JP2014052238A - プローブ作製装置及びプローブ作製方法 - Google Patents

プローブ作製装置及びプローブ作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014052238A
JP2014052238A JP2012195999A JP2012195999A JP2014052238A JP 2014052238 A JP2014052238 A JP 2014052238A JP 2012195999 A JP2012195999 A JP 2012195999A JP 2012195999 A JP2012195999 A JP 2012195999A JP 2014052238 A JP2014052238 A JP 2014052238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
cantilever
counter electrode
tip
nanotube bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012195999A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuma Chikamoto
拓馬 近本
Yuichiro Shimada
友一郎 嶋田
Mitsuhisa Umetsu
光央 梅津
Masakazu Sugiyama
正和 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
University of Tokyo NUC
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc, University of Tokyo NUC filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2012195999A priority Critical patent/JP2014052238A/ja
Publication of JP2014052238A publication Critical patent/JP2014052238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】探針の先端にナノチューブ束を所望する状態で結合させて高品質なプローブを得ること。
【解決手段】カーボンナノチューブが分散された溶液Wが貯留された液槽11と、該液槽内に配設された対向電極13と、溶液に探針が浸漬された状態で探針が対向電極に対して対向するようにカンチレバー3を固定するカンチレバーホルダ12と、探針と対向電極とを相対的に移動させる移動手段14と、カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定する測定手段15と、探針と対向電極との間に交流電圧を印加して、カーボンナノチューブを誘電泳動により探針の先端に結合させることでナノチューブ束を形成させる形成手段16と、を備え、形成手段は、測定手段で測定された測定値と予め設定された基準値とを比較することでナノチューブ束の形成状態を監視する監視手段35を有するプローブ作製装置10を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、探針の先端にナノチューブ束が結合されたプローブを作製するためのプローブ作製装置、及びプローブ作製方法に関するものである。
原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)等の走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)は、試料表面の凹凸等、表面形状観察を行うことができる計測装置として知られている。SPMを構成する最も重要な要素は探針を具備するプローブであり、探針と試料表面における原子との間で生じる相互作用を検出しながら走査することで、試料表面の凹凸をはじめとする様々な表面物性情報を得ることが可能とされる。
従って、試料表面の形状や電荷分布、粘弾性等の表面物性を高分解能且つ高精度に測定するためには、探針をナノオーダーで先鋭化させることに加え、金属、半導体、絶縁体等の電気的性質が明らかになったものでなければならない。
ところで、カーボンナノチューブ(以下、単にCNTと称する)は、炭素原子が六員環のネットワーク構造を形成しているグラフェンシートが円筒状に丸まったチューブ構造を持つことで知られている。また、CNTは、その直径が数オングストローム〜数nmであるのに対し、長さが数十nm〜数μmとされ、高いアスペクト比を有することからプローブ先端材料に適している。更に、CNTは、高い弾性率を有しながらも柔軟性に優れているため、細胞やDNA等の生体試料やポリマー等の高分子材料等の表面を傷付けることなく、表面形状や物性を測定することが可能とされる。
そのため、SPMに用いられるプローブにおいて、探針先端にCNTを付着させることで、探針を先鋭化させる場合よりも、より精密で高分解能の表面形状観察や様々な表面物性を得ることが可能とされている。
しかしながら、CNTは、その名のとおりナノサイズであるため取り扱いが難しく、狙った位置に正確に付着させることが困難とされている。そこで、従来では以下の方法によりCNTを探針先端に付着させることが知られている。
下記特許文献1に示される方法では、まずCNTを分散させた溶液中に電極を対向配置させた後、これら電極間に電圧を印加することでCNTを誘電泳動させ、該CNTを電極の先端縁に付着させる。次に、CNTが付着した電極を、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)のチャンバー内にセットすると共に、該チャンバー内に先端に探針が形成されたカンチレバーもセットする。そして、走査型電子顕微鏡を操作し、電極に付着した複数のCNTの中から選択した1本を、カンチレバーの先端に形成された探針の先端に移植させ、その先端に付着させる方法である。
なお、CNTを強固に付着させるために、例えば電流加熱による融着や、カーボン膜を被膜させること等も考えられている。
