JP2014026037A - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外形や重量の大きな観察対象物を高倍率及び高解像度で観察することが可能な顕微鏡装置を提供する。
【解決手段】接眼レンズ(11)及び対物レンズ(15)を取り付けた鏡筒(10)と、光源(18)からの光を接眼レンズ(11)と対物レンズ(15)を結ぶ光軸(L1)と同軸上から観察面へ入射させる同軸照明機構(17)と、鏡筒(10)の下端(10b)に取り付けられて対物レンズ(15)を覆う有底筒状のカバー部材(20)と、カバー部材(20)内で対物レンズ(15)を上下に進退移動させる昇降機構(25)とを備え、カバー部材(20)における対物レンズ(15)の先端(15a)が対向する底壁(21)には開口部(22)が形成されており、底壁(21)の下面(21a)における開口部(22)の周囲には、ゴムなどの弾性材からなるOリング(24)が取り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、観察対象物の表面の拡大観察を行うための顕微鏡装置に関する。
従来の卓上型の顕微鏡(光学顕微鏡)は、接眼レンズ及び対物レンズを取り付けた鏡筒と、観察対象物(試料)を載置するための標本台と、観察対象物に光を照射するための光源と、これら鏡筒、標本台、及び光源を支持するベース部(支持部材)とを一体に備えている。そして、標本台上に観察対象物を固定し、標本台の下側にある光源から標本台の開口を通して光を透過させることで観察対象物を照らす。その状態で接眼レンズを覗きながら粗動ネジ及び微動ネジを用いて標本台を上下に動かすことで、観察対象物にピントを合わせて拡大観察を行う。
また、従来の顕微鏡には、観察対象への光の照射方式として、同軸照射型の照明機構を備えたものがある。この同軸照射型の照明機構は、接眼レンズ(接眼部)と観察対象とを結ぶ光軸上に45度傾斜した状態で設置したハーフミラーを備える。そして、上記光軸の側方から照射した光源の光をハーフミラーで反射させて当該光軸と同軸で観察対象に入射させることで、観察対象を照らすようになっている。また、卓上型の顕微鏡の他の例として、特許文献1に示すように、鏡筒が観察対象物の下側に位置するように構成した倒立型顕微鏡がある。これら従来の卓上型の顕微鏡は、対物レンズ又は接眼レンズに解像度の高い高性能のレンズを用いれば、高倍率で鮮明な画像が比較的に容易に得られるため、観察面の詳細な観察が可能となる。
上記の光学顕微鏡は、対物レンズの下側で標本台が上下動するため、ピントを合わせる際に対物レンズが標本台と干渉しないようにする必要がある。そのため、観察対象物の厚さや大きさは、顕微鏡ベースに固定された鏡筒と標本台との間に納まる大きさの範囲内となる。また、標本台の水平方向(XY方向)の移動距離は数十ミリメートル程度であるため、観察対象物は、標本台に固定した中央付近のみを観察可能である。また、倒立型顕微鏡でも、観察対象物が標本台上に載置可能な大きさであって、観察面が平面状であればその観察が可能である。しかしながら、卓上型の顕微鏡では、大型の部材や重量の大きな部材など、観察対象物が標本台上に載置できない大きさや重量の場合には、その表面を観察することができなかった。
これに対して、大型の観察対象物の表面などを観察するのに適した顕微鏡装置として、例えば特許文献2に示すようなハンディ型(ポータルブル型)のマイクロスコープがある。この種のマイクロスコープは、鏡筒の下端部を観察対象物の表面に当接させた状態で、鏡筒を手で持って支持しながら接眼レンズを覗いて観察するものである。また、特許文献2に記載のマイクロスコープは、観察対象物を照らす光源として、対物レンズの外周に設置したリング状の照明(LED照明)を備えている。また、この種のマイクロスコープは、比較的簡易な構成のものが一般的である。そのため、対物レンズや接眼レンズを交換できない場合が多く、低倍率の一定の倍率のみでの観察が可能となっている。
