JP2014060720A - ステレオ・イメージを強化する、単独又は一対で使用されるように設定可能な一体型アクティブ音響ラウドスピーカ筐体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステレオ・イメージを強化する、単独又は一対で使用設定可能な一体型アクティブ音響ラウドスピーカ筐体を提供する。
【解決手段】ラウドスピーカ筐体10は、聴取者の方に向けられる中央チャネル16、並びに、互いに垂直に配向される左及び右チャネル18L,18Rを備える。再生すべき信号は、i)左及び右信号間の相関するモノ成分、ii)左及び右信号間の相関しない左及び右サラウンド成分、iii)モノ成分及び左信号間の相関しない左成分、並びに、iv)モノ成分及び右信号間の相関しない右成分に分離する。中央チャネル16及び横チャネル18L,18Rは、聴取者の前面に単独で配置する、又は、一対のラウドスピーカ筐体として聴取者の左及び右に配置する。
【選択図】図1
【解決手段】ラウドスピーカ筐体10は、聴取者の方に向けられる中央チャネル16、並びに、互いに垂直に配向される左及び右チャネル18L,18Rを備える。再生すべき信号は、i)左及び右信号間の相関するモノ成分、ii)左及び右信号間の相関しない左及び右サラウンド成分、iii)モノ成分及び左信号間の相関しない左成分、並びに、iv)モノ成分及び右信号間の相関しない右成分に分離する。中央チャネル16及び横チャネル18L,18Rは、聴取者の前面に単独で配置する、又は、一対のラウドスピーカ筐体として聴取者の左及び右に配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、聴取者の前面でステレオ効果を表現し強化する、高忠実度装置によるオーディオ信号の再生に関する。
従来、ステレオ聴取のための理想的な構成は、2つのラウドスピーカ筐体を互いに離隔して配置し、聴取者と二等辺三角形を形成することにある。この構成では、ステレオ・イメージは、2つのラウドスピーカ筐体間に形成され、すなわち、種々の音源(例えば、様々な楽器)が現れ、2つのラウドスピーカ筐体を結ぶ軸に沿って分配されることになる。
さらに、ラウドスピーカ筐体の音響環境は、新たな音源を形成する部屋の壁でのスプリアス反射を回避するために、何もない、又は吸収性であることが望ましい。いずれの場合でも、環境は、少なくともステレオ・イメージをアンバランスにしない、対称性であることが望ましい可能性がある。
最初の問題は、このような効果を聴取者の前面に配置された単一のラウドスピーカ筐体によって得ることにある。
このようなラウドスピーカ筐体は、例えば、www.Theverge.com上で2012年1月10日に公開された「Parrot Zikmu Solo Wireless Speaker by Philippe Starck Hands−on」という名称のJacob Schulmanの文献、XP055064354、XP055064341及びXP055064344に見られる。
同じラウドスピーカ筐体内で複数の音響トランスジューサを一緒にグループ化する多くの構成が、例えば、米国特許第3892624A号、米国特許第6169812B1号及び米国特許第7412380B1号、並びに、Journal of Audio Engineering Society、Vol.54、N°11、2006年11月に公開された「Multiple−Loudspeaker Play−back of Stereo Signals」という名称のChristof Fallerの文献で依然として提案されている。
具体的には、ラウドスピーカを、それらが壁に向かって放射するように、ラウドスピーカ筐体の側面に配置することができる。ラウドスピーカは、特に高音域で指向性であるが、精度はモノ成分では失われることになり、ラウドスピーカ筐体の前面方向で正確に表現できなくなる。信号をフィルタ処理する(信号の増幅及びラウドスピーカへの適用前に信号をデジタル処理する)手段が利用可能な場合、人間の耳の音響心理学的特性に基づいて、バイノーラル表現タイプのシステムを用いることが考えられる。このような技術は、バイノーラル応答によるクロストーク除去及びフィルタ処理の技術であり、ラウドスピーカを室内の任意の位置に仮想的に配置することを可能にする。これらの応答はモノ成分にも適用され、モノ成分を変形させることに問題がある。さらに、この解決法は、ラウドスピーカ筐体に対する聴取者の正確な位置決めを必要とする。
さらに、側面に配置されるラウドスピーカはラウドスピーカ筐体の幅よりも離間され得ないため、単一のラウドスピーカ筐体を使用するシステムは、ラウドスピーカ筐体の「形状係数」が狭いことを実現するのがなおさら困難である。ここで、審美的に優雅で構成が容易な製品を提案できることが望ましく、これは、ラウドスピーカ筐体を非常に細い柱の形態で作ることを意味する。
最後に、単一の一体型ラウドスピーカ筐体は、部屋の一方の側に、壁の中央ではなく配置されがちであり、これは、その音響環境をアンバランスにし、均質なステレオ・イメージを表現する処理動作の効果を損なう。
Jacob Schulman、「Parrot Zikmu Solo Wireless Speaker by Philippe Starck Hands−on」(URL:www.Theverge.com、XP055064354、XP055064341、XP055064344、2012年1月10日)
