JP2014086274A - 固体酸化物形燃料電池の単セルスタック - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスシールを用いた内部マニホールド型の単セルスタックによる固体酸化物形燃料電池における空気極の劣化が抑制できるようにする。
【解決手段】第1マニホールド孔111aの周囲に設けられ連続した帯状のスリットである貫通溝110を備える。貫通溝110は、セルホルダー板101を貫通している。ここで、貫通溝110は、少なくとも第1マニホールド孔111aと第3マニホールド孔112aとの間から、第1マニホールド孔111aとセル収容開口部113との間にかけて形成されていることが重要である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気極側のインターコネクタ板,燃料極側のインターコネクタ板,および単セルから構成される固体酸化物形燃料電池の単セルスタックに関する。
従来より、固体酸化物からなる平板状の電解質層と、電解質層の一方の面に形成した空気極と、電解質層の他方の面に形成した燃料極とで単セルを形成した固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cells:SOFC)が知られている。このような燃料電池では、燃料極に燃料ガスを供給し、空気極に酸化剤ガスを供給して酸化還元反応を行わせることにより、水の電気分解の逆の反応を利用して発電している。固体酸化物形燃料電池は、高いエネルギー変換効率を有するとともに、二酸化炭素の排出を抑えた発電が行えるため、多くの研究機関で開発が盛んに行われている。
固体酸化物形燃料電池を実際に動作させる際には、実用上十分な発電量を得るために単セルを積み重ねてスタック化して直列接続している。このようなスタック構造では、燃料極側を還元雰囲気に、空気極側を酸化雰囲気に保つとともに、十分な発電効率を得るために電解質のイオン伝導性を確保して容易に電気化学反応が起こる800−1000℃程度の高温に燃料電池本体を保つ必要がある。これを実現するために、隣り合う単セル間で互いに異なる雰囲気に晒される燃料極と空気極との間を、ガス不透過でかつ電気伝導性のある部品で電気的に接続し、各電極に燃料ガスおよび酸化剤ガスを適正に分配および供給する目的で、各単セル間に金属で作られたインターコネクタ(セパレータ)が配置される。また、単セルとインターコネクタとの間には、これらの電気的な接続を確実にするために金属からなる集電部材が配設されている。
単セルと、この単セルを収容するインターコネクタと、単セルとインターコネクタとの間に配設される集電部材とを備えた単セルスタックを積み重ね、インターコネクタを介してマニホールドから供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスを各単セルに供給する。この状態で、スタックの一端および他端のインターコネクタを端子とする電池の電気回路を構成することにより、固体酸化物形燃料電池は、所定のレベルの電圧を生成することができる。
上述した固体酸化物形燃料電池で用いられるインターコネクタには、セラミックの作製工程で生じる単セルの微妙な形状の差異によることなく燃料ガスを単セルの反応界面まで均一に供給するために、集電部材や接触する面に複数個の溝や柱状の突起物が形成されている。この面に導かれた燃料ガスは、形成されている溝や突起物の配置に沿ってインターコネクタと集電部材との間を流れていくことにより、面内に一様に広がる。このように一様に広がった後、燃料ガスや酸化剤ガスは、集電部材を透過して単セルに到達する。これにより、燃料ガスまたは酸化剤ガスは、単セルの燃料極または空気極に対して均一に供給されることとなる。
また、インターコネクタのガス流路に燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給するには、燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給する配管を、使用する単セルと同数分岐し、また、分岐した配管とインターコネクタのガス流路溝とを接続する配管部品が必要となる。この部品は、マニホールドと呼ばれ、上述したように燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給配管を直接溝に連結するタイプを外部マニホールドと呼ぶ。
