JP2014036437A - Antenna, antenna device and communication device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、RF−IDやNFCなどのICカードやICタグなどの無線通信媒体との通信を行うアンテナ、アンテナ装置および通信装置に関するものである。 The present invention relates to an antenna, an antenna device, and a communication device that perform communication with a wireless communication medium such as an IC card or IC tag such as an RF-ID or NFC.
従来、RF−IDやNFCなどの非接触型ICカードやICタグにおいて、アンテナ特性の調整を行う場合、基板上に渦巻状に形成された平面ループ状アンテナコイルの内側にコンデンサパターンや調整用抵抗パターンを形成し、これらのトリミングやエッチングを行うことで、アンテナの共振周波数の調整やQ値の調整を行っていた(例えば特許文献1参照)。しかしながら、(特許文献1)に記載の技術では、アンテナのサイズを小型化することが困難であるため、フェライトなどにより形成されたコアの周囲にアンテナコイルが巻回された形状を有する小型アンテナが提案されている(例えば特許文献2参照)。 Conventionally, when adjusting antenna characteristics in a contactless IC card or IC tag such as RF-ID or NFC, a capacitor pattern or an adjustment resistor is provided inside a planar loop antenna coil formed in a spiral shape on a substrate. A pattern is formed, and trimming and etching are performed to adjust the resonance frequency of the antenna and the Q value (see, for example, Patent Document 1). However, since it is difficult to reduce the size of the antenna in the technique described in (Patent Document 1), there is a small antenna having a shape in which an antenna coil is wound around a core formed of ferrite or the like. It has been proposed (see, for example, Patent Document 2).
しかしながら、(特許文献2)に記載の技術では、共振周波数を決める一因となるインダクタンスの調整を行うことが困難であり、インダクタンス調整機構を備えるスペースを確保することで小型化を損なってしまう可能性がある。すなわち、平面ループ状にアンテナコイルを巻回したアンテナにおいては、アンテナコイルの内側にインダクタンス調整機構を備えるスペースを確保することができるが、コアの周りにコイルが巻回されるタイプのアンテナにおいてはそのようなスペースがない。その結果、アンテナ単体でのインダクタンスのバラツキを抑えることで、そのアンテナの通信の共振周波数のバラツキが抑えることが困難となる。 However, with the technique described in (Patent Document 2), it is difficult to adjust the inductance that contributes to determining the resonance frequency, and it is possible to reduce the size by securing a space including the inductance adjusting mechanism. There is sex. That is, in an antenna in which an antenna coil is wound in a planar loop shape, a space having an inductance adjustment mechanism can be secured inside the antenna coil, but in an antenna of the type in which a coil is wound around a core There is no such space. As a result, it is difficult to suppress variations in the resonance frequency of communication of the antenna by suppressing variations in inductance of the antenna alone.
そこで本発明は、フェライトなどにより形成されたコアの周囲にコイルが巻回されたアンテナであっても、小型化を維持したまま容易な方法でインダクタンスを調整することのできるアンテナ、アンテナ装置および通信装置を提供することを目的とする。 Therefore, the present invention provides an antenna, an antenna device, and a communication device that can adjust the inductance by an easy method while maintaining a reduction in size even when the antenna is wound around a core formed of ferrite or the like. An object is to provide an apparatus.
本発明は、磁性体コアと、導線が前記磁性体コアの周囲を巻回するコイル巻回部と、前記コイル巻回部の一端に接続される調整部と、を備え、前記調整部は、前記コイル巻回部と接続した導線が複数に分割された複数の調整導線を備え、前記複数の調整導線は両端で互いに接続する調整部と、前記磁性体コアと前記複数の調整導線それぞれとの距離は、前記複数の調整導線それぞれによって異なり、前記複数の調整導線のうち前記コイル巻回部に最も近く位置する第1の調整導線が、前記導線の端部とトリミングポイントを介さずに接続することを特徴とするアンテナ。
とした。
The present invention includes a magnetic core, a coil winding portion in which a conductive wire winds around the magnetic core, and an adjustment portion connected to one end of the coil winding portion, The conducting wire connected to the coil winding part includes a plurality of adjusting conducting wires divided into a plurality of parts, and the plurality of adjusting conducting wires are connected to each other at both ends, the magnetic core, and the plurality of adjusting conducting wires, respectively. The distance varies depending on each of the plurality of adjustment conductors, and the first adjustment conductor located closest to the coil winding portion among the plurality of adjustment conductors is connected to the end of the conductor without passing through the trimming point. An antenna characterized by that.
It was.
本発明によれば、フェライトなどにより形成されたコアの周囲にコイルが巻回されたアンテナであっても、小型化を維持したまま容易な方法でインダクタンスを調整することができる。 According to the present invention, even in an antenna in which a coil is wound around a core formed of ferrite or the like, the inductance can be adjusted by an easy method while maintaining miniaturization.
本発明は、磁性体コアと、導線が前記磁性体コアの周囲を巻回するコイル巻回部と、前記コイル巻回部の一端に接続される調整部と、を備え、前記調整部は、前記コイル巻回部と接続した導線が複数に分割された複数の調整導線を備え、前記複数の調整導線は両端で互いに接続する調整部と、前記磁性体コアと前記複数の調整導線それぞれとの距離は、前記複数の調整導線それぞれによって異なり、前記複数の調整導線のうち前記コイル巻回部に最も近く位置する第1の調整導線が、前記導線の端部とトリミングポイントを介さずに接続することを特徴とするアンテナであって、フェライトなどにより形成されたコアの周囲にコイルが巻回されたアンテナであっても、小型化を維持したまま容易な方法でインダクタンスを調整することができる。 The present invention includes a magnetic core, a coil winding portion in which a conductive wire winds around the magnetic core, and an adjustment portion connected to one end of the coil winding portion, The conducting wire connected to the coil winding part includes a plurality of adjusting conducting wires divided into a plurality of parts, and the plurality of adjusting conducting wires are connected to each other at both ends, the magnetic core, and the plurality of adjusting conducting wires, respectively. The distance varies depending on each of the plurality of adjustment conductors, and the first adjustment conductor located closest to the coil winding portion among the plurality of adjustment conductors is connected to the end of the conductor without passing through the trimming point. Even in the case of an antenna in which a coil is wound around a core formed of ferrite or the like, the inductance can be adjusted by an easy method while maintaining downsizing. .
(実施の形態)
図1は、本発明のアンテナが搭載された携帯端末の分解斜視図である。携帯端末1は、表示パネル2、背面カバー3、表示パネル2と背面カバー3との間に収められるバッテリー4、カメラ5、電子回路基板6、などにより構成されている。図1のように表示パネル2がタッチパネル方式で、操作用のボタンがない場合もあるが、表示パネル2はタッチパネル方式である場合とそうでない場合とがあり、別途操作用のボタンを備えても良い。表示パネル2は液晶パネルで、パネルカバー2aを備える。背面カバー3には、本発明の一実施の形態であるアンテナ8が粘着テープによる貼り付けやビスによる固定などにより搭載されている。なお、本実施の形態においてアンテナ8は、背面カバー3の上部周縁部(バッテリー4とは離れたほうのカメラ5に近い周縁部)に近接して配置され、カメラ5と背面カバー3の上部周縁部との間に配置される。アンテナ8はバッテリー4と重なるように配置されてもいいが、より薄い電子回路基板6と重なるように配置したほうが、携帯端末1全体を薄型化することができる。なお、本実施の形態では背面カバー3の平坦な部分に配置しているが、背面カバー3の曲面に沿って配置することも可能である。
(Embodiment)
FIG. 1 is an exploded perspective view of a portable terminal equipped with the antenna of the present invention. The
アンテナ8の電子回路基板6との対向面には、電子回路基板6との接続を行うことによりアンテナ装置を形成するための外部接続端子8aおよび8bが設けられている。電子回路基板6とアンテナ8との接続は、ピンによる接触やコネクタ接続、導線のはんだ付けな
どが考えられる。本実施の形態においては、電子回路基板6にアンテナ入出力用ピン7a、7bを備えている。一般的に知られているように、アンテナ入出力用ピン7aおよび7bは、整合回路および制御ICなどが配置された電子回路基板6上のアンテナ制御部9に接続されるものとする。そして、このアンテナ入出力用ピン7a、7bが、アンテナ8に設けられた外部接続端子8aおよび8bを両端部とするコイル部と接続されることにより、アンテナ装置が形成される。なお、背面カバー3と表示パネル2の間にできる空間には、RF−ID用ICや整合回路の他、他周波用アンテナ、スピーカー、RFモジュールなどの部品が配置される。
図2は、本発明の実施の形態におけるアンテナの斜視図である。また、図3は、本発明の実施の形態におけるアンテナの分解斜視図である。さらに、図4は、本発明の実施の形態におけるアンテナの導体配置部および調整パターンを示す図である。 FIG. 2 is a perspective view of the antenna according to the embodiment of the present invention. FIG. 3 is an exploded perspective view of the antenna according to the embodiment of the present invention. Furthermore, FIG. 4 is a diagram showing a conductor arrangement portion and an adjustment pattern of the antenna according to the embodiment of the present invention.
