JP2014048431A - 光学積層フィルム - Google Patents

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賢治 藤田
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【課題】最表面に配置される、有機ケイ素化合物の加水分解縮合物である酸化ケイ素膜の硬度を向上させた反射防止膜を提供する。
【解決手段】透明基材フィルム上に(A)ハードコート層と、(B)低屈折率層とが積層されている光学積層フィルムにおいて、(B)低屈折率層は4官能アルコキシシランおよびその加水分解物よりなる群から選択される一種以上の縮合物である酸化ケイ素を含む膜であり、(B)低屈折率層は粒径が25〜100nmの中実のコロイダルシリカ粒子を含有する。(B)低屈折率層は、更に中空のコロイダルシリカ粒子を含有することが好ましく、耐スクラッチ試験において垂直力35μN以上且つ水平力−17μN以下の硬度を有することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、たとえば、ディスプレイの最表面に反射防止膜として配置される光学積層フィルムに関する。
液晶表示装置等においては、表示画面の表面が光を反射すると、表示されている画像等が見難くなる。表示画面の反射を解消するための技術としては、表示画面に反射防止膜を積層して反射を抑えるものが公知である。反射防止膜に関する技術は、例えば、特許文献1に記載されている。反射防止膜は、表示画面の最上層に形成されるため、傷がつくことによって表示画像の視認性が損なわれる。このため、反射防止膜には、表面に硬さが要求されるものがある。
表面に硬さが求められる反射防止膜としては、例えば、ハードコート層上に、金属アルコキシドの加水分解物(この場合、金属はSi)、いわゆるゾルゲル層を反射防止層として積層して形成されるものが公知になっている(例えば、特許文献1)。
特開2008−7786号公報
しかしながら、特許文献1のような酸化ケイ素のゾルゲル層でも表面硬度はなお不十分であり、更なる表面硬度の向上が求められていた。本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、表面硬度が高く、傷が付き難い光学積層フィルムを提供することを目的とする。
具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1)透明基材フィルム上の一面側に、少なくとも(A)ハードコート層と、(B)低屈折率層とが積層されている光学積層フィルムであって、
前記(B)低屈折率層は、4官能アルコキシシランおよびその加水分解物よりなる群から選択される一種以上の縮合物である酸化ケイ素を含む膜であり、
前記(B)低屈折率層は、平均粒径が25〜100nmの中実のコロイダルシリカ粒子を含有し、耐スクラッチ試験において垂直力35μN以上且つ水平力−17μN以下の硬度を有する光学積層フィルム。
(2)前記(B)低屈折率層は、更に、中空のコロイダルシリカ粒子を含有する(1)に記載の光学積層フィルム。
(3)前記中実のコロイダルシリカ粒子と前記中空のコロイダルシリカ粒子の含有比率が、質量比で100:10〜100:200である(1)または(2)に記載の光学積層フィルム。
(4)前記(B)低屈折率層中に、光硬化性反応基を分子内に有するアルコキシシラン及びその加水分解物の縮合物を含有する、(1)から(3)のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
(5)前記ハードコート層が、粒子径1nm〜100nmの金属酸化物微粒子を含有する(1)から(4)のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
本発明によれば、表面硬度が高く、傷が付き難い光学積層フィルムを提供することができる。
本発明の光学積層フィルムを用いた反射防止膜の層構成の一例を説明するための図である。 実施例におけるスクラッチ試験の結果を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、光学積層フィルムを、反射防止膜に適用した例について説明する。図1は、本実施形態の反射防止膜を説明するための模式図である。本実施形態の反射防止膜は、透明基材フィルム103上に、ハードコート層102と、低屈折率層101とが積層されている光学積層フィルムである。そして、低屈折率層101が、粒径が25〜100nmのコロイダルシリカ粒子111を含有している。ここで、コロイダルシリカ粒子111は、中実(内部に部材が詰まっている)のコロイダルシリカである。この実施形態においては、低屈折率層101は、中実のコロイダルシリカ粒子111と共に、中空のコロイダルシリカ粒112を含有している。
以下、図1に示した各層について、具体的に説明する。
<透明基材フィルム>
透明基材フィルム103の材質は、特に限定されないが、反射防止フィルムに用いられる一般的な材料を用いることができ、例えば、セルロースアシレート、シクロオレフィンポリマー、アクリレート系ポリマー、又はポリエステルを主体とするものが好ましい。ここで、「主体とする」とは、基材構成成分の中で最も含有割合が高い成分を示すものである。
