JP2014029297A - 地盤の飽和度測定方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

【課題】簡易、迅速、かつ確実に、採取した乱さない試料を水中から出すことなく原位置の飽和度を保持した保水状態のまま飽和度を精度よく測定できる、地盤の飽和度測定方法を提供する。
【解決手段】ロッド1の先端へ設けたサンプラー2でボーリング孔11の孔底の乱さない試料3を採取した後、該サンプラー2を、保水具4による保水状態でボーリング孔11から引き上げて取り出す。前記保水具4を地上の容器7内の水中に沈めた状態で、保水具4からサンプラー2を取り出し、該サンプラー2を解体して採取試料3を格納したチューブ2aを取り出す。前記チューブ2aを水中に沈めた状態のまま、該採取試料3の全長を測定した後、採取試料3を格納したチューブ2aを、同じく水中に沈めた測定容器13内へ装填し、密封する。前記測定容器13を水中から取り出して採取試料3の質量を測定した後、採取試料3の土粒子の質量と体積を測定する等して飽和度を求める。
【選択図】図1

Description

この発明は、サンプラーで採取した乱さない試料の実測値に基づき地盤(特には、砂地盤、砂質土地盤)の飽和度を測定する方法の技術分野に属し、更にいえば、地盤凍結サンプリングによることなく、簡易、かつ安価な方法で精度の高い飽和度を測定できる地盤の飽和度測定方法に関する。
地盤の飽和度(Sr)は、土粒子間の間隙中に存在する間隙水の体積の割合であり(Vw/Vv)、地盤の液状化に対する強度の指標となるものである。
この地盤の飽和度を測定する方法は、大別して、乱さない試料を採取して室内試験により測定(算定)する方法と、試料を採取することなく現場で測定(推定)する方法がある。
前者については、乱さない試料を採取する方法は種々開示されているものの(例えば、特許文献1〜3参照)、採取した試料を地上へ引き上げる際に多少なりとも脱水が生じるため、いわゆる地盤凍結サンプリング方法(例えば、特許文献4参照)以外で精度よく飽和度を測定することは困難とされている。
後者については、比抵抗トモグラフィーによる比抵抗の変化から飽和度を測定する方法(例えば、特許文献5参照)、土壌水分計(例えば、特許文献6参照)を用いて求められる体積含水率から含水比を算定して飽和度を測定する方法、地盤に設けた測定孔内にP波伝播速度測定用のプローブを挿入して地盤の飽和度に相関するP波伝播速度を測定する方法(例えば、特許文献7参照)、および揚水時間と水位低下量との関係から飽和度に相関する地盤の比貯留係数を求める方法(例えば、特許文献8参照)などが種々開示されている。
特開平11−71744号公報 特開平11−101083号公報 特開平11−152982号公報 特開平9−287378号公報 特開2009−121066号公報 特開平8−219972号公報 特開2003−278141号公報 特開2003−155735号公報
前者にかかる地盤凍結サンプリング方法は、原位置における土粒子の微視的な骨格構造を保持した状態で凍結されることから、間隙内の空気量、すなわち飽和度も保持した状態でサンプリングできる。よって、実測値に基づいて飽和度を精度よく測定できるので信頼性は高い。
しかし、試料を凍結させる必要があり、飽和度を測定するまで長期間を要する上にコストが嵩む問題がある。また、試料1体当たりのコストが嵩むので、例えば地上に長く敷設された既設の鉄道線路やパイプラインなどの線状構造物の基礎地盤には適用しづらい問題もある。
後者の方法は、共通して、部材点数が多く、測定ポイントの周辺地盤などに精密で大掛かりな装置を精度よく配設する必要があり、大変煩雑で、コストが嵩む問題がある。また、測定や解析に時間を要する上に装置のメンテナンス費用も嵩む問題がある。さらに、装置が大掛かりであるが故に、前記線状構造物の基礎地盤には適用しづらいという問題もある。
ところで、前者にかかる乱さない試料を採取して室内試験により測定する方法は、試料採取から飽和度測定までの一連の作業を脱水を防止しながら行うことができれば、安価で精度の高い飽和度測定を行い得るのは明らかである。
