JP2014024859A - Lp−pla2濃度を減少させるためのオメガ−3脂肪酸 - Google Patents

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Abstract

【課題】脂質治療方法の提供。
【解決手段】リポタンパク質関連ホスホリパーゼA(Lp−PLA)濃度を減少させるための、オメガ−3脂肪酸、または脂質異常症治療剤とオメガ−3脂肪酸との組み合わせを利用する方法が提供される。該方法は、原発性高コレステロール血症または高トリグリセリド血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病(CHD)、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態に罹患する患者の処置、ならびに主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)、血行再建および虚血性脳卒中の予防または減少に特に有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、リポタンパク質関連ホスホリパーゼA(Lp−PLA)濃度を減少させるための、オメガ−3脂肪酸の単剤療法の実施もしくは単位剤形または脂質異常症治療剤とオメガ−3脂肪酸との組み合わせを利用する方法に関する。該方法は、原発性高トリグリセリド血症または高コレステロール血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病(CHD)、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態に罹患する患者の治療に、ならびに主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)、血行再建および虚血性脳卒中の予防または減少に特に有用である。
ヒトにおいて、コレステロールおよびトリグリセリドは、血流中のリポタンパク質複合体の一部であり、超遠心分離法を介して、高密度リポタンパク質(HDL)、中間密度リポタンパク質(IDL)、低密度リポタンパク質(LDL)および超低密度リポタンパク質(VLDL)画分に分離され得る。コレステロールおよびトリグリセリドは、肝臓で合成され、VLDLに取り込まれ、血漿中に放出される。高濃度の総コレステロール(総−C)およびLDL−Cは、ヒトアテローム性動脈硬化症を促進し、HDL−C濃度の減少は、アテローム性動脈硬化症の発症に関連する。
Lp−PLAは、主にマクロファージによって産生されるが、単球、Tリンパ球、および肥満細胞によっても産生される。例えば、非特許文献1を参照のこと。それは、血管壁内で作用し、アテローム性動脈硬化症でアップレギュレートされる。Lp−PLA濃度は、IL−1、IL−6またはTNF−αのような炎症性サイトカインに反応して増加しない。Lp−PLAは、LDLで移動し、酸化LDL粒子を加水分解して、2種の高度な炎症性メディエーターであるリゾホスファチジルコリン(lyso−PC)および酸化脂肪酸(oxFA)を産生する。LDLおよびHDLが減少すると、Lp−PLAは減少する。例えば、非特許文献2を参照のこと。
リポタンパク質関連ホスホリパーゼA(Lp−PLA)は、炎症に関連することが示されている炎症性マーカーであり、炎症を積極的に促進し得る。例えば、Lp−PLAが、アテローム性動脈硬化病変中に存在するマクロファージ内で発現され、ウサギモデルにおいてアテローム性動脈硬化の動脈中で6倍高い活性濃度を示すことを立証した、非特許文献1をご参照のこと。Lp−PLAの血漿濃度の上昇はまた、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心臓病(CHD)および心血管疾患(CVD)と相関しており、卒中の危険性の増加にも関連している。
ほとんどの集団研究は、Lp−PLAが上昇すると、心血管疾患の危険性が2倍高くなることを立証している。非特許文献3は、冠動脈イベントの予防におけるプラバスタチン療法の有用性を評価した、スコットランド西部冠動脈疾患予防研究(West of Scotland Coronary Prevention Study)(WOSCOPS)に登録された、高コレステロール血症に罹患している男性においてC反応性タンパク質、白血球、フィブリノーゲンおよびLp−PLA濃度を含む血液因子を試験した。該研究は、Lp−PLA濃度と他の因子で悪化しなかった冠動脈イベントの危険性に強い関連性があることを見出した。Lp−PLA濃度が最高五分位数である患者は、Lp−PLA濃度が最低五分位数であった患者の危険性の約2倍の冠動脈イベントの危険性があった。該研究および他の研究によって、LDLはCHD、CVDおよび関連病態の危険性を評価するために今もなお最も一般的に用いられる脂質値であるが、Lp−PLAがより良く危険性を示すかもしれないことが立証される。
非特許文献4は、大部分のCHD患者は少なくとも1種の危険因子を示すが必ずしもそではないことに言及しており、特にリポタンパク質濃度の上昇を伴わない患者における、CHD発症の長期的危険性をより正確に予測するために、C反応性タンパク質とLp−PLAとの関連性の研究に努めた。45〜64歳の男性の患者集団において、Lp−PLA濃度は、年齢および総コレステロールと相関するが、喫煙、BMIまたは収縮期血圧とは相関しないことを見出した。他の研究では相関がなかったということが知られていたが、Lp−PLAはHDL−C濃度とわずかに相関した。Lp−PLAはC反応性タンパク質濃度とごくわずかに相関した。
しかしながら、非特許文献5は、Lp−PLAがLDL−C、BMIおよびHDL−Cと高度に相関すること、ならびにこれらの危険因子を調整した後、健常中年女性における将来の心血管リスクとの関連性についての証拠がほとんどなかったことを見出した。
非特許文献6は、Lp−PLAおよびC反応性タンパク質が、低LDL−C濃度にもかかわらずCHDになる危険性が高い男性および女性の両方の個体を特定するのに相補的でありうることを見出した。高濃度のLDL−Cを有する個体においては、重要な関連性は観測されなかった。非特許文献7はまた、地域アテローム性動脈硬化症リスク(Atherosclerosis Risk in Communities)(ARIC)研究からのデータを評価し、同様のLDL−C濃度にもかかわらず、卒中コホートにおけるLp−PLAの平均基準濃度が非卒中コホートと有意に異なることを決定し、他の危険因子を明らかにした後も、卒中の危険性が約2倍に増加することを見出した。非特許文献8に公開された研究において、Ballantyneらはまた、Lp−PLAおよびC反応性タンパク質がまた、虚血性脳卒中になる危険性の高い個体を特定するのにも相補的であり得ることを見出し、Lp−PLAの選択的抑制が虚血性脳卒中を減少させるかどうか、ならびにスタチン系薬剤および/またはフィブラート系薬剤がLp−PLA濃度の上昇を伴う患者における卒中予防に対してより有効であるかどうかを決定するためのさらなる研究を推奨した。
