JP2014063320A - 入力装置、表示装置および入力装置の制御方法 - Google Patents

入力装置、表示装置および入力装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】連続する入力操作において、誤入力を抑制できるタッチパネルシステムを提供する。
【解決手段】入力部材との接触面積を算出できる静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置であって、上記入力部材との接触により変化する静電容量の分布から、上記接触面積を算出する接触面積推定部と、上記入力部材を用いた現入力操作による平滑化接触面積を、上記現入力操作により算出される接触面積と、少なくとも、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作を含む上記現入力操作より以前に行われた入力操作により算出される接触面積と、の平滑化処理によって算出する第1の平滑化処理部と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置、および、上記入力装置を備えた表示装置に関するものである。
近年、特にスマートフォンや携帯電話などの携帯機器の分野においては、指や入力ペンなどを入力操作面に接触させ、その接触位置に応じて選択される機能を具現したり、接触位置に応じた文字を入力したりできる入力操作面を備えた表示装置が一般化されている。
従来から、このような表示装置に備えられる入力操作面としては、抵抗膜方式(押されると上の導電性基板と下の導電性基板とが接触することによって入力位置を検知する方式)や静電容量方式(触った場所の容量変化を検知することによって入力位置を検知する方式)のものが主に用いられてきた。
その中でも、静電容量方式の入力操作面は、簡便な操作で接触位置を検出することができることから、現在、入力操作面の主流となっている。
特許文献1には、静電容量の変化量が、予め定められた閾値よりも大きいか否かを判定し、大きいと判定した電極対に対応する入力操作面上の被検出体の座標を、入力座標のx座標およびy座標として検出するとともに、上記電極対における静電容量の変化量が大きいほど、入力操作面から被検出体までの距離が小さいと判定し、入力座標のz座標を検出する構成の座標入力装置について開示されている。
このような構成によれば、被検出体の位置を、x座標およびy座標、すなわち2次元座標のみを検出するのではなく、入力操作面からの距離(z座標)も含めて検出することができる。
入力操作面からの距離(z座標)は、奥行きや操作の強弱の程度を示す値として用いることができ、例えば、手書きメモ機能のアプリケーションなどにおいては、文字の太さを示す値として用いることができ、指が限りなく入力操作面に近い場合には太い線を描画すればよく、指が入力操作面から離れていく場合には細い線を描画すればよい。
したがって、以上のように、入力操作面からの距離(z座標)も含めて検出することができる座標入力装置を用いることにより、より精度の高い座標入力を実現することができる。
特開2008−65730号公報(2008年3月21日公開)
一般的に入力部材としてよく用いられる、例えば、指や導電性の筆などは、入力操作面との接触時の押しつけ方により形状(接触面積)が変化するが、上記入力操作面における所定領域毎の静電容量の変化に基づいて接触面積を推定することは可能である。
しかしながら、入力操作は、上記指や導電性の筆などを用いて、人によって行われるため、入力操作面との接触時の押しつけ方を常に一定にしたくでもできない。
よって、上記入力操作面における所定領域毎の静電容量の変化に基づいて接触面積を推定する際に、連続する入力操作において、上記静電容量は振動するように変化し、その値をそのまま用いると、誤入力がそのまま反映されてしまうという問題がある。
例えば、導電性の筆などを用いて、文字入力を行う際に、描線の書き始めや払いなどで筆の形状が大きく変わるような場合には、上記静電容量は振動するように変化し、その値をそのまま描線の太さに反映させると、思ったような線を描けない。
このような一連の静電容量の値から大きく異なるような値を間引く処理を行うことも考えられるが、その場合には、入力操作の始めから入力操作が終わるまでの期間、常に、一定数のサンプル値がわかるまで、間引く処理は行えないので、入力操作をリアルタイムで行うことが困難である。また、入力操作が実際に大きく変化した場合に、その入力操作が間引かれてしまい反映されなくなる可能性もある。
上記特許文献1に開示されている座標入力装置を用いたとしても、上記問題点を改善することはできない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、連続する入力操作において、誤入力を抑制できる入力装置等を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る入力装置は、入力部材との接触面積を算出できる静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置であって、上記入力部材との接触により変化する静電容量の分布から、上記接触面積を算出する接触面積推定部と、上記入力部材を用いた現入力操作による平滑化接触面積を、上記現入力操作により算出される接触面積と、少なくとも、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作を含む上記現入力操作より以前に行われた入力操作により算出される接触面積と、の平滑化処理によって算出する第1の平滑化処理部と、を備えていることを特徴としている。
