JP2014060620A - コンプレックスバンドパスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模が小さく省電力化された2次のコンプレックスバンドパスフィルタを提供する。
【解決手段】2次のコンプレックスBPFは,Iチャネル側とQチャネル側入力信号を各々入力する第1段の各LPFの次段に差動段電圧電流変換回路,更に出力段電圧電流変換回路とを接続し,出力段電圧電流変換回路の出力と差動段電圧電流変換回路の出力間にフィードバックRC回路を設け、又、出力段電圧電流変換回路の出力とI第1段LPFの出力との間に各チャネルのフィードバック抵抗を接続し、更に、フィードバック用の各チャネル電圧電流変換回路を各チャネルの出力段電圧電流変換回路の入力に接続する構成を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は,コンプレックスバンドパスフィルタに関する。
コンプレックスバンドパスフィルタ(Complex BPF)は,Iチャネル信号とQチャネル信号に対して帯域通過機能を有するフィルタである。無線通信装置において,受信した高周波信号をミキサ回路によりダウンコンバートして中間周波数の信号を生成し,バンドパスフィルタにより中間周波数信号を抽出し,アナログディジタル変換後に,デジタル信号をベースバンド信号に変換することが行われる。
ミキサ回路は,高周波信号にローカル周波数を有し位相が互いに90°位相が異なるローカル信号を乗算し,IチャネルとQチャネルの中間周波数信号を出力する。したがって,バンドパスフィルタ(BPF)は,IチャネルとQチャネルの信号に対して所望の帯域を通過させることができるコンプレックスBPFであることが望ましい。そのようなコンプレックスBPFは,例えば,非特許文献1,2などに記載されている。また,OTAを利用したバンドパスフィルタについては,例えば特許文献1に記載されている。
特願2011−033790
"Active-Gm-RC Continuous-Time Biquadratic Cells"Analog Integrated Circuits and Signal Processing, 45 281-294 2005 "A 4th-Order Active-Gm-RC Reconfigurable (UMTS/WLAN) Filter IEEE Journal of solid-state circuits, Vol. 41, No. 7, JULY 2006
ローパスフィルタを組み合わせることで,コンプレックスBPFを構成できることが知られている。しかし,2次のコンプレックスBPFは,Iチャネル信号とQチャネル信号側にそれぞれ2つのローパスフィルタを必要とし,回路規模の増大と消費電力の増大が問題になる。
そこで,本発明の目的は,回路規模が小さく,消費電力が小さいコンプレックスBPFを提供することにある。
コンプレックスバンドパスフィルタの第1の側面は,Iチャネル側入力信号とQチャネル側入力信号とをそれぞれ入力し,所定の低周波数帯の信号を通過させるIチャネル側ローパスフィルタ(以下LPF)及びQチャネル側LPFと,
前記Iチャネル側LPFの出力信号を入力するIチャネル側差動段電圧電流変換部と,前記Iチャネル側差動段電圧電流変換部の出力信号を入力し出力信号を出力するIチャネル側出力段電圧電流変換部と,前記Iチャネル側出力段電圧電流変換部の出力と前記Iチャネル側差動段電圧電流変換部の出力との間に設けられたIチャネル側フィードバックRC回路とを有するIチャネル側オペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプ(以下OTA)と,
前記Qチャネル側LPFの出力信号を入力するQチャネル側差動段電圧電流変換部と,前記Qチャネル側差動段電圧電流変換部の出力信号を入力し出力信号を出力するQチャネル側出力段電圧電流変換部と,前記Qチャネル側出力段電圧電流変換部の出力と前記Qチャネル側差動段電圧電流変換部の出力との間に設けられたQチャネル側フィードバックRC回路とを有するQチャネル側OTAと,
前記Iチャネル側OTAの出力と前記Iチャネル側LPFの出力との間に設けられたIチャネル側フィードバック抵抗と,
前記Qチャネル側OTAの出力と前記Qチャネル側LPFの出力との間に設けられたQチャネル側フィードバック抵抗と,
前記Iチャネル側LPFの出力の電圧を電流に変換し,前記Qチャネル側LPFの出力に供給するIチャネル側第1段フィードバック用電圧電流変換部と,
前記Qチャネル側LPFの出力の電圧を電流に変換し,前記Iチャネル側LPFの出力に供給するQチャネル側第1段フィードバック用電圧電流変換部と,
前記Iチャネル側OTAの出力の電圧を電流に変換し,前記Qチャネル側出力段電圧電流変換部の入力に供給するIチャネル側第2段フィードバック用電圧電流変換部と,
前記Qチャネル側OTAの出力の電圧を電流に変換し,前記Iチャネル側出力段電圧電流変換部の入力に供給するQチャネル側第2段フィードバック用電圧電流変換部とを有する。
第1の側面によれば,少ない数のOTAにより構成され,且つOTAのユニティゲイン周波数を低くできるので,回路規模が小さく,消費電流を抑制したコンプレックスBPFを提供できる。
