JP2014029915A - 太陽光発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】外部からの電力供給を必要とせず、積雪の有無を検出するための手段を新たに追加することなく、積雪を適切に判断して融雪する。
【解決手段】屋根材に設置される太陽光発電システムであって、屋根材のフレームで区画される複数の領域に、表裏面発電が可能な第1の太陽電池パネルと、少なくとも表面発電が可能な第2の太陽電池パネルと、が配置され、第1及び第2の太陽電池パネルの各々に対応する位置に、屋根材に積もった雪を溶かす融雪手段50が配置されており、第1及び第2の太陽電池パネルの発電量を監視する発電量監視手段32と、融雪手段に電力を供給する融雪制御手段31と、を備え、発電量監視手段32は、複数の第1の太陽電池パネルの発電量、若しくは、第1及び第2の太陽発電パネルの発電量を比較することによって積雪の有無を判断し、積雪ありと判断した場合に、融雪制御手段31に融雪手段50への電力供給を指示する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネルを含む太陽光発電システムに関し、特に、積雪する屋根材に太陽電池パネルが設置される太陽光発電システムに関する。
近年、自然エネルギーへの関心が高まっており、太陽光などの光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池パネルが実用化されている。この太陽電池パネルは、建家の屋根に限らず、例えば、車を収容するカーポートの屋根などにも設置されている。この太陽電池パネルを用いて安定して発電するためには、太陽光が遮られないようにすることが重要であるが、降雪地方では積雪によって太陽光が反射されてしまい、太陽電池パネルの発電機能が喪失してしまうという問題がある。
このような背景から、太陽電池パネルに積もった雪をヒーター等で溶かす融雪機能を備えた太陽光発電システムが提案されている。例えば、下記特許文献1には、複数の太陽電池モジュールからなる太陽電池と、発電運転時、太陽電池が発生する直流電力を交流電力に変換するとともに、融雪運転時、上記太陽電池に直流電力を供給する電力変換器とを備えた太陽光発電システムであって、複数の太陽電池モジュールからなる太陽電池を複数の領域に分割し、各領域に属する太陽電池モジュール群毎に順番に直流電力を供給して融雪を行う融雪機能を備えた太陽光発電システムが開示されている。
特開2002−319687号公報
このような融雪機能を備えた太陽光発電システムでは、適切に融雪機能を動作させるために積雪を確実に判断することが重要であり、そのための方法として、所定の太陽電池パネルの出力に基づいて積雪を判断する方法がある。しかしながら、この方法では、所定の太陽電池パネルの出力が低下したとき、その原因が、積雪による太陽光の反射であるのか、日暮れによる太陽光の減少であるのかを区別することができない。
また、別の方法として、一部の太陽電池パネルを商用電源で加熱して積雪しないようにし、この部分と他の部分の太陽電池パネルの出力を比較することによって積雪を判断する方法もある。しかしながら、この方法では、一部の太陽電池パネルを常時加熱する必要があるため、電力を無駄に消費してしまう。
また、別の方法として、積雪を判断するためのセンサ(日照センサ、温度センサ、荷重センサなど)を別途設け、そのセンサの出力に基づいて積雪を判断する方法もある。しかしながら、この方法では、積雪を検出するための検出手段を別途設ける必要があるため、コストアップを招いてしまう。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、外部からの電力供給を必要とせず、かつ、積雪の有無を検出するための手段を新たに追加することなく、積雪を適切に判断して融雪することができる太陽光発電システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、上方からの直射光と下方からの反射光とが入射可能な屋根材に設置される太陽光発電システムであって、前記屋根材のフレームで区画される複数の領域に、表面及び裏面の両面での発電が可能な第1の太陽電池パネルと、少なくとも表面での発電が可能な第2の太陽電池パネルと、が配置され、前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽電池パネルの各々に対応する位置に、前記屋根材に積もった雪を溶かす融雪手段が配置されており、前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽電池パネルの発電量を監視する発電量監視手段と、前記融雪手段に電力を供給する融雪制御手段と、を備え、前記発電量監視手段は、複数の前記第1の太陽電池パネルの発電量、若しくは、前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽発電パネルの発電量を比較することによって積雪の有無を判断し、積雪ありと判断した場合に、前記融雪制御手段に前記融雪手段への電力供給を指示するものである。
本発明の太陽光発電システムによれば、外部からの電力供給を必要とせず、かつ、積雪の有無を検出するための手段を新たに追加することなく、積雪を適切に判断して融雪することができる。
その理由は、表裏の両面で発電が可能な第1の太陽電池パネルと、表裏の両面又は表面のみの片面で発電が可能な第2の太陽電池パネルと、融雪手段と、発電量監視手段と、融雪制御手段と、を備える太陽光発電システムにおいて、発電量監視手段は、複数の第1の太陽電池パネル、若しくは、第1の太陽電池パネル及び第2の太陽電池パネルの発電量の比較結果に基づいて、太陽電池パネル上の積雪の有無を判断し、積雪有りと判断した場合は、融雪制御手段は、太陽電池パネルで発電した電力を融雪手段に供給して融雪を行うからである。
