JP2014065677A - トラボプロストを含有する安定な水性組成物 - Google Patents

トラボプロストを含有する安定な水性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱に対して不安定で分解され易いトロボプロストを有効期間にわたって安定して維持できる水性組成物を提供すること。
【解決手段】 下記(1)〜(4)を備えた水性組成物によって達成される。
(1)トラボプロストを有効成分とし、その組成において、
(2)エデト酸塩類、および、
(3)非イオン性界面活性剤を含有し、
(4)眼刺激性防腐剤のうちベンザルコニウム塩化物を含有しない、
ことを特徴とする熱に対して安定な水性組成物。
【選択図】 図1

Description

本発明は、眼圧降下剤や緑内障治療剤に使用され得る安定なトラボプロスト含有水性組成物に関する。より詳しくは、エデト酸塩類、非イオン性界面活性剤およびホウ酸系緩衝剤を一定の割合で含有することにより、該水性組成物中に含まれるトラボプロストの熱による分解が抑制され、安定化されたトラボプロスト含有水性組成物およびその安定化方法を提供することに関する。
さらに本発明は、前記組成物を高眼圧症や緑内障治療用の点眼剤とて使用する患者の眼に対する障害のリスクを軽減するとともに、その使用に際して角膜上皮障害の原因となるような眼刺激性防腐剤であるベンザルコニウム塩化物を含有しなくても、開栓後も無菌状態を確保し得る無菌点眼容器に充填することによって、点眼時の刺激を低減できる高眼圧症や緑内障治療用のトラボプロスト含有医薬製剤を提供することに関する。
プロスタグランジンは多価不飽和脂肪酸由来の生理活性物質であり、重要な薬理学的、生理学的作用を有することが知られていることから、種々の誘導体が合成され、医療用として様々な治療剤が開発されている。
例えば、プロスタグランジンの誘導体であるプロスタグランジンFは、眼圧降下剤や緑内障治療剤などの眼科領域の医薬物質として、その有用性は周知である。
プロスタグランジンFの代表例として、13,14−ジヒドロ−フェニル−18,19,20−トリノール−PGFイソプロピルエステル(一般名:ラタノプロスト)はキサラタン(商標)点眼液、16−(3−トリフルオロメチルフェノキシ)−17,18,19,20−テトラノール−PGFイソプロピルエステル(一般名:トラボプロスト)はトラバタンズ(商標)点眼液、17−フェニル−18,19,20−トリノール−PGFN−エチルアミド(一般名:ビマトプロスト)はルミガン(商標)点眼液として、また、13,14−ジヒドロ−15−ケト−20−エチル−PGFイソプロピルエステル(一般名:イソプロピルウノプロストン)はレスキュラ(商標)点眼液が挙げられ、いずれも高眼圧症や緑内障治療用の医薬品として既に市販されている。
一般的な高眼圧症は、眼の内部の圧が正常な範囲より高い状態を表すのに使用され、例えば、過剰な房水の産生、または眼から房水を排出させる経路の妨害のために生じる。この状態では、視力の変化または眼の構造の損傷は検出されず、より重篤な緑内障とは区別して使用される。
長期の、または深刻な高眼圧症は、時には緑内障に移行し、その結果視神経を損傷して視力を失う原因となる。
高眼圧症、緑内障の治療措置の方法は、眼内圧をより低くするための薬(点眼薬等)の処方から始まる。
プロスタグランジンの誘導体であるプロスタグランジンFは、高眼圧症や緑内障治療用の一般的な活性成分である。それらは、前眼房からの房水の排出速度を高めることにより効果を発揮する。しかしながら、プロスタグランジンは水への溶解性が非常に低く、しかも一般的に熱や光に対して不安定である。そのため、市販の点眼薬は、活性成分のレベルを医薬の有効期限にわたって有効に維持するよう溶解され、かつ、安定化されなければならない。
これらの不安定さを解決するために、安定化する方法が種々試みられている。
例えば、トラボプロストやラタノプロスト等を含むプロスタグランジン製品を安定化するために、薬学的に許容可能な界面活性剤を含有し、さらにポリプロピレン容器に充填することにより、内容物のプロスタグランジンの分散性や容器内部への吸着を防止し、安定なプロスタグランジン製品を提供する方法(特表2002−520368)が開示されている。この文献は、複数の材質の容器において主剤の安定性を比較し、特定の材質の容器において主剤が比較的安定であることをその効果とするものであり、主剤自体の安定化をその効果とするものではない。また、その効果を示すための試験では、保存剤が使用されている。
プロスタグランジンの化学的安定性を高めるために効果的な量のポリエトキシ化されたソルビトールのアルカン酸エステルを使用する方法(特表2008−528490)が開示されている。この文献は、ポリエトキシ化されたソルビトールのアルカン酸エステルによる安定化をその効果とするものである。また、その効果を示すための試験では、保存剤が使用されており、ポリオキシエチレンヒマシ油、エデト酸、およびホウ酸が使用されていない。