本発明の一態様に係る入力装置によれば、連続する入力操作において、誤入力を抑制できる入力装置を実現できる。
本発明の第1の実施の形態の静電容量方式のタッチパネルシステムの概略構成を示すブロック図である。 図1に示されたタッチパネルシステムに備えられたタッチパネルの具体的な構成を示す図である。 図1に示されたタッチパネルシステムの動作の流れを示すフローチャートである。 図1に示されたタッチパネルシステムによる、推定された接触面積と、平滑化接触面積と、平滑化描画サイズと、を比較説明するための図である。 図1に示されたタッチパネルシステムにおいて、入力部材として、導電性の筆と導電性のタッチペンとを用いた場合の、接触部分での静電容量の変化量を示す図である。 図1に示されたタッチパネルシステムによって得られる効果の一例を説明するための図である。 図1に示されたタッチパネルシステムによって得られる、入力部材として指を用いた場合の効果の一例を説明するための図である。 図9に示されたタッチパネルシステムによる、推定された接触面積と、平滑化接触面積と、を比較説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態の静電容量方式のタッチパネルシステムの概略構成を示すブロック図である。 図9に示されたタッチパネルシステムの動作の流れを示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などはあくまで一実施形態に過ぎず、これらによってこの発明の範囲が限定解釈されるべきではない。
〔実施の形態1〕
図1から図7に基づいて、本発明の第1の実施形態に係るタッチパネルシステム50について説明すれば、以下のとおりである。
図1は、静電容量方式のタッチパネルシステム50の概略構成を示すブロック図である。
図示されているように、タッチパネルシステム50は、タッチパネル1、タッチパネルコントローラ2、描画制御部3、表示部4および入力部材5を備えており、タッチパネル1とタッチパネルコントローラ2と描画制御部3とで入力装置6を構成する。
また、入力部材5は、本実施の形態においては、導電性の筆を例に挙げて説明するが、入力手段として用いることができる誘電体であれば特に限定されず、例えば、人の指や導電性のタッチペンなどであってもよい。
タッチパネル1は、表示部4の表示面41上に設けられ、タッチパネルシステム50におけるタッチ操作を実現する入力手段である。すなわち、該タッチ操作として、タッチパネル1に入力部材5が接触すると、タッチパネル1は、この接触の位置に応じた信号を出力する。
図2は、タッチパネル1の具体的な構成を示す図である。
図示されているように、タッチパネル1には、a本のドライブラインT1〜Taと、b本のセンスラインR1〜Rbと、a×b個の容量素子C11〜Cabと、が備えられている。
ドライブラインT1〜TaとセンスラインR1〜Rbとは、互いに直交するように、マトリクス状(格子状)に配置されており、各々の容量素子C11〜Cabは、ドライブラインT1〜TaとセンスラインR1〜Rbとの各交点に設けられている。
そして、ドライブラインT1〜Taは、タッチパネルコントローラ2のタッチパネル駆動部21に接続されており、センスラインR1〜Rbは、タッチパネルコントローラ2に接続されている。
なお、容量素子C11〜Cabは、各々のドライブラインT1〜Taに接続されているドライブ電極と、絶縁層と、各々のセンスラインR1〜Rbに接続されているセンス電極と、で形成される容量である。
図1に図示されているように、タッチパネルコントローラ2は、タッチパネル駆動部21と、入力検知部22と、接触面積推定部23と、を備えている。
タッチパネル駆動部21は、タッチパネル1のドライブラインT1〜Taに、電圧信号を順次印加する。これにより、容量素子C11〜Cabに電荷が蓄えられる。
タッチパネル1に入力部材5が接触すると、主にこの接触の位置にて容量素子C11〜Cabの静電容量が変化し、静電容量が変化した容量素子C11〜Cabが接続されているセンスラインR1〜Rbに流れる電流の値が変化する。
そして、タッチパネルコントローラ2は、センスラインR1〜Rbの出力信号から、上記電流の値の変化に基づいて、容量素子C11〜Cabの静電容量の分布を得ることができる。タッチパネルコントローラ2は、該静電容量の分布を示す情報を、静電容量分布情報として描画制御部3に供給する。
入力検知部22は、上記静電容量分布情報から、所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabを検知することにより、容量素子C11〜Cabが設けられている位置から、タッチパネル1のどの位置に入力部材5が接触したかを座標として検知できる。そして、入力検知部22は、検知した情報を、入力情報として描画制御部3に供給する。
接触面積推定部23は、本実施の形態のように、タッチパネル1に十分な数の容量素子C11〜Cabが設けられている場合には、タッチパネル1におけるタッチの検出を有効に行うことができる面積を、容量素子C11〜Cabの数(a×b個)で割った値に、所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabの数を掛けて、タッチパネル1に入力部材5が接触した接触面積と推定することができる。
なお、タッチパネル1に十分な数の容量素子C11〜Cabが設けられてない場合や、必要に応じては、上記所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabにおける静電容量を、さらに複数の段階に細分化し、各段階に応じて、容量素子C11〜Cab一つ当りのカバー面積が異なるようにしてもよい。
