JP2014024917A - 蛍光体含有樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】硫化物蛍光体の劣化によって発生する硫黄系ガスによるLED素子の電極等の腐食を抑制する。
【解決手段】硫黄系ガスの吸着剤としての亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物を使用する。
【選択図】なし
【解決手段】硫黄系ガスの吸着剤としての亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物を使用する。
【選択図】なし
Description
本発明は、励起光の照射により蛍光を発する粉末状の蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂組成物に関する。
従来、薄型の液晶ディスプレイは、液晶パネルを背後から前面に照射するバックライトを利用しており、バックライトの構造によりエッジライト方式と直下方式に大別される。エッジライト方式は、導光板の側面から入射された光を導光板内部に伝播させた後、導光板の上面から取り出すものである。一方、直下方式は、例えば基板上に複数のCCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)等の蛍光管ランプを配設することにより、全体として面発光を行うものである(特許文献1参照)。
近年、液晶ディスプレイの大型化、薄型化、軽量化、長寿命化や、点滅制御による動画特性改善の観点から、基板上に複数の発光ダイオード(LED)を配設して面発光を行う直下方式が用いられている。
LEDを使用した第1の手法として、R,G,Bの3色の色光をそれぞれ発するLEDを配設し、これらを同時に点灯することにより、3色の光を合成させて白色光を得るものがある。
また、第2の手法として、例えば青色発光LEDチップを、蛍光体に含有した樹脂により包囲し、青色光を白色光に変換するものがある。
また、第3の手法として、青色光の照射により赤色蛍光を発する粉状の赤色蛍光体と緑色蛍光を発する緑色蛍光体とを、可視光透過性に優れた樹脂材料に分散させてなる蛍光体シートに対し、青色発光ダイオード(青色LED)から光を照射して赤色光と緑色光とを発光させ、それらと青色光とを混色させることにより、白色光を得るものがある(特許文献2、3参照)。
ところで、蛍光体は、酸素や水蒸気に対して脆弱なものもあり、酸素や水蒸気等に暴露された場合、特性が劣化し、輝度や色度ムラの原因となる。例えば、硫化物蛍光体は、水分、酸素等の環境劣化を受けやすく、特に高温高湿下において劣化が顕著である。硫化物蛍光体の劣化は、蛍光体自体の硫黄成分がLED素子の通電部分の金属を腐食させ、LED素子内での光取り出し効率の低下、遍電部分の断裂などを惹起するため、LED素子の寿命を短縮させてしまう。
硫化物蛍光体を用いたLED素子の長寿命化を図るため、LED封止樹脂に硫黄系ガス吸着剤を添加する手法(特許文献4参照)、蛍光体含有樹脂の表面に保護用塗布液を直接塗布する手法(特許文献5参照)などが提案されている。
しかしながら、特許文献4の技術では、硫化物蛍光体が長期で劣化し続ける場合、イオン交換体による硫黄系ガスの吸着に限界があるため、硫黄系ガスの発生が避けられない。また、特許文献5のように蛍光体表面を被覆する場合、完全に被覆することは困難なため、劣化を十分に抑制することができない。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、硫化物蛍光体の劣化によって発生する硫黄系ガスによるLED素子の電極等の腐食を抑制することができる蛍光体含有樹脂組成物を提供する。
本件発明者は、鋭意検討を行った結果、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩を使用することにより、上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る蛍光体含有樹脂組成物は、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有することを特徴とする。
また、本発明に係る蛍光体シートは、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物から形成された蛍光体層が一対の透明基材に挟持されてなることを特徴とする。
また、本発明に係る白色光源は、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物が青色発光素子を覆う状態で硬化してなることを特徴とする。
また、本発明に係る照明装置は、青色発光素子が透明樹脂で包含された発光構造体と、前記発光構造体が二次元配置された基板と、前記基板と離間して配置され、前記青色発光素子の青色光から白色光を得る粉末状の蛍光体を含有する蛍光体シートとを備え、前記蛍光体シートは、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物から形成された蛍光体層が一対の透明基材に挟持されてなることを特徴とする。
