JP2014039796A - 検出限界導出装置、放射線検出装置、放射線画像撮影システム、検出限界導出プログラム、及び検出限界導出方法 - Google Patents

検出限界導出装置、放射線検出装置、放射線画像撮影システム、検出限界導出プログラム、及び検出限界導出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被写体の無用な被曝を抑制することができる、検出限界導出装置、放射線検出装置、放射線画像撮影システム、検出限界導出プログラム、及び検出限界導出方法を提供する。
【解決手段】放射線画像撮影システム10では、放射線画像の撮影の際に、電子カセッテ20自身が放射線Xの照射開始を検出して、センサ部103で発生した電荷の蓄積を開始する。また、放射線画像処理装置14が電子カセッテ20における照射開始の検出限界を、被写体情報及び照射情報の少なくとも一方に基づいて導出し、報知する。さらに、導出した検出限界に基づいて、電子カセッテ20において放射線Xの照射開始が検出可能か否か判断し、判断結果を報知する。また、検出不可能と判断した場合は、ユーザによる設定、または予め指示された設定に応じて、高感度となるように検出感度を変更させたり、照射される放射線Xの線量を増加させたりする。
【選択図】図8

Description

本発明は、検出限界導出装置、放射線検出装置、放射線画像撮影システム、検出限界導出プログラム、及び検出限界導出方法に係り、特に放射線の照射開始の検出に関する検出限界導出装置、放射線検出装置、放射線画像撮影システム、検出限界導出プログラム、及び検出限界導出方法に関する。
従来、医療診断を目的とした放射線撮影を行う放射線画像撮影装置が知られている。当該放射線画像撮影装置は、放射線照射装置から照射され、被検体を透過した放射線を検出して放射線画像を撮影する。このような放射線画像撮影装置は、照射された放射線に応じて発生した電荷を蓄積して読み出すことにより放射線画像の撮影を行う。一般に、このような放射線画像撮影装置は、放射線または、放射線が変換された光が照射されることにより電荷を発生する光電変換素子等によるセンサ部と、センサ部で発生した電荷を読み出すスイッチング素子と、を備えている。
このような放射線画像撮影装置は、照射された放射線の線量に起因して、放射線画像の撮影が適切に行えない場合がある。例えば、照射された放射線の線量が少ない場合に、放射線画像が生成できない場合がある。これに対して特許文献1には、1画像あたりの放射線の照射量を導出し、導出した放射線の線量が放射線画像の撮影に必要な最低照射量未満であるか否か判断する技術が記載されている。また、特許文献2には、放射線の自動照射制御(AEC)において、照射特性データに基づいて、制御パラメータを決定してX線源を制御する技術が記載されている。
特開2011−152406号公報 特開2008−000595号公報
一方、センサ部で発生した電荷に基づいて、放射線の照射が開始(放射線画像の撮影が開始)されたことを検出する放射線画像撮影装置がある。このような放射線画像撮影装置では、照射された放射線の線量または、線量の時間変化に起因して、放射線の照射開始が検出できない場合がある。例えば、線量が少ない場合や、線量の時間変化が小さい場合等は、放射線の照射開始を検出するための所定の条件を満たさなくなり、放射線が照射されているにもかかわらず、放射線の照射開始が検出できない。このような場合、被写体が被曝しているにも関わらず、放射線画像のデータの取得が行われないため、被写体の無用な被曝を招く懸念がある。また、放射線の照射が実際に開始されてから上記所定の条件を満たすまでに時間がかかるようになり、被写体の被曝量が多くなる懸念がある。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、被写体の無用な被曝を抑制することができる、検出限界導出装置、放射線検出装置、放射線画像撮影システム、検出限界導出プログラム、及び検出限界導出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の検出限界導出装置は、被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段の検出限界を、被写体に関する被写体情報及び放射線の照射に関する照射情報の少なくとも一方に基づいて導出する導出手段を備える。
本発明の検出限界導出装置の導出手段は、被写体情報及び照射情報の双方に基づいて、検出手段における検出の可否を導出してもよい。
本発明における被写体情報は、被写体の厚さ、被写体の身長及び体重、被写体の撮影部位、被写体の撮影部位のサイズ、並びに被写体の撮影部位の形状の少なくともいずれかを含んでいることが好ましい。
本発明の検出限界導出装置は、導出手段の導出結果に基づいて、検出手段における検出感度を変更する変更手段を備えることが好ましい。
本発明の検出限界導出装置の導出手段の導出結果は、検出限界となる限界検出感度であり、限界検出感度と、検出手段における現在の検出感度と、を比較する比較手段を備え、変更手段は、比較手段の比較結果に基づいて、検出手段における検出感度を変更してもよい。
本発明の検出限界導出装置は、導出手段の導出結果を報知する導出結果報知手段を備えることが好ましい。
本発明の検出限界導出装置は、被写体情報を受け付ける被写体情報受付手段を備えてもよい。
本発明の検出限界導出装置は、照射情報を受け付ける照射情報受付手段を備えてもよい。
本発明の検出限界導出装置の検出手段は、照射された放射線の線量の時間変化が所定の照射検出用条件を満たす場合を放射線の照射開始として検出してもよい。
本発明における所定の照射検出用条件は、時間当たりの線量の変化量の閾値を超えた場合、及び時間当たりの線量の変化量が閾値以上となる回数が予め定めた回数以上となる場合の少なくとも一方であってもよい。
本発明の検出限界導出装置は、照射された放射線に応じた電荷を蓄積し、蓄積された電荷に基づいて放射線画像を生成する撮影手段に対して、検出手段の検出結果にかかわらず電荷の蓄積を行わせるよう制御する制御手段を備えてもよい。
本発明の検出限界導出装置の制御手段が撮影手段に電荷の蓄積を行わせるよう制御していることを報知する報知手段を備えてもよい。
本発明における撮影手段は、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生するセンサ部、及びセンサ部から電荷を読み出して電荷に応じた電気信号を信号線に出力するスイッチング素子を各々備えた複数の画素と、センサ部にバイアス電圧を供給する共通電極配線と、を含む放射線検出器を備え、本発明の検出限界導出装置の検出手段は、センサ部で発生した電荷に起因して、共通電極配線を流れる電気信号が、所定の照射検出用条件を満たす場合に、放射線の照射が開始されたことを検出してもよい。
本発明の放射線検出装置は、被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段と、検出手段の検出限界を導出する、本発明の検出限界導出装置と、を備える。
本発明の放射線画像撮影システムは、被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段と、検出手段の検出限界を導出する、本発明の検出限界導出装置と、撮影手段を制御する制御装置と、を備える。
本発明の放射線画像撮影システムは、放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段、及び検出手段の検出結果に基づいて照射された放射線に応じた被写体の放射線画像を撮影する撮影手段を有する放射線画像撮影装置と、検出手段の検出限界を導出する本発明の検出限界導出装置と、を備える。
本発明の放射線画像撮影システムは、放射線を照射する照射装置と、照射装置による放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段、及び検出手段の検出結果に基づいて照射された放射線に応じた被写体の放射線画像を撮影する撮影手段を有する放射線画像撮影装置と、検出手段の検出限界を導出する、本発明の検出限界導出装置と、を備える。
本発明の検出限界導出プログラムは、被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段の検出限界を、被写体に関する被写体情報及び放射線の照射に関する照射情報の少なくとも一方に基づいて導出する導出手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明の検出限界導出方法は、被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて前記被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段の検出限界を、被写体に関する被写体情報及び放射線の照射に関する照射情報の少なくとも一方に基づいて導出する工程を備える。
本発明によれば、被写体の無用な被曝を抑制することができる、という効果が得られる。
本実施の形態に係る放射線画像撮影システムの一例の概略構成を示す概略構成図である。 本実施の形態の放射線照射源の一例の概略構成を示す概略構成図である。 本実施の形態に係る電子カセッテの全体構成の一例を示す構成図である。 本実施の形態に係る放射線検出器の構成の一例を示す平面図である。 本実施の形態に係る放射線検出器の一例の線断面図である。 本実施の形態に係る放射線検出器の一例の線断面図である。 本実施の形態に係る放射線画像撮影装置の信号検出回路の概略構成の一例を示す概略構成図である。 本実施の形態の検出限界導出処理の一例の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態に係る電子カセッテの通常モードにおける被写体の体厚と、検出限界となる放射線照射源の管電流及び管電圧との対応関係の具体的一例を示すグラフである。 本実施の形態の電子カセッテにおける放射線画像撮影処理の一例の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態の検出限界導出処理のその他の一例の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態の放射線画像撮影システムにおける強制的に放射線画像の撮影を行う場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 共通電極配線に流れる電荷等に基づいて、放射線の照射開始を検出する場合の電子カセッテの全体構成の一例を示す構成図である。 共通電極配線に流れる電荷等に基づいて、放射線の照射開始を検出する場合の電子カセッテの全体構成のその他の一例を示す構成図である。 共通電極配線に流れる電荷等に基づいて、放射線の照射開始を検出する場合の電子カセッテの全体構成のその他の一例を示す構成図である。
