図1は、本実施例の遊技システムを示すシステム構成図であり、本実施例の遊技システムは、図1に示すように、遊技場に設置された遊技機の一例であるパチンコ遊技機1と、インターネットに接続された管理サーバ900と、遊技者が携行する携帯端末(携帯電話機)901と、から構成され、パチンコ遊技機1と、管理サーバ900と、は2次元コード読み取り機能及びインターネットへの接続機能を備える携帯端末901を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
次に、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図2は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図3は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図2の手前側をパチンコ機1の前面側、奥側を背面側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ機1の前面とは、遊技者側からパチンコ機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
パチンコ遊技機1は、図2に示すように、縦長の方形枠状に形成された外枠100と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び下扉枠103がそれぞれ左側辺を中心に開閉可能に設けられている。
下扉枠103の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。この上皿3の下方には、後述する操作レバー600が揺動自在に軸支されるとともに、その上端部には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン516が設けられている。プッシュボタン516は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン516の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン516に対してなされた遊技者の操作行為を検知するボタンスイッチ516a(図3を参照)が設けられていればよい。
操作レバー600のパチンコ機1内方側には、送風口が設けられていることで、操作レバー600を操作する遊技者の手に対し、演出に応じて送風するとともにバイブレータを動作させて振動させることにより臨場感を高めることができるようになっている。
ガラス扉枠102の背面には、遊技盤6が前面枠101に対して着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の演出図柄(演出図柄)を変動表示する複数の変動表示部を含む演出表示装置(演出図柄表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行う。演出図柄の変動表示を行う演出表示装置9は、パチンコ遊技機1の内部に設置された演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。
遊技盤6における右側下部位置には、第1識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの上方位置には、第2識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(演出図柄ともいう)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13a(例えば、近接スイッチ)及び第1入賞確認スイッチ13b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下側には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14a(例えば、近接スイッチ)及び第2入賞確認スイッチ14b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
また、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13bの検出結果及び第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、該第1特別図柄保留記憶表示部とは別個に設けられ、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部と、が設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示部は、第1保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄保留記憶表示部は、第2保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、第1始動入賞口13への入賞による始動記憶数及び第2始動入賞口14への入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図2に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図2に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口扉を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって大入賞口扉が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23(例えば、近接スイッチ)及び第3入賞確認スイッチ23a(例えば、フォトセンサ)で検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置20において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13や第2始動入賞口14といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置20において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第1特別図柄表示器8aの右側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、例えば2つのランプからなる。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10の下側のランプが点灯して当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、下側のランプが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の上部には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、7セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
なお、7セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器41には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を変動表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
特別可変入賞球装置20の周辺には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a,29cに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30aによって検出され、入賞口29b,29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30bによって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
第1始動入賞口13内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13b)が設けられている。この実施例では、第1始動入賞口13内で、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13bとが上下に配置されている(本例では、第1始動口スイッチ13aが上側に配置され、第1入賞確認スイッチ13bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第1始動入賞口13内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第1始動口スイッチ13aで検出され、次いで第1入賞確認スイッチ13bで検出される。
また、第2始動入賞口14内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14b)が設けられている。この実施例では、第2始動入賞口14内で、第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14bとが上下に配置されている(本例では、第2始動口スイッチ14aが上側に配置され、第2入賞確認スイッチ14bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第2始動入賞口14内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第2始動口スイッチ14aで検出され、次いで第2入賞確認スイッチ14bで検出される。
また、大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23a)が設けられている。この実施例では、大入賞口内で、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとが配置されている(本例では、カウントスイッチ23が上側に配置され、第3入賞確認スイッチ23aが下側に配置されている)。従って、この実施例では、大入賞口内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まずカウントスイッチ23で検出され、次いで第3入賞確認スイッチ23aで検出される。
また、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13b、第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとして、それぞれ異なる検出方式のスイッチが用いられる。この実施例では、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23として近接スイッチを用い、第1入賞確認スイッチ13b、第2入賞確認スイッチ14b、第3入賞確認スイッチ23aとしてフォトセンサを用いている。
また、第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第1特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第2特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出されたことにもとづいて、賞球払出が実行される。また、第1始動口スイッチ13aによる検出結果に加えて第1入賞確認スイッチ13bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、第2始動口スイッチ14aによる検出結果に加えて第2入賞確認スイッチ14bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、カウントスイッチ23による検出結果に加えて第3入賞確認スイッチ23aの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。従って、第1入賞確認スイッチ13b、第2入賞確認スイッチ14b、第3入賞確認スイッチ23aは、異常入賞の判定のみに用いられる。
そして遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第1入賞確認スイッチ13b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第1始動口スイッチ13aにて検出された遊技球数と第1入賞確認スイッチ13bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第1始動入賞口13への異常入賞が発生したと判定する。また、第2始動口スイッチ14a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第2入賞確認スイッチ14b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第2始動口スイッチ14aにて検出された遊技球数と第2入賞確認スイッチ14bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第2始動入賞口14への異常入賞が発生したと判定する。また、カウントスイッチ23(近接スイッチ)から入力した検出信号と第3入賞確認スイッチ23a(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、カウントスイッチ23にて検出された遊技球数と第3入賞確認スイッチ23aにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、5以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、大入賞口への異常入賞が発生したと判定する。
このように、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13b、第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aと、を互いに異なる検出方式のセンサ(本例では、近接スイッチとフォトセンサ)により構成していることで、例えば電磁波などを用いて第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大入賞口への入賞数が実際の入賞数よりも多くなるように認識させるような不正行為が行われた場合に、近接スイッチにて検出された遊技球数とフォトスイッチにて検出された遊技球数とに差が生じ、遊技制御用マイクロコンピュータ560はこの差球数が所定の閾値を超えた場合に異常入賞が発生したと判定するため、確実な不正行為対策を講ずることができる。
遊技領域7には、遊技状態に応じて発光する複数の装飾LED25a、25bを有する装飾部材25L,25Rが設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口26がある。
遊技領域7の外側の左右上下部には、効果音を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、回転体用LED等の各種LEDが内蔵される天ランプモジュール530と、左枠LED28b(図3参照)が内蔵される左発光部28Lおよび右枠LED28c(図3参照)が内蔵される右発光部28Rが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。これら回転体用LED、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LEDは、パチンコ機1に設けられている装飾発光体の一例である。
図2では、図示を省略しているが、左枠LED28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、天ランプモジュール530の近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。なお、賞球LED51および球切れLED52は、賞球の払出中である場合や球切れが検出された場合に、演出制御基板に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100によって点灯制御される。さらに、特に図示はしないが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(演出図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(演出図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると「大当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄とは異なる所定の小当り図柄(所定表示結果)であると「小当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施例では、特図ゲームにおける確定特別図柄として「確変大当りA」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には第1大当り状態に移行するとともに、第1大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態並びに大当りに当選する確率を通常遊技状態に比較して高める確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される第1確変状態に移行する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態並びに確変状態は、所定回数(例えば、10回)の特図ゲーム(変動表示)が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が成立したときに終了すればよい。
また、特図ゲームにおける確定特別図柄として「確変大当りB」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には第2大当り状態に移行するとともに、第2大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば、確率変動制御(確変制御)のみが行われる第1確変状態(高確率状態;低ベース高確状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや演出図柄の変動表示において、変動表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、「確変大当りA」と同様に、所定回数(例えば、10回)の特図ゲーム(変動表示)が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が成立したときに終了すればよい。
時短状態では、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口14を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。このように、時短状態において第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口14は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態に制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施例における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態であり、高開放制御期間ではない確変状態である後述する潜伏確変状態は高確低ベース状態とも称される遊技状態である。
また、この実施例では、通常状態において発生した「確変大当りB」の終了後には、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない第2確変状態(潜伏確変状態;高確低ベース状態)へ移行する。また、確変状態において「確変大当りB」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態)へ移行する。
このように確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないもの(潜伏確変)が含まれていてもよい。また、この実施例では、確変制御の期間を、第1大当り状態並びに第2大当り状態の終了後、所定回数(例えば、10回)までの期間とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1大当り状態の終了後に時短状態にのみ移行する通常大当りを有する場合には、確変制御の期間を次の大当りまで継続するように制御しても良い。
演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアでは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示(可変表示ともいう)が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて仮停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
図3は、パチンコ遊技機1内に設置されている主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560(遊技制御手段に相当)が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、乱数回路53が内蔵されている。乱数回路53は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。
