JP2014034699A - Film manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、成膜対象物上に酸化インジウム膜を形成する膜製造方法に関する。 The present invention relates to a film manufacturing method for forming an indium oxide film on a film formation target.
従来より、タッチパネルなどに応用するために、基板上に低抵抗の酸化インジウム膜をイオンプレーティング法によって成膜する技術が知られている。例えば、特許文献1に示す膜の製造装置によれば、チャンバ内を100℃より高い温度として、成膜材料をイオン化させて拡散し基板上に酸化インジウム膜を成膜している。
2. Description of the Related Art Conventionally, a technique for forming a low-resistance indium oxide film on a substrate by an ion plating method for application to a touch panel or the like is known. For example, according to the film manufacturing apparatus shown in
ここで、耐熱性の低い樹脂基板等に低抵抗の酸化インジウム膜を形成することの要求が高まっている。樹脂基板等に酸化インジウム膜を形成する場合は、100℃以下の低温にて成膜することが要求される。しかしながら、従来のイオンプレーティング法では、チャンバ内の温度を100℃以下として成膜を行う場合、低抵抗の酸化インジウム膜を得ることが難しいという問題があった。 Here, there is an increasing demand for forming a low-resistance indium oxide film on a resin substrate having low heat resistance. When forming an indium oxide film on a resin substrate or the like, it is required to form the film at a low temperature of 100 ° C. or lower. However, the conventional ion plating method has a problem that it is difficult to obtain a low-resistance indium oxide film when film formation is performed at a chamber temperature of 100 ° C. or lower.
そこで、本発明は、成膜時の温度を100℃以下とすると共に、低抵抗の酸化インジウム膜を製造する膜製造方法を提供することを目的とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a film manufacturing method for manufacturing a low-resistance indium oxide film while setting the temperature during film formation to 100 ° C. or lower.
本発明に係る膜製造方法は、イオンプレーティング法によって成膜対象物上に酸化インジウム膜を形成する成膜工程と、成膜工程の後、酸化インジウム膜をアニール処理するアニール工程と、を備え、成膜工程において、チャンバ内の圧力を0.3Pa以下とし、成膜対象物の温度を100℃以下とし、アニール工程においては、酸化インジウム膜を100℃以下でアニール処理することを特徴とする。 A film manufacturing method according to the present invention includes a film forming process for forming an indium oxide film on a film formation target by an ion plating method, and an annealing process for annealing the indium oxide film after the film forming process. In the film formation process, the pressure in the chamber is set to 0.3 Pa or less, the temperature of the film formation target is set to 100 ° C. or less, and in the annealing process, the indium oxide film is annealed at 100 ° C. or less. .
本発明に係る膜製造方法によれば、成膜工程における温度を100℃以下とすると共に、アニール工程におけるアニール温度を100℃以下とすることにより、(例えば樹脂基板などのように低温での成膜が要求される材料に係る成膜対象物を用いる場合であっても)成膜対象物の耐熱性によらず酸化インジウム膜を製造することができる。また、成膜工程における圧力を0.3Pa以下とすると共に、成膜工程の後でアニール工程を行うことで、成膜工程における温度が100℃以下の低温であったとしても、低抵抗な酸化インジウム膜を製造することができる。以上により、成膜時の温度を100℃以下とすると共に、低抵抗の酸化インジウム膜を製造することが可能となる。 According to the film manufacturing method of the present invention, the temperature in the film forming step is set to 100 ° C. or lower, and the annealing temperature in the annealing step is set to 100 ° C. or lower (for example, at a low temperature such as a resin substrate). An indium oxide film can be produced regardless of the heat resistance of the film-forming object (even when using a film-forming object related to the material for which the film is required). In addition, the pressure in the film formation process is set to 0.3 Pa or less, and an annealing process is performed after the film formation process, so that even if the temperature in the film formation process is 100 ° C. or less, low resistance oxidation An indium film can be produced. As described above, the temperature during film formation can be set to 100 ° C. or lower, and a low-resistance indium oxide film can be manufactured.
また、本発明に係る膜製造方法において、チャンバ内の水分分圧を5.8×10−4Pa以下とすることが好ましい。また、チャンバ内の水分分圧を3.9×10−4Pa以下としてもよい。これにより、より確実に、低抵抗な酸化インジウム膜を製造することができる。 Moreover, in the film manufacturing method according to the present invention, the moisture partial pressure in the chamber is preferably 5.8 × 10 −4 Pa or less. Also, the moisture partial pressure in the chamber may be 3.9 × 10 −4 Pa or less. Thereby, a low resistance indium oxide film can be manufactured more reliably.
本発明によれば、成膜時の温度を100℃以下とすると共に、低抵抗の酸化インジウム膜を製造することができる。 According to the present invention, the temperature during film formation can be set to 100 ° C. or lower, and a low-resistance indium oxide film can be manufactured.
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示される状態に基づいており、便宜的なものである。また、図1及び図2には、説明を容易にする為にXYZ直交座標系も示されている。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the description of the drawings, the same elements are denoted by the same reference numerals, and redundant descriptions are omitted. Further, terms indicating directions such as “up” and “down” are based on the state shown in the drawings and are for convenience. 1 and 2 also show an XYZ rectangular coordinate system for ease of explanation.