カーポートの日除け屋根に設置される両面タイプの太陽電池パネルに入射する光を示す図である。 屋根の庇に設置される両面タイプの太陽電池パネルに入射する光を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例に係る太陽光発電システムの設置例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る太陽電池パネルを用いた積雪の判断手法を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る太陽光発電システムの動作を示すフローチャート図である。 本発明の第2の実施例に係る太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例に係る太陽電池パネルを用いた積雪の判断手法を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る太陽光発電システムの動作を示すフローチャート図である。 本発明の第3の実施例に係る太陽電池パネルを用いた積雪の判断手法を示す図である。 本発明の第4の実施例に係るシースルータイプの太陽電池パネルを説明する図である。 本発明の第5の実施例に係る太陽電池パネルを用いた融雪手法を示す図である。 本発明の第5の実施例に係る太陽電池パネルを用いた融雪手法による効果を説明する図である。 本発明の第6の実施例に係る太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施例に係る太陽光発電システムの融雪手段(ヒーター)の構成を示す図である。 本発明の第6の実施例に係る太陽電池パネルを用いた融雪手法による効果を説明する図である。
背景技術で示したように、ヒーター等で雪を溶かす融雪機能付きの太陽光発電システムが提案されているが、このようなシステムでは、適切に融雪機能を動作させるために積雪を確実に判断することが重要となる。その方法として、所定の太陽電池パネルの出力に基づいて積雪を判断する方法があるが、この方法では、所定の太陽電池パネルの出力低下の原因が、積雪による太陽光の反射であるのか、日暮れによる太陽光の減少であるのかを区別することができない。また、一部の太陽電池パネルを商用電源で加熱して積雪しないようにする方法もあるが、この方法では、一部の太陽電池パネルを常時加熱するために電力を無駄に消費してしまう。また、積雪を判断するためのセンサを別途設け、そのセンサの出力に基づいて積雪を判断する方法もあるが、この方法では、センサを別途設けることによるコストアップを招いてしまう。
ここで、従来の太陽光発電システムは、片面(表面)のみが発電可能なタイプが一般的であったが、色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池などの有機系太陽電池は、光透過性を有するため、両面(表裏面)での発電が可能である。また、2枚の太陽電池パネルを背中合わせに貼りあわせても両面発電が可能になる。そこで、本発明の一実施の形態では、このような両面発電が可能な太陽電池パネルを利用し、裏面での発電に起因する複数の太陽電池パネルの発電量の差異に基づいて積雪の有無を判断し、積雪有りと判断した場合は、太陽電池パネルの発電電力を用いて融雪機能を動作させるようにする。
上記制御を実現する構成として、全ての太陽電池パネルを両面発電が可能な太陽電池パネル(両面発電太陽電池パネルと呼ぶ。)とする構成と、片面発電の従来型の太陽電池パネル(片面発電太陽電池パネルと呼ぶ。)と両面発電太陽電池パネルとを混在させる構成とが考えられる。
全てを両面発電太陽電池パネルとする構成では、上方から入射する光(直接光)が遮断されると、地面で反射する光(反射光)の比率が太陽電池パネル間の発電比率となることから、比較対象となる複数の太陽電池パネルの発電量の差が通常と異なるパターンであるか否か(無積雪状態では発生し得ない比率になっているか否か)に基づいて積雪の有無を判断する。
片面発電太陽電池パネルと両面発電太陽電池パネルとを混在させる構成では、双方の太陽電池パネルの発電量の差を検出して積雪の有無を判断する。例えば、片面発電太陽電池パネルが発電せず、かつ、両面発電太陽電池パネルが発電している場合に積雪ありと判断する。その際、片面発電太陽電池パネルと両面発電太陽電池パネルを交互に配置し、近い太陽電池パネル同士を比較すれば判断の精度を上げることができる。また、太陽電池パネル同士のペアを屋根上に分散させれば、屋根の領域毎に積雪の有無を判断することができる。
また、積雪有りと判断した場合の融雪に際して、一度に全体を融雪せずに、片面発電太陽電池パネルを優先して融雪するようにすれば、太陽光発電システムの発電機能を効率的に回復させることができる。また、いずれの構成の場合も、融雪の強弱を変えて太陽電池パネルの発電量を比較することによって、融雪完了を適切に判断することができる。例えば、強弱を変えて融雪した同種の太陽電池パネル同士の発電量を比較し、発電量に差があれば融雪中と判断し、発電量が同じになれば融雪完了と判断することができる。
