JP2014052354A - 海水リーク検知装置及び方法並びに蒸気タービンユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩分計測手段12Aは、マンホール11の内面側に設けられ、上面開口14aの捕集部14を有すると共に、海水リークにより発生する塩分13を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレン15と共に捕集してなる。これにより、ユニットの短期停止状態直後に、蒸気系統の海水リークによる汚染・破損状態を評価することができる。
【選択図】図2
Description
従来では、海水リーク発生後の定期点検において、蒸気系統又はボイラ車室内部の部材の劣化を確認するのみであった。
しかしながら、ボイラユニット運転時においては、無酸素状態であるので、海水成分に起因する腐食の発生はほとんど無い。
なお、海水リーク量が大量の場合、低圧タービンの最終段では、ドレン化するので、腐食発生の可能性がある。
この結果、各表面に付着した海水成分がドレンに溶解する。このドレンは、例えばボイラ車室内の翼根部や、蒸気配管のチューブ曲がり部、底部等に溜まりやすいので、腐食が促進する場合がある。
また、開放点検後の付着塩分の予測結果により、復旧工事内容及び復旧工事期間等が決定されるので、予測が難しく、工程管理が困難となる。
図6は、火力発電ボイラの蒸気系の一例を示す図である。
図6において、バーナ51により火炉52で燃料を燃焼させることにより発生した蒸気は、汽水分離器53、ボイラ蒸気連絡管54、過熱器55、主蒸気配管56を通って高圧タービン57に供給される。
そして、高圧タービン57で仕事をした蒸気は、低温再熱蒸気配管58を通って再熱器59に送られて加熱され、高温再熱蒸気配管60を通って中圧タービン61及び低圧タービン62に供給されて仕事を行う。
また、低圧タービン62で仕事をした蒸気は復水器63の海水64により冷却されて復水された後、低圧給水加熱器65、脱気器66、ボイラ給水ポンプ67、高圧給水加熱器68を通って再び火炉52に戻される。
しかしながら、ボイラユニット運転時においては、無酸素状態であるので、海水成分に起因する腐食の発生はほとんど無い。
この結果、各表面に付着した海水成分がドレンに溶解する。このドレンは、翼根部のチューブ曲がり部、底部等に溜まりやすいので、腐食が促進する場合がある。
図1−1に示すように、本実施例に係る海水リーク検知装置は、蒸気タービンユニットの蒸気系統の海水リークを検知する海水リーク検知装置であって、蒸気系統の蒸気供給ライン(図6に示す主蒸気配管56、低温再熱蒸気配管58、高温再熱蒸気配管60)、及びタービン(図6に示す高圧タービン57、中圧タービン61、低圧タービン62)の車室の各部に少なくとも複数のマンホール11を設置し、前記マンホール11の蒸気系統に晒される内側面11aに、塩分計測手段12(12A〜12C)を設けてなるものである。そして、海水リークが発生した場合に、この海水リークに起因して発生した発生蒸気に含まれる塩分を計測するものである。
なお、図2中、符号11bは、マンホール外側面、11cはマンホール11の取っ手を各々図示する。
図2は、本発明の実施例1に係る塩分計測手段を示す概略図である。
図2に示すように、塩分計測手段12Aは、マンホール11の内面側に設けられ、上面開口14aの捕集部14を有すると共に、海水リークにより発生する塩分13を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレン15と共に捕集してなるものである。
この蒸気ドレン15がマンホール11の内面側11aに付着した塩分13を溶解し、捕集部14内部に捕集液17として溜まることとなる。
また、ユニット停止時間が短いので、蒸気系統の腐食の大幅な進行を防ぐことができる。
すなわち、通常の海水リークが無い状態を把握して、海水リークによる異常値を判断することができ、海水リークであることを的確に判断することができる。
図3に示すように、本実施例2に係る塩分計測手段12Aは、捕集部14内にテストピース30を予め設置しているものである。
テストピース30は、複数の異なる材質のものを集合したものであり、配管、タービン車室、タービン翼等の各種材料と同一ものをテストピースとしている。
そして、3において、シャワー16で洗浄する前に、テストピースを取り出し、そして検査することで、材質の相違による海水リークに起因する腐食状況を確認することができる。
図4に示すように、本実施例2に係る塩分計測手段12Bは、マンホール11の内面側11aに設けられ、上面開口14aの内側捕集部14と、マンホールの外面側11bに閉塞状態で設けられ、前記捕集部14と連通する連通部18を有する外側捕集部19とからなり、海水リークによる塩分を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレンと共に捕集部14で捕集してなると共に、捕集した塩分を含む捕集液成分を分析手段22で分析してなるものである。
この蒸気ドレン15がマンホール11の内面側11aに付着した塩分13を溶解し、捕集部14内部に捕集液17として溜まることとなる。この捕集液17は、連通部18により外側捕集部19にも溜まる。
分析手段22としては、例えば電導度計、Naイオン計、Clイオン計等を単独又は適宜組み合わせて用いることができる。
また、ユニット停止時間が短いので、蒸気系統の腐食の大幅な進行を防ぐことができる。
すなわち、通常の海水リークが無い状態を把握して、海水リークによる異常値を判断することができ、海水リークであることを的確に判断することができる。