Lp−PLAは、冠状動脈性心臓病にすでに罹患している患者の将来の心血管イベントを予測し得る。例えば、非特許文献9を参照のこと。しかしながら、この30日の間に心筋梗塞または不安定狭心症のような急性冠症候群を経験した患者において、Lp−PLA濃度は、その後の心血管イベントの危険性と有意には関連しなかった。例えば、非特許文献10を参照のこと。追跡治療の間に測定すると、Lp−PLA濃度は、従来の危険因子LDL−CおよびC反応性タンパク質に加えて検討した時に予後因子として有用であった。
前臨床動物試験において、Lp−PLAの阻害は、炎症過程を軽減し、アテローム性動脈硬化発症を遅らせることが見出されている。例えば、非特許文献1を参照のこと。ヒト試験において、スタチン系薬剤およびフィブラート系薬剤はともに、Lp−PLA濃度を減少させることが示されている。非特許文献3は、患者をプラバスタチンで治療した場合にLp−PLA濃度が17%減少することを立証した。非特許文献11は、フェノフィブラートで治療した患者においてLp−PLAが22〜28%減少すること、ならびにアトルバスタチンで治療した患者においてLp−PLAが28〜42%減少することを立証した。非特許文献12は、シンバスタチン単剤でLp−PLA濃度を25%低下させることを立証した。非特許文献10は、アトルバスタチンがLp−PLA濃度を20%減少させたのに対し、プラバスタチンではLp−PLA濃度が3.6%上昇したことを立証した。
PLA活性を抑制するために他の化合物もまた開発されている。特許文献1の実施態様は、種々のホスホリパーゼ酵素、特に細胞質ホスホリパーゼA酵素(cPLA)の活性を抑制する治療的置換インドール化合物を投与することによる患者の疾患または障害の治療方法または予防方法あるいは患者の疾患の症状の進行の阻害方法である。治療または予防される疾患または障害は、卒中およびアテローム性動脈硬化症を含みうる。
それらのLp−PLA濃度に対する効果は研究されていないけれども、脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸のような種々の薬剤が、高脂血症、高コレステロール血症および高トリグリセリド血症を治療するための単剤療法として用いられている。
脂質異常症治療剤としては、一般的に、HMG−CoA還元酵素阻害剤(スタチン系薬剤)、コレステロール吸収阻害剤、ナイアシンおよび誘導体、例えば、ニコチンアミド、フィブラート系薬剤、胆汁酸捕捉剤、MTP阻害剤、LXRアゴニストおよび/またはアンタゴニストならびにPPARアゴニストおよび/またはアンタゴニストが挙げられる。
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルコエンザイムA(HMG−CoA)還元酵素阻害剤である、スタチン系薬剤は、例えば、高脂血症およびアテローム性動脈硬化症を治療するために用いられている。典型的には、スタチン単剤療法は、特に患者が許容されるLDL−C濃度ではない場合に、コレステロール濃度を治療するために用いられている。スタチン系薬剤は、酵素HMG−CoA還元酵素を抑制し、体内でのコレステロール産生速度を制御する。スタチン系薬剤は、コレステロールの産生を減速すること、および血中にすでに存在しているLDL−コレステロールを除去する肝臓の能力を増加させることにより、コレステロールを低下させる。例えば、非特許文献13を参照のこと。
エゼチミブおよびMD−0727のようなコレステロール吸収阻害剤は、コレステロールの腸管吸収を選択的に抑制する脂質低下化合物群である。エゼチミブは、小腸の刷子縁に対して作用し、小腸から腸細胞に取り込まれた胆汁性および食事性コレステロールを減少させる。例えば、非特許文献14;および非特許文献15を参照のこと。
トルセトラピブのようなコレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤は、とりわけ、HDL形態からLDL形態へコレステロールを移動するCETP分子を抑制する。したがって、該分子を抑制することは、HDLコレステロール濃度を増加するのに有望なアプローチである。例えば、非特許文献16を参照のこと。
ナイアシン(ニコチン酸または3−ピリジンカルボン酸)は、高脂血症およびアテローム性動脈硬化症を治療するのにすでに用いられている。ナイアシンは、総コレステロール、LDL−Cおよびトリグリセリドを減少させ、HDL−Cを増加させることが知られている。ナイアシン療法はまた、アポBの血中濃度を減少させることも知られている。しかしながら、ナイアシン療法からの個々の脂質およびリポタンパク質反応の大きさは、根底にある脂質異常の重症度および種類に影響され得る。例えば、非特許文献17を参照のこと。
フェノフィブラート、ベザフィブラート、クロフィブラートおよびゲムフィブロジルのようなフィブラート系薬剤は、PPAR−αアゴニストであり、トリグリセリドが豊富なリポタンパク質を減少させ、HDLを増加させ、アテローム形成性密度のLDL(atherogenic-dense LDL)を減少させるために患者にて用いられる。フィブラート系薬剤は、典型的には、かかる患者に経口投与される。
フィブラートファミリーに属するフェノフィブラートまたは2−[4−(4−クロロベンゾイル)フェノキシ]−2−メチル−プロパン酸1−メチルエチルエステルは、トリグリセリドおよびコレステロールの血中濃度を減少させるのに有効であるため、長年、医薬有効成分として知られてきた。フェノフィブラートは、水に非常に難溶性である有効成分であり、消化管におけるフェノフィブラートの吸収は制限される。1日当たり40〜300mgのフェノフィブラートの治療は、コレステロール血症を20〜25%減少させることおよびトリグリセリド血症を40ないし50%減少させる。
コレスチラミン、コレスチポールおよびコレセベラムのような胆汁酸捕捉剤は、胆汁酸と結合し、胆汁酸の消化器系からの再吸収を阻止し、コレステロール濃度を減少させる薬物群である。胆汁酸捕捉剤の通常効果は、LDL−コレステロールを約10〜20%減少させることである。少量の捕捉剤は、LDL−コレステロールの有用な減少をもたらし得る。例えば、非特許文献18を参照のこと。
インプリタピドのようなMTP阻害剤は、コレステロールおよびトリグリセリドの分泌を抑制することが知られている。
肝臓X受容体(LXR)は、特異的オキシステロールリガンドに反応して脂質代謝に関与する遺伝子の発現を調節する「コレステロールセンサー」である(非特許文献19)。LXRアゴニストおよびアンタゴニストは、脂質異常症およびアテローム性動脈硬化症の有力な治療剤である。
チアゾリジンジオン系ピオグリタゾンおよびロシグリタゾンのようなPPAR−γアゴニストは、心血管リスクおよびアテローム性動脈硬化症の代替マーカーを改善することが示されている。例えば、チアゾリジンジオン系薬剤は、C反応性タンパク質および頸動脈内膜中膜肥厚を減少させる。テサグリタザル、ナビグリチザル(naviglitizar)およびムラグリタザルのような非チアゾリジンジオン系薬剤は、PPARα/γ二重アゴニストである。これらの化合物は、グルコース、インスリン、トリグリセリドおよび遊離脂肪酸を減少させるために用いられる。
メタグリダセンのような部分PPARγアゴニスト/アンタゴニストは、II型糖尿病の治療に用いられる。
