JP2014029349A - Gas sensor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、センサ素子を備え、被測定ガス成分中の所定ガス成分を測定するガスセンサに関する。 The present invention relates to a gas sensor that includes a sensor element and measures a predetermined gas component in a gas component to be measured.
従来より、被測定ガス中の所望ガス成分の濃度を知るために、各種の測定装置が用いられている。例えば、燃焼ガス等の被測定ガス中のNOx濃度を測定する装置として、ジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性を有する固体電解質層上にPt電極およびRh電極を形成することにより構成した電気化学的ポンプセルを有するガスセンサが公知である。このようなガスセンサは、外部空間からセンサ素子内へ被測定ガスを取り込むとともに、該被測定ガスに対して所望ガス成分濃度の測定に適した拡散抵抗を付与するように、外部空間と連通した拡散律速部が形成されている。 Conventionally, various measuring devices have been used to know the concentration of a desired gas component in a gas to be measured. For example, as an apparatus for measuring the NOx concentration in a gas to be measured such as combustion gas, an electric device configured by forming a Pt electrode and an Rh electrode on a solid electrolyte layer having oxygen ion conductivity such as zirconia (ZrO 2 ) Gas sensors having chemical pump cells are known. Such a gas sensor takes in the gas to be measured from the external space into the sensor element, and diffuses in communication with the external space so as to provide the gas to be measured with a diffusion resistance suitable for measuring the desired gas component concentration. A rate-limiting part is formed.
例えば、センサ素子の先端部に外部空間と連通する開口を有するとともに、横長のスリットとして形成された拡散律速部を備えたガスセンサが公知である(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1には、上述したスリット状の拡散律速部の前段にガス導入空間をさらに備えたガスセンサが開示されている。また、センサ素子の外部空間からの被測定ガスの導入部分に多孔質体が充填されることによって、外部空間からセンサ素子内へ被測定ガスを取り込む際に、該被測定ガスに対して所望ガス成分濃度の測定に適した拡散抵抗を付与する拡散律速部を備えたガスセンサセンサが公知である(例えば、特許文献2参照)。
For example, a gas sensor that has an opening communicating with an external space at the tip of a sensor element and includes a diffusion rate-limiting portion formed as a horizontally long slit is known (for example, see Patent Document 1). Further,
特許文献1および特許文献2に開示されているようなガスセンサは、例えば、自動車エンジン等の内燃機関の排気管内に設けられて、排ガス中に含まれる所望のガス成分の濃度の測定に用いられる。このような内燃機関においては、その駆動が停止された場合に、排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮して水滴となることがある。係る水滴は、排気管内に溜まるほか、ガスセンサに付着する。
A gas sensor as disclosed in
一般に、ガスセンサは、ガスが出入り自在なガス導入孔を備えた保護カバーをセンサ素子の外側に設けた状態で、排ガスの流れに対してほぼ垂直となるように排気管内に取り付けられているので、保護カバーの内側に水滴が付着した場合、その一部はガス導入孔から排出されるものの、保護カバーの底部に、水滴が滞留してしまう。保護カバーの底部はセンサ素子の先端部と近接しているため、内燃機関が再駆動されると、保護カバーの底部に滞留していた水滴の相当程度が、センサ素子の先端部に付着することとなる。これに加えて、排気管内に滞留していた水滴が保護カバー内に飛散して、センサ素子の先端部に付着することもある。 In general, the gas sensor is mounted in the exhaust pipe so as to be substantially perpendicular to the flow of the exhaust gas in a state where a protective cover having a gas introduction hole through which gas can freely enter and exit is provided on the outside of the sensor element. When water droplets adhere to the inside of the protective cover, some of the water droplets are discharged from the gas introduction hole, but the water droplets stay on the bottom of the protective cover. Since the bottom of the protective cover is close to the tip of the sensor element, when the internal combustion engine is re-driven, a considerable amount of water droplets staying at the bottom of the protective cover adhere to the tip of the sensor element. It becomes. In addition to this, water droplets staying in the exhaust pipe may be scattered in the protective cover and adhere to the tip of the sensor element.
すると、水滴の付着によって先端部のみが部分的に冷却されてしまうために、センサ素子においては、先端部と内部との間で温度勾配が生じる。さらには、係る温度勾配が原因で発生する熱応力によって、亀裂が生じることがある。 Then, since only the tip portion is partially cooled by the attachment of water droplets, in the sensor element, a temperature gradient is generated between the tip portion and the inside. Furthermore, cracks may occur due to thermal stress generated due to the temperature gradient.
加えて、センサ素子の先端部に付着した水が、毛細管現象により、センサ素子の先端部に形成されたスリット状の拡散律速部を介して内部空所内にまで達することもある。この状態で内燃機関を駆動すると、内部空所内において水が急激に蒸発してセンサ素子に亀裂が生じることになる。 In addition, water adhering to the tip of the sensor element may reach the inside space through a slit-shaped diffusion rate-limiting part formed at the tip of the sensor element due to capillary action. When the internal combustion engine is driven in this state, water rapidly evaporates in the internal space, and the sensor element is cracked.
このように、センサ素子に亀裂が生じると、被測定ガスに対して付与される拡散抵抗が大きく変化し、測定精度が低下するために好ましくない。 Thus, if a crack occurs in the sensor element, the diffusion resistance imparted to the gas to be measured changes greatly, which is not preferable because the measurement accuracy decreases.
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、測定精度が安定的に保たれるガスセンサを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to provide a gas sensor in which measurement accuracy is stably maintained.
請求項1の発明は、酸素イオン伝導性の固体電解質を主成分として構成されるセンサ素子を有し、被測定ガス中の所定ガス成分を検出するガスセンサであって、前記センサ素子は、外部空間に開口した開口部を有し、外部空間から所定の拡散抵抗の下に前記被測定ガスを導入する外部連通部と、前記外部連通部と連通する緩衝空間と、前記緩衝空間と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第1の内部空所と、前記第1の内部空所と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第2の内部空所と、前記第1の内部空所の表面に形成された第1の内部電極と前記第1の内部空所とは異なる空間に形成された外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第1の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた主ポンピングセルと、前記第2の内部空所の表面に形成された第2の内部電極と前記第2の内部空所とは異なる空間に形成された前記外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第2の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた補助ポンピングセルと、を備え、前記外部連通部は、前記開口部を前記センサ素子の長手方向に沿った2つの側部のそれぞれのみに1つずつ有するとともに、前記長手方向に垂直な方向に沿って一様な幅を有する空間であり、前記外部連通部の幅が前記第1の内部空所の幅に対して5%以上60%以下であり、前記外部連通部の厚みが前記第1の内部空所の厚みに対して50%以上100%以下である、ことを特徴とする。
The invention of
請求項2の発明は、酸素イオン伝導性の固体電解質を主成分として構成されるセンサ素子を有し、被測定ガス中の所定ガス成分を検出するガスセンサであって、前記センサ素子は、外部空間に開口した開口部を有し、外部空間から所定の拡散抵抗の下に前記被測定ガスを導入する外部連通部と、前記外部連通部と連通する緩衝空間と、前記緩衝空間と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第1の内部空所と、前記第1の内部空所と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第2の内部空所と、前記第1の内部空所の表面に形成された第1の内部電極と前記第1の内部空所とは異なる空間に形成された外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第1の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた主ポンピングセルと、前記第2の内部空所の表面に形成された第2の内部電極と前記第2の内部空所とは異なる空間に形成された前記外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第2の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた補助ポンピングセルと、を備え、前記外部連通部は、前記開口部を前記センサ素子の先端部に1つのみ有するとともに、前記開口部から前記センサ素子の長手方向に沿って一様な幅を有する空間であり、前記外部連通部の幅が前記第1の内部空所の幅に対して5%以上60%以下であり、前記外部連通部の厚みが前記第1の内部空所の厚みに対して50%以上100%以下である、ことを特徴とする。
The invention according to
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のガスセンサであって、前記センサ素子が、前記第2の内部空所の表面に形成された測定電極と、前記第2の内部空所とは異なる部位に形成された基準電極と、前記測定電極と前記基準電極とを含んで構成される測定セルと、前記測定電極の上に設けられてなり、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する多孔質拡散層と、をさらに備え、前記測定電極は、前記多孔質拡散層により前記所定の拡散抵抗が付与された前記所定ガス成分中の酸化物気体成分を還元し、前記測定セルは、前記測定電極における前記酸化物気体成分の還元度合いに応じた電圧を前記測定電極と前記基準電極の間に印加することによって前記測定電極と前記基準電極の間を流れる電流を、測定可能に設けられてなる、ことを特徴とする。 A third aspect of the present invention is the gas sensor according to the first or second aspect, wherein the sensor element includes a measurement electrode formed on a surface of the second internal space, and the second internal space. A reference electrode formed at a location different from the measurement area, a measurement cell including the measurement electrode and the reference electrode, and a measurement cell. A porous diffusion layer that imparts a diffusion resistance of: the measurement electrode reduces the oxide gas component in the predetermined gas component to which the predetermined diffusion resistance is imparted by the porous diffusion layer, The measurement cell is configured to apply a voltage according to a reduction degree of the oxide gas component in the measurement electrode between the measurement electrode and the reference electrode, thereby causing a current flowing between the measurement electrode and the reference electrode, Provided for measurement It becomes, characterized in that.
