本発明が備えるこれら及び他の機能、態様、及び、利点は、以下の記述、添付請求の範囲、及び、次に示す付随図面に関して一層良く理解されるはずである。
本発明の好ましい実施例において、チャネルマッピング情報が「物理的ホスト」として公知の指定された1つ又は複数のテレビジョン局を介して伝送される。各物理的ホストによって伝送されたチャネルマッピング情報は当該物理的ホストが提供するテレビジョンサービスの大部分または全部に関するチャネルマップを含む。各テレビジョンサービスに適用可能なチャネルマップを一意的に識別するチャネルマップ識別子が各チャネルマップに付随する。同じローカルな地理的地域における視聴者は一般に同じOTA放送を受信するか、或いは、同じケーブルサービスの加入者であるので、チャネルマップ識別子は郵便番号(「ジップコード」)であることが好ましい。ただし、幾つかの異なる郵便番号コード地域が同じチャネルマップを共有するので、帯域幅性能の更なる改良は郵便番号コードのグループに従い、グループ化された当該地域に1つの単一共有チャネルマップを送ることにより達成可能である。その代りに、チャネルマップ識別子は、様々なケーブル、衛星、及び、放送サービスに割り当てられた一意的なコードであっても差し支えないはずである。
理論的には、例えば全国ケーブル局のような1つの単一物理的ホストはその国全体に亙ってチャネルマッピング情報を供給できるはずである。ただし、実用問題として、該当する国全体に亙ってサービスを提供するために1つの単一物理的ホストを使用することは、主としてデータ帯域幅制限の観点からあまり実行可能ではない。その理由は、米国全体に亙って非常に多数の異なるケーブルサービスが有り、それぞれのケーブルサービスが1つの一意的なチャネルマップを有するので、データ量が非常に大きく、1つの単一物理的ホストでは、妥当なデータ繰返しレートを維持したままの状態でこの全てのデータを管理することができないことに因る。従って、その国全体に亙ってチャネルマッピング情報を配分するために幾つかの物理的ホストを用いる1つの放送網配信システムが確立されなければならない。それぞれ主要な首都圏にサービスを提供するために少なくとも1つの「ローカル物理的ホスト」が設定されることが好ましい。1つの単一「全国物理的ホスト」は、小規模で遠隔地に所在する都市を含む全国の残りの都市にサービスを提供するために使用することもできるはずである。
ローカルと全国物理的ホストの両方を用いる一般的な放送網配信システムを図2に示す。この実施例において、全国物理的ホストは、例えばWGNのような全国ケーブルステーション10であり、全国に亙る小さな田園都市にサービスを提供する。例えばロサンゼルス11、ニューヨーク12、シカゴ13、デトロイト14、及び、アトランタ16のような主要大都市地域はローカル物理的ホストによってサービス提供される。例えば、ロサンゼルス地域においては、例えばKABCのようなローカル物理的ホスト18が大都市地域全体に亙ってサービスを提供する。この例において、全国ケーブルサービスとローカル物理的ホストは、適切なケーブルサービス20a−cと連結され、そして、他の多数のテレビジョン局22a−cからのテレビジョン信号と組合わされる。各ケーブルサービス20a−cはそれ自体のチャネル割当を有し、その結果として、各ケーブルサービスはそれ自体のチャネルマップを有する。各ケーブルサービス20a−cのためのRFスペクトルを占拠する結合済みテレビジョン信号は個々の加人者へ情報配信するために適切なケーブルトランク24a−cに連結される。
前述のロサンゼルス地域用ケーブル配信網に加えて、ローカル物理的ホストKABC18は、1つ又は複数の異なる搬送周波数において放送するローカルテレビジョン局と共にOTA放送を提供する。従って、OTA放送のための個別のチャネルマップはローカル物理的ホストのチャネルマッピング情報に含まれなければならない。
全国またはローカルどちらかの一般的な物理的ホストを図3に示す。物理的ホストは、RF変調器32によってサブキャリアが変調され、そして、RF増幅器33及びソリッドステートドライバ34を介してアンテナ(図示せず)またはケーブルトランク(図示せず)に連結されたビデオプロセッサ30からのベースバンドビデオ信号を有するあらゆる従来のテレビジョン局施設の場合と同様である。ただし従来のテレビジョン局設備とは異り、物理的ホストはチャネルマップ情報をベースバンドビデオ信号に埋め込むためのデータ挿入装置28を備える。チャネルマップ情報は商業化を促進するために、ビデオプロセッサ30において標準テレビジョン信号の垂直ブランキングインタバル(VBI)の選定された空きラインに挿入されることが好ましい。更に、クローズドキャプションデータと同じフォーマットにおいてチャネルマッピング情報を伝送し、単一フィールド又は両フィールドのいずれかにおける10から20までのうちの1つのVBIラインにチャネルマッピング情報を制限することが望ましい。1993年7月発効の必須FCC規定によれば、サイズ13インチ以上のカラーテレビジョンはクローズドキャプション復号器を装備しなければならない。従って、この配列構成は、既存のクローズドキャプション復号器を使用することができるので当該伝送の受電端における周辺ハードウェアの必要条件を軽減することにより全体の具体化コストを下げる。その代り、データフォーマットは、帯域幅制限に適応するためにビットレートを2倍以上に加速可能である。更に、チャネルマッピング情報は、10から20までの多重VBIラインへ挿入可能である。
キャプションデータ復号は当該技術分野においては公知であり、ここに参照文献として組み込まれている次の明細書に記述済みである題名47、連邦規定コード、パート15、GEN.事件要領No.91−1により補正済み;FCC 91−119;「テレビジョン受像機用のクローズドキャプション復号器必要条件」;題名47、C.F.RN、パート73.682(a)(22)、キャプション伝送フォーマット;題名47、C.F.R.パート73.699、図6;「テレビジョン同期化波形」;題名47、C.F.C、パート73.699、図17a;「ライン21、フィールド1データ信号フォーマット」;及び、[PBS工学レポートNo.E−7709−C、「難聴者用テレビジョンキャプション表示:信号およびディスプレイ明細書」。
適切なチャネルマップを首尾よくダウンロードするために、受信点においてチャネルマップ復号器が必要である。図4は従来のテレビジョン受像機に統合されたチャネルマップ復号器の好ましい実施例の電気的構成図を示す。その代りに、チャネルマップ復号器は、VCRに統合されるか、或いは、独立型ユニットに内蔵されても差し支えない。UHF/VHFチューナ38はテレビジョン伝送の選定されたチャネルをパスするためにチャネルマップ復号器に前置される。同調器38は、当該技術分野におけるあらゆる従来の同調器であっても差し支えないが、増幅、下方変換、及び、復調、並びに、周波数同調を提供しなければならない。同調器36は、中間周波数(IF)増幅器38によってビデオ検出器40に結合される。ベースバンドビデオ信号は、視聴者への提示のために、ビデオ検出器40の出力においてテレビジョンモニタ42に結合される。同調器36はマイクロコントローラ44から所要のチャネル番号へ向けられる信号によって設定される。リモートコントローラ46は、一般に赤外線通信リンクにより、テレビジョンチャネルの視聴者制御を提供するために、マイクロコントローラ44へ結合される。