このようにすることにより、さらに精度高く、接触面積の推定を行うことができる。
接触面積推定部23は、算出された上記接触面積の推定値を示す情報を、接触面積推定値情報として描画制御部3に供給する。
描画制御部3は、例えば、CPU(Central Processing Unit:コンピュータの中央演算処理装置)により構成されており、入力平滑化処理部31と、描線平滑化処理部32と、描画部33と、記憶部34と、を備えている。
なお、描画制御部3は、入力検知部22から供給された入力情報から得られる、タッチパネル1に入力手段5が接触した位置に基づいて、その接触位置に応じて選択される機能を具現するためタッチパネルシステム50を統括的に制御する。例えば、描画制御部3は、その接触位置に応じて選択される機能を具現するため表示データを生成し、表示装置4に供給する。
なお、本実施の形態においては、入力平滑化処理部31と、描線平滑化処理部32と、を、描画制御部3に設けた場合を例に挙げているが、これに限定されることはなく、例えば、入力平滑化処理部31と、描線平滑化処理部32と、を、タッチパネルコントローラ2に設けるなどしてもよい。
図3は、タッチパネルシステム50の動作の流れを示すフローチャートである。
先ず、開始ステップにおいては、タッチパネル1に入力部材5が接触する(S1)。
そうすると、入力検知部22においては、上述したように、上記静電容量分布情報から、所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabを検知することにより、所定の位置でタッチダウン操作(接触)が行われたことを検知することができる(S2)。
そして、接触面積推定部23においては、上述したように、タッチパネル1に入力部材5が接触した接触面積の推定値を算出する。それから、上記算出された接触面積の推定値は、詳しくは後述する入力サイズの平滑化および描画サイズの平滑化処理において、平滑化入力サイズの初期値および平滑化描画サイズの初期値として決定することができる(S3)。
本実施の形態においては、リアルタイム性を向上させるために、最初の入力操作で算出された接触面積の推定値を平滑化入力サイズの初期値および平滑化描画サイズの初期値とすることで、2つ以上の入力操作が検知されるまで待つことなく、入力サイズの決定や描画サイズの決定ができ、リアルタイム性を向上させることができた。
一方、描画品質をより高くする(最初の何点かに平滑化の効果を出す)ためには、本実施の形態において用いている方法以外に、入力開始直後の所定の何点かは特別処理として、算出された接触面積の推定値の標準偏差を取って、上記標準偏差の何割かに収まるように上記接触面積の推定値に補正をかけた値を入力値として使用することが好ましい。
例を挙げてより具体的に説明すると、例えば、入力開始直後の5点として、「30、10、9、8、13」という入力があった場合、この5点の平均は14で、標準偏差は約8.17となる。
そして、このとき標準偏差の8割以内の整数となるような補正をかけるとすると、8以上20以下に収まらない最初の30が上限値の20に補正された入力値「20、10、9、8、13」を用いて、平滑化処理をしてもよい。
次に、入力検知部22が、新たな静電容量分布情報から、連続する入力操作の種類を検知する(S4)。
連続する入力操作がタッチムーブの場合には、所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabが検知され、連続する入力操作がタッチアップの場合には、所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabが検知されない。
そして、入力検知部22から描画制御部3に供給される入力情報から、描画制御部3では、連続する入力操作がタッチアップの場合には、入力操作が完了したと見て、本フローを終了させ(S9)、一方、連続する入力操作がタッチムーブの場合には、次のステップ(S6)へ進む。
そして、描画制御部3に備えられた入力平滑化処理部31においては、以下の平滑化処理がされた現入力操作による入力サイズが算出される(S6)。
現入力操作により算出される接触面積の推定値をX、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作により算出された平滑化接触面積をSn−1(上記前入力操作が最初の入力操作である場合には、Sn−1は上記前入力操作により算出される接触面積の推定値とする)、平滑化係数をα(0<α<1)とすると、上記現入力操作による平滑化接触面積S(nは2以上の自然数である)は、
=α×X+(1−α)×Sn−1 (式1)
により算出される。
上記平滑化係数αは、0.5未満に設定されていることが好ましく、例えば、αを低めである0.2に設定することで、現入力操作により算出される接地面積の推定値Xよりも過去の値(Sn−1)への依存度を高めることにより、突発的に誤った値が入力されても現在の入力値のへの影響を抑えることができる。
なお、記憶部34には、前入力操作により算出された平滑化接触面積Sn−1、現入力操作により算出される接触面積の推定値をX、前入力操作により算出される接触面積の推定値などが記憶されており、これらの値は入力平滑化処理部31に供給される。そして、現入力操作による平滑化接触面積Sは、入力平滑化処理部31から描線平滑化処理部32と記憶部34とに供給される。