また、マニホールドには、構造をより簡単にした内部マニホールドと呼ぶ形式のものがある。内部マニホールドは、ガス流路を形成したインターコネクタに貫通した孔を設け、ガス流路の出入り口をこの孔に連結し、この孔から反応ガスを供給し、生成ガスを排出するものである。
さらに、同じ単セルの空気極側に配置されるインターコネクタと、燃料極側に配置されるインターコネクタとは、絶縁分離されていることが重要となる。このインターコネクタ間の絶縁方法には、物理的にインターコネクタ同士を離間して配置する方法と、絶縁部材を挟んで配置する方法とがある。前述したようにスタック化する場合には、絶縁部材を用いる方法が一般的である。
ここで、単セルスタックの構成例について図4を用いて簡単に説明する。図4は、固体酸化物形燃料電池の単セルスタックの構成例を示す斜視図である。単セルスタックは、セルホルダー板401,空気極インターコネクタ板402,燃料極インターコネクタ板403,およびセルホルダー板401に収容される単セル404から構成されている。セルホルダー板401は、絶縁材料の板部材から構成され、空気極インターコネクタ板402,燃料極インターコネクタ板403は、ステンレス鋼などの金属材料の板部材から構成されている。
単セル404は、電解質層441,燃料極442,空気極443から構成され、電解質層441の一方の面(図中裏面)に燃料極442が形成され、電解質層441の他方の面(図中上面)に空気極443が形成されている。この例では、燃料極支持型他である。なお、図4では、単セルが収容されたセルホルダー板401,空気極インターコネクタ板402,および燃料極インターコネクタ板403を、各々離間させた状態で示しているが、実際には、積層して用いられる。
セルホルダー板401は、第1マニホールド孔411a,第2マニホールド孔411b,第3マニホールド孔412a,第4マニホールド孔412b,およびセル収容開口部413を備える。単セル404は、セル収容開口部413に収容される。また、第1マニホールド孔411a,第2マニホールド孔411b,第3マニホールド孔412a,第4マニホールド孔412bは、セル収容開口部413の周囲に配置される。
この例では、第1マニホールド孔411aおよび第3マニホールド孔412aは、セル収容開口部413を挟む2つの領域の一方に配置され、第2マニホールド孔411bおよび第4マニホールド孔412bは、セル収容開口部413を挟む2つの領域の他方に配置されている。また、この例では、セル収容開口部413は、平面視矩形であり、単セル404も平面視矩形である。
空気極インターコネクタ板402は、第1マニホールド孔411aと同じ領域に形成された第5マニホールド孔421a、第2マニホールド孔411bと同じ領域に形成された第6マニホールド孔421bと、第3マニホールド孔412aと同じ領域に形成された第7マニホールド孔422a、第4マニホールド孔412bと同じ領域に形成された第8マニホールド孔422bを備える。また、空気極インターコネクタ板402は、第5マニホールド孔421aから第6マニホールド孔421bにかけて形成された溝部からなる空気極流路領域423を備える。
燃料極インターコネクタ板403は、第1マニホールド孔411a(第5マニホールド孔421a)と同じ領域に形成された第9マニホールド孔431a、第2マニホールド孔411b(第6マニホールド孔421b)と同じ領域に形成された第10マニホールド孔431b、第3マニホールド孔412a(第7マニホールド孔422a)と同じ領域に形成された第11マニホールド孔432a、第4マニホールド孔412b(第8マニホールド孔422b)と同じ領域に形成された第12マニホールド孔432bを備える。また、燃料極インターコネクタ板403は、第9マニホールド孔431aから第10マニホールド孔431bにかけて形成された溝部からなる燃料極流路領域433を備える。
この単セルスタックでは、まず、第5マニホールド孔421a−第1マニホールド孔411a−第9マニホールド孔431aによる連通口(空気供給マニホールド)に供給された空気は、空気極インターコネクタ板402の空気極流路領域423を流れて空気極443に供給される。また、空気極443に供給された空気は、第6マニホールド孔421bに到達し、第6マニホールド孔421b−第2マニホールド孔411b−第10マニホールド孔431bによる連通口(排空気回収マニホールド)に回収される。