以下、各図面を参照して本実施の形態の一例について説明する。
まず、本実施の形態の放射線画像処理装置を備えた放射線画像撮影システム全体の概略構成について説明する。図1には、本実施の形態の放射線画像撮影システムの一例の全体構成の概略の概略構成図を示す。本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、動画像としての放射線画像に加え、静止画像を撮影することが可能である。なお、本実施の形態において動画像とは、静止画像を高速に次々と表示して、動画像として認知させることをいい、静止画像を撮影し、電気信号に変換し、伝送して当該電気信号から静止画像を再生する、というプロセスを高速に繰り返すものである。従って、前記「高速」の度合いによって、予め定められた時間内に同一領域(一部または全部)を複数回撮影し、かつ連続的に再生する、いわゆる「コマ送り」も動画像に包含されるものとする。また、本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、電子カセッテ20自身が、放射線の照射開始(撮影開始)を検出する機能を有している。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、コンソール16を介して外部のシステム(例えば、RIS:Radiology Information System:放射線情報システム)から入力された指示(撮影メニュー)に基づいて、医師や放射線技師等の操作により放射線画像の撮影を行う機能を有するものである。
また、本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、撮影された放射線画像をコンソール16のディスプレイ50や放射線画像読影装置18に表示させることにより、医師や放射線技師等に放射線画像を読影させる機能を有するものである。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、放射線発生装置12、放射線画像処理装置14、コンソール16、記憶部17、放射線画像読影装置18、及び電子カセッテ20を備えている。
放射線発生装置12は、放射線照射制御ユニット22を備えている。放射線照射制御ユニット22は、放射線画像処理装置14の放射線制御部62の制御に基づいて放射線照射源22Aから放射線Xを撮影台32上の被検者30の撮影対象部位に照射させる機能を有している。図2に、本実施の形態の放射線照射源22Aの一例の概略構成図を示す。
放射線照射源22Aは、筐体22B内に、フィラメントを含んで構成された陰極22Cと、ターゲット(陽極)22Dとを備えており、陰極22Cから放出された熱電子が陰極・陽極間の電位差により加速・集束されてターゲット22Dに衝突し制動放射線が発生する。なお、本実施の形態では、放射線照射源22Aは複数備えられており、ターゲット22Dとして用いられる金属の種類が、例えば、タングステン、モリブデン、ロジウム等とそれぞれ異なっている。ターゲットの種類により、発生する制動放射線の強度が異なる。
放射線照射源22Aから発生した放射線Xは、筐体22Bに設けられた窓22Eから外部へ照射される。窓22E部分には、モリブデンやロジウム、アルミニウム、銀の膜によりそれぞれ構成されたフィルタ22Fが設けられている。
本実施の形態の放射線照射源22Aは、フィルタ22Fが機械的な機構(例えば、不図示のガイドレール等)により移動・交換可能とされている。フィルタ22Fが交換されると被検者30に照射される放射線Xの特性が変化する。
被検者30を透過した放射線Xは、撮影台32内部の保持部34に保持された電子カセッテ20に到達する。電子カセッテ20は、被検者30を透過した放射線Xの線量に応じた電荷を発生し、発生した電荷量に基づいて放射線画像を示す画像情報を生成して出力する機能を有するものである。本実施の形態の電子カセッテ20は、放射線検出器26を備えて構成されている。なお、本実施の形態において「線量」とは、放射線強度のことをいい、例えば、単位時間当たりに所定の管電圧と所定の管電流にて照射する放射線のことをいう。
本実施の形態では、電子カセッテ20により出力された放射線画像を示す画像情報は、放射線画像処理装置14を介してコンソール16に入力される。本実施の形態のコンソール16は、無線通信(LAN:Local Area Network)等を介して外部システム(RIS)等から取得した撮影メニューや各種情報等を用いて、放射線発生装置12及び電子カセッテ20の制御を行う機能を有している。また、本実施の形態のコンソール16は、放射線画像処理装置14との間で放射線画像の画像情報を含む各種情報の送受信を行う機能と共に、電子カセッテ20との間で各種情報の送受信を行う機能を有している。
本実施の形態のコンソール16は、サーバー・コンピュータとして構成されており、制御部40、ディスプレイドライバ48、ディスプレイ50、操作入力検出部52、操作パネル54、I/O部56、I/F部57、及びI/F部58を備えて構成されている。
制御部40は、コンソール16全体の動作を制御する機能を有しており、CPU、ROM、RAM、及びHDDを備えている。CPUは、コンソール16全体の動作を制御する機能を有しており、ROMには、CPUで使用される制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有しており、HDD(ハードディスク・ドライブ)は、各種データを記憶して保持する機能を有している。
ディスプレイドライバ48は、ディスプレイ50への各種情報の表示を制御する機能を有している。本実施の形態のディスプレイ50は、撮影メニューや撮影された放射線画像等を表示する機能を有している。操作入力検出部52は、操作パネル54に対する操作状態を検出する機能を有している。操作パネル54は、放射線画像の撮影に関する操作指示を、医師や放射線技師等が入力するためのものである。本実施の形態では操作パネル54は、例えば、タッチパネル、タッチペン、複数のキー、及びマウス等を含んで構成されている。なお、タッチパネルとして構成する場合は、ディスプレイ50と同一として構成してもよい。
また、I/O部56及びI/F部58は、無線通信により、放射線画像処理装置14及び放射線発生装置24との間で各種情報の送受信を行うと共に、電子カセッテ20との間で画像情報等の各種情報の送受信を行う機能を有している。また、I/F部57は、RISとの間で、各種情報の送受信を行う機能を有している。
制御部40、ディスプレイドライバ48、操作入力検出部52、及びI/O部56は、システムバスやコントロールバス等のバス59を介して相互に情報等の授受が可能に接続されている。従って、制御部40は、ディスプレイドライバ48を介したディスプレイ50への各種情報の表示の制御、及びI/F部58を介した放射線発生装置12及び電子カセッテ20との各種情報の送受信の制御を各々行うことができる。
本実施の形態の放射線画像処理装置14は、コンソール16からの指示に基づいて、放射線発生装置12及び電子カセッテ20を制御する機能を有すると共に、電子カセッテ20から受信した放射線画像の記憶部17への記憶、及びコンソール16のディスプレイ50や放射線画像読影装置18への表示を制御する機能を有するものである。
本実施の形態の放射線画像処理装置14は、システム制御部60、放射線制御部62、パネル制御部64、画像処理制御部66、検出限界導出部67、及びI/F部68を備えている。
システム制御部60は、放射線画像処理装置14全体を制御する機能を有すると共に、放射線画像撮影システム10を制御する機能を有している。システム制御部60は、CPU、ROM、RAM、及びHDDを備えている。CPUは、放射線画像処理装置14全体及び放射線画像撮影システム10の動作を制御する機能を有しており、ROMには、CPUで使用される制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されている。RAMは、各種データを一時的に記憶する機能を有しており、HDDは、各種データを記憶して保持する機能を有している。放射線制御部62は、コンソール16の指示等に基づいて、放射線発生装置12の放射線照射制御ユニット22を制御する機能を有している。パネル制御部64は、コンソール16の指示等に基づいて、電子カセッテ20を制御する機能を有している。画像処理制御部66は、放射線画像に対して各種画像処理を施す機能を有している。検出限界導出部67は、電子カセッテ20における、放射線発生装置12から放射線Xの照射開始の検出限界を導出する機能を有している(詳細後述)。
システム制御部60、放射線制御部62、パネル制御部64、画像処理制御部66、及び検出限界導出部67は、システムバスやコントロールバス等のバス69を介して相互に情報等の授受が可能に接続されている。
本実施の形態の記憶部17は、撮影された放射線画像及び当該放射線画像に関係する情報を記憶する機能を有するものである。記憶部17としては、例えば、HDD等が挙げられる。
また、本実施の形態の放射線画像読影装置18は、撮影された放射線画像を読影者が読影するための機能を有する装置であり、特に限定されないが、いわゆる、読影ビューワやコンソール等が挙げられる。本実施の形態の放射線画像読影装置18は、パーソナル・コンピュータとして構成されており、コンソール16や放射線画像処理装置14と同様に、CPU、ROM、RAM、HDD、ディスプレイドライバ、ディスプレイ23、操作入力検出部、操作パネル24、I/O部、及びI/F部を備えて構成されている。なお、図1では、記載が煩雑になるのを避けるため、これらの構成のうち、ディスプレイ23及び操作パネル24のみを示し、その他の記載を省略している。