本発明の目的は、簡易、迅速、かつ確実に、採取した乱さない試料を水中から一切出すことなく原位置の飽和度を保持した保水状態のまま、採取試料の諸数値を速やかに測定することにより飽和度を精度よく測定(算定)できる、地盤の飽和度測定方法を提供することにある。
上記背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る地盤の飽和度測定方法は、
ロッドの先端へ設けたサンプラーでボーリング孔の孔底の乱さない試料を採取した後、該サンプラーを、ボーリング孔の泥水で満たされた環境下で、保水具による保水状態でボーリング孔から引き上げて取り出すこと、
前記保水具を地上の容器内の水中に沈めた状態で、保水具からサンプラーを取り出し、該サンプラーを解体して採取試料を格納したチューブを取り出すこと、
前記チューブを水中に沈めた状態のまま、採取試料の両端部の端面成形をおこない、該採取試料の全長を測定した後、採取試料を格納したチューブを、同じく水中に沈めた測定容器内へ装填し、密封すること、
前記測定容器を水中から取り出して採取試料の質量を測定した後、採取試料の土粒子の質量と体積を測定し、これらの測定した諸数値と、前記採取試料を用いて測定した土粒子の密度から、間隙比、および含水比を算定して飽和度を求めることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した発明に係る地盤の飽和度測定方法において、前記保水具は、前記サンプラー長よりも2倍以上長く、下端部にガイドバーを備えた筒状のビニールとし、該筒状のビニールを、前記ガイドバーで誘導することにより、ボーリングマシーン本体から取り外した前記ロッドの上方からサンプラーの下方まで該サンプラーを取り囲むように降下させ、該保水具の上端部を地上で保持しつつ、その下端部を地上へ引き上げることにより、サンプラーを泥水で満たされた保水状態のままボーリング孔から取り出すことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載した発明に係る地盤の飽和度測定方法において、前記保水具は、上方へ回動可能で自重で閉塞する逆流防止蓋を底部に備えた筒状部材とし、該筒状部材を、ボーリングマシーン本体から取り外した前記ロッドの上方から降下させ、該ロッドで逆流防止蓋を上方へ回動させたままの状態でボーリング孔と連通するように地盤に位置決めすること、
前記筒状部材の内部を満たす程度に泥水を注入し、該筒状部材の内部までサンプラーを引き上げて逆流防止蓋が底部を閉塞した後に筒状部材の上端を蓋材で閉塞して、サンプラーを泥水で満たされた保水状態のままボーリング孔から取り出すことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した発明に係る地盤の飽和度測定方法において、前記測定容器を水中から取り出して採取試料の質量を測定した後、該測定容器に加圧装置を接続し、加圧による体積変化量を測定して空気の体積を求め、該空気の体積の数値をもとにした飽和度も求めることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した発明に係る地盤の飽和度測定方法において、前記サンプラーは、チューブ丈を50cm程度短くした全長が1m程度の短尺のロータリー式三重管サンプラーとすることを特徴とする。
本発明にかかる地盤の飽和度測定方法によれば、サンプラーによるサンプリングから、飽和度を求めるのに必要な諸数値を測定するまでの一連の作業を、水中から一切出さずに脱水を生じさせることなく保水状態のまま速やかに行うことができる。
よって、原位置の飽和度を、ほぼ保持した状態の採取試料の実測値を求めることができる。したがって、該実測値に基づく精度の高い飽和度を測定(算定)できる。
また、図5にかかる加圧装置を用いて導出される空気の体積の数値を利用することにより、原位置の土被り圧における信頼性の高い飽和度を求めることもできる。