一般的に魚油とも呼ばれる水産物油(Marine oil)には、脂質代謝を調節することが見出されている2種のオメガ−3脂肪酸、エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富に含まれている。オメガ−3脂肪酸は、心臓血管疾患、特に軽症高血圧、高トリグリセリド血症の危険因子および凝固因子VIIリン脂質複合体活性に優れた効果を有することが見出されている。オメガ−3脂肪酸は、血清トリグリセリドを減少し、血清HDL−コレステロールを増加し、収縮期および拡張期血圧および脈拍数を減少し、ならびに血液凝固因子VII−リン脂質複合体の活性を減少する。さらに、オメガ−3脂肪酸は、任意の重い副作用を引き起こすことなく、良好な耐容性を示すように見える。
オメガ−3脂肪酸の1のかかる形態は、DHAおよびEPAを含有する魚油からのオメガ−3、長鎖、ポリ不飽和脂肪酸の濃縮物であり、商標OMACOR(登録商標)で販売され、現在、LOVAZA(商標)として知られている。オメガ−3脂肪酸のかかる形態は、例えば、特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載され、各々、出典明示により本明細書の一部とする。
混合型脂質異常症および高コレステロール血症に罹患する患者は大抵、190mg/dl以上の血中LDLコレステロール濃度、200mg/dl以上のトリグリセリド濃度、および350μg/l以上のLp−PLA濃度を示す。食事および単剤療法の使用は、必ずしも混合型脂質異常症または高コレステロール血症に罹患する患者において目標値に達するのに十分なLDLコレステロール、トリグリセリドおよび/またはLp−PLA濃度に減少するわけではない。これらの患者において、単剤療法、または脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の相補的併用療法としてオメガ−3脂肪酸を用いる療法は、Lp−PLA濃度を減少させるのが望ましい。
研究は、オメガ−3脂肪酸(補給または食事の改善により得られた)およびスタチン療法の併用効果を試験している。例えば、非特許文献20;非特許文献21;非特許文献22;非特許文献23;非特許文献24を参照のこと。これらの研究はいずれも、オメガ−3脂肪酸を用いる処置または脂質異常症治療剤とオメガ−3脂肪酸を併用する処置のLp−PLA濃度に対する効果を報告していない。
米国出願公開番号第2006/0014759号明細書 米国特許第5,502,077号明細書 米国特許第5,656,667号明細書 米国特許第5,698,594号明細書
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Lp−PLA濃度を、特に原発性高トリグリセリド血症または高コレステロール血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病(CHD)、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態に罹患する患者において減少させるのに有用であって、その危険性がある患者の心血管系および血管イベントを予防または減少するための組成物、ならびにかかる組成物を製造する方法が当該分野において大いに必要なことは明らかである。処方を用いてLp−PLA濃度を減少させ、脂質異常症を治療する方法はまた、特に原発性高トリグリセリド血症または高コレステロール血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病(CHD)、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態に罹患する患者においてならびに心血管系および血管イベント、例えば、卒中に罹患する危険性のある患者において必要である。
単剤療法としてまたは脂質異常症治療剤単剤での単剤療法を超えて有意に減少する脂質異常症治療剤との併用療法のいずれかにて、オメガ−3脂肪酸でLp−PLA濃度を減少させるための方法について当該分野にて満たされていない要求がある。該方法は、原発性高コレステロール血症または高トリグリセリド血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病(CHD)、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態に罹患するヒト患者などの対象体の治療において、ならびに主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)、血行再建および虚血性脳卒中の予防または減少に特に有用である。
本発明のいくつかの実施態様は、原発性高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態の治療、ならびに主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)および虚血性脳卒中の予防または減少に適当である、Lp−PLA濃度を減少させるための、オメガ−3脂肪酸、または脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを利用する方法を提供する。
本発明に記載のいくつかの実施態様には、それを必要とする対象体における脂質療法の方法であって、Lp−PLA濃度を減少させるための有効量のオメガ−3脂肪酸、または有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを対象体に投与することを含み、対象体のLp−PLA濃度が、脂質異常症治療剤単剤での治療と比べて減少するところの、方法が含まれる。
他の実施態様において、本発明には、それを必要とする対象群における脂質療法の方法であって、Lp−PLA濃度を減少させるための有効量のオメガ−3脂肪酸、または有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを対象群に投与することを含み、対象群への投与後、対象群のLp−PLA濃度が、脂質異常症治療剤単剤で治療した対照群と比べて減少するところの、方法が含まれる。好ましい実施態様において、対象群は、少なくとも1種の以下の病態:原発性高トリグリセリド血症または高コレステロール血症または混合型脂質異常症がある。他の好ましい実施態様において、該方法は、主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)、血行再建および虚血性脳卒中の予防または減少に有用である。さらに他の実施態様において、対象体または対象群は、平均健常人集団と比べて比較的高い基準Lp−PLAを有する。
1の実施態様は、
対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度を決定すること;
有効量のオメガ−3脂肪酸を対象体または対象群に投与すること、ここで、対象体または対象群が、Lp−PLA濃度の上昇を有し;および
対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度と比べてLp−PLA濃度を減少させることを含む、脂質療法の方法を対象とする。
別の実施態様は、
対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度を決定すること;