プロスタグランジン類の安定化のために、一定量のホウ酸、POE系非イオン界面活性剤、およびアミノカルボン酸を含有させる組成物の開示がある(特開2008−189567)。この文献は、一定量のホウ酸、POE系非イオン界面活性剤、およびアミノカルボン酸を含有する組成物による有効成分の安定化をその効果とするものである。また、その効果を示すための試験では、ラタノプロストとイソプロピルウノプロストンが使用されているのみであり、トラボプロストについてはその効果が示されていない。
ラタノプロスト、イソプロピルウノプロストン、トラボプロスト、ビマトプロストの分解抑制のために、動物油および/または中鎖脂肪酸トリグリセリド、ならびにポリビニル化合物、水溶性セルロース化合物、および多糖類から選ばれた少なくとも一種を含有させる医薬組成物の開示がある(特許第4762718号)。この文献は、動物油および/または中鎖脂肪酸トリグリセリド、ならびにポリビニル化合物、水溶性セルロース化合物、および多糖類から選ばれた少なくとも一種からなる医薬組成物による主剤の分解抑制をその効果とするものである。また、その効果を示すための試験では、ラタノプロストとイソプロピルウノプロストンが使用されているのみであり、トラボプロストについてはその効果が示されておらず、さらに保存剤が使用されている。
プロスタグランジンの貯蔵安定化のために、ポリエトキシ化ひまし油を含有させる組成物の開示がある(特許第3631255号)。この文献は、ポリエトキシ化ひまし油による主剤の貯蔵安定化をその効果とするものである。また、その効果を示すための試験では、トラボプロストについてはその効果が示されておらず、さらに保存剤が使用されている。
特表2002−520368号公報 特表2008−528490号公報 特開2008−189567号公報 特許第4762718号公報 特許第3631255号公報
トラボプロストは、ラタノプロスト、イソプロピルウノプロストンまたはタフルプロスト等と同様に熱に対して極めて不安定でしかも分解され易い。そのため、特に室温での保存において、活性成分のレベルを該トラボプロスト含有医薬製剤の有効期限にわたって有効に維持するように安定化されなければならない。
そこで本発明者らは、これら問題の解決策に注目し、熱に対して不安定な薬理活性を有するトラボプロストにエデト酸塩類、非イオン性界面活性剤およびホウ酸系緩衝剤をそれぞれ所定の割合で配合して水性組成物としたときに、意外にも該水性組成物の熱に対する安定性が顕著に改善され、室温での長期間保存が可能になったことを見出して、本発明を完成するに至ったのである。
ここでいう非イオン性界面活性剤とは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、エチレンジアミンのポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンブロックコポリマー付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンヒマシ油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン誘導体類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類等が挙げられるが、それらに限定されない。
さらに本発明者らは、該水性組成物を高眼圧症や緑内障治療用の点眼剤とて使用する患者の眼に対する障害のリスクを軽減するとともに、その使用に際して角膜上皮障害の原因となるような眼刺激性防腐剤のうち、ベンザルコニウム塩化物を含有しなくても、開栓後も無菌状態を確保し得る無菌点眼容器に充填することによって、点眼時の刺激を低減できることを見出したのである。
なお、前記水性組成物を無菌点眼容器に充填しない点眼剤とする場合は、ベンザルコニウム塩化物以外の眼刺激性防腐剤を、その含有量が角膜上皮障害を発生させない程度の量以下で含有することができる。
ここでいうベンザルコニウム塩化物以外の眼刺激性防腐剤としては、ベンゼトニウム塩化物、クロロブタノール、タウリン、チメロサール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、エタノール、l-メントール、dlカンフル、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、クロルヘキシジングルコン酸塩、ジブチルヒドロキシトルエン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ユーカリ油、硫酸オキシキノリン、安息香酸およびそれらの塩、パラオキシ安息香酸エステル類、ソルビン酸およびそれらの塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、プロスタグランジンFであるトラボプロスト含有の水性組成物にエデト酸塩類、非イオン性界面活性剤およびホウ酸系緩衝剤を所定の割合で配合することにより、該水性組成物の熱安定性を改善し、室温での長期間保存を可能としたことを特徴とする。