本発明に使用する器具は、従来のサンプリング方法と比し、保水具(筒状のビニール、又は筒状部材)が加わる程度で済み、しかも、前記一連の作業は、2/3程度の短尺のサンプラーを用いて行うので、経済性、施工性に優れている。もとより、高信頼性の飽和度を測定できる。
要するに、本発明にかかる地盤の飽和度測定方法によれば、安価で簡易、迅速、かつ確実に飽和度を測定できるので使い勝手がよく、汎用性に優れ、例えば、線状構造物の基礎地盤にも好適に実施できる。
A〜Eは、サンプラーを保水具(筒状のビニール)を用いてボーリング孔から取り出す工程を段階的に示した概略図であり、F〜Gは、該保水具を水中に沈めた状態で、保水具からサンプラーを取り出す工程を段階的に示した概略図である。なお、筒状のビニールの下端部に設けたガイドバー(図6の符号6参照)は図示の便宜上省略した。 A〜Cは、サンプラーを水中に沈めた状態で、サンプラーから採取試料を格納したライニングチューブを取り出し、該採取試料の両端部の端面成形を行う工程を段階的に示した概略図である。 採取試料を格納したライニングチューブを、水中に沈めた状態で測定容器へ装填し、密封した状態を示す概略図である。 水中から取り出した測定容器を重量計測器に載置した状態を示す概略図である。 水中から取り出した測定容器を加圧装置(二重管ビューレット)に接続した状態を示す概略図である。 前記筒状のビニールを示した詳細図である。 A〜Eは、サンプラーを保水具(有底の筒状部材)を用いてボーリング孔から取り出す工程を段階的に示した概略図であり、F〜Gは、該保水具を水中に沈めた状態で、保水具からサンプラーを取り出す工程を段階的に示した概略図である。
次に、本発明に係る地盤の飽和度測定方法の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明にかかる地盤の飽和度測定方法の実施例を段階的に示している。 先ず、図1Aに示すように、測定ポイントの地盤10をボーリングマシーン(図示省略)で所要の深さ掘削し、ロッド(ボーリングロッド)1の先端へ設けたサンプラー2でボーリング孔11の孔底の乱さない試料3を採取する。
この試料3の採取作業は、従来のサンプリング方法の手順とほぼ同様に行われる。ただし、前記サンプラー2は、チューブ丈を50cm程度短くした、全長が1m程度の短尺のロータリー式三重管サンプラーが好適に用いられる。サンプラー2を短尺化した理由は、後述する本発明にかかる一連の作業の効率性を高めるためである。
次に、図1Bに示すように、試料3を採取したサンプラー2を、ボーリング孔11の泥水12中に沈めた状態のまま地表面付近まで引き上げる。
測定ポイントの地盤10は軟弱地盤を対象とする場合が多いので、ボーリング孔11は地表面付近まで泥水12で満たされている場合が多い。泥水12が少ない場合は適宜、前記サンプラー2を引き上げる前に泥水12を継ぎ足して地表面付近まで泥水12で満たされた状態にしておく。
次に、図1Cに示すように、前記サンプラー2の全長よりも2倍以上(図示例では3倍程度)長い筒状のビニール(保水具)4を、ボーリングマシーン本体から取り外した前記ロッド1の上方から、サンプラー2の下方まで該サンプラー2を取り囲むように降下させる。
前記筒状のビニール4は、防水性を有する材質で製造されており、図6に示すように、一端部(下端部)に紐材5を介してガイドバー6が取り付けられている。このガイドバー6で誘導することにより、前記筒状のビニール4の下端部をスムーズに下降又は上昇させることができるのである。
次に、図1Dに示すように、前記筒状のビニール4の上端部を地盤10上で保持しつつ、その下端部を、前記ガイドバー6で誘導して地盤10上へ引き上げる。かくして、筒状のビニール4内に泥水12で満たされたサンプラー2を収容することができる。
次に、図1Eに示すように、前記筒状のビニール4を、その上下の端部を適宜、紐材で結び、ボーリング孔11から引き上げて取り出す。かくして、前記サンプラー2は、ボーリング孔11の泥水12で満たされた環境下で、筒状のビニール(保水具)4による保水状態のまま、脱水を生じさせることなく運搬可能な状態にすることができる。