また、第7マニホールド孔422a−第3マニホールド孔412a−第11マニホールド孔432aによる連通口(燃料ガス供給マニホールド)に供給された燃料ガスは、燃料極インターコネクタ板403の燃料極流路領域433を流れて燃料極442に供給される。このようにして燃料極442に供給された燃料ガスは、第8マニホールド孔422b−第4マニホールド孔412b−第12マニホールド孔432bによる連通口(排燃料ガス回収マニホールド)に回収される。
ところで、金属部材からなるインターコネクタ同士は、界面がほぼ滑面で、高温下における拡散接合により接合するためにガス気密性も高い。一方で、絶縁部材とインターコネクタとの界面では拡散接合は見込めず、また絶縁部材の表面も粗いため、単に当接して配置する状態では、高いガス気密性が得られない。
このため、図4に示すように、絶縁部材であるセルホルダー板401と空気極インターコネクタ板402との間にガラスシール416を配置し、セルホルダー板401と燃料極インターコネクタ板403にガラスシール417を配置してガス気密性を得るようにしている。ガラスシール416は、燃料ガスが通過する第3マニホールド孔412aおよび第4マニホールド孔412bの周囲に設ける。また、ガラスシール417は、第3マニホールド孔412aおよび第4マニホールド孔412bから、燃料極流路領域433を形成する溝部の周囲に設ける。
このようなガラスシールには、700℃〜900℃の雰囲気で揮発せず、かつ軟化して弾力性を有する特性が求められる。ガラスシールの成分としては、例えば、二酸化シリコン(SiO2)、酸化カリウム(K2O)、酸化カルシウム(CaO)、酸化鉛(PbO)、酸化ホウ素(B23)、酸化ナトリウム(Na2O)などが知られている(特許文献1参照)。
特開2007−149430号公報 特開2008−117737号公報
ところで、上述したガラスシールの存在により、例えばランタンニッケル鉄酸化物を用いた空気極の劣化が加速することが確認されている。これは、運転動作時の高温状態でガラスシールより発生するガス成分の影響と考えられる。このため、上述したように、ガラスシールは、燃料ガスが通過する領域の周囲に限定し、空気などの酸化剤ガスの通過する領域や空気極が配置される領域の周囲には配置しないようにしている。
しかしながら、前述した内部マニホールド型として燃料ガスの通過する領域と酸化剤ガスが通過する領域を同一の板部材に形成した構成では、上述したようにガラスシールを配置しても、空気極を劣化させて固体酸化物形燃料電池の発電性能が維持できない場合あることが発明者らにより確認された。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、ガラスシールを用いた内部マニホールド型の単セルスタックによる固体酸化物形燃料電池における空気極の劣化が抑制できるようにすることを目的とする。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池の単セルスタックは、電解質層と、電解質層の一方の面に形成された燃料極と、電解質層の他方の面に形成された空気極とから構成されて積み重ねられて用いられる単セルと、単セルの空気極側に配置された空気極インターコネクタ板および単セルの燃料極側に配置された燃料極インターコネクタ板と、単セルを挟んで配置された燃料極インターコネクタ板および空気極インターコネクタ板の間に配置され、セル収容開口部を備えてセル収容開口部に単セルを収容するセルホルダー板と、セルホルダー板のセル収容開口部の周囲に形成された第1マニホールド孔,第2マニホールド孔,第3マニホールド孔,第4マニホールド孔と、第1マニホールド孔,第2マニホールド孔,第3マニホールド孔,および第4マニホールド孔と同じ領域の空気極インターコネクタ板に形成された第5マニホールド孔,第6マニホールド孔,第7マニホールド孔,および第8マニホールド孔と、第1マニホールド孔,第2マニホールド孔,第3マニホールド孔,および第4マニホールド孔と同じ領域の燃料極インターコネクタ板に形成された第9マニホールド孔,第10マニホールド孔,第11マニホールド孔,および第12マニホールド孔と、空気極インターコネクタ板の第5マニホールド孔から第6マニホールド孔にかけて形成された溝部からなる空気極流路