JP2014081546A - 半導体発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単位発光領域周囲の額縁領域を可能な限り小さくして有効発光面積の拡大を図る。高品質な多色表示(フルカラー表示)や高品質な白色の照明を得る。
【解決手段】半導体発光装置1は、半導体基板10に複数の単位発光領域1Uを配置した発光機能部10Aを有し、複数の単位発光領域1Uは、半導体基板10に形成されたpn接合部11を光放出部とする第1の単位発光領域1U(B)と、半導体基板10に形成された有機EL層20を光放出部とする第2の単位発光領域1U(C)とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、表示、照明などに用いられる半導体発光装置に関するものである。
表示用や照明用の発光装置は、設置或いは実装スペースを削減するために薄型化が求められ、更には高品質の表示や照明を実現するために高精細化が求められている。薄型化の要求に対しては、基板上に画素又は絵素と呼ばれる単位発光領域を形成するフラットパネル化が進んでいる。高精細化の要求に対しては、単位発光領域の面積をできるだけ高密度に配置することが必要になり、しかも多色表示や高品質な白色照明を得るためには、異なる色(例えばRGB)で発光する単位発光領域の色バランス調整が必要になる。
薄型化と高精細化の要求に応える発光装置には、主にアクティブマトリクス駆動方式が採用されている。アクティブマトリクス駆動方式は、単位発光領域に対応した電極(画素電極)が基板平面にドットマトリクス状に配置されており、各電極周囲のスペースには、各電極への電気供給を制御する薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)が電極毎に配備され、電極間にはドライバ配線(ソース線,ゲート線)が配備されている。
アクティブマトリクス駆動方式を採用した発光装置としては、有機EL表示装置などが知られている。下記特許文献1に記載された従来技術は、有機EL表示装置などをアクティブマトリクス駆動するための、TFTを備えた半導体装置であって、3層以上の配線を接続する際に、効率的に且つ小面積で接続を行うことができるコンタクト構造を備えることが提案されている。
特開2009−37115号公報
一般に、前述したアクティブマトリクス駆動方式を採用した発光装置は、単位発光領域の周囲にドライバ配線やTFTなどによる額縁領域(発光しない領域)が形成され、これによって基板上の有効発光面積が削除される構造になっている。携帯端末に搭載される発光装置の高精細化を図るためには、単位発光領域の微細化が必要になるが、単位発光領域が微細化されればされるほど額縁領域の占める割合が大きくなって有効発光面積の割合が小さくなり、放出された光を高効率で利用できない問題が生じる。
これに対して、前述した従来技術のように、積層したドライバ配線のコンタクト構造を改善することでドライバ配線の面積を減らすことはできるが、これによっても単位発光領域周りの額縁領域を排除することはできず、逆に配線構造が複雑になって歩留りの悪化や生産性の悪化といった別の問題が生じることになる。
更に、近年普及しているスマートフォンなどの携帯情報処理端末では、表示以外にも多くの機能を実現するために多種の機能部品が搭載されている。このような携帯情報処理端末に実装する発光装置としては、他の機能部品の実装を含めて表示や照明を行う発光装置の更なるコンパクト化が求められている。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、薄型化、高精細化の要求に応えられる発光装置において、単位発光領域周囲の額縁領域を可能な限り小さくして有効発光面積の拡大を図ること、異なる色(例えばRGB)で発光する複数の単位発光領域を備えた発光装置において、高品質な多色表示や高品質な多色の照明を得ること、携帯情報処理端末に実装する発光装置としては、他の機能部品の実装を含めて表示や照明を行う発光装置のコンパクト化を図ること、単位発光領域の一部を面光源にすることで、高品質な表示又は照明性能を得ること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明による半導体発光装置は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
半導体基板に複数の単位発光領域を配置した発光機能部を有し、前記複数の単位発光領域は、前記半導体基板に形成されたpn接合部を光放出部とする第1の単位発光領域と、前記半導体基板に形成された有機EL層を光放出部とする第2の単位発光領域と、を備えることを特徴とする半導体発光装置。