したがって、上記のようなマイクロスコープでは、大型の部材や重量物の表面を観察できるものの、高倍率で精細に観察する用途にはあまり適していない。また、観察面に凹凸がある場合、リング状の照明からの光では当該凹凸による陰影が生じるため、観察面の詳細な観察が妨げられるという不都合がある。さらに、ハンディ型のマイクロスコープでは、手持ち状態で観察や撮影を行うため、手ブレによって画像観察や画像撮影を十分に行えないという不都合もある。さらに、一定以上の高倍率に設定すると、ピント調節が非常に難しい。そのため、高倍率での観察が行い難いという課題もある。
特開2006−221056号公報 実用新案登録第3154797号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、従来の卓上型の顕微鏡装置では観察できなかった外形や質量の大きな観察対象物の観察が容易に可能となり、かつ、高倍率及び高解像度での安定した観察が可能となる顕微鏡装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる顕微鏡装置は、鏡筒(10)と、鏡筒(10)の上端(10a)に取り付ける接眼レンズ(11)と、鏡筒(10)の下端(10b)に取り付ける対物レンズ(15)と、光源(18)からの光を接眼レンズ(11)と対物レンズ(15)を結ぶ光軸(L1)と同軸上から対物レンズ(15)へ入射させる同軸照明機構(17)と、鏡筒(10)の下端(10b)に取り付けられて対物レンズ(15)を覆う有底筒状のカバー部材(20)と、カバー部材(20)の内部で対物レンズ(15)を上下方向に進退移動させるための昇降機構(25)と、を備え、カバー部材(20)における対物レンズ(15)の先端(15a)が対向する底壁(21)には、開口部(22)が形成されており、底壁(21)の下面(21a)における開口部(22)の周囲には、弾性材料からなる緩衝部材(24)が取り付けられていることを特徴とする。
本発明にかかる顕微鏡装置によれば、鏡筒の下端に取り付けられて対物レンズを覆う有底筒状のカバー部材を備えたことで、鏡筒を手持ちで支持した状態で観察対象物の観察が行えるハンディ型(ポータルブル型)の顕微鏡装置となる。したがって、従来の卓上型の顕微鏡装置では観察できなかった外形や質量の大きな観察対象物の表面を簡単に観察することができる。
また、上記の顕微鏡装置では、カバー部材の底壁の下面における開口部の周囲には、弾性材料からなる緩衝部材が取り付けられていることで、鏡筒を手持ちの状態で当該緩衝部材を観察対象物の表面(観察面)に押し当てて顕微鏡装置を固定することができる。これにより、手持ちの顕微鏡装置を観察対象物に対して確実に固定できるので、高倍率での安定した観察が可能となる。
そして、鏡筒を手持ちで支持しながら、緩衝部材を観察対象物の表面(観察面)に押し当てて固定した状態で、弾性材料からなる緩衝部材の弾性変形によって、対物レンズと観察面との距離の微調整が可能となる。これにより、特に高倍率での観察を行う際に、手持ちで支持している鏡筒(顕微鏡装置)の観察面に対する押し当て具合を微妙に調節するだけで、正確なピント合わせが容易に可能となる。すなわち、緩衝部材の弾性変形によって従来の微動ネジによる観察台の微小上下動と同程度の高精度なピント調節機能を奏することができるようになる。したがって、部品点数を少なく抑えた極めて簡単な構成で、高精度の観察が行えるようになる。
さらに、鏡筒を手持ちで支持しながら、緩衝部材を観察対象物の表面(観察面)に押し当てることで、手の振動(無意識に生じる微小振動)が鏡筒に伝わり、ピントの合う観察面の位置が観察対象物の表面に対して垂直方向に移動(上下動)する。これにより、ピントの合った明瞭な像が、上記の上下動領域で観察者の目に残像として残り、理論上の値よりも深い被写体深度を擬似的に作った状態での観察が可能となる。