こうして、上記課題を達成するための水性組成物は、トラボプロストにエデト酸塩類および非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする。
上記発明において、さらにホウ酸系緩衝剤を含有することが好ましい。
また、エデト酸塩類はエデト酸ナトリウムであり、非イオン性界面活性剤はポリオキシエチレンヒマシ油および/またはモノステアリン酸ポリエチレングリコールであり、さらにホウ酸系緩衝剤はホウ酸またはその塩であることが好ましい。
トラボプロストの濃度が0.001%〜0.007%のときに、エデト酸ナトリウムの濃度が0.01%〜0.15%であることが好ましい。また、トラボプロストの濃度が0.001%〜0.007%、エデト酸ナトリウムの濃度が0.01%〜0.15%のときに、ポリオキシエチレンヒマシ油の濃度が0.1%〜5%であることが好ましく、さらにホウ酸の濃度が0.1%〜2%であることが好ましい。
また、トラボプロストの濃度が0.001%〜0.007%、エデト酸ナトリウムの濃度が0.01%〜0.15%のときに、モノステアリン酸ポリエチレングリコールの濃度が0.1%〜3%であることが好ましく、さらにホウ酸の濃度が0.1%〜2%であることが好ましい。
これら配合物の濃度は、配合物を組み合わせてなる水性組成物の安定化に好ましい。
上記の濃度において、pHが5.0〜8.0に調整されていることが好ましい。
上記水性組成物は、点眼剤または洗眼剤であることが好ましい。
該水性組成物が点眼剤であって、開栓後も内容液剤を無菌状態に確保しうる無菌点眼容器に充填され、実質的に眼刺激性防腐剤といえるベンザルコニウム塩化物を配合しないことが好ましく、あるいは無菌点眼容器に充填しない通常の点眼剤とする場合は、ベンザルコニウム以外の防腐剤を角膜上皮障害を発生させない程度の量以下で含有してもよい。
また、前記無菌点眼容器の構造については、後に詳述する。
本発明によれば、トラボプロストを含有する水性組成物を熱に晒しても、pH、浸透圧比、含量、性状のいずれにおいても変化がなく、安定した水性組成物とすることができるので、該水性組成物を点眼剤のほか、洗眼剤としても適宜応用することができる。
特に、トラボプロストを有効成分として含有する高眼圧症、緑内障の治療用点眼剤としたときに、該トラボプロストの薬効を安定に持続させることができるから、高眼圧症、緑内障の眼疾患の治療に対し高い効果作用を得ることができる。
pH試験の結果を示すグラフである。 浸透圧比試験の結果を示すグラフである。 含量試験の結果を示すグラフである。 フィルター付き吐出容器のシール時の要邦断面図である。 同容器のシール開放時の要邦断面図である。 同容器における栓体を示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。 別形態のフィルター付き吐出容器のシール時の要邦断面図である。 同容器のシール開放時の要邦断面図である。 同容器における栓ホルダーを示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶ。
本発明において用いるエデト酸塩類としてはエデト酸ナトリウムが好ましく、非イオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンヒマシ油および/またはモノステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましく、また、ホウ酸系緩衝剤としてはホウ酸が好ましい。
こうして、本発明に係る水性組成物は、トラボプロスト、エデト酸類、非イオン性界面活性剤、ホウ酸緩衝剤を所定の割合で配合してなることを特徴とする。
このとき、トラボプロストの濃度が0.001%〜0.007%であることが好ましく、さらに0.002%〜0.006%であることが好ましく、さらに0.003%〜0.005%であることが好ましい。
前記トラボプロストの濃度としたときに、エデト酸ナトリウムの濃度が0.01%〜0.15%であることが好ましく、さらに0.05%〜0.13%であることが好ましい。
また、前記トラボプロストの濃度とエデト酸ナトリウムの濃度のときに、ポリオキシエチレンヒマシ油の濃度が0.1%〜5%であることが好ましく、さらに0.3%〜2%であることが好ましい。