請求項1ないし請求項3の発明によれば、センサ素子先端部への水の付着によっても測定精度が安定的に保たれるガスセンサを実現することができる。 According to the first to third aspects of the present invention, it is possible to realize a gas sensor in which measurement accuracy is stably maintained even when water adheres to the tip of the sensor element.
また、請求項1ないし請求項3の発明によれば、外部空間における被測定ガスの圧力変動に伴って被測定ガスがセンサ素子内部に急激に取り込まれたとしても、該被測定ガスの濃度変動が好適に抑制されるガスセンサを実現することができる。
According to the inventions of
加えて、請求項1ないし請求項3の発明によれば、センサ素子先端部へ付着した水の毛細管現象によるセンサ素子内への浸入が抑制されるガスセンサを実現することができる。
In addition, according to the inventions of
<第1の実施の形態>
<ガスセンサの概略構成>
はじめに、ガスセンサ100の概略構成について説明する。
<First Embodiment>
<Schematic configuration of gas sensor>
First, a schematic configuration of the
図1は、ガスセンサ100のセンサ素子101の構成の一例を概略的に示した外観斜視図である。図1には、センサ素子101の長手方向をx軸とする右手系のxyz座標を付している(以降においても同様)。図2は、ガス流通部111の構造を説明するために、図1に示す各位置におけるセンサ素子101の断面を概略的に示した断面模式図である。図2においては、単純化のため、ガス流通部111以外の構成は省略している。図2(a)は、図1のA−A´を矢印に沿って切断した断面図である。図2(b)は、図1のB−B´を矢印に沿って切断した断面図である。図2(c)は、図1のC−C´を矢印に沿って切断した断面図である。また、図3は、ガスセンサ100のより詳細な構成を例示した断面模式図である。
FIG. 1 is an external perspective view schematically showing an example of the configuration of the
センサ素子101は、それぞれがジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性固体電解質層からなる第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6との6つの層が、図面視で下側からこの順に積層された構造を有する細長な長尺の板状体形状の素子である。また、これら6つの層を形成する固体電界質は緻密な気密のものである。係るセンサ素子101は、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の加工および回路パターンの印刷などを行った後にそれらを積層し、得られた積層体を素子単位に切り出したうえで、これを焼成して一体化させることによって製造される。
The
センサ素子101の一先端部側であって、第2固体電解質層6の下面と第1固体電解質層4の上面との間には、外部連通部11と、第1内部空所20と、第1拡散律速部30と、第2内部空所40とが、この順に連通する態様にて隣接形成されてなる。
One end of the
外部連通部11は、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた、センサ素子101内部の空間である。外部連通部11は、上部を第2固体電解質層6の下面またはスペーサ層5の内面5aで、下部を第1固体電解質層4の上面またはスペーサ層5の内面5bで、側部をスペーサ層5の側面5c,5dで区画されることによって設けられている。ただし、より詳細には、外部連通部11は、後述するように、窒素酸化物(NOx)濃度の測定に適した拡散抵抗の程度に応じて、形成される位置が調整される。
The
第1内部空所20および第2内部空所40も、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた、センサ素子101内部の空間である。第1内部空所20および第2内部空所40は、上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画されることによって設けられている。
The first
第1拡散律速部30は、2本の横長の(y軸方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。なお、外部連通部11から第2内部空所40に至る部位をガス流通部111とも称する。
The first
また、センサ素子101の他端部側であって、ガス流通部111よりも素子先端部101aより遠い位置には、第3基板層3の上面と、スペーサ層5の下面との間であって、側部を第1固体電解質層4の側面で区画される位置に基準ガス導入空間43が設けられている。基準ガス導入空間43には、NOx濃度の測定を行う際の基準ガスとして、例えば大気が導入される。
Further, on the other end side of the
大気導入層48は、多孔質アルミナからなる層であって、大気導入層48には基準ガス導入空間43を通じて基準ガスが導入されるようになっている。また、大気導入層48は、基準電極42を被覆するように形成されている。
The
基準電極42は、第3基板層3の上面と第1固体電解質層4とに挟まれる態様にて形成される電極であり、上述のように、その周囲には、基準ガス導入空間43につながる大気導入層48が設けられている。また、後述するように、基準電極42を用いて内部空所内の酸素濃度(酸素分圧)を測定することが可能となっている。
The
<ガス流通部および関連部位の詳細>
外部連通部11は、センサ素子先端部101aに形成された開口部11aを通じて外部空間から導入された被測定ガスに対し、窒素酸化物(NOx)濃度の測定に適した所定の拡散抵抗を付与したうえで、該被測定ガスを連通部11bにて連通する第1内部空所20へと導く部位である。
<Details of Gas Distribution Department and related parts>
The
外部連通部11のy軸方向の幅aおよびz軸方向の厚みbは、開口部11aから第1内部空所20へ導入される被測定ガスに対して付与しようとする拡散抵抗の程度に応じて規定される。
The width a in the y-axis direction and the thickness b in the z-axis direction of the
ただし、外部連通部11は、厚みbが、第1内部空所20のz軸方向の厚み(空室厚み)dに対して50%〜100%であり、幅aが、第1内部空所20のy軸方向の幅(空室幅)cに対して5%〜60%(望ましくは、10%〜40%)であることが好適である。
However, the
厚みbが厚みdに対して50%未満になると、開口部11aの開口面積が小さくなってセンサ素子先端部101aに付着した水が毛細管現象により第1内部空所20内に浸入しやすくなるため好ましくない。また、幅aが幅cに対して5%未満になると、開口部11aの開口面積が小さくなってセンサ素子先端部101aに付着した水が毛細管現象により第1内部空所20内に浸入しやすくなるため好ましくない。一方、幅aが幅cに対して60%を超えると、被測定ガスに対して窒素酸化物(NOx)濃度の測定に適した拡散抵抗を付与することが困難となる。
When the thickness b is less than 50% with respect to the thickness d, the opening area of the
このように、ガスセンサ100においては、外部連通部11の幅aおよび厚みbが上述した範囲内に規定されることで、センサ素子先端部101aに付着した水の第1内部空所20内への浸入が抑制される。
Thus, in the
第1内部空所20は、外部連通部11を通じて導入された被測定ガス中の酸素分圧を調整するための空間として設けられている。係る酸素分圧は、主ポンプセル21が作動することによって調整される。
The first
主ポンプセル21は、第1内部空所20に面する第2固体電解質層6の下面のほぼ全面に設けられた天井電極部22aを有する内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6の上面の天井電極部22aと対応する領域に外部空間に露出する態様にて設けられた外側ポンプ電極23と、これらの電極に挟まれた第2固体電解質層6とによって構成されてなる電気化学的ポンプセルである。
The
内側ポンプ電極22は、第1内部空所20を区画する上下の固体電解質層(第2固体電解質層6および第1固体電解質層4)、および、側壁を与えるスペーサ層5にまたがって形成されている。具体的には、第1内部空所20の天井面を与える第2固体電解質層6の下面には天井電極部22aが形成され、また、底面を与える第1固体電解質層4の上面には底部電極部22bが形成され、そして、それら天井電極部22aと底部電極部22bとを接続するように、側部電極部(図示省略)が第1内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に形成されて、該側部電極部の配設部位においてトンネル形態とされた構造において配設されている。