また、下記特許文献2に示される方法では、カンチレバーの先端に形成された探針と対向電極との間にCNTが分散された溶液を介在させ、探針と対向電極との間に電圧を印加することでCNTを誘電泳動させ、探針の先端に直接CNTを付着させる方法である。この場合、CNTと探針とは、原子間力(ファンデルワールス力)により固定されているものとされている。
特開2000−227435号公報 特開2002−301700号公報
ところが、上記特許文献1に記載の方法では、作業者が走査型電子顕微鏡を操作しながらCNTを1本ずつ探針の先端に移植させているので、繊細な作業を慎重且つ集中して長時間行う必要があり、作業者の肉体的、精神的負担が大きかった。そのため、作業効率が悪く、プローブの生産効率が悪かった。
また、生産の自動化が困難であるうえ、例えばマルチプローブを実現するといったことは実質的に不可能に近く、デバイスとして将来的な発展性に乏しいものであった。
また、上記特許文献2に記載の方法では、誘電泳動中におけるCNTの付着過程を検出することができず、CNTが探針に付着する量や有無を確認することができない。よって、CNTが十分に付着されていない場合もあり、品質にばらつきが生じ易かった。
また、CNTの付着状態を確認する場合には、誘電泳動後に走査型電子顕微鏡で確認するしかなかった。そのため、CNTの付着量や、CNT同士が寄り集ったCNTバンドルの形状等を制御することは困難であった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、探針の先端に、カーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束を所望する状態で結合させることができ、高品質なプローブを容易且つ効率良く作製することができるプローブ作製装置及びプローブ作製方法に関するものである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係るプローブ作製装置は、カンチレバーの先端部に形成され、先端が先鋭化された探針と、該探針の先端に付着され、複数のカーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束と、を備えたプローブを作製するプローブ作製装置であって、前記カーボンナノチューブが分散された溶液が貯留された液槽と、該液槽内に配設された対向電極と、前記溶液に少なくとも前記探針が浸漬された状態で、該探針が前記対向電極に対して対向するように前記カンチレバーを固定するカンチレバーホルダと、前記探針と前記対向電極とを相対的に移動させる移動手段と、前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定する測定手段と、前記探針と前記対向電極との間に交流電圧を印加して前記カーボンナノチューブを前記溶液中で誘電泳動させると共に、該カーボンナノチューブを前記探針と前記対向電極との間に架橋させるように、前記探針の先端に結合させることで前記ナノチューブ束を形成させる形成手段と、を備え、前記形成手段は、前記測定手段で測定された測定値と予め設定された基準値とを比較することで、前記ナノチューブ束の形成状態を監視する監視手段を有することを特徴とする。
本発明に係るプローブ作製方法は、カンチレバーの先端部に形成され、先端が先鋭化された探針と、該探針の先端に付着され、複数のカーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束と、を備えたプローブを作製するプローブ作製方法であって、前記カーボンナノチューブが分散された溶液に少なくとも前記探針が浸漬された状態で、該溶液内に配設された対向電極に探針が対向するように前記カンチレバーを固定する液中設定工程と、前記探針と前記対向電極とを相対的に移動させて前記探針を前記対向電極から所定距離離間した位置にセットした後、前記探針と前記対向電極との間に交流電圧を印加して前記カーボンナノチューブを前記溶液中で誘電泳動させると共に、該カーボンナノチューブを前記探針と前記対向電極との間に架橋させるように、前記探針の先端に結合させることで前記ナノチューブ束を形成させるナノチューブ束形成工程と、前記ナノチューブ束形成工程の間、前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定する測定工程と、を備え、前記ナノチューブ束形成工程の際、前記測定工程で測定された測定値と予め設定された基準値とを比較することで、前記ナノチューブ束の形成状態を監視することを特徴とする。
本発明に係るプローブ作製装置及びプローブ測定方法によれば、まず、液槽内に貯留された溶液内に少なくとも探針が浸漬された状態で、該探針と液槽内に配設された対向電極とが対向するようにカンチレバーをカンチレバーホルダに固定する。
次いで、移動手段により探針と対向電極とを相対移動させて探針を対向電極から所定距離離間した位置にセットした後、形成手段により探針と対向電極と間に交流電圧を印加して、溶液中に分散されているカーボンナノチューブを誘電泳動させる。この際、カーボンナノチューブの両端部が分極するので、誘電泳動中、探針と対向電極とを結ぶ電界方向に沿ってカーボンナノチューブを配向させることができる。また、探針の先端に電界が局所的に集中し易いので、上記配向姿勢で誘電泳動したカーボンナノチューブは探針に付着して結合する。そして、このようにカーボンナノチューブが次々と結合することで、探針の先端にカーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束を形成することができると共に、該ナノチューブ束を探針と対向電極との間に架橋するように成長させることができる。これにより、探針の先端にナノチューブ束が確実に付着したプローブを作製することができる。
ところで、上記したナノチューブ束を形成する際、測定手段がカンチレバーの変位量(撓み量)、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定している。ここで、上記誘電泳動によって探針の先端にカーボンナノチューブが次々と付着すると、それに起因してカンチレバーの特性が変化するので、変位量、振動振幅や共振周波数が変化する。そのため、形成手段が上記測定によって得られた測定値と、予め設定された基準値(閾値)とを比較することで、ナノチューブ束の形成状態(例えば、ナノチューブ束の直径等)を監視することができる。よって、形成状態の監視を行いながらナノチューブ束の形成を行うことができる。
