JP2014052193A - センサモジュール、及び該センサモジュールを用いたセンサ装置 - Google Patents

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Koichi Sugiyama
幸一 杉山
Seiji Matsuda
省二 松田
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Abstract

【課題】センサ装置との接続を極少化することができるセンサモジュール及びセンサ装置との接続を極少化することができるセンサモジュールを備えたセンサ装置を提供する。
【解決手段】電源端子1aと、接地端子1bと、磁界状態に応じた電圧を出力する第1出力端子1cおよび第2出力端子1dと、を有する磁気センサ素子1を備えた検知部10と、検知部10に接続された配線部材2と、を有し、磁気センサ素子1の、電源端子1aと接地端子1bとの間に蓄電素子3が接続され、配線部材2は、第1出力端子1aと第2出力端子1bにそれぞれ接続された2本の接続線を備え、電源端子1aと第1出力端子1cとの間と、接地端子1bと第2出力端子1dとの間にはそれぞれに、2本の接続線間に電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子4が接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサモジュール、及びセンサ装置に関し、特に、センサモジュールへの接続線の数を少なくすることができるセンサモジュール及びそのセンサモジュールを用いたセンサ装置に関する。
従来から、様々な現象を捉えるためのセンサや、センサを用いて計測や検知を行なうセンサ装置が提案されている。
特許文献1には磁気によって対象物の変位を検出する技術が開示されているが、検知部に回路接点を設け、導電性の微小磁石要素によって回路接点をON/OFFする構造のため、導電性の微小磁石と接点の間に異物が侵入すると、絶縁性の異物によって接点の接続が阻害されてしまったり、導電性の異物によって接点間が短絡されてしまったりして誤動作する虞がある。
特許文献2には、図5に示すように、ブリッジ状に4個の抵抗が形成されたセンサ素子910と、このセンサ素子910の電位が各々入力した一対の絶対値増幅回路を構成するオペアンプ912,913を有しているセンサ装置900が開示されている。
特許文献2のセンサ装置900では、センサ素子に磁気センサを用いており検知部に接点がないので、異物等による誤動作の虞の無い構成となっている。
特開2010−63655号公報 特開平9−243724号公報
しかしながら、特許文献2に記載のセンサ装置900おいては、センサ素子と増幅回路とを接続する配線が少なくとも、一対の絶対値増幅回路を構成するオペアンプ912,913への接続と、電源(Vcc)および接地(GND)の4本必要となってしまうという課題があった。
本発明は、上述した課題を解決するもので、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュール及びそのセンサモジュールを備えたセンサ装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、請求項1に記載のセンサモジュールは、電源端子と、接地端子と、磁界状態に応じた電圧を出力する第1出力端子および第2出力端子と、を有する磁気センサ素子を備えた検知部と、前記検知部に接続された配線部材と、を有するセンサモジュールであって、前記磁気センサ素子の、前記電源端子と前記接地端子との間に蓄電素子が接続され、前記配線部材は、前記第1出力端子と前記第2出力端子にそれぞれ接続された2本の接続線を備え、前記電源端子と前記第1出力端子との間と、前記接地端子と前記第2出力端子との間にはそれぞれに、前記2本の接続線間に対して電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子が接続されることを特徴とする。
請求項2に記載のセンサモジュールは、請求項1に記載のセンサモジュールにおいて、前記磁気センサ素子が磁気抵抗素子であることを特徴とする。
請求項3に記載のセンサモジュールは、請求項1または請求項2に記載のセンサモジュールにおいて、前記蓄電素子がコンデンサであることを特徴とする。
