JP2014084910A - 軸封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールガスが流れてくるガス供給路5が設けられている軸1と、この軸1の径方向外側に設けられているケース2との間に形成される環状空間4を、シールガスを用いて密封することが可能となり、かつ、そのための構成を従来よりも簡単とする。
【解決手段】ケース2に固定されている回転密封環11と、ガス供給路5を流れてきたシールガスを外周面側へと導く導入孔16が貫通して形成されているスリーブ15と、回転密封環11のシール面12と対向するシール面22を有している静止密封環21と、静止密封環21を押す弾性部材30とを備えている。スリーブ15と静止密封環21との間に、導入孔16からシールガスが供給される密封空間27が形成されている。静止密封環21内に、密封空間27からシール面12,22間へとシールガスを流すガス流路24が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軸とケースとの間に形成される環状空間を、シールガスを用いて密封する軸封装置に関するものである。
軸とケースとの間に形成される環状空間を、シールガスを用いて密封する軸封装置として、例えば図5に示すものがある。この軸封装置は、ケース80に対して軸81が回転する機器に適用されるものであり、軸81と一体回転するスリーブ82及び回転密封環83と、この回転密封環83のシール面79と対面するシール面84を有する静止密封環85と、この静止密封環85をケース80に取り付けるためのフランジ86a,86b,86cと、静止密封環85を回転密封環83に向かって押すばね87とを備えている。
そして、フランジ86bと静止密封環85との間に2つのOリングが挟まれた状態で配置されており、これらOリングによって、フランジ86bと静止密封環85との間には密封空間88が形成されており、フランジ86bに設けられている供給孔86dから導入したシールガスは、密封空間88へと供給される。また、静止密封環85の内部には、その外周面85aとシール面84との間を連通するガス流路89が形成されており、密封空間88に供給されたシールガスは、ガス流路89を通じて、静止密封環85と回転密封環83との間(シール面84,79間)へと供給され、このシールガスによって、ケース80と軸81との間の環状空間を密封することが可能となる。
しかし、図5に示す軸封装置は、ケース80に固定されているフランジ86bからシールガスを供給する構成であることから、ケース80が静止している場合に適用可能であるが、ケース80が回転する場合は、適用不可能である。
そこで、特許文献1に示すように、軸の回りをケースが回転する機器に適用可能となる軸封装置が開発されている。
ケースが回転する機器に、シールガスを用いた軸封装置を適用させるためには、図6に示すように、ケース90と一体回転する回転密封環92と、中空の静止軸91に外嵌して取り付けられ静止軸91内のガス供給路91aを流れてきたシールガスを外周面93a側へと導く導入孔93bが貫通して形成されているスリーブ93と、回転密封環92のシール面100と対面しているシール面94を有する静止密封環95と、スリーブ93の径方向外側に設けられている第1のフランジ96と、静止密封環95の径方向外側に設けられている第2のフランジ97と、第1のフランジ96と静止密封環95との間に設けられ静止密封環95を回転密封環92に向かって押すばね(図示せず)とを備えている。また、静止密封環95の背面には穴が複数形成されており、これらの穴それぞれに、第1のフランジ96に固定した回り止めピン98を係合させることで、静止密封環95は回転不可能な状態となっている。
そして、静止軸91内のガス供給路91a及びスリーブ93の導入孔93bから供給されたシールガスは、第1のフランジ96内に形成されている第1の流路96a、第2のフランジ97内に形成されている第2の流路97a、第2のフランジ97と静止密封環95との間に形成されている密封空間99、及び、静止密封環95内に形成されている第3の流路95aを通じて、静止密封環95と回転密封環92との間(シール面94,100間)へと供給され、このシールガスによって、回転するケース90と静止軸91との間の環状空間を密封することが可能となる。
