以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動するゲート124と、が遊技盤110に配設されている。ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
なお、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選において大当たりに当選する大当たり確率が変動する場合(低確状態(例えば300分の1)から高確状態(例えば30分の1)への変動)がある。また、パチンコ遊技機100は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ123の羽根の開時間が延長されたり、電動チューリップ123の羽根が開く回数が増えたりする場合がある。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、内部抽選および当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153(図2参照)と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を覆って遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板159を備えている。
さらに、枠部材150には、遊技者の動作を検知するためのモーションセンサ171〜176が設けられている。これらのモーションセンサ171〜176はいずれも枠部材150の上半分の部分に設置されており、このうち、モーションセンサ171、175は、斜め方向における物体の存在を検知可能な向きに、モーションセンサ172〜174は、縦方向における物体の存在を検知可能な向きに、モーションセンサ176は、横方向における物体の存在を検知可能な向きに、それぞれ設置されている。なお、モーションセンサ172〜174の検知方向はいずれも縦方向であるが、このうち、モーションセンサ173の検知方向が真下方向であるのに対し、モーションセンサ172、174の検知方向は真下方向から少しずれている。そして、本実施の形態では、このように設置されたモーションセンサ171〜176からの検出信号のパターンによって、透明板159のすぐ手前に存在する物体の位置を特定する。
なお、本実施の形態では、モーションセンサ171〜176を図示する位置に設けているが、これはあくまで一例であり、その他の場所に設けてもよい。すなわち、より一般化して言えば、モーションセンサ171〜176は、パチンコ遊技機100の前方における物体の存在を検出可能ないかなる場所に設けてもよい。また、パチンコ遊技機100に設けるモーションセンサの数は6つには限らず、N個としてよい。ここで、Nは自然数である。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄や普通図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに他の遊技球による入賞があると、その入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作は、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、規定個数(例えば4個)を限度に保留される。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未抽選数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2の(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。演出キー162は、その中央に1つの中央キーを配置し、また、中央キーの周囲に略同一形状の4つの周囲キーを配置して構成されている。遊技者は、4つの周囲キーを操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶことが可能であり、また、中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
前述したように、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部400各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部400に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部400に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部400に指示しない。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(大当たり抽選)の未抽選分の保留個数を限度個数内(例えば4個)で表示する第1特別図柄保留表示器218と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する第2特別図柄保留表示器219と、ゲート124への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する未抽選分の保留個数を限度個数内で表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板250が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部400から取得した払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板250を介してホストコンピュータに送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)と、を備えている。なお、演出制御部300の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161および演出キー162(以下、演出ボタン等と略記)を用いた遊技者からの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。なお、画像/音響制御部310の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROMには、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。画像/音響制御部310のCPUは、ROMに記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
また、画像/音響制御部310のROMには、演出に対する遊技者による動作入力が必要となるタイミングを示すデータが記憶されている。画像/音響制御部310のCPUは、ROMに記憶されたタイミングを示すデータに基づいて、モーションセンサ171〜176を制御するコマンドをランプ制御部320に送る。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、可動役物115の動作、およびモーションセンサ171〜176(図3ではモーションセンサ170と表記)の動作を制御する際の演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMと、を備えている。なお、ランプ制御部320の回路構成については、後段(図27)で詳細に説明する。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。さらに、モーションセンサ171〜176の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROMには、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。ランプ制御部320のCPUは、ROMに記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROMには、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。ランプ制御部320のCPUは、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部400には、払出駆動部411により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部412と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部413と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部414と、が接続されている。そして、払出制御部400は、払出球検出部412、球有り検出部413および満タン検出部414にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
特別図柄抽選部231は、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞した場合に、特別図柄の抽選を行う。
普通図柄抽選部232は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば一定時間経過または一定個数の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数繰り返される。通常、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態が発生する(時短有り)大当たりは長当たりとなり、時短遊技状態が発生しない(時短無し)大当たりは短当たりとなる。
なお、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態が発生する(確変有り)大当たりは「確変大当たり」とも呼ばれ、確変遊技状態が発生しない(確変無し)大当たりは「通常大当たり」とも呼ばれる。また、遊技の態様によっては、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態のみが発生し、時短遊技状態が発生しない(確変有り+時短無し)大当たりは「潜伏確変大当たり」、「突然確変(突確)大当たり」等とも呼ばれる。さらに、「確変大当たり」において、大入賞口125が開状態となるラウンド数に基づき、「15ラウンド(15R)確変大当たり」、「2ラウンド(2R)確変大当たり」等のように区別される場合もある。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば大入賞口125の開閉が所定回数行われる小当たり遊技が行われ、終了した後においても小当たり当選時の遊技状態を継続する当たりである。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が確変遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても確変遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が確率変動も時間短縮もしていない通常の遊技状態(通常遊技状態)である場合には、小当たり遊技の終了後においても通常遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、特別図柄の抽選結果が「大当たり」であった場合に、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。また、「リーチ演出を行うか否か」を判定する。ここでの「リーチ演出」とは、遊技者に大当たりを期待させるための画像表示部114等にて行われる演出である。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
普通図柄制御部237は、普通図柄の抽選が行われた場合に、普通図柄の抽選結果が「当選かはずれであるか」を判定する。また、その抽選結果に応じて普通図柄の変動を制御する。この普通図柄抽選の当選確率は、主に時短遊技状態において行われる、電動チューリップ123の開放による第2始動口122への入賞サポート(いわゆる電チューサポート)がある場合には高くなる。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
図5は、遊技制御部200の主要動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
乱数更新処理(ステップ501)では、遊技制御部200の乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(ステップ502)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(ステップ503)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(ステップ504)としては、大入賞口処理、電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(ステップ505)では、遊技制御部200の賞球処理部240は、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
〔遊技制御部での始動口スイッチ処理〕
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップ602でYes)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U1の値を1加算する(ステップ603)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ604)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたはハズレを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短遊技状態の有無、確変遊技状態の有無、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数、リーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ605)。この事前判定処理は、抽選結果の判定を図柄変動開始時ではなく始動口入賞時に(すなわちステップ605において)行うものであり、画像表示部114での演出に用いるための情報を取得するためのものである。なお、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図6を参照すると、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(ステップ607)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第2始動口122の入賞における未抽選分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップ608)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(ステップ608でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップ608でYes)、次に特別図柄抽選部231は、保留数U2の値を1加算する(ステップ609)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ610)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のステップ604と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数など)が取得される。このとき取得される乱数値は、ステップ501の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、特別図柄抽選部231は、特別図柄の変動表示動作が保留されている(すなわち未抽選の)入賞球(保留球)に対して、抽選結果の予告演出を行うための事前判定処理を行う(ステップ611)。この事前判定処理の内容は、上記のステップ605と同様である。この事前判定処理も、抽選結果の予告演出を行わない遊技機においては、この事前判定処理を省略する場合がある。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