領域と、燃料極インターコネクタ板の第9マニホールド孔から第10マニホールド孔にかけて形成された溝部からなる燃料極流路領域と、セルホルダー板と空気極インターコネクタ板との間に配置され、第3マニホールド孔および第4マニホールド孔の周囲に帯状に設けられた第1ガラスシールと、セルホルダー板と燃料極インターコネクタ板に配置され、第3マニホールド孔および第4マニホールド孔から燃料極流路領域を形成する溝部の周囲に帯状に設けられた第2ガラスシールと、第1マニホールド孔の周囲に設けられてセルホルダー板を貫通して連続した帯状の貫通溝とを備え、貫通溝は、少なくとも第1マニホールド孔と第3マニホールド孔との間から第1マニホールド孔とセル収容開口部との間にかけて形成されている。
上記固体酸化物形燃料電池の単セルスタックにおいて、第1マニホールド孔と第3マニホールド孔との間の部分の一端および第1マニホールド孔とセル収容開口部の間の部分の一端は、セルホルダー板の外周端に到達しているとよい。また、貫通溝は、第1マニホールド孔を囲う状態に形成されているようにしてもよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、 ガラスシールを用いた内部マニホールド型の単セルスタックによる固体酸化物形燃料電池における空気極の劣化が抑制できるようになる。
図1は、本発明の実施の形態における固体酸化物形燃料電池の単セルスタックの構成を示す斜視図である。 図2は、実際に作製した単セルスタックを用いた連続発電実験による出力電圧の経時変化を測定した結果を示す特性図である。 図3は、本発明の実施の形態における固体酸化物形燃料電池の単セルスタックの一部構成を示す平面図である。 図4は、内部マニホールド型の固体酸化物形燃料電池の単セルスタックの構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における固体酸化物形燃料電池の単セルスタックの構成を示す斜視図である。
単セルスタックは、セルホルダー板101,空気極インターコネクタ板102,燃料極インターコネクタ板103,およびセルホルダー板101に収容される単セル104から構成されている。セルホルダー板101は、絶縁材料の板部材から構成され、空気極インターコネクタ板102,燃料極インターコネクタ板103は、ステンレス鋼などの金属材料の板部材から構成されている。
単セル104は、電解質層141,燃料極142,空気極143から構成され、電解質層141の一方の面(図中裏面)に燃料極142が形成され、電解質層141の他方の面(図中上面)に空気極143が形成されている。この例では、燃料極支持型他である。なお、図1では、単セルが収容されたセルホルダー板101,空気極インターコネクタ板102,および燃料極インターコネクタ板103を、各々離間させた状態で示しているが、実際には、積層して用いられる。また、ここでは、燃料極142および空気極143は、表面に形成される集電層や金属メッシュなどの集電体などを含んだ電極構造体を示している。
セルホルダー板101は、第1マニホールド孔111a,第2マニホールド孔111b,第3マニホールド孔112a,第4マニホールド孔112b,およびセル収容開口部113を備える。単セル104は、セル収容開口部113に収容される。また、第1マニホールド孔111a,第2マニホールド孔111b,第3マニホールド孔112a,第4マニホールド孔112bは、セル収容開口部113の周囲に配置される。
この例では、第1マニホールド孔111aおよび第3マニホールド孔112aは、セル収容開口部113を挟む2つの領域の一方に配置され、第2マニホールド孔111bおよび第4マニホールド孔112bは、セル収容開口部113を挟む2つの領域の他方に配置されている。また、この例では、セル収容開口部113は、平面視矩形であり、単セル104も平面視矩形である。
空気極インターコネクタ板102は、第1マニホールド孔111aと同じ領域に形成された第5マニホールド孔121a、第2マニホールド孔111bと同じ領域に形成された第6マニホールド孔121bと、第3マニホールド孔112aと同じ領域に形成された第7マニホールド孔122a、第4マニホールド孔112bと同じ領域に形成された第8マニホールド孔122bを備える。また、空気極インターコネクタ板102は、第5マニホールド孔121aから第6マニホールド孔121bにかけて形成された溝部からなる空気極流路領域123を備える。