本発明によれば、蛍光体含有樹脂組成物に亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩を使用することにより、硫化物蛍光体の劣化によって発生する硫黄系ガスによるLED素子の電極等の腐食を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.蛍光体含有樹脂組成物
2.蛍光体シート及びその製造方法
3.白色光源、照明装置への適用例
4.実施例
1.蛍光体含有樹脂組成物
2.蛍光体シート及びその製造方法
3.白色光源、照明装置への適用例
4.実施例
<1.蛍光体含有樹脂組成物>
本実施の形態における蛍光体含有樹脂組成物は、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する。
本実施の形態における蛍光体含有樹脂組成物は、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する。
多孔質ケイ酸塩は、亜鉛を含んでおり、具体的には、ZnO−Al2O3構造を有することが好ましい。ZnO−Al2O3構造の固体塩基性表面により、硫化水素や二酸化硫黄を主成分とする硫黄系ガスを吸着させることができる。さらに、SiO2−Al2O3構造を有し、固体酸性を有することが好ましい。SiO2−Al2O3構造の固体酸性表面により、アンモニアなどの塩基性ガスを吸着させることができる。
このような多孔質ケイ酸塩は、水溶性ケイ酸塩、水溶性亜鉛塩、水溶性アルミニウム塩の複分解法により製造することができ、酸化物として表わした3成分組成比でSiO2:5〜80モル%、ZnO:5〜65モル%、Al2O3:0〜60モル%に相当する組成であることが好ましい。
また、多孔質ケイ酸塩は、0.5wt%以上2.0wt%以下の範囲で配合されることが好ましい。少なすぎると硫黄系ガス吸着能が低下する傾向があり、多すぎると輝度が低下する傾向がある。
硫化物蛍光体としては、例えばCaS:Eu、SrGa2S4:Euなどが挙げられ、その大きさは、例えばメジアン径(d50)が5〜15μm程度である。このような硫化物蛍光体を用いることにより、色域を広くすることが可能となる。
青色LEDを用いて白色を発光させる場合、青色励起光の照射により波長590nm〜620nmの赤色蛍光ピークを有する赤色蛍光体と、青色励起光の照射により波長530nm〜550nmの緑色蛍光ピークを有する緑色蛍光体との混合蛍光体を使用することが好ましい。
赤色蛍光体としては、CaS:Eu、(BaSr)3SiO5:Euなどが挙げられ、緑色蛍光体としては、例えば下記一般式(1)で表わされる無機蛍光体が挙げられる。
(SrxM1−x−y)Ga2S4:Euy (1)
式(1)中、MはCa、Mg、Baのいずれかであり、0≦x≦1、0<y<0.05を満たす。具体的な緑色蛍光体としては、例えばSrGa2S4:Euなどが挙げられる。
本実施の形態における好ましい組み合わせは、赤色蛍光を発する(BaSr)3SiO5:Euと、緑色蛍光を発するSrGa2S4:Euとの混合蛍光体である。
蛍光体の成膜用樹脂組成物に対する混合割合は、少なすぎると、塗布膜が厚くなり使用する溶剤量が多くなる傾向があり、多すぎると、塗布膜が薄くなり、色度ムラが大きくなる傾向があるので、成膜用樹脂組成物100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは3〜6質量部である。
重合性化合物は、光硬化型アクリレートを含有することが好ましい。光硬化型アクリレートは、水分捕捉能を示すエステル基を有するため、蛍光体シートに浸入した水分をより捕捉することが可能となり、水分による蛍光体の変質をより防止することが可能となる。また、光硬化型アクリレートによれば、劣化による色度ズレが小さい蛍光体シートを得ることができる。
このような光硬化型アクリレートとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシアクリレートなどを挙げることができる。これらの中でも、耐熱性の点からウレタン(メタ)アクリレートを好ましく使用することができる。
好ましいウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリオール(好ましくはポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリエステルポリオールもしくはポリカーポネートボリオール)とジイソシアネート化合物(好ましくはイソホロンジイソシアネート)との反応物を、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(好ましくは、2一ヒドロキシプロピルアクリレート)でエステル化したものが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートの含有量が少なすぎると、接着性が低下する傾向があるため、光硬化型アクリレート100質量部中に少なくとも10質量部含有されていることが好ましく、少なくとも30質量部含有されていることがより好ましい。
重合開始剤は、光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤、オキシムエステル系重合開始剤、オキシフェニル酢酸エステル系重合開始剤等;カチオン重合開始剤、例えば、ジアゾニウム系重合開始剤、ヨードニウム系重合開始剤、スルポニウム系重合開始剤等を挙げることができる。これらの重合開始剤の使用量は、重合性化合物100質量部に対し、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