図1は、本発明の実施形態に係る膜の製造方法に用いられる膜製造装置1を示す概略構成図である。膜製造装置1は、基板(成膜対象物)101の上に形成される酸化インジウム膜M1を製造するための装置であり、図1に示すように、成膜装置100と、アニール装置200と、を備えている。
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a
本実施形態では、基板101の材料として耐熱性の低いものを適用することができ、樹脂材料や樹脂をコーティングしたガラス基板を適用することができる。樹脂材料として、例えば、PET、アクリル、ポリカーボネイト等を適用できる。なお、基板101は、基板全体が樹脂材料で構成されているものであってもよく、基板の一部が樹脂材料で構成されているものであってもよい。基板101上に形成される膜M1は、酸化インジウムを組成として含んだ成膜材料によって構成されている。酸化インジウムを含んだ成膜材料として、例えば、ドープ元素の無い酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウムタングステン(IWO)、酸化インジウム亜鉛(IZnO)などを使用できる。本実施形態に係る膜製造方法では、薄い膜厚であって、低抵抗の酸化インジウム膜M1を得ることができる。具体的には、酸化インジウム膜M1の膜厚を100nm以下に設定できる。また、50nm以下に設定することも可能であり、20nm以下に設定することも可能である。なお、酸化インジウム膜M1の膜厚は少なくとも5nm以上である。このような薄い膜厚であっても、比抵抗が低い(2〜3μΩm程度)の酸化インジウム膜M1を得ることができる。酸化インジウム膜M1が形成された基板101は、例えば、タッチパネルや照明などに用いられる。
In the present embodiment, a material having low heat resistance can be applied as the material of the
(成膜装置)
図1では、成膜装置100を基板101(図2参照)の搬送方向(矢印A)であるY軸方向の側方から示している。図2は、図1のII−II線に沿った断面図であり、成膜装置100の蒸着装置140付近の構成を示している。図1及び図2に示す成膜装置100は、基板101に対して成膜処理を施すためのものである。成膜装置100は、イオンプレーティング法によって成膜を行う装置である。成膜装置100は、プラズマを生成するプラズマガンを備え、生成されたプラズマを用いて、成膜材料をイオン化し、成膜材料の粒子を基板101の表面に付着させることにより成膜を行う。なお、本実施形態では、基板101は直立状態で配置されているタイプの成膜装置100を例にして説明しているが、基板101を水平に配置するタイプの成膜装置としてもよい。
(Deposition system)
In FIG. 1, the
成膜装置100は、ロードロックチャンバ121、バッファチャンバ122、成膜チャンバ(チャンバ)123、バッファチャンバ124、ロードロックチャンバ125を備えている。これらのチャンバ121〜125は、この順に並んで配置されている。全てのチャンバ121〜125が真空容器にて構成され、チャンバ121〜125の出入口には、開閉ゲート131〜136が設けられている。成膜装置100は、バッファチャンバ122,124、成膜チャンバ123が複数並べられている構成でもよい。
The
各真空チャンバ121〜125には、内部を適切な圧力とするための真空ポンプ150が接続されている。また、各真空チャンバ121〜125には、チャンバ内の圧力を監視するための真空計(不図示)が設置されている。各チャンバ121〜125には、真空ポンプ150に接続された真空排気管が連通され、この真空排気管に真空計が設置されている。なお、各チャンバ121,122,124,125は、一部を省略してもよい。
A
ロードロックチャンバ121は、入口側に設けられた開閉ゲート131を開放することで、大気開放され、処理される基板101、及びこの基板101を保持する搬送トレイ(不図示)が導入されるチャンバである。ロードロックチャンバ121の出口側は、開閉ゲート132を介して、バッファチャンバ122の入口側に接続されている。
The
バッファチャンバ122は、入口側に設けられた開閉ゲート132を開放することで、ロードロックチャンバ121と連通され、ロードロックチャンバ121を通過した基板101が導入される圧力調整用チャンバである。バッファチャンバ122の出口側は、開閉ゲート133を介して、成膜チャンバ123の入口側に接続されている。本実施形態では、基板101は直立状態で配置されているため、成膜面は、上下方向に沿って配置されている。バッファチャンバ122は、成膜チャンバ123の前段に設置される。
The
成膜チャンバ123は、入口側に設けられた開閉ゲート133を開放することで、バッファチャンバ122と連通され、バッファチャンバ122を通過した基板101及び搬送トレイが導入され、基板101に酸化インジウム層M1を成膜する処理チャンバである。成膜チャンバ123の出口側は、開閉ゲート134を介して、バッファチャンバ124の入口側に接続されている。図2に示すように、成膜チャンバ123には、基板101に酸化インジウム層M1を成膜するための蒸着装置140が設置されている。蒸着装置140は、成膜材料を保持する主ハース、プラズマビームを主ハースへ照射するプラズマガン等で構成される(詳細な説明は後述する)。
The
図1に示すバッファチャンバ124は、入口側に設けられた開閉ゲート134を開放することで、成膜チャンバ123と連通され、成膜チャンバ123によって酸化インジウム膜M1が形成された基板101及びこれを保持する搬送トレイが導入される圧力調整用チャンバである。バッファチャンバ124の出口側は、開閉ゲート135を介して、ロードロックチャンバ125の入口側に接続されている。バッファチャンバ124は、成膜チャンバ123の後段に設置され、基板101を冷却する冷却用チャンバとして機能してよい。真空チャンバから出た後の大気圧環境において、基板101を大気により冷却(空冷)する構成でもよい。なお、バッファチャンバ124に、基板101を冷却するための冷却板を設けてもよい。この冷却板は、基板101の成膜面を冷却すべく、基板101の成膜面に対向して配置されてよい。基板101の背面側から、基板101を冷却する冷却板を備える構成でもよい。
