JP2014081207A - 放射性物質の冷却装置及び高レベル放射性廃棄物の冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放射性物質の冷却装置及び高レベル放射性廃棄物の冷却システムにおいて、装置の大型化を抑制しながらも放射性物質を適正に冷却することで安全性を向上可能とする。
【解決手段】高レベル放射性廃棄物を貯留する貯槽11と、この貯槽11内に配置されて高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器32と、蒸発器32に対して低沸点媒体を循環可能な低沸点媒体ポンプ34を有する低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体循環経路33に設けられて気体となった低沸点媒体により駆動可能なタービン36と、タービン36の駆動力により発電可能であると共に発電した電力により低沸点媒体ポンプ34を駆動可能な発電機37とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物や原子炉で発生する使用済核燃料などの放射性物質を冷却するための放射性物質の冷却装置、並びに、高レベル放射性廃棄物の冷却システムに関するものである。
原子力発電プラントに使用される原子炉として、加圧水型原子炉や沸騰型原子炉などがある。このような原子炉では、内部に多数の燃料集合体(核燃料)を配置すると共に、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、核燃料が核分裂することで発生した熱により軽水を加熱し、この加熱された軽水(蒸気)により発電を行っている。
この核燃料は、原子炉で使用すると、ウラン235が核分裂して異なる物質、例えば、セシウム、ストロンチウム、ヨウ素、キセノンなどになって減損していくことから、所定期間経過すると定格の出力を出せなくなる。そのため、使用済の核燃料を原子炉から取り出し、再処理施設での再処理が必要となる。即ち、まず、原子炉で使用済みになった核燃料を使用済燃料輸送容器(キャスク)に入れて再処理施設に搬送し、貯蔵プールで冷却しながら貯蔵する。次に、放射能が低下した使用済核燃料を細かくせん断し、燃料の部分を硝酸で溶かしてウラン、プルトニウム、核分裂生成物に分離する。そして、ウラン溶液とプルトニウム溶液を精製、脱硝してウラン酸化物とウラン・プルトニウム混合酸化物の2種類の製品を作る。一方、再処理工程で生じた核分裂生成物を含む廃液は、強い放射能を帯びていることから高レベルの放射性廃棄物となり、貯槽で冷却してからガラス材料により固化された後、キャニスタに充填されて貯蔵される。
このような再処理施設にて、発生した高レベルの放射性廃棄物は、貯槽内に貯留されるものの、崩壊熱が発生することから、冷却装置により冷却する必要がある。この冷却装置は、貯槽内に配置される冷却器を有し、冷却水をポンプによりこの冷却器へ循環することで、貯槽内の高レベルの放射性廃棄物(廃液)を冷却している。ところで、この冷却装置は、ポンプの電源が安全系に接続されており、常用の電源装置が喪失しても非常用電源から電力が供給されるシステムとなっている。
特開2000−221297号公報
ところで、上述した再処理施設では、高レベルの放射性廃棄物が貯槽内に貯留され、冷却装置により冷却することで崩壊熱を除去する構成となっており、この冷却装置は、常用の電源装置が喪失しても、非常用電源から電力が供給されるように構成されている。しかし、非常用電源のバックアップ電源を設けることで、更なる安全性を確保することが望まれている。例えば、特許文献1に記載された使用済燃料利用発電システムにあっては、使用済燃料の熱エネルギにより非水蒸気低沸点媒体を昇温し、気体状となった非水蒸気低沸点媒体によりタービンを駆動し発電するようにしている。ところが、このシステムにあっては、非蒸気低沸点媒体を循環する配管だけでなく、燃料貯蔵プールの冷却水を循環するプール水循環設備が必要となり、装置が大掛かりなものとなってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、装置の大型化を抑制しながらも放射性物質を適正に冷却することで安全性を向上可能とする放射性物質の冷却装置及び高レベル放射性廃棄物の冷却システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の放射性物質の冷却装置は、放射性物質を貯留する容器と、前記容器内に配置されて前記放射性物質の崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器と、前記蒸発器に対して前記低沸点媒体を循環可能なポンプを有する循環経路と、前記循環経路に設けられて気体となった前記低沸点媒体により駆動可能なタービンと、前記タービンの駆動力により発電可能であると共に発電した電力により前記ポンプを駆動可能な発電機と、を有することを特徴とするものである。
従って、容器に貯留された放射性物質から崩壊熱が発生すると、蒸発器の低沸点媒体がこの崩壊熱により蒸発し、気体となった低沸点媒体によりタービンが駆動し、このタービンの駆動力により発電機が発電し、発電した電力がポンプに供給されて駆動することとなり、循環経路により蒸発器に対して低沸点媒体を循環することができ、容器の放射性物質から適正に崩壊熱を除去して冷却することができる。この場合、蒸発器が容器内に配置されていることから、装置の大型化を抑制しながらも、放射性物質を適正に冷却することで安全性を向上することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記循環経路は、前記タービンを駆動した後の前記低沸点媒体を冷却する凝縮器を有することを特徴としている。
従って、気体となった低沸点媒体は、タービンを駆動した後、凝縮器により冷却されることで、ポンプにより液化した低沸点媒体を適正に循環させることが可能となり、低沸点媒体が放射性物質の崩壊熱を適正に除去することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記循環経路における前記ポンプより下流側に冷却器が設けられることを特徴としている。
従って、ポンプにより送られることで昇温した低沸点媒体が冷却器により冷却されてから蒸発器に供給されることで、低沸点媒体により放射性物質の崩壊熱を適正に除去することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記発電機は、二次電池が接続されており、前記二次電池の電力により前記タービンを駆動可能であることを特徴としている。