また、蛍光体含有樹脂組成物には、必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で、(メタ)アクリル系モノマー、オリゴマー等の他の光透過性化合物、着色顔料等を配合することができる。
<2.蛍光体シート及びその製造方法>
次に、蛍光体含有樹脂組成物を使用した蛍光体シートについて、図面を参照しながら説明する。
次に、蛍光体含有樹脂組成物を使用した蛍光体シートについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る蛍光体シートの断面図である。この蛍光体シート10は、励起光の照射により蛍光を発する蛍光体層1が単層で一対の透明基材2に挟持され、蛍光体層1が、前述した蛍光体含有樹脂組成物で成膜されたものである。
また、図2は、蛍光体層が2層の蛍光体シートの断面図である。図1に示す蛍光体シート10は、蛍光体層1が単層である例を示したが、図2に示すように、透明セパレータ3を介して2層の蛍光体層1a,1bを積層した2層構造の積層蛍光体層20としてもよい。この蛍光体シート11も、図1に示す蛍光体シート10と同様に、一対の透明基材2a,2bに挟持させる。このように2層構造とすることにより、互いに反応し易い蛍光体同士(例えばCaS:EuとSrCa2S4:Eu)、蛍光体と樹脂成分とを別々の層に配置できる。その結果、それらの意図しない反応を抑制することができ、蛍光体シートの寿命を長くすることができる。この場合、蛍光体層1a,1bの一方を、青色励起光の照射により波長590〜620nmの赤色蛍光ピークを有する酸化物蛍光体(好ましくは(BaSr)3SiO5:Eu)を含有する赤色発光の蛍光体含有樹脂組成物から形成し、他方を、青色励起光の照射により波長530〜550nmの緑色蛍光ピークを有する硫化系蛍光体(好ましくはSrGa2S4:Eu)と、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩とを含有する蛍光体含有樹脂組成物から形成することが好ましい。
蛍光体層1,1a,1bの厚みは、薄すぎると相応して蛍光体の絶対量が少なくなるので十分な発光強度を得ることができず、他方、厚すぎるとターゲットとなる色度が得られないので、好ましくは20〜150μm、より好ましくは60〜120μmである。
透明基材2a,2bや透明セパレータ3としては、厚さ10〜100μmの熱可塑性樹脂フィルム、熱又は光硬化性樹脂フィルムを使用することができる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ボリイミドフィルム、ポリスルホンフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ポリオレフィンフィルム等を挙げることができる。これらのフィルムの表面には、蛍光体含有樹脂組成物に対する密着性を改善するために、必要に応じて、コロナ放電処理、シランカッブリング剤処理等を施してもよい。
また、図3及び図4に示すように、図1及び図2に示す蛍光体シート10,11を、その両面から、2枚の封止フィルム30a,30bで封止することが好ましい。これにより、蛍光体層1,1a,1bへの水分の浸入をより防止することができる。この場合、蛍光体シート10,11の側面も露出しないように封止することが好ましい。
図5は、封止フィルムの一例を示す断面図である。この封止フィルムは、ベースフィルム31に接着層32が形成されたものを使用することができる。また、封止フィルムの水蒸気バリア性を向上させるために、接着層32側のベースフィルム31の裏面またはその反対側の表面に、厚さ5〜20nmの酸化ケイ素層33を蒸着法等により形成してもよい。後者の場合、酸化ケイ素層33上に、接着層(図示せず)を介して表面保護フィルム34を積層してもよい。ベースフィルム31や表面保護フィルム34としては、既に説明した透明基材2a、2bや透明セパレータ3で例示したフィルムの中から適宜選択して使用することができる。ベースフィルム31及び表面保護フィルム34の積層の際の接着層としては、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤等、公知の接着剤の中から適宜選択して使用することができる。また、接着層の厚みは、通常10〜50μmである。
次に、蛍光体シートの製造方法について、図面を参照しながら説明する。図1に示す単層型の蛍光体シート10は、透明基材2に蛍光体含有樹脂組成物を常法により成膜して蛍光体層1を形成し、その上に別の透明基材2を積層することにより製造することができる。さらに、蛍光体シート10の両面を接着層32が内側となるように封止フィルム30a,30bで挟み、全体を熱圧着することにより、図3に示す構造の蛍光体シート12を製造することができる。
なお、蛍光体層1に含まれる光硬化性化合物に対して、例えば紫外線等の活性エネルギー線を照射して光硬化(重合)させる必要があるが、この場合、蛍光体層1に対して直接活性エネルギー線を照射してもよいし、又は透明基材2越し若しくは封止フィルム越しに活性エネルギー線を照射してもよい。