〔遊技制御部でのゲートスイッチ処理〕
図7は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップ702でYes)、次に普通図柄抽選部232は、保留数Gの値を1加算する(ステップ703)。そして、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(ステップ704)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数など)が取得される。その後、保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ705)、ゲートスイッチ処理を終了する。
〔遊技制御部での特別図柄処理〕
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は何らかの当たりによる遊技状態(特別図柄が選択されて停止している状態)であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップ801でYes)。一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未抽選分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(ステップ803)。保留数U2が1以上である場合(ステップ803でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(ステップ804)。一方、保留数U2=0である場合は(ステップ803でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(ステップ805)。保留数U1が1以上である場合(ステップ805でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(ステップ806)。一方、保留数U1=0である場合は(ステップ805でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(ステップ816)。
ステップ804またはステップ806で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(ステップ807)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(ステップ808、809)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図3に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(ステップ810)。そして、この設定内容を示す設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ811)。ステップ811でセットされた変動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
ステップ802で特別図柄変動中と判断された場合(ステップ802でYes)、またはステップ811で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ812)。すなわち、ステップ810で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ809の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ812でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(ステップ812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を停止し(ステップ813)、変動停止コマンドをRAM203にセットする(ステップ814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(ステップ815)。停止中処理の内容については後述する。ステップ814でセットされた変動停止コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりだった場合(ステップ902でYes)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定を行う(ステップ903)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(確変有り+時短有り、確変有り+時短無し、確変無し+時短有り、確変無し+時短無しのいずれか)が決定される。いずれの大当たりとなるかは、図6のステップ604で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちのいずれと一致したかによって決定される(図17(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
ステップ901の乱数判定の結果が小当たりだった場合(ステップ902でNo、ステップ905でYes)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ906)。
ステップ901の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(ステップ902、ステップ905でNo)、次に特別図柄抽選結果判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ907)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
一方、大当たりしなかった場合(ステップ1001でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数の判定を行う(ステップ1003)。リーチ演出を行うか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(c)参照)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図6のステップ604またはステップ610で取得した変動パターン乱数およびステップ1002、1005、1006でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数の判定を行う(ステップ1007)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、特別図柄抽選の結果が、大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か、といった状態の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる場合がある。
この後変動パターン選択部235は、ステップ1007で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(ステップ1008)。ステップ1008でセットされた変動パターンの設定情報は、図8のステップ811でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(ステップ1101でNo)またはステップ1104で時短フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Jの値が0でない場合(ステップ1103でNo)、次に遊技進行制御部236は、RAM203のフラグ設定において確変フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1105)。確変フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変遊技状態であることを識別するためのフラグである。なお、この確変フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、一般に、長当たりの後に行われるような確変および時短が付いた遊技状態であり、確変フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、一般に、短当たりのあとに行われるような確変はしているが時短は付かない遊技状態である。
確変フラグがONである場合(ステップ1105でYes)、遊技進行制御部236は、確変遊技状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(ステップ1106)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(ステップ1107)。そして、抽選回数X=0であれば(ステップ1107でYes)、確変フラグをOFFにする(ステップ1108)。なお、確変フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
確変フラグがOFFであった場合(ステップ1105でNo)またはステップ1108で確変フラグをOFFにした後、あるいは抽選回数Xの値が0でない場合(ステップ1107でNo)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1109)。そして、大当たりだった場合(ステップ1109でYes)、次に遊技進行制御部236は、大当たりの種類が長当たりか否かを判断する(ステップ1110)。
これらの判断は、大当たり判定処理(図9)で設定情報にセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。例えば、後述する図17(b)の図表に示す図柄のうち、通常図柄Aまたは確変図柄Aがセットされている場合は、大当たりの種類が長当たりであると判断される。また、通常図柄B、確変図柄Bまたは潜確図柄がセットされている場合は、大当たりの種類が短当たりであると判断される。したがって、設定情報に通常図柄Aまたは確変図柄Aがセットされているならば、ステップ1109、1110の両方でYesである。通常図柄B、確変図柄Bまたは潜確図柄がセットされているならば、ステップ1109でYes、ステップ1110でNoである。はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、ステップ1109でNoである。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
大当たりの種類が長当たりであった場合(ステップ1110でYes)、遊技進行制御部236は、長当たり遊技フラグをONにする(ステップ1111)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、確率変動の有無を区別していない。確率変動の有無は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(ステップ1110でNo)、遊技進行制御部236は、短当たり遊技フラグをONにする(ステップ1112)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。
ステップ1111またはステップ1112で当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、抽選回数J、Xの値を初期化する(ステップ1113)。すなわち、特別図柄抽選で大当たりした(ステップ1109)のであるから、抽選回数J、Xの値を0に戻して新たに数え直す。また、遊技進行制御部236は、ステップ1101において時短フラグがONであって、ステップ1103において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(ステップ1114)。同様に、ステップ1105において確変フラグがONであって、ステップ1107において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(ステップ1114)。
一方、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(ステップ1109でNo)、次に遊技進行制御部236は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(ステップ1115)。小当たりでなかった場合は(ステップ1115でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
ステップ1113で抽選回数J、Xの値を初期化した後、またステップ1116で小当たり遊技フラグをONにした後、遊技進行制御部236は、オープニング動作を開始する(ステップ1117)。ここで、オープニング動作の内容は、ステップ1111、1112、1116のいずれで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。すなわち、当たり遊技フラグの状態に応じて、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたオープニング動作のいずれかが行われることとなる。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(ステップ1201でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技進行制御部236は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(ステップ1202)、客待ちフラグをONにする(ステップ1203)。ステップ1202でセットされた客待ちコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
補助遊技フラグがONである場合、既に普通図柄が選択されて停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(ステップ1301でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(ステップ1301でNo)、次に普通図柄制御部237は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(ステップ1302)。普通図柄変動中でない場合(ステップ1302でNo)、次に普通図柄制御部237は、普通図柄の未抽選分の保留数G(図7参照)が1以上か判断する(ステップ1303)。保留数G=0である場合は(ステップ1303でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップ1303でYes)、普通図柄制御部237は、保留数Gの値を1減算し(ステップ1304)、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1305)。当選したか否かは、図7のステップ704で取得した当たり乱数の値が当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(ステップ1306)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄制御部237は、普通図柄の変動時間の設定を行う(ステップ1307)。この変動時間は、図11におけるステップ1104、1114、後述の図15におけるステップ1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、ステップ1307による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄制御部237は、ステップ1307の設定内容に基づき、図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(ステップ1308)。