本実施の形態のBPFを有する無線受信装置の構成図である。 1次のコンプレックスBPFの構成図である。 2次のコンプレックスBPFの構成例を示す図である。 本実施の形態に使用される2次のローパスフィルタ(LPF)の構成図である。 図4のOTAの具体的な回路図である。 OTAのゲインと周波数との関係を示す図である。 本実施の形態における2次のコンプレックスBPFの構成図である。 図7の2次のコンプレックスBPFにおいて,フィードバック用トランスコンダクタンスgmfbのゲインgmを変化させた場合の,BPFのゲインの周波数特性の変化を示す図である。 本実施の形態における2次のコンプレックスBPFの一部の構成図である。 図9に示された回路の具体的な回路図の例を示す図である。 図9に示された回路の具体的な回路図の例を示す図である。 2次のコンプレックスBPFの差動回路構成例を示す図である。 2次のコンプレックスBPFの差動回路構成例を示す図である。
図1は,本実施の形態のBPFを有する無線受信装置の構成図である。アンテナATで受信された高周波信号は,ローノイズアンプLNAで増幅され,SAWフィルタのバンドパスフィルタが所望の帯域の信号を通過させ,高周波アンプRFAが増幅する。そして,受信高周波信号の周波数をFとすると,ミキサMIXが,ローカル周波数Loを有し位相が90°ずれたローカル信号(正弦波と余弦波)を乗算して,周波数F-Lo,F+LoのIチャネル信号とQチャネル信号を出力する。さらに,バンドパスフィルタBPFが,高周波側の周波数F+Loの信号を除去し,中間周波数F-Loの信号を通過させる。
このようにして得られた中間周波数F-Loの受信信号は,アナログディジタル変換ADCによりデジタル信号に変換される。また,デジタル信号を自動ゲイン制御アンプAGCにフィードバックすることで,バンドパスフィルタBPFを通過した信号のゲインが一定になるように制御される。
そして,デジタル信号は,論理回路LOGIC内でベースバンド信号に変換され,復調処理されて,受信データが抽出される。
図1において,ミキサMIXが中間周波数にダウンコンバートする理由の一つは,ミキサMIXの内部回路を構成するMOSトランジスタに起因する1/fノイズにより,微弱な受信信号が抽出できなくなるからである。1/fノイズは,周波数ゼロの帯域に偏在するノイズであるので,ミキサMIXがベースバンドまでダウンコンバートすると,出力信号が1/fノイズに埋没され,受信感度が低下し微弱な信号を受信できなくなる。
図1のバンドパスフィルタBPFは,Iチャネル信号とQチャネル信号を処理するBPFであり,コンプレックスBPFである。
図2は,1次のコンプレックスBPFの構成図である。このコンプレックスBPFは,Iチャネルの入力信号IinとQチャネルの入力信号Qinを入力し,所定の帯域の信号を通過させて,Iチャネルの出力信号IoutとQチャネルの出力信号Qoutとを出力する。コンプレックスBPFは,Iチャネル側に,電流加算回路10と,積分器(1/s)を有するLPF11とを有し,Qチャネル側にも,電流加算回路12と,積分器(1/s)を有するLPF13とを有する。さらに,Iチャネル側のLPF11の電圧出力を電流に変換するフィードバック用のトランスコンダクタンスgmIを有し,そこで変換された電流がQチャネル側の電流加算回路12で入力信号Qinに加算される。同様に,Qチャネル側のLPF13の電圧出力を電流に変換するフィードバック用のトランスコンダクタンスgmQを有し,そこで変換された電流がIチャネル側の電流加算回路10で入力信号Iinに加算される。
このように,LPFとトランスコンダクタンスによるフィードバックと電流加算器により,コンプレックスBPFが構成されうる。なお,トランスコンダクタンスは,一種の電圧電流変換回路である。また,電流加算回路10,12は,信号線を接続すること電流加算を実現できるので,回路規模を小さくできるメリットがある。
図2のコンプレックスBPF内のLPF11,13は共に1次のLPFであり,したがって,コンプレックスBPFも1次のBPFである。したがって,図2の構成を2組設けることで,2次のBPFにすることができる。
図3は,2次のコンプレックスBPFの構成例を示す図である。この2次のコンプレックスBPFは,図2の構成を2組組み合わせた構成になっている。また,Iチャネルの入力信号IinはIP,IMの差動信号,Qチャネルの入力信号QinはQP,QMの差動信号であり,I,Qチャネルの出力信号Iout,Qoutも同様であり,回路構成も差動構成になっている。
このコンプレックスBPFは,まず,Iチャネル側には,電圧出力のアンプである差動OPA(Operational Amplifier)20と,入力抵抗R11と,フィードバック抵抗R21及び容量CPとを含む積分器を有するLPF20が設けられ,さらに,OPA21と,入力抵抗R31と,フィードバック抵抗R41及び容量CPとを含む積分器を有するLPF21が設けられ,2次のLPFを構成している。同様に,Qチャネル信号側にも,同様に,OPAによる積分器を有するLPF22とLPF23とが設けられ,2次のLPFを構成している。
そして,Iチャネル側のLPF20の電圧出力がフィードバック抵抗RFBにより電流に変換されて,Qチャネル側のLPF22の入力ノード(入力抵抗R11とOPA22との間のノード)に供給される。この接続ノードで,Qチャネル側の入力抵抗R11により入力信号Qinの入力電圧を変換した入力電流に,フィードバック抵抗RFBで変換された電流が加算される。逆に,Qチャネル側のLPF22の電圧出力が,フィードバック抵抗RFBにより電流に変換されて,Iチャネル側のLPF20の入力ノード(入力抵抗R11とOPA20との間のノード)に供給される。その接続ノードでIチャネル側の入力信号Iinの電流に加算される。