図2に示すように、本実施の形態のアンテナ8は、フェライト、アモルファス、ケイ素鋼、パーマロイ、軟磁性材料等の磁性体により形成されたコア11と、その周囲を包み込むように配置され、主に樹脂からなる支持体上にコイルパターン(導線)などが形成されたフレキシブル基板12と、を備える。本実施の形態においては、コア11はフェライトによって構成され、本実施の形態ではサイズが13.7×33.5×0.3mmであり、焼成寸法バラつきにより13.4〜14mm×33.2〜33.8mm×0.27〜0.33mm程度となる可能性がある。コア11の形状は平行六面体特に直方体のプレート状といえる。ここで言うコイルパターンとは、図示しないICカードやICタグなどの無線通信媒体と通信を行うための磁力線を発生させるものである。図2および図3において、コイルパターンの具体的な形状は図示されていないが、矢印を有する直線Sをコイル軸としたコイルパターンが形成されている。コイルパターンと、後ほど説明する調整パターンは、例えばフレキシブル基板12が有する、ポリイミドフィルムとカバーレイあるいはレジストという2つの樹脂層の間に形成される銅箔によって形成されるのが通常である。コイル軸Sとは、このコイル軸Sを略中心にコイルパターンが巻回されているもので、フレキシブル基板12のコイルパターンとは略垂直である。このコイルパターンを含む、フレキシブル基板12上に形成された導体パターンについては、後ほど図4において詳しく説明する。なお、導線は導体パターンによるものだけに限られず、金属線などをコア11に巻回しても良いし、導体膜をコア11に形成してもよく、どのような形態でも良い。
As shown in FIG. 2, the
また、コア11は、図2のようにX方向、Y方向において平面的に広がり、X方向、Y方向(コイル軸Sと同一方向)に垂直である厚み方向には薄い形状である。コイルパターンはX方向に沿って巻回される。コア11は、コイルパターンと平行のX方向が最も長く、厚み方向の厚さが、X方向幅及びY方向幅よりも小さいと良い。
Further, the
実際には図3に示すように、フレキシブル基板12は、コア11を挟んで2つに分割された形となっている。本実施の形態においては便宜上、これら2つに分割されたフレキシブル基板12のうち、外部接続端子8a、8bを有する側を下側フレキシブル基板12aとし、そうでない側を上側フレキシブル基板12bとする。後により詳しく述べるが、これら下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとは半田により接合されている。本実施の形態においては、コイル軸Sと略平行なフレキシブル基板12の二辺において接合されている。また、「下側」「上側」は、図3において理解し易くするために便宜上付与しているもので、アンテナ8として機器に搭載する際には上下が逆になっても構わない。
Actually, as shown in FIG. 3, the
なお、本実施の形態において、上側フレキシブル基板12bがコイル軸S方向に有する幅は、コア11がはみ出さないように設定されている。これは、特にコア11が割れやすいフェライトで構成されている場合、アンテナ8が組み込まれる通信装置(例えば図1に
おける携帯端末1)内にその破片や残渣が飛散し、通信装置に悪影響を与えないようにするためである。
In the present embodiment, the width of the upper
これら下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの間にコア11を固定するために、本実施の形態においては接着層としての両面接着テープが用いられる。すなわち、両面接着テープはコア11と下側フレキシブル基板12aとの間及びコア11と上側フレキシブル基板12bとの間に貼付される。
In order to fix the core 11 between the lower
また、本実施の形態のコア11の下側フレキシブル基板12aまたは上側フレキシブル基板12bとの対向面のうち少なくとも一方の面には、図示していないが、あらかじめたとえば2〜5mmピッチのスリットが入っている。このスリットを利用して、コア11は小片に分割されているため、柔軟性を備える。そして、先に述べたように、本実施の形態のコア11の下側フレキシブル基板12aまたは上側フレキシブル基板12bとの対向面には、両面接着テープが貼付されている。さらに、下側フレキシブル基板12aおよび上側フレキシブル基板12bは、最初から可とう性を有している。
In addition, although not shown in the drawing, at least one of the surfaces facing the lower
よってアンテナ8は、図1に示す携帯端末1の背面カバー3に貼付される箇所がたとえ曲面を有していても、その曲面に沿って貼付され配置されることが可能となる。その結果、コア11は、先に述べたスリットにより少なくともその一部が分割され、複数の小片により構成された状態となる場合がある。もしコア11が単体のままであれば、この時点でコア11がバラバラになってしまう。それを防いでいるのが、コア11の下側フレキシブル基板12aまたは上側フレキシブル基板12bとの対向面に貼付される両面接着テープである。または、別に保護テープを備えても良い。従って以上の構成により、図2および図3において、先に述べたスリットにより分割されたコア11の各小片の一部が脱落し、アンテナ8が組み込まれる通信装置(例えば図1における携帯端末1)内に脱落したその小片や残渣が飛散するのを防ぐことができる。その結果、通信装置に悪影響を与えないようにすることができる。
Therefore, the
コア11のフレキシブル基板12への固定方法については、本実施の形態に示すように、コア11の両面への両面接着テープの貼付である必要は、必ずしもない。例えば上記の両面接着テープのいずれかのみによる固定方法が考えられる。また、コア11と各フレキシブル基板との間に両面接着テープを貼る代わりに、コイル軸Sと略直交し半田付けにより接合されていないフレキシブル基板12の二辺において、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとを接着する方法も考えられる。この時、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとは、コア11の外縁よりもコイル軸S方向の外側に延ばす必要がある。そして、この部分の接着については、先ほどと同様に両面接着テープによるものの他に、接着剤を直接塗布する方法などがある。
As for the method for fixing the core 11 to the
なお、本実施の形態においては、下側フレキシブル基板12aの、コア11と対向しない面にも、両面接着テープが貼付されているが、これは先の図1において、アンテナ8を携帯端末1の背面カバー3に添付し固定するためのものである。
In the present embodiment, a double-sided adhesive tape is also applied to the surface of the lower
再び図3を用いて、本実施の形態の説明を行う。先ほど、フレキシブル基板12を構成する下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとは、コイル軸Sと略平行なフレキシブル基板12の二辺において、導線どうしが半田付けにより接合されている。図3において、下側フレキシブル基板12aには、後ほど図4において図示する、調整パターン13を備え、半田付けによる接着を可能とするためのパターン露出部17aおよび17bが設けられている。これと同様に、上側フレキシブル基板12bにも、後ほど図4において図示する、コイルパターンが複数に分割された分割パターンの各両端を露出させ、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの半田付けによる接着
を可能とするためのパターン露出部19aおよび19bが設けられている。
The present embodiment will be described with reference to FIG. 3 again. As described above, the lower
なお、本実施の形態ではさらに、フレキシブル基板12が組み立てられる前の状態において、上側フレキシブル基板12bのパターン露出部19aおよび19bにより露出された分割パターンの各両端の銅箔には、あらかじめ半田メッキ処理が施されている。また、下側フレキシブル基板12aに設けられるパターン露出部17a、17bにより露出された分割パターンの各両端の銅箔と、外部接続端子8a、8bの銅箔には、あらかじめ金メッキ処理が施されている。この金メッキ処理は、外部接続端子8a、8bが電子回路基板6上に設けられたアンテナ入出力用ピン7a、7bと接触する際の信頼性確保および腐食防止のため、必須のものである。このように、金メッキ処理や半田メッキ処理が施された状態であっても、本実施の形態においては、当該部分の銅箔が「露出している」と表現する。そしてこれらの結果、ひとつのコイルパターンが形成されるようになっている。フレキシブル基板12に形成されたコイルパターンその他の導体パターンは、より具体的には図4に示すように形成されている。
In the present embodiment, the copper foils at both ends of the divided pattern exposed by the pattern exposed