次に、本実施の形態の電子カセッテ20の概略構成について説明する。図3に、本実施の形態の電子カセッテ20の一例の概略構成図を示す。本実施の形態では、X線等の放射線を一旦光に変換し、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器26に本発明を適用した場合について説明する。本実施の形態では、電子カセッテ20は、間接変換方式の放射線検出器26を備えて構成されている。なお、図3では、放射線を光に変換するシンチレータの記載は省略している。
放射線検出器26には、光を受けて電荷を発生し、発生した電荷を蓄積するセンサ部103と、センサ部103に蓄積された電荷を読み出すためのスイッチング素子であるTFTスイッチ74と、を含んで構成される画素100が複数、マトリックス状に配置されている。本実施の形態では、シンチレータによって変換された光が照射されることにより、センサ部103電荷が発生する。
画素100は、一方向(図3のゲート配線方向)及び当該ゲート配線方向に対する交差方向(図3の信号配線方向)にマトリクス状に複数配置されている。図3では、画素100の配列を簡略化して示しているが、例えば、画素100はゲート配線方向及び信号配線方向に1024個×1024個配置されている。
本実施の形態では、複数の画素100のうち、放射線画像撮影用の画素100Aと放射線検知用の画素100Bが予め定められている。図3では、放射線検知用の画素100Bを破線で囲んでいる。放射線画像撮影用の画素100Aは、放射線Xを検出して放射線Xが示す画像を生成するために用いられる。放射線検知用の画素100Bは、放射線Xの照射開始等を検出するための放射線Xの検知に用いられる画素であり、TFTスイッチ74のオン/オフに関わらず、電荷の蓄積期間であっても、電荷を出力する画素である(詳細後述)。
また、放射線検出器26には、基板71(図4参照)上に、TFTスイッチ74をオン/オフするための複数のゲート配線101と、上記センサ部103に蓄積された電荷を読み出すための複数の信号配線73と、が互いに交差して設けられている。本実施の形態では、一方向の各画素列に信号配線73が1本ずつ設けられ、交差方向の各画素列にゲート配線101が1本ずつ設けられており、例えば、画素100がゲート配線方向及び信号配線方向に1024個×1024個配置されている場合、信号配線73及びゲート配線101は1024本ずつ設けられている。
さらに、放射線検出器26には、各信号配線73と並列に共通電極配線95が設けられている。共通電極配線95は、一端及び他端が並列に接続されており、一端が所定のバイアス電圧を供給するバイアス電源110に接続されている。センサ部103は共通電極配線95に接続されており、共通電極配線95を介してバイアス電圧が印加されている。
ゲート配線101には、各TFTスイッチ74をスイッチングするためのスキャン信号が流れる。このようにスキャン信号が各ゲート配線101に流れることによって、各TFTスイッチ74がスイッチングされる。
信号配線73には、各画素100のTFTスイッチ74のスイッチング状態に応じて、各画素100に蓄積された電荷に応じた電気信号が流れる。より具体的には、各信号配線73には、当該信号配線73に接続された画素100の何れかのTFTスイッチ74がオンされることにより蓄積された電荷量に応じた電気信号が流れる。
各信号配線73には、各信号配線73に流れ出した電気信号を検出する信号検出回路105が接続されている。また、各ゲート配線101には、各ゲート配線101にTFTスイッチ74をオン/オフするためのスキャン信号を出力するスキャン信号制御回路104が接続されている。図3では、信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104を1つに簡略化して示しているが、例えば、信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104を複数設けて所定本(例えば、256本)毎に信号配線73又はゲート配線101を接続する。例えば、信号配線73及びゲート配線101が1024本ずつ設けられている場合、スキャン信号制御回路104を4個設けて256本ずつゲート配線101を接続し、信号検出回路105も4個設けて256本ずつ信号配線73を接続する。
信号検出回路105は、各信号配線73毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路(図7参照)を内蔵している。信号検出回路105では、各信号配線73より入力される電気信号を増幅回路により増幅し、ADC(アナログ・デジタル変換器)によりデジタル信号へ変換する(詳細後述)。
この信号検出回路105及びスキャン信号制御回路104には、信号検出回路105において変換されたデジタル信号に対してノイズ除去などの所定の処理を施すとともに、信号検出回路105に対して信号検出のタイミングを示す制御信号を出力し、スキャン信号制御回路104に対してスキャン信号の出力のタイミングを示す制御信号を出力する制御部106が接続されている。
本実施の形態の制御部106は、マイクロコンピュータによって構成されており、CPU(中央処理装置)、ROMおよびRAM、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部を備えている。制御部106は、ROMに記憶されたプログラムをCPUで実行することにより、放射線画像の撮影のための制御を行う。また、制御部106は、上記所定の処理が施された画像データに対して、各放射線検知用の画素100Bの画像データを補間する処理(補間処理)を行って、照射された放射線Xが示す画像を生成する。すなわち、制御部106は、各放射線検知用の画素100Bの画像データを、上記所定の処理が施された画像データに基づいて補間することで、照射された放射線Xが示す画像を生成する。
図4には、本実施形態に係る間接変換方式の放射線検出器26の構造を示す平面図が示されており、図5には、図4の放射線画像撮影用の画素100AのA−A線断面図が示されており、図6には、図4の放射線検知用の画素100BのB−B線断面図が示されている。
図5に示すように、放射線検出器26の画素100Aは、無アルカリガラス等からなる絶縁性の基板71上に、ゲート配線101(図4参照)、ゲート電極72が形成されており、ゲート配線101とゲート電極72は接続されている(図4参照)。このゲート配線101、ゲート電極72が形成された配線層(以下、この配線層を「第1信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜を用いて形成されているが、これらに限定されるものではない。
この第1信号配線層上には、一面に絶縁膜85が形成されており、ゲート電極72上に位置する部位がTFTスイッチ74におけるゲート絶縁膜として作用する。この絶縁膜85は、例えば、SiN等からなっており、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)成膜により形成される。
絶縁膜85上のゲート電極72上には、半導体活性層78が島状に形成されている。この半導体活性層78は、TFTスイッチ74のチャネル部であり、例えば、アモルファスシリコン膜からなる。
これらの上層には、ソース電極79、及びドレイン電極83が形成されている。このソース電極79及びドレイン電極83が形成された配線層には、ソース電極79、ドレイン電極83とともに、信号配線73が形成されている。ソース電極79は信号配線73に接続されている(図4参照)。ソース電極79、ドレイン電極83、及び信号配線73が形成された配線層(以下、この配線層を「第2信号配線層」ともいう)は、Al若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした積層膜が用いて形成されるが、これらに限定されるものではない。当該ソース電極79及びドレイン電極83と半導体活性層78との間には不純物添加アモルファスシリコン等による不純物添加半導体層(図示省略)が形成されている。これらによりスイッチング用のTFTスイッチ74が構成される。なお、TFTスイッチ74は後述する下部電極81により収集、蓄積される電荷の極性によってソース電極79とドレイン電極83が逆となる。
これら第2信号配線層を覆い、基板71上の画素100が設けられた領域のほぼ全面(ほぼ全領域)には、TFTスイッチ74や信号配線73を保護するために、TFT保護膜層98が形成されている。このTFT保護膜層98は、例えば、SiN等からなっており、例えば、CVD成膜により形成される。
このTFT保護膜層98上には、塗布型の層間絶縁膜82が形成されている。この層間絶縁膜82は、低誘電率(比誘電率εr=2〜4)の感光性の有機材料(例えば、ポジ型感光性アクリル系樹脂:メタクリル酸とグリシジルメタクリレートとの共重合体からなるベースポリマーに、ナフトキノンジアジド系ポジ型感光剤を混合した材料など)により1〜4μmの膜厚で形成されている。
本実施の形態の放射線検出器26では、この層間絶縁膜82によって層間絶縁膜82上層と下層に配置される金属間の容量を低く抑えている。また、一般的にこのような材料は平坦化膜としての機能も有しており、下層の段差が平坦化される効果も有する。本実施の形態の放射線検出器26では、この層間絶縁膜82及びTFT保護膜層98のドレイン電極83と対向する位置にコンタクトホール87が形成されている。
層間絶縁膜82上には、コンタクトホール87を埋めつつ、画素領域を覆うようにセンサ部103の下部電極81が形成されており、この下部電極81は、TFTスイッチ74のドレイン電極83と接続されている。この下部電極81は、後述する半導体層91が1μm前後と厚い場合には導電性があれば材料に制限がほとんどない。このため、Al系材料、ITO等導電性の金属を用いて形成すれば問題ない。
