JP2014035330A - 魚の品質状態判定装置 - Google Patents

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Shoichi Murata
昌一 村田
Yoshihiro Shibazaki
賀広 柴崎
Akira Okamoto
昭 岡本
Atsushi Hasegawa
淳 長谷川
Tomoyuki Koyama
智行 小山
Katsuyasu Tachibana
勝康 橘
Shigeto Taniyama
茂人 谷山
Tetsushi Takeshita
哲史 竹下
Kenji Mitao
健司 三田尾
Shuichi Okabe
修一 岡部
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Abstract

【課題】魚の鮮度などの品質指標を簡単かつ高精度に推定することができる魚の品質状態判定装置を提供する。
【解決手段】インピーダンス測定部6は、定電流回路11から陽極側電極と陰極側電極との間に所定の周波数および所定の定電流値を有する第1の定電流を流すことにより、第1の定電流に応じて陽極側電極と陰極側電極との間に印加される第1電圧を検出し、定電流回路11から陽極側電極と陰極側電極との間に第1の定電流と同じ定電流値で異なる周波数を有する第2の定電流を流すことにより、第2の定電流に応じて陽極側電極と陰極側電極との間に印加される第2電圧を検出するよう構成され、演算部7は、第1電圧から算出された第1のインピーダンスと第2電圧から算出された第2のインピーダンスとを用いて品質指標の値を演算し、温度測定部14により測定された魚の表面温度に基づいて品質指標の値を補正するように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は魚の鮮度などの品質状態を判別するための魚の品質状態判定装置に関する。
従来から食用魚の鮮度などの魚の品質状態を判別するための手法が開発されている。例えば魚の鮮度の指標としてK値が知られている。K値は、魚の死後、魚身内のATP(アデノシン三リン酸)が魚自身の持つ酵素によって分解される程度を表わしたものであり、K値が大きくなるほど(ATP由来の呈味成分であるイノシン酸が分解されるほど)鮮度が落ちていることを示している。このようなK値は切り身を化学分析してATPの分解量を調べることにより算出できるが、魚に対して非侵襲的に判定することができず、商品として出荷できなくなる場合がある。これに対して、近赤外光やマイクロ波を利用して非侵襲的に判定する装置も開発されているが、これらの装置はいずれも非常に高価であり、水産物の流通現場で普及させることが困難であった。
一方、食品などの品質状態を判別するための比較的簡単な手法として、試料の表面に電極を当て当該試料のインピーダンスを測定することにより鮮度を推定する装置も知られている(例えば特許文献1,2参照)。
特公平6−90165号公報 特開2009−79966号公報
ここで、魚の鮮度は主に魚が死んだ後に測定されるとともにその測定環境(市場、食品加工会社などの冷蔵倉庫、店頭など)も様々であるため、鮮度測定の対象となる魚の温度は周囲の環境などに応じて変化し易い。インピーダンスは温度によって大きく変化するため、上記従来の手法においては、インピーダンスの測定時における魚の温度が異なると推定される鮮度も異なってしまい、推定精度が低くなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、魚の鮮度などの品質指標を簡単かつ高精度に推定することができる魚の品質状態判定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る魚の品質状態判定装置は、魚のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、魚の表面温度を測定する温度測定部と、前記インピーダンスに基づいて魚の品質を示す品質指標の値を演算する演算部と、を備え、前記インピーダンス測定部は、所定の周波数および所定の定電流値を有する定電流信号を出力する定電流回路と、前記定電流回路から出力される定電流信号を魚に流し、当該定電流信号に基づいて当該魚に印加される電圧を検出するために、当該魚の表面に接触させる少なくとも1つの陽極側電極および少なくとも1つの陰極側電極と、を備え、前記インピーダンス測定部は、前記定電流回路から前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に所定の周波数および所定の定電流値を有する第1の定電流を流すことにより、前記第1の定電流に応じて前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に印加される第1電圧を検出し、前記定電流回路から前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に前記第1の定電流と同じ定電流値で異なる周波数を有する第2の定電流を流すことにより、前記第2の定電流に応じて前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に印加される第2電圧を検出するよう構成され、前記演算部は、前記第1電圧から前記第1のインピーダンスを算出し、前記第2電圧から前記第2のインピーダンスを算出し、前記第1のインピーダンスと前記第2のインピーダンスとを用いて前記品質指標の値を演算し、前記温度測定部により測定された魚の表面温度に基づいて前記品質指標の値を補正するように構成される。