特開2000−145976号公報(図3参照)
しかし、図6に示すように、ケース90が静止軸91の回りを回転する機器に適用可能とする軸封装置の場合、静止軸91内から流れてきたシールガスを、静止密封環95の径方向外側へと迂回させてからシール面94,100間へと導く構成であるため、シールガスをシール面94,100間まで供給するために必要となる流路(96a,97a,95a)が多くなり、各部材における流路の形成に手間を要し、また、部材も多くなり、組み立てが複雑になるという問題点がある。また、部材が多くなることが原因で、流路長が長くなり、シールガスの供給量を変化させる等の俊敏な制御が困難になるという問題点もある。
なお、ケースが回転しない機器(例えば軸とケースとが相対的に軸方向に直線移動する機器であっても)であっても、シールガスが流れてくるガス供給路が設けられている部材が、軸封装置の径方向内側に存在する軸である場合には、やはり、軸封装置は、図6に示す構成となり、前記と同様の問題点を有する。
そこで、本発明の目的は、シールガスが流れてくるガス供給路が設けられている軸と、この軸の径方向外側に設けられているケースとの間に形成される環状空間を、シールガスを用いて密封することが可能となり、かつ、そのための構成が従来よりも簡単となる軸封装置を提供することを目的とする。
本発明は、シールガスが流れてくるガス供給路が内部に設けられている軸と、この軸の径方向外側に設けられているケースとの間に形成される環状空間を、前記シールガスを用いて密封する軸封装置であって、前記ケースとの間でシールされた状態で当該ケースに固定されていると共に軸方向に面するシール面を有する第1密封環と、前記軸に外嵌して取り付けられ前記ガス供給路を流れてきたシールガスを外周面側へと導く導入孔が貫通して形成されているスリーブと、前記スリーブの径方向外側に設けられていると共に前記第1密封環の前記シール面と対向するシール面を有している第2密封環と、前記第1密封環及び前記第2密封環のそれぞれの前記シール面間を狭める方向に当該第1密封環と当該第2密封環とのうちの一方を押す弾性部材とを備え、前記スリーブの外周面と前記第2密封環の内周面との間に、前記導入孔から前記シールガスが供給される密封空間が形成され、前記第2密封環内に、前記密封空間から前記シール面間へと前記シールガスを流すガス流路が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、軸の内部に設けられているガス供給路から流れてきたシールガスは、スリーブの導入孔を通過し、スリーブの外周面と第2密封環の内周面との間の密封空間及び第2密封環内のガス流路を経て、第1密封環及び第2密封環のシール面間へと供給される構成が得られる。したがって、従来よりも簡単な構成により、ケースと軸との間の環状空間を、シールガスを用いて密封することが可能となる。
また、前記第1密封環及び前記第2密封環の前記シール面間を基準として、その軸方向一方側が前記ケースの内部側となり、その軸方向他方側が前記ケースの外部側となり、前記スリーブには、前記シール面間よりも軸方向他方側に存在するガスを前記軸内に形成されている排出路へと導く排出孔が設けられているのが好ましい。
この場合、第1密封環及び第2密封環のシール面間から軸方向他方側へ流れたシールガスを、排出孔を通じて、軸内の排出路へと導くことができ、このシールガス(の全て)が、ケースの外部側へ流出(拡散)するのを防ぐことが可能となる。
本発明によれば、従来よりも簡単な構成により、ケースと軸との間の環状空間を、シールガスを用いて密封することが可能となる。
本発明の軸封装置の実施の一形態を示す縦断面図である。 図1の軸封装置を拡大して示した縦断面図である。 軸封装置を用いたロータリジョイントの縦断面図である。 軸封装置の他の実施の形態を示す縦断面図である。 従来の軸封装置の縦断面図である。 従来の軸封装置の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の軸封装置の実施の一形態を示す縦断面図である。本発明の軸封装置10は、軸1の内部にシールガスを流すためのガス供給路5が設けられている機器に適用可能であり、このシールガスを用いて、軸1と、この軸1の径方向外側に設けられているケース2(ケース2の筒部3)との間に形成される環状空間4を密封することが可能となる。つまり、ケース2の内部流体等がケース2の外へ漏れるのを防止することが可能となる。