2次側も同様である。すなわち,Iチャネル側のLPF21の電圧出力がフィードバック抵抗RFBにより電流に変換されて,Qチャネル側のLPF23の入力ノード(入力抵抗R31とOPA23との間のノード)に供給される。この接続ノードで,Qチャネル側の入力抵抗R31によりLPF22の出力電圧を変換した出力電流に,フィードバック抵抗RFBで変換された電流が加算される。逆に,Qチャネル側のLPF23の電圧出力が,フィードバック抵抗RFBにより電流に変換されて,Iチャネル側のLPF21の入力ノード(入力抵抗R31とOPA21との間のノード)に供給され,その接続ノードで,Iチャネル側の入力抵抗R31によりLPF20の出力電圧を変換した出力電流に,フィードバック抵抗RFBで変換された電流が加算される。
図2のBPFは,それぞれOPAを有する4つのLPF20−LPF23を用いて2次のコンプレックスBPFを構成している。したがって,前述のとおり,回路規模が大きくなっている。さらに,各LPF20−23を構成するOPAは,ユニティゲイン周波数(ゲインが0dBの周波数)が高い広帯域であることが求められる。広帯域にするには,高周波帯域でも応答性をよくするために,OPAを構成するトランジスタのドレイン電流を大きくしてトランスコンダクタンスgmを大きくする必要がある。その結果,消費電流も増大する。
[本実施の形態]
図4は,本実施の形態に使用される2次のローパスフィルタ(LPF)の構成図である。つまり,Active gmRC 2次ローパスフィルタ(LPF)である。図3で説明したとおり,2次のLPFは,2つのLPFを有する。例えば,図3において,2つのLPFの為に2個のOPA20,21が使用されている。
それに対して,図4では,1個の電流出力アンプである差動OTA(Operational Transconductance Amplifier)で2次のLPFが構成されている。まず,入力信号Viが入力される抵抗R1と,それとグランドとの間に設けられた容量C1とで,積分器が構成されている。このR1とC1で構成された積分器が,第1段のLPFである。このLPFは,抵抗R1が入力電圧Viを電流に変換し,容量C1がその電流により電荷を蓄積する。
次に,2段のアンプを有する2ステージアンプを有するOTAが,上記の第1段のLPFに接続され,OTAの出力がフィードバック抵抗R2を介して第1段のLPFの抵抗R1と容量C1の接続ノードにフィードバックされている。
このOTA自体が積分器を構成し,第2段のLPFである。このOTAは,差動段のトランスコンダクタンス(トランスコンダクタンスアンプまたは電圧電流変換回路)gm1を構成する1段目のアンプと,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm2を構成する2段目のアンプとを有する。そして,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm2の出力が,RC回路Rc,Ccを介して,差動段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm1の入力ノード(または出力段の入力ノード)にフィードバックされている。この容量Ccは閉ループの位相補償容量である。そして,このフィードバック容量Ccにより積分器の機能が実現されている。
一般にLPFは,キャパシタを設けて伝達関数の分母にs変数が含まれるようにする必要がある。このOTAは,差動段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm1と,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm2とを有し,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm2の出力と入力との間に抵抗Rcと容量Ccを有するRC回路を設けたActive gmRC Amplifierになっている。そして,この容量Ccの容量を大きくして,そのインピーダンス1/jωCcを小さくして,伝達関数の分母にs変数が含まれるようにしている。
その結果,OTA内のフィードバックされるRC回路の容量Ccにより積分器が構成され,OTAだけで第2段のLPFが構成されている。図3のOTAとフィードバック容量CPと抵抗とによるLPFとは構成が異なっている。
図4において,抵抗rd,容量Coは,寄生抵抗,寄生容量を示し,抵抗RL,容量CLは,出力端子に接続される負荷抵抗と負荷容量である。
上記のように,図4の回路は,入力側のR1,C1による第1段のLPFと,OTAによる第2段のLPFとにより,2次のLPFを構成している。図3のように,2組のOTAを使用することがないので,回路規模が小さくなっている。
図3の2次のLPFの伝達関数FLPF(s)は,以下のとおりである。
Figure 2014060620
この伝達関数に示されるとおり,分母に2次のs変数が含まれており,2次のLPFとなっている。このように,図3の2次のLPFでは,OTAの位相補償容量Ccによる積分特性を利用して第2段のLPF特性を形成している。これにより,OTAの個数を図3の半分にしている。
図5は,図4のOTAの具体的な回路図である。図5では,差動段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm1として,差動対を構成するPMOSトランジスタP2,P3のゲートに差動入力信号IP,IMが供給され,それらのドレイン端子の出力信号が,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm2の1対のNMOSトランジスタN9,N8のゲートにそれぞれ供給され,そのドレイン端子が差動の出力信号OP,OMを出力する。そして,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gm2の出力端子OP,OMと,その入力端子または差動段gm1の出力端子(P2,P3のドレイン)との間に,フィードバック用のRC回路Rc, Ccがそれぞれ設けられている。Vddは正の電源電圧,Vssはグランドであり,bias1,bias2はバイアス電圧であり,トランジスタP1,N4,N5,P6,P7に印加されて所定の電流回路を構成している。