上記構成によれば、測定対象の魚の表面に陽極側電極および陰極側電極を接触させ、魚に所定の定電流が流される。周波数のより低い第2の定電流は、主に魚の細胞の外(表面)を流れ、周波数のより高い第1の定電流は、魚の細胞内にも流れる。新鮮な魚の細胞内においては魚の細胞外に比べてインピーダンスが低く、インピーダンスの差または比が大きいが、魚の鮮度が落ちてくると、自己消化によるタンパク質の変成が起き、細胞が破壊されるため、魚の細胞外におけるインピーダンスの値は魚の細胞内におけるインピーダンスに近づいて(小さくなって)いき、インピーダンスの差または比が小さくなる。このように、周波数の異なる複数の定電流を魚に流すことによって得られた複数のインピーダンスを用いて品質指標を演算することにより、魚の品質を推定することができる。また、魚の鮮度は主に死んだ後に測定されるため、魚の温度は周囲の環境などに応じて変化し易い。インピーダンスは温度によって大きく変化するため、温度測定部により測定された魚の表面温度に基づいて演算された品質指標の値を補正することにより、より高精度に魚の鮮度を推定することができる。インピーダンスの測定および温度測定は、簡単な回路構成により実現できる。したがって、魚の鮮度を簡単かつ高精度に推定することができる。
前記演算部は、前記第1のインピーダンスと前記第2のインピーダンスとの差または比に応じた前記品質指標の値を演算してもよい。
前記インピーダンス測定部は、前記陽極側電極および前記陰極側電極の間の距離が変更可能に構成されていてもよい。陽極側電極および陰極側電極の間の距離が変わると、高い周波数を有する第1の定電流を流した際に、当該第1の定電流が流れる魚の電極の接触位置側からの厚み方向の距離が変化する。具体的には、陽極側電極および陰極側電極の間の距離が大きくなるほど電極の接触位置から離れた(深い)位置に第1の定電流が流れることとなる。これによい、魚の種類または大きさなどに応じて陽極側電極および陰極側電極の間の距離を変化させて測定することにより、より高精度な鮮度の判定を行うことができる。
前記インピーダンス測定部は、前記陽極側電極および前記陰極側電極の間に印加される電圧が所定の値以上である場合、前記定電流回路から出力される定電流値を段階的に低減させて、前記陽極側電極および前記陰極側電極の間に印加される電圧を所定の値未満となるようにしてもよい。陽極側電極および陰極側電極の間に印加される電圧は装置の飽和電圧を超えることはできないため、魚のインピーダンスと定電流値との積が当該飽和電圧を超える場合には正しいインピーダンスを算出することができなくなる。このため、定電流値を低減させることにより、陽極側電極および陰極側電極の間に印加される電圧を飽和電圧より低い所定の値未満とすることにより魚のインピーダンスを正確に算出することができる。さらに、このような構成を備えることにより、装置の飽和電圧を余裕を持って高く設定しなくてもすむため、装置をより小型かつ安価に製造することができる。また、定電流値を段階的に低減させることにより、なるべく大きな定電流値を用いてインピーダンスを算出することができるため、魚のインピーダンスをより高精度に算出することができる。
本発明は、上記のように構成され、魚の鮮度などの品質指標を簡単かつ高精度に推定することができる。
図1は、本発明の一実施形態における魚の品質状態判定装置を示す外観斜視図である。 図2は、図1に示す魚の品質状態判定装置の内部構成を示すブロック図である。 図3は、図1に示す魚の品質状態装置で得られたインピーダンス比とK値との相対関係を示すグラフである。 図4は、ある試料のインピーダンスを所定の周波数を有する定電流を用いて測定したときの周波数に対するインピーダンス変化を異なる複数の温度について示したグラフである。 図5は、図1に示す魚の品質状態判定装置の制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図6は、本発明の一実施形態の変形例における魚の品質状態判定装置を示す外観正面図である。
以下、本発明の実施形態における魚の品質状態判定装置の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する場合がある。また、以下の具体的な説明は、本発明における魚の品質状態判定装置の特徴を例示しているに過ぎない。例えば、上記魚の品質状態判定装置を特定した用語と同じ用語または相当する用語に適宜の参照符号を付して以下の具体例を説明する場合、当該具体的な構成要素は、これに対応する上記魚の品質状態判定装置の構成要素の一例である。したがって、上記魚の品質状態判定装置の特徴は、以下の具体的な説明によって限定されない。