Christof Faller、「Multiple−Loudspeaker Play−back of Stereo Signals」(Journal of Audio Engineering Society、Vol.54、N°11、2006年11月)
本発明の目的の1つは、音響信号の顕著な変形なしにステレオ・イメージを最適に表現することができ、必要ならば、ステレオ・イメージを、聴取室の種々の構成に適合することができるように、パラメータ化可能な方法で表現することができる、小型で多チャンネルの一体型ラウドスピーカ筐体を提案することによって、これらの種々の制限を補償することである。
本発明の他の目的は、2つの可能な構成、すなわち、
単独で、単一のラウドスピーカ筐体が聴取室内で聴取者の前面に配置される構成(以下「ソロ・モード」)、又は、
一対として、2つの同様のラウドスピーカ筐体がそれぞれ聴取者の左及び右に配置される構成(以下「デュオ・モード)で、
柔軟に使用することができる、新たなタイプの一体型アクティブ・ラウドスピーカ筐体を提供することである。
単独で、単一のラウドスピーカ筐体が聴取室内で聴取者の前面に配置される構成(以下「ソロ・モード」)、又は、
一対として、2つの同様のラウドスピーカ筐体がそれぞれ聴取者の左及び右に配置される構成(以下「デュオ・モード)で、
柔軟に使用することができる、新たなタイプの一体型アクティブ・ラウドスピーカ筐体を提供することである。
本発明の目的の1つは、同じモデルのラウドスピーカ筐体で、デジタル信号プロセッサ内に組み込まれたアルゴリズムによって実行される内部処理の構成のパラメータを単に変更することによって、どちらのモードでも構わずに、単一のラウドスピーカ筐体の又は2つのラウドスピーカ筐体の使用を可能にすることである。
さらに、2つのラウドスピーカ筐体の場合(デュオ・モード)では、ステレオ・イメージの良好な表現のために望ましいほど必ずしも離間されないラウドスピーカ筐体の位置によって限界が定められない音響シーンの幅の問題が提起される。
本発明の他の目的は、このようなデュオ・モード構成で、ラウドスピーカ筐体を超えて位置する(左のラウドスピーカ筐体の左及び右のラウドスピーカの右の)空間を使用することによって、表現される音響シーンをさらに拡大することである。
この目的のため、本発明は、上述したSchulmanの文献に開示された一般的なタイプの、すなわち、それ自体の指向性図の主軸が第1の方向に配向された中央スピーカによる中央チャネルと、それ自体の指向性図の主軸が、第1の方向と直交し、左ラウドスピーカ及び右ラウドスピーカに関して反対の方向の第2の方向に配向された、各々横スピーカによる、それぞれ左及び右の横チャネルとを備える、多チャンネル一体型アクティブ音響ラウドスピーカ筐体を提案する。オーディオ処理手段は、左信号及び右信号を含む再生すべき複合ステレオ信号を入力として受け、中央チャネル及び横チャネル間に、予め決められた分布にしたがって左及び右信号の組み合わせを分配する。
本発明の特徴として、オーディオ処理手段は、複合ステレオ信号の左及び右信号を入力として受け、そこから周波数領域の解析に基づいて、複合ステレオ信号の左及び右信号の個々のスペクトル・エネルギー・レベルの比較により、少なくとも1つの右又は左側成分を抽出するように動作可能な分離手段を備える。結合手段は、中央チャネル及び横チャネル間に、予め決められた分布にしたがって、少なくとも1つの右又は左側成分を含む信号の組み合わせを分配する。このような結合手段は、各々の横チャネルで表現される指向性図を、その上に打ち消しの方向を形成するように変更するように動作可能なフィルタ処理手段を備え、圧力勾配フィルタ処理手段は、少なくとも1つの右又は左側成分を入力として受ける。
結合手段は、さらに、モノ成分から得られ、中央チャネルに分配される信号に、時間遅延を適用してよい。
第1の動作モードでは、ラウドスピーカ筐体は、単独で聴取者の前面で、この聴取者に向かう第1の方向で使用されることが意図される。
この場合には、分離手段は、複合ステレオ信号の左及び右信号から、左及び右信号に共通のモノ成分、純粋な左側成分、並びに、純粋な右側成分を抽出するように動作可能である。圧力勾配フィルタ処理は、純粋な左及び右側成分のいずれか一方を入力として受け、左のフィルタ処理された信号及び右のフィルタ処理された信号の両方を出力として供給する、二重圧力勾配フィルタ処理である。結合手段は、さらに、モノ成分から得られた信号を中央チャネルに分配し、左のフィルタ処理された信号を左側チャネルに分配し、右のフィルタ処理された信号を右側チャネルに分配するように動作可能である。
結合手段は、無指向性低音スピーカによる低音チャネルに、モノ成分から得られた信号を分配してもよい。
第1の方向に対する打ち消しの方向の角度は、10度未満であり、好適には5度未満である。