乱数回路53は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路53から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、払出制御基板37(の払出制御用マイクロコンピュータ)や演出制御基板80(の演出制御用マイクロコンピュータ100)とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路52が内蔵されている。なお、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ100にも、遊技制御用マイクロコンピュータ560とシリアル通信で信号を入出力するためのシリアル通信回路が内蔵されている(図示略)。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータ(具体的には、後述する賞球コマンド出力カウンタの値)は、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。なお、電源監視回路を電源基板に搭載するのではなく、バックアップ電源によって電源バックアップされる基板(例えば、主基板31)に搭載するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第1入賞確認スイッチ13b、第2始動口スイッチ14a、第2入賞確認スイッチ14b、カウントスイッチ23、第3入賞確認スイッチ23a、および各入賞口スイッチ30a,30bからの検出信号を基本回路に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を基本回路からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、図示しないターミナル基板を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPU120およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU120は、内蔵または外付けのROM(図示略)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバおよび入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU120は、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPU120から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、中継基板77介して演出制御基板80に入力される。中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。さらに、単方向性回路であるI/Oポート部を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。尚、本実施例では、中継基板77を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら中継基板77を設けずに、演出制御基板80と主基板31とを直接接続するようにしても良い。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段である演出制御用CPU120が、遊技盤6に設けられているステージLED(図示略)の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている賞球LED51、球切れLED52、左枠LED28b、右枠LED28c並びに天ランプモジュール530内の各LEDの表示制御を行う。
遊技盤6側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された盤側IC基板としての装飾基板98、ステージ装飾基板99が設けられている。盤側IC基板98,99は、中継基板88を介して演出制御基板80と接続される。また、前面枠101側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された各枠側IC基板としての天ランプモジュール基板542、左前板天基板473b、右前板天基板473c、操作台基板508、枠ボタン基板509が設けられている。これら各枠側IC基板542、473b、473c、508、509は、中継基板88,89を介して演出制御基板80と接続される。
操作台基板508には、操作レバー600に設けられたレバースイッチ510a〜510d、トリガースイッチ512a、タッチセンサ513から出力される信号を検出し、信号入力に対応した所定の検知信号を出力するセンサ監視IC(図示略)と、該センサ監視ICによる検知信号が入力されるパラレル−シリアル変換IC(図示略)が搭載されており、操作レバー600の操作を演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
同様に、枠ボタン基板509には、プッシュボタン516の操作を検出するボタンスイッチ516からの出力信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板89を介して演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)に出力するパラレル−シリアル変換ICが実装されており、これらプッシュボタン516の操作を演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
音声制御基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。尚、音声制御基板70と演出制御基板80とを単一の制御基板にて形成しても良い。
次に、遊技機の動作について説明する。先ず、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理について簡潔に説明する。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する。次に、割込モードを割込モード2に設定し、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、後述する通常の初期化処理を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、このバックアップRAM領域のデータチェックでは、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する。そして、後述する乱数回路設定処理を実行する。なお、この実施例では、CPU56は、停電復旧指定コマンドを送信する処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する。
これら初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する処理と、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定するが実施されることで、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路53を初期設定する乱数回路設定処理を実行する。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路53にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄(演出図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図4に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報、起動高確情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。尚、起動高確情報は、高確報知フラグがセットされていることに応じて情報出力回路53から、パチンコ遊技機1の上方位置に設けられている図示しない呼び出しランプに対して出力される。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである所定の図柄(小当りの種別に対応する所定記号)が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示態様が後述する「確変大当りB」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行われた後、所定の小当り図柄(確変大当りB図柄と同じ図柄。例えば「355」等)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である所定の図柄(記号)が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の変動表示態様という。
ここで、小当りとは、後述する確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.1秒間の開放を5回)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、確変大当りBとは、確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.1秒間の開放を5回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させる大当りである(但し、大当り遊技後の遊技状態は時短状態にはならない、つまり、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立しにくい状況となり、始動条件の成立状況は通常状態と共通であるため、見た目上は通常状態と変わらない)。つまり、この実施例では、確変大当りBと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が5回行われると、確変状態に移行する確変大当りBであるか、確変状態に移行しない小当りであるかを識別できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図5は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図5に示すように、この実施例では、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−0〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−2(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2(ノーマルリーチC)、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3の変動パターンが用意されている。なお、図5に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、図5に示すように、この実施例では、特別図柄の変動表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−4(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4(ノーマルリーチC)、スーパーPB3−4〜スーパーPB3−6、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1(ノーマルリーチA)〜特殊PG2−2(ノーマルリーチB)の変動パターンが用意されている。なお、図5において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、確変大当りBまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンであり、確変大当りBまたは小当りとなる場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1や、ノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが決定される場合がある。また、図5に示すように、確変大当りBまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、確変大当りBまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3、特殊PG2−2の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
この実施例では、スーパーリーチの演出が実施されるスーパーリーチの変動パターンとしてスーパーリーチA〜Cの3つの変動パターンが設定されており、スーパーリーチA〜Cの各スーパーリーチ演出では、異なるキャラクタが敵キャラクタと対戦する演出が実施され、変動表示結果がはずれとなる場合には、対戦においてキャラクタが敵キャラクタに敗北し、変動表示結果が大当りとなる場合には、対戦においてキャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が実施される。
尚、スーパーリーチA〜Cのうち、スーパーリーチCが最も出現率が低いとともに、最も大当りとなる信頼度(期待度)が高い演出であって、キャラクタとして特別キャラクタが登場するプレミア演出が実施されるスーパーリーチであり、該スーパーリーチCが後述するミッションの対象に設定されていて、該スーパーリーチCが実行されることで、ミッションをクリアすることができ、管理サーバ900にて所定価値である特典の付与を受けることが可能となる。
尚、本実施例では、スーパーリーチCについて、ハズレとなる変動パターンであるスーパーリーチC(はずれ)を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチC(はずれ)を設けずに、スーパーリーチC(大当り)のみを設けるようにしても良い。この場合にあっては、ミッションとして、スーパーリーチC(大当り)のミッションのみを設ければ良いことになる。
なお、この実施例では、図5に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は5.50秒で固定であり、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が26.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、この実施例では、非リーチPA1−3が特殊PG1−2と、非リーチPA1−4が特殊PG1−3と同一の変動パターンを含むものとされており、はずれにおいても、確変大当りBや小当り時と同様の変動演出態様が実施される場合があるため、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者が認識し難くされている。
このように本実施例では、確変大当りBまたは小当りの当選時に選択される複数の変動パターン(特殊PG1−1〜3、2−1〜2)のうちの2つの変動パターン(特殊PG1−2,1−3)の演出態様および確変大当りB遊技状態/小当り遊技状態において実行される演出態様からなる一連の演出態様が、はずれの時に選択される複数の変動パターンのいずれか(非リーチPA1−3,4)の演出態様と同じとされているため、非リーチPA1−3,4または特殊PG1−2,3のいずれの変動パターンにもとづく演出態様であるかを特定することを困難とすることができる。言い換えると、非リーチPA1−3,4、特殊PG1−2,3にもとづく変動パターンは、確変大当りB、小当り、はずれのいずれの場合にも選択される変動パターンであるため、確変大当りBや小当りが発生した場合でも、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者に悟られ難くでき、その結果、確変大当りBや小当りのみを発生させる場合に比較して、確変大当りBが発生に伴って遊技状態が確変状態に移行していることを、より一層、遊技者に悟られ難くできるようになっている。
なお、この実施例では、非リーチPA1−3および特殊PG1−2、非リーチPA1−4および特殊PG1−3のみが変動演出態様が同じ変動パターンとされていたが、他の変動パターンにおいても、はずれ時と確変大当りBまたは小当り時とで同じ変動パターンを設定してもよい。
また、この実施例では、はずれ時において、確変大当りBまたは小当り時に選択される複数の変動パターンのうち、いずれかと同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしていたが、必ずしも同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしなくてもよい。すなわち、はずれ時において確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンと同じ演出態様の変動パターンが選択されなくても、特殊PG1−1〜3、2−1〜2を、確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンとしていることで、特殊PG1−1〜3、2−1〜2のいずれかの変動パターンが選択された場合、少なくとも遊技者が確変大当りBの発生を特定することは困難となるため、確変大当りBが発生してその後の遊技状態が確変状態に移行することを遊技者に悟られないようにすることができる。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当りA、確変大当りB)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら変動パターン種別を決定せずに、変動パターンを決定するようにしても良い。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、各種ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、確変大当りAである場合には、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、確変大当りBである場合には、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合にも、確変大当りBである場合と同じく、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、「はずれ」である場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチCおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチCおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチC以外のスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7と、全てのスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−8とに種別分けされている。
ここで、本実施例の各変動パターンについての信頼度について簡単に説明する。尚、信頼度とは、個々の変動パターンが最終的に大当りとなるときに出現する確率(最終的に大当りとなるときに表示される確率)を、当該変動パターンが出現する全確率(当該の変動パターンがハズレの場合に表示される確率と大当りとなるときに表示される確率との合計)で除した値(割合)である。
本実施例では、図5に示すように、変動パターンを、「非リーチ」の変動パターンと、「リーチ」の変動パターンと、「スーパーリーチ」の変動パターンに大別することができ、最終的に大当りとなるときには、必ずリーチまたはスーパーリーチが出現し、非リーチにて大当りとなることがないので、「非リーチ」の変動パターンの信頼度は「0」である。また、「リーチ」の変動パターンの信頼度Aは、「スーパーリーチ」の変動パターンの信頼度Bよりも低く(つまりA<B)に設定されており、スーパーリーチの変動パターンの信頼度が最も高くなっている。
また、スーパーリーチについては、変動時間が長い程、信頼度が高くなるように設定されている。つまり、スーパーリーチAの信頼度α、スーパーリーチBの信頼度β、スーパーリーチCの信頼度γは、γ>β>αの順に設定されている。
図4に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(ランダム1)の大当り種別判定用乱数、(ランダム4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい)が生成する乱数を用いる。
図7(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図7(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図7(b),(c)は、小当り判定テーブル130b,130cを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bと、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cとがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bには、図7(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cには、図7(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図7(b),(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路53のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する確変大当りA、確変大当りB)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図7(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図7(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図7(b),(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施例では、図7(b),(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合には23分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)130cを用いる場合には40分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