なお、以下の実施形態の説明では、軸1に対してケース2が回転する機器に、軸封装置10が適用されている場合を説明する。つまり、軸1を静止軸1と呼んで説明する。特に、本実施形態では、軸封装置10が適用されている機器は、回転するケース2内において粉体等を撹拌して乾燥させる乾燥機である。
この機器(乾燥機)では、静止軸1の内部に、シールガスの供給源からシールガスが流れてくるガス供給路5が設けられており、この静止軸1の回りをケース2は回転する。そして、軸封装置10は、ガス供給路5から供給されたシールガスを用いて、静止軸1とケース2の筒部3との間に形成される環状空間4を密封する。なお、シールガスについては、窒素ガスや乾燥空気等の様々な気体を採用することが可能であるが、本実施形態では、窒素ガスである。この軸封装置10は、静圧型ドライガスシールと呼ばれる。
ガス供給路5は、静止軸1の長手方向に沿って直線状に延びている軸方向流路5aと、この軸方向流路5aから径方向外側に延び外周面1aにおいて開口している径方向流路5bとを有している。さらに、静止軸1には、排出路37が形成されている。この排出路37は、静止軸1の長手方向に沿って直線状に延びている軸方向流路37aと、この軸方向流路37aから径方向外側に延び外周面1aにおいて開口している径方向流路37bとを有している。
なお、本実施形態の軸封装置10は、静止軸1及びケース2を備えている機器(乾燥機)に取り付けられるジョイント7の内部に位置している。このジョイント7は、軸封装置10と、この軸封装置10が備えている後述の回転密封環(第1密封環)11をケース2に取り付けるためのフランジ部8とを備えている。
フランジ部8は、第1フランジ8a、第2フランジ8b及び第3フランジ8cを有しており、これらは環状であって、ボルトナット9によりケース2の筒部3に固定されている。第1フランジ8aと筒部3との間は、シール部材(Oリング)40によってシールされている。
また、図3に示すように、第3フランジ8cとスリーブ15との間に、転がり軸受58を設けてもよい。転がり軸受58の外輪が第3フランジ8cに固定され、転がり軸受58の内輪がスリーブ15に固定されている。この転がり軸受58により、スリーブ15に対してフランジ部8が回転自在に支持された構造となる。つまり、フランジ部8が転がり軸受58を備えていることにより、ジョイント7は、静圧型ドライシール(軸封装置10)を用いたロータリジョイントとなる。なお、図3において、図1及び図2と同一の構成要素については同一の符号(参照番号)を付しており、重複する説明は省略する。
また、図2の実施形態の場合、後に説明するが、静止密封環21と回転密封環11との間に適切な押圧状態を保たせるために、凹溝15a、セットプレート15b及びボルト15cが設けられているが、図3の実施形態の場合、(これらセットプレート15b等の代わりに)転がり軸受58によってセットプレート15b等による機能を奏することができる。
図1、図2及び図3に示す軸封装置10は、回転密封環(第1密封環)11、静止密封環(第2密封環)21、スリーブ15、弾性部材30及びストッパリング33を備えている。図2は、図1の軸封装置10を拡大して示した縦断面図である。
図2において、回転密封環11は、炭化ケイ素(SC)、炭化タングステン(WC)、酸化アルミニウム(Al)、酸化クロム(Cr)等のセラミックから構成され、環状であり、第1フランジ8aに取り付けられている。回転密封環11と第1フランジ8aとの間はシール部材(Oリング)41,42によってシールされている。このため、回転密封環11とケース2との間は、第1フランジ8a及びシール部材40,41,42によってシール状態とされている。また、この回転密封環11は、軸方向に面するシール面12を有している。回転密封環11は、第1フランジ8aを介して筒部3に取り付けられており、ケース2と一体回転可能となる。