図4(a)は、図2で示した本発明の実施の形態におけるアンテナの斜視図と同一図であり、上側フレキシブル基板の構成を示している。図4(b)は、本発明の実施の形態におけるアンテナの下側フレキシブル基板の斜視図である。さらに、下側フレキシブル基板12aは、巻回パターン14aの他に、外部接続端子8aおよび8b、調整パターン13を有している。
FIG. 4A is the same view as the perspective view of the antenna in the embodiment of the present invention shown in FIG. 2, and shows the configuration of the upper flexible substrate. FIG. 4B is a perspective view of the lower flexible substrate of the antenna according to the embodiment of the present invention. Further, the lower
アンテナ8は、磁性体であるコア11と、導線がコア11の周囲を巻回するコイル巻回部である巻回パターン14a、14bと、巻回パターン14a、14bの一端に接続される調整部である調整パターン13と、を備える。調整パターン13は、コア11の端部に形成されるため、例えば巻回パターン14a間に挿入されるのではなく、外部接続端子8aは調整パターン13に接続し、外部接続端子8bは巻回パターン14a、14bに接続される。調整パターン13は、その長手方向に複数に分割された複数の調整導線である調整パターン(図9()の13b〜13d)を備える。この複数の調整導線は、両端でお互いに接続しており、図4(b)では調整パターン端13aと外部接続端子8aとで接続される。
The
すなわち、下側フレキシブル基板12aには、ICカードやICタグなどの無線通信媒体と通信を行うためのコイルパターンの一部となる複数の巻回パターン14aが、互いに平行に、かつコイル軸Sと交わるように形成されている。そして、上側フレキシブル基板12bには、コイルパターンの一部となる複数の巻回パターン14bが、互いに平行に、かつコイル軸Sと交わるように形成されている。これら複数の巻回パターン14aおよび14bの各両端が、それぞれパターン露出部17aと17bおよびパターン露出部19aと19bにより、銅箔が「露出された」状態になっている。図4(a)、(b)では、領域Bに巻回パターン14a、14bが形成されている。そして、下側フレキシブル基板12aの領域Aに形成されているのがコイルパターンの一部である調整パターン13である。本実施の形態においては、下側フレキシブル基板12aのみに形成されており、上側フレキシブル基板12bには形成されない。このとき、下側フレキシブル基板12aは携帯端末1内の電子回路基板6(金属体)と離れた側に、上側フレキシブル基板12bは携帯端末1内の電子回路基板6(金属体)と面する側に配置される。しかし、上側フレキシブル基板12bのみに形成しても良いし、両方に形成しても良い。調整パターン13は、下側フレキシブル基板12aの巻回パターン14aの導線のうちの1本を、並列に3本に分割したようになっている。したがって、分割された3本のパターンは、調整パターン端13aと外部接続端子8aとで接続されている。
That is, on the lower
図5は、図1に示す携帯端末1に搭載された電子回路基板6およびアンテナ8により形
成されるアンテナ装置、およびそのアンテナ装置から発生する磁力線を示す概念図である。また、図6は、従来例におけるアンテナ装置、およびそのアンテナ装置から発生する磁力線を示す概念図であり、図5の本実施の形態におけるアンテナ装置との比較のために示すものである。図示していないが、図6のアンテナ101は、先の特許文献1に示すように、電子回路基板6との対向面とは反対側の面上に、渦巻状に形成されたアンテナコイルを備える。
FIG. 5 is a conceptual diagram showing an antenna device formed by the
図5に示すように、本実施の形態におけるアンテナ装置は、コイル部を備えるアンテナ8と、アンテナ8に近接して配置された電子回路基板6とを備える。一般に知られているように、電子回路基板6の表面または内部には、そこに実装される各回路部品の端子同士を接続する配線パターンが設けられている。今日の回路の集積化による小型化に伴い、電子回路基板6は複数の配線層を有することが殆どである。従って、各回路部品に供給される電源ラインやGND(接地)ラインは、先に述べた配線パターンとは別の配線層として設けられることが多い。当然のことながら、これらの配線パターン、電源ラインおよびGNDラインは銅などの導体である。つまり、電子回路基板6は、金属体としてみなすことができる。先に述べたように、電源ラインやGNDラインが別の配線層として設けられる場合、これらは、割り当てられた配線層の殆ど全面にわたって形成されるので、特に良質な金属体となる。また、金属体としては、背面カバー3の少なくとも一部が金属体である場合や背面カバー3に施された金属膜、表示パネル2が液晶である場合のパネルの一部の金属体、シールド板、バッテリー4の金属層、カメラ5の金属部品、など、本願の目的を達成する金属体であればどれでもよい。
As shown in FIG. 5, the antenna device according to the present embodiment includes an
このように、アンテナ8と、殆ど金属体としてみなすことのできる電子回路基板6とを備えたアンテナ装置において、アンテナ8のコイル部の開口部は電子回路基板6に対して垂直であり、アンテナ8は電子回路基板6の端部に配置される。なお、電子回路基板6の端部とは、アンテナ8の端部が電子回路基板6の最外端部よりも突出する場合および、アンテナ8の端部が電子回路基板6の最外端部よりも内側に位置する場合の双方を含む。
As described above, in the antenna device including the
これに対して、図6に示す従来のアンテナ装置は、電子回路基板6との対向面とは反対側の面上に、渦巻状に形成されたアンテナコイルを備えているため、アンテナ101の開口部が電子回路基板6に対して平行である。アンテナ101に信号が入力され電流が流れると、ある時間における領域Pにおいて、アンテナ101から発生する磁力線は全てアンテナ101から離れる方向であり、一方向にのみ磁力線Mが通過する。その結果、領域Pに位置する例えば非接触型ICカードには電流が流れ、電子回路基板6とアンテナ101とからなる従来のアンテナ装置を搭載した携帯端末と、非接触型ICカードとは通信を行うことができる。しかしながら、領域Qにおいては、アンテナ101から離れる方向とアンテナ101へ向かう方向という、2つの逆向きの方向に磁力線Mが伸びている。従って、領域Q、すなわちアンテナのほぼ直横に、かつ電子回路基板6に対してほぼ垂直に非接触型ICカードを位置させると、非接触型ICカードに対して両方向の磁力線Mが働いて打ち消しあう。その結果、非接触型ICカードには電流が流れず、電子回路基板6とアンテナ101とからなる従来のアンテナ装置を搭載した携帯端末と、非接触型ICカードとの通信は行われない。
On the other hand, the conventional antenna device shown in FIG. 6 includes an antenna coil formed in a spiral shape on the surface opposite to the surface facing the
しかしながら、図5の本実施の形態におけるアンテナ装置では、アンテナ8のコイル部の開口部が電子回路基板6に対してほぼ垂直であり、アンテナ8のコイル部の長手方向が電子回路基板6の最端部とほぼ平行となるように、アンテナ8が配置される。アンテナ8のコイル軸は、電子回路基板6とほぼ平行である。このため、例えば非接触型ICカードを、領域Pだけでなく領域Qに位置させても、良好な通信を行うことができる。なお、ほぼ平行、ほぼ垂直とは、厳密に平行、垂直である必要がないという意味で、プラスマイナス15度程度であればなんの問題もなく本願発明の効果を良好に得ることができ、少なく
ともプラスマイナス30度程度であれば本願発明の効果を得ることができる。
However, in the antenna device according to the present embodiment shown in FIG. 5, the opening of the coil portion of the
すなわち、アンテナ8の開口部は電子回路基板6に対して垂直であるため、アンテナ8に信号が入力され電流が流れると、ある時間における領域Qではアンテナ8から発生する磁力線Mが全てアンテナ8から離れる方向であり、一方向にのみ磁力線Mが通過する。その結果、領域Qに位置する例えば非接触型ICカードには電流が流れ、電子回路基板6とアンテナ8とからなる本実施の形態のアンテナ装置を搭載した携帯端末と非接触型ICカードとは通信を行うことができる。
That is, since the opening of the
また、領域Pにおいても、アンテナ8に信号が入力され電流が流れると、ある時間における領域Pでは磁力線Mがアンテナ8から離れる方向もしくはアンテナ8に向かう方向のいずれか一方向となっている。それは、アンテナ8から発生する磁力線Mが、電子回路基板6付近において減衰することにより、磁力線Mの軸Xが電子回路基板6に対して垂直ではなくなり、傾いているからである。その結果、領域Pに位置する例えば非接触型ICカードには電流が流れ、電子回路基板6とアンテナ8とからなる本実施の形態のアンテナ装置を搭載した携帯端末と非接触型ICカードとは通信を行うことができる。