図3に示す2層型の蛍光体シート12は、透明基材2aに蛍光体含有樹脂組成物を常法により成膜して蛍光体層1aを形成し、その上に透明セパレータ3を積層し、さらに、先の蛍光体含有樹脂組成物と異なる蛍光体を含む別の蛍光体含有樹脂組成物を常法により成膜して蛍光体層1bを形成し、その上に透明基材2bを積層することにより製造することができる。さらに、蛍光体シート11の両面を接着層32が内側となるように封止フィルム30a,30bで挟み、全体を熱圧着することにより、図4に示す構造の蛍光体シート13を製造することができる。
なお、蛍光体層1a,1bに含まれる光重合性化含物に対して、例えば紫外線等の活性エネルギー線を照射して光硬化(重合)させる必要があるが、この場合、蛍光体層1a,1bに対して直接の活性工ネルギー線を照射してもよいし、又は透明基材2a,2b、透明セパレータ3及び/又は封止フィルム30A,30b越しに活性エネルギー線を照射させてもよい。
<3.白色光源、照明装置への適用例>
前述した蛍光体含有樹脂組成物及び蛍光体シートは、例えば、白色光源や照明装置に適用することができる。
<3.白色光源、照明装置への適用例>
前述した蛍光体含有樹脂組成物及び蛍光体シートは、例えば、白色光源や照明装置に適用することができる。
<3−1.白色光源>
図6は、白色光源の一例を示す断面図である。図6に示すように、白色光源40は、素子基板41上に形成されたパッド部42上に青色発光素子43を有している。素子基板41には、青色発光素子43を駆動するための電力を供給する電極44,45が絶縁性を保って形成され、それぞれの電極44,45は、例えばリード線46,47によって青色発光素子43に接続されている。
図6は、白色光源の一例を示す断面図である。図6に示すように、白色光源40は、素子基板41上に形成されたパッド部42上に青色発光素子43を有している。素子基板41には、青色発光素子43を駆動するための電力を供給する電極44,45が絶縁性を保って形成され、それぞれの電極44,45は、例えばリード線46,47によって青色発光素子43に接続されている。
また、青色発光素子43の周囲には、例えば樹脂層48が設けられ、その樹脂層48には、青色発光素子43上を開口する開口部49が形成されている。この開口部49には、青色発光素子43の発光方向に開口面積が広くなる傾斜面に形成され、その傾斜面には反射膜20が形成されている。すなわち、すり鉢状の開口部49を有する樹脂層48において、開口部49の反射膜50で覆われ、開口部49の底面に青色発光素子43が配置された状態となっている。そして、開口部49内に、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを透明樹脂に混練した混練物51が、青色発光素子43を覆う状態で硬化し、白色光源40が構成されている。
ここで、混練物51として、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、青色励起光の照射により緑色蛍光ピークを有する硫化物蛍光体と、青色励起光の照射により赤色蛍光ピークを有する赤色蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物を使用することにより、硫化物蛍光体の劣化によって発生する硫黄系ガスによるLED素子の電極等の腐食を抑制することができる。
<3−2.照明装置>
図7は、照明装置の一例を示す正面図である。図7に示すように、照明装置60は、照明基板43上に図6を用いて説明した白色光源40が複数配置されている。その配置例は、例えば、図7(A)に示すように、正方格子配列としてもよく、または図7(B)に示すように、1行おきに例えば1/2ピッチずつずらした配列としてもよい。また、ずらすピッチは、1/2に限らず、1/3ピッチ、1/4ピッチであってもよい。さらには、1行ごとに、もしくは複数行(例えば2行)ごとにずらしてもよい。
図7は、照明装置の一例を示す正面図である。図7に示すように、照明装置60は、照明基板43上に図6を用いて説明した白色光源40が複数配置されている。その配置例は、例えば、図7(A)に示すように、正方格子配列としてもよく、または図7(B)に示すように、1行おきに例えば1/2ピッチずつずらした配列としてもよい。また、ずらすピッチは、1/2に限らず、1/3ピッチ、1/4ピッチであってもよい。さらには、1行ごとに、もしくは複数行(例えば2行)ごとにずらしてもよい。
また、図示はしていないが、1列おきに例えば1/2ピッチずつずらした配列としてもよい。ずらすピッチは、1/2に限らず、1/3ピッチ、1/4ピッチであってもよい。さらに、1行ごとに、もしくは複数行(例えば2行)ごとにずらしてもよい。すなわち、白色光源10のずらし方は、限定されるものではない。
白色光源40は、図6を参照して説明したものと同様な構成を有するものである。すなわち、白色光源40は、青色発光素子43上に、赤色蛍光体と緑色蛍光体を透明樹脂に混練した混練物51を有するものである。混練物51には、上述した蛍光体含有樹脂組成物が用いられる。
また、照明装置60は、点発光とほぼ同等の白色光源40が照明基板61上に、縦横に複数配置されていることから、面発光と同等になるので、例えば液晶表示装置のバックライトとして用いることができる。また、照明装置40は、通常の照明装置、撮影用の照明装置、工事現場用の照明装置等、種々の用途の照明装置に用いることができる。