その結果、探針の先端にナノチューブ束を所望する状態で付着させることができ、高品質なプローブを得ることができる。特に、一連の流れの中で、形状状態を監視しながら誘電泳動を利用してナノチューブ束を形成することができるので、容易且つ効率の良い作製を行うことができ、生産性の向上化及び低コスト化に繋げることができる。また、常温程度の温度環境下で作製を行えるので量産性にも優れている。
上記本発明に係るプローブ作製装置において、前記形成手段は、前記監視手段で監視された前記ナノチューブ束の形成状態に基づいて、前記探針と前記対向電極との間の距離、前記交流電圧の振幅、及び前記交流電圧の印加時間のうちの少なくともいずれか1つを変更することが好ましい。
上記本発明に係るプローブ作製方法において、前記ナノチューブ束形成工程の際、監視した前記ナノチューブ束の形成状態に基づいて、前記探針と前記対向電極との間の距離、前記交流電圧の振幅、及び前記交流電圧の印加時間のうちの少なくともいずれか1つを変更することが好ましい。
この場合には、ナノチューブ束を形成している最中に、その形状状態に応じて形成速度等を適宜変更することが可能であるので、所望する状態のナノチューブ束をより確実且つ効率良く作製することができる。
上記本発明に係るプローブ作製装置において、前記カーボンナノチューブは、半導体性又は金属性の電気的性質を有していることが好ましい。
この場合には、ナノチューブ束の電気的性質を半導体性又は金属性にできるので、幅広い用途に使用可能な使い易いプローブを得ることができる。
上記本発明に係るプローブ作製装置において、前記対向電極は、表面が凹凸状に形成されていることが好ましい。
この場合には、対向電極の表面が凹凸状に形成されているので、凸となった部分と探針の先端を対向させることで、交流電圧を印加した際に両者の間に生じる電界強度を強めることができる。従って、ナノチューブ束をより形成し易くなると共に、より細径化したシャープなナノチューブ束を得ることができる。
上記本発明に係るプローブ作製装置において、前記対向電極は、導電性基板と、該導電性基板の表面に形成された絶縁性膜と、を備え、前記導電性基板の一部は、前記絶縁性膜の表面において所定のパターン形状で局所的に露出していることが好ましい。
この場合には、導電性基板の一部が絶縁性膜の表面に所定のパターン形状で局所的に露出しているので、この局所的に露出した部分と探針の先端を対向させることで、交流電圧を印加した際に、両者の間に生じる電界強度を強めることができる。従って、上述した場合と同様に、ナノチューブ束をより形成し易くなると共に、より細径化したシャープなナノチューブ束を得ることができる。
上記本発明に係るプローブ作製装置において、前記測定手段は、前記カンチレバーに向けて検出光を照射する光照射部と、前記カンチレバーによって反射された前記検出光を受光する光検出部と、を備え、前記光検出部は、前記検出光の入射位置に基づいて、前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定することが好ましい。
この場合には、検出光を利用したいわゆる光てこ方式によりカンチレバーの状態を測定することができる。
上記本発明に係るプローブ作製装置において、前記測定手段は、前記カンチレバーに設けられ、該カンチレバーの変位に応じて抵抗値が変化する歪抵抗素子を備え、抵抗値変化に基づいて前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定することが好ましい。
この場合には、カンチレバー自身に設けた歪抵抗素子によりカンチレバーの状態を測定できるので、構成の簡略化を図り易いうえ、外乱の影響に左右されることなく測定を行えるので測定結果の信頼性を高め易い。
本発明によれば、探針の先端にカーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束を所望する状態で結合させることができ、高品質なプローブを容易且つ効率良く作製することができる。
本発明に係る実施形態を示す図であって、プローブの外観斜視図である。 図1に示すプローブにおける探針の先端の拡大図である。 図1に示すプローブを作製するためのプローブ作製装置の構成図である。 図1に示すプローブを作製する際の一工程図であって、液中環境下にて探針と対向電極とが対向するようにカンチレバーを固定した状態を示す図である。 図4に示す状態から、探針を対向電極に一旦接触させた後、所定距離引き上げて所定位置にセットした状態を示す図である。 図5に示す状態から、探針と対向電極との間に交流電圧を印加した状態を示す図である。 図6に示す電圧印加により、CNTを誘電泳動によって探針の先端に付着させている状態を示す図である。 図7に示す状態から、CNTの付着がさらに進み、探針の先端にナノチューブ束が形成された状態を示す図である。 図6に示す状態から、探針の先端にナノチューブ束が形成された状態を示す図である。 対向電極の変形例を示す斜視図である。 図10に示す対向電極の突起部に対して探針が対向するようにカンチレバーをセットさせた状態を示す図である。 対向電極の別の変形例を示す斜視図である。 カンチレバーの基端部に歪抵抗素子が設けられた状態を斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態のプローブ作製装置は、図1に示すプローブ1を作製するための装置である。まず、このプローブ1について説明する。
(プローブの構成)
図1に示すように、本実施形態のプローブ1は、先端が先鋭化された探針2と、基端部3aから先端部3bに向けて一方向に延在して形成され、上記探針2が先端に形成されたカンチレバー3と、該カンチレバー3の基端部3a側を片持ち状に保持するホルダ部4と、探針2の先端に、該探針2の延在方向(突出方向)に沿って配向された状態で一端部側が付着されたナノチューブ束5と、を備えている。