圧力勾配フィルタ処理は、好適には、各横チャネル自体の指向性図がピボット周波数より上に保持されるように、ピボット周波数未満にのみ適用される。より正確には、圧力勾配フィルタ処理は、出力として、左チャネルには、左側成分から得られた信号、及び、ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理を行い、その後に時間遅延及び反転を適用した右側成分から得られた信号の組み合わせを分配し、右チャネルには、右側成分から得られた信号、及び、ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理を行い、その後に時間遅延及び反転を適用した左側成分から得られた信号の組み合わせを分配する。
第2の動作モードでは、ラウドスピーカ筐体は、第2の同様のスピーカ筐体と関連して使用されることが意図される第1のラウドスピーカ筐体であり、2つのラウドスピーカ筐体は、それぞれ聴取者の左及び右に配置される。
この場合には、聴取者の左に配置されることが意図されるラウドスピーカ筐体に関して(及び、準用してこの同じ聴取者の右に配置されることが意図されるラウドスピーカ筐体に関して)分離手段は、複合ステレオ信号の左及び右信号から、前記左側成分を形成する左サラウンド成分を抽出する。圧力勾配フィルタ処理は、左サラウンド成分を入力として受け、左のフィルタ処理された信号及び右のフィルタ処理された信号の両方を出力として分配する単純な圧力勾配フィルタ処理である。結合手段は、中央チャネルに、複合ステレオ信号の左信号を分配し、左側チャネルに、左のフィルタ処理された信号を分配し、右側チャネルに、右のフィルタ処理された信号を分配する。
有利には、結合手段は、中央チャネルに分配される左信号から左サラウンド成分を減算する。
右側チャネルの打ち消しの方向は、具体的には、聴取者の右に配置されることが意図される前記第2の同様のラウドスピーカ筐体に向けて配向された方向である。
圧力勾配フィルタ処理は、好適には、各横チャネル自体の指向性図がピボット周波数より上に保持されるように、ピボット周波数未満にのみ適用される。より正確には、圧力勾配フィルタ処理は、出力として、左チャネルには、左サラウンド成分から直接得られた信号を分配し、右チャネルには、ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理を行い、その後に時間遅延及び反転を適用した左サラウンド成分から得られた信号を分配する。
本発明の装置の実施の一例を、図面を通じて同じ参照番号が同一の又は機能的に同様の要素を示す図面を参照して説明する。
ラウドスピーカ筐体の一般的な構成
図1は、使用される種々のラウドスピーカの音響アーキテクチャを示す、本発明によるラウドスピーカ筐体の全体図である。
図1は、使用される種々のラウドスピーカの音響アーキテクチャを示す、本発明によるラウドスピーカ筐体の全体図である。
ラウドスピーカ筐体10は、外面的にその下部で広がる形状であり、基部12が、3x12cm程度の断面を有する平坦な形状の高い部分14を支持する。
平坦な高い部分14は、第1のラウドスピーカ16を担持し、第1のラウドスピーカ16の主要な放射方向D1は、水平かつ、高い部分14の矩形断面の最大寸法と垂直である。このラウドスピーカ16は、以下、多チャンネル・ラウドスピーカ筐体の「中央チャネル」に対応する「中央ラウドスピーカ」と呼ばれる。
ラウドスピーカ筐体10は、また、高い部分14のエッジ上、すなわち最も狭い側面上に、左ラウドスピーカ18L及び右ラウドスピーカ18Rを含む。これらのラウドスピーカは、水平かつ、方向D1と垂直な、それらの個々の主要な放射方向D2L及びD2Rに配向される。これらのラウドスピーカは、以下、多チャンネル・ラウドスピーカ筐体の左及び右「側チャネル」に対応する「横ラウドスピーカ」と呼ばれる。
中央ラウドスピーカ16は、有利には、分布振動モード及びピストン・モード動作を組み合わせたラウドスピーカであり、例えば、HiWave TechnologiesのBMRモデルである。横ラウドスピーカ18L及び18Rは、有利には、高い形状係数を有する(すなわち、非常に細長く、非常に狭い形状を有する)分布振動モード・ラウドスピーカであり、例えば、HiWave TechnologiesのHARPモデルである。
本質的に、分布振動モード又はDML(Distibuted Mode Loudspeaker(分布振動モード・ラウドスピーカ))のラウドスピーカでは、平坦な振動板が複雑な図に従った振動で押され、この複雑な図では、振動板の様々な点の振幅及び位相が非相関的に分散され、すなわち、振動板は、その表面の範囲にわたってランダムな振動に押されるように考えられ、これは、最小限の歪みでスペクトルの全体の範囲にわたって優れた音響表現を得ることを可能にする。他方では、従来のピストン・モード動作では、膜は、コヒーレントな振動を受け、すなわち、その変位振幅及び位相が振動板の全体の範囲にわたって原理的に一定である動きを受ける。
中央ラウドスピーカ16並びに横ラウドスピーカ18L及び18Rは、一緒に、スペクトルの中/高音部分、例えば、音響スペクトルの350〜2000Hz帯域を表現するために使用される。
スペクトルの低い部分、例えば30〜350Hz帯域の表現のために、最も低い周波数の再生用の、従来のピストン・タイプのものであってよい低音ラウドスピーカ20による低音チャネルが提供される(サブウーファ)。この低音ラウドスピーカ20は、例えば、ベース及び地面間(ベースには脚が設けられている)に含まれる区間内に放射するように地面の方に向けられた、閉じた空洞内に取り付けられたラウドスピーカであり、このような構成は、検討される周波数帯域内の音波のきわめて低い指向性を考慮すると、特定の問題を示さない。
