JP2014050531A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】演出が単調となることを防止して遊技の興趣を向上させた遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ遊技機は、大当り遊技状態B又はEのあとには、通常変動期間及び特定演出変動期間の終了後にKT状態に制御し、大当り遊技状態A又はDのあとには、通常変動期間及び特定演出変動期間の終了後にKT状態に制御しない。特定演出変動期間では、KT状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出が実行可能な第1特図ゲームが実行され、第1特図ゲームの実行中に特定演出が実行される。
【選択図】図5
【解決手段】パチンコ遊技機は、大当り遊技状態B又はEのあとには、通常変動期間及び特定演出変動期間の終了後にKT状態に制御し、大当り遊技状態A又はDのあとには、通常変動期間及び特定演出変動期間の終了後にKT状態に制御しない。特定演出変動期間では、KT状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出が実行可能な第1特図ゲームが実行され、第1特図ゲームの実行中に特定演出が実行される。
【選択図】図5
Description
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来から、遊技媒体(例えば、遊技球)が第1始動領域(例えば、第1始動入賞口)に進入したことに基づいて第1識別情報の可変表示(例えば、第1特図ゲーム)を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示部と、遊技媒体が第2始動領域(例えば、第2始動入賞口)に進入したことに基づいて第2識別情報の可変表示(例えば、第2特図ゲーム)を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示部とを備える遊技機がある。
そして、このような遊技機として、例えば、特許文献1には、第2識別情報の可変表示の実行期間を通常よりも短くすることで、遊技者にとって有利な所定の有利状態を実現する遊技機が開示されている。この遊技機では、所定の有利状態に制御されることの報知を「右打ち開始」という画像を表示することによって行う。
特許文献1に記載された遊技機では、所定の有利状態に制御されるときに、所定の有利状態に制御されることを単に報知するだけであるので、演出が単調で遊技の興趣の向上が得られない場合があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、演出が単調となることを防止して遊技の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球など)が第1始動領域(例えば、第1始動入賞口など)に進入したことに基づいて第1識別情報(例えば、第1特図など)の可変表示(例えば、第1特図ゲームなど)を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示部(例えば、第1特別図柄表示装置4Aなど)と、遊技媒体(例えば、遊技球など)が第2始動領域(例えば、第2始動入賞口など)に進入したことに基づいて第2識別情報(例えば、第2特図など)の可変表示(例えば、第2特図ゲームなど)を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示部(例えば、第2特別図柄表示装置4Bなど)とを備える遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1識別情報の可変表示の表示結果を当該表示結果の導出前に事前決定する第1事前決定手段(例えば、ステップS1104の処理を実行するCPU103など)と、
前記第1可変表示部を制御して前記第1識別情報の可変表示を実行し前記第1事前決定手段が事前決定した表示結果を導出表示する第1可変表示実行手段(例えば、ステップS111〜S112の処理を実行するCPU103など)と、
前記第2識別情報の可変表示の表示結果を当該表示結果の導出前に事前決定する第2事前決定手段(例えば、ステップS2104の処理を実行するCPU103など)と、
前記第2可変表示部を制御して前記第2識別情報の可変表示を実行し前記第2事前決定手段が事前決定した表示結果を導出表示する第2可変表示実行手段(例えば、ステップS211〜S212の処理を実行するCPU103など)と、
所定条件(例えば、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されたこと)の成立に基づいて、前記第2可変表示実行手段が前記第2識別情報の可変表示を実行する頻度を向上させることによって、遊技者にとって有利な所定の有利状態(例えば、KT状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、KTフラグがオンのときに実行されるステップS211で第2特図ゲームの実行期間を通常時よりも短く設定するCPU103など)と、
前記所定の有利状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出(例えば、バトル演出などの特定演出など)を実行する特定演出実行手段(例えば、ステップS372の処理で特定演出を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記有利状態制御手段は、前記所定条件の成立が第1の所定条件の成立(例えば、大当り遊技状態Bに制御されたことなど)であった場合には、前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段によって実行される前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから所定回数(例えば、7回など)に達したとき(例えば、通常変動期間及び特定演出変動期間が終了したときなど)に前記所定の有利状態に制御し、前記所定条件の成立が第2の所定条件の成立(例えば、大当り遊技状態Aに制御されたことなど)であった場合には、前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段によって実行される前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから前記所定回数に達したときに前記所定の有利状態に制御せず(例えば、図5参照など)、
前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段は、前記所定回数の可変表示のうちの少なくとも一部の可変表示を実行するときには(例えば、特定演出変動期間など)、前記特定演出実行手段が前記特定演出を実行可能な特定可変表示を実行する(例えば、変動パターンPA5−1〜PA5−3にて第1特図ゲームを実行するCPU103など)、
ことを特徴とする。
遊技媒体(例えば、遊技球など)が第1始動領域(例えば、第1始動入賞口など)に進入したことに基づいて第1識別情報(例えば、第1特図など)の可変表示(例えば、第1特図ゲームなど)を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示部(例えば、第1特別図柄表示装置4Aなど)と、遊技媒体(例えば、遊技球など)が第2始動領域(例えば、第2始動入賞口など)に進入したことに基づいて第2識別情報(例えば、第2特図など)の可変表示(例えば、第2特図ゲームなど)を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示部(例えば、第2特別図柄表示装置4Bなど)とを備える遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記第1識別情報の可変表示の表示結果を当該表示結果の導出前に事前決定する第1事前決定手段(例えば、ステップS1104の処理を実行するCPU103など)と、
前記第1可変表示部を制御して前記第1識別情報の可変表示を実行し前記第1事前決定手段が事前決定した表示結果を導出表示する第1可変表示実行手段(例えば、ステップS111〜S112の処理を実行するCPU103など)と、
前記第2識別情報の可変表示の表示結果を当該表示結果の導出前に事前決定する第2事前決定手段(例えば、ステップS2104の処理を実行するCPU103など)と、
前記第2可変表示部を制御して前記第2識別情報の可変表示を実行し前記第2事前決定手段が事前決定した表示結果を導出表示する第2可変表示実行手段(例えば、ステップS211〜S212の処理を実行するCPU103など)と、
所定条件(例えば、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されたこと)の成立に基づいて、前記第2可変表示実行手段が前記第2識別情報の可変表示を実行する頻度を向上させることによって、遊技者にとって有利な所定の有利状態(例えば、KT状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、KTフラグがオンのときに実行されるステップS211で第2特図ゲームの実行期間を通常時よりも短く設定するCPU103など)と、
前記所定の有利状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出(例えば、バトル演出などの特定演出など)を実行する特定演出実行手段(例えば、ステップS372の処理で特定演出を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記有利状態制御手段は、前記所定条件の成立が第1の所定条件の成立(例えば、大当り遊技状態Bに制御されたことなど)であった場合には、前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段によって実行される前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから所定回数(例えば、7回など)に達したとき(例えば、通常変動期間及び特定演出変動期間が終了したときなど)に前記所定の有利状態に制御し、前記所定条件の成立が第2の所定条件の成立(例えば、大当り遊技状態Aに制御されたことなど)であった場合には、前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段によって実行される前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから前記所定回数に達したときに前記所定の有利状態に制御せず(例えば、図5参照など)、
前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段は、前記所定回数の可変表示のうちの少なくとも一部の可変表示を実行するときには(例えば、特定演出変動期間など)、前記特定演出実行手段が前記特定演出を実行可能な特定可変表示を実行する(例えば、変動パターンPA5−1〜PA5−3にて第1特図ゲームを実行するCPU103など)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特定演出の実行によって演出が単調になってしまうことを防止でき、遊技の興趣が向上する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段は、前記所定回数の可変表示のうちの前記特定可変表示以外の可変表示では(例えば、通常変動期間など)、前記所定の遊技状態に制御されていないときと同じ演出が実行可能な可変表示を実行する(例えば、通常状態と同様に変動パターンPA1−1、PA2−1〜PA2−3、PA3−1〜PA3−3にて第1特図ゲームを実行するCPU103など)、
ようにしてもよい。
前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段は、前記所定回数の可変表示のうちの前記特定可変表示以外の可変表示では(例えば、通常変動期間など)、前記所定の遊技状態に制御されていないときと同じ演出が実行可能な可変表示を実行する(例えば、通常状態と同様に変動パターンPA1−1、PA2−1〜PA2−3、PA3−1〜PA3−3にて第1特図ゲームを実行するCPU103など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定条件の成立後に一度所定の有利状態でない期間が到来することを遊技者が認識し易くなる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の遊技機は、
前記特定可変表示の回数を決定する回数決定手段(例えば、ステップS1107やステップS2107で大当り種別を決定するCPU103など)を備え、
前記回数決定手段は、前記特定可変表示の回数を第1の回数(例えば、2回など)に決定する第1の場合(例えば、「大当りA」及び「大当りB」の場合など)と前記特定可変表示の回数を前記第1の回数とは異なる第2の回数(例えば、3回など)に決定する第2の場合(例えば、「大当りD」及び「大当りE」の場合など)とで、前記所定の有利状態に制御される割合が異なるように、前記特定可変表示の回数を前記第1の回数又は前記第2の回数に決定する(例えば、特定演出変動期間の実行回数が2回よりも3回の方がその後にKT状態になる割合が高い、図14(B)など参照)、
ようにしてもよい。
前記特定可変表示の回数を決定する回数決定手段(例えば、ステップS1107やステップS2107で大当り種別を決定するCPU103など)を備え、
前記回数決定手段は、前記特定可変表示の回数を第1の回数(例えば、2回など)に決定する第1の場合(例えば、「大当りA」及び「大当りB」の場合など)と前記特定可変表示の回数を前記第1の回数とは異なる第2の回数(例えば、3回など)に決定する第2の場合(例えば、「大当りD」及び「大当りE」の場合など)とで、前記所定の有利状態に制御される割合が異なるように、前記特定可変表示の回数を前記第1の回数又は前記第2の回数に決定する(例えば、特定演出変動期間の実行回数が2回よりも3回の方がその後にKT状態になる割合が高い、図14(B)など参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者は特定演出が実行される期間を注目するようになるので、遊技の興趣が向上する。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機は、
前記第1識別情報の可変表示又は前記第2識別情報の可変表示の少なくともいずれかにおいて所定の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄変動実行手段(例えば、ステップS372にて飾り図柄の可変表示を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記特定演出実行手段は、前記図柄変動演出とは異なる態様で前記特定演出(例えば、バトル演出)を実行する、
ようにしてもよい。
前記第1識別情報の可変表示又は前記第2識別情報の可変表示の少なくともいずれかにおいて所定の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄変動実行手段(例えば、ステップS372にて飾り図柄の可変表示を実行する演出制御用CPU120など)を備え、
前記特定演出実行手段は、前記図柄変動演出とは異なる態様で前記特定演出(例えば、バトル演出)を実行する、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
(5)上記(1)から(4)の遊技機は、
前記第1識別情報の可変表示又は前記第2識別情報の可変表示の表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄など)が導出表示された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、ステップS114〜ステップS117やステップS214〜ステップS217などを実行するCPU103など)と、
前記特定可変表示において前記特定表示結果が導出表示される場合に当該特定可変表示にて前記特定演出とは異なる特別演出(例えば、特別演出)を実行する特別演出実行手段(例えば、ステップS372にて特別演出を実行する演出制御用CPU120など)と、
をさらに備える、
ようにしてもよい。
前記第1識別情報の可変表示又は前記第2識別情報の可変表示の表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄など)が導出表示された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、ステップS114〜ステップS117やステップS214〜ステップS217などを実行するCPU103など)と、
前記特定可変表示において前記特定表示結果が導出表示される場合に当該特定可変表示にて前記特定演出とは異なる特別演出(例えば、特別演出)を実行する特別演出実行手段(例えば、ステップS372にて特別演出を実行する演出制御用CPU120など)と、
をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
(6)上記(1)から(5)の遊技機において、
前記第1始動領域は、遊技媒体が打ち込まれる領域のうちの第1領域(例えば、第1領域2Aなど)に設けられ、
前記第2始動領域は、遊技媒体が打ち込まれる前記領域のうちの第2領域(例えば、第2領域2Bなど)に設けられ、
前記第1領域に打ち込まれた遊技媒体(例えば、左打ちされた遊技球など)は、前記第2始動領域よりも前記第1始動領域に進入しやすく、
前記第2領域に打ち込まれた遊技媒体(例えば、右打ちされた遊技球など)は、前記第1始動領域よりも前記第2始動領域に進入しやすく、
前記有利状態制御手段は、前記第2識別情報の可変表示の実行期間を決定する期間決定手段(例えば、ステップS211の処理を実行するCPU103など)を備え、
前記期間決定手段は、前記所定の有利状態に制御しているときの前記第2識別情報の可変表示の実行期間を前記所定の有利状態に制御していない通常時よりも短くすること(例えば、図7の第2変動パターンなどを参照)で前記所定の有利状態に制御し、前記所定の有利状態が終了してから所定回数分実行される前記第2識別情報の可変表示の実行期間を前記通常時よりも短くする(例えば、中間変動時間など)、
ようにしてもよい。
前記第1始動領域は、遊技媒体が打ち込まれる領域のうちの第1領域(例えば、第1領域2Aなど)に設けられ、
前記第2始動領域は、遊技媒体が打ち込まれる前記領域のうちの第2領域(例えば、第2領域2Bなど)に設けられ、
前記第1領域に打ち込まれた遊技媒体(例えば、左打ちされた遊技球など)は、前記第2始動領域よりも前記第1始動領域に進入しやすく、
前記第2領域に打ち込まれた遊技媒体(例えば、右打ちされた遊技球など)は、前記第1始動領域よりも前記第2始動領域に進入しやすく、
前記有利状態制御手段は、前記第2識別情報の可変表示の実行期間を決定する期間決定手段(例えば、ステップS211の処理を実行するCPU103など)を備え、
前記期間決定手段は、前記所定の有利状態に制御しているときの前記第2識別情報の可変表示の実行期間を前記所定の有利状態に制御していない通常時よりも短くすること(例えば、図7の第2変動パターンなどを参照)で前記所定の有利状態に制御し、前記所定の有利状態が終了してから所定回数分実行される前記第2識別情報の可変表示の実行期間を前記通常時よりも短くする(例えば、中間変動時間など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、例えば、意図しない長時間の第2識別情報の可変表示の実行を少なくすることができ、遊技の興趣が向上する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方及び左側方のそれぞれ)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示される。なお、確定特別図柄は、可変表示中に表示される特別図柄とは異なるものであってもよい。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特別図柄」、「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特別図柄」、「第2特図」ともいう。なお、この実施の形態では、第1特図の可変表示(ここでは、第1特図ゲーム)と、第2特図の可変表示(ここでは、第2特図ゲーム)とは、同時に並行して行われることもある。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上(主に、メイン画面となる領域5A)では、第1特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、第1特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動が開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、第1特図ゲームにおける可変表示結果として第1確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、確定飾り図柄は、可変表示中に表示される飾り図柄とは異なるものであってもよい。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームに対応して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の表示領域の右下に設けられた領域5Bでは、第2特図ゲームに対応して、例えば第2特図ゲームが実行中であることを示す画像や、第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像などが表示される。なお、領域5Bでは、第1特別図柄と同様に、第2特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示(可変表示ゲームの一種)が行われてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、第1特図ゲームの保留数(第1特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる(詳しくは後述するが第2特図ゲームは保留されない。)。ここで、第1特図ゲームの保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、第1特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく第1特図の可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、第1特図の可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する第1特図ゲーム(第1特図の可変表示ゲーム)の保留が行われる。この実施の形態では、保留記憶表示を、保留されている第1特図ゲームと同じ個数の図柄(本実施の形態では、丸印などであり、以下、保留表示図柄ともいう。)を表示することによって行う。1つの保留表示図柄は、保留されている1つの第1特図ゲームに対応している。なお、遊技球が第1始動入賞口に進入することを適宜入賞という(他の入賞口についても同じ)。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図の可変表示ゲーム(第1特図ゲーム)の実行が保留される。
また、普通入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立していなければ(例えば、先に成立した開始条件に基づく第2特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている場合など)、第2特図ゲームの実行は保留されない。これに対して、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立していれば第2特図ゲームが実行される。このように、第2開始条件が成立していない第2特図ゲームについては保留が行われず、第2始動条件成立時に第2開始条件が成立しなければ、第2特図ゲームは実行されない(無効となる)。
始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示5Hエリアに代えて、第1特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4Aの上部に、第1特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aは、例えば第1特図保留記憶数における上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数を表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられている。画像表示装置5の右斜め下方には、普通入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通入賞球装置6Bは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入(入賞)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入(入賞)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件の成立が検出される。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2始動条件の成立が検出される。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入(入賞)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、特別可変入賞球装置7は遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、特別可変入賞球装置7は遊技者にとって不利な第2状態となる。上記第1状態は、遊技球が進入可能な状態であればよく、第2状態は、第1状態よりも遊技球が進入し難い状態であればよい。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入(入賞)した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口19が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1の遊技領域は、第1領域2Aと第2領域2Bとを含む。第1領域2Aは、画像表示装置5の左側の領域及び下側の領域を含み、普通入賞球装置6Aが設けられている。第2領域2Bは、画像表示装置5の右側の領域及び右下側の領域を含み、普通入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7が設けられている。第1領域2Aと第2領域2Bとは、障害釘などによって区分けされていればよく(障害釘などによって第1領域2Aと第2領域2Bとを完全に仕切ることも含む。)、第1領域2Aに打ち込まれた遊技球は、第2領域2B内に進入し難くなっており(進入できない場合も含む)、第2領域2Bに打ち込まれた遊技球は、第1領域2A内に進入し難くなっている(進入できない場合も含む)。
このような構成によって、遊技球が第1領域2Aに打ち込まれた場合(画像表示装置5の左側に向かって遊技球を打ち込む、所謂左打ちが行われた場合)には、その遊技球が第2始動入賞口や大入賞口などよりも第1始動入賞口に進入しやすく(第2始動入賞口や大入賞口などに遊技球が進入できない場合も含む。)、遊技球が第2領域2Bに打ち込まれた場合(画像表示装置5の右側に向かって遊技球を打ち込む、所謂右打ちが行われた場合)には、その遊技球が第1始動入賞口などよりも第2始動入賞口や大入賞口などに進入しやすくなっている(第1始動入賞口などに遊技球が進入できない場合も含む。)。このため、遊技者は、遊技球を第2始動入賞口や大入賞口に入賞させたいか、又は、遊技球を第1始動入賞口に入賞させたいかに応じて、遊技球を打ち分けることができる。例えば、遊技者は、第1特図ゲームを実行させたい場合には左打ちを行い、第2特図ゲームを実行させたい場合には右打ちを行えばよい。なお、図1の1点鎖線矢印は、第1の領域に遊技球が打ちこまれたとき(左打ちされたとき)の遊技球の軌跡の一例を示したものである。図1の2点鎖線矢印は、第2の領域に遊技球が打ちこまれたとき(右打ちされたとき)の遊技球の軌跡の一例を示したものである。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御すること(第1特図ゲームや第2特図ゲームを実行すること)といった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11は、第1保留表示器25Aの制御を行い、第1特図保留記憶数を特定可能に第1保留表示器25Aに表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23など)からの検出信号(遊技媒体の進入を検出したことを示す各種スイッチのオン信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド82をオン状態又はオフ状態にする信号などの、各ソレノイドを駆動する信号)を、大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定し、決定した制御内容での制御を行う機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、制御コマンドとして、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれてもよい。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、例えばスイッチ回路110などの遊技制御用マイクロコンピュータ100外部から伝送された検出信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100外部へと各種信号(演出制御基板12などに向けて伝送される制御コマンドや、ソレノイド駆動信号や、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25Aなどを制御する駆動信号など)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定して実行する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を画像表示装置5に実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出(詳しくは後述する、リーチ演出など、遊技を盛り上げるための演出など)を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技価値(ここでは、遊技媒体の一例である遊技球)を使用して、この遊技球を発射して行われる所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値(ここでは、賞球としての遊技媒体)が付与(ここでは、払い出し)可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。発射された遊技球は遊技領域を流下し、遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、第1始動条件が成立する(特に後述の第1特別図柄プロセス処理中に、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されることによって、この成立が検出される)。その後、例えば前回の第1特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、第2始動条件が成立する。この成立時に前回の第2特図ゲームや大当り遊技状態が終了していることなどにより第2開始条件が成立していれば、第2特図ゲームが開始される。この実施の形態では、第2開始条件が成立しているときに、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されること(特に後述の第2特別図柄プロセス処理中の検出)によって第2始動条件の成立が検出されて、第2特図ゲームが開始するが、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されて第2始動条件の成立を先に検出し、この検出時に第2開始条件が成立していれば、第2特図ゲームが開始するようにしてもよい。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける可変表示結果)を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かや、特定表示結果とは異なる特殊表示結果としての「小当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、所定割合で、変動パターン(図6及び7参照)の決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて第1特図ゲームや第2特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄(第1確定特別図柄又は第2確定特別図柄)が第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに導出表示される。また、第1特図ゲームに対応して、画像表示装置5の画面上(例えば、領域5Aや領域5C、図39や図41参照)に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特図ゲームにおいて、第1特別図柄の可変表示結果となる第1確定特別図柄が導出表示されるときには、この導出表示に同期して(この導出表示と略同じタイミングで)、画像表示装置5の表示領域における領域5Aなどにおいて飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。また、例えば、画像表示装置5の表示領域における領域5Bでは、図39のように、第2特図ゲームに対応して、第2特図ゲームが実行中であることを示す画像(「第2特図変動中」の画像)が表示される。第2特図ゲームにおいて、第2特別図柄の可変表示結果となる第2確定特別図柄が導出表示されるときには、この導出表示に同期して(この導出表示と略同じタイミングで)、画像表示装置5の領域5Bにおいて第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」)が表示(導出表示)される。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおいて、可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄とは異なる、予め定められた小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「小当り」(特殊表示結果)となり、特定遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。すなわち、小当り遊技状態に制御されるか否かは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄と小当り図柄のいずれも導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」〜「8」それぞれの数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、この実施形態のように双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、第1の所定期間(ここでは、29秒間)あるいは第1の所定個数(ここでは、9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される(通常開放ラウンド)。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態などとなり、入賞が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞が検出され、その検出ごと(入賞ごと)に所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(ここでは、「15」)に達するまで繰返し実行される(図8(A)参照)。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「大当りA」〜「大当りF」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「大当りA」となり、「4」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「大当りB」となり、「5」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「大当りC」となり、「6」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「大当りD」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「大当りE」となり、「8」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「大当りF」となる。この実施の形態では、大当り遊技状態の制御内容(大入賞口の開放態様)は、大当り種別それぞれについて共通であるが、大当り種別に応じて大当り遊技状態の制御内容を変えるようにしてもよい。
小当り遊技状態では、大当り遊技状態と同様に、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、第2の所定期間(ここでは、1.5秒間又は0.1秒間)あるいは第2の所定個数(ここでは、9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とする短期開放制御が2回行われる(図8(B)参照)。この実施の形態では、第2の所定期間を1.5秒間とした短期開放制御が1回行われてから、第2の所定期間を0.1秒間とした短期開放制御が1回行われる。小当り遊技状態では、この短期開放制御の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態などとなり、入賞が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、大当り遊技状態と同様に、カウントスイッチ23により入賞が検出され、その検出ごと(入賞ごと)に所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、第2の所定個数は、第1の所定個数と異なるようにしてもよい。また、短期開放制御、ラウンド遊技は、1回だけ行われるようにしてもよい。