このような特徴を有する半導体発光装置は、第1の単位発光領域の光放出部であるpn接合部と、第2の単位発光領域の光放出部である有機EL層とが半導体基板に形成されているので、簡単な構造で、高品質な多色表示や高品質な多色の照明を得ることが可能になる。
更には、本発明の半導体発光装置は、互いに隣接配置される単位発光領域が異なる色の光を放出する光放出部を備えるので、単位発光領域の一部を面光源にすることで、高品質な表示又は照明性能を得ることが可能になる。
また、pn接合部間に個別に電気供給できれば、複数配列された単位発光領域のアクティブマトリクス駆動が可能になるので、半導体基板の第1の単位発光領域の一面側を光出射側として透明電極からなる共通電極を形成し、半導体基板の他面側(光出射側とは逆側)に単位発光領域毎の個別電極と駆動部を形成することができる。これによると、複数の単位発光領域を配列した発光機能部の有効発光面積率(100×有効発光面積/発光機能部全面積)を100%に近づけることができ、出射光の効率的な利用が可能になる。
本発明の一実施形態に係る半導体発光装置を示した説明図(図1(a)が平面図、図1(b)が図1に(a)におけるA部拡大図)である。 本発明の実施形態における半導体発光装置の単位発光領域の構造を示した説明図である(図2(a)が半導体発光装置の単位発光領域の断面図、図2(b)が図2(a)におけるB部拡大図である)。 本発明の実施形態における第1及び第2の単位発光領域の駆動部の一例を示す説明図である。 本発明の他の実施形態における半導体発光装置の一例を示す図であり、半導体基板10の光出射側の表面側の全面に有機EL層を設けた例を示す図である。 本発明の他の実施形態における半導体発光装置の一例を示す図であり、単位発光領域1U(C)にのみ有機EL層を設けた例を示す図である。 半導体発光装置の形態例を示した説明図である(図6(a)が半導体基板の表面側を示しており、図6(b)が半導体基板の裏面側を示している)。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る半導体発光装置を示した説明図(図1(a)が平面図、図1(b)が図1(a)におけるA部分拡大図)である。半導体発光装置1は、半導体基板10に発光機能部10Aを形成している。発光機能部10Aは、複数の単位発光領域1Uが配置されることで構成されている。ここでは、矩形状の単位発光領域1Uをドットマトリクス状に縦横整列配置した例を示しているが、単位発光領域1Uの形状及び配置形態は特にこれに限定されない。ここでいう単位発光領域1Uは、発光出力を個別に駆動することができる一つの領域であり、画像表示を行う際の画素、カラー画像表示を行う場合の色画素などはこの単位発光領域1Uに含まれる。
図2は、本発明の実施形態における半導体発光装置1の単位発光領域1Uの構造を示した説明図である。図2(a)は、単位発光領域の断面図、図2(b)は図2(a)におけるB部拡大図である)。
半導体発光装置1の複数の単位発光領域1Uは、半導体基板10に形成されたpn接合部11を光放出部とする第1の単位発光領域1U(B)と、半導体基板10に形成された有機EL層20を光放出部とする第2の単位発光領域1U(C)とを有する。また、本実施形態では、上記複数の単位発光領域1Uが、第1の単位発光領域1U(B)に隣接し、半導体基板10を共通の半導体層とするpn接合部を光放出部とする第3の単位発光領域1U(A)を備える。
詳細には、半導体基板10がn型半導体層10nであって、複数の単位発光領域1U(A),1U(B),1U(C)に共通な半導体層になっている。また、半導体基板10の単位発光領域1U(A),1U(B)にはp型半導体層10pが形成されている。p型半導体層10pは、図2(a)に示すように、複数の単位発光領域1U(A),1U(B)毎に分離した層としてもよいし、複数の単位発光領域1U(A)、1U(B)に共通の層としてもよい。
n型半導体層10nとp型半導体層10pの境界付近にpn接合部11が形成される。そして、一つの単位発光領域1U(A)からは第1色C1の光が放出され、単位発光領域1U(A)に隣接する他の単位発光領域1U(B)のpn接合部11からは、第1色C1とは異なる第2色C2の光が放出される。単位発光領域1U(B)に隣接する単位発光領域1U(C)の透明電極からなる第3電極22と第4電極21eとの間に形成された有機EL層20からは、駆動時、第2色C2とは異なる第3色C3の光が放出される。本実施形態では、単位発光領域1U(A)、単位発光領域1U(B)、単位発光領域1U(C)から、それぞれ異なる第1色C1の光、第2色C2の光、第3色C3の光が放射される。