つまり、第1特別図柄表示器8aの変動表示が実行されるのは、遊技状態が通常状態または確変状態(高確低ベース状態)のときであり、確変大当りBにより遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行したことを遊技者に悟られないようにするために小当りの発生確率を高めているのに対し、第2特別図柄表示器8bの変動表示が実行されるのは、遊技状態が確変・時短状態(高確高ベース状態)のときであり、この場合は確変大当りBにより遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行したことを遊技者に悟られないようにする必要はないので、小当りの発生確率を抑えている。
また、本実施例では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されるようになっているが、第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されないようにしてもよい。
また、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合に小当りと決定される割合(1/23)は、確変大当りBに決定する割合(1/443(低確時)、1/43(高確時))に比較して高く、小当りが確変大当りBよりも高頻度にて発生するようになっている。
図7(d)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)および遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)を用いて大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブルである。つまり、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示においても、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示においても、同一の大当り種別判定テーブル131aが使用されて、大当り種別が決定される。
大当り種別判定テーブル131aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、「確変大当りA」に対して28個の判定値が割り当てられ(40分の28の割合で確変大当りAと決定される)、「確変大当りB」に対して12個の判定値が割り当てられている(40分の12の割合で確変大当りBと決定される)。従って、この実施例では、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、「確変大当りB」となる確率は「確変大当りA」となる確率よりも低いが、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合は同じである。なお、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合を異ならせてもよい。
また、この実施例では、図7(d)に示すように、第2特定遊技状態としての5ラウンドの確変大当りBと、この確変大当りBと比較して、大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第1特定遊技状態としての確変大当りAと、を決定する場合を説明するが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第2特定遊技状態と比較して、ラウンド数が多い第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第2特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ5ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第2特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第1特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を5回開放したときに(この場合、第2特定遊技状態の場合には5ラウンド全てを終了し、第1特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第2特定遊技状態の場合には内部的に5ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第1特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も5回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当りA」とは、5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態および時短状態(確変・時短状態、高確高ベース状態)に移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を10回終了するまで(始動回数が10回となるまで)確変状態が継続する。ただし、時短状態は、大当り終了後、変動表示を8回終了したとき(始動回数が8回となってとき)に終了して低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を10回終了するまで(始動回数が10回となるまで)継続される。従って、この実施例では、大当り終了後、8回目の変動表示を終了してから10回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみとされ、高ベース状態とはならない(高確低ベース状態である)。
「確変大当りB」とは、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が「確変大当りA」に比べて短い5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態にのみ移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を所定回数(本実施例では10回)終了するまで確変状態が継続する。ただし、大当り終了後に時短状態には移行せずに低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を10回終了するまで継続される。従って、この実施例では、確変大当りBの終了後、10回目の変動表示を終了するまでは高確率状態のみとされ、高ベース状態には移行されない(高確低ベース状態)。
つまり、「確変大当りA」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「確変大当りB」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く(高速開放)、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施例では、その確変大当りBの大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行されるが高ベース状態には移行しない。
なお、この実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ5回行われ、「確変大当りB」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の5回の高速開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、例え遊技者が大入賞口の開放を確認できたとしても、「確変大当りB」または「小当り」のいずれにもとづく開放なのかを特定しにくく、しかもその後の遊技状態が確変状態または通常状態のいずれに移行したかを特定することもできなくなるため、遊技者にわからないように、確変大当りBを発生させ、かつ、該大当りの終了後に遊技状態を確変状態に移行させる、つまり確変状態を潜伏させることができる。また、逆に、低確状態において確変大当りBと同様の演出制御が実施される小当りを発生させることで、該小当りの終了後は遊技状態が確変状態に移行しないので、低確状態を潜伏させることができる。
大当り種別判定テーブル131aには、ランダム1の値と比較される数値であって、「確変大当りA」、「確変大当りB」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
尚、ROM54には、これらの各種テーブルの外、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル(図8(a))や、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル(図8(b))や、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるはずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜B(図9(a)、(b))や、変動表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される当り変動パターン判定テーブル(図10(a)、(b))や、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるはずれ変動パターン判定テーブル(図11)等が記憶されており、これらのテーブルと各乱数とに基づいて変動パターンが決定される。
図8(a)は、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aを示す説明図である。確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
これら判定値の数としては、図8(a)に示すように、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2に比較してスーパーCA3−3の判定値の数が多くなるように設定されており、確変大当りAとなる場合には、変動パターンとしてスーパーリーチが多く決定されるように設定されている。
また、図8(b)は、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bを示す説明図である。確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bは、ランダムR並びにランダム1に基づく当り種別の判定において、確変大当りB及び小当りが決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図8(b)に示すように、確変大当りBまたは小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2のうちいずれかが決定される場合が示されている。
また、確変大当りBでは、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、確変大当りBとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチBを含む特殊PG2−2等の擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、再変動が2回実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
また、小当りについては、該小当りとすることに決定された時点の遊技状態が、高確状態であるか、低確状態であるか、つまり、確変フラグがセットされているか否かに応じて、判定値の割り当てが異なっている。
具体的には、高確時の小当りでは、確変大当りBと同様に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、高確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
一方、低確時の小当りでは、確変大当りBとは逆に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜201の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して202〜251の判定値が割り当てられており、低確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチAを含む特殊PG2−1等の滑りの演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、滑り変動が実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
このように、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBの場合には、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定され、高確状態に移行しない小当りの場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴わない滑りの変動パターンが多く決定されることで、ノーマルリーチBや擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に確変大当りBの遊技状態(小当りの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、発生したのが高確状態に移行する確変大当りBである可能性が高いのではとの期待感を与えることができるようになっている。
つまり、潜伏条件が成立する確変大当りBや小当りが発生するときにおいては、変動パターンとしてノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときよりも高確(確変)状態に移行しない小当りのときにおいて多く決定され、変動パターンとしてノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行しない小当りのときよりも高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときにおいて多く決定される。
尚、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBのときと、高確状態に移行しない小当りのときとで、決定される変動パターンの種別が異なるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態に移行する確変大当りBであるか高確状態に移行しない小当りであるかにかかわらずに、変動パターンを選択して決定するようにしても良い。
また、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるので、擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に小当りの遊技状態(確変大当りBの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、確変大当りBと同じく、その後の遊技状態が高確状態となっている可能性が高いのではとの期待感を与えることができる。
尚、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態における小当りの場合にも、低確状態における小当りと同様に、擬似連の演出を伴わない滑り変動パターン種別である特殊CA4−1が多く決定されるようにしても良い。
以上のように、本実施例では、確変大当りBの場合や小当りの場合には、確変大当りAの場合とは異なる変動パターンが決定され、スーパーリーチA〜Cが決定されない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変大当りBの場合や小当りの場合にも確変大当りAの場合と同様に変動パターンを決定することにより、ノーマルリーチB以外にも、スーパーリーチA〜Cが決定されるようにしても良い。尚、この場合にあっては、スーパーリーチA〜Cの演出の実行後に、確変大当りBや小当りに対応する演出図柄の組み合わせが表示結果として導出されることとなる。
図9(a),(b)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bは、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルA,Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7、スーパーCA2−8の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図9(a)〜(b)に示すように、この実施例では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCのいずれか)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図9(a)示す通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルA135aにおいては、超短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や、短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)を含む非リーチCA2−3や、擬似連3回よりも変動時間が短い擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に対して判定値の割り当てがないのに対し、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bでは、該非リーチCA2−3に対して100〜199の判定値が割り当てられているとともに、擬似連3回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−5に代えて擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に判定値が割り当てられていることにより、変動時間が短い非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)が決定されるようになるため、変動時間の平均時間が通常よりも短縮されることで、単位時間当たりに実施される変動回数が多くなる。
なお、図9に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB(短縮用)135bを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルA135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルB135bとの2種類のテーブルを用いた例を示しているが、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
なお、この実施例では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図9(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図10(a),(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の変動表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図10(a)に示す例では、変動パターン種別として、各種のノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図10(b)に示す例では、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図10(b)において、擬似連の演出の有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、リーチ演出の有無や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出となる擬似連の演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1、特殊PG1−2、特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出となる擬似連の演出を伴う特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成すれば良い。
図11は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
尚、この実施例のはずれ変動パターン判定テーブル138aでは、スーパーCA2−7には、スーパーリーチCに対応するスーパーPB3−3の変動パターンに対する判定値の割り当てが存在しないのに対し、スーパーCA2−8には、スーパーリーチCに対応するスーパーPB3−3の変動パターンに対する判定値の割り当てが存在する。
つまり、この実施例では、スーパーリーチCの変動パターンは、通常において高い割合にて決定される変動表示結果であるはずれとなる場合において、スーパーCA2−8の変動パターン種別が決定されて、且つ、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)が「997」となるときにおいてのみ決定されるので、非常に希少性(プレミアム性)が高いリーチ演出に設定されている。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMには、遊技者の遊技履歴を集計するための図12に示す遊技履歴テーブルや、図13に示す、ストックコイン数テーブル等の各種データが記憶されている。