図1に示すように、魚の品質状態判定装置1は、装置本体2と、装置本体2の外部に露出した電極部3を含むインピーダンス測定部6と、装置本体2の表面に設けられた表示部4および入力部5とを備えている。
装置本体2は、片手で持ち運びできる程度の大きさであり、図2に示すように、内部には後述するインピーダンス測定部6、演算部7、記憶部8、通信部9などが収納されている。また、装置本体2内部には電源部10が設けられる。電源部10の電源には電池を装置本体2の内部に収容することとしてもよいし、外部の電源から電力コードを介して電力を導入することとしてもよい。
電極部3は、装置本体2の下面から下方へ延出した少なくとも1つの陽極側電極と少なくとも1つの陰極側電極とを備えている。本実施形態においては、電極部3は、2つの陽極側電極として、陽極側電流極3ipおよび陽極側電圧極3vpを備え、2つの陰極側電極として陰極側電圧極3vnおよび陰極側電流極3inを備えている。当該電極部3を魚の表面に接触させることにより、魚のインピーダンスの測定を行う。
表示部4には、魚種などの各種設定を確認したり設定入力を行うための設定入力画面やインピーダンス測定の結果演算された魚の品質を示す品質指標の値を出力する品質確認画面などが表示される。表示部4は、例えば液晶表示パネル、バックライトなどを備えている。なお、液晶表示パネルを有する表示部4の代わりに、点灯するランプの数や位置によって品質指標の程度を表す複数のランプ表示により表示部を構成することとしてもよい。
入力部5は、電源のオンオフの切り替えを行う電源ボタン51およびインピーダンス測定を開始するための測定開始ボタン52を備えている。
インピーダンス測定部6は、電極部3に接触した魚のインピーダンスを測定するように構成されている。具体的には、インピーダンス測定部6は、所定の周波数および所定の定電流値を有する定電流信号を出力する定電流回路11を備えている。インピーダンス測定部6は、演算部7からのトリガ信号に基づいて定電流信号の基準となり、所定の周波数を有する正弦波形を有する信号を生成する正弦波形生成回路12を備えている。定電流回路11には、演算部7から設定された定電流値を示す電流値信号が入力され、定電流回路11は、正弦波形生成回路12から出力された正弦波形信号の有する周波数でかつ演算部7で設定された定電流値となるような定電流信号を電流極3ip,3in間に流すように構成されている。
本実施形態において定電流回路11は、フィードバック抵抗Rfが魚のインピーダンスおよび電流極3ip,3inの接触抵抗の合計値となる反転増幅回路として構成される。すなわち、定電流回路11は、正弦波形生成回路12の出力が一端に入力される可変抵抗素子17と、可変抵抗素子17の他端と反転入力端子とが接続されるオペアンプ18とを備えている。オペアンプ18の非反転入力端子は、接地電圧となっている。オペアンプ18の出力端子は、陽極側電流極3ipに接続されている。また、オペアンプ18の反転入力端子には、陰極側電流極3inも接続されている。定電流回路11は、正弦波形生成回路12から出力され、所定の周波数で可変抵抗素子17に入力される電圧Vinに基づいて、可変抵抗素子17を流れる電流Iinとオペアンプ18の出力電流Ioutが等しくなるようにオペアンプ18の出力電圧Voutを調整する。したがって、測定インピーダンス値が大きいほど(魚のインピーダンスが大きいほど)出力電圧Voutが大きくなる。
このようにして、定電流回路11から出力された所定の周波数を有する定電流は、電流極3ip,3inを介して魚に流れる。こうして魚に流れる定電流によって魚に印加される電圧を検出することで、魚のインピーダンスを測定することができる。
インピーダンス測定部6は、当該定電流信号に基づいて当該魚に印加される電圧として電圧極3vp,3vn間の電圧を検出する電圧検出回路13を備えている。電圧検出回路13は、電圧極3vp,3vn間で検出される直流電圧を交流電圧に変換するAC/DC変換器19と、AC/DC変換器19の出力電圧をデジタル化するA/D変換器20とを備えている。AC/DC変換器19は、例えば電圧極3vp,3vnとの間の差分電圧を出力する差動増幅回路と、差動増幅回路の出力を整流する整流回路と、整流回路の出力電圧を平滑化する平滑回路とを備える。A/D変換器20は、例えば、二重積分回路を含むように構成される。
このようにして電圧検出回路13で検出され、デジタル化された検出電圧は、演算部7に入力される。演算部7は、設定された定電流値と検出電圧とから魚のインピーダンスを算出する。具体的には、演算部7は、検出電圧を定電流値で割った値を魚のインピーダンスとして算出する。なお、検出電圧には、電圧極3vp,3vnと魚の表面との接触抵抗による電圧降下が含まれているが、電圧検出回路13における内部抵抗を大きくすることにより、これらの接触抵抗による影響を無視できるほど小さくすることができる。
演算部7は、マイクロコントローラなどのCPUを含み、各種の演算を行い、各回路への命令信号を出力するように構成される。演算部7の演算結果は、EEPROMなどにより構成される記憶部8に記憶されるとともに、表示部4に表示される。また、演算部7は、通信部9を介して外部の機器(パーソナルコンピュータやサーバ装置など)に演算結果を送信することも可能である。通信部9は、無線通信機能を有していてもよいし、USB接続などの有線による通信機能を有していてもよい。