小当り遊技状態は、大当り遊技状態よりも遊技者にとっての有利度が低いもの(例えば、遊技者に付与され得る遊技価値の大きさ(ここでは、賞球の数)が大当り遊技状態となっているときよりも小さくなりやすいもの)であればよい。例えば、小当り遊技状態で大入賞口を開放する期間の最大合計時間(ここでは、1.6秒間)が大当り遊技状態で大入賞口を開放する期間の最大合計時間(ここでは、29秒×15回=435秒間)よりも短くすることで、小当り遊技状態で得られる賞球が、大当り遊技状態で得られる賞球よりも少なくなりやすくすればよい。これに加えて又は代えて、各短期開放制御における前記第2の所定個数の合計値(ここでは、9個×2回=18個)を各ラウンド遊技における前記第1の所定個数の合計値(ここでは、9個×15回=135個)よりも少なくするなどすればよい。なお、小当り遊技状態は、遊技者にとっての有利度が大当り遊技状態以下であってもよい。
この実施の形態では、大当り遊技状態が終了した後に、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。ここで、通常状態とは、遊技状態が、確変状態、後述のKT状態、後述の通常変動状態、後述の特定演出変動状態のいずれにもなっていない状態のことをいう。確変状態は、所定回数(ここでは、30回)の可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の確変終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される(所謂回数切り)。なお、回数切りの回数(前記所定回数)は、第1特図ゲームの実行回数のみや、第2特図ゲームの実行回数のみとしてもよい。なお、例えば、確変状態になっていない遊技状態を非確変状態ということがある。確変状態は、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が非確変状態よりも高い状態であればよい。
一例として、小当り遊技状態が終了した後には、小当り遊技状態となる以前の確変状態又は非確変状態が継続する。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに確変状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、確変状態が終了して非確変状態になることがある。
この実施の形態では、大当り遊技状態が終了した後に、KT(小当りタイム)状態に制御されることがある。なお、KT状態になっていない遊技状態を非KT状態ということがある。また、KT状態に制御される期間をKT期間ということがある。また、KT状態に制御されていない期間を非KT期間ということがある。
非KT状態(例えば、通常状態)における、第2特図ゲームの可変表示時間(第2特図ゲームが開始されてから可変表示結果が導出表示されるまでの期間、以下、第2特図変動時間ともいう。)は非常に長く設定される(ここでは、30分〜31分)が、KT状態における第2特図変動時間は短く設定される(ここでは、1秒)。このため、KT状態では、第2入賞口への入賞が続く場合、第2特図ゲームの実行頻度が非KT状態のときよりも格段に上がることになる(図9参照)。また、第2特図ゲームでは、可変表示結果として、「小当り」が導出表示されやすくなっている。特に第1特図ゲームと比べると、第2特図ゲームでは、可変表示結果が非常に「小当り」になりやすい(図14及び図24参照)。KT状態では、上記のように、第2特図ゲームの実行頻度が向上しているので、結果的に第2特図ゲームにおいて「小当り」が導出表示されやすくなり、パチンコ遊技機1は、小当り遊技状態に制御されやすくなる(小当り遊技状態に制御される頻度が向上する)。このように、KT状態は、遊技者が遊技球を第2領域2Bに打ち込むこと(右打ちすること)で小当り遊技状態に移行する頻度が非KT状態に比べて向上し、遊技者にとって有利な有利状態となる。KT状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるといったKT終了条件が成立するまで、継続するように制御される。KT期間は、大当り遊技状態終了後に到来することがあるので、KT期間中に可変表示結果が「大当り」になったときには、一旦KT状態が終了し、その後の大当り遊技状態後にKT期間が再度到来することがある。つまり、KT期間は繰り返し到来することがあり、KT状態は連チャンされることがある。
この実施の形態では、大当り遊技状態の終了後、KT状態になるとしても、すぐにKT状態になることはない。大当り遊技状態終了後は、パチンコ遊技機1は通常変動状態及び特定演出変動状態となる。以下、通常変動状態及び特定演出変動状態を説明する。なお、通常変動状態ではない状態のことを非通常変動状態という。また、通常変動状態に制御される期間を通常変動期間という。また、非通常変動状態の期間を非通常変動期間という。特定演出変動状態ではない状態のことを非特定演出変動状態という。また、特定演出変動状態に制御される期間を特定演出変動期間という。非特定演出変動状態の期間のことを非特定演出変動期間という。
通常変動状態では、通常状態と同じ変動パターンにて第1特図ゲームが実行される。なお、この実施の形態では、通常状態と確変状態(かつ、非KT状態、非通常変動状態、及び、非特定演出変動状態のとき)とで同じ変動パターンにて第1特図ゲームが実行されるので、通常変動状態では、通常状態とともに、非KT状態、非通常変動状態、及び、非特定演出変動状態であって確変状態のとき(以下、このような確変状態を便宜上通常確変状態という。)と同じ変動パターンにて第1特図ゲームが実行されることになる。また、通常状態と通常確変状態とで異なる変動パターンを用意するようにしてもよい。この場合には、通常変動状態では、そのときが通常確変状態であれば、通常確変状態用の変動パターンにて第1特図ゲームが実行され、そのときが通常状態であれば、通常状態用の変動パターンにて第1特図ゲームが実行されるようにすればよい。つまり、通常変動状態では、特定演出期間中における変動パターンとは異なり、かつ、通常変動期間以外の期間(特に、特定演出期間中以外の期間)において実行される第1特図ゲームの変動パターンと共通の変動パターンにて第1特図ゲームが実行されればよい。通常変動状態における飾り図柄の可変表示(後述のリーチ演出などの飾り図柄の可変表示に伴って実行される各種演出も適宜含む。)は、通常状態及び通常確変状態などにて実行される可変表と同じ態様になる。このため、通常変動状態は、見た目上は、通常状態や通常確変状態と区別がつかないようになっている。なお、この実施の形態では、KT期間中であっても、通常状態のときなどを共通の変動パターンが使用されるが、KT期間中は、後述のようにKT期間であることを報知する画像が表示されるようになるので(図39)、KT期間中であることを遊技者は容易に確認できる。
特定演出変動状態では、第1特図ゲームの実行中において、KT状態に制御されるか否かを煽り、KT状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出(例えば、画像表示装置5の領域5Aに所定の画像を表示する演出を含む演出)が実行される。特定演出は、第1特図ゲームに対応して実行され、飾り図柄の可変表示などともに実行される。この実施の形態では、特定演出は、所謂バトル演出(一方のキャラクターが勝てばKT期間突入を報知、他方のキャラクターが勝てばKT期間に突入しないことを報知する演出)になっている(図41〜44参照)。この特定演出は、複数の可変表示において実行される場合がある。つまり、特定演出変動状態は、複数の実行回数の可変表示が行われる(消化される)ことによって終了することがある。例えば、複数回の可変表示において特定演出が実行される場合には、最後以外の可変表示における特定演出では、キャラクターは引き分けになり、最後の可変表示における特定演出でどちらかのキャラクターが勝って、KT期間突入かKT期間非突入かを報知する。なお、特定演出のうち、特にKT期間突入を報知する特定演出をKT報知演出といい、特にKT期間非突入を報知する特定演出を非KT報知演出という。特定演出変動状態では、上記のような特定演出が実行される変動パターンにて第1特図ゲームが実行される。
また、通常変動状態において第2特図ゲームが実行される場合には、そのうちの始めの何回か(大当り遊技状態終了後からの何回か、ここでは3回)は、通常状態(又は通常確変状態)よりも短いがKT状態よりも長い第2特図変動時間(中間変動時間という。)の変動パターンにて第2特図ゲームが実行される。通常変動状態におけるその後の何回か、又は、特定演出変動状態では、通常状態(又は通常確変状態)などと同じ変動パターンにて第2特図ゲームが実行される。つまり、中間変動時間が選ばれる期間(中間変動実行期間)よりもあとに第2特図ゲームが実行されると、通常状態と同様に変動時間の長い第2特図ゲームが実行されてしまい、KT期間の到来が遅くなってしまう恐れがある。このため、通常変動状態及び特定演出変動状態では、左打ちを行って、変動時間が通常状態などと同じ第2特図ゲームを実行しないようにして、変動時間が短い第1特図ゲームを実行するようにするとよい。詳しくは後述するが、前記の特定演出は、第1特図ゲームの実行に対応しては実行されるが、第2特図ゲームの実行に対応しては実行されない。第2特図ゲームに対応して領域5Bに表示される画像は、変動パターンに応じて表示時間が異なるだけで、基本的に、変動パターンによらず共通である(遊技状態に係わらず「第2特図変動中」の画像などが表示される)。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、KT期間、大当り遊技状態、小当り遊技状態以外のとき(具体的には、通常状態、通常確変状態、通常変動状態、特定演出変動状態のとき)は、中間変動時間が選ばれるタイミング以外は第2特図変動時間が長くなるため第2特図ゲームの実行をさけるために左打ちが行われ、KT期間、大当り遊技状態、小当り遊技状態のときには、第2特図ゲームの実行を狙ったり、大入賞口を狙うために右打ちが行われる。前記のように、特定演出変動状態などのときには、基本的に左打ちが行われるので、特定演出変動状態では基本的に特定演出が実行されることになる。もちろん遊技は遊技者によって行われるので、他の方法による遊技が行われてもよい。
KT状態に移行するか否か、通常変動状態や特定演出変動状態の期間などは、その大当り遊技状態に制御される契機となった「大当り」の大当り種別に応じて異なる。
図5に示すように、この実施の形態では、大当り種別が「大当りA」の「大当り」が導出表示されたことによって制御される大当り遊技状態(以下では、適宜「大当り遊技状態A」という。)の終了後は、その終了直後から通常変動状態となる。ここでの通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が5回になったことによって終了する。通常変動状態のあとには特定演出変動状態になる。特定演出変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が2回になったことによって終了する。その後、パチンコ遊技機1は、非KT状態になる。このように、大当り遊技状態Aのあとは、通常変動期間のあとに特定演出変動期間が到来する。そして、基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(最後は非KT報知演出)が実行される。特定演出変動期間後には、非KT状態になる。つまり、大当り遊技状態Aのあとは、パチンコ遊技機1は、非KT状態となり、KT状態とはならない。
図5に示すように、この実施の形態では、大当り種別が「大当りB」の「大当り」が導出表示されたことによって制御される大当り遊技状態(以下では、適宜「大当り遊技状態B」という。)の終了後は、その終了直後から通常変動状態となる。ここでの通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が5回になったことによって終了する。通常変動状態のあとには特定演出変動状態になる。特定演出変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が2回になったことによって終了する。その後、パチンコ遊技機1は、KT状態になる。このように、大当り遊技状態Bのあとは、通常変動期間のあとに特定演出変動期間が到来する。そして、基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(最後はKT報知演出)が実行される。特定演出変動期間後には、KT状態になる。つまり、大当り遊技状態Bのあとは、パチンコ遊技機1は、KT状態となる。
図5に示すように、この実施の形態では、大当り種別が「大当りC」の「大当り」が導出表示されたことによって制御される大当り遊技状態(以下では、適宜「大当り遊技状態C」という。)の終了後は、その終了直後から通常変動状態となる。ここでの通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が5回になったことによって終了する。通常変動状態のあとには特定演出変動状態になる。特定演出変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が2回になったことによって終了する。その後、再度、通常変動状態になる。この通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が2回になると終了し、その後再度特定演出変動状態になる。この特定演出変動状態は、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのいずれかが1回実行されれば終了する。その後、KT状態になる。このように、大当り遊技状態Cのあとは、通常変動期間のあとに特定演出変動期間が到来する。そして、基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(最後は非KT報知演出)が実行される。その後、通常変動期間に戻り、再度特定演出変動期間が到来したところで基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(KT報知演出)が実行される。その後、KT状態になる。つまり、大当り遊技状態Cのあとは、特定演出変動期間後に再度通常変動期間を到来させることによって、一旦非KT状態になったように(つまり、当該大当り遊技状態がその後にKT期間が到来しない大当り遊技状態であったと)見せかけてから、再度特定演出(KT報知演出)を実行し、KT状態になる。
図5に示すように、この実施の形態では、大当り種別が「大当りD」の「大当り」が導出表示されたことによって制御される大当り遊技状態(以下では、適宜「大当り遊技状態D」という。)の終了後は、その終了直後から通常変動状態となる。ここでの通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が5回になったことによって終了する。通常変動状態のあとには特定演出変動状態になる。特定演出変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が3回になったことによって終了する。その後、パチンコ遊技機1は、非KT状態になる。このように、大当り遊技状態Dのあとは、通常変動期間のあとに特定演出変動期間が到来する。そして、基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(最後は非KT報知演出)が実行される。特定演出変動期間後には、非KT状態になる。つまり、大当り遊技状態Dのあとは、パチンコ遊技機1は、非KT状態となり、KT状態とはならない。
図5に示すように、この実施の形態では、大当り種別が「大当りE」の「大当り」が導出表示されたことによって制御される大当り遊技状態(以下では、適宜「大当り遊技状態E」という。)の終了後は、その終了直後から通常変動状態となる。ここでの通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が5回になったことによって終了する。通常変動状態のあとには特定演出変動状態になる。特定演出変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が3回になったことによって終了する。その後、パチンコ遊技機1は、KT状態になる。このように、大当り遊技状態Eのあとは、通常変動期間のあとに特定演出変動期間が到来する。そして、基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(最後はKT報知演出)が実行される。特定演出変動期間後には、KT状態になる。つまり、大当り遊技状態Bのあとは、パチンコ遊技機1は、KT状態となる。
図5に示すように、この実施の形態では、大当り種別が「大当りF」の「大当り」が導出表示されたことによって制御される大当り遊技状態(以下では、適宜「大当り遊技状態F」という。)の終了後は、その終了直後から通常変動状態となる。ここでの通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が5回になったことによって終了する。通常変動状態のあとには特定演出変動状態になる。特定演出変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が3回になったことによって終了する。その後、再度、通常変動状態になる。この通常変動状態は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が2回になると終了し、その後再度特定演出変動状態になる。この特定演出変動状態は、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのいずれかが1回実行されれば終了する。その後、KT状態になる。このように、大当り遊技状態Fのあとは、通常変動期間のあとに特定演出変動期間が到来する。そして、基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(最後は非KT報知演出)が実行される。その後、通常変動期間に戻り、再度特定演出変動期間が到来したところで基本的には左打ちによって特定演出変動期間において特定演出(KT報知演出)が実行される。その後、KT状態になる。つまり、大当り遊技状態Fのあとは、特定演出変動期間後に再度通常変動期間を到来させることによって、一旦非KT状態になったように(つまり、当該大当り遊技状態がその後にKT期間が到来しない大当り遊技状態であったと)見せかけてから、再度特定演出(KT報知演出)を実行し、KT状態になる。
確変制御(可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)を通常状態よりも高くする制御)が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変制御が行われない(つまり、非確変制御となる)非確変状態は、「低確状態」、「低確」などともいわれる。
画像表示装置5の領域5Aなどに設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間(可変表示中の期間)では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上(特に領域5A)にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクター画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」、「期待度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている(図6参照)。スーパーA〜Bは、所謂スーパーリーチのリーチ演出である。以下、スーパーAのリーチ演出をスーパーリーチAといい、スーパーBのリーチ演出をスーパーリーチBということがある。ノーマルのリーチ演出は、ノーマルリーチということがある。スーパーリーチAやスーパーリーチBは、ノーマルリーチの実行後(又は実行の途中)に開始される。つまり、スーパーリーチAやスーパーリーチBは、ノーマルリーチから発展することになる。これら通常のリーチ演出は、主に、通常状態、通常確変状態、及び、通常変動状態、KT状態において実行される。特定演出状態のときには、基本的にはこれらリーチ演出は実行されず、特定演出(バトル演出)が実行されることになる。また、この実施の形態では、リーチ演出の一種として特別演出が用意されている。この特別演出は、特定演出変動状態において実行される第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になるときにのみ実行される演出(例えば、図45の演出など)で、この演出が実行されると、大当り確定であることが分かる。
第1特図ゲームにおける可変表示結果である第1特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において(領域5Aなどにおいて)、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、大当り種別に係わらず「7」。これによって大当り種別が区別し難くなる。)が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。第1特図表示結果が「小当り」となるときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、短期開放チャンス目(例えば、「左」が「7」、「中」が「6」、右が「8」などの組合せの確定飾り図柄)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより特殊表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。第1特図表示結果が「小当り」となるときには、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が導出表示されるようにしてもよい。リーチ組合せとは、リーチ態様にはなったが、所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃わなかった組合せ(例えば、例えば、「左」が「7」、「中」が「6」、右が「7」などの組合せの確定飾り図柄)である。
第1特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せ(例えば、全て異なる飾り図柄からなる組合せであり、短期開放チャンス目とは異なる組合せとするとよい。)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、第1特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(上記「小当り」のときとは異なるリーチ組合せとするとよい。)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
画像表示装置5の表示領域における領域5Bでは、第2特図ゲームが開始されることに対応して、第2特図ゲームが実行中であることを示す画像(例えば、「第2特図変動中」の文字列の画像)の表示が開始され、第2特図の可変表示中は、この画像が表示される。そして、第2特図ゲームにおける可変表示結果である第2特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の領域5Bにおいて「大当り」を報知する画像(例えば、「大当り」の文字列の画像)が表示(導出表示)される。また、第2特図ゲームにおける可変表示結果である第2特図表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の領域5Bにおいて「小当り」を報知する画像(例えば、「小当り」の文字列の画像)が表示(導出表示)される。また、第2特図ゲームにおける可変表示結果である第2特図表示結果が「ハズレ」となるときには、画像表示装置5の領域5Bにおいて「ハズレ」を報知する画像(例えば、「ハズレ」の文字列の画像)が表示(導出表示)される。この実施の形態では、領域5Bで表示される画像(第2特図ゲームに対応して表示される画像)は、第2特図変動時間が異なるだけで、遊技状態(KT状態であるか、確変状態であるか、通常変動状態であるか、特定演出変動状態であるかなど)によって変化しないようになっている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、賞球処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介して、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23などといった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、第1特図ゲーム用の、第1特図表示結果決定用の乱数値MR1と、第1大当り種別決定用の乱数値MR2と、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と、が含まれていればよい(図3参照)。さらに、遊技用乱数には、第2特図ゲーム用の、第2特図表示結果決定用の乱数値MR4と、第2大当り種別決定用の乱数値MR5と、第2変動パターン決定用の乱数値MR6と、が含まれていればよい(図3参照)。
第1特図表示結果決定用の乱数値MR1及び第2特図表示結果決定用の乱数値MR4は、それぞれ、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
第1大当り種別決定用の乱数値MR2及び第2大当り種別決定用の乱数値MR5は、それぞれ、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「大当りA」〜「大当りF」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。
第1変動パターン決定用の乱数値MR3及び第2変動パターン決定用の乱数値MR6は、それぞれ、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「251」のいずれかの値を取り得る。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される(詳しくは後述する)。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる賞球処理では、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23のいずれかからスイッチ回路110を介して検出信号が伝送された場合(遊技球の進入が検出された場合)に、いずれのスイッチから検出信号が伝送されたかに応じた賞球個数(例えば、カウントスイッチ23から検出信号が伝送された場合は、14個)を示す払出制御コマンドを送信設定する。詳しくは後述するが、送信設定された払出制御コマンドは、後のコマンド制御処理にて払出制御基板に送信される。払出制御基板は、主基板11からの払出制御コマンドに基づいて、このコマンドが示す個数の賞球を払い出すことを、玉払出装置などの賞球を払い出すための装置を制御することなどによって行う。これによって、入賞口への入賞に応じた個数の賞球が払い出される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12、払出制御基板などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理、賞球処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定が、送信する制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROM101にコマンド毎に設定されている。)のROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する(例えば、RAM102に設けられた送信コマンドバッファに記憶アドレスの値などを格納する)ことなどによって行われ、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値(例えば、ROM101における記憶アドレスなどを示す値)などによって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12や払出制御基板に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく制御コマンド(送信設定された制御コマンド)の伝送を可能にする。
コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1特別図柄プロセス処理(第1特図についてのプロセス処理)を実行し(ステップS921)、その後、第2特別図柄プロセス処理(第2特図についてのプロセス処理)を実行する(ステップS922)。その後、デモ表示を行うかを判定する(ステップS923)。例えば、第1特図保留記憶数が「0」であり(後述の第1保留記憶数カウント値によって特定できる)、後述の、確変フラグ、KTフラグなどが全てオフ状態であり、第2特図が変動中でなく(例えば、後述の第2特図プロセスフラグの値が「0」である場合など)、かつ、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていない(例えば、後述の、第1大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2大当りフラグ、第2小当りフラグなどが全てオフ状態になっているなど)などして、所定のデモ表示の条件が成立している場合には、デモ表示を行うと判定する(ステップS923;Yes)。
デモ表示を行う場合(ステップS923;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS924)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定などを行ってから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。デモ表示を行わない場合(ステップS923;No)、特別図柄プロセス処理は終了する。
図11は、第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図12は、ステップS101にて実行される第1始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
第1始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号の伝送の有無に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS1001)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン(検出信号の伝送有り)であれば(ステップS1001;Yes)、遊技球の進入が検出されたことになるので、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS1002)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタ(第1保留記憶数をカウントするためのカウンタ)の格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS1002;No)、第1保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS1003)。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1特図保留記憶数が所定の上限値になっていないときに、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図ゲームの第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。なお、CPU103は、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
ステップS1003のあと、CPU103は、第1始動入賞口における第1始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS1004)。一例として、ステップS1004の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、図3に示す、第1特図表示結果決定用の乱数値MR1、第1大当り種別決定用の乱数値MR2、第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS1005)。例えば、保留データが図4の第1特図保留記憶部にセットされる。
図4に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この第1特図ゲームにおける可変表示結果(第1特図表示結果)に基づき大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ態様など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS1005の処理に続いて、第1始動口入賞指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドの送信設定を行う(ステップS1006)。例えば、CPU103は、演出制御基板12に対して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する演出制御コマンドである第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。さらに、CPU103は、演出制御基板12に対して、第1特図保留記憶数(第1保留記憶数カウント値などから特定すればよい)を通知する第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。こうして送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第1始動口スイッチ22Aがオフ(検出信号の伝送無し)である場合(ステップS1001;No)、第1特図保留記憶数が上限値である場合(ステップS1002;Yes)、又は、ステップS1006のあと、第1始動入賞判定処理は終了する。
図11に戻り、ステップ101の後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた第2特図プロセスフラグ(第2特別図柄プロセス処理で使用されるフラグ)の値が「4」〜「10」であるかを判定する(ステップS102)。第2特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」となっている期間は、後述のように、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御される期間である。
第2特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」である場合(ステップS102;Yes)、つまり、現在が、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御される期間である場合、この期間が開始されてから第1中断指定コマンドが未送信であるか否かを判定する(ステップS105)。
第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に移行する場合、この実施の形態では、第1特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理(特に第1特図ゲームの実行などにかかるステップS110〜S113の処理)は、一旦中断され、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の終了時に再開される。第1中断指定コマンドは、この中断を演出制御基板12に指定するコマンドである。この実施の形態では、第1中断指定コマンドが未送信であるか否かの判定は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に第1中断指定コマンド送信フラグ(第1中断指定コマンドが送信されたときにオン状態となり、処理再開時にオフ状態となるフラグ)を設けておき、このフラグがオン状態となっているか否かの判定によって行われる。
第1中断指定コマンド送信フラグがオフ状態であるなどして、第1中断指定コマンドが未送信である場合(ステップS105;Yes)、第1中断指定コマンドを送信する必要があるので、第1中断指定コマンド送信フラグをオン状態とするとともに第1中断指定コマンドの送信設定を行って(ステップS106)、第1特別図柄プロセス処理を終了する。こうして送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。第1中断指定コマンド送信フラグがオン状態であるなどして、第1中断指定コマンドが1回の中断においてすでに送信されている場合(ステップS105;No)、そのまま第1特別図柄プロセス処理を終了する。
第2特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」でない場合(ステップS102;No)、つまり、現在が、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されている期間でない場合、第1中断指定コマンドが送信されているか否か(第1中断指定コマンド送信フラグがオン状態であるか否か)を判定する(ステップS103)。第1中断指定コマンド送信フラグがオン状態などであり、第1中断指定コマンドが送信されている場合(ステップS103;Yes)、第1特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理の中断が実行されていたことになるので、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理(中断していた処理)の再開を指定する演出制御コマンドである第1再開指定コマンドの送信処理を行う(ステップS104)。なお、ステップS104では、第1中断指定コマンド送信フラグをオフ状態にリセットすることも行われる。こうして送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS104の処理のあと、又は、第1中断指定コマンド送信フラグがオフ状態で第1中断指定コマンドが送信されていないと判定した場合(ステップS103;No、つまり、前記の中断が直前になかった場合)、ステップS110〜S120のいずれかの処理が実行される。
上記ステップS102〜S106の処理によって、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されている期間には、第1特別図柄プロセス処理の一部の処理が中断され、当該期間の終了後には中断された処理が再開されることになる。また、中断時及び再開時には、そのことを通知する制御コマンド(第1中断指定コマンド及び第1再開指定コマンド)が送信され、演出制御基板12に中断又は再開が通知される。