本実施例の遊技履歴テーブルには、図12に示すように、遊技開始時に入力されるパスワードから解析により特定される遊技履歴(前回の遊技終了までの遊技履歴)が格納される「遊技開始時」のデータ格納領域と、パスワードが入力されてからの遊技結果が随時格納されていく「今回遊技」のデータ格納領域と、が設けられている。
このうち「遊技開始時」のデータ格納領域には、遊技データの引き継ぎが可能とされた兄弟機種(継承対象機種)と共通となる共通データと、当該パチンコ遊技機1の機種に固有となる固有データと、が個別に格納される。共通データは、遊技の開始時に入力されたパスワード、当該機種以外の他の機種(後述するパスワードによる遊技データの引き継ぎが可能とされた兄弟機種(継承対象機種))と共通となるレベル、経験値、特典を得るために使用されるポイント、獲得コイン数(金、銀、銅)、始動回数、大当り回数(大当りA回数)及び確変回数の総発生回数等のデータから成る。また、固有データは、当該機種のパチンコ遊技機1においてのみ発生する大当りBやスーパーリーチCの総発生回数や各ミッションの達成/未達成等のデータから成る。この「遊技開始時」のデータ格納領域に格納されているデータは、当該遊技中に更新されること無く保持される。
尚、この実施例においては、ミッションとして、プレミアムリーチであるスーパーリーチCの実行や、所定数以上の始動回数の実施や、確変大当りAの連続回数や、確変大当りBの連続回数や、小当りの連続回数等の複数のミッションが設定されており、これら設定されているミッションに付与されているミッション番号に対応づけて当該ミッションの達成/未達成等のデータが固有データとして格納される。
また、「今回遊技」のデータ格納領域にも、図12に示すように、共通データと固有データとが格納されるようになっており、これら共通データにおけるレベル、経験値、ポイント、獲得コイン数(金、銀、銅)、始動回数、大当り回数(大当りA回数)及び確変回数の総発生回数や、固有データにおける大当りBやスーパーリーチCの総発生回数や各ミッションの達成/未達成等のデータの更新が、パスワードの入力に応じて開始されることで、該パスワードが入力されてからの当該遊技における上記各データが集計されるようになっている。
つまり、所定条件が達成される毎に経験値が加算され、経験値が所定値に達する毎にレベルに1が加算され、付与されたポイント数がポイントに加算され、変動表示が実施される毎に総始動回数に1が加算され、大当りAが発生する毎に総大当り回数に1が加算され、大当りAや大当りBの発生後に確変状態が発生する毎に総確変回数に1が加算され、大当りBが発生する毎に総大当りB回数に1が加算され、スーパーリーチCが発生する毎に総スーパーリーチC回数に1が加算され、ミッションが達成される毎に該当するミッション番号のデータが非達成から達成に更新される。尚、ポイントは、所定の付与条件が成立したときに付与され、レベルは、経験値が所定値に達したことや、所定のレベルアップ条件を達成したことによって更新(アップ)される。尚、本実施例では、レベルを用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、「称号」や「階級」等であっても良い。
このように本実施例では遊技履歴テーブルに、パスワードが解析されたことで特定される前回の遊技までの遊技履歴が格納される「遊技開始時」のデータ格納領域と、当該遊技の遊技結果が集計されていく「今回遊技」のデータ格納領域とを個別に設けることで、遊技終了時において、後述するように「今回遊技」のデータ格納領域を参照して当該遊技が勝ちか負けかを判定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「今回遊技」のデータ格納領域を個別に設けずに、「遊技開始時」のデータに加算更新するようにしても良い。
尚、「遊技開始時」のデータ格納領域に格納されているデータと「今回遊技」のデータ格納領域に格納されているデータとは、2次元コードの出力時に集計され、2次元コードが出力される遊技終了時の遊技履歴のデータが特定され、該特定された遊技終了時の遊技履歴がデータと、遊技開始時に入力されたパスワードとを含む2次元コードが出力される。
本実施例のストックコイン数テーブルには、図13に示すように、遊技において各種のストックコインが付与される毎に1が加算されることで、当該遊技者が所有するストックコイン(金、銀、銅)のストック数が記憶されるようになっている。尚、ストックコイン数は、パスワードの入力や2次元コードの出力に応じてリセットされ、遊技中の遊技者のみについて有効となるとともに、遊技開始から所定時間が経過することによってもリセットされる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、各種(「金コイン」、「銀コイン」、「銅コイン」)のコインを付与する付与条件が記憶されたコイン付与条件テーブルや、後述するルーレット演出の実行・非実行を決定するためのルーレット演出決定テーブル(図19)や、示唆演出の実行・非実行を決定するための各種の決定テーブル(図24)や、ルーレット演出や示唆演出等の各種演出に使用される演出制御パターン等が記憶されている。
図14は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定などを行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
その後、演出制御用CPU120は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理などを行う(コマンド解析処理:ステップS705)。
次いで、演出制御用CPU120は、図26(b)のメインメニュー画面を表示するメインメニュー表示処理(ステップS706)、メインメニュー画面に表示された各メニューの操作受付けに応じた処理を実施するメインメニュー操作処理(ステップS707)、レベルアップに関する処理や、アイテムの付与を受けるための権利となるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与に関する処理などを実行するレベル・コイン関連処理(ステップS708)や、演出制御プロセス処理(ステップS709)を実行する。
演出制御プロセス処理(ステップS709)では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御等を実行する。
この実施例では、パスワードの入力やバーコードの出力を行うことで、遊技者が、遊技を行うことで変化させた演出パラメーラやレベルや大当り回数等の遊技情報を、同一機種である他のパチンコ遊技機1や、兄弟機種のパチンコ遊技機に引き継ぐことができる。
具体的には、図26(b)に示すメニュー画面からパスワードの入力を選択し、管理サーバ900にて発行されたパスワードを入力することにより、遊技により変化したレベルや総始動回数や総大当り回数等の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことが、同一機種のみならず、兄弟機種(継承対象機種)でも可能となる。
パスワードは、前述したように、機種を特定可能な機種情報やレベルや大当り回数等の同一機種並びに兄弟機種において共通な共通データと、大当りB回数や当該機種に固有なリーチの発生回数やミッション等の個々の機種において固有の固有データとを含む2進数データを、所定配列の2進数データに対応付けられた所定長(本実施例では16文字)の記号列に変換したものである。
図26(b)に示すメニュー画面は、前述したメインメニュー表示処理(ステップS706)が実施されることによって、演出表示装置9に表示される。
このメインメニュー表示処理において演出制御用CPU120は、まず、保留記憶数が0であるか否かを、第1保留記憶数保存領域および第2保留記憶数保存領域の記憶データに基づいて判定するとともに、保留記憶数が0である場合には、変動表示中であるか否かを、演出制御プロセスフラグが変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応する値であるか否かにより判定する。
保留記憶数が0ではないか、或いは、保留記憶数が0であっても変動表示中である場合には、メインメニュー操作処理においてメニュー操作処理中であるか否かを判定し、メニュー操作処理中でない場合には、当該処理を終了する一方、メニュー操作処理中である場合、つまり、メニュー操作処理中において保留記憶数が0でないか或いは変動表示中となった場合には、該実行中のメニュー操作処理を終了して、当該処理を終了する。
つまり、保留記憶数が存在するか、或いは、保留記憶数が存在しなくても変動表示中である場合、すなわち、変動表示装置9において演出表示等が実行される可能性がある場合には、メニュー処理が終了されて、図26(b)のメニュー画面が表示されることがないので、これらメニュー画面の表示や、メニュー画面内のメニュー選択による処理によって演出表示等に支障が生じることを回避するとともに、メニュー操作処理を実施中である場合において遊技が実施されて保留記憶数が存在するか、或いは、保留記憶数が存在しなくても変動表示中となった場合には、該実施中のメニュー操作処理が終了されることで、演出表示等に支障が生じることはない。
保留記憶数が0であって且つ変動表示中でもない場合には、既に図26(b)に示すメニュー画面を表示中であるか否かを判定し、メニュー画面を表示中である場合には、メニュー画面の表示を継続する一方、メニュー画面を表示していない場合には、例えば、1秒以上の期間に亘って連続してプッシュボタン516が押圧操作されている状態である長押し操作がされているか否かを判定する。尚、これら長押し操作の有無の判定は、例えば、プッシュボタン516の操作開始時点において、プッシュボタン516の操作解除によりリセットされる1秒の判定タイマをセットしておき、該判定タイマがタイマアップしたか否かにより判定すれば良い。
尚、本実施例のデモ画面には、図26(a)に示すように、「ボタンを長押しするとメニュー画面が表示されます」というメッセージが表示画面の下部に表示されており、プッシュボタン516を長押しするとメニュー画面を表示できることが遊技者に報知(案内)されるようになっている。
遊技者が、メニュー画面を表示させるためにプッシュボタン516を長押し操作した場合には、図26(b)のメニュー画面が演出表示装置9に表示された後、該メニュー画面において操作レバー600やプッシュボタン516の操作によるメニュー項目の選択を受付けが、前述したメインメニュー操作処理にて実施される。
メニュー画面では、図26(b)に示すように、「パスワード入力」、「2次元コード出力」、「終了」、「簡単スタート」のメニュー項目が表示されるようになっている。メインメニュー操作処理においては、該メニュー画面において操作レバー600の傾倒操作及びプッシュボタン516の操作により、いずれのメニューが選択されたか否かを判定する。
具体的には、メニュー画面において、操作レバー600が左側に傾倒操作されることで左側のメニュー項目に移動し、操作レバー600が右側に傾倒操作されることで右側のメニュー項目に移動し、操作レバー600が上側に傾倒操作されることで上側のメニュー項目に移動し、操作レバー600が下側に傾倒操作されることで下側のメニュー項目に移動する。そして、プッシュボタン516が操作されることで反転表示されているメニュー項目が選択される。
メニュー項目として「終了」が反転表示されている状態でプッシュボタン516が操作されるか、プッシュボタン516が一定時間以上長押し操作されると、「YES」「NO」を選択可能な終了確認画面が表示され(図示略)、終了確認画面にて操作レバー600、プッシュボタン516を操作し、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで基本画面(メニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。
「パスワード入力」メニューが選択された場合には、図26(c)に示すパスワード入力画面が表示されてパスワード受付けが実施される。
本実施例のパスワード入力画面では、図26(c)に示すように、操作レバー600を操作することで文字が移動し、トリガースイッチ512aを操作することで、手前に表示されている文字が選択される。
また、本実施例のパスワード入力画面では、1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態でトリガースイッチ512aを操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、16文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態でプッシュボタン516を操作することで、パスワードが決定される。
そして、入力したパスワードが正規のパスワードであるか否かを認証し、正規のパスワードであると認証された場合には、パスワード入力OK画面(図示せず)が表示されるともに、該パスワードの解析によって遊技履歴の各データが特定されて、遊技履歴テーブルの「遊技開示時」の格納領域に、該当するデータとして格納され、「今回遊技」への遊技履歴の集計が開始される。尚、パスワード入力OK画面は、プッシュボタン516を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することでメニュー画面に切り替わる。尚、これら正規のパスワードである場合には、パスワード入力フラグと特定演出モードフラグがセットされる。
一方、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワード入力NG画面(図示せず)が表示される。パスワード入力NG画面も、プッシュボタン516を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することでメニュー画面に切り替わる。
また、遊技者により、メインメニュー画面にて、「簡単スタート」のメニューが選択されると、パスワードを入力した場合と異なり、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないが、遊技者は、「簡単スタート」選択後から遊技終了時までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、獲得コイン数、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴などが含まれる2次元コードをパチンコ遊技機1から出力させることができる。尚、これら「簡単スタート」のメニューが選択され場合には、特定演出モードフラグがセットされる。
また、図27(a)に示すように、「2次元コード出力」のメニューが選択された場合には、メインメニュー操作処理における遊技履歴出力処理が実行される。
このとき演出制御用CPU120は、図12に示す遊技履歴テーブルの「今回遊技」の格納領域に集計されている各データを、「遊技開始時」の格納領域に記憶されている各対応データに加算して、当該遊技終了時における遊技履歴を特定し、該特定した遊技終了時における遊技履歴(遊技終了時のポイント、獲得コイン数、レベル、経験値、始動回数、大当り回数、確変回数、大当りB回数、ミッション等のデータ)や、遊技履歴テーブルに記憶されている、遊技開始時に入力されたパスワード等を含む2次元コードを、図27(b)に示すように表示出力する。
図15は、本実施例におけるコイン獲得仕様およびストックコインのストック仕様を示す説明図である。
図15(a)は、パスワードが入力された場合におけるコインの獲得仕様を示す。本実施例では、例えば、大当りに当選すると、100%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、変動表示を2000回実行するごとに、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。但し、変動表示の回数が増える程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くするようにしている。
また、ミッション達成時にも、100%の確率で、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。なお、このような遊技間におけるコインの獲得のほか、詳細は後述するが、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、コインの付与が行われる。
さらに、レベル高、中のミッション達成時には、後述するストックコインがあることを条件に、付与されるコインが追加される。この場合、例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が追加付与され、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が追加付与される。
また、この実施例では、パスワードが入力された場合と「簡単スタート」が選択された場合とではコインの獲得条件の有利度が異なり、パスワードが入力された場合の方が「簡単スタート」が選択された場合よりも有利にコインを獲得できる。
尚、これらコインが付与される毎、或いは、経験値が所定値に到達することによりレベルが上がる毎に、コインやレベルを取得するための2次元コードを表示したり、或いは、2次元コードではなく、遊技機において特別なキャラクタ画像を特典画像として表示するようにしても良い。
図15(b)は、「簡単スタート」が選択された場合におけるコインの獲得仕様を示す。例えば、大当りに当選すると、50%の確率で、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、変動表示を2000回実行するごとに、50%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。但し、変動表示の回数が増える程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くするようにしている。
また、ミッション達成時にも、50%の確率で、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。なお、このような遊技間におけるコインの獲得のほか、詳細は後述するが、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、コインの付与が行われる。
さらに、レベル高、中のミッション達成時には、ストックコインがあることを条件に、付与されるコインが追加される。この場合、例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が追加付与され、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が追加付与される。
そして、遊技者にコインが付与されると、その内容に応じて、ストックコイン数テーブルの獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)が更新される。
図15(c)は、ストックコインのストック仕様を示す。例えば、大当りに当選すると、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。また、変動表示を100回実行するごとに、20%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚がストックされる。
そして、新たにコインがストックされると、その内容に応じて、ストックコイン数テーブルのデータが更新(加算)される。
図16は、演出制御用CPU120が実行するレベル・コイン関連処理の処理内容を示すフローチャートである。先ず、演出制御用CPU120は、現在の制御状態が、パスワードの入力や簡単スタートが設定されていることによる特定演出モードであるか否かを判定する(ステップS2601)。つまり、本実施例では、変動表示毎にレベル・コイン関連処理が実行される。その結果、特定演出モードでないと判定した場合(ステップS2601;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2614の処理に進める。なお、特定演出モードであるか否かは、具体的には、特定演出モードフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
一方、特定演出モードであると判定した場合(ステップS2601;YES)、すなわち、パスワードが入力されて遊技が開始された場合または「簡単スタート」が選択されて遊技が開始された場合であれば、演出制御用CPU120は、所定の達成条件が成立したか否かを判定する(ステップS2602)。これら達成条件は、例えば、所定の演出が実施されて大当りとなった場合等とすれば良く、遊技を開始してからの変動表示の数に応じて付与される異なる経験値が定められていれば良い。その結果、達成条件が成立していない場合(ステップS2602;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2607の処理に進める。
一方、達成条件が成立した場合(ステップS2602;YES)、演出制御用CPU120は、その達成条件に応じて、経験値や達成ミッションの履歴を更新する(ステップS2603)。演出制御用CPU120は、更新後の経験値が、レベルに応じた所定値(本実施例においては、レベルに関わらず、10経験値)以上になったか否かを判定する(ステップS2604)。その結果、経験値が所定値以上になっていない場合(ステップS2604;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2607の処理に進める。
一方、経験値が所定値以上となった場合(ステップS2604;YES)、演出制御用CPU120は、経験値にもとづいて、可能な限りレベルをアップ(レベル値を増加)させる(ステップS2605)。そして、演出制御用CPU120は、経験値から、アップしたレベル分の値を減算する(ステップS2606)。例えば、レベルを2アップさせた場合は、20経験値(10経験値×2)が減算される。