照明装置60は、白色光源40を用いているため、色域が広い明るい、白色光を得ることができる。例えば、液晶表示装置のバックライトに用いた場合に、表示画面において輝度の高い純白色を得ることができ、表示画面の品質の向上を図ることができる。
また、図8に示すように、蛍光体シートを使用した照明装置にも適用することができる。この照明装置70は、青色発光素子が凸型の表面形状の透明樹脂で包含された発光構造体71と、発光構造体71が二次元配置された基板72と、青色発光素子の青色光を拡散する拡散板73と、基板72と離間して配置され、青色発光素子の青色光から白色光を得る粉末状の蛍光体を含有する蛍光体シート74と、光学フィルム75とを備える。
基板72と蛍光体シート74とは、約10〜50mm程度離間して配置され、照明装置70は、いわゆるリモート蛍光体構造を構成する。基板72と蛍光体シート74との間隙は、複数の支持柱や反射板によって保持され、基板72と蛍光体シート74とがなす空間を支持柱や反射板が四方で囲むように設けられている。
発光構造体71は、青色発光素子として例えばInGaN系の青色LED(Light Emitting Diode)チップを有する、いわゆるLEDパッケージを構成する。
基板72は、フェノール、エポキシ、ポリイミド、ポリエステル、ビスマレイミドトリアジン、アリル化ポリフェニレンオキサイドなどの樹脂を利用したガラス布基材から構成される。基板72上には、所定ピッチで等間隔に発光構造体71が、蛍光体シート74の全面に対応して二次元に配置される。また、必要に応じて、基板72上の発光構造体71の搭載面に反射処理を施してもよい。
拡散板73は、発光構造体71からの放射光を光源の形状が見えなくなる程度に広範囲に拡散するものである。拡散板71としては、全光線透過率が20%以上80%以下のものが用いられる。
蛍光体シート74は、前述した図1〜図4に示す構成のものを使用することができる。すなわち、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物を用いて蛍光体層を形成する。これにより、硫化物蛍光体の劣化によって発生する硫黄系ガスによるLED素子の電極等の腐食を抑制することができる。
光学フィルム75は、例えば液晶表示装置の視認性を向上させるための反射型偏光フィルム、レンズフィルム、拡散フィルムなどで構成される。ここで、レンズフィルムは、一方の面に微小なレンズが配列形成された光学フィルムであり、拡散光の正面方向の指向性を高めて輝度を高めるためのものである。
以上説明したように、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物を白色光源40、照明装置60及び照明装置70に適用することにより、例えば高温高湿下において硫化物蛍光体からの硫黄系ガスの放出を抑制することができる。これにより、白色光源40、照明装置60及び照明装置70において電極等が腐食され、導電性の悪化等を招いてしまうことを防止することができる。
<4.実施例>
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、UV硬化系アクリル樹脂中にガス吸着剤及び硫化物蛍光体が分散された蛍光体層を有する蛍光体シートを作製した。この蛍光体シートの輝度及びCIE色度を測定し、色度ズレを評価した。また、蛍光体シートの硫黄系ガスの発生の有無を評価した。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、UV硬化系アクリル樹脂中にガス吸着剤及び硫化物蛍光体が分散された蛍光体層を有する蛍光体シートを作製した。この蛍光体シートの輝度及びCIE色度を測定し、色度ズレを評価した。また、蛍光体シートの硫黄系ガスの発生の有無を評価した。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
蛍光体シートの輝度及びCIE色度の測定、蛍光体シートの色度ズレの評価、及び蛍光体シートの硫黄系ガス発生の有無については、次のように測定、評価した。
[輝度及びCIE色度の測定]
蛍光体シートの輝度及びCIE色度を、分光放射計(SR−3、トプソン社製)を用いて測定した。
蛍光体シートの輝度及びCIE色度を、分光放射計(SR−3、トプソン社製)を用いて測定した。
[色度ズレの評価]
蛍光体シートを60℃、90%RHの環境中に1000時間放置し、放置前後の白色度差(JIS Z8518)△u’v’を求めた。そして、ガス吸着剤が分散されていない蛍光体シートの△u’v’の値を1としたときの相対値を算出した。
蛍光体シートを60℃、90%RHの環境中に1000時間放置し、放置前後の白色度差(JIS Z8518)△u’v’を求めた。そして、ガス吸着剤が分散されていない蛍光体シートの△u’v’の値を1としたときの相対値を算出した。
[硫黄系ガス発生の有無]
硫黄系ガスの放出の指標として銀片試験を行った。直径15mm、厚さ2mmの銀片(JIS H 2141 「銀地金」に規定されている銀地金(純度99.95%以上))を金属研磨剤(ピカール、日本磨料工業社製)で研磨し、アセトン中で超音波洗浄した。超音波洗浄後の銀片を密閉ビン(100mlのガラス製秤量ビン)の蓋の裏に両面テープで張り付け、密閉ビン内部の底面上に、蛍光体シート(2cm×4cm)を置いた。湿度100%RHとするために、ガラスセルに水を加え、密閉ビンに入れた。また、密閉ビンの蓋を閉め、パラフィルム、ポリイミドテープで止め、85℃で168時間オーブンに入れた。168時間放置後の銀片の変色具合から硫黄系ガスの発生の有無を判断した。銀片が黒色に変化したものを×、銀片が茶色に変化したものを△、及び銀片が変色しなかったものを○と評価した。