The
ロードロックチャンバ125は、入口側に設けられた開閉ゲート135を開放することで、バッファチャンバ124と連通され、バッファチャンバ124を通過した基板101が導入されるチャンバである。ロードロックチャンバ125の出口側には、開閉ゲート136が設けられ、開閉ゲート136を開放することで、ロードロックチャンバ125が大気開放される。ロードロックチャンバ125では、基板101の温度が大気温度より高い場合には、大気開放により空冷される。
The
次に、蒸着装置140周辺の構造について詳細に説明する。
Next, the structure around the
本実施形態の成膜装置100の蒸着装置140は、主陽極2、プラズマ源5(プラズマガン)、補助陽極6を備える。
The
図2に示すように、蒸着装置140が設けられる成膜チャンバ123は、基板101を、イオン化成膜材料粒子Mbに曝しつつ搬送するための搬送機構3(図1参照)が設けられた搬送室10aと、成膜材料Maをイオン化して拡散させるための成膜室10bと、プラズマ源5から照射されるプラズマPを成膜室10b内へ受け入れるプラズマ口10gと、酸素等の雰囲気ガスを成膜室10b内部へ導入するためのガス供給口10d、10eと、成膜室10b内の残余ガスを排気する排気口10fとを有する。搬送室10aは、本実施形態における所定方向である搬送方向(図中の矢印A)に延びており、成膜室10bと隣接する位置に配置されている。本実施形態においては、搬送方向(矢印A)はY軸の正方向に設定されている。また、成膜チャンバ123は、導電性の材料からなり接地電位に接続されている。
As shown in FIG. 2, the
成膜室10bは、搬送方向(矢印A)に沿った一対の側壁10h及び10iと、搬送方向(矢印A)と交差する方向(Z軸方向)に沿った一対の側壁(不図示)とを有する。
The film forming chamber 10b includes a pair of
搬送機構3は、基板101保持する搬送トレイを、成膜材料Maの露出表面と対向した状態で搬送方向(矢印A)に搬送する。搬送機構3は、搬送室10a内に設置された複数の搬送ローラ31と、当該搬送ローラ31を駆動する駆動部32によって構成されている(図1参照)。なお、基板101を搬送する搬送機構は、搬送ローラを備える搬送機構に限定されない。また、基板101を水平に配置するタイプの成膜装置の場合は、成膜室10bを下側に配置し、搬送室10aを上側に配置し、基板101の下面側を搬送ローラ31で支える構成となる。
The
プラズマ源5は、その本体部分が成膜室10bの側壁(プラズマ口10g)に設けられている。プラズマ源5において生成されたプラズマPは、プラズマ口10gから成膜室10b内へ出射される。プラズマPは、プラズマ口10gに設けられたステアリングコイル51によって出射方向が制御される。
The main body of the
成膜装置100には、ハース部20(主陽極2及び補助陽極6)が設けられている。ハース部20は、プラズマ源5に対応して配置されている。ハース部20の主陽極2は、成膜材料Maを保持するための部分である。主陽極2は、成膜チャンバ123の成膜室10b内に設けられ、搬送機構3に対し、X軸方向の負方向に配置されている。主陽極2は、プラズマ源5から出射されたプラズマPを成膜材料Maへ導く主ハース21を有する。主ハース21は、接地電位である成膜チャンバ123に対して正電位に保たれており、プラズマPを吸引する。このプラズマPが入射する主ハース21の中央部には、成膜材料Maを装填するための貫通孔が形成されている。そして、成膜材料Maの先端部分が、この貫通孔から露出している。
The
成膜材料Maが導電性物質からなる場合、主ハース21にプラズマPが照射されると、プラズマPが成膜材料Maに直接入射し、成膜材料Maの先端部分が加熱されて蒸発する。蒸発した成膜材料Maは、プラズマPによってイオン化されてイオン化成膜材料粒子Mbとなる。イオン化成膜材料粒子Mbは、成膜室10b内に拡散しながら搬送室10a側(X軸正方向)へ移動し、搬送室10a内において基板101の表面に付着する。なお、成膜材料Maは、その先端部分が所定の位置を常に維持するように、主陽極2の下方から押し出される。なお、成膜材料Maが絶縁性物質からなる場合、主ハース21にプラズマPが照射されると、プラズマPからの電流によって主ハース21が加熱され、成膜材料Maの先端部分が蒸発し、プラズマPによりイオン化されたイオン化成膜材料粒子Mbが成膜室10b内に拡散する。
When the film forming material Ma is made of a conductive substance, when the
補助陽極6は、プラズマPを誘導するための電磁石である。補助陽極6は、成膜材料Maを保持する主ハース21の周囲に配置されており、環状の容器、並びに該容器内に収容されたコイル6a及び永久磁石6bを有する。コイル6a及び永久磁石6bは、コイル6aに流れる電流量に応じて、主ハース21に入射するプラズマPの向きを制御する。
The auxiliary anode 6 is an electromagnet for inducing the plasma P. The auxiliary anode 6 is disposed around the
(アニール装置)
アニール装置200は、成膜装置100によって基板101上に形成された酸化インジウム膜M1をアニール処理するための装置である。アニール装置200は、成膜装置100よりも製造ラインの下流側に設けられる(図1参照)。アニール装置200は、アニール炉201を備えている。アニール炉201に基板101を収納し、所定の設定温度で所定時間加熱することによって、基板101上の酸化インジウム膜M1をアニール処理することができる。
(Annealing equipment)
The
(酸化インジウム膜の製造方法)
まず、成膜装置100を用いてイオンプレーティング法によって基板101上に酸化インジウム膜M1を形成する成膜工程を実行する。成膜工程では、成膜チャンバ123内の圧力を0.3Pa以下とする。なお、成膜チャンバ123の圧力は、プラズマを維持できる圧力として、0.01Pa以上であればよい。また、成膜チャンバ123の圧力を0.05〜0.2Paとしてもよい。成膜チャンバ123の圧力の調整は、真空ポンプ150を制御することによって行う。