ステップS2607では、演出制御用CPU120は、その他の遊技履歴(総始動回数、大当り回数、確変回数など)の更新を行う。次に、演出制御用CPU120は、上述したようなコインの獲得条件(図15(a),(b)参照)が成立したか否かを判定する(ステップS2608)。その結果、獲得条件が成立していない場合(ステップS2608;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2614の処理に進める。
一方、獲得条件が成立した場合(ステップS2608;YES)、演出制御用CPU120は、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であるか否かを確認する(ステップS2608A)。なお、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であるか否かは、具体的には、パスワード入力フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。パスワードが入力されて遊技が開始された場合であれば、演出制御用CPU120は、コイン獲得の有無を決定するためのコイン決定テーブルとして、パスワード入力時用のコイン決定テーブルを選択する(ステップS2608B)。一方、パスワードが入力されて遊技が開始された場合でなければ(すなわち、「簡単スタート」が選択された場合であれば)、演出制御用CPU120は、コイン獲得の有無を決定するためのコイン決定テーブルとして、パスワード非入力時用のコイン決定テーブルを選択する(ステップS2608C)。
そして、演出制御用CPU120は、ステップS2608B,S2608Cで選択したコイン決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、その成立した条件に応じた抽選処理を実行する(ステップS2609)。この場合、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であれば、ステップS2608Bで選択されたパスワード入力時用のコイン決定テーブルを用いて、図15(a)で示した獲得確率に従ってコインを付与すると決定される。一方、「簡単スタート」が選択されて遊技が開始された場合であれば、ステップS2608Cで選択されたパスワード非入力時用のコイン決定テーブルを用いて、図15(b)で示した獲得確率に従ってコインを付与すると決定される。
ステップS2610の抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2610;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2614の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2610;YES)、演出制御用CPU120は、当選結果(コインの種類および枚数)に応じて、RAM91bに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データを更新する(ステップS2611)。
なお、成立した獲得条件がレベル高、中のミッション達成であって、ストックコインがある場合(何れかの種類のコインが1枚あればよい)、上述したように、さらに、コインが追加付与される。その際、演出制御用CPU120は、追加付与した分のコインを、ストックコインから減ずる。但し、ストックコインにおいて、追加付与したコインと同一種類のコインが、追加枚数分、存在しない場合には、ストックコインにおける当該種類のコインの枚数を0枚にする(元々0枚の場合は、0枚のままとなる。)。
ステップS2614では、演出制御用CPU120は、ストックコインを加算する(ストックする)ためのストック条件(図15(c)参照)が成立したか否かを判定する。その結果、ストック条件が成立していない場合(ステップS2614;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2616の処理に進める。一方、ストック条件が成立した場合(ステップS2614;YES)、演出制御用CPU120は、コインをストックするための抽選処理(ストック抽選処理)を実行する(ステップS2615)。
本実施例では、上述したように、ボーナスの当選、あるいは、100ゲームの消化(但し、ボーナス状態でのゲームは除く)を条件として、ストック抽選処理が実行される。なお、図15(c)に示す例では、100ゲームの消化を条件とする場合、当選確率を20%にしているが、現在のストックコインの内容に応じて、当選確率を変化させてもよい。例えば、ストックコインにおける各コインの枚数の総計が、15枚以下の場合は、16枚以上の場合に比べ、当選確率を高くしてもよい。
ストック抽選処理の結果、抽選に当選しなかった場合(ステップS2616;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をステップS2616の処理に進める。一方、抽選に当選した場合(ステップS2616;YES)、演出制御用CPU120は、当選結果(コインの種類および枚数)に応じて、前述したストックコインテーブルに記憶されているデータを更新する(ステップS2617)。
ステップS2618では、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源がONされてから所定時間(例えば、20時間)経過したか否かを判定する。その結果、電源がONされてから所定時間経過していない場合(ステップステップS2616;NO)、演出制御用CPU120は、実行する処理をレベル・コイン関連処理の呼出元の処理に戻す。尚、本実施例では、ステップS2618では、パチンコ遊技機1の電源がONされてから所定時間が所定時間を経過したか否かを判定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら経過時間を、電源がONされて演出制御用CPU120が起動したときに、該演出制御用CPU120が所定時間に対応する計時カウンタをセットし、該計時カウンタがカウントアップしたとき(所定時間が経過したとき)に、所定時間が経過したものとして判定するようにしても良い。
一方、電源がONされてから所定時間経過している場合(ステップS2616;YES)、演出制御用CPU120は、ストックコインデータを再設定するための抽選処理(ストックコインデータ再設定抽選処理)を実行する(ステップS2619)。この処理では、先ず、ストックコインテーブルがクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定する。演出制御用CPU120は、決定したストックコインデータをストックコインテーブルに格納する(ステップS2620)。そして、演出制御用CPU120は、実行する処理をレベル・コイン関連処理の呼出元の処理に戻す。
図17は、図14に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS709)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、ルーレット演出処理(ステップS809;図18参照)を実行する。
尚、本実施例では、ルーレット演出処理を演出制御プロセス処理の最初において実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出図柄変動開始処理(ステップS801)の最初において実施するようにしても良い。尚、このようにすれば、ルーレット演出処理において、変動表示の開始タイミングか否かの判定(後述するステップS716の判定)を実施する必要がなるなり、処理を簡素化することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングなどを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図18は、図17のステップS809において実行されるルーレット演出処理の処理内容を示すフローチャートである。ルーレット演出処理において、演出制御用CPU120は、ルーレット演出を実行中であることを示すルーレット演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS711)。
ステップS711でルーレット演出実行中フラグがセットされていた場合には(すなわち、ルーレット演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU120は、ルーレット演出の演出期間を計測するためのルーレット演出タイマの値を−1する(ステップS712)。そして、ルーレット演出タイマの値が0になったときには(ステップS713)、ルーレット演出を終了する(ステップS714)。また、演出制御用CPU120は、ルーレット演出実行中フラグをリセットする(ステップS715)。
ルーレット演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、変動開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS716)。なお、変動開始タイミングとなっているか否かは、具体的には、演出制御プロセスフラグの値が演出図柄変動開始処理に対応した値になっているか否かを確認することにより判定できる。変動開始タイミングでなければ、そのまま処理を終了する。
変動開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、大当りに当選しているか否かと変動パターンを特定する(ステップS717)。なお、大当りに当選しているか否かは、主基板31から送信される、変動表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、小当り)を指定するための表示結果指定コマンドにおいて、確変大当りAが指定されているか否かを確認することにより特定できる。尚、この実施例では、ステップS717の判定の対象を確変大当りAのみとしているが、確変大当りBも含めるようにしても良い。
また、変動パターンは、主基板31から送信される、変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドにより特定できる。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップS717にて特定した変動パターンが、ルーレット演出を実行可能な変動時間を有する変動パターンであるか否か、具体的には、変動時間が長いノーマルリーチまたはスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(図示略)。
変動パターンがルーレット演出を実行可能ノーマルリーチまたはスーパーリーチの変動パターンでない場合、並びにステップS716において変動開始タイミングではない場合には、当該ルーレット演出処理を終了する。
一方、変動パターンがルーレット演出を実行可能ノーマルリーチまたはスーパーリーチの変動パターンである場合には、更に獲得コインがあるか否かを確認する(ステップS718)。なお、獲得コインがあるか否かは、具体的には、レベル・コイン関連処理のステップS2611で更新される遊技履歴テーブルにおける獲得データを確認することにより判定できる。
獲得コインがある場合には、演出制御用CPU120は、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であるか否かを確認する(ステップS719)。なお、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であるか否かは、具体的には、パスワード入力フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
パスワードが入力されて遊技が開始された場合であれば、演出制御用CPU120は、既に以前に実行されたルーレット演出において獲得コインがあることを報知済みであることを示すコイン報知済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS719X)。コイン報知済フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ獲得コインがあることが報知されていなければ)、演出制御用CPU120は、ステップS717の大当りに当選しているか否かの特定結果に応じて、ルーレット演出の有無および種類を決定するためのルーレット演出決定テーブルとして、コイン報知有り用のルーレット演出決定テーブル(図19(A))を選択する(ステップS720)。
一方、獲得コインがなかった場合(ステップS718のN)や、パスワードが入力されて遊技が開始された場合でなければ(ステップS719のN)、またはコイン報知済フラグがセットされていた場合(ステップS719XのY)には、演出制御用CPU120は、ステップS717の大当りに当選しているか否かの特定結果に応じて、ルーレット演出の有無および種類を決定するためのルーレット演出決定テーブルとして、コイン報知無し用のルーレット演出決定テーブル(図19(B))を選択する(ステップS721)。
そして、演出制御用CPU120は、ステップS720,S721で選択したルーレット演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、ルーレット演出の有無および種類の決定を行う(ステップS722)。
ステップS722では、演出制御用CPU120は、例えば、図19に示すルーレット演出決定テーブルを用いて、ルーレット演出の有無および種類(いずれの報知結果とするか)を決定する。なお、図19(A)は、コイン報知無し用のルーレット演出決定テーブルを示している。また、図19(B)は、コイン報知有り用のルーレット演出決定テーブルを示している。
図19(A)に示すコイン報知無し用のルーレット演出決定テーブルには、大当りに当選している場合と大当りに当選していない場合との各々に応じて、ルーレット演出を実行しないことに対応する判定値と、ルーレット演出(×)を実行することに対応する判定値と、ルーレット演出(○)を実行することに対応する判定値とが設定されている。また、図19(B)に示すコイン報知有り用のルーレット演出決定テーブルには、これらに加えて更にルーレット演出(コイン)を実行することに対応する判定値も設定されている。なお、ルーレット演出決定テーブルには、少なくともルーレット演出を実行することに対応する判定値が設定されていればよい。また、図19には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
なお、ルーレット演出(×)とは、大当りに当選しておらず、且つコインも獲得していないこと(以下、はずれの演出結果ともいう)を報知するルーレット演出である。また、ルーレット演出(○)とは、大当りに当選していることを報知するルーレット演出である。また、ルーレット演出(コイン)とは、コインを獲得していることを報知するルーレット演出である。なお、この実施例では、ルーレット演出(コイン)が決定された場合、選択肢(本実施例では、ルーレットの各ます目)として全て「○」と「×」の選択肢が表示された状態でルーレットを球が回転するような態様のルーレット演出が実行され、演出結果として一旦「×」の選択肢に球が停止表示したように見せて、その「×」の選択肢が「コイン」の選択肢に切り替わるような態様の演出が実行される(図20参照)。
尚、本実施例では、「×」の選択肢に球が停止表示した後に「×」の選択肢が「コイン」の選択肢に切り替わる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「×」の選択肢に球が停止表示される前に、「×」の選択肢を「コイン」の選択肢に切り替えるようにしても良い。また、これら「×」の選択肢が「コイン」の選択肢に切り替わるタイミングの違いによって、「コイン」の選択肢に切り替わる期待度が異なるようにしても良い。
以上の処理が実行されることによって、本実施例では、パスワードが入力されて遊技が開始された場合には、獲得コインがあれば、ステップS720でコイン報知有り用のルーレット演出決定テーブルが選択されてステップS722の処理が実行されることによって、ルーレット演出(コイン)が決定されてルーレット演出において獲得コインがあることが報知される場合がある。なお、本実施例では、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であっても、獲得コインがなければ、ステップS721でコイン報知無し用のルーレット演出決定テーブルが選択されてステップS722の処理が実行されることによって、ルーレット演出(○)またはルーレット演出(×)のいずれかが実行され、ルーレット演出(コイン)が実行される場合はない。
尚、本実施例では、ルーレット演出(○)、ルーレット演出(×)、ルーレット演出(コイン)のいずれが決定されても、ルーレット演出において表示される選択肢(○、×、コイン)の態様は同一とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ルーレット演出(○)が決定された場合には、「○」の選択肢が多いルーレットを表示したり、ルーレット演出(コイン)が決定された場合には、「コイン」の選択肢が多いルーレットを表示する等のように、決定されたルーレット演出の種別に応じて、異なる選択肢のルーレットを表示するようにしても良い。
また、これらルーレット演出(○)の演出が実行されることをミッションの達成条件に設定しても良く、これらルーレット演出(○)の演出の実行によるミッションを達成するか否かを示唆する演出を、スーパーリーチCのミッションと同様に実施するようにしても良い。
また、本実施例では、獲得コインがあっても「簡単スタート」が選択されて遊技が開始された場合であれば、ステップS721でコイン報知無し用のルーレット演出決定テーブルが選択されてステップS722の処理が実行されることによって、ルーレット演出(○)またはルーレット演出(×)のいずれかが実行され、ルーレット演出(コイン)が実行される場合はない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「簡単スタート」が選択されて遊技が開始された場合(パスワード入力フラグがセットされていなくても特定演出モードである場合)であるか否かについても、前述したステップS719において判定し、簡単スタートが選択されて遊技が開始された場合は、該簡単スタートに対応する個別のルーレット演出決定テーブルを用いて、ルーレット演出の有無および種類の決定を行うようにすることで、「簡単スタート」が選択されて遊技が開始された場合においても、パスワードを入力した場合よりも低い割合にてルーレット演出(コイン)が実行されるようにしても良い。
さらに、パスワードの入力もなく「簡単スタート」の選択もなく遊技が開始された場合には、コインを獲得する場合はないのであるから、必ずステップS718でNと判定され、ステップS721でコイン報知無し用のルーレット演出決定テーブルが選択されてステップS722の処理が実行されることによって、ルーレット演出(○)またはルーレット演出(×)のいずれかが実行され、ルーレット演出(コイン)が実行される場合はない。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップS722でルーレット演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS723)。ルーレット演出を実行しない場合には、そのまま処理を終了する。ルーレット演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU120は、ステップS722で決定したルーレット演出の種類に応じたルーレット演出実行用の演出制御データを選択する(ステップS724)。
次いで、演出制御用CPU120は、ルーレット演出タイマに、決定されたルーレット演出のパターンに応じた時間に対応する値をセットする(ステップS725)。そして、演出制御用CPU120は、ステップS724で選択した演出データに従ってルーレット演出を開始する(ステップS726)とともに、ルーレット演出実行中フラグをセットする(ステップS727)。
また、演出制御用CPU120は、ルーレット演出の種類としてルーレット演出(コイン)を決定した場合であれば(ステップS728のY)、コイン報知済フラグをセットする(ステップS729)。なお、本実施例では、ステップS719X,S728,S729の処理が実行されることによって、ルーレット演出で獲得コインがあることを報知したときに、その後に実行されるルーレット演出で重複して獲得コインがあることを報知してしまうことを防止している。尚、これらセットされたコイン報知済フラグは、前述したステップS2611において、新たなコインの獲得による獲得データの更新があった場合にリセットされる。尚、コイン報知済フラグは、ルーレット演出(コイン)が決定されたときにリセットするようにしても良い。
図20は、本実施例におけるルーレット演出の演出態様の具体例を示す説明図である。本実施例では、ルーレット演出は、図20に示すように、演出表示装置9に向かって右上部隅部の所定領域に、ルーレット演出の演出画像が表示されることで演出表示装置9における変動表示並びに変動表示に伴う演出とは個別にルーレット演出が実行される。なお、図20に示す例では、一例として、ルーレット演出(コイン)が実行される場合が示されている。新たな変動表示が開始されてルーレット演出を実行することに決定された場合には、図20(1)に示すように、演出表示装置9の所定領域に、「○」および「×」の選択肢(図20に示す例では、ルーレットの各ます目に「○」および「×」が表示されている)を含むルーレットの画像が表示される。次いで、図20(2)に示すように、「ルーレットチャンス!」などのルーレット演出の開始を示唆する表示とともに、ルーレットを球が回転するような演出が開始されることにより、ルーレット演出が開始される。
次いで、演出結果の報知タイミングとなると、図20(3)に示すように、球が一旦「×」のます目に入球するような演出が実行され、恰もルーレット演出の演出結果がはずれであるかのような演出を実行する。そして、図20(4)に示すように、球が入球したます目が「×」から「コイン」に変化するような演出が実行されることによって、獲得コインがあることが報知される。