硫黄系ガスの放出の指標として銀片試験を行った。直径15mm、厚さ2mmの銀片(JIS H 2141 「銀地金」に規定されている銀地金(純度99.95%以上))を金属研磨剤(ピカール、日本磨料工業社製)で研磨し、アセトン中で超音波洗浄した。超音波洗浄後の銀片を密閉ビン(100mlのガラス製秤量ビン)の蓋の裏に両面テープで張り付け、密閉ビン内部の底面上に、蛍光体シート(2cm×4cm)を置いた。湿度100%RHとするために、ガラスセルに水を加え、密閉ビンに入れた。また、密閉ビンの蓋を閉め、パラフィルム、ポリイミドテープで止め、85℃で168時間オーブンに入れた。168時間放置後の銀片の変色具合から硫黄系ガスの発生の有無を判断した。銀片が黒色に変化したものを×、銀片が茶色に変化したものを△、及び銀片が変色しなかったものを○と評価した。
[実施例1]
光硬化型のウレタンメタクリレート(アロニックス1600M、東亜合成社製)と、光重合開始剤(ダロキュア1173、長瀬産業製)とを含む成膜用樹脂組成物に、硫化物蛍光体として平均粒径6μmのSrGa2S4:Eu(硫化系緑色蛍光体)を4.5wt%、及びガス吸着剤として含亜鉛多孔質ケイ酸塩(ライオナイトSF、ライオン社製)を0.5wt%、均一に分散させることにより、蛍光体含有樹脂組成物を得た。
光硬化型のウレタンメタクリレート(アロニックス1600M、東亜合成社製)と、光重合開始剤(ダロキュア1173、長瀬産業製)とを含む成膜用樹脂組成物に、硫化物蛍光体として平均粒径6μmのSrGa2S4:Eu(硫化系緑色蛍光体)を4.5wt%、及びガス吸着剤として含亜鉛多孔質ケイ酸塩(ライオナイトSF、ライオン社製)を0.5wt%、均一に分散させることにより、蛍光体含有樹脂組成物を得た。
第1のポリエチレンテレフタレートフィルム上に蛍光体含有樹脂組成物を乾燥高さが75μmとなるように塗布し、紫外線を照射して(7000mJ/cm2)ウレタンアクリレートを重合させ、この蛍光体層上に第2のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層し、熱圧着処理(100℃、0.2Pa)を行った。さらに、水蒸気透過率が0.3g/m2/24hのバリアフィルムを両面に配し、熱圧着処理(100℃、0.2Pa)を行うことにより、バリアフィルムで封止された蛍光体シートを得た。
この蛍光体シートの輝度は1681cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.171,0.146)であった。また、色度ズレの相対値は0.14であり、硫黄系ガスの発生評価は△であった。
[実施例2]
含亜鉛多孔質ケイ酸塩(ライオナイトSF、ライオン社製)を1.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
含亜鉛多孔質ケイ酸塩(ライオナイトSF、ライオン社製)を1.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は1707cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.172,0.149)であった。また、色度ズレの相対値は0.11であり、硫黄系ガスの発生評価は○であった。
[実施例3]
含亜鉛多孔質ケイ酸塩(ライオナイトSF、ライオン社製)を2.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
含亜鉛多孔質ケイ酸塩(ライオナイトSF、ライオン社製)を2.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は1697cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.171,0.148)であった。また、色度ズレの相対値は0.03であり、硫黄系ガスの発生評価は○であった。
[比較例1]
ガス吸着剤を配合せずに蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
ガス吸着剤を配合せずに蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は1662cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.171,0.145)であった。また、色度ズレの相対値は1であり、硫黄系ガスの発生評価は×であった。
[比較例2]
ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を0.5wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を0.5wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は1572cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.170,0.138)であった。また、色度ズレの相対値は0.36であり、硫黄系ガスの発生評価は×であった。