ここで、図1及び図2により、第1フランジ8a、第2フランジ8bおよび第3フランジ8cについて説明する。
第1フランジ8aは、断面がL字状の円筒形状であり、大径部61と小径部62とを有している。大径部61及び小径部62がケース2の筒部3と密着嵌合しており、第1フランジ8aは、ケース2の内周部により筒部3に対して位置決め固定された状態にある。なお、小径部62の内周側にラビリンスシールが形成されている。ラビリンスシールの形成箇所は、使用条件にあわせて適宜選択できる。
第1フランジ8aには、回転密封環11を装着する環状の凹溝11aが形成されている。凹溝11aの断面形状は、回転密封環11の断面形状に応じて変更可能であるが、本実施形態では矩形である。そして、凹溝11aと回転密封環11との間にはOリング41,42が介在している。回転密封環11がOリング41を挟んで凹溝11aの径方向内側面に接する状態となり、この凹溝11aに回転密封環11が嵌合して取り付けられている。
また、第1フランジ8aの凹溝11aには、ピン60が取り付けられており、また、回転密封環11のシール面12と反対側の面(裏面)には、切り欠き部が形成されている。この切り欠き部にピン60が係合することで、回転密封環11は第1フランジ8aに対して回転不可能な状態とされる。
また、第1フランジ8aにおいて、凹溝11aよりも径方向外側には環状の凹部63(図2参照)が形成されており、この凹部63に押さえリング64が止めボルト64bによって固定される。そして、このリング64が有している爪部64aにより、回転密封環11は、軸方向について押圧状態となって凹溝11aに嵌め込まれている。
押えリング64は、その外周部において、前記凹部63と、第2フランジ8bの内周側に形成された環状の凹部65との双方に跨って嵌着しており、第1フランジ8aおよび第2フランジ8bに対して位置決めがされる。
第2フランジ8bは、軸方向に短い筒部材からなり、その内周面に形成されている前記凹部65において、押さえリング64に外嵌しており、第1フランジ8aに対して位置決めがされている。
第3フランジ8cは、環状の円板部材からなり、段部66が形成されている。この段部66において第2フランジ8bと嵌合し、第3フランジ8cは第2フランジ8bに位置決めがされる。
第3フランジ8cの内周部には、機内側に向けて開口している円周状に連続した凹部67が形成されている。この凹部67には、パージガスや密封流体の漏出を防止するシールリング68が取り付けられている。このシールリング68は、オイルシールまたはフッ素樹脂から形成される軸周シール等が適切であるが、高速回転機器の場合では、ラビリンスシールとしてもよい。
スリーブ15は、円筒状であり、静止軸1に外嵌して取り付けられている。図2において、スリーブ15と静止軸1との間は、シール部材(Oリング)43,44,45,48,49によってシールされている。スリーブ15には、径方向に貫通している導入孔16が形成されており、この導入孔16は、ガス供給路5を流れてきたシールガスを、スリーブ15の外周面17側へと導くことができる。
なお、本実施形態では、スリーブ15の内周面に、周方向に連続している凹溝19が形成されており、この凹溝19により静止軸1との間に環状の空間35が形成されている。この空間35は、シール部材44,45によってシールされている。また、ガス供給路5は、この空間35において開口しており、導入孔16もこの空間35で開口している。したがって、ガス供給路5を流れてきたシールガスは、空間35に充填されてから導入孔16を通過する。なお、導入孔16は周方向に複数カ所形成されている。
静止密封環21は、カーボンにより構成され、環状であり、スリーブ15の径方向外側に設けられている。静止密封環21の内周面23と、スリーブ15の外周面17との間には、周方向に連続して隙間31が形成されている。この隙間31は、シール部材(Oリング)46,47によってシールされており、導入孔16から隙間31に供給されたシールガスの漏れを防止している。つまり、この隙間31とシール部材46,47とによって、環状の密封空間27が形成されており、この密封空間27に、導入孔16からシールガスが供給される。
