、実施例1と同様であるため、その説明を省略する。
なお、電圧調整器27については、簡単に説明しておく。
すなわち、この電圧調整器27は各電池要素体31の金属電極34に電気配線26を介して接続されており、この電圧調整器27は、電池要素体31に電気配線26を介して接続されたDC/DCコンバータ36と、これらDC/DCコンバータ36に電気配線37を介して接続された電力加算部38とから構成されている。なお、DC/DCコンバータ36は、各電池要素体31A〜31Eから取り出される電圧が同一(所定電圧)となるように調整(変換)するためのものである。
上記構成において、バイナリレンズ23に入射した太陽光線は、所定範囲内に絞られて出射される。そして、バイナリレンズ23による回折角の違いにより、すなわち色収差により、例えば5つの波長成分領域(λ〜λ)に、つまり5つの範囲に分割されて各電池要素体31A〜31Eに入射され、それぞれの波長に応じたバンドギャップでもって光電変換が行われる。
なお、透明電極32については、左右における各電池要素体31において共通したものであってもよいが、勿論、各電池要素体31毎に分かれたものであってもよい。
そして、各電池要素体31で発生した電気がDC/DCコンバータ36に入力されて所定電圧に変換され、電力加算部38を経て電力が出力される。
このように、バイナリレンズの色収差により分けられた分光を、分光成分毎に配置された電池要素体に導くようにしたので、プリズムを用いる場合に比べて、必要とする光学素子を少なくすることができ、したがって装置の製造コストの低減化を図り得るとともに、光電変換効率の向上も図ることができる。特に、バイナリレンズの場合、色収差がガラスレンズに比べて20倍程度大きいので、光路長を短くすることができる。
また、太陽光線はバイナリレンズにより所定範囲に集められるが、波長の回折角の違いすなわち色収差により、例えば5つの波長成分領域(λ〜λ)にて分割されるとともに、この分割された光は、その光線の持つ光エネルギーを効率良く吸収し得るカーボンナノチューブが環状に配置された電池要素体に導き発電を行うようにしたので、プリズムなどより簡単な構成で全ての光を光電変換できるため、より多くの発電を行うことができる。すなわち、高い光電変換効率が得られる。
次に、実施例2に係る太陽電池装置について説明する。
図8に示すように、この太陽電池装置21は、上記太陽電池体22を複数並置したものである。
すなわち、この太陽電池装置21は、太陽電池体22を縦横に複数個ずつ、図8では、3列×3列でもって、合計9個並置したものを示している。このように、複数個の太陽電池体22を隙間なく並置するために、周囲が正方形にされたバイナリレンズ23′が連続して形成された集光用レンズ体24が用いられる。なお、この集光用レンズ体24は、例えば1つの石英板材の表面にレーザ光により環状の溝部を多数形成することにより、複数のバイナリレンズすなわち集光用レンズ体を容易に且つ迅速に製造し得る。
したがって、配置した個数分の太陽電池体22から太陽光線の持つ光エネルギーの回収が行われる。
なお、この太陽電池装置21の場合、各太陽電池体22から得られる電気が、例えば図7に示される1つの電力加算部37に入力されて、所定電圧としての電力が取り出される。
この太陽電池装置においても、高い光電変換効率が高い太陽電池体を複数並置したので、より高い光電変換効率が得られる。
以下、本発明の実施例3に係る太陽電池体および太陽電池装置を図9に基づき説明する。
上述の実施例1においては、太陽光線(太陽光)を集光するのに屈折型の凸レンズすなわち太陽光線の入射面が球面形状のもの(言い換えれば、平面視による外形が円形である通常の凸レンズのもの)を用いたが、本実施例3においては、入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされた(つまり、蒲鉾形状)の凸レンズを用いたものである。
なお、本実施例3と実施例1と異なる箇所は、集光用の凸レンズであるため、本実施例3の説明では、この部分に着目して説明するとともに、他の構成部材については実施例1と同じであるため、その説明を省略する。
本実施例3に係る太陽電池装置は、図9に示すように、集光用レンズとして蒲鉾形状の凸レンズ41が用いられたものである。具体的には、凸レンズ41として、太陽光線の入射面(入光面)側が円筒面41aにされるとともに底面41bが平面にされ且つ所定幅(レンズの奥行)にされたものが用いられている。
そして、この凸レンズ41の底面41bである出射面に対応する位置には、カーボンナノチューブにより構成された電池要素体42が各分光に応じて複数配置されている。
この凸レンズ41に太陽光線が入射すると、当該凸レンズ41の色収差により分光され、この分光された光が凸レンズ41の出射面側に配置された電池要素体42の窓部材に入射されて、発電が行われる。なお、各電池要素体42はそれぞれ電気配線(図面では1本だけを示している)43を介して電圧調整器44に接続され、所定の電圧でもって外部に出力される。