魚のインピーダンス測定に際し、インピーダンス測定部6は、定電流回路11から陽極側電極と陰極側電極との間(電流極3ip,3in間)に所定の周波数および所定の定電流値を有する第1の定電流を流すことにより、第1の定電流に応じて陽極側電極および陰極側電極との間(電圧極3vp,3vn間)に印加される第1電圧を検出し、定電流回路11から陽極側電極および陰極側電極との間(電流極3ip,3in間)に第1の定電流と同じ定電流値で第1の定電流より低い周波数を有する第2の定電流を流すことにより、第2の定電流に応じて電圧極3vp,3vn間に印加される第2電圧を検出するよう構成されている。そして、演算部7は、第1電圧から第1のインピーダンスを算出し、第2電圧から第2のインピーダンスを算出するよう構成されている。さらに、演算部7は、第1のインピーダンスと第2のインピーダンスとを用いて品質指標の値を演算するよう構成されている。
ここで、例えば、魚の品質指標には、鮮度を示すK値、魚身の脂肪量や脂肪率、冷凍履歴および身やけなどの肉質の軟化が含まれる。
上記構成において、測定対象の表面に電極を接触させ、魚に所定の定電流を流す際、周波数のより低い第2の定電流は、主に魚の細胞の外(表面)を流れ、周波数のより高い第1の定電流は、魚の細胞内にも流れる。新鮮な魚の細胞内においては魚の表面に比べてインピーダンスが低く、インピーダンスの差または比が大きいが、魚の鮮度が落ちてくると、自己消化によるタンパク質の変成が起き、細胞が破壊されるため、魚の細胞外におけるインピーダンスの値は魚の細胞内におけるインピーダンスに近づいて(小さくなって)いき、インピーダンスの差または比が小さくなる。
このため、演算部7は、例えば第1のインピーダンスと第2のインピーダンスとの差または比に応じた品質指標の値を演算する。図3には、インピーダンス比を用いたK値の相関関係が例示されている。図3には、第2の定電流として周波数が2kHzの場合と20kHzの場合とが示されている。第1の定電流における周波数は、いずれにおいても100kHzとしている。これらの相関関係は、測定により得られたインピーダンス比と化学分析によるK値の実測値との関係をグラフ上にプロットし、そこから近似式を導出したものである。図3の例において、横軸(インピーダンス比)をxとし、縦軸(K値)をyとすると、第2の定電流における周波数が2kHzの場合、近似式は、y=40.868x-13.559となる。このときの近似式の相関係数rは、r=0.926となり、かなり高い相関が得られている。同様に、第2の定電流における周波数が20kHzの場合、近似式は、y=63.193x-38.11となる。このときの近似式の相関係数rは、r=0.850となり、十分高い相関が得られている。なお、近似式は、図3の例のように直線でもよいし、曲線でもよい。
いずれの場合においても、第2の定電流における第2のインピーダンスに対する第1の定電流における第1のインピーダンスの値が小さいほどK値が小さくなり、第2のインピーダンスに対する第1のインピーダンスの値が大きいほどK値も大きくなる。K値は、小さいほど新鮮であることを示す指標である。例えば、K値(%)が10以下であれば即殺魚相当であり、20〜40前後で寿司などの生食可能相当であり、60〜80前後でかまぼこなどの加工品相当となる。したがって、図3に示すような相関関係より作成された近似線の情報を記憶部8に予め記憶しておき、演算部7で算出されたインピーダンス比と予め記憶された相関関係から検査対象の魚のK値を演算することができる。
このように、周波数の異なる複数の定電流を魚に流すことによって得られた複数のインピーダンスを用いて品質指標を演算することにより、魚の鮮度を推定することができる。第1の定電流の周波数としては、数kHz〜数10kHzのオーダ(例えば1kHz〜20kHz)が好ましく、第2の定電流の周波数としては、100kHz程度のオーダ(例えば80kHz〜1MHz)が好ましい。
また、魚の品質状態判定装置1は、魚の表面温度を測定する温度測定部14を備えている。温度測定部14は、温度センサとして機能するサーミスタ15およびサーミスタ補償回路16を備えている。サーミスタ15は、電極部3を構成する複数の電極のうちの少なくともいずれか1つ(図2の例においては陽極側電流極3ip)に内装されている。
電極部3の各電極は、例えばステンレスなどの金属材料により中空形状に形成される。サーミスタ15は、電極の中空部内に当該電極の金属部分とは絶縁された状態で固定される。具体的には、電極の中空部内にサーミスタ15を当該中空部の内壁に接触させないように挿入した状態で当該サーミスタ15の周囲にシリコンやエポキシなどの樹脂を流し込むことにより、サーミスタ15を電極とは絶縁した状態で電極の中空部内に固定する。