静止密封環21は、回転密封環11のシール面12と軸方向に対向するシール面22を有している。そして、この静止密封環21内に、密封空間27とシール面12,22間とを連通するガス流路24が形成されている。
ガス流路24は、静止密封環21の内周面23において一端が開口し、他端がシール面22において開口している。また、ガス流路24は、静止密封環21の中心線(軸封装置10の中心線)に対して傾斜している傾斜流路部24aと、これに連続している平行流路部24bとを有している。傾斜流路部24aの傾きは、平行流路部24bに対して鋭角から鈍角までのいずれでもよく、機器の設置状況により適宜選択される。平行流路部24bは、静止密封環21の中心線に平行な方向に向かって直線的、つまり軸方向に向かって直線的に形成されている。
さらに、静止密封環21において、シール面22と軸方向の反対側には、第1の凹孔25が複数形成されている。
ストッパリング33は、環状であり、スリーブ15の外周側に止めねじ34によって固定されている。
そして、本実施形態では、弾性部材30はコイルばねからなり、軸方向一方側の部分が凹孔25に挿入された状態にあり、軸方向他方側(端面)がストッパリング33に当接している。弾性部材30は、取り付け状態で圧縮された状態にあり、静止密封環21を回転密封環11側に向かって押している。つまり、回転密封環11及び静止密封環21のシール面12,22間を狭める方向に、静止密封環21を押している。
更に、静止密封環21のシール面22と軸方向の反対側には、弾性部材30を挿入する前記第1の凹孔25の他に、第2の凹孔25a(図1参照)が周方向に沿って等間隔に複数形成されている。そして、ストッパリング33の側面側に、前記第2の凹孔25aと同じピッチで、回り止めピン69が複数取り付けられている。このピン69が第2の凹孔25aに係合することで、静止密封環21は、ストッパリング33に固定され、静止軸1に対して回転不能となる。
以上の構成を備えた本実施形態に係る軸封装置10によれば、回転するケース2及びこのケース2に固定されるフランジ部8に、シールガスを供給するための流路(ガス供給路)が形成されていないため、軸封装置10を、ケース2が回転する機器に適用することが可能となる。
つまり、シールガスを供給するためのガス供給路5は、静止軸1の内部に設けられており、このガス供給路5から流れてきたシールガスは、スリーブ15の導入孔16を通過し、スリーブ15の外周面17と静止密封環21の内周面23との間の密封空間27及び静止密封環21内のガス流路24を経て、シール面12,22間へと供給される構成が得られる。したがって、回転するケース2と静止軸1との間の環状空間4を、シールガスを用いて密封することが可能となり、しかも、図6に示す従来の軸封装置よりも簡単な構成とすることができる。
また、図1において、この軸封装置10は前記のとおりケース2が回転する機器(乾燥機)に設置されており、回転密封環11及び静止密封環21のシール面12,22間を基準として、その軸方向一方側(図1の右側)がケース2の内部側となり、その軸方向他方側(図1の左側)がケース2の外部側、つまり、大気側となる。したがって、軸封装置10は、ケース2内の流体や粉体が外部(大気側)へと漏れるのを防止することができる。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、軸封装置10が備えているスリーブ15に、排出孔18が更に設けられている。排出孔18は、導入孔16と同様に、スリーブ15を径方向に貫通して1カ所又は複数カ所に形成されている。前記のとおり、静止軸1内には排出路37が形成されており、この排出路37の径方向流路37bと、排出孔18とは繋がっている。排出孔18と径方向流路37bとの間は、その軸方向両側に設けられているOリング48,49によりシールされている。