探針2、カンチレバー3及びホルダ部4は、半導体材料(例えば、シリコンやシリコンナイトライド等)により一体的に形成されている。探針2は円錐状に形成されており、少なくともその先端には図示しない金属膜が被膜されている。これにより、導電性のプローブ1とされ、金属膜を利用して探針2の先端に電圧を印加することが可能とされている。
なお、探針2の形状は円錐状に限定されるものではなく、三角錐状や四角錐状等の多角錐状に形成されていても良い。また、それ以外の形状であっても良く、先端が先鋭化されていれば構わない。また、上記金属膜はプローブ1の全体を被膜するように形成されていても良い。なお、上記金属膜としては例えば白金、チタン、タングステンや金等が挙げられる。
上記ナノチューブ束5は、図2に示すように、複数のカーボンナノチューブ6同士が寄り集ることで束状(バンドル状)に形成されたカーボンナノチューブ6の集合体であり、上述したように一端部が探針2の先端に付着された状態で、探針2の延在方向に沿って延び、他端部側が探針2の外方に突出している。
なお、カーボンナノチューブ6としては、カーボンナノホーン、カーボンナノオニオン、カーボンナノファイバ等で長尺の構成を有するものも含む。また、その構造としては、単層、二層、多層でも構わないが、本実施形態では単層カーボンナノチューブを用いた場合を例に挙げ、以下単にCNT6と称する。
(プローブ作製装置の構成)
次に、上記プローブ作製装置について説明する。
図3に示すように、このプローブ作製装置10は、液中にて探針2の先端にナノチューブ束5を付着させることで、図1に示すプローブ1を作製するための装置である。なお、本実施形態では、カンチレバー3を振動させずにナノチューブ束5を形成する場合を説明する。
プローブ作製装置10は、溶液Wが貯留された液槽11と、ホルダ部4を介して上記カンチレバー3を固定するカンチレバーホルダ12と、液槽11内に配置され、固定されたカンチレバー3における探針2に対して対向配置されて対向電極13と、探針2と対向電極13とを相対的に移動させる移動手段14と、カンチレバー3の変位量(撓み量)を測定する測定手段15と、探針2と対向電極13との間に交流電圧を印加することでナノチューブ束5を形成させる形成手段16と、を備えている。
上記液槽11は、上方に開口した有底筒状に形成されており、その内部に溶液Wが貯留されている。この溶液Wは、液体に予め複数のCNT6が分散されたCNT分散液である。この際、予めCNT6の直径や長さ等が分離、精製されているうえ、半導体性や金属性といった電気的性質についても分離されているCNT分散液を用いる。
なお、上記液体としては、例えば脱イオン水や、イソプロピルアルコールやアセトン等の有機溶媒等が挙げられる。また、CNT6の分散方法としては、例えば界面活性剤を用いて液体に分散させれば良い。このようにすることで、CNT6同士の絡まりを抑制でき、CNT6が均一に分散された溶液Wとすることができる。
液槽11の底面には、上記対向電極13が固定されている。この対向電極13は、例えば探針2に被膜されている金属膜と同一の金属材料からなる平板状の導電性基板とされている。
上記カンチレバーホルダ12は、XYZスキャナ20の下面に固定されており、図示しない保持ワイヤ等を利用してホルダ部4を介してカンチレバー3を着脱自在に保持することが可能とされている。
これにより、対向電極13に対して探針2が対向配置された状態でカンチレバー3が固定される。なお、カンチレバーホルダ12のホルダ面は傾斜しており、カンチレバー3を対向電極13に対して所定角度傾くように固定することが可能とされている。また、探針2、カンチレバー3及びホルダ部4の全体が溶液Wに浸かるように、カンチレバーホルダ12と液槽11との位置関係が調整されている。これにより、対向電極13及び探針2の周囲に液中環境が確保されている。
つまり、本実施形態では、液槽11を利用することで、溶液Wに少なくとも探針2が浸された液中環境を対向電極13上に作り出している。
XYZスキャナ20は、例えばPZT等からなる圧電素子であり、ドライブ回路21から電圧が印加されると、その電圧印加量及び極性に応じてXY方向(対向電極13の表面に平行で、且つ互いに直交する方向)及びZ方向(対向電極13の表面に垂直な方向)の3方向に微小移動するよう設定されている。これにより、カンチレバー3をXY方向及びZ方向に移動させることが可能とされている。
よって、これらXYZスキャナ20及びドライブ回路21は、探針2と対向電極13とを相対的に移動させる上記移動手段14として機能する。
なお本実施形態では、カンチレバー3側を3次元的に移動させる場合を例に挙げているが、この場合に限られず、例えば液槽11をステージ上に固定し、このステージ側を3次元的に移動させる構成としても構わない。この場合においても、スキャン方式が異なるだけで同様の作用効果を奏効することができる。また、カンチレバー3側及びステージ側のそれぞれを3次元的に移動させる構成としても構わない。
液槽11の上方には、カンチレバー3の裏面に形成された図示しない反射面に向けてレーザ光(検出光)Lを照射する光照射部25と、反射面で反射されたレーザ光Lを受光する光検出部26と、が配設されている。
光検出部26は、例えば4分割フォトディテクタであり、レーザ光Lの入射位置に基づいてカンチレバー3の変位量を検出している。そして、光検出部26は、検出したカンチレバー3の変位量をDIF信号としてZ電圧フィードバック回路27に出力している。これら光照射部25及び光検出部26は、上記測定手段15として機能する。
なお、上記DIF信号は、図示しないプリアンプによって適切に増幅された後、図示しない交流−直流変換回路によって直流変換された後にZ電圧フィードバック回路27に出力される。
Z電圧フィードバック回路27は、直流変換された上記DIF信号が常に一定となるように、ドライブ回路21をフィードバック制御する。これにより、探針2の先端と対向電極13との距離を、カンチレバー3の変位が一定となるように制御することが可能とされている。
また、このZ電圧フィードバック回路27には制御部28が接続されている。この制御部28は、各構成品を総合的に制御していると共に、例えばZ電圧フィードバック回路27による変化させる信号に基づいて、対向電極13の表面形状観察等を行うことが可能とされている。