なお、図20に示す例では、ルーレット演出(コイン)を実行する場合が示されているが、ルーレット演出(○)を実行する場合には、図20(3)において、「○」のます目に入球するような演出が実行され、そのまま「○」のます目に球が入った状態で確定表示される。また、ルーレット演出(×)を実行する場合には、図20(3)において、「×」のます目に入球するような演出が実行され、その入球した「×」のます目が変化することなく、そのまま「×」のます目に球が入った状態で確定表示される。
また、本実施例では、ルーレット演出(コイン)を実行する場合に、図20に示すように、獲得コインの種類が金、銀、銅のいずれであるかにかかわらず、共通の態様で「コイン」と表示して獲得コインがある旨を報知する場合を示しているが、本実施例で示した報知態様にかぎられない。例えば、「金コイン」や「銀コイン」、「銅コイン」などと表示したり、「コイン」の表示色を異ならせたりすることによって、獲得コインの種類が金、銀、銅のいずれであるかを特定可能に報知してもよい。また、例えば、「コイン」の表示とともに数字を表示するなどして、獲得コインの枚数も特定可能に表示してもよい。
また、本実施例では、ステップS719X,S728,S729の処理が実行されることによってルーレット演出で獲得コインがあることが一度報知されれば、その後に実行されるルーレット演出ではルーレット演出(コイン)が選択されないようにして重複して獲得コインがあることが報知されることを防止しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ルーレット演出で獲得コインがあることを一度報知しても、その後に新たな獲得コインが発生すれば、その後に実行されるルーレット演出において獲得コインがあることを報知するようにして、新たな獲得コインが発生したことを認識可能に構成してもよい。この場合、例えば、「コイン」の表示とともに数字を表示するなどして、獲得コインの増加数も報知するように構成してもよい。
また、本実施例では、大当りに当選している場合であっても、獲得コインがあることにもとづいてルーレット演出(コイン)を実行すると決定される場合があり、この場合には、図20に示すような態様でルーレット演出において獲得コインがあることが報知される(言い換えれば、大当りに当選していることはルーレット演出では報知されないことになる)のであるが、ルーレット演出において大当りに当選していることと獲得コインがあることとの両方を報知可能に構成してもよい。この場合、例えば、図20に示すようなルーレット態様のルーレット演出において、「○」のます目に入球するような演出を実行することによって大当りに当選していることを報知するとともに、球が入球したます目が「○」から「コイン」に変化したり、「○」とともに「コイン」が表示されるなどの態様で獲得コインがあることも報知するようにしてもよい。
尚、本実施例のルーレット演出(コイン)では、上記したように、最初に「×」のます目に入球するような演出が実行され、その入球した「×」のます目が「コイン」に変化するような演出が実行されることによって、獲得コインがあることが報知される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図21(1)に示すように、ルーレット演出の開始時から「コイン」のます目を有するルーレットを表示し、ルーレットを球が回転するような演出を開始することにより、ルーレット演出を開始し、演出結果の報知タイミングとなると、図21(3)に示すように、球が「コイン」のます目に入球する演出が実行されることにより、獲得コインがあることを報知するようにしても良い。
尚、これら図21に示すように、ルーレット演出の開始時から「コイン」のます目を有するルーレットを表示する場合においては、コインが付与され易いパスワードの設定が実施されている場合(パスワード入力フラグがセットされている場合)には、パスワードの設定が実施されている場合よりもコインが付与され難い「簡単スタート」が設定されている場合よりも多くの「コイン」のます目を有するルーレットを表示してルーレット演出を実行することで、コインが付与され易いことを遊技者に報知(アピール)するようにしても良い。つまり、パスワードが入力されて遊技が開始された場合や簡単スタートが選択されて遊技が開始された場合には、「×」となっているます目を「コイン」に変更したルーレットを表示してルーレット演出を実行すれば良い。
図22は、図17に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップS821)。変動パターン指定コマンドは、特別図柄プロセス処理において変動開始時に決定される変動パターンを指定するコマンドであり、図5に示す変動パターンのうちのいずれの変動パターンを実行するかを指定するためのコマンドである。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する表示結果2指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りB或いは小当りに該当する表示結果3〜8指定コマンドである場合においては、停止図柄として、予めチャンス目として設定されている図柄の複数の組合せ(例えば「135」、「334」、「787」…などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが、はずれに該当する表示結果1指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。尚、演出図柄の組合の中には、はずれ図柄並びにチャンス目の双方に含まれるものが存在し、小当りの場合とはずれの場合とで同一の停止図柄となる場合が存在する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。よって、確変大当りBと小当りにおいては、同一の停止図柄が決定される場合があり得る。
次いで、演出制御用CPU120は、図23に示す示唆演出決定処理を実施して、当該変動表示についてスーパーリーチCとなってミッションが達成されるか否かを示唆する示唆演出を実施するか否かを決定する(S823)。
具体的に、本実施例の示唆演出決定処理では、図23に示すように、演出制御用CPU120は、まず、パスワードの設定があるか否か、つまり、パスワードが入力されて遊技が開始された場合であるか否かを判定する(ステップS830)。パスワードが入力されて遊技が開始された場合であるか否かは、具体的には、パスワード入力フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
パスワードの設定がある場合(ステップS830でY)には、ステップS837に進んで、図示しないパスワード設定用の決定テーブルをセットする。
一方、パスワードの設定がない場合(ステップS830でN)には、簡単スタートの設定が有るか否か、つまり、簡単スタートが入力されて遊技が開始された場合であるか否かを判定する(ステップS831)。簡単スタートの設定が有る、つまり、簡単スタートが入力されて遊技が開始された場合であるか否かは、特定演出モードフラグがセットされていて、パスワード入力フラグがセットされていないことを確認することにより判定できる。
簡単スタートの設定が有る場合(ステップS831でY)には、ステップS836に進んで、図示しない簡単スタート用の決定テーブルをセットする。
また、簡単スタートの設定もない場合(ステップS831でN)には、ステップS832に進んで、図示しない設定なし用の決定テーブルをセットする。
このように、ステップS832、ステップS836、ステップS837において各種の決定テーブルがセットされた後、ステップS833Aに進んで、当該変動表示の変動表示結果と変動パターンとを特定する。当該変動表示の変動表示結果と変動パターンは、ステップS717において前述したように、表示結果指定コマンド並びに変動パターン指定コマンドに基づいて特定すれば良い。
次いで、示唆演出決定用乱数を抽出し、ステップS832、ステップS836、ステップS837においてセットされた各種の決定テーブルを用いて、ステップS833Aにおいて特定結果に基づいて、変動表示結果と変動パターンに応じて示唆演出の実行の有無を決定する。
そして、ステップS834に進み、示唆演出の実行を決定したか否かを判定し、実行を決定していない場合には当該処理を終了する一方、実行を決定している場合には、ステップS835に進んで、示唆演出実行フラグをセットした後、当該処理を終了する。
図24は、ステップS833において示唆演出の実行・非実行が決定される割合について示す図である。
図24(a)は、ステップS837においてパスワード設定用の決定テーブルがセットされた場合の決定割合を示す図である。
パスワード設定用の決定テーブルによる決定割合では、図24(a)に示すように、ステップS833Aにおいて特定された当該変動表示における変動パターンが、スーパーリーチCの変動パターンと、スーパーリーチA,Bの変動パターンと、ノーマルリーチの変動パターンとで、決定割合が異なるように設定されている。また、ステップS833Aにおいて特定された当該変動表示における変動表示結果が確変大当りAとなる場合、つまり、確変大当りAに当選している場合と、「はずれ」となる場合とで、各変動パターンのそれぞれの決定割合が異なるように設定されている。
具体的には、図24(a)に示すように、変動表示結果が確変大当りAとなる場合においては、変動パターンがスーパーリーチCであるときには99%の割合で「実行する」が決定され1%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンスーパーリーチA,Bであるときには、60%の割合で「実行する」が決定され40%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがノーマルリーチであるときには、40%の割合で「実行する」が決定され60%の割合で「実行しない」が決定される。
一方、変動表示結果が「はずれ」となる場合においては、変動パターンがスーパーリーチCであるときには、20%の割合で「実行する」が決定され80%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがスーパーリーチA,Bであるときには、10%の割合で「実行する」が決定され90%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがノーマルリーチであるときには、2%の割合で「実行する」が決定され98%の割合で「実行しない」が決定される。
つまり、図24(a)に示すように、変動表示結果(確変大当りA、「はずれ」)にかかわらず、「実行する」の決定割合が、スーパーリーチCの変動パターン>スーパーリーチA,Bの変動パターン>ノーマルリーチの変動パターンの順となるように設定されており、ミッション対象のスーパーリーチCの変動パターンのときに示唆演出の実行割合が高くなるようになっている。
また、いずれの変動パターンについても、変動表示結果が確変大当りAとなる場合の決定割合は、変動表示結果が「はずれ」となる場合の決定割合よりも高くなるように設定されており、同一の変動パターン(スーパーリーチC、スーパーリーチA,B、ノーマルリーチ)であっても、示唆演出が実行されたときの方が、示唆演出を実行されない場合よりも、変動表示結果が確変大当りAとなる可能性(期待度)が高くなるようになっている。
同様に 簡単スタート用の決定テーブルによる決定割合でも、図24(b)に示すように、ステップS833Aにおいて特定される当該変動表示における変動パターンが、スーパーリーチC、スーパーリーチA,B、ノーマルリーチである場合で、決定割合が異なるように設定されている。また、ステップS833Aにおいて特定される当該変動表示における変動表示結果が確変大当りAとなる場合、つまり、確変大当りAに当選している場合と、変動表示結果が「はずれ」となる場合とで、各変動パターンのそれぞれの決定割合が異なるように設定されている。
具体的には、図24(b)に示すように、変動表示結果が確変大当りAとなる場合においては、変動パターンがスーパーリーチCであるときには、90%の割合で「実行する」が決定され10%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがスーパーリーチA,Bであるときには、50%の割合で「実行する」が決定され50%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがノーマルリーチであるときには、30%の割合で「実行する」が決定され70%の割合で「実行しない」が決定される。
一方、変動表示結果が「はずれ」となる場合においては、変動パターンがスーパーリーチCであるときには、15%の割合で「実行する」が決定され85%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがスーパーリーチA,Bであるときには、5%の割合で「実行する」が決定され95%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがノーマルリーチであるときには、1%の割合で「実行する」が決定され99%の割合で「実行しない」が決定される。
つまり、簡単スタート用の決定テーブルを用いて決定される場合についても、図24(b)に示すように、変動表示結果にかかわらず、「実行する」の決定割合が、スーパーリーチCの変動パターン>スーパーリーチA,Bの変動パターン>ノーマルリーチの変動パターンの順となるように設定されており、ミッション対象のスーパーリーチCの変動パターンのときに示唆演出の実行割合が高くなるようになっている。
また、いずれの変動パターンについても、変動表示結果が確変大当りAとなる場合の決定割合は、変動表示結果が「はずれ」となる場合の決定割合よりも高くなるように設定されており、同一の変動パターン(スーパーリーチC、スーパーリーチA,B、ノーマルリーチ)であっても、示唆演出が実行されたときの方が、示唆演出を実行されない場合よりも、変動表示結果が確変大当りAとなる可能性(期待度)が高くなるようになっている。
また、設定なし用の決定テーブルによる決定割合でも、図24(c)に示すように、ステップS833Aにおいて特定される当該変動表示における変動パターンが、スーパーリーチC、スーパーリーチA,B、ノーマルリーチである場合で、決定割合が異なるように設定されている。また、ステップS833Aにおいて特定される当該変動表示における変動表示結果が確変大当りAとなる場合、つまり、確変大当りAに当選している場合と、変動表示結果が「はずれ」となる場合とで、各変動パターンのそれぞれの決定割合が異なるように設定されている。
具体的には、図24(c)に示すように、変動表示結果が確変大当りAとなる場合においては、変動パターンがスーパーリーチCであるときには、50%の割合で「実行する」が決定され50%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがスーパーリーチA,Bであるときには、30%の割合で「実行する」が決定され70%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがノーマルリーチであるときには、20%の割合で「実行する」が決定され80%の割合で「実行しない」が決定される。
一方、変動表示結果が「はずれ」となる場合においては、変動パターンがスーパーリーチCであるときには、5%の割合で「実行する」が決定され95%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがスーパーリーチA,Bであるときには、1%の割合で「実行する」が決定され99%の割合で「実行しない」が決定される。また、変動パターンがノーマルリーチであるときには、0%の割合で「実行する」が決定され100%の割合で「実行しない」が決定される。
つまり、設定なし用の決定テーブルを用いて決定される場合についても、図24(c)に示すように、変動表示結果にかかわらず、「実行する」の決定割合が、スーパーリーチCの変動パターン>スーパーリーチA,Bの変動パターン>ノーマルリーチの変動パターンの順となるように設定されており、ミッション対象のスーパーリーチCの変動パターンのときに示唆演出の実行割合が高くなるようになっている。
尚、設定なしの場合においてはコインや特典などの所定価値が付与されないようにしても良く、この場合にあっては、示唆演出を実行しないようにしても良い。
また、いずれの変動パターンについても、変動表示結果が確変大当りAとなる場合の決定割合は、変動表示結果が確変大当りAとならない場合の決定割合よりも高くなるように設定されており、同一の変動パターン(スーパーリーチC、スーパーリーチA,B、ノーマルリーチ)であっても、示唆演出が実行されたときの方が、示唆演出を実行されない場合よりも、変動表示結果が確変大当りAとなる可能性(期待度)が高くなるようになっている。
よって、本実施例において示唆演出は、パスワード設定用の決定テーブル、簡単スタート用の決定テーブル、設定なし用の決定テーブルのいずれの決定テーブルにおいても、非リーチの変動パターンに対しては決定割合の割り当てがないので、示唆演出は、非リーチの変動パターンであるときには実行されず、スーパーリーチまたはノーマルリーチが発生するときにおいてのみ実行されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら示唆演出を非リーチの変動パターンにおいても、スーパーリーチまたはノーマルリーチが発生するときよりも低い割合にて示唆演出を実行するようにしても良い。
尚、本実施例では、決定テーブルにおいて非リーチの変動パターンに対して決定割合を割り当てないことにより、非リーチの変動パターンであるときに示唆演出を実行しないようにした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図23の示唆演出決定処理において、ステップS833Aにて特定した変動パターンが、非リーチの変動パターンであるか否かを判定し(ステップS833A’)、該判定結果が非リーチの変動パターンである場合には(ステップS833A’でYes)、示唆演出決定処理を終了することで、非リーチの変動パターンについては示唆演出を実行しないようにしても良い。
また、本実施例では、図24に示すように、変動表示結果が「はずれ」の場合や、変動パターンがスーパーリーチC以外である場合にも示唆演出が実行される態様を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が確変大当りAであって、且つ変動パターンがスーパーリーチCであるときにおいてのみ所定の割合にて示唆演出を実行するようにしても良い。つまり、示唆演出が実行された場合には、必ずスーパーリーチCとなってミッションを達成して確変大当りAとなるようにしても良い。
尚、本実施例では、変動表示結果が確変大当りBや小当りの演出図柄の組み合わせとなる場合には、図5に示すように、スーパーリーチCが実施されないので、示唆演出の対象から除外しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら確変大当りBや小当りとなる場合にも、スーパーリーチCが実施されるようにしても良く、この場合にあっては、確変大当りAと同様に、これら確変大当りBや小当りについても、示唆演出の対象に加えるようにしても良い。
以上のように、本実施例では、各場合(パスワードが設定されている場合、簡単スタートが設定されている場合、設定なしの場合)の決定割合は、パスワードが設定されている場合>簡単スタートが設定されている場合>設定なしの場合となるように設定されており、パスワードが設定されている場合の方が、簡単スタートが設定されている場合よりも示唆演出が実行され易く、簡単スタートが設定されている場合の方が、設定がない場合よりも示唆演出が実行され易くなっており、これら示唆演出が実行され易くなることで、ミッションが達成できるスーパーリーチCが発生するか否かの示唆を得ることができるとともに、大当りとなる可能性の示唆も得ることができるようになるので、パスワードの入力や簡単スタートの設定を実施して遊技を開始することの動機付けをすることが可能となる。
尚、図24に示す決定割合は、一例であって、上記した傾向と同様の傾向が得られるものであれば、その他の決定割合に設定しても良い。
図25は、本実施例における示唆演出の演出態様を示す図である。本実施例では、図25(A)に示すように、変動開始時において、当該変動においてミッションの達成条件とされているプレミアリーチであるスーパーリーチCが発生して、ミッションをクリアできるかもしれないことが、特別キャラクタと該特別キャラクタのメッセージとして表示されることで示唆される演出が実施される(図25(A))。
そして、変動表示が進んでリーチ状態が発生(図25(B))したのち、ミッションの達成条件に設定されているスーパーリーチCの演出である特別キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出が実行される(図25(C))。尚、図25(A)に示す示唆演出が実施されても、スーパーリーチCではなく、スーパーリーチAやスーパーリーチBとなる場合もあれば、ノーマルリーチになる場合もあり得る(図19参照)。
また、図25では、スーパーリーチCの演出である特別キャラクタと敵キャラクタが対戦する演出が実行され、特別キャラクタと敵キャラクタに勝利して確変大当りAとなる例(図25(D))を示しているが、スーパーリーチCの演出となっても、特別キャラクタが敵キャラクタに敗北してはずれとなる場合もあり得る(図19参照)。
尚、本実施例では、スーパーリーチCが終了して停止図柄が導出表示されるのに伴って、図25(D)に示すように、ミッションがクリアされたことと共に、該ミッションがクリアされたことに応じて所定のデジタルコンテンツ(デジコン)が特典として付与されることのメッセージを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのメッセージを表示しないようにしても良い。
図22に戻り、ステップS823の示唆演出決定処理の後に演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