したがって、シール面12,22間よりも軸方向他方側(図1の左側)に存在するガスを、静止軸1内に形成されている排出路37へと導くことができる。このため、回転密封環11及び静止密封環21のシール面12,22間から軸方向他方側(図1の左側)へ流れたシールガスを、排出孔18を通じて、静止軸1内の排出路37へと導くことができ、このシールガス(の全て)が、ケース2の外部側、つまり大気側へと流出するのを防ぐことが可能となる。
さらに、シール面12,22間よりも軸方向他方側(図1の左側)は、フランジ部8によって覆われており、シール面12,22間よりも軸方向他方側に環状の空間50が形成されている。したがって、この空間50に存在するガスは、外部へと拡散しないで、排出路37を通じて、所定の領域へと流出させることが可能となる。
なお、図2において、シール面12,22間から径方向内側へ流れ更に軸方向一方側(図1の右側)へ流れたシールガスは、ケース2内へと流れ、製造プロセス(例えば、粉体の乾燥プロセス)に用いるガス(乾燥用ガス)として利用される。なお、第1フランジ8aの内周面には、ラビリンスシール部51が形成されており、ケース2内の流体や粉体が、外部へ漏れるのを抑制している。
さらに、本実施形態の場合、図6の従来例と比べて、構成部材の数を減少させることができることから、静止密封環21をシールする部材(Oリング)の数を低減することが可能となる。このため、各部材間における接触抵抗が小さくなり、シール箇所の圧力の微妙な変化に対応することが可能となる。
図1及び図2に示す軸封装置の組み立てについて説明する。
第1フランジ8aの前記凹溝11aの所定位置に回り止めピン60を固定し、この凹溝11aにOリング41および42を介して回転密封環11を装着する。そして、押さえリング64の爪部64aにより回転密封環11の外周縁部を押圧状態とし、複数の止めボルト64bにより押さえリング64を第1フランジ8aに固定する。
スリーブ15の所定位置に対してストッパリング33を止めねじ34により固定し、ストッパリング33に複数の回り止めピン69を固定する。そして、Oリング46,47および複数の弾性部材30を所定位置に装着し、静止密封環21をスリーブ15へ組み込む。
静止密封環21と回転密封環11とを対向させて配置し、静止密封環21の外周側を取り囲むように第2フランジ8bを装着する。この際、第2フランジ8bは、押さえリング64の外周面に嵌着させる。そして、第3フランジ8cの段部66と、第2フランジ8bとを嵌着し、第1フランジ8a、第2フランジ8bおよび第3フランジ8cを複数のボルト9a(図1参照)により連結して固定する。
ここで、第3フランジ8cには、図2に示すように、セットプレート15bが、軸を挟んで180°対称の位置にボルト15cにより固定されている。スリーブ15のうち、第3フランジ8cの内周部付近に、円周方向に連続する凹溝15aが形成されている。そして、この凹溝15aにセットプレート15bが挿入された状態とする。
この凹溝15aは、回転密封環11と静止密封環21との適切な押圧状態が設定される位置に設けられている。つまり、セットプレート15bによって、回転密封環11と静止密封環21との間に適切な押圧状態が規定される。
したがって、ボルト9aによって第1フランジ8a、第2フランジ8b、第3フランジ8cおよび回転密封環11が一体化され、これに対して、スリーブ15の径方向外側に静止密封環21を設けた状態で、第3フランジ8cに固定したセットプレート15bを凹溝15aに装着することで、静止密封環21と回転密封環11とは適切な押圧状態となり、軸封装置10は適正な装着状態となる。
このようにして組み立てた軸封装置10及びジョイント7からなるユニットを、次のようにしてケース2に装着することが可能となる。すなわち、軸封装置10及びジョイント7からなるユニットのうち、スリーブ15を、回転機器の軸1に装着し、さらに、ジョイント7をボルト9により機器のケース2に固定する。そして、第3フランジ8cからボルト15cを外してセットプレート15bを凹溝15aから離脱させれば、静止密封環21と回転密封環11との間に適切な押圧状態が保たれたまま、軸封装置10を機器に装着することが可能となる。したがって、機器が設置されている現場において、静止密封環21及び回転密封環11等の各部材について複雑な位置決めを要することなく、軸封装置10を機器へ簡単に装着することが可能となる。