従って、タービンは、起動時に所定の起動トルクを必要とするが、この起動時に二次電池の電力によりタービンを駆動することで、随時、タービンを駆動して低沸点媒体により放射性物質の崩壊熱を除去することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記発電機は、前記タービンの駆動力により発電した電力を前記二次電池に蓄電可能であることを特徴としている。
従って、タービンは、起動した後、低トルクで駆動することができることから、タービンの駆動力により発電機が発電した電力を二次電池に蓄電することで、この電力を他の機器に供給することが可能となる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記容器に貯留された前記放射性物質を冷却可能な冷却器が設けられ、前記冷却器の非常時に、前記発電機により前記タービンを駆動することを特徴としている。
従って、容器の放射性物質を冷却可能な冷却器の非常時に、発電機によりタービンを駆動することで、放射性物質を常時冷却することが可能となり、安全性を向上することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記容器に貯留された前記放射性物質を冷却可能な冷却器が設けられ、前記冷却器の作動と併行して前記蒸発器により気体となった前記低沸点媒体によりタービンを駆動することを特徴としている。
従って、容器の放射性物質を冷却可能な冷却器の作動と併行して蒸発器により気体となった低沸点媒体によりタービンを駆動することで、前記タービンを起動するための電力を不要として装置の簡素化を可能とすることができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記放射性物質は、使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物であり、前記容器としての貯槽に貯留されることを特徴としている。
従って、高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を蒸発器の低沸点媒体が蒸発することで除去することとなり、高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することで安全性を向上することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置では、前記放射性物質は、原子炉で使用された使用済核燃料であり、前記容器としての燃料貯蔵プールに貯留されることを特徴としている。
従って、使用済核燃料の崩壊熱を蒸発器の低沸点媒体が蒸発することで除去することとなり、使用済核燃料を適正に冷却することで安全性を向上することができる。
また、本発明の高レベル放射性廃棄物の冷却システムは、使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物を貯留する貯槽と、前記貯槽に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能な第1冷却装置と、前記第1冷却装置に電力を供給する電源装置と、前記電源装置の喪失時に前記第1冷却装置に電力を供給する非常用電源装置と、前記貯槽内に配置されて前記高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器と、前記蒸発器に対して前記低沸点媒体を循環可能なポンプを有する循環経路と、前記循環経路に設けられて気体となった前記低沸点媒体により駆動可能なタービンと、前記タービンの駆動力により発電可能であると共に前記非常用電源装置の喪失時に前記ポンプを駆動可能な発電機と、を有することを特徴とするものである。
従って、電源装置及び非常用電源装置が喪失しても、蒸発器の低沸点媒体が高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により蒸発し、気体となった低沸点媒体によりタービンが駆動し、このタービンの駆動力により発電機が発電し、発電した電力がポンプに供給されて駆動することとなり、循環経路により蒸発器に対して低沸点媒体を循環することができ、高レベル放射性廃棄物から適正に崩壊熱を除去して冷却することができる。この場合、蒸発器が貯槽内に配置されていることから、装置の大型化を抑制しながらも、高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することで安全性を向上することができる。
本発明の放射性物質の冷却装置及び高レベル放射性廃棄物の冷却システムによれば、装置の大型化を抑制しながらも、放射性物質や高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することで安全性を向上することができる。
図1は、本発明の実施例1に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。 図2は、使用済核燃料の再処理工程を表す概略図である。 図3は、本発明の実施例2に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。 図4は、本発明の実施例3に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。 図5は、本発明の実施例4に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の放射性物質の冷却装置及び高レベル放射性廃棄物の冷却システムの好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図、図2は、使用済核燃料の再処理工程を表す概略図である。
実施例1の放射性物質の冷却装置は、使用済核燃料の再処理工程で発生した高レベル放射性廃棄物(廃液)を貯槽内で冷却するものである。
まず、使用済核燃料の再処理工程について説明する。この使用済核燃料の再処理工程は、図2に示すように、使用済核燃料の受入れ・貯蔵工程と、せん断・溶解工程と、分離工程と、精製工程と、脱硝工程と、製品貯蔵工程とから構成されている。