また、上記の顕微鏡装置では、緩衝部材(24)は、ゴム材料からなる環状の部材であるとよい。緩衝部材を滑り難いゴム材料からなる弾性材で構成すれば、観察対象物の表面に油などが付着していても、緩衝部材が滑ることを防止できる。したがって、顕微鏡装置をより安定的に固定することが可能となる。
また、上記の顕微鏡装置では、カバー部材(20)は、白色又は黒色の合成樹脂材料で一体形成された部材であり、カバー部材(20)における対物レンズ(15)の外周を囲む部分(20b)は、鏡筒(10)に取り付けられた部分(20a)よりも小径の筒状になっているとよい。
この構成によれば、同軸照明機構の光源から照射した光が観察面に当たって乱反射しても、その乱反射光がカバー部材の内面で更に反射することを抑制できるため、カバー部材内での乱反射を少なく抑えることが可能となる。したがって、観察面の鮮明な画像が得られるようになる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる顕微鏡装置によれば、簡単な構成で、従来の卓上型の顕微鏡装置では観察できなかった外形や質量の大きな観察対象物の観察が可能となり、かつ、高倍率及び高解像度での安定した観察が可能となる。
本発明の一実施形態にかかる顕微鏡装置の側面図(一部断面図)で、(a)は、前方から見た図、(b)は、側方から見た図である。 顕微鏡装置用の架台を示す図で、(a)は、平面図、(b),(c)は、側面図である。 架台に取り付けた顕微鏡装置を示す図で、(a)は、前方から見た図、(b)、(c)は、側方から見た図である。 顕微鏡装置の使用状態を説明するための図で、(a)は、照明用の電源装置を取り付けた状態、(b)は、CCDカメラを取り付けた状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる顕微鏡装置の側面図(一部断面図)で、(a)は、前方から見た図、(b)は、側方から見た図である。同図に示す顕微鏡装置1は、略円筒状の鏡筒10と、鏡筒10の上端10aに取り付けた接眼レンズ11と、鏡筒10の下端10bに設けたガイド筒13と、ガイド筒13の下端13aに取り付けた対物レンズ15と、ガイド筒13の側部に一体に設けられて対物レンズ15を介して観察面へ光を入射させる同軸照明機構17とを備える。また、鏡筒10の下端10bに取り付けられてガイド筒13及び対物レンズ15の周囲を囲む有底筒状のカバー部材20と、鏡筒10に対してガイド筒13及び対物レンズ15を相対的に上下動させるピント調節用の昇降機構25とを備える。
鏡筒10は、中空の円筒状部材であり、上端10aの開口には、接眼レンズ11を差し込んで取り付けるようになっている。一方、鏡筒10の下端10bには、円筒の外周を囲むフランジ12が取り付けられている。フランジ12の内部には、鏡筒10の下端10bに連結されたガイド筒13の上部が収容されている。ガイド筒13は、中空の円筒状の部材で、鏡筒10とガイド筒13の間には、昇降機構25が設けられている。昇降機構25は、例えば、昇降用ネジ23の回転軸23aに取り付けたピニオンギヤと該ピニオンギヤに噛合するラック(いずれも図示せず)とによって構成されている。そして、昇降用ネジ23を回すことで、ガイド筒13及び対物レンズ15が鏡筒10に対して相対的に上下方向に微動するようになっている。なお、昇降機構25の具体的な構成については、例えば、従来の卓上型の光学顕微鏡が備える標本台を上下動させる機構と同様の機構など、公知の構造を採用することが可能である。
対物レンズ15は、ガイド筒13の下端13aにネジ係合によって取り付けられている。上記の接眼レンズ11の取付部の口径、及び対物レンズ15の取り付けネジの寸法は、一般に使用されている光学顕微鏡用の対物レンズ15及び接眼レンズ11と同じ口径及び寸法とすることで、顕微鏡装置1の交換レンズとして、一般的な光学顕微鏡用の交換レンズを使用することが可能となる。これにより、対物レンズ15及び接眼レンズ11の選択肢が増える。