一方、半導体層91の膜厚が薄い場合(0.2〜0.5μm前後)、半導体層91で光が吸収が十分でないため、TFTスイッチ74への光照射によるリーク電流の増加を防ぐため、遮光性メタルを主体とする合金、若しくは積層膜とすることが好ましい。
下部電極81上には、フォトダイオードとして機能する半導体層91が形成されている。本実施の形態では、半導体層91として、n+層、i層、p+層(n+アモルファスシリコン、アモルファスシリコン、p+アモルファスシリコン)を積層したPIN構造のフォトダイオードを採用しており、下層からn+層21A、i層21B、p+層21Cを順に積層して形成する。i層21Bは、光が照射されることにより電荷(一対の自由電子と自由正孔)が発生する。n+層21A及びp+層21Cは、コンタクト層として機能し、下部電極81及び後述する上部電極92とi層21Bをと電気的に接続する。
各半導体層91上には、それぞれ個別に上部電極92が形成されている。この上部電極92には、例えば、ITOやIZO(酸化亜鉛インジウム)などの光透過性の高い材料を用いている。本実施の形態に係る放射線検出器26では、上部電極92や半導体層91、下部電極81を含んでセンサ部103が構成されている。
層間絶縁膜82、半導体層91及び上部電極92上には、上部電極92に対応する一部で開口97Aを持ち、各半導体層91を覆うように、塗布型の層間絶縁膜93が形成されている。
この層間絶縁膜93上には、共通電極配線95がAl若しくはCu、又はAl若しくはCuを主体とした合金あるいは積層膜で形成されている。共通電極配線95は、開口97A付近にコンタクトパッド97が形成され、層間絶縁膜93の開口97Aを介して上部電極92と電気的に接続される。
一方、図6に示すように、放射線検出器26の放射線検知用の画素100Bでは、ソース電極79とドレイン電極83とが接触するようにTFTスイッチ74が形成されている。すなわち、画素100Bでは、TFTスイッチ74のソースとドレインが短絡している。これにより、画素100Bでは、下部電極81に収集された電荷がTFTスイッチ74のスイッチング状態にかかわらず信号配線73に流れ出す。
このように形成された放射線検出器26には、必要に応じてさらに光吸収性の低い絶縁性の材料により保護膜が形成されて、その表面に光吸収性の低い接着樹脂を用いて放射線変換層であるシンチレータが貼り付けられる。または、真空蒸着法により、シンチレータが形成される。シンチレータとしては、吸収可能な波長領域の光を発生できるような、比較的広範囲の波長領域を有した蛍光を発生するシンチレータが望ましい。このようなシンチレータとしては、CsI:Na、CaWO、YTaO:Nb、BaFX:Eu(XはBrまたはCl)、または、LaOBr:Tm、及びGOS等がある。具体的には、放射線XとしてX線を用いて撮影する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが400nm〜700nmにあるCsI:Tl(タリウムが添加されたヨウ化セシウム)やCsI:Naを用いることが特に好ましい。なお、CsI:Tlの可視光域における発光ピーク波長は565nmである。また、シンチレータとしてCsIを含むシンチレータを用いる場合、真空蒸着法で短冊状の柱状結晶構造として形成したものを用いることが好ましい。
放射線検出器26は、図5に示すように、半導体層91が形成された側から放射線Xが照射されて、当該放射線Xの入射面の裏面側に設けられたTFT基板により放射線画像を読み取る、いわゆる裏面読取方式(PSS(Pentration Side Sampling)方式)とされた場合、半導体層91上に設けられたシンチレータの同図上面側でより強く発光する。一方、TFT基板側から放射線Xが照射されて、当該放射線Xの入射面の表面側に設けられたTFT基板により放射線画像を読み取る、いわゆる表面読取方式(ISS(Irradiation Side Sampling)方式)とされた場合、TFT基板を透過した放射線Xがシンチレータに入射してシンチレータのTFT基板側がより強く発光する。TFT基板に設けられた各画素100のセンサ部103には、シンチレータで発生した光により電荷が発生する。このため、放射線検出器26は、表面読取方式とされた場合の方が裏面読取方式とされた場合よりもTFT基板に対するシンチレータの発光位置が近いため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
なお、放射線検出器26は、図4〜図6に示したものに限らず、種々の変形が可能である。例えば、裏面読取方式の場合、放射線Xが到達する可能性が低いため、上述のものに代えて、放射線Xに対する耐性が低い、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の他の撮影素子とTFTとを組み合わせてもよい。また、TFTのスキャン信号に相当するシフトパルスにより電荷をシフトしながら転送するCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサに置き換えるようにしてもよい。
また例えば、フレキシブル基板を用いたものでもよい。フレキシブル基板としては、近年開発されたフロート法による超薄板ガラスを基材として用いたものを適用することが、放射線Xの透過率を向上させるうえで好ましい。なお、この際に適用できる超薄板ガラスについては、例えば、「旭硝子株式会社、"フロート法による世界最薄0.1ミリ厚の超薄板ガラスの開発に成功"、[online]、[平成23年8月20日検索]、インターネット<URL:http://www.agc.com/news/2011/0516.pdf>」に開示されている。
次に、本実施の形態の信号検出回路105の概略構成について説明する。図7は、本実施の形態の信号検出回路105の一例の概略構成図である。本実施の形態の信号検出回路105は、増幅回路120、及びADC(アナログ・デジタル変換器)124を備えて構成されている。なお、図7では、図示を省略したが増幅回路120は、信号配線73毎に設けられている。すなわち、信号検出回路105は、放射線検出器26の信号配線73の数と同じ数の、複数の増幅回路120を備えて構成されている。
増幅回路120は、チャージアンプ回路で構成されており、オペアンプ等のアンプ122と、アンプ122に並列に接続されたコンデンサCと、アンプ122に並列に接続された電荷リセット用のスイッチSW1と、を備えて構成されている。なお、本実施の形態の増幅回路120は、放射線画像の撮影の際の感度に応じてゲイン(増幅率)が可変に構成されている。
増幅回路120では、電荷リセット用のスイッチSW1がオフの状態で画素100のTFTスイッチ74により電荷(電気信号)が読み出され、コンデンサCにTFTスイッチ74により読み出された電荷が蓄積され、蓄積される電荷量に応じてアンプ122から出力される電圧値が増加するようになっている。
また、制御部106は、電荷リセット用スイッチSW1に電荷リセット信号を印加して電荷リセット用のスイッチSW1のオン/オフを制御するようになっている。なお、電荷リセット用のスイッチSW1がオン状態とされると、アンプ122の入力側と出力側とが短絡され、コンデンサCの電荷が放電される。
ADC124は、S/H(サンプルホールド)スイッチSWがオン状態において、増幅回路120から入力されたアナログ信号である電気信号をデジタル信号に変換する機能を有するものである。ADC124は、デジタル信号に変換した電気信号を制御部106に順次出力する。
なお、本実施の形態のADC124には、信号検出回路105に備えられた全ての増幅回路120から出力された電気信号が入力される。すなわち、本実施の形態の信号検出回路105は、増幅回路120(信号配線73)の数にかかわらず、1つのADC124を備えている。
本実施の形態では、外部(例えば、放射線画像処理装置14)からの制御信号を必要としないで放射線Xの照射に関する検出を行うように構成している。本実施の形態では、放射線検知用の画素100Bが接続された信号配線73(図3の場合、D2、D3の少なくとも一方、例えば、D2)の電気信号(電荷情報)を信号検出回路105の増幅回路120で検出してデジタル信号に変換する。制御部106が、信号検出回路105により変換されたデジタル信号の立ち上がり(時間当たりの変化量)を予め定めた検出用の所定値と比較し、所定値以上となったか否かにより放射線Xが照射されたか否かの検出を行うようにしている。なお、放射線Xが照射されたか否かの検出は、これに限らず、例えば、デジタル信号を予め定めた検出用の閾値と比較し、閾値以上となったか否かにより放射線Xが照射されたか否かの検出を行うようにしてもよいし、所定値以上となった回数や、検出回数等、予め設定した条件に基づいて検出するようにしてもよい。
なお、本実施の形態で電気信号の「検出」とは、電気信号をサンプリングすることを示している。
次に、上記構成の電子カセッテ20による放射線画像を撮影する際の動作の流れについて説明する。本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、電子カセッテ20自身が放射線Xの照射開始を検出し、照射開始を検出すると、照射(到達)された放射線Xの線量に応じた電荷を蓄積し、蓄積された電荷を読み出して放射線画像を生成することにより、放射線画像の撮影が行われる。電子カセッテ20は、放射線検知用の画素100Bから出力された電気信号(電荷情報)に基づいて放射線Xの照射開始を検出する。この際、電子カセッテ20(放射線検出器26)に照射された放射線Xの線量に起因して、照射開始を検出できない場合がある。例えば、電子カセッテ20には、被検者30を透過した放射線Xが到達して照射されるため、被検者30を透過することによって電子カセッテ20に到達する線量が減少し、照射開始の検出が可能な限界に達しない場合がある。このような場合、被検者30が放射線Xにより被曝しているにもかかわらず、放射線画像が生成されない。そのため、被検者30の被曝が無効になってしまう。