受入れ・貯蔵工程は、トラック101により搬送されたキャスク102を燃料プール103に投入し、冷却水内で使用済核燃料104を取り出して一時的に貯留するものである。せん断・溶解工程は、使用済核燃料104を燃料プール103から取り出し、せん断装置105によりせん断した後、溶解槽106に投入して溶解するものである。このせん断工程では、廃ガスが発生することから、図示しないが、発生した廃ガスは廃ガス処理装置へ送り出して処理している。そして、溶解工程では、溶解槽106に、硝酸107を貯留しており、この硝酸107により使用済核燃料104を溶解させることで、ウラン108、プルトニウム109、核分裂生成物(高レベル放射性廃棄物)110などの燃料溶解液を生成する。また、溶解工程では、遠心分離機などにより、硝酸107に溶解しないで燃料溶解液に含まれる被覆管などの不溶解残渣(異物)111を取り除き、この不溶解残渣111を所定の貯蔵容器に収容して保管する。
分離工程は、燃料溶解液から溶液として、ウラン溶液やプルトニウム溶液を分離するものである。具体的に、分離工程では、まず、ウラン溶液及びプルトニウム溶液から核分裂生成物(高レベル放射性廃棄物)110を取り除き、貯槽で冷却してからガラス材料により固化して保管する。そして、分離工程では、次に、ウラン溶液とプルトニウム溶液とを分離する。
精製工程は、ウラン溶液とプルトニウム溶液をそれぞれ硝酸ウラン溶液と硝酸プルトニウム溶液に精製すると共に、硝酸ウラン溶液の一部を硝酸プルトニウム溶液に混合して硝酸ウラン/プルトニウム溶液を精製するものである。この場合、精製した硝酸ウラン/プルトニウム溶液に対して富化度を調整している。脱硝工程は、硝酸ウラン溶液と硝酸ウラン/プルトニウム溶液を脱硝し、ウラン酸化物とウラン/プルトニウム混合酸化物を精製するものである。
製品貯蔵工程は、ウラン酸化物とウラン/プルトニウム混合酸化物をそれぞれ製品112,113として貯蔵する。その後、貯蔵したウラン酸化物とウラン/プルトニウム混合酸化物を適宜混合することで、装荷用燃料を製造することができる。
実施例1の放射性物質の冷却装置は、上述した使用済核燃料を再処理する過程で発生した核分裂生成物110、つまり、高レベル放射性廃棄物を冷却するものであり、高レベル放射性廃棄物の冷却システムの一部として利用されている。
実施例1の放射性物質の冷却装置が適用された高レベル放射性廃棄物の冷却システムにおいて、図1に示すように、貯槽(容器)11は、密閉容器であって、内部に使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物(放射性物質の溶液)を貯留するものであり、図示しないが、高レベル放射性廃棄物を貯槽11に供給する供給経路と、貯槽11から高レベル放射性廃棄物を排出する排出経路が設けられている。
第1冷却装置12は、この貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能なものであり、冷却器13と、冷却水循環経路14と、冷却水ポンプ15と、熱交換器(冷却器)16とから構成されている。冷却器13は、貯槽11の高レベル放射性廃棄物に浸漬されるように配置されており、冷却水循環経路14が連結され、冷却水により高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を除去して冷却するものである。冷却水ポンプ15は、冷却水循環経路14に設けられており、冷却水を冷却水循環経路14に循環して冷却器13に供給可能となっている。熱交換器16は、冷却水循環経路14を循環する冷却水を冷却するものであり、冷却水循環経路14における冷却水ポンプ15より冷却水の流れ方向の上流側に設けられている。この熱交換器16は、循環経路17と、ポンプ18と、冷却ファン19を有する冷却塔20から構成されている。
電源装置21と非常用電源装置22が設けられており、電源切替装置23に接続されている。この電源切替装置23は、電源装置21の電力または非常用電源装置22の電力を、第1冷却装置12、つまり、冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に選択的に供給可能となっている。即ち、電源切替装置23は、電源装置21の正常時に、この電源装置21の電力を第1冷却装置12に供給する。一方、電源装置21の異常時(電源装置21の喪失時)に、非常用電源装置22の電力を第1冷却装置12に供給する。
第2冷却装置31は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能なものであり、蒸発器32と、低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体ポンプ34と、凝縮器35と、タービン36、発電機37とから構成されている。
蒸発器32は、貯槽11の高レベル放射性廃棄物に浸漬されるように配置されており、低沸点媒体循環経路33が連結され、低沸点媒体により高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を除去して冷却するものである。低沸点媒体ポンプ34は、低沸点媒体循環経路33に設けられており、低沸点媒体を低沸点媒体循環経路33に循環して蒸発器32に供給可能となっている。凝縮器35は、低沸点媒体循環経路33を循環する低沸点媒体を冷却して気体から液体にするものであり、低沸点媒体循環経路33における低沸点媒体ポンプ34より低沸点媒体の流れ方向の上流側に設けられている。この凝縮器35は、循環経路38と、ポンプ39と、冷却器40から構成されている。
この場合、凝縮器35は、低沸点媒体としてのフロンガスやアンモニアガスなどにより貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却するものである。また、凝縮器35は、蒸発して気体となった低沸点媒体を冷却水により冷却して液体に戻すものである。冷却器40は、凝縮器35で加熱された冷却水を海水により冷却するものであり、海水経路41と、海水ポンプ42とから構成されている。
タービン36は、低沸点媒体循環経路33に設けられて蒸発器32により気体となった低沸点媒体により駆動可能となっている。発電機37は、回転軸がタービン36の回転軸と連結軸43により連結されており、タービン36の駆動力により発電可能となっている。
第2の非常用電源装置として使用される二次電池51は、第1電力経路52により発電機37に接続されており、発電機37を電動発動機として機能させることができる。即ち、二次電池51は、発電機37に電力を供給することでタービン36を駆動することができる。また、発電機37は、低沸点媒体により駆動するタービン36の駆動力を受けて発電可能であり、二次電池51は、発電機37が発電した電力を蓄電することができる。
