JP2014022394A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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見道 五葉
Mitsuhiro Noguchi
充宏 野口
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Abstract

【課題】製造コストを低減するNAMD型不揮発性半導体記憶装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置は、浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CGを有するメモリセルトランジスタMTと、下部電極層3及び上部電極層GCからなるゲート電極とを有する電界効果トランジスタTrと、を含む。メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4はp型ポリシリコンからなり、インターポリ絶縁膜5を介して、制御ゲート電極CG内のp型ポリシリコン膜82が、浮遊ゲート電極4上に積層されている。電界効果トランジスタTrの下部電極層3は、n型ポリシリコンからなり、上部電極層GCが含むp型ポリシリコン膜82が、インターポリ絶縁膜5内の開口部を介して、下部電極層3に接続されている。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、不揮発性半導体記憶装置に関する。
不揮発性半導体記憶装置、例えば、フラッシュメモリは、様々な電子機器に搭載されている。
例えば、データの入出力の高速化、動作の信頼性の向上、製造コストの低減などが、フラッシュメモリには求められている。
特開2011−233677号公報
不揮発性半導体記憶装置の製造コストの低減を図る技術を提言する。
実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、電気的なデータの書き込み及び消去が可能で、浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極をそれぞれ有した、m個(mは3以上の整数)のメモリセルトランジスタと、直列接続された前記メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタと、ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上の下部電極層及び前記下部電極層上の上部電極層からなるゲート電極とを有する第1の電界効果トランジスタと、を具備し、前記メモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極はp型ポリシリコンからなり、制御ゲート電極が含んでいるp型ポリシリコン膜が、前記浮遊ゲート電極と前記制御ゲート電極との間の第1のインターポリ絶縁膜を介して、前記浮遊ゲート電極上に積層され、前記第1の電界効果トランジスタの前記下部電極層はn型ポリシリコンからなり、前記上部電極層が含んでいるp型ポリシリコン膜が、前記上部電極層と前記下部電極層との間の第2のインターポリ絶縁膜内の開口部を介して、前記下部電極層に接続されている。
実施形態の不揮発性半導体記憶装置を説明するための模式図。 実施形態の不揮発性半導体記憶装置を説明するための模式図。 実施形態の不揮発性半導体記憶装置を説明するための模式図。 第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構造を示す模式的断面図。 第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構造を示す模式的断面図。 第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構造を示す模式的断面図。 第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第4の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構造を示す模式的断面図。 第4の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第4の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第5の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構造を示す模式的断面図。 第5の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 第6の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の構造を示す模式的断面図。 第6の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法の断面工程図。 実施形態の不揮発性半導体記憶装置の変形例を説明するための図。
以下、図面を参照しながら、実施形態について詳細に説明する。以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については、同一符号を付し、重複する説明は必要に応じて行う。
[実施の形態]
(0)不揮発性半導体記憶装置の全体構成
図1乃至図3を参照して、実施形態で述べる不揮発性半導体記憶装置の構成について、説明する。
図1は、実施形態の不揮発性半導体記憶装置のチップレイアウトの一例を示す図である。
図1に示されるように、メモリセルを含むメモリセルアレイ100A,100Bが、チップ(半導体基板上)に設けられている。
メモリセルアレイ100A,100Bは、不揮発性半導体記憶装置の制御単位の1つとなる複数のセルブロックを含む。データを記憶可能なメモリセルに対して、データの書き込み、データの消去及びデータの読み出しが実行される。
メモリセルへの書き込みや消去、読み出しを制御するために、メモリセルアレイの周りに、周辺回路が設置されている。
周辺回路は、電源キャパシタや外部信号を処理する論理回路及び制御回路209、ワード線の電位を昇圧するロウデコーダ201A,201B、ビット線の電流/電位を検知するセンスアンプ202A,202Bなどを含む。各周辺回路は、N型又はP型の電界効果トランジスタから形成される。
以下で述べる実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、例えば、フラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)である。
図2は、実施形態のフラッシュメモリのメモリセルアレイを示す等価回路図である。図3は、実施形態のフラッシュメモリのメモリセルアレイの構造を模式的に示す断面図である。
図2及び図3には、NAND型のフラッシュメモリが例として示されている。
図2及び図3に示されるように、複数個のメモリセルトランジスタMT0,MT1,MT2,・・・,MTm−1が、隣接するもの同士でソース27又はドレイン27を共有するような形で列方向に直列接続され、選択ゲートトランジスタST0,ST1が直列接続された複数のメモリセルトランジスタMT0,MT1,MT2,・・・,MTm−1の一端及び他端に配置される。
以下では、直接接続されたメモリセルトランジスタ及びその両端に配置される選択ゲートトランジスタから形成される構成のことを、NANDセルユニットとよぶ。また、複数のメモリセルトランジスタの電流経路を直列に接続することを、NAND接続とよぶ。