また、前記トラボプロストの濃度とエデト酸ナトリウムの濃度のときに、モノステアリン酸ポリエチレングリコールの濃度が0.1%〜3%であることが好ましく、さらに0.3%〜2%であることが好ましい。
ホウ酸の濃度は0.1%〜2%であることが好ましく、さらに0.5%〜1.5%であることが好ましい。
これら配合物の濃度は、配合物を組み合わせてなる水性組成物の安定化に好ましい。
本発明の水性組成物のpHは、通常許容される範囲内であれば特に限定されないが、pH5.0〜8.0に調整することが好ましい。
本発明によって得られる熱に対して安定な水性組成物には、本発明の目的に反しない限りにおいて、他の薬効成分、等張化剤、緩衝剤、pH調整剤等が適宜添加されてもよい。
上記他の薬効成分としては、高眼圧症、緑内障等の眼疾患の治療に有用な他の薬効成分、例えば、プロスタグランジン類、チモロール、ブリンゾラミド、Rhoキナーゼ阻害剤、ブナゾシン、ブリモニジン、アブノーマル・カンナビジオール化合物、EP4受容体作動薬などが挙げられるが、それらに限定されない。
等張化剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、D−マンニトールなどを挙げることができる。これらの等張化剤は単独で用いてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
緩衝剤としては、例えば、酢酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、有機アミン等、あるいはこれらの塩と対応する酸とが挙げられる。これらの緩衝剤は単独で用いてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
pH調整剤としては、例えば、ホウ砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸、酢酸等の酸・塩基類などが挙げられる。これらのpH調整剤は単独で用いてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
本発明によれば、熱に対して不安定なトラボプロスト含有の水性組成物を安定に保つとともに、室温での長期保存を可能とするばかりでなく、従来配合していた眼刺激性防腐剤であるベンザルコニウム塩化物の配合を必要としない。
更に、本発明の水性組成物を高眼圧症や緑内障の治療用点眼剤(この時、高眼圧症、緑内障等の眼疾患の治療に有用な他の薬効成分を配合していてもよい)とする場合、ベンザルコニウム塩化物は角膜上皮障害の原因となるため、配合することは好ましくないことから、開栓後も無菌状態を確保し得る無菌点眼容器に充填した点眼剤として使用することが望ましい。
当該構成とすることにより、通常、配合されている角膜上皮障害性の防腐剤レスの処方(製剤)が可能となる。
無菌点眼容器としては、後に詳述する構造のものを用いることができる。
前記無菌点眼容器は、スクイズ変形可能な有低筒状の胴部の上端に口部が設けられた外層ボトルと、前記外層ボトルの内部に設けられ、該外層ボトルの口部に接続される開口部を有する該外層ボトルから剥離可能な内層袋と、前記外層ボトルの口部に取付けられた吐出ノズルを先端に形成する口栓とを備え、前記外層ボトルには、外層ボトルと内層袋との間に外気を導入するための導入孔が形成されており、前記口栓には内層袋の内部に収容された内容液剤を吐出するための吐出路が設けられ、該吐出路にフィルターが設けられたフィルター付き吐出容器において、前記口栓の吐出路には前記フィルターよりも上流側(容器内)に位置する嵌合部が設けられ、前記外層ボトルの胴部のスクイズ変形により内層袋の内圧が上昇することによって嵌合部から離脱するように該嵌合部に嵌合する栓体をさらに備え、嵌合部に嵌合している栓体によって前記吐出路が閉止され、栓体が嵌合部から離脱した後は内層袋の内部とフィルターとの間で内容液剤が通液状態となるように構成されたフィルター付き吐出容器である。
ここで、フィルターは、細菌(菌の幅:0.2〜10μm)が通過できない細孔(例えば、0.2μm以下)を有するものを使用することが好ましい。
更に、前記無菌点眼容器の特徴として、点眼時、内容液剤を吐出すると、容器内に残存する内容液剤の容量はその吐出面積だけ小さくなり、外層ボトルの内部に設けられた内層袋が該外層ボトルより剥離し、容積変化に合わせて縮小するため、吐出路からの内容液剤に接する空気の吸い込みがないから、外気に混在する細菌や真菌の容器内への侵入を防止できる。
この結果、従来防腐剤の目的で添加されていたベンザルコニウム塩化物の配合をまったく必要としない。
試験例
本発明の効果を確認するために、実施例について行った試験およびその結果を説明する。