この際、演出制御用CPU120は、ステップS823の示唆演出決定処理において示唆演出の実行が決定されたか否かを、示唆演出実行フラグにより判定し、示唆演出の実行が決定されている場合には、示唆演出の演出制御内容を含む演出制御パターン(プロセステーブル)を選択し、示唆演出の実行が決定されていない場合には、示唆演出の演出制御内容を含まない演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。
尚、示唆演出以外に、大当りとなること、スーパーリーチとなること、より出玉が多い(ラウンド数が多い)大当りとなること、或いは確変状態や時短状態に制御される変動回数が多い当りとなること等を予告する各種の予告演出を実行するようにしても良く、この場合には、該実行が決定された予告演出の演出制御内容を含む演出制御パターン(プロセステーブル)を選択すれば良い。尚、プロセステーブルには、演出表示装置9の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ27から出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン516や操作レバー600の操作を制御するための操作制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27、操作部(プッシュボタン516、操作レバー600等))の制御を実行する(ステップS827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS828)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS828+)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDPがVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS829)。
ここで、管理装置の一例である管理サーバ900について説明すると、管理サーバ900は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成されており、インターネットを介して携帯端末901からアクセス可能とされており、遊技履歴の管理や、パスワードの発行などを行う。
管理サーバ900は、遊技者の情報を管理する遊技者データベースや各遊技履歴が登録される遊技履歴データベース及び遊技者に対して付与される特典データを格納する特典データベースを備えている。
遊技者データベースは、遊技者を個々に識別可能であって、該遊技者が使用する携帯端末901に固有に付与された端末ID(SIMデータ)に対応付けて、該遊技者に対して発行されたパスワード、ポイント、レベル、総始動回数(共通データ)、総大当り回数(共通データ)、総確変回数(共通データ)、大当りB回数(固有データ)、ミッション(固有データ)等の各種データが格納されている。
また、遊技履歴データベースは、図30に示すように、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末901の端末ID(SIMデータ)及び遊技日時に対応して、当該遊技の遊技にて入力されたパスワードと、当該遊技にて付与されたポイント、当該遊技終了時のレベル、当該遊技での始動回数、当該遊技での大当り回数、当該遊技での確変回数、当該遊技での大当りB回数、ミッション等のデータが格納されている。
特典データベースは、に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データの格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値が格納されている。条件の種別としては、ポイント数、レベル、スーパーリーチC等のプレミアリーチによる特定のミッション、ミッションの達成率、始動回数、大当り回数、確変回数などが設定可能であり、その種別に応じた条件値が設定可能とされている。
本実施例では、遊技履歴データベースにおいて、遊技者の所持する端末IDに関連付けられて記憶されているポイント数が、特典データベースにて壁紙やキャラ画像等のデジタルコンテンツ(デジコン)特典に関連付けられて格納されている条件やポイント数や獲得コイン数を上回ると、遊技者は携帯端末901において、管理サーバ900から特典である壁紙やキャラ画像等をダウンロードして獲得することができるようになっている。つまり、遊技者は、達成したミッションや遊技で獲得したポイントやコインによって特典を獲得することができる。
次に、パスワードを発行し、パチンコ遊技機1にて遊技を行う際の管理サーバ900及びパチンコ遊技機1の動作を、図28に基づいて説明する。
図28に示すように、携帯端末901から新たなパスワードの発行要求がなされると、管理サーバ900は、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末ID(端末識別情報)がない場合には、発行不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。尚、このように、一致する端末ID(端末識別情報)がない場合において所定の登録ページを配信して、利用登録を促すようにしても良い。
一方、発行要求を行った携帯端末901の端末IDが、遊技者データベースに登録されている端末IDと一致した場合には、端末IDに対応するレベル、総始動回数、総大当り回数等の遊技履歴に基づく履歴情報を遊技者データベースから取得してパスワードを発行する。
パスワードは、所定のパスワードの解析手順と逆の手順にて生成される。まずは、該当する端末IDのレベル、総始動回数、総大当り回数等の履歴情報を取得し、取得したデータ(履歴情報)に基づいて96ビットの値を作成する。この際、共通データについては60ビット、固有データについては36ビットを割り当てる。
次いで、作成した96ビットの値を6ビット毎に分断し、10進数に置き換え、置き換えた値をパスワード解析テーブルに基づいて文字に置き換えることにより、16文字のパスワードを生成する。
次いで、遊技者データベースの該当する端末IDに登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成する。
管理サーバ900は、上記のようにして前回のパスワードと一致しないパスワードを発行し、発行要求を行った携帯端末901に送信するとともに、遊技者データベースにおいて発行要求を行った携帯端末の端末IDに対応するパスワードを今回発行したパスワードに更新する。
パスワードの発行要求に応じてパスワードが発行されると携帯端末901には、発行されたパスワードが表示されることとなり、遊技者は表示されたパスワードをパチンコ遊技機1に入力する。そしてパスワードが入力されたパチンコ遊技機1では、前述のように入力されたパスワードを解析し、パスワードが認証されると、パスワードから特定されるレベル、経験値、ポイント数、獲得コイン数、総始動回数、総大当り回数、ミッション等の履歴情報がパチンコ遊技機1の遊技履歴テーブルの「遊技開始時」の格納領域の各データに反映されることにより、管理サーバ900にて管理されているレベル、経験値、ポイント数、獲得コイン数、総始動回数、総大当り回数、ミッション等の履歴情報を引き継いで遊技を行うことが可能となる。この際、入力されたパスワードも遊技履歴テーブルに格納される。
そして遊技者が遊技を終了し、前述した図26(b)に示すメニュー画面から「2次元コード出力」を選択することで遊技履歴テーブルに格納されているパスワードと遊技履歴の各データ、つまり、レベル、経験値、ポイント数、獲得コイン数、総始動回数、総大当り回数、総確変回数、ミッション等を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、演出表示装置9に表示されるとともに、遊技履歴テーブルが初期化される。
遊技者は、携帯端末901にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴、パスワード及び携帯端末901の端末IDを含む更新要求を管理サーバ900に対して行うことにより、2次元コードにて取得した遊技履歴を管理サーバ900の遊技者データベースに反映させることができる。
携帯端末901から更新要求がされると、管理サーバ900は、更新要求を行った携帯端末の端末IDが、遊技者データベースに登録されている端末IDと一致するか否かを判定し、一致する端末IDがない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。
一方、更新要求を行った携帯端末901の端末IDが、遊技者データベースに登録されている端末IDと一致した場合には、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末IDに対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合する。そして、更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースに登録されているパスワードと、が一致した場合には、パスワードを発行した遊技者であると認証し、認証OKである場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末IDの対応する項目を更新するとともに、該端末ID及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴を遊技履歴データベースに登録した後、更新要求を行った携帯端末901に対して更新完了を通知する。
一方、認証結果が認証NGである場合には、パスワードの一致状況を判定する。一致状況が、いずれか1文字のみパスワード入力時の配列上前後1字違いの相違であるか、を判定する。尚、パスワード入力時の配列上前後1字違いとは、図26(c)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードが「Z」であれば、その前後1字とは「Y」と「=」が該当する。
そして、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違以外の相違である場合、すなわち2文字以上相違する場合や相違するのは1文字であるが、前後1字違いにあたらない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。
一方で、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違である場合には、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードを発行した遊技者であると一応認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末IDの対応する項目を更新するとともに、該端末ID及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴を遊技履歴データベースに登録した後、更新要求を行った携帯端末901に対して更新完了を通知する。
この際、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末IDに対応する項目の全てを更新するのではなく、このうち総始動回数、総大当り回数、総確変回数、大当りB回数、ミッションなど、遊技履歴の連続性に影響のない特定の項目のみ更新し、レベルや経験値など、遊技履歴の連続性に影響する項目の更新は行われないようになっている。また、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知する。
次に、特典を付与する際の管理サーバ900の動作を、図29に基づいて説明する。
図29に示すように、携帯端末901で特典を入手する場合には、まず携帯端末901から管理サーバ900の特典付与ページにアクセスする。そして特典付与ページにて携帯端末901の端末識別情報を含む特典要求を管理サーバ900に対して送信する。
携帯端末901から特典要求がなされると、管理サーバ900は、特典要求を行った携帯端末901の端末識別情報が、いずれかの機種の遊技者テーブルに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、要求不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。
一方、特典要求を行った携帯端末901の端末識別情報が、いずれかの機種の遊技者テーブルに登録されている端末識別情報と一致した場合には、特典要求から特定される端末識別情報に基づいて該当する機種の遊技者テーブルから当該遊技者の遊技履歴を取得するとともに、特典要求から特定される端末識別情報に基づいて該当する機種の遊技履歴テーブルから当該遊技者の遊技履歴を抽出し、さらに抽出した遊技履歴に登録されている固有IDに対応して登録されている遊技履歴の、始動回数、確変大当り回数、獲得コインの合計数を特定して特典の付与条件に関する情報を集計するとともに、特定のミッションをクリアの有無、ポイント数等の特典の付与条件に関する情報を特定する。
次いで、該当する機種の特典テーブルの付与条件と、集計並びに特定した情報(データ)とを比較して、付与条件を満たす特典データをそれぞれ抽出し、特典リストを作成して特典要求を行った携帯端末901に対して配信する。
特典リストを取得した携帯端末901にて特典リストから所望の特典を選択すると、選択した特典種別を示すデータが管理サーバ900に対して送信され、これを受けて管理サーバ900では、特典種別に該当する特典データの格納場所から抽出し、抽出した特典データを特典要求の送信元の携帯端末901に対して配信し、これに基づいて特典要求を行った遊技者が特典データを取得することとなる。
また、一度遊技者に対して付与された特典データに対応付けて当該遊技者の端末識別情報が登録されるようになっており、以後、同一の端末識別情報の携帯端末901から付与済みの特典データが重ねて付与されないようになっている。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1によれば、本発明における所定価値である特典(デジコン)の付与を示唆する本発明における第2示唆演出となる示唆演出を実行するので、特典(デジコン)の付与に対する期待感を持続させることができる。また、これら特典(デジコン)の付与に対する期待感を持続させることと同時に、示唆演出の対象が、大当りとなる信頼度が高いプレミアムのスーパーリーチCであるので、これらスーパーリーチCとなって大当りとなるのではないかという期待感も持続させることができる。
また、本実施例によれば、示唆演出が実行されているときに本発明の第1示唆演出となるスーパーリーチCの演出が実行されるときには、示唆演出が実行されていないときにスーパーリーチCの演出が実行されるときよりも大当りとなる期待度(信頼度)が高くなるため、より、示唆演出が実行されるか否かを遊技者に注目させることができるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、本実施例によれば、遊技履歴(遊技関連情報)を特定可能な2次元コードを出力するためのパスワードの設定や簡単スタートの設定が行われていないときには、本発明の所定価値となるコインが付与されないので、2次元コードを出力するためのパスワードの設定や簡単スタートの設定を行って遊技をすることに対しての動機付けができる。
また、本実施例によれば、演出結果としてコイン(有利価値)が付与されるか否かを示唆する「○」または「×」のます目にルーレット球が入る演出結果(有利可能性示唆結果)またはコイン(所定価値)が付与されたことを示唆する「コイン」のます目にルーレット球が入る演出結果(特典付与示唆結果)を、共通態様の演出を実行した後に報知するルーレット演出(第3示唆演出)が実行されるので、2次元コードを出力するためのパスワードの設定や簡単スタートの設定を行っている遊技者に対して、コイン(所定価値)の付与に関する興趣を向上させることができる。
また、本実施例によれば、本発明における非有利遊技示唆結果である「×」のます目にルーレット球が入る演出結果から、該ルーレット球が入った「×」のます目が、所定価値付与示唆結果である「コイン」のます目に切り替える演出が実行されるので、コイン(所定価値)が付与されたことを示唆するルーレット演出(第3示唆演出)の報知態様に意外性をもたせることができ、遊技履歴(遊技関連情報)を特定可能な2次元コードを出力するためのパスワードの設定や簡単スタートの設定を行っている遊技者に対して、コイン(所定価値)の付与に関する興趣をさらに向上させることができる。
また、本実施例によれば、図21の変形例に示すように、パスワードを入力して遊技が開始された場合には、「簡単スタート」が選択されて遊技が開始された場合と比較して、「コイン」の選択肢をより多く含む態様でルーレットを球が回転するようなルーレット演出を実行して、「コイン」の演出結果を報知するので、ルーレット演出(第3示唆演出)の報知態様に意外性をもたせることができ、遊技履歴(遊技関連情報)を特定可能な2次元コードを出力するためのパスワードの設定を行っている遊技者に対して、コイン(所定価値)の付与に関する興趣をさらに向上させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、示唆演出を、変動開始時において実施する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ミッションの対象となる演出が昇格演出等の大当り状態中に実行される確変状態への付与を示唆する演出である場合には、これらミッションの達成の示唆演出を、大当り中における該演出が実行される前の所定のタイミングにおいて実行するものであっても良いし、ミッションの対象となる演出が、時短状態中において実行される確変状態が付与されているか否かを示唆する演出である場合には、これらミッションの達成の示唆演出を、時短状態中における該演出が実行される前の所定のタイミングにおいて実行するものであっても良い。
また、前記実施例では、図19に示すように、ルーレット演出の実施の有無と種別とを、特別図柄が大当りとなるかハズレとなるかに応じて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらを、図31に示すように、普通図柄が大当りとなるかハズレとなるかに応じて決定するようにしても良い。この場合、ルーレット演出において、ます目に表示する内容としては「○」や「×」ではなく、普通図柄が大当りとなって可変入賞球装置15が開放することを示す「開放」や「非開放」を表示すれば良い。
尚、図31では、各演出種類の決定割合や、ルーレット演出の実施の有無の決定割合を、特別図柄の場合である図19と同一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの決定割合は、適宜に変更しても良い。
更に、これらルーレット演出において、特別図柄または普通図柄の一方のみを対象とした演出ではなく、特別図柄が大当りとなる可能性を示唆する選択肢である「○」や「×」と、普通図柄が当りとなる可能性を示唆する選択肢である「開放」や「非開放」とを含むルーレットを表示して、特別図柄が大当りとなる可能性とともに、普通図柄が当りとなる可能性も同時に示唆することのできるルーレット演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、管理手段として管理サーバ900を用いた形態を例示したが、これら管理サーバ900は必須のものではなく、例えば、遊技履歴の管理を、管理サーバ900に代えて携帯端末(携帯電話機)901が実施するものであっても良く、この場合には、携帯端末(携帯電話機)901が本発明の管理手段を構成する。
つまり、前記実施例で示した構成を様々に組み合わせて遊技システム、遊技機、管理手段を構成することが可能である。図32は、遊技システムにおける構成の組み合わせパターンを説明するための説明図である。
図32に示すように、上記の実施例で示した遊技システムは、(1)遊技機が2次元コードを出力、(2)遊技機がコイン(金、銀、銅のいずれか)を付与、(5)サーバがアイテムを決定、(6)サーバがアイテムを付与、という4つの構成要素を備える。
そして、図32に示した(1)〜(6)の構成要素の組み合わせパターンは、上記実施例で示したもの以外に、図32に示す変形例1、変形例2が考えられる。例えば、変形例1に示す遊技システムは、(1)〜(6)の構成要素のうち、(1)、(2)、(4)、(6)の4つの構成要素を備える。また、変形例2に示す遊技システムは、(1)〜(6)の構成要素のうち、(1)、(3)、(5)、(6)の4つの構成要素を備える。
なお、前記実施例で示した遊技システムの各構成要素は、少なくとも2次元コードを出力する構成がパチンコ遊技機1側で備えるべき構成であり、アイテムを付与する構成が管理サーバ900側で備えるべき構成であることを除いて、パチンコ遊技機1側と管理サーバ900側とのいずれに備えていてもよい。
また、前記実施例では、2次元コードを遊技終了において表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ミッションをクリアしたときに、所定価値である特典を獲得するためにアクセスするURLがシンボル化された2次元コードを表示するようにしても良い。
また、前記実施例では、パスワードの入力の有無や簡単スタートの選択の有無にかかわらず、プレミアム演出であるスーパーリーチCを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パスワードの入力や簡単スタートの選択がない場合、つまり、遊技履歴を蓄積する設定がなされていない場合には、スーパーリーチA,Bのみが実行可能であって、プレミアム演出であるスーパーリーチCは実行不能とし、パスワードの入力や簡単スタートの選択がある場合、つまり、遊技履歴を蓄積する設定がなされている場合においてのみ、プレミアム演出であるスーパーリーチCが実行されて、該スーパーリーチCの実行によるミッションクリアに対応した特典が付与されるようにしても良い。
また、前記実施例では、スーパーリーチCの実行によるミッションクリアにより、所定価値となる特典(デジコン)を、管理サーバ900にて付与する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらミッションクリアにより、特典と交換が可能となる前述した所定数のコインやポイント等を付与するようにして、遊技者が獲得したコイン数やポイント数に対応した所望の特典を獲得できるようにしても良い。