ステップ1308で普通図柄の変動を開始した後、またはステップ1302で普通図柄変動中と判断された場合(ステップ1302でYes)、普通図柄制御部237は、変動時間を経過したか否かを判断する(ステップ1309)。すなわち、ステップ1308で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がステップ1307で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(ステップ1309でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(ステップ1309でYes)、普通図柄制御部237は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(ステップ1310)。そして、普通図柄制御部237は、停止した普通図柄に基づき普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップ1311)。当選したならば(ステップ1311でYes)、補助遊技フラグをONにする(ステップ1312)。一方、抽選にはずれたならば(ステップ1311でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(ステップ1402でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1403)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1403でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(ステップ1403でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動設定を行い(ステップ1404)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(ステップ1405)、大入賞口125の作動ラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(ステップ1406)、大入賞口125を作動開始(開放)する(ステップ1407)。
ステップ1404の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは0.1秒の開放を1回行う。小当たりの場合、例えば、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.1秒の開放を15回行う。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.1秒の開放が15回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
また、別の例としては、長当たりでは、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行い、短当たりでは、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を2回行い、小当たりでは、1ラウンド(1R)作動させ、この1ラウンドで0.9秒の開放を2回行う。この場合も、短当たりでの作動と小当たりでの作動を比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなり、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同様となる。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部238は、ステップ1404で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(ステップ1408)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(ステップ1408でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(ステップ1409)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1409でNo)。一方、開放時間を経過したか(ステップ1408でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(ステップ1409でYes)、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(ステップ1410)。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rがステップ1404で設定された最大値に達したか否かを判断する(ステップ1411)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(ステップ1411でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(ステップ1411でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング動作を開始する(ステップ1412)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このエンディングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(ステップ1414)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(ステップ1417)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(ステップ1417でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(ステップ1417でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、遊技状態設定処理を行った後(ステップ1418)、当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(ステップ1419)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
ステップ1402で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(ステップ1402でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング中か否かを判断する(ステップ1415)。そして、エンディング中であるならば(ステップ1415でYes)、上記ステップ1417以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(ステップ1415でNo)、次に大入賞口動作制御部238は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(ステップ1416)。そして、作動中でないならば(ステップ1416でNo)、上記ステップ1405以降の動作を実行し、作動中であるならば(ステップ1416でYes)、上記ステップ1408以降の動作を実行する。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が小当たりである場合(ステップ1501でYes)、遊技状態(パチンコ遊技機100の内部状態)は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
一方、当たりの種類が確変無し+時短無しの大当たりである場合(ステップ1501でNo、1502でYes、ステップ1503でNo)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグ、確変フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、時短遊技状態にも確変遊技状態にもならない。
当たりの種類が確変有り+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501、1502でNo、ステップ1506でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにし(ステップ1507)、抽選回数Jの初期値を設定する(ステップ1508)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、大入賞口動作制御部238は、確変フラグをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値を設定する(ステップ1510)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短付き確変遊技状態となる。そして、この時短付き確変遊技状態における抽選が10000回行われたならば、時短付き確変遊技状態は終了する。
一方、当たりの種類が確変有り+時短無しの大当たりである場合(ステップ1501、1502、ステップ1506でNo)、大入賞口動作制御部238は、確変フラグのみをONにし(ステップ1509)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(ステップ1510)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短の付かない確変遊技状態となる。そして、この時短無し確変遊技状態における抽選が10000回行われたならば、時短無し確変遊技状態は終了する。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(ステップ1602でNo)、電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(ステップ1603)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(ステップ1604)。ここで、作動パターンは、図11におけるステップ1104、1114、図15におけるステップ1503、1506等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、ステップ1603による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短遊技状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。
ステップ1602で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(ステップ1602でYes)、またはステップ1604で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部239は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(ステップ1605)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1605でNo)。一方、開放時間を経過したならば(ステップ1605でYes)、電動チューリップ動作制御部239は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1606)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図17(a)を参照すると、大当たり乱数は、パチンコ遊技機100の遊技状態が確変のない通常時の大当たりと確変時の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲はいずれも0〜299の300個である。通常時の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また確変時の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、確変時に始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、通常時に特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、確変か否かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
図17(b)を参照すると、大当たり図柄には、通常図柄A、通常図柄B、確変図柄A、確変図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、通常図柄Aおよび通常図柄Bは、確変無しの大当たりであることを表す図柄であり、このうち通常図柄Aは長当たり(時短有り)、通常図柄Bは短当たり(時短無し)をそれぞれ表す。確変図柄Aおよび確変図柄Bは、確変有りの大当たりであることを表す図柄であり、このうち確変図柄Aは長当たり(時短有り)、確変図柄Bは短当たり(時短無し)をそれぞれ表す。潜確図柄は、確変有り+時短無しの大当たりであることを表す図柄である。したがって、確変図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、確変潜伏演出を行う条件とするために確変図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
通常図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Aでの当選(確変無し+時短有り)となる確率は、35/250(=7/50)である。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
確変図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
確変図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として75個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、75/250(=3/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選(確変有り+時短無し)となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
以上のように、図17(b)に示す例では、第1始動口121に入賞した場合の大当たりは、確変有り+時短無しの大当たり(確変図柄B、潜確図柄)となる確率が高く、第2始動口122に入賞した場合の大当たりは、確変有り+時短有りの大当たり(確変図柄A)となる確率が高い。このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短遊技状態が発生していないときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短遊技状態が発生しているときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