有効量のオメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤の組み合わせを対象体または対象群に投与すること、ここで、対象体または対象群が、Lp−PLA濃度の上昇を有し;および
対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度と比べてあるいは脂質異常症治療剤を単剤投与された対象体におけるLp−PLA濃度と比べてLp−PLA濃度を減少させることを含む、脂質療法の方法を対象とする。
さらなる実施態様において、脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸は、脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸を含む、組み合わせ生成物、例えば、単位剤形として単一医薬組成物として投与される。
好ましい実施態様において、医薬組成物(群)は、米国特許第5,502,077号、第5,656,667号および第5,698,594号に記載される、LOVAZA(商標)オメガ−3脂肪酸を含む。他の好ましい実施態様において、医薬組成物(群)は、組成物(群)の総脂肪酸含有量と比べて少なくとも40重量%の濃度で存在するオメガ−3脂肪酸を含む。
また別の好ましい実施態様において、オメガ−3脂肪酸は、組成物の総脂肪酸含有量と比べて少なくとも50重量%のEPAおよびDHAを含み、EPAおよびDHAは、99:1〜1:99、好ましくは1:2〜2:1のEPA:DHAの重量比である。
組成物が脂質異常症治療剤を含む本発明の変化において、脂質異常症治療剤は、限定されるものではないが、ピタバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチンおよびフルバスタチンを含むスタチンである。好ましい実施態様において、オメガ−3脂肪酸と組み合わせて用いられるスタチンは、シンバスタチンである。
本発明の1の態様において、オメガ−3脂肪酸、または脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせは、原発性高トリグリセリド血症または高コレステロール血症または混合型脂質異常症に罹患する対象体の治療あるいは主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)、血行再建および虚血性脳卒中の予防または減少に用いられる。
本発明のさらにさらなる好ましい実施態様において、本発明の組成物(群)の第1投与前(すなわち、「基準」時)の対象体(または対象群)の血中トリグリセリド濃度は、約200〜約499mg/dlである。
本発明にはまた、本明細書に示されるいずれかの治療方法に有用な医薬の製造のための、有効量のオメガ−3脂肪酸、または有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせの使用が含まれる。
本発明の他の特徴および効果は、以下の試験により、または本発明の実施により理解することにより、当業者に明らかになるであろう。
本発明は、Lp−PLA濃度を減少させるために、オメガ−3脂肪酸、所望により脂質異常症治療剤との組み合わせの利用を対象とする。好ましくは、併用療法において、Lp−PLA濃度の減少は、脂質異常症治療剤単剤での治療により得られるものを超える。本発明の方法は、原発性高トリグリセリド血症または高コレステロール血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態の治療に特に有用である。本発明はまた、オメガ−3脂肪酸、所望により脂質異常症治療剤を組み合わせて投与することによる、主要有害心血管イベント(MACE)、主要冠動脈イベント(MCE)、特に心筋梗塞(MI)、血行再建および虚血性脳卒中の予防または減少を対象とする。
典型的な実施態様において、対象体または対象群は、基準Lp−PLA濃度について試験し、基準Lp−PLA濃度が上昇するならば、対象体または対象群は、基準濃度、または.対象体または対象群が脂質異常症治療剤を単剤投与される場合に達成されるLp−PLA濃度と比べて、Lp−PLA濃度を減少させる量で、オメガ−3脂肪酸、所望により脂質異常症治療剤と組み合わせて投与されてもよい。
本発明の1の実施態様において、対象体または対象群は、約300μg/Lを超える基準Lp−PLA濃度を有し、本発明の使用は、約300μg/L未満にLp−PLA濃度を減少させる。別の実施態様によれば、対象体または対象群は、約250−300μg/Lの基準Lp−PLA濃度を有し、Lp−PLA濃度は約250μg/L未満に減少する。さらに別の実施態様によれば、対象体または対象群は、約200−250μg/Lの基準Lp−PLA濃度を有し、Lp−PLA濃度は約200μg/Lに減少する。Lp−PLAは、未だに心臓血管疾患に対する新たなマーカーであるので、「上昇した」と考えられるLp−PLA濃度は時間毎に変化し得る。本発明は、当時の科学的理解にしたがって濃度が「上昇」するという決定のみに依存し、数値指数には依存しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、新規の組み合わせを提供する。好ましい実施態様において、組み合わせは、オメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤を含み、オメガ−3脂肪酸は、脂質異常症治療剤の投与と同時に、例えば、単一固定用量医薬組成物としてまたは同時に投与される個々の組成物として投与される。
他の好ましい実施態様において、投与はオメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤を含み、オメガ−3脂肪酸は、脂質異常症治療剤の投与とは別であるが、併用治療計画にて投与される。例えば、脂質異常症治療剤は毎週投与されていてもよく、オメガ−3脂肪酸は毎日投与されていてもよい。本開示の恩恵を受ける当業者は、オメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤の投与の正確な用量および計画が、多数の因子、例えば、投与経路および病態の重症度によって変化するであろう。
好ましい実施態様において、本発明には、対象群における脂質療法の方法であって、Lp−PLA濃度を減少させるための有効量のオメガ−3脂肪酸、または有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを対象群に投与することを含み、対象群が、200ないし499mg/dlなどの、150mg/dlを超える基準トリグリセリド濃度の上昇を有し、対象群への投与後、対象群のトリグリセリド濃度およびLp−PLA濃度が脂質異常症治療剤単剤で治療した対照群と比べて減少し、対象群のHDL−C濃度が脂質異常症治療剤単剤で治療した対照群と比べておよび/または基準と比べて増加するところの、方法が含まれる。