発光機能部10A全体で、フルカラーの表示を行う場合や白色光を出射する場合には、隣接する3つの単位発光領域1U(A),1U(B),1U(C)がそれぞれ異なる発光色を示し、それぞれの色がRGBから選択されることになるが、これに限られるものではない。半導体発光装置1は、単位発光領域1U(C)と単位発光領域1U(B)(または1U(A))とで構成され、それぞれで異なる発光色を示すものであれば、マルチカラー表示や多色照明、擬似的な白色照明が可能になる。
単位発光領域1U(A),1U(B)は、半導体基板10の一面側に透明電極からなる第1電極12を備え、半導体基板10の他面側に単位発光領域1U(A),1U(B)毎に独立した第2電極13を備えている。また、半導体基板10の他面側には、第2電極13に個別に電気供給する駆動部14を設けている。ここでの駆動部14は、スイッチング素子やドライバ配線を含んでいる。第1電極12は、ITO,IZOなどの透明導電材料を用いることができ、第2電極13は、Alなどの金属電極などを用いることができる。
図2(a)に示した例では、単位発光領域1U(A),1U(B)の透明電極からなる第1電極12上に有機EL層20が形成されている。この有機EL層20は光透過性を有する厚さ(約0.1μm程度の厚さ)に形成されている。このため、単位発光領域1U(A)と単位発光領域1U(B)のpn接合部11からそれぞれ第1色C1の光と第2色C2の光が有機EL層20を透過して光出射方向(図2(a)に示す上方向)に向けて出射される。
第2の単位発光領域1U(C)は、図2(a),図2(b)に示すように、半導体基板10の一方の面側に透明電極からなる第3電極22と、第2の単位発光領域1U(C)毎に独立して設けられた第4電極21eと、第3電極22と第4電極21eとの間に形成された有機EL層20とを有する。有機EL層20は、発光層の単層であるか、或いは電子注入・輸送層、発光層(有機層)、正孔注入・輸送層などの多層であり、蒸着法,塗布法などの成膜法によって形成されている。
具体的には、第2の単位発光領域1U(C)は、上部の第3電極22を陽極、下部の第4電極21eを陰極とした場合、例えば、第4電極21e上に電子注入・輸送層を形成し、その電子注入・輸送層上に発光層を形成し、発光層上に正孔注入・輸送層を形成した構造にすることができる。
また、各第2の単位発光領域1U(C)には、第4電極21eに個別に電気供給する有機EL画素駆動部である駆動部21が形成されている。駆動部21は、スイッチング素子やドライバ配線を含んでいる。第3電極22は、ITO,IZOなどの透明導電材料を用いることができ、第4電極21eは、Alなどの金属電極などを用いることができる。
第1電極12,第2電極13,駆動部14は、単位発光領域1U(A),1U(B)をアクティブマトリクス駆動するための構成であり、第3電極22,第4電極21e,駆動部21は、単位発光領域1U(C)をアクティブマトリクス駆動するための構成である。これらを備えることで、高精細なカラー画像表示や高品質な白色又はカラー照明が可能になる。ここでの特徴は、半導体基板10の一面が光出射側になり、その一面側には光を遮る構成部材が存在しないことである。このような構造によると、複数の単位発光領域を配列した発光機能部10Aの有効発光面積率を100%に近づけることができ、出射光の効率的な利用が可能になる。
第3の単位発光領域1U(C)の駆動部21は、例えばMOS型トランジスタなどの半導体駆動素子部によって構成することができる。一例としては、図2(b)に示したように、半導体基板10のn型半導体層10nにp型半導体層21p1,21p2を形成し、それらの上にソース電極21sとドレイン電極21dをそれぞれ形成し、p型半導体層21p1,21p2の間のチャネル領域21n上に絶縁膜21bを介してゲート電極21gを形成している。ドレイン電極21d,ゲート電極21g,ソース電極21sはそれぞれ単位発光領域1U(C)を駆動するための電極配線に接続される。例えば、ドレイン電極21dは第4電極21eに接続され、ゲート電極21gのゲート線に接続され、ソース電極21sはデータ線に接続される。このような駆動部21は、単位発光領域1Uにおける半導体基板10に既知の半導体リソグラフィ工程によって作り込むことができる。