図6は,OTAのゲインと周波数との関係を示す図である。図6には,図3に示したOTAの特性と,図4に示したOTAの特性とが示されている。図3のOTAの特性は,図6中,「理想的なOTA特性(図3)」として示されている。この理想的なOTA特性は,BPFの通過帯域の周波数でもゲインがフラットになるように,カットオフ周波数が高く,つまりユニティゲイン周波数が高くなっている。このような理想的な周波数特性を有するためには,OTAを構成するトランジスタのドレイン電流を大きくしてトランスコンダクタンスを大きくして,OTAの応答性を高速にする必要があり,消費電流が増大する。
一方,図4のOTAの特性は,図6中「Active gmRC LPF(図4)積分特性"1/s"」と示されている。この特性では,「理想的なOTA特性」に比較すると,そのユニティゲイン周波数ωuがBPF通過帯域近傍の周波数になっていて,より低周波である。このように,カットオフ周波数が低い周波数に,つまりユニティゲイン周波数を低い周波数にすることができるので,OTAを構成するトランジスタのドレイン電流を小さくして省電力化することができる。図4のOTAの特性として必要なものは,積分器としての特性であり,積分特性である-20dB/decadeの周波数領域(ゲインが周波数の増加に伴い減少する領域)と通過帯域とが一致していればよい。したがって,図4のOTAの特性は,図3のOTAのような理想的な特性を有する必要はなく,省電力化を図ることができる。
図4の1個のOTAによる2次のLPFを利用して,図2に示したコンプレックスBPFを構成できれば,図3のコンプレックスBPFよりも回路規模を小さくすることができると共に,省電力化することもできる。 図7は,本実施の形態における2次のコンプレックスBPFの構成図である。この2次のコンプレックスBPFは,以下の構成を有する。
(1)Iチャネル側と,Qチャネル側それぞれに,図4に示した2次のLPFを設ける。すなわち,Iチャネル側には,抵抗R1,容量C1による積分器による第1段LPFと,OTAによる第2段LPFとを設ける。そして,OTAによる第2段LPFの出力ノードn3と,R1,C1による第1段LPFのノードn1との間に,フィードバック抵抗R2を設ける。これにより2次のLPFとなる。同様に,Qチャネル側にも,抵抗R1,容量C1による積分器による第1段LPFと,OTAによる第2段LPFとを設ける。そして,OTAによる第2段LPFの出力ノードn6と,R1,C1による第1段LPFのノードn4との間に,フィードバック抵抗R2を設けて,2次のLPFを構成する。第1段のLPFのノードn1,n4は,LPFの電流入力ノードであり電圧出力ノードでもある。
(2)Iチャネル側の第1段LPFを構成する積分器のノードn1の電圧出力をトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1で電流に変換し,Qチャネル側の第1段LPFを構成する積分器のノードn4の電流入力にフィードバックする。逆に,Qチャネル側の第1段LPFを構成する積分器のノードn4の電圧出力をトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ1で電流に変換し,Iチャネル側の第1段LPFを構成する積分器のノードn1の電流入力にフィードバックする。このフィードバック用のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1,gmfbQ1は,図2に示されたトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmI,gmQに対応する。
ノードn1には,Iチャネル信号の入力電圧ViIが抵抗R1で電流に変換された入力電流が入力すると共に,容量C1に蓄積された電荷による出力電圧が出力される。同様に,ノードn4には,Qチャネル信号の入力電圧ViQが抵抗R1で電流に変換された入力電流が入力すると共に,容量C1に蓄積された電荷による出力電圧が出力される。そして,フィードバック用のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1,gmfbQ1が変換した電流は,接続ノードn4,n1でそれぞれの入力電流に加算される。つまり,接続ノードn1,n4により電流加算回路が実現される。
(3)Iチャネル側の第2段LFPを構成するOTAの出力ノードn3の出力電圧を,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI2で電流に変換し,Qチャネル側のOTAの差動段gmQ1と出力段gmQ2との接続ノードであり,位相補償容量Ccが接続される接続ノードn5にフィードバックする。逆に,Qチャネル側の第2段LFPを構成するOTAの出力ノードn6の出力電圧を,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ2で電流に変換し,Iチャネル側のOTAの差動段gmI1と出力段gmI2との接続ノードであり,位相補償容量Ccが接続される接続ノードn2にフィードバックする。このフィードバック用のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI2,gmfbQ2は,図2に示されたトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmI,gmQに対応する。ただし,フィードバック先は,第2段のLPFを構成しているOTAの入力ノードn1,n4ではなく,積分器の機能を実現している位相補償容量Ccが接続されるノードn5,n3である。
トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmは,電圧入力を電流出力に変換する機能を有する。したがって,Iチャネル側のOTAの出力ノードn3には電流出力が生成される。そして,負荷容量CLや寄生容量Coにより,電流出力が電圧に変換される。この出力ノードn3の電圧が,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI2により電流に変換される。そして,この変換された電流がQチャネル側のOTA内の差動段gmQ1の電流出力のノードn5に加算される。電流加算回路は,接続ノードn5により実現される。接続ノードn5で加算された電流は,位相補償容量Ccにより電圧に変換され,電圧入力として出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmQ2に入力される。
Qチャネル側のOTAの出力ノードn6から,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ2を介してIチャネル信号側のノードn2へのフィードバックループも,上記と同様である。
(4)望ましくは,第1段LPFを構成する入力側の容量C1のキャパシタンスを,第2段LPFを構成する位相補償容量CcのN倍(Nは整数)にし,それに伴って,第1段側のフィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1,gmfbQ1のトランスコンダクタンスgmfb1も,第2段側のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI2,gmfbQ2のトランスコンダクタンスωc・CcのN倍,つまりωc・N・Ccにする。ωcは,バンドパスフィルタBPFの中心周波数である。
この構成(4)は,一般に入力側の容量C1は,外付けの大容量のキャパシタが使用される。したがって,C1とCcとの容量比をN倍にしておけば,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1,gmfbQ1の単位回路を並列にN個設けることで,容量の違いに対応することができる。この第1段でのgmfbI1の単位回路は,第2段でのgmfbI2とで同じ回路であることを意味する。Qチャネル信号側も同様である。
図7の2次のコンプレックスBPFの伝達関数は,次の通りである。
Figure 2014060620
この伝達関数によれば,分母に2次のs変数が含まれているので,2次のフィルタであることが理解できる。さらに,図2に示したとおり,コンプレックスBPFは,LPFにより構成されているので,一般的なBPFのように伝達関数の分子にs変数が含まることはない。但し,分母の変数sは(s−jωc)と変換されており,この周波数シフトがBPFの特性を有することを示している。
上記の伝達関数において,G,Nは,図3の伝達関数と同じである。また,ωcはBPFの中心周波数,ωuはユニティゲイン周波数である。
図7の2次のコンプレックスBPFは,2個のOTAを有する。したがって,図3の回路よりも回路規模が小さくできる。また,図6で説明したとおり,図7のOTAは理想的な周波数特性を有する必要がなく,ユニティゲイン周波数ωuを低くすることができ,OTA回路内の電流を少なくして省電力化することができる。
また,この2次のコンプレックスBPFは,第1段のLPFは抵抗R1と容量C1の受動素子を有するのに対して,第2段のLPFはOTAという能動素子により構成されている。したがって,第2段のLPFを受動素子で構成する場合に比較すると,出力をドライブする能力が大きく,それに伴いダイナミックレンジも広くなる。
図7に示した2次のコンプレックスBPFを,複数段にわたって接続することで,4次,6次またはそれ以上の次数のコンプレックスBPFを構成することができる。
図8は,図7の2次のコンプレックスBPFにおいて,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbのゲインgmを変化させた場合の,BPFのゲインの周波数特性の変化を示す図である。0%とはゲインgmfb2=0の場合であり,100%とはゲインgmfb2が設計値になった場合である。
上記の2次のコンプレックスBPFの伝達関数に示したとおり,第2段のLPFのOTA間のフィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI2,gmfbQ2のゲインgmfb2は,ωc=gmfb2/Ccである。また,第1段のLPFを構成する積分回路間のフィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1,gmfbQ1のゲインgmfb1は,gmfb1=N・gmfb2=ωc・N・Ccである。
したがって,ゲインgmfb2が0%の場合は,Iチャネル信号側からQチャネル信号側へのフィードバックループがないことと等価であるので,ローパスフィルタと同じ特性を有する。そして,ゲインgmfb2を増加させると,中心周波数ωcが増加して,徐々にバンドパスフィルタの特性になる。そして,ゲインが100%の設計値になると,所望の周波数(つまり中心周波数)でBPFのゲインが最大になっている。