サーミスタ補償回路16は、一端がサーミスタ15に接続され、他端に所定の基準電圧Vpが印加される固定抵抗素子21と、基準電圧Vpのサーミスタ15の分電圧(固定抵抗素子21とサーミスタ15との間の電圧)Vthをデジタル化するA/D変換器22とを備えている。サーミスタ15の抵抗値は、温度によって大きく変化するため、サーミスタ15が設けられた電極の温度変化に応じてサーミスタ15の分電圧Vthが変化することとなる。電極は魚との接触部分が高い熱伝導率を有する金属材料で形成されているため、魚の表面温度により温度変化が生じる。したがって、サーミスタ15は、電極を介して魚の表面温度変化を検出することができる。検出された温度変化は、A/D変換器22によりデジタル化された温度情報として演算部7に入力される。
演算部7は、温度測定部14により測定された魚の表面温度に基づいて品質指標の値を補正するように構成される。
図4に示すように、魚のインピーダンスは温度によって大きく変化する。例えば、同じ試料(魚)に同じ周波数の定電流を流して測定した場合でも、温度が低いほどインピーダンスは高くなる。図4において、例えば10kHzの定電流で計測した場合、試料のインピーダンスは、5℃で151Ω、10℃で127Ω、15℃で110Ωとなっている。また、100kHzの定電流で計測した場合、試料のインピーダンスは、5℃で68Ω、10℃で55Ω、15℃で35Ωとなっている。その他の周波数においても同様の傾向を示していることが分かる。
特に、魚の鮮度は主に死んだ後に測定されるため、魚の温度は周囲の環境(例えば氷蔵、冷蔵、常温環境など)に応じて変化し易い。したがって、温度測定部14により測定された魚の表面温度に基づいて演算された品質指標の値を補正する。これにより、より高精度に魚の鮮度を推定することができる。インピーダンスの測定および温度測定は、簡単な回路構成により実現できる。したがって、魚の鮮度を簡単かつ高精度に推定することができる。なお、本装置は生きた魚に対しても測定できる。
本実施の形態において、インピーダンス測定部6は、陽極側電極および陰極側電極の間(電流極3ip,3in間)に印加される電圧Voutが所定の値以上である場合、定電流回路11から出力される定電流値を段階的に低減させて、当該電流極3ip,3in間に印加される電圧Voutを所定の値未満となるようにするよう構成されている。具体的には、インピーダンス測定部6は、オペアンプ18から出力される出力電圧Voutの波形を検出し、当該出力電圧Voutの波形が飽和電圧に達しているかどうか(サチュレーションを生じているかどうか)を判定するサチュレーション検出回路23を備えている。サチュレーション検出回路23は、例えば当該出力電圧Voutの波形をデジタル化するA/D変換器や、出力電圧Voutを所定の基準電圧と比較するコンパレータにより構成することができる。
サチュレーション検出回路23が出力電圧Voutのサチュレーションを検出すると、当該検出情報は、演算部7に送られる。演算部7は、サチュレーションを検出したことに基づいて、定電流回路11の可変抵抗素子17の抵抗値を低減させる制御を行う。可変抵抗素子17の抵抗値が低減することにより、オペアンプ18から出力される出力電流Ioutが低減され、結果として出力電圧Voutも低減される。
電流極3ip,3in間に印加される電圧は装置の飽和電圧を超えることはできないため、魚のインピーダンスと定電流値との積が当該飽和電圧を超える場合には正しいインピーダンスを算出することができなくなる。魚によっては、鱗が分厚かったり表面の滑らかさの度合いが高いものがあり、このような魚においては、電極と魚と接触面に生じる接触抵抗が増加する。接触抵抗が増加すると定電流によって電流極3ip,3in間に印加される電圧Voutが高くなり、飽和電圧を超え易くなる。
このため、このような場合には定電流値を低減させることにより、電流極3ip,3in間に印加される電圧Voutを飽和電圧より低い所定の値未満とすることにより魚のインピーダンスを正確に算出することができる。さらに、このような構成を備えることにより、装置の飽和電圧を余裕を持って高く設定しなくてもすむため、装置をより小型かつ安価に製造することができる。また、定電流値を段階的に低減させることにより、なるべく大きな定電流値を用いてインピーダンスを算出することができるため、魚のインピーダンスをより高精度に算出することができる。
なお、定電流値を段階的に低減させる際、一段階低減させる毎に定電流値が予め決められた電流値だけ低減する(低減させる電流値が一定)こととしてもよいし、一段階低減させる毎に低減させる電流値を少なくまたは多くすることとしてもよい。また、出力電圧Voutに応じて低減させる電流値を変化させることとしてもよい。
以下、上記構成の魚の品質状態判定装置の制御の流れについて一例を挙げて説明する。図5に示すように、まず、電源ボタン51を押し、魚の品質状態判定装置1の電源をオンすると、演算部7は、測定開始の操作を待ち受ける(ステップS1)。ここで、測定開始ボタン52の押下操作が行われると(ステップS1でYes)、演算部7は、所定の周波数および所定の定電流値を有する第1の定電流を設定する(ステップS2)。このとき、演算部7は、内部処理としてフラグn=1を設定する。そして、演算部7は、第1の定電流を電流極3ip,3in間に流し、電圧検出回路13により電圧極3vp,3vn間の電圧を検出する(ステップS3)。また、演算部7は、温度測定部14によりこの時の魚の表面温度を測定する。