チャネルマッピング機能は、マイクロコントローラ44によって実行されるプログラムによって制御される。マイクロコントローラ44は、テレビジョン信号のVBI部分におけるチャネルマッピング情報の探索においてRFスペクトルを走査するために、先ず同調器36を制御する。同調器の出力に配置されたVBI復号器48は、VBIにおいて検出されるあらゆるデータを抽出し、そして、処理するために当該データをマイクロコントローラ44に結合する。チャネルマッピング情報はあらゆるVBIラインに存在可能であるので、マイクロコントローラ44は、全てのVBIラインを探索するようにVBIをプログラムすることが可能でなければならない。これは、一層大きな汎用性を提供し、帯域幅性能を改良する。ただし、チャネルマッピング情報の伝送を、どちらか一方または両方のフィールドにおける指定されたVBIラインに制限することによって、チャネルマップ復号器回路構成の複雑さを減少させることができる。VBI復号器48によって抽出されるあらゆるデータは、指定されたフォーマットに適応するかどうかを決定し、そして、適応する場合には、あらゆるチャネルマップ情報が、当該視聴者が加入しているテレビジョンサービスに対応するチャネルマップ識別子を持っているかどうかを決定するために処理される。チャネルマップ識別子がマイクロコントローラ44によって認識される場合には、添付されているチャネルマップがメモリー50にダウンロードされる。
物理的ホストによって生成されたチャネルマッピング情報のフォーマットは、VBIコード化された「データパケット」を含み、各データパケットは1つ又は複数の「データブロック」に分割される。各データブロックは、同期化コード、エラー検出および修正コード、及び、アドレスコードと共に、当該技術分野において公知の方法によりカプセル封入される。場合によっては、データパケットを暗号化またはスクランブルすることが好ましいことも有り得る。以上述べてきた実施例においては、各チャネルマップは、データブロックとしてパッケージ化され、そして、全てのデータブロックは1つの単一チャネルマップパケットとして伝送される。チャネルマップパケット用の一般的なデータブロックを図5に示す。データブロックは、起動コード52、パケットタイプ54、データパケット56内のブロック個数、ブロック番号58、チャネルマップ識別子60、チャネルマップ62、チェックサム64、及び、1つの停止コード66を表すデータバイトのシリアルフォーマットに配列構成される。
上記のように、各チャネルマップ識別子は郵便番号又は郵便番号のグループに対応することが好ましい。例えば、図6に示すように、郵便番号90000−90500(75)、及び、90300(76)に該当する視聴者はケーブル会社A74によってサービスされ、90210郵便番号78に該当する視聴者はケーブル会社B77によってサービスされる。従って、全地理的地域は、各チャネルマップが1つの一意的なチャネルマップ識別子を伴うようなちょうど2つのチャネルマップに適応できる。適切なチャネルマップ識別子を決定するために、チャネルマップ識別子を郵便番号に相互関係を持たせる「チャネルマップ選択」パケットが物理的ホストから伝送される。チャネルマップ選択パケットは、視聴者入力郵便番号に応答する当該チャネルマップ識別子を識別するために用いられる。
図7において、以上に述べた2つのタイプのデータパケットに関する例示的な放送を示す。この例において、1つのデータブロック96を有するチャネルマップ選択パケット94及び3つのチャネルマップブロックする100、102、104を有するチャネルマップデータパケット98を示す。3つのチャネルマップブロックは、ケーブル会社A、ケーブル会社B、及び、OTA放送104を含む。チャネルマップ復号器によって実行される過程を説明するために、郵便番号90300を持つ地理的な地域に属し或るケーブルサービスに加入している一視聴者について考察することとする。この例において、チャネルマップ復号器は、テレビジョン信号のVBI部分において伝送されたチャネルマップ選択パケット94を位置決めするために、チャネル10を走査する。これは、マイクロコントローラによって同調器を固定した周波数に設定し、そして、VBI部分において伝送されたデータをVBI復号器48によって抽出することによって達成される。次に、マイクロコントローラは、適切な起動コード(07)HEX、停止コード(FF)HEX、及び、パケットタイプ(01)HEXを探索する。この例において、(01)HEXはチャネルマップ選択パケットを表し、(02)HEXはチャネルマップパケットを表す。チャネルマップ復号器が該当する起動コード、停止コード、及び、データパケットタイプの検出に失敗した場合には、同調器は新規な固定周波数に関して走査される。結果において、チャネルマップ選択復号器がチャネルマップ選択パケットを首尾よく検出した場合には、伝送エラーが発生したかどうかを決定するために、この場合の(2A)HEXであるチェックサムが確認される。有効なチャネルマップ選択パケットが検出されると仮定すると、チャネルマップ復号器は、郵便番号90300に対応するチャネルマップ識別子に関してチャネルマップ選択パケット106を検索する。この場合、チャネルマップ復号器は(2712)HExを識別して記録する。
一旦チャネルマップ識別子が決定されと、チャネルマップ復号器は起動コード、停止コード、及び、チャネルマップパケット用データパケットコードに関するデコーダの残りのブロックを探索する。チャネルマップに関して該当する日付パケットコードは(02)HExである。この場合、3つのデータパケットのうち、1つはケーブル会社A100、1つはケーブル会社B102、及び、1つはOTA放送104を識別する。各データブロックはデータパケット107におけるブロックの個数に関する情報を含むので、チャネルマップコントローラは、当該データパケット内の全てのチャネルマップブロックの識別が完了する時期を容易に確認できることに注意されたい。一旦全てのチャネルマップブロックの識別が完了すると、マイクロコントローラは適切なチャネルマップ識別子、即ちこの例における(2712)HEXを有するデータブロックを位置決めし、そして、チェックサムが有効であると仮定すれば、チャネルマップ108全体をメモリーへダウンロードする。
既に検討したように、チャネルマップ108はテレビ局コールサインをそれぞれのチャネル割当と関係づける。これらのテレビ局コールサインは、一般に、各文字が2バイトのデータを必要とする4文字を含むので、帯域幅の重要な部分を占有する。更に、これらのテレビ局コールサインは、各チャネルマップブロックにおいて繰り返して伝送され、その結果、不必要なデータ冗長度を有するようになる。従って、テレビ局コールサインの伝送を排除することによって、物理的ホストによって伝送されるデータの量を節減することが望ましい。これは、「ソースマップ」パケットとして公知の物理的ホストからの第3データパケットを伝送することにより達成可能である。ソースマップパケットは、各テレビ局のコールサインを、以後ガイドチャネル(「GCH」)と称する参照番号と関係づける情報を含む。従って、テレビ局コールサインが各チャネルマップと共に伝送されることはこれ以上必要でないはずである。むしろ、チャネルマップは、チャネル割当に関連するGCH番号と共に伝送可能であり、かつ、復号されたチャネルマップにおいてソースマップと合併することが可能である。ソースマップ110の一例、即ち、ケーブル会社B用チャネルマップ112及び合併された最終チャネルマップ114を図8に示す。図8における合併された最終チャネルマップは、図1におけるケーブル会社B用チャネルマップと同じであることに注意されたい。
この方法の魅力的な特徴は、物理的ホストからのGCH番号の伝送が完全に除去可能なことである。これは、当該ソースマップのテレビ局コールサイン及び逐次的なGCH番号順にチャネルマップのテレビジョンチャネル割当を記録するようにチャネルマップ復号器をプログラムするによって達成可能である。換言すれば、ソースマップに関しては、常にシリアルデータストリームの最初にGCH1に対応するテレビ局コールサイン、続いてGCH2に対応するテレビ局コールサイン等々が伝送される。同様に、チャネルマップに関しては、最初にGCH1に対応するテレビジョンチャネル割当、続いて、GCH2に関するテレビジョンチャネル割当が伝送される。この方法に関して、図9に示すように、1つの行116におけるソースマップパケットからテレビ局コールサインを順番に単純に記録し、近接する行118におけるチャネルマップパケットからテレビジョンチャネル割当を順番に記録するだけでチャネルマップは容易に作成可能である。