The
内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23とは、多孔質サーメット電極(例えば、Auを1%含むPtとZrO2とのサーメット電極)として形成される。なお、被測定ガスに接触する内側ポンプ電極22は、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた、あるいは、還元能力のない材料を用いて形成される。
The
主ポンプセル21においては、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に所望のポンプ電圧Vp0を印加して、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に正方向あるいは負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間の酸素を第1内部空所20に汲み入れることが可能となっている。
In the
また、第1内部空所20における雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を検出するために、内側ポンプ電極22と、第2固体電解質6と、スペーサ層5と、第1固体電解質4と、第3基板層3と、基準電極42によって、電気化学的なセンサセル、すなわち、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80が構成されている。
In order to detect the oxygen concentration (oxygen partial pressure) in the atmosphere in the first
主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力V0を測定することで第1内部空所20内の酸素濃度(酸素分圧)がわかるようになっている。さらに、起電力V0が一定となるようにVp0をフィードバック制御することでポンプ電流Ip0が制御されている。これによって、第1内部空所内20内の酸素濃度は所定の一定値に保つことができる。
By measuring the electromotive force V0 in the main pump control oxygen partial pressure
第1拡散律速部30は、第1内部空所20で主ポンプセル21の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第2内部空所40に導く部位である。
The first
第2内部空所40は、第1拡散律速部30を通じて導入された被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度の測定に係る処理を行うための空間として設けられている。NOx濃度の測定は、主として、補助ポンプセル50により酸素濃度が調整された第2内部空所40において、さらに、測定用ポンプセル41の動作によりNOx濃度が測定される。
The second
第2内部空所40では、あらかじめ第1内部空所20において酸素濃度(酸素分圧)が調整された後、第1拡散律速部30を通じて導入された被測定ガスに対して、さらに補助ポンプセル50による酸素分圧の調整が行われるようになっている。これにより、第2内部空所40内の酸素濃度を高精度に一定に保つことができるため、係るガスセンサ100においては精度の高いNOx濃度測定が可能となる。
In the second
補助ポンプセル50は、第2内部空所40に面する第2固体電解質層6の下面の略全体に設けられた天井電極部51aを有する補助ポンプ電極51と、外側ポンプ電極23(外側ポンプ電極23に限られるものではなく、センサ素子101と外側の適当な電極であれば足りる)と、第2固体電解質層6とによって構成される、補助的な電気化学的ポンプセルである。
The
係る補助ポンプ電極51は、先の第1内部空所20内に設けられた内側ポンプ電極22と同様なトンネル形態とされた構造において、第2内部空所40内に配設されている。つまり、第2内部空所40の天井面を与える第2固体電解質層6に対して天井電極部51aが形成され、また、第2内部空所40の底面を与える第1固体電解質層4には、底部電極部51bが形成され、そして、それらの天井電極部51aと底部電極部51bとを連結する側部電極部(図示省略)が、第2内部空所40の側壁を与えるスペーサ層5の両壁面にそれぞれ形成されたトンネル形態の構造となっている。
The
なお、補助ポンプ電極51についても、内側ポンプ電極22と同様に、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた、あるいは、還元能力のない材料を用いて形成される。
Note that the
補助ポンプセル50においては、補助ポンプ電極51と外側ポンプ電極23との間に所望の電圧Vp1を印加することにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間から第2内部空所40内に汲み入れることが可能となっている。
In the
また、第2内部空所40内における雰囲気中の酸素分圧を制御するために、補助ポンプ電極51と、基準電極42と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81が構成されている。
Further, in order to control the oxygen partial pressure in the atmosphere in the second
なお、この補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81にて検出される起電力V1に基づいて電圧制御される可変電源52にて、補助ポンプセル50がポンピングを行う。これにより第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧は、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御されるようになっている。
The
また、これとともに、そのポンプ電流Ip1が、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80の起電力の制御に用いられるようになっている。具体的には、ポンプ電流Ip1は、制御信号として主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80に入力され、その起電力V0が制御されることにより、第1拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となるように制御されている。NOxセンサとして使用する際は、主ポンプセル21と補助ポンプセル50との働きによって、第2内部空所40内での酸素濃度は約0.001ppm程度の一定の値に保たれる。
At the same time, the pump current Ip1 is used to control the electromotive force of the oxygen partial pressure
すなわち、ガスセンサ100においては、主ポンプセル21と補助ポンプセル50とを作動させることによって酸素分圧が常に一定の低い値(NOxの測定に実質的に影響がない値)に保たれる。
That is, in the
このように第2内部空所40内において酸素濃度が調整された被測定ガスは、測定用ポンプセル41が作動することによってそのNOx濃度を測定される。測定用ポンプセル41は、第2内部空所40に面する第1固体電解質層4の上面に設けられた測定電極44と、外側ポンプ電極23と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4とによって構成された電気化学的ポンプセルである。
Thus, the NOx concentration of the gas to be measured whose oxygen concentration is adjusted in the second
測定電極44は、多孔質サーメット電極である。測定電極44は、第2内部空所40内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。さらに、測定電極44は、第2拡散律速部45によって被覆されてなる。
The
第2拡散律速部45は、アルミナ(Al2O3)を主成分とする多孔体にて構成される膜である。第2拡散律速部45は、測定電極44に流入するNOxの量を制限する役割を担うとともに、測定電極44の保護層としても機能する。
The second diffusion
測定用ポンプセル41においては、測定電極44の周囲の雰囲気中における窒素酸化物の分解によって生じた酸素を汲み出して、その発生量をポンプ電流Ip2として検出することができる。
In the
また、測定電極44の周囲の酸素分圧を検出するために、第2固体電界質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、測定電極44と、基準電極42とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82が構成されている。測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された起電力V2に基づいて可変電源46が制御される。
In order to detect the partial pressure of oxygen around the