ところで、対向電極13とホルダ部4とには、電圧印加回路30が接続されており、該電圧印加回路30に交流電源31及び電圧印加スイッチ32が直列に介在されている。なお、電圧印加回路30は、ホルダ部4及びカンチレバー3を介して探針2の先端に形成された金属膜に対して導通している。但し、カンチレバーホルダ12とホルダ部4とを導通させて、カンチレバーホルダ12に電圧印加回路30を接続しても構わない。
交流電源31及び電圧印加スイッチ32は、制御部28によって作動が制御されている。交流電源31は、電圧印加スイッチ32がONとされたときに、探針2と対向電極13との間に所定の交流電圧(例えば振幅:十数Vpp、周波数:数kz〜数MHz)を数分間程度印加する。これにより、溶液W中のCNT6を誘電泳動させると共に、探針2と対向電極13との間に架橋させるようにCNT6の一端部を探針2の先端に付着させることで、ナノチューブ束5を形成することが可能とされている。
つまり、電圧印加回路30、交流電源31、電圧印加スイッチ32及び制御部28は、上記した形成手段16として機能する。
ところで、制御部28は、上記測定手段15によって測定された測定値(カンチレバー3の変位量)、即ち、Z電圧フィードバック回路27に送られてくるDIF信号と、予め設定された基準値とを比較することで、ナノチューブ束5の形成状態を監視する監視部(監視手段)35を備えている。なお、この監視部35は上記形成手段16に含まれる。
なお、上記基準値とは、探針2の先端に、所定の直径や長さで理想的なナノチューブ束5が形成された場合におけるカンチレバー3の変位量とされている。
(プローブ作製方法)
次に、上記プローブ作製装置10を利用して、図1に示すプローブ1を作製するプローブ作製方法について説明する。
まず、図3に示すように、液槽11内に溶液Wを貯留させると共に、対向電極13に対して探針2が対向した状態で、溶液W内に探針2、カンチレバー3及びホルダ部4が浸かるように、ホルダ部4を介してカンチレバー3をカンチレバーホルダ12に固定する。
これにより、図3及び図4に示すように、対向電極13、探針2、カンチレバー3及びホルダ部4は、共に完全に溶液Wに浸された状態となり、液中環境下におかれる(液中設定工程)。
次いで、初期設定を行う。即ち、上記したようにカンチレバー3を固定した後、図3に示すように、カンチレバー3の反射面に確実にレーザ光Lが入射し、且つ反射したレーザ光Lが光検出部26に確実に入射するように、光照射部25及び光検出部26の位置やカンチレバー3の固定状態等を調整する。そして、この初期設定が終了した後、作製を開始させる。
すると、制御部28はナノチューブ束5を形成させるナノチューブ束形成工程を行う。
この工程では、まず探針2と対向電極13とを相対移動させて、探針2を対向電極13から所定距離離間した位置にセットさせる。
具体的には、図5に示すように、制御部28はXYZスキャナ20を駆動して、対向電極13に対して探針2を接近させると共に、対向電極13の表面に対して微小な力で接触させる(図5で示す点線状態)。
なお、探針2を近接或いは接触させる際、探針2と対向電極13との距離に応じてカンチレバー3が撓んで変位する。よって、カンチレバー3の変位量に基づいて、探針2が近接或いは微小な力で接触したか否かを高精度に検出することができる。
そして、探針2を対向電極13の表面に対して接触させた後、XYZスキャナ20により探針2を対向電極13から所定距離H(5μm〜10μm程度)離間するように引き上げることで、探針2の上記セット作業が終了する。
なお、この探針2の引き上げ作業時では、Zフィードバック制御をOFFの状態としてXYZスキャナ20を上記所定距離分だけ移動させても構わないし、Zフィードバック制御をONの状態として、カンチレバー3の変位量に基づいて上記所定距離分だけ移動させても構わない。
次いで、制御部28は、図6に示すように電圧印加スイッチ32をONにした後、交流電源31により探針2と対向電極13との間に交流電圧を印加させる。
これにより、図7に示すように溶液W中に分散されているCNT6を探針2に向けて誘電泳動により移動させることができる。この際、CNT6の両端部が分極するので、誘電泳動中、探針2と対向電極13とを結ぶ電界方向(矢印V方向)に沿ってCNT6を配向させることができる。また、探針2の先端に電界が局所的に集中し易いので、上記配向姿勢で誘電泳動したCNT6の一端部が探針2に付着して結合する。
そして、このようにしてCNT6が次々と結合することで、図8及び図9に示すように、探針2の先端にCNT6同士が集合し合ったナノチューブ束5を形成することができると共に、該ナノチューブ束5を探針2と対向電極13との間に架橋するように成長させることができる。これにより、探針2の先端にナノチューブ束を確実に付着させることができる。
ところで、上記ナノチューブ束形成工程の際、測定手段15が光検出部26に入射するレーザ光Lの入射位置に基づいてカンチレバー3の変位量を測定している。ここで、上記誘電泳動によって探針2の先端にCNT6が次々と付着すると、それに起因してカンチレバー3の特性が変化する。
つまり、CNT6の付着に伴ってカンチレバー3全体の重量が増加するので、カンチレバー3の変位量が増加する。また、ナノチューブ束5が成長するにつれて対向電極13に接近するので、原子間力が増大することによりカンチレバー3の変位量が増大する。
このように、探針2の先端にCNT6が付着するに伴ってカンチレバー3の特性が変化するので、監視部35は、測定手段15によって得られたDIF信号(測定値)と基準値とを比較することで、ナノチューブ束5の形成状態を監視することができる。よって、形成状態の監視を行いながら、ナノチューブ束5の形成を行うことができる。
そして、交流電圧の印加を開始してから一定時間経過し、ナノチューブ束5が十分に形成されていると監視部35が判断すると、制御部28は交流電源31を停止すると同時に、電圧印加スイッチ32をOFFにする。そして、XYZスキャナ20を駆動して、カンチレバー3を対向電極13からさらに離間するように引き上げて、ナノチューブ束5の他端部を対向電極13から切り離す。
なお、この切り離しを行う場合であっても、カンチレバー3の変位量に基づいて確実に切り離されたことを把握することができる。