ソースマップパケットを使用すると、ネットワーク配信システムの帯域幅性能は明瞭に改良される。ただし、当該ソースマップパケットが複数の物理的ホストを介して全国の視聴者に伝送されるとしても、実際問題として、全国に亙ってサービスを提供するためにただ1つの単一ソースマップを使用することはできない。この制限は、全国に亙って運営中のテレビ局の全個数について考察すれば明白になる。更に、所定のあらゆるある地理的地域はこれらのテレビ局のうちの一部分だけを伝播するに過ぎないので、既に述べた実施例を実現するために1つのソースマップパケットでは非常に非能率的な方法であるはずである。従って、個別のソースマップパケットは、各地理的地域エリアに対して生成されなければならない。添付された各ソースマップは各ソースマップを一意的に識別するアドレスタグである(「ホスト識別子」或いはホストID)。ホストIDは、例えば、郵便番号または郵便番号のグループのように地理的地域に対応することが好ましい。そのためには、「ホスト割当て」パケットとして公知の4番目のデータパケットが、物理的ホストによって生成され、伝送される。ホスト割当パケットは、チャネルマップ識別子に関して上述したと同様の方法において、或る所定の地理的地域に関する適切なソースマップを識別するために役立つ。ただし、ソースマップパケットのグループ化縦断図(プロフィル)はチャネルマップパケットの場合と異なる。この理由は、かなり大きい地理的領域または1つの都市全体でさえも、1つの単一ソースマップの有効範囲とすることができることに因る。これとは対照的に、任意の1つのチャネルマップに適用可能な地理的領域は、そのそれぞれのテレビジョンサービスの地域的有効範囲によって制限される。従って、1つのホストIDの有効範囲に含まれる1つの単一地理的領域が数個の異なるチャネルマップを含むことも有り得る。一例として、郵便番号90000−90100、90210、及び、90300−90400によって規定される地理的地域は、或るホストIDを有する1つの単一ソースマップによってサービスされることが可能である。ただし、これらの郵便番号領域内においては、ケーブル会社Aが郵便番号90210にサービス提供し、ケーブル会社Cが郵便番号90300にサービス提供することも有り得る。各ケーブル会社は一意的チャネルマップ識別子と共にそれ自体のチャネルマップを持つはずであるが、当該領域全体が同一ホストIDの有効範囲に含まれることが有り得る。
一方において、OTA放送者は通常はるかに広い地理的領域にサービスを提供する。一般に、1つの単−OTA放送者は、当該ホストIDによって規定された地理的領域全体にサービスを提供する。従って、OTA放送システムにおいて作動中のチャネルマップ復号器は当該チャネルマップ識別子を当該ホストIDから直接算定するようにプログラムされることが可能であり、それによって、チャネルマップ選択パケットを位置決めおよび処理する必要性が排除される。これは、当該システムの全体的なスピードを増大する。
論理的ホストは、同一ホストIDによって識別された視聴者の特定グループへのチャネルマップ情報のサービス提供に責任を持つ抽象的または概念的なホストである。これら人口密度の高い地域においては、当該都市地域を、各グループが1つの異なる論理的ホストによってサービスされる複数のグループに分割することが望ましいこともあり得る。従って、論理的ホストを2つ以上の物理的ホストの間に配分し、それによって、1つの単一物理的ホストが用いられた場合に必要とされるはずのデータ量を減少させる。逆に、全国的な1つの物理的ホストは、多数の田園的または人口密度の低い地域に複数の論理的ホストを所在させ、それによって、米国全体にサービスを提供するために必要な物理的ホストの個数を減少させる。
論理的ホストの概念は、図10を参照すれば最もよく理解される。この例においては、物理的ホストとして用いられる2つのOTA放送局、KABC120とKCET122が有る。ネットワーク配信システムは、全国的な物理的ホストが存在しないと仮定することによって簡素化される。ロサンゼルス全地域は、分割線124によって西領域126と束領域128に分けられる。西領域126はKABCによってサービス提供され、東領域128はKCETによってサービス提供される。西および東領域を北および南領域に分割することによって、各物理的ホスト局は更に2つの論理的ホストに分割される。従って、全ロサンゼルス地域にサービスを提供する4つの論理的ホストが有る。任意の特定郵便番号に関して該当する論理的ホストは、当該視聴者郵便番号と当該パケットに含まれる郵便番号との間で合致(マッチ)が見付かるまでホスト割当パケット130、132を探索することによって確認可能である。表の形で表されたホスト割当パケットを参照することとし、北西領域134における全郵便番号は物理的ホストKABCと論理的ホスト0407HEXによってサービスされ、南西領域136における全郵便番号は物理的ホストKABCと論理的ホスト0427HEXとによってサービスされ、北東領域138における全郵便番号は物理的ホストKCETと論理的ホスト0467HExによってサービスされ、南東領域140における全郵便番号は物理的ホストKCETと論理的ホスト0447HExによってサービスされる。要約すれば、全ロサンゼルス地域は、2つの物理的ホストによってサービスされる。この場合の各物理的ホストは2つの論理的ホストを有する。
幾つかのネットワーク配信計画において、或る所定の地理的地域において重複した論理的ホストが有ることが望ましいこともあり得る。例えば、郵便番号91356における視聴者を除き、91300から91432までの郵便番号範囲内に所在する全ての視聴者が同じチャネルマップを受信するものと仮定する。この配列構成において、ホスト割当パケットは、1つのホストIDを、郵便番号範囲“91300−91355と91357−91432”を表すコードに関係付けるはずである。勿論、郵便番号範囲が単に“91300−91432”である場合には、ホスト割当パケットにおけるデータ量は軽減可能なはずである。だだし、その結果、郵便番号91356内の視聴者は2つの論理的ホストを識別することになるはずである。従って、複数のホストを調停するための手段が実現した場合には、郵便番号の最適パッケージ化が達成可能なはずである。そのためには、優先順位ビットがホストIDに埋め込まれる。例えば、優先順位ビット「0」は、郵便番号範囲91300−91432に割り当てられたホストIDに含まれても差し支えない。優先順位ビット「1」は、郵便番号91356に割り当てられたホストIDに含まれても差し支えない。郵便番号91356において作動するチャネルマップ復号器は、前記両方のホストIDを識別し、そして、優先順位がより高い2番目を選定するようにプログラムされるはずである。郵便番号91356の外で作動するチャネルマップ復号器は、それが割り当てられた唯一のホストIDであるのでホストIDとして前者を選定するはずである。放送配信網の設計に際して汎用性を一層増加させるために2つの優先順位ビットを用いて優先順位の4つのレベルが確立されることが好ましい。
以上の記述から、放送配信網は、以上に述べたチャネルマップ化機能に加えて、多数の用途を提供し得ることが理解されるはずである。例えば、データパケットは、例えば、電子式テレビ番組ガイドを伝送するために物理的ホストにおいて作成可能である。この概念(コンセプト)は、視聴者が観ようとするテレビ番組の選択を容易にする。換言すれば、電子式テレビ番組が物理的ホストからダウンロード可能である場合には、視聴者は、もはや、テレビチャネルを走査するか、或いは、ハードコピーとして出版されたテレビ番組ガイドに相談することによって番組選択を実施する必要がなくなる。その代りに、テレビジョンモニタ上にディスプレイするように視聴者によって番組作表をメモリーから簡単にリコールし、そして、観るため、または、記録するためにカーソルを用いて選択することが可能なはずである。このような電子式テレビ番組ガイドの例は、1995年6月7日付けで提出され、殆ど全文記載のようにここに引用組み込みされている米国特許出願通し番号第08/475,395号に開示済みである。