Also in the region P, when a signal is input to the
なお、図5に示す磁力線Mには、アンテナ8から離れる方向の磁力線とアンテナ8へ向かう方向の磁力線の境を結んだ軸Xが存在する。この、磁力線Mの軸X付近に、例えば非接触型ICカードを位置させると、従来の図6における領域Qのように、アンテナ8から離れる方向とアンテナへ向かう方向の磁力線の双方が非接触型ICカードに働いて打ち消しあう。その結果、非接触型ICカードには電流が流れず、本実施の形態のアンテナ装置を搭載した携帯端末と、非接触型ICカードとの通信は行われない。
In addition, the magnetic force line M shown in FIG. 5 has an axis X connecting the boundary between the magnetic force line in the direction away from the
次に、なぜ磁力線Mの軸Xが電子回路基板6に対して傾くかについて説明する。アンテナ8により発生した磁力線によって、電子回路基板6のアンテナ8との対向面に誘起された渦電流は、この電子回路基板6のアンテナ8との対向面に垂直な方向の磁力線を生み出す。そのため、アンテナ8より発生する磁力線Mと、電子回路基板6のアンテナ8との対向面に誘起された渦電流から発生する磁力線とが合成され、アンテナ8から発生する磁力線Mは電子回路基板6付近において垂直方向に変化する。その結果、磁力線Mの軸Xが電子回路基板6とは離れる側に傾く。すなわち、アンテナ8の軸方向において、アンテナ8の一方側に電子回路基板6が配置され、他方側に電子回路基板6が配置されないことにより、一方側のみ渦電流によって磁束が弱められることで磁力線Mの軸Xを傾かせることができる。
Next, the reason why the axis X of the magnetic force line M is inclined with respect to the
また、アンテナ8は電子回路基板6の端部に配置されるため、アンテナ8の電子回路基板6側(図5における右側)の磁力線Mを減衰し、アンテナ8の電子回路基板6から離れる側(図5における左側)の磁力線Mを相対的に強める。その結果、磁力線Mの軸Xが電子回路基板6に対して傾くことになる。本実施の形態の構成では、磁力線Mの軸Xの角度αは、電子回路基板6に対して40°〜85°程度となり傾いている。もし、アンテナ8が電子回路基板6の端部に配置されなければ、電子回路基板6面上の渦電流による電子回路基板6面に垂直な方向の磁力線が小さくなり、磁力線Mの軸Xは電子回路基板6に対してほぼ垂直のままとなる。その場合、領域Q(斜め方向及び横方向)では通信可能であっても、領域P(真上)では通信することが難しい。
Further, since the
アンテナ8の端部と電子回路基板6とは、その端部を揃えて配置されてもよいし、アンテナ8の端部が電子回路基板6の端部よりも突出してもよい。また、アンテナ8の端部が電子回路基板6の端部よりも内側に位置してもよい。
The end portion of the
以上のことから、アンテナ8を電子回路基板6の端部に位置することにより、電子回路
基板6に流れる電流を最大限活用することができる。また、角度αが85°程度であれば本発明の効果は最低限得られ、好ましくは80°以下であるとよい。
From the above, by positioning the
なお、図5に示すアンテナ装置と電子回路基板6とはある程度の隙間を持って配置されているが、携帯端末などに配置する場合、その隙間が確保できない場合がある。その場合、アンテナ装置と電子回路基板6とは接触配置され、図7のようになる。
Note that although the antenna device and the
図7は、本発明の他の実施の形態におけるアンテナ装置、およびそのアンテナ装置から発生する磁力線を示す概念図である。図7に示すように、電子回路基板6とアンテナ8とが接触配置されていても、図5に示すアンテナ装置と同様のメカニズムにより、磁力線の傾きが発生する。
FIG. 7 is a conceptual diagram showing an antenna device according to another embodiment of the present invention and lines of magnetic force generated from the antenna device. As shown in FIG. 7, even if the
以上のように、電子回路基板6とアンテナ8との間に隙間があってもなくても、電子回路基板6の一端部からコアのコイル部におけるコイル軸方向Aの幅の範囲内で、コアの一端部を電子回路基板6の一端部の内外に配置することにより、少なくともアンテナ8の一部が電子回路基板6の一端部およびその一端部を含む面に近接または接触して配置されれば、本発明の効果が十分に得られる。なお、当該コアの幅が少なくとも4mm〜15mmであれば、本発明の効果が得られる角度α≦85°は、上記に述べたアンテナ8と電子回路基板6との関係において成り立つことが確認されている。そしてこの関係は、コアがコイル部のコイル軸方向Aに有する幅よりも、それと同方向に有する電子回路基板6の幅が大きいことが前提であることは言うまでも無い。
As described above, even if there is a gap between the
以上のように、本発明の実施の形態のアンテナ8は、携帯端末1の電子回路基板6の端部に設けると磁力線の傾きが発生し、送受信可能な範囲が拡がる。しかしながら、本発明の実施の形態のアンテナ8を搭載すべき位置は、特にこれに限られるわけではない。
As described above, when the
また、図2に示すとおり、アンテナ8のコア11のコイル軸S方向の幅をLとすると、コイル軸Sと略垂直の関係である電子回路基板6の端辺6aからアンテナ8までの距離は、−L〜+Lの範囲内になるようにすると良い。これにより、上記に説明したように、磁力線Mの軸Xを傾かせることができる。−Lとは、アンテナ8が電子回路基板6の端辺6aよりも外側に飛び出していることを意味し、−Lだけ飛び出しているとは、アンテナ8のコア11部分全体だけ電子回路基板6から飛び出していることを示す。+Lとは、−Lの反対で、アンテナ8が電子回路基板6の端辺6aからLだけ内側に位置していることを示す。
As shown in FIG. 2, when the width of the
図8は、図1とは異なる位置に本発明のアンテナが搭載された携帯端末の分解斜視図である。図8において、アンテナ8は携帯端末1の背面カバー3のほぼ中央に搭載される。このような状態においては、例えば図6に示すような、アンテナ8より発生する磁力線の傾きは生じない。この時、図8に示す背面カバー3のアンテナ8が配置された位置とほぼ直交する方向に、図示しないICカードやICタグなどの無線通信媒体が配置されても、通信することは出来ない。その代わり、そこから無線通信媒体が携帯端末1の長手方向(すなわち、図2に示すアンテナ8のコイル軸S方向)に少し離れれば、通信は可能となる。例えば、バッテリー4と対向する位置に無線通信媒体を近づけるとよい。また、たとえアンテナ8を中央に置いたとしても、図8とはアンテナ8の向きを90度回転させ、アンテナ8のコイル軸S方向を電子回路基板6に垂直にすることで、図5〜7と同様の効果を得ることができる。
FIG. 8 is an exploded perspective view of a mobile terminal in which the antenna of the present invention is mounted at a position different from that in FIG. In FIG. 8, the
このような、本発明の実施の形態におけるアンテナ8のインダクタンス調整を行うための調整パターンについて、これより詳細に説明する。
Such an adjustment pattern for adjusting the inductance of the
図9は、本発明の実施の形態におけるアンテナのインダクタンス調整を示す図である。図9(a)は、調整パターンにたいしてトリミングなしの状態を示す図、図9(b)は、調整パターンの第1のトリミングポイントでトリミングした状態を示す図、図9(c)は、調整パターンの第2のトリミングポイントでトリミングした状態を示す図、図9(d)は、調整パターンの拡大図である。 FIG. 9 is a diagram illustrating adjustment of the inductance of the antenna according to the embodiment of the present invention. FIG. 9A is a diagram showing a state without trimming the adjustment pattern, FIG. 9B is a diagram showing a state where trimming is performed at the first trimming point of the adjustment pattern, and FIG. 9C is a diagram showing the adjustment pattern. FIG. 9D is a diagram showing a state trimmed at the second trimming point, and FIG. 9D is an enlarged view of the adjustment pattern.