セルロースアシレートの具体例としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート等が挙げられる。シクロオレフィンポリマーとしては、例えば、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体樹脂等が挙げられ、より具体的には、日本ゼオン(株)製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト(株)製スミライトFS‐1700、JSR(株)製アートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学(株)製アペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製のTopas(環状オレフィン共重合体)、日立化成(株)製 オプトレッツOZ‐1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。アクリレート系ポリマーの具体例としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル‐(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等が挙げられる。ポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。
本発明にあっては、透明基材フィルム103の厚さは、20μm以上300μm以下、好ましくは30μm以上200μm以下である。透明基材フィルムは、その上にハードコート層102を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理の他、アンカー剤又はプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行なってもよい。
<ハードコート層>
ハードコート層102は、アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂を含む膜Aで構成されている。アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂としては特に限定されず、従来公知のものが使用できる。たとえば、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成分とする重合体を用いて形成すればよい。
多官能性モノマーとしては、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールビスβ−(メタ)アクリロイルオキシプロピネート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2,3−ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル[2.2.1]ヘプタン、ポリ1,2−ブタジエンジ(メタ)アクリレート、1,2−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルヘキサン、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、10−デカンジオール(メタ)アクリレート、3,8−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロ[5.2.10]デカン、水素添加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エボキシ変成ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。多官能モノマーは、一種類のみを使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。また、必要で有れば単官能モノマーと併用して共重合させることもできる。
ハードコート層用組成物に前記微粒子が含まれる場合、前記微粒子の含有量は、ハードコート層用組成物の全固形分に対して10〜70質量%含まれることが好ましく、10〜40質量%がより好ましい。前記微粒子の含有量が10質量%未満ではハードコート層に十分な硬度を付与することが難しく、70質量%を超えると、充填率が上がり過ぎ、かえってハードコート層の硬度を低下させてしまう恐れがある。
前記微粒子は無機微粒子でも有機微粒子でも良いが、硬度付与の観点から無機微粒子であることが好ましい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ(SiO)、酸化アルミニウム、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化アンチモン、酸化セリウム等の金属酸化物微粒子、フッ化マグネシウム、フッ化ナトリウム等の金属フッ化物微粒子などが挙げられる。金属微粒子、金属硫化物微粒子、金属窒化物微粒子等を用いても良い。
硬度が高い点からは、シリカ、又は酸化アルミニウムが好ましい。
ハードコート層102の膜厚は1μmから20μmが好ましい。好ましい屈折率は1.45以上1.70以下である。また、ハードコート層102に平均粒子径1nmから100nmの無機微粒子又は有機物微粒子を混合分散させて屈折率を調整してもよく、又、ハードコート層102の表面形状を凹凸にさせてもよい。
<低屈折率層>
低屈折率層101は、上記のハードコート層上に表面処理なしで直接形成され、有機ケイ素化合物の加水分解縮合物である酸化ケイ素膜を主として含む膜で構成される。いわゆる酸化ケイ素のゾルゲル法によって得られる熱硬化型の酸化ケイ素膜である。これにより十分な硬度が得られる。