また、二次電池51は、第2電力経路53により第2冷却装置31、つまり、低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42に接続されている。即ち、二次電池51は、蓄電されている電力、または、発電機37が発電した電力により低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42を駆動することができる。
そして、この第2冷却装置31は、第1冷却装置12(冷却器13)の非常時に駆動するものである。第2冷却装置31は、電源装置21だけでなく、非常用電源装置22の異常時、即ち、非常用電源装置22の喪失時に駆動することで、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することができるものである。
電源切替装置23は、電源装置21及び非常用電源装置22の異常を検出する検出器54が接続されている。一方、第1電力経路52と第2電力経路53は、開閉スイッチ55,56がそれぞれ設けられており、この各開閉スイッチ55,56は、通常、開放されている。従って、検出器54は、電源切替装置23から電源装置21及び非常用電源装置22の異常を検出すると、各開閉スイッチ55,56を閉止する。すると、二次電池51は、第1電力経路52から発電機37に電力を供給し、この発電機37によりタービン36を駆動すると共に、第2電力経路53から低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42に電力を供給し、低沸点媒体循環経路33から蒸発器32に低沸点媒体を供給する。そのため、第2冷却装置31が機能することで、貯槽11の高レベル放射性廃棄物を冷却することができる。
この場合、検出器54は、二次電池51に接続されており、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失しても、二次電池51から電力が供給されて作動することができ、各開閉スイッチ55,56を開閉することができる。なお、検出器54をなくし、各開閉スイッチ55,56をノーマルクローズ式の電磁弁とし、電源装置21や非常用電源装置22からの電力により開放状態に維持し、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失したら、閉止するように構成してもよい。
ここで、実施例1の高レベル放射性廃棄物の冷却システムの作用について説明する。
実施例1の高レベル放射性廃棄物の冷却システムにおいて、電源装置21が正常であるとき、電源切替装置23は、電源装置21の電力を冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に供給して作動させることで、第1冷却装置12を機能させる。従って、冷却水ポンプ15が作動することで、冷却水を冷却水循環経路14に循環して冷却器13に供給し、冷却器13は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却する。また、このとき、冷却水循環経路14を循環する冷却水は、熱交換器16により冷却され、循環経路17を循環する冷却水は冷却塔20により冷却される。
そして、地震や津波などにより電源装置21が損傷を受けて喪失すると、電源切替装置23は、非常用電源装置22の電力を冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に供給して作動させることで、第1冷却装置12を機能させる。従って、前述と同様に、冷却水ポンプ15が作動することで、冷却水を冷却水循環経路14に循環して冷却器13に供給し、冷却器13は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却する。
更に、非常用電源装置22が損傷を受けて喪失すると、電源切替装置23は、電源装置21及び非常用電源装置22の異常を検出器54に送信する。検出器54は、電源切替装置23から電源装置21及び非常用電源装置22の異常を検出すると、各開閉スイッチ55,56を閉止する。すると、二次電池51は、電力を第1電力経路52から発電機37に供給すると共に、電力を第2電力経路53から低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42に供給する。
すると、タービン36は、発電機37の駆動力を受けて起動し、低沸点媒体ポンプ34は、低沸点媒体を低沸点媒体循環経路33から蒸発器32に供給することで、第2冷却装置31が機能する。即ち、蒸発器32は、低沸点媒体循環経路33から液化した低沸点媒体が供給されることで、この低沸点媒体により高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を除去して冷却する。そのため、貯槽11の高レベル放射性廃棄物は、崩壊熱が除去されることで冷却され、所定の温度に維持される。そして、蒸発器32で蒸発して気化した低沸点媒体は、タービン36を駆動回転した後、低沸点媒体循環経路33を循環し、凝縮器35により冷却されて気体から液体となる。この低沸点媒体循環経路33を循環する低沸点媒体は、凝縮器35により冷却され、循環経路38を循環する冷却水は冷却器40で海水により冷却される。
一方、タービン36は、発電機37の駆動力を受けて起動するが、その後、蒸発器32で蒸発した低沸点媒体により駆動されるため、発電機37は、二次電池51から電力を受けずに駆動することで発電し、発電した電力が二次電池51に蓄電される。そのため、二次電池51の電力量が一定値に維持され、長期間にわたって電力を第2電力経路53から低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42に供給することが可能となり、第2冷却装置31を機能させて高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することができる。
このように実施例1の放射性物質の冷却装置にあっては、高レベル放射性廃棄物を貯留する貯槽11と、この貯槽11内に配置されて高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器32と、蒸発器32に対して低沸点媒体を循環可能な低沸点媒体ポンプ34を有する低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体循環経路33に設けられて気体となった低沸点媒体により駆動可能なタービン36と、タービン36の駆動力により発電可能であると共に発電した電力により低沸点媒体ポンプ34を駆動可能な発電機37とを設けている。