上述したように、第2内部空所40内に導かれた被測定ガスは、酸素分圧が制御された状況下で第2拡散律速部45を通じて測定電極44に到達することとなる。測定電極44の周囲の被測定ガス中の窒素酸化物は還元されて(2NO→N2+O2)酸素を発生する。そして、この発生した酸素は測定用ポンプセル41によってポンピングされることとなるが、その際、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された制御電圧V2が一定となるように可変電源の電圧Vp2が制御される。測定電極44の周囲において発生する酸素の量は、被測定ガス中の窒素酸化物の濃度に比例するものであるから、測定用ポンプセル41におけるポンプ電流Ip2を用いて被測定ガス中の窒素酸化物濃度が算出されることとなる。
As described above, the gas to be measured guided into the second
すなわち、ガスセンサ100においては、被測定ガス中のNOxの濃度に略比例して、NOxの還元によって発生する酸素が測定用ポンプセル41より汲み出されることによって流れるポンプ電流Ip2に基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を知ることができるようになっている。
That is, in the
また、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、外側ポンプ電極23と、基準電極42とから電気化学的なセンサセル83が構成されており、このセンサセル83によって得られる起電力Vrefによりセンサ外部の被測定ガス中の酸素分圧を検出可能となっている。
The second
<ヒータ部>
さらに、センサ素子101は、固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、センサ素子101を加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ部70を備えている。ヒータ部70は、ヒータ電極71と、ヒータ72と、スルーホール73と、ヒータ絶縁層74、圧力放散孔75とを備えている。
<Heater part>
Furthermore, the
ヒータ電極71は、第1基板層1の下面に接する態様にて形成されてなる電極である。ヒータ電極71を外部電源と接続することによって、外部からヒータ部70へ給電することができるようになっている。
The
ヒータ72は、第2基板層2と第3基板層3とに上下から挟まれた態様にて形成される電気抵抗体である。ヒータ72は、スルーホール73を介してヒータ電極71と接続されており、該ヒータ電極71を通して外部より給電されることにより発熱し、センサ素子101を形成する固体電解質の加熱と保温を行う。
The
また、ヒータ72は、第1内部空所20から第2内部空所40の全域に渡って埋設されており、センサ素子101全体を上記固体電解質が活性化する温度に調整することが可能となっている。
The
ヒータ絶縁層74は、ヒータ72の上下面に、アルミナ等の絶縁体によって形成されてなる絶縁層である。ヒータ絶縁層74は、第2基板層2とヒータ72との間の電気的絶縁性、および、第3基板層3とヒータ72との間の電気的絶縁性を得る目的で形成されている。
The
圧力放散孔75は、第3基板層3を貫通し、基準ガス導入空間43に連通するように設けられてなる部位であり、ヒータ絶縁層74内の温度上昇に伴う内圧上昇を緩和する目的で形成されてなる。
The
上述したように、本実施の形態に係るガスセンサ100では、センサ素子101の先端部101aに開口部11aを有する外部連通部11のサイズを好適に定めることにより、センサ素子先端部101aに付着した水が毛細管現象によって内部空所内に浸入することが抑制される。その結果、内部空所内にて水が急激に蒸発することによってセンサ素子101に亀裂が生じることが抑制される。
As described above, in the
ゆえに、本実施の形態に係るガスセンサ100は、センサ素子101に生じる亀裂を原因とする測定精度の低下が好適に抑制されたものとなっている。換言すれば、ガスセンサ動作中にセンサ素子先端部101aに水が付着したとしても、測定精度が安定的に保たれたものとなっている。
Therefore, in the
なお、上述のようなセンサ素子101の形成は、外部連通部11の厚みbを第1内部空所20の厚みdと同じにする場合であれば、上述したグリーンシートプロセスにおいて、スペーサ層5に対応するセラミックスグリーンシートにパンチングによって第1内部空所20や第2内部空所40に対応する開口部を形成する際に、外部連通部11に対応する開口部を併せて形成し、その後は上述と同様の工程を経ることによって実現可能である。
The
また、外部連通部11の厚みbを第1内部空所20の厚みdよりも小さくする場合であれば、上述した6層に対応するグリーンシートとは別に、第1固体電解質層4とスペーサ層5との間またはスペーサ層5と第2固体電解質層6との間に積層されるグリーンシートを準備し、上述したグリーンシートプロセスにおいて、該セラミックスグリーンシートにパンチングによって対応する切り欠きを形成した後、該グリーンシートも含めた積層を行い、その後は上述と同様の工程を行うようにすればよい。
If the thickness b of the
あるいは、上述したグリーンシートプロセスにおいて、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の回路パターンの印刷などを行う際に、第1固体電解質層4に対してまたはスペーサ層5に対して外部連通部11に対応する昇華性ペーストを印刷するようにしてもよい。係る場合、焼成時にペーストが昇華することで、外部連通部11が形成される。
Alternatively, in the above-described green sheet process, when a predetermined circuit pattern is printed on the ceramic green sheet corresponding to each layer, the
以上のように、本実施の形態によれば、センサ素子先端部101aに外部連通部を所定のサイズにて設けることによって、動作中にセンサ素子先端部101aに水が付着したとしても、測定精度が安定的に保たれるガスセンサが実現できる。
As described above, according to the present embodiment, by providing the external communication portion with a predetermined size at the
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態に係るガスセンサ100とはガス流通部の構成が異なる態様について説明する。
<Second Embodiment>
In 2nd Embodiment, the aspect from which the structure of a gas distribution part differs from the
なお、第2の実施の形態に係るガスセンサ200のセンサ素子201の構成の一例を示す外観斜視図は、第1の実施の形態に係るガスセンサ100のものと同じであるため、図1を引用する。
In addition, since the external perspective view which shows an example of a structure of the
図4は、ガス流通部112の構造を説明するために、図1に示す各位置におけるセンサ素子201の断面を概略的に示した断面模式図である。図4においては、単純化のため、ガス流通部112以外の構成は省略している。図4(a)は、図1のA−A´を矢印に沿って切断した断面図である。図4(b)は、図1のB−B´を矢印に沿って切断した断面図である。図4(c)は、図1のC−C´を矢印に沿って切断した断面図である。なお、第1の実施の形態に係るガスセンサ100と同様の構成については、同一の符号を付してその説明および図示を省略する。
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view schematically showing a cross section of the
センサ素子201は、第1の実施の形態に係るセンサ素子101の外部連通部11と第1内部空所20との間に、緩衝空間91と第3拡散律速部92とを設けた構成を有する。なお、本実施の形態においては、外部連通部11から第2内部空所40に至る部位をガス流通部112とも称する。
The
緩衝空間91は、外部連通部11と同様に、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた、センサ素子101内部の空間である。すなわち、緩衝空間91も、上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画されることによって設けられている。ただし、緩衝空間91は、y軸方向の幅wが、外部連通部11の幅aよりも大きくなるように設けられる。
The
係る緩衝空間91を備えることで、センサ素子201においては、被測定ガスが、センサ素子201外部から第1内部空所20内まで導入される際の、外部空間における被測定ガスの圧力変動(被測定ガスが自動車の排気ガスの場合であれば排気圧の脈動)の影響が低減される。すなわち、圧力変動に伴って被測定ガスが急激に取り込まれたとしても、第1内部空間20へ導入される被測定ガスの濃度変動はほとんど無視できる程度のものとなる。