燃料極インターコネクタ板103は、第1マニホールド孔111a(第5マニホールド孔121a)と同じ領域に形成された第9マニホールド孔131a、第2マニホールド孔111b(第6マニホールド孔121b)と同じ領域に形成された第10マニホールド孔131b、第3マニホールド孔112a(第7マニホールド孔122a)と同じ領域に形成された第11マニホールド孔132a、第4マニホールド孔112b(第8マニホールド孔122b)と同じ領域に形成された第12マニホールド孔132bを備える。また、燃料極インターコネクタ板103は、第9マニホールド孔131aから第10マニホールド孔131bにかけて形成された溝部からなる燃料極流路領域133を備える。
この単セルスタックでは、まず、第5マニホールド孔121a−第1マニホールド孔111a−第9マニホールド孔131aによる連通口(空気供給マニホールド)に供給された空気は、空気極インターコネクタ板102の空気極流路領域123を流れて空気極143に供給される。また、空気極143に供給された空気は、第6マニホールド孔121bに到達し、第6マニホールド孔121b−第2マニホールド孔111b−第10マニホールド孔131bによる連通口(排空気回収マニホールド)に回収される。
また、第7マニホールド孔122a−第3マニホールド孔112a−第11マニホールド孔132aによる連通口(燃料ガス供給マニホールド)に供給された燃料ガスは、燃料極インターコネクタ板103の燃料極流路領域133を流れて燃料極142に供給される。このようにして燃料極142に供給された燃料ガスは、第8マニホールド孔122b−第4マニホールド孔112b−第12マニホールド孔132bによる連通口(排燃料ガス回収マニホールド)に回収される。
また、絶縁材料から構成されたセルホルダー板101と、金属部材からなる空気極インターコネクタ板102および燃料極インターコネクタ板103との間で高いガス気密性を得るために、ガラスシール116およびガラスシール117を形成している。ガラスシール116は、セルホルダー板101と空気極インターコネクタ板102との間に配置している。また、ガラスシール117は、セルホルダー板101と燃料極インターコネクタ板103に配置している。
ガラスシール116は、燃料ガスが通過する第3マニホールド孔112aおよび第4マニホールド孔112bの周囲に帯状に設けている。また、ガラスシール117は、第3マニホールド孔112aおよび第4マニホールド孔112bから、燃料極流路領域133を形成する溝部の周囲に帯状に設けている。なお、説明の便宜上、図1では、ガラスシール116をセルホルダー板101の上に配置し、ガラスシール117を燃料極インターコネクタ板103の上に配置した状態で示している。
加えて、実施の形態における単セルスタックは、第1マニホールド孔111aの周囲に設けられ連続した帯状のスリットである貫通溝110を備える。貫通溝110は、セルホルダー板101を貫通している。ここで、貫通溝110は、少なくとも第1マニホールド孔111aと第3マニホールド孔112aとの間から、第1マニホールド孔111aとセル収容開口部113との間にかけて形成されていることが重要である。
図1に示す例では、貫通溝110は、第1マニホールド孔111aと第3マニホールド孔112aとの間の部分の一端、および第1マニホールド孔111aとセル収容開口部113の間の部分の一端が、セルホルダー板101の外周端に到達している。従って、第1マニホールド孔111aが形成されている部分105は、セルホルダー板101の本体より分離した状態となっている。
この単セルスタックを積み重ねて用いることで、実用上十分な発電量が得られる状態とする。例えば、セルホルダー板101のセル収容開口部113に未焼成の状態の複数の単セル104を収容し、セルホルダー板101にガラスシール116およびガラスシール117となる部分にガラスシール材を塗布し、これらを空気極インターコネクタ板102および燃料極インターコネクタ板103に挟む。用いるガラスシール材は、例えば、軟化点が700℃以上であればよい。このように組み立てた状態の所定数の単セルスタックを積み重ねてスタック構造とし、これを燃料電池システム構造体に組み込み、動作時と同様の温度状態(750〜900℃の雰囲気)として単セル104をおよびガラスシール材を焼成して固体酸化物形燃料電池とすればよい。