(Indium oxide film manufacturing method)
First, a film forming process for forming the indium oxide film M1 on the
成膜工程では、成膜チャンバ123内の水分分圧を5.8×10−4Pa以下とする。成膜工程では、成膜チャンバ123の水分分圧は低ければ低いほど好適であるため、下限値は特に限定されず、0Pa以上であればよい。また、成膜チャンバ123内の水分分圧を1×10−4〜6×10−4Paとしてもよい。成膜チャンバ123内の水分分圧の調整は、成膜チャンバ123内に基板101を配置すると共に真空ポンプ150を作動させ、水分分圧が所望の値まで下がるまで待機することによって行う。その他、搬送トレイを予備加熱しておき、搬送トレイから蒸発する水蒸気を減らすことよって行ってもよい。
In the film forming process, the moisture partial pressure in the
成膜工程では、成膜チャンバ123内の基板101の温度が100℃以下となるように設定する。成膜工程では、温度を20℃以上とする。また、成膜チャンバ123内の基板101の温度を30〜60℃としてもよい。成膜チャンバ123内にヒーターなどを設けず(あるいは、図2に示すようなヒーター160が設けられていてもオフとする)、無加熱(すなわち、成膜装置100が設置される室温の温度となる)で成膜を行ってもよい。あるいは、ヒーター160を設ける場合も、成膜チャンバ123内の基板101の温度が100℃より高くならないように制御する。
In the film forming process, the temperature of the
成膜工程の後、アニール装置200によって、基板101上の酸化インジウム膜M1をアニール処理するアニール工程を実行する。アニール工程においては、酸化インジウム膜M1を100℃以下でアニール処理する(すなわち、アニール炉201内の温度を100℃以下とする)。アニール工程でのアニールの温度は30℃以上とする。また、アニールの温度を50〜90℃としてもよい。なお、アニール時の圧力は大気圧である。アニール時間は15分〜12時間程度とする。
After the film forming process, an annealing process for annealing the indium oxide film M1 on the
(作用・効果)
次に、本発明の実施形態に係る酸化インジウム膜M1の膜製造方法の作用・効果について説明する。
(Action / Effect)
Next, the operation and effect of the method for manufacturing the indium oxide film M1 according to the embodiment of the present invention will be described.
まず、従来の膜製造方法について説明する。例えば、樹脂基板を用いて酸化インジウム膜(例えばITO膜)の成膜を行う場合、低温にて成膜を行うことが要求される。ここで、スパッタリング法等の他の成膜方法よりも、イオンプレーティング法(RPD)によれば、低温にて低抵抗の酸化インジウム膜を製造できるものの、100℃以下の低い温度条件にて成膜を行う場合、薄い膜厚であって低抵抗の酸化インジウム膜を製造することが難しいという問題がある。 First, a conventional film manufacturing method will be described. For example, when an indium oxide film (for example, an ITO film) is formed using a resin substrate, it is required to form the film at a low temperature. Here, an ion plating method (RPD) can produce a low-resistance indium oxide film at a lower temperature than other film formation methods such as sputtering, but it can be formed under a low temperature condition of 100 ° C. or lower. When the film is formed, there is a problem that it is difficult to manufacture an indium oxide film having a thin film thickness and a low resistance.
一般的に、ITO膜の結晶化温度は180℃以上とされており、低温で成膜した場合、ITO膜は非晶質の膜となる。当該非晶質の膜は、結晶化された膜に比べて抵抗が高くなる。例えば、結晶化されたITO膜の比抵抗が2μΩ・m程度であるのに対し、非晶質のITO膜は2倍以上比抵抗が高くなる。 In general, the crystallization temperature of the ITO film is 180 ° C. or higher. When the ITO film is formed at a low temperature, the ITO film becomes an amorphous film. The amorphous film has a higher resistance than the crystallized film. For example, the specific resistance of the crystallized ITO film is about 2 μΩ · m, whereas the amorphous ITO film has a specific resistance that is twice or more higher.