本実施例3の太陽電池体および太陽電池装置についても、上述した実施例1のものと同様の効果が得られる。
以下、本発明の実施例4に係る太陽電池体および太陽電池装置を図10に基づき説明する。
上記実施例3においては、太陽光線(太陽光)を集光するのに入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされた凸レンズを用いたが、本実施例4においては、入射面および出射面が円筒面形状にされた凸レンズをその円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたものである。
すなわち、図10に示すように、この凸レンズ51は、幅(レンズの奥行)が一定にされるとともに太陽光線の入射面51aおよび出射面51bが円筒面形状にされ、例えば全体としては、一端側が頂点にされた放物線形状にされるとともに他端側が垂直面51cにされたものである。
この場合も、凸レンズ51の出射面51b側には、その色収差により生じた各分光に対応して、例えば5つの分光成分に対応して電池要素体52が配置されるとともに、各電池要素体52はそれぞれ電気配線(図面では1本だけを示している)53を介して電圧調整器54に接続され、所定の電圧でもって外部に出力される。
この場合も、やはり、実施例1同様の効果が得られる。
なお、上記実施例3の凸レンズについても、上記実施例4と同様に、半分にしたレンズを用いることができる。すなわち、凸レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状に(蒲鉾形状に)されたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いることができる。
このように、各レンズを半分にしたものを用いることにより、太陽電池の製造工程を大幅に簡略化することができる。
1 太陽電池装置
2 太陽電池体
3 凸レンズ
3′ 凸レンズ
4 集光用レンズ体
5 太陽電池
7 電圧調整器
11 電池要素体
12 透明電極
13 カーボンナノチューブ
14 金属電極
21 太陽電池装置
22 太陽電池体
23 バイナリレンズ
23′ バイナリレンズ
24 集光用レンズ体
25 太陽電池
27 電圧調整器
31 電池要素体
32 透明電極
33 カーボンナノチューブ
34 金属電極
41 凸レンズ
42 電池要素体
44 電圧調整器
51 凸レンズ
52 電池要素体
54 電圧調整器

Claims (8)

  1. 太陽光を入射して集光するための屈折型レンズまたはバイナリレンズと、
    この屈折型レンズまたはバイナリレンズを通過して色収差により分けられた光を入射し光電変換を行う太陽電池とから構成し、
    上記太陽電池を、
    透明電極と、この透明電極の表面に且つ当該表面に形成されたカーボンナノチューブと、このカーボンナノチューブの透明電極とは反対側に配置された金属電極とからなる電池要素体を複数具備させて構成するとともに、
    上記各電池要素体を、屈折型レンズまたはバイナリレンズにより分けられた各光に沿って配置するとともに、これら分けられた光毎に配置されるカーボンナノチューブの直径を入射する光の波長に応じて変化させたことを特徴とする太陽電池体。
  2. 屈折型レンズとして、凸レンズまたはフレネルレンズを用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池体。
  3. 屈折型レンズとして、太陽光の入射面および出射面が円筒面形状のものを用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池体。
  4. 屈折型レンズとして、太陽光の入射面および出射面が円筒面形状にされたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池体。
  5. 屈折型レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされたものを用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池体。
  6. 屈折型レンズとして、太陽光の入射面が円筒面形状で且つ出射面が平面形状にされたレンズを円筒面の軸心に沿って左右に分割してなる半形状のものを用いたことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池体。
  7. 各電池要素体にて得られた電気を所定電圧に調整する電圧調整器を具備したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の太陽電池体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の太陽電池体を複数並置したことを特徴とする太陽電池装置。
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