なお、ステップS106では、第1特図プロセスフラグの値が「2」であるとき(第1特図ゲームの実行中の期間内)などに、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号(詳しくは後述)の送信を中断することも行い、これ以降、第1特図ゲームが再開されるまで、第1特別図柄表示装置4Aに何も表示しないようにして、第1特図ゲームの実行が中断されたことを報知してもよい。また、CPU103は、ステップS105でNoと判定したときに、第1特図プロセスフラグの値が「2」であるとき(第1特図ゲームの実行中の期間内)などに、所定の駆動信号を送信する設定を行い、第1特別図柄表示装置4Aに第1特図のハズレ図柄など(又は中断用の所定の図柄などであってもよい。)を所定期間表示させることによって、第1特図ゲームの実行が中断されたことを報知してもよい。
CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた第1特図プロセスフラグの値(初期値は「0」)に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。第1特別図柄通常処理は、第1特図ゲームの実行前に実行される処理であり、第1特図ゲームにおける可変表示結果(第1特図表示結果)を「大当り」または「小当り」とするか否かや、第1特図表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別などを事前決定する処理を含む。図13は、第1特別図柄通常処理として、図11のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す第1特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1101)。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS1101にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS1101;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データ(乱数値MR1〜MR3)を読み出す(ステップS1102)。これにより、図12に示すステップS1004の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えばRAM102の所定領域に設けられた第1変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS1102の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS1103)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS1103の処理を実行した後には、第1特別図柄の可変表示結果(第1特図ゲームにおける可変表示結果)である第1特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS1104)。一例として、ステップS1104の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された第1特図表示結果決定テーブルを選択し、第1特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。第1特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図14(A)に示すように、第1特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、第1特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、確変状態における確変制御の有無(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて割り当てられていればよい。
CPU103は、第1特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを第1変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された第1特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を第1特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)がオン状態である場合に、確変制御が行われている(確変状態である)と判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態(確変状態)である場合(確変制御有りの場合)には、第1特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態(非確変状態)である場合(確変制御無しの場合)には、第1特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図14(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、非確変状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、第1特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば確変フラグがオン状態にセットされていることなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態にて確変制御が行われていないときよりも、第1特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
その後、CPU103は、ステップS1104の処理により決定された第1特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS1105)。第1特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS1105;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた第1大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1106)。
また、第1特図ゲームの表示結果が「大当り」のときの大当り種別である第1大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS1107)。一例として、ステップS1107の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された第1大当り種別決定テーブルを選択し、第1大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。第1大当り種別決定テーブルでは、第1大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別の決定結果として「大当りA」〜「大当りF」に割り当てられていればよい(図14(B)参照)。CPU103は、ステップS1102で第1変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる第1大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを第1変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された第1大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に該当する決定値に割り当てられた「大当りA」〜「大当りF」のいずれかを第1大当り種別として決定すればよい。
「大当りA」〜「大当りC」と、「大当りD」〜「大当りF」とでは、大当り遊技状態終了後に最初に到来する特定演出変動期間の長さ(ここでは、この期間において実行される第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数)が異なる。この実施の形態では、「大当りA」〜「大当りC」が選択される場合には、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態A〜Cになるので、前記最初に到来する特定演出変動期間の長さは、前記合計実行回数2回分となる(図5参照)。一方で、「大当りD」〜「大当りF」が選択される場合には、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態D〜Cになるので、前記最初に到来する特定演出変動期間の長さは、前記合計実行回数3回分となる(図5参照)。ここで、図14(B)を参照すると、「大当りA」〜「大当りC」の中では、大当り遊技状態後にKT期間にならない「大当りA」の決定割合が高く、大当り遊技状態後にKT期間になる「大当りB」及び「大当りC」それぞれの決定割合は低くなっている。一方で、「大当りD」〜「大当りF」の中では、大当り遊技状態後にKT期間になる「大当りE」及び「大当りF」それぞれの決定割合が高く、大当り遊技状態後にKT期間にならない「大当りD」の決定割合は低くなっている。このようなことから、この実施の形態では、例えば、大当り遊技状態後の特定演出変動期間と通常変動期間とが同じ態様の場合(例えば、「大当りA」〜「大当りB」と、「大当りD」〜「大当りE」と)では、特定演出変動期間の長さが長い方が、大当り遊技状態終了後において、KT期間になりやすくなることがある。
ステップS1107の処理を実行した後には、第1大当り種別を記憶させる(ステップS1108)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた第1大当り種別バッファに、第1大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、第1大当り種別を記憶させればよい。大当り種別バッファ設定値は、「大当りA」〜「大当りF」それぞれについて「0」〜「5」それぞれが一対一に設定されている(図14(B)参照)。
ステップS1105にて第1特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS1105;No)、その第1特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS1109)。このとき、第1特図表示結果が「小当り」である場合には(ステップS1109;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた第1小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1110)。
第1特図表示結果が「小当り」ではない場合や(ステップS1109;No)、ステップS1108、S1110の処理のいずれかを実行した後には、第1特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる第1確定特別図柄を決定する(ステップS1111)。一例として、第1特図表示結果が「大当り」や「小当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を第1確定特別図柄に決定する。一方、ステップS1105にて第1特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS1107における第1大当り種別の決定結果に応じて(ステップS1108で記憶させた大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを第1確定特別図柄に決定すればよい。ステップS1109にて第1特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを第1確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS1111の処理を実行した後には、第1特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから(ステップS1112)、第1特別図柄通常処理を終了する。ステップS1112にて特図プロセスフラグの値が「1」に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図11に示すステップS111の第1変動パターン設定処理が実行される。
ステップS1101にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS1101;Yes)、第1特別図柄通常処理を終了する。
図11のステップS111の第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果(ステップS110での決定結果)などに基づいて、今回使用される第1変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
第1変動パターンは、第1特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示の内容(可変表示態様)などを指定するものであるので、この決定によって、これから実行される飾り図柄の可変表示の内容などが決定される。第1特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、第1変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、第1変動パターン設定処理にて第1変動パターンを決定することにより、これから実行される第1特図ゲームにおいて第1特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる第1確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間(第1特図変動時間)が決定される。
図6に、この実施の形態で使用される第1変動パターンを示す。図6のように、この実施の形態では、第1特図表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、第1特図表示結果が「大当り」となる場合や第1特図表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の第1変動パターンが予め用意されている。
この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」を指定する第1変動パターンとして、変動パターンPA1−1が用意されている。
可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ成立」を指定する第1変動パターンとして、リーチ成立後にノーマルリーチの実行を指定する変動パターンPA2−1、リーチ成立後にノーマルリーチからスーパーリーチAに発展させることを指定する変動パターンPA2−2、リーチ成立後にノーマルリーチからスーパーリーチBに発展させることを指定する変動パターンPA2−3が用意されている。
可変表示結果が「大当り」のときの第1変動パターンとして、リーチ成立後にノーマルリーチの実行を指定する変動パターンPA3−1、リーチ成立後にノーマルリーチからスーパーリーチAに発展させることを指定する変動パターンPA3−2、リーチ成立後にノーマルリーチからスーパーリーチBに発展させることを指定する変動パターンPA3−3が用意されている。
この実施の形態では、可変表示結果が「小当り」で「非リーチ」を指定する第1変動パターン(短期開放チャンス目が導出表示されることを指定する変動パターン)として、変動パターンPA4−1が用意されている。なお、可変表示結果が「小当り」のときの、飾り図柄の可変表示の確定飾り図柄を所定のリーチ組合せ(所定のリーチハズレの組合せ)にする場合には、リーチ成立を指定する変動パターンを用意して使用すればよい。
また、この実施の形態では、特定演出変動状態において可変表示結果が「ハズレ」又は「小当り」のときの、特定演出の実行を指定する第1変動パターンとして、変動パターンPA5−1〜PA5−3が用意されている。変動パターンPA5−1は、1回の特定演出変動状態における最後以外において特定演出の実行(つまり、引き分けのバトル演出の実行)を指定する第1変動パターンである。変動パターンPA5−2は、1回の特定演出変動状態における最後の第1特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において特定演出として非KT報知演出の実行を指定する第1変動パターンである。変動パターンPA5−3は、1回の特定演出変動状態における最後の第1特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示において特定演出としてKT報知演出の実行を指定する第1変動パターンである。
また、特定演出変動状態において可変表示結果が「大当り」となるときの、特別演出の実行を指定する第1変動パターンとして、変動パターンPA6−1が用意されている。変動パターンPA6−1は、特定演出変動状態において、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったときの、特別演出の実行を指定する第1変動パターンである。
図15は、第1変動パターン設定処理として、図11のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す第1変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、第1大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1201)。
そして、第1大当りフラグがオン状態である場合には(ステップS1201;Yes)、各種フラグなどの状態に応じた第1特図大当り時変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定する(ステップS1202)。その後、使用テーブルに設定した第1特図大当り時変動パターン決定テーブルを参照して、今回使用する第1変動パターン(第1特図大当り時変動パターン)を決定する(ステップS1203)。第1特図大当り時変動パターン決定テーブルは、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意される。
ステップS1202においては、特定演出フラグA及びBがいずれもオフ状態である場合には、図16(A)のテーブルを使用テーブルに設定する。特定演出フラグA又はBのいずれかがオン状態である場合には、図16(B)のテーブルを使用テーブルに設定する。特定演出フラグA及びBは、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられる。特定演出フラグAは、大当り遊技状態A〜Fそれぞれの後の1回目の特定演出変動状態でオン状態となり、それ以外ではオフ状態となるフラグである。特定演出フラグBは、大当り遊技状態C又はFそれぞれの後の2回目の特定演出変動状態でオン状態となり、それ以外ではオフ状態となるフラグである。つまり、非特定演出変動状態では、図16(A)のテーブルが参照され、特定演出変動状態では、図16(B)のテーブルが参照される。
非特定演出変動期間において参照される第1特図大当り時変動パターン決定テーブルでは、例えば、図16(A)のように、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA3−1〜PA3−3に、割り当てられていればよい。CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図大当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた、変動パターンPA3−1〜PA3−3のうちのいずれかを今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
特定演出変動期間において参照される第1特図大当り時変動パターン決定テーブルでは、例えば、図16(B)のように、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA6−1に、割り当てられていればよい。CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図大当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値全てに割り当てられた、変動パターンPA6−1を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
第1大当りフラグがオフ状態である場合には(ステップS1201;No)、CPU103は、第1小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1204)。第1小当りフラグがオン状態である場合、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された複数の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルのうちのいずれかを各種フラグなどの状態に応じて使用テーブルに設定する(ステップS1205)。その後、使用テーブルに設定した第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照して、今回使用する第1変動パターン(第1特図小当り時変動パターン)を決定する(ステップS1206)。
ステップS1205においては、特定演出フラグA及びBがいずれもオフ状態である場合(非特定演出変動状態のとき)には、図17(A)のテーブルを使用テーブルに設定する。
ステップS1205においては、特定演出カウンタAのカウント値が「2」以上である場合、図17(B)のテーブルを使用テーブルに設定する。特定演出カウンタAは、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられる。特定演出カウンタAは、大当り遊技状態A〜Fのあとの最初に到来する特定演出変動期間において実行される第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数(ここでは、この期間が終了するまでの残り回数)をカウントするものである。この実施の形態では、前記合計実行回数が5回なので、特定演出カウンタAにはカウント値の初期値として「5」が設定され、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームが実行されるごとに「1」減じられる。特定演出カウンタのカウント値が「0」のときは、特定演出変動期間でないことになる。
なお、この実施の形態では、特定演出カウンタAの他に、特定演出カウンタBも用意されている。特定演出カウンタBは、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられる。特定演出カウンタBは、大当り遊技状態C又はFそれぞれの後の2回目の特定演出変動期間において実行される第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数(ここでは、この期間が終了するまでの残り回数)をカウントするものである。この実施の形態では、2回目の特定演出変動状態において実行される第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数は1回なので、特定演出カウンタBにはカウント値の初期値として「1」が設定され、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームが実行されるごとに「1」減じられる。1回目や2回目の特定演出変動状態において実行される第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数は適宜変更可能であり、例えば、2回目の特定演出変動状態についての合計実行回数を複数としてもよい。この場合には、ステップS1205において、特定演出カウンタBのカウント値が「2」以上であれば、図17(B)のテーブルを使用テーブルに設定すればよい(ステップS1207などでも同様。)。
ステップS1205においては、特定演出カウンタAの値が「1」であり、種別フラグA、C、D、又は、Fのいずれかがオン状態であるときには、図17(C)のテーブルを使用テーブルに設定する。種別フラグとしては、種別フラグA〜Fが用意されている。これらは、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられる。種別フラグAは、大当り遊技状態Aになったあとから次の「大当り」の発生時までオン状態になり、それ以外のときはオフ状態になるフラグである。同様にして、種別フラグB〜Fそれぞれは、大当り遊技状態B〜Fになったあとから次の「大当り」の発生時までオン状態になり、それ以外のときはオフ状態になるフラグである。この種別フラグによって、現在がどの第1大当り種別の「大当り」に基づく大当り遊技状態の後であるかが分かる。
ステップS1205においては、特定演出カウンタAの値が「1」であり、種別フラグB又はEのいずれかがオン状態であるときは、図17(D)のテーブルを使用テーブルに設定する。また、特定演出カウンタBの値が「1」であり、種別フラグC又はFのいずれかがオン状態であるときも、図17(D)のテーブルを使用テーブルに設定する。
以上のように、非特定演出変動期間では、図17(A)のテーブルが参照されることになり、特定演出変動期間では、1回の特定演出変動期間における最後以外の第1特図ゲームの実行のときには、図17(B)のテーブルが参照されることになる。また、大当り遊技状態A、C、D、F後の最初の特定演出変動期間における最後の特図ゲームの実行が第1特図ゲームであるときには図17(C)のテーブルが参照されることになる。さらに、大当り遊技状態B又はE後の最初の特定演出変動期間における最後の特図ゲームの実行が第1特図ゲームであるとき、及び、大当り遊技状態C又はF後の2回目の特定演出変動期間における最後の特図ゲームの実行が第1特図ゲームであるときには、図17(D)のテーブルが参照されることになる。
例えば、図17(A)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA4−1に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA4−1を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
例えば、図17(B)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA5−1に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA5−1を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
例えば、図17(C)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA5−2に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA5−2を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
例えば、図17(D)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA5−3に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA5−3を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
第1小当りフラグがオフ状態である場合には(ステップS1204;No)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された複数の第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルのうちのいずれかを各種フラグなどの状態に応じて使用テーブルに設定する(ステップS1207)。その後、使用テーブルに設定した第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルを参照して、今回使用する第1変動パターン(第1特図ハズレ時変動パターン)を決定する(ステップS1208)。
ステップS1207においては、特定演出フラグA及びBがいずれもオフ状態である場合(非特定演出変動状態のとき)には、図18(A)のテーブルを使用テーブルに設定する。
ステップS1207においては、特定演出カウンタAのカウント値が「2」以上である場合、図18(B)のテーブルを使用テーブルに設定する。
ステップS1207においては、特定演出カウンタAの値が「1」であり、種別フラグA、C、D、又は、Fのいずれかがオン状態であるときには、図18(C)のテーブルを使用テーブルに設定する。
ステップS1207においては、特定演出カウンタAの値が「1」であり、種別フラグB又はEのいずれかがオン状態であるときは、図18(D)のテーブルを使用テーブルに設定する。また、特定演出カウンタBの値が「1」であり、種別フラグC又はFのいずれかがオン状態であるときも、図18(D)のテーブルを使用テーブルに設定する。
以上のように、非特定演出変動期間では、図18(A)のテーブルが参照されることになり、特定演出変動期間では、1回の特定演出変動期間における最後以外の第1特図ゲームの実行のときには、図18(B)のテーブルが参照されることになる。また、大当り遊技状態A、C、D、F後の最初の特定演出変動期間における最後の特図ゲームの実行が第1特図ゲームであるときには図18(C)のテーブルが参照されることになる。さらに、大当り遊技状態B又はE後の最初の特定演出変動期間における最後の特図ゲームの実行が第1特図ゲームであるとき、及び、大当り遊技状態C又はF後の2回目の特定演出変動期間における最後の特図ゲームの実行が第1特図ゲームであるときには、図18(D)のテーブルが参照されることになる。
例えば、図18(A)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA1−1、PA2−1〜PA2−3に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた、変動パターンPA1−1、PA2−1〜PA2−3のうちのいずれかを今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
例えば、図18(B)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA5−1に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA5−1を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
例えば、図18(C)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA5−2に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA5−2を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
例えば、図18(D)の第1特図小当り時変動パターン決定テーブルでは、第1変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)の全てが、変動パターンPA5−3に、割り当てられていればよい。このテーブルを使用テーブルとして設定するときには、CPU103は、第1変動用乱数バッファから読み出した第1変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第1特図小当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA5−3を今回使用される第1変動パターンとして決定(選択)すればよい。
図16及び18から分かるように、第1特図表示結果が「大当り」になるときには、変動パターンを選択する割合(決定割合)が、変動パターンPA3−3、PA3−2、PA3−1の順で高い(PA3−3が最も高い)。一方で、第1特図表示結果が「ハズレ」になるときには、変動パターンを選択する割合(決定割合)が、変動パターンPA2−1、PA2−2、PA2−3の順で高い(PA2−1が最も高い)。このことから、大当り期待度(その演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性)は、スーパーリーチBが実行されたときが最も高く、次にスーパーリーチAが実行されたときが高く、ノーマルリーチのみが実行されたときが次に高い。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる。以下、大当り期待度について同じ。)。
また、図16〜18から分かるように、非特定演出変動期間においては、非リーチの飾り図柄の可変表示や、スーパーリーチやノーマルリーチなどが実行される通常の飾り図柄の可変表示を指定する第1変動パターン(PA1−1、PA2−1〜PA2−3、PA3−1〜PA3−3、PA4−1)が選択されるので、これら可変表示が行われるようになっている。
また、図16〜18から分かるように、特定演出変動期間における第1特図ゲームであって、特定演出変動期間の最後の特図ゲーム以外の第1特図ゲームでは、可変表示結果が「ハズレ」又は「小当り」のときに、特定演出(引き分けのバトル演出)の実行を指定する第1変動パターン(PA5−1)が選択され、特定演出(引き分けのバトル演出)が実行されるようになる。
また、図16〜18から分かるように、大当り遊技状態A、C、D又はFのあとの最初の特定演出変動期間における第1特図ゲームであって、当該特定演出変動期間の最後の特図ゲームとしての第1特図ゲームでは、可変表示結果が「ハズレ」又は「小当り」のときに、特定演出(非KT報知演出)の実行を指定する第1変動パターン(PA5−2)が選択され、特定演出(非KT報知演出)が実行されるようになる。
また、図16〜18から分かるように、大当り遊技状態B又はEのあとの最初の特定演出変動期間における第1特図ゲームであって、当該特定演出変動期間の最後の特図ゲームとしての第1特図ゲームでは、可変表示結果が「ハズレ」又は「小当り」のときに、特定演出(KT報知演出)の実行を指定する第1変動パターン(PA5−3)が選択され、特定演出(KT報知演出)が実行されるようになる。さらに、大当り遊技状態C又はFのあとの2回目の特定演出変動期間における第1特図ゲームでは、可変表示結果が「ハズレ」又は「小当り」のときに、特定演出(KT報知演出)の実行を指定する第1変動パターン(PA5−3)が選択され、特定演出(KT報知演出)が実行されるようになる。
また、特定演出変動期間において第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」の場合には、特別演出の実行を指定する第1変動パターン(PA6−1)が選択されるので、当該期間において第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になる場合には、特別演出が実行される。
以上のように、この実施の形態では、大当り遊技状態A又はDの終了後では、特定演出変動期間において特定演出が実行されるが、最後の特定演出としては非KT報知演出が実行される。これによって、その後が非KT状態になることが報知される。
大当り遊技状態B又はEの終了後では、特定演出変動期間において特定演出が実行されるが、最後の特定演出としてはKT報知演出が実行される。これによって、その後がKT状態になることが報知される。
大当り遊技状態C又はFの終了後では、最初の特定演出変動期間において特定演出が実行されるが、最後の特定演出としては非KT報知演出が実行される。これによって、その後が非KT状態になることが報知される。しかし、大当り遊技状態C又はFの終了後では、再度通常変動期間が到来し、その後に再度特定演出変動期間が到来してKT報知演出が実行される。これによって、その後がKT状態になることが報知される。つまり、大当り遊技状態C又はFの終了後は、一旦KT状態にならないと見せかけて、KT状態になるような救済が行われる。
図15に示すステップS1203、S1206、S1208の処理のいずれかを実行した後には、第1特図変動時間を設定する(ステップS1209)。第1特図変動時間は、第1特図ゲームにおいて第1特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(第1特図表示結果)となる第1確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。第1特図変動時間は、図6に示すように、予め用意された複数の第1変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS1203、S1206、S1208の処理で選択した第1変動パターンに対応した第1特図変動時間を設定することにより、第1特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。第1特図変動時間の設定は、例えば、第1特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた第1遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。なお、他の時間設定も、タイマ値を設定するなどすることによって適宜行われればよい。
ステップS1209の処理に続いて、開始条件が成立した特図ゲームである第1特図ゲームを開始させるように、第1特別図柄の変動を開始させる設定を行う(ステップS1210)。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これによって、駆動信号が送信され、第1特図の可変表示(変動)が開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS1210の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS1211)。例えば、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、第1変動パターン指定コマンド、第1可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた第1特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。第1変動パターン指定コマンドは、第1特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(ステップS1203、S1206、S1208の処理で選択した変動パターン)を指定する演出制御コマンドである。第1可変表示結果通知コマンドは、ステップS1111において決定された第1確定特別図柄に基づいて、第1特別図柄の可変表示結果(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれであるか、第1大当り種別が何であるかなど)を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数(例えば、第1保留記憶数カウント値によって特定できる。)を通知する演出制御コマンドである。