この図1を参照してちょうど説明した音響アーキテクチャは、各チャネルに特定のデジタル処理動作と組み合わされて使用されることになり、このような処理動作は、ラウドスピーカ筐体が、聴取者の方に向けられた1つのラウドスピーカ筐体のみによる「ソロ」モードで使用されるか、又は、聴取者の前面で聴取者の左及び右に配置された一対のラウドスピーカ筐体による「デュオ」モードで使用されるかに応じて異なる。
単一のラウドスピーカ筐体による「ソロ」動作モード
図2は、ソロ・モードで使用される単一のラウドスピーカ筐体の場合の処理工程をブロック図として示す。
図2は、ソロ・モードで使用される単一のラウドスピーカ筐体の場合の処理工程をブロック図として示す。
この方式は相互接続された回路として示されているが、種々の機能の実装は、本質的にはソフトウェアベースであり、この表現は、例示としてのみ与えられていることに留意されたい。ソフトウェアは、具体的には、DSPタイプのデジタル信号処理専用のチップ内で、連続する信号フレームに対してサンプリング周波数で反復的に実行される計算アルゴリズムによって実施されてよい。
他方では、ここで及び以下では、ソロ・モード又はデュオ・モードでの使用に特定の処理態様のみを説明する。増幅、イコライゼーション、チェーン等の説明のような、ラウドスピーカ筐体の非特定の態様については、フランス、パリのParrotによるZikmuという名称の下で市販されているもののようなアクティブ音響ラウドスピーカ筐体を説明する国際公開第2008/1139047号(Parrot)が参照されるであろう。この文献に記載されたラウドスピーカ筐体は、多チャンネル・アクティブ・ラウドスピーカ筐体であり、この場合、デジタル化されたオーディオ信号が供給される2つのチャネルは、各々が、再生すべきデジタル信号の対応する周波数成分がフィルタ処理及びDSPによる処理の後に直接供給される、それ自体のパワー段のチェーンを有する。
第1の工程は、チャネルの分離又はアップミックスを動作することにあり、それ自体既知であるこのような技術は、モノ及びステレオ成分が一緒に混合された複合入力信号L、Rからステレオ成分L’及びR’のモノ成分Cを分離することを含む。この分離(ブロック22)は、信号L及びRとしきい値との間の相対的スペクトル・エネルギー分布の比較による、周波数又は時間−周波数領域での信号L及びRの解析を伴う。そうすれば、所定の瞬間に、同じ周波数が、3つのチャネルL’、R’又はCのうちの1つのみにあることができる。より正確には、所定の瞬間に、
2つのチャネルL及びRの同じエネルギーの周波数が、それらの位相がなんであれ、モノ成分Cにあることになり、したがって、ステレオ成分L’及びR’中にモノは存在しないことになり、
チャネルR(L)でよりチャネルL(R)でより高いエネルギーの純粋な周波数が、ステレオ成分L’(R’)にあることになり、モノ成分Cにはないことになり、したがって、モノ成分Cにはステレオは存在しないことになる。
2つのチャネルL及びRの同じエネルギーの周波数が、それらの位相がなんであれ、モノ成分Cにあることになり、したがって、ステレオ成分L’及びR’中にモノは存在しないことになり、
チャネルR(L)でよりチャネルL(R)でより高いエネルギーの純粋な周波数が、ステレオ成分L’(R’)にあることになり、モノ成分Cにはないことになり、したがって、モノ成分Cにはステレオは存在しないことになる。
所定の瞬間に、同じ周波数が3つのチャネルL’、R’又はCのうちの1つのみにあることができる限り、ステレオの処理によって提供されるもの以外の音響的な相互作用は存在しないことになること、具体的には、モノ成分Cの再生に割り当てられた中央ラウドスピーカ16と、ステレオ成分L’及びR’の再生に割り当てられた横ラウドスピーカ18L及び18Rとの間に相互作用は存在することができないことは確かである。特定の処理を施されたステレオ成分によるモノ成分のどのような変形も、このように回避される。
より正確には、分離段22の出力時に得られるステレオ成分L’及びR’は、左及び右チャネル18L及び18Rのラウドスピーカに適用される2つの対応するフィルタ処理された成分L”及びR”を与えるために、(図3を参照してより詳細に説明する)二重圧力勾配タイプの段24によるフィルタ処理を施される。
モノ成分Cに関しては、モノ成分Cは、モノ成分Cの中/高音部分を中央ラウドスピーカ16に適用するためにモノ成分Cのスペクトルの中/高音部分を分離し、同じモノ成分Cの低音部分を低音チャネル20のラウドスピーカに適用するためにモノ成分Cの低音部分を分離するクロスオーバ・フィルタ26、28によって分離される。
ステレオ効果を強化するために、「先行音効果」に作用するように、遅延(ブロック30)をチャネル分離段22によって供給される信号Cに適用することができ、このような技術は、モノ信号(中央チャネル及び低音チャネル)をステレオ・チャネル(横チャネル)に対して遅延させることにあり、ステレオ成分は、モノ成分に対して先に到着し、ステレオの認識は強化される。