他の好ましい実施態様において、本発明には、対象群における血中脂質療法の方法であって、Lp−PLA濃度を減少させるための有効量のオメガ−3脂肪酸、または有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを対象群に投与することを含み、対象群が、200ないし499mg/dlなどの、150mg/dlを超える基準トリグリセリド濃度の上昇を有し、対象群への投与後、基準値と比べて1%以上LDL−Cを増加することなく、対象群のトリグリセリド濃度およびLp−PLA濃度が脂質異常症治療剤で治療した対照群と比べて減少するところの、方法が含まれる。
他の好ましい実施態様において、本発明には、対象群における脂質療法の方法であって、Lp−PLA濃度を減少させるための有効量のオメガ−3脂肪酸、または有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを対象群に投与することを含み、対象群への投与後、対象群の非HDL−C濃度、総コレステロール濃度、トリグリセリド濃度、およびLp−PLA濃度が、脂質異常症治療剤単剤で治療した対照群と比べて減少し、対象群のHDL−C濃度が、基準値と比べて1%以上LDL−Cを増加することなく、脂質異常症治療剤単剤で治療した対照群と比べて増加するところの、方法が含まれる。
他の好ましい実施態様において、本発明には、対象群における脂質療法の方法であって、Lp−PLA濃度を減少させるための有効量のオメガ−3脂肪酸、または脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを対象群に投与することを含み、対象群が、200ないし499mg/dlなどの、150mg/dlを超える基準トリグリセリド濃度の上昇を有し、対照群への投与後、対象群の非HDL−Cが、脂質異常症治療剤単剤で治療した対照群と比べて減少するところの、方法が含まれる。
またさらなる実施態様において、本発明は、原発性高トリグリセリド血症、高コレステロール血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病、血管疾患、およびアテローム性動脈硬化症からなる群より選択される病態の対象群を治療するために用いられうる。本発明の方法はまた、対象群における主要有害心血管イベント(MACE)または主要冠動脈イベント(MCE)の出現を阻止または減少させるために用いられうる。MACEには、心臓死、MCE(非致死性MIまたは血行再建(例えば、CABGおよびステントの有無を問わない血管形成)を含む)、不安定狭心症、卒中、一過性脳虚血発作(TIA)による入院および末梢動脈疾患(PAD)による入院が含まれる。特に好ましい実施態様によれば、予防または減少しているMACE/MCEは、MI、血行再建または虚血性脳卒中である。
「脂質異常症治療剤単剤での治療と比べて」なる語句は、異なる治療群における同一対象体または対象群の治療、あるいは同等の対象体または対象群(すなわち、コレステロールまたはトリグリセリド濃度などの特定の血中タンパク質または脂質に関する同クラス中の対象体(群))の治療に言及し得る。本発明によれば「減少させる」および「増加させる」なる語は、その一般的かつ慣習的意味、すなわち、5%以下(p=0.05以下)、好ましくはp=0.025以下の可能性の確率にしたがって統計的に有意な減少または増加を意味することを意図とする。本発明のいくつかの実施態様において、脂質異常症治療剤単剤は、ある濃度を統計的に有意に減少するかまたは増加し(Lp−PLA濃度の減少など)、オメガ−3脂肪酸を用いる療法は、その濃度をさらに統計的に有意に減少するかまたは増加する。本明細書の療法は、それを必要とする対象体または対象群により用いられうる。「それを必要とする」なる語は、療法についての処方情報に従うことなど、規定の目的の療法を実施する対象体または対象群をいう。
本発明の方法および組成物はまた、脂質異常症治療剤単剤での治療と比べて、単剤療法または組み合わせのいずれかで治療の対象体または対象群におけるいずれかの以下の脂質濃度を減少するために用いられうる:非HDL−C濃度、トリグリセリド濃度、VLDL−C濃度、総C濃度、レムナント様粒子コレステロール(RLP−C)濃度、アポリポタンパク質−B(Apo−B)濃度および/またはアポリポタンパク質−C3(Apo−C3)濃度。本発明の方法および組成物はまた、脂質異常症治療剤単剤での治療と比べて、単剤療法または組み合わせで、HDL−C濃度を増加させるために用いられうる。
好ましくは、非HDL−C濃度は、基準値から少なくとも約5%、好ましくは約7%および/またはさらに脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約5%、好ましくは約7%減少し得る。
好ましくは、トリグリセリド濃度は、基準値と比べて少なくとも約20%、好ましくは約25%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約20%減少し得る。
好ましくは、VLDL−C濃度は、基準値と比べて少なくとも約20%、好ましくは少なくとも約25%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約20%減少し得る。
好ましくは、総C濃度は、基準値と比べて少なくとも約3%、好ましくは少なくとも約5%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約2%、好ましくは少なくとも約3%減少し得る。
好ましくは、RLP−C濃度は、基準値と比べて少なくとも約20%、好ましくは少なくとも約25%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約20%減少し得る。
好ましくは、Lp−PLA濃度は、基準値と比べて少なくとも約7%、好ましくは少なくとも約10%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約5%、好ましくは少なくとも約7%減少し得る。
好ましくは、Apo−B濃度は、基準値と比べて少なくとも約3%、好ましくは少なくとも約4%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約1%、好ましくは少なくとも約2%減少し得る。
好ましくは、Apo−C3濃度は、基準値と比べて少なくとも約5%、好ましくは少なくとも約7%および/または脂質異常症治療剤単剤よりさらに少なくとも約8%、好ましくは少なくとも約10%減少し得る。
好ましくは、HDL−C濃度は、基準値と比べて少なくとも約2%、好ましくは少なくとも約3%および/または脂質異常症治療剤単剤よりさらに少なくとも約3%、好ましくは少なくとも約5%減少し得る。
好ましくは、本発明はまた、HDL−Cに対する総コレステロールの比率を、好ましくは基準値と比べて少なくとも約5%、より好ましくは約10%および/または脂質異常症治療剤単剤での治療よりさらに少なくとも約5%、好ましくは少なくとも約10%減少させる。
脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせを投与する特定の実施態様によれば、本発明は、安全と一般に認められる量の現在既知または将来既知の脂質異常症治療剤を包含し得る。