下記処方のトラボプロスト0.004%点眼液を処方した。
実施例1は、トラボプロスト0.004%点眼液において、ポリオキシエチレンヒマシ油1.0%、ホウ酸1.0%、トロメタモールおよび等張化剤を適量の処方とし、エデト酸ナトリウムは無配合とした。
実施例2は、トラボプロスト0.004%点眼液において、ポリオキシエチレンヒマシ油1.0%、ホウ酸1.0%、トロメタモールおよび等張化剤を適量に、エデト酸ナトリウム0.1%を配合した。
実施例3は、トラボプロスト0.004%点眼液において、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25)1.0%、ホウ酸1.0%、トロメタモールおよび等張化剤を適量に、エデト酸ナトリウム0.1%を配合した。
実施例1、実施例2および実施例3は、いずれも各処方無菌的に無塵ろ過(0.22μm)して各2.5mLずつ充填した。
なお、試験の条件は以下の通りとした。
1.試料のサンプリング数はn=3
2.保存条件:60±1℃、成り行き湿度
3.測定時期:保存開始時、保存2週間後、保存4週間後
4.測定項目:性状、pH、浸透圧比、定量
Figure 2014065677
<性状試験>
日局・通則、製剤総則に従って試験を行った。
その試験結果を表2に示す。なお、表中括弧を付した数字((1)〜(3))は、各サンプル毎のデータを示す(表3から表5についても同じ)。
Figure 2014065677
上記性状試験の結果から、実施例1、実施例2、実施例3とも性状変化は見られなかった。
<pH試験>
日局・通則、製剤総則に従って試験を行った。
その試験結果を表3および図1に示す。
Figure 2014065677
上記pH試験の結果から、実施例1においてpHが経時的に低下した。一方、実施例2および実施例3においてはpHに変化は見られなかった。
<浸透圧比試験>
日局・通則、製剤総則に従って試験を行った。
その試験結果を表4および図2に示す。
Figure 2014065677
上記浸透圧比試験の結果から、実施例1、実施例2、実施例3とも浸透圧比に変化は見られなかった。
<含量試験>
HPLCにて試験を行った。
その試験結果を表5及び図3に示す。
Figure 2014065677
上記含量試験の結果からわかるように、実施例1において約10%の含量低下が見られたが、実施例2および実施例3では含量低下は見られなかった。
以上の結果より、実施例1、実施例2および実施例3では、エデト酸ナトリウムを含有しない実施例1よりも、エデト酸ナトリウムを含有した実施例2および実施例3のほうが安定である結果が得られ、エデト酸ナトリウムが60℃の苛酷条件のもとトラボプロストの安定性を改善した。
また、実施例2および実施例3の結果より、ポリオキシエチレンヒマシ油を配合したもの、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25)を配合したもののいずれにおいても、含量低下が起きないことが判明した。
このように、本発明の実施形態によれば、トラボプロストを含有する水性組成物を熱に曝しても、性状、pH、浸透圧比、含量のいずれにおいても変化がなく、安定した水性組成物とすることができた。該水性組成物を点眼剤、洗眼剤として応用することができた。
特に、トラボプロストを有効成分として含有する緑内障治療用点眼剤としたときに、該トラボプロストの薬効を持続させることができるから、緑内障の眼疾患の治療に対し高い効果作用を得ることができた。
<無菌点眼容器>
トラボプロストを含有する水性組成物を充填する無菌点眼容器については、下記のものを使用できる。
図4及び図5は、積層剥離ボトルを備える吐出容器として点眼容器1を示している。この点眼容器1は、有底筒状の積層パリソンをブロー成形してなる内外二層構造の積層ボトル2と、該ボトル2のロ部2aに装着されるロ栓3とを備えており、ロ栓3には内容液剤を吐出するための吐出路が設けられている。また、ロ栓3の吐出路内には、フィルター33と、該フィルター33の吐出上流側で初回の吐出時まで吐出路を封止する栓体34とが設けられている。積層ボトル2を倒立させて胴部を押圧によりスクイズすることにより、ボトル2内部の内容液剤(流体)がロ栓3内の吐出路を通って先端ノズル部3aから滴下されるようになっている。
上記積層ボトル2は、外層を構成する外層ボトル21(スクイズボトル)と、内層を構成する内層袋22(流体収容袋)との積層構造とされている。外層ボトル21並びに内層袋22は、ブロー成形直後は、共に円筒状のロ部と、横断面楕円状の胴部とを有する。外層ボトル21は、例えばPETやSBSなどの合成樹脂材により成形することができ、内層袋22は、外層ボトル21に対して容易に剥離する性質を有する合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン)により成形でき、電子線滅菌やγ線滅菌に耐性のある材料であればなお良い。なお、袋22のロ部は、内容液剤の放出用開ロ部を構成し、該袋22の開ロ部は外層ボトル21のロ部に固定的に接続されている。