また、同軸照明機構17は、ガイド筒13の側壁から横方向に突出する略円筒状の部分からなり、内部には、ガイド筒13内に向けて光を照射するLEDなどの光源18が設置されている。ガイド筒13の内部には、光源18からの光を対物レンズ15側へ導くためのハーフミラー14が設置されている。ハーフミラー14は、接眼レンズ11と対物レンズ15とを結ぶ光軸L1上において、当該光軸L1及び光源18からの光軸L2に対してその面が45°を成した状態で設置されている。
カバー部材20は、白色で光の反射率が極めて低い低反射又は無反射の合成樹脂材料からなる一体成型品で、中空有底の略円筒状に形成されている。カバー部材20は、ガイド筒13に対応する大径部20aと対物レンズ15に対応する小径部20bとが上下に連接された構造を有している。大径部20aの外周径及び内周径よりも、小径部20bの外周径及び内周径の方が小さくなっている。また、底壁21の中央には、円形の開口部22が形成されている。また、底壁21の下端面21aには、円形環状のOリング24が設置されている。Oリング24は、弾性(可撓性)を有するゴム又は合成樹脂材などからなり、底壁21の下端面21aよりも若干下方に突出した状態で取り付けられている。また、カバー部材20の大径部20aの一部には、カバー部材20から同軸照明機構17を突出させるための凹部(切り欠き)25が形成されている。また、大径部20aの上端には、外周に沿って環状の段部20dが形成されている。この段部20dは、後述する架台30の支持アーム41上に載置するための部分である。
カバー部材20は、その上端部20cの内周面を鏡筒10の下端10b(フランジ12の下端)の外周面に嵌合させることで、鏡筒10の下端10bに取り付けられる。その状態で、カバー部材20の内部にガイド筒13及び対物レンズ15が収容される。ガイド筒13は、カバー部材20の大径部20aに収容され、対物レンズ15は小径部20bに収容される。そして、対物レンズ15の先端部(下端部)15aがカバー部材20の開口部22に対向する。また、その状態で、昇降機構25の昇降用ネジ23を回転させることで、カバー部材20の内部でガイド筒13及び対物レンズ15を上下方向に移動させることができる。
上記構成の顕微鏡装置1で観察対象物の表面(観察面)を観察するには、顕微鏡装置1の鏡筒10を一方の手で持ち、カバー部材20の底壁21に設けたOリング24を観察対象物の観察面に押し当てる。その状態で、接眼レンズ11を覗きながら、他方の手で昇降用ネジ23を回転させてピント調節を行う。ピントが合った状態で、観察対象物の表面の拡大観察を行うことができる。
そして、上記のように鏡筒10を手持ちで支持しながらOリング24を観察面に押し当てて固定した状態で、Oリングの弾性変形によって、対物レンズ15と観察面との距離の微調整が可能となる。これにより、特に高倍率での観察を行う際に、手持ちで支持している鏡筒10(顕微鏡装置1)の観察面に対する押し当て具合を微妙に調節するだけで、正確なピント合わせが容易に可能となる。
さらに、上記のように鏡筒10を手持ちで支持して観察することで、手の無意識の振動が鏡筒10に伝わり、顕微鏡装置1が観察面に対して垂直方向に微振動する。これにより、ピントの合う位置が観察面に対して垂直方向に移動(上下動)する。このため、ピントの合う位置で観察した明瞭な像が、上記の上下動範囲において観察者の目に残像として残り、理論上の被写界深度よりも深い状態を擬似的に作り出すことが可能となる。
また、上記の顕微鏡装置1で対物レンズ15を交換するには、まず、鏡筒10の下端10bからカバー部材20を取り外し、ガイド筒13と対物レンズ15を露出させる。その状態で対物レンズ15のネジを緩めて取り外し、他の対物レンズと交換する。交換が終わったら、鏡筒10の下端10bに再度カバー部材20を取り付ける。