ただし、電子式番組ガイドに関する帯域幅必要条件は莫大な量に達するので、チャネルマッピング情報のデータ反復レートに悪影響を及ぼすことなしに四六時中伝送することは実行可能でない。従って、電子式テレビ番組ガイド、または、他の同様の情報的データパケットは計画された放送時間においてのみ伝送されなければならない。この処理を容易にするためには、所要のデータパケットが放送される時間を知ることが役立つはずである。この情報は、物理的ホストによってチャネルマッピング情報と共に伝送される「ホストスケジュール」パッケージを介して確かめることが出来る。一例として、表の形で表したホストスケジュールパケットを図11に示す。各ホストスケジュールパケットは、特定の地理的地域専用であって、該当するホストIDを伴った個々のデータブロックにおいてパツケージ化されることが好ましい。例えば、0407HEXによって識別された論理的ホストによってサービスされた地理的地域内に視聴者が居る場合には、電子式番組ガイドは、10:30AMと、再度7:00PMに放送される。
ホストスケジュールパケットを使用するには、マイクロコントローラが内部クロックを装備している必要がある。更に、ドリフトを回避して精度を維持するために、内部クロックが連続的にリセット可能であることが望ましい。従って、現在の日付と時刻を含むクロックデータパケットは物理的ホストによって生成され、チャネルマッピング情報と共に伝送される。1つの単一標準基準遅刻「世界時コード」または「UTC」が、米国全体に亙って伝送されることが好ましい。1つの単一クロックデータパケットは一切の追加的アドレる実施またはコード化を必要とすることなしに全国に亙ってサービスを提供できるので、この方法は、更に、帯域幅性能を強化する。クロックデータパケット内のUTCは、テレビジョン信号のVBI部分においてチャネルマッピング情報と共に伝送される「時間帯」データパケットを介してチャネルマップ復号器において、適用可能な時間帯、即ち、東部標準時、山地標準時、中央標準時、太平洋標準時に変換される。時間帯パケットは、異なる郵便番号地域、或いは、異なるホストIDのために時間帯の作表を提供することが好ましい。更に、年間を通じて時間帯パケットのデータ内容を変える必要性を排除するためにサマータイムビットをデータパケットに含ませても差し支えない。
以上説明したネットワーク配信システムは、全国的な配信のためにチャネルマッピング情報の効率的かつ経済的なパッケージ化を提供する。ただし、全国に亙って所在する多数の地理的地域は、2つ以上のケーブル会社によってサービスされることを理解されたい。更に、各ケーブル会社は、ケーブルレディサービスとケーブルボックスサービス双方を提供可能であり、各サービスは独特のチャネルマップを有する。最後に、1つ又は複数のケーブル会社によってサービスされる各地理的地域は、1つ又は複数のOTA放送者によってサービスされることも可能である。図12は、ロサンゼルス地域の一部における一般的な放送配信網を示す。この例において、90000から90050まで、及び、90300の郵便番号が適用される地理的地域は、ケーブル会社C142によってサービスされる。更に、郵便番号90300内に所在する視聴者は、ケーブル会社C142によって提供されるケーブルボックスサービス146に加入済みである。従って、これらの郵便番号が適用される地理的地域は、1つの単一OTA放送チャネルマップ、1つの単一ケーブルチャネルマップ、及び、1つの単一ケーブルボックスチャネルマップを有する。一方、郵便番号90210は、ケーブル会社A144及びケーブル会社B146によってサービスされ、従って、1つの単−OTA放送チャネルマップと2つのケーブルチャネルマップを有する。従って、チャネルマップ復号器は、OTA放送と複数のケーブルレディ信号と1つのケーブルボックス信号とを区別するための手段を装備していなければならない。
この識別過程の最初の段階は、テレビジョン伝送がOTA放送であるか又はケーブル信号であるかどうかを決定することである。これは、当該同調器によって周波数スペクトルがスイープされるにつれて、当該ローカル地域に関する既知のRFスペクトル割当を監視することによって達成可能である。一例として、妨害を最小限にするために代替チャネルのVHFバンドにおいてOTA放送局を割当てることは、テレビジョン業界における常套手段である。例えば、ロサンゼルス地域において、CBSはチャネル2に割り当てられ、NBCはチャネル4に割り当てられチャネル3は使用されていない。他方、ケーブルテレビジョンシステムはOTA伝送を必要とせず、むしろシステムを包囲し、それによって、テレビジョン伝送は一連の増幅器と同軸ケーブルを介して加入者に配分される。ケーブルテレビジョンシステムは、伝送電気特性が更に厳しく管理し、それによって、チャネル割当分離の必要性を排除する可能性のある場合を除けば、通常、OTA放送と同じVHF及びUHFバンドを占有する。その結果、ケーブルシステムにおけるテレビ局の割当は、利用可能なRFスペクトルにおける適用範囲を最大にすることを容易にするために、一般に全てのチャネルを占有する。従って、伝送がOTA放送であったならば使用されないはずのテレビジョン伝送の当該ローカルVHFケーブルチャネルを監視することにより、ケーブル信号はOTA放送と識別することができる。例えば、或るテレビ局がロサンゼルス地域におけるチャネル3において検出された場合には、当該テレビジョン伝送はケーブル信号である。これとは異なり、ロサンゼルス地域におけるテレビ局の存在がチャネル3において検出されない場合には、当該テレビジョン伝送はOTA放送である。
ケーブルレディ機能を持たない視聴者、或いは、例えばHBOのようなスクランブルされた伝送を用いるチャネルに加入している視聴者にとっては、ケーブルサービス142とテレビジョン受像機144との間の回線にケーブルボックス146を挿入することが可能である。テレビ局の同調は、同調可能な前置狭帯域フィルタ(図示せず)を装備したケーブルボックスにおいて実施される。選定されたテレビ局からのビデオ信号は、ケーブルボックス146の出力において固定した搬送周波数において変調され、テレビジョン受像機144に結合される。テレビジョン受像機144は、テレビジョン伝送、一例として、ロサンゼルス地域におけるチャネル3を受信するために固定した搬送周波数に同調される。従って、ロサンゼルス地域において、一旦テレビ局の伝送がチャネル3において検出された場合には、ケーブルレディ信号とケーブルボックス信号とを識別するために残りのチャネルを走査することが出来る。RFスペクトル内のあらゆる他のチャネル上で他の一切のテレビ局伝送が検出されない場合には、当該テレビジョン伝送はケーブルボックス信号である。これと異なり、同調器がRFスペクトルをスイープするにつれて多数のテレビ局が検出される場合には、当該テレビジョン伝送はケーブルレディ信号である。
この最初の識別過程を適用するかどうかは、郵便番号90000−90050及び90300が適用される地理的地域にとっては任意である。90000から90050までの郵便番号に該当するケーブル視聴者が使用するチャネルマップ復号器は、ケーブル会社Cの加入者に対してチャネルマップを順調にダウンロードすることができるはずである。郵便番号90300に居住する視聴者用のテレビジョン受像機144と共に用いられるチャネルマップ復号器はケーブル会社Cによって提供されるケーブルボックスサービスのためのチャネルマップを順調にダウンロードすることができるはずである。更に、該当するチャネルマップは、郵便番号に関係なく、全てのOTA放送視聴者用にダウンロード可能である。ただし、郵便番号90210におけるケーブル視聴者は、供給者がケーブル会社Aであるか、又は、ケーブル会社Bであるかを決定するために更なる識別を必要とする。