第1及び第2の単位発光領域1U(A),1U(B)の駆動部14は、例えば図3に示すように、MOS型トランジスタなどの半導体駆動素子部によって構成することができる。図示の例では、半導体基板10のn型半導体層10nにp型半導体層14p1,14p2を形成し、それらの上にソース電極14sとドレイン電極14dをそれぞれ形成しており、p型半導体層14p1,14p2の間のチャネル領域14n上に絶縁膜14bを介してゲート電極14gを形成している。ドレイン電極14d,ゲート電極14g,ソース電極14sはそれぞれ単位発光領域1U(A),1U(B)を駆動するための電極配線に接続される。例えば、ドレイン電極14dは第2電極13に接続され、ゲート電極14gのゲート線に接続され、ソース電極14sはデータ線に接続される。このような駆動部14は、単位発光領域1Uにおける共通の半導体層を形成する半導体基板10に既知の半導体リソグラフィ工程によって作り込むことができる。
このような単位発光領域1Uの構造によると、半導体基板10を共通の半導体層として、光放出部となるpn接合部11を単位発光領域1U(A),1U(B)毎、且つ、半導体基板10を共通の半導体層として、光放出部となる有機EL層20を単位発光領域1U(C)毎に駆動することができる。ここで、共通の半導体層に駆動部14を作り込めば、半導体基板10の片側の面に駆動部14が存在しない光放出面を形成することができる。これによると、光放出面側には隣接する単位発光領域1Uを近設させるための阻害要因がないので、単位発光領域1Uの額縁領域を極小化することが可能になる。
図2(a)に示すように、複数の単位発光領域1Uに共通なn型半導体層10nに単位発光領域1U毎のp型半導体層10pを形成した場合には、単位発光領域1U毎に光放出部となるpn接合部を分離して形成することができる。これによると、共通の半導体をn型半導体層10nとした場合には、p型半導体層10pを得る不純物添加パターンによって一つの半導体基板10上に複数の単位発光領域1Uを区画することができ、コントラストの高い画像表示が可能になる。
単位発光領域1U(A)、1U(B)の発光原理の一例を説明する。ここでは、半導体基板10として、第1物質をドープしたn型Si結晶基板を用いる。シリコン(Si)は、間接遷移型の半導体であって発光効率が低く、単にpn接合部を形成しただけでは有用な発光は得られない。これに対して、Si結晶にフォノンを援用したアニールを施して、pn接合部にドレスト光子を発生させ、間接遷移型半導体であるSiをあたかも直接遷移型半導体であるかのように変化させることで、高効率・高出力なpn接合型発光が可能になる。
より具体的には、半導体基板10(n型半導体層10n)が第1物質をドープしたn型Si結晶基板であり、これに第2物質を高濃度ドープすることで、p型半導体層10pを形成する。そして、アニール処理で第2物質を拡散させる工程でpn接合部11に光を照射することで、pn接合部11近傍にドレスト光子を発生させる。ここで、第1物質は15族元素の中から選択される物質であり、例えば、ヒ素(As),リン(P),アンチモン(Sb)から選択することができ、第2物質は13族元素の中から選択される物質であり、例えば、ボロン(B),アルミニウム(Al),ガリウム(Ga)から選択することができる。このように、ドレスト光子が発生したpn接合部11は、pn接合部11に電気供給すると、アニール過程で照射した光の波長と同等の波長の光を放出する。第1物質のドープ条件の一例は、ドーズ密度:5×1013/cm2、打ち込み時の加速エネルギー:700keVとし、アニール過程で照射する光の波長は可視光域で所望の色帯域とする。
このような発光原理を利用し、単位発光領域1U(1U(A),1U(B))の形成時に、隣接する単位発光領域1U(1U(A),1U(B))においてアニール過程で異なる色波長の光を照射する。これによって、互いに隣接配置される単位発光領域1U(1U(A),1U(B))に、異なる色の光を放出する光放出部を形成することができる。
そして、上記単位発光領域1U(1U(A),1U(B))の発光画素を形成後、単位発光領域1U(C)に駆動部21、有機EL層20を形成する。詳細には、上記構成の駆動部21を既知の半導体リソグラフィ工程により生成した後、有機EL層20を蒸着法などにより形成し、さらに有機EL発光画素となる部分に透明電極である第3電極22を形成する。
尚、半導体発光装置1の各単位発光領域1U(A),1U(B),1U(C)の形態は上記実施形態に限られるものではない。図4は、本発明の他の実施形態における半導体発光装置1の一例を示す断面図である。図4に示した半導体発光装置1では、半導体基板10の光出射側の表面側の全面に透明電極である第3電極22を設けた構造を有する。詳細には、半導体基板10の光出射側の表面側の全面(各単位発光領域1U(A),1U(B),1U(C))に有機EL層20が形成され、その有機EL層20の全面(各単位発光領域1U(A),1U(B),1U(C))に透明電極からなる第3電極22が形成されている。他の構成要素については、図2(a),図2(b)に示した実施形態と同じであるので、説明を省略する。