本実施の形態では、放射線Xの照射開始を検出できる線量が電子カセッテ20に到達するための限界として、放射線発生装置12から照射される放射線Xの線量等の照射条件の限界や、被検者30の被写体の体厚等の被写体条件の限界を「検出限界」という。照射条件を含む撮影条件と、被写体条件と、に基づいて、電子カセッテ20の時間当たりの蓄積電荷量(あるべき感度)が定まる。電子カセッテ20の検出感度は、当該蓄積電荷量に基づき定まる。本実施の形態において「検出感度」とは、放射線Xをとらえる能力、具体的には、放射線Xの線量に対して適正な放射線画像を撮影する能力を表す指標のことをいう。電子カセッテ20は、検出感度が高いほど、少ない線量でも適正な放射線画像を撮影することができる。検出限界は、電子カセッテ20の検出感度に応じて異なる。なお、本実施の形態では、適正な放射線画像を撮影するための感度を、放射線Xの照射開始を検出するための検出感度として扱っている。
そこで、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、放射線画像の撮影を行う際に、電子カセッテ20における検出限界を導出することにより、被検者30の無効な被曝を抑制している。
以下、検出限界の導出について説明する。なお、本実施の形態では、検出限界の導出を放射線画像処理装置14において行う場合について説明するがこれに限らない。
本実施の形態では、被検者30に関する被写体情報、及び放射線Xの照射に関する照射情報の少なくとも一方により、放射線画像処理装置14の検出限界導出部67が検出限界を導出する。本実施の形態で「被写体情報」とは、放射線発生装置12(放射線照射源22A)から照射された放射線Xを透過(吸収)する側の情報である。具体的には、被検者30の被写体となる部位、被写体となる部位の体厚(以下、被写体の体厚という)、サイズ、形状、被検者30の身長、体重、年齢、及び性別等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、体厚の影響が大きいため、被写体情報としては、体厚、または、体厚を導くための身長及び体重が含まれていることが好ましい。また、本実施の形態で「照射情報」とは、放射線発生装置12(放射線照射源22A)から放射線Xを照射する際の照射条件等、放射線Xを照射する側の情報である。具体的には、放射線照射源22AのmAs値、管電圧(kV)、管電流(mA)、ターゲット22Dの種類、フィルタ22Fの種類、照射時間、及び放射線照射源22Aと被検者30との距離等が挙げられるが、これらに限定されない。
図8は、検出限界導出処理の一例の流れを示したフローチャートである。図8に示した検出限界導出処理は、放射線画像処理装置14が放射線画像の撮影指示を受け付けると、システム制御部60により実行される。
ステップS100では、被写体情報が有るか否かを判断する。被写体情報は、例えば、コンソール16から受け付けた撮影メニューに含まれている場合や、予め記憶部17や放射線画像処理装置14内の記憶部(図示省略)等に記憶されている場合がある。そこで、本実施の形態では、これらを検索し、被写体情報の有無を判断する。被写体情報が無い場合は、否定されてステップS101に進む。ステップS101では、ユーザが指示した被写体情報を受け付けた後、ステップS104へ進む。なお、この場合、被写体情報を指示するようユーザに対して促すための報知を行うことが好ましい。一方、被写体情報が有る場合は、肯定されてステップS102で被写体情報を取得した後、ステップS104へ進む。
次のステップS104では、照射情報が有るか否かを判断する。照射情報は、被写体情報と同様に、例えば、コンソール16から受け付けた撮影メニューに含まれていたり、予め記憶部17や放射線画像処理装置14内の記憶部(図示省略)等に記憶されていたりする。そこで、本実施の形態では、これらを検索し、照射情報の有無を判断する。照射情報が無い場合は、否定されてステップS105に進む。ステップS105では、ユーザが指示した照射情報を受け付けた後、ステップS104へ進む。なお、この場合、照射情報を指示するようユーザに対して促すための報知を行うことが好ましい。一方、照射情報が有る場合は、肯定されてステップS106で照射情報を取得した後、ステップS108へ進む。
ステップS108では、被写体情報及び照射情報の少なくとも一方に基づいて、検出限界導出部67により検出限界を導出する。本実施の形態では、被写体情報と検出限界との対応関係(テーブル)、照射情報と検出限界との対応関係、及び被写体情報と照射情報と検出限界との対応関係の少なくとも一つを予め、放射線画像処理装置14の記憶部(図示省略)や記憶部17に記憶させておく。
また、本実施の形態の電子カセッテ20では、検出感度(モード)に基づいて、検出限界を導出する。上述したように、検出限界は、電子カセッテ20の検出感度に応じて異なる。本実施の形態の電子カセッテ20では、検出感度として、通常感度モードと高感度モードとを有している。電子カセッテ20は、通常感度モードが初期設定されており、撮影メニューやユーザ等から指示が無い場合は、通常感度モードで撮影を行う。そのため、本実施の形態では、検出感度(モード)毎に、上述した対応関係が予め得られている。なお、検出感度(モード)の設定は、予め電子カセッテ20内部に設定部(図示省略)を設けておき当該設定部に設定しておいてもよいし、撮影メニューやユーザ等から指示が有るか否かにによりモードを判断するようにしてもよい。
被写体情報と検出限界との対応関係としては、例えば、被写体の体厚と検出限界となる線量(例えば、検出可能な線量の放射線Xを電子カセッテ20に到達させるために、放射線発生装置12から照射される放射線Xの線量の下限値)との対応関係が挙げられる。この場合、被写体情報に被写体の体厚が含まれている場合は、当該体厚に対応する検出限界となる線量を記憶されている対応関係(検出感度に応じた対応関係)に基づいて導出する。また、被検者30の身長及び体重が含まれている場合は、身長及び体重から体厚を算出する。体厚の算出の仕方は、特に限定されず、既存の手法を用いればよい。なお、被写体の体厚は、被写体の部位や被検者30の年齢、性別等の影響を受けるため、これらの被写体情報を加味して算出することにより、より適切に被写体の体厚を算出することができる。
また、照射情報と検出限界との対応関係としては、例えば、放射線発生装置12から照射される放射線Xの線量と検出限界となる被写体の体厚(被写体の体厚の上限値)との対応関係が挙げられる。この場合、照射情報に線量が含まれている場合は、当該線量に対応する検出限界となる体厚を記憶されている対応関係(検出感度に応じた対応関係)に基づいて導出する。
また、被写体情報と照射情報と検出限界との対応関係としては、例えば、被写体の体厚と、放射線照射源22Aと被検者30との距離と、検出限界となる線量(例えば、検出可能な線量の放射線Xを電子カセッテ20に到達させるために、放射線発生装置12から照射される放射線Xの線量の下限値)との対応関係(検出感度に応じた対応関係)が挙げられる。また例えば、被写体の体厚と、検出限界となる放射線照射源22Aの管電流及び管電圧との対応関係(検出感度に応じた対応関係)が挙げられる。図9には、通常感度モードにおける被写体の体厚と、検出限界となる放射線照射源22Aの管電流及び管電圧との対応関係の具体的一例を表したグラフを示す。なお、図9における、体厚が「標準」とは、一般的な被検者30の標準的な(平均的な)体厚である場合をいう。また、体厚が「厚」とは、標準よりも体厚が厚い場合をいう。また、体厚が「薄」とは、標準よりも体厚が薄い場合をいう。なお、高感度モードにおける被写体の体厚と、検出限界となる放射線照射源22Aの管電流及び管電圧との対応関係の図9に示したような具体的記載は省略するが、高感度モードの場合は、体厚に対応する検出限界となる線量(管電流及び管電圧)は少なく(小さく)なる。また、線量に対応する検出限界となる体厚は厚くなる。
なお、検出限界の導出方法はこれらに限定されるものではなく、例えば、さらにテーブルを設けておき、グラフから導出してもよいし、当該テーブルから導出するようにしてもよい。また、実験等により得られた上述の対応関係を表す関係式を用いて導出するようにしてもよい。
なお、導出する検出限界は、上述した線量や体厚等に限らず、適正な放射線画像を撮影するために必要な検出感度であってもよい。上述したように本実施の形態では、検出感度毎に対応関係が得られているため、この場合も上述と同様に、被写体情報と照射情報とに応じて必要とされる検出感度を導出することができる。
次のステップS110では、導出した検出限界をユーザに対して報知するか否かを判断する。検出限界を報知するか否かは、予め、放射線画像処理装置14や放射線画像読影装置18等からユーザにより報知するか否かの設定をI/F部68を介して受け付け、放射線画像処理装置14内部等に記憶させておいてもよい。また、撮影メニューに当該設定が含まれている場合は、撮影メニューを受け付けた際に設定を取得してもよいし、自動的に報知するように予め設定されていてもよい。検出限界を報知しない場合は、否定されてステップS116へ進む。
一方、検出限界を報知する場合は、肯定されてステップS112へ進み、検出限界を報知する。本実施の形態では、コンソール16のディスプレイ50や放射線画像読影装置18のディスプレイ23等、報知するか否かの設定と同様に、予め設定されている報知先にI/F部68を介して報知する。このようにして検出限界が報知されるとユーザは、報知された検出限界に基づいて、被写体の条件(例えば、体厚)や照射条件(例えば、線量、管電圧、及び管電流等)が検出限界を超えているか否かを判断し、検出可能か否かを判断することができる。例えば、被写体に放射線発生装置12から照射する予定の線量(管電圧・管電流)が検出限界として報知された線量(管電圧・管電流)よりも少ない場合、検出不可となる可能性が高い。また例えば、被写体の体厚が検出限界として報知された体厚を超えているか否かを判断し、検出可能か否か判断することができる。例えば、被写体の体厚が検出限界として報知された体厚よりも大きい場合、検出不可となる可能性が高い。これらいずれの場合においても、電子カセッテ20に到達する線量が少ないため、検出不可となる可能性が高い。これに対して検出可能とするためには、例えば、電子カセッテ20に到達する線量を増加させることや、電子カセッテ20の感度(検出感度)を高感度とすることが挙げられる。本実施の形態では、ユーザの指示により、線量や、電子カセッテ20の感度を変更することができるように構成されている。