請求項4に記載のセンサモジュールは、請求項1から請求項3のいずれかに記載のセンサモジュールにおいて、前記スイッチング素子がダイオードであることを特徴とする。
請求項5に記載のセンサ装置は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のセンサモジュールと、前記センサモジュールが接続される本体部と、で構成されるセンサ装置であって、前記本体部は、前記センサモジュールの出力を計測する計測回路と、前記センサモジュールに電力を供給する電源回路と、前記計測回路と前記電源回路とを制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記電源回路を制御して第1の時間で前記センサモジュールに電力を供給し、前記第1の時間が経過した後に電力の供給を停止し、前記計測回路を制御して前記センサモジュールの出力信号を計測させることを特徴とする。
請求項6に記載のセンサモジュールは、電源端子と、接地端子と、磁界状態に応じた電圧を出力する出力端子と、を有する磁気センサ素子を備えた検知部と、前記検知部に接続された配線部材と、を有するセンサモジュールであって、前記磁気センサ素子の、前記電源端子と前記接地端子との間に蓄電素子が接続され、前記配線部材は、前記接地端子と前記出力端子にそれぞれ接続された2本の接続線を備え、前記電源端子と前記出力端子との間に、前記2本の接続線間に対して電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子が接続されることを特徴とする。
請求項7に記載のセンサ装置は、請求項6に記載のセンサモジュールと、前記センサモジュールが接続される本体部と、で構成されるセンサ装置であって、前記本体部は、前記センサモジュールの出力を計測する計測回路と、前記センサモジュールに電力を供給する電源回路と、前記計測回路と前記電源回路とを制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記電源回路を制御して第1の時間で前記センサモジュールに電力を供給し、前記第1の時間が経過した後に電力の供給を停止し、前記計測回路を制御して前記センサモジュールの出力信号を計測させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、検知部に備えられた磁気センサ素子の、電源端子と接地端子との間に蓄電素子が接続され、配線部材は、第1出力端子と第2出力端子にそれぞれ接続された2本の接続線を備え、電源端子と第1出力端子との間と、接地端子と前記第2出力端子との間にはそれぞれに、2本の接続線間に対して電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子が接続されているので、2本の接続線を介して、磁気センサ素子へ電力を供給する動作と、2本の接続線への電圧印加を停止し、磁気センサ素子の出力を第1出力端子と第2出力端子から出力する動作と、を選択し切換えることができるので、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュールを実現することができる。また、蓄電素子を備えた構成とすることによって、センサモジュールを簡単で低コストにすることができるので、センサモジュールを使い捨てすることもできる。
請求項2の発明によれば、磁気センサ素子が磁気抵抗素子であるので、磁界強度の変化に対応して磁気抵抗が大きく変化することにより高い電圧比の出力信号を得ることができ、小型化しても高感度なセンサモジュールを実現することができる。
請求項3の発明によれば、蓄電素子がコンデンサであるので蓄電素子に充電するための充電回路が不要で、簡易な構成でセンサモジュールを構成することができるので、センサモジュールを小型にすることができ、電池のように容量の低下や液洩れ等の経年劣化がなく信頼性の高いセンサモジュールを提供することができる。
請求項4の発明によれば、スイッチング素子がダイオードであるので、少ない構成部品で切換え動作を行う事ができ、小型軽量で信頼性の高いセンサモジュールを提供することができる。