演算部7は、インピーダンスの測定中において、サチュレーション検出回路23がオペアンプ18から出力されている出力電圧Voutがサチュレーションを生じているかどうかを判定する(ステップS4)。サチュレーションが検出された場合(ステップS4でYes)、定電流値の変更処理を行う。この際、まず、演算部7は、現在の定電流値からより低い定電流値への変更が可能かどうかを判断する(ステップS5)。より低い定電流値への変更が可能な場合(ステップS5でYes)、演算部7は、定電流値を一段階低減させた第1の定電流を定電流回路11から出力させる(ステップS6)。定電流値を一段階低減させても再びサチュレーションが検出された場合、可能であれば再度定電流値を一段階低減させた第1の定電流を定電流回路11から出力させる(ステップS4〜S6)。これをサチュレーションが生じなくなるまで、より低い定電流値への変更を可能な限り繰り返す。定電流値にはしきい値が予め定められており、一段階電流値を低減させるとしきい値電流値未満になる場合には、演算部7は、より低い定電流値への変更は可能ではないと判断し(ステップS5でNo)、計測を中止し、エラー表示を行う(ステップS7)。このしきい値は、インピーダンス測定に必要な電流値(定められた測定精度を満足するために必要な電流値)の最低値に基づいて設定される。なお、しきい値は0でもよい。
また、演算部7は、インピーダンス測定中において、温度測定部14で測定された魚の表面温度に基づいて温度補正が必要かどうかを判定する(ステップS8)。インピーダンスと温度補正が必要な場合(ステップS8でYes)、演算部7は、測定された温度に基づいて補正係数を設定し、品質指標の演算の際に使用する(ステップS9)。
例えば品質指標としてK値を求める場合、図3に示すようなインピーダンス比とK値との相関関係(相関式)を用いる必要があるが、この相関関係自体は所定の温度(図3の場合は氷蔵(約0℃))のときにおいて成り立つものであり、インピーダンスが温度により変化することから相関関係における温度と計測時の温度とが一致していないと正しいK値を求めることができない。
一方、すべての温度において相関関係を算出することも理論上可能ではあるが記憶容量の増大や製造コストの増大を招く。そこで、本実施形態においては、測定されたインピーダンスに、測定された温度に基づいた温度補正係数を掛けて、相関式のインピーダンスに変換することにより、温度補正を行っている。温度補正係数は、予め複数の温度(および周波数)に応じて容易しておき、計測された温度に応じて温度補正係数を選択することとしてもよいし、温度とインピーダンスとの相関関係(相関式)を予め記憶しておき、計測された温度に応じて当該相関関係を用いて温度補正係数を算出することとしてもよい。
演算部7は、以上の結果、電圧検出回路13により検出された電圧に基づいて魚のインピーダンスを算出し、当該値を記憶部8に記憶する(ステップS10)。具体的には、演算部7は、電圧検出回路13により検出された電圧および出力した定電流値から魚のインピーダンスを算出し、それに温度補正が必要な場合には設定された温度補正係数を掛けることにより温度補正後の魚のインピーダンス(第1のインピーダンス)を算出する。
この後、演算部7は、フラグnが2以上か否かを判定する(ステップS11)。フラグnが2未満である場合(ステップS11でNo)、演算部7は、第1の定電流と同じ定電流値で第1の定電流より低い所定の周波数を有する第2の定電流を設定する(ステップS12)。このとき、演算部7は、内部処理としてフラグn=2を設定する。そして、演算部7は、第2の定電流を電流極3ip,3in間に流し、電圧検出回路13により電圧極3vp,3vn間の電圧を検出する(ステップS13)。また、演算部7は、温度測定部14によりこの時の魚の表面温度を測定する。測定時における温度補正などの処理は上記と同様である(ステップS4〜S9)。
このようにして、演算部7は、第2の定電流における魚のインピーダンス(第2のインピーダンス)を算出する(ステップS10)。第2のインピーダンス算出後は、フラグnが2であるので(ステップS11でYes)、演算部7は、第1のインピーダンスおよび第2のインピーダンスを用いて所定の品質指標を演算し、当該演算により得られた品質指標を表示部4に表示させる(ステップS14)。
例えば、品質指標としてK値を算出する場合、演算部7は、第2のインピーダンスに対する第1のインピーダンスの比を算出し、予め定められた相対関係から当該インピーダンス比に対応するK値を算出する。図3の例においては、相対関係の近似式の変数xに算出されたインピーダンス比を入力することによりK値(変数y)が求められる。なお、第1のインピーダンスと第2のインピーダンスとの差と、K値との相関関係を用いることにより、K値を算出することとしてもよい。