ステップS1211の処理を実行した後には、第1特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS1212)、第1変動パターン設定処理を終了する。ステップS1212にて第1特図プロセスフラグの値が「2」に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図11に示すステップS112の第1特別図柄変動処理が実行される。
図11のステップS112の第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための処理(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号の送信設定などを行い、所定タイミングごとに第1特別図柄を変動させるための処理など)や、その第1特別図柄が変動を開始してからの現在の経過時間を特定する処理(例えば、第1遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理、他の経過時間についてもタイマ値を1減算することによって現在の経過時間を特定するなどすればよい。)などが含まれている。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が第1特図変動時間に達したとき(例えば、第1遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になったとき、他の経過時間についてもタイマ値を0になったことによって現在の経過時間が予め設定された時間に到達したなどとすればよい。)には、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の変動を停止させ、第1特図ゲームの可変表示結果となる第1確定特別図柄(ステップS110で決定された確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ、また、停止表示させるときに、特別図柄が停止表示されたこと(導出表示されたこと)を通知する演出制御コマンドである第1図柄確定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。送信設定された第1図柄確定コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS112が繰り返し実行されることによって、第1特図ゲームの実行(第1特別図柄の可変表示や第1確定特別図柄の導出表示)などが実現される。
図11のステップS113の第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。第1特別図柄停止処理は、第1特別図柄を停止したこと(つまり、第1特図ゲームが終了したこと)に伴って行われる処理である。図19は、第1特別図柄停止処理として、図11のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図19に示す第1特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、第1大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1301)。第1大当りフラグがオン状態である場合(ステップS1301;Yes)、各種フラグをオフ状態とし(もともとオフ状態の場合にはオフ状態を維持する。)、各種カウンタのカウント値を「0」にリセットする(もともと「0」の場合には「0」を維持する。)(ステップS1302)。
ステップS1302でオフ状態とされるフラグとしては、例えば、確変フラグ、KTフラグ、特定演出フラグA、特定演出フラグB、種別フラグA〜F、中間変動フラグなどがある。ステップS1302でリセットされる各種カウンタとしては、確変回数カウンタ、通常変動カウンタA、通常変動カウンタB、特定演出カウンタA、特定演出カウンタB、中間変動カウンタなどがある。
KTフラグは、KT期間においてオン状態となり、非KT期間においてオフ状態となるフラグである。中間変動フラグは、中間変動時間の変動パターンにて第2特図ゲームが実行される期間(中間変動実行期間)にオン状態となり、それ以外にはオフ状態となるフラグである。KTフラグや中間変動フラグは、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられる。
確変回数カウンタは、確変状態中において実行される可変表示の回数(第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数であって、ここでは、この状態が終了するまでの残り回数)をカウントするためのカウンタである。通常変動カウンタAは、大当り遊技状態A〜Fの終了後に最初に到来する通常変動期間中において実行される可変表示の回数(第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数であって、ここでは、この期間が終了するまでの残り回数)をカウントするためのカウンタである。通常変動カウンタBは、大当り遊技状態C又はFの終了後に2回目に到来する通常変動期間中において実行される可変表示の回数(第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数であって、ここでは、この期間が終了するまでの残り回数)をカウントするためのカウンタである。中間変動カウンタは、中間変動時間の変動パターンにて実行される第2特図ゲームの実行回数をカウントするためのカウンタである。これらカウンタは、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられる。
その後、第1大当り開始時演出待ち時間(大当り遊技状態の開始に対応した演出の実行が開始されるまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS1303)、大当り遊技状態における通常開放ラウンドの上限回数(ここでは、15回のラウンド数)をRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1大入賞口開放回数カウンタ(大入賞口開放回数(ここではラウンド数)をカウントするためのカウンタ)のカウント初期値に設定する(ステップS1304)。
その後、CPU103は、第1当り開始指定コマンドの演出制御基板12への送信設定を行う(ステップS1305)。ここで送信設定される第1当り開始指定コマンドは、第1特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。ステップS1305のあとは、第1特図プロセスフラグを「4」に更新する(ステップS1306)。
第1大当りフラグがオフ状態である場合(ステップS1301;No)、確変フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1307)。確変フラグがオン状態の場合には(ステップS1307;Yes)、確変回数カウンタのカウント値を1減算し(ステップS1308)、減算後のカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS1309)。カウント値が「0」である場合(ステップS1309;Yes)、確変フラグをオフ状態とする(ステップS1310)。
確変フラグがオフ状態である場合(ステップS1307;No)、減算後のカウント値が「0」でない場合(ステップS1309;No)、又は、ステップS1310のあと、CPU103は、第1カウンタ/フラグ制御処理を実行する(ステップS1315)。
図20は、第1カウンタ/フラグ制御処理として、図19のステップS1315にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す第1カウンタ/フラグ制御処理において、CPU103は、まず、通常変動カウンタAのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS1351)。
通常変動カウンタAのカウント値が「0」でない場合には(ステップS1351;No)、現在が大当り遊技状態終了後に最初に到来する通常変動期間内であることになる。この場合、CPU103は、通常変動カウンタAのカウント値を「1」減じ(ステップS1352)、通常変動カウンタAのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS1353)。通常変動カウンタAのカウント値が「0」でない場合には(ステップS1353;No)、通常変動期間が続行するので、CPU103は、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
通常変動カウンタAのカウント値が「0」である場合には(ステップS1353;Yes)、1回目の通常変動期間が終了するので、次に到来する特定演出変動期間において実行される第1特図ゲームと第2特図ゲームとの合計実行回数(ここでは、この特定演出変動期間が終了するまでの残り回数)に対応するカウント初期値を、種別フラグA〜Fに応じて(つまり、前の大当り遊技状態が大当り遊技状態A〜Fのいずれかであるかに応じて)、特定演出カウンタAに設定する(ステップS1354)。種別フラグA〜Cのいずれかがオン状態である場合には、カウント初期値として「2」を設定する。種別フラグD〜Fのいずれかがオン状態である場合には、カウント初期値として「3」を設定する。これによって、第1大当り種別に応じて異なる期間の特定演出変動期間が到来することになる。ステップS1354のあとは特定演出フラグAをオン状態とし(ステップS1355)、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
通常変動カウンタAのカウント値が「0」である場合には(ステップS1351;Yes)、現在が大当り遊技状態終了後に最初に到来する通常変動期間内でないので、CPU103は、特定演出フラグAがオン状態となっているかを判定し(ステップS1356)、オン状態となっている場合には(ステップS1356;Yes)、現在が1回目の特定演出変動期間なので、特定演出カウンタAのカウント値を「1」減じ(ステップS1357)、特定演出カウンタAのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS1358)。カウント値が「0」でない場合には(ステップS1358;No)、特定演出変動期間が続行するので、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
特定演出カウンタAのカウント値が「0」である場合(ステップS1358;Yes)、1回目の特定演出変動期間が終了するので、特定演出フラグAをオフ状態とし(ステップS1359)、種別フラグC又はFがオン状態であるかを判定する(ステップS1360)。種別フラグC又はFがオン状態である場合(ステップS1360;Yes)、現在が大当り遊技状態C又はFの後なので、これから2回目の通常変動状態が到来するので、通常変動カウンタBに、次に到来する2回目の通常変動期間において実行される第1特図ゲームと第2特図ゲームとの合計実行回数(ここでは、この通常変動期間が終了するまでの残り回数)に対応するカウント初期値として「2」を設定し(ステップS1361)、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
種別フラグC又はFがオン状態でない場合(ステップS1360)、CPU103は、種別フラグB又はEがオン状態であるかを判定し(ステップS1362)、オン状態である場合には(ステップS1362;Yes)、KT状態に制御するためにKTフラグをオン状態とし(ステップS1363)、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
また、CPU103は、特定演出フラグAがオン状態となっていない場合には(ステップS1356;No)、現在が1回目の特定演出変動期間内でないので、通常変動カウンタBのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS1364)。
通常変動カウンタBのカウント値が「0」でない場合には(ステップS1364;No)、現在が大当り遊技状態終了後に2回目に到来する通常変動期間内であることになる。この場合、CPU103は、通常変動カウンタBのカウント値を「1」減じ(ステップS1365)、通常変動カウンタBのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS1366)。通常変動カウンタBのカウント値が「0」でない場合には(ステップS1366;No)、2回目の通常変動期間が続行するので、CPU103は、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
通常変動カウンタBのカウント値が「0」である場合には(ステップS1366;Yes)、2回目の通常変動期間が終了するので、次に到来する2回目の特定演出変動期間において実行される第1特図ゲームと第2特図ゲームとの合計実行回数(ここでは、この特定演出変動期間が終了するまでの残り回数)に対応するカウント初期値としての「1」を、特定演出カウンタBを設定する(ステップS1367)。そして、特定演出フラグBをオン状態とし(ステップS1368)、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
通常変動カウンタBのカウント値が「0」である場合には(ステップS1364;Yes)、現在が大当り遊技状態終了後に2回目に到来する通常変動期間内でないことになる。この場合、CPU103は、特定演出フラグBがオン状態であるかを判定する(ステップS1369)。特定演出フラグBがオン状態である場合(ステップS1369;Yes)、現在が2回目の特定演出変動期間内であるので、CPU103は、特定演出カウンタBのカウント値を「1」減じ(ステップS1370)、「1」減じたことによって当該カウント値は「0」になるので、特定演出フラグBをオフ状態とし(ステップS1371)、KTフラグをオン状態とし(ステップS1372)、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。この実施の形態では、特定演出カウンタBのカウント初期値は「1」なので、ステップS1370のあとに特定演出カウンタBのカウント値が「0」であるか否かの判定を行っていないが、カウント初期値が「2」以上であれば、ステップS1370のあとに現在のカウント値が「0」であるか否かの判定を行い、「0」であればステップS1371の処理にすすみ、「0」でなければ第1カウンタ/フラグ制御処理を終了するようにしてもよい。特定演出フラグBがオフ状態である場合(ステップS1369;No)、第1カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
図19に示すように、ステップS1315のあとは、第1小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS1317)。
第1小当りフラグがオン状態である場合(ステップS1317;Yes)、CPU103は、第1小当り開始時演出待ち時間(小当り遊技状態の開始に対応した演出の実行が開始されるまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS1318)、小当り遊技状態における短期開放制御の上限回数(ここでは、2回の短期開放回数)を第1大入賞口開放回数カウンタのカウント初期値に設定する(ステップS1319)。
その後、第1当り開始指定コマンドの演出制御基板12への送信設定を行う(ステップS1320)。ここで送信設定される第1当り開始指定コマンドは、第1特図表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。ステップS1320のあとは、第1特図プロセスフラグを「8」に更新する(ステップS1321)。第1小当りフラグがオフ状態である場合(ステップS1317;No)、第1特図プロセスフラグを「0」に更新する(ステップS1322)。
ステップS1306、ステップS1321、ステップS1322の処理のあとには、CPU103は、現在の遊技状態などに応じた遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS1330)、第1特別図柄停止処理を終了する。遊技状態指定コマンドは現在(送信設定時)の遊技状態を指定する演出制御コマンドであり、例えば、確変フラグ、KTフラグそれぞれのオン・オフの状態を指定するコマンドからなる。このコマンドの送信によって、現在の遊技状態が演出制御基板12側に通知される。なお、遊技状態指定コマンドは、通常変動カウンタA及びBのカウント値、特定演出フラグA及びBの状態、特定演出カウンタA及びBのカウント値、中間変動フラグの状態、中間変動カウンタのカウント値などを通知するものとしてもよい。この場合には、これら情報によって、演出制御基板12側に、現在が、通常変動状態であるか、特定演出変動状態であるか、中間変動実行期間内であるなどを通知してもよい。
前記送信設定された各コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
これら一連の処理によって、大当り時には、一旦確変状態が終了し、ハズレ時や小当り時には、確変状態が終了するまでに実行可能な可変表示の残り回数が「1回」減らされる。確変状態の終了までに実行可能な可変表示の残り回数(第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数)が「0」回になると、確変フラグがオフになり確変状態が終了する。つまり、確変状態(確変制御)は、その開始から可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(下記の初期カウント値であり、ここでは30回)だけ可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)が実行された場合に終了する。
また、大当り時には、KT状態が一旦終了する。また、ハズレ時や小当り時では、KT状態は維持される。このため、KT状態は、可変表示結果が「大当り」となったときにのみ終了することになる。なお、「大当り」の第1大当り種別によっては再度KT状態が到来することになる。
大当り時には、中間変動時間にて第2特図ゲームを実行する期間(中間変動実行期間)、通常変動期間、特定演出変動期間などが一旦終了する。小当り時又はハズレ時には、中間変動実行期間、通常変動期間、特定演出変動期間などは基本的に継続する(但し、実行可能な可変表示の残り回数が「0」になった場合には、その期間が終了する)。
通常変動期間中では、ハズレ時や小当り時には通常変動期間が終了するまでに実行可能な可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)の残り回数が「1回」減らされる。特定演出変動期間中では、ハズレ時や小当り時には特定演出変動期間が終了するまでに実行可能な可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)の残り回数が「1回」減らされる。これら期間では、可変表示の残り回数が「0」回になると、これら期間は終了する。大当り遊技状態終了後の最初の通常変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、大当り遊技状態終了後の最初の特定演出変動期間が始まるように設定され、また、第1大当り種別によっては、最初の特定演出変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、2回目の通常変動期間が始まるように設定される。2回目の通常変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、2回目の特定演出変動期間が始まるように設定される。また、その前の大当り遊技状態が大当り遊技状態A〜Fのいずれかであったか(オン状態の種別フラグ)に応じて、1回目又は2回目の特定演出変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、KT期間が始まるように設定されるか、KTフラグがオンとならないでKT期間が始まらないような制御が行われる。上記各期間は、「大当り」が発生する(例えば、大当り遊技状態となる)ことと、可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(初期カウント値に対応する回数)だけ可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)が実行されたこととのいずれかの条件が成立したことによって終了する。
図11のステップS114の第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、ラウンド遊技の開始タイミングになったこと(例えば、上記で設定された第1大当り開始時演出待ち時間が経過したことを含む。)などに基づき、大入賞口を開放状態とする期間の上限を前記開放状態とする前に設定する処理、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、開放状態としてからの経過時間の計測を開始する処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定する処理では、一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、第1特図プロセスフラグの値が「5」に更新される。ステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの現在の経過時間(上記で計測開始された経過時間)を特定する処理や、その特定した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(前記遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達するか、ステップS114で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判定した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、閉鎖状態に戻してからの経過時間の測定を開始する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻し、戻してからの経過時間の測定を開始したときには、第1特図プロセスフラグの値が「6」に更新される。ステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口の開放状態が維持され、その後に大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS116の第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。この大当り開放後処理には、第1大入賞口開放回数カウンタのカウント値を1減じ、減じたカウント値が「0」となったかを判定することによって、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(ここでは15回)に達したか否かを判定する処理や、前記カウント値が「0」でないなどして上限回数に達していない場合に大入賞口を閉鎖状態に戻してからの現在の経過時間を特定する処理などが含まれている。そして、特定した経過時間が次回のラウンド遊技が開始される時間(例えば、ステップS115で閉鎖状態に戻したときに設定される。)になるなどして次回のラウンド遊技が開始されるときには、第1特図プロセスフラグの値が「4」に更新される一方(この場合には、例えば、ステップS114の処理において、大入賞口をすぐに開放状態とする。)、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したとき(前記カウント値が「0」になったとき)には、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応して制御される大当り遊技状態が終了することを通知する制御コマンドである第1大当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、第1特図プロセスフラグの値が「7」に更新される。送信設定されたコマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS116が繰り返し行われることによって、大入賞口を再び開放状態にするまで待機することなどが行われる。
ステップS114〜S116が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、図8(A)のような15回のラウンド遊技などが実現される。
ステップS117の第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。第1大当り終了処理は、大当り遊技状態終了時に行われる処理である。図21は、第1大当り終了処理として、図11のステップS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する(ステップS1401)。大当り終了時演出待ち時間は、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としての後述の大当り終了時演出(エンディング演出)が実行される期間に対応した待ち時間であり、予め設定された時間である。一例として、ステップS116において、第1特図プロセスフラグの値が「7」に更新されるときに、大当り終了時演出待ち時間に対応するタイマ初期値を、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた所定のプロセスタイマに設定しておき、ステップS1401にてこのプロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたタイマ値が「0」になっているか否かを判定することで、大当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する。
1減じたプロセスタイマのタイマ値が「0」でないなどして、大当り終了時演出待ち時間が終了していない場合(ステップS1401;No)、CPU103は、第1大当り終了処理を終了する。大当り終了時演出待ち時間が終了している場合(ステップS1401;Yes)、中間変動フラグをオン状態とする(ステップS1402)。これによって、中間変動実行期間が開始される。
そして、第1大当り種別バッファに記憶させた大当り種別バッファ設定値に応じて(つまり、第1大当り種別に応じて)、種別フラグA〜Fのいずれかをオン状態とする(ステップS1403)。大当り種別バッファ設定値が「0」であれば(つまり、第1大当り種別が「大当りA」の場合)、種別フラグAをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「1」であれば(つまり、第1大当り種別が「大当りB」の場合)、種別フラグBをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「2」であれば(つまり、第1大当り種別が「大当りC」の場合)、種別フラグCをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「3」であれば(つまり、第1大当り種別が「大当りD」の場合)、種別フラグDをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「4」であれば(つまり、第1大当り種別が「大当りE」の場合)、種別フラグEをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「5」であれば(つまり、第1大当り種別が「大当りF」の場合)、種別フラグFをオン状態とする。
次に、CPU103は、通常変動カウンタA及び中間変動カウンタにカウント初期値を設定する(ステップS1404)。通常変動カウンタAには、カウント初期値として「5」を設定する。これによって、可変表示の実行回数(第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数)が5回で終了する最初の通常変動期間が開始される。中間変動カウンタには、カウント初期値として「3」を設定する。これによって、大当り遊技状態終了時から3回分の第2特図ゲームは、中間変動時間を変動時間として実行される。
その後、CPU103は、確変フラグをオン状態とする(ステップS1405)。これによって、確変状態が開始される。その後、CPU103は、確変回数カウンタにカウント初期値(ここでは、「30」)を設定する(ステップS1406)。これによって、その後に「大当り」が無い限り、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が30回になるまで、確変状態は継続する。その後、CPU103は、遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS1407)、第1特図プロセスフラグを「0」に更新して、第1大当り終了処理は終了する。なお、ステップS1405などの適宜のタイミングでは、第1大当りフラグをオフ状態にリセットしたり、大当り種別バッファ設定値を適宜リセットしたりしてもよい。前記送信設定されたコマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS114〜S117が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応した大当り遊技状態が実現される。
図11のステップS118の第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が「8」のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、大入賞口を開放状態にするタイミング(短期開放制御の開始タイミング)になったこと(例えば、上記で設定された第1小当り開始時演出待ち時間が経過したことを含む。)などに基づき、大入賞口を開放状態とする期間の上限を前記開放状態とする前に設定する処理、小当り遊技状態において短期開放制御の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、開放状態としてからの経過時間の計測を開始する処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定する処理では、一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1.5秒」(例えば、第1大入賞口開放回数カウンタのカウント値が「2」の場合)又は「0.1秒」(例えば、第1大入賞口開放回数カウンタのカウント値が「1」の場合)に設定することにより、短期開放制御が実行されるようにすればよい。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、第1特図プロセスフラグの値が「9」に更新される。ステップS118が繰り返し行われることによって、短期開放制御の開始タイミングまでの待機及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS119の第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が「9」のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの現在の経過時間(上記で計測開始された経過時間)を特定する処理や、その特定した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(前記遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達するか、ステップS118で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判定した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、閉鎖状態に戻してからの経過時間の測定を開始する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、第1大入賞口開放回数カウンタのカウント値を1減じ、減じたカウント値が「0」となったかを判定することによって、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(ここでは2回)に達したか否かを判定する処理や、前記カウント値が「0」でないなどして上限回数に達していない場合に大入賞口を閉鎖状態に戻してからの現在の経過時間を特定する処理などが含まれている。そして、特定した経過時間が次回の短期開放制御が開始される時間(例えば、閉鎖状態に戻したときに設定される。)になるなどして次回の短期開放制御が開始されるときには、第1特図プロセスフラグの値が「8」に更新される一方(この場合には、例えば、ステップS118の処理において、すぐに大入賞口を開放状態とする期間を設定してから大入賞口を開放状態とする。)、短期開放制御の実行回数が上限回数に達したとき(前記カウント値が「0」になったとき)には、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」になったことに対応して制御される小当り遊技状態が終了することを通知する制御コマンドである第1小当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値が「10」に更新される。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS118〜S119が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、小当り遊技状態中の2回の短期開放制御(図8(B)参照)などが実現される。
ステップS120の第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が「10」のときに実行される。第1小当り終了処理は、小当り遊技状態終了時に行われる処理である。第1小当り終了処理において、CPU103は、まず、第1小当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する。第1小当り終了時演出待ち時間は、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作としての小当り終了時演出が実行される期間に対応した待ち時間であり、予め設定された時間である。一例として、ステップS119において、第1特図プロセスフラグの値が「10」に更新されるときに、第1小当り終了時演出待ち時間に対応するタイマ初期値を、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた所定のプロセスタイマに設定しておき、この判定時にこのプロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたタイマ値が「0」になっているか否かを判定することで、第1小当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する。
1減じたプロセスタイマのタイマ値が「0」でないなどして、第1小当り終了時演出待ち時間が終了していない場合、CPU103は、第1小当り終了処理を終了する。第1小当り終了時演出待ち時間が終了している場合、第1小当りフラグをオフ状態にリセットする。その後、第1特図プロセスフラグの値が「0」に更新され、第1大当り終了処理が終了する。
ステップS118〜S120が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」になったことに対応した小当り遊技状態が実現される。
図22は、第2特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この第2特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」であるかを判定する(ステップS201)。第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」となっている期間は、前述のように、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御される期間である。
第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」である場合(ステップS202;Yes)、つまり、現在が、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御される期間である場合、第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」であって、かつ、第2特図プロセスフラグの値が「1」〜「2」であるか否かを判定する(ステップS202)。
第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」のときの期間は、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応して、大当り遊技状態に制御されている期間である。また、第2特図プロセスフラグの値が「1」〜「2」のときの期間は、第2特図ゲームが実行される期間(可変表示中の期間)である。つまり、ステップS202では、現在が、第1特図の可変表示結果が「大当り」となったことに対応した大当り遊技状態の期間内であり、かつ、第2特図ゲームが実行されている(第2特図の可変表示中で可変表示結果が導出表示されていない)期間内であるかが判定される。
第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」であって、かつ、第2特図プロセスフラグの値が「1」〜「2」である場合(ステップS202;Yes)、第2特図プロセスフラグを「0」に更新し(ステップS203)、第2中止指定コマンドの演出制御基板12への送信設定を行い(ステップS204)、第2特別図柄プロセス処理を終了する。
ステップS203で第2特図プロセスフラグを「0」に更新することによって、次回の第2特別図柄プロセス処理からは第2特別図柄通常処理(詳しくは後述)が実行されるので(つまり、第2始動入賞口への入賞発生の検出から再度行われることになるので)、第2特図の変動中に、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になった場合には、当該第2特図の変動が中止されることになる(図38参照)。なお、ステップS203などにおいて、CPU103は、第2大当りフラグや、第2小当りフラグがオン状態となっていた場合には、これらフラグをオフ状態としてもよい。その他、ステップS203などでは、ステップS210で行われた処理(カウンタの設定やフラグの状態の変更など)をリセットするようにするとよい。