By providing such a
第3拡散律速部92は、緩衝空間91から第1内部空所20に導入される被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する部位であり、2本の横長の(y軸方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。
The third diffusion rate-determining
センサ素子201においては、外部連通部11、緩衝空間91および第3拡散律速部92の全体によって、開口部11aから第2内部空所20に導入される被測定ガスに対し、窒素酸化物(NOx)濃度の測定に適した所定の拡散抵抗が付与される。
In the
よって、外部連通部11において付与される拡散抵抗の値を規定する幅aおよび厚みbの値は、第3拡散律速部92にて付与される拡散抵抗との関係も踏まえて定められればよい。ただし、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、外部連通部11は、厚みbが、第1内部空所20のz軸方向の厚みdに対して50%〜100%であり、幅aが、第1内部空所20のy軸方向の幅cに対して5%〜60%(望ましくは、10%〜40%)であることが好適である。これにより毛細管現象の発生が抑制される。
Therefore, the values of the width a and the thickness b that define the value of the diffusion resistance provided in the
以上のように、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、動作中にセンサ素子先端部201aに水が付着したとしても、測定精度が安定的に保たれるとともに、緩衝空間91と第3拡散律速部92とを設けることによって、外部空間における被測定ガスの圧力変動に伴って被測定ガスがセンサ素子201内部に急激に取り込まれたとしても、該被測定ガスの濃度変動が好適に抑制されるガスセンサが実現できる。
As described above, according to the present embodiment, as in the first embodiment, even if water adheres to the
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態においては、第1の実施の形態に係るガスセンサ100とは異なる位置に外部連通部が設けられる態様について説明する。
<Third Embodiment>
In 3rd Embodiment, the aspect in which an external communication part is provided in the position different from the
図5は、第3の実施の形態に係るガスセンサ300のセンサ素子301の構成の一例を概略的に示した外観斜視図である。図6は、ガス流通部113の構造を説明するために、図5に示す各位置におけるセンサ素子301の断面を概略的に示した断面模式図である。図6においては、単純化のため、ガス流通部113以外の構成は省略している。図6(a)は、図5のA−A´を矢印に沿って切断した断面図である。図6(b)は、図5のB−B´を矢印に沿って切断した断面図である。図6(c)は、図5のC−C´を矢印に沿って切断した断面図である。なお、第1の実施の形態に係るガスセンサ100および第2の実施の形態に係るガスセンサ200と同様の構成については、同一の符号を付してその説明および図示を省略する。
FIG. 5 is an external perspective view schematically showing an example of the configuration of the
センサ素子301は、第1の実施の形態に係るセンサ素子101においてセンサ素子先端部101aに設けられていた外部連通部11に代えて、センサ素子側部301bに外部連通部12が設けられてなる。なお、本実施の形態においては、外部連通部12から第2内部空所40に至る部位をガス流通部113とも称する。
The
外部連通部12は、外部連通部11と同様に、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた、センサ素子301内部の空間である。外部連通部12は、上部を第2固体電解質層6の下面またはスペーサ層5の内面5aで、下部を第1固体電解質層4の上面またはスペーサ層5の内面5bで、側部をスペーサ層5の側面5e,5fで区画されることによって設けられている。ただし、より詳細には、外部連通部12は、窒素酸化物(NOx)濃度の測定に適した拡散抵抗の程度に応じて、形成される位置が調整される。
Similar to the
外部連通部12のx軸方向の幅eおよびz軸方向の厚みfは、開口部12aから第1内部空所20へ導入される被測定ガスに対して付与しようとする拡散抵抗の程度に応じて規定される。
The width e in the x-axis direction and the thickness f in the z-axis direction of the
ただし、外部連通部12は、外部連通部11と同様に、厚みfが、第1内部空所20のz軸方向の厚みdに対して50%〜100%であり、幅eが、第1内部空所20のy軸方向の幅cに対して5%〜60%(望ましくは、10%〜40%)であることが好適である。
However, as with the
このように、ガスセンサ300においては、外部連通部12の幅eおよび厚みfが上述した範囲内に規定されることで、センサ素子側部301bに付着した水の第1内部空所20内への浸入が抑制される。
As described above, in the gas sensor 300, the width e and the thickness f of the
なお、外部連通部12は、第1内部空所20の素子先端部側の端部から連通部12bに到達するまでのx軸方向の距離t1が、第1内部空所20のx軸方向の長さt2に対して、20%以下であることが好適である。距離t1が20%を超えると、第1内部空所20内において、上述した被測定ガス中の酸素分圧の調整をすることが困難となる。また、t1は0でもよい。より効果的に酸素分圧の調整をすることが出来るからである。
The
上述したように、本実施の形態に係るガスセンサ300では、センサ素子301の側部301bに開口部12aを有する外部連通部12を設けることにより、センサ素子先端部301aに付着した水が毛細管現象によって内部に浸入することが抑制される。さらに、外部連通部12のサイズを好適に定めることにより、センサ素子側部301bに付着した水が毛細管現象によって内部に浸入することも抑制される。その結果、内部空所内にて水が急激に蒸発することによってセンサ素子301に亀裂が生じることが抑制される。
As described above, in the gas sensor 300 according to the present embodiment, by providing the
加えて、本実施の形態に係るガスセンサ300では、センサ素子先端部301aに開口部を有する外部連通部に代えて、センサ素子側部301bに開口部12aを有する外部連通部12を設けることにより、センサ素子先端部301a近傍の強度が向上する。その結果、センサ素子先端部301aに付着した水により発生する熱応力によってセンサ素子301に亀裂が生じることが抑制される。
In addition, in the gas sensor 300 according to the present embodiment, by providing the
ゆえに、本実施の形態に係るガスセンサ300は、センサ素子301に生じる亀裂を原因とする測定精度の低下が好適に抑制されたものとなっている。換言すれば、ガスセンサ動作中にセンサ素子先端部301aに水が付着したとしても、測定精度が安定的に保たれたものとなっている。
Therefore, in the gas sensor 300 according to the present embodiment, a decrease in measurement accuracy due to a crack generated in the
以上のように、本実施の形態によれば、センサ素子側部301bに外部連通部を所定のサイズにて設けることによって、動作中にセンサ素子先端部301aに水が付着したとしても、測定精度が安定的に保たれるガスセンサが実現できる。
As described above, according to the present embodiment, by providing the external communication portion with a predetermined size on the sensor
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態においては、第3の実施の形態に係るガスセンサ300とはガス流通部の構成が異なる態様について説明する。
<Fourth embodiment>
In 4th Embodiment, the aspect from which the structure of a gas distribution part differs from the gas sensor 300 which concerns on 3rd Embodiment is demonstrated.