アンテナ8のインダクタンスは、図1においてアンテナ8が整合回路その他のアンテナ制御部9を搭載する電子回路基板6と接続されてアンテナ装置となった時に、そのアンテナ装置の共振周波数を決める一因となるものである。そして、本実施の形態の構造を有するアンテナ8のインダクタンスは、図2〜図4に示すコア11のサイズのバラツキに大きく影響される。これは、ソレノイドの自己インダクタンスの公式(自己インダクタンス=透磁率×単位長さあたりの巻き数の2乗×ソレノイド長さ×断面積)にあるように、長さと断面積に相当するフェライト形状の影響がほぼ比例する関係で表れることから容易にわかる。
The inductance of the
このように、アンテナ8のインダクタンスにはばらつきがあるので、このアンテナ8を搭載したアンテナ装置の共振周波数にもバラツキが出る。この共振周波数を、通信規格で定められた中心周波数(例えばRF−IDであれば、13.56MHz)から所定の範囲内に調整することにより、高い確率と品質で無線通信を行うことができる。この時、アンテナ8単体でのインダクタンスのバラツキを小さくすれば(例えば±2%以内に抑えれば)、そのアンテナ8が搭載されたアンテナ装置の共振周波数の調整に必要な調整範囲を小さくすることができる。従って、本願発明は、調整パターン13によってアンテナ8のコア11のサイズのバラツキに起因するアンテナ8のインダクタンスのバラツキを抑える。
As described above, since the inductance of the
本願発明のアンテナ8には、図4(a)に示したように、領域Aの調整パターン13と領域Bの巻回パターン14a、14bとがある。調整パターン13においては、調整パターン13の長手方向に沿って、1本のパターン(導線)が3本の調整導線13b、調整導線13c、調整導線13dに分割されている。領域Bの巻回パターン14a、14bの導線幅は0.4〜0.5mmであって、隣り合う導線間の間隔は0.4〜0.5mmで、10ターン巻回されている。領域Aの調整パターン13の導線幅は、最も内側の調整導線13bは巻回パターン14a、14bの導線幅とほぼ同一で、0.4〜0.5mmである。その他の、調整導線13c、調整導線13dは0.3mmであって、隣り合う導線間の間隔は0.4〜0.5mmである。調整パターン13では、導線が3本に並列に分割されており、この調整導線13b〜13dが調整パターン端13aと外部接続端子8aとで接続されている。もちろん、導線は2本に分割されても、4本以上に分割されてもよく、アンテナ8のサイズとバラつきの度合いによって本数は調整するとよい。また、何本であっても、調整パターン13のうち最も内側の調整導線13bは、巻回パターン14a、14bの導線幅とほぼ同一であることが好ましく、それ以外の調整導線13cなどの線幅を調整導線13bよりも細くしても良い。細くすることで、小型化を達成することができる。調整パターン13のうち最も内側の調整導線13bを巻回パターン14a、14bの導線幅とほぼ同一とするのは、後で説明するインダクタンス値の調整時に、図9(c)のように調整パターン13がトリミングにより調整導線13bのみ残る場合があるからである。
As shown in FIG. 4A, the
調整導線13b〜13dは、アンテナ8のコイル軸に対して垂直な方向に、お互いに平行に伸びており、調整導線13bが最も長く、調整導線13dが最も短い。これにより、第1のトリミングポイント15a、第2のトリミングポイント15bの場所をトリミングしやすいようにずらして配置することができる。また、調整導線13b〜13dは、巻回パターン14a、14bと平行に伸びている。このように必ずしもすべてのパターンを平行に形成する必要はない。なおここで言うトリミングとは、第1のトリミングポイント15a、第2のトリミングポイント15bなどを打ち抜きやレーザー加工によって、パター
ンを断線(絶縁)することをいう。なお、巻回パターン14a、14bと調整導線13b〜13dとは、基本的に大部分がコア11と対向するように(重なるように)配置される。これは、コア11が磁束を集める働きをもつので、効率よくアンテナ性能を得るために当然のことである。
The
上側フレキシブル基板12bに形成される巻回パターン14bは、コア11を挟んで下側フレキシブル基板12aに形成される巻回パターン14aとほぼ重なる。従って、上側フレキシブル基板12bにおいて、下側フレキシブル基板12aに形成される調整パターン13が重なる領域の大部分には、何も形成されていない。もちろん、その部分に巻回パターン14bを形成しても良い。
The winding
次にインダクタンス値の調整方法について説明する。本実施の形態においては、調整パターン13を調整導線13b〜13dの3本に分割しているため、トリミングポイントは、第1のトリミングポイント15a、第2のトリミングポイント15b、の二つとなっている。すなわち、調整パターン13をn本に分割した場合、トリミングポイントは(n−1)箇所形成され、そのトリミングポイントのいずれか1箇所をトリミングする、もしくはトリミングしないことによってインダクタンス値を調整する。
Next, a method for adjusting the inductance value will be described. In the present embodiment, since the
図9(a)〜図9(c)では、調整パターン端13aと外部接続端子8aとで接続されることで1本の導線として扱える調整導線13b〜13dから、コア11の端部11aまでの距離が、それぞれ異なる。また、調整導線13b〜13dとコア11の端部11aとは略平行であり、プラスマイナス45度程度まではお互いに傾いた関係で配置してもよいが、少なくとも垂直の関係ではない。
In FIG. 9A to FIG. 9C, the
図9(a)においては、3本の調整導線13b〜13dのうち1本もトリミングされていない。したがって、調整パターン13が、コア11の端部11a近くに配置された太い導線1本として働き、調整導線13dがコイルパターンの最外となる。そして、最外の調整導線13dからコア11の端部11aまでの距離は近い。
In FIG. 9A, none of the three adjusting
図9(b)においては、調整パターン13が第1のトリミングポイント15aにおいてトリミング(絶縁)されている。したがって、調整パターン13で実際に機能しているのは調整導線13b、13cのみである。その結果、調整導線13cがコイルパターンの最外となり、最外の調整導線13cからコア11の端部11aまでの距離は図9(a)と比較して遠くなる。
In FIG. 9B, the
図9(c)においては、調整パターン13が第2のトリミングポイント15bにおいてトリミングされている。したがって、調整パターン13で実際に機能しているのは調整導線13bのみである。その結果、調整導線13bがコイルパターンの最外となり、最外の調整導線13bからコア11の端部11aまでの距離は図9(a)、(b)と比較して遠くなる。
In FIG. 9C, the
コアの周囲にコイルを巻回して構成した本発明のような構造のアンテナコイルでは、コイルを巻回していないコアの両端部分がアンテナの磁束の出入り口になるため、同じ巻数のアンテナコイルであれば、磁束の出入り口が大きいほどインダクタンス値は増える傾向がある。この磁束の出入り口が最も小さい状態が図9(a)であり、もっとも大きい状態が図9(c)である。 In an antenna coil having a structure as in the present invention configured by winding a coil around a core, both end portions of the core where the coil is not wound serve as an entrance / exit for the magnetic flux of the antenna. The inductance value tends to increase as the magnetic flux entrance / exit increases. FIG. 9A shows the state where the magnetic flux entrance / exit is the smallest, and FIG. 9C shows the largest state.