このように、第2特図ゲームの実行中に、第1特図ゲームで「大当り」が発生したとき(大当り遊技状態に制御されるとき)には、現在実行中の第2特図ゲームは中止される(図38参照)。第1特図ゲームでの「大当り」発生時において第2特図ゲームを中止しない場合には、大当り発生時に実行されていた第2特図ゲームが少なくとも終了するまでKT期間が到来しないこと(具体的には、KTフラグがオン状態にはなっているが、第2特図ゲームの実行頻度が未だ向上していないこと。以下適宜同じ。)になる。通常状態などのときの第2特図ゲームにおける可変表示時間は上述のように非常に長いので、第2特図ゲームを中止しない場合にはKT期間の到来までの待ち時間が長くなってしまう場合があった。そこで、この実施の形態では、第1特図ゲームで「大当り」が発生したときには第2特図ゲームを中止することによって、前記待ち時間が長くなることを防止し、なるべく早くKT期間が到来することを実現する。
第2中止指定コマンドは、第2特図ゲームの実行(又はこれから実行すること)を中止したこと演出制御基板12に指定する演出制御コマンドである。ステップS204で送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
なお、ステップS203やS204において、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号(詳しくは後述)の送信を中止することも行い(第2特図ゲームが実行中であって駆動信号を送信していた場合)、第2特別図柄表示装置4Bに何も表示しないようにして、第2特図ゲームの実行が中止されたことを報知してもよい。また、CPU103は、ステップS203やS024において、所定の駆動信号を送信する設定を行い、第2特別図柄表示装置4Bに第2特図のハズレ図柄など(又は中止用の所定の図柄などであってもよい。)を所定期間表示させることによって、第2特図ゲームの実行が中止されたことを報知してもよい。
第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」でないか、第2特図プロセスフラグの値が「1」〜「2」でない場合(ステップS202;No)、第2中断指定コマンドが未送信であるか否かを判定する(ステップS205)。
第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御される場合であって、上記のように第2特図ゲームが中止されない場合(現在が、第1特図の可変表示結果が「大当り」となったことに対応した大当り遊技状態の期間であって第2特図ゲームが実行されている期間内では、ない場合)、この実施の形態では、第2特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理(特に第2特図ゲームの実行などにかかるステップS210〜S213までの処理)は、一旦中断され、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の終了時に再開される。第2中断指定コマンドは、この中断を演出制御基板12に指定するコマンドである。この実施の形態では、第2中断指定コマンドが未送信であるか否かの判定は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に第2中断指定コマンド送信フラグ(第2中断指定コマンドが送信されたときにオン状態となり、処理再開時にオフ状態となるフラグ)を設けておき、このフラグがオン状態となっているか否かの判定によって行われる。
第2中断指定コマンド送信フラグがオフ状態であるなどして、第2中断指定コマンドが未送信である場合(ステップS205;Yes)、第2中断指定コマンドを送信する必要があるので、第2中断指定コマンド送信フラグをオン状態とするとともに第2中断指定コマンドの送信設定を行って(ステップS206)、第2特別図柄プロセス処理を終了する。こうして送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。第2中断指定コマンド送信フラグがオン状態であるなどして、第2中断指定コマンドが1回の中断においてすでに送信されている場合(ステップS205;No)、そのまま第2特別図柄プロセス処理を終了する。
第1特図プロセスフラグの値が「4」〜「10」でない場合(ステップS201;No)、つまり、現在が、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されている期間でない場合、第2中断指定コマンドが送信されているか否か(第2中断指定コマンド送信フラグがオン状態であるか否か)を判定する(ステップS203)。第2中断指定コマンド送信フラグがオン状態などであり、第2中断指定コマンドが送信されている場合(ステップS207;Yes)、第2特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理の中断が実行されていたことになるので、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理(中断していた処理)の再開を指定する第2再開指定コマンドの送信処理を行う(ステップS208)。ステップS208では、第2中断指定コマンド送信フラグをオフ状態にリセットすることも行われる。こうして送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS208の処理のあと、又は、第2中断指定コマンド送信フラグがオフ状態で第2中断指定コマンドが送信されていないと判定した場合(ステップS207;No、つまり、前記の中断が直前になかった場合)、ステップS210〜S220のいずれかの処理が実行される。
なお、上記処理では、大当り遊技状態の期間中に、第2始動入賞口への入賞があっても、ステップS210の処理などが行われないので、第2始動入賞口への入賞が無効になる。このため、大当り遊技状態の期間中に変動時間の長い特図2の変動の開始が防止されるので、大当り遊技状態の期間中に第2始動入賞口への入賞があったときに第2特図ゲームが実行されKT期間の到来までの待ち時間が長くなることを防止し、なるべく早くKT期間が到来することを実現する。
上記ステップS201〜S208の処理によって、まず、第2特図ゲームの実行中に、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御される場合には、第2特図ゲームが中止となる。また、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中に、第2始動入賞口への入賞があっても、第2特図ゲームの開始はない(つまり、入賞が無効化される)。また、中止時には、そのことを通知する制御コマンド(第2中止指定コマンド)が送信され、演出制御基板12に中止が通知される。また、このような中止が無くても、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」又は「小当り」になったことに対応してパチンコ遊技機1が大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されている期間には、第2特別図柄プロセス処理の一部の処理が中断され、当該期間の終了後には中断された処理が再開されることになる。また、中断時及び再開時には、そのことを通知する制御コマンド(第2中断指定コマンド及び第2再開指定コマンド)が送信され、演出制御基板12に中断又は再開が通知される。
ステップS208のあと、又は、第2中断指定コマンドが送信済みの場合(ステップS207)、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた第2特図プロセスフラグの値(初期値は「0」)に応じて、ステップS210〜S220の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS210の第2特別図柄通常処理は、第2特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。第2特別図柄通常処理は、第2特図ゲームの実行前に実行される処理であり、第2特図ゲームにおける可変表示結果(第2特図表示結果)を「大当り」または「小当り」とするか否かや、第2特図表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別、第2特図表示結果を「小当り」とする場合の小当り種別などを事前決定する処理を含む。図23は、第2特別図柄通常処理として、図22のステップS210にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す第2特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号の伝送の有無に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS2001)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン(検出信号の伝送有り)であれば(ステップS2001;Yes)、第2始動口への入賞(遊技媒体の進入)が検出されたことになるので、CPU103は、第2始動入賞口における第2始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS2002)。一例として、ステップS2002の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、図3に示す、第2特図表示結果決定用の乱数値MR4、第2大当り種別決定用の乱数値MR5、第2変動パターン決定用の乱数値MR6を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データは、例えばRAM102の所定領域に設けられた第2変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい(上記保留データとしては記録されない)。
ステップS2002の処理に続いて、第2始動口入賞指定コマンドの送信設定を行う(ステップS2003)。例えば、CPU103は、演出制御基板12に対して、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件及び第2開始条件が成立したことを通知する演出制御コマンドである第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第2始動口スイッチ22Bがオフ(検出信号の伝送無し)である場合(ステップS2001;No)、第2始動入賞判定処理は終了する。
ステップS2003の処理のあと、CPU103は、第2特図ゲームにおける可変表示結果である第2特図表示結果を、「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS2104)。一例として、ステップS2104の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された第2特図表示結果決定テーブルを選択し、第2特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。第2特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図24(A)に示すように、第2特図表示結果決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、第2特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、確変状態における確変制御の有無(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて割り当てられていればよい。
CPU103は、第2特図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データを第2変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR4を示す数値データと、に基づいて、使用テーブルに設定された第2特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR4に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「小当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を第2特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、確変フラグがオン状態である場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。例えば、乱数値MR4が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態(確変状態)である場合(確変制御有りの場合)には、第2特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態(確変状態でない状態)である場合(確変制御無しの場合)には、第2特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図24(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、非確変状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、第2特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば確変フラグがオン状態であることなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態にて確変制御が行われていないとき(非確変制御のとき)よりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
また、図24(A)に示すように、第2特図ゲームでは、その表示結果を「小当り」を決定する決定割合が非常に高く、特に第1特図ゲームよりも高くなっている(図14(A)も参照)。また、確変状態の有無に応じて「小当り」とする決定割合は変化しないようになっている(これは、第1特図ゲームについても同様)。なお、「小当り」とする決定割合は変化するようにしてもよい。
その後、CPU103は、ステップS2104の処理により決定された第2特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS2105)。第2特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS2105;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた第2大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS2106)。
また、第2特図ゲームの表示結果が「大当り」のときの大当り種別である第2大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS2107)。一例として、ステップS2107の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された第2大当り種別決定テーブルを選択し、第2大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。第2大当り種別決定テーブルでは、第2大当り種別決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が、大当り種別の決定結果と「大当りA」〜「大当りF」に割り当てられていればよい(図24(B)参照)。CPU103は、ステップS2102で第2変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる第2大当り種別決定用の乱数値MR5を示す数値データを第2変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR5を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された第2大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR5に該当する決定値に割り当てられた「確変」又は「非確変」のいずれかを第2大当り種別として決定すればよい。
「大当りA」〜「大当りC」と、「大当りD」〜「大当りF」とでは、大当り遊技状態終了後に最初に到来する特定演出変動期間の長さ(ここでは、この期間において実行される第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数)が異なる。この実施の形態では、「大当りA」〜「大当りC」が選択される場合には、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態A〜Cになるので、前記最初に到来する特定演出変動期間の長さは、前記合計実行回数2回分となる(図5参照)。一方で、「大当りD」〜「大当りF」が選択される場合には、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態D〜Cになるので、前記最初に到来する特定演出変動期間の長さは、前記合計実行回数3回分となる(図5参照)。ここで、図14(B)を参照すると、「大当りA」〜「大当りC」の中では、大当り遊技状態後にKT期間にならない「大当りA」の決定割合が高く、大当り遊技状態後にKT期間になる「大当りB」及び「大当りC」それぞれの決定割合は低くなっている。一方で、「大当りD」〜「大当りF」の中では、大当り遊技状態後にKT期間になる「大当りE」及び「大当りF」それぞれの決定割合が高く、大当り遊技状態後にKT期間にならない「大当りD」の決定割合は低くなっている。このようなことから、この実施の形態では、例えば、大当り遊技状態後の特定演出変動期間と通常変動期間とが同じ態様の場合(例えば、「大当りA」〜「大当りB」と、「大当りD」〜「大当りE」と)では、特定演出変動期間の長さが長い方が、大当り遊技状態終了後において、KT期間になりやすくなることがある。
ステップS2107の処理を実行した後には、第2大当り種別を記憶させる(ステップS2108)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた第2大当り種別バッファに、第2大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、第2大当り種別を記憶させればよい。大当り種別バッファ設定値は、「大当りA」〜「大当りF」それぞれについて「0」〜「5」それぞれが一対一に設定されている(図24(B)参照)。
ステップS2105にて第2特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS2105;No)、その第2特図表示結果は「小当り」であるか否かを判定する(ステップS2109)。このとき、第2特図表示結果が「小当り」である場合には(ステップS2109;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた第2小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS2110)。
ステップS2109にて第2特図表示結果が「小当り」ではない場合や(ステップS2109;No)、ステップS2108、S2110の処理のいずれかを実行した後には、第2特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる第2確定特別図柄を決定する(ステップS2111)。一例として、第2特図表示結果が「大当り」や「小当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を第2確定特別図柄に決定する。一方、ステップS2105にて第2特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS2107における第2大当り種別の決定結果に応じて((ステップS2108で記憶させた大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを第2確定特別図柄に決定すればよい。ステップS2109にて第2特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、小当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを第2確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS2111の処理を実行した後には、第2特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから(ステップS2112)、第2特別図柄通常処理を終了する。ステップS2112にて特図プロセスフラグの値が「1」に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図22に示すステップS211の第2変動パターン設定処理が実行される。
図22のステップS211の第2変動パターン設定処理は、第2特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。この第2変動パターン設定処理には、第2変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
第2変動パターンは、これから実行される第2特図ゲームの内容(特に第2特図変動時間)を指定するものであるので、第2変動パターン設定処理にて第2変動パターンを決定することにより、第2特別図柄の可変表示(第2特図ゲーム)を開始してから可変表示結果となる第2確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間(第2特図変動時間)が決定される。
図7に、この実施の形態で使用される第2変動パターンを示す。図7のように、この実施の形態では、非KT状態のとき及び中間変動実行期間でないとき(非中間・非KT状態のとき)に選択される第2変動パターンとして、第2特図変動時間の異なる変動パターンPB1−1からPB1−3が用意されている。また、中間変動実行期間に選択される第2特図変動時間を中間変動時間とする第2変動パターンとしてPB2−1が用意されている。また、KT状態のときに選択される第2変動パターンとして、変動パターンPB3−1が用意されている。
図25は、第2変動パターン設定処理として、図22のステップS211にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す第2変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、各種フラグの状態に応じた第2特図変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定する(ステップS2202)。その後、使用テーブルに設定した第2特図大当り時変動パターン決定テーブルを参照して、第2変動パターンを決定する(ステップS2203)。
この実施の形態では、KTフラグ及び中間変動フラグがオフ状態となっている場合(つまり、非KT状態のときや中間変動実行期間以外のとき)には、ステップS2202において、図26(A)に示す第2特図変動パターン決定テーブルが使用テーブルに設定される。中間変動フラグがオン状態となっているときには(つまり、中間変動実行期間のとき)、図26(B)に示す第2特図変動パターン決定テーブルが使用テーブルに設定される。KTフラグがオン状態となっている場合(つまり、KT状態のとき)には、図26(C)に示す第2特図変動パターン決定テーブルが使用テーブルに設定される。各第2特図変動パターン決定テーブルは、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意される。
第2特図変動パターン決定テーブルでは、第2変動用乱数バッファなどに格納した第2変動パターン決定用の乱数値MR6と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、第2変動パターン決定用の乱数値MR6を示す数値データを第2変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR6を示す数値データに基づいて、使用テーブルとして設定された第2特図大当り時変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR6に該当する決定値に割り当てられた変動パターンを今回使用される第2変動パターンとして決定(選択)すればよい。
図26及び図7から分かるように、非KT状態中及び中間変動実行期間以外の期間には、第2特図変動時間の非常に長い(30分〜32分)変動パターンPB1−1〜1−3のいずれかが変動パターンとして決定されるので、非KT状態中及び中間変動実行期間以外の期間における第2特図の変動は非常に長いものとなる。また、KT状態中には、第2特図変動時間の非常に短い(1秒)変動パターンPB3−1が変動パターンとして決定されるので、KT状態中における第2特図の変動は非常に短いものとなる。つまり、KT状態中には、第2入賞口への入賞が続くと、第2特図ゲームの実行頻度が向上する。一方で、KT状態中に、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となる確率は、非KT状態の期間中とは変わらないので、結果的にKT状態中では、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となり、小当り遊技状態に制御される機会が非常に多くなっている。このため、KT状態では、第2特図ゲームの実行頻度が高く、「小当り」にもなりやすいので、より多くの賞球を獲得しやすく、KT状態は、遊技者にとって有利な有利状態になる。KT状態では、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となる頻度が、非KT状態よりも向上するようになっているとよい(これを実現するための形態はこの実施の形態に限られない。)。
なお、この実施の形態では、大当り遊技状態終了後に、すぐにKT期間には突入しない。仮に、中間変動実行期間が始まらないとした場合、大当り終了直後から通常変動状態が始まり、大当り遊技状態終了直後から実行される第2特図ゲーム(つまり、KT状態が終了してから初めて実行される第2特図ゲームなど)では変動パターンPB2−1〜PB2−3が選択されて第2特図変動時間が非常に長くなってしまうことが考えられる。このため、大当り遊技状態終了間際(KT状態終了間際であってもよい。)に右打ちした玉が、遊技者の意図によらず、大当り遊技状態終了後に第2始動入賞口に入賞して、変動パターンPB2−1〜PB2−3によって指定される非常に長い第2特図変動時間での第2特図ゲームの実行が開始されてしまうことがある。この場合、通常変動期間や特定演出変動期間が終わっても、未だ第2特図ゲームの実行が行われて、なかなかKT状態にならない場合(具体的には、KTフラグがオン状態にはなっているが、第2特図ゲームの実行頻度が未だ向上していない場合。以下適宜同じ。)がある。そこで、この実施の形態では、大当り遊技状態終了直後から実行される所定回数分の第2特図ゲームの第2特図変動時間を中間変動時間とする中間変動実行期間を設けている。例えば、この期間では第2特図ゲームの第2変動パターンとして変動パターンPB2−1を選択するようにしている。これによって、大当り遊技状態終了直後の遊技者の意図しない第2始動入賞口への入賞が発生しても、第2特図ゲームは比較的早く終了するので、第2特図ゲームの実行時間が長くなってKT期間がなかなか到来しないという不都合を解消できる。
図25に示すステップS2203の処理を実行した後には、第2特図変動時間を設定する(ステップS2209)。第2特図変動時間は、第2特図ゲームにおいて第2特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(第2特図表示結果)となる第2確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。第2特図変動時間は、図7に示すように、予め用意された複数の第2変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS2203の処理で選択した第2変動パターンに対応した第2特図変動時間を設定することにより、第2特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。第2特図変動時間の設定は、例えば、第2特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた第2遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS2209の処理に続いて、開始条件が成立した特図ゲームである第2特図ゲームを開始させるように、第2特別図柄の変動を開始させる設定を行う(ステップS2210)。一例として、第2特別図柄表示装置4Aにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これによって、駆動信号が送信され、第2特図ゲームにおける可変表示(変動)が開始される。
ステップS2210の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS2211)。例えば、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、第2変動パターン指定コマンド、第2可変表示結果通知コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Aにおける第2特図を用いた第2特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。第2変動パターン指定コマンドは、ステップS2203の処理で選択した第2変動パターンを指定する演出制御コマンドである。第2可変表示結果通知コマンドは、ステップS2111において決定された第2確定特別図柄に基づいて、第2特別図柄の可変表示結果(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれであるか、大当り種別が何であるかなど)を指定する演出制御コマンドである。
ステップS2211の処理を実行した後には、第2特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS2212)、第2変動パターン設定処理を終了する。ステップS2212にて第2特図プロセスフラグの値が「2」に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図22に示すステップS212の第2特別図柄変動処理が実行される。
図22のステップS212の第2特別図柄変動処理は、第2特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。この第2特別図柄変動処理には、第2特別図柄表示装置4Aにおいて第2特別図柄を変動させるための処理(第2特別図柄表示装置4Aにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号の送信設定などを行い、所定タイミングごとに第2特別図柄を変動させるための処理など)や、その第2特別図柄が変動を開始してからの現在の経過時間を特定する処理(例えば、第2遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理)などが含まれている。そして、第2特別図柄の変動を開始してからの経過時間が第2特図変動時間に達したとき(例えば、第2遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になったとき)には、第2特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の変動を停止させ、第2特図ゲームの可変表示結果となる第2確定特別図柄(ステップS210で決定された確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ、また、停止表示させるときに、特別図柄が停止表示されたこと(導出表示されたこと)を通知する演出制御コマンドである第2図柄確定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。送信設定された第2図柄確定コマンドは、例えば第2特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS212が繰り返し実行されることによって、第2特図ゲームの実行(第2特別図柄の可変表示や第2確定特別図柄の導出表示)などが実現される。
図22のステップS213の第2特別図柄停止処理は、第2特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。第2特別図柄停止処理は、第2特別図柄を停止したこと(つまり、第2特図ゲームが終了したこと)に伴って行われる処理である。図27は、第2特別図柄停止処理として、図22のステップS213にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図27に示す第2特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、第2大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS2301)。第2大当りフラグがオン状態である場合(ステップS2301;Yes)、各種フラグをオフ状態とし(もともとオフ状態の場合にはオフ状態を維持する。)、各種カウンタのカウント値を「0」にリセットする(もともと「0」の場合には「0」を維持する。)(ステップS2302)。
ステップS2302でオフ状態とされるフラグとしては、例えば、確変フラグ、KTフラグ、特定演出フラグA、特定演出フラグB、種別フラグA〜F、中間変動フラグなどがある。ステップS2302でリセットされる各種カウンタとしては、確変回数カウンタ、通常変動カウンタA、通常変動カウンタB、特定演出カウンタA、特定演出カウンタB、中間変動カウンタなどがある。
その後、第2大当り開始時演出待ち時間(大当り遊技状態の開始に対応した演出の実行が開始されるまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS2303)、大当り遊技状態における通常開放ラウンドの上限回数(ここでは、15回のラウンド数)をRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2大入賞口開放回数カウンタ(大入賞口開放回数(ここではラウンド数)をカウントするためのカウンタ)のカウント初期値に設定する(ステップS2304)。
その後、CPU103は、第2当り開始指定コマンドの演出制御基板12への送信設定を行う(ステップS2305)。ここで送信設定される第2当り開始指定コマンドは、第2特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。ステップS2305のあとは、第2特図プロセスフラグを「4」に更新する(ステップS2306)。
第2大当りフラグがオフ状態である場合(ステップS2301;No)、確変フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS2307)。確変フラグがオン状態の場合には(ステップS2307;Yes)、確変回数カウンタのカウント値を1減算し(ステップS2308)、減算後のカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2309)。カウント値が「0」である場合(ステップS2309;Yes)、確変フラグをオフ状態とする(ステップS2310)。
確変フラグがオフ状態である場合(ステップS2307;No)、減算後のカウント値が「0」でない場合(ステップS2309;No)、又は、ステップS2310のあと、CPU103は、第2カウンタ/フラグ制御処理を実行する(ステップS2315)。
図28は、第2カウンタ/フラグ制御処理として、図27のステップS2315にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す第2カウンタ/フラグ制御処理において、CPU103は、まず、通常変動カウンタAのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2351)。
通常変動カウンタAのカウント値が「0」でない場合には(ステップS2351;No)、現在が大当り遊技状態終了後に最初に到来する通常変動期間内であることになる。この場合、CPU103は、通常変動カウンタAのカウント値を「1」減じ(ステップS2352)、通常変動カウンタAのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2353)。通常変動カウンタAのカウント値が「0」でない場合には(ステップS2353;No)、通常変動期間が続行するので、CPU103は、ステップS2385の処理に進む。
通常変動カウンタAのカウント値が「0」である場合には(ステップS2353;Yes)、1回目の通常変動期間が終了するので、次に到来する特定演出変動期間において実行される第2特図ゲームと第2特図ゲームとの合計実行回数(ここでは、この特定演出変動期間が終了するまでの残り回数)に対応するカウント初期値を、種別フラグA〜Fに応じて(つまり、前の大当り遊技状態が大当り遊技状態A〜Fのいずれかであるかに応じて)、特定演出カウンタAに設定する(ステップS2354)。種別フラグA〜Cのいずれかがオン状態である場合には、カウント初期値として「2」を設定する。種別フラグD〜Fのいずれかがオン状態である場合には、カウント初期値として「3」を設定する。これによって、第2大当り種別に応じて異なる期間の特定演出変動期間が到来することになる。ステップS2354のあとは特定演出フラグAをオン状態とし(ステップS2355)、ステップS2385の処理に進む。
通常変動カウンタAのカウント値が「0」である場合には(ステップS2351;Yes)、現在が大当り遊技状態終了後に最初に到来する通常変動期間内でないので、CPU103は、特定演出フラグAがオン状態となっているかを判定し(ステップS2356)、オン状態となっている場合には(ステップS2356;Yes)、現在が1回目の特定演出変動期間なので、特定演出カウンタAのカウント値を「1」減じ(ステップS2357)、特定演出カウンタAのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2358)。カウント値が「0」でない場合には(ステップS2358;No)、特定演出変動期間が続行するので、第2カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
特定演出カウンタAのカウント値が「0」である場合(ステップS2358;Yes)、1回目の特定演出変動期間が終了するので、特定演出フラグAをオフ状態とし(ステップS2359)、種別フラグC又はFがオン状態であるかを判定する(ステップS2360)。種別フラグC又はFがオン状態である場合(ステップS2360;Yes)、現在が大当り遊技状態C又はFの後なので、これから2回目の通常変動状態が到来するので、通常変動カウンタBに、次に到来する2回目の通常変動期間において実行される第2特図ゲームと第2特図ゲームとの合計実行回数(ここでは、この通常変動期間が終了するまでの残り回数)に対応するカウント初期値として「2」を設定し(ステップS2361)、ステップS2385の処理に進む。