また、薄い膜厚の酸化インジウム膜を形成する場合、膜厚が薄くなる程、膜の結晶化が進みにくく、比抵抗が高くなる。具体的には、膜厚が100nm以下となると、膜厚が薄くなるに従って比抵抗が上昇してゆく。 Further, in the case of forming a thin indium oxide film, the thinner the film thickness, the more difficult the crystallization of the film proceeds and the higher the specific resistance. Specifically, when the film thickness is 100 nm or less, the specific resistance increases as the film thickness decreases.
以上より、従来の酸化インジウム膜の製造方法では、成膜の温度を100℃以下にし、且つ、膜厚を薄くした場合、膜の結晶化が進みにくくなることにより、比抵抗が高くなるという問題があった。 As described above, in the conventional method for producing an indium oxide film, when the film formation temperature is set to 100 ° C. or less and the film thickness is reduced, the crystallization of the film is difficult to proceed and the specific resistance is increased. was there.
それに対し、本実施形態に係る膜製造方法では、イオンプレーティング法によって基板101上に酸化インジウム膜M1を形成する成膜工程と、成膜工程の後、酸化インジウム膜M1をアニール処理するアニール工程と、を備えている。また、成膜工程において、成膜チャンバ123内の圧力を0.3Pa以下とし、成膜チャンバ123内の温度を100℃以下とし、アニール工程においては、酸化インジウム膜を100℃以下でアニール処理する。
In contrast, in the film manufacturing method according to the present embodiment, a film forming process for forming the indium oxide film M1 on the
本実施形態に係る膜製造方法では、成膜工程における温度を100℃以下とすると共に、アニール工程におけるアニール温度を100℃以下とすることにより、(例えば樹脂基板などのように低温での成膜が要求される材料に係る基板101を用いる場合であっても)基板101の耐熱性によらず酸化インジウム膜M1を製造することができる。また、成膜工程における圧力を0.3Pa以下とすると共に、成膜工程の後でアニール工程を行うことで、成膜工程における温度が100℃以下の低温であったとしても、膜厚が薄く、且つ低抵抗な酸化インジウム膜M1を製造することができる。
In the film manufacturing method according to the present embodiment, the temperature in the film forming step is set to 100 ° C. or lower, and the annealing temperature in the annealing step is set to 100 ° C. or lower (for example, film formation at a low temperature such as a resin substrate). The indium oxide film M1 can be manufactured regardless of the heat resistance of the substrate 101 (even when using the
なお、成膜工程の後に高い温度にてアニール工程を実行することは従来よりなされている。しかし、通常は100℃以下の温度条件では膜の結晶化が進まず低抵抗にならないため、本実施形態のように100℃以下の温度にてアニール処理がなされることはない。 Note that the annealing process is conventionally performed at a high temperature after the film forming process. However, under normal temperature conditions of 100 ° C. or lower, the film does not crystallize and the resistance is not lowered. Therefore, the annealing process is not performed at a temperature of 100 ° C. or lower as in this embodiment.
また、成膜工程において、成膜チャンバ123内の水分分圧を5.8×10−4Pa以下としており、更に3×10−4Pa以下としている。これにより、より確実に、低抵抗な酸化インジウム膜M1を製造することができる。
In the film forming step, the moisture partial pressure in the
なお、成膜チャンバの圧力及び水分分圧を低くすることで、酸化インジウム膜の結晶化が進む理由を説明する。成膜チャンバの圧力が低い状態では、成膜エネルギーの高い状態で酸化インジウム膜が成膜され易くなる。一方、水分が含んでいる水素原子は結晶化を阻害する作用があるため、水分分圧を下げることにより結晶化が進みやすい状態となる。以上より、圧力を低くすると共に水分分圧を低くして成膜工程を実行することで、低い温度条件であっても結晶化され易い状態となり、低い温度でのアニール処理によって結晶化が進むものと推定される。 Note that the reason why crystallization of the indium oxide film proceeds by lowering the pressure in the deposition chamber and the partial pressure of moisture will be described. When the pressure in the film formation chamber is low, the indium oxide film is easily formed with high film formation energy. On the other hand, since hydrogen atoms contained in water have an action of inhibiting crystallization, crystallization is likely to proceed by lowering the water partial pressure. As described above, by performing the film forming process with the pressure reduced and the moisture partial pressure lowered, the film is easily crystallized even under low temperature conditions, and the crystallization proceeds by annealing at a low temperature. It is estimated to be.
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention in detail, this invention is not limited to these Examples.
(実験例1)
図3を参照して、本発明に係る膜製造方法によって酸化インジウム膜が結晶化していることを確認するための実験例1について説明する。
(Experimental example 1)
With reference to FIG. 3, Experimental Example 1 for confirming that the indium oxide film is crystallized by the film manufacturing method according to the present invention will be described.
実験例1に係る実施例においては、図1に示す構成に係る膜製造装置を用いて、所定の条件にて成膜工程とアニール工程を実行することで、基板上のITO膜を製造した。成膜工程における各条件における各条件は、以下のように設定した。アニール工程においては、成膜工程でITO膜が形成された基板をアニール炉に収納し、90℃で1時間アニール処理を行った。
成膜チャンバ内の圧力:0.2Pa
成膜チャンバ内の水分分圧:4×10−4Pa
温度条件:無加熱(具体的には、30℃)
基板の材料:ガラス
成膜材料:ITO
膜厚:20nm
In the example according to Experimental Example 1, the ITO film on the substrate was manufactured by executing the film forming process and the annealing process under predetermined conditions using the film manufacturing apparatus according to the configuration shown in FIG. Each condition in each condition in the film forming process was set as follows. In the annealing process, the substrate on which the ITO film was formed in the film forming process was placed in an annealing furnace and annealed at 90 ° C. for 1 hour.