この曖昧さを解決するために、チャネルマップ選択マトリックス(「CMSマトリックス」)が、チャネルマップ選択パケット内に含まれて、2つ以上のケーブルサービスを受ける各地理的地域に伝送される。図12における地理的地域に関する一例としてのチャネルマップ選択パケットを表の形で図13に示す。郵便番号9000−900050及、90300が適用される地域はただ1つのケーブルサービスを受けるので、該当するチャネルマップ識別子、2714HExは、チャネルマップ復号器によって表から直接抽出可能である。これとは対照的に、CMSマトリックス148は郵便番号90210と共に伝送される。CMSマトリックスは、当該地域における各ケーブルサービスに対して数個または全部のチャネルマップペアを提供する。従って、GCH番号が、チャネルが走査されるにつれて確認されることが可能である場合には、チャネルマップの一部分を作成し、CMSマトリックス148内の一貫性を持たないチャネルマップを拒絶することが可能である。
GCH番号を決定するためには、この情報がデータパケットに含まれていなければならない。好ましい実施例においては、現行GCHビットがホストスケジュールパケットに含まれる。現行GCHビットを有し、GCH番号5に同調したチャネルマップ復号器を備えた一例としてのホストスケジュールパケットを、表の形で図14に示す。現行GCHビットは、VCRまたはテレビジョン受像機が現在同調している当該テレビジョンチャネルのGCH番号を示すために用いられる。一例として、ケーブル会社Bに加入し、KABCを介してチャネルマップ情報を伝送する論理的ホストを有する郵便番号90210内の視聴者について考察する事とする。視聴者がダウンロード過程を開始すると、チャネルマップ復号器は、論理的ホストを探索してRFスペクトルを走査する。この場合、諭理的ホストはチャネル3において見付けられ(図1参照)、該当するホストID、0407HEX(図10参照)は当該ホスト割当パケットからチャネルマップ復号器に記録される。次に、チャネルマップ復号器は、現行GCHビットに対する当該ホストIDに無関係にホストスケジュールパケットを探索する。図14において、現行GCHビットは、GCH番号5に対して論理「1」にセットされる。換言すれば、チャネルマップ復号器によって現在同調されている論理的ホストのGCH番号は5である。この情報の結果として、チャネルマップ復号器はチャネルマップペアを確立することができる。
GCH5 テレビジョンチャネル3
チャネルマップ復号器は、複数の論理的ホストを探索してRFスペクトルを走査し続ける。同調器がKCETチャネル29に同調した場合には(図1参照)、チャネルマップ復号器は、追加ホストスケジュールパケットを検出し、現行GCHビットを記録する。この場合、現行GCHビットは、GCH番号28に対して論理「1」に設定される(図示せず)。従って、2番目のチャネルマップペアが確立され得る。
GCH28 テレビジョンチャネル29
このチャネルマッピングペア情報は、CMSマトリックスの解を求めるために非常に有用である。図13のチャネルマップ選択パケットにおいて、ケーブル会社Bに対するチャネルマップだけが、当該チャネルマップ復号器によって生成されたチャネルマップペアと合致している。GCH番号28をCMSマトリックスからのテレビジョンチャネル28に相互関係付けるチャネルマップペアがGCH番号28をチャネルマップ復号器によって確立されたテレビジョンチャネル29に相互関係付けるチャネルマップペアと全く一致していないので、ケーブル会社Aに対するチャネルマップは拒絶され得る。従って、マイクロコントローラは、ケーブル会社Bを当該視聴者が加入しているテレビジョンサービスとして識別可能であり、そして、当該チャネルマップ識別子2712HEXが付随したチャネルマップのダウンロードを続行することができる。
任意のXDS(「拡張データサービス」)データを監視することにより更なる識別を実施可能である。その主題が参考文献としてここに組み込まれているエレクトロニクス工業協会EIA−608(1992年10月12日及び1993年6月17日起草)「ライン21データサービスに関する推奨される実務」において提案されている拡張データサービスの規定によれば、標準化された追加データは垂直ブランキングインタバルのフィールド2の21行に供給可能である。この推奨実務には、2つのクローズドキャプション用フィールド、2つのテキストモードフィールド、及び、拡張データサービスが含まれる。拡張データは、他の情報と共に、プログラム名、プログラム長さ、プログラムチャネル数における長さ、ネットワークの所属、テレビ局コールサイン、UCT(協定世界時)時刻、時間帯、及び、サマータイムの使用を含む。従って、テレビ局コールサインを利用することにより、チャネルマップ復号器は、ソースマップパケットを用いて対応するGCH番号を決定し、そして、ほとんど同じ方法において、上記のホストスケジュールパケットを用いる方法と殆ど同じ方法において付加的チャネルマップペアを確立することが出来る。
CMSマトリックスの解は2つ以上のチャネルマップに帰着する状態が起きることが有り得ることを理解されたい。これらの状況において、チャネルマップ識別過程を完了させるためにはより多くのチャネルマップ情報が要求される。この問題を解決するためには、ホストスケジュールパケット及びXDSデータの両方を評価するようにチャネルマップ復号器をプログラムすることにより自動化されたCMSマトリックスの解を求める継続レートを増大することが出来る。その代りに、物理的ホストの個数またはXDSデータを持つチャネルの個数を増大することが出来る。勿論、全てのチャネルが物理的ホストとして指示された場合には、チャネルマップ全体は、全ての入手済みチャネルマップペアを収集することによって作成可能なはずである。各テレビジョンサービスに対して当該チャネルマップを明白に送る必要はないはずである。極く稀れな例として、チャネルを作成することによってCMSマトリックスを解くことが出来ない場合には、CMSマトリックスをテレビジョンモニタに呈示し、そして、該等するチャネルマップを視聴者によって手動で選定することが出来る。その代りに、特定のテレビ局、即ち、HBOに同調させることが視聴者に要求されることが有り得る。そうすれば、ソースマップから当該テレビ局に関するGCH番号を抽出し、そして、当該番号を同調テレビジョンチャネルに相互関係付けることによって、チャネルマップ復号器は追加チャネルマップペアを確認することができる。CMSマトリックスにおける1つの単一チャネルマップを識別するために充分な個数のチャネルマップペアが確立されるまで付加チャネルの同調を実施することにより、この過程を継続することができる。
前述の例において、1つのOTA放送者が当該地理的地域全体にサービスを提供し、そして、チャネルマップ識別子はホストIDから直接算定可能である。ただし、一例としての地理的領域が複数のOTA放送者によってサービスされる場合には、上記の複数ケーブルチャネルマップに関して説明した場合と殆ど同じ方法においてCMSマトリックスの解を求めることが必要である。1つの単独OTA放送者によってサービスされる1つの地域に対してCMSマトリックスが存在するかどうかを決定するためにチャネルマップ選択パケットに相談する過程を回避するには、当該ホスト割当パケットにマルチOTAビットを含ませることが望ましい。この概念を用いた一例としてのホスト割当パケットを表の形で図15に示す。郵便番号90210において作動し、1つのOTA放送を受信中のチャネルマップ復号器は、この場合の論理レベル「0」である当該マルチOTAビットを調べることにより当該地域が1つの単独OTA放送者によってサービスされていることを決定し、そして、チャネルマップ選択パケットに相談することなしに当該ホストIDからのチャネルマップ識別子算定を開始することが可能であることがこの図から明白である。これとは逆に、郵便番号95670において作動し、1つのOTA放送を受信中のチャネルマップ復号器は、当該地域に2つ以上のOTA放送者が存在することを示すマルチOTAビットに関する1つの論理レベル「1」を検出するはずである。従って、当該チャネルマップ復号器は、当該チャネルマップをダウンロードする以前にCMSマトリックスの解を求めるために、当該チャネルマップ選択パケットに相談することが必要である。