これらの乱数値は、所定の初期値から始まって、図5に示す乱数更新処理(ステップ501)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図6)およびゲートスイッチ処理(図7)で取得され、特別図柄処理(図8)や普通図柄処理(図13)で使用される。なお、この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当たり乱数では299)に達した後は再び0に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、これらの情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、一般に、適当なタイミングで各乱数の初期値をランダムに変更する仕組みが導入されている。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、ステップ1802で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図18(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(ステップ1811)。このコマンド受信処理において、演出パターンが選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(ステップ1812)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(ステップ1813)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAMに保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAMにセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが保留数増加コマンドでない場合(ステップ1901でNo)、またはステップ1903の保留数増加コマンドのセット後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(ステップ1904)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(ステップ811)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドでない場合(1901およびステップ1904でNo)、またはステップ1905の演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(ステップ1906)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図8に示した特別図柄処理においてセットされ(ステップ814)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904およびステップ1906でNo)、またはステップ1907の変動演出終了中処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるオープニングを開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(ステップ1908)。このオープニングコマンドは、図11に示した停止中処理においてセットされ(ステップ1118)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904、ステップ1906およびステップ1908でNo)、またはステップ1909の当たり演出選択処理の実行後にコマンドを受信した場合、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり演出におけるエンディングを開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(ステップ1910)。このエンディングコマンドは、図14に示した大入賞口処理においてセットされ(ステップ1413)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(ステップ1901、ステップ1904、ステップ1906、ステップ1908およびステップ1910でNo)、またはステップ1911のエンディング演出選択処理の終了後にコマンドを受信した場合、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(ステップ1912)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図20は、モードフラグの設定例を示す図である。
演出制御部300により演出が行われる場合、特別図柄抽選の抽選結果に応じて設定される動作モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この動作モードは、演出制御部300のRAMにセットされるモードフラグによって決定される。図20に示す例では、AモードからEモードまでの5種類のモードが設定され、各モードに対してモードフラグの値0〜4が割り当てられている。また、Bモードには確変図柄Aの大当たりが、Cモードには通常図柄Aの大当たりが、Dモードには確変図柄Bおよび通常図柄Bの大当たりが、Eモードには潜確図柄の大当たりおよび小当たりが、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。Aモードには何れの当たりも割り当てられていない。さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
図21は、図19の演出選択処理(ステップ1905)の内容を示すフローチャートである。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAMの設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAMに保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される動作モードに基づき、その動作モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROMから読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAMにセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
図22は、図19の変動演出終了中処理(ステップ1907)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAMの設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAMにセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
一方、特別図柄抽選の抽選結果が当たりでない場合(ステップ2203でNo)、次に演出制御部300は、モードフラグの値が0か否かを調べる(ステップ2205)。モードフラグが0でない場合(ステップ2205でNo)、演出制御部300は、パラメータMを1減算し(ステップ2206)、Mの値が0になったか否かを調べる(ステップ2207)。Mの値が0になったならば(ステップ2207でYes)、演出制御部300は、モードフラグを0に設定する(ステップ2208)。
ステップ2205でモードフラグが0であった場合(ステップ2205でYes)、ステップ2207でパラメータMの値が0にならなかった場合(ステップ2207でNo)、またはステップ2208でモードフラグを0に設定した後、あるいはステップ2204でモードフラグを変更した後、演出制御部300は、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAMにセットして、変動演出終了中処理を終了する(ステップ2209)。ここで、図20を参照すると、ステップ2204でモードフラグを変更した場合は、変動演出終了後の動作モードは当たりの種類に応じた動作モードとなる。また、ステップ2205でモードフラグが0であった場合およびステップ2208でモードフラグを0に設定した場合は、変動演出終了後の動作モードはAモードとなる。また、ステップ2207でパラメータMの値が0にならなかった場合は、これまでの動作モードが継続される。
図23は、図19の当たり演出選択処理(ステップ1909)の内容を示すフローチャートである。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、解析結果から得られたオープニング動作の内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROMから読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAMにセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。この当たり演出を、オープニング演出とも呼ぶ。
図24は、図19のエンディング演出選択処理(ステップ1911)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、RAMの設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2402)。次に、演出制御部300は、エンディングコマンドの解析結果から得られたエンディング動作の内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2403)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROMから読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAMにセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2404)。
図25は、図19の客待ちコマンド受信処理(ステップ1912)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAMにおいて計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、RAMに保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(ステップ2504でYesまたはステップ2503でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間に達したか否かを判断する(ステップ2505)。タイムアップしていない場合(ステップ2505でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(ステップ2505でYes)、演出制御部300は、RAMに保持されている計測フラグをOFFにし(ステップ2506)、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAMにセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(ステップ2507)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、演出制御部300のRAMには、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドのいずれかがセットされている。
〔演出制御部による演出ボタン処理〕
図26は、演出ボタン処理(図18(b)のステップ1812)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等の操作があったか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン等が操作されたならば(ステップ2601でYes)、演出制御部300は、演出ボタン等の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAMにセットして演出ボタン処理を終了する(ステップ2602)。
<第1の実施形態>
〔モーションセンサからの検出信号に基づく処理〕
次に、図1に示したモーションセンサ171〜176から出力された検出信号に基づく処理について説明する。まず、その前提として、演出制御ユニットのハードウェア構成とその動作、およびモーションセンサ171〜176の検知範囲とその検出信号のパターンに基づく領域の特定について説明する。
〔演出制御ユニットのハードウェア構成〕
図27は、本実施形態の演出制御ユニットのハードウェア構成を示す図である。
図27に示す演出制御ユニット10は、図3に示した演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320に対応している。図示の例では、演出制御ユニット10は、演出制御基板10aとランプ制御基板10bとを接続して構成される。演出制御基板10aは、図3に示した演出制御部300および画像/音響制御部310の機能を実現する。ランプ制御基板10bは、図3に示したランプ制御部320の機能を実現する。
図27において、演出制御基板10aは、演出制御部300に対応する制御手段として、システムコントローラ(図27ではシスコンCPUと表記、以下、シスコンと呼ぶ)11と、シスコン11用の制御ROM12とを備える。また、演出制御基板10aは、画像/音響制御部310に対応する制御手段として、演出制御CPU13と、演出制御CPU13用の制御ROM14と、VDP(Video Display Processor)15と、CGROM16と、音IC17と、音データRAM18および音データROM19とを備える。さらに、演出制御基板10aは、外部インターフェイスとして、ランプ制御基板I/F20(コネクタ20a)、主制御基板I/F21、LCDI/F22、音声駆動基板I/F23を備える。
演出制御基板10aは、シスコン11と接続され、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)32を備える。
ランプ制御基板10bは、ランプ制御部320に対応する制御手段として、ランプ制御CPU24と、ランプ制御CPU24用の制御ROM25とを備える。また、ランプ制御基板10bは、外部インターフェイスとして、ランプ制御基板I/F20(コネクタ20b)と、電飾I/F26と、電源I/F27とを備える。
演出制御ユニット10において、演出制御基板10aは、図3に示した遊技制御部200の機能を実現する主制御基板(不図示)、LCD28、音声駆動基板29と接続されている。また、ランプ制御基板10bは、電飾基板30およびセンサ基板31と接続されている。ここで、LCD28は、図1および図3に示した画像表示部114を構成する。音声駆動基板29は、図1および図3に示したスピーカ156を構成する。また、音声駆動基板29は、枠ランプ制御信号と枠演出信号を中継する。枠ランプ制御信号は、遊技盤110の外部(枠部材150)に設けられた枠ランプ157の発光を制御するための信号である。枠演出信号は、演出制御基板10aと図1および図3に示した演出ボタン161、演出キー162等との間でやり取りされる信号である。電飾基板30は、ランプ制御基板10bの制御下で、盤ランプ116の発光を制御する。センサ基板31は、図1および図3に示したモーションセンサ171〜176(170)を構成する。ただし、センサ基板31は、物理的に1つの基板である必要はなく、物理的に複数の基板を含むものであってよい。
ランプ制御基板I/F20は、演出制御基板10aとランプ制御基板10bとを接続するインターフェイスであり、演出制御基板10a側のコネクタ20aとランプ制御基板10b側のコネクタ20bとで構成されている。主制御基板I/F21は、演出制御基板10aと上記の主制御基板とを接続するインターフェイス(コネクタ)である。LCDI/F22は、演出制御基板10aとLCD28とを接続するインターフェイス(コネクタ)である。音声駆動基板I/F23は、演出制御基板10aと音声駆動基板29とを接続するインターフェイス(コネクタ)である。電飾I/F26は、ランプ制御基板10bと電飾基板30およびセンサ基板31とを接続するインターフェイス(コネクタ)である。
また、ランプ制御基板10bは、電源I/F27を介して電源に接続されている。そして、電源から電力の供給を受けると共に、ランプ制御基板I/F20を介して演出制御基板10aに電力を供給する。
図27において、演出制御基板10aの制御ROM12には、シスコン11が実行するプログラムが格納されている。制御ROM14には、演出制御CPU13が実行するプログラムが格納されている。CGROM16には、LCD28に表示される画像のデータが格納されている。音データROM19には、音声駆動基板29を介して出力される音声のデータが格納されている。なお、実際の遊技中における音声出力の際には、データの読み出し速度を向上させるために、例えば実行される演出ごとに必要な音データが音データRAM18に読み込まれ、音IC17は音データRAM18から所望の音データを読み出す。ランプ制御基板10bの制御ROM25には、ランプ制御CPU24が実行するプログラムが格納されている。