従って、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物から崩壊熱が発生すると、蒸発器32の低沸点媒体がこの崩壊熱により蒸発し、気体となった低沸点媒体によりタービン36が駆動し、このタービン36の駆動力により発電機37が発電し、発電した電力が低沸点媒体ポンプ34に供給されて駆動する。そのため、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失しても、低沸点媒体循環経路33により蒸発器32に対して低沸点媒体を循環し、貯槽11の高レベル放射性廃棄物から適正に崩壊熱を除去して冷却することができ、安全性を向上することができる。
この場合、第2冷却装置31は、蒸発器32を貯槽11内に配置していることから、高レベル放射性廃棄物を循環する経路を不要とし、装置の大型化を抑制することができる。そして、高レベル放射性廃棄物を循環する経路を不要とすることから、この循環経路の破損による高レベル放射性廃棄物の漏洩を防止することができ、この点でも、安全性を向上することができる。
実施例1の放射性物質の冷却装置では、低沸点媒体循環経路33にて、タービン36を駆動した後の低沸点媒体を冷却する凝縮器35を設けている。従って、気体となった低沸点媒体は、タービン36を駆動した後、凝縮器35により冷却されることで液化し、液化した低沸点媒体を低沸点媒体ポンプ34により適正に循環させることが可能となり、低沸点媒体により高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を適正に除去することができる。
実施例1の放射性物質の冷却装置では、発電機37に二次電池51を接続しており、この二次電池51の電力によりタービン36を駆動可能としている。従って、タービン36は、起動時に所定の起動トルクを必要とするが、この起動時に、二次電池51の電力が第1電力経路52により供給されてタービン36を駆動することで、随時、このタービン36を駆動して低沸点媒体により高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を除去することができる。
実施例1の放射性物質の冷却装置では、発電機37は、タービン36の駆動力により発電した電力を二次電池51に蓄電可能としている。従って、タービン36は、起動した後、低トルクで駆動することができることから、低沸点媒体により駆動することができ、タービン36の駆動力により発電機37が発電した電力を二次電池51に蓄電することができ、この電力を他の機器に供給することが可能となる。
実施例1の放射性物質の冷却装置では、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能な第1冷却装置12(冷却器13)が設けられ、この第1冷却装置12の非常時に、発電機37によりタービン36を駆動し、第2冷却装置31を駆動するようにしている。従って、第1冷却装置12及び第2冷却装置31により高レベル放射性廃棄物を常時冷却することが可能となり、安全性を向上することができる。
また、実施例1の高レベル放射性廃棄物の冷却システムにあっては、使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物を貯留する貯槽11と、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能な第1冷却装置12と、第1冷却装置12に電力を供給する電源装置21と、電源装置21の喪失時に第1冷却装置12に電力を供給する非常用電源装置22と、非常用電源装置22の喪失時に作動可能な第2冷却装置31を設けている。
従って、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失しても、第2冷却装置31が作動することで、高レベル放射性廃棄物を冷却することができる。即ち、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失すると、検出器54が二次電池51の電力を発電機37に供給してタービン36を駆動する。また、二次電池51の電力が低沸点媒体ポンプ34に供給されて駆動し、低沸点媒体を低沸点媒体循環経路33から蒸発器32に供給する。すると、貯槽11内の高レベル放射性廃棄物は、蒸発器32の低沸点媒体により崩壊熱が除去されて冷却される。そのため、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失しても、高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することができ、安全性を向上することができる。
そして、蒸発器32で高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により蒸発して気体となった低沸点媒体は、タービン36に送られてこれを駆動し、このタービン36の駆動力により発電機37が発電する。即ち、タービン36は、起動後に低沸点媒体により駆動されるため、発電機37は、二次電池51から電力を受けずに駆動して発電することとなり、発電した電力を二次電池51に蓄電し、二次電池51の電力量を一定値に維持することができる。その結果、二次電池51により長期間にわたって第2冷却装置31を作動することができ、高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することができる。また、二次電池51は、余剰の電力を別の機器に供給することもできる。
図3は、本発明の実施例2に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2の放射性物質の冷却装置が適用された高レベル放射性廃棄物の冷却システムにおいて、図3に示すように、貯槽11は、内部に使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物を貯留する。第1冷却装置12は、冷却器13と、冷却水循環経路14と、冷却水ポンプ15と、熱交換器16とから構成されている。