それから、描画制御部3に備えられた描線平滑化処理部32においては、以下の平滑化処理がされた現入力操作による描画サイズが算出される(S7)。
上記現入力操作による平滑化接触面積をY(S)、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作により算出された平滑化描画サイズをTn−1(上記前入力操作が最初の入力操作である場合には、Tn−1は上記前入力操作により算出される接触面積の推定値とする)、平滑化係数をβ(0<β<1)とすると、上記現入力操作による平滑化描画サイズT(nは2以上の自然数である)は、
=β×Y+(1−β)×Tn−1 (式2)
により算出される。
平滑化係数βは、前入力操作により算出された平滑化描画サイズTn−1と、現入力操作による平滑化接触面積Yと、が大きく変わる程、現入力操作による平滑化接触面積Yを現入力操作による平滑化描画サイズTにより大きく反映されるように、設定することが好ましい。
例えば、前入力操作により算出された平滑化描画サイズTn−1と、現入力操作による平滑化接触面積Yと、が20%を超えて離れている場合は、βを0.5に、10%〜20%離れている場合は、βを0.4に、10%未満である場合には、βを0.3にそれぞれ設定することにより、大きな変化が生じた場合においでも、追従して描線の太さに素早く反映できる。
なお、記憶部34には、前入力操作により算出された平滑化描画サイズをTn−1および前入力操作により算出される接触面積の推定値などが記憶されており、これらの値は描線平滑化処理部32に供給される。そして、現入力操作による平滑化描画サイズTは、描線平滑化処理部32から描画部33と記憶部34とに供給される。
そして、描画制御部3に備えられた描画部33においては、現入力操作による平滑化描画サイズTに基づいて、表示データを生成し、表示部4に備えられた表示面41から表示を行う(S8)。
図4は、推定された接触面積と、平滑化接触面積と、平滑化描画サイズと、を比較説明するための図である。
図4(a)は、各入力操作において、接触面積推定部23によって推定された接触面積(X・X・X・X・X・X)を半径としてプロットしたイメージ図である。
タッチムーブにより、図中、左側から右側に6回の連続入力操作が行われた場合を示している。
入力者は、3回目〜6回目の入力操作は、座標位置のみを変えながら、同じ接触面積となるようにし、同じ線幅で描画することを試みたが、本実施の形態においては、入力部材5として、導電性の筆を用いているため、入力者の接触時の押しつけ方によって、接触面積が大きくバラツキ、例えば、図4(a)に図示されているように、4回目の入力操作においての接触面積は意図した値より大きく小さくなってしまう場合が生じる。
このような値をそのまま用いると、誤入力をそのまま反映させることとなるので、入力者の意図した入力操作に応じた入力操作を反映できない。
図4(b)は、入力平滑化処理部31によって算出された平滑化接触面積(S・S・S・S・S・S)を半径としてプロットしたイメージ図である。
すなわち、図4(b)は、各入力操作における入力サイズとして、上記(式1)によって算出された現入力操作による平滑化接触面積Sを用いた場合を示している。
なお、Sは、最初の入力操作により推定された接触面積Xをそのまま用いている。
また、本実施の形態においては、入力平滑化処理部31によって算出された平滑化接触面積を基に、描線平滑化処理部32で、さらに、平滑化描画サイズを算出し、描画を行っているが、図4(a)と図4(b)とを比較してわかるように、入力平滑化処理部31によって行われる平滑化のみを行った平滑化接触面積(平滑化入力サイズ)に基づいて、描画を行っても、上記入力者の誤入力を、ある程度抑制でき、滑らかな線を描画することができる。
入力平滑化処理部31によって行われる平滑化のみを行った平滑化接触面積(平滑化入力サイズ)に基づいて、描画を行う場合であって、ユーザが入力に変化をつけたい場合には、比較的大きい平滑化係数αを用いることが好ましい。小さい平滑化係数αを用いると、ユーザが入力に変化をつけたくでも、追従できない恐れがある。
一方、本実施の形態において用いているような、入力平滑化処理部31によって算出された平滑化接触面積を基に、描線平滑化処理部32で、さらに、平滑化描画サイズを算出し、描画を行っている場合においては、入力平滑化処理部31は、ユーザの入力のぶれとセンサの検知した値のぶれを吸収するためのものであり、基本的に連続する入力操作による入力値を同じような値にするため、平滑化係数αが比較的小さく設定され、描線平滑化処理部32は、入力値に変化をつけたくないときと、変化をつけたいときとのメリハリをつけられるように、平滑化係数βを変動させている。
したがって、入力平滑化処理部31によって行われる平滑化のみを行った平滑化接触面積(平滑化入力サイズ)に基づいて、描画を行う場合と、本実施の形態において用いているような、入力平滑化処理部31によって算出された平滑化接触面積を基に、描線平滑化処理部32で、さらに、平滑化描画サイズを算出し、描画を行っている場合とでは、入力平滑化処理部31で用いる平滑化係数αは異なるものを利用することが好ましい。
図4(c)は、描線平滑化処理部32によって算出された平滑化描画サイズ(T・T・T・T・T・T)を半径としてプロットしたイメージ図である。
平滑化描画サイズ(T・T・T・T・T・T)は、上記(式2)によって算出される。
なお、Tは、最初の入力操作により推定された接触面積Xをそのまま用いている。
図示されているように、入力平滑化処理部31によって算出された平滑化接触面積を基に、描線平滑化処理部32で、さらに、平滑化描画サイズを算出し、描画を行うことにより、より滑らかな線を描画することができる。