この単位発光領域1U(A),1U(B)の光放出部であるpn接合部から出射された光は、透明電極からなる第1電極12、有機EL層20、透明電極からなる第3電極22を介して光出射方向(図4に示す上方向)に向けて出射される。
図4に示した半導体発光装置1は、単位発光領域1U(A),1U(B)の透明電極からなる第1電極12と、単位発光領域1U(C)の第4電極21eと、絶縁膜21bの一部分とを形成した後、それらの表面側の全面に有機EL層20を形成し、その有機EL層20の全面に透明電極からなる第3電極22を形成することで、簡単に形成することができる。
図4に示した半導体発光装置1は、単位発光領域1U(A),1U(B),1U(C)の光出射面である第3電極22が平坦に形成されているので、視野角が広く、高品質な多色表示(フルカラー表示)や高品質な白色の照明を得ることができる。
図5は、本発明の他の実施形態における半導体発光装置1の一例を示す図である。図5に示した半導体発光装置1は、半導体基板10上の第2の単位発光領域1U(C)にのみ有機EL層20を設けた例を示す図である。他の構成要素については、図2(a),図2(b)に示した実施形態と同じであるので、説明を省略する。図5に示した半導体発光装置1では、単位発光領域1U(A),1U(B)において、透明電極である第1電極12上に、有機EL層20や第3電極22などが形成されていないので、単位発光領域1U(A),1U(B)のpn接合部11から出射された光の損失が非常に低い。このため、単位発光領域1U(A),1U(B)のpn接合部11から大きな発光強度の光を出射することが可能である。
尚、図2、図4、図5に示したように、シリコンの半導体基板10に発光機能部10Aを形成することができるので、この発光機能部10Aが形成されたシリコンの半導体基板10に受光機能部や他の集積回路機能部を集約して形成することができる。これによると、半導体発光装置1を構成する一枚の半導体基板10に他の電子部品機能を集約することで、電子機器内の部品配置構成を飛躍的に省スペース化することができる。この半導体発光装置1を備えた携帯電話やスマートフォンなどの携帯情報処理端末は、飛躍的な小型化,薄型化,軽量化を実現することができ、その上で表示部等の発光受光機能の高機能化を達成することができる。
図6は、半導体発光装置1の形態例を示した説明図である(図6(a)が半導体基板10の表面側を示しており、図6(b)が半導体基板10の裏面側を示している)。この例では、前述した例と同様に、半導体発光装置1は、半導体基板10の表面側に発光機能部10Aを備え、半導体基板10の裏面側に発光機能部10Aを駆動するためのドライブ配線部10Dを備えている。また、半導体基板10の表面側にはセンサ機能部10S1,10S2などが形成されている。センサ機能部10S1,10S2は、例えば、照度センサやジャイロセンサなどとして機能するものである。更に、半導体基板10の裏面側には、第2の発光機能部10A1とセンサ機能部10S3が並列して形成されている。第2の発光機能部10A1とセンサ機能部10S3が並列して形成されている。第2の発光機能部10A1は照明光出射部として機能するものであり、センサ機能部10S3は、イメージセンサ部として機能するものである。また、半導体基板10の裏面側には、インターフェイス接続部10Jなどを形成することができる。
図6に示した例は、半導体基板10に発光機能部10Aと他の機能部品部を集積させた例の一つであり、半導体基板10における機能部の配置や構成は様々な形態に設計することが可能である。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る半導体発光装置1は、半導体基板10に複数の単位発光領域1Uを配置した発光機能部10Aを有し、複数の単位発光領域1Uが、半導体基板に形成されたpn接合部11を光放出部とする第1の単位発光領域1U(B)と、半導体基板10に形成された有機EL層20を光放出部とする第2の単位発光領域1U(C)と、を備える。このように、pn接合部11による発光と有機EL層20による面発光とを組み合わせることで、高品質な多色表示や多色の照明を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。上述の各図で示した実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