電源装置21と非常用電源装置22が設けられており、電源切替装置23に接続されている。この電源切替装置23は、電源装置21の電力または非常用電源装置22の電力を、第1冷却装置12、つまり、冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に選択的に供給可能となっている。即ち、電源切替装置23は、電源装置21の正常時に、この電源装置21の電力を第1冷却装置12に供給する。一方、電源装置21の異常時(電源装置21の喪失時)に、非常用電源装置22の電力を第1冷却装置12に供給する。
第2冷却装置61は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能なものであり、蒸発器32と、低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体ポンプ34と、凝縮器35と、タービン36、発電機37とから構成されている。そして、発電機37は、電力経路62により低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42に接続されている。即ち、発電機37は、発電した電力により低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42を駆動することができる。
この第2冷却装置61は、第1冷却装置12の作動と併行して作動するものである。即ち、電源装置21や非常用電源装置22の正常時、第1冷却装置12が作動して貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却すると共に、第2冷却装置61が低負荷で作動して貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却する。そして、電源装置21だけでなく、非常用電源装置22の異常時、即ち、非常用電源装置22の喪失時に、第1冷却装置12が停止するものの、第2冷却装置61が高負荷で作動して貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却する。
従って、第2冷却装置61にて、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物から崩壊熱が発生すると、蒸発器32の低沸点媒体がこの崩壊熱により蒸発し、気体となった低沸点媒体によりタービン36が駆動し、このタービン36の駆動力により発電機37が発電し、発電した電力が低沸点媒体ポンプ34に供給されて駆動する。そのため、低沸点媒体循環経路33により蒸発器32に低沸点媒体を循環することができ、貯槽11の高レベル放射性廃棄物を冷却することができる。
このとき、電源装置21や非常用電源装置22が正常であれば、第1冷却装置12が作動するため、蒸発器32における低沸点媒体の蒸発量が少なくなり、タービン36が低負荷で駆動し、発電機37の発電量も低沸点媒体ポンプ34などを駆動することができるだけの少量となる。一方、電源装置21や非常用電源装置22が喪失したら、第1冷却装置12が停止するため、蒸発器32における低沸点媒体の蒸発量が多くなり、タービン36が高負荷で駆動し、発電機37の発電量も増加する。
ここで、実施例2の高レベル放射性廃棄物の冷却システムの作用について説明する。
実施例2の高レベル放射性廃棄物の冷却システムにおいて、電源装置21が正常であるとき、電源切替装置23は、電源装置21の電力を冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に供給して作動させることで、第1冷却装置12を機能させる。従って、冷却水ポンプ15が作動することで、冷却水を冷却水循環経路14に循環して冷却器13に供給し、冷却器13は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却する。また、このとき、冷却水循環経路14を循環する冷却水は、熱交換器16により冷却され、循環経路17を循環する冷却水は冷却塔20により冷却される。
そして、地震や津波などにより電源装置21が損傷を受けて喪失すると、電源切替装置23は、非常用電源装置22の電力を冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に供給して作動させることで、第1冷却装置12を機能させる。従って、前述と同様に、冷却水ポンプ15が作動することで、冷却水を冷却水循環経路14に循環して冷却器13に供給し、冷却器13は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却する。
また、電源装置21または非常用電源装置22により第1冷却装置12が作動しているとき、第2冷却装置61が併行して作動する。即ち、蒸発器32の低沸点媒体が高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により蒸発し、気体となった低沸点媒体によりタービン36が駆動し、このタービン36の駆動力により発電機37が発電し、発電した電力が低沸点媒体ポンプ34に供給されて駆動する。そのため、第2冷却装置61が低負荷で作動し、貯槽11の高レベル放射性廃棄物を冷却することができる。
一方、非常用電源装置22が損傷を受けて喪失すると、第1冷却装置12による高レベル放射性廃棄物の冷却が停止する。そのため、第2冷却装置61にて、蒸発器32の低沸点媒体が高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により蒸発するとき、この蒸発量が増加し、増加した低沸点媒体によりタービン36の駆動力が増加し、このタービン36の駆動力により発電機37が発電するが、この発電量も増加する。そのため、発電した電力が低沸点媒体ポンプ34に十分に供給されて駆動する。そのため、第2冷却装置61が高負荷で作動し、貯槽11の高レベル放射性廃棄物を適正に冷却することができる。
このように実施例2の放射性物質の冷却装置にあっては、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能な第1冷却装置12と第2冷却装置61を設け、各電源装置21,22の正常時に、第1冷却装置12の作動と併行して第2冷却装置61を低負荷で作動し、電源装置21,22の喪失時に、第1冷却装置12の停止に対して第2冷却装置61を高負荷で作動するようにしている。
従って、電源装置21,22の正常時に、第2冷却装置61を低負荷で作動しておくことで、電源装置21,22の喪失時に、第2冷却装置61を起動するためのトルクに応じた電力を不要とすることができ、別途、二次電池などの電源を不要として装置の簡素化を可能とすることができる。
