JP2014040620A - ボロン添加剤 - Google Patents

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勝己 沼
Hiroshi Fukuoka
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Abstract

【課題】鋼の改質に使用されるフェロボロンの代替として使用可能なボロン添加剤であって、より安価で且つ不純物の極めて少ないクリーンなボロン添加剤を提供する。
【解決手段】ボロン添加剤9は、鋼にボロンを添加するためのボロン添加剤であって、酸化ボロン3と粒状アルミニウム4を混合機7により混合した後、成型機8により塊状に成型してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボロン添加剤に関するものであり、詳しくは、製鋼原料であるフェロボロンの代替として使用可能なボロン添加剤に関するものである。
ボロンは、製鋼分野において、微量の添加にもかかわらず、鋼の焼入れ性向上、クリープ強度の向上、高温特性の向上、焼きなまし脆性の改善等にに大きく寄与している元素である。鋳鉄の分野においても、鋳鉄中のカーボンと反応して強固な炭化物を作るため、耐磨耗性が著しく改善されることが知られている。また、鉄鋼以外の分野においても、低鉄損トランス用のアモルファス合金:Fe−Si−Bの不可欠元素としても大量に用いられている。更に数量は少ないものの、最強の磁石であるNd−Fe−Bの有力元素として使用されることも周知の事実である。
ボロンは、高価な金属であると同時に、バナジウムと同様に難還元元素の一つであり、鉄鋼原料として使用されるフェロボロンは、従前は「アルミテルミット法」により製造されていた。アルミテルミット法の主反応式は以下の通りである(特許文献1参照)。
Figure 2014040620
しかしながら、アルミテルミット法を利用したプロセスは危険なうえ、バッチ方式であるために生産性に問題がある。また、高価なアルミニウムを大量に使用する必要があり、コストに課題を有している。
そこで、昨今は、フェロボロンの製造方法として、「炭素還元法」が多く採用されている。「炭素還元法」によるフェロボロンの製造では、フェロシリコン或いはフェロクロムの製造方法とメカニズムは基本的には同じであり、ホウ素の酸化物(B)を炭素(通常はコークス)とともに電気炉に装入し、還元・溶融してフェロボロンを製造する。電気炉内での主反応は以下のとおりである(特許文献2参照)。
Figure 2014040620
特開2001−181778号公報 特開2003−286549号公報
しかしながら、フェロボロンの製造においては、約5000KWH/トンの電力が必要とされ、かつ、還元に長時間を要する。また、電気炉の操業は連続して行われるため、生産性は大いに向上するが、その反面、操業が長時間におよび、かつ、炉内に難溶性の堆積物が生成される。この堆積物は高融点のBCあるいはSiCを大量に含有しているため、定期的にこれら堆積物を取り除く作業を強いられている。
一方、製品としてのフェロボロンに目を移してみると、前述の両方法とも、不純物が少なからず含有されているという問題もある。すなわち、前者の「テルミット法」においては、大量のアルミニウムを還元剤として使用するため、残留アルミニウムが多くなり、また、後者の「炭素還元法」においては、大量のコークスを使用するため、コークスよりもたらされるC,Pなどの不純物が多くなる。これらの不純物は、製鋼において好ましいものではない。従って、不純物が少なく且つクリーンな状態でボロンを添加し得る新たな手段が要望される。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、鋼の改質に使用される製鋼原料であるフェロボロンの代替として使用可能なボロン添加剤であって、より安価で且つ不純物の極めて少ないクリーンなボロン添加剤を提供することにある。
上記の課題を解決するため、種々検討した結果、従来の炭素還元反応で製造されるフェロボロンに代えて、強力な還元作用を有する粒状アルミニウムを酸化ボロンに予め混合したブリケット(塊状物)を準備し、これを製鋼工程において炉に直接挿入し、炉内でアルミテルミット反応を生気するならば、フェロボロンの製造に必要な電気炉の消費電力を削減でき、しかも、炭素還元法のようにコークスを使用しないため、コークスに由来する不純物の混入もなく、クリーンな状態で直ちにボロンを添加できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、鋼にボロンを添加するためのボロン添加剤であって、酸化ボロンと粒状アルミニウムをバインダーと共に混合機により混合した後、成型機により塊状に成型してなることを特徴とするボロン添加剤に存する。
本発明のボロン添加剤によれば、酸化ボロンと粒状アルミニウムをバインダー共に混合して塊状に成型するだけで、容易に且つ安価に製造でき、そして、例えば製鋼工程において、鋼にボロンを添加するための原料であるフェロボロンの一部または全部の代替として、そのまま使用でき、しかも、鋼への不純物の混入を極めて低減できる。
図1は、本発明に係るボロン添加剤の製造工程を示すフロー図である。
本発明に係るボロン添加剤の実施形態を説明する。本発明のボロン添加剤は、製にボロンを添加するための添加剤であり、図1に示すように、酸化ボロンと粒状アルミニウムを混合機により混合した後、成型機により塊状に成型して製造される。
酸化ボロンとしては、通常、ホウ酸(B(OH))を焙焼炉で酸化焙焼して得られる酸化ボロン(B)が使用される。ホウ酸は、湿式により製造されるため、純度が極めて高い。従って、それを焙焼して得られる酸化ボロンも極めて不純物が少ない材料となる。
一方、粒状アルミニウムとしては、使用済み飲料缶より回収されたアルミニウムを使用することができる。すなわち、粒状アルミニウムは、一辺が数ミリメートル程度の剥片であり、使用済みアルミニウム缶を裁断処理することにより得られる。飲料缶に使用されるアルミニウムの薄板も高純度のものであり、不純物の少ないクリーンな材料である。また、上記の使用済み飲料缶には、微量のマグネシウムも含まれており、鋼中にボロンを溶け込ませる際にマグネシウムを強力な還元剤として利用することができる。