その後、カンチレバー3をカンチレバーホルダ12から取り外して、大気中又は窒素環境下で十分に乾燥を行う。その結果、探針2の先端にナノチューブ束5が所望する状態で付着された図1に示す高品質なプローブ1を得ることができる。
特に、一連の流れの中で、形成状態を確認しながら誘電泳動を利用してナノチューブ束5を形成することができるので、容易且つ効率の良い作製を行うことができ、生産性の向上化及び低コスト化に繋げることができる。また、常温程度の温度環境下で作製を行えるので、量産性にも優れている。
また、本実施形態のプローブ作製装置10によれば、例えばプローブ1の使用によってナノチューブ束5の径が過大に大きくなってしまったり、ナノチューブ束5自体が取れてしまったりしたとしても、容易にナノチューブ束5を同じ形成状態に再生することが可能である。従って、使用済みのプローブ1を廃棄する手間をなくすことができるうえ、プローブ1の低コスト化に貢献できる。
なお、上記実施形態では、カンチレバー3を振動させずにナノチューブ束5を形成したが、この場合に限定されるものではなく、カンチレバー3を振動させた状態でナノチューブ束5を形成しても構わない。
この場合には、例えばカンチレバーホルダ12に、所定の波形信号に応じた位相及び振幅で振動する加振源を設け、カンチレバー3を上記位相及び振幅を有する共振周波数で振動させる。この場合であっても、同様に、探針2の先端にナノチューブ束5を形成することができる。
なお、この場合、測定手段15はカンチレバー3の振動振幅又は共振周波数を測定し、監視部35がこれら振動振幅又は共振周波数の測定値と基準値とを比較することで、ナノチューブ束5の形成状態を監視すれば良い。
つまり、誘電泳動によって探針2の先端にCNT6が付着すると、それに起因してカンチレバー3の振動振幅が変化する。また、CNT6の付着によってカンチレバー3自体の重量も増加するので、カンチレバー3の共振周波数も変化する。具体的には、共振周波数Fは、下記式1で示される。
Figure 2014052238
上記式1において、mはカンチレバー3の重量であり、kはカンチレバー3のばね係数であり一定値とされている。そのため、CNT6の付着によってカンチレバー3の重量が増加すると、ばね定数は一定値であるため、上記式1から明らかなように共振周波数は減少する。
このように、CNT6の付着に伴って、カンチレバー3の振動振幅、共振周波数が変化するので、これらの測定値と基準値とを比較することで、上記実施形態と同様に、ナノチューブ束5の形成状態を監視することができる。
また、上記実施形態において、ナノチューブ束5を形成する際、制御部28が監視部35によって監視されたナノチューブ束5の形成状態に基づいて、探針2と対向電極13との間の距離、交流電圧の振幅、及び交流電圧の印加時間のうちの少なくともいずれか1つを変更しても構わない。
このようにすることで、ナノチューブ束5を形成している最中に、その形成状態に応じて形成速度等を適宜変更することが可能であるので、所望する状態のナノチューブ束5をより確実且つ効率良く作製することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態において、ナノチューブ束5を構成するCNT6は、半導体性でも金属性でも良く、プローブ1を使用する用途に応じて適宜使い分ければ良い。例えば、試料表面の電荷分布を計測するためにプローブ1を利用する場合には、金属性のCNT6を用いて導電性を有するナノチューブ束5にすれば良い。
また、上記実施形態では、液槽11を利用して液中環境を作り出したが、この場合に限定されるものではなく、例えばピペット等の液体吐出手段を利用して、対向電極13上に液滴状の溶液Wを吐出し、少なくとも探針2の周囲を溶液Wで包んで液中環境を作り出しても構わない。この場合であっても、CNT6の誘電泳動が可能となり、ナノチューブ束5を形成することができる。
また、対向電極13としては、上記実施形態で示した平板状の導電性基板に限定されるものではない。
例えば、平板部と、該平板部の表面に全面に亘って形成された導電性膜と、を具備する対向電極13としても構わない。この場合には、平板部が絶縁性であったとしても問題ないので、材料選択性を広げることができる。
また、電界が集中し易いように、対向電極13の表面が数μmの凹凸状に形成されていても良い。
例えば、図10に示すように、表面に複数の突起部41がアレイ状に形成された対向電極40としても構わない。図示の例では、突起部41は円錐状に突起しており、根元部の直径は1μm程度とされ、突起高さは2μm程度とされている。
このような対向電極40を用いる場合には、図11に示すように、突起部41と探針2の先端とが対向するようにカンチレバー3をセットすることで、交流電圧を印加した際に、両者の間に生じる電界強度を強めることができる。従って、ナノチューブ束5をより形成し易くなると共に、より細径化したシャープなナノチューブ束5を形成することができる。
なお、上記対向電極40を用いる場合には、カンチレバー3をセットする際に、探針2を利用して対向電極40上を走査することで該対向電極40の表面形状観察を行うことができ、突起部41の位置を特定することが可能である。よって、突起部41の上方に探針2を移動させることで、両者がより確実に対向するようにカンチレバー3をセットすることができる。
また、突起部41がアレイ状に複数形成されているので、カンチレバー3を大きく移動させなくても、探針2をいずれかの突起部41に対して速やかに対向させることが可能である。
また、図12に示すように、導電性基板46と、該導電性基板46の表面に形成された絶縁性膜47と、を備え、導電性基板46の一部が絶縁性膜47の表面において所定のパターン、例えばアレイ状に局所的に露出した対向電極45としても構わない。
この場合であっても、導電性基板46における局所的に露出した部分46aと、探針2の先端とが対向するようにカンチレバー3をセットすることで、より細径化したシャープなナノチューブ束5を形成することができる。
また、上記実施形態では、測定手段15がレーザ光Lを利用したいわゆる光てこ方式によりカンチレバー3の変位量等を検出したが、光てこ方式に限定されるものではない。