次に、図1F〜Gに示すように、前記筒状のビニール4を、速やかに測定ポイントの近くに用意した地上の容器7内の水中に沈め、筒状のビニール4を水中に沈めた状態で、該ビニール4からサンプラー2を取り出す。この容器7は、一般的な水槽のほか、型枠の内側に防水性のビニールを張設したもの等、筒状のビニール4を十分に収容できる容積と防水性を備えたものであればよい。なお、筒状のビニール4は適宜撤去する。
続いて、図2Aに示すように、前記容器7内で前記サンプラー2を解体し、採取試料3を格納したチューブ(ライニングチューブ)2aを取り出す。
次に、図2B〜Cに示すように、前記ライニングチューブ2aを水中に沈めた状態のまま、採取試料3の両端部を、表面にカッターを備えた端面成形器8を用いて平らに均した後、採取試料3の両端部(上下端)を有孔板9で採取試料3が崩れないように押さえる(嵌め込む)。そして、有孔板9の挿入深さから採取試料3の全長を測定する。なお、端面成形時に生じる削りカスは適宜、吸引装置(図示省略)で除去する。
この作業は、前記容器7からドラム缶等の縦長の容器7’へ移動させて行うこともできる。この場合、採取試料3を格納したライニングチューブ2aを防水性ビニールで包み込む等して脱水を生じさせないことは勿論、採取試料3を乱すことなく慎重に行う。
次に、図3に示すように、採取試料3を格納したライニングチューブ2aを、容器7(7’)内で空気が入らないように、同じく水中に沈めた測定容器13内に水を満たした状態で装填し、密封する。前記測定容器13は、従来の室内三軸圧縮試験で用いられる三軸圧力室と同じく、両端部にネジ留め蓋を配して、加圧による変形のない、鋼製の円筒形容器が好適に用いられる。
次に、前記測定容器13を水中から取り出し、図4に示すように、該測定容器13を重量計測器14上に載置し、予め測定しておいたライニングチューブ2a、測定容器13、および水重量を差し引き、採取試料3の質量を測定する。測定容器13内の水が濁る場合、同測定容器13に設けた開閉弁13aを通じて脱気水を循環させる等の工夫を施している。
その後、従来のサンプリング方法と同様に前記採取試料3の土粒子の質量と体積を測定し、これらの測定した諸数値と、前記採取試料3を用いて測定した土粒子の密度から、間隙比、および含水比を算定して飽和度を求めるのである。
なお、前記図4で採取試料3の質量を測定した後、さらに図5に示すように、前記測定容器13に加圧装置(二重管ビューレット)15を接続し、該加圧装置15から測定容器13内を加圧して体積変化量を測定し、圧力と空気量の関係であるボイルの法則に準拠して空気の体積を求め、該空気の体積の数値をもとに飽和度を求める。ちなみに、図5中の符号16は圧力、17は水圧計、18は銅管、19は差圧計を示している。
ここで、前記測定した諸数値をもとに飽和度を測定(算定)する手順を、土質力学の計算式に基づいて説明する。
前記段落[0024]で説明したように、有孔板9の挿入深さから採取試料3の全長を測定すると、採取試料3の断面積は、ライニングチューブ2aの内径から分かるので該採取試料3の体積(V)が求まる。
前記段落[0026]で説明したように、採取試料3の質量(m)を測定すると、該採取試料3の湿潤密度(ρ=m/V)が求まる。
また、採取試料3を用いて土粒子の密度(ρ=m/V)を測定し、採取試料3の乾燥質量(m)と体積(V)から乾燥密度(ρ=m/V)が求まる。さらに、間隙比(e=ρ/ρ−1)も求まる。
含水比(w)は、w=100(ρ/ρ−1)の式中、既に判明している前記ρ、及びρの数値を代入して求まる。
よって、飽和度Sr(%)は、Sr=(w・ρ)/(e・ρ)の計算式で求まるので、この式に、既に判明している含水比(w)、土粒子の密度(ρ)、間隙比(e)、水密度(ρ=1)の数値を代入して飽和度を求めるのである。
また、前記測定容器13に加圧装置15を接続して空気の体積(V)を求めた場合は、試料全体の体積(V)、および土粒子の体積(V)が既に判明しているので、間隙に占める水の体積(V=V−V−V)と、土の間隙の体積(V=V−V)が求まる。