シスコン11は、制御ROM12に格納されたプログラムを実行することにより、演出制御部300の機能を実現する。演出制御CPU13は、制御ROM14に格納されたプログラムを実行することにより、画像/音響制御部310の機能を実現する。ランプ制御CPU24は、制御ROM25に格納されたプログラムを実行することにより、ランプ制御部320の機能を実現する。
〔演出制御ユニットの動作〕
次に、演出制御ユニット10の動作について説明する。
パチンコ遊技機100において遊技が行われると、主制御基板(遊技制御部200)から演出制御ユニット10の演出制御基板10aへ、遊技状態を示すコマンドが定期的に送信される。演出制御基板10aがこのコマンドを受信すると、まず、シスコン11が、受信コマンドからパチンコ遊技機100の遊技状態の情報を取得し、大当たり遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態等の遊技状態に応じて、実行する遊技演出を設定する。そして、シスコン11(演出制御部300)は、設定した遊技演出の実行を指示するコマンドを演出制御CPU13(画像/音響制御部310)およびランプ制御基板10bのランプ制御CPU24(ランプ制御部320)に送る。
また、シスコン11による遊技演出の設定において、演出ボタン161、演出キー162等を用いた遊技者からの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出を設定する場合もある。演出ボタン161等の操作入力の情報は、枠演出信号として、音声駆動基板29を介して音声駆動基板I/F23から演出制御基板10aに受け付けられ、シスコン11のポートへ入力される。また、枠演出信号は、シスコン11のポートから音声駆動基板I/F23、音声駆動基板29を経て演出ボタン161、演出キー162等へ向かう方向にも送信される。これにより、演出ボタン161、演出キー162等に内蔵されたランプを所定のパターンで点滅させる等の演出制御が行われる。
演出制御CPU13は、シスコン11から受け取ったコマンドに基づいて、演出において画像表示部114に表示させる画像および出力する音声を決定する。そして、VDP15に画像を出力させ、音IC17に音声を出力させる。
VDP15は、演出制御CPU13の指示に基づいて、CGROM16から演出に用いる画像のデータを読み出す。そして、読み出したデータからビットマップ画像等の画像データを生成し、LCDI/F22を介してLCD28へ出力する。
音IC17は、演出制御CPU13の指示に基づいて、音データROM19から演出に用いる音声のデータを音データRAM18へ読み込む。そして、音データRAM18からデータを読み出し、音声駆動基板I/F23を介して音声駆動基板29へ出力する。音声駆動基板29は、演出制御基板10aから受信したデータをアナログ信号に変換してスピーカ156へ送信し、楽曲や効果音、音声等を出力させる。
ランプ制御基板10bのランプ制御CPU24は、シスコン11から受け取ったコマンドに基づいて、演出における盤ランプ116および枠ランプ157の点灯パターンを決定する。そして、盤ランプ116の制御信号を、電飾I/F26を介して電飾基板30へ送信する。電飾基板30は、パチンコ遊技機100の遊技盤110に設けられており、ランプ制御基板10bから受信した制御信号にしたがって盤ランプ116を点灯させる。また、ランプ制御CPU24は、枠ランプ157の制御信号を、ランプ制御基板I/F20、音声駆動基板I/F23、音声駆動基板29を介して出力し、枠ランプ157を点灯させる。
また、ランプ制御CPU24は、演出制御CPU13からシスコン11を介して受け取ったコマンドに基づいて、センサ基板31から電飾I/F26を介して送られたモーションセンサ171〜176からの検出信号を受信し、この検出信号から遊技盤110上の手が翳された座標を示す座標コマンドを生成し、シスコン11を介して座標コマンドを演出制御CPU13に送信する。
図28は、演出制御部300およびランプ制御部320のブロック図である。
演出制御部300は、実行する遊技演出を設定する遊技演出設定部301と、遊技者が動作することに起因する動作入力に応答した動作応答演出を行う動作応答演出部302と、遊技者の動作を入力する方法を遊技者に選択させる入力方法選択部303と、を有している。
遊技演出設定部301は、主制御基板(遊技制御部200)から受信した遊技状態を示すコマンドからパチンコ遊技機100の遊技状態の情報を取得し、大当たり遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態等の遊技状態に応じて、実行する遊技演出を設定する。そして、遊技演出設定部301は、設定した遊技演出の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310(演出制御CPU13)およびランプ制御部320(ランプ制御CPU24)に送る。
動作応答演出部302は、演出ボタン161、演出キー162等の遊技者が直接触れることで操作する操作装置を用いた遊技者からの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出を設定する。また、動作応答演出部302は、モーションセンサ171〜176を用いて検出した遊技者の動作であって、後述する座標コマンド生成部322が生成する座標コマンドに基づいて把握した遊技者の動作に応答した動作応答演出を行う。
入力方法選択部303は、遊技演出に先立って、遊技者の動作を入力する方法を、演出ボタン161、演出キー162等の遊技者が直接触れることで操作する操作装置を用いた入力か、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出させることで行う入力かを、遊技者に選択させる。これについては後で詳述する。
ランプ制御部320は、演出における盤ランプ116および枠ランプ157の点灯パターンを決定する点灯パターン決定部321と、遊技盤110上の手が翳された座標を示す座標コマンドを生成する座標コマンド生成部322と、モーションセンサ171〜176の故障を診断する故障診断部323とを有している。
点灯パターン決定部321は、演出制御部300(シスコン11)から受け取ったコマンドに基づいて、演出における盤ランプ116および枠ランプ157の点灯パターンを決定する。
座標コマンド生成部322は、センサ基板31から電飾I/F26を介して送られたモーションセンサ171〜176からの検出信号を受信し、この検出信号から遊技盤110上の手が翳された座標を示す座標コマンドを生成し、シスコン11を介して座標コマンドを演出制御CPU13に送信する。
故障診断部323は、モーションセンサ171〜176からの検出信号に基づいてモーションセンサ171〜176の故障を診断する。この故障診断部323については後で詳述する。
〔モーションセンサの検知範囲〕
図29は、図1に示したパチンコ遊技機100を正面から見たときのモーションセンサ171〜176の検知範囲を示した図である。
図29に示すように、本実施の形態では、遊技盤110上に3行3列の領域からなる仮想的な領域(以下、「仮想領域」という)を設定している。仮想領域では、左からX列目で上からY行目の領域の座標を(X,Y)とし、座標が(X,Y)である領域を領域(X,Y)と表記することとする(X=1、2、3、Y=1、2、3)。
また、以下では、モーションセンサ171〜176を、それぞれ、「センサS1」、「センサS2」、「センサS3」、「センサS4」、「センサS5」、「センサS6」とも表記する場合もある。
ここで、モーションセンサ171〜176は、いわゆる反射型のモーションセンサであるものとする。すなわち、発光部が光を発光し、受光部がこの光の物体による反射光を受光することにより、物体までの距離を計測する。このようなモーションセンサとしては、反射光の光量に基づいて物体までの距離を計測するものも考えられるが、物体の色等による反射率の違いのために検出精度が良くないことから、本実施の形態では、受光部における反射光の入射角に基づいて物体までの距離を計測するセンサを用いている。具体的には、発光部の赤外LED(Light Emitting Diode)が赤外光を発光し、発光部から少しずれた位置にある受光部の位置検出素子(PSD;Position Sensitive Detector)が反射光を受光する。このとき、位置検出素子上の反射光が入射する位置は、物体までの距離に応じて変化するため、位置検出素子上の入射位置に基づいて、物体までの距離を測定することが可能である。そして、測定した距離が予め設定された有効検出距離(検知可能距離)以下であれば、検出信号としてON信号を出力する。このようなモーションセンサに設定される有効検出距離には種々のものがある。有効検出距離として10cmが設定されたモーションセンサは、10cm以内に物体があればON信号を出力し、有効検出距離として20cmが設定されたモーションセンサは、20cm以内に物体があればON信号を出力し、有効検出距離として30cmが設定されたモーションセンサは、30cm以内に物体があればON信号を出力する。
そこで、本実施の形態では、モーションセンサ171〜176の有効検出距離として、それぞれの設置位置から仮想領域内の検知方向における最も遠い位置までの距離以上の距離を設定する。これにより、仮想領域内の3行3列の領域のうち、モーションセンサ171〜176のそれぞれから延びる太い破線が通過する領域が、モーションセンサ171〜176のそれぞれによる検出範囲となる。
そして、モーションセンサ171〜176から出力される検出信号の組み合わせに応じて、仮想領域における物体が存在する領域を特定する。すなわち、モーションセンサ171〜176のうちのある組み合わせからの検出信号がON信号であった場合に、その組み合わせに含まれるモーションセンサからの太い破線の全てが通過する領域を、仮想領域における物体が存在する領域として特定する。
具体的には、センサS1およびセンサS6からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(1,1)を特定し、センサS4からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(1,2)を特定し、センサS5からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(1,3)を特定する。
また、センサS2、センサS3、センサS4およびセンサS6からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(2,1)を特定し、センサS1、センサS3およびセンサS5からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(2,2)を特定し、センサS3からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(2,3)を特定する。
さらに、センサS5およびセンサS6からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(3,1)を特定し、センサS2からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(3,2)を特定し、センサS1からの検出信号がON信号であり、他のセンサからの検出信号がON信号でなければ、仮想領域内の物体が存在する領域として領域(3,3)を特定する。
なお、本実施の形態では、遊技盤110の前に3行3列の領域を設け、この領域の中から遊技者が手を翳した領域を検知するようにしたが、これはあくまで一例であり、一般的には、M行N列の領域としてよい。ここで、M、Nは自然数である。
図30は、このようなセンサS1〜S6からの検出信号に基づいて領域を特定するための規則を示したものである。具体的には、仮想領域内の各領域に対して、センサS1〜S6のうちのいずれのセンサからの検出信号がON信号であることが、物体が存在する領域としてその領域を特定するための条件であるかを示している。なお、この領域特定情報は、ランプ制御CPU24が利用可能なRAMに記憶しておくとよい。
図示するように、この規則は、座標欄と、S1欄〜S6欄とを含む。座標欄には、各領域の座標が示されている。また、S1欄〜S6欄には、それぞれ、センサS1〜S6からの検出信号がON信号であることが「○」により、センサS1〜S6からの検出信号がON信号でないことが「×」により示されている。
〔ランプ制御CPUによるセンサ処理〕
次に、ランプ制御CPU24の動作を説明する。なお、この動作例では、モーションセンサ171〜176には常に電力が供給されており、物体がそれらの検知範囲内に存在すればいつでも検出信号が出力される状態にあるものとする。
図31は、ランプ制御CPU24によるセンサ処理の内容を示すフローチャートである。
ランプ制御CPU24は、予め設定された周期(10ミリ秒とする)にしたがって定期的にセンサ処理を実行する。また、ランプ制御CPU24は、演出に対する遊技者の動作入力が必要になった時点で演出制御CPU13が送信した座標検出開始コマンドを受信してから、演出に対する遊技者の動作入力が不要になった時点で演出制御CPU13が送信した座標検出終了コマンドを受信するまでの間、モーションセンサ171〜176から検出信号を受信する。そして、予め設定された周期(50ミリ秒とする)に従って定期的に、検出信号に基づいて物体が存在する領域の座標を示す座標コマンドを生成し、これをシスコン11経由で演出制御CPU13に送信する処理を行う。さらに、ここでは、座標コマンドを送信するタイミングを計測するタイマを用意し、モーションセンサ171〜176のいずれかからの検出信号の受信を開始すると、タイマをスタートさせ、モーションセンサ171〜176のいずれかからの検出信号の受信を終了すると、タイマをリセットするものとする。
このセンサ処理において、ランプ制御CPU24は、まず、演出制御CPU13が送信した座標検出開始コマンドをシスコン11から受信したか否かを判断する(ステップ3101)。座標検出開始コマンドを受信した場合(ステップ3101でYes)、ランプ制御CPU24は、RAMにおいて座標検出フラグをONにする(ステップ3102)。座標検出フラグとは、座標検出が必要な演出が行われていることを識別するためのフラグである。
ステップ3102で座標検出フラグをONにした後、または座標検出開始コマンドを受信していない場合(ステップ3101でNo)、ランプ制御CPU24は、RAMに保持されている座標検出フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ3103)。座標検出フラグがOFFであれば(ステップ3103でNo)、座標検出が必要な演出中ではないので、そのまま処理を終了する。
一方、座標検出フラグがONである場合は(ステップ3103でYes)、座標検出が必要な演出中であるので、ランプ制御CPU24は、モーションセンサ171〜176のいずれかから検出信号を受信しているか否かを判断する(ステップ3104)。
モーションセンサ171〜176のいずれかから検出信号を受信している場合(ステップ3104でYes)、ランプ制御CPU24は、座標コマンドを送信するタイミングを計測するタイマのタイマ値Tが0より大きいか否かを判断する(ステップ3105)。タイマ値Tが0より大きくなっていない場合(ステップ3105でNo)、モーションセンサ171〜176のいずれかからの検出信号の受信が開始したところなので、ランプ制御CPU24は、タイマをスタートさせる(ステップ3106)。
ステップ3106でタイマをスタートさせた後、またはタイマ値Tが0より大きくなっている場合(ステップ3105でYes)、ランプ制御CPU24は、モーションセンサ171〜176のいずれかから受信した検出信号をRAMに記憶する(ステップ3107)。そして、RAMに記憶された検出信号に基づいて物体が存在する領域の座標を判定する座標判定処理を実行する(ステップ3108)。座標判定処理の詳細については後述する。
一方、ステップ3104でモーションセンサ171〜176のいずれからも検出信号を受信していないと判断された場合(ステップ3104でNo)、ランプ制御CPU24は、座標コマンドを送信するタイミングを計測するタイマのタイマ値Tが0より大きいか否かを判断する(ステップ3109)。タイマ値Tが0より大きくなっている場合(ステップ3109でYes)、モーションセンサ171〜176のいずれかからの検出信号の受信が終了したところなので、ランプ制御CPU24は、タイマをリセットする(ステップ3110)。