1:半導体発光装置, 1U:単位発光領域, 1U(A):第3の単位発光領域(第1色C1発光領域), 1U(B):第1の単位発光領域(第2色C2発光領域), 1U(C):第2の単位発光領域(第3色C3発光領域), 10:半導体基板(基板), 10A:発光機能部, 10A1:第2発光機能部, 10J:インターフェイス接続部, 10n:n型半導体層, 10p:p型半導体層, 10S1,10S2,10S3:センサ機能部、 11:pn接合部, 12:第1電極(ITO電極(透明電極)), 13:第2電極, 14:駆動部, 14b:絶縁膜, 14d:ドレイン電極, 14g:ゲート電極, 14n:チャネル領域, 14s:ソース電極, 20:有機EL層, 21:駆動部, 21b:絶縁膜, 21d:ドレイン電極, 21e:第4電極, 21g:ゲート電極, 21n:チャネル領域, 21s:ソース電極, 22:第3電極(ITO電極(透明電極), C1:第1色, C2:第2色,C3:第3色

Claims (13)

  1. 半導体基板に複数の単位発光領域を配置した発光機能部を有し、
    前記複数の単位発光領域は、前記半導体基板に形成されたpn接合部を光放出部とする第1の単位発光領域と、
    前記半導体基板に形成された有機EL層を光放出部とする第2の単位発光領域と、を備えることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 前記第1の単位発光領域の光放出部と前記第2の単位発光領域の光放出部は異なる色の光を放出することを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記複数の単位発光領域は、前記半導体基板を共通の半導体層とするpn接合部を光放出部とする第3の単位発光領域を備え、
    前記第1の単位発光領域の光放出部と前記第3の単位発光領域の光放出部は異なる色の光を放出することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記複数の単位発光領域のうち互いに隣接配置される前記単位発光領域は、異なる色の光を放出する前記光放出部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体発光装置。
  5. pn接合部を光放出部とする前記単位発光領域は、前記半導体基板の一面側に透明電極からなる第1電極を有し、前記半導体基板の他面側に該単位発光領域毎に独立した第2電極を備え、
    前記半導体基板の裏面側に前記第2電極に個別に電気供給する駆動部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体発光装置。
  6. 前記第2の単位発光領域は、前記半導体基板の一面側に形成された透明電極からなる第3電極と、該第2の単位発光領域毎に独立した第4電極と、前記第3電極と前記第4電極との間に形成された前記有機EL層と、を有し、
    前記第4電極に個別に電気供給する駆動部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体発光装置。
  7. 前記半導体基板は、第1物質をドープしたn型Si結晶基板であり、当該半導体基板に第2物質を高濃度ドープすることでp型半導体層が形成され、
    前記単位発光領域のそれぞれは、アニール処理で第2物質を拡散させる過程で照射される光の波長帯域によって、前記第1の発光領域の前記光放出部の発光色が特定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体発光装置。
  8. 前記第1物質が15族元素から選択される物質であり、前記第2物質が13族元素から選択される物質であることを特徴とする請求項7に記載の半導体発光装置。
  9. 前記半導体基板は、当該半導体基板を半導体層とするpn接合部を受光部とする受光機能部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の半導体発光装置。
  10. 前記半導体基板は、当該半導体基板を半導体層とするpn接合部を有する集積回路機能部を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の半導体発光装置。
  11. 前記発光機能部は画像表示部であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導体発光装置。
  12. 前記発光機能部は照明光出射部であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導体発光装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載された半導体発光装置を備えた携帯情報処理端末。
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