これらの結果、調整導線13b〜13dからコア11の端部11aまでの距離が、それぞれ異なることによって、磁束の出入り口の大きさが変化し、その結果アンテナ8のインダクタンス値を調整することができる。
As a result, the distances from the
また、図9(b)及び図9(c)のどちらの場合であっても一箇所をトリミングすればよい。すなわち、調整パターン13を何本に分割しようとも、複数の調整導線13b、13c、13d…の両端は調整パターン端13a側と外部接続端子8a側で接続され、かつ並列に並んでいる。従って、コイルパターンの長さと、コア11の端部11aと調整パターン13との距離が、所望の距離となるように、調整パターン13として残す本数の調整導線(コア11の内側より)と断線させる本数の調整導線(コア11の外側より)とを設定し、その間を1箇所だけトリミングすればよい。このように、調整パターン13として残す調整導線は必ずコア11の内側で、断線させる調整導線は必ずコア11の外側に配置されることで、トリミングポイントを1箇所とすることができ、容易にアンテナ8のインダクタンス値を調整することができる。もちろん、例えば調整パターン13として残す調整導線の間に断線させる調整導線を配置してもよいが、その場合複数のトリミングポイントが必要となる。
Moreover, what is necessary is just to trim one place in either case of FIG.9 (b) and FIG.9 (c). That is, regardless of how
図2では、アンテナ8は電子回路基板6の端部あたりに配置される場合、調整パターン13が巻回パターン14aよりも電子回路基板6の内側に位置するように配置される。しかし、調整パターン13が巻回パターン14aよりも電子回路基板6の外側に位置するように配置してもよい。ただし、トリミングポイント15a、15bが外部接続端子8a、8bの近くに位置したほうが小型化しやすいため、調整パターン13を巻回パターン14aよりも電子回路基板6の内側に配置させることによって外部接続端子8a、8bが他部品に接続しやすいようにすることができる。なお、トリミングポイント15a、15bと外部接続端子8a、8bはコア11と重なるように配置する必要がないものであるので、コア11の外側に配置される。トリミングポイント15a、15bは打ち抜きやレーザー加工によりトリミングされるものなので、コア11と重なるとトリミングすることが困難となる。また、外部接続端子8a、8b部分はインダクタンス値に直接関係のないものであるので、コア11と重ねる必要がなく、その分だけ、コア11上のコイル部分(巻回パターン)の領域を増加させたほうが良い。すなわち、トリミングポイント15a、15bと外部接続端子8a、8bをコア11と重ならないように配置することで、コア11の小型化とアンテナ8のインダクタンス値向上とを両立することができる。
In FIG. 2, when the
また、調整パターン13の分割数を増加させ、1本のパターンである調整パターン13の領域Aが大きくなりすぎると、アンテナ8が大型化してしまう。そこで、インダクタンス値の所望の調整範囲にもよるが、目安として、領域Aの幅:領域Bの幅=80%(70〜90%程度):20%(10〜30%程度)と設定することで、小型化と、十分なインダクタンス値調整範囲を得ることができる。
Further, if the number of divisions of the
図2などに示されるアンテナ8を使用して、図9のようにインダクタンス調整を行った場合、次のような結果となった。
When the inductance was adjusted as shown in FIG. 9 using the
下記の(表1)は、図2などとは若干サイズが違うモデルで検討した結果で、フェライトコアのサイズを40×12×0.3mmとし、ターン数を8とし、最外にあたるパターンのみ調整パターンとして3分割の並列にしたものである。自由空間(金属体が近接しない)、調整パターン13が金属体(例えば電子回路基板6)と密着対向する場合、調整パターン13が金属体と対向しない場合、の3通りにおける、インダクタンス値調整の結果である。各状況において、トリミングなし、トリミングポイント15aにおいてトリミングを行った場合、トリミングポイント15bにおいてトリミングを行った場合のインダクタンス値Lと、トリミングによるインダクタンス値Lの変化量、変化率を示す。このとき、変化量と変化率は、トリミングをしない場合を基準としている。
The following (Table 1) is the result of studying with a model slightly different from FIG. 2, etc., and the ferrite core size is 40 x 12 x 0.3 mm, the number of turns is 8, and only the outermost pattern is adjusted. The pattern is divided into three parts in parallel. Inductance value adjustment results in three ways: free space (where the metal body is not close), the
(表1)からわかるように、自由空間にアンテナ8を配置し、金属体をアンテナ8の近くに配置しない(アンテナ8に対して金属体の影響がない)場合においては、インダクタンス値が最大で4%弱変動し、その程度の調整が可能となる。
As can be seen from (Table 1), when the
次に、調整パターン13を備える下側フレキシブル基板12aを金属体に密着対向するように配置した。このときの金属体とパターンとのギャップは30μmに設定した。このとき、磁束の出入り口の大きさは近接した金属体の影響が大きくなり、調整パターン13による影響がほとんど見えなくなり、インダクタンス値は最大で0.2%弱変動した。すなわち、ほんの小さなインダクタンス値調整が必要な場合に有用である。
Next, the lower
最後に、調整パターン13を備える下側フレキシブル基板12aを金属体に対向しないように配置した。すなわち、図2に示される配置関係となる。このときの金属体とアンテ
ナのコイルパターンとのギャップは先ほどと同じ30μmに設定した。このとき、磁束の出入り口の大きさは近接した金属体の影響と調整パターン13の両方に影響され、インダクタンス値が最大で7.5%変動した。すなわち、コア11のサイズなどのバラツキによるアンテナ8のインダクタンス値のバラツキを、広い範囲で調整することができ、インダクタンス調整の許容範囲が大きくなる。
Finally, the lower
上記の結果から、調整パターン13は、金属に対向するように配置しても、金属に対向しないように配置しても、それぞれ異なるメリットを有する。従って、下側フレキシブル基板12a、上側フレキシブル基板12bの両面に設けても良いし、どちらか一方だけでもよい。ただし、両面に設ける場合は、トリミングポイントが重ならないように、例えばコイルバターンの左右にそれぞれ形成するなどしたほうが良い。
From the above results, the
図10は、本発明の実施の形態におけるアンテナのインダクタンス値の調整結果を示す図であり、図11は、本発明の実施の形態におけるアンテナのインダクタンス値のバラツキの調整結果を示す図である。なお、このとき調整パターン13は、金属体(電子回路基板6)と対向しないように設置されている。図10と図11の検討は図2、図3などに掲載したサイズ、形状のアンテナモデルを用いた。
FIG. 10 is a diagram showing the adjustment result of the inductance value of the antenna in the embodiment of the present invention, and FIG. 11 is a diagram showing the adjustment result of the variation in the inductance value of the antenna in the embodiment of the present invention. At this time, the
図10(a)は、図9(a)のようにトリミングを行わなかった場合において、コア11のサイズを、横幅33.2〜33.8mm(図2のX方向幅)、縦幅13.4〜14mm(図2のY方向幅)、厚み0.27〜0.33mmの範囲でそれぞれ変化させた場合における、コア11の厚さとインダクタンス値との関係を示す。図10(b)は、図10(a)と同一の状況下において、図10(a)に示されたインダクタンス値全体の分布範囲が最も小さくなるように適宜トリミング(調整)を行った場合のインダクタンス値を示す。すなわち、図10(a)はトリミングによるインダクタンス値調整前、図10(b)はトリミングによるインダクタンス値調整後の結果を示す。
10A shows the size of the core 11 when the trimming is not performed as shown in FIG. 9A, the width of the