ラウドスピーカの起こり得る音響的事故を修正するために、並びに、ラウドスピーカの感度の違いを補償するために、及び/又は、ステレオ効果を増加若しくは減少させるために異なるチャネルの相対的なレベル、具体的には、中央チャネル及び低音チャネルに対する横チャネルによって再生されるステレオ信号のレベルを増加又は減少させるために、適切な相対ゲインを異なるチャネルに適用するために、ラウドスピーカ16、18L、18R及び20によって再生される信号は、それぞれ、線形フィルタ処理によるイコライゼーション(ブロック32)が施される。
図3は、ブロック24によって作用される二重圧力勾配フィルタ処理を説明する。
主題は、左及び右チャネル18L及び18Rにそれぞれ適用される新たな成分L”及びR”を与えるために、ステレオ成分L’及びR’を結合することである。
成分L’は、直接フィルタ34(単純なゲイン段)に適用される。その部分に関して、右成分R’は、4Hzの典型的なカットオフ周波数を有するローパス・フィルタに適用される。このフィルタ36の出力信号は、増幅及びイコライゼーション後に左側ラウドスピーカ18Lによって再生されることになるフィルタ処理された成分L”を与えるために、42でブロック34の出力信号と再結合される前に、調整可能な遅延(ブロック38)及び反転(ブロック40)が施される。
右チャネルに関しては、右ラウドスピーカ18Rには、上述した段34〜42と同様に作用する段34’、36’、38’、40’及び42’による処理の後、成分R’及びL’から得られたフィルタ処理された成分R”が供給される。
二重圧力勾配フィルタ処理(すなわち、フィルタ処理されたステレオ成分の各々が、入力部に適用された2つのステレオ成分L’及びR’から得られる)は、制御された方法で、遅延38、38’の調節によって、横ラウドスピーカの各々の指向性図を変更することを可能にする。
二重圧力勾配フィルタ処理は、このような方法で、単一のラウドスピーカ筐体の前面に位置する聴取者に対して、及び、聴取室の様々な構成に対して、ステレオ成分を最適に表現するような指向性図の作用を可能にする(モノ成分Cが、聴取者の方に向けられた中央ラウドスピーカ16によって、及び、サブウーファ20によって表現される)。
図4a〜4dには、二重圧力勾配フィルタ処理のいくつかのパラメータを変更することによって、横ラウドスピーカ、例えば、左側ラウドスピーカ18Lから得ることができる様々な指向性図が示されている。
いずれかのフィルタ処理がない場合、左ラウドスピーカ18Lの指向性図は、図4aに示すものであり、ここで、ラウドスピーカはスペクトルの高音部分で指向性であり(4000Hzより上の周波数に関して実線の図A)、中/低音部分で無指向性である(350〜4000Hz範囲の周波数に関して点線の図B)ことに留意されたい。
ブロック38によって適用される遅延の値を調節することによって、及び、ブロック40によって実行される反転により、左側でのみ再生される信号のための、2つの右及び左信号L’及びR’の組み合わせL”によって再生される指向性図は、図4bに示すものに対応することを示すことができ、中/低音範囲では、図は、打ち消しの方向Δを画定する谷によって分離される2つのサイドローブを含む。他方では、典型的には4000Hzを超える高音範囲では、ローパス・フィルタ36は信号を阻止し、その結果、二重圧力勾配フィルタは、スペクトルのこの範囲での特定の作用を持たない(図Aは変更されない)。
打ち消しの方向Δ及び聴取者の方向(ラウドスピーカ18Lの主要な方向D2Lと直交する方向)に対応する軸D1間の角度θは、関係
sinθ=cxD/a
によって与えられ、ここでaはラウドスピーカ筐体の幅(すなわち、典型的には12cm程度の、2つのラウドスピーカ18L及び18R間の間隔)であり、cは音の伝播速度であり、Dは遅延段38によって導入される遅延である。この関係は、aよりも非常に長いラウドスピーカ筐体からの距離で真であり、聴取者は、一般的には、ラウドスピーカ筐体から数メートルにいる。
sinθ=cxD/a
によって与えられ、ここでaはラウドスピーカ筐体の幅(すなわち、典型的には12cm程度の、2つのラウドスピーカ18L及び18R間の間隔)であり、cは音の伝播速度であり、Dは遅延段38によって導入される遅延である。この関係は、aよりも非常に長いラウドスピーカ筐体からの距離で真であり、聴取者は、一般的には、ラウドスピーカ筐体から数メートルにいる。
右ラウドスピーカ18Rによって右側で再生される信号に関して、指向性図はもちろん対称である。
打ち消しの方向を有することは、ステレオを種々の方法で増幅することを可能にする。
図4bに示される第1の場合では、角度θは3〜4度程度と小さく、その結果、聴取者44がラウドスピーカ筐体の主要な方法D1にある場合、左チャネルに関する打ち消しの方向Δは聴取者の右耳46Rの近傍にあり、同様に、右チャネルの打ち消しの方向は聴取者の左耳46Lの近傍にある。したがって、左耳は主としてステレオ成分L’を捉えることになり、右耳は主として右成分R’を捉えることになり、聴取者は、ラウドスピーカが聴取者の頭の両側に配置されているかのように、ステレオ情報を明瞭に聞くことになる。
第1の場合は、音響反射が存在しない状況、又は、それらの音響反射が対称的である状況に特に適している。