図7は、第4の実施の形態に係るガスセンサ400のセンサ素子401の構成の一例を概略的に示した外観斜視図である。図8は、ガス流通部114の構造を説明するために、図7に示す各位置におけるセンサ素子401の断面を概略的に示した断面模式図である。図8においては、単純化のため、ガス流通部114以外の構成は省略している。図8(a)は、図7のA−A´を矢印に沿って切断した断面図である。図8(b)は、図7のB−B´矢印に沿って切断した断面図である。図8(c)は、図7のC−C´を矢印に沿って切断した断面図である。なお、第1の実施の形態に係るガスセンサ100ないし第3の実施の形態に係るガスセンサ300と同様の構成については、同一の符号を付してその説明および図示を省略する。
FIG. 7 is an external perspective view schematically showing an example of the configuration of the
センサ素子401は、第3の実施の形態に係るセンサ素子301の外部連通部12と第1内部空所20との間に、緩衝空間91と第3拡散律速部92とを設けた構成を有する。なお、本実施の形態においては、外部連通部12から第2内部空所40に至る部位をガス流通部114とも称する。なお、本実施の形態においては、緩衝空間91は、x軸方向の幅t4が外部連通部12の幅eよりも大きくなるように設けられる。これにより、第2の実施の形態と同様の緩衝効果が得られる。
The
センサ素子401においては、外部連通部12、緩衝空間91および第3拡散律速部92の全体によって、開口部12aから第2内部空所20に導入される被測定ガスに対し、窒素酸化物(NOx)濃度の測定に適した所定の拡散抵抗が付与される。
In the
よって、外部連通部12において付与される拡散抵抗の値を規定する幅eおよび厚みfの値は、第3拡散律速部92にて付与される拡散抵抗との関係も踏まえて定められればよい。ただし、本実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に、外部連通部12は、厚みfが、第1内部空所20のz軸方向の厚みdに対して50%〜100%であり、幅eが、第1内部空所20のy軸方向の幅cに対して5%〜60%(望ましくは、10%〜40%)であることが好適である。これにより、毛細管現象の発生が抑制される。
Therefore, the values of the width e and the thickness f that define the value of the diffusion resistance applied at the
なお、外部連通部12は、緩衝空間91の素子先端部側端部から連通部12bに到達するまでのx軸方向の距離t3が、緩衝空間91のx軸方向の長さt4に対して、50%以下であることが好適である。距離t3が50%を超えると、緩衝空間91内において、上述した被測定ガスの濃度変動の急激な変化を打ち消すことが困難となる。
In the
以上のように、本実施の形態によれば、第3の実施の形態と同様に、動作中にセンサ素子先端部401aに水が付着したとしても、測定精度が安定的に保たれるとともに、緩衝空間91と第3拡散律速部92とを設けることによって、外部空間における被測定ガスの圧力変動に伴って被測定ガスがセンサ素子401内部に急激に取り込まれたとしても、該被測定ガスの濃度変動が好適に抑制されるガスセンサが実現できる。
As described above, according to the present embodiment, as in the third embodiment, even if water adheres to the
<変形例>
以上の説明においては、第1拡散律速部30および第3拡散律速部92が横長のスリットとして形成される態様について説明したが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、その他の形状で形成される態様であってもよい。
<Modification>
In the above description, the mode in which the first diffusion
また、第3の実施の形態および第4の実施の形態においては、センサ素子のそれぞれの側部に外部連通部が1つずつ設けられる態様について説明したが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、センサ素子のそれぞれの側部に外部連通部が2つ以上設けられる態様であってもよい。あるいは、一方の側部にのみ外部連通部が設けられる態様であってもよい。 In the third embodiment and the fourth embodiment, the aspect in which one external communication portion is provided on each side portion of the sensor element has been described. However, the application of the present invention is limited to this. It may be an embodiment in which two or more external communication portions are provided on each side portion of the sensor element. Or the aspect by which an external communication part is provided only in one side part may be sufficient.
また、外部連通部の厚みを第1内部空所の厚みよりも小さくする場合は、外部連通部が、図9(a)および図9(b)に示すように、スペーサ層5の上側または下側のどちらかに形成される態様であってもよいし、図9(c)に示すように、スペーサ層5の略中央に形成される態様であってもよい。
When the thickness of the external communication portion is made smaller than the thickness of the first internal space, the external communication portion is located above or below the
(実施例1)
第1の実施の形態に係るガスセンサ100の実施例であるガスセンサAと第2の実施の形態に係るガスセンサ200の実施例であるおよびガスセンサBと、第3の実施の形態に係るガスセンサ300の実施例であるガスセンサCおよびガスセンサDと、第4の実施の形態に係るガスセンサ400の実施例であるガスセンサEおよびFと、比較例であるガスセンサGに対して、水滴滴下試験を行った。
Example 1
Examples of the gas sensor A according to the first embodiment, the gas sensor A according to the second embodiment, the gas sensor B according to the second embodiment, and the gas sensor 300 according to the third embodiment. A water droplet dropping test was performed on gas sensors C and D as examples, gas sensors E and F as examples of the gas sensor 400 according to the fourth embodiment, and gas sensor G as a comparative example.
なお、ガスセンサCでは距離t1が0、ガスセンサDでは距離t1が長さt2の10%、ガスセンサEでは距離t3が0、ガスセンサFでは距離t3が長さt4の10%である。また、ガスセンサGは、センサ素子先端部に開口部を有するスリット状の外部連通部が設けられた、従来のガスセンサである。なお、ガスセンサGにおいては、外部連通部の幅は空室幅と同じであり、外部連通部の厚みは空室厚みの5%である。 In the gas sensor C, the distance t1 is 0, in the gas sensor D, the distance t1 is 10% of the length t2, in the gas sensor E, the distance t3 is 0, and in the gas sensor F, the distance t3 is 10% of the length t4. The gas sensor G is a conventional gas sensor in which a slit-like external communication portion having an opening is provided at the tip of the sensor element. In the gas sensor G, the width of the external communication portion is the same as the vacancy width, and the thickness of the external communication portion is 5% of the vacancy thickness.
水滴滴下試験においては、センサ素子を所定の温度で加熱しつつガスセンサを駆動させた状態で、センサ素子の先端部近傍に水滴を落下させて、センサ素子にクラックが発生するかどうかを確認した。そして、センサ素子にクラックが発生するまで、落下させる水滴の量を多くして同様の試験を実施し、センサ素子にクラックが発生した時点でガスセンサの駆動を停止して、このときの水滴の量を測定することで行った。クラック発生水滴量比は、ガスセンサA〜ガスセンサFのそれぞれのクラックが発生する水滴量の、ガスセンサGのクラックが発生する水滴量に対する比で表される値である。 In the water drop test, a water drop was dropped in the vicinity of the tip of the sensor element while driving the gas sensor while heating the sensor element at a predetermined temperature, and it was confirmed whether or not a crack occurred in the sensor element. Then, increase the amount of water drops to be dropped until a crack occurs in the sensor element, perform the same test, stop the driving of the gas sensor when the crack occurs in the sensor element, and the amount of water drops at this time It was done by measuring. The cracked water droplet amount ratio is a value represented by the ratio of the water droplet amount at which each of the gas sensor A to gas sensor F cracks to the water droplet amount at which the gas sensor G crack is generated.
図10は、ガスセンサA〜ガスセンサFのクラック発生水滴量を測定した結果を示している。なお、ガスセンサAでは幅aが幅cの20%、厚みbが厚みdの100%であり、ガスセンサBでは幅aが幅cの10%、厚みbが厚みdの100%であり、ガスセンサCでは幅eが幅cの20%、厚みfが厚みdの100%であり、ガスセンサDでは幅eが幅cの30%、厚みfが厚みdの50%であり、ガスセンサEでは幅eが幅cの20%、厚みfが厚みdの100%であり、ガスセンサFでは幅eが幅cの15%、厚みfが厚みdの80%である。また、ガスセンサA〜ガスセンサGの各々において、測定数はいずれも5とした。 FIG. 10 shows the result of measuring the amount of cracked water droplets of the gas sensors A to F. In the gas sensor A, the width a is 20% of the width c and the thickness b is 100% of the thickness d. In the gas sensor B, the width a is 10% of the width c and the thickness b is 100% of the thickness d. The width e is 20% of the width c and the thickness f is 100% of the thickness d. In the gas sensor D, the width e is 30% of the width c and the thickness f is 50% of the thickness d. In the gas sensor F, the width e is 15% of the width c and the thickness f is 80% of the thickness d. In each of gas sensor A to gas sensor G, the number of measurements was set to 5.