請求項5の発明によれば、センサ装置は請求項1に記載のセンサモジュールと、センサモジュールが接続される本体部と、で構成されており、本体部は、センサモジュールの出力を計測する計測回路と、センサモジュールに電源を供給する電源回路と、計測回路と前記回路とを制御する制御回路と、を備えている。制御回路は、電源回路を制御して第1の時間でセンサモジュールに電源を供給し、第1の時間が経過した後に電源の供給を停止し、計測回路を制御してセンサモジュールの出力信号を計測させるので、本体部とセンサモジュールとが2芯のケーブルで接続した状態で電源の供給とセンサモジュールの出力信号の計測を交互に行うことができ、センサ装置との接続を極少化することができるセンサモジュールを備えたセンサ装置を提供することができる。
請求項6の発明によれば、検知部に備えられた磁気センサ素子の、電源端子と接地端子との間に蓄電素子が接続され、配線部材は、接地端子と出力端子にそれぞれ接続された2本の接続線を備え、電源端子と出力端子との間に、2本の接続線間に電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子が接続されているので、2本の接続線を介して、磁気センサ素子へ電力を供給する動作と、2本の接続線への電圧印加を停止し、磁気センサ素子の出力を出力端子から出力する動作と、を選択し切換えることができ、センサ装置との接続を極少化することができるセンサモジュールを実現することができる。
請求項7の発明によれば、センサ装置は請求項6に記載のセンサモジュールと、センサモジュールが接続される本体部と、で構成されており、本体部は、センサモジュールの出力を計測する計測回路と、センサモジュールに電源を供給する電源回路と、計測回路と前記回路とを制御する制御回路と、を備えている。制御回路は、電源回路を制御して第1の時間でセンサモジュールに電源を供給し、第1の時間が経過した後に電源の供給を停止し、計測回路を制御してセンサモジュールの出力信号を計測させるので、本体部とセンサモジュールとが2芯のケーブルで接続した状態で電源の供給とセンサモジュールの出力信号の計測を交互に行うことができ、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュールを備えたセンサ装置を提供することができる。
以上により、本発明によれば、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュール及びそのセンサモジュールを備えたセンサ装置を提供することができる。
第1実施形態に係るセンサモジュール100の回路図である。 第2実施形態に係るセンサモジュール200の回路図である。 第3実施形態に係るセンサ装置300のブロック図である。 第3実施形態に係るセンサ装置300の動作説明図である。 従来技術のセンサ装置900の回路図である。
[第1実施形態]
以下に第1実施形態におけるセンサモジュール100について説明する。
まず始めに第1実施形態におけるセンサモジュール100の構成について図1を用いて説明する。図1はセンサモジュール100の回路図である。
センサモジュール100は図1に示すように、電源端子1aと、接地端子1bと、磁界強度に応じて出力電圧が変化する第1出力端子1cおよび第2出力端子1dと、を有する磁気センサ素子1を備えた検知部10と、第1出力端子1cと第2出力端子1dにそれぞれ接続された2本の接続線2a、2bを備えた配線部材2と、で構成されており、磁気センサ素子1の、電源端子1aと接地端子1bとの間に蓄電素子3が接続され、電源端子1aと第1出力端子1cとの間と、接地端子1bと第2出力端子1dとの間にはそれぞれにスイッチング素子4が接続されている。
磁気センサ素子1は磁気抵抗素子で、内部に4つの磁気抵抗素子がブリッジ回路を構成するよう接続されており、一端が電源端子1aに接続され、他端が接地端子1bに接続され、2つの中点からそれぞれ第1出力端子1c及び第2出力端子1dに接続されている。
磁気センサ素子1に磁界が加わっていない場合、あるいは4つの磁気抵抗素子に同じ強さの磁界が加わっている場合、第1出力端子1c及び第2出力端子1dには電源端子1aと接地端子1bの間に印加された電圧のほぼ半分の電圧が出力される。
磁気センサ素子1に加わる磁界が変化すると、磁界強度の変化に対応して4つの磁気抵抗素子の抵抗値が変化し、電源端子1aと接地端子1bの間に印加された電圧が、4つの磁気抵抗素子でそれぞれ分圧されて第1出力端子1cおよび第2出力端子1dに出力される電圧が変化し、第1出力端子1cの電圧が上昇する場合には、第2出力端子1dの電圧が下降するように構成されている。