好ましい脂質異常症治療剤には、スタチン系を含むHMG−CoA還元酵素阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、例えば、限定されるものではないが、エゼチミブ、ナイアシンおよび誘導体、例えば、ニコチンアミド、CETP阻害剤、例えば、限定されるものではないが、トルセトラピブ、フィブラート系、例えば、限定されるものではないが、フェノフィブラート、ベザフィブラート、クロフィブラートおよびゲムフィブロジル、胆汁酸捕捉剤、例えば、限定されるものではないが、コレスチラミン、コレスチポールおよびコレセベラム、MTP阻害剤、例えば、限定されるものではないが、出典明示により本明細書の一部とする、WO00/38725およびScience,282,23 October 1998,pp.751−754に記載のもの、LXRアゴニストおよび/またはアンタゴニスト、ならびにPPARアゴニストおよびアンタゴニスト(例えば、限定されるものではないが、PPARα、PPARγ、PPARδ、PPARα/γ、PPARγ/δ、PPARα/δ、およびPPARα/γ/δアゴニスト、アンタゴニストおよび部分アゴニストおよび/またはアンタゴニスト)、例えば、限定されるものではないが、チアゾリジンジオン系、非チアゾリジンジオン系およびメタグリダセンが含まれる。現在、広く利用可能である6種のスタチン系が存在する:アトルバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチン。第7のスタチン、ピタバスタチンは、臨床試験中である。第8のスタチン、セリバスタチンは、この執筆時点で米国市場から除外されている。しかしながら、セリバスタチンが安全かつ有効であると最終的に決定されれば、セリバスタチンが、本発明のいくつかの実施態様とともに用いられうることは当業者であれば想到し得る。
一般的に、提供される場合、脂質異常症治療剤の効果は、用量依存性、すなわち、高用量であるほど、治療効果も大きい。しかしながら、各脂質異常症治療剤の効果は異なるため、1種の脂質異常症治療剤の治療効果の水準は、他の脂質異常症治療剤の治療効果の水準と必ずしも直接相関があるとは限らない。しかしながら、当業者は、経験および病態の重症度に基づき、特定の対象体に与えられる正確な用量を理解するであろう。
本明細書に用いられる、「オメガ−3脂肪酸」なる語には、天然または合成オメガ−3脂肪酸、またはその医薬上許容されるエステル、誘導体、コンジュゲート(例えば、各々、出典明示により本明細書の一部とする、Zalogaら,米国特許公開番号第2004/0254357号、およびHorrobinら,米国特許第6,245,811号を参照のこと)、前駆体または塩およびその混合物が含まれる。オメガ−3脂肪酸油脂の例として、限定されるものではないが、オメガ−3ポリ不飽和長鎖脂肪酸、例えば、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、およびα−リノレン酸;オメガ−3脂肪酸とグリセロールとのエステル、例えば、モノ、ジおよびトリグリセリド;およびオメガ−3脂肪酸および第一級、第二級または第三級アルコールのエステル、例えば、脂肪酸メチルエステルおよび脂肪酸エチルエステルが挙げられる。好ましいオメガ−3脂肪酸油脂は、長鎖脂肪酸、例えば、EPAまたはDHA、そのトリグリセリド、そのエチルエステルおよびその混合物である。オメガ−3脂肪酸またはそのエステル、誘導体、コンジュゲート、前駆体、塩およびその混合物は、その純粋な形態でまたは油、例えば、魚油、好ましくは精製魚油濃縮物の成分として用いられうる。本発明に用いるのに適当なオメガ−3脂肪酸の商業的な例として、Incromega F2250、F2628、E2251、F2573、TG2162、TG2779、TG2928、TG3525およびE5015(Croda International PLC,Yorkshire,England)、ならびにEPAX6000FA、EPAX5000TG、EPAX4510TG、EPAX2050TG、K85TG、K85EE、K80EEおよびEPAX7010EE(EPAX a.s.,Lysaker,Norway)が挙げられる。
好ましい組成物には、その全体を出典明示により本明細書の一部とする、米国特許番号第5,502,077号、第5,656,667号および第5,698,694号に引用されるオメガ−3脂肪酸が含まれる。
別の好ましい組成物には、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、さらにより好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%、またはさらに少なくとも90重量%の濃度で存在するオメガ−3脂肪酸が含まれる。好ましくは、オメガ−3脂肪酸は、EPAおよびDHAを少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、さらにより好ましくは少なくとも70重量%、最も好ましくは少なくとも80%、例えば、約84重量%含む。好ましくは、オメガ−3脂肪酸は、EPAを約5〜100重量%、より好ましくは約25〜75重量%、さらにより好ましくは約40〜約55重量%、および最も好ましくは約46重量%含む。好ましくは、オメガ−3脂肪酸は、DHAを約5〜約100重量%、より好ましくは約25〜約75重量%、さらにより好ましくは約30〜約60重量%、および最も好ましくは約38重量%含む。上記の全てのパーセントは、特に明記しない限り、組成物中の総脂肪酸含有量に対する重量である。重量パーセントは、遊離酸またはエステル形態に基づくものでありうるが、他の形態が本発明にしたがって利用されるとしても、好ましくはオメガ−3脂肪酸のエチルエステル形態に基づく。
EPA:DHA比率は、99:1〜1:99、好ましくは4:1〜1:4、より好ましくは3:1〜1:3、最も好ましくは2:1〜1:2でありうる。オメガ−3脂肪酸は、純粋EPAまたは純粋DHAを含みうる。
オメガ−3脂肪酸組成物には、所望により、化学抗酸化物質、例えば、α−トコフェロール、油脂、例えば、大豆油および部分的に水素化された植物油、ならびに潤滑剤、例えば、ヤシ油、レシチンおよびそれらの混合物が含まれていてもよい。
オメガ−3脂肪酸の最も好ましい形態は、LOVAZA(商標)オメガ−3酸(K85EE,Pronova Biocare A.S.,Lysaker,Norway)であり、好ましくは以下の特性(剤形当たり)を含む:
Figure 2014024859
濃縮オメガ−3脂肪酸生成物ならびに脂質異常症治療剤および濃縮オメガ−3脂肪酸の組み合わせ生成物両方とも、カプセル、錠剤、飲料に分散されうる粉末、または別の固体経口剤形、液剤、軟ゲルカプセル、コーティングされた軟ゲルカプセル(出典明示により本明細書の一部とする、米国特許出願シリアル番号第11/716,020号を参照のこと)または他の便利な剤形、例えば、当該分野にて既知の、カプセル中経口液体で投与され得る。いくつかの実施態様において、カプセルは、硬ゼラチンを含む。生成物はまた、注射または注入に適当な液体中に含有され得る。本発明の活性成分はまた、1種または複数の非活性医薬成分(本明細書中、「賦形剤」としても一般的に知られている)の組み合わせで投与され得る。非活性成分は、例えば、安全で、便利で、あるいは使用のために許容される適当かつ有効な製剤中にて活性成分を可溶化し、懸濁化し、増粘し、希釈し、乳濁化し、安定化し、保存し、保護し、着色し、フレーバー化し、および成形するのに有用である。