図10中の丸印は測定値の平均値を示しており、丸印の上下のラインは測定値の最大値および最小値を示している。図10に示すように、ガスセンサA〜ガスセンサFは、ガスセンサGよりもクラック発生水滴量が多いことが確認された。係る結果は、ガスセンサA〜ガスセンサFが、ガスセンサGよりも破壊強度が大きいことを意味している。 The circles in FIG. 10 indicate the average values of the measured values, and the lines above and below the circles indicate the maximum and minimum values of the measured values. As shown in FIG. 10, it was confirmed that the gas sensor A to the gas sensor F had more cracked water droplets than the gas sensor G. Such a result means that the gas sensor A to the gas sensor F have a higher breaking strength than the gas sensor G.
(実施例2)
本実施例では、外部連通部のサイズと破壊強度との関係を調べるために、各実施形態ごとに、空室のサイズに対する外部連通部のサイズの比が異なる複数のガスセンサを用意して、実施例1と同様の水滴滴下試験を行った。
(Example 2)
In this example, in order to examine the relationship between the size of the external communication portion and the breaking strength, a plurality of gas sensors having different ratios of the size of the external communication portion to the size of the vacant space were prepared for each embodiment. The same water drop dropping test as in Example 1 was performed.
図11は、第1の実施形態に相当するガスセンサであって、外部連通部11の幅aが異なる8種類のガスセンサのクラック発生水滴量を測定した結果を示している。また、図12は、第2の実施形態に相当するガスセンサであって、外部連通部12の厚みbが異なる5種類のガスセンサのクラック発生水滴量を測定した結果を示している。また、図13は、第3の実施形態に相当するガスセンサであって、外部連通部12の厚みfが異なる5種類のガスセンサのクラック発生水滴量を測定した結果を示している。さらに、図14は、第4の実施形態に相当するガスセンサであって、外部連通部12の幅eが異なる8種類のガスセンサのクラック発生水滴量を測定した結果を示している。各種類のガスセンサについて、測定数は5とした。ただし、図11および図14において空室幅に対する外部連通幅の比が100%のもの、および、図12及び図13において空室厚みに対する外部連通厚みの比が5%のものは、比較例であるガスセンサGについての測定結果である。
FIG. 11 is a gas sensor corresponding to the first embodiment, and shows the results of measuring the amount of cracked water droplets of eight types of gas sensors having different widths a of the
図11ないし図14中の丸印は測定値の平均値を示しており、丸印の上下のラインは測定値の最大値および最小値を示している。図11ないし図14に示すように、外部連通部の幅あるいは厚みの大きさに関わらず、実施例に係るガスセンサはいずれも、比較例に係るガスセンサGよりもクラック発生水滴量が多いことが確認された。係る結果は、外部連通部の幅あるいは厚みの大きさに関わらず、実施例に係るガスセンサはいずれも、比較例に係るガスセンサGよりも破壊強度が大きいことを意味している。特に、空室幅に対する外部連通部幅の比が5%以上60%以下である場合、および、空室厚みに対する外部連通部厚みの比が50%以上100%以下である場合に、クラック発生水滴量が比較例に係るガスセンサの2倍以上になっている。これは、これらのサイズを満たすように外部連通部を設けることで従来の2倍以上の破壊強度を有するガスセンサが実現されることを示している。 The circles in FIGS. 11 to 14 indicate the average value of the measurement values, and the lines above and below the circles indicate the maximum value and the minimum value of the measurement values. As shown in FIG. 11 to FIG. 14, it is confirmed that the gas sensor according to the example has more cracked water droplets than the gas sensor G according to the comparative example regardless of the width or thickness of the external communication portion. It was done. This result means that the gas sensor according to the example has a higher breaking strength than the gas sensor G according to the comparative example regardless of the width or thickness of the external communication portion. In particular, when the ratio of the external communication portion width to the vacancy width is 5% or more and 60% or less, and when the ratio of the external communication portion thickness to the vacancy thickness is 50% or more and 100% or less, water droplets causing cracks are generated. The amount is twice or more that of the gas sensor according to the comparative example. This indicates that a gas sensor having a breaking strength more than twice that of the prior art is realized by providing an external communication portion so as to satisfy these sizes.
実施例1および実施例2の結果より、上述した要件にてサイズに定めた外部連通部を設けることが、破壊強度の向上に効果があることが確認された。また、実施例1および実施例2の双方において、センサ素子の側部に開口部を有する外部連通部を設ける(第3および第4の実施形態相当)方が、より破壊強度の向上に効果があることが確認された。係る結果は、上述の外部連通部を設けることが、センサ素子に生じる亀裂を原因とする測定精度の低下を抑制するうえで効果的であることを意味している。 From the results of Example 1 and Example 2, it was confirmed that the provision of the external communication portion defined in the size according to the requirements described above is effective in improving the fracture strength. Further, in both Example 1 and Example 2, it is more effective to improve the fracture strength by providing an external communication part having an opening on the side of the sensor element (corresponding to the third and fourth embodiments). It was confirmed that there was. Such a result means that the provision of the external communication portion described above is effective in suppressing a decrease in measurement accuracy caused by a crack generated in the sensor element.
(実施例3)
本実施例では、実施例1の各ガスセンサについて、応答性を調べた。応答性の試験は、被測定ガスの空燃比(被測定ガス中の酸素濃度)をλ=0.9からλ=1.1に変化させた場合において、センサ素子内が空燃比λ=0.9の被測定ガスにほぼ置換したときのセンサ出力(Ip2)を0%とし、センサ素子内が空燃比λ=1.1の被測定ガスにほぼ置換したときのセンサ出力(Ip2)を100%としたとき、33%に相当するセンサ出力(Ip2)を検出した時点から66%に相当するセンサ出力(Ip2)を検出した時点までの時間(応答時間)をそれぞれのガスセンサについて3回ずつ測定することで行った。
(Example 3)
In this example, the responsiveness of each gas sensor of Example 1 was examined. In the response test, when the air-fuel ratio of the gas to be measured (oxygen concentration in the gas to be measured) is changed from λ = 0.9 to λ = 1.1, the air-fuel ratio λ = 0. The sensor output (Ip2) when substantially substituted with the measured gas of 9 is set to 0%, and the sensor output (Ip2) when the sensor element is almost replaced with the measured gas with the air-fuel ratio λ = 1.1 is set to 100%. Then, the time from when the sensor output (Ip2) corresponding to 33% is detected to the time when the sensor output (Ip2) corresponding to 66% is detected is measured three times for each gas sensor. I went there.
図15は、ガスセンサA〜ガスセンサGの応答時間を測定した結果を示している。なお、ガスセンサA〜ガスセンサFのそれぞれにおいて、外部連通部の幅と幅cとの関係および外部連通部の厚みと厚みdとの関係は、図10に示す水滴滴下試験で用いたガスセンサと同様とした。 FIG. 15 shows the results of measuring the response times of the gas sensors A to G. In each of gas sensor A to gas sensor F, the relationship between the width and width c of the external communication portion and the relationship between the thickness and thickness d of the external communication portion are the same as those of the gas sensor used in the water drop test shown in FIG. did.