センサモジュール100と、検知用磁石を備えた検知対象との相対位置が変化し、磁気センサ素子1の4つの磁気抵抗素子に加わる磁界強度に差が生じると、4つの磁気抵抗素子の抵抗値が変化し、第1出力端子1cおよび第2出力端子1dに出力される電圧が変化するので、この電圧の変化を測定することで磁界強度の変化を検出することができる。
蓄電素子3はコンデンサで、磁気センサ素子1の電源端子1aと接地端子1bとの間に電圧が印加されると蓄電素子3にも同じ電圧が印加され充電される。
2つのスイッチング素子4はダイオードで、一方のダイオードは、カソードが磁気センサ素子1の電源端子1aに、またアノードが磁気センサ素子1の第1出力端子1cに接続され、他方のダイオードはカソードが磁気センサ素子1の第2出力端子1dに接続され、アノードが磁気センサ素子1の接地端子5bに接続されている。
次に、センサモジュール100の動作について説明する。
まず、接続線2aと接続線2bの間に接続線2bを基準として接続線2aに所定の値の正の電圧を印加すると、スイッチング素子4として使用している2つのダイオードはともに順方向バイアスが印加されるので導通(ON)状態となり、磁気センサ素子1の電源端子1aと接地端子1bとの間には、スイッチング素子4に使用している2つのダイオードの順方向電圧Vfを合わせた分だけ電圧降下した電圧が印加される。
例えば、接続線2aと接続線2bの間に接続線2bを基準として接続線2aに3Vの電圧を印加し、スイッチング素子4に使用している2つのダイオードがショットキーバリアダイオードで、その順方向電圧Vf両方がともに0.3Vであった場合、磁気センサ素子1の電源端子1aの電位は2.7V、接地端子1bの電位は0.3Vとなり、磁気センサ素子1の電源端子1aと接地端子1bとの間には2.4Vが印加されることとなる。
蓄電素子3にも磁気センサ素子1の電源端子1aと接地端子1bとの間に印加されるのと同じ電圧が印加され、蓄電素子3が充電される。
次に、接続線2aと接続線2bの間への、電圧の印加を停止すると、蓄電素子3に蓄えられた電荷によって、磁気センサ素子1の電源端子1aと接地端子1bとの間には蓄電素子3の両端の電圧と同じ電圧が印加される。
磁気センサ素子1の第1出力端子1cに出力される電圧は、電源端子1aに印加されている電圧より常に低くなり、第2出力端子1dに出力される電圧は、接地端子1bに印加されている電圧より常に高くなるので、スイッチング素子4に使用している2つのダイオードはともに逆バイアスが印加されて開放(OFF)状態となり、磁気センサ素子1の動作に影響を与えない。
蓄電素子3に蓄えられた電荷は、磁気センサ素子1を通じて放電されるので、蓄電素子3の両端の電圧は徐々に低下し、磁気センサ素子1の電源端子1aと接地端子1bとの間の電圧も徐々に低下していく。
磁気センサ素子1の第1出力端子1cと第2出力端子1dには、電源端子1aと接地端子1bの間に印加された電圧が、それぞれ2つの磁気抵抗素子の抵抗値で分圧されて出力されるので、接続線2aと接続線2bの間への、電圧の印加を停止した後に、第1出力端子1cと第2出力端子1dに出力される電圧の差を、接続線2aと接続線2bの間の電圧を測定することで磁界強度の変化を検出することができる。
以上のように、本発明の第1実施形態に係るセンサモジュール100は、電源端子1aと、接地端子1bと、磁界状態に応じた電圧を出力する第1出力端子1cおよび第2出力端子1dと、を有する磁気センサ素子1を備えた検知部10と、検知部10に接続された配線部材2と、から構成されている。磁気センサ素子1の、電源端子1aと接地端子1bとの間に蓄電素子3が接続され、配線部材2は、第1出力端子1cと第2出力端子1dにそれぞれ接続された2本の接続線2a、2bを備え、電源端子1aと第1出力端子1cとの間と、接地端子1bと第2出力端子1dとの間にはそれぞれに、2本の接続線2a、2b間に電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子4が接続されるように構成した。そのため、接続線2aと接続線2bとの間に電圧を印加し、接続線2aと接続線2bを介して、磁気センサ素子1へ電力を供給する動作と、接続線2aと接続線2bへの電圧印加を停止し、磁気センサ素子1の出力を第1出力端子1cと第2出力端子1dから出力する動作と、を選択し切換えることができる。このことにより、センサモジュール100の接続を2箇所に減らすことができるので、配線部材2として2芯のケーブルを用いてセンサモジュール100を動作させることができる。