図16において、本チャネルマップ復号器の好ましい実施例の電気的構成図を示す。チャネルマッピング機能を実現するために、以後「チャネルマップ化マイクロコントローラ」と称する1つの単一チップ8ビットマイクロコントローラ200を用いることが好ましい。チップコアは、例えば、512バイトの内部RAM、12KバイトのROM、及び、VBI復号器を備えたモトローラ製68HC05CCVのようなマイクロプロセッサである。このチップは任意のVCR又はテレビジョンに埋め込むことも可能である。その代りに、チャネルマップ復号機能を実現し、そして、当該システムがVBI復号器を有することを条件に、VCRまたはテレビジョンにおける既存のマイクロコントローラにコード化することも可能である。
チャネルマップ化マイクロコントローラ200は、上記の全てのチャネルマッピング機能を遂行するようにコード化される。従って、テレビジョン受像機またはVCRの製造業者は、チャネルマップ化マイクロコントローラ200を単にそれらのシステムに挿入し、既存のマイクロコントローラ202とチャネルマップ化マイクロコントローラ200との間の交信を確立し、特定の制御プロトコルをコード化するだけが必要である。一旦セットすると、チャネルマップ化マイクロコントローラ200は、現存、或いは、メインマイクロコントローラ202の完全な制御の下に作動する。チャネルマップ化過程が完了すると、チャネルマップ化マイクロコントローラは、内部記憶装置(図示せず)に記憶するためにチャネルマップとクロックをメインマイクロコントローラ202に転送し、そして、それ自体の内部記憶装置(図示せず)をクリアする。最終的なチャネルマッピング情報をメインマイクロコントローラ202に記憶することにより、チャネルマップ化マイクロコントローラが必要とする記憶量を最小限にすることが出来る。
メインマイクロコントローラ202は、同じくモトローラ製68HC05CCVであることが好ましい。この構成において、2つのマイクロコントローラは、標準4ピン直列周辺インタフェース(「SPI」)バス204を介して特定プロトコルとインタフェースすることができる。SPIは、数個のSPIマイクロコンピュータ、或いは、SPIタイプの周辺装置を相互接続可能にするためにモトローラ製マイクロコントローラによって使用されるインタフェースである。SPIバス204は、データ伝送のための個別のラインとクロックのための個別のラインを有する。SPIシステムは、1つのマスタマイクロコントローラと共に作動して1つ又は複数のスレーブを制御するように設計されているので、チャネルマッピング機能にとって特に魅力的である。理論的には、マイクロコントローラ202、チャネルマップ化マイクロコントローラ200、及び、その他の周辺デバイスは、当該チャネルマップ化マイクロコントローラ200がスレーブデバイスの1つであるような単一マスタ複数スレーブシステムとして構成可能である。SPIバスの詳細な仕様は、Motolora社からの「MC68HC05/7OSCCV‐製品仕様」に開示済みであり、その殆ど全文が参照文献としてここに明白に組み込まれている。
メインマイクロコントローラ202は、VHF/UHF同調器206の同調制御を提供する。当該技術分野におけるあらゆる従来の同調器であって差し支えない同調器206は、一般に、テレビジョン信号を受信するために同調器206に前置されるRF増幅器208と共に実現される。RF増幅器208は良好な雑音指数性能を有する初期増幅を提供するべきである。RF増幅器208の出力は、ミクサ210における可変局部発振器(LO)信号によって中間周波数(IF)へ下方変換される。ローパス狭帯域フィルタ212は、選定されたチャネルの差周波数(IF周波数)が通過するようにミクサ210の出力において接続される。ローパス狭帯域フィルタ212の出力は、IF搬送周波数からベースバンドビデオ信号を抽出するためにIF復調器214に結合される。
適当な同調器の一例は、フィリップスコンポネント社製のFI1236同調器である。メインマイクロコントローラ202は、インター‐IC又はI2C‐バスを介してFI1236同調器とインターフェイスするようにプログラムされ得る。I2C‐バスは、Phillips Components社によって所有かつ許可済みの2方向2ワイヤバスである。2本のワイヤは、メインマイクロコントローラ202と同調器206との間で同調情報を伝達するための直列データラインと直列クロックラインを有する。
FI1236同調器は、1つの単一プリント回路盤上に一緒に設置されたRFセクションとIFセクションを有する。従って、同調、下方変換、及び、復調は同一パッケージにおいて遂行可能であるので、電子工学的な最適パッケージ化が達成できる。同調と帯域幅の切り換えは、可変局部発振器を制御するために従来のデジタルプログラム化位相ロックループ同調システムによって遂行される。
同調器206の出力における選定済みチャネルは、チャネルマップ化マイクロコントローラと同期化パルス抽出器216に結合される。同期化パルス抽出器は、合成ベースバンドビデオ信号の濾波を提供し、水平および垂直同期化パルスを個別出力に通過する。水平および垂直同期化パルスは、チャネルマップ化マイクロコントローラ200に結合される。同期化パルスは、チャネルマップ化マイクロコントローラ200をベースバンドビデオ信号に同期化する。同期化パルス抽出器は、例えば、一例として、Sanyo Semiconductor社製LA7218のような、当該技術分野において公知のあらゆる従来のデバイスであっても差し支えない。
同期化パルス抽出器の出力における水平同期化パルスは、水平同期化パルスの安定性を決定するために、同様に検出器218に結合される。水平同期化パルスの安定性を決定することにより、メインマイクロコントローラ202は、テレビ局が、当該同調器206によって選定されたRFスペクトルにおける特定チャネルに割当て済みであるかどうかを決定することができる。この決定は、メインマイクロコントローラ202によって、OTA、ケーブルレディ信号、または、ケーブルボックス信号を識別するために使用することができる。
検出器218は、当該技術分野において公知のあらゆる従来のデバイスであっても差し支えない。検出器218を作成するためのコスト効果的な方法は、再トリガ可能な単発デバイスを用いる。単発の時定数は、テレビ局に割当てられているチャネルに同調器が同調している場合に単発出力がトリガされた状態を維持するように、水平走査レートよりも長い期間になるように設定される。換言すれば、テレビジョン受像機がテレビ局に同調されている場合、単発は時間切れ以前に水平同期化パルスによって連続的に再トリガされるので、水平同期化パルスは安定しており、単発出力は実質的に一定出力電圧に維持される。これとは逆に、同調しているチャネルがテレビ局に割当てられたチャネルでない場合には、水平同期化パルスは非同期化され、結果として、単発出力は任意にタイムアウトする。従って、メインマイクロコントローラ202は、一定電圧に関して単発出力を単純に監視することによって、現在同調しているチャネルが、テレビ局が割り当てられているチャネルであるかどうかを決定できる。