線量を変更する場合は、コンソール16や放射線画像読影装置18等から受け付けた変更指示に基づいて、放射線制御部62を介して電子カセッテ20に到達する線量が変更されるよう放射線発生装置12を制御する。なお、放射線発生装置12が照射する放射線Xの線量を増加させた場合、被検者30の被曝量が多くなったり、撮影された放射線画像に影響を及ぼしたりするため、線量の上限値等を予め定めておき、上限値を超えない範囲内で変更可能に構成することが好ましい。
電子カセッテ20の検出感度を変更する場合は、コンソール16や放射線画像読影装置18等から受け付けた変更指示に基づいて、パネル制御部64を介して検出感度が変更されるよう電子カセッテ20を制御する。電子カセッテ20における検出感度の変更方法としては、例えば、センサ部103に印加するバイアス電圧の変更が挙げられる。この場合、バイアス電圧が大きいほど、画素100から電荷が読み出され易くなるため、検出感度が高くなる。また例えば、増幅回路120のゲイン(増幅率)の変更が挙げられる。この場合、ゲインが大きいほど、電気信号が大きくなるため、検出感度が高くなる。また例えば、画素100に蓄積された電荷(電気信号)のサンプリング周波数の変更が挙げられる。この場合、サンプリング周波数が低いほど、検出感度が高くなる。なお、検出感度の変更は、電子カセッテ20の通常モードと高感度モードとを切り替えるように指示すればよい。なお、電子カセッテ20が、さらに低感度モード等、複数のモード(検出感度)を有する場合は現在の検出感度よりも高感度のモードに切り替えるように指示すればよい。なお、線量の変更と検出感度の変更とでは、被検者30の被曝量を抑制する観点から、検出感度の変更を優先することが好ましい。そのため、本実施の形態では、被写体の体厚が検出限界を超える場合、放射線照射源22Aの管電圧が検出限界よりも低い場合、及び管電流が検出限界よりも低い場合等は、電子カセッテ20の検出感度を通常モードから高感度モードに変更するようにしている。
ステップS114では、上述のような指示がユーザにより行われたか否か判断する。指示が無い場合は、否定されてステップS116へ進む。一方、指示が有った場合は、肯定されてステップS108に戻り、指示された条件に応じた検出限界を再度導出し、本処理を繰り返す。
次のステップS116では、照射開始の検出が可能か否か判断する。例えば、検出限界が線量である場合は、取得した照射情報に基づいて、検出可能であるか否か判断する。また例えば、検出限界が体厚である場合は、取得した被写体情報に基づいて体厚を導出し、検出可能であるか否か判断する。また例えば、検出限界が検出感度(モード)である場合は、検出限界である検出感度(モード)と、現在設定されている検出感度(モード)とを比較して、現在設定されている検出感度(モード)の方が高感度であるか否かにより、検出可能であるか否かを判断する。検出可能である場合は、肯定されてステップS118へ進み、放射線画像撮影処理を行い、被写体の放射線画像を撮影した後、本処理を終了する。
ここで、本実施の形態の放射線画像撮影処理について説明する。図10は、本実施の形態の電子カセッテ20における放射線画像撮影処理の一例の流れを示したフローチャートである。本実施の形態の電子カセッテ20は、放射線Xの照射開始を検出して放射線検出器26の各画素100で電荷を蓄積し、蓄積した電荷に応じた画像データに基づいた放射線画像を生成することにより放射線画像を撮影する。
撮影が開始されると、電子カセッテ20は、放射線Xの照射開始検出を行う待機期間に移行する。ステップS200では、放射線Xの照射開始を検出したか否かを判断する。
放射線発生装置12から放射線が照射されると、照射された放射線Xは、シンチレータに吸収され、可視光に変換される。シンチレータで可視光に変換された光は、各画素100のセンサ部103に照射される。センサ部103では、光が照射されると内部に電荷が発生する。この発生した電荷は下部電極81により収集される。
放射線画像撮影用の画素100Aでは、ドレイン電極83とソース電極79が短絡していないため、下部電極81に収集された電荷が蓄積されるが、放射線検知用の画素100Bでは、ドレイン電極83とソース電極79が短絡しているため、下部電極81に収集された電荷が信号配線73に流れ出す。
本実施の形態の電子カセッテ20では、上述のように、信号検出回路105の増幅回路120で放射線検知用の画素100Bから出力された電気信号(電荷情報)を検出し、制御部106が検出された電気信号(電荷情報)を予め定めた検出用の所定値と比較し、所定値以上となった否かにより放射線Xの照射開始を検出する。放射線Xの照射開始を検出していない場合は、否定されて待機状態になる。一方、照射開始を検出すると肯定されてステップS202へ進み、電子カセッテ20が電荷を蓄積する電荷蓄積期間に移行する。これにより、ステップS202では、各画素100で照射された放射線Xに応じて発生した電荷の蓄積を開始する。
放射線検出器26の放射線画像撮影用の画素100Aでは、TFTスイッチ74がオフ状態のままであるため、電荷が蓄積された状態になる。一方、放射線検知用の画素100Bは、TFTスイッチ74が短絡しているため、電荷蓄積期間(TFTスイッチ74がオフ状態)であっても、電荷を信号検出回路105に出力する。所定のタイミングでS/HスイッチSWがオン/オフされ、放射線検知用の画素100Bから出力された電荷の情報が信号検出回路105の増幅回路120及びADC124を介して電気信号(電荷情報)として制御部106に入力される。
次のステップS204では、電荷の蓄積を終了するか否かを判断する。終了するか否かの判断方法は、特に限定されず、例えば、蓄積を開始してから所定時間経過したか否かにより判断するようにしてもよい。終了しない場合は、否定されて電荷の蓄積を継続する。一方、終了する場合は、肯定されてステップS206へ進む。ステップS206では、読出期間に移行し、画素100から電荷を読み出して、読み出した電荷に基づいて放射線画像を生成し、出力する。なお、読出期間では、具体的には、TFTスイッチ74のゲート電極72にゲート配線101を介して順次オン信号を印加することにより、画素100AのTFTスイッチ74が順次オンされ、各画素100Aに蓄積された電荷量に応じた電気信号を信号配線73に出力させることにより電荷を読み出す。
次のステップS208では、撮影を終了するか否か判断する。動画の撮影等、連続して撮影を行う場合は、否定されてステップS200に戻り、本処理を繰り返す。一方、終了する場合は、肯定されて本処理を終了する。このように本実施の形態の電子カセッテ20では、放射線Xの照射開始の検出を待つ待機期間、各画素100が照射された放射線Xに応じて発生した電荷を蓄積する蓄積期間、及び蓄積された電荷を読み出す読出期間により、1フレーム(1枚)の放射線画像の撮影が行われる。
一方、上記ステップS116で検出不可能と判断した場合は、否定されてステップS120へ進む。ステップS120では、検出不可能である旨をユーザに対して報知する。なお、検出不可能である旨の報知は、検出限界の報知(ステップS112参照)と同様に行えばよい。次のステップS122では、検出感度や照射条件を変更するか否か判断する。なお、変更するか否かの判断は、上記ステップS114における判断と同様に行えばよい。変更しない場合は、現状の条件では、電子カセッテ20において放射線Xの照射開始の検出が適切に行われず、被検者30の無用な被曝を招く恐れがあるため、放射線画像の撮影を行わずに本処理を終了する。一方、上記ステップS120の報知を受けてユーザが変更を指示した場合や、変更するように予め設定されている場合等は、肯定されてステップS124へ進む。ステップS124では、検出感度の変更や照射条件の変更を指示した後、ステップS108に戻り、本処理を繰り返す。
以上、説明したように、本実施の形態の放射線画像撮影システム10では、放射線画像の撮影の際に、電子カセッテ20自身が放射線Xの照射開始を検出して、センサ部103で発生した電荷の蓄積を開始する。また、放射線画像処理装置14が電子カセッテ20における照射開始の検出限界を、被写体情報及び照射情報の少なくとも一方に基づいて導出し、報知する。さらに、導出した検出限界に基づいて、電子カセッテ20において放射線Xの照射開始が検出可能か否か判断し、判断結果を報知する。また、検出不可能と判断した場合は、ユーザによる設定、または予め指示された設定に応じて、高感度となるように検出感度を変更させたり、放射線発生装置12が照射する放射線Xの線量を増加させたりする。
これにより、放射線Xが被検者30に照射されているにもかかわらず、電子カセッテ20に到達する放射線Xの線量等に起因して検出不可能となり、放射線画像が撮影されなくなるのを抑制することができる。また、放射線Xの照射開始から検出まで時間を要し、被検者30の被曝量が増加することを抑制することができる。従って、被検者30の無用な被曝を抑制することができる。