また、磁気センサ素子1が磁気抵抗素子であるので、磁界強度の変化に対応して磁気抵抗が大きく変化するので、磁界強度の変化に対応した大きな電圧変化を出力信号として得ることができるので、小型化しても感度の良いセンサセンサモジュールを実現することができる。
蓄電素子3がコンデンサであるので蓄電素子3に充電するための充電回路が不要で、簡易な構成でセンサモジュール100を構成することができるので、センサモジュールを小型にすることができ、電池のように容量の低下や液洩れ等の経年劣化がないので、信頼性の高いセンサモジュール100を実現することができる。
スイッチング素子4がダイオードであるので、少ない構成部品で切換え動作を行う事ができ、センサモジュールを小型化することができる。
以上のように、本発明の第1実施形態に係るセンサモジュール100によれば、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュールを提供することができる。
[第2実施形態]
以下に第2実施形態におけるセンサモジュール200について説明する。
まず始めに第2実施形態におけるセンサモジュール200の構成について図2を用いて説明する。図2はセンサモジュール200の回路図である。なお、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
センサモジュール200は図2に示すように、電源端子5aと、接地端子5bと、出力端子5cと、を有する磁気センサ素子5を備えた検知部11と、検知部11に備えられた磁気センサ素子5の接地端子5bに接続された接続線2bと、出力端子5cに接続された接続線2aを有する配線部材2と、で構成されており、磁気センサ素子5の、電源端子5aと接地端子5bとの間に蓄電素子3が接続され、磁気センサ素子5の電源端子5aと出力端子5cとの間にスイッチング素子4が接続されている。
磁気センサ素子5は磁気抵抗素子で、内部に2つの磁気抵抗素子が直列に接続されて構成されており、一端が電源端子5aに接続され、他端が接地端子5bに接続され、2つの磁気抵抗素子が直列に接続されている中点から出力端子5cに接続されている。
磁気センサ素子5に磁界が加わっていない場合、あるいは2つの磁気抵抗素子に同じ強さの磁界が加わっている場合、出力端子5cには電源端子5aと接地端子5bの間に印加された電圧のほぼ半分の電圧が出力される。
センサモジュール200と、検知用磁石を備えた検知対象との相対位置が変化し、磁気センサ素子5の2つの磁気抵抗素子に加わる磁界強度に差が生じると、磁界強度の変化に対応して2つの磁気抵抗素子の抵抗値が異なるように変化するので、2つの磁気抵抗素子の抵抗値で分圧されて出力端子5cに出力される電圧が変化する。この電圧の変化を測定することで磁界強度の変化を検出することができる。
スイッチング素子4はダイオードで、カソードが磁気センサ素子5の電源端子5aに接続され、アノードが磁気センサ素子5の出力端子5cに接続されている。
次に、センサモジュール200の動作について説明する。
まず、接続線2aと接続線2bの間に接続線2bを基準として接続線2aに所定の値の正の電圧を印加すると、スイッチング素子4として使用しているダイオードは順方向バイアスが印加されるので導通(ON)状態となり、磁気センサ素子5の電源端子5aと接地端子5bとの間にはダイオードの順方向電圧Vfの分だけ電圧降下した電圧が印加される。
例えば、接続線2aと接続線2bの間に接続線2bを基準として接続線2aに3Vの電圧を印加し、スイッチング素子4がショットキーバリアダイオードで、その順方向電圧Vfが0.3Vであったとした場合、磁気センサ素子5の電源端子5aと接地端子5bとの間には2.7Vが印加されることとなる。
蓄電素子3にも磁気センサ素子5の電源端子5aと接地端子5bとの間に印加されるのと同じ電圧が印加され、蓄電素子3が充電される。
次に、接続線2aと接続線2bの間への、電圧の印加を停止すると、蓄電素子3に蓄えられた電荷によって、磁気センサ素子5の電源端子5aと接地端子5bとの間には蓄電素子3の両端の電圧と同じ電圧が印加される。