図15中の丸印は測定値の平均値を示しており、丸印の上下のラインは測定値の最大値および最小値を示している。図15に示すように、ガスセンサA〜ガスセンサFの応答時間とガスセンサGの応答時間との間には、有意差はみられなかった。 The circles in FIG. 15 indicate the average values of the measured values, and the lines above and below the circles indicate the maximum and minimum values of the measured values. As shown in FIG. 15, no significant difference was found between the response times of the gas sensors A to F and the response time of the gas sensor G.
以上の結果より、上述した要件にて外部連通部を設けたガスセンサA〜ガスセンサFにおいても、従来のガスセンサと同等の応答性が得られることが確認された。 From the above results, it was confirmed that the same responsiveness as that of the conventional gas sensor can be obtained even in the gas sensors A to F provided with the external communication portion in accordance with the above-described requirements.
1 第1基板層
2 第2基板層
3 第3基板層
4 第1固体電解質層
5 スペーサ層5
6 第2固体電解質層
11,12 外部連通部
20 第1内部空所
30 第1拡散律速部
40 第2内部空所
44 測定電極
91 緩衝空間
92 第3拡散律速部
100 ガスセンサ
101 センサ素子
DESCRIPTION OF
6 Second
Claims (3)
前記センサ素子は、
外部空間に開口した開口部を有し、外部空間から所定の拡散抵抗の下に前記被測定ガスを導入する外部連通部と、
前記外部連通部と連通する緩衝空間と、
前記緩衝空間と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第1の内部空所と、
前記第1の内部空所と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第2の内部空所と、
前記第1の内部空所の表面に形成された第1の内部電極と前記第1の内部空所とは異なる空間に形成された外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第1の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた主ポンピングセルと、
前記第2の内部空所の表面に形成された第2の内部電極と前記第2の内部空所とは異なる空間に形成された前記外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第2の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた補助ポンピングセルと、
を備え、
前記外部連通部は、前記開口部を前記センサ素子の長手方向に沿った2つの側部のそれぞれのみに1つずつ有するとともに、前記長手方向に垂直な方向に沿って一様な幅を有する空間であり、
前記外部連通部の幅が前記第1の内部空所の幅に対して5%以上60%以下であり、
前記外部連通部の厚みが前記第1の内部空所の厚みに対して50%以上100%以下である、
ことを特徴とするガスセンサ。 A gas sensor having a sensor element composed mainly of an oxygen ion conductive solid electrolyte and detecting a predetermined gas component in a gas to be measured,
The sensor element is
An external communication portion having an opening portion opened in the external space, and introducing the gas to be measured under a predetermined diffusion resistance from the external space;
A buffer space communicating with the external communication part;
A first internal space communicating with the buffer space under a predetermined diffusion resistance;
A second internal space that communicates with the first internal space under a predetermined diffusion resistance;
By applying a predetermined voltage between the first internal electrode formed on the surface of the first internal space and the external electrode formed in a space different from the first internal space, A main pumping cell provided so as to be able to pump oxygen in the internal space of 1;
By applying a predetermined voltage between the second internal electrode formed on the surface of the second internal space and the external electrode formed in a space different from the second internal space, An auxiliary pumping cell provided to be able to pump out oxygen in the second internal cavity;
With
The external communication portion has one opening on each of two side portions along the longitudinal direction of the sensor element, and a space having a uniform width along a direction perpendicular to the longitudinal direction. And
The width of the external communication portion is 5% or more and 60% or less with respect to the width of the first internal space,
The thickness of the external communication portion is 50% or more and 100% or less with respect to the thickness of the first internal space.
A gas sensor characterized by that.
前記センサ素子は、
外部空間に開口した開口部を有し、外部空間から所定の拡散抵抗の下に前記被測定ガスを導入する外部連通部と、
前記外部連通部と連通する緩衝空間と、
前記緩衝空間と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第1の内部空所と、
前記第1の内部空所と所定の拡散抵抗の下で連通してなる第2の内部空所と、
前記第1の内部空所の表面に形成された第1の内部電極と前記第1の内部空所とは異なる空間に形成された外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第1の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた主ポンピングセルと、
前記第2の内部空所の表面に形成された第2の内部電極と前記第2の内部空所とは異なる空間に形成された前記外部電極との間に所定電圧を印加することで、前記第2の内部空所中の酸素を汲み出し可能に設けられた補助ポンピングセルと、
を備え、
前記外部連通部は、前記開口部を前記センサ素子の先端部に1つのみ有するとともに、前記開口部から前記センサ素子の長手方向に沿って一様な幅を有する空間であり、
前記外部連通部の幅が前記第1の内部空所の幅に対して5%以上60%以下であり、
前記外部連通部の厚みが前記第1の内部空所の厚みに対して50%以上100%以下である、
ことを特徴とするガスセンサ。 A gas sensor having a sensor element composed mainly of an oxygen ion conductive solid electrolyte and detecting a predetermined gas component in a gas to be measured,
The sensor element is
An external communication portion having an opening portion opened in the external space, and introducing the gas to be measured under a predetermined diffusion resistance from the external space;
A buffer space communicating with the external communication part;
A first internal space communicating with the buffer space under a predetermined diffusion resistance;
A second internal space that communicates with the first internal space under a predetermined diffusion resistance;
By applying a predetermined voltage between the first internal electrode formed on the surface of the first internal space and the external electrode formed in a space different from the first internal space, A main pumping cell provided so as to be able to pump oxygen in the internal space of 1;
By applying a predetermined voltage between the second internal electrode formed on the surface of the second internal space and the external electrode formed in a space different from the second internal space, An auxiliary pumping cell provided to be able to pump out oxygen in the second internal cavity;
With
The external communication portion is a space having only one opening at the tip of the sensor element and having a uniform width from the opening along the longitudinal direction of the sensor element.
The width of the external communication portion is 5% or more and 60% or less with respect to the width of the first internal space,
The thickness of the external communication portion is 50% or more and 100% or less with respect to the thickness of the first internal space.
A gas sensor characterized by that.
前記センサ素子が、
前記第2の内部空所の表面に形成された測定電極と、
前記第2の内部空所とは異なる部位に形成された基準電極と、
前記測定電極と前記基準電極とを含んで構成される測定セルと、
前記測定電極の上に設けられてなり、前記被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する多孔質拡散層と、
をさらに備え、
前記測定電極は、前記多孔質拡散層により前記所定の拡散抵抗が付与された前記所定ガス成分中の酸化物気体成分を還元し、
前記測定セルは、前記測定電極における前記酸化物気体成分の還元度合いに応じた電圧を前記測定電極と前記基準電極の間に印加することによって前記測定電極と前記基準電極の間を流れる電流を、測定可能に設けられてなる、
ことを特徴とするガスセンサ。 The gas sensor according to claim 1 or 2, wherein
The sensor element is
A measurement electrode formed on the surface of the second internal cavity;
A reference electrode formed at a site different from the second internal space;
A measurement cell comprising the measurement electrode and the reference electrode;
A porous diffusion layer provided on the measurement electrode and imparting a predetermined diffusion resistance to the gas to be measured;
Further comprising
The measurement electrode reduces an oxide gas component in the predetermined gas component to which the predetermined diffusion resistance is imparted by the porous diffusion layer,
The measurement cell is configured to apply a voltage according to a reduction degree of the oxide gas component in the measurement electrode between the measurement electrode and the reference electrode, thereby causing a current flowing between the measurement electrode and the reference electrode, Provided to be measurable,
A gas sensor characterized by that.
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