図11(a)は、図10(a)に示されたインダクタンス値全体の平均インダクタンス値に対する、図10(a)に示される各インダクタンス値のバラツキの度合いを示す。すなわち、トリミングによるインダクタンス値調整前の、コア11の厚さとインダクタンス値のバラツキとの関係を示す。
FIG. 11 (a) shows the degree of variation of each inductance value shown in FIG. 10 (a) with respect to the average inductance value of the entire inductance value shown in FIG. 10 (a). That is, the relationship between the thickness of the
図11(b)は、図10(b)に示されたインダクタンス値全体の平均インダクタンス値に対する、図10(b)に示される各インダクタンス値のバラツキの度合いを示す。すなわち、トリミングによるインダクタンス値調整後の、コア11の厚さとインダクタンス値のバラツキとの関係を示す。
FIG.11 (b) shows the degree of variation of each inductance value shown by FIG.10 (b) with respect to the average inductance value of the whole inductance value shown by FIG.10 (b). That is, the relationship between the thickness of the
図10(a)、図11(a)からわかるとおり、インダクタンス値調整をしなければ、コア11のX方向幅及びY方向幅がプラスマイナス約1〜2%ばらついただけで、インダクタンス値がプラスマイナス約5%もばらつくことがわかる。そして、実用的なアンテナ8を生産するためには、例えば、コア11のX方向幅及びY方向幅がプラスマイナス約1〜2%ばらついたとしても、インダクタンス値のバラツキがプラスマイナス約2%以内に収まる必要がある。
As can be seen from FIGS. 10A and 11A, if the inductance value is not adjusted, the X-direction width and the Y-direction width of the core 11 are only about plus or minus 1-2%, and the inductance value is positive. It can be seen that the variation is about 5%. In order to produce a
そして、本発明のように調整パターン13を形成することによって、上記の課題を解決することができる。
And the said subject can be solved by forming the
図10(a)は、図9(a)のアンテナ8のインダクタンス値であるため、前述したようにインダクタンス値が比較的低くなる。すなわち、本発明のインダクタンス値調整は、図9(a)のトリミングなしを基準にすると、インダクタンス値が増加する方向に調整さ
れる。そして、図10(a)のとおり、コア11の厚みが大きくなるほど、インダクタンス値も大きくなる。一方で、図10(b)は、トリミングによるインダクタンス値調整により、コア11の厚みに関係なくほぼ同程度のインダクタンス値とすることができる。
Since FIG. 10A shows the inductance value of the
また、図11(a)、図11(b)からも明らかなとおり、トリミングによるインダクタンス値のばらつきの度合いが小さくなっていることがわかる。 Also, as is apparent from FIGS. 11A and 11B, it can be seen that the degree of variation in inductance value due to trimming is small.
図12は、本発明の実施の形態におけるアンテナの製造工程の例を示す図である。この製造工程については、図3に示す分解斜視図を併用して説明を行う。 FIG. 12 is a diagram showing an example of the manufacturing process of the antenna in the embodiment of the present invention. This manufacturing process will be described with reference to the exploded perspective view shown in FIG.
既に述べたように、図3に示すコア11の下側フレキシブル基板12aまたは上側フレキシブル基板12bとの対向面のうち少なくとも一方の面には、図示していないが、あらかじめ数mmピッチのスリットが入っている。このスリットは、コア11の作成時において、焼成工程の前に入れられたものである。この焼成工程の前段階においては、焼成後もコア11がスリットの部分で容易に割れない程度のサイズ、深さでスリットを入れる。
As already described, at least one of the surfaces facing the lower
このように焼成工程が終了しスリットが設けられたコア11に対して、その下側フレキシブル基板12aまたは上側フレキシブル基板12bと対向することになる面に、両面接着テープを貼付する(図12のステップS1)。本実施の形態においてはコア11の両面に両面接着テープを貼付する。
A double-sided adhesive tape is affixed to the surface that faces the lower
周知の通り、両面接着テープは、取扱いを容易にするために、それらの片面が支持フィルムに支持された状態となっている。当然のことながら、図12のステップS1において、図3に示すコア11の両面に両面接着テープを貼った状態においては、これらの支持フィルムはいずれも残されている。この状態において、コア11の、両面接着テープが貼付された面のいずれかを、例えばローラなどにより押圧する(図12のステップS2)。 As is well known, double-sided adhesive tapes are in a state where their one side is supported by a support film in order to facilitate handling. Naturally, in step S1 of FIG. 12, in the state where the double-sided adhesive tape is pasted on both surfaces of the core 11 shown in FIG. 3, all of these supporting films are left. In this state, one of the surfaces of the core 11 on which the double-sided adhesive tape is applied is pressed by, for example, a roller (step S2 in FIG. 12).
するとコア11は、スリットにより少なくともその一部が分割され、複数の小片により構成された状態となる。それでも、コア11の両面には両面接着テープが貼付されているので、コア11がバラバラになることはない。そして、このような状態となったコア11は、図1に示す携帯端末1の背面カバー3において、アンテナ8の貼付される箇所がたとえ曲面を有していても、その曲面に沿って貼付され配置されることを可能にする。
Then, at least a part of the
また、アンテナ8の組み立て時や、携帯端末1(図1参照)などへの実装時においても、作業者が意図しない応力がコア11に加わることがある。この時にも、スリットにより分割されたコア11の各小片の一部が脱落し、アンテナ8が組み込まれる通信装置(例えば図1における携帯端末1)内に脱落したその小片や残渣が飛散するのを防ぐことができる。そして、通信装置に悪影響を与えないようにすることができる。
In addition, stress that is not intended by the operator may be applied to the core 11 when the
さらに、先に述べた図3に示す両面接着テープの支持フィルムは、ローラの押圧時において、両面接着テープが、ローラや、それと対向する作業台に貼り付くことを防ぐ。 Furthermore, the support film of the double-sided adhesive tape shown in FIG. 3 described above prevents the double-sided adhesive tape from sticking to the roller or the work table facing it when the roller is pressed.