磁気センサ素子5の出力端子5cに出力される電圧は、電源端子5aに印加されている電圧より常に低くなるので、スイッチング素子4として使用しているダイオードは逆バイアスが印加されて開放(OFF)状態となり、磁気センサ素子5の動作に影響を与えない。
蓄電素子3に蓄えられた電荷は、磁気センサ素子5を通じて放電されるので、蓄電素子3の両端の電圧は徐々に低下し、磁気センサ素子5の電源端子5aと接地端子5bとの間の電圧も徐々に低下していく。
磁気センサ素子5の出力端子5cには、電源端子5aと接地端子5bの間に印加された電圧が、2つの磁気抵抗素子の抵抗値で分圧されて出力されるので、接続線2aと接続線2bの間への、電圧の印加を停止した後に、出力端子5cに出力される電圧を、接続線2aと接続線2bの間の電圧を測定することで磁界強度の変化を検出することができる。
以上のように、本発明の第2実施形態に係るセンサモジュール200は、電源端子5aと、接地端子5bと、磁界状態に応じた電圧を出力する出力端子5cと、を有する磁気センサ素子5を備えた検知部11と、検知部11に接続された配線部材2と、から構成されている。磁気センサ素子5の、電源端子5aと接地端子5bとの間に蓄電素子3が接続され、配線部材2は、接地端子5bと出力端子5cにそれぞれ接続された接続線2aと接続線2bを備え、電源端子5aと出力端子5cとの間に、2本の接続線2a、2b間に電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子4が接続されるように構成した。そのため、接続線2aと接続線2bとの間に電圧を印加し、接続線2aと接続線2bを介して、磁気センサ素子5へ電力を供給する動作と、接続線2aと接続線2bへの電圧印加を停止し、磁気センサ素子5の出力を出力端子5cから出力する動作と、を選択し切換えることができる。このことにより、センサモジュール200の接続を2箇所に減らすことができるので、配線部材2として2芯のケーブルを用いてセンサモジュール200を動作させることができる。
また、磁気センサ素子5が磁気抵抗素子であるので、磁界強度の変化に対応して磁気抵抗が大きく変化するので、磁界強度の変化に対応した大きな電圧変化を出力信号として得ることができるので、小型化しても感度の良いセンサセンサモジュールを実現することができる。
蓄電素子3がコンデンサであるので蓄電素子3に充電するための充電回路が不要で、簡易な構成でセンサモジュールを構成することができるので、センサモジュールを小型にすることができ、電池のように容量の低下や液洩れ等の経年劣化がないので、信頼性の高いセンサモジュールを実現することができる。
スイッチング素子4がダイオードであるので、少ない構成部品で切換え動作を行う事ができるので、更にセンサモジュールを小型化することができる。
以上のように、本発明の第2実施形態に係るセンサモジュール200によれば、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュールを提供することができる。
[第3実施形態]
以下に第3実施形態におけるセンサ装置300について説明する。
まず始めに第3実施形態におけるセンサ装置300の構成について図3を用いて説明する。図3はセンサ装置300のブロック図である。なお、第1実施形態および第2実施形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
センサ装置300は図3に示すように、第1実施形態のセンサモジュール100の検知部10と、本体部20と、が配線部材2で接続されて構成されている。
本体部20は、センサモジュール100の出力を取得する計測回路21と、センサモジュール100に電源を供給する電源回路22と、計測回路21と電源回路22とを制御する制御回路23と、を備えている。
次に、センサ装置300の動作について図4を用いて説明する。図4は、センサ装置300の動作を説明するタイミング図である。
図4に示すように、図3に示した本体部20に備えられた制御回路23は電源回路22を制御し、時刻T1で電源回路22の出力をONにし、電源回路22からセンサモジュール100へ出力電圧をE(V)で電力の供給を開始する。
電源の供給を開始した時刻T1からセンサモジュール100に備えられている蓄電素子3を充電するのに十分な時間t1(第1の時間)経過した時刻T2で、制御回路23は電源回路22をOFFにする。