図5は、入力部材5として、導電性の筆と導電性のタッチペンとを用いた場合、接触部分での静電容量の変化量を示す図である。
図5(a)は、入力者の接触時の押しつけ方によって、接触面積が大きく変化する導電性の筆の場合を示しており、図5(b)は、入力者の接触時の押しつけ方によって、接触面積が比較的小さく変化する導電性のタッチペンの場合を示している。
図中、X軸とY軸とは、検出座標を示しており、Z軸は静電容量の変化量を示している。
図5(a)に図示されているように、導電性の筆の場合においては、比較的幅広い座標領域で、0〜900の範囲内で静電容量の変化が生じている。
一方、図5(b)に図示されているように、導電性のタッチペンの場合においては、図5(a)に示す導電性の筆に比べると、比較的狭い座標領域で、0〜300の範囲内で静電容量の変化が生じている。
図示されているように、入力部材5として、一般的に用いられている導電性の筆および導電性のタッチペンの場合、接触位置の座標を中心に、比較的幅広い座標範囲において、比較的幅広い静電容量の変化が生じている。
したがって、入力者の接触時の押しつけ方によって、連続する入力操作において、誤入力が生じてしまう可能性が高い。
なお、図示してないが、入力部材5として、指を用いた場合も同様である。
図6は、本実施の形態のタッチパネルシステム50によって得られる効果の一例を説明するための図である。
図6(a)は、平滑化処理部を備えてない従来のタッチパネルシステムによって、描画される描線を示しており、図6(b)は、平滑化処理部を備えたタッチパネルシステム50によって、描画される描線を示している。
入力者は、入力部材5として、導電性の筆を用いて、図中の左上から右下に連続的に細くなる線を描画しようとしている。
しかしながら、連続する入力操作において、入力者の接触時の押しつけ方の変化により、入力者が意図しない誤入力が生じてしまう。
このような場合、平滑化処理部を備えてない従来のタッチパネルシステムにおいては、図6(a)に図示されているように、誤入力がそのまま反映されてしまい、太い部分と細い部分とが部分的に含まれた、意図した描線とは大きく異なる描線が描かれてしまう。
一方、平滑化処理部を備えたタッチパネルシステム50においては、平滑化処理がなされているので、図6(b)に図示されているように、意図した描線と略一致する描線を描くことができる。
図7は、入力部材として指を用いた場合に、平滑化処理部を備えたタッチパネルシステムによって得られる効果の一例を説明するための図である。
図7(a)は、平滑化処理部を備えてない従来のタッチパネルシステムによって、描画される描線を示しており、図7(b)は、平滑化処理部を備えたタッチパネルシステムによって、描画される描線を示している。
入力者は、入力部材5として、指を用いて、鉛筆を描画しようとしている。
しかしながら、連続する入力操作において、入力者の接触時の押しつけ方の変化により、入力者が意図しない誤入力が生じてしまう。
このような場合、平滑化処理部を備えてない従来のタッチパネルシステムにおいては、図7(a)に図示されているように、誤入力がそのまま反映されてしまい、太い部分と細い部分とが部分的に含まれた、意図した鉛筆形状とは大きく異なる鉛筆形状が描かれてしまう。
一方、平滑化処理部を備えたタッチパネルシステムにおいては、平滑化処理がなされているので、図7(b)に図示されているように、意図した鉛筆形状と略一致する鉛筆形状を描くことができる。
〔実施の形態2〕
次に、図8から図10に基づいて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施の形態においては、入力平滑化処理部31によって行われる平滑化処理のみを行う点において、上述した実施の形態1とは異なっており、その他の構成については実施の形態1において説明したとおりである。説明の便宜上、上記の実施の形態1の図面に示した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図8は、推定された接触面積と、平滑化接触面積と、を比較説明するための図である。
例えば、スマートフォンの表示画面に、文字列(この場合においては、数字1〜9)を表示し、入力部材によって、上記文字列を選択し、159という数字を入力する場合を示す図である。
上述した実施の形態1においても既に説明したように、入力部材として、指などが用いられた場合、入力者の接触時の押しつけ方によって、接触面積が大きくバラツキ、図8(a)に図示されているように、数字9を選択する際に、接触面積が大きくなってしまい、数字6や数字8が表示されている座標までも一緒に選択されてしまう場合も考えられる。
このような場合、数字9が選択されなかったり、数字6や8が誤選択される恐れがある。
入力者が、連続的に入力操作を行っていると、疲れが生じ、接触時の押しつけ方が一定でなくなり、接触面積に大きなバラツキが生じる。
そこで、本実施の形態のタッチパネルシステム50aにおいては、入力平滑化処理部31によって、各入力操作における入力サイズとして、
=α×X+(1−α)×Sn−1 (式1)
上記(式1)によって算出された現入力操作による平滑化接触面積Sを用いている。
したがって、図8(b)に図示されているように、数字9を選択する際の入力サイズは、前の入力操作における入力サイズで平滑化されるので、数字9が選択されなかったり、数字6や8が誤選択される可能性を抑制することができる。
図9は、静電容量方式のタッチパネルシステム50aの概略構成を示すブロック図である。