ステップ3108で座標判定処理を実行した後、ステップ3110でタイマをリセットした後、またはタイマ値Tが0より大きくなっていない場合(ステップ3109でNo)、ランプ制御CPU24は、演出制御CPU13が送信した座標検出終了コマンドをシスコン11から受信したか否かを判断する(ステップ3111)。すなわち、座標検出が必要な演出が終了したか否かが判断される。座標検出終了コマンドを受信した場合は(ステップ3111でYes)、座標検出が必要な演出が終了したので、ランプ制御CPU24は、RAMに保持されている座標検出フラグをOFFにして(ステップ3112)、処理を終了する。
一方、座標検出終了コマンドを受信していない場合は(ステップ3111でNo)、座標検出が必要な演出が終了していないので、RAMに保持された座標検出フラグをOFFにすることなく、処理を終了する。
なお、この動作例では、ランプ制御CPU24が、モーションセンサ171〜176を常に発光させて検出信号を受信するようにしたが、これには限らない。例えば、ランプ制御CPU24が、モーションセンサ171〜176を予め設定された周期で発光させて検出信号を受信するようにしてもよい。その場合、ランプ制御CPU24は、モーションセンサ171〜176を、同時に発光させてもよいし、順番に発光させてもよい。
図32は、図31の座標判定処理(ステップ3108)の内容を示すフローチャートである。
この座標判定処理において、ランプ制御CPU24は、まず、タイマ値Tを50で割った余りが0であるか否かを判断する(ステップ3201)。すなわち、タイマ値Tが50ミリ秒の倍数になっているか否かを判断する。これは、50ミリ秒ごとに、検出信号に基づいて座標コマンドを生成して送信するからである。なお、ここでは、ステップ3201を、タイマ値Tを50で割った余りが0であるか否かを判断するものとしたが、厳密には座標判定処理の実行中にタイマ値Tを50で割った余りが0に等しくなるようにするのは難しいので、タイマ値Tを50で割った余りが0になった直後であるか否かを判断するものとしてもよい。
タイマ値Tを50で割った余りが0でない場合は(ステップ3201でNo)、座標コマンドを生成して送信するタイミングではないので、そのまま処理を終了する。
一方、タイマ値Tを50で割った余りが0である場合(ステップ3201でYes)、ランプ制御CPU24は、図31のステップ3107でRAMに記憶しておいた検出信号に基づいて、物体が存在する領域の座標を決定する(ステップ3202)。具体的には、センサS1〜S6のうち、前回の座標コマンド送信からの50ミリ秒の間に検出信号としてON信号を出力したことがRAMに記憶されているセンサの組み合わせが、RAMに記憶された領域特定情報において、ある領域に対して定義されていれば、その領域の座標を、物体が存在する領域の座標に決定する。
次に、ランプ制御CPU24は、RAMにセットされた座標コマンドに座標情報を設定する(ステップ3203)。具体的には、ステップ3202で決定した座標を示す座標情報を座標コマンドに設定する。また、ステップ3202で、センサS1〜S6のうち、前回の座標コマンド送信からの50ミリ秒の間に検出信号としてON信号を出力したことがRAMに記憶されているセンサの組み合わせが、RAMに記憶された領域特定情報において、ある領域に対して定義されていなければ、座標が決定できなかったことを示す座標情報(判定不能)を座標コマンドに設定する。
この後、ランプ制御CPU24は、座標コマンドを、シスコン11を介して演出制御CPU13に送信する(ステップ3204)。そして、RAMに保持された検出信号をクリアして(ステップ3205)、処理を終了する。
〔演出制御CPUによる動作判定処理〕
このように座標コマンドがシスコン11を介して演出制御CPU13に送信されると、演出制御CPU13は、送信された座標コマンドに基づく動作が期待される動作に一致するか否かを判定する動作判定処理を行う。
本実施の形態では、演出制御CPU13による動作判定処理において、図29に示した9個の領域のうちのある領域から別の領域まで手を移動させる動作が行われたか否かを判定するものとする。
図33は、遊技者にこのような動作を促す演出画面の例を示した図である。
画像表示部114は、「手を動かして入力!」というメッセージ1141に加え、手を動かすべき経路および方向を示す画像1142を含む演出画面を表示している。例えば、画像1142を右上から左下へ光らせることにより、手を動かすべき方向を示すとよい。
また、手を動かすべき経路および方向の情報は、動作判定処理を実行するプログラム中に記述しておいてもよいが、本実施の形態では、動作テーブルとしてRAMに記憶しておくものとする。
図34は、このような動作テーブルの内容を示した図である。
この動作テーブルには、手を動かすべき領域の座標が定義座標として保持されている。具体的には、図では、領域(3,1)、領域(2,2)、領域(1,3)の順に手を動かすべきことが定義されている。
図35は、演出制御CPU13による動作判定処理の内容を示すフローチャートである。なお、ここでは、図34の動作テーブルで3つの領域の座標が定義されていることを前提に説明するが、これに限られるものではない。すなわち、期待される動作が、図29に示した9個の領域のうちの1つの領域に手を翳す動作である場合には、図34の動作テーブルで1つの領域の座標を定義しておけばよい。
この動作判定処理において、演出制御CPU13は、まず、演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態が開始したか否かを判断する(ステップ3501)。演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態が開始した場合(ステップ3501でYes)、演出制御CPU13は、動作テーブルの現在着目しているレコードのレコード番号R(図34のNo.)に1を設定する(ステップ3502)。そして、座標検出開始コマンドをランプ制御CPU24に送信する(ステップ3503)。これにより、図32のステップ3201の判断が行われる。また、演出制御CPU13は、RAMにおいて動作待ちフラグをONにする(ステップ3504)。
演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態が開始していない場合(ステップ3501でNo)、演出制御CPU13は、RAMにおいて動作待ちフラグがONになっているか否かを判断する(ステップ3505)。動作待ちフラグがONになっていない場合(ステップ3505でNo)、演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態になく、ランプ制御CPU24から座標コマンドが送られてくることはないので、そのまま処理を終了する。
一方、動作待ちフラグがONになっている場合(ステップ3505でYes)、またはステップ3504で動作待ちフラグがONにされた後、演出制御CPU13は、ランプ制御CPU24から座標コマンドを受信したか否かを判断する(ステップ3506)。
座標コマンドを受信した場合(ステップ3506でYes)、次に、演出制御CPU13は、今回受信した座標コマンドに設定された座標情報が前回受信した座標情報から変化したか否かを判断する(ステップ3507)。前回受信した座標情報は、この動作判定処理の前回の実行時に、後述するステップ3511でRAMに記憶された座標情報である。なお、この動作待ち状態において初めてランプ制御CPU24から座標コマンドを受信した際には、RAMに座標情報が記憶されていないので、今回受信した座標情報は前回受信した座標情報から変化したものと判断される。今回受信した座標情報が前回受信した座標情報から変化した場合(ステップ3507でYes)、これまでとは別の領域が検知されたことになるので、演出制御CPU13は、今回受信した座標情報が動作テーブルのレコード番号Rにおける座標情報と一致するか否かを判断する(ステップ3508)。
今回受信した座標情報が動作テーブルのレコード番号Rにおける座標情報と一致した場合(ステップ3508でYes)、演出制御CPU13は、レコード番号Rを1加算して(ステップ3509)、レコード番号Rが3より大きくなったか否かを判断する(ステップ3510)。
今回受信した座標情報が前回受信した座標情報から変化していない場合(ステップ3507でNo)、またはレコード番号Rが3より大きくなっていない場合は(ステップ3510でNo)、引き続き、受信した座標情報と動作テーブルとの一致を検証する必要があるので、演出制御CPU13は、今回受信した座標情報をRAMに記憶する(ステップ3511)。
ステップ3506で座標コマンドを受信していないと判断された場合(ステップ3506でNo)、またはステップ3511で座標情報をRAMに記憶した後、演出制御CPU13は、演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態が終了したか否かを判断する(ステップ3513)。演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態が終了していない場合(ステップ3513でNo)、引き続き、受信した座標コマンドに基づく処理を行う必要があるので、そのまま処理を終了する。
一方、ステップ3510でレコード番号Rが3を超えた場合は(ステップ3510でYes)、受信した座標情報が動作テーブルの最後の座標情報まで一致し続けたことを意味するので、演出制御CPU13は、ランプ制御CPU24から送られた座標コマンドが期待された遊技者の動作を表すものと判断し、遊技者の動作入力に応答した動作応答演出を開始する(ステップ3512)。
また、ステップ3513で演出に対する遊技者の動作入力の待ち状態が終了したと判断された場合(ステップ3513でYes)、またはステップ3512で動作応答演出を開始した後、あるいは今回受信した座標情報が動作テーブルのレコード番号Rにおける座標情報と一致しなかった場合は(ステップ3508でNo)、受信した座標コマンドに基づく処理をこれ以上行わないので、演出制御CPU13は、座標検出終了コマンドをランプ制御CPU24に送信する(ステップ3514)。これにより、図32のステップ3211の判断が行われる。そして、演出制御CPU13は、動作待ちフラグをOFFにして(ステップ3515)、処理を終了する。
〔演出制御部の入力方法選択部による選択処理〕
演出制御部300の入力方法選択部303は、遊技演出に先立って、遊技者の動作を入力する方法を、演出ボタン161、演出キー162等の遊技者が直接触れることで操作する操作装置を用いた入力か、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出させることで行う入力かを、遊技者に選択可能にする。
入力方法選択部303は、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAMにセットしたとき(ステップ2507)に、画像表示部114(LCD28)に遊技者に選択を促す選択画面を表示させる。つまり、入力方法選択部303は、選択画面の表示を指示するコマンドを画像/音響制御部310(演出制御CPU13)に送る。
図36は、画像表示部114に表示する選択画面の一例を示す図である。
画像表示部114は、「選択してください!」というメッセージ1143に加え、「モーションセンサ」と示されたアイコン1144と、「操作装置」と示されたアイコン1145を表示している。
入力方法選択部303は、演出キー162を介して「モーションセンサ」と示されたアイコン1144が選択された場合には、その旨を遊技演出設定部301および動作応答演出部302に伝える。かかる場合、遊技演出設定部301は、遊技状態に応じて実行する演出を設定する際に(ステップ2104)、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要がある演出を選択して設定する。また、動作応答演出部302は、演出の設定において、モーションセンサ171〜176からの検出信号に基づく遊技者の動作に応じた演出を設定する。
他方、入力方法選択部303は、演出キー162を介して「操作装置」と示されたアイコン1145が選択された場合には、その旨を遊技演出設定部301および動作応答演出部302に伝える。かかる場合、遊技演出設定部301は、遊技状態に応じて実行する演出を設定する際に(ステップ2104)、遊技者が、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を操作する必要がある演出を選択して設定する。また、動作応答演出部302は、演出の設定において、演出ボタン161、演出キー162等を用いた遊技者からの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出を設定する。
なお、アイコン1144またはアイコン1145を選択させるためにモーションセンサ171〜176を用いてもよい。つまり、アイコン1144またはアイコン1145の前方を遊技者が手を翳したことをもってそのアイコンを選択したと認識してもよい。
また、画像表示部114に選択画面を表示しても予め定められた期間内にアイコン1144およびアイコン1145のいずれのアイコンも選択されなかった場合、遊技演出設定部301は、遊技状態に応じて実行する演出を設定する際に(ステップ2104)、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要がある演出を選択して設定するようにする。また、動作応答演出部302は、演出の設定において、モーションセンサ171〜176からの検出信号に基づく遊技者の動作に応じた演出を設定するようにする。
〔ランプ制御CPUによる故障診断処理〕
図37は、ランプ制御CPU24(ランプ制御部320)による故障診断処理の内容を示すフローチャートである。
ランプ制御部320(ランプ制御CPU24)の故障診断部323は、定期的に、モーションセンサ171〜176が故障しているか否かを診断する故障診断処理を実行する。故障診断部323(ランプ制御CPU24)は、図31を用いて述べたセンサ処理を実行するとき以外にも、モーションセンサ171〜176の故障を診断するときには、モーションセンサ171〜176から検出信号を受信する。そして、故障診断部323は、モーションセンサ171〜176を用いる演出が行われていないにも関わらずモーションセンサ171〜176のいずれかが予め定められた期間以上に渡って検出信号としてON信号を出力し続けているときには、検出信号としてON信号を出力し続けているモーションセンサ171〜176が故障していると診断する。これは、モーションセンサ171〜176が有効検出距離以下に物体がないにもかかわらず物体を検知してしまう誤検知をしているおそれがあるからである。
この故障診断処理において、故障診断部323は、まず、座標検出フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ3701)。座標検出フラグは、図31を用いて述べたセンサ処理のステップ3103にてONにされるフラグであり、RAMに保持されている。座標検出フラグがONであれば(ステップ3701でYes)、モーションセンサ171〜176を用いる演出中であるので、そのまま処理を終了する。
一方、座標検出フラグがOFFであれば(ステップ3701でNo)、モーションセンサ171〜176を用いる演出中ではないので、故障診断部323は、モーションセンサ171〜176のいずれかから検出信号としてON信号を受信しているか否かを判断する(ステップ3702)。そして、モーションセンサ171〜176のいずれかから検出信号としてON信号を受信している場合(ステップ3702でYes)、故障診断部323は、故障と判定をする期間を計測するタイマのタイマ値Tが0より大きいか否かを判断する(ステップ3703)。タイマ値Tは、モーションセンサ171〜176それぞれに対応するタイマ値T1〜T6が設けられており、ステップ3702にて検出信号としてON信号を受信していると判断されたモーションセンサ(171〜176のいずれか)に対応するタイマ値(T1〜T6のいずれか)が0より大きくなっていない場合(ステップ3703でNo)、そのモーションセンサ(171〜176のいずれか)からの検出信号の受信が開始したところなので、故障診断部323は、タイマをスタートさせる(ステップ3704)。