例えば、図13に示すように、カンチレバー3の基端部3aに設けられ、カンチレバー3の変位に応じて抵抗値が変化するピエゾ素子等の歪抵抗素子50を備え、この歪抵抗素子50の抵抗値変化に応じてカンチレバー3の変位量等を測定する、自己検知方式タイプのカンチレバー3としても構わない。
この場合には、測定手段15がカンチレバー3自身に設けた歪抵抗素子50によりカンチレバー3の状態を測定できるので、光照射部25及び光検出部26が不要となり、構成の簡略化を図り易いうえ、外乱の影響に左右されることなく測定を行えるので、測定結果の信頼性を高め易い。
W…溶液
L…レーザ光(検出光)
1…プローブ
2…探針
3…カンチレバー
5…ナノチューブ束
6…CNT(カーボンナノチューブ)
10…プローブ作製装置
11…液槽
12…カンチレバーホルダ
13、40、45…対向電極
14…移動手段
15…測定手段
16…形成手段
25…光照射部
26…光検出部
35…監視部(監視手段)
46…導電性基板
47…絶縁性膜
50…歪抵抗素子

Claims (9)

  1. カンチレバーの先端部に形成され、先端が先鋭化された探針と、該探針の先端に付着され、複数のカーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束と、を備えたプローブを作製するプローブ作製装置であって、
    前記カーボンナノチューブが分散された溶液が貯留された液槽と、
    該液槽内に配設された対向電極と、
    前記溶液に少なくとも前記探針が浸漬された状態で、該探針が前記対向電極に対して対向するように前記カンチレバーを固定するカンチレバーホルダと、
    前記探針と前記対向電極とを相対的に移動させる移動手段と、
    前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定する測定手段と、
    前記探針と前記対向電極との間に交流電圧を印加して前記カーボンナノチューブを前記溶液中で誘電泳動させると共に、該カーボンナノチューブを前記探針と前記対向電極との間に架橋させるように、前記探針の先端に結合させることで前記ナノチューブ束を形成させる形成手段と、を備え、
    前記形成手段は、
    前記測定手段で測定された測定値と予め設定された基準値とを比較することで、前記ナノチューブ束の形成状態を監視する監視手段を有することを特徴とするプローブ作製装置。
  2. 請求項1に記載のプローブ作製装置において、
    前記形成手段は、
    前記監視手段で監視された前記ナノチューブ束の形成状態に基づいて、前記探針と前記対向電極との間の距離、前記交流電圧の振幅、及び前記交流電圧の印加時間のうちの少なくともいずれか1つを変更することを特徴とするプローブ作製装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプローブ作製装置において、
    前記カーボンナノチューブは、半導体性又は金属性の電気的性質を有していることを特徴とするプローブ作製装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のプローブ作製装置において、
    前記対向電極は、表面が凹凸状に形成されていることを特徴とするプローブ作製装置。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載のプローブ作製装置において、
    前記対向電極は、
    導電性基板と、
    該導電性基板の表面に形成された絶縁性膜と、を備え、
    前記導電性基板の一部は、前記絶縁性膜の表面において所定のパターン形状で局所的に露出していることを特徴とするプローブ作製装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のプローブ作製装置において、
    前記測定手段は、
    前記カンチレバーに向けて検出光を照射する光照射部と、
    前記カンチレバーによって反射された前記検出光を受光する光検出部と、を備え、
    前記光検出部は、前記検出光の入射位置に基づいて、前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定することを特徴とするプローブ作製装置。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載のプローブ作製装置において、
    前記測定手段は、前記カンチレバーに設けられ、該カンチレバーの変位に応じて抵抗値が変化する歪抵抗素子を備え、抵抗値変化に基づいて前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定することを特徴とするプローブ作製装置。
  8. カンチレバーの先端部に形成され、先端が先鋭化された探針と、該探針の先端に付着され、複数のカーボンナノチューブ同士が集合したナノチューブ束と、を備えたプローブを作製するプローブ作製方法であって、
    前記カーボンナノチューブが分散された溶液に少なくとも前記探針が浸漬された状態で、該溶液内に配設された対向電極に探針が対向するように前記カンチレバーを固定する液中設定工程と、
    前記探針と前記対向電極とを相対的に移動させて前記探針を前記対向電極から所定距離離間した位置にセットした後、前記探針と前記対向電極との間に交流電圧を印加して前記カーボンナノチューブを前記溶液中で誘電泳動させると共に、該カーボンナノチューブを前記探針と前記対向電極との間に架橋させるように、前記探針の先端に結合させることで前記ナノチューブ束を形成させるナノチューブ束形成工程と、
    前記ナノチューブ束形成工程の間、前記カンチレバーの変位量、振動振幅及び共振周波数のうちの少なくともいずれか1つを測定する測定工程と、を備え、
    前記ナノチューブ束形成工程の際、
    前記測定工程で測定された測定値と予め設定された基準値とを比較することで、前記ナノチューブ束の形成状態を監視することを特徴とするプローブ作製方法。
  9. 請求項8に記載のプローブ作製方法において、
    前記ナノチューブ束形成工程の際、
    監視した前記ナノチューブ束の形成状態に基づいて、前記探針と前記対向電極との間の距離、前記交流電圧の振幅、及び前記交流電圧の印加時間のうちの少なくともいずれか1つを変更することを特徴とするプローブ作製方法。