外層ボトル21は、弾性的にスクイズ変形可能な有底筒状の胴部の上端に、上方に移行するにしたがって徐々に細径する肩部を介して円筒状のロ部が設けられたものである。この外層ボトル21の構造はどのようなものであっても良いが、前後壁部が剛性壁部とされた構成とすることができる。また、外層ボトル21には、外層ボトル21と内層袋22との間に外気を導入するための導入孔(図示せず)を形成する。この導入孔は、上記特許文献2に開示したように外層ボトル21の胴部に設けることが好ましいが、ボトル底部やロ部に設けることも可能である。
内層袋22は、その胴部がフィルム状を呈しており、内容液剤の減少に伴って容易に収縮変形する一方、内容液剤を吐出した後にフィルター33よりも吐出下流側で吐出路の先端ノズル部3a内に残留する内容液剤をフィルター33の上流側に吸い戻すための復元弾性を有している。一方、内層袋22の口部は、胴部に比して比較的厚肉に形成されている
上記ロ栓3は、円筒状の栓ホルダー31と、該栓ホルダー31に外嵌されるカバー32と、上記フィルター33及び栓体34とを備えている。栓ホルダー31の中央は内容液剤の吐出路を形成するように上下方向に貫通している。また、カバー32は円板状の頂部32a(天板部)を有し、該頂部の中央部に上記ノズル部3aが上下方向に貫通するように形成され、このノズル部3aと栓ホルダー31の中央吐出路とによって、内層袋22の内部に収容された内容液を吐出するための吐出路が構成されている。なお、頂部の全体がノズル形状に構成されていてもよい。
栓ホルダー31は、外層ボトル21の口部に外嵌される筒状の基部31aと、該基部31aの内部に一体成形され且つ基部31aよりも小径筒状の内容液導出部31bとからなる。内容液導出部31bはボトルロ部2aに液密状に内嵌されている。内容液導出部31bの上端部には栓体嵌合間部31c(嵌合邦)が上方開放状に形成されている。この嵌合部31cから上方に至るにしたがって栓ホルダー31の内周囲は徐々に乃至段階的に大径となるように形成され、その栓ホルダー31の上端部(下流側端部)に形成された取付凹部(内部空間)に栓体34の弾性支持部35が収容されるようになっている。
カバー32は、栓ホルダー31に上方から外嵌されることにより一体的に組み付けられるものであり、かかる組付け前に頂部32aの下面側にフィルター33を配設しておく。ロ栓3の先端ノズル部3aは、カバー32の中央部に設けられており、フィルター33を通過した内容液剤が先端ノズル部3aから外部に吐出されるようになっている。
上記フィルター33としては、メンブランフィルター、焼結体フィルターや、親水性多孔質平膜や疎水性多孔質平膜など、フィルター33の吐出下流側(容器外)から吐出上流側(容器内)への病原微生物やウィルスの透過を防止し得るものを適宜用いることができる。このフィルター33は、栓体34よりも吐出下流側に配設されており、フィルターの外周縁部が栓ホルダー31の上端部に溶着されている。
上記栓体34は、中央部が下方に若干膨出する円盤状に形成され、上記嵌合部31cに液密に嵌合される。本実施形態では、栓体34を上記嵌合邦31cに上方から押し込むことによって、ボトル保管時や輸送時におけるボトル内圧の多少の上昇や振動では栓体34が嵌合邦31cから離脱しない程度の嵌合力が生じるようにしている。また、本実施形態では、栓体34を支持する弾性支持部35が栓体34に一体成形されて一つの栓部材を構成している。この弾性支持部35は、嵌合邦31cに嵌合している栓体34を上方(嵌合邦31cから離脱させる方向)に付勢するとともに、栓体34が嵌合邦31cから上方に離脱した後は栓体34を離脱位置、すなわち栓体34が嵌合部31cから上方に離間した位置に支持する。支持部35による上記付勢力は、上記嵌合力よりも小さくなるようにしている。
より具体的に説明すると、図6に示すように、本実施形態の弾性支持部35及び栓体34を有する栓部材はポリエチレン、メタロセン触媒を用いたポリプロピレン、エラストマーなどの弾性を有する成形品からなり、弾性支持部35は、栓ホルダー31の上端部の内部空間に内嵌された円筒状の基部35aと、該基部35aと栓体34とを接続する前後一対の半円弧状の弾性接続部35bとを一体成形してなるものである。栓体34の外径は基部35aの内径よりも小径であり、嵌合部31cから離脱した栓体34の周囲から均一に流出する内容液剤が基部35aの内周部を通過してフィルター33へ向けて流れるようになっている。なお、弾性支持部35は栓体34とは別部材として構成してもよく、例えばスプリング等によって構成することもできる。また、弾性接続部35bは、その本数に拘ることなく、栓体34が嵌合部31cから離間した位置に維持される本数又は強さであればよい。