Pressure in the deposition chamber: 0.2Pa
Moisture partial pressure in the deposition chamber: 4 × 10 −4 Pa
Temperature condition: No heating (specifically, 30 ° C)
Substrate material: Glass Film-forming material: ITO
Film thickness: 20nm
実験例1に係る比較例においては、成膜チャンバ内の圧力を0.33Paとし、成膜チャンバ内の水分分圧を4×10−4Paとした点以外は、実施例と同様の条件にて基板上のITO膜を製造した。 In the comparative example according to Experimental Example 1, the conditions were the same as in the example except that the pressure in the film formation chamber was 0.33 Pa and the water partial pressure in the film formation chamber was 4 × 10 −4 Pa. An ITO film on the substrate was manufactured.
比較例に係る膜製造方法によって製造されたITO膜のX線解析結果を図3(a)に示す。図3(a)に示すように、X線解析結果のグラフ中に結晶性を示すピークが表れていないため、比較例に係る膜製造方法ではITO膜が結晶化していないことが理解される。 The X-ray analysis result of the ITO film manufactured by the film manufacturing method according to the comparative example is shown in FIG. As shown in FIG. 3A, since a peak indicating crystallinity does not appear in the graph of the X-ray analysis result, it is understood that the ITO film is not crystallized in the film manufacturing method according to the comparative example.
実施例に係る膜製造方法によって製造されたITO膜のX線解析結果を図3(b)に示す。図3(b)に示すように、X線解析結果のグラフ中に結晶性を示すピークが表れているため、実施例に係る膜製造方法では、20nmの薄い膜厚であってもITO膜が結晶化していることが理解される。 The X-ray analysis result of the ITO film manufactured by the film manufacturing method according to the example is shown in FIG. As shown in FIG. 3B, since a peak indicating crystallinity appears in the graph of the X-ray analysis result, in the film manufacturing method according to the example, the ITO film has a thin film thickness of 20 nm. It is understood that it has crystallized.
また、実施例においてアニール工程の時間経過とITO膜のシート抵抗の変化の関係性を図3(c)に示す。図3(c)に示すように、成膜工程の直後においてはITO膜はシート抵抗が300Ω/□(比抵抗6.0μΩ・m)であり、1時間のアニール処理後では100Ω/□ (比抵抗2.0μΩ・m)となっている。 FIG. 3C shows the relationship between the time course of the annealing process and the change in sheet resistance of the ITO film in the example. As shown in FIG. 3C, the ITO film has a sheet resistance of 300Ω / □ (specific resistance 6.0 μΩ · m) immediately after the film forming step, and 100 Ω / □ (ratio) after the annealing treatment for 1 hour. Resistance is 2.0 μΩ · m).
図3(c)の結果より、成膜チャンバの圧力及び水分分圧を所定条件に調整することで成膜工程においてITO膜が結晶化する素地が出来ており、アニール処理することによってITO膜の結晶化が進んでいることが理解される。なお、結晶化が進むとは、膜全体が全て結晶化している場合のみならず、非晶質状態と結晶状態が入り混じった状態となり、結晶状態の割合が大きいという状態も含む。 From the result of FIG. 3 (c), a substrate on which the ITO film crystallizes in the film forming process by adjusting the pressure in the film forming chamber and the water partial pressure to a predetermined condition. It is understood that crystallization is progressing. Note that the progress of crystallization includes not only the case where the entire film is crystallized, but also the state where the amorphous state and the crystalline state are mixed and the ratio of the crystalline state is large.
(実験例2)
図4を参照して、本発明に係る膜製造方法の、成膜工程における圧力と水分分圧の条件を確認するための実験例2について説明する。
(Experimental example 2)
With reference to FIG. 4, Experimental Example 2 for confirming the conditions of the pressure and moisture partial pressure in the film forming process of the film manufacturing method according to the present invention will be described.
実験例2に係る実施例1においては、図1に示す構成に係る膜製造装置を用いて、所定の条件にて成膜工程とアニール工程を実行することで、基板上のITO膜を製造した。成膜工程における各条件における各条件は、以下のように設定した。アニール工程においては、成膜工程でITO膜が形成された基板をアニール炉に収納し、90℃で1時間アニール処理を行った。
成膜チャンバ内の圧力:0.2Pa
成膜チャンバ内の水分分圧:3.9×10−4Pa
温度条件:無加熱(具体的には、30℃)
基板の材料:ガラス
成膜材料:ITO
膜厚:20nm
In Example 1 according to Experimental Example 2, an ITO film on a substrate was manufactured by executing a film forming process and an annealing process under predetermined conditions using the film manufacturing apparatus according to the configuration shown in FIG. . Each condition in each condition in the film forming process was set as follows. In the annealing process, the substrate on which the ITO film was formed in the film forming process was placed in an annealing furnace and annealed at 90 ° C. for 1 hour.