図示されているように、静電容量方式のタッチパネルシステム50aにおいては、入力部材5aとして、指が用いられており、制御部3aには、描線平滑化処理部32と描画部33との代わりにデータ処理部35が備えられている。
データ処理部35においては、入力検知部22から供給される接触位置の座標に関する入力情報を、上記入力情報における中心座標と、入力平滑化処理部31から供給される平滑化接触面積と、に基づいて、補正し、新たな入力情報を算出し、この入力情報に該当する表示データを生成し、表示部4の表示面41に表示する。
図10は、タッチパネルシステム50aの動作の流れを示すフローチャートである。
先ず、開始ステップにおいては、タッチパネル1に入力部材5aが接触する(S11)。
そうすると、入力検知部22においては、上述したように、上記静電容量分布情報から、所定の閾値以下の容量素子C11〜Cabを検知することにより、所定の位置(座標)でタッチダウン操作(接触)が行われたことを検知することができる(S12)。
そして、接触面積推定部23においては、上述したように、タッチパネル1に入力部材5aが接触した接触面積の推定値を算出する。それから、上記算出された接触面積の推定値は、入力サイズの平滑化処理において、平滑化入力サイズの初期値として決定することができる。そして、データ処理部35においては、入力検知部22から供給される接触位置の座標に関する入力情報に基づいて、表示データを生成する(S13)。
それから、一定時間以上タッチアップされた状態が続くかを判定する(S14)。
一定時間以上タッチアップされた状態が続いた場合には、本フローを終了させ(S18)、一定時間以上タッチアップされた状態が続かない場合には、続いて、タッチダウンが検知される(S15)。
そして、制御部3aに備えられた入力平滑化処理部31においては、上記(式1)によって平滑化処理がされた現入力操作による入力サイズが算出される(S16)。
それから、制御部3aに備えられたデータ処理部35においては、入力検知部22から供給される接触位置の座標に関する入力情報を、上記入力情報における中心座標と、入力平滑化処理部31から供給される平滑化接触面積と、に基づいて、補正し、新たな入力情報を算出し、この入力情報に該当する表示データを生成し、表示部4の表示面41に表示する(S17)。
上記構成によれば、誤入力を抑制できるタッチパネルシステム50aを実現することができる。
本発明は上記した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
タッチパネルシステム50・50aの各ブロック、特に入力平滑化処理部31および描線平滑化処理部32は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、タッチパネルシステム50・50aは、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるタッチパネルシステム50・50aの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記タッチパネルシステム50・50aに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non−transitory tangible medium)、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、タッチパネルシステム50・50aを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の一態様に係る入力装置は、入力部材との接触面積を算出できる静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置であって、上記入力部材との接触により変化する静電容量の分布から、上記接触面積を算出する接触面積推定部と、上記入力部材を用いた現入力操作による平滑化接触面積を、上記現入力操作から算出される接触面積と、少なくとも、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作を含む上記現入力操作より以前に行われた入力操作から算出される接触面積と、の平滑化処理によって算出する第1の平滑化処理部と、を備えている。
また、本発明の一態様に係る入力装置の制御方法は、入力部材との接触面積を算出できる静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置の制御方法であって、上記入力部材との接触により変化する静電容量の分布から、上記接触面積を算出する接触面積推定ステップ(S6)と、上記入力部材を用いた現入力操作による平滑化接触面積を、上記現入力操作から算出される接触面積と、少なくとも、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作を含む上記現入力操作より以前に行われた入力操作から算出される接触面積と、の平滑化処理によって算出する第1の平滑化処理ステップ(S6)と、を含む。
上記の構成および方法によれば、連続する入力操作において、誤入力を抑制できる。
本発明の一態様に係る入力装置は、さらに、上記現入力操作から算出される接触面積をX、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作から算出される平滑化接触面積をSn−1、平滑化係数をα(0<α<1)とすると、上記現入力操作による平滑化接触面積S(nは2以上の自然数である)は、S=α×X+(1−α)×Sn−1により算出されることが好ましい。