図4は、本発明の実施例3に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例3の放射性物質の冷却装置が適用された高レベル放射性廃棄物の冷却システムにおいて、図4に示すように、貯槽11は、内部に使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物を貯留する。第1冷却装置12は、冷却器13と、冷却水循環経路14と、冷却水ポンプ15と、熱交換器16とから構成されている。
電源装置21と非常用電源装置22が設けられており、電源切替装置23に接続されている。この電源切替装置23は、電源装置21の電力または非常用電源装置22の電力を、第1冷却装置12、つまり、冷却水ポンプ15、ポンプ18、冷却ファン19に選択的に供給可能となっている。即ち、電源切替装置23は、電源装置21の正常時に、この電源装置21の電力を第1冷却装置12に供給する。一方、電源装置21の異常時(電源装置21の喪失時)に、非常用電源装置22の電力を第1冷却装置12に供給する。
第2冷却装置71は、貯槽11に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能なものであり、蒸発器32と、低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体ポンプ34と、凝縮器35と、タービン36、発電機37とから構成されている。また、第2冷却装置71は、低沸点媒体循環経路33における低沸点媒体ポンプ34より低沸点媒体の流れ方向の下流側に冷却器72が設けられている。凝縮器35で凝縮された低沸点媒体を低沸点媒体ポンプ34が圧縮して輸送すると、この低沸点媒体の温度が上昇する。そのため、冷却器72は、低沸点媒体ポンプ34により送り出された低沸点媒体を冷却して温度を低下させる。
なお、二次電池51、第1電力経路52、第2電力経路53、検出器54、開閉スイッチ55,56は、前述した実施例1と同様な構成であることから、ここでの説明は省略する。
従って、電源装置21及び非常用電源装置22が喪失すると、検出器54は、各開閉スイッチ55,56を閉止し、二次電池51は、電力を第1電力経路52から発電機37に供給すると共に、電力を第2電力経路53から低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39、海水ポンプ42に供給する。
すると、タービン36は、発電機37の駆動力を受けて起動し、低沸点媒体ポンプ34は、低沸点媒体を低沸点媒体循環経路33から蒸発器32に供給することで、第2冷却装置71が機能する。即ち、蒸発器32は、低沸点媒体循環経路33から液化した低沸点媒体が供給されることで、この低沸点媒体により高レベル放射性廃棄物の崩壊熱を除去して冷却する。そのため、貯槽11の高レベル放射性廃棄物は、崩壊熱が除去されることで冷却され、所定の温度に維持される。そして、蒸発器32で蒸発して気化した低沸点媒体は、タービン36を駆動回転した後、低沸点媒体循環経路33を循環し、凝縮器35により冷却されて気体から液体となる。液体となった低沸点媒体は、低沸点媒体ポンプ34により圧送された後に冷却器72により冷却されてから再び蒸発器32に送られる。
このように実施例3の放射性物質の冷却装置にあっては、低沸点媒体循環経路33における低沸点媒体ポンプ34より下流側に冷却器72を設けている。
従って、低沸点媒体は、低沸点媒体ポンプ34により圧送されることで温度が上昇するが、冷却器72により冷却されてから蒸発器32に供給されることで、蒸発器32は、低温の低沸点媒体により効果的に高レベル放射性廃棄物を冷却することができる。その結果、蒸発器32は、低沸点媒体の蒸発量を増加することができ、発電機37における発電効率を向上することができる。
図5は、本発明の実施例4に係る放射性物質の冷却装置を表す概略構成図である。なお、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例4の放射性物質の冷却装置は、図5に示すように、原子炉建屋に設けられた燃料プール(容器)に格納されている使用済核燃料(放射性物質)を冷却するものである。
原子力発電所は、図5に示すように、燃料貯蔵プール81が設けられており、この燃料貯蔵プール81の内部に複数の核燃料貯蔵ラック82が設置されている。この核燃料貯蔵ラック82は、原子炉で使用された使用済核燃料(燃料集合体)を一時的に貯蔵するものである。
冷却装置91は、燃料貯蔵プール81に貯蔵された使用済の核燃料を冷却可能なものであり、蒸発器32と、低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体ポンプ34と、凝縮器35と、タービン36、発電機37とから構成されている。この場合、燃料貯蔵プール81は、複数の核燃料貯蔵ラック82が所定間隔で配置されており、蒸発器32は、各核燃料貯蔵ラック82の間やプール壁面と核燃料貯蔵ラック82の間に配置することが望ましい。
二次電池92は、第1電力経路93により発電機37に接続されており、発電機37を電動発動機として機能させることができる。即ち、二次電池92は、発電機37に電力を供給することでタービン36を駆動することができる。また、発電機37は、低沸点媒体により駆動するタービン36の駆動力を受けて発電可能であり、二次電池92は、発電機37が発電した電力を蓄電することができる。
また、二次電池92は、第2電力経路94により低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39に接続されている。即ち、二次電池92は、蓄電されている電力、または、発電機37が発電した電力により低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39を駆動することができる。
従って、二次電池92は、電力を第1電力経路93から発電機37に供給すると共に、電力を第2電力経路94から低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39に供給する。すると、タービン36は、発電機37の駆動力を受けて起動し、低沸点媒体ポンプ34は、低沸点媒体を低沸点媒体循環経路33から蒸発器32に供給することで、冷却装置91が機能する。即ち、蒸発器32は、低沸点媒体循環経路33から液化した低沸点媒体が供給されることで、この低沸点媒体により使用済の核燃料の崩壊熱を除去して冷却する。そのため、燃料貯蔵プール81の使用済の核燃料は、崩壊熱が除去されることで冷却され、所定の温度に維持される。そして、蒸発器32で蒸発して気化した低沸点媒体は、タービン36を駆動回転した後、低沸点媒体循環経路33を循環し、凝縮器35により冷却されて気体から液体となる。