このような構成及び制御により、外部からの電力供給を必要とせず、かつ、積雪の有無を検出するための手段を新たに追加することなく、積雪を適切に判断して融雪することができる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の第1の実施例に係る太陽光発電システムについて、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、カーポートの日除け屋根に設置される両面発電太陽電池パネルに入射する光を示す図であり、図2は、屋根の庇に設置される両面発電太陽電池パネルに入射する光を示す図である。また、図3は、本実施例の太陽光発電システムの構成を示すブロック図であり、図4は、太陽光発電システムの設置例を示す図である。また、図5は、本実施例の太陽電池パネルを用いた積雪の判断手法を示す図であり、図6は、本実施例の太陽光発電システムの動作を示すフローチャート図である。
まず、積雪時における太陽光の反射について説明する。図1は、車を収容するカーポートの日除け屋根に太陽電池パネルを設置した例を示している。無積雪期であれば、太陽光はカーポートの日除け屋根全体にほぼ均等に入射するが、積雪時は雪が直射日光を遮るため日除け屋根の表側からは太陽電池パネルに光が届かない。その代わり、地面に積もった雪に太陽光が反射して、日除け屋根の内側が強く照らされる。これは雪面反射の反射率が高いからである。しかしながら、雪面反射の分布は領域毎に異なるため、日除け屋根裏側の照度は均一にならない。
例えば、図では、左側から直射日光が照射しているため、左寄りの日除け屋根裏側は照度が高く明るいが、右寄りの日除け屋根裏側は照度が低く暗くなる。そのため、日除け屋根全体に両面発電太陽電池パネルが装着されていたとすると、図の左寄りの太陽電池パネルの発電量が右寄りの太陽電池パネルの発電量に比べて大きくなる。従って、太陽に近い側の太陽電池パネルの発電量が、太陽から遠い側の太陽電池パネルの発電量よりも大きければ、日除け屋根全面に積雪していると判断することができる。
図1では、カーポートの日除け屋根に設置した太陽電池パネルを用いて積雪を判断する場合を示したが、太陽電池パネルの設置場所はカーポートの日除け屋根に限らず、バス停や通路の日除け屋根、ベランダの日除け屋根など、地面と屋根との間に空間のある構造物(すなわち、上方からの直射光と下方からの反射光とが入射可能な屋根材を有する構造物)であれば、同様に太陽電池パネルを設置して積雪を判断することができる。また、雪が積り、雪面反射があり、両面発電が可能な場所であれば、例えば、図2に示すような建家の屋根の庇部分などでも、同様に太陽電池パネルを設置して積雪を判断することができる。
次に、上記制御を実施する太陽光発電システムについて、図3のブロック図を参照して説明する。本実施例の太陽光発電システム10は、複数の両面発電太陽電池パネル20と、接続箱30と、パワーコンディショナ40と、融雪手段50などで構成される。
両面発電太陽電池パネル20は、1又は複数の両面発電が可能な太陽電池セルで構成され、光を受けると直流の電力を発生する。なお、図ではパネル毎に1系統の出力を持つように記載しているが、複数のパネルを直列、並列又は直並列に接続した太陽電池アレイとして出力するようにしてもよい。
各々の両面発電太陽電池パネル20で発電された電力は、例えば接続箱30と呼ばれる、電力を統合する手段に送られて集められる。接続箱30の第1の機能は、複数の両面発電太陽電池パネル20又は太陽電池アレイの電力を集めて統合し、DC−AC変換機能を持つパワーコンディショナ40に送り出すことであり、この電力の統合は、図中の電力統合・融雪制御手段31が担う。
また、本実施例では、接続箱30の中に発電量監視手段32を設けている。この発電量監視手段32は、個々の両面発電太陽電池パネル20又は太陽電池アレイで発生した電力量(電力量は電圧と電流より算出可能)を監視し、各パネル又は各アレイのリアルタイムの発電量、過去の一定時間内の発電積算量を取得し、パネル間またはアレイ間の発電量の差異や比率を求める。また、取得した発電量から、各パネルや各アレイの日照度を推定することができ、日照度の違いにより、屋根全体の日照パターンを推測して、積雪の有無などを推定することが可能である。また、発電量の低下などに基づいて、融雪すべきパネル又はアレイを選定することもできる。
また、上記電力統合・融雪制御手段31は、屋根に設けられた複数の融雪手段50を個々に制御することができる。但し、融雪に使用するエネルギーは両面発電太陽電池パネル20で発電された電力だけで実施するため、発電量監視手段32から、どの両面発電太陽電池パネル20が発電を行っているかの情報を得て、融雪手段50への電力供給ルートを確保する。また、発電量監視手段32より、例えば発電を停止している両面発電太陽電池パネル20の情報を取得し、融雪すべき両面発電太陽電池パネル20近傍の融雪手段50、又は、融雪すべき両面発電太陽電池パネル20に組み込まれた融雪手段50に電力を供給すべく制御する。
このようにして、各々の両面発電太陽電池パネル20の発電量から融雪の有無を判断し、更には融雪すべき両面発電太陽電池パネル20の選定を行った上で、発電している両面発電太陽電池パネル20の発電電力を選択的に融雪手段50に供給して融雪することができる。
なお、発電量監視手段32は接続箱30内に配置される構成に限定されるものではなく、個々の両面発電太陽電池パネル20内に設けてもよいし、接続箱30と別体で設けてもよい。また、融雪手段50の融雪方式は任意である。一般的には、電熱ヒーターが最も安価で小型、軽量に構成できるが、ヒートポンプ式の熱発生装置でもよいし、ペルチェ素子のような熱電変換素子、又は、電子レンジのような水分子にエネルギーを加えて加熱する装置で構成してもよい。この融雪手段50の設置場所は、両面発電太陽電池パネル20を取り付ける屋根のフレーム部分としてもよいし、両面発電太陽電池パネル20に組み込んで、パネル自体が発熱する構造としてもよい。