遅延を増加することによって、打ち消しの方向Δを軸D1からさらに遠くに(図4c)、又は、さらにθ=90度まで(図4d)移動させることができ、後者の場合、図示のように、指向性図は、完全にラウドスピーカ筐体の一方の側に配置され、放射は一方の側で最大である。この場合は、例えば、ラウドスピーカ筐体10が聴取室の壁48の近傍に配置される場合、ラウドスピーカ筐体10の側面の一方での重要な音響反射のリスクを示す構成によく適している。
一対のラウドスピーカ筐体による「デュオ」動作モード
図5〜7は、本発明によるラウドスピーカ筐体が他の同様のラウドスピーカ筐体と共に使用され、左及び右ラウドスピーカ筐体10及び10’の対が、従来の構成(図7に概略的に示す)にしたがって聴取者44の両側に配置される場合に信号の処理を変更することができる方法を示し、ここで、2つのラウドスピーカ筐体は、それぞれ、聴取者の前面で左及び右に配置される。
図5〜7は、本発明によるラウドスピーカ筐体が他の同様のラウドスピーカ筐体と共に使用され、左及び右ラウドスピーカ筐体10及び10’の対が、従来の構成(図7に概略的に示す)にしたがって聴取者44の両側に配置される場合に信号の処理を変更することができる方法を示し、ここで、2つのラウドスピーカ筐体は、それぞれ、聴取者の前面で左及び右に配置される。
この場合、図1に示す音響アーキテクチャ、すなわち、種々のラウドスピーカの個々の構成は変更されないこと、及び、ソロ・モード又はデュオ・モードでの動作は、DSP内で動作されるデジタル信号処理の変更からのみ結果として生じることに留意されたい。
一方の動作モードから他方への切り替えは、したがってきわめて単純になり、ラウドスピーカ筐体の物理的な変更を必要としないことになる。
デュオ・モードで適用される処理は、2つのラウドスピーカ筐体10及び10’間に形成される従来のステレオ・イメージを、具体的には、音響シーンを拡大すること(これは、2つのラウドスピーカ筐体10及び10’が互いに比較的近くに配置される場合、特に有利である)によって、表現される信号に歪みを導入せず、具体的には、モノ成分を変形させずに、豊かにする目的を有する。
この構成によって、分離段又はアップミックス(ブロック50)は、聴取者の左に配置されたラウドスピーカ筐体10のための左サラウンド成分SL、及び、同様に、聴取者の右に配置されたラウドスピーカ筐体10’のための右サラウンド成分SRを含むサラウンド・チャネルの抽出を行う。
サラウンド成分は、左L及び右R信号間で非常に相関されない情報を含む新たな信号を抽出するために、入力部に適用される信号L、Rのステレオ成分の解析によって得られる。
これらのサラウンド成分には、
きわめて右又はきわめて右に混在されている情報の部分、並びに、
残響、及び、
狭い意味での「サラウンド」情報の部分、例えば、ステージ上の録音の場合の観客の雑音、が存在する。
きわめて右又はきわめて右に混在されている情報の部分、並びに、
残響、及び、
狭い意味での「サラウンド」情報の部分、例えば、ステージ上の録音の場合の観客の雑音、が存在する。
これらの成分は、上述したように、入力部に適用される信号L、Rの個々のスペクトル・エネルギー・レベルの周波数領域での解析及び比較によって抽出される。
ラウドスピーカ筐体10に関して、サラウンド信号SL(SR)は、(それ自体、聴取者の左に配置される)このラウドスピーカ筐体10の左ラウドスピーカ18L及び右ラウドスピーカ18Rによってそれぞれ再生される2つのフィルタ処理されたサラウンド成分SLL及びSLRを与えるために、単純な圧力勾配フィルタ処理段52に適用される。
同様に、ラウドスピーカ筐体10’に関して、右サラウンド成分SRは、(それ自体、聴取者の右に配置される)このラウドスピーカ筐体10’の左ラウドスピーカ18L及び右ラウドスピーカ18Rによってそれぞれ再生される2つのフィルタ処理された成分SRL及びSRRを与えるために、フィルタ処理される。
ラウドスピーカ筐体10に関して、ラウドスピーカ16の中央チャネルには、ブロック54及び56によってサラウンド成分SLが減算された左信号Lから来る成分が供給される。
同様に、ラウドスピーカ筐体10’に関して、ラウドスピーカ16の中央チャネルには、ブロック54及び56によってサラウンド成分SRが減算された右信号Rから来る成分が供給される。
したがって、従来の方法で、しかし、信号のサラウンド成分、及び、サラウンド成分ではないステレオ信号の成分間の干渉なしに、サラウンド成分は、横チャネル(ラウドスピーカ18L及び18R)によって再生され、サラウンド成分ではないステレオ信号の成分は、中央チャネル(ラウドスピーカ16)によって再生される。
ソロ・モードのように、ステレオを強化するために、ブロック30によって導入される遅延によって、左(右)チャネルを左(右)サラウンド・チャネルに対して遅延させることによって、先行音効果に作用することができ、サラウンド成分は、標準のステレオ成分に対して先に到着し、したがってステレオの認識を強化することができる。
線形フィルタ処理段32は、必要ならば、様々なラウドスピーカの音響的事故を修正することを可能にし、ラウドスピーカの感度の違いを補償するため、並びに、ステレオ効果を増加又は減少させるために、ステレオの横チャネルのレベルをモノ・チャネル及び低音チャネルに対して増加又は減少させることを可能にする。
図6は、(単純な)圧力勾配フィルタ52によって実行される処理をより詳細に示す。