熱処理により、異なる単セル間の空気極インターコネクタ板102と燃料極インターコネクタ板103とは、各々の接触部分が拡散接合して一体となる。また、セルホルダー板101と空気極インターコネクタ板102は、燃料ガスが通過する領域の接続部分が、ガラスシール116によりシールされる。また、セルホルダー板101と燃料極インターコネクタ板103は、燃料ガスが通過する領域の接続部分が、ガラスシール117によりシールされる。
ここで、実施の形態によれば、貫通溝110を設けているので、ガラスシール116およびガラスシール117が溶融した流体は、貫通溝110に貯留されて第1マニホールド孔111aに到達することが抑制されるようになる。
発明者らの検討により、燃料ガスの通過する領域と酸化剤ガスが通過する領域を同一の板部材に形成した内部マニホールド型では、ガラスシール116およびガラスシール117を燃料ガスが通過する領域に限定して形成して場合においても、空気極143を劣化させ、固体酸化物形燃料電池の発電性能が維持できない場合あることを確認した。これば、空気極143が、ランタンニッケル鉄酸化物を含んで構成されている場合に顕著である。
このようなガラスシール116およびガラスシール117を燃料ガスが通過する領域に限定して形成している場合にも発生する空気極143の劣化は、ガラスシール116およびガラスシール117が溶融した流体が、第1マニホールド孔111aに到達するために発生しているものと考えられる。第1マニホールド孔111aに到達したガラスシール材は、第1マニホールド孔111aより構成される空気供給マニホールドを通過する酸化剤ガスに接触可能な状態となる。この状態では、動作時の高温状態で発生するガラスシール材の成分の気体が、空気極143に到達することになる。この結果、上述した空気極143の劣化が発生しているものと考えられる。
これに対し、貫通溝110を設けることで、ガラスシール116およびガラスシール117が溶融した流体の第1マニホールド孔111aへの到達を抑制すれば、第1マニホールド孔111aより構成される空気供給マニホールドを通過する酸化剤ガスへのガラスシール材の接触が防止できるようになる。この結果、空気極143の劣化が防止できるようになる。
ここで、実際に作製した単セルスタックを用いた連続発電実験による出力電圧の経時変化を測定した結果を図2に示す。図2において、実線(a)は、実施の形態1における単セルスタックの結果を示し、点線(b)は、図4を用いて説明した単セルスタックの結果(比較例)を示している。比較例では、電圧低下が顕著であるが、実施の形態の単セルスタックでは、初期発電開始後の40時間の電圧降下が1%以内と安定した発電性能を示している。
以上に説明したように、本発明によれば、セルホルダー板のセル収容開口部の周囲に形成された酸化剤ガスが通過するマニホールドとなる第1マニホールド孔の周囲に帯状の貫通溝を設けるようにしたので、第1マニホールド孔へのガラスシール材の到達が抑制できるようになる。この結果、ガラスシールを用いた内部マニホールド型の単セルスタックによる固体酸化物形燃料電池における空気極の劣化が抑制できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、図3の(a)に示すように、セルホルダー板101の外周端に到達しない状態の貫通孔110aを、セルホルダー板101の第1マニホールド孔111aの周囲に設けるようにしてもよい。また、図3の(b)に示すように、第1マニホールド孔111aを囲う状態の貫通溝110bを形成してもよい。
ただし、図1に示したように、貫通溝110の、第1マニホールド孔111aと第3マニホールド孔112aとの間の部分の一端、および第1マニホールド孔111aとセル収容開口部113の間の部分の一端を、セルホルダー板101の外周端に到達している状態とすることで、貫通溝110に到達したガラスシールが溶融した流体を、貫通溝110に沿ってセルホルダー板101の外に排出することが可能となる。この状態であれば、貫通溝110に到達した流体で、貫通溝110が埋まることがなくなり、流体が貫通溝110よりあふれて第1マニホールド孔111aの側に侵入することがほぼ完全に防止できるようになる。