また、両面発電太陽電池パネル20としては、色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池に代表される光透過性を有する有機系太陽電池が挙げられるが、光透過性のない薄膜シリコンなどの無機系の太陽電池パネルを、背中合わせに貼りあわせたものを用いてもよい。
次に、本実施例の太陽光発電システム10の設置例について、図4を参照して説明する。ここでは、片側に設けられた2本の柱で屋根を支えるカーポートに本実施例の太陽光発電システム10を設置する場合を示す。
屋根は縦横のフレーム構造で、フレームで囲まれた矩形領域毎に、両面発電太陽電池パネル20を組み込んだ屋根パネルがはめ込まれている。それぞれの両面発電太陽電池パネル20は、図示しない電気配線で接続され、発電した電力が接続箱30に送られるようになっている。なお、図では、それぞれの太陽電池パネルが1対1で接続箱30と配線される構成を示しているが、多くの場合は複数の太陽電池パネルを接続してグループ化したアレイ単位で接続箱30に配線される。また、屋根のフレームには、複数の融雪手段50が組み込まれており、接続箱30と図示しない電気配線で接続され、接続箱30から供給される電力によって、任意の融雪手段50を選択的に発熱させることができるようになっている。
接続箱30の内部には、電力統合・融雪制御手段31と発電量監視手段32とが内蔵されている。上述したように、電力統合・融雪制御手段31は、各パネル又は各アレイで発電された電力をパワーコンディショナ40に送ったり、融雪が必要な場合は融雪手段50に送ったりする。発電量監視手段32は、屋根上の各パネル又は各アレイの発電する電力量を監視する。パワーコンディショナ40では、入力された直流電力を様々な消費機器が使用できる交流に変換し、出力コンセント41に電力を供給する。
図5は、両面発電太陽電池パネル20で構成された、日除け屋根を裏側から見た構成図である。本実施例では、一対又は複数対の太陽電池パネル同士、若しくは、一対又は複数対の太陽電池アレイ同士の発電量を比較することで、屋根上の積雪の有無を判断することが可能となる。
例えば、カーポートの日除け屋根に両面発電太陽電池パネル20を組み込んだ建築物において、積雪が無い日中は、屋根の表側に太陽光を受ける。晴天であれば冬季で2〜3万ルクス、夏季は10万ルクス程度の直射光を受ける。また、曇天であっても1万ルクス程度の散乱光を受けて発電することができる。このとき、地面に積雪がなければ、反射光は空からの光に比べてかなり小さな量となり、屋根の前後左右に配置された両面発電太陽電池パネル20の発電量に大きな差は生じない。しかしながら、屋根と地面に積雪があると、屋根の表側から入射する光は雪で遮断されるため、空からの直接光による発電ができなくなり、地面からの雪面反射光を屋根の裏側に受けることでのみ発電が行われる。
ここで、日除け屋根が積雪状態にあるとき、多くの場合、地面からの雪面反射光は、屋根の裏面の上下左右の部位で大きく異なる。大きく異なる原因は、日除け屋根や周囲の建築物が影になり、地面の照度が一律でなく、そのため地面からの反射光も一律でないからである。例えば、太陽側の部分に遮光建築物がなければ、屋根の太陽側手前の地面の反射光は、屋根の太陽側の太陽電池パネルの裏面にあたるため、かなりの発電量が見込める。これに対して、遮光建築物に遮られた地面には光が強く当たらないため、その反射光を受ける位置の太陽電池パネルの発電量は希少となる。よって、日除け屋根に組み込まれた両面発電太陽電池パネル20の発電量の比率が部位ごとに大きく異なるか否かを判断することで、屋根に積雪があるか否かを判断することができる。
発電量の比較対象は、図5(a)に示すように、太陽電池パネル単位でも良いし、図5(b)に示すように、複数の太陽電池パネルを直列、並列又は直並列に接続したアレイ単位でもよい。このとき、比較する太陽電池パネルやアレイは同じ又は同等の発電性能を有していることが好ましい。また、比較するパネルやアレイは1対でも良いし、精度を高めるために複数対のパネルやアレイを比較しても良い。
以下、本実施例の太陽光発電システム10の動作について、図6のフローチャート図を参照して説明する。
まず、発電量監視手段32は、屋根に設けられた両面発電太陽電池パネル20のうち、特定の対になるパネル又はアレイの発電量の監視を開始し(S101)、対になるパネル又はアレイの発電量がどちらもゼロであるか否かを判断する(S102)。発電量がどちらもゼロの場合は、表面発電、裏面発電ともに実施されていない状態であるので、発電量監視手段32は、夜間であると判定し(S103)、積雪の有無は判断できないため、S101に戻って、日照が得られるまで継続して発電量の監視を続ける。
一方、いずれかの発電量がゼロでなければ、発電量監視手段32は、パネル又はアレイの発電量を比較し、発電量の比率が予め定めた範囲内であるかを判断する(S104)。積雪がなければ、パネルの個体差やパネルの汚れ度合いの差、取り付け傾きによる僅かな違いが、発電量の差として現れるが、この差は大きくなく、例えば30%以内に収まる。また、無積雪状態の発電は、表面からの光による発電の割合が高く、その割合は全発電量に対して例えば90%程度である。よって、両面発電太陽電池パネル20の裏面の照度による影響は10%程度で、例えば先の30%の固体差に、裏面光量ばらつきの10%を加えても、40%を超える出力差が生じることはない。しかしながら、屋根に積雪がある場合、双方のパネル又はアレイの表面光による発電はゼロであるため、裏面のみの発電となる。裏面側の光は雪面での反射光であるため、周りの環境により40%を超える照度差が容易に発生する。
上記の理由により、発電量の比率が予め定めた範囲内に入る場合は、発電量監視手段32は、積雪なしと判断して(S105)、処理を終了する。一方、発電量の比率が予め定めた範囲を越える場合は、発電量監視手段32は、積雪ありと判断し(S106)、電力統合・融雪制御手段31は、両面発電太陽電池パネル20の発電電力を融雪手段50に供給して、融雪手段50を動作させる(S107)。