圧力勾配フィルタ52は、直接フィルタ34、すなわち、単純なゲイン段を含み、直接フィルタ34は、入力部に適用されたサラウンド成分SLからフィルタ処理されたSLL(入力部に適用されたサラウンド成分SRからフィルタ処理された成分SRL)を供給する。成分SLR(SRR)に関しては、サラウンド成分SL(SR)のローパス・フィルタ36への適用、並びに、その後の遅延段38及び反転段40への適用から結果として生じる。
段34、36、38及び40の動作は、ソロ・モードに関して図3を参照して説明したものと同じであり、唯一の違いは、ここではフィルタが単一入力フィルタであることである。
ブロック38によって適用される遅延の値Dを調節することによって、そして、ブロック40による反転のため、聴取者44の左に配置されたラウドスピーカ筐体10でのサラウンド信号の指向性図は、上述した図4b〜4dに示したものに類似することを示すことができ、打ち消しの方向Δは、ラウドスピーカ筐体の主要な方向D1と、ソロ・モードに関連して上記で説明したものと同じ方法で関係sinθ=cxD/aによって決定される角度θを形成する。
図7に示すように、デュオ・モードでは、角度θに90度の値を与えることが特に有利であり、結果として、左に配置されたラウドスピーカ筐体10の図Bの打ち消しの方向Δが聴取者の右に配置されたラウドスピーカ筐体10’の方に右に向けられ、同様に、右に配置されたラウドスピーカ筐体10’の図B’の打ち消しの方向Δ’が聴取者の左に配置されたラウドスピーカ筐体10の方に左に向けられる。
低/中音範囲(A若しくはA’)内又は高音範囲(B若しくはB’)内のサラウンド混合物の放射図は、完全にラウドスピーカ筐体の一方の側に配置されることになり、2つのラウドスピーカ筐体が配置された領域を超える最大放射が、コンテンツを表現することによる音響シーンを、この領域を超えて拡大させることを可能にする。最後に、壁がラウドスピーカ筐体の一方の側にある場合に適合するために、この近接から結果として生じる残響効果を低減するために、サラウンド信号のレベルを調節することができる。
Claims (12)
- それ自体の指向性図の主軸が第1の方向(D1)に配向された中央ラウドスピーカ(16)による中央チャネルと、
各々横スピーカ(18L、18R)による、それぞれ左及び右の横チャネルであって、前記横スピーカ自体の指向性図の主軸は、前記第1の方向と直交し、左ラウドスピーカ及び右ラウドスピーカに関して反対の方向の第2の方向(D2L、D2R)に配向された、横チャネルと、
左信号(L)及び右信号(R)を含む再生すべき複合ステレオ信号を入力として受け、前記中央チャネル及び前記横チャネル間に、予め決められた分布にしたがって前記左及び右信号(L、R)の組み合わせを分配するように動作可能なオーディオ処理手段と、を備える、多チャンネル一体型アクティブ音響ラウドスピーカ筐体(10、10’)であって、
前記オーディオ処理手段は、
前記複合ステレオ信号の左及び右信号(L、R)を入力として受け、そこから、周波数領域の解析に基づいて、前記複合ステレオ信号の左及び右信号(L、R)の個々のスペクトル・エネルギー・レベルの比較により、少なくとも1つの右(R’;SR)又は左(L’;SL)側成分を抽出するように動作可能な分離手段(22;50)と、
前記中央チャネル及び前記横チャネル間に、予め決められた分布にしたがって、少なくとも1つの前記右(R’;SR)又は左(L’;SL)側成分を含む信号の組み合わせを分配するように動作可能な結合手段(24、52、26、28)と、を備え、
前記結合手段は、各々の横チャネルで表現される指向性図(B、B’)を、その上に打ち消しの方向(Δ、Δ’)を形成するように変更するように動作可能なフィルタ処理手段を備え、
前記フィルタ処理手段は、少なくとも1つの右(R’;SR)又は左(L’;SL)側成分を入力として受ける圧力勾配フィルタ処理手段である、ことを特徴とする、アクティブ音響ラウドスピーカ筐体。 - 前記結合手段は、さらに、モノ成分(C)から得られ、前記中央チャネルに分配される信号に、時間遅延(30)を適用するように適合されている、請求項1に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記ラウドスピーカ筐体(10)が単独で聴取者(44)の前面で前記聴取者の方に向けられた前記第1の方向(D1)で使用されることが意図される第1の動作モードで使用するために、
前記ラウドスピーカ筐体(10)は、
前記分離手段(22)は、前記複合ステレオ信号の左及び右信号(L、R)から、前記左及び右信号に共通のモノ成分(C)、純粋な左側成分(L’)、並びに、純粋な右側成分(R’)を抽出するように動作可能であり、
前記圧力勾配フィルタ処理は、前記純粋な左(L’)及び右(R’)側成分のいずれか一方を入力として受け、左のフィルタ処理された信号(L”)及び右のフィルタ処理された信号(R”)の両方を出力として供給する、二重圧力勾配フィルタ処理であり、