よって、飽和度Sr(%)は、(V /V)×100の計算式に、前記VとVの数値を代入して求めるのである。
この実施例1にかかる地盤の飽和度測定方法によれば、サンプラー2によるサンプリングから、採取試料3の質量等の飽和度を求めるのに必要な諸数値を測定するまでの一連の作業を、水中から一切出さずに脱水を生じさせることなく保水状態のまま速やかに行うことができる。よって、原位置の飽和度を、ほぼ保持した状態の採取試料3の実測値を求めることができる。したがって、該実測値に基づく精度の高い飽和度を測定することができる。
また、図5にかかる加圧装置15を用いて導出される空気の体積の数値を利用することにより、原位置の土被り圧における信頼性の高い飽和度を求めることができる。
本発明に使用する器具は、従来のサンプリング方法と比し、筒状のビニール(保水具)4が加わる程度で済み、しかも、前記一連の作業は、2/3程度の短尺のサンプラーを用いて行うので、経済性、施工性に優れている。もとより、高信頼性の飽和度を測定できる。 要するに、実施例1にかかる地盤の飽和度測定方法によれば、安価で簡易、迅速、かつ確実に飽和度を測定できるので使い勝手がよく、汎用性に優れ、例えば、線状構造物の基礎地盤にも好適に実施できる。
図7A〜Gは、本発明にかかる地盤の飽和度測定方法の異なる実施例を段階的に示している。この実施例2は、上記実施例1と比し、前記サンプラー2を、泥水で満たされた保水状態のままボーリング孔11から引き上げて取り出す手法が主に相違する。その後の作業は、実施例1と同様である(前記図2〜図5を援用して参照)。ロッド1、サンプラー2、採取試料3等の構成は、上記実施例1と同様なので同一の符号を付してその説明を適宜省略する。
すなわち、この実施例2にかかる地盤の飽和度測定方法は、先ず図7Aに示すように、測定ポイントの地盤10をボーリングマシーン(図示省略)で所要の深さ掘削し、ロッド(ボーリングロッド)1の先端へ取り付けたサンプラー2でボーリング孔11の孔底の乱さない試料3を採取する。ここまでの作業は、上記実施例1とまったく同様である。
次に、図7Bに示すように、上方へ回動可能で自重で閉塞する逆流防止蓋20aを底部に備えた筒状部材(保水具)20を、ボーリングマシーン本体から取り外した前記ロッド1の上方から降下させ、該ロッド1で逆流防止蓋20aを上方へ回動させたままの状態でボーリング孔11と連通するように地盤10に位置決めする。
前記筒状部材20は、要するにベーラータイプの採水器に相当するもので、前記ボーリング孔11の断面形状とほぼ同形同大の断面形状を有し、前記サンプラー2の全長より十分に長い円筒形の有底鋼管が好適に用いられる。なお、前記筒状部材20の下方の外周面には、該筒状部材20を地盤10に容易に位置決めするための突設部(コ字形部材、リング状部材など)20bが設けられている。
次に、図7C〜Dに示すように、前記筒状部材20の内部を満たす程度に泥水12’を注入し、該筒状部材20の内部までサンプラー2を引き上げる。具体的には、前記サンプラー2の下端が前記逆流防止蓋20aを通過するまで引き上げると、該逆流防止蓋20aが自重作用で底部を閉塞する。そして、底部を閉塞した逆流防止蓋20aの上面に前記サンプラー2を載置するのである。
次に、前記筒状部材20の天端まで泥水12’が満たされていることを確認した後、図7Eに示すように、ロッド1の尺をネジ継ぎ部から取り外して短くした後、筒状部材20の上端を蓋材21で閉塞する。かくして、前記サンプラー2を、泥水12’で満たされた保水状態のまま、脱水を生じさせることなく運搬可能な状態にすることができる。
次に、図7F〜Gに示すように、前記筒状部材20を、速やかに測定ポイントの近くに用意した容器7内の水中に沈め、筒状部材20を水中に沈めた状態で、該筒状部材20からサンプラー2を取り出す。筒状部材20は適宜撤去する。
続いて、前記容器7内で前記サンプラー2を解体し、採取試料3を格納したライニングチューブ2aを取り出す以後の工程、および飽和度を求める手法は、上記実施例1とまったく同様である(上記段落[0023]〜[0028]を参照)。