図8の特性から明らかなとおり,図7の2次のコンプレックスBPFは,フィードバック用のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfb1,gmfb2のゲインを変更することで,BPFの中心周波数ωcを変更することができる。図8のシミュレーション結果によれば,図7の2次のコンプレックスBPFが,バンドパスフィルタとして動作することが理解できる。
図9は,本実施の形態における2次のコンプレックスBPFの一部の構成図である。図9には,図7の構成のうち,第1段LPFを有する積分器を構成する抵抗R1,容量C1と,第2段LPFを構成するOTAの出力端子と積分器R1,C1との間のフィードバック抵抗R2とが省略されている。図9は,図7と同様に,Iチャネル信号Iin,Ioutと,Qチャネル信号Qin,Qoutは,共に単相信号で示されている。但し,一般には差動信号で示される。
図10,図11は,図9に示された回路の具体的な回路図の例を示す図である。図10には,Qチャネル信号側の回路が,図11にはIチャネル信号側の回路がそれぞれ示され,図10の上に図11をつなぎ合わせることで,図9の回路になる。図中,Vddは正の電源電圧,Vssはグランドを示す。
図10において,Qチャネル側のOTA_Qchは,差動段gmQ1と出力段gmQ2とフィードバック回路Rc,Ccとを有する。このOTA_Qchの回路構成は,図5に示した回路構成と同じである。そして,差動段gmQ1のPMOSトランジスタP2,P3のゲートのノードn4は,図7,8のノードn4に対応する。そして,このノードn4には,第1段のLPF間のフィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ1が接続されている。
このトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ1は,ノードn4がゲートに接続された差動対のPMOSトランジスタP12,P13と,バイアス電圧bias2がゲートに供給されるPMOSトランジスタP11と,バイアス電圧bias1がゲートに供給されるNMOSトランジスタ対N14,N15を有する。PMOSトランジスタP12,P13のドレイン端子の電流出力は,Iチャネル信号側のノードn1に接続される。
さらに,図10において,OTA_Qchの出力段gmQ2のNMOSトランジスタN8,N9のドレイン端子は,ノードn6に対応する。そして,ノードn6は,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ2が接続されている。このトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQ2は,ノードn6がゲートに接続された差動対PMOSトランジスタP22,P23と,バイアス電圧bias2がゲートに供給されるPMOSトランジスタP21と,バイアス電圧bias1がゲートに供給されるNMOSトランジスタ対N24,N25を有する。トランジスタP22,P23のドレイン端子の電流出力は,Iチャネル信号側のノードn2に接続される。
図11に示された回路は,図10の回路を上下逆に表示している以外は,図10の回路と等価である。図11の回路図は,図10の回路とは図10の上端の水平線で線対称である。
図11において,Iチャネル側のOTA_Ichの差動段gmI1と出力段gmI2とは,図10のOTA_Qchの回路と等価である。但し,電源VddとグランドVssの上下が逆になっている。差動段gmI1の入力のノードn1は,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI1に接続され,その電流出力は,Qチャネル側のノードn4に供給される。また,出力段gmI2の出力ノードn3は,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbI2に接続され,その電流出力は,Qチャネル側のノードn5に供給される。
図12は,2次のコンプレックスBPFの差動回路構成例を示す図である。図9は,単相回路の構成例である。図12は,図9に示した構成を差動回路の構成にしたものであり,模式的に記載されている。
Iチャネル側のOTA回路OTA_Ichは,差動のIチャネル信号IPin,Iminを入力し,差動の出力信号IPout, Imoutを出力する。OTA_Ichは,差動段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmIP1, gmIM1と,出力段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmIP2, gmIM2とを有する。Qチャネル側のOTA回路OTA_Qchも同様の構成である。
さらに,ノードn1にはフィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbIP1,gmfbIM1が接続され,さらにその出力がノードn4に接続される。また,ノードn4にもフィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQP1,gmfbQM1が接続され,さらにその出力がノードn1に接続される。