前記結合手段(24、26、28)は、さらに、前記モノ成分(C)から得られた信号を前記中央チャネルに分配し、前記左のフィルタ処理された信号(L”)を前記左側チャネルに分配し、前記右のフィルタ処理された信号(R”)を前記右側チャネルに分配するように動作可能である、ことを特徴とする、請求項1に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。 - 無指向性低音スピーカ(20)による低音チャネルをさらに備え、前記結合手段は、前記モノ成分(C)から得られた信号をこの低音チャネルに分配するように動作可能である、請求項3に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記第1の方向(D1)に対する前記打ち消しの方向の角度(θ)は、10度未満であり、好適には5度未満である、請求項3に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記圧力勾配フィルタ処理は、各横チャネル自体の指向性図(A)がピボット周波数より上に保持されるように、ピボット周波数未満にのみ適用されるフィルタ処理である、請求項3に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記圧力勾配フィルタ処理(24)は、出力として、
前記左チャネルには、
前記左側成分(L’)から得られた信号、並びに、
前記ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理(36)を行い、その後に時間遅延(38)及び反転(40)を適用した前記右側成分(R’)から得られた信号の組み合わせ(L”)を分配し、
前記右チャネルには、
前記右側成分(R’)から得られた信号、並びに、
前記ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理(36’)を行い、その後に時間遅延(38’)及び反転(40’)を適用した前記左側成分(L’)から得られた信号の組み合わせ(R”)を分配するように動作可能なフィルタ処理である、請求項6に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。 - 前記ラウドスピーカ筐体(10)が、聴取者(44)の左又は右に配置されるラウドスピーカとして、この同じ聴取者(44)の右又は左に配置される第2の同様のスピーカ筐体(10’)と関連して使用されることが意図される、第2の動作モードで使用するために、
前記ラウドスピーカ筐体(10)は、
前記分離手段(22)は、前記複合ステレオ信号の左及び右信号(L、R)から、前記左側成分を形成する左サラウンド成分(SL)を、又は、前記右側成分を形成する右サラウンド成分(SR)を抽出するように動作可能であり、
前記圧力勾配フィルタ処理は、前記左(SL)又は右(SR)サラウンド成分を入力として受け、左のフィルタ処理された信号(SLL;SRL)及び右のフィルタ処理された信号(SLR;SRR)の両方を出力として分配する単純な圧力勾配フィルタ処理であり、
前記結合手段(24、26、28)は、さらに、前記中央チャネルに、前記複合ステレオ信号の左(L)又は右(R)信号を分配し、前記左側チャネルに、前記左のフィルタ処理された信号(SLL;SRL)を分配し、前記右側チャネルに、前記右のフィルタ処理された信号(SLR;SRR)を分配するように動作可能である、ことを特徴とする、請求項1に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。 - 前記結合手段は、さらに、前記中央チャネルに分配される前記左信号(L)から前記左サラウンド成分(SL)を減算し、又は、前記中央チャネルに分配される前記右信号(R)から前記右サラウンド成分(SR)を減算するように動作可能である、請求項8に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記右側チャネル又は左側チャネルの打ち消しの方向(Δ又はΔ’)は、前記聴取者(44)の右又は左に配置されることが意図される前記第2の同様のラウドスピーカ筐体(10’)に向けて配向された方向である、請求項8に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記圧力勾配フィルタ処理は、各横チャネル自体の指向性図(A)がピボット周波数より上に保持されるように、前記ピボット周波数未満にのみ適用されるフィルタ処理である、請求項8に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
- 前記圧力勾配フィルタ処理(52)は、出力として、
前記左チャネルには、前記左サラウンド成分(SL)から直接得られた信号(SLL)を分配し、
前記右チャネルには、前記ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理(36)を行い、その後に時間遅延(38)及び反転(40)を適用した前記左サラウンド成分(SL)から得られた信号(SLR)を分配し、又は、
前記右チャネルには、前記右サラウンド成分(SR)から直接得られた信号(SRR)を分配し、
前記左チャネルには、前記ピボット周波数未満のローパス・フィルタ処理(36)を行い、その後に時間遅延(38)及び反転(40)を適用した前記右サラウンド成分(SR)から得られた信号(SRL)を分配するように動作可能なフィルタ処理である、請求項11に記載のアクティブ音響ラウドスピーカ筐体。
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