上記の顕微鏡装置1によれば、鏡筒10の下端10bに取り付けられて対物レンズ15を覆う有底筒状のカバー部材20を備えたことで、鏡筒10を手持ちで支持した状態で観察対象物の観察が行えるハンディ型(ポータルブル型)の顕微鏡装置となる。したがって、従来の卓上型の顕微鏡装置では観察できなかった外形や質量の大きな観察対象物の表面を簡単に観察することができる。
また、上記の顕微鏡装置1では、カバー部材20の底壁21の下端面21aには、弾性材料からなるOリング24が取り付けられていることで、鏡筒10を手持ちの状態で当該Oリング24を観察面に押し当てて顕微鏡装置1を固定することができる。これにより、手持ちの鏡筒10を観察対象物に対して確実に固定できるので、高倍率での安定した観察が可能となる。
さらに、上述したOリング24の弾性変形によって、従来の光学顕微鏡が備える微動ネジによる観察台の微小上下動と同程度の高精度なピント調節機能を奏することができる。したがって、本実施形態の顕微鏡装置1によれば、部品点数を少なく抑えた極めて簡単な構成で、高倍率による高精度の観察が容易に行えるようになる。
上記の顕微鏡装置1は、従来の光学顕微鏡のベース部(支持部材)を省略し、鏡筒10とその上下端10a,10bに取り付けた接眼レンズ11及び対物レンズ15を備えた光学系の基本的構造と、同軸照明機構17との組み合わせにより、大型の部材の凹凸を有する観察面などを簡単に観察することができるハンディ型の顕微鏡装置を実現している。
また、対物レンズ15をピント調整分だけ上下動可能な状態で収容してなるカバー部材20を備え、このカバー部材20を白色で光の反射率が極めて低い合成樹脂材料で構成したことで、同軸照明機構17の照明に対する観察対象物からの反射光の乱反射を効果的に抑えることができ、鮮明な像を得ることができる。すなわち、カバー部材20を白色で反射率の低い合成樹脂材料で形成したことで、強い照明による観察対象物からの反射光を抑えることができる。なお、同軸照明機構17が弱い照明の場合には、カバー部材20を光沢の無い黒色の合成樹脂材料で形成すれば、乱反射を効果的に吸収することができる。
また、カバー部材20における対物レンズ15の外周を囲む小径部20bは、鏡筒10に連結された大径部20aよりも小径の筒状になっている。これにより、小径部20bの内面での光の反射を抑制できるので、同軸照明機構17の光源18から照射した光が観察面に当たって乱反射しても、その乱反射光がカバー部材20の内面で更に反射することを抑制でき、カバー部材20内での乱反射を少なく抑えることが可能となる。したがって、簡単な構成で観察面の鮮明な画像が得られるようになる。
また、カバー部材20の底壁21に取り付けたOリング24は、ゴム製の部材であるため、このOリング24が滑り止めとしても機能する。したがって、観察対象物の表面に油膜などが付着していて滑り易い状態であっても、顕微鏡装置1を確実に固定することが可能となる。
上記の顕微鏡装置1は、大型の機械部品(例えば、自動車の変速機用のギアやピストン、バルブシート、各種ケーシング)など、従来の光学顕微鏡では観察ができなかった大型部品の表面の詳細な観察に用いて好適である。これにより、自動車用の摺動部品などの損傷状態や破損した部品の破面を現場で簡単に観察できるようになる。また、自動車用の部品の表面状態を観察する場合には、部品を車両に取り付けた状態のまま表面の観察を行うことも可能となる。また、同軸照明機構17を採用したことで、照明光が接眼レンズ11の同軸上から入射するため、高倍率でも観察面のみに光が当たるようになる。したがって、観察面の表面に凹凸が有る場合でも、良好な観察が可能となる。
また、上記の顕微鏡装置1では、汎用の光学顕微鏡に採用されている対物レンズ及び接眼レンズと同規格の取付構造(同規格のレンズ)を採用することで、通常の光学顕微鏡用の対物レンズ及び接眼レンズを用いることができ、対物レンズ及び接眼レンズの選択肢が増える。したがって、用途に合わせて必要なレンズを選定することが可能となる。これにより、観察対象物のより鮮明な画像を観察できるようになると共に、対物レンズ及び接眼レンズの組み合わせを変えることで、観察倍率を自由に選択できるようになる。