センサモジュール100に備えられている蓄電素子3の両端の電圧は、時刻T1からスイッチング素子4のダイオードの順方向電圧分だけ降下した電圧で充電され、時刻T2以降、主に磁気センサ素子1を放電経路として放電し、徐々に電圧が降下してゆく。
センサモジュール100に備えられている、磁気センサ素子1の第1出力端子1cおよび第2出力端子1dの電圧は、磁気センサ素子1の第1出力端子1cと第2出力端子1dが配線部材2を介して本体部20に備えられている電源回路22と接続されているので、時刻T1から電源回路22の出力電圧が直接印加される。
時刻T2で電源回路22がOFFとなった以降に磁気センサ素子1の第1出力端子1cと第2出力端子1dに表れる電圧は、蓄電素子3から供給される電圧が、磁気センサ素子1の内部の磁気抵抗素子で分圧されて出力される。
磁気センサ素子1に磁界が加わると、磁界強度の変化に対応して4つの磁気抵抗素子の抵抗値が変化し、第1出力端子1cおよび第2出力端子1dに出力される電圧が変化するので、この電圧の変化を測定することで磁界強度の変化を検出することができる。
制御回路23は、時刻T2で電源回路22をOFFにしてからスイッチング素子4の切換え時間t2経過後の時刻T3に計測回路21を制御してセンサモジュール100の出力電圧を計測し、計測した値を計測回路21から取得する。
制御回路23が計測回路21から取得した値から磁気センサ素子1に加わっている磁界強度を知る事ができるので、例えば既知の永久磁石からの距離や位置の変動を検出するセンサ装置として使用することができる。
以上のように、本発明の第3実施形態に係るセンサ装置300は、センサモジュール100の検知部10と、本体部20と、を配線部材2で接続して構成される。本体部20は、センサモジュール100の出力を取得する計測回路21と、センサモジュール100に電源を供給する電源回路22と、計測回路21と電源回路22とを制御する制御回路23と、を備えている。制御回路23は電源回路22を制御して第1の時間でセンサモジュール100に電力を供給し、第1の時間が経過した後に電力の供給を停止し、計測回路21を制御してセンサモジュール100の出力信号を計測させるので、配線部材2が2芯のケーブルで接続されていても本体部20と接続電源の供給と計測を交互に行うことができる。
以上のように、本発明の第3実施形態に係るセンサ装置300によれば、センサ装置と接続する配線数を少なくすることができるセンサモジュールを備えたセンサ装置を提供することができる。
以上のように、本発明の実施形態に係るセンサモジュールおよびセンサ装置について具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
(1)第1実施形態および第2実施形態のセンサモジュールにおいて、磁気センサ素子に磁気抵抗素子を用いて構成した例を示して説明を行なったが、ホール素子を用いて構成しても良い。
(2)第1実施形態および第2実施形態のセンサモジュールにおいて、蓄電素子3にコンデンサを用いて構成した例を示して説明を行なったが、二次電池を用いて構成しても良い。この場合、センサモジュールの大きさは多少大きくなるが、放電特性が安定するので測定精度を向上することができる。
(3)第1実施形態および第2実施形態のセンサモジュールにおいて、磁気センサ素子と配線部材の接続線を直接接続する例を示して説明を行なったが、静電気や異常電流から磁気センサ素子を保護するための保護抵抗を介して接続するように構成しても良い。
(4)第1実施形態および第2実施形態のセンサモジュールにおいて、スイッチング素子にダイオードを用いて構成した例を示して説明を行なったが、トランジスタやFETで切換え回路を構成しても良く、また切換え回路が構成されたICを用いても良い。
(5)第3実施形態のセンサ装置において、センサモジュールに第1実施形態のセンサモジュールを用いて構成した例を示して説明を行なったが、第2実施形態のセンサモジュールを用いても良く、また前述の変形例に挙げたセンサモジュールを用いても良い。
(6)本発明の実施形態において、検出対象物について特に説明を行なっていないが、検出対象物としては、例えば、磁石と、当該磁石に対して検知部が所定の位置となるようセンサモジュールが着脱自在に取付け可能な取付け部と、を備えた被検出モジュール等を用いるように構成してもよく、またセンサモジュールと被検出モジュールを組み合わせてセンシングユニットを構成してもよい。
1 磁気センサ素子