また、本発明の所定価値としては、特典(デジコン)やコインやポイントに限定されるものではなく、例えば、ミッションクリアの条件が、所定のプレミアの予告演出、例えば、大当り(確変大当りBを含む)となることが確実であることを予告する演出が実行されることである場合において、大当り後の遊技状態が、潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知することであっても良い。尚、これら潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知することで所定価値を付与する場合には、遊技機において報知するだけではなく、遊技機において潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知するための2次元コードを表示して、該2次元コードを携帯端末(携帯電話機)901に記憶された所定のアプリケーションプログラム(アプリ)で読み取ることで、これらの報知を携帯端末(携帯電話機)901において実施するもの、つまり、潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知することによる所定価値の付与を携帯端末(携帯電話機)901において実施するものであっても良い。
また、前記実施例では、特典であるデジコンの付与を管理サーバ900において実施する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの特典の付与を、上述した潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知することと同様に、遊技機からデジコンのデータを、赤外線通信等により携帯端末(携帯電話機)901に送信することで、遊技機が所定価値を直接付与するものであっても良い。
つまり、本発明の遊技システムにあって所定価値付与手段は、遊技機に設けられていても良いし、携帯端末(携帯電話機)901に設けられていても良いし、管理手段である管理サーバ900に設けられていても良い。
また、前記実施例では、有利価値として、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる大当り遊技状態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら有利価値は、例えば、大当りとなる確率が通常よりも高い高確状態や時短状態であっても良いし、後述するスロットマシン1001であれば、リプレイ役の入賞頻度が高まるリプレイタイム(RT)状態や、小役を入賞させるための操作態様が報知されるリプレイ状態であるART等であっても良い。
また、前記実施例では、第1示唆演出をスーパーリーチCとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1示唆演出は、上記したように、予告演出であっても良いし、前述したように、大当り中の昇格演出であっても良いし、時短状態中において高確状態であるか否かを報知する演出であっても良い。また、第2示唆演出としては、所定価値が付与されることを直接的に示唆する演出、例えば、コインや特典(デジコン)が付与されるかもという演出であっても良いし、所定価値が付与されるミッションの対象となる演出が実行されるかもという演出であっても良いし、例えば、ミッションの達成条件が大当り10回であれば、大当り10回に到達することでミッションの達成条件に到達するかもという演出であっても良い。
尚、本発明においてミッションとは、所定価値(コインやデジコン(特典))を得るために遊技者に課せられた条件であり、該条件は、所定の演出(リーチ演出や予告演出(変動中以外))が行われること等が挙げられる。示唆演出の対象となるミッションは、主に有利価値の付与(当りとなるか、有利となるか)に係わるミッション、すなわち、当りなどの有利価値の付与に絡むミッションである。但し、有利価値の付与に係わらないミッション、例えば、変動表示回数が1000回などのミッションがあっても良い。
尚、有利価値とは、遊技を行うにあたって遊技者にとって有利となる価値であり、大当りとなること、普通図柄当りとなること、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉の開放時間が長い、または開放回数が多いことで有利な大当りとなること、特別図柄または普通図柄が当りとなる確率が高まる確変状態(高確状態)となること、高ベース状態となること、高ベース状態に制御される変動回数が多いこと或いは可変入賞球装置15の開放期間が長いまたは開放回数が多いことによって有利な高ベース状態となること、確変状態であることの告知または報知を実行しやすい状態となること等が、「有利価値を付与する」こととして例示される。
また、所定価値とは、有利価値とは異なり、遊技を行うにあたって有利度が変化しない価値であり、画像や楽曲等のコンテンツを得るためのデータ(2次元コードやコイン)や、遊技機をカスタマイズ(演出変更、楽曲変更)するためのデータであっても良く、これらの所定価値は、管理サーバ900を介することなく、コンテンツ(画像や楽曲)を遊技機において出力(表示)したり、遊技機をカスタマイズ(演出変更、楽曲変更)すること等により、遊技機にて付与が完結するものも含まれる。
尚、上記においては、「確変状態であることの告知または報知を実行しやすい状態となること」を有利価値として例示しているが、これら「確変状態であることの告知または報知を実行しやすい状態となること」を所定価値としても良い。つまり、「確変状態であることの告知または報知を実行しやすい状態となること」が有利価値となる場合もあれば所定価値となる場合もある。すなわち、同一の価値が、有利価値となる場合もあれば、所定価値となる場合があっても良い。
また、本発明の第1示唆演出であるミッションの対象演出は、上記した有利価値が付与されるか否かを示唆するとともに、これらミッションの対象演出とともにリーチや予告(実行される期間は変動中や大当り中など)が実行された場合には、所定価値も付与されることになる。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われるパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、前記実施例では、遊技機としてパチンコ機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。以下、この発明を他の遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について、図35〜図36を用いて簡単に説明する。
図35は、この発明が適用されたスロットマシン1001の正面図であり、スロットマシン1001は、前面が開口する筐体1001aと、この筐体1001aの側端に回動自在に枢支された前面扉1001bと、から構成されている。
スロットマシン1001の筐体1001aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール1002L、1002C、1002R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、これらリール1002L、1002C、1002Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1001bに設けられた透視窓1003から見えるように配置されている。
本変形例のスロットマシン1001においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部1004から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ1006を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図35参照)が有効となり、スタートスイッチ1007の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本変形例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール1002L、1002C、1002Rの透視窓1003に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本変形例では、各リール1002L、1002C、1002Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール1002L、1002C、1002Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール1002L、1002C、1002Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール1002Lの上段、リール1002Cの中段、リール1002Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール1002Lの下段、リール1002Cの中段、リール1002Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ1007を操作すると、各リール1002L、1002C、1002Rが回転し、各リール1002L、1002C、1002Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ1008L、1008C、1008Rを操作すると、対応するリール1002L、1002C、1002Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール1002L、1002C、1002Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール1002L、1002C、1002Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本変形例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口1009(図35参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本変形例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール1002L、1002C、1002Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図36は、スロットマシン1001の構成を示すブロック図である。スロットマシン1001には、図36に示すように、遊技制御基板1040、演出制御基板1090、電源基板1101が設けられており、遊技制御基板1040によって遊技状態が制御され、演出制御基板1090によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板1101によってスロットマシン1001を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。尚、遊技制御基板1040と演出制御基板1090とを中継基板を介して接続するようにしても良い。
電源基板1101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1001を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板1040及び遊技制御基板1040を介して接続された演出制御基板1090に供給されるようになっている。
また、電源基板1101には、前述したホッパーモータ1034b、払出センサ1034c、満タンセンサ1035a、設定キースイッチ1037、リセット/設定スイッチ1038、電源スイッチ1039が接続されている。
遊技制御基板1040には、前述したMAXBETスイッチ1006、スタートスイッチ1007、ストップスイッチ1008L、1008C、1008R、精算スイッチ1010、リセットスイッチ1023、打止スイッチ1036a、自動精算スイッチ1036b、投入メダルセンサ1031、ドア開放検出スイッチ1025、リールセンサ1033L、1033C、1033Rが接続されているとともに、電源基板1101を介して前述した払出センサ1034c、満タンセンサ1035a、設定キースイッチ1037、リセット/設定スイッチ1038が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板1040には、前述したクレジット表示器1011、遊技補助表示器1012、ペイアウト表示器1013、1〜3BETLED1014〜1016、投入要求LED1017、スタート有効LED1018、ウェイト中LED1019、リプレイ中LED1020、BETスイッチ有効LED1021、左、中、右停止有効LED1022L、1022C、1022R、設定値表示器1024、流路切替ソレノイド1030、リールモータ1032L、1032C、1032Rが接続されているとともに、電源基板1101を介して前述したホッパーモータ1034bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板1040に搭載された後述のメイン制御部1041の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板1040には、メインCPU1041a、ROM1041b、RAM1041c、I/Oポート1041dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部1041、所定範囲(本変形例では0〜65535)の乱数を生成する乱数回路1042、一定周波数のクロック信号を乱数回路1042に供給するパルス発振器1043、遊技制御基板10040に直接または電源基板1101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路1044、リールモータ1032L、1032C、1032Rの駆動制御を行うモータ駆動回路1045、流路切替ソレノイド1030の駆動制御を行うソレノイド駆動回路1046、遊技制御基板1040に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路1047、スロットマシン1001に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部1041に対して出力する電断検出回路1048、電源投入時またはメインCPU1041aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU1041aにリセット信号を与えるリセット回路1049、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU1041aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM1041bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する各種の制御処理を行うととともに、遊技制御基板1040に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM1041bは、メインCPU1041aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM1041cは、メインCPU1041aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート1041dは、メイン制御部1041が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部1041には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM1041cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU1041aは、I/Oポート1041dを介して演出制御基板1090に、各種のコマンドを送信する。
演出制御基板1090には、演出用スイッチ1056が接続されており、この演出用スイッチ1056における十字キーの各方向に対応する検出信号が入力されることで、演出制御基板1090が遊技者による操作の有無や操作による指定方向を把握できるようになっている。
また、演出制御基板1090には、スロットマシン1001の前面扉1001bに配置された画像用液晶パネル1051を有する演出表示装置1050と、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054(図36参照)、前述したリールLED1055等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板1090に搭載された後述のサブ制御部1091による制御に基づいて駆動されるようになっている。
また、本変形例では、演出制御基板1090に搭載されたサブ制御部1091により、画像用液晶パネル1051、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054、リールLED1055等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部1091とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板1090または他の基板に搭載し、サブ制御部1091がメイン制御部1041からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部1091が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部1091及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本変形例では、演出装置として画像用液晶パネル1051、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054、リールLED1055を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板1090には、メイン制御部1041と同様にサブCPU1091a、ROM1091b、RAM1091c、I/Oポート1091dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部1091、演出制御基板1090に接続された画像用液晶パネル1051の表示制御を行う表示制御回路1092、演出効果LED1052、リールLED1055の駆動制御を行うLED駆動回路1093、スピーカ1053、1054からの音声出力制御を行う音声出力回路1094と、電源投入時またはサブCPU1091aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU1091aにリセット信号を与えるリセット回路1095、演出制御基板1090に接続された演出用スイッチ1056から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路1096、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置1097、スロットマシン1001に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU1091aに対して出力する電断検出回路1098、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU1091aは、遊技制御基板1040から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板1090に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
スロットマシン1001は、全てのリール1002L、1002C、1002Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本変形例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール1002L、1002C、1002Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ1007の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ1007の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAMに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAMに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAMに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
メイン制御部1041がストップスイッチ1008L、1008C、1008Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本変形例では、透視窓1003の下段図柄の領域)に停止することとなる。
いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、本変形例におけるスロットマシン1001は、遊技状態が所定状態であるときに、サブ制御部1091により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(いわゆるAT)に演出状態が制御されるようになっており、これらAT状態においては、内部当選した小役をほぼ確実に入賞させることができるので、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
よって、本変形例のスロットマシン1001においては、サブCPU1091aが、前記実施例における演出制御用CPU120として機能すれば良く、前記実施例における1の特図ゲームを、スロットマシン1001における1ゲームとして各種の制御を実施すれば良い。