また、単セルは、平面視矩形の場合に限るものではなく、平面視円形の単セルであっても同様である。また、単セルは、燃料極支持型に限らず、例えば、電解質支持型であっても同様である。また、上述では、スタックの構成を単セルの外周からガスを供給する方法(サイドフロー)を例に説明したが、インターコネクタの中心部より、燃料極に燃料を供給し、空気極に酸化剤を供給する中心吹き出し構造としてもよい(特許文献2参照)。
101…セルホルダー板、102…空気極インターコネクタ板、103…燃料極インターコネクタ板、104…単セル、105…部分、110…貫通溝、111a…第1マニホールド孔、111b…第2マニホールド孔、112a…第3マニホールド孔、112b…第4マニホールド孔、113…セル収容開口部、116,117…ガラスシール、121a…第5マニホールド孔、121b…第6マニホールド孔、122a…第7マニホールド孔、122b…第8マニホールド孔、123…空気極流路領域、131a…第9マニホールド孔、131b…第10マニホールド孔、132a…第11マニホールド孔、132b…第12マニホールド孔、133…燃料極流路領域、141…電解質層、142…燃料極、143…空気極。

Claims (3)

  1. 電解質層と、前記電解質層の一方の面に形成された燃料極と、前記電解質層の他方の面に形成された空気極とから構成されて積み重ねられて用いられる単セルと、
    前記単セルの前記空気極側に配置された空気極インターコネクタ板および前記単セルの前記燃料極側に配置された燃料極インターコネクタ板と、
    前記単セルを挟んで配置された前記燃料極インターコネクタ板および前記空気極インターコネクタ板の間に配置され、セル収容開口部を備えて前記セル収容開口部に前記単セルを収容するセルホルダー板と、
    前記セルホルダー板の前記セル収容開口部の周囲に形成された第1マニホールド孔,第2マニホールド孔,第3マニホールド孔,第4マニホールド孔と、
    前記第1マニホールド孔,前記第2マニホールド孔,前記第3マニホールド孔,および第4マニホールド孔と同じ領域の前記空気極インターコネクタ板に形成された第5マニホールド孔,第6マニホールド孔,第7マニホールド孔,および第8マニホールド孔と、
    前記第1マニホールド孔,前記第2マニホールド孔,前記第3マニホールド孔,および第4マニホールド孔と同じ領域の前記燃料極インターコネクタ板に形成された第9マニホールド孔,第10マニホールド孔,第11マニホールド孔,および第12マニホールド孔と、
    前記空気極インターコネクタ板の前記第5マニホールド孔から前記第6マニホールド孔にかけて形成された溝部からなる空気極流路領域と、
    前記燃料極インターコネクタ板の前記第9マニホールド孔から前記第10マニホールド孔にかけて形成された溝部からなる燃料極流路領域と、
    前記セルホルダー板と前記空気極インターコネクタ板との間に配置され、前記第3マニホールド孔および前記第4マニホールド孔の周囲に帯状に設けられた第1ガラスシールと、
    前記セルホルダー板と前記燃料極インターコネクタ板に配置され、前記第3マニホールド孔および前記第4マニホールド孔から前記燃料極流路領域を形成する溝部の周囲に帯状に設けられた第2ガラスシールと、
    前記第1マニホールド孔の周囲に設けられて前記セルホルダー板を貫通して連続した帯状の貫通溝と
    を備え、
    前記貫通溝は、少なくとも前記第1マニホールド孔と前記第3マニホールド孔との間から前記第1マニホールド孔と前記セル収容開口部との間にかけて形成されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池の単セルスタック。
  2. 請求項1記載の固体酸化物形燃料電池の単セルスタックにおいて、
    前記第1マニホールド孔と前記第3マニホールド孔との間の部分の一端および前記第1マニホールド孔と前記セル収容開口部の間の部分の一端は、セルホルダー板の外周端に到達していることを特徴とする固体酸化物形燃料電池の単セルスタック。
  3. 請求項1記載の固体酸化物形燃料電池の単セルスタックにおいて、
    前記貫通溝は、前記第1マニホールド孔を囲う状態に形成されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池の単セルスタック。
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