以上説明したように、本実施例の太陽光発電システム10では、両面発電太陽電池パネル20の特性を有効活用することによって、積雪の有無を検出するための手段を新たに追加することなく、積雪の有無を確実に判断することができる。
次に、本発明の第2の実施例に係る太陽光発電システムについて、図7乃至図9を参照して説明する。図7は、本実施例の太陽光発電システムの構成を示すブロック図であり、図8は、太陽電池パネルを用いた積雪の判断手法を示す図である。また、図9は、本実施例の太陽光発電システムの動作を示すフローチャート図である。
前記した第1の実施例では、両面発電太陽電池パネル20を日除け屋根の全面に配置する場合について説明したが、本実施例では、両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネルとを混在させて配置する場合について説明する。
図7は、本実施例の太陽光発電システム10の構成を示すブロック図である。本実施例では、発電素子として、複数の両面発電太陽電池パネル20と複数の片面発電太陽電池パネル21とを用いる。両面発電太陽電池パネル20は、1又は複数の両面発電可能な太陽電池セルで構成され、片面発電太陽電池パネル21は、1又は複数の片面発電可能な太陽電池セルで構成される。
そして、両面発電太陽電池パネル20及び片面発電太陽電池パネル21は、光を受けると直流の電力を発生し、この電力は電力統合・融雪制御手段31で統合されてパワーコンディショナ40に送り出される。また、発電量監視手段32は、個々のパネル又はアレイで発生した電力量を監視し、電力量の比較結果に基づいて積雪を判断し、積雪がある場合は、電力統合・融雪制御手段31は融雪手段50を動作させる。この電力統合・融雪制御手段31、発電量監視手段32、パワーコンディショナ40及び融雪手段50の構成及び動作は第1の実施例と同様である。
なお、図ではパネル毎に1系統の出力を持つように記載しているが、第1の実施例と同様に、複数のパネルを直列、並列又は直並列に接続した太陽電池アレイとして出力するようにしてもよい。このとき、各々の太陽電池アレイは、両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21とを混在させないことが好ましい。
両面発電太陽電池パネル20は、色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池に代表される光透過性を有する有機系太陽電池が挙げられるが、光透過性のない薄膜シリコンなどの無機系の太陽電池パネルを背中合わせに貼りあわせたものであってもよい。また、片面発電太陽電池パネル21は、多くの既存の太陽電池パネルが該当するが、有機系太陽電池と同等の薄さで屋根材に組み込めるものが好適であり、例えば、薄膜シリコン太陽電池パネルやCIGS(Copper Indium Gallium DiSelenide)太陽電池パネルが挙げられる。
図8は、両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21を混在させて配置した日除け屋根を裏側から見た図である。本実施例では、一対又は複数対の両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21、又は両面発電太陽電池アレイと片面発電太陽電池アレイの発電量を比較することで、屋根上の積雪の有無を判断することが可能となる。
例えば、カーポートの日除け屋根に両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21とを混在して組み込んだ建築物において、積雪のない日中は、どちらの太陽電池パネルも太陽光を受けて良好に発電する。地面に積雪がなければ、両面発電太陽電池パネル20が裏面に受ける反射光は、空からの光に比べてかなり小さな量となるため、両面発電太陽電池パネル20の発電量は表側から入射する光に支配される。よって、無積雪時は、太陽電池パネルの太陽光に対する変換効率の差が発電量の差になる。
ここで、例えば、両面発電太陽電池パネル20を、変換効率5%程度の両面発電可能な色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池などに代表される有機系太陽電池とし、片面発電太陽電池パネル21を、変換効率10%程度の薄膜型のアモルファスシリコンやCIGSと呼ばれる化合物太陽電池などに代表される無機系太陽電池とする。
この条件下では、無積雪時であれば、変換効率の比率通り、両面発電太陽電池パネル20の発電量は片面発電太陽電池パネル21の発電量の半分程度となる。一方、屋根に積雪がある状況では、屋根に積もった雪に太陽光が遮られ、両面発電太陽電池パネル20及び片面発電太陽電池パネル21ともに、表面側の光による発電はゼロまたは、雪を通過した僅かな光のみによる僅かな発電量となる。この状況下では、雪面の表面反射率は極めて高いため、両面発電太陽電池パネル20は、裏面側からの光で発電が維持され、両面発電太陽電池パネル20の発電量が片面発電太陽電池パネル21の発電量を上回る。
よって、特定の1対又は複数対の両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21又は両面発電太陽電池アレイと片面発電太陽電池アレイの発電量を比較し、変換効率5%の両面発電太陽電池パネル20又はアレイの発電量が、変換効率10%の片面発電太陽電池パネル21又はアレイの発電量の半分程度であれば、積雪なしと判断することができる。一方、変換効率5%の両面発電太陽電池パネル20又はアレイの発電量が、変換効率10%の片面発電太陽電池パネル21又はアレイの発電量を上回っていれば、積雪ありと判断することができる。