1a 電源端子
1b 接地端子
1c 第1出力端子
1d 第2出力端子
2 配線部材
2a 接続線
2b 接続線
3 蓄電素子
4 スイッチング素子
5 磁気センサ素子
5a 電源端子
5b 接地端子
5c 出力端子
10 検知部
11 検知部
20 本体部
21 計測回路
22 電源回路
23 制御回路
100 第1実施形態のセンサモジュール
200 第2実施形態のセンサモジュール
300 第3実施形態のセンサ装置

Claims (7)

  1. 電源端子と、接地端子と、磁界状態に応じた電圧を出力する第1出力端子および第2出力端子と、を有する磁気センサ素子を備えた検知部と、
    前記検知部に接続された配線部材と、を有するセンサモジュールであって、
    前記磁気センサ素子の、前記電源端子と前記接地端子との間に蓄電素子が接続され、
    前記配線部材は、前記第1出力端子と前記第2出力端子にそれぞれ接続された2本の接続線を備え、
    前記電源端子と前記第1出力端子との間と、前記接地端子と前記第2出力端子との間にはそれぞれに、前記2本の接続線間に対して電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子が接続されることを特徴とするセンサモジュール。
  2. 請求項1に記載のセンサモジュールにおいて、前記磁気センサ素子が磁気抵抗素子であることを特徴とするセンサモジュール。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセンサモジュールにおいて、前記蓄電素子がコンデンサであることを特徴とするセンサモジュール。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のセンサモジュールにおいて、前記スイッチング素子がダイオードであることを特徴とするセンサモジュール。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のセンサモジュールと、前記センサモジュールが接続される本体部と、で構成されるセンサ装置であって、
    前記本体部は、前記センサモジュールの出力を計測する計測回路と、前記センサモジュールに電力を供給する電源回路と、前記計測回路と前記電源回路とを制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記電源回路を制御して第1の時間で前記センサモジュールに電力を供給し、前記第1の時間が経過した後に電力の供給を停止し、前記計測回路を制御して前記センサモジュールの出力信号を計測させることを特徴とするセンサ装置。
  6. 電源端子と、接地端子と、磁界状態に応じた電圧を出力する出力端子と、を有する磁気センサ素子を備えた検知部と、
    前記検知部に接続された配線部材と、を有するセンサモジュールであって、
    前記磁気センサ素子の、前記電源端子と前記接地端子との間に蓄電素子が接続され、
    前記配線部材は、前記接地端子と前記出力端子にそれぞれ接続された2本の接続線を備え、
    前記電源端子と前記出力端子との間に、前記2本の接続線間に電圧印加することで導通状態となり、電圧印加を停止すると開放状態となるスイッチング素子が接続されることを特徴とするセンサモジュール。
  7. 請求項6に記載のセンサモジュールと、前記センサモジュールが接続される本体部と、で構成されるセンサ装置であって、
    前記本体部は、前記センサモジュールの出力を計測する計測回路と、前記センサモジュールに電力を供給する電源回路と、前記計測回路と前記電源回路とを制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記電源回路を制御して第1の時間で前記センサモジュールに電力を供給し、前記第1の時間が経過した後に電力の供給を停止し、前記計測回路を制御して前記センサモジュールの出力信号を計測させることを特徴とするセンサ装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015209601A (ja) * 2014-04-23 2015-11-24 花王株式会社 溶融電界紡糸装置及びこれを用いた繊維の製造方法

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