また、品質指標として身やけを含む肉質の軟化や解凍履歴を算出する場合も同様に求められる。身やけや解凍履歴があると魚の細胞外におけるインピーダンスが低くなり魚の細胞内におけるインピーダンスと非常に近くなる。このため、インピーダンス比またはインピーダンス差が所定のしきい値以下となった場合に、身やけを含む肉質軟化または解凍履歴があると判定することができる。また、インピーダンス比またはインピーダンス差が小さい領域で複数のしきい値を設け、それに応じた複数の身やけを含む肉質軟化や解凍によるダメージレベルを設定することとしてもよい。また、しきい値の代わりに、身やけレベルや解凍によるダメージレベルを上記K値と同様の百分率で表すこととしてもよい。
また、演算部7は、品質指標として脂肪量または脂肪率を算出することとしてもよい。この場合、演算部7は、単純に第1のインピーダンスと別途入力部5から入力される魚の重量から魚の脂肪量または脂肪率を算出することとしてもよい。ただし、以下の理由から第1のインピーダンスと第2のインピーダンスとを用いて脂肪量についての品質指標を求めることとしてもよい。
すなわち、多くの魚類において、肝臓には主に脂質が蓄えられ、筋肉繊維には主にタンパク質が蓄えられる特徴を有している。栄養状態が悪くなると、まず脂質が消費され、その後にタンパク質が消費されるため、見た目以上に栄養状態が悪いことがある。そこで、魚の脂質を把握することにより、魚の栄養状態を適切に把握することができる。ここで、魚類の脂質の蓄積には血液で運ばれる血清リポタンパク質が関与するため、細胞内外で血流量が変わると脂質の蓄積にも差異が生じる可能性がある。また、脂質の蓄積量は、体水分量と相関があることが知られており、体液の量の細胞内外の差が大きい場合、1つの周波数を用いたインピーダンス測定では高精度な脂肪量を算出することができない場合がある。
そこで、このような場合は特に、演算部7は、第1のインピーダンスと第2のインピーダンスとを用いて脂肪量に関する品質指標の値を演算する。具体的には、例えば第1のインピーダンスと第2のインピーダンスの差または比を品質指標として演算してもよいし、各インピーダンスからそれぞれ脂肪量を演算した上で、脂肪量の差または比を品質指標として演算してもよい。また、例えば第1のインピーダンスおよび第2のインピーダンスをそれぞれ独立変数として用いた重回帰分析による品質指標の値を演算してもよい。
上記構成によれば、測定対象の魚の表面に陽極側電極(電流極3ip)および陰極側電極(電流極3in)を接触させ、魚に所定の定電流が流される。周波数のより低い第2の定電流は、主に魚の細胞の外(表面)を流れ、周波数のより高い第1の定電流は、魚の細胞内にも流れる。新鮮な魚の細胞内においては魚の細胞外に比べてインピーダンスが低く、インピーダンスの差または比が大きいが、魚の鮮度が落ちてくると、自己消化によるタンパク質の変成が起き、細胞が破壊されるため、魚の細胞外におけるインピーダンスの値は魚の細胞内におけるインピーダンスに近づいて(小さくなって)いき、インピーダンスの差または比が小さくなる。このように、周波数の異なる複数の定電流を魚に流すことにより測定された複数のインピーダンスを用いて品質指標を演算することにより、魚の品質を推定することができる。また、魚の鮮度は主に死んだ後に測定されるため、魚の温度は周囲の環境などに応じて変化し易い。インピーダンスは温度によって大きく変化するため、温度測定部14により測定された魚の表面温度に基づいて演算された品質指標の値を補正することにより、より高精度に魚の品質指標を推定することができる。インピーダンスの測定および温度測定は、簡単な回路構成により実現できる。したがって、魚の鮮度などの品質指標を簡単かつ高精度に推定することができる。
(変形例)
以下、本発明に係る一実施形態の変形例について説明する。上記実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
図6に示すように、本変形例が上記実施形態と異なる点は、インピーダンス測定部が、陽極側電極および陰極側電極の間の距離が変更可能に構成されていることである。より詳しくは、本変形例における電極部3Bは、陽極側電極である陽極側電流極3ipおよび陽極側電圧極3vpと陰極側電極である陰極側電流極3inおよび陰極側電圧極3vnとの間の距離が変更可能に構成されている。
陽極側電流極3ipおよび陽極側電圧極3vpは、陽極側電極取り付け部31に取り付けられ、陰極側電流極3inおよび陰極側電圧極3vnは、陰極側電極取り付け部32に取り付けられている。これらの電極取り付け部31,32は、それぞれ装置本体2に取り付けられている。各電極取り付け部31,32は、それぞれ装置本体2に対して電極の取り付け面と平行な方向に移動可能に構成され、これにより、各電極取り付け部31,32に設けられた陽極側電極と陰極側電極との距離が変化する。図6(a)は、本変形例において最も大きい電極間距離L1を有する場合を示し、図6(b)は本変形例において最も小さい電極間距離L2を有する場合を示している。