有機ケイ素化合物は、いわゆる多官能のアルコキシシランであり、なかでも、4官能のアルコキシシランを用いることが膜硬度の点から好ましい。
4官能のアルコキシシランである、Si(OR)(Rはアルキル基)としては、Si(OCH、Si(OC、Si(OC、Si[OCH(CH、Si(OCが挙げられ、これらを単独に、あるいは2種類以上併せて用いてもよい。
なお、3官能以下のアルコキシシランやフッ素置換アルキル基を有するアルコキシシラン、たとえば、CH(CHSi(OCH、CFCF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CHSi(OC、CFCF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF3(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC、CF(CF(CHSi(OC等を併用してもよい。
上記の有機ケイ素化合物を主成分とするコーティング溶液は溶媒で希釈して塗布すればよい。希釈溶媒として用いられるものは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール等のグリコールエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
コーティング溶液は、従来公知のウエットコーティング法(ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法等)によりハードコート層上に塗工される。その後、加熱工程を経て低屈折率層101を形成する。
低屈折率層101の膜厚は10nmから200nmが好ましい。好ましい屈折率は1.30以上1.47以下である。
<コロイダルシリカ粒子>
次に、本発明の特徴である平均粒径が25〜100nmの中実(中空ではないの意味である)のコロイダルシリカ粒子について説明する。本発明においては、中実のコロイダルシリカ粒子によって耐スクラッチ性が大幅に向上する。
コロイダルシリカ粒子の平均粒径は25〜100nmである。25nm未満であると耐スクラッチ性において好ましくなく、100nmを超えると透明性が損なわれるため好ましくない。
このようなコロイダルシリカ粒子は市販品を用いることができ、たとえば日産化学工業社製のIPA−ST−L、IPA−ST、IPA−ST−M、IPA−ST−MS、MA−ST−M、スノーテックスOL、スノーテックスO、MA−ST−L、メタノールシリカゾル、CIKナノテック社製のSIRW30WT%−F12、SIRW30WT%−F11、SIRW30WT%−H05、SIRW30WT%−H07などが例示できる。
低屈折率層中におけるコロイダルシリカ粒子の含有量は、膜中における質量比で10%以上70%以下である。上記範囲とすることで表面が滑らかで耐スクラッチ性に優れている層が得られる。
なお、本発明においては、屈折率の調整のために、更に中空のコロイダルシリカ粒子を膜中における質量比で10%以上60%以下含有することが好ましい。通常、中空のコロイダルシリカ粒子の存在は耐スクラッチ性を低下させるが、本発明においては、中実のコロイダルシリカ粒子と併用することによって耐スクラッチ性の低下を防止することができる。中空のコロイダルシリカ粒子と前記中実のコロイダルシリカ粒子の含有比率が、質量比で100:10〜100:200であることが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
(ハードコート層の形成)
透明基材としてのTACフィルム(厚さ80μm、屈折率1.49)上に下記組成の活性エネルギー線硬化被膜層形成用塗液を塗布し、80℃×60秒オーブンで乾燥し、乾燥後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン、光源Hバルブ)を用いて照射線量200mJ/m2で紫外線照射をおこなうことにより、ハードコート層5μmを形成させた。
・アクリレートモノマー(DPHA:東亞合成社製) 50質量部
・光重合開始剤(イルガキュア184:チバジャパン社製) 5質量部
・溶剤 メチルエチルケトン 45質量部
(低屈折率層の形成)
次に、上記のハードコート層上に、下記実施例及び比較例となる熱硬化被膜層用塗液を塗布し、80℃×60秒オーブンで乾燥することで低屈折率層100nmを形成して反射防止フィルムを作成した。
(製造例1:熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1の調製)
以下の各成分を混合して室温下で攪拌し、熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1を得た。
・テトラエトキシシラン(エチルシリケート28:コルコート社製):52質量部
・イソプロピルアルコール(IPA):12質量部
・イオン交換水:5.5質量部
・2N規定塩酸:0.5質量部
(実施例1:熱硬化被膜層用塗液1の調製)
以下の各成分を混合し低反射層用組成物1を得た。
・製造例1で得られた熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1:10質量部
・中空シリカ(スルーリア1110:日揮触媒化成社製):3質量部
・イソプロピルアルコール(IPA):84質量部
・中実コロイダルシリカ(IPA−ST−L:日産化学工業社製、平均粒径40〜50nm):3質量部
(比較例1:低反射層用組成物2の調製)