上記点眼容器1によれば、最初の吐出前は、図4に示すように栓体34が嵌合邦31cに嵌合することによってロ栓3内の吐出路が確実に閉止され、浸透性の高い内容液剤であっても栓体34から下流側に撒み出ることを確実に防止でき、フィルター33が濡れることによるエアロックの発生を阻止できる。
初回の吐出を行う際は、容器1を倒立させた状態で導入孔を指で塞ぐようにしてボトル胴部をスクイズ変形させ、内層袋22の内圧を上昇させることにより、該内圧によって図5に示すように栓体34を嵌合邦31cから押し上げる。このとき、弾性接続部35bにより栓体34の押し上げ力が補助されるようになるため、円滑な初回吐出操作を行えるようになる。また、初回吐出時に、フィルター33と栓体34との間の空気が内容液によってまだ乾燥状態にあるフィルター33から外部へ押し出され、それ以降はフィルター33の直下まで内容液剤で充填されるようになり、該内容液剤によってフィルター33は常に濡れた状態となる。
2回目以降の吐出の際は、内層袋22内からフィルター33まで常時運通状態となっていることから、吐出のためのボトル胴部のスクイズカが軽くなり、円滑な吐出操作を行うことができる。また、濡れたフィルターを外気は通過できないため、2回目以降はフィルターの上流側に外気が導入されることがなく、エアロック状態の発生による吐出不良が生じることがない。さらに、内層袋22の復元性によってフィルター33の下流側、すなわち吐出ノズル部3a内に残留する液剤がフィルター33の上流側に吸い戻されるため、ノズル部3aにおける細菌類の繁殖を防止できる。
図7〜図9は本発明の別の実施形態に係るフィルター付き吐出容器1を示しており、上記第1実施形態と同様の構成については同符号を付して詳細説明を省略し、異なる構成、作用効果について説明する。
この吐出容器1では、栓体34がシリコンゴム、塩素化ブチルゴム、エラストマーなどの弾性材料によって成形されており、弾性支持部35を構成するプラグフランジ35a(基部)及びコネククスリーブ35b(弾性接続部)と、栓体34を構成するプラグヘッド34とを備えて一体成形されている。プラグフランジ35aは略リング状であって、断面形状は径方向外側に至るほど肉厚が厚くなるような三角形状とされている。コネクタスリーブ35bは略円筒状であって、軸方向一端側はプラグフランジ35aの内周縁に一体的に接続され、軸方向他端側はプラグヘッド34の外周縁に一体的に接続されている。また、コネクタスリーブ35bは容易に変形し得るように比較的薄肉の柔軟な構造となっているとともに、図7に示すように軸方向に引き伸ばすと収縮する方向の復元弾性が生じるように構成されている。なお、図8に示す状態がコネクタスリーブ35bの初期形状である。当然のことながら、プラグヘッド34には、特許文献2に記載のような十字状のオリフィスは設けられていない。
また、弁ホルダー31の内容液導出部31bは、その上端部内面が上方に至るにしたがって徐々に小径となるように形成され、その最小径部位によって嵌合孔部31c(嵌合邦)が構成され、この嵌合孔部31cにプラグヘッド34が液密状に上方から内嵌されるようになっている。また、プラグヘッド34が嵌合孔部31cから上方に離間した際に、プラグヘッド及びプラグフランジの外周から内容液剤をフィルター33へ流出させることができるように、嵌合孔部31cよりも上方で弁ホルダー31の内局面には、図9にも示すように流通溝31dが周方向所定箇所に少なくとも1箇所以上設けられており、図示例ではプラグヘッド34の全周にわたって均一に内容液剤が流出するように周方向に等間隔で8つの流通溝31dが形成されている。この流通溝31dは、縦断面略L字状に形成されている。
さらに、本実施形態では、プラグヘッド34が嵌合孔部31cから離間した状態をより確実に支持するために、L字状の流通溝31dの側壁の下辺部の内端面に、内容液によって押し上げられたプラグヘッド34を嵌合乃至福止させるように構成してもよく、かかる構成によれば、プラグヘッド34が嵌合孔部31cから上方に離間した位置に確実に支持されるようになる。勿論、コネクタスリーブ35bの弾性復元力のみによってプラグヘッド34を嵌合孔部31cから上方に離脱した位置に支持してもよい。
本実施形態に係る容器1においても、初回の吐出時前は図7に示すようにプラグヘッド(栓体)34が嵌合邦31cに嵌合することにより確実に内容液剤が撒み出ることが阻止され、2回目の吐出時以降は図5に示すようにプラグヘッド34が離脱位置で支持されることにより軽いスクイズカで内容液の吐出を行わせることが可能となる。