なお、上記では、照射開始の検出が不可能な場合(ステップS116でN)、その旨を報知(ステップS120)した後、ユーザの指示に基づいて、検出感度や照射条件の変更を行っていた(ステップS122及びステップS124)が、これに限らず、検出感度や照射条件を自動的に変更するように構成してもよい。このような場合の放射線画像撮影システム10における検出限界導出処理の流れの一例のフローチャートを図11に示す。なお、上述した検出限界導出処理(図8参照)、及び放射線画像撮影処理(図10参照)と同様の処理については、詳細な説明を省略する。図11に示すように、検出限界導出処理のステップS116において、検出不可能と判断した場合は、ステップS130へ進む。ステップS130では、電子カセッテ20の検出感度(モード)の設定が高感度モードであるか否かを判断する。高感度モードに設定されていない場合、すなわち本実施の形態においては、通常モードに設定されている場合は、否定されてステップS132へ進み、電子カセッテ20の感度を高感度にするように指示した後、ステップS116に戻り、再び、照射開始の検出が可能であるか否か判断する。なお、検出感度の変更方法は、上述したのと同様に、例えば、バイアス電圧、増幅回路120のゲイン(増幅率)、及びサンプリング周波数等を変更すればよい。一方、電子カセッテ20の検出感度の設定が高感度である場合は、肯定されてステップS134へ進み、照射条件の変更が可能であるか否か判断する。例えば、導出された検出限界に応じて、照射開始の検出が可能となるように放射線発生装置12が照射する放射線Xの線量を変更する場合、一般に、放射線Xの照射可能な線量の限界値(線量の範囲)が予め定められているため、限界値を超えた線量に変更することはできない。変更したい線量が照射可能な線量の範囲内である場合は、照射条件の変更が可能であるため、ステップS134で肯定されてステップS136へ進む。ステップS136では、照射条件の変更指示を放射線発生装置12に対して出力した後、ステップS118へ進み、上述したように放射線画像撮影処理を行った後、本処理を終了する。具体的例としては、照射開始の検出が可能になるように放射線発生装置12が照射する放射線Xの線量を増加させるよう指示する。これにより、電子カセッテ20に到達する放射線Xの線量が検出可能な線量に達するため、ステップS118では、適切に放線画像撮影処理を行うことができる。一方、ステップS134で、変更したい線量が限界値に到達する場合等は、照射条件の変更が不可能であると判断し、否定されてステップS138へ進む。ステップS138では、検出感度や照射条件を変更しても放射線Xの照射開始が検出できない旨をユーザに対して報知した後、本処理を終了する。このように構成することにより、放射線Xの照射開始の検出が可能となるように、検出感度や照射条件を自動的に変更することができる。なお、本実施例では、照射条件の変更よりも検出感度の変更を優先的に行う場合について説明したがこれに限らない。被検者30の被曝量を抑制する観点からは、検出感度の変更を優先することが好ましいが、照射条件の変更を優先してもよい。
また、上記では、放射線Xの照射開始が検出不可能な場合(ステップS116でN)、その旨を報知(ステップS120)した後、検出感度及び照射条件のいずれも変更しない場合(ステップS122でN)は、本処理を終了していたが、放射線画像の撮影を重視する場合等は、本処理を終了せずに強制的に放射線画像を撮影させるように構成してもよい。このような場合の放射線画像撮影システム10における放射線画像の撮影における処理の流れの一例のフローチャートを図12に示す。なお、上述した検出限界導出処理(図8参照)、及び放射線画像撮影処理(図10参照)と同様の処理については、詳細な説明を省略する。図12に示すように、検出限界導出処理のステップS122において、検出感度及び照射条件のいずれも変更しない場合は、ステップS126へ進み、電子カセッテ20に、電荷の蓄積を開始させるか否か判断する。電子カセッテ20において放射線Xの照射開始を検出したか否かにかかわらず、強制的に撮影を開始させる場合、放射線画像処理装置14は、電子カセッテ20に対して上述した放射線画像撮影処理における蓄積期間になるように指示する。そこで、撮影を実行するようにコンソール16や放射線画像読影装置18等からI/F部68を介して指示された場合は、肯定されてステップS128へ進み、電子カセッテ20に対して、電荷の蓄積開始を指示した後、本処理を終了する。また、撮影の実行を指示されていない場合は、ステップS126で否定されて本処理を終了する。一方、電荷の蓄積開始を指示された電子カセッテ20では、上述した放射線画像撮影処理のステップS202〜ステップS206を実行し、放射線画像の撮影を行う。具体的には、蓄積開始の指示を受け付けると、蓄積期間に移行し、照射された放射線Xに応じてセンサ部103で発生した電荷の蓄積を開始(ステップS202)し、蓄積が終了するまで蓄積し続け(ステップS204でN)、蓄積が終了する(ステップS204でY)と、読出期間に移行し、TFTスイッチ74を駆動させて電荷を読み出して、読み出した電荷に応じた放射線画像を生成して出力(ステップS206)した後、本処理を終了する。なお、自動的に検出感度及び照射条件を変更する場合(図11参照)において、検出感度や照射条件を変更しても照射開始が検出できない旨をユーザに対して報知(ステップS138)した後、同様に、強制的に放射線画像を撮影させるように構成してもよい。
また、本実施の形態では、放射線画像処理装置14が電子カセッテ20の検出限界を導出する限界導出装置として機能する場合について説明したがこれに限らない。例えば、電子カセッテ20自身が検出限界を導出するように構成してもよいし、コンソール16等が検出限界導出装置として機能するように構成してもよい。
また、本実施の形態では、電子カセッテ20に照射(到達)される放射線Xの線量が少ないことに起因する検出限界を導出する場合について説明したがこれに限らない。例えば、電子カセッテ20に照射(到達)される放射線Xの線量が多いことに起因する検出限界を導出するように構成してもよい。
また、本実施の形態では、放射線Xの照射開始を検出する際の検出限界を導出する場合について説明したが、電子カセッテ20自身が放射線Xの照射停止を検出する場合は、上述と同様にして、照射停止の検出限界を導出してもよい。
また、本実施の形態では、被写体情報及び照射情報の少なくとも一方に基づいて検出限界を導出する場合について説明したがこれに限らず、さらにその他の情報に基づいて検出限界を導出するように構成してもよい。例えば、撮影する放射線画像が動画であるか静止画であるか等、放射線画像の種類に応じて検出限界を導出するように構成してもよい。
また、電子カセッテ20自身で放射線Xの照射開始を検出するための構成及び方法は本実施の形態に限定されない。例えば、上記では、放射線検知用の画素100Bとして、ソースとドレインが短絡されたTFTスイッチ74を備えた画素について説明したが、これに限らない。例えば、ドレイン電極83の途中から接続配線を形成して信号配線73と接続するようにしてもよい。この場合も、TFTスイッチ74のソースとドレインは実質的に短絡していることとなる。またTFTスイッチ74のソースとドレインを短絡させる場合、ゲート電極72をゲート配線101から離して形成するようにしてもよい。また例えば、放射線検知用の画素100Bでは、接続配線82及びコンタクトホール87を介して、センサ部103と信号配線73とを接続することにより、ドレイン電極83とコンタクトホール87の間を電気的に切断してもよい。
また、本実施の形態では、放射線検知用の画素100BとしてTFTスイッチ74が短絡された画素を用いる場合について説明したが、放射線検知用の画素100Bは、特に限定されない。例えば、TFTスイッチ74が短絡していない画素を放射線検知用の画素100Bとして用いてもよい。この場合、画素100BのTFTスイッチ74の制御は、画素100AのTFTスイッチ74の制御とは独立して制御される。また、この場合の画素100Bは、放射線検出器26の所定の画素100を用いてもよいし、放射線検出器26内の画素100とは異なる画素を設けてもよい。
また、本実施の形態の電子カセッテ20の放射線検出器26(図3参照)では、放射線検知用の画素100Bが一部の信号配線73に接続されているがこれに限らず、全ての信号配線73に接続される位置に放射線検知用の画素100Bを設けるようにしてもよく、放射線検知用の画素100Bが設けられている位置は特に限定されない。
また、本実施の形態では、電子カセッテ20自身が放射線Xの照射開始を検出する方法として、放射線検知用の画素100Bで発生した電荷に基づいて放射線の照射開始を検出する場合について説明したがこれに限らない。例えば、共通電極配線95に流れる電荷等に基づいて、電子カセッテ20自身が放射線の照射開始を検出するようにしてもよい。図13には、共通電極配線95に流れる電荷等に基づいて、放射線の照射開始を検出する場合の電子カセッテ20の全体構成の一例の構成図を示す。図13に示すように、この場合の電子カセッテ20は、放射線検知用の画素100Bを備えておらず、全画素同様の構成となっている。また、当該電子カセッテ20では、共通電極配線95は、電流検出器130を介して、バイアス電源110に接続されている。図13に示した電子カセッテ20では、各画素100にバイアス電圧を印加する場合は、電流検出器130を介さずに、直接、各画素100に対してバイアス電圧を印加している。
電流検出器130は、各画素100から共通電極配線95を介して流れ込んだ電流を検出する機能を有している。制御部106は、電流検出器130で検出された共通電極配線95に流れる電流の電流値を、予め定められた検出用の閾値と比較し、閾値以上となったか否かにより放射線の照射開始を検出する。放射線検出器26に放射線が照射されて画素100のセンサ部103で電荷が発生すると、発生した電荷(電荷量)に応じて、各共通電極配線95に電流が流れる。そのため、本実施の形態では、共通電極配線95に流れる電流の電流値と放射線検出器26に照射された放射線量との関係を予め得ておき、照射開始を検出するための検出用の電流値を閾値として予め定めている。なお、センサ部103で発生した電荷(電荷量)が増加すると、共通電極配線95を流れる電流の電流値も増加するため、照射された放射線Xの線量が増加するにつれ、共通電極配線95を流れる電流の電流値も増加する。そこで、予め実験等により検出用閾値(電流値)を得ておき、制御部106が、擬す電流検出器122で検出した共通電極配線95を流れる電流の電流値が検出用閾値以上となった場合を、放射線Xの照射開始として検出する。なお、このように共通電極配線95を流れる電流を検出する際は、各画素100のTFTスイッチ74をオフにした状態で共通電極配線95を流れる電流を検出するようにしてもよい。また、一時的に、TFTスイッチ74をオンにした状態で共通電極配線95を流れる電流を検出するようにしてもよい。
なお、ここでは、共通電極配線95を流れる電流の電流値を電流検出器130で検出する場合について説明したがこれに限らない。例えば、図14に示すように、共通電極配線95を流れる電荷を電荷蓄積部132で蓄積し、蓄積した電荷量に基づいて放射線Xの照射開始を検出するようにしてもよい。また、例えば、図15に示すように、共通電極配線95を流れる電流の電圧を電圧検出器134で検出し、検出した電圧値に基づいて放射線の照射開始を検出するようにしてもよい。また、上記では、全ての共通電極配線95を流れる電流に基づいて放射線Xの照射開始を検出する場合について説明したがこれに限らず、一部の共通電極配線95を流れる電流に基づいて放射線Xの照射開始を検出するようにしてもよい。