種別フラグC又はFがオン状態でない場合(ステップS2360)、CPU103は、種別フラグB又はEがオン状態であるかを判定し(ステップS2362)、オン状態である場合には(ステップS2362;Yes)、KT状態に制御するためにKTフラグをオン状態とし(ステップS2363)、ステップS2385の処理に進む。
また、CPU103は、特定演出フラグAがオン状態となっていない場合には(ステップS2356;No)、現在が1回目の特定演出変動期間内でないので、通常変動カウンタBのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2364)。
通常変動カウンタBのカウント値が「0」でない場合には(ステップS2364;No)、現在が大当り遊技状態終了後に2回目に到来する通常変動期間内であることになる。この場合、CPU103は、通常変動カウンタBのカウント値を「1」減じ(ステップS2365)、通常変動カウンタBのカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2366)。通常変動カウンタBのカウント値が「0」でない場合には(ステップS2366;No)、2回目の通常変動期間が続行するので、CPU103は、ステップS2385の処理に進む。
通常変動カウンタBのカウント値が「0」である場合には(ステップS2366;Yes)、2回目の通常変動期間が終了するので、次に到来する2回目の特定演出変動期間において実行される第2特図ゲームと第2特図ゲームとの合計実行回数(ここでは、この特定演出変動期間が終了するまでの残り回数)に対応するカウント初期値としての「1」を、特定演出カウンタBを設定する(ステップS2367)。そして、特定演出フラグBをオン状態とし(ステップS2368)ステップS2385の処理に進む。
通常変動カウンタBのカウント値が「0」である場合には(ステップS2364;Yes)、現在が大当り遊技状態終了後に2回目に到来する通常変動期間内でないことになる。この場合、CPU103は、特定演出フラグBがオン状態であるかを判定する(ステップS2369)。特定演出フラグBがオン状態である場合(ステップS2369;Yes)、現在が2回目の特定演出変動期間内であるので、CPU103は、特定演出カウンタBのカウント値を「1」減じ(ステップS2370)、「1」減じたことによって当該カウント値は「0」になるので、特定演出フラグBをオフ状態とし(ステップS2371)、KTフラグをオン状態とし(ステップS2372)、ステップS2385の処理に進む。この実施の形態では、特定演出カウンタBのカウント初期値は「1」なので、ステップS2370のあとに特定演出カウンタBのカウント値が「0」であるか否かの判定を行っていないが、カウント初期値が「2」以上であれば、ステップS2370のあとに現在のカウント値が「0」であるか否かの判定を行い、「0」であればステップS2371の処理にすすみ、「0」でなければステップS2385の処理に進むようにしてもよい。特定演出フラグBがオフ状態である場合(ステップS2369;No)、ステップS2385の処理に進む。
ステップS2385の処理では、CPU103は、中間変動フラグがオン状態であるかを判定し、中間変動フラグがオン状態である場合には(ステップS2385;Yes)、現在が中間変動実行期間中であるので、中間変動カウンタのカウント値を「1」減じ(ステップS2386)、当該カウント値が「0」であるかを判定する(ステップS2387)。当該カウント値が「0」でない場合には(ステップS2387;No)、中間変動実行期間が続行するので、第2カウンタ/フラグ制御処理を終了する。当該カウント値が「0」である場合には、中間変動フラグをオフ状態とし(ステップS2388)、第2カウンタ/フラグ制御処理を終了する。中間変動フラグがオフ状態である場合には(ステップS2385;No)、現在が中間変動実行期間中でないので、第2カウンタ/フラグ制御処理を終了する。
図19に示すように、ステップS2315のあとは、第2小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS2317)。
第2小当りフラグがオン状態である場合(ステップS2317;Yes)、CPU103は、第2小当り開始時演出待ち時間(小当り遊技状態の開始に対応した演出の実行が開始されるまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS2318)、小当り遊技状態における短期開放制御の上限回数(ここでは、2回の短期開放回数)を第2大入賞口開放回数カウンタのカウント初期値に設定する(ステップS2319)。
その後、第2当り開始指定コマンドの演出制御基板12への送信設定を行う(ステップS2320)。ここで送信設定される第2当り開始指定コマンドは、第2特図表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。ステップS2320のあとは、第2特図プロセスフラグを「8」に更新する(ステップS2321)。第2小当りフラグがオフ状態である場合(ステップS2317;No)、第2特図プロセスフラグを「0」に更新する(ステップS2322)。
ステップS2306、ステップS2321、ステップS2322の処理のあとには、CPU103は、現在の遊技状態などに応じた遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS2330)、第2特別図柄停止処理を終了する。遊技状態指定コマンドは上述のように現在(送信設定時)の遊技状態などを指定する演出制御コマンドである。
前記送信設定された各コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
これら一連の処理によって、大当り時には、一旦確変状態が終了し、ハズレ時や小当り時には、確変状態が終了するまでに実行可能な可変表示の残り回数が「1回」減らされる。確変状態の終了までに実行可能な可変表示の残り回数(第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数)が「0」回になると、確変フラグがオフになり確変状態が終了する。つまり、確変状態(確変制御)は、その開始から可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(初期カウント値であり、ここでは30回)だけ可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)が実行された場合に終了する。
また、大当り時には、KT状態が一旦終了する。また、ハズレ時や小当り時では、KT状態は維持される。このため、KT状態は、可変表示結果が「大当り」となったときにのみ終了することになる。なお、「大当り」の第1大当り種別によっては再度KT状態が到来することになる。
大当り時には、中間変動実行期間、通常変動期間、特定演出変動期間などが一旦終了する。小当り時又はハズレ時には、中間変動実行期間、通常変動期間、特定演出変動期間などは基本的に継続する(但し、実行可能な可変表示の残り回数が「0」になった場合には、その期間が終了する)。
中間変動実行期間中では、ハズレ時や小当り時には中間変動実行期間が終了するまでに実行可能な第2特図ゲームの残り回数が第1特図ゲームの実行によって「1回」減らされる。通常変動期間中では、ハズレ時や小当り時には通常変動期間が終了するまでに実行可能な可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)の残り回数が「1回」減らされる。特定演出変動期間中では、ハズレ時や小当り時には特定演出変動期間が終了するまでに実行可能な可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)の残り回数が「1回」減らされる。これら期間では、前記の残り回数が「0」回になると、これら期間は終了する。大当り遊技状態終了後の最初の通常変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、大当り遊技状態終了後の最初の特定演出変動期間が始まるように設定され、また、第1大当り種別によっては、最初の特定演出変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、2回目の通常変動期間が始まるように設定される。2回目の通常変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、2回目の特定演出変動期間が始まるように設定される。また、その前の大当り遊技状態が大当り遊技状態A〜Fのいずれかであったか(オン状態の種別フラグ)に応じて、1回目又は2回目の特定演出変動期間が終了するとき(残りの可変表示の回数が「0」回になったとき)には、KT期間が始まるように設定されるか、KTフラグがオンとならないでKT期間が始まらないような制御が行われる。上記各期間は、「大当り」が発生する(例えば、大当り遊技状態となる)ことと、可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(初期カウント値に対応する回数)だけ可変表示(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)が実行されたこととのいずれかの条件が成立したことによって終了する。
図20のステップS214の第2大当り開放前処理は、第2特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。この第2大当り開放前処理には、ラウンド遊技の開始タイミングになったこと(例えば、上記で設定された第2大当り開始時演出待ち時間が経過したことを含む。)などに基づき、大入賞口を開放状態とする期間の上限を前記開放状態とする前に設定する処理、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、開放状態としてからの経過時間の計測を開始する処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定する処理では、一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、第2特図プロセスフラグの値が「5」に更新される。ステップS214が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS215の第2大当り開放中処理は、第2特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。この第2大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの現在の経過時間(上記で計測開始された経過時間)を特定する処理や、その特定した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(前記遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達するか、ステップS214で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判定した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、閉鎖状態に戻してからの経過時間の測定を開始する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻し、戻してからの経過時間の測定を開始したときには、第2特図プロセスフラグの値が「6」に更新される。ステップS215が繰り返し行われることによって、大入賞口の開放状態が維持され、その後に大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS216の第2大当り開放後処理は、第2特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。この大当り開放後処理には、第2大入賞口開放回数カウンタのカウント値を1減じ、減じたカウント値が「0」となったかを判定することによって、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(ここでは15回)に達したか否かを判定する処理や、前記カウント値が「0」でないなどして上限回数に達していない場合に大入賞口を閉鎖状態に戻してからの現在の経過時間を特定する処理などが含まれている。そして、特定した経過時間が次回のラウンド遊技が開始される時間(例えば、ステップS215で閉鎖状態に戻したときに設定される。)になるなどして次回のラウンド遊技が開始されるときには、第2特図プロセスフラグの値が「4」に更新される一方(この場合には、例えば、ステップS214の処理において、大入賞口をすぐに開放状態とする。)、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したとき(前記カウント値が「0」になったとき)には、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応して制御される大当り遊技状態が終了することを通知する制御コマンドである第2大当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、第2特図プロセスフラグの値が「7」に更新される。送信設定されたコマンドは、例えば第2特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS216が繰り返し行われることによって、大入賞口を再び開放状態にするまで待機することなどが行われる。
ステップS214〜S216が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、図8(A)のような15回のラウンド遊技などが実現される。
ステップS217の第2大当り終了処理は、第2特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。第2大当り終了処理は、大当り遊技状態終了時に行われる処理である。図29は、第2大当り終了処理として、図22のステップS217にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する(ステップS2401)。大当り終了時演出待ち時間は、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としての後述の大当り終了時演出(エンディング演出)が実行される期間に対応した待ち時間であり、予め設定された時間である。一例として、ステップS216において、第2特図プロセスフラグの値が「7」に更新されるときに、大当り終了時演出待ち時間に対応するタイマ初期値を、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた所定のプロセスタイマに設定しておき、ステップS2401にてこのプロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたタイマ値が「0」になっているか否かを判定することで、大当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する。
1減じたプロセスタイマのタイマ値が「0」でないなどして、大当り終了時演出待ち時間が終了していない場合(ステップS2401;No)、CPU103は、第2大当り終了処理を終了する。大当り終了時演出待ち時間が終了している場合(ステップS2401;Yes)、中間変動フラグをオン状態とする(ステップS2402)。これによって、中間変動実行期間が開始される。
そして、第2大当り種別バッファに記憶させた大当り種別バッファ設定値に応じて(つまり、第2大当り種別に応じて)、種別フラグA〜Fのいずれかをオン状態とする(ステップS2403)。大当り種別バッファ設定値が「0」であれば(つまり、第2大当り種別が「大当りA」の場合)、種別フラグAをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「1」であれば(つまり、第2大当り種別が「大当りB」の場合)、種別フラグBをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「2」であれば(つまり、第2大当り種別が「大当りC」の場合)、種別フラグCをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「3」であれば(つまり、第2大当り種別が「大当りD」の場合)、種別フラグDをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「4」であれば(つまり、第2大当り種別が「大当りE」の場合)、種別フラグEをオン状態とする。大当り種別バッファ設定値が「5」であれば(つまり、第2大当り種別が「大当りF」の場合)、種別フラグFをオン状態とする。
次に、CPU103は、通常変動カウンタA及び中間変動カウンタにカウント初期値を設定する(ステップS2404)。通常変動カウンタAには、カウント初期値として「5」を設定する。これによって、可変表示の実行回数(第2特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数)が5回で終了する最初の通常変動期間が開始される。中間変動カウンタには、カウント初期値として「3」を設定する。これによって、大当り遊技状態終了時から3回分の第2特図ゲームは、中間変動時間を変動時間として実行される。
その後、CPU103は、確変フラグをオン状態とする(ステップS2405)。これによって、確変状態が開始される。その後、CPU103は、確変回数カウンタにカウント初期値(ここでは、「30」)を設定する(ステップS2406)。これによって、その後に「大当り」が無い限り、第2特図ゲーム及び第2特図ゲームの合計実行回数が30回になるまで、確変状態は継続する。その後、CPU103は、遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS2407)、第2特図プロセスフラグを「0」に更新して、第2大当り終了処理は終了する。なお、ステップS2405などの適宜のタイミングでは、第2大当りフラグをオフ状態にリセットしたり、大当り種別バッファ設定値を適宜リセットしたりしてもよい。前記送信設定されたコマンドは、例えば第2特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS214〜S217が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに対応した大当り遊技状態が実現される。
図20のステップS218の第2小当り開放前処理は、第2特図プロセスフラグの値が「8」のときに実行される。この第2小当り開放前処理には、大入賞口を開放状態にするタイミング(短期開放制御の開始タイミング)になったこと(例えば、上記で設定された第2小当り開始時演出待ち時間が経過したことを含む。)などに基づき、大入賞口を開放状態とする期間の上限を前記開放状態とする前に設定する処理、小当り遊技状態において短期開放制御の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、開放状態としてからの経過時間の計測を開始する処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定する処理では、一例として、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1.5秒」(例えば、第2大入賞口開放回数カウンタのカウント値が「2」の場合)又は「0.1秒」(例えば、第2大入賞口開放回数カウンタのカウント値が「1」の場合)に設定することにより、短期開放制御が実行されるようにすればよい。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、第2特図プロセスフラグの値が「9」に更新される。ステップS218が繰り返し行われることによって、短期開放制御の開始タイミングまでの待機及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS219の第2小当り開放中処理は、第2特図プロセスフラグの値が「9」のときに実行される。この第2小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの現在の経過時間(上記で計測開始された経過時間)を特定する処理や、その特定した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(前記遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達するか、ステップS218で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判定した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、閉鎖状態に戻してからの経過時間の測定を開始する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、第2大入賞口開放回数カウンタのカウント値を1減じ、減じたカウント値が「0」となったかを判定することによって、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(ここでは2回)に達したか否かを判定する処理や、前記カウント値が「0」でないなどして上限回数に達していない場合に大入賞口を閉鎖状態に戻してからの現在の経過時間を特定する処理などが含まれている。そして、特定した経過時間が次回の短期開放制御が開始される時間(例えば、閉鎖状態に戻したときに設定される。)になるなどして次回の短期開放制御が開始されるときには、第2特図プロセスフラグの値が「8」に更新される一方(この場合には、例えば、ステップS218の処理において、すぐに大入賞口を開放状態とする期間を設定してから大入賞口を開放状態とする。)、短期開放制御の実行回数が上限回数に達したとき(前記カウント値が「0」になったとき)には、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」になったことに対応して制御される小当り遊技状態が終了することを通知する制御コマンドである第2小当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値が「10」に更新される。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS218〜S219が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、小当り遊技状態中の2回の短期開放制御(図8(B)参照)などが実現される。
ステップS220の第2小当り終了処理は、第2特図プロセスフラグの値が「10」のときに実行される。第2小当り終了処理は、小当り遊技状態終了時に行われる処理である。第2小当り終了処理において、CPU103は、まず、第2小当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する。第2小当り終了時演出待ち時間は、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作としての小当り終了時演出が実行される期間に対応した待ち時間であり、予め設定された時間である。一例として、ステップS219において、第2特図プロセスフラグの値が「10」に更新されるときに、第2小当り終了時演出待ち時間に対応するタイマ初期値を、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた所定のプロセスタイマに設定しておき、この判定時にこのプロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたタイマ値が「0」になっているか否かを判定することで、第2小当り終了時演出待ち時間が終了したかを判定する。
1減じたプロセスタイマのタイマ値が「0」でないなどして、第2小当り終了時演出待ち時間が終了していない場合、CPU103は、第2小当り終了処理を終了する。第2小当り終了時演出待ち時間が終了している場合、第2小当りフラグをオフ状態にリセットする。その後、第2特図プロセスフラグの値が「0」に更新され、第2大当り終了処理が終了する。
ステップS218〜S220が実行されること(必要に応じて所定のステップが繰り返し実行されること)などによって、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」になったことに対応した小当り遊技状態が実現される。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
図30は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送される遊技状態指定コマンドを受信しているかを判定する(ステップS801)。遊技状態指定コマンドを受信している場合(ステップS801;Yes)、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた、高確フラグ、KT期間フラグのオン・オフ状態を、遊技状態指定コマンドが示す内容に基づいて、変化又は維持させる(ステップS802)。
高確フラグは、確変状態のときにオン状態となり、非確変状態のときにオフ状態となるフラグである。KT期間フラグは、KT状態にあるとき(つまり、KT期間中)にオン状態となり、非KT状態のときにオフ状態となるフラグである。演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが示す遊技状態に対応するように、これらフラグを変化又は維持させる。
例えば、遊技状態指定コマンドが確変フラグがオン状態であることを示している場合には、高確フラグをオン状態とする。遊技状態指定コマンドが、KTフラグがオン状態であることを示している場合、KT期間フラグをオン状態とする。このように、この実施の形態では、主基板11側のフラグである確変フラグ、KTフラグの状態と、演出制御基板12側のフラグである高確フラグ、KT期間フラグの状態とは、対応する。
遊技状態指定コマンドを受信していない場合(ステップS801;No)、又は、ステップS802のあと、その後、KT期間フラグに応じた表示動作制御を行う(ステップS803)。KT期間フラグがオン状態である場合には、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった表示動作制御を行うことで、第2始動入賞口への入賞が発生するように、遊技者に右打ちをさせることを促す画像(例えば、「KT期間中。右を狙え!」という画像、図39参照)を画像表示装置5の所定領域(例えば、図39の表示領域5D)に表示する。一方、KT期間フラグがオフ状態である場合には、この実施の形態では、特に表示などを行わないが、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった表示動作制御を行うことで、第1始動入賞口への入賞が発生するように、遊技者に左打ちをさせることを促す画像(例えば、「左を狙え」という画像)を画像表示装置5の所定領域に表示するようにしてもよい。
ステップS803のあと、第1保留記憶数通知コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップS811)、受信している場合には(ステップS811;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、第1保留記憶数通知コマンドが示す第1保留記憶数に対応した数の保留表示図柄を表示するなどして、第1保留記憶数に対応した数を保留記憶表示する(ステップS812)。
第1保留記憶数通知コマンドを受信していない場合(ステップS811;No)、又は、ステップS812のあと、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される第1中断指定コマンド又は第2中断指定コマンドのいずれかを受信したかを判定し(ステップS813)、第1中断指定コマンド又は第2中断指定コマンドのいずれかを受信した場合には(ステップS813;Yes)、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた第1中断フラグ又は第2中断フラグをオン状態とする(ステップS814)。
第1中断フラグは、上述のように第1特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理が一旦中断されたときにオン状態となり、中断が終了したときにオフ状態となるフラグである。第2中断フラグは、上述のように第2特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理が一旦中断されたときにオン状態となり、中断が終了したときにオフ状態となるフラグである。演出制御用CPU120は、第1中断指定コマンドを受信したときに第1中断フラグをオン状態とし、第2中断指定コマンドを受信したときに第2中断フラグをオン状態とする。
第1中断指定コマンド又は第2中断指定コマンドのいずれかも受信していない場合(ステップS813;No)、又は、ステップS814のあと、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される第1再開指定コマンド又は第2再開指定コマンドのいずれかを受信したかを判定し(ステップS815)、第1再開指定コマンド又は第2再開指定コマンドのいずれかを受信した場合には(ステップS815;Yes)、第1中断フラグ又は第2中断フラグをオフ状態とする(ステップS816)。演出制御用CPU120は、第1再開指定コマンドを受信したときに第1中断フラグをオフ状態とし、第2再開指定コマンドを受信したときに第2中断フラグをオフ状態とする。
第1再開指定コマンド又は第2再開指定コマンドのいずれかも受信していない場合(ステップS815;No)、又は、ステップS816のあと、演出制御用CPU120は、その他のコマンド解析処理を実行してから、コマンド解析処理を終了する。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理では、例えば、図31のように、第1特図に対応した第1演出制御プロセス処理が実行され(ステップS821)、その後に、第2特図に対応した第2演出制御プロセス処理が実行され(ステップS822)が実行される。これら処理については後述する。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う処理が再度実行される。
図32は、第1演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す第1演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、第1中断フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS301)。第1中断フラグがオン状態である場合には、上述のように第1特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理が一旦中断されているため、中断の旨を表示する表示動作制御を行い(ステップS302)、第1演出制御プロセス処理を終了する。ステップS302では、例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった表示動作制御を行い領域5Cに「中断中」の画像を表示する(図46」参照)。なお、詳しくは後述するが、中断中には、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されているので、領域5Aには、大当り遊技状態又は小当り遊技状態に対応した画像(例えば、「大当り中!」、「小当り中!」の画像)が表示される。
演出制御用CPU120は、第1中断フラグがオフ状態である場合(ステップS301;No)、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた第1演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である。)に応じて、以下のようなステップS370〜S377の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS370の第1可変表示開始待ち処理は、第1演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。この第1可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、第1演出プロセスフラグの値が「1」に更新される。
ステップS371の第1可変表示開始設定処理は、第1演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この第1可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、第1特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の第1演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。第1可変表示開始設定処理は、第1演出プロセスフラグの値が「2」に更新されて終了する。
ステップS372の第1可変表示中演出処理は、第1演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この第1可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた第1演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS371で決定された第1演出制御パターンから各種の演出制御実行データ(演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値と同じ値の演出制御プロセスタイマ判定値に対応した制御データ)を読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御が行われた後では、例えば第1演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される第1図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、第1演出プロセスフラグの値が「3」に更新される。
ステップS373の第1特図当り待ち処理は、第1演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この第1特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された第1当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、第1当り開始指定コマンドを受信したきに演出プロセスフラグの値を「4」に更新する。また、第1当り開始指定コマンドを受信せずに、第1演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには(第1当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したときには)、第1特図ゲームにおける第1特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、第1演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
ステップS374の第1大入賞口開放時処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この第1大入賞口開放時処理において、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS373で受信した第1当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであるか、小当り遊技状態の開始を指定するものであるかに応じて、大当り遊技状態又は小当り遊技状態における演出内容に対応した第1演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域(例えば、領域5A)に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、第1特図ゲームが「大当り」又は「小当り」になったことに対応した大当り遊技状態又は小当り遊技状態における各種の演出制御(大当りや小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する演出制御も含む。)を実行する。ステップS374が繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態又は小当り遊技状態中の演出が実行される。また、大入賞口開放時処理では、例えば主基板11からの第1大当り遊技状態終了コマンド又は第1小当り遊技状態終了コマンドを受信したことに対応して、大当り遊技状態又は小当り遊技状態中の演出を終了させ、第1演出制御プロセスフラグの値を第1終了時演出処理に対応した値である「5」に更新する。
ステップS375の第1終了時演出処理は、第1演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この第1終了時演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了などに対応した第1演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域(例えば、領域5A)に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。ステップS375が繰り返し実行されることによって、大当り終了時演出(エンディング演出)や小当り終了時演出が実現する。その後、第1演出制御パターンから終了コードが読み出されるなどして、大当り終了演出を終了させるときには、大当り演出の演出制御を終了し、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
図33は、第1可変表示開始設定処理として、図32のステップS371にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す第1可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された第1可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、第1特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS3021)。第1特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS3021;Yes)、例えば主基板11から伝送された第1変動パターン指定コマンドにより指定された第1変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS3022)。ここでの非リーチ変動パターンは、第1変動パターンPA1−1の他、「ハズレ」を通知する第1可変表示結果通知コマンドとともに送信されてきた第1変動パターン指定コマンドによって指定される第1変動パターンPA5−1〜PA5−3も含まれる。可変表示結果が「ハズレ」となる場合に第1変動パターンPA5−1〜PA5−3によって飾り図柄の可変表示が実行される場合には、特定演出が実行されるので、リーチ演出などを実行する必要が無いので、この場合の第1変動パターンPA5−1〜PA5−3によって実行される飾り図柄の可変表示態様は、「非リーチ」とすればよい。なお、可変表示結果が「ハズレ」の場合の飾り図柄の可変表示態様を「リーチ態様」となるようにしてもよい(特に、「小当り」の確定飾り図柄がリーチ組合せとなる場合)。この場合、適宜リーチ演出は、特定演出と被らないように省略するとよい。このような場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の第1変動パターンPA5−1〜PA5−3は、リーチハズレの第1変動パターンに含まれればよい。