なお、下側フレキシブル基板12aの、コア11を配置しない側に貼付される両面接着テープは、この後に述べる上側フレキシブル基板12bの配置と位置合わせおよび下側フレキシブル基板12aとの半田接合が完了した後に行う。これは、半田接合時にかかる熱に耐えられない安価な両面接着テープ材料を使用するための工夫で、こうすることで高価な耐熱仕様のテープを使用せずにすむからである。
Note that the double-sided adhesive tape to be applied to the side of the lower
以上のように、ある程度の折り曲げが可能となったコア11を、下側フレキシブル基板12aに配置する(図12のステップS3)。その際、コア11の下側フレキシブル基板
12aとの対向面に貼付された両面接着テープの支持フィルムを剥がしてから、下側フレキシブル基板12aに配置する。コア11を配置する箇所は、図4(a)において点線により示す部分の内側である。
As described above, the core 11 that can be bent to some extent is disposed on the lower
こうして図3に示すコア11を下側フレキシブル基板12aに配置した後、今度は上側フレキシブル基板12bを、コア11の上側から配置する。この時も、コア11の上側フレキシブル基板12bとの対向面に貼付された両面接着テープの支持フィルムを剥がしてから、上側フレキシブル基板12bを配置する。上側フレキシブル基板12bは、コア11が図4(b)に示す点線の内側に配置されるよう、位置合わせを行う(図12のステップS4)。
After the core 11 shown in FIG. 3 is thus arranged on the lower
この、コア11が配置された下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの位置合わせについては、いくつかの方法がある。例えば、本実施の形態の図面には図示していないが、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bの外縁にあらかじめ位置合わせ用ピンの穴やマーカーを設けておき、その穴やマーカーを用いて位置合わせを行う。そして、後ほど述べる下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの半田接合を行ってから、不要となった穴部分やマーカー部分を切除してもよい。これにより、パターン露出部17aと19aおよびパターン露出部17bと19bとの位置合わせが容易となり、ICカードやICタグなどの無線通信媒体と通信を行うためのコイルパターンが形成されたフレキシブル基板12をより確実に組み立てることができる。穴やマーカー部分をもうけることができない場合は、画像認識装置とロボットなどを用いて上側フレキシブル基板12bと下側フレキシブル基板12aを位置合わせする方法もある。
There are several methods for aligning the lower
このように位置合わせを行った後、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの半田接合を行う(図12のステップS5)。ここで、上側フレキシブル基板12bのパターン露出部19aおよび19bにより露出された分割パターンの各両端の銅箔と、下側フレキシブル基板12aのパターン露出部17a、17bにより露出された分割パターンの各両端の銅箔との位置は一致している。すなわち、図3において、銅箔16aと銅箔18a、銅箔16bと銅箔18bの各銅箔同士の位置がそれぞれ一致し、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの半田接合を行えば、ひとつのコイルパターンが形成されるようになっている。
After the alignment as described above, the lower
半田接合は、パターン露出部17aと19aとが重なった部分およびパターン露出部17bと19bとが重なった部分を加熱することにより行う。先ほど述べたように、上側フレキシブル基板12bのパターン露出部19aおよび19bにより露出された分割パターンの各両端の銅箔18aおよび18bには、あらかじめ半田メッキ処理が施されている。また、下側フレキシブル基板12aに設けられるパターン露出部17a、17bにより露出された分割パターンの各両端の銅箔16aおよび16bには、あらかじめ金メッキ処理が施されている。従って、当該部分を加熱すれば、上側フレキシブル基板12bの銅箔18aおよび18bにメッキされた半田が溶融し、下側フレキシブル基板12aの銅箔16aおよび16bとの接合が行われる。
Solder bonding is performed by heating the portion where the pattern exposed
なお、両面接着テープは熱に弱いので、これらに熱が加わらないよう、パターン露出部17aと19aとが重なった部分およびパターン露出部17bと19bとが重なった部分のみを加熱する。そして、この半田接合のための加熱装置は、半田が溶融し、上側フレキシブル基板12bの銅箔18aおよび18bと下側フレキシブル基板12aの銅箔16aおよび16bとの接合が行われ、半田が冷却し固化した後に、フレキシブル基板12から引き上げるとよい。このように、局所的かつ迅速で細かい温度制御を要する加熱方法としては、例えばパルスヒートを用いた接合などが好適である。
Since the double-sided adhesive tape is vulnerable to heat, only the portion where the pattern exposed
ただし、上側フレキシブル基板12bのパターン露出部19aおよび19bに施された半田メッキ処理による半田のみでは、下側フレキシブル基板12aと上側フレキシブル基板12bとの接合を行うには不足することがある。その場合には、下側フレキシブル基板12aのパターン露出部17aおよび17bの分割パターン21aの各両端部か、上側フレキシブル基板12b上の分割パターン21bの各両端部のいずれかに半田クリーム層を形成してもよい。
However, the solder by the solder plating process applied to the pattern exposed
なお、以上に述べた半田接合の代わりに、ACF(異方性導電フィルム)を用いてもよい。すなわち、上記図12のステップS4の前に、図3に示す下側フレキシブル基板12aのパターン露出部17aおよび17bか、上側フレキシブル基板12bのパターン露出部19aおよび19bのいずれかにACFを貼付しておく。この場合には、上記図12のスップS5、すなわち半田接合の工程は不要となる。
In place of the solder joint described above, ACF (anisotropic conductive film) may be used. That is, before step S4 in FIG. 12, the ACF is applied to either the pattern exposed
最後に、両面接着テープを、下側フレキシブル基板12aの、コア11を配置しない側に貼付する(図12のステップS6)。これは、先ほども述べたように、両面接着テープが半田接合時にかかる熱に耐えられないためである。周知の通り、両面接着テープは、取扱いを容易にするために、それらの片面が支持フィルムに支持された状態となっている。当然のことながら、図12のステップS6において、図3に示すアンテナ8の下側フレキシブル基板12aに両面接着テープを貼った状態においては、その支持フィルムは残されている。この支持フィルムは、例えば図1に示すように、上記の工程を経て完成したアンテナ8を携帯端末1に実装する前に剥がされる。
Finally, a double-sided adhesive tape is applied to the side of the lower
以上に述べたような工程を用いることにより、図2に示すアンテナ8が、極めて簡易かつ高精度に組み立てられる。図3および図12を用いて示したように、コア11の両平面にあらかじめ両面接着テープを貼付し、フレキシブル基板12との位置合わせを行ってから半田付けを行う構成としているため、万一、コアの位置合わせが失敗しても、半田付けを行う前に位置合わせをやり直すことが可能である。このことにより、図2に示すアンテナ8の組み立て不良率を低減することができる。
By using the processes as described above, the
本発明によれば、小型で、インダクタンス値の安定したアンテナとし、アンテナの通信特性を維持することができるため、携帯電話などの様々な電子機器のアンテナ、アンテナ装置および通信装置として有用である。また、特に自動で商品管理、書籍管理などが可能となる収納棚、展示棚以外の医薬品管理、危険物管理、貴重品管理システムなどの用途にも適用できる。 According to the present invention, the antenna is small and has a stable inductance value, and the communication characteristics of the antenna can be maintained. Therefore, the antenna is useful as an antenna, an antenna device, and a communication device of various electronic devices such as a mobile phone. In addition, the present invention can also be applied to uses such as storage shelves that enable automatic product management and book management, medicine management other than display shelves, dangerous goods management, and valuables management systems.
1 携帯端末
2 表示パネル
3 背面カバー
4 バッテリー
5 カメラ
6 電子回路基板
7a、7b アンテナ入出力用ピン
8,101 アンテナ
8a,8b 外部接続端子
9 アンテナ制御部
11 コア
12 フレキシブル基板
12a 下側フレキシブル基板
12b 上側フレキシブル基板
13 調整パターン
13a、 調整パターン端
13b、13c、13d 調整導線
14a、14b 巻回パターン
17a,17b,19a,19b パターン露出部
DESCRIPTION OF
Claims (9)
導線が前記磁性体コアの周囲を巻回するコイル巻回部と、
前記コイル巻回部の一端に接続される調整部と、を備え、
前記調整部は、前記コイル巻回部と接続した導線が複数に分割された複数の調整導線を備え、前記複数の調整導線は両端で互いに接続する調整部と、
前記磁性体コアと前記複数の調整導線それぞれとの距離は、前記複数の調整導線それぞれによって異なり、
前記複数の調整導線のうち前記コイル巻回部に最も近く位置する第1の調整導線が、前記導線の端部とトリミングポイントを介さずに接続することを特徴とするアンテナ。 A magnetic core;
A coil winding part in which a conducting wire is wound around the magnetic core;
An adjustment unit connected to one end of the coil winding unit,
The adjustment unit includes a plurality of adjustment wires divided into a plurality of conductive wires connected to the coil winding unit, and the plurality of adjustment wires are connected to each other at both ends,
The distance between the magnetic core and each of the plurality of adjustment conductors varies depending on each of the plurality of adjustment conductors,
The antenna characterized in that a first adjustment lead wire closest to the coil winding portion among the plurality of adjustment lead wires is connected to an end portion of the lead wire without a trimming point.
前記コイル巻回部は、前記導線が前記2つの面の上に巻回され、
前記調整部は、前記2つの面それぞれの上に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかひとつに記載のアンテナ。 The magnetic core includes two opposing surfaces,
In the coil winding portion, the conductive wire is wound on the two surfaces,
The antenna according to claim 1, wherein the adjustment unit is disposed on each of the two surfaces.
前記調整部は、金属に面しないことを特徴とするアンテナ装置。 A metal body and the antenna according to any one of claims 1 to 6,
The antenna device according to claim 1, wherein the adjustment unit does not face a metal.
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