オメガ−3脂肪酸は、約0.1g〜約10g、より好ましくは約1g〜約8g、および最も好ましくは約2g〜約6gの1日量で投与され得る。
提供される場合、脂質異常症治療剤は、単回投与生成物として通常の成人用量以上の、同等のまたは未満の量で投与され得る。例えば、脂質異常症治療剤は、単回投与生成物として通常の成人用量の10−100%、好ましくは約25−100%、最も好ましくは約50−80%の量で投与され得る。本発明の1の実施態様において、スタチンは、一般的には、オメガ−3脂肪酸のグラム当たり約0.5mg〜320mg、好ましくは約1mg〜約160mg、および最も好ましくは約5mg〜約80mgの量で存在し得る。1日量は、約2mg〜約640mg、好ましくは約4mg〜約160mgの範囲でありうる。
本発明のいくつかの変化において、脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせは、単回投与または単位剤形中に処方される。好ましい実施態様において、用いられるスタチンは、以下の群から選択される:ピタバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチン。
Bristol−Myers Squibb,Princeton,NJによって製造されたPRAVACHOL(登録商標)として市場で知られている、プラバスタチンは親水性である。プラバスタチンは、食事をせずに、すなわち、空の胃で最も吸収される。濃縮オメガ−3脂肪酸の併用投与における、プラバスタチンの用量は、濃縮オメガ−3脂肪酸の用量当たり好ましくは2.5〜160mg、好ましくは5〜120、およびより好ましくは10〜80mgである。1の変化において、プラバスタチンを用いる組み合わせ生成物は、就寝時または就寝前後、例えば、午後10時に投与される。
Merck,Whitehouse Station,NJによりMEVACOR(登録商標)という名で市販される、ロバスタチンは疎水性である。プラバスタチンとは異なり、ロバスタチンは、食事とともにおよびそれに応じて投与されるべきであり、いくつかの実施態様において、濃縮オメガ−3脂肪酸およびロバスタチンの組み合わせ生成物は食事とともに投与されるべきである。濃縮オメガ−3脂肪酸の併用投与における、ロバスタチンの用量は、濃縮オメガ−3脂肪酸の用量当たり好ましくは2.5〜160mg、好ましくは5〜120mg、およびより好ましくは10〜60mgである。
Merck,Whitehouse Station,NJによりZOCOR(登録商標)という名で市販される、シンバスタチンは疎水性である。濃縮オメガ−3脂肪酸の併用投与における、シンバスタチンの用量は、濃縮オメガ−3脂肪酸の用量当たり好ましくは1〜320mg/日、好ましくは2〜160mg、およびより好ましくは5〜80mgである。
Pfizer,New York,NYによりLIPITOR(登録商標)という名で市販される、アトルバスタチンは疎水性であり、合成スタチンとして知られている。濃縮オメガ−3脂肪酸の併用投与における、アトルバスタチンの用量は、濃縮オメガ−3脂肪酸の用量当たり好ましくは2.5〜320mg、好ましくは5〜160mg、およびより好ましくは10〜80mgである。
Novartis,New York,NYによりLESCOL(登録商標)という名で市販される、フルバスタチンは親水性であり、合成スタチンとして知られている。濃縮オメガ−3脂肪酸の併用投与における、フルバスタチンの用量は、濃縮オメガ−3脂肪酸の用量当たり5〜320mg、好ましくは10〜160mg、およびより好ましくは20〜80mgである。
ロスバスタチンは、Astra Zeneca,Wilmington,DEによりCRESTOR(登録商標)という名で市販される。濃縮オメガ−3脂肪酸の併用投与における、ロスバスタチンの用量は、濃縮オメガ−3脂肪酸の用量当たり1〜160mg、好ましくは2〜80mg、およびより好ましくは5〜40mgである。
濃縮オメガ−3脂肪酸、または脂質異常症治療剤および濃縮オメガ−3脂肪酸の1日量は、1日1〜4回の好ましい用量回数、最も好ましくは1日1〜2回で、1〜10用量で一緒に投与され得る。好ましくは、投与は経口投与である。投与の他の形態もまた用いられうる。
いくつかの実施態様において、本発明の処方は、先行技術の処方と比べて活性成分(群)の改善された有効性を可能にする。オメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤両方が提供される実施態様において、1種または両方は、成人用量として投与される。他の実施態様において、本発明の処方は、活性成分(群)の有効性を維持しつつまたはさらに改善しながら、先行技術の処方と比べて、活性成分(群)の用量の減少を可能にし得る。オメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤両方が提供される実施態様において、1種または両方が減少した用量として投与され得る。
本発明の脂質異常症治療剤および濃縮オメガ−3脂肪酸の組み合わせは、2種の薬剤単剤の任意の期待した組み合わせまたは付加的効果より大きな効果を可能にし得る。そのため、2種の薬剤の組み合わせまたは付加的効果は、対象体の血中トリグリセリドの初期濃度に依存し得る。例えば、対象体のトリグリセリド濃度は、一般的に、150mg/dLであれば正常であり、約150−199mg/dLであれば高い寸前であり、約200−499mg/dLであれば高く、および500mg/dL以上であれば非常に高い。本発明は、48週未満、好ましくは24週内、より好ましくは12週内、および最も好ましくは8週内に、トリグリセリド濃度の「非常に高い」を「高い」または「高い寸前」まで減少させるために用いられうる。本発明はまた、48週未満、好ましくは24週内、より好ましくは12週内、および最も好ましくは8週中内に、トリグリセリド濃度の「高い」を「高い寸前」または「正常」まで減少させるために用いられうる。
臨床試験:高トリグリセリド血症患者におけるLOVAZA(商標)とシンバスタチンの併用療法の有効性および安全性を評価するための無作為化、二重盲検、プラセボ−対照試験
基準値測定を行ってすぐに、患者を、最初に40mg/日 シンバスタチンで8週間治療した。その後、初期治療を、二重盲検法において、スタチン療法を続けながら、4g/日 LOVAZA(商標)オメガ−3脂肪酸またはプラセボのいずれかでさらに8週間治療を続けた。200〜499mg/dlの中央基準値トリグリセリド濃度およびNCEP ATP−III目標を超えるLDL−C≦10%を有する243人の患者は試験を終了した。以下の値は、種々の脂質パラメータおよびマーカーについて得られた。
Figure 2014024859
本発明の組成物および方法のさらなる使用はまた、原発性高コレステロール血症または高トリグリセリド血症または混合型脂質異常症、冠状動脈性心臓病、血管疾患、アテローム性動脈硬化症および関連病態の治療を超えて、MACEおよび/またはMCE、例えば、MIおよび虚血性脳卒中の発症の予防または減少が想定される。組成物はまた、有利には、これらおよび他の病態の治療に使用するための製剤の一部とされ得る。