ステップS3022にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS3022;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS3023)。一例として、ステップS3023の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS3022にて非リーチ変動パターンではない(リーチハズレの第1変動パターンPA2−1〜PA2−3などである)と判定された場合には(ステップS3022;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS3024)。一例として、ステップS3024の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS3021にて第1特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS3021;No)、第1特図表示結果が「小当り」であるかを判定する(ステップS3025)。「小当り」であると判定されたときには(ステップS3025;Yes)、例えば短期開放チャンス目などといった、「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS3026)。なお、ステップS3023では、短期開放チャンス目などといった、「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定しないようにしてもよい(例えば、このような組合せを決定してしまったら、これらの組合せには該当しない、予め用意した非リーチ組合せを構成する飾り図柄を確定飾り図柄として決定(選択)するようにする。)。
ステップS3026における処理の一例として、第1変動パターン指定コマンドにより第1変動パターンPA4−1が指定された場合や、「小当り」を通知する第1可変表示結果通知コマンドとともに送信されてきた第1変動パターン指定コマンドにより第1変動パターンPA5−1〜PA5−3のいずれかが指定された場合に、複数種類の短期開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、短期開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
「小当り」の場合に、所定のリーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を導出してもよく、この場合には、このような第1変動パターンを指定する第1変動パターン指定コマンドを用意し、ステップS3026における処理の他の一例として、第1変動パターン指定コマンドにより、このような第1変動パターンが指定された場合に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される所定のリーチ組合せ決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された所定のリーチ組合せ決定用のテーブルを参照することなどにより、「小当り」の場合に対応した所定のリーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい(この場合、ステップS3024では、所定のリーチ組合せなどといった、「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定しないようにしてもよい。)。あるいは、このような第1変動パターンが指定された場合に、ステップS3024と同様の処理を実行することにより「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される同一の飾り図柄を決定する一方で、ステップS524とは異なる処理を実行することにより、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて通常時における飾り図柄の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄(短期開放チャンス図柄)を停止表示することに決定してもよい。こうした短期開放チャンス図柄を含むリーチ組合せの確定飾り図柄は、短期開放チャンス目又は「小当り」の場合に対応した所定のリーチ組合せに含まれてもよい。
なお、「小当り」となる場合に対応して所定のリーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を導出する第1変動パターンが指定されて飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合でも、例えば「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の飾り図柄が揃って仮停止表示されることによりリーチ態様となった後に、「右」の飾り図柄可変表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させることにより仮停止表示した飾り図柄を変更させる「滑り」の可変表示演出を行うとともに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて所定の飾り図柄を停止表示させることで、短期開放チャンス目のいずれかを構成する飾り図柄の組合せが導出表示されるようにしてもよい。この場合、ステップS3026の処理では、このような変動パターンが指定された場合でも、短期開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS3025にて「小当り」でないと判定されたときには(ステップS3025;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS3027)。上記のように、可変表示結果が「大当り」となる場合には、導出され得る最終停止図柄は大当り種別に依らず共通とするとよい。これによって、大当り種別が判別し難くなり、特定演出などによって、KT状態になることへの遊技者の期待感を効果的に煽ることができる。なお、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を複数用意してもよく、この場合には、ステップS3027の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このとき、例えば、可変表示結果通知コマンドなどによって特定される大当り種別に応じて同一の飾り図柄を決定する。
ステップS3023、S3024、S3026、S3027の処理のいずれかを実行した後には、例えば第1変動パターン指定コマンドにより指定された第1変動パターンに応じた第1演出制御パターンを使用パターンとして決定(選択)する(ステップS3030)。例えば、第1変動パターンがPA5−1〜PA5−3であれば、特定演出を実行するための第1演出制御パターンを使用パターンとして決定し、第1変動パターンがPA6−1であれば、特別演出を実行するための第1演出制御パターンを使用パターンとして決定する。
ステップS3030のあと、演出制御用CPU120は、例えば第1変動パターン指定コマンドにより指定された第1変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた第1演出制御プロセスタイマの初期値(第1変動パターンに対応する第1特図変動時間に応じた初期値)を設定する(ステップS3031)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS3032)。このときには、例えばステップS3030にて使用パターンとして決定(設定)された第1演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域5Aに設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、第1演出プロセスフラグの値を第1可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS3033)、第1可変表示開始設定処理を終了する。
図34は、第1可変表示中演出処理として、図32のステップS372にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す第1可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば第1演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、第1変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS3051)。一例として、ステップS3051の処理では、第1演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の第1演出制御プロセスタイマのタイマ値に対応して第1演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間(第1特図変動時間)が経過したと判定すればよい。
ステップS3051にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS3051;No)、現在がリーチ演出(特別演出を含む。)又は特定演出を実行するための演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS3054)。リーチ演出又は特別演出を実行するための実行期間は、図33に示すステップS3030の処理により選択された第1演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。当該実行期間であるときには(ステップS3054;Yes)、リーチ演出又は特定演出を実行するための動作制御を行う(ステップS3055)。例えば、ステップS3030の処理により決定(設定)された第1演出制御パターンから、現在の第1演出制御プロセスタイマのタイマ値に対応した演出制御実行データを読み出す。こうして読み出された演出制御実行データに基づいて作成した各種指令(各種情報信号も含む。)を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上(領域5A)に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて、リーチ演出又は特定演出を実行できればよい。
ステップS3055の後、又は、ステップS3054にてリーチ演出又は特別演出を実行するための演出実行期間でないと判定されたとき(ステップS3054;No)には、例えばステップS3030の処理により選択された第1演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS3056)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS3054、S3055、S3056が繰り返し行われることによって、第1変動パターン指定コマンドにより指定された第1変動パターンに応じた飾り図柄の可変表示やリーチ演出、特定演出などの各種演出が実行されることになる。
ステップS3051にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS3051;Yes)、主基板11から伝送される第1図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS3065)。このとき、第1図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS3065;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、第1図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、第1図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS3065にて第1図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS3065;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)(ステップS371で決定された確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS3066)。このときには、第1当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を第1演出制御プロセスタイマ(RAM122の所定領域に設けられた別のタイマでもよい。)などに設定する(ステップS3067)。そして、第1演出プロセスフラグの値を第1特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS3068)、第1可変表示中演出処理を終了する。
図35は、第2演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す第2演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、第2中止指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS401)。第2中止指定コマンドの受信があった場合(ステップS401;Yes)、第2特図の変動が中止されたので、その旨を報知する表示動作制御を行い(ステップS402)、その後、第2演出プロセスフラグの値を「0」にリセットし(ステップS403)、第2演出制御プロセス処理を終了する。これによって、次回の第2演出制御プロセス処理では、後述の第2表示開始待ち処理が実行されることになり、第2特図ゲームが実行中であることを示す画像の表示(ここでは、「第2特図変動中」の文字の表示、)を開始するか否かを判定などが行われるので、第2特図ゲームに対応した領域5Bへの画像表示も中止されることになる。
ステップS402では、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった表示動作制御を行い所定の画像(ここでは、「第2特図変動中」の文字)を表示していた領域5Bに「中止」の画像を表示する(図51参照)。
第2中止指定コマンドの受信がなかった場合(ステップS401;No)、第2中断フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS404)。第2中断フラグがオン状態である場合には、上述のように第2特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理が一旦中断されているため、中断の旨を一定期間表示する表示動作制御を行い(ステップS405)、第2演出制御プロセス処理を終了する。ステップS405では、例えば、演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった表示動作制御を行い飾り図柄の表示を表示していた領域5Bに「中断中」の画像を表示する(図44参照)。なお、詳しくは後述するが、中断中には、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態に制御されているので、領域5Aには、大当り遊技状態又は小当り遊技状態に対応した画像(例えば、「大当り中!」、「小当り中!」の画像)が表示される。
演出制御用CPU120は、第2中断フラグがオフ状態である場合(ステップS401;No)、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた第2演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である。)に応じて、以下のようなステップS470〜S477の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS470の第2表示開始待ち処理は、第2演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される処理である。この第2表示開始待ち処理は、主基板11からの第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における領域5Bへの第2特図ゲームが実行中であることを示す画像の表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第2変動開始コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の表示を開始すると判定した場合には、第2演出プロセスフラグの値が「1」に更新される。
ステップS471の第2表示開始設定処理は、第2演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。この第2表示開始設定処理は、第2特別図柄表示装置4Aによる第2特図ゲームにおいて第2特別図柄の表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における領域5Bへの第2特図ゲームが実行中であることを示す画像の表示や、その他の各種演出動作を行うために、第2特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像の種類や各種の第2演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。第2表示開始設定処理は、第2演出プロセスフラグの値が「2」に更新されて終了する。
ステップS472の第2表示中演出処理は、第2演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。この第2表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた第2演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS471で決定された第2演出制御パターンから各種の演出制御実行データ(演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値と同じ値の演出制御プロセスタイマ判定値に対応した制御データ)を読み出し、各種の演出制御(第2特図ゲームが実行中であることを示す画像の表示など)を行う。こうした演出制御が行われた後では、例えば第2演出制御パターンから第2特図ゲームが実行中であることを示す画像の表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される第2図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像を表示させる。この画像を表示したときには、第2演出プロセスフラグの値が「3」に更新される。
ステップS473の第2特図当り待ち処理は、第2演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。この第2特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された第2当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、第2当り開始指定コマンドを受信したきに演出プロセスフラグの値を「4」に更新する。また、第2当り開始指定コマンドを受信せずに、第2演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには(第2当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したときには)、第2特図ゲームにおける第2特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、第2演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
ステップS474の第2大入賞口開放時処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。この第2大入賞口開放時処理において、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS473で受信した第2当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであるか、小当り遊技状態の開始を指定するものであるかに応じて、大当り遊技状態又は小当り遊技状態における演出内容に対応した第2演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域(例えば、領域5A)に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、第2特図ゲームが「大当り」又は「小当り」になったことに対応した大当り遊技状態又は小当り遊技状態における各種の演出制御(大当りや小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する演出制御も含む。)を実行する。ステップS474が繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態又は小当り遊技状態中の演出が実行される。また、大入賞口開放時処理では、例えば主基板11からの第2大当り遊技状態終了コマンド又は第2小当り遊技状態終了コマンドを受信したことに対応して、大当り遊技状態又は小当り遊技状態中の演出を終了させ、第2演出制御プロセスフラグの値を第2終了時演出処理に対応した値である「5」に更新する。
ステップS475の第2終了時演出処理は、第2演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理である。この第2終了時演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了などに対応した第2演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域(例えば、領域5A)に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。ステップS375が繰り返し実行されることによって、大当り終了時演出(エンディング演出)や小当り終了時演出が実現する。その後、第2演出制御パターンから終了コードが読み出されるなどして、大当り終了演出を終了させるときには、大当り演出の演出制御を終了し、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新する。
図36は、第2表示開始設定処理として、図35のステップS471にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す第2表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された第2表示結果通知コマンドなどに基づいて、第2特図ゲームにおける可変表示結果を表示するときに領域5Bで表示する、第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像(可変表示結果の表示画像)を、第2表示結果通知コマンドによって示される可変表示結果を示す画像に決定する(ステップS4029)。例えば、第2表示結果通知コマンドによって示される可変表示結果が「大当り」であれば「大当り」の画像、「小当り」であれば「小当り」の画像、「ハズレ」であれば「ハズレ」の画像、を、第2特図ゲームにおける可変表示結果を表示するときに領域5Bで表示する画像として決定する。
ステップS4029の処理を実行した後には、主基板11から伝送され受信した第2変動パターン指定コマンドにより指定された第2変動パターンに応じた第2演出制御パターン(第2変動パターンに対応する第2特図変動時間に対応した長さで「第2特図ゲームが実行中であることを示す画像」を表示するための第2演出制御パターン)を、この後に使用する使用パターンとして、ROM121に予め記憶されて用意された複数パターンのうちから決定する(ステップS4030)。
次に、演出制御用CPU120は、例えば第2変動パターン指定コマンドにより指定された第2変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた第2演出制御プロセスタイマの初期値(第2変動パターンに対応する第2特図変動時間に応じた初期値)を設定する(ステップS4031)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS4032)。このときには、例えばステップS4030にて使用パターンとして決定(設定)された第2演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域5Bに第2特図ゲームが実行中であることを示す画像を表示することを開始させればよい。その後、第2演出プロセスフラグの値を第2表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS4033)、第2表示開始設定処理を終了する。
図37は、第2表示中演出処理として、図35のステップS472にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す第2表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば第2演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、第2変動パターンに対応した第2特図ゲームが実行中であることを示す画像の表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS4051)。一例として、ステップS4051の処理では、第2演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の第2演出制御プロセスタイマのタイマ値に対応して第2演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、表示時間(第2特図変動時間)が経過したと判定すればよい。
ステップS4051にて表示時間が経過していない場合には(ステップS4051;No)、第2特図ゲームが実行中であることを示す画像を表示するためのなどの動作制御を行う(ステップS4056)。ステップS4030の処理により決定(設定)された第2演出制御パターンから、現在の第2演出制御プロセスタイマのタイマ値に対応した演出制御実行データを読み出す。こうして読み出された演出制御実行データに基づいて作成した各種指令(各種情報信号も含む。)を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上(領域B)に所定の演出画像(第2特図ゲームが実行中であることを示す画像)を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて、演出を実行できればよい。ステップS4056のあと、第2可変表示中演出処理を終了する。
ステップS4051にて表示時間が経過した場合には(ステップS4051;Yes)、主基板11から伝送される第2図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS4065)。このとき、第2図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS4065;No)、第2表示中演出処理を終了して待機する。なお、表示時間が経過した後、第2図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、第2図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS4065にて第2図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS4065;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像を表示させる制御を行う(ステップS4066)。このときには、第2当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を第2演出制御プロセスタイマ(RAM122の所定領域に設けられた別のタイマでもよい。)などに設定する(ステップS4067)。そして、第2演出プロセスフラグの値を第2特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS4068)、第2表示中演出処理を終了する。
上記の動作を行うパチンコ遊技機1において行われる遊技の一例を説明する。遊技者が遊技を開始するタイミングでは通常、パチンコ遊技機1は通常状態となっている。このため、第2特図ゲームの期間である第2特図変動時間が非常に長いので、遊技の開始後、遊技者は、特図変動時間が第2特図ゲームよりも短い第1特図ゲームが頻繁に行われるように、遊技球を左打ちし、遊技球を第1始動入賞口に入賞させようとする(なお、意図的又は偶然に右打ちされ、第2始動入賞口への入賞に基づく第2特図ゲームも実行される可能性もある)。第1特図ゲームの実行によって、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」又は「小当り」になったことに基づいて、パチンコ遊技機1が小当り遊技状態又は大当り遊技状態に制御されると、大入賞口は領域2Bに位置しているので、大入賞口を狙うため遊技者は右打ちを行う。
小当り遊技状態終了後は、再び第1特図ゲームを実行させるために左打ちを行う。大当り遊技状態終了後も、通常変動状態や特定演出変動状態が到来する(大当り種別によっては複数回到来する)ために、再度左打ちを行う。なお、通常変動時間の始めは、中間変動実行期間となるが、中間変動時間も通常時ほどではないが長いので、中間変動実行期間であっても、左打ちを行う方がよい。
特定演出変動期間では、特定演出が実行されたり、可変表示結果が「大当り」となる場合には、特別演出が実行されたりする。特定演出の実行によって、演出が単調にならず、KT状態の到来への期待感が煽られる。特に特定演出が実行される期間(第2特図ゲームの回数)によって、その後にKT期間になるか否かが異なるので、演出が単調にならず、KT状態の到来への期待感が煽られる。特別演出が実行され、可変表示結果が「大当り」となった場合には、大当り遊技状態終了後、再度通常変動状態から始まる。特定演出変動期間後には、大当り種別によって、KT状態になったり、非KT状態になったりする。また、大当り遊技状態終了後は、しばらく確変状態になる。
KT状態では、第2特図変動時間が短くなるので、右打ちを行い、第2始動入賞口への入賞の頻度を向上させることによって、第2特図ゲームの実行頻度が向上し、結果的に第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」になる頻度があがる(上述のように第2特図ゲームでは「小当り」になる可能性が高い。図24(A)参照。)。つまり、KT状態では小当り遊技状態になる頻度を高くするために(これによって、遊技者は多くの賞球を獲得し得る。)、遊技者は、このKT状態では右打ちを行う。なお、大入賞口は領域2Bに位置しているので、右打ちによって、第2特図ゲームの開始と、小当り遊技状態における大入賞口への入賞とを狙うことになる。
なお、パチンコ遊技機1の遊技の仕方は、遊技者に依存するので、遊技者は、他の打ち方をして遊技を行っても当然よい。
次に、上記一連の処理によって、画像表示装置5に表示される表示画面を説明する。通常状態や通常確変状態などの期間中や通常変動期間中に実行される第1特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示(リーチ演出なども含む)などは、領域5Aに表示される(図39参照)。なお、通常状態や通常確変状態などの期間中と通常変動期間中とで実行される飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの各種演出は、両期間で共通のものが実行されるようになっており、これによって、通常変動期間と通常状態などとは区別がつきにくくなっている。また、KT期間中には、右打ちを促す画像が領域5Dに表示される(図39参照)。第2特図ゲームの実行に対応して表示される画像(「第2特図変動中」などの第2特図ゲームが実行中であることを示す画像)の表示は、図39のように、領域5Bで行われる。さらに、第2特図ゲームにおける可変表示結果を報知する画像も領域5Bに表示される。つまり、領域5Bでは、第2特図ゲームの実行中に、第2特図ゲームが実行中であることを示す画像(「第2特図変動中」)が表示され、第2特図ゲームにおける可変表示結果の導出表示時に可変表示結果を報知する画像(「大当り」、「小当り」、「ハズレ」)が表示される(図40など参照)。また、領域5Bでは、第2特図ゲームが中止なった場合には、そのことを報知する画像(「中止」)も表示される(図40など参照)。
また、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されているときには、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることを報知したり、盛り上げたりする演出である、大当り遊技状態又は小当り遊技状態における演出が実行される(ステップS373〜S375やステップS473〜S475で実行される演出など)。これら演出で表示される画像は、その大当り遊技状態や小当り遊技状態が、第1特図ゲームでの「大当り」又は「小当り」に基づくものであるか、第2特図ゲームでの「大当り」又は「小当り」に基づくものであるかに係わらず、領域5Aに表示される。
一例として、大当り遊技状態における演出として、領域5Aには、「大当り!」の文字を表示する画像が表示される(図46又は48参照)。図46における画像は、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに基づく大当り遊技状態における表示画像になっている。図46の例では、前記大当り遊技状態に制御されていることによって、第1特図ゲームが中断されており、その旨の画像(「中断中」の画像)が領域5Cに表示されている。図48における画像は、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに基づく大当り遊技状態における表示画像になっている。図48の例では、前記大当り遊技状態に制御されることによって、第2特図ゲームが中止されており、その旨の画像(「中止」の画像)が領域5Bに表示されている。
一例として、小当り遊技状態における演出として、領域5Aには、「小当り!」の文字を表示する画像が表示される(図47参照)。図47における画像は、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」になったことに基づく小当り遊技状態における表示画像になっている。図47の例では、第2特図ゲームの実行中における小当りの発生によって(小当り遊技状態に制御されることによって)、第2特図ゲームが中断されており(図47参照)、その旨の画像(「中断中」の画像)が領域5Bに表示されている。
図41は、特定演出の実行中に表示される基本的な画像の一例を示す図である。特定演出では、2つのキャラクターが戦うバトル演出が実行される。なお、特定演出が実行されるときには、その可変表示の可変表示結果は「ハズレ」か「小当り」になるので、飾り図柄の可変表示は領域5Aの下方の、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて行われる。このときの可変表示は、非リーチとなり、最終的には非リーチ組合せか小当りのチャンス目が確定飾り図柄として導出表示される。なお、このときの可変表示態様はリーチ態様になるようにしてもよい。リーチ態様にする場合には、最終的にはリーチ組合せ(小当りとハズレで異なる組合せとしてもよい。)が確定飾り図柄として導出表示されるようにすればよく、リーチ演出は適宜省略すればよい。
図42は、特定演出がKT報知演出である場合に、このKT報知演出において、演出の結果としてKT期間に突入することを報知するときの画像を示すものである。このときには、確定飾り図柄も導出表示されている(「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5R参照)。ここでは、左の味方キャラクターが右の敵キャラクターに勝ったので、KT期間に突入することになり、このことが報知される。
図43は、特定演出が非KT報知演出である場合に、この非KT報知演出において、演出の結果としてKT期間に突入しないことを報知するときの画像を示すものである。このときには、確定飾り図柄も導出表示されている(「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5R参照)。ここでは、確定飾り図柄が「小当り」の組合せになっている。このため、ここでは一度小当り遊技状態に制御されることになる。ここでは、左の味方キャラクターが右の敵キャラクターに負けたので、KT期間に突入しないことになり、このことが報知される。
なお、特定演出変動期間の最後に実行されるのが第2特図ゲームであった場合には、KT報知演出や非KT報知演出が実行されないので、いきなりKT状態になったり、非KT状態(通常確変状態)になったりすることがある。
図44は、特定演出が特定演出変動期間の最後以外の第1特図ゲームに対応して実行されるものである場合に、当該特定演出が次の特定演出に続くものであることを報知する画像を示すものである。このときには、確定飾り図柄も導出表示されている(「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5R参照)。ここでは、左の味方キャラクターが右の敵キャラクターと引き分けたので、勝負が次の特定演出に持ち越され、特定演出が続行することが報知される。各第1特図ゲームで実行される特定演出は、最後に演出の結果としてKT期間に突入するか否かを報知する1つの特定演出として捉えることができる。
図45は、特別演出が実行されたときの飾り図柄の可変表示などを表す画像を示すものである。ここでの特別演出では、2つのキャラクターが登場する。なお、この態様は、ノーマルリーチやスーパーリーチA及びBなどとは異なるものとするとよい。