システムをユーザーが制御するために遠隔制御ユニット220が提供されることが好ましい。遠隔制御ユニット220は、ユーザーコマンドに応答してメインマイクロコントローラ202のIR検出器(図示せず)に向かい広帯域IR信号を放出する赤外線(「IR」)送信器を備える。遠隔制御ユニット220は、ユーザーがユニットのキーを押すだけで、チャネルマップ化機能の選定を可能にする。チャネルマップ化選択信号は、IRインタフェースを経てメインマイクロコントローラ202に伝送され、内部記憶装置に記憶されているチャネルマップ化プログラムを開始する。
チャネルマップ化プログラムは、図17−19のフローチャートを参照することにより最もよく理解される。図17において、一旦チャネルマップ選択300が視聴者によって実施されると、メインマイクロプロセッサは、テレビジョンモニタに視聴者が郵便番号302を入力することを促す。一旦、郵便番号がIRインタフェースを介してメインマイクロコントローラに順調に伝送されると、メインマイクロコントローラは、テレビジョン伝送ソース検出304ルーチンに入る。メインマイクロコントローラが、テレビジョン伝送ソースがケーブルボックス信号306であることを決定した場合には、当該技術分野における公知の方法によって使用中のケーブルボックスと互換性を有するIRコード308を設定するために、メインマイクロコントローラに記憶されている1組のIRコードが、RFブラスタ(図示せず)を介してケーブルボックスにおけるIR検出器(図示せず)に伝送される。この過程は、メインマイクロコントローラがケーブルボックスにおける同調器を制御し、チャネルマッピング情報を位置決めする目的でRFスペクトルをスイープ可能にするために必要である。一旦、当該IRコードがケーブルボックスにロードされるか、或いは、その代わりに、テレビジョン伝送がOTA放送またはケーブルレディ信号であるかをメインマイクロコントローラが決定した場合には、メインマイクロコントローラはチャンネルマップのダウンロードルーチン310に入る。一旦、チャネルマップがダウンロードされると、メインマイクロコントローラは同調器の制御を視聴者へ引き渡す。
チャネルマップは、当該チャネルマップ復号器によって連続的に更新されることが好ましい。一旦、最初のチャネルマップの記憶装置へのダウンロードが完了すると、チャネルマップ復号器は待機312モードに入る。所定時間の後で、チャネルマップ復号器は、テレビジョン受像機が使用中314かどうかを決定する。テレビジョン受像機が現在使用中である場合には、チャネルマップ復号器は、待機312モードに再び入る。テレビジョン受像機が使用中でない場合に限り、チャネルマップ化情報に関してテレビジョンチャネルが走査されることによって視聴者を妨害しないために、チャネルマップ復号器はチャネルマップ化グプログラムの実行を繰り返す。
図18において、テレビジョン伝送ソース検出304ルーチンに関するフローチャートを示す。
当該プログラムは、最初のチャネルを選択し、そして、I2Cバスプロトコルを有する最初のチャネルを表す出力を生成するチャネル初期化400ルーチンから開始する。最初のチャネルは、一例としてのロサンゼルス地域におけるチャネル3のようなローカルVHFケーブルチャネルであることが好ましい。既に説明した実施例において、CH3/CH4スイッチ222(図16参照)はテレビジョンシャーシに取付けられ、ローカルVHFケーブルチャネルを識別するためにメインマイクロコントローラに結合される。CH3/CH4スイッチ222は、視聴者により手動で設定される。
次に、プログラムは、水平同期化パルス安定度402ルーチンへ進み、ここで、水平同期化パルスが時宜を得て安定しているかどうかを決定するために、入力信号が監視される。上述した実施例において、単発出力からの入力信号が、前以て決定された所定期間中、一定電圧レベルである場合には、安定した水平同期化パルスが検出される。入力信号上にランダムパルスが検出された場合には、メインマイクロコントローラは、水平同期化パルスが不安定であり、従って、テレビ局がこのチャネルに割当てられていないことを決定する。ローカルVHFケーブルチャネル上にテレビ局が不在であることに基づき、メインマイクロコントローラは、テレビジョン伝送がOTA放送404であることを決定する。安定した水平同期化パルスが検出された場合には、テレビジョン伝送がOTA放送でないので、プログラムはチャンネル走査406ループに入り、ここで、特定のテレビジョン伝送内に割当てられたテレビ局の個数を決定するために、VHF及び低バンドUHFチャネル、好ましくはチャネル2−29が順次走査される。ただし、当該技術分野における熟達者であれば、任意の順序でVHF及び低バンドUHFチャネルを走査することによってチャンネル走査406ループが実現可能であることを理解するはずである。チャネル走査406ループは次に示すルーチンを含む。
チャネル選択408ルーチンに入り、ここで、以前に選定されなかった最も低い周波数バンドを持つチャネルが選定され、標準I2Cバスプロトコルにおいて出力される。水平同期化パルスが安定しているかどうかを決定するために、水平同期パルス安定度410が監視される。安定した水平同期化パルスは、選定されたチャネルにテレビ局が割当てられていることを示す。チャネル初期化400ルーチンに際して最初にクリアされる累算器412ルーチンはチャネル走査406ループ期間中に安定した水平同期化パルスを有するチャネルの個数を累算する。比較414ルーチンに入り、ここで、累算器412ルーチンによる決定に従い、特定のテレビジョン伝送におけるテレビ局割当の個数とスレショルド数とが比較される。この種のテレビ局割当がスレショルド数を超過した場合には、当該プログラムは、チャネル走査406ループから退場し、そして、テレビジョン伝送がケーブルレディ信号416であることを決定する。この種のテレビ局割当がスレショルドを超過しない場合には、全てのVHF及び低バンドUHFチャネルがチャネル走査406ループにおいて選定済みであるかどうかを決定するために、メインマイクロコントローラは、チャネル走査継続418ルーチンに入る。全てのチャネルが選択済みでない場合には、チャネル走査継続418ルーチンは、プログラムをチャネル選択408ルーチンに分岐させる。逆に、全てのチャネルが選択済みである場合には、プログラムは、チャネル走査406ループから退場し、そして、テレビジョン伝送がケーブルボックス信号であることを決定する。
理論上は、一旦、安定した水平同期化パルスがチャネル走査406ループにおいて検出された場合には、ケーブルボックスのベースバンドビデオ信号出力は、一例としてのロサンゼルス地域におけるチャネル3のような、1つの単一固定チャネルにおいて変調されるので、テレビジョン伝送はケーブルボックス信号ではないことを決定することができる。ただし、或る種の実用的な考察によれば、検出精度を上げるためにはスレショルド数は更に大きい数でなくてはならないことが判明している。
第一に考察しなければならない問題は、スレショルド数が、OTA放送妨害の影響を最小限にするために充分なだけ高いことを保証することである。VHFバンドを占有するOTA放送は、ケーブルレディ信号とケーブルボックス信号とを確実に識別するための真の問題を提示する。これは、主として、結果的に合成ビデオ信号をシステムへ寄生結合するVHF伝送のパワーレベルに起因する。勿論、この問題を回避するために既知の濾波および遮蔽技術を実行し、それによって、スレショルド数を1まで下げることが可能である。ただし、これらの技術は幾分複雑であり、当該システム全体のコストを、それ以上は経済的に実現不可能な点まで押し上げ兼ねない。従って、この妨害可能性を補償するためにケーブルチャネルを走査する際に必要とされる安定した水平同期化パルスのスレショルド数を単純に引き上げる方が一層慎重な方法である。既に説明した実施例において、ケーブル信号がケーブルボックス信号であるということを決定するために最適の安定した同期化パルス個数は6個以下である。