また、顕微鏡装置1は、観察対象物の観察面が横方向や上方向を向いた状態であっても、顕微鏡装置1を手持ちで支持した状態で、Oリング24を観察面に押し当てて固定できる。したがって、水平面以外の観察面の観察も容易に行えるようになる。
図2は、顕微鏡装置1用の架台(固定台)30を示す図で、(a)は、平面図、(b),(c)は、側面図である。また、図3は、架台30に顕微鏡装置1を取り付けた状態を示す図で、(a)は、前方から見た図、(b),(c)は、側方から見た図である。図2に示す架台30は、図1に示す顕微鏡装置1を載置するための載置台(支持部材)であって、観察対象物の表面(観察面)上に設置される脚部31と、顕微鏡装置1の鏡筒10を支持するための支持アーム41と、支持アーム41に対して顕微鏡装置1の鏡筒10を固定するための固定アーム43と、脚部31に対して支持アーム41を上下動可能に支持してなる昇降機構50とを備えて構成されている。
脚部31は、図2(a)に示すように、平面視の形状が略コ字型に形成された細片状の部分である。一方、支持アーム41は、顕微鏡装置1のカバー部材20の外周に形成した段部20d(図1参照)に係合させる円弧状の細片からなる。昇降機構50は、脚部31の上面に一体形成された円筒状の内筒(ピストン)51と、支持アーム41の一端に一体形成された円筒状の外筒(シリンダ)55とを備えている。内筒51及び外筒55は、それらの軸方向が上下方向を向いて設置されており、内筒51の外周に外筒55が相対回転可能な状態で被せられている。内筒51と外筒55の間には、外筒55の内面に形成した螺旋状の溝部56と、内筒51側に設けられて該溝部56に係合するピン52とからなるガイド機構が設けられている。また、内筒51の下端部近傍には、上記のピン52が一体に取り付けられた昇降用レバー57が設置されている。昇降用レバー57は、内筒51の周方向に沿って回転移動することで、ピン52を同方向に回転移動させるものである。また、外筒55の側面に設けた上下方向に延びる直線状の長穴58と、内筒51の外周面に形成されて長穴58に係合する小突起53とからなる上下動案内機構が設けられている。
上記の昇降機構50では、昇降用レバー57を図2(a)のA位置とC位置との間で回転方向へ移動させることで、ピン52が螺旋状の溝部56内を移動する。これにより内筒51に対して外筒55が相対的に上下動する。したがって、昇降用レバー57の回転方向の位置に応じて脚部31に対する支持アーム41の高さ位置を微調整することができる。
また、固定アーム43は、支持アーム41と同心状に設置した円弧状の細片からなる押え部44と、押え部44の側面から側方(昇降機構50側の側方)へ突出する細片状の腕部45とを一体に備える。腕部45には、長穴46が形成されており、長穴46には、外筒55の上端面55aに形成した小突起59が係合している。また、長穴46の端部近傍には、外筒55の上端面55aに取り付けた固定ネジ60が係合している。
上記の固定アーム43は、固定ネジ60を緩めた状態で支持アーム41に対して水平方向に相対移動させることが可能である。そして、支持アーム41上に顕微鏡装置1の鏡筒10を載置した状態で固定アーム43を鏡筒10側に一杯まで移動させる。これにより、固定アーム43の押え部44が鏡筒10(カバー部材20)の外側面に押し当てられる。その状態で固定ネジ60を締めると、支持アーム41上で鏡筒10が固定された状態となる。
上記構成の架台30を用いて顕微鏡装置1による観察を行うには、図3に示すように、顕微鏡装置1のカバー部材20(段部20d)を架台30の支持アーム41上に載置して固定アーム43で固定する。その状態で、架台30を観察対象物の観察面S上に載置する。このとき、脚部31の内側の中心部(顕微鏡装置1の対物レンズ15の先端15a(カバー部材20の開口部22)に対向する位置)に観察面Sの観察対象領域を配置する。その状態で、接眼レンズ11を覗きながら昇降用レバー57を操作する。これにより、支持アーム41上に載置した顕微鏡装置1の全体が観察面Sに対して上下動することで、観察面Sに対するピント合わせを行うことができる。ピントが合った状態で、観察面Sを拡大観察することができる。