ステップ3704でタイマをスタートさせた後、またはタイマ値(T1〜T6のいずれか)が0より大きくなっている場合(ステップ3703でYes)、故障診断部323は、タイマ値(T1〜T6のいずれか)が予め定められた所定期間T0以上であるか否かを判断する(ステップ3705)。そして、タイマ値(T1〜T6のいずれか)が所定期間T0以上である場合(ステップ3705でYes)、モーションセンサ171〜176の内、所定期間T0に渡って検出信号を出力し続けているモーションセンサ(171〜176のいずれか)(所定期間T0以上となったタイマ値Tに対応するモーションセンサ)が故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ3706)。
一方、タイマ値Tが所定期間T0以上ではない場合(ステップ3705でNo)、座標検出フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ3707)。これは上述したステップ3701と同じ処理である。そして、座標検出フラグがONであれば(ステップ3707でYes)、モーションセンサ171〜176を用いる演出中となったので、タイマ値Tをリセットして(ステップ3708)、処理を終了する。他方、座標検出フラグがOFFであれば(ステップ3707でNo)、故障診断を継続するべくステップ3702移行の処理を実行する。
モーションセンサ171〜176のいずれからも検出信号としてON信号を受信していない場合(ステップ3702でNo)、故障診断部323は、タイマ値Tが0より大きいか否かを判断する(ステップ3709)。タイマ値Tが0より大きくなっている場合(ステップ3709でYes)、モーションセンサ171〜176のいずれからも検出信号としてON信号が出力されなくなったのでタイマをリセットする(ステップ3710)。
この故障診断処理を実行することにより、故障診断部323は、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障しているか否かを診断し、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障としていると診断した場合には、どのモーションセンサ(171〜176のいずれか)が故障しているかを演出制御部300(シスコン11)に知らせる。
〔モーションセンサ171〜176のいずれかが故障した場合の演出制御ユニットの動作〕
次に、ランプ制御部320(ランプ制御CPU24)から、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得た場合の演出制御ユニット10の動作について説明する。
演出制御部300(シスコン11)の遊技演出設定部301は、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得た場合、遊技状態に応じて実行する演出を設定する際に(ステップ2104)、全てのモーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のない演出を選択して設定する。例えば、演出制御部300(シスコン11)は、モーションセンサ171〜176以外の、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を遊技者が操作する必要がある演出を選択して設定する。そして、演出制御部300(シスコン11)の遊技演出設定部301は、設定した演出の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310(演出制御CPU13)およびランプ制御部320(ランプ制御CPU24)に送る。また、演出制御部300(シスコン11)の動作応答演出部302は、演出の設定において、演出ボタン161、演出キー162等を用いた遊技者からの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出を設定する。
すなわち、遊技演出に先立って行われる遊技者による動作入力方法の選択の際に、図36に示した選択画面の「モーションセンサ」と示されたアイコン1144が選択されている場合、および画像表示部114に図36に示した選択画面を表示しても予め定められた期間内にいずれのアイコンも選択されなかった場合であって、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得た場合には、演出制御部300は、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある演出から、遊技者が演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を操作する必要がある演出を選択して設定するように切り替える。
かかる場合、画像/音響制御部310(演出制御CPU13)は、演出制御部300(シスコン11)から受け取ったコマンドに基づいて、演出において画像表示部114に表示させる画像および出力する音声を決定する。そして、VDP15に画像を出力させ、音IC17に音声を出力させる。VDP15は、演出制御CPU13の指示に基づいて、CGROM16から演出に用いる画像のデータを読み出す。その際、演出制御部300からの指示により、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある画像は選択しない。
例えば、以下のように構成するとよい。CGROM16に、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある画像のデータを格納する領域と、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要はなく、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を遊技者が操作する必要がある画像のデータを格納する領域とを設ける。そして、VDP15は、演出制御CPU13の指示に基づいて、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を操作する必要がある画像のデータを格納する領域から演出に用いる画像のデータを読み出すようにするとよい。
なお、遊技演出に先立って行われる遊技者による動作入力方法の選択の際に、図36に示した選択画面の「操作装置」と示されたアイコン1145が選択されている場合には、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得ても、演出制御部300は、継続して、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を遊技者が操作する必要がある演出を選択して設定する。
このように構成された第1の実施形態に係るパチンコ遊技機100においては、モーションセンサ171〜176を備えているが、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある演出か、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を遊技者が操作する必要のある演出かを、遊技者が選択することが可能になっている。それゆえ、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある演出を好まない遊技者も楽しませることが可能になっている。
また、モーションセンサ171〜176が故障しているか否かを診断する機能を備えているとともに、演出制御部300は、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある演出を選択して設定している場合に、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している場合には、演出ボタン161、演出キー162等の操作装置を操作する必要のある演出に切り替える。したがって、モーションセンサ171〜176が故障したとしても興趣性が著しく低下することを抑制することが可能となる。
なお、図37を用いて説明した故障診断処理においては、故障診断部323は、モーションセンサ171〜176を用いる演出が行われていないにも関わらずモーションセンサ171〜176のいずれかが予め定められた期間以上に渡って検出信号を出力し続けているときに検出信号を出力し続けているモーションセンサ171〜176が故障していると診断するが、特にかかる態様に限定されない。以下に、故障診断処理の他の実施例について説明する。
<故障診断処理の他の実施例1>
他の実施例1に係る故障診断処理においては、仮想領域のうち関連する領域の誤り率だけ高い場合に、それら関連する領域に存在する物体を検出するモーションセンサ171〜176が故障していると診断する。
例えば、領域(1,1)、領域(2,2)および領域(3,3)の誤り率が高い場合はモーションセンサ171が故障していると診断する。また、領域(2,1)および領域(3,2)の誤り率が高い場合はモーションセンサ172が故障していると診断する。また、領域(2,1)、領域(2,2)および領域(2,3)の誤り率が高い場合はモーションセンサ173が故障していると診断する。また、領域(1,2)および領域(2,1)の誤り率が高い場合はモーションセンサ174が故障していると診断する。また、領域(1,3)、領域(2,2)および領域(3,1)の誤り率が高い場合はモーションセンサ175が故障していると診断する。また、領域(1,1)、領域(2,1)および領域(3,1)の誤り率が高い場合はモーションセンサ176が故障していると診断する。
以下に、領域毎の誤り率を演算する手法について説明する。
図38は、演出制御CPU13による、故障診断処理の他の実施例1に係る動作判定処理の内容を示すフローチャートである。この故障診断処理の他の実施例1に係る動作判定処理におけるステップ3801〜3815の処理は、図35を用いて説明した動作判定処理におけるステップ3501〜3515の処理とそれぞれ同じであるのでそれらの説明は省略する。
演出制御CPU13は、今回受信した座標情報が動作テーブルのレコード番号Rにおける座標情報と一致しなかった場合(ステップ3808でNo)、レコード番号Rにおける座標毎に、その座標においてこれまで一致するかしないかを判断した回数を示すカウンタ値Nを1加算するとともに一致しなかった回数を示すカウンタ値Eを1加算して(ステップ3816)、ステップ3814以降の処理を実行する。例えば、R=1である場合には、レコード番号1の領域(3,1)における、領域(3,1)についてこれまで一致するかしないかを判断した回数を示すカウンタ値Nを1加算する(N←N+1)とともに一致しなかった回数を示すカウンタ値Eを1加算する(E←E+1)。
他方、今回受信した座標情報が動作テーブルのレコード番号Rにおける座標情報と一致した場合(ステップ3808でYes)、レコード番号Rにおける座標毎に、その座標においてこれまで一致するかしないかを判断した回数を示すカウンタ値Nを1加算して(ステップ3817)、ステップ3809以降の処理を実行する。例えば、R=1である場合には、レコード番号1の領域(3,1)における、領域(3,1)についてこれまで一致するかしないかを判断した回数を示すカウンタ値Nを1加算する(N←N+1)。
そして、演出制御CPU13は、故障診断処理として、定期的に仮想領域毎の誤り率(=カウンタ値E/カウンタ値N)を演算し、関連する領域の誤り率だけ他の領域の誤り率に対して相対的に高い場合に、それら関連する領域に存在する物体を検出するモーションセンサ171〜176が故障していると診断する。例えば、領域(1,1)、領域(2,2)および領域(3,3)の誤り率が予め定めた基準誤り率(例えば0.9)よりも高く、他の領域全ての誤り率が基準誤り率よりも低い場合にはモーションセンサ171が故障していると診断する。
なお、モーションセンサ171〜176が故障していると判断できるほどに、関連する領域の誤り率が他の領域の誤り率に対して相対的に高いと判断する手段は任意であり、例えば、関連する領域の誤り率が基準誤り率(例えば0.9)よりも高く、他の領域全ての誤り率が基準下限値(例えば0.5)よりも低い場合に、関連する領域に存在する物体を検出するモーションセンサ171〜176が故障していると診断してもよい。基準誤り率および基準下限値も任意に設定してもよい。
<故障診断処理の他の実施例2>
他の実施例2に係る故障診断処理においては、モーションセンサ171〜176内の3つ以上のセンサが検出信号としてON信号を出力したら物体があると検知される領域(領域(2,1)および領域(2,2))において、3つ以上のセンサの内、特定のセンサだけが検出信号としてON信号を出力していない場合には、その特定のセンサは故障していると診断する。例えば、モーションセンサ171〜176内の4つのセンサが検出信号としてON信号を出力したら物体が存在すると検知される領域(2,1)に関しては、モーションセンサ172、173および174(センサS2、S3およびS4)が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ176(センサS6)が検出信号を出力していない場合にはモーションセンサ176(センサS6)は故障していると診断する。また、モーションセンサ172、173および176が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ174が検出信号としてON信号を出力していない場合にはモーションセンサ174は故障していると診断する。また、モーションセンサ172、174および176が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ173が検出信号としてON信号を出力していない場合にはモーションセンサ173は故障していると診断する。また、モーションセンサ173、174および176が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ172が検出信号としてON信号を出力していない場合にはモーションセンサ172は故障していると診断する。
また、例えば、モーションセンサ171〜176内の3つのセンサが検出信号としてON信号を出力したら物体が存在すると検知される領域(2,2)に関しては、モーションセンサ171および173が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ175が検出信号としてON信号を出力していない場合にはモーションセンサ175は故障していると診断する。また、モーションセンサ171および175が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ173が検出信号としてON信号を出力していない場合にはモーションセンサ173は故障していると診断する。また、モーションセンサ173および175が検出信号としてON信号を出力しているのにモーションセンサ171が検出信号としてON信号を出力していない場合にはモーションセンサ171は故障していると診断する。
図39は、ランプ制御CPU24による、故障診断処理の他の実施例2に係る、図31の座標判定処理(ステップ3108)の内容を示すフローチャートである。
この座標判定処理において、ランプ制御CPU24は、まず、タイマ値Tを50で割った余りが0であるか否かを判断する(ステップ3901)。すなわち、タイマ値Tが50ミリ秒の倍数になっているか否かを判断する。これは、50ミリ秒ごとに、検出信号に基づいて座標コマンドを生成して送信するからである。なお、ここでは、ステップ3901を、タイマ値Tを50で割った余りが0であるか否かを判断するものとしたが、厳密には座標判定処理の実行中にタイマ値Tを50で割った余りが0に等しくなるようにするのは難しいので、タイマ値Tを50で割った余りが0になった直後であるか否かを判断するものとしてもよい。
タイマ値Tを50で割った余りが0でない場合は(ステップ3901でNo)、座標コマンドを生成して送信するタイミングではないので、そのまま処理を終了する。