また、電子カセッテ20自身が放射線Xの照射開始を検出するその他の方法としては、例えば、スキャン信号制御回路104内部に電流検出器130等を設けておき、ゲート配線101を流れる電流の変化に基づいて、放射線Xの照射開始を検出するようにしてもよい。また、例えば、信号検出回路105内部に、電流検出器130等を設けておき、信号配線73を流れる電流の変化に基づいて、放射線Xの照射開始を検出するようにしてもよい。また例えば、別途に放射線検知用のセンサを設け、当該センサの検出結果に基づいて電子カセッテ20自身が放射線の照射開始を検出するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、適正な放射線画像を撮影するための感度を、放射線Xの照射開始を検出するための検出感度として扱っているが、これに限らず、放射線画像撮影用の感度と、放射線Xの照射開始を検出するための検出感度とを別々に設定してもよい。この場合は、放射線Xの照射開始を検出するための検出感度に基づいて検出限界を導出するようにすればよい。また、放射線Xの照射開始を検出する際の検出感度と、放射線画像の撮影を行う際の感度とを異ならせてもよい。例えば、高感度モードで放射線Xの照射開始を検出した後、通常モードに切り替えて放射線画像の撮影(撮影のための電荷の蓄積)を行うようにすればよい。
また、本実施の形態では、変換した光を電荷に変換する間接変換方式の放射線検出器26に本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、放射線を吸収して電荷に変換する光電変換層としてアモルファスセレン等の放射線Xを直接電荷に変換する材料を使用した直接変換方式の放射線検出器に本発明を適用してもよい。
また、本実施の形態では、撮影台32上の被検者30の撮影対象部位を被写体として放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置(放射線画像撮影システム10)に本発明を適用する場合について説明したが放射線画像撮影装置は、特に限定されるものではない。例えば、被検者30の乳房を被写体として放射線画像を撮影する、いわゆるマンモグラフィに適用してもよい。また、本実施の形態では、被検者30が人間である場合について説明したがこれに限らず、例えば、その他の動物であってもよい。
その他、本実施の形態で説明した放射線画像撮影システム10、放射線発生装置12、放射線画像処理装置14、コンソール16、電子カセッテ20、及び放射線検出器26等の構成、動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態における放射線Xは、特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。
10 放射線画像撮影システム
12 放射線発生装置
14 放射線画像処理装置
16 コンソール
17 記憶部
18 放射線画像読影装置
20 電子カセッテ
26 放射線検出器
60 システム制御部
67 検出限界導出部
68 I/F部
100 画素、100A 放射線画像撮影用の画素、100B 放射線検知用の画素
103 センサ部
106 制御部

Claims (19)

  1. 被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて前記被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段の検出限界を、前記被写体に関する被写体情報及び放射線の照射に関する照射情報の少なくとも一方に基づいて導出する導出手段を備えた、検出限界導出装置。
  2. 前記導出手段は、前記被写体情報及び前記照射情報の双方に基づいて、前記検出手段における前記検出の可否を導出する、請求項1に記載の検出限界導出装置。
  3. 前記被写体情報は、前記被写体の厚さ、前記被写体の身長及び体重、前記被写体の撮影部位、前記被写体の撮影部位のサイズ、並びに前記被写体の撮影部位の形状の少なくともいずれかを含む、請求項1または請求項2に記載の検出限界導出装置。
  4. 前記導出手段の導出結果に基づいて、前記検出手段における検出感度を変更する変更手段を備えた、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  5. 前記導出手段の導出結果は、検出限界となる限界検出感度であり、
    当該限界検出感度と、前記検出手段における現在の前記検出感度と、を比較する比較手段を備え、
    前記変更手段は、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検出手段における検出感度を変更する、請求項4に記載の検出限界導出装置。
  6. 前記導出手段の導出結果を報知する導出結果報知手段を備えた、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  7. 前記被写体情報を受け付ける被写体情報受付手段を備えた、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  8. 前記照射情報を受け付ける照射情報受付手段を備えた、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  9. 前記検出手段は、照射された放射線の線量の時間変化が所定の照射検出用条件を満たす場合を放射線の照射開始として検出する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  10. 前記所定の照射検出用条件は、時間当たりの線量の変化量の閾値を超えた場合、及び時間当たりの線量の変化量が閾値以上となる回数が予め定めた回数以上となる場合の少なくとも一方である、請求項9に記載の検出限界導出装置。
  11. 照射された放射線に応じた電荷を蓄積し、蓄積された電荷に基づいて放射線画像を生成する前記撮影手段に対して、前記検出手段の検出結果にかかわらず電荷の蓄積を行わせるよう制御する制御手段を備えた、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  12. 前記制御手段が前記撮影手段に電荷の蓄積を行わせるよう制御していることを報知する報知手段を備えた、請求項11に記載の検出限界導出装置。
  13. 前記撮影手段は、照射された放射線の線量に応じた電荷を発生するセンサ部、及び前記センサ部から前記電荷を読み出して前記電荷に応じた電気信号を信号線に出力するスイッチング素子を各々備えた複数の画素と、前記センサ部にバイアス電圧を供給する共通電極配線と、を含む放射線検出器を備え、
    前記検出手段は、前記センサ部で発生した電荷に起因して、前記共通電極配線を流れる電気信号が、所定の照射検出用条件を満たす場合に、放射線の照射が開始されたことを検出する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の検出限界導出装置。
  14. 被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて前記被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出限界を導出する、前記請求項1から前記請求項13のいずれか1項に記載の検出限界導出装置と、
    を備えた放射線検出装置。
  15. 被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて前記被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出限界を導出する、前記請求項1から前記請求項13のいずれか1項に記載の検出限界導出装置と、
    前記撮影手段を制御する制御装置と、
    を備えた放射線画像撮影システム。
  16. 放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段、及び検出手段の検出結果に基づいて照射された放射線に応じた被写体の放射線画像を撮影する撮影手段を有する放射線画像撮影装置と、
    前記検出手段の検出限界を導出する、前記請求項1から前記請求項13のいずれか1項に記載の検出限界導出装置と、
    を備えた放射線画像撮影システム。
  17. 放射線を照射する照射装置と、
    前記照射装置による放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段、及び検出手段の検出結果に基づいて照射された放射線に応じた被写体の放射線画像を撮影する撮影手段を有する放射線画像撮影装置と、
    前記検出手段の検出限界を導出する、前記請求項1から前記請求項13のいずれか1項に記載の検出限界導出装置と、
    を備えた放射線画像撮影システム。
  18. 被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて前記被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段の検出限界を、前記被写体に関する被写体情報及び放射線の照射に関する照射情報の少なくとも一方に基づいて導出する導出手段としてコンピュータを機能させるための検出限界導出プログラム。
  19. 被写体の放射線画像を撮影手段により撮影する際に、照射されて前記被写体を透過した放射線を含む放射線の線量に基づいて放射線の照射が開始されたことを検出する検出手段の検出限界を、前記被写体に関する被写体情報及び放射線の照射に関する照射情報の少なくとも一方に基づいて導出する工程を備えた検出限界導出方法。
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