この実施例2にかかる地盤の飽和度測定方法によれば、サンプラー2によるサンプリングから、採取試料3の質量等の飽和度を求めるのに必要な諸数値を測定するまでの一連の作業を、上記実施例1と同様に、水中から一切出さずに脱水を生じさせることなく保水状態のまま速やかに行うことができるので、上記実施例1と同様の作用効果を奏する(上記段落[0029]を参照)。
以上、実施例1、2を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
1 ロッド
2 サンプラー
2a ライニングチューブ
3 採取試料
4 筒状のビニール(保水具)
5 紐材
6 ガイドバー
7 容器
7’ 容器
8 端面成形器
9 有孔板
10 地盤
11 ボーリング孔
12 泥水
12’ 泥水
13 測定容器
13a 開閉弁
14 重量計測器
15 加圧装置(二重管ビューレット)
16 圧力
17 水圧計
18 銅管
19 差圧計
20 筒状部材(保水具)
20a 逆流防止蓋
20b 突設部
21 蓋材

Claims (5)

  1. ロッドの先端へ設けたサンプラーでボーリング孔の孔底の乱さない試料を採取した後、該サンプラーを、ボーリング孔の泥水で満たされた環境下で、保水具による保水状態でボーリング孔から引き上げて取り出すこと、
    前記保水具を地上の容器内の水中に沈めた状態で、保水具からサンプラーを取り出し、該サンプラーを解体して採取試料を格納したチューブを取り出すこと、
    前記チューブを水中に沈めた状態のまま、採取試料の両端部の端面成形をおこない、該採取試料の全長を測定した後、採取試料を格納したチューブを、同じく水中に沈めた測定容器内へ装填し、密封すること、
    前記測定容器を水中から取り出して採取試料の質量を測定した後、採取試料の土粒子の質量と体積を測定し、これらの測定した諸数値と、前記採取試料を用いて測定した土粒子の密度から、間隙比、および含水比を算定して飽和度を求めることを特徴とする、地盤の飽和度測定方法。
  2. 前記保水具は、前記サンプラー長よりも2倍以上長く、下端部にガイドバーを備えた筒状のビニールとし、該筒状のビニールを、前記ガイドバーで誘導することにより、ボーリングマシーン本体から取り外した前記ロッドの上方からサンプラーの下方まで該サンプラーを取り囲むように降下させ、該保水具の上端部を地上で保持しつつ、その下端部を地上へ引き上げることにより、サンプラーを泥水で満たされた保水状態のままボーリング孔から取り出すことを特徴とする、請求項1に記載した地盤の飽和度測定方法。
  3. 前記保水具は、上方へ回動可能で自重で閉塞する逆流防止蓋を底部に備えた筒状部材とし、該筒状部材を、ボーリングマシーン本体から取り外した前記ロッドの上方から降下させ、該ロッドで逆流防止蓋を上方へ回動させたままの状態でボーリング孔と連通するように地盤に位置決めすること、
    前記筒状部材の内部を満たす程度に泥水を注入し、該筒状部材の内部までサンプラーを引き上げて逆流防止蓋が底部を閉塞した後に筒状部材の上端を蓋材で閉塞して、サンプラーを泥水で満たされた保水状態のままボーリング孔から取り出すことを特徴とする、請求項1に記載した地盤の飽和度測定方法。
  4. 前記測定容器を水中から取り出して採取試料の質量を測定した後、該測定容器に加圧装置を接続し、加圧による体積変化量を測定して空気の体積を求め、該空気の体積の数値をもとにした飽和度も求めることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した地盤の飽和度測定方法。
  5. 前記サンプラーは、チューブ丈を50cm程度短くした全長が1m程度の短尺のロータリー式三重管サンプラーとすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した地盤の飽和度測定方法。
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