一方、タイマ値Tを50で割った余りが0である場合(ステップ3901でYes)、ランプ制御CPU24は、図31のステップ3007でRAMに記憶しておいた検出信号に基づいて、モーションセンサ171〜176のうち、前回の座標コマンド送信からの50ミリ秒の間に検出信号としてON信号を出力したことがRAMに記憶されているセンサの組み合わせが、RAMに記憶された領域特定情報において、ある領域に対して定義されているか否かを判断する(ステップ3902)。そして、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがある領域に対して定義されていれば(ステップ3902でYes)、その領域の座標を、物体が存在する領域の座標に決定する(ステップ3903)。次に、ランプ制御CPU24は、RAMにセットされた座標コマンドに座標情報を設定する(ステップ3904)。具体的には、ステップ3903で決定した座標を示す座標情報を座標コマンドに設定する。
他方、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがある領域に対して定義されていない場合(ステップ3902でNo)、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障しているか否かを診断する故障診断処理を実行する(ステップ3905)。故障診断処理の詳細については後述する。その後、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがある領域に対して定義されていないので、座標が決定できなかったことを示す座標情報(判定不能)を座標コマンドに設定する(ステップ3906)。
ステップ3904でRAMにセットされた座標コマンドに座標情報を設定した後、またはステップ3906で座標が決定できなかったことを示す座標情報(判定不能)を座標コマンドに設定した後、ランプ制御CPU24は、座標コマンドを、シスコン11を介して演出制御CPU13に送信する(ステップ3907)。そして、RAMに保持された検出信号をクリアして(ステップ3908)、処理を終了する。
図40は、ランプ制御CPU24による、故障診断処理の他の実施例2に係る、図39の故障診断処理(ステップ3905)の内容を示すフローチャートである。
前回の座標コマンド送信からの50ミリ秒の間に検出信号としてON信号を出力したことがRAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS2、S3およびS4であるか否かを判断する(ステップ4001)。そして、センサS2、S3およびS4であれば(ステップ4001でYes)、センサS6は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4002)。
一方、センサS2、S3およびS4でなければ(ステップ4001でNo)、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS2、S3およびS6であるか否かを判断する(ステップ4003)。そして、センサS2、S3およびS6であれば(ステップ4003でYes)、センサS4は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4004)。
一方、センサS2、S3およびS6でなければ(ステップ4003でNo)、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS2、S4およびS6であるか否かを判断する(ステップ4005)。そして、センサS2、S4およびS6であれば(ステップ4005でYes)、センサS3は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4006)。
一方、センサS2、S4およびS6でなければ(ステップ4005でNo)、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS3、S4およびS6であるか否かを判断する(ステップ4007)。そして、センサS3、S4およびS6であれば(ステップ4007でYes)、センサS2は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4008)。
一方、センサS3、S4およびS6でなければ(ステップ4007でNo)、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS1およびS3であるか否かを判断する(ステップ4009)。そして、センサS1およびS3であれば(ステップ4009でYes)、センサS5は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4010)。
一方、センサS1およびS3でなければ(ステップ4009でNo)、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS1およびS5であるか否かを判断する(ステップ4011)。そして、センサS1およびS5であれば(ステップ4011でYes)、センサS3は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4012)。
一方、センサS1およびS5でなければ(ステップ4011でNo)、RAMに記憶されているセンサの組み合わせがセンサS3およびS5であるか否かを判断する(ステップ4013)。そして、センサS3およびS5であれば(ステップ4013でYes)、センサS1は故障していると診断し、その旨を演出制御部300(シスコン11)に送信する(ステップ4014)。他方、センサS3およびS5でなければ(ステップ4013でNo)、処理を終了する。
<第2の実施形態>
第1の実施形態に係るパチンコ遊技機100においては、演出制御部300(シスコン11)は、モーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のある演出を選択して設定するようにしている場合に、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得た場合、全てのモーションセンサ171〜176を用いて遊技者の動作を検出する必要のない演出を選択して設定するのに対して、第2の実施形態に係るパチンコ遊技機100は以下の点が異なる。すなわち、演出制御部300(シスコン11)は、遊技演出に先立って行われる遊技者による動作入力方法の選択の際に、図36に示した選択画面の「モーションセンサ」と示されたアイコン1144が選択されている場合、および画像表示部114に図36に示した選択画面を表示しても予め定められた期間内にいずれのアイコンも選択されなかった場合であって、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得た場合、遊技状態に応じて実行する演出を設定する際に(ステップ2104)、故障したモーションセンサ(171〜176のいずれか)を用いて遊技者の動作を検出する必要のない演出を選択して設定する。
より具体的には、演出制御部300(シスコン11)の遊技演出設定部301は、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している旨の情報を得た場合、遊技状態に応じて実行する演出を設定する際に(ステップ2104)、故障したモーションセンサ(171〜176のいずれか)を用いて遊技者の動作を検出する必要のない演出を選択して設定する。そして、演出制御部300(シスコン11)は、設定した演出の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310(演出制御CPU13)およびランプ制御部320(ランプ制御CPU24)に送る。また、演出制御部300(シスコン11)の動作応答演出部302は、演出の設定において、故障していないモーションセンサ171〜176からの検出信号に基づく遊技者の動作に応じた演出を設定する。
画像/音響制御部310(演出制御CPU13)は、演出制御部300(シスコン11)から受け取ったコマンドに基づいて、演出において画像表示部114に表示させる画像および出力する音声を決定する。そして、VDP15に画像を出力させ、音IC17に音声を出力させる。VDP15は、演出制御CPU13の指示に基づいて、CGROM16から演出に用いる画像のデータを読み出す。その際、演出制御部300からの指示により、故障したモーションセンサ(171〜176のいずれか)を用いる必要のある画像は選択しない。
より具体的には、演出制御部300(シスコン11)は、モーションセンサ171が故障した場合には、遊技者が手を動かす動作のうち、仮想領域内の領域(1,1)、領域(2,2)および領域(3,3)のいずれかの領域を通すことを期待する演出を選択しないようにする。また、仮想領域内の領域(1,1)、領域(2,2)および領域(3,3)のいずれかの領域に手を翳す動作を期待する演出を選択しないようにする。また、モーションセンサ172が故障した場合には、遊技者が手を動かす動作のうち、仮想領域内の領域(2,1)または領域(3,2)を通すことを期待する演出を選択しないようにする。また、仮想領域内の領域(2,1)または領域(3,2)に手を翳す動作を期待する演出を選択しないようにする。また、モーションセンサ173が故障した場合には、遊技者が手を動かす動作のうち、仮想領域内の領域(2,1)、領域(2,2)および領域(2,3)のいずれかの領域を通すことを期待する演出を選択しないようにする。また、仮想領域内の領域(2,1)、領域(2,2)および領域(2,3)のいずれかの領域に手を翳す動作を期待する演出を選択しないようにする。また、モーションセンサ174が故障した場合には、遊技者が手を動かす動作のうち、仮想領域内の領域(2,1)または領域(1,2)を通すことを期待する演出を選択しないようにする。また、仮想領域内の領域(2,1)または領域(1,2)に手を翳す動作を期待する演出を選択しないようにする。また、モーションセンサ175が故障した場合には、遊技者が手を動かす動作のうち、仮想領域内の領域(3,1)、領域(2,2)および領域(1,3)のいずれかの領域を通すことを期待する演出を選択しないようにする。また、仮想領域内の領域(3,1)、領域(2,2)および領域(1,3)のいずれかの領域に手を翳す動作を期待する演出を選択しないようにする。また、モーションセンサ176が故障した場合には、遊技者が手を動かす動作のうち、仮想領域内の領域(3,1)、領域(2,1)および領域(1,1)のいずれかの領域を通すことを期待する演出を選択しないようにする。また、仮想領域内の領域(3,1)、領域(2,1)および領域(1,1)のいずれかの領域に手を翳す動作を期待する演出を選択しないようにする。
ただし、仮想領域のうち、モーションセンサ171〜176内の3つ以上のセンサが検知したら物体があると検知される領域においては、少なくとも2つのセンサが検知したら物体があると検知するようにしてもよい。例えば、モーションセンサ171が故障した場合であっても、モーションセンサ173およびモーションセンサ175からの検出信号がON信号である場合には領域(2,2)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,2)を通すことを期待する演出や、領域(2,2)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。また、モーションセンサ172が故障した場合であっても、モーションセンサ173、174および176内の少なくとも2つのセンサからの検出信号がON信号である場合には領域(2,1)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,1)を通すことを期待する演出や、領域(2,1)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。また、モーションセンサ173が故障した場合であっても、モーションセンサ172、174および176内の少なくとも2つのセンサからの検出信号がON信号である場合には領域(2,1)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,1)を通すことを期待する演出や、領域(2,1)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。また、モーションセンサ173が故障した場合であっても、モーションセンサ171およびモーションセンサ175からの検出信号がON信号である場合には領域(2,2)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,2)を通すことを期待する演出や、領域(2,2)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。また、モーションセンサ174が故障した場合であっても、モーションセンサ172、173および176内の少なくとも2つのセンサからの検出信号がON信号である場合には領域(2,1)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,1)を通すことを期待する演出や、領域(2,1)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。また、モーションセンサ175が故障した場合であっても、モーションセンサ171およびモーションセンサ173からの検出信号がON信号である場合には領域(2,2)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,2)を通すことを期待する演出や、領域(2,2)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。また、モーションセンサ176が故障した場合であっても、モーションセンサ172、173および174内の少なくとも2つのセンサからの検出信号がON信号である場合には領域(2,1)に物体が存在すると特定するようにする。そして、遊技者が手を動かす動作のうち、領域(2,1)を通すことを期待する演出や、領域(2,1)に手を翳す動作を期待する演出を選択するようにしてもよい。
このように構成された第2の実施形態に係るパチンコ遊技機100においては、モーションセンサ171〜176のいずれかが故障している場合には、故障しているモーションセンサ(171〜176のいずれか)を用いて遊技者の動作を検出する必要のない演出が行われる。したがって、モーションセンサ171〜176が故障したとしても興趣性が著しく低下することを抑制することが可能となる。また、モーションセンサ171〜176が故障したとしても、遊技者に、モーションセンサ171〜176が故障していることを把握し難くすることが可能となる。
なお、上述した第1および第2の実施形態において、演出制御部300がモーションセンサ171〜176のいずれかが故障していることを把握した場合には、例えば画像表示部114にその旨を表示する等してホールの従業員に報知するとよい。報知するタイミングとしては、例えば、パチンコ遊技機100を次回起動するときや、客待ち演出を行うための客待ち演出コマンドをRAMにセットしたとき(ステップ2507)などを例示することができる。
また、上述した第1および第2の実施形態においては、遊技者が直接触れることで操作する操作装置として演出ボタン161、演出キー162を例示したが特にこれらの装置に限定されない。ジョイスティックやタッチパネルでもよい。
また、上述した第1および第2の実施形態において、遊技盤110の前に3行3列の領域を設け、この領域の中から遊技者が手を翳した領域を検知するようにしたが、これはあくまで一例であり、一般的には、M行N列の領域としてよい。ここで、M、Nのうち、一方は1以上の整数であり、他方は2以上の整数である。
また、上述した第1および第2の実施形態では、ランプ制御CPU24が、モーションセンサ171〜176からの検出信号に基づいて座標信号を算出し、この座標信号を演出制御CPU13に送信し、演出制御CPU13が、座標信号に基づいて遊技者の動作を判定するようにしたが、これには限らない。例えば、ランプ制御CPU24が、モーションセンサ171〜176からの検出信号に基づく座標信号の算出だけでなく、座標信号に基づく遊技者の動作の判定も行い、その判定結果を演出制御CPU13に送信するようにしてもよい。あるいは、シスコン11が、モーションセンサ171〜176からの検出信号に基づいて座標信号を算出し、座標信号に基づいて遊技者の動作を判定するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、パチンコ遊技機100に対して動作で入力することを前提としたが、スロットマシンに対して動作で入力するものとしてもよい。