Pressure in the deposition chamber: 0.2Pa
Moisture partial pressure in the deposition chamber: 3.9 × 10 −4 Pa
Temperature condition: No heating (specifically, 30 ° C)
Substrate material: Glass Film-forming material: ITO
Film thickness: 20nm
実験例2に係る実施例2においては、成膜チャンバ内の圧力を0.25Paとし、成膜チャンバ内の水分分圧を3.5×10−4Paとした点以外は、実施例1と同様の条件にて基板上のITO膜を製造した。 Example 2 according to Experimental Example 2 is the same as Example 1 except that the pressure in the film forming chamber was set to 0.25 Pa and the moisture partial pressure in the film forming chamber was set to 3.5 × 10 −4 Pa. An ITO film on the substrate was manufactured under the same conditions.
実験例2に係る実施例3においては、成膜チャンバ内の水分分圧を5.8×10−4Paとした点以外は、実施例1と同様の条件にて基板上のITO膜を製造した。 In Example 3 according to Experimental Example 2, an ITO film on the substrate was manufactured under the same conditions as in Example 1 except that the moisture partial pressure in the film forming chamber was 5.8 × 10 −4 Pa. did.
実験例2に係る比較例1においては、成膜チャンバ内の圧力を0.33Paとし、成膜チャンバ内の水分分圧を4.1×10−4Paとした点以外は、実施例1と同様の条件にて基板上のITO膜を製造した。 Comparative Example 1 according to Experimental Example 2 is the same as Example 1 except that the pressure in the film forming chamber was 0.33 Pa and the water partial pressure in the film forming chamber was 4.1 × 10 −4 Pa. An ITO film on the substrate was manufactured under the same conditions.
実験例2に係る比較例2においては、成膜チャンバ内の圧力を0.6Paとし、成膜チャンバ内の水分分圧を3.3×10−4Paとした点以外は、実施例1と同様の条件にて基板上のITO膜を製造した。 Comparative Example 2 according to Experimental Example 2 is the same as Example 1 except that the pressure in the film forming chamber was 0.6 Pa and the water partial pressure in the film forming chamber was 3.3 × 10 −4 Pa. An ITO film on the substrate was manufactured under the same conditions.
実験例2に係る比較例3においては、成膜チャンバ内の水分分圧を7.0×10−4Paとした点以外は、実施例1と同様の条件にて基板上のITO膜を製造した。 In Comparative Example 3 according to Experimental Example 2, an ITO film on the substrate was manufactured under the same conditions as in Example 1 except that the moisture partial pressure in the film forming chamber was 7.0 × 10 −4 Pa. did.
実施例1〜3及び比較例1〜3について、アニール工程を実行する前のシート抵抗を測定すると共に、アニール工程を実行した後のシート抵抗を測定した。また、当該測定結果から低温のアニール処理の効果(アニール処理によりITO膜の低抵抗化が進んだか)があったか否かの評価を行った。なお、20%以上シート抵抗が低減した場合に「アニール効果有り」と評価した。評価結果を図4に示す。 About Examples 1-3 and Comparative Examples 1-3, while measuring the sheet resistance before performing an annealing process, the sheet resistance after performing an annealing process was measured. Further, from the measurement results, it was evaluated whether or not there was an effect of low-temperature annealing treatment (whether the resistance of the ITO film was lowered by the annealing treatment). In addition, when the sheet resistance decreased by 20% or more, it was evaluated that “there was an annealing effect”. The evaluation results are shown in FIG.
図4(a)は、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の評価結果を並べた表である。実施例1、実施例2、比較例1、比較例2はいずれも水分分圧5.8×10−4Pa以下という条件を満たしているが、比較例1,2は圧力を0.3Pa以下という条件を満たしていない。実施例1,2についてはアニール効果が有ると評価され、比較例1,2についてはアニール効果が無いと評価された。図4(a)の評価結果から、圧力を0.3Paとすることにより、低温アニールの効果が生じることが理解される。 FIG. 4A is a table in which the evaluation results of Example 1, Example 2, Comparative Example 1, and Comparative Example 2 are arranged. Although Example 1, Example 2, Comparative Example 1, and Comparative Example 2 all satisfy the condition of a moisture partial pressure of 5.8 × 10 −4 Pa or less, Comparative Examples 1 and 2 have a pressure of 0.3 Pa or less. This condition is not met. Examples 1 and 2 were evaluated as having an annealing effect, and Comparative Examples 1 and 2 were evaluated as having no annealing effect. From the evaluation result of FIG. 4A, it is understood that the effect of low-temperature annealing occurs when the pressure is 0.3 Pa.
図4(b)は、実施例1、実施例3、比較例3の評価結果を並べた表である。実施例1、実施例3、比較例3はいずれも圧力が2.0Paであり、0.3Pa以下の条件を満たしているが、比較例3は水分分圧5.8×10−4Pa以下という条件を満たしていない。実施例1,3についてはアニール効果が有ると評価され、比較例3についてはアニール効果が無いと評価された。図4(b)の評価結果から、水分分圧を5.8×10−4Pa以下とすることにより、より確実に低温アニールの効果が生じることが理解される。なお、実験例1,2では基板の材料としてガラスを用いているが、樹脂材料を用いても同様な結果が得られる。 FIG. 4B is a table in which the evaluation results of Example 1, Example 3, and Comparative Example 3 are arranged. In Example 1, Example 3, and Comparative Example 3, the pressure is 2.0 Pa, and the condition of 0.3 Pa or less is satisfied. However, Comparative Example 3 has a moisture partial pressure of 5.8 × 10 −4 Pa or less. This condition is not met. Examples 1 and 3 were evaluated as having an annealing effect, and Comparative Example 3 was evaluated as having no annealing effect. From the evaluation result of FIG. 4B, it is understood that the effect of low-temperature annealing is more reliably generated by setting the moisture partial pressure to 5.8 × 10 −4 Pa or less. In Experimental Examples 1 and 2, glass is used as the material of the substrate, but the same result can be obtained by using a resin material.