以下の各成分を混合し低反射層用組成物2を得た。
・製造例1で得られた熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1:25質量部
・イソプロピルアルコール(IPA):75質量部
(比較例2:低反射層用組成物3の調製)
以下の各成分を混合し低反射層用組成物3を得た。
・製造例1で得られた熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1:22質量部
・中空シリカ(スルーリア1110:日揮触媒化成社製):3質量部
・イソプロピルアルコール(IPA):75質量部
(比較例3:低反射層用組成物4の調製)
以下の各成分を混合し低反射層用組成物4を得た。
・調合例1で得られた熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1:10質量部
・中空シリカ(スルーリア1110:日揮触媒化成社製):3質量部
・中実コロイダルシリカ(IPA−ST−MS:日産化学工業社製、平均粒径17〜23nm):3質量部
・イソプロピルアルコール(IPA):84質量部
(比較例4:低反射層用組成物5の調製)
以下の各成分を混合し低反射層用組成物5を得た。
・調合例1で得られた熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1:10質量部
・中空シリカ(日揮触媒化成社製 スルーリア1110):3質量部
・中実コロイダルシリカ(IPA−ST:日産化学工業社製、平均粒径10〜20nm):3質量部
・イソプロピルアルコール(IPA):84質量部
(比較例5:低反射層用組成物6の調製)
実施例1において、層形成用組成物の予備調製物1のテトラエトキシシランの代わりに、ジメチルジメトキシシランを使用した以外は実施例1と同様にして低反射層用組成物6を得た。
(比較例6:低反射層用組成物7の調製)
比較例1の熱硬化被膜形成用組成物の予備調整物1を活性エネルギー線硬化性バインダー(DPHA:ジペンタエリスリトール ヘキサアクリレート、IPA希釈し固形分10%)に置き換え調製した。
(比較例7:低反射層用組成物8の調製)
特許文献1の実施例1にある低屈折率層の形成を参考にし、低反射層用組成物8を作製した。
〈スクラッチ試験評価〉
上記実施例及び上記比較例により得られた光学フィルムをHYSITRON社製のTI950 TriboIndenterを用いて低反射層の硬度を評価した。測定はサンプル最表面から深さ方向に50nm押し込み、その深さを一定とし30秒間スクラッチ試験を実施し、その際の垂直応力、水平応力を測定した。4回の測定の平均値をもってスクラッチ試験とした。垂直力は数値が大きいほど、水平力は数値が小さいほど硬度が高いと評価する。結果を表1と図2に示した。
なお、図2中のAで示したデータは上記した実施例1で得られた低反射層のデータである。また、Bで示したデータは上記した比較例7で得られた低反射層のデータであり、Cで示したデータは上記した比較例6で得られた低反射層のデータである。
Figure 2014048431
<落差試験評価>
各組合せで得られたサンプルについて、塗工面を上側になるように水平面に対して45度の傾斜角度で配置し、当該サンプルから1mの高さより、中心粒径600〜850μmのカーボンランダム#24を800cm3落下させた。その後、光学フィルムを洗浄し、フィルムの傷つき度合いを目視評価により評価した。その結果を表2に示す。
○:キズなし
△:キズ本数をカウントできる
×:キズ多数
Figure 2014048431
図2、表1、2の結果より、本発明の光学積層フィルムを用いた反射防止膜は、表面硬度が高く、耐スクラッチ性に優れることが理解できる。
本発明の光学積層フィルムを用いた反射防止膜は、電子機器のディスプレイ等の表面に設けられ、光の反射を防ぐことに好適である。
101 低屈折率層
102 ハードコート層
103 透明基材フィルム
111 中実コロイダル粒子
112 中空コロイダル粒子

Claims (5)

  1. 透明基材フィルム上の一面側に、少なくとも(A)ハードコート層と、(B)低屈折率層とが積層されている光学積層フィルムであって、
    前記(B)低屈折率層は、4官能アルコキシシランおよびその加水分解物よりなる群から選択される一種以上の縮合物である酸化ケイ素を含む膜であり、
    前記(B)低屈折率層は、平均粒径が25〜100nmの中実のコロイダルシリカ粒子を含有し、耐スクラッチ試験において垂直力35μN以上且つ水平力−17μN以下の硬度を有する光学積層フィルム。
  2. 前記(B)低屈折率層は、更に、中空のコロイダルシリカ粒子を含有する請求項1に記載の光学積層フィルム。
  3. 前記中実のコロイダルシリカ粒子と前記中空のコロイダルシリカ粒子の含有比率が、質量比で100:10〜100:200である請求項1または請求項2に記載の光学積層フィルム。
  4. 前記(B)低屈折率層中に、光硬化性反応基を分子内に有するアルコキシシラン及びその加水分解物の縮合物を含有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学積層フィルム。
  5. 前記ハードコート層が、粒子径1nm〜100nmの金属酸化物微粒子を含有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
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