顕微鏡装置1を上記の架台30に載置することで、ピント合わせは架台30の支持アーム41を上下動させることで行える。したがって、鏡筒10に手を触れずに高倍率での観察や撮影が可能となる。
図4は、顕微鏡装置1の使用状態を説明するための図で、(a)は、照明用の電源装置を取り付けた状態、(b)は、CCDカメラを取り付けた状態を示す図である。同図(a)に示すように、顕微鏡装置1には、同軸照明機構17用の電源装置(バッテリ)80が取り付けられる。電源装置80は、内部に蓄電池などの電源(図示せず)を備えており、配線81を介して顕微鏡装置1の同軸照明機構17内の光源18(図1参照)に電源を供給するようになっている。電源装置80には、スイッチ(オンオフスイッチ)82と電源ランプ83が設置されている。
また、図4(b)に示すように、顕微鏡装置1には、観察画像の撮影又は取り込みを行うためのCCDカメラ85が取り付けられる。CCDカメラ85は、接眼レンズ11又はその支持部分に取り付けることで、接眼レンズ11上の画像を取得する。このCCDカメラ85は、顕微鏡装置1を架台30に載置した状態で使用し、ピント合わせは架台30の昇降機構50で行う。これにより、顕微鏡装置1の鏡筒10に手を触れず高倍率での安定した撮影が可能となる。また、CCDカメラ85で取得した画像データをPCなどのコンピュータに取り込んで画面(ディスプレイ)上で画像を観察することも可能となる。したがって、ブレが少なく良好な画像を観察又は撮影することが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1 顕微鏡装置
10 鏡筒
10a 上端
10b 下端
11 接眼レンズ
12 フランジ
13 ガイド筒
13a 下端
14 ハーフミラー
15 対物レンズ
15a 先端
17 同軸照明機構
18 光源
20 カバー部材
20a 大径部
20b 小径部
20c 上端部
20d 段部
21 底壁
21a 下端面
22 開口部
23 昇降用ネジ
23a 回転軸
24 Oリング(緩衝部材)
25 昇降機構
30 架台
31 脚部
41 支持アーム
43 固定アーム
44 押え部
45 腕部
50 昇降機構
51 内筒
55 外筒
57 昇降用レバー
80 電源装置
85 CCDカメラ
L1 光軸
L2 光軸
S 観察面

Claims (3)

  1. 鏡筒と、前記鏡筒の上端に取り付ける接眼レンズと、前記鏡筒の下端に取り付ける対物レンズと、光源からの光を前記接眼レンズと前記対物レンズを結ぶ光軸と同軸上から前記対物レンズへ入射させる同軸照明機構と、前記鏡筒の下端に取り付けられて前記対物レンズを覆う有底筒状のカバー部材と、前記カバー部材の内部で前記対物レンズを上下方向に進退移動させるための昇降機構と、を備え、
    前記カバー部材における前記対物レンズの先端が対向する底壁には、開口部が形成されており、前記底壁の下面における前記開口部の周囲には、弾性材料からなる緩衝部材が取り付けられていることを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 前記緩衝部材は、ゴム材料からなる環状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 前記カバー部材は、白色又は黒色の合成樹脂材料で一体形成された部材であり、
    該カバー部材における前記対物レンズの外周を囲む部分は、前記鏡筒に取り付けられた部分よりも小径の筒状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡装置。
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