1…膜製造装置、100…成膜装置、101…基板(成膜対象物)、123…成膜チャンバ、140…蒸着装置、200…アニール装置、M1…酸化インジウム膜。
DESCRIPTION OF
本実施形態では、基板101の材料として耐熱性の低いものを適用することができ、樹脂材料や樹脂をコーティングしたガラス基板を適用することができる。樹脂材料として、例えば、PET、アクリル、ポリカーボネイト等を適用できる。なお、基板101は、基板全体が樹脂材料で構成されているものであってもよく、基板の一部が樹脂材料で構成されているものであってもよい。基板101上に形成される膜M1は、酸化インジウムを組成として含んだ成膜材料によって構成されている。酸化インジウムを含んだ成膜材料として、例えば、ドープ元素の無い酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウムタングステン(IWO)、酸化インジウム亜鉛(IZnO)などを使用できる。本実施形態に係る膜製造方法では、薄い膜厚であって、低抵抗の酸化インジウム膜M1を得ることができる。具体的には、酸化インジウム膜M1の膜厚を100nm以下に設定できる。また、50nm以下に設定することも可能であり、20nm以下に設定することも可能である。なお、酸化インジウム膜M1の膜厚は少なくとも5nm以上である。このような薄い膜厚であっても、比抵抗が低い(2〜3μΩm程度の)酸化インジウム膜M1を得ることができる。酸化インジウム膜M1が形成された基板101は、例えば、タッチパネルや照明などに用いられる。
In this embodiment, a material having low heat resistance can be applied as the material of the
搬送機構3は、基板101を保持する搬送トレイを、成膜材料Maの露出表面と対向した状態で搬送方向(矢印A)に搬送する。搬送機構3は、搬送室10a内に設置された複数の搬送ローラ31と、当該搬送ローラ31を駆動する駆動部32によって構成されている(図1参照)。なお、基板101を搬送する搬送機構は、搬送ローラを備える搬送機構に限定されない。また、基板101を水平に配置するタイプの成膜装置の場合は、成膜室10bを下側に配置し、搬送室10aを上側に配置し、基板101の下面側を搬送ローラ31で支える構成となる。
The
実験例2に係る実施例1においては、図1に示す構成に係る膜製造装置を用いて、所定の条件にて成膜工程とアニール工程を実行することで、基板上のITO膜を製造した。成膜工程における各条件は、以下のように設定した。アニール工程においては、成膜工程でITO膜が形成された基板をアニール炉に収納し、90℃で1時間アニール処理を行った。 In Example 1 according to Experimental Example 2, an ITO film on a substrate was manufactured by executing a film forming process and an annealing process under predetermined conditions using the film manufacturing apparatus according to the configuration shown in FIG. . Each condition in the deposition process, were set as follows. In the annealing process, the substrate on which the ITO film was formed in the film forming process was placed in an annealing furnace and annealed at 90 ° C. for 1 hour.
図4(a)は、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の評価結果を並べた表である。実施例1、実施例2、比較例1、比較例2はいずれも水分分圧5.8×10−4Pa以下という条件を満たしているが、比較例1,2は圧力が0.3Pa以下という条件を満たしていない。実施例1,2についてはアニール効果が有ると評価され、比較例1,2についてはアニール効果が無いと評価された。図4(a)の評価結果から、圧力を0.3Paとすることにより、低温アニールの効果が生じることが理解される。 FIG. 4A is a table in which the evaluation results of Example 1, Example 2, Comparative Example 1, and Comparative Example 2 are arranged. Although Example 1, Example 2, Comparative Example 1, and Comparative Example 2 all satisfy the condition of a moisture partial pressure of 5.8 × 10 −4 Pa or less, Comparative Examples 1 and 2 have a pressure of 0.3 Pa or less. This condition is not met. Examples 1 and 2 were evaluated as having an annealing effect, and Comparative Examples 1 and 2 were evaluated as having no annealing effect. From the evaluation result of FIG. 4A, it is understood that the effect of low-temperature annealing occurs when the pressure is 0.3 Pa.
Claims (3)
前記成膜工程の後、前記酸化インジウム膜をアニール処理するアニール工程と、を備え、
前記成膜工程において、チャンバ内の圧力を0.3Pa以下とし、前記成膜対象物の温度を100℃以下とし、
前記アニール工程においては、前記酸化インジウム膜を100℃以下でアニール処理することを特徴とする膜製造方法。 A film forming step of forming an indium oxide film on an object to be formed by an ion plating method;
An annealing step for annealing the indium oxide film after the film-forming step,
In the film formation step, the pressure in the chamber is 0.3 Pa or less, the temperature of the film formation target is 100 ° C. or less,
In the annealing step, the indium oxide film is annealed at 100 ° C. or less.
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