図5に示すように、本実施例4に係る塩分計測手段12Cは、上面開口14aを閉塞自在な蓋33を有する捕集部31を有し、前記マンホール11に形成された開口部11dに挿抜自在に設けられ、海水リークによる塩分を、ユニット停止時のドレンと共に捕集してなると共に、ドレン捕集後に蓋33を閉塞し、マンホールの外部と内部とを均圧状態とした後、マンホール開口部11dから前記捕集部31を引き出してなり、捕集した塩分を含む捕集液成分を分析手段で分析してなる。
ここで、本実施例では、テストピース30も捕集部31の内部に設置している。
運転中は、塩分13粒子は、テストピースにも析出付着し、腐食が徐々に進行する。
この蒸気ドレン15がマンホール11の内面側11aに付着した塩分13を溶解し、捕集部31内部に捕集液17として溜まることとなる。
マンホールを開放する手間が省かれ、また、ユニット停止時間が短いので、蒸気系統の腐食の大幅な進行を防ぐことができる。
12 塩分計測手段
13 塩分
14 捕集部
15 蒸気ドレン
16 シャワー
17 捕集液
Claims (11)
- 蒸気タービンユニットの蒸気系統の海水リークを検知する海水リーク検知装置であって、
蒸気系統の蒸気供給ライン及びタービン車室の各部に、複数のマンホールを設置し、
前記マンホールの蒸気系統に晒される内側面に、塩分計測手段を設けてなり、
給水系統で発生した海水リークに起因する発生蒸気に持ち込まれた塩分を計測してなることを特徴とする海水リーク検知装置。 - 請求項1において、
前記塩分計測手段が、マンホールの内面側に設けられ、上面開口の捕集部を有すると共に、海水リークによる塩分を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレンと共に捕集してなることを特徴とする海水リーク検知装置。 - 請求項1において、
前記塩分計測手段が、マンホールの内面側に設けられ、上面開口の内側捕集部と、マンホールの外面側に閉塞状態で設けられ、前記捕集部と連通する連通部を有する外側捕集部とからなり、
海水リークによる塩分を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレンと共に前記捕集部で捕集してなると共に、
捕集した塩分を含む捕集液成分を分析手段で分析してなることを特徴とする海水リーク検知装置。 - 請求項1において、
前記塩分計測手段が、上面開口を閉塞自在な蓋を有する捕集部を有し、
前記マンホールに形成された開口部に挿抜自在に設けられ、
海水リークによる塩分を、ユニット停止時のドレンと共に捕集してなると共に、
ドレン捕集後に蓋を閉塞し、マンホールの外部と内部とを均圧状態とした後、マンホール開口部から前記捕集部を引き出してなり、捕集した塩分を含む捕集液成分を分析手段で分析してなることを特徴とする海水リーク検知装置。 - 請求項2乃至4のいずれか一つにおいて、
前記捕集部内に、複数材質からなるテストピースを入れておき、経時変化を分析してなることを特徴とする海水リーク検知装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一つの海水リーク検知装置を備えてなることを特徴とする蒸気タービンユニット。
- 蒸気タービンユニットの蒸気系統の海水リークを検知する海水リーク検知方法であって、
蒸気系統の蒸気供給ライン及びタービン車室の各部に、複数のマンホールを設置し、
前記マンホールの蒸気系統に晒される内側面に、塩分計測手段を設け、
給水系統で発生した海水リークに起因する発生蒸気に持ち込まれた塩分を分析手段で計測することを特徴とする海水リーク検知方法。 - 請求項7において、
前記塩分計測手段が、マンホールの内面側に設けられ、上面開口の捕集部を有すると共に、海水リークによる塩分を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレンと共に捕集してなり、捕集後の蒸気ドレン捕集液を分析手段で分析し、海水リーク状態を判断することを特徴とする海水リーク検知方法。 - 請求項7において、
前記塩分計測手段が、マンホールの内面側に設けられ、上面開口の内側捕集部と、マンホールの外面側に閉塞状態で設けられ、前記捕集部と連通する連通部を有する外側捕集部とからなり、
海水リークによる塩分を、ユニット停止時に発生する蒸気ドレンと共に捕集すると共に、
捕集した塩分を含む捕集液成分を分析手段で分析し、海水リーク状態を判断することを特徴とする海水リーク検知方法。 - 請求項7において、
前記塩分計測手段が、上面開口閉塞自在な蓋を有する捕集部を有し、
前記マンホールに形成された開口部に挿抜自在に設けられてなり、
海水リークによる塩分を、ユニット停止時のドレンと共に捕集してなると共に、
ドレン捕集後に蓋を閉塞して内部を密閉状態とし、マンホールの外部と内部とを均圧状態とした後、
マンホール開口部から前記捕集部を引き出し、捕集した塩分を含む捕集液成分を分析手段で分析し、海水リーク状態を判断することを特徴とする海水リーク検知方法。 - 請求項7乃至10のいずれか一つにおいて、
前記捕集部内に、複数材質からなるテストピースを入れておき、海水リークによるテストピースの経時変化を分析することを特徴とする海水リーク検知方法。
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JPH03121202A (ja) * | 1989-10-05 | 1991-05-23 | Toshiba Corp | 蒸気タービン羽根の腐食防止装置 |
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JP2008114139A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 排ガス浄化システム、半導体製造装置、化合物半導体結晶の気相成長方法、および化合物半導体結晶 |
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