一旦、当該視聴者が加入している特定のテレビジョンサービスが決定され、そして、該当する郵便番号が記憶装置に入力されると、チャネルマップ復号器は、物理的ホストから伝送された当該チャネルマップを位置決めし、そして、ダウンロードするための準備が整った状態にある。この過程は、メインマイクロコントローラに記憶されているチャネルマップのダウンロードルーチン310によって実行される。図19において、メインマイクロコントローラは、最初のチャネルを選定し、そして、I2Cバスのプロトコルを有する最初のチャネルを表す出力を生成するチャネル初期化500ルーチンに入る。一旦、選定されたチャネルが同調されると、メインマイクロコントローラは、チャネルマップ化マイクロコントローラに、SPIバスを介して、データに関してVBI探索502を命令する。当該チャネルマップ化マイクロコントローラが、VBIにおける一切のデータを位置決めすることができない状況の下においては、当該メインマイクロコントローラは、VBIデータを探索するためにチャネル走査ルーチン503に入る。
一旦、チャネル走査ルーチン503が呼び出されると、メインマイクロコントローラは、同調器をその次のチャネルに同調504させ、そして、チャネルマップ化コントローラは、新規に選定したチャネルにおいて別のVBI探索506を遂行する。ただし、メインマイクロコントローラは順次チャネルを走査することが好ましいが、当該技術分野における熟練者であれば、任意の順序でチャネルを走査しても差し支えないことを理解するはずである。
チャネルマップ化マイクロコントローラがVBIにおいてデータを検出した場合には、チャネル初期化500ルーチンの後か、或いは、同調器が異なるチャネル504に同調した後において、当該チャネルマップ化マイクロコントローラは、データがチャネルマップ化情報508であるかどうかを決定する。これは、当該チャネルマップ化マイクロコントローラが、適切なデータパケットフォーマット、即ち、起動及び停止コードとチェックサムの確認を含む妥当性検査過程を開始することを必要とする。VBIデータがチャネルマッピング情報であることをチャネルマップ化マイクロコントローラが決定した場合には、チャネルマップ化マイクロコントローラはホストスケジュールパケット位置決め510、及び、現行GCH番号記録512を試行する。続いて、チャネルマップ化マイクロコントローラは、ホスト割当てパケットの位置決め514を試行する。一旦、ホスト割当パケットが位置決めされると、チャネルマップ化マイクロコントローラは、その郵便番号に関連するホストIDを探索し、そして、順調に位置決めした場合には、当該マイクロコントローラは当該ホストIDを記録し、そして、付属マルチOTAビット516を記録する。一旦、ホスト割当パケットが探索され、該等する情報が記憶装置に記憶されるか、或いは、その代わりに、チャネルマップ復号器が、VBI508でチャネルマッピング情報が無いことを決定した場合には、当該チャネルマップ復号器は、あらゆるXDSデータ518を位置決めし、そして、見付かったあらゆるXDSデータ520を記録するためにVBIのフィールド2の21行を監視する。
一旦、ホスト割当表からの1つ又は複数のホストID及びXDSデータが記憶装置に記録されると、チャネルマッピング情報またはXDSデータに関して残りのチャネルを走査するためにチャネルマップ復号器はチャネル走査503ルーチンに戻って入る。当該メインマイクロコントローラは、全てのチャネルの走査が完了したかどうかを決定する522。RFスペクトル内の全てのチャネルの走査が完了していない場合には、当該チャネルマップ復号器はその次のチャネル504に同調する。これとは逆に、全てのチャネルの走査が完了している場合には、当該チャネルマップ復号器は、チャネル走査ルーチン503から退場する。
チャネルマップ化情報及びXDSデータに関して全てのチャネルの走査が完了した後における最初の問合せは、複数のホストID524の識別が完了したかどうかである。ただ1つのホストIDが検出された場合には、当該チャネルマップ復号器は、当該ホストIDによって識別された論理ホストに同調526する。これとは逆に、複数のホストIDが検出された場合には、当該視聴者の特定郵便番号に割当てられた最高優先順位のホストIDを決定するために、当該チャネルマップ復号器は、ホスト調停528ルーチンを実行する。一旦、最高優先順位のホストIDが順調に調停された場合には、当該チャネルマップ復号器は、最高優先順位の論理ホストに同調530する。
一旦、該当する論理的ホストに同調した場合には、当該チャネルマップ復号器は、クロックパケット及び時間帯パケットの位置決め531及びUTCクロックダウンロード及び時刻調節533を試行する。次に、当該チャネルマップ復号器は、ソースマップパケットの位置決め532、及び、記憶装置へのソースマップのダウンロード534を試行する。当該チャネルマップ復号器がOTA放送536を識別し、そして、マルチOTAビット538が、当該視聴者の郵便番号における1つの単−OTA放送者を示す状況においては、チャネルマップ識別子540はホストIDから算定され得る。他方、当該チャネルマップ復号器がケーブル伝送536または当該地域において複数のOTA放送者を検出した場合には、当該チャネルマップ復号器は、チャネルマップ選択パケット位置決め540及び当該視聴者の特定郵便番号に関する複数のチャネルマップ542が存在するかどうかの決定を試行する。複数のチャネルマップが検出される場合には、当該チャネルマップ復号器は、当該チャネルマップ選択パケットからCMSマトリックスの抽出544を実施し、そして、CMSマトリックスの解を求めること546を試行する。CMSマトリックスの解が求められない場合には、当該チャネルマップ復号器は、更に、CMSマトリックスの解を求めること550を試行するために、ソースにおいて任意のXDSに関するGCH番号の探索548を実施する。フローチャートのこの点において、CMSマトリックスの解を求めることを保証するために、適当な個数の物理的ホストまたはXDSデータを伝送するチャネルを用いることが入念に意図されている。ただし、当該チャネルマッピング情報及び記憶装置に記憶されているXDSデータに基づいて解が確認できない状況においては、CMSマトリックスがテレビジョンモニタ上にディスプレイされ、そして、ユーザーは、ユーザー選択552を実施するように促される。
CMSマトリックスを解く方法とは無関係に、当該チャネルマップ復号器は、結果として得られるチャネルマップ識別子554を記録し、そして、記憶装置へチャネルマップをダウンロード556する。当該チャネルマップ復号器が1つの単一チャネルマップを検出した542場合には、チャネルマップ識別子550は、チャネルマップ選択表、及び、CMSの解なしにダウンロードされた556チャネルマップから直接記録することが可能である。最後に、当該チャネルマップ復号器が、ホストID540からチャネルマップ識別子を直接算定できる場合には、当該チャネルマップは、チャネルマップ選択パケットには一切相談することなく、ダウンロード556可能である。一旦、チャネルマップがダウンロードされると、RFスペクトルにおけるチャネル割当とテレビ局のコールサインの間にマッピングを提供するために、当該チャネルマップ復号器はソースマップをチャネルマップに統合558する。
以上の説明から、本発明は、チャネルマップのダウンロードを自動化するために、システム及び方法が要求する即座の必要性を満足させることが明白である。本チャネルマッピングシステムの特徴は、本発明の精神または本質的属性から逸脱することなしに、他の特定の形において具体化可能であり、そして、多種多様な電気通信サービスと共に用いることが可能である。従って、本実施例は、全ての点において例証的であって、制限的でなく、本発明の適応範囲を示すために前述の説明でなくて添付請求の範囲に従って設定された参照基準であるとみなされることを意図するものである。