JP2012195999A 2012-09-06 2012-09-06 プローブ作製装置及びプローブ作製方法 Pending JP2014052238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012195999A JP2014052238A (ja) 2012-09-06 2012-09-06 プローブ作製装置及びプローブ作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012195999A JP2014052238A (ja) 2012-09-06 2012-09-06 プローブ作製装置及びプローブ作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014052238A true JP2014052238A (ja) 2014-03-20

Family

ID=50610841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012195999A Pending JP2014052238A (ja) 2012-09-06 2012-09-06 プローブ作製装置及びプローブ作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014052238A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160121970A (ko) * 2015-04-13 2016-10-21 명지대학교 산학협력단 세포 전기 천공을 위한 탐침 제조 방법 및 이를 위한 홀더

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160121970A (ko) * 2015-04-13 2016-10-21 명지대학교 산학협력단 세포 전기 천공을 위한 탐침 제조 방법 및 이를 위한 홀더
KR101702323B1 (ko) 2015-04-13 2017-02-03 명지대학교 산학협력단 세포 전기 천공을 위한 탐침 제조 방법 및 이를 위한 홀더

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7082683B2 (en) Method for attaching rod-shaped nano structure to probe holder
US6935167B1 (en) Harmonic cantilevers and imaging methods for atomic force microscopy
US7442926B2 (en) Nano tip and fabrication method of the same
JP5452088B2 (ja) 微小接触式プローバ
Bosne et al. Piezoelectric resonators based on self-assembled diphenylalanine microtubes
JP2012047539A (ja) Spmプローブおよび発光部検査装置
US8656511B2 (en) Method for attaching a particle to a scanning probe tip through eutectic bonding
US6452171B1 (en) Method for sharpening nanotube bundles
SG183584A1 (en) Method and apparatus for characterizing a probe tip
US9395388B2 (en) Methods, systems, and computer readable media for dual resonance frequency enhanced electrostatic force microscopy
JP2012184959A (ja) 変位検出機構およびそれを用いた走査型プローブ顕微鏡
Wu et al. Visualizing the path of DNA through proteins using DREEM imaging
US7737381B2 (en) Electric discharge apparatus for controlling the length of a carbon nanotube
JP3557589B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡用探針の作製方法、該作製方法によって作製された探針及び作製装置
JP2008111734A (ja) 試料操作装置
Magonov et al. Advancing characterization of materials with atomic force microscopy-based electric techniques
JP2014052238A (ja) プローブ作製装置及びプローブ作製方法
US8943611B2 (en) Probe module, method for making and use of same
JP3441396B2 (ja) 電子装置の表面信号操作用プローブ及びその製造方法
CN101183033A (zh) 精确测量微小力以及测量微悬臂力常数的方法
JP2002301700A (ja) ナノチューブ探針の製造方法
Passeri et al. Thermoacoustic emission from carbon nanotubes imaged by atomic force microscopy
JP2002214112A (ja) 走査型プローブ顕微鏡
Ito et al. Volume control of metal-plating deposition using a nanopipette probe by controlling electric charge
JP2021177631A (ja) 金属カルコゲナイドナノチューブに基づく電気機械共振器