一方、タービン36は、発電機37の駆動力を受けて起動するが、その後、蒸発器32で蒸発した低沸点媒体により駆動されるため、発電機37は、二次電池92から電力を受けずに駆動することで発電し、発電した電力が二次電池92に蓄電される。そのため、二次電池92の電力量が一定値に維持され、長期間にわたって電力を第2電力経路94から低沸点媒体ポンプ34、ポンプ39に供給することが可能となり、冷却装置91を機能させて使用済の核燃料を適正に冷却することができる。
このように実施例4の放射性物質の冷却装置にあっては、使用済の核燃料を貯蔵する燃料貯蔵プール81と、この燃料貯蔵プール81内に配置されて使用済の核燃料から生じる崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器32と、蒸発器32に対して低沸点媒体を循環可能な低沸点媒体ポンプ34を有する低沸点媒体循環経路33と、低沸点媒体循環経路33に設けられて気体となった低沸点媒体により駆動可能なタービン36と、タービン36の駆動力により発電可能であると共に発電した電力により低沸点媒体ポンプ34を駆動可能な発電機37とを設けている。
従って、燃料貯蔵プール81に貯蔵された使用済の核燃料から崩壊熱が発生すると、蒸発器32の低沸点媒体がこの崩壊熱により蒸発し、気体となった低沸点媒体によりタービン36が駆動し、このタービン36の駆動力により発電機37が発電し、発電した電力が低沸点媒体ポンプ34に供給されて駆動する。そのため、低沸点媒体循環経路33により蒸発器32に対して低沸点媒体を循環し、燃料貯蔵プール81の使用済の核燃料から適正に崩壊熱を除去して冷却することができ、安全性を向上することができる。
なお、この実施例4では、冷却装置91を常用の冷却装置として適用したが、使用済の核燃料が貯蔵された燃料貯蔵プール81に対して、冷却水を循環可能な冷却装置を設け、冷却装置91を非常用の冷却装置として機能させてもよい。
また、上述した実施例1から3では、第2冷却装置31,61,71を非常用の冷却装置として適用したが、常用の冷却装置として機能させてもよい。
11 貯槽(容器)
12 第1冷却装置
13 冷却器
21 電源装置
22 非常用電源装置
23 電源切替装置
31,61,71 第2冷却装置
32 蒸発器
33 低沸点媒体循環経路
34 低沸点媒体ポンプ
35 凝縮器
36 タービン
37 発電機
51,92 二次電池
52,93 第1電力経路
53,94 第2電力経路
54 検出器
55,56 開閉スイッチ
62 電力経路
72 冷却器
81 燃料貯蔵プール(容器)
91 冷却装置

Claims (10)

  1. 放射性物質を貯留する容器と、
    前記容器内に配置されて前記放射性物質の崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器と、
    前記蒸発器に対して前記低沸点媒体を循環可能なポンプを有する循環経路と、
    前記循環経路に設けられて気体となった前記低沸点媒体により駆動可能なタービンと、
    前記タービンの駆動力により発電可能であると共に発電した電力により前記ポンプを駆動可能な発電機と、
    を有することを特徴とする放射性物質の冷却装置。
  2. 前記循環経路は、前記タービンを駆動した後の前記低沸点媒体を冷却する凝縮器を有することを特徴とする請求項1に記載の放射性物質の冷却装置。
  3. 前記循環経路における前記ポンプより下流側に冷却器が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の放射性物質の冷却装置。
  4. 前記発電機は、二次電池が接続されており、前記二次電池の電力により前記タービンを駆動可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の放射性物質の冷却装置。
  5. 前記発電機は、前記タービンの駆動力により発電した電力を前記二次電池に蓄電可能であることを特徴とする請求項4に記載の放射性物質の冷却装置。
  6. 前記容器に貯留された前記放射性物質を冷却可能な冷却器が設けられ、前記冷却器の非常時に、前記発電機により前記タービンを駆動することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の放射性物質の冷却装置。
  7. 前記容器に貯留された前記放射性物質を冷却可能な冷却器が設けられ、前記冷却器の作動と併行して前記蒸発器により気体となった前記低沸点媒体により前記タービンを駆動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の放射性物質の冷却装置。
  8. 前記放射性物質は、使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物であり、前記容器としての貯槽に貯留されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の放射性物質の冷却装置。
  9. 前記放射性物質は、原子炉で使用された使用済核燃料であり、前記容器としての燃料貯蔵プールに貯留されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の放射性物質の冷却装置。
  10. 使用済核燃料の再処理工程で発生する高レベル放射性廃棄物を貯留する貯槽と、
    前記貯槽に貯留された高レベル放射性廃棄物を冷却可能な第1冷却装置と、
    前記第1冷却装置に電力を供給する電源装置と、
    前記電源装置の喪失時に前記第1冷却装置に電力を供給する非常用電源装置と、
    前記貯槽内に配置されて前記高レベル放射性廃棄物の崩壊熱により低沸点媒体を蒸発可能な蒸発器と、
    前記蒸発器に対して前記低沸点媒体を循環可能なポンプを有する循環経路と、
    前記循環経路に設けられて気体となった前記低沸点媒体により駆動可能なタービンと、
    前記タービンの駆動力により発電可能であると共に前記非常用電源装置の喪失時に前記ポンプを駆動可能な発電機と、
    を有することを特徴とする高レベル放射性廃棄物の冷却システム。
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