発電量の比較対象は、図8(a)の左側及び図8(b)の上側に示すように、太陽電池パネル単位でも良いし、図8(a)の右側及び図8(b)の下側に示すように、複数の太陽電池パネルを直列、並列又は直並列に接続したアレイ単位でもよい。また、比較するパネル又はアレイは1対でも良いし、精度を高めるために複数対のパネルやアレイを比較しても良い。
以下、本実施例の太陽光発電システム10の動作について、図9のフローチャート図を参照して説明する。
まず、発電量監視手段32は、屋根に設けられた両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21のうち、特定の対になるパネル又はアレイの発電量の監視を開始し(S201)、対になるパネル又はアレイの発電量がどちらもゼロであるか否かを判断する(S202)。発電量がどちらもゼロの場合は、表面発電、裏面発電ともに実施されていない状態であるので、発電量監視手段32は、夜間であると判定し(S203)、積雪の有無は判断できないため、S201に戻って、日照が得られるまで継続して発電量の監視を続ける。
一方、いずれかの発電量がゼロでなければ、発電量監視手段32は、パネル又はアレイの発電量を比較し、発電量の比率が予め定めた範囲内であるかを判断する(S204)。積雪がなければ、発電量の差は太陽電池パネルの変換効率の差が支配的となる。その際、必要に応じて、個体差、汚れ度合いの差、取り付け傾きによる僅かな差を付加的に考慮しても良い。例えば、上述したように、両面発電太陽電池パネル20の変換効率が5%程度、片面発電太陽電池パネル21の変換効率が10%程度であれば、無積雪時に両面発電太陽電池パネル20の発電量が片面発電太陽電池パネル21の発電量を上回ることはない。しかしながら、屋根に積雪がある場合、片面発電太陽電池パネル21の発電量はゼロ又はほぼゼロとなるが、両面発電太陽電池パネル20は裏面から入射する雪面反射光により一定規模の発電が実施される。
従って、片面発電太陽電池パネル21の発電量が両面発電太陽電池パネル20の発電量を上回るなど、発電量の比率が予め定めた範囲内に入る場合は、発電量監視手段32は、積雪なしと判断して(S205)、処理を終了する。一方、両面発電太陽電池パネル20の発電量が片面発電太陽電池パネル21の発電量を上回るなど、発電量の比率が予め定めた範囲を越える場合は、発電量監視手段32は、積雪ありと判断し(S206)、電力統合・融雪制御手段31は、太陽電池パネルの発電電力を融雪手段50に供給して、融雪手段50を動作させる(S207)。
このように、両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21とが混在する太陽光発電システム10でも、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施例に係る太陽光発電システムについて、図10を参照して説明する。図10は、本実施例の太陽電池パネルを用いた積雪の判断手法を示す図である。
前記した第2の実施例では、両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21とを大きなブロックに分けて配置したが、本実施例では、これらを小さなブロックに配置することによって、積雪の状態を詳細に判断できるようにする。
図10は、両面発電太陽電池パネル20又はアレイと、片面発電太陽電池パネル21又はアレイとを混在して配置した日除け屋根を裏側から見た図である。本実施例では、発電量の比較対象となる、両面発電太陽電池パネル20又はアレイと片面発電太陽電池パネル21又はアレイを、隣接配置または交互配置している。このような配置にすることによって、比較対象の対となるパネル又はアレイを近くに配置することができるため、小さい領域単位での積雪有無の判断が可能となる。
例えば、多くの場合、屋根の積雪は屋根全体に積もるため、屋根の局所的な積雪の有無を検出する必要はないが、積雪量が少ない場合や、風向きや屋根形状などの影響で積雪量に分布が生じる場合は、局所的に積雪が生じることもある。このような場合、屋根上の積雪が生じた領域を特定し、積雪のある部分のみ融雪を行うことが得策であるが、本実施例では、屋根全体に渡って、比較対象の太陽電池パネル対又はアレイ対が存在するように配置するため、屋根の局所的な積雪を効果的に検出することが可能となる。
次に、本発明の第4の実施例に係る太陽光発電システムについて、図11を参照して説明する。図11は、本実施例のシースルータイプの太陽電池パネルを説明する図である。
有機薄膜太陽電池や色素増感太陽電池は、光透過性を有する発電層を、透明電極付きのフィルム又はガラスで挟み込んだ構造であり、発電に使用されなかった可視光や赤外光を通過させるシースルー性を有していることから、俗称としてシースルー太陽電池とも呼ばれている。
このシースルー太陽電池は、表面側から入射した光も裏面側から入射した光も発電層に届くため、両面発電太陽電池としての機能を有する。更に、このシースルー太陽電池を屋根材に使用した場合、可視光の透過性により、空などの景色を見ることができるため、意匠的にも価値がある。
このようなシースルータイプの太陽電池パネルは、図11に示すように、積雪のある状態であれば、裏面から入射する光で発電できると共に、表面側に積もった雪の底面で反射する光も太陽電池パネルに戻されるため、光を有効に発電に使用できるというメリットがある。従って、日除け屋根等に設置する両面発電太陽電池パネル20としてシースルータイプの太陽電池パネルを用いることによって、積雪時の発電量を高めることができ、その発電電力を融雪手段50に供給することによって、屋根に積もった雪を効率的に溶かすことができる。