そして,OTA_Ichのノードn3は,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbIP2,gmfbIM2に接続され,さらにその出力がノードn5に接続される。また,OTA_Qchのノードn6は,フィードバック用トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmfbQP2,gmfbQM2に接続され,さらにその出力がノードn2に接続される。
図12では,例えばOTA_Qch内の差動段のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmQP1,gmQM1は,図10内のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)回路gmQ1に対応し,差動対のトランジスタP2,P3を有するアンプ回路で実現される。他のトランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)対も同様である。
図13は,2次のコンプレックスBPFの差動回路構成を示す図である。図13は,図9に示した構成を差動回路の構成にしたものである。Iチャネル側の差動入力信号IIP, IIMが,R1,C1の積分器に入力され,その出力がOTAに入力され差動出力信号IOP, IOMが出力される。同様に,Qチャネル側の差動入力信号QIP, QIMが,R1,C1の積分器に入力され,その出力がOTAに入力され差動出力信号QOP, QOMが出力される。各OTAの出力と入力の間にはフィードバック抵抗R2が設けられる。これで,Iチャネル側とQチャネル側にそれぞれ2次のLPFが形成される。
そして,Iチャネル側の入力側の積分器の出力が,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmを介してQチャネル側の入力側の積分器の入力にフィードバックされ,逆に,Qチャネル側の入力側の積分器の出力が,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmを介してIチャネル側の入力側の積分器の入力にフィードバックされる。
さらに,Iチャネル側のOTAの出力が,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmを介してQチャネル側のOTA内のノードにフィードバックされ,逆に,Qチャネル側のOTAの出力が,トランスコンダクタンス(電圧電流変換回路)gmを介してIチャネル側のOTA内のノードにフィードバックされる。
以上のとおり,本実施の形態における2次のコンプレックスBPFは,図4に示したアクティブgmRC LPF OTAを有する2次のLPF,2組で構成した。このOTAは,内部の位相補償容量Ccによる積分機能により,OTA自身でLPFを構成する。それに対して,図3のOTAは,フィードバックRC回路CP, R21, R41と共にLPFを構成している。したがって,図4のOTAは図3のOTAのような理想特性を有する必要がなく,ユニティゲイン周波数を低くすることができる。これにより,OTA内部のトランジスタのドレイン電流を低減できる。
さらに,本実施の形態の2次のコンプレックスBPFは,図7に示されるとおり,2個のOTAを有するので,図3の4個のOTAで構成するよりも回路規模が小さくなる。
このような構成により,2次のコンプレックスBPFの消費電力を大きく削減することができる。
以上の実施の形態をまとめると,次の付記のとおりである。
(付記1)
Iチャネル側入力信号とQチャネル側入力信号とをそれぞれ入力し,所定の低周波数帯の信号を通過させるIチャネル側ローパスフィルタ(以下LPF)及びQチャネル側LPFと,
前記Iチャネル側LPFの出力信号を入力するIチャネル側差動段電圧電流変換部と,前記Iチャネル側差動段電圧電流変換部の出力信号を入力し出力信号を出力するIチャネル側出力段電圧電流変換部と,前記Iチャネル側出力段電圧電流変換部の出力と前記Iチャネル側差動段電圧電流変換部の出力との間に設けられたIチャネル側フィードバックRC回路とを有するIチャネル側オペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプ(以下OTA)と,
前記Qチャネル側LPFの出力信号を入力するQチャネル側差動段電圧電流変換部と,前記Qチャネル側差動段電圧電流変換部の出力信号を入力し出力信号を出力するQチャネル側出力段電圧電流変換部と,前記Qチャネル側出力段電圧電流変換部の出力と前記Qチャネル側差動段電圧電流変換部の出力との間に設けられたQチャネル側フィードバックRC回路とを有するQチャネル側OTAと,
前記Iチャネル側OTAの出力と前記Iチャネル側LPFの出力との間に設けられたIチャネル側フィードバック抵抗と,
前記Qチャネル側OTAの出力と前記Qチャネル側LPFの出力との間に設けられたQチャネル側フィードバック抵抗と,
前記Iチャネル側LPFの出力の電圧を電流に変換し,前記Qチャネル側LPFの出力に供給するIチャネル側第1段フィードバック用電圧電流変換部と,
前記Qチャネル側LPFの出力の電圧を電流に変換し,前記Iチャネル側LPFの出力に供給するQチャネル側第1段フィードバック用電圧電流変換部と,
前記Iチャネル側OTAの出力の電圧を電流に変換し,前記Qチャネル側出力段電圧電流変換部の入力に供給するIチャネル側第2段フィードバック用電圧電流変換部と,
前記Qチャネル側OTAの出力の電圧を電流に変換し,前記Iチャネル側出力段電圧電流変換部の入力に供給するQチャネル側第2段フィードバック用電圧電流変換部とを有することを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