更に、本発明のボロン添加剤においては、後述するように製鋼工程で使用した際、スラグの表面に浮かないように、換言すれば、スラグ中または溶鋼中に沈むように、他の金属粉が混合されるのが好ましい。金属粉としては、鉄、ステンレス等のアルミニウム以外の質量の大きな金属が選択される。
また、本発明の好ましい態様においては、成形性を向上させるため、上記の酸化ボロン及び粒状アルミニウムにバインダーを混合する。バインダーとしては、有機バインダー、無機バインダー、樹脂系バインダーの各種のものが使用でき、樹脂系バインダーとしては、例えばカルボキシル基含有重合体が挙げられる。カルボキシル基含有重合体としては、例えば、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸塩類などの天然の酸性多糖類、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルハイドロキシエチルセルロース等の半合成の水溶性高分子物質、グアーガム、ローカストビーンガム等の中性多糖類の変性物、ポリアクリル酸塩類などの合成水溶性高分子物質が挙げられる。
本発明の添加剤においては、通常、酸化ボロンの混合量が40〜50質量%、アルミニウムの混合量が25〜40質量%、アルミニウム以外の金属粉の混合量が15〜25質量%とされる。また、本発明の好ましい態様においては、更にバインダーが混合され、その混合量は12質量%以下とされる。そして、アルミニウム以外の金属粉の混合により、比重を1.9〜3.2g/cm、好ましくは3.05g/cm以上に設定される。上記のように比重を調整されることにより、製鋼工程においてスラグ中または溶鋼中に添加剤を沈めることができ、確実にボロンを鋼に取り込むことができる。
酸化ボロン、粒状アルミニウム、金属粉及びバインダーの混合においては、ホッパーに撹拌羽根が配置されたバッチ方式のミキサー、円筒状本体に撹拌スクリュウが挿通された連続処理方式のミキサー等の混合機を使用して均一に混合処理する。そして、得られた混合物を成型機に供給し、例えば50mm×50mm×30mm程度の塊状に成型された所謂ブリケットを製造する。なお、成型機としては、例えば、ラム又はスクリュウの加圧によって金型から押し出す直接押出方式の成型機も使用できる。
上記のようにして塊状にされた成型されたボロン添加剤は、製鋼工場に運ばれ、鋼の製造において、従来のフェロボロンの一部または全部の代替として必要量を秤量した後、溶融炉、例えば電気炉、転炉、脱炭炉(AOD)、レードルファーネス(LF)或いは真空脱ガス炉などに直接投入される。炉内では、酸化ボロンの融点が約480℃であるため、直ちにスラグ中にて溶融され、自動的にアルミテルミット反応に似た現象が発生する。その結果、酸化ボロンが瞬時に還元され、ボロンが溶鋼に溶け込む。
上記のように、本発明のボロン添加剤は、酸化ボロンと粒状アルミニウムを混合機により混合し、好ましくは酸化ボロンと粒状アルミニウムをバインダー共に混合し、成型機で成型することにより、容易に且つ安価に製造できる。換言すれば、安価な原料を使用しており、かつ、製造工程がシンプルであり、従来のフェロボロンを製造する場合のように大量の電量を消費することがないため、安価な製造コストで製造することができる。そして、製鋼工程において、フェロボロンの一部または全部の代替として直ちに使用できる。
また、本発明のボロン添加剤は、原料の何れもが不純物の極めて少ないクリーンな原料であるため、製鋼工程において鋼に悪影響を及ぼすことがない。しかも、従来はフェロボロンを溶かすのに多くの電力などのエネルギーを必要とするところ、本発明のボロン添加剤を使用した場合は、アルミニウムの強烈な発生熱(還元作用)を利用するため、鋼の製造においてエネルギーの大幅な節減が可能となる。また、本発明のボロン添加剤は、ボロンの含有量も通常のフェロボロンと大差ないため、1回当たりの使用量もフェロボロンの場合とほぼ同じであり、日常の作業を変える必要性もない。従って、製鋼において従来以上の労力や時間を使う必要がない。
1:ホウ酸
2:焙焼炉
3:酸化ボロン
4:粒状アルミニウム
5:金属粉
6:バインダー
7:混合機
8:成型機
9:ボロン添加剤
本発明に係るボロン添加剤の実施形態を説明する。本発明のボロン添加剤は、にボロンを添加するための添加剤であり、図1に示すように、酸化ボロンと粒状アルミニウムを混合機により混合した後、成型機により塊状に成型して製造される。

Claims (5)

  1. 鋼にボロンを添加するためのボロン添加剤であって、酸化ボロンと粒状アルミニウムをバインダーと共に混合機により混合した後、成型機により塊状に成型してなることを特徴とするボロン添加剤。
  2. 酸化ボロンと粒状アルミニウムをバインダーと共に混合する請求項1に記載のボロン添加剤。
  3. 更にアルミニウム以外の金属粉を混合し、比重が1.9〜3.2g/cmである請求項1又は2に記載のボロン添加剤。
  4. 粒状アルミニウムが、使用済み飲料缶より回収されたアルミニウムである請求項1〜3の何れかに記載のボロン添加剤。
  5. 酸化ボロンが、ホウ酸を焙焼して得られた酸化ボロンである請求項1〜4の何れかに記載のボロン添加剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024086931A1 (en) * 2022-10-25 2024-05-02 Hatch Ltd. Additive composition and method for chemically adjusting molten metal

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JPS60187636A (ja) * 1984-02-02 1985-09-25 ア−ムコ、インコ−ポレ−テツド ホウ素合金の製造方法
JP2007239074A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Ricoh Co Ltd 複合還元剤

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