上記構成によれば、比較的容易に現入力操作による平滑化接触面積Sを算出できる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、上記最初の入力操作から一定回数後の入力操作までの上記接触面積の推定値について、標準偏差を算出し、上記標準偏差に基づいて上記接触面積の推定値の補正値を求め、上記前入力操作から算出される平滑化接触面積Sn−1として、上記最初の入力操作に対応する上記接触面積の推定値の補正値を設定することが好ましい。
上記構成によれば、より滑らかな描線を描くことができる初期値を用いることができる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、上記前入力操作から算出される平滑化接触面積Sn−1として、上記前入力操作から算出される接触面積を設定することが好ましい。
上記構成によれば、2つ以上の入力操作が検知されるまで待つことなく、平滑化接触面積Sを算出できるので、リアルタイム性を向上させることができる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記平滑化接触面積に基づいて、描画を行う描画部を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、誤入力が抑制され、入力者の意図した描画を行うことができる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記現入力操作による平滑化接触面積をY、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作から算出される平滑化描画サイズをTn−1、平滑化係数をβ(0<β<1)とすると、上記現入力操作による平滑化描画サイズT(nは2以上の自然数である)を、T=β×Y+(1−β)×Tn−1により算出する第2の平滑化処理部をさらに備え、上記描画部は、上記平滑化描画サイズTに基づいて、描画を行うことが好ましい。
上記構成によれば、上記現入力操作による平滑化接触面積Yと前入力操作から算出される平滑化描画サイズTn−1とに基づいて、現入力操作による平滑化描画サイズTを算出し、上記平滑化描画サイズTに基づいて、描画を行うので、連続する入力操作において、誤入力をさらに抑制できる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、上記最初の入力操作から一定回数後の入力操作までの上記接触面積の推定値について、標準偏差を算出し、上記標準偏差に基づいて上記接触面積の推定値の補正値を求め、上記前入力操作から算出される平滑化描画サイズTn−1として、上記最初の入力操作に対応する上記接触面積の推定値の補正値を設定することが好ましい。
上記構成によれば、より滑らかな描線を描くことができる初期値を用いることができる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、上記前入力操作から算出される平滑化描画サイズTn−1として、上記前入力操作から算出される接触面積を設定することが好ましい。
上記構成によれば、2つ以上の入力操作が検知されるまで待つことなく、平滑化描画サイズTを算出できるので、リアルタイム性を向上させることができる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記平滑化係数αは、0.5未満に設定されていることが好ましい。
上記構成によれば、現入力操作により算出される接地面積の推定値Xよりも過去の値(Sn−1)への依存度を高めることにより、突発的に誤った値が入力されても現在の入力値のへの影響を抑えることができる。
本発明の一態様に係る入力装置は、上記前入力操作による描画サイズTn−1と、上記現入力操作による平滑化接触面積Yと、の差が20%以上である場合には、上記平滑化係数βは0.5に設定され、上記差が10%以上20%未満である場合には、上記平滑化係数βは0.4に設定され、上記差が10%未満である場合には、上記平滑化係数βは0.3に設定されることが好ましい。
上記構成によれば、大きな変化が生じた場合においでも、追従して描線の太さに素早く反映できる。
本発明の一態様に係る入力装置においては、上記入力部材は、上記入力操作面への押圧量により、上記入力操作面との接触面積が変化する誘電体であってもよい。
上記入力部材は、誤入力が生じやすいので、上記平滑化処理を行うことにより、誤入力を抑制できる。
なお、上記入力装置および上記表示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記の各部として動作させることにより上記入力装置および上記表示装置をコンピュータにて実現させる上記入力装置および上記表示装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は、静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置、および、上記入力装置を備えた表示装置に好適に用いることができる。
1 タッチパネル
2 タッチパネルコントローラ
3 描画制御部
3a 制御部
4 表示部
5、5a 入力部材
6、6a 入力装置
21 タッチパネル駆動部
22 入力検出部
23 接触面積推定部
31 入力平滑化処理部(第1の平滑化処理部)
32 描線平滑化処理部(第2の平滑化処理部)
33 描画部
34、34a 記憶部
35 データ処理部
50、50a タッチパネルシステム(表示装置)
、Sn−1、Y 平滑化接触面積
接触面積
平滑化描画サイズ