もちろん、上記がほんの一例として与えられていることならびに本発明の範囲内で詳細な修飾を行ってもよいことは分かるであろう。
本出願を通して、種々の特許および刊行物が引用されている。本発明に付随する最新技術をさらに十分に記載するために、これらの特許および刊行物の開示をその出典明示により本明細書の一部とする。
本発明は、この開示内容の利益を有する当業者に想起されるように、形式および機能において多くの修飾、変更および均等物が可能である。
本発明は、現在考えられる好ましい実施形態について記載されているが、本発明はそれらに限定されるものではない。それどころか、本発明は、上記の詳細な記載の精神および範囲内に含まれる種々の改変および均等置換に及ぶものである。

Claims (22)

  1. 脂質療法の方法であって、
    対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度を決定すること;
    有効量のオメガ−3脂肪酸を対象体または対象群に投与すること、ここで、対象体または対象群は、Lp−PLA濃度の上昇を有し;および
    対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度と比べてLp−PLA濃度を減少させることを含む、方法。
  2. 脂質療法の方法であって、
    対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度を決定すること;
    有効量のオメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤の組み合わせを対象体または対象群に投与すること、ここで、対象体または対象群は、Lp−PLA濃度の上昇を有し;および
    対象体または対象群における基準Lp−PLA濃度と比べてあるいは脂質異常症治療剤単剤を投与された対象体におけるLp−PLA濃度と比べてLp−PLA濃度を減少させることを含む、方法。
  3. 対象体が、少なくとも1種の以下の病態または疾患:高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、血管疾患、冠状動脈性心臓病およびアテローム性動脈硬化症に罹患する、請求項1または2記載の方法。
  4. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて少なくとも40重量%の濃度で存在している、請求項1または2記載の方法。
  5. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて少なくとも80重量%の濃度で存在している、請求項1または2記載の方法。
  6. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて約40重量%ないし約55重量%のEPAを含む、請求項1または2記載の方法。
  7. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて約30重量%ないし約60重量%のDHAを含む、請求項1または2記載の方法。
  8. オメガ−3脂肪酸が、オメガ−3ポリ不飽和長鎖脂肪酸、オメガ−3脂肪酸とグリセロールとのエステル、オメガ−3脂肪酸および第一級、第二級もしくは第三級アルコールのエステル、またはその混合物を含む、請求項1または2記載の方法。
  9. オメガ−3脂肪酸が、EPA:DHA 2:1〜1:2の割合のEPAおよびDHAを含む、請求項1または2記載の方法。
  10. 脂質異常症治療剤単剤での処置と比べて、総コレステロール(TC)濃度、トリグリセリド濃度、超低密度リポタンパク質コレステロール(VLDL−C)濃度、レムナント様粒子コレステロール(RLP−C)濃度、アポリポタンパク質B(Apo−B)濃度、およびアポリポタンパク質C3(Apo−C3)濃度からなる群より独立して選択される、対象体または対象群の少なくとも1つのさらなる濃度を減少させることをさらに含む、請求項2記載の方法。
  11. オメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤が、単位剤形で一緒に投与される、請求項2記載の方法。
  12. 対象体または対象群のLp−PLA濃度を減少させるのに十分な量のオメガ−3脂肪酸を含有する医薬組成物を対象体または対象群に投与することによりそれを必要とする対象体または対象群のLp−PLA濃度を減少させることを含む、脂質療法の方法。
  13. 有効量の脂質異常症治療剤およびオメガ−3脂肪酸の組み合わせをそれを必要とする対象体または対象群に投与することを含み、対象体または対象群への投与後、対象体または対象群のLp−PLA濃度が脂質異常症治療剤単剤で処置した対照対象体または群と比べて減少するところの、脂質療法の方法。
  14. 対象体が、少なくとも1種の以下の病態または疾患:高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、血管疾患、冠状動脈性心臓病、およびアテローム性動脈硬化症に罹患する、請求項12または13記載の方法。
  15. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて少なくとも40重量%の濃度で存在している、請求項12または13記載の方法。
  16. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて少なくとも80重量%の濃度で存在している、請求項12または13記載の方法。
  17. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて約40重量%ないし約55重量%のEPAを含む、請求項12または13記載の方法。
  18. オメガ−3脂肪酸が、組成物の総脂肪酸含有量と比べて約30重量%ないし約60重量%のDHAを含む、請求項12または13記載の方法。
  19. オメガ−3脂肪酸が、オメガ−3ポリ不飽和長鎖脂肪酸、オメガ−3脂肪酸とグリセロールとのエステル、オメガ−3脂肪酸および第一級、第二級もしくは第三級アルコールのエステル、またはその混合物を含む、請求項12または13記載の方法。
  20. オメガ−3脂肪酸が、EPA:DHA 2:1〜1:2の割合のEPAおよびDHAを含む、請求項12または13記載の方法。
  21. 脂質異常症治療剤単剤での処置と比べて、総コレステロール(TC)濃度、トリグリセリド濃度、超低密度リポタンパク質コレステロール(VLDL−C)濃度、レムナント様粒子コレステロール(RLP−C)濃度、アポリポタンパク質−B(Apo−B)濃度、およびアポリポタンパク質−C3(Apo−C3)濃度からなる群より独立して選択される、対象体または対象群の少なくとも1種の付加的濃度を減少させることをさらに含む、請求項13記載の方法。
  22. オメガ−3脂肪酸および脂質異常症治療剤が、単位剤形で一緒に投与される、請求項13記載の方法。
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