(付記2)
付記1において,
前記Iチャネル側フィードバックRC回路及び前記Qチャネル側フィードバックRC回路は,それぞれ,フィードバック容量とフィードバック抵抗を直列に接続した回路であることを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
(付記3)
付記1または2において,
前記Iチャネル側LPF及び前記Qチャネル側LPFは,それぞれ,前記Iチャネル側入力信号と前記Qチャネル側入力信号が第1端子に入力される入力抵抗と,前記入力抵抗の第2端子と基準電圧との間に設けられる入力容量とを含む積分器を有することを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
(付記4)
付記1〜3のいずれかにおいて,
前記コンプレックスバンドフィルタの通過帯域の中心周波数が,前記各フィードバック用電圧電流変換部のゲインに応じた中心周波数であることを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
(付記5)
付記1〜3のいずれかにおいて,
前記Iチャネル信号とQチャネル信号は,それぞれ差動信号であるコンプレックスバンドパスフィルタ。
(付記6)
付記5において,
前記差動段電圧電流変換回路は,前記差動信号がゲートに入力される差動対トランジスタを有するアンプを有し,
前記出力段電圧電流変換回路は,前記アンプの出力がそれぞれゲートに入力されドレインに電流出力が出力される1対の出力トランジスタをするコンプレックスバンドパスフィルタ。
R1,C1:第1段LPF
OTA:オペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプ,第2段LPF
gmI1,gmQ1:差動段トランスコンダクタンスアンプ(電圧電流変換回路)
gmI2,gmQ2:出力段トランスコンダクタンス
gmfbI1,gmfbQ1:第1段のフィードバック用トランスコンダクタンス
gmfbI2,gmfbQ2:第2段のフィードバック用トランスコンダクタンス

Claims (4)

  1. Iチャネル側入力信号とQチャネル側入力信号とをそれぞれ入力し,所定の低周波数帯の信号を通過させるIチャネル側ローパスフィルタ(以下LPF)及びQチャネル側LPFと,
    前記Iチャネル側LPFの出力信号を入力するIチャネル側差動段電圧電流変換部と,前記Iチャネル側差動段電圧電流変換部の出力信号を入力し出力信号を出力するIチャネル側出力段電圧電流変換部と,前記Iチャネル側出力段電圧電流変換部の出力と前記Iチャネル側差動段電圧電流変換部の出力との間に設けられたIチャネル側フィードバックRC回路とを有するIチャネル側オペレーショナル・トランスコンダクタンス・アンプ(以下OTA)と,
    前記Qチャネル側LPFの出力信号を入力するQチャネル側差動段電圧電流変換部と,前記Qチャネル側差動段電圧電流変換部の出力信号を入力し出力信号を出力するQチャネル側出力段電圧電流変換部と,前記Qチャネル側出力段電圧電流変換部の出力と前記Qチャネル側差動段電圧電流変換部の出力との間に設けられたQチャネル側フィードバックRC回路とを有するQチャネル側OTAと,
    前記Iチャネル側OTAの出力と前記Iチャネル側LPFの出力との間に設けられたIチャネル側フィードバック抵抗と,
    前記Qチャネル側OTAの出力と前記Qチャネル側LPFの出力との間に設けられたQチャネル側フィードバック抵抗と,
    前記Iチャネル側LPFの出力の電圧を電流に変換し,前記Qチャネル側LPFの出力に供給するIチャネル側第1段フィードバック用電圧電流変換部と,
    前記Qチャネル側LPFの出力の電圧を電流に変換し,前記Iチャネル側LPFの出力に供給するQチャネル側第1段フィードバック用電圧電流変換部と,
    前記Iチャネル側OTAの出力の電圧を電流に変換し,前記Qチャネル側出力段電圧電流変換部の入力に供給するIチャネル側第2段フィードバック用電圧電流変換部と,
    前記Qチャネル側OTAの出力の電圧を電流に変換し,前記Iチャネル側出力段電圧電流変換部の入力に供給するQチャネル側第2段フィードバック用電圧電流変換部とを有することを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
  2. 請求項1において,
    前記Iチャネル側フィードバックRC回路及び前記Qチャネル側フィードバックRC回路は,それぞれ,フィードバック容量とフィードバック抵抗を直列に接続した回路であることを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
  3. 請求項1または2において,
    前記Iチャネル側LPF及び前記Qチャネル側LPFは,それぞれ,前記Iチャネル側入力信号と前記Qチャネル側入力信号が第1端子に入力される入力抵抗と,前記入力抵抗の第2端子と基準電圧との間に設けられる入力容量とを含む積分器を有することを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて,
    前記コンプレックスバンドフィルタの通過帯域の中心周波数が,前記各フィードバック用電圧電流変換部のゲインに応じた中心周波数であることを特徴とするコンプレックスバンドパスフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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