次に、本発明の第5の実施例に係る太陽光発電システムについて、図12及び図13を参照して説明する。図12は、本実施例の太陽電池パネルを用いた融雪手法を示す図であり、図13は、その融雪手法による効果を説明する図である。
従来の片面発電太陽電池パネルのみで構成された屋根建築物の場合は、積雪時に発電が完全に停止するため、自然に雪が溶けるのを待つか、外部からのエネルギーを得て、融雪するしかなかった。一方、本実施例のように、両面発電太陽電池パネル20を屋根材に使用した建築物は、昼間、地面からの雪面反射光を受けることができるため、発電が停止しない。そのため、電力会社からの給電などの外部エネルギーから切り離された、独立型の屋根建築物とすることができるが、積雪時の裏面発電で得られる電力は、無積雪期の昼間の屋根全体で得られる電力に比べて、かなり少なくなる。従って、限られた発電電力を有効に融雪に使用することが望まれる。
ここで、図13(a)に示すように、一度に屋根全体を融雪すると、屋根全体の雪が全て溶けて表面での発電が可能になるまで、裏面発電で得られる電力だけで融雪することになり、長い融雪作業時間が必要になる。一方、図12(a)及び図13(b)に示すように、屋根全体を融雪せず、一部を集中的に融雪し、表面での発電面積を増やすことを優先すれば、融雪途中でも表面での発電量が順次増えるため、融雪完了までの時間を短くすることができる。
また、図12(b)及び図13(b)に示すように、両面発電太陽電池パネル20と片面発電太陽電池パネル21とが混在する場合は、積雪時でもある程度、効果的に裏面発電ができている両面発電太陽電池パネル20又はアレイの融雪を後回しにし、全く発電ができない片面太陽電池パネル21又はアレイを優先して融雪する。これにより、融雪された片面発電太陽電池パネル21又はアレイの発電電力を順次融雪電力に加算することができるため、屋根全体の融雪完了までの時間を短くすることができる。
次に、本発明の第6の実施例に係る太陽光発電システムについて、図14乃至図16を参照して説明する。図14は、本実施例の太陽光発電システムの構成を示すブロック図である。また、図15は、本実施例の太陽電池パネルの融雪手段(ヒーター)の構成を示す図であり、図16は、その融雪手法による効果を説明する図である。
上述した第5の実施例では、所定の太陽発電パネル又はアレイの融雪が完了したら、次の太陽発電パネル又はアレイの融雪を開始するようにしているが、所定の太陽発電パネル又はアレイの融雪が完了したか否かは、単一のパネル又はアレイの発電量だけでは判断することができず、均一に融雪された複数パネルの発電量を比較しても同様に判断することができない。例えば、融雪中の日照量に変化が無ければ、融雪の進行に伴って、発電量は常に回復を続ける。しかしながら、融雪途中で日照量が変化(例えば、晴れから曇へ変化)した場合、融雪による発電量の回復ペースが、日照量の変化による発電量低下を下回ると、融雪中であるにもかかわらず発電量が低下するという、逆転現象が生じてしまう。
そこで、本実施例では、日照量が変化する状況においても、融雪が完了したか否かを確実に検出できるようにするために、2つのパネル又はアレイを異なる能力で融雪し、2つのパネル又はアレイの発電電力を比較する。具体的には、まず、2つのパネル又はアレイに供給する融雪電力を異ならせて同時に融雪する(当然、溶融電力の多いパネル又はアレイが先に溶ける)。融雪途中で日照が変化しても、日照変化は2つのパネル又はアレイの発電量に同様に反映されるため、2つのパネル又はアレイの発電電力が同じ(無積雪時と同じ比率)になれば、2つのパネル又はアレイが融雪されたと判断することができる。そして、融雪が完了したパネル又はアレイが特定できた後、次のパネル又はアレイの融雪完了の判断は、融雪が完了したパネル又はアレイと発電量が同じになることで判断することができる。
図14は、このような制御を行う太陽光発電システム10の一例を示しており、電力統合・融雪制御手段31には、屋根のどの部位の融雪手段50に融雪電力を供給するかだけでなく、供給する電力エネルギー量を制御する機能を備えている。
なお、図14では、電力統合・融雪制御手段31が融雪手段50に供給する電力の切り替えを行ったが、図15に示すように、屋根又は太陽電池パネルに仕込むヒーター回路を2種類用意し、ある部位に他の部位の2倍のヒーターを組み込むことで、融雪効率を変化させることもできる。
図16は、図14又は図15の構成を適用した場合の、発電量の変化パターンを示している。積雪ありと判断された部位は、融雪手段50による融雪動作を開始し、発電量が徐々に大きくなって一定の値に到達したら融雪完了と判断することになるが、図16(a)に示すように、融雪途中で日照が変化(例えば、晴れから曇へ変化)した場合、日照変化の影響で発電量が低下する場合があり、この場合は、融雪完了の判断が困難になる。
一方、本実施例では、図16(b)に示すように、同程度の積雪があると推測される一対のパネル又はアレイに対して、融雪パワーを異ならせて(融雪手段50に供給する電力を異ならせたり、融雪能力の異なる融雪手段50を動作させたりして)融雪し、両パネル又はアレイの発電量が同じになった時点で、両パネル又はアレイの融雪が完了したと判断する。このような制御を行うことにより、融雪完了を適切に判断することができ、次のパネル又はアレイを順次融雪することができるため、屋根全体の融雪完了までの時間を更に短くすることができる。
なお、本発明は上記各実施例の記載に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御は適宜変更可能である。