[比較例3]
ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を1.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を1.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は1355cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.168,0.127)であった。また、色度ズレの相対値は0.33であり、硫黄系ガスの発生評価は△であった。
[比較例4]
ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を2.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を2.0wt%として蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は1132cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.165,0.112)であった。また、色度ズレの相対値は2.12であり、硫黄系ガスの発生評価は△であった。
[比較例5]
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例1と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例1と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。
この蛍光体シートの輝度は2647cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.165,0.115)であった。また、色度ズレの相対値は1.79であり、硫黄系ガスの発生評価は×であった。
[比較例6]
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例2と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。すなわち、ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を0.5wt%とし、成膜用樹脂組成物の主成分として水添加SEBSを使用して蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例2と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。すなわち、ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を0.5wt%とし、成膜用樹脂組成物の主成分として水添加SEBSを使用して蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は2605cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.164,0.112)であった。また、色度ズレの相対値は1.71であり、硫黄系ガスの発生評価は△であった。
[比較例7]
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例3と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。すなわち、ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を1.0wt%とし、成膜用樹脂組成物の主成分として水添加SEBSを使用して蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例3と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。すなわち、ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を1.0wt%とし、成膜用樹脂組成物の主成分として水添加SEBSを使用して蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は2667cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.165,0.116)であった。また、色度ズレの相対値は1.54であり、硫黄系ガスの発生評価は×であった。
[比較例8]