なお、前記実施形態では、ケース2が回転する機器に軸封装置10を適用した場合について説明したが、この軸封装置10は、軸1及びケース2の双方が回転しない機器に対しても適用可能である。ただし、この場合であっても、軸1に、シールガスを供給するガス供給路5が形成されている。
また、ケース2が回転する場合及び回転しない場合のどちらであっても、本実施形態の軸封装置10を適用可能とする機器は、乾燥機以外であってもよく、半導体製造装置、攪拌機、医療用機器及び食品用機器等に適用可能である。
また、本発明の軸封装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
例えば、弾性部材30は、シール面12,22間を狭める方向に回転密封環11と静止密封環21とのうちの一方を押す構成とすればよく、前記実施形態では、弾性部材(コイルばね)30を静止密封環21とストッパリング33との間に装着し、シール面12,22間を狭めるために、静止密封環21を回転密封環11に向かって押す構成としたが、これとは反対に、図4に示すように、弾性部材30を、回転密封環11とフランジ8aとの間に装着し、回転密封環11を静止密封環21に向かって押す構成としてもよい。この図4の場合においても、図2の場合と同様に、回転密封環11がフランジ8aに対して回転不可能とするために、ピン(図4において図示せず)が設けられている。
なお、図4に示す実施形態では、回転密封環11にも、ガス流路(第2のガス流路)70が形成されており、このガス流路70の一端はシール面12で開口し、他端は回転密封環11の外周面で開口している。そして、回転密封環11の外周面とフランジ部8の内周面との間は、一対のシール部材(Oリング)71,72によって密封されている。したがって、シール面12,22間に供給されたシールガスは、第2のガス流路70を流れて、回転密封環11の外周面とフランジ部8の内周面との間の密封空間に供給される。そして、この供給されたシールガスは、加圧ガスであり、シール部材(Oリング)71,72を加圧する。これにより、ケース2が回転した際の、回転密封環11等の自励振動の発生を防止することが可能となる。
1:軸(静止軸) 2:ケース 4:環状空間 5:ガス供給路 10:軸封装置 11:回転密封環(第1密封環) 12:シール面 15:スリーブ 16:導入孔 17:外周面 18:排出孔 21:静止密封環(第2密封環) 22:シール面 23:内周面 24:ガス流路 27:密封空間 30:弾性部材 37:排出路

Claims (2)

  1. シールガスが流れてくるガス供給路が内部に設けられている軸と、この軸の径方向外側に設けられているケースとの間に形成される環状空間を、前記シールガスを用いて密封する軸封装置であって、
    前記ケースとの間でシールされた状態で当該ケースに固定されていると共に軸方向に面するシール面を有する第1密封環と、
    前記軸に外嵌して取り付けられ前記ガス供給路を流れてきたシールガスを外周面側へと導く導入孔が貫通して形成されているスリーブと、
    前記スリーブの径方向外側に設けられていると共に前記第1密封環の前記シール面と対向するシール面を有している第2密封環と、
    前記第1密封環及び前記第2密封環のそれぞれの前記シール面間を狭める方向に当該第1密封環と当該第2密封環とのうちの一方を押す弾性部材と、
    を備え、
    前記スリーブの外周面と前記第2密封環の内周面との間に、前記導入孔から前記シールガスが供給される密封空間が形成され、
    前記第2密封環内に、前記密封空間から前記シール面間へと前記シールガスを流すガス流路が形成されていることを特徴とする軸封装置。
  2. 前記第1密封環及び前記第2密封環の前記シール面間を基準として、その軸方向一方側が前記ケースの内部側となり、その軸方向他方側が前記ケースの外部側となり、
    前記スリーブには、前記シール面間よりも軸方向他方側に存在するガスを前記軸内に形成されている排出路へと導く排出孔が設けられている請求項1に記載の軸封装置。
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