α 平滑化係数
β 平滑化係数

Claims (12)

  1. 入力部材との接触面積を算出できる静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置であって、
    上記入力部材との接触により変化する静電容量の分布から、上記接触面積を算出する接触面積推定部と、
    上記入力部材を用いた現入力操作による平滑化接触面積を、上記現入力操作から算出される接触面積と、少なくとも、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作を含む上記現入力操作より以前に行われた入力操作から算出される接触面積と、の平滑化処理によって算出する第1の平滑化処理部と、を備えていることを特徴とする入力装置。
  2. 上記現入力操作から算出される接触面積をX、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作から算出される平滑化接触面積をSn−1、平滑化係数をα(0<α<1)とすると、
    上記現入力操作による平滑化接触面積S(nは2以上の自然数である)は、
    =α×X+(1−α)×Sn−1により算出されることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、
    上記最初の入力操作から一定回数後の入力操作までの上記接触面積の推定値について、標準偏差を算出し、上記標準偏差に基づいて上記接触面積の推定値の補正値を求め、
    上記前入力操作から算出される平滑化接触面積Sn−1として、上記最初の入力操作に対応する上記接触面積の推定値の補正値を設定することを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  4. 上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、
    上記前入力操作から算出される平滑化接触面積Sn−1として、上記前入力操作から算出される接触面積を設定することを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  5. 上記平滑化接触面積に基づいて、描画を行う描画部を備えていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の入力装置。
  6. 上記現入力操作による平滑化接触面積をY、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作から算出される平滑化描画サイズをTn−1、平滑化係数をβ(0<β<1)とすると、
    上記現入力操作による平滑化描画サイズT(nは2以上の自然数である)を、
    =β×Y+(1−β)×Tn−1により算出する第2の平滑化処理部をさらに備え、
    上記描画部は、上記平滑化描画サイズTに基づいて、描画を行うことを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
  7. 上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、
    上記最初の入力操作から一定回数後の入力操作までの上記接触面積の推定値について、標準偏差を算出し、上記標準偏差に基づいて上記接触面積の推定値の補正値を求め、
    上記前入力操作から算出される平滑化描画サイズTn−1として、上記最初の入力操作に対応する上記接触面積の推定値の補正値を設定することを特徴とする請求項6に記載の入力装置。
  8. 上記現入力操作の直前に行われた前入力操作が最初の入力操作である場合、
    上記前入力操作から算出される平滑化描画サイズTn−1として、上記前入力操作から算出される接触面積を設定することを特徴とする請求項6に記載の入力装置。
  9. 上記平滑化係数αは、0.5未満に設定されていることを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の入力装置。
  10. 上記前入力操作による描画サイズTn−1と、上記現入力操作による平滑化接触面積Yと、の差が20%以上である場合には、上記平滑化係数βは0.5に設定され、上記差が10%以上20%未満である場合には、上記平滑化係数βは0.4に設定され、上記差が10%未満である場合には、上記平滑化係数βは0.3に設定されることを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の入力装置。
  11. 上記入力部材は、上記入力操作面への押圧量により、上記入力操作面との接触面積が変化する誘電体であることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の入力装置。
  12. 入力部材との接触面積を算出できる静電容量方式の入力操作面を備えた入力装置の制御方法であって、
    上記入力部材との接触により変化する静電容量の分布から、上記接触面積を算出する接触面積推定ステップと、
    上記入力部材を用いた現入力操作による平滑化接触面積を、上記現入力操作から算出される接触面積と、少なくとも、上記現入力操作の直前に行われた前入力操作を含む上記現入力操作より以前に行われた入力操作から算出される接触面積と、の平滑化処理によって算出する第1の平滑化処理ステップと、を含むことを特徴とする入力装置の制御方法。
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