例えば、上記実施例では、矩形状の太陽電池パネルを組み合わせて配置したが、太陽電池パネルの形状は任意であり、三角形や六角形などの多角形の太陽電池パネルを組み合わせて配置してもよいし、形状や大きさの異なる太陽電池パネルを組み合わせて配置してもよい。また、上記実施例では、太陽電池パネルを隙間なく配置したが、融雪手段50を配置するための隙間が形成されるように、太陽電池パネルの形状や配置を変化させてもよい。
また、上記実施例では、地上の雪面での反射光を利用する場合について説明したが、日除け屋根などは地面に比べて雪が溶けにくいことから、雪が溶けて濡れた地面(路面)で反射した光や凍った地面(路面)で反射した光を利用することもできる。また、雪は様々な部位(例えば、建家の壁面など)に付着することから、これらの部位で反射した光を利用することもできる。
本発明は、両面発電太陽電池パネルを少なくとも一部に備える太陽光電池システム、特に、日除け屋根などに設置される太陽光電池システムに利用可能である。
10 太陽光発電システム
20 両面発電太陽電池パネル
21 片面発電太陽電池パネル
30 接続箱
31 電力統合・融雪制御手段
32 発電量監視手段
40 パワーコンディショナ
41 AC出力コンセント
50 融雪手段

Claims (9)

  1. 上方からの直射光と下方からの反射光とが入射可能な屋根材に設置される太陽光発電システムであって、
    前記屋根材のフレームで区画される複数の領域に、表面及び裏面の両面での発電が可能な第1の太陽電池パネルと、少なくとも表面での発電が可能な第2の太陽電池パネルと、が配置され、
    前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽電池パネルの各々に対応する位置に、前記屋根材に積もった雪を溶かす融雪手段が配置されており、
    前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽電池パネルの発電量を監視する発電量監視手段と、
    前記融雪手段に電力を供給する融雪制御手段と、を備え、
    前記発電量監視手段は、複数の前記第1の太陽電池パネルの発電量、若しくは、前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽発電パネルの発電量を比較することによって積雪の有無を判断し、積雪ありと判断した場合に、前記融雪制御手段に前記融雪手段への電力供給を指示する、ことを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 前記発電量監視手段は、特定の2以上の前記第1の太陽電池パネルの発電量を比較し、発電量の比率が予め設定した範囲を逸脱する場合、積雪ありと判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電システム。
  3. 前記発電量監視手段は、前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽電池パネルの発電量を比較し、発電量の比率が予め設定した範囲を逸脱する場合、若しくは、前記第1の太陽電池パネルが発電しており、前記第2の太陽電池パネルが発電していない場合、積雪ありと判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電システム。
  4. 前記屋根材に前記第1の太陽電池パネルと前記第2の太陽電池パネルとが交互に配置されており、
    前記発電量監視手段は、隣接する前記第1の太陽電池パネル及び前記第2の太陽電池パネルの発電量を比較することにより、当該パネル位置における積雪の有無を判定する、ことを特徴とする請求項3に記載の太陽光発電システム。
  5. 前記融雪制御手段は、複数の前記融雪手段に順次電力を供給し、パネル単位、若しくは、複数のパネルで構成されるアレイ単位で融雪する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の太陽光発電システム。
  6. 前記融雪制御手段は、前記第2の太陽発電パネルに対応する前記融雪手段に優先して電力を供給する、ことを特徴とする請求項5に記載の太陽光発電システム。
  7. 前記融雪制御手段は、前記屋根材の全面に積雪している状態では、前記第1の太陽発電パネルで得られる電力を所定のパネルに対応する前記融雪手段に供給し、前記所定のパネルの融雪が完了したら、当該所定のパネルで得られる電力を次のパネルの融雪に利用する、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の太陽光発電システム。
  8. 前記融雪制御手段は、2以上の前記第1の太陽電池パネル又は2以上の前記第2の太陽電池パネルに対応する前記融雪手段を異なる条件で動作させ、
    前記発電量監視手段は、2以上の前記第1の太陽電池パネル又は2以上の前記第2の太陽電池パネルの発電量が同等になったら、当該パネルの融雪が完了したと判断する、ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の太陽光発電システム。
  9. 前記第1の太陽発電パネル、又は、前記第1の太陽発電パネル及び前記第2の太陽電池パネルは、発電層がシースルー性を有する有機系太陽電池で構成される、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一に記載の太陽光発電システム。
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