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例4と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。すなわち、ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を2.0wt%とし、成膜用樹脂組成物の主成分として水添加SEBSを使用して蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体(セプトンV9827、(株)クラレ)を使用することと紫外線を照射しないこと以外、比較例4と同様にして蛍光体シート形成用樹脂を作製した。すなわち、ガス吸着剤として銀置換X型ゼオライト(ゼオミックHD−10N、シネンゼオミック社製)を2.0wt%とし、成膜用樹脂組成物の主成分として水添加SEBSを使用して蛍光体含有樹脂組成物を作製した以外は、実施例1と同様にして蛍光体シートを作製した。
この蛍光体シートの輝度は2647cd/m2、CIE色度(x,y)は(0.167,0.125)であった。また、色度ズレの相対値は1.51であり、硫黄系ガスの発生評価は△であった。
表1乃に実施例1〜3、表2に比較例1〜4、及び、表3に比較例5〜8の測定、評価結果を示す。
比較例1、5のようにガス吸着剤を配合しなかった場合、蛍光体シートからの硫黄系ガスの発生量が多く、また、色度ズレが大きかった。また、比較例2〜4のように硬化型のウレタンメタクリレートに光重合開始剤と硫化物蛍光体を含む成膜用樹脂組成物に銀置換X型ゼオライトを配合した場合、ガス吸着剤を配合しなかった場合に比べ、蛍光体シートからの硫黄系ガスの発生を抑制し、また、色度ズレを小さくすることができた。
また、比較例6〜8のように水添スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック(水添加SEBS)共重合体と硫化物蛍光体を含んだ成膜用樹脂組成物に含亜鉛多孔質ケイ酸塩を配合した場合、蛍光体シートからの硫黄系ガスの発生抑制効果は小さく、色度ズレも大きかった。
一方、実施例1〜3のように硬化型のウレタンメタクリレートと、光重合開始剤と硫化物蛍光体を含む成膜用樹脂組成物に含亜鉛多孔質ケイ酸塩を配合した場合、銀置換X型ゼオライトの配合に比べ、蛍光体シートからの硫黄系ガスの発生をさらに抑制し、さらに、色度ズレを小さくすることができた。
1,1a,1b 蛍光体層、 2,2a,2b 透明基材、3 透明セパレータ、10,11,12,13 蛍光体シート、20 積層蛍光体層、30a,30b 封止フィルム、31 ベースフィルム、32 接着層、33 酸化ケイ素層、34 表面保護フィルム、40 白色光源、41 素子基板、42 パッド部、43 青色発光素子、44 電極、45 電極、46 リード線、47 リード線、48 樹脂層、49 開口部、50 反射膜、51 混練物、60 照明装置、61 照明基板、70 照明装置、71 発光構造体、72 基板、73 拡散板、74 蛍光体シート、75 光学フィルム
Claims (8)
- 亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物。
- 前記多孔質ケイ酸塩は、ZnO−Al2O3構造を有する請求項1記載の蛍光体含有樹脂組成物。
- 前記多孔質ケイ酸塩が、0.5wt%以上2.0wt%以下の範囲で配合されてなる請求項1又は2記載の蛍光体含有樹脂組成物。
- 前記硫化物蛍光体が、(SrxM1−x−y)Ga2S4:Euy(MはCa、Mg、Baのいずれかであり、0≦x≦1、0<y<0.05を満たす。)である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蛍光体含有樹脂組成物。
- 前記重合性化合物が、光硬化型アクリレートを含有し、
前記重合開始剤が、光重合開始剤である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蛍光体含有樹脂組成物。 - 亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物から形成された蛍光体層が一対の透明基材に挟持されてなる蛍光体シート。
- 亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物が青色発光素子を覆う状態で硬化してなる白色光源。
- 青色発光素子が透明樹脂で包含された発光構造体と、
前記発光構造体が二次元配置された基板と、
前記基板と離間して配置され、前記青色発光素子の青色光から白色光を得る粉末状の蛍光体を含有する蛍光体シートとを備え、
前記蛍光体シートは、亜鉛を含む多孔質ケイ酸塩と、硫化物蛍光体と、重合性化合物と、重合開始剤とを含有する蛍光体含有樹脂組成物から形成された蛍光体層が一対の透明基材に挟持されてなる照明装置。
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- 2012-07-25 JP JP2012165055A patent/JP2014024917A/ja active Pending
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JP2017078773A (ja) * | 2015-10-20 | 2017-04-27 | 富士フイルム株式会社 | 波長変換積層フィルム |
US10480751B2 (en) | 2015-10-20 | 2019-11-19 | Fujifilm Corporation | Wavelength conversion laminated film |
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