なお、容器1においては、適宜設計変更することができる。例えば、基部及び弾性接続部を設けることなく、柱体を球状の部材によって構成してもよい。また、本願発明は点眼容器以外の各種滴下容器、その他の吐出容器に応用できる。また、本願発明に係るフィルター付き吐出容器を二剤混合容器として構成することもでき、この場合は、例えば、栓体とフィルターとの間の空間に難溶解性の粉末剤等の第1剤を収容する一方、積層ボトルの内層袋内に溶解液等の第2剤を収容しておき、用時に栓体を嵌合邦から離脱させることによって第1剤と第2剤とを混合して、混合液剤の吐出容器として使用できる。
このような無菌点眼容器を用いることにより、患者の眼に対する障害を軽減するとともに、その使用に際して角膜上皮障害の原因となるような防腐剤等を含有しなくても、開栓後も無菌状態を確保し得るから、本発明のトラボプロストを含有する水性組成物を安全かつ良好に使用することができる。

Claims (13)

  1. (1)トラボプロストを有効成分とし、その組成において、
    (2)エデト酸塩類、および、
    (3)非イオン性界面活性剤を含有し、
    (4)ベンザルコニウム塩化物を含有しない、
    ことを特徴とする熱に対して安定な水性組成物。
  2. エデト酸塩類がエデト酸ナトリウムであり、非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンヒマシ油および/またはモノステアリン酸ポリエチレングリコールである請求項1に記載の水性組成物。
  3. 更に、(5)角膜上皮障害を発生させない程度の量のベンザルコニウム塩化物以外の眼刺激性防腐剤を含有する請求項1または2に記載の水性組成物。
  4. トラボプロストの濃度が0.001%〜0.007%であり、エデト酸ナトリウムの濃度が0.01%〜0.15%であり、ポリオキシエチレンヒマシ油の濃度が0.1%〜5%である請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の水性組成物。
  5. トラボプロストの濃度が0.001%〜0.007%であり、エデト酸ナトリウムの濃度が0.01%〜0.15%であり、モノステアリン酸ポリエチレングリコールの濃度が0.1%〜3%である請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の水性組成物。
  6. さらに0.1%〜2%の濃度のホウ酸系緩衝剤、好ましくはホウ酸またはその塩を含有してなる請求項1〜5のいずれか一つに記載の水性組成物。
  7. pHが5.0〜8.0に調整されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の水性組成物。
  8. 点眼剤または洗眼剤である請求項1〜7のいずれか一つに記載の水性組成物。
  9. 0.001%〜0.007%の濃度を有するトラボプロスト、0.01%〜0.15%の濃度のエデト酸塩類および0.1%〜5%の濃度のポリオキシエチレンヒマシ油を含有することを特徴とするトラボプロストの安定化方法。
  10. 0.001%〜0.007%の濃度を有するトラボプロスト、0.01%〜0.15%の濃度のエデト酸塩類および0.1%〜3%の濃度のモノステアリン酸ポリエチレングリコールを含有することを特徴とするトラボプロストの安定化方法。
  11. さらに、0.1%〜2%の濃度のホウ酸系緩衝剤、好ましくはホウ酸またはその塩を含有してなる請求項9または10に記載のトラボプロストの安定化方法。
  12. 前記ベンザルコニウム塩化物を含有しない水性組成物が点眼剤であって、開栓後も内容液剤を無菌状態に確保しうる無菌点眼容器に充填されていることを特徴とする請求項8に記載の点眼剤。
  13. 前記無菌点眼容器が、スクイズ変形可能な胴部の上端に口部が設けられた外層ボトルと、該外層ボトルの内部に設けられるとともに前記外層ボトルの口部に接続される開口部を有する内層袋と、前記外層ボトルの口部に取付けられた口栓とを備え、前記外層ボトルには、外層ボトルと内層袋との間に外気を導入するための導入孔が形成されており、前記口栓には内層袋の内部に収容された内容液剤を吐出するための吐出路が設けられ、該吐出路にフィルターが設けられたフィルター付き吐出容器において、前記口栓の吐出路には前記フィルターよりも上流側に位置する嵌合部が設けられ、前記外層ボトルの胴部のスクイズ変形により内層袋の内圧が上昇することによって嵌合部から離脱するように該嵌合部に嵌合する栓体をさらに備え、嵌合部に嵌合している栓体によって前記吐出路が閉止され、栓体が嵌合部から離脱した後は内層袋の内部とフィルターとの間で通液状態となることを特徴とする請求項12記載の点眼剤。
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