陽極側電極および陰極側電極の間の距離Lが変わると、高い周波数を有する第1の定電流を流した際に、当該第1の定電流が流れる魚の電極の接触位置側からの厚み方向の距離Dが変化する。本変形例においては例えば電極間距離Lは第1の低電流が流れる魚の厚み方向の距離Dに略等しくなる。すなわち、L1=D1,L2=D2となり、L1>L2であるから、D1>D2となる。このように、陽極側電極および陰極側電極の間の距離が大きくなるほど電極の接触位置から離れた(深い)位置に第1の定電流が流れることとなる。これにより、魚の種類または大きさなどに応じて陽極側電極および陰極側電極の間の距離を変化させて測定することにより、より高精度な鮮度の判定を行うことができる。また、同じ魚でもインピーダンスを測定するために第1の定電流を流す厚み方向の位置を所望の位置とすることができ、魚の所望の部位における品質指標を算出することができる。
なお、陽極側電極と陰極側電極との距離を変化させるための構成は、上記の構成に限られず、例えば陽極側電極および陰極側電極のうちの何れか一方のみを他方に対して移動させることとしてもよい。また、陽極側電極および陰極側電極の少なくとも一方を構成する複数の電極を他方の電極との距離が異なるように並べて配置し、測定に用いる電極を選択することにより、陽極側電極と陰極側電極との距離を変化させることとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。例えば、電極部を2つの電極で構成し、当該2つの電極が電流極と電圧極とを兼ねるように構成してもよいし、4つの電流極と4つの電圧極との組合せなど、電流極および電圧極をそれぞれ3つ以上備え、計測時に使用する電極を適宜選択することとしてもよい。また、上記実施形態においては温度測定部14の温度センサとしてサーミスタ15を何れかの電極内に設けることとしたが、魚の表面温度または魚の周囲の温度が検出できる限り、本発明はこれに限られない。例えば、電極とは別に魚の表面に接触させるための温度センサが設けられてもよい。また、装置本体2の表面であって電極部3の近傍に直接温度センサが取り付けられることとしてもよい。
本発明の魚の品質状態判定装置は、魚の鮮度などの品質指標を簡単かつ高精度に推定するために有用である。
3 電極部
3in 陰極側電流極(陰極側電極)
3ip 陽極側電流極(陽極側電極)
3vn 陰極側電圧極(陰極側電極)
3vp 陽極側電圧極(陽極側電極)
6 インピーダンス測定部
7 演算部
11 定電流回路
14 温度測定部

Claims (4)

  1. 魚のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
    魚の表面温度を測定する温度測定部と、
    前記インピーダンスに基づいて魚の品質を示す品質指標の値を演算する演算部と、を備え、
    前記インピーダンス測定部は、
    所定の周波数および所定の定電流値を有する定電流信号を出力する定電流回路と、
    前記定電流回路から出力される定電流信号を魚に流し、当該定電流信号に基づいて当該魚に印加される電圧を検出するために、当該魚の表面に接触させる少なくとも1つの陽極側電極および少なくとも1つの陰極側電極と、を備え、
    前記インピーダンス測定部は、前記定電流回路から前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に所定の周波数および所定の定電流値を有する第1の定電流を流すことにより、前記第1の定電流に応じて前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に印加される第1電圧を検出し、前記定電流回路から前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に前記第1の定電流と同じ定電流値で異なる周波数を有する第2の定電流を流すことにより、前記第2の定電流に応じて前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に印加される第2電圧を検出するよう構成され、
    前記演算部は、前記第1電圧から前記第1のインピーダンスを算出し、前記第2電圧から前記第2のインピーダンスを算出し、前記第1のインピーダンスと前記第2のインピーダンスとを用いて前記品質指標の値を演算し、前記温度測定部により測定された魚の表面温度に基づいて前記品質指標の値を補正するように構成される、魚の品質状態判定装置。
  2. 前記演算部は、前記第1のインピーダンスと前記第2のインピーダンスとの差または比に応じた前記品質指標の値を演算する、請求項1に記載の魚の品質状態判定装置。
  3. 前記インピーダンス測定部は、前記陽極側電極と前記陰極側電極との間の距離が変更可能に構成されている、請求項1または2に記載の魚の品質状態判定装置。
  4. 前記インピーダンス測定部は、前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に印加される電圧が所定の値以上である場合、前記定電流回路から出力される定電流値を段階的に低減させて、前記陽極側電極と前記陰極側電極との間に印加される電圧を所定の値未満となるようにする、請求項1から3の何れかに記載の魚の品質状態判定装置。
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