なお、第1特図ゲームが実行されていないとき(特に大当り遊技状態や小当り遊技状態でないとき)は、領域5Aに何も表示しないか、所定の画像を表示するようにしてもよい。第2特図ゲームが実行されていないとき(特に大当り遊技状態や小当り遊技状態でないとき)は、領域5Cに何も表示しないか、所定の画像を表示するようにしてもよい。
この実施の形態では、上記の構成によって、遊技媒体(この実施の形態では、遊技球)が第1始動領域(この実施の形態では、第1始動入賞口)に進入したことに基づいて第1識別情報(この実施の形態では、第1特図)の可変表示(この実施の形態では、第1特図ゲーム)を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示部(この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A)と、遊技媒体(この実施の形態では、遊技球)が第2始動領域(この実施の形態では、第2始動入賞口)に進入したことに基づいて第2識別情報(この実施の形態では、第2特図)の可変表示(この実施の形態では、第2特図ゲーム)を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示部(この実施の形態では、第2特別図柄表示装置4B)とを備えるパチンコ遊技機1が構成されていることになる。
そして、この実施の形態では、上記のKT状態によって、所定条件の成立(この実施の形態では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されたこと)に基づいて、第2識別情報の可変表示を実行する頻度を向上させることが実現され、これによって、遊技者にとって有利な所定の有利状態の一例となるKT状態に制御されることが可能になっている。また、上記構成によって、所定の有利状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出(この実施の形態では、バトル演出)を実行することが可能になっている。
そして、この実施の形態では、前記所定条件の成立が第1の所定条件の成立(例えば、大当り遊技状態Bに制御されたことなど)であった場合には、前記可変表示の実行回数(この実施の形態では、第1特図ゲームと第2特図ゲームの合計実行回数)が前記所定条件の成立があってから所定回数(この実施の形態では、7回)に達したとき(この実施の形態では、通常変動期間及び特定演出変動期間が終了したとき)に前記所定の有利状態に制御し、前記所定条件の成立が第2の所定条件の成立(例えば、大当り遊技状態Aに制御されたことなど)であった場合には、前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから前記所定回数に達したときに前記所定の有利状態に制御しないこと(非KT期間)になる(図5参照)。
そして、前記の所定回数の可変表示のうちの少なくとも一部の可変表示を実行するときには(この実施の形態では特定演出変動期間中に)、特定演出を実行可能な特定可変表示を実行する(この実施の形態では、変動パターンPA5−1〜PA5−3にて第1特図ゲームを実行する)ことになる。
この実施の形態では、上記構成などによって、特定演出の実行によって演出が単調になってしまうことを防止でき、遊技の興趣が向上する。特にこの実施の形態のように、特定演出において、最初に所定の有利状態に制御されるか否かをキャラクターのバトルなどによって示唆するような演出を行い、最終的に所定の有利状態に制御されるか否かを報知するので、特に演出が単調になることが防止でき、遊技の興趣が向上する。
なお、特定演出による報知は、100%確実なものでなくてもよい。例えば、特定演出で、所定の有利状態に制御されないことが報知されても、その後に所定の有利状態に制御される場合があってもよい。さらに、逆があってもよい。
特定演出は、例えば、ある所定の演出のあと、最終的に所定の有利状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する演出であることが望ましい。
特定演出は、複数回の特定可変表示に渡って1つの演出として実行されるものであってもよいし、複数回の特定可変表示それぞれで複数回実行されるものであってもよい。
また、この実施の形態を一例とするように、所定回数の可変表示のうち、最後の可変表示又は最後の複数の可変表示、つまり、所定の有利状態になる直前の一又は複数の可変表示を特定可変表示として実行するようにすることで、遊技の興趣を効果的に向上させることができる。
また、この実施の形態では、上記の構成によって、所定回数の可変表示のうちの特定可変表示以外の可変表示では(この実施の形態では、通常変動期間など)、所定の遊技状態に制御されていないときと同じ演出が実行可能な可変表示を実行する(例えば、通常状態と同様に変動パターンPA1−1、PA2−1〜PA2−3、PA3−1〜PA3−3にて第1特図ゲームを実行する)ようになっている。
この実施の形態では、この構成などによって、所定条件の成立後に一度所定の有利状態でない期間(ここでは、通常状態や通常確変状態)が到来することを遊技者が認識し易くなる。
また、この実施の形態では、上記の構成によって、特定可変表示の回数を決定するとともに、特定可変表示の回数を第1の回数(この実施の形態では、2回)に決定する第1の場合(この実施の形態では、「大当りA」及び「大当りB」の場合)と前記特定可変表示の回数を前記第1の回数とは異なる第2の回数(この実施の形態では、3回)に決定する第2の場合(この実施の形態では、「大当りD」及び「大当りE」の場合)とで、前記所定の有利状態に制御される割合が異なるように、特定可変表示の回数を前記第1の回数又は前記第2の回数に決定する(この実施の形態では、特定演出変動期間の実行回数が2回よりも3回の方がその後にKT状態になる割合が高い、図14(B)など参照)ことになる。
この実施の形態では、この構成などによって、遊技者は特定演出が実行される期間を注目するようになるので、遊技の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、上記構成によって、前記第1識別情報の可変表示において所定の図柄を変動させる図柄変動演出を実行し(ここでは、ステップS372にて飾り図柄の可変表示を実行し)、前記図柄変動演出とは異なる態様で前記特定演出(例えば、バトル演出)を実行することになる。
この実施の形態では、この構成などによって、バトル演出などによって演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
この実施の形態では、上記構成によって、第1識別情報の可変表示又は第2識別情報の可変表示の表示結果として予め定められた特定表示結果(この実施の形態では、大当り図柄)が導出表示された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(この実施の形態では、大当り遊技状態)に制御することになり、さらに、特定可変表示において特定表示結果が導出表示される場合に当該特定可変表示にて前記特定演出とは異なる特別演出を実行する特別演出実行手段(例えば、ステップS372にて特別演出を実行することになる。なお、上記では特別演出は、大当り確定用のリーチ演出となっているが、特別演出が実行されたときに大当り確定とならなくてもよい。さらに、特別演出は、可変表示結果が特定表示結果となることを示唆する演出などであればよい。
この実施の形態では、この構成などによって、特別演出によって、演出が多様になり、遊技の興趣が向上する。
この実施の形態では、上記構成によって、前記第1始動領域は、遊技媒体が打ち込まれる領域のうちの第1領域(この実施の形態では、第1領域2A)に設けられ、前記第2始動領域は、遊技媒体が打ち込まれる前記領域のうちの第2領域(この実施の形態では、第2領域2Bなど)に設けられ、前記第1領域に打ち込まれた遊技媒体(この実施の形態では、左打ちされた遊技球)は、前記第2始動領域よりも前記第1始動領域に進入しやすく、前記第2領域に打ち込まれた遊技媒体(この実施の形態では、右打ちされた遊技球)は、前記第1始動領域よりも前記第2始動領域に進入しやすくなっている。そして、前記所定の有利状態に制御しているときの前記第2識別情報の可変表示の実行期間を前記所定の有利状態に制御していない通常時よりも短くすること(この実施の形態では、図7の第2変動パターンなどを参照)で前記所定の有利状態に制御し、前記所定の有利状態が終了してから所定回数分実行される前記第2識別情報の可変表示の実行期間を前記通常時よりも短くする(この実施の形態では、中間変動時間)。
上記構成によれば、例えば、意図しない長時間の第2識別情報の可変表示の実行を少なくすることができ、遊技の興趣が向上する。特に、上記の実施形態のように、中間変動実行期間が始まらないとした場合、大当り終了直後から通常変動状態が始まり、大当り遊技状態終了直後から実行される第2特図ゲーム(つまり、KT状態が終了してから初めて実行される第2特図ゲームなど)では変動パターンPB2−1〜PB2−3が選択されて第2特図変動時間が非常に長くなってしまうことが考えられる。このため、大当り遊技状態終了間際(KT状態終了間際)に右打ちした玉が、遊技者の意図によらず、大当り遊技状態終了後に第2始動入賞口に入賞して、変動パターンPB2−1〜PB2−3によって指定される非常に長い第2特図変動時間での第2特図ゲームの実行が開始されてしまうことがある。この場合、通常変動期間や特定演出変動期間が終わっても、未だ第2特図ゲームの実行が行われて、なかなかKT状態にならない場合(具体的には、KTフラグがオン状態にはなっているが、第2特図ゲームの実行頻度が未だ向上していない場合。以下適宜同じ。)がある。そこで、この実施の形態では、中間変動実行期間を設け、大当り遊技状態終了直後の遊技者の意図しない第2始動入賞口への入賞が発生しても、第2特図ゲームは比較的早く終了するので、第2特図ゲームの実行時間が長くなってKT期間がなかなか到来しないという不都合を解消できる。
なお、この実施の形態では、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの両者において、「大当り」が導出表示され得るが、「大当り」は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームのいずれかでのみ導出表示されるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームの両者において、「小当り」が導出表示されるが、「小当り」は、第2特図ゲームでのみ導出表示されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、上記の構成によって、前記第1可変表示部又は前記第2可変表示部に特定表示結果(この実施の形態では、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(この実施形態では、大当り遊技状態)に制御する特定遊技状態制御手段が実現される。そして、この実施の形態では、大当り遊技状態としての特定遊技状態の有利度(上記実施の形態では、遊技者に付与される遊技価値(上記実施の形態では、賞球など)の大きさの期待度など)が、小当り遊技状態としての所定遊技状態の有利度よりも高くなっているが、両者の有利度を同じとしてもよいし、所定遊技状態の有利度を高くしてもよい。この実施の形態のように、第2識別情報の可変表示結果が所定表示結果になる割合を第1識別情報の可変表示結果が所定表示結果になる割合よりも高くすることによって、所定の有利状態の一態様が実現されている。また、通常時における第1識別情報の可変表示の期間よりも通常時における第2識別情報の可変表示の期間の方が長いことによって、右打ちや左打ちの打ち分けや所定の有利状態の一態様が実現されている。
また、上記の所定回数の可変表示(所定条件の成立があってから所定の有利状態に制御するまでに所定回数実行される可変表示など)は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームのいずれか一方であってもよい。この場合には、所定回数の可変表示のカウント(通常変動状態における特図ゲームの実行回数のカウントや特定演出変動状態における特図ゲームの実行回数のカウント)は、第1特図ゲーム及び第2特図ゲームのいずれか一方に適用すればよい。さらに、中間変動時間は、所定回数の可変表示全てにおいて選択されるものであってもよい。さらに、特定演出は、特定演出変動期間に実行される第1特図ゲームに加えて又は代えて第2特図ゲームの実行中に実行するようにしてもよい。この場合には、例えば、特定演出変動期間中には、第2特図ゲームでも特定演出を実行するための変動パターン(特に、通常状態よりも変動時間が短いとよい。)が選ばれるようにしてもよい。
なお、KT期間中の第2特図変動時間は、複数種類用意され、そのいずれかで第2特図ゲームが実行されるようにしてもよい(例えば、上記実施形態のように、乱数数値を抽出し、テーブルを参照して第2特図変動時間を決定すればよい)。同様に、各遊技状態における第2特図変動時間や第1特図変動時間は、複数種類用意され、そのいずれかを実際の変動時間として選択して、選択した変動時間で特図ゲームを実行するようにしてもよい。このように、第1識別情報や第2識別情報の可変表示の期間は、所定の有利状態にあるとき、所定の有利状態にないとき、又はそれ以外のときそれぞれについて、複数用意され、可変表示を実行するごとなどに選択され、選択された実行期間で、第1識別情報や第2識別情報の可変表示を実行するようにしてもよい。このような場合、例えば、所定の有利状態に制御されているときと制御されていないときとにおける第2識別情報の可変表示の期間などは、例えば、可変表示の期間の平均時間の比較であってもよいし、その全ての種類の期間の比較であってもよいし、最も選択されやすい可変表示の期間の比較であってもよい。なお、他の期間の比較においても同様である。
可変表示の期間の平均時間の比較は、例えば、KT期間において所定回数実行される第2特図ゲームの第2特図変動時間の平均時間(又は、各第2特図変動時間と変動時間の決定割合とで算出される理論値の平均時間であってもよい。)と通常状態や通常確変状態において所定回数実行される第2特図ゲームの第2特図変動時間の平均時間(又は、各第2特図変動時間と変動時間の決定割合とで算出される理論値の平均時間であってもよい。)との比較によって、行われればよい。例えば、KT期間における第2特図変動時間が、通常状態や通常確変状態における第2特図変動時間よりも短いとは、上記平均時間が短いということを含む。
また、全ての種類の期間の比較は、例えば、KT期間において第2特図ゲームの第2特図変動時間として選択(決定)され得る全ての期間と、通常状態や通常確変状態において第2特図ゲームの第2特図変動時間として選択(決定)され得る全ての期間との比較によって、行われればよい。このとき、例えば、一方で選択され得る全ての期間のうちの最も短い期間と他方で選択され得る全ての期間のうちの最も長い期間との比較によって期間の長い短いを比較してもよい。例えば、KT期間における第2特図変動時間が、通常状態や通常確変状態における第2特図変動時間よりも短いとは、KT期間において第2特図変動時間として選択され得る期間のうちもっとも長い期間が、通常状態や通常確変状態において第2特図変動時間として選択され得る期間のうちもっとも短い期間よりも短いことも含む。
また、最も選択されやすい可変表示の期間の比較は、例えば、KT期間において第2特図ゲームの第2特図変動時間として最も選択(決定)されやすい期間(例えば、決定割合が最も高い期間、複数ある場合には、上記と同様の平均時間など)と、通常状態や通常確変状態において第2特図ゲームの第2特図変動時間として最も選択(決定)されやすい期間(例えば、決定割合が最も高い期間、複数ある場合には、上記と同様の平均時間など)との比較によって、行われればよい。例えば、KT期間における第2特図変動時間が、通常状態や通常確変状態における第2特図変動時間よりも短いとは、KT期間において第2特図変動時間として選択され得る期間のうちもっとも選択されやすい期間が、通常状態や通常確変状態において第2特図変動時間として選択され得る期間のうちもっとも選択されやすい期間よりも短いことも含む。
例えば、所定の有利状態に制御しているときの第2識別情報の可変表示の実行期間を所定の有利状態に制御していない通常時よりも短くするとは、第2識別情報の可変表示の実行頻度が向上するように、前記第2識別情報の可変表示の期間を前記所定の有利状態に制御されていないときよりも短くすればよく、上記の比較によって短いと言える場合を含む。
また、この実施の形態では、上記構成によって、所定の有利状態制御されていないときにおける第2識別情報の可変表示の期間(この実施の形態では、非KT状態における第2特図変動時間)は、所定の有利状態に制御されていない通常時における第1識別情報の可変表示の期間(この実施の形態では、非KT状態における第1特図変動時間)よりも短くなっている。これによって、所定の有利状態でないときには、第1識別情報の可変表示の実行が狙われるので、遊技の興趣が向上する。このような「短い」も、上記の比較によって短い場合を含む。
また、この実施の形態では、所定条件の成立(この実施の形態では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されたこと)が成立したときに、第2識別情報の可変表示が実行中であると、第2識別情報の可変表示が中止される(再開はされない。)。これによって、KT状態への移行を第2特図ゲームにおける可変表示が終了するまで長時間待たなければならないという不都合を解消できる。
なお、前記第2識別情報の可変表示を中止する場合、可変表示結果の導出表示は中止後に実行されるようにしてもよい。これは、例えば、上記の実施形態において、CPU103は、中止する第2特図ゲームにおける可変表示結果をRAM102などに保持しておき、第1特別図柄プロセスフラグが「0」に戻った時点で、RAM102に保持した第2特図ゲームにおける可変表示結果を導出表示する処理を行うようにすればよい。なお、このときの可変表示結果が「小当り」又は「大当り」であれば、可変表示の導出表示に基づいて、小当り遊技状態に制御されたり、大当り遊技状態に制御されたりすればよい。これによって、第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」又は「大当り」になるときに、そのことが無効になることが防止される。このように、第2識別情報の可変表示の中止は、可変表示結果の導出表示以外の第2識別情報の変動のみを中止することも含む。
また、上記実施の形態では、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに基づく大当り遊技状態中(つまり、所定条件が成立中)に、第2始動入賞口に遊技球が進入する入賞があっても、第2特別図柄プロセス処理のうちの一部の処理が一旦中断されているので、この入賞に基づく第2特図ゲームの開始は無効化される。このため、第1特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」になったことに基づく大当り遊技状態中に、第2特図ゲームにおける可変表示が開始されて、第2特図ゲームにおける可変表示が終了するまでKT状態への移行を長時間待たなければならないという不都合を解消できる。この一例のように、遊技媒体が第2始動領域に進入したときに、特定遊技状態に制御されているときには、第2識別情報の可変表示が開始されないようにすることで、特定遊技状態中に遊技媒体が第2始動領域に進入したときに第2識別情報の可変表示が開始してしまって当該第2識別情報の可変表示の可変表示が終了するまで、第2識別情報の可変表示の期間を短くすることが出来ないという不都合を解消できる。
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記で説明した構成などについてさらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
(変形例1)
上記所定条件の成立は、小当り遊技状態に制御されたことや、確変状態になったことなどであってもよい。
上記所定条件の成立は、小当り遊技状態に制御されたことや、確変状態になったことなどであってもよい。
(変形例2)
特定演出や特別演出の演出態様(表示する演出画像など)は、上記実施の形態に限られず、適宜変更可能である。また、特定演出での報知は直接の報知以外に、それと思わせるような間接的な報知であってもよい。
特定演出や特別演出の演出態様(表示する演出画像など)は、上記実施の形態に限られず、適宜変更可能である。また、特定演出での報知は直接の報知以外に、それと思わせるような間接的な報知であってもよい。
(変形例3)
上記実施形態では、KT状態は、次回の大当り遊技状態まで継続したが、確変状態と同様に、所謂回数切りとしてもよい。つまり、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうちの少なくとも一方の実行回数が所定回数に達するまでKT状態が続くようにしてもよい。このような回数切りが行われると、KT状態の継続に遊技者が注目するので、遊技の興趣が向上する。
上記実施形態では、KT状態は、次回の大当り遊技状態まで継続したが、確変状態と同様に、所謂回数切りとしてもよい。つまり、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうちの少なくとも一方の実行回数が所定回数に達するまでKT状態が続くようにしてもよい。このような回数切りが行われると、KT状態の継続に遊技者が注目するので、遊技の興趣が向上する。
(変形例4)
上記実施の形態では、KT状態は、大当り遊技状態終了後、すぐに到来しないが、大当り種別などによってはすぐに到来するようにしてもよい。
上記実施の形態では、KT状態は、大当り遊技状態終了後、すぐに到来しないが、大当り種別などによってはすぐに到来するようにしてもよい。
(変形例5)
なお、上記所定の有利状態としてのKT状態は他の態様であってもよい。
なお、上記所定の有利状態としてのKT状態は他の態様であってもよい。
例えば、パチンコ遊技機1は、遊技媒体(例えば、遊技球など)が第1始動領域(例えば、第1始動入賞口など)に進入したことに基づいて第1識別情報(例えば、第1特図など)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示部(例えば、第1特別図柄表示装置4Aなど)と、遊技媒体が第2始動領域(例えば、第2始動入賞口など)に進入したことに基づいて第2識別情報(例えば、第2特図など)の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示部(例えば、第2特別図柄表示装置4Bなど)とを備え、前記第1識別情報の可変表示の実行中に遊技媒体が第2始動領域に進入しても前記第2識別情報の可変表示が開始されない遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であってもよい。
そして、所定の有利状態は、ここでは特に、所定条件(例えば、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されたこと)の成立に基づいて、所定の有利状態になっていない通常時よりも、第1識別情報の可変表示の期間を短くすることにより、第2識別情報の可変表示が開始されやすくすることで、第2識別情報の可変表示を実行する頻度を向上させた状態であり、これによって遊技者にとって有利な状態となる。
このような構成の一例となるパチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6A(第1始動入賞口)、普通入賞球装置6B(第2始動入賞口)、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域2の中央下に形成されており(図49参照)、遊技球の打ち分けによって、何れの入賞口に遊技球を進入させるかを遊技者が調整できないようになっている。また、第2始動入賞口は、第1始動入賞口の下に設けられており、第1始動入賞口の方が第2始動入賞口よりも入賞が生じやすくなっている。また、パチンコ遊技機1では、第1特図ゲームの保留記憶は行うが、第2特図ゲームの保留記憶は行わない。また、第1特図ゲームと第2特図ゲームとは並行して実行されないようになっている。このため、第1特図ゲームの実行中(大当り遊技状態や小当り遊技状態への移行期間なども適宜含む。)などに第2始動入賞口への入賞があっても第2特図ゲームの実行がなされず、この入賞はいわば無効化される(図52参照)。第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示などは、画像表示装置5の共通の表示領域で表示されるようにしてもよい。
KT状態の発生条件は、上記実施の形態などと一緒であればよい(ここでは、大当り遊技状態への移行とする。)。なお、この変形例では、第1特図と第2特図とを入れ換えて適宜考える。後述のように、この変形例の適用を考えた場合、この変形例の第1特図の変動時間が、上記実施形態の第2特図の変動時間と同様に、KT状態において主に短縮されるからである。KT状態では、非KT状態よりも第1特図変動時間が短くなる。通常状態や通常確変状態などでは、第1特図変動時間が長いので(しかも保留記憶もあるので)、第1入賞口への入賞が順調に生じると第1特図ゲームは略絶え間なく実行される。このため、第2始動入賞口への入賞があったとしても第1特図ゲームが実行中となっており第2特図ゲームの実行は無効化される場合が多い(図52参照)。一方で、KT状態では、第1特図変動時間が短いので、保留記憶があっても、第1特図ゲームが実行されない期間が生じやすくなり、第2始動入賞口への入賞がその間にあれば第2特図ゲームが実行されることになる(第2特図ゲームが開始されやすくなる)。さらに、第2特図変動時間は、KT状態においては短く設定されているので、第2特図ゲームの実行頻度はKT状態において向上する(図52参照)。第2特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となる可能性は、上記実施形態などと同様に非常に高くなっている(第1特図よりも高い。)。このため、KT状態では、上記実施形態と同様に小当り遊技状態の発生頻度が向上し、結局遊技者にとって有利な状態となる。このようにこの変形例でのKT状態は、第2特図ゲームの実行頻度が向上し、小当り遊技状態の発生頻度が向上するという点で、上記実施形態などと同様であるので、この変形例に上記で説明した構成などを適用することができる。なお、第1特図ゲームの実行に間に実行されない期間が出来ることによって、第2特図ゲームの実行頻度が向上するのであれば、第1特図変動時間及び第2特図変動時間などは適宜の構成を採用することが可能であり、例えば、第2特図変動時間は、ある程度短ければ、非KT状態とKT状態とで不変であってもよい。
この変形例で使用される変動パターンは、図50に示すようにPD1−1〜PD1−7などがある。PD1−1〜PD1−7は、KT状態や非KT状態(ここでは、特に通常状態(通常確変状態含む。)や通常変動状態)などで使用されるものであり、中間変動実行期間や特定演出変動期間で使用される変動パターンは上記実施形態における変動パターンを使用すればよい(特定演出や特別演出の実行などについても同じ。)。なお、図50の各変動パターンのうち、短縮用の変動パターン以外の変動パターンの特図変動時間は、もっと長いものとしてもよい(特に第1特図ゲームで使用されるものについて。)。また、第1特図ゲームについては別の変動パターンを用意するなどして長いものとしてもよい。)。なお、中間変動実行期間や特定演出変動期間で使用される変動パターンに対応する特図変動時間は、この変形例にあわせて、適宜変更する。例えば、中間変動実行期間に使用される特図変動時間を上記実施形態のものよりも短くする(特に、通常状態や通常確変状態のときに選択される変動パターンの特図変動時間よりも短くする。)。
大当り時の変動パターンの決定では、図51(A)に示す大当り時変動パターン決定テーブル(第1特図ゲーム及び第2特図ゲームで共通)が参照され、リーチ演出を指定する変動パターンPD1−3やPD1−4が実際に使用される変動パターンとして決定される。
第1特図ゲームのハズレ時の変動パターンの決定では、図51(B)〜(D)の第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルが参照される。図51(B)の第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルは、KTフラグがオフ状態などのとき(通常状態(通常確変状態)や通常変動状態のときなど)であって、第1特図ゲームの保留が0〜2のときに参照される。図51(C)の第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルは、、KTフラグがオフ状態などのとき(通常状態(通常確変状態)や通常変動状態のときなど)であって、第1特図ゲームの保留が3〜4のときに参照される。図51(D)の第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルは、KTフラグがオン状態のとき(つまりKT状態のとき)に参照される。
第2特図ゲームのハズレ時の変動パターンの決定では、図51(E)〜(F)の第2特図ハズレ時変動パターン決定テーブルが参照される。図51(E)の第2特図ハズレ時変動パターン決定テーブルは、KTフラグがオフ状態などのとき(通常状態(通常確変状態)や通常変動状態のときなど)に参照される。図51(F)の第2特図ハズレ時変動パターン決定テーブルは、KTフラグがオン状態のときに参照される。
小当り時の変動パターンの決定では、図51(G)〜(H)に示す小当り時変動パターン決定テーブル(第1特図ゲーム及び第2特図ゲームで共通)が参照される。図51(G)の小当り時変動パターン決定テーブルは、KTフラグがオフ状態などのとき(通常状態(通常確変状態)や通常変動状態のときなど)に参照される。図51(H)の小当り時変動パターン決定テーブルは、KTフラグがオン状態のときに参照される。
図51から分かるように、KT状態のハズレ時や小当り時では、第1特図及び第2特図において特変動時間の短い変動パターンPD1−5やPD1−7が選択されやくなっており、通常状態(通常確変状態)や通常変動状態の時や大当り時では、第1特図及び第2特図において特変動時間の長い変動パターンPD1−1〜PD1ー4、PD1−6が選択されるようになっているので、図52や上記で説明した構成が実現される。第1特図ゲームと第2特図ゲームとは、この実施の形態では、並行して実行されないので、第1特図ゲームと第2特図ゲームとでは、共通して対応する飾り図柄の可変表示などの演出が実行される。この場合、第1特図ハズレ時変動パターン決定テーブルや第2特図ハズレ時変動パターン決定テーブルを参照して決定される変動パターンによる可変表示において導出表示される最終停止図柄は、小当り時とハズレ時で異なるようにしてもよい。小当り時の最終停止図柄は、変動パターンが非リーチを指定するのであれば、開放チャンス目となり、変動パターンがリーチを指定するのであれば、所定のリーチ組合せにしてもよい。また、変動パターンは、小当りのときとハズレのときとで同じ変動パターンを使用してもよい。また、KT期間と通常状態(通常確変状態)や通常変動状態時とで、共通の小当り用の変動パターンを使用してもよい。
(変形例6)
なお、通常変動状態を無くして、大当り遊技状態後は、特定演出変動状態を経由してKT状態又は非KT状態になるようにしてもよい。特定演出変動状態では、すべての可変表示にて特定演出が実行されなくてもよい。
なお、通常変動状態を無くして、大当り遊技状態後は、特定演出変動状態を経由してKT状態又は非KT状態になるようにしてもよい。特定演出変動状態では、すべての可変表示にて特定演出が実行されなくてもよい。
(変形例7)
また、確変状態は、次の大当りまで続くものとしてもよい。なお、上記実施形態のように、確変状態について回数切りがあると、遊技者は確変状態の終了にも注目するので、遊技の興趣が向上する。特に、上記実施の形態では、大当りによってKT状態に制御されないこともあるので、一旦KT状態になったあとには、「大当り」が発生しない方が良い場合があり、このパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態になることを期待する従来のパチンコ遊技機とは異なるおもしろさが生じる。
また、確変状態は、次の大当りまで続くものとしてもよい。なお、上記実施形態のように、確変状態について回数切りがあると、遊技者は確変状態の終了にも注目するので、遊技の興趣が向上する。特に、上記実施の形態では、大当りによってKT状態に制御されないこともあるので、一旦KT状態になったあとには、「大当り」が発生しない方が良い場合があり、このパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態になることを期待する従来のパチンコ遊技機とは異なるおもしろさが生じる。
(変形例8)
パチンコ遊技機1は、遊技者に賞球となる遊技球が払い出され、払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であってもよいし、遊技に使用するための得点が付与されて、この得点を使用してパチンコ遊技機1の内部に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われる遊技機であってもよい。すなわち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機(上記パチンコ遊技機1もこのような構成の一例である。)において、所定の遊技に用いられる得点が0でないときに、この得点を使用して遊技機内に封入された遊技媒体を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技媒体の打ち込みに応じて得点が減算され、遊技領域に設けられた入賞領域を遊技媒体が通過(進入)することに応じて得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。こうした遊技機は、得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体の記録情報を読み出す遊技用記録媒体処理手段を備えてもよい。
パチンコ遊技機1は、遊技者に賞球となる遊技球が払い出され、払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であってもよいし、遊技に使用するための得点が付与されて、この得点を使用してパチンコ遊技機1の内部に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われる遊技機であってもよい。すなわち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機(上記パチンコ遊技機1もこのような構成の一例である。)において、所定の遊技に用いられる得点が0でないときに、この得点を使用して遊技機内に封入された遊技媒体を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技媒体の打ち込みに応じて得点が減算され、遊技領域に設けられた入賞領域を遊技媒体が通過(進入)することに応じて得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。こうした遊技機は、得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体の記録情報を読み出す遊技用記録媒体処理手段を備えてもよい。
(変形例9)
なお、特定演出をKT報知演出とするか非KT報知演出とするか他の特定演出とするかは、演出制御基板12側で決定してもよい。この場合、例えば、遊技状態指定コマンドなどによって、特定演出フラグA及びBや種別フラグAからFの状態などを演出制御基板12に指定し、演出制御基板12側で、これから実行する特図ゲームか特定演出変動期間の最後の特図ゲームであるか、KT状態に突入するかなどを判定し、判定結果に基づいて、これから実行する特定演出の種類を決定してもよい。
なお、特定演出をKT報知演出とするか非KT報知演出とするか他の特定演出とするかは、演出制御基板12側で決定してもよい。この場合、例えば、遊技状態指定コマンドなどによって、特定演出フラグA及びBや種別フラグAからFの状態などを演出制御基板12に指定し、演出制御基板12側で、これから実行する特図ゲームか特定演出変動期間の最後の特図ゲームであるか、KT状態に突入するかなどを判定し、判定結果に基づいて、これから実行する特定演出の種類を決定してもよい。
(変形例7)
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例8)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
Claims (1)
- 遊技媒体が第1始動領域に進入したことに基づいて第1識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示部と、遊技媒体が第2始動領域に進入したことに基づいて第2識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示部とを備える遊技機であって、
前記第1識別情報の可変表示の表示結果を当該表示結果の導出前に事前決定する第1事前決定手段と、
前記第1可変表示部を制御して前記第1識別情報の可変表示を実行し前記第1事前決定手段が事前決定した表示結果を導出表示する第1可変表示実行手段と、
前記第2識別情報の可変表示の表示結果を当該表示結果の導出前に事前決定する第2事前決定手段と、
前記第2可変表示部を制御して前記第2識別情報の可変表示を実行し前記第2事前決定手段が事前決定した表示結果を導出表示する第2可変表示実行手段と、
所定条件の成立に基づいて、前記第2可変表示実行手段が前記第2識別情報の可変表示を実行する頻度を向上させることによって、遊技者にとって有利な所定の有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
前記所定の有利状態に制御されるか否かを演出の結果として報知する特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、
前記有利状態制御手段は、前記所定条件の成立が第1の所定条件の成立であった場合には、前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段によって実行される前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから所定回数に達したときに前記所定の有利状態に制御し、前記所定条件の成立が第2の所定条件の成立であった場合には、前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段によって実行される前記可変表示の実行回数が前記所定条件の成立があってから前記所定回数に達したときに前記所定の有利状態に制御せず、
前記第1可変表示実行手段及び/又は前記第2可変表示実行手段は、前記所定回数の可変表示のうちの少なくとも一部の可変表示を実行するときには、前記特定演出実行手段が前記特定演出を実行可能な特定可変表示を実行する、
ことを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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2012
- 2012-09-06 JP JP2012196375A patent/JP2014050531A/ja active Pending
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