説明の明確化のため、メモリセルトランジスタMT0,MT1,MT2,MT3,・・・,MTm−1を区別しない場合において、メモリセルトランジスタMTと表記し、選択ゲートトランジスタST0,ST1を区別しない場合において、選択ゲートトランジスタSTと表記する。
図3に示されるように、NAND型フラッシュメモリにおいて、メモリセルトランジスタMTは、半導体基板1上のゲート絶縁膜2を介して電荷蓄積層(例えば、浮遊ゲート電極)4と制御ゲート電極9とが積層されることによって形成されたスタックゲート構造を有している。
複数個のNANDセルユニットNU0,NU1,・・・NUk−1が、マトリクス状に配置することにより、メモリセルアレイが構成される。以下では、各NANDセルユニットNU0,NU1,・・・NUk−1を区別しない場合、NANDセルユニットNUと表記する。
行方向に並ぶ複数個のNANDセルユニットNUによって形成される単位を、NANDセルブロックと呼ぶ。
同一行(ロウ方向)に並ぶ選択ゲートトランジスタST0のゲートは、同一の選択ゲート線SGDに接続されている。
同一行(ロウ方向)に並ぶメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、同一の制御ゲート線WL0,WL1,WL2,・・・,WLm−1に接続される。制御ゲート線WL0,WL1,WL2,・・・,WLm−1は、フラッシュメモリのワード線WL0,WL1,WL2,・・・,WLm−1として機能する。
NANDセルユニットNUのそれぞれは、複数のビット線BL0,BL1,BL2,・・・,BLk−1のうち1本のビット線に接続されている。
NANDセルユニットNU内に、m個のメモリセルトランジスタMTが直列接続されている場合、c
1つのNANDセルブロック内に含まれるNANDセルユニットNUの個数が、k個の場合、1つのNANDセルブロック内に含まれるビット線の本数は、k本となる。
以下では、説明の明確化のため、各ワード線(制御ゲート線)WL0,WL1,WL2,・・・,WLm−1を区別しない場合には、ワード線WLと表記し、ビット線BL0,BL1,BL2,・・・,BLk−1を区別しない場合には、ビット線BLと表記する。
図3に示されるように、NANDセルユニットNUのソース側において列方向に並ぶ2つのNANDセルユニットNUにおいて、ソース側の2つの選択ゲートトランジスタST1のソース拡散層27bは、共通のコンタクトプラグCPbを介して、ソース線SLに接続されている。
NANDセルユニットNUのドレイン側において列方向に並ぶ2つのNANDセルユニットNUにおいて、ドレイン側の2つの選択ゲートトランジスタST0のドレイン拡散層27aは、共通のコンタクトプラグCPa,CV及び中間配線M0を介して、ビット線BLに接続されている。
メモリセルトランジスタMTは、電荷蓄積層としての浮遊ゲート電極4の電荷蓄積状態により、データを不揮発に記憶する。
例えば、トンネル絶縁膜を経由してチャネルから浮遊ゲート電極内に電子を注入した閾値電圧の高い状態を、“0”データ、浮遊ゲート電極内の電子をチャネルに放出させた閾値電圧の低い状態を、“1”データとして、メモリセルトランジスタMTが2値(1ビット)のデータを記憶する。
閾値分布の制御をより細分化することによって、1つのメモリセルトランジスタMTが4値(2ビット)や8値(3ビット)のデータを記憶する多値記憶方式を、用いることができる。
(1) 第1の実施形態
図4乃至図7を参照して、第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、NAND型フラッシュメモリ)及びその製造方法について、説明する。
<構造>
図4を用いて、本実施形態のNAND型フラッシュメモリの構造について説明する。
図4は、本実施形態のNAN型フラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタ、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタの断面構造を示している。図4において、NANDセルユニットの一部が抽出されて、示されている。図4において、各トランジスタの主要な構成部材を示し、コンタクトプラグ及び層間絶縁膜の図示は、説明の明確化のため、省略する。
図4の(a)は、トランジスタのゲート長方向(ビット線方向と称する場合もある)に沿う、本実施形態のNAND型フラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTの断面構造を示している。
図4の(a)において、3つのメモリセルトランジスタMTが直列に形成された構造を示している。
メモリセルアレイ領域20のメモリセルトランジスタMTの形成領域において、例えば、ボロンの不純物濃度が1014cm−3から1019cm−3の間のp型シリコンからなる半導体領域(アクティブ領域)1(AA)上に、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜(トンネル絶縁膜)2が設けられている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜(SiO)、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる。
ゲート絶縁膜2上に、p型の半導体からなる浮遊ゲート電極(電荷蓄積層)4が設けられている。浮遊ゲート電極4は、例えば、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型のポリシリコンからなり、30nmから120nmの範囲の膜厚を有している。
この浮遊ゲート電極4上に、インターポリ絶縁膜(ゲート間絶縁膜)5が設けられている。
インターポリ絶縁膜5は、例えば、トータル厚さが2nmから30nmの間になるように形成された、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜、シリコン酸化膜/AlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfAlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfOx/シリコン酸化膜、又は、シリコン酸化膜のうちいずれか1つからなる。
インターポリ絶縁膜5上に、制御ゲート電極CGが設けられている。
制御ゲート電極CGは、例えば、5nmから100nmの膜厚の範囲で、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型(p型)の第1のポリシリコン膜6、及び、その膜6上に積層された、例えば、5nmから100nmの膜厚の範囲で、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型(p型)の第2のポリシリコン膜82、及び、そのポリシリコン膜82上において、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN(窒化タングステン)膜9、及び、そのWN膜9上に積層された、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW(タングステン)膜10を含む。
WN膜9及びW膜10は、ワード線WLとして用いられる制御ゲート電極CGの裏打ち配線となる。WN膜9は、例えば、バリアメタルとして機能する。
また、第1のポリシリコン膜6とWN膜9の間に、例えば、0.5nmから5nmの範囲の膜厚を有するWSi(タングステンシリサイド)膜を追加形成して、WN膜9と第1のポリシリコン膜6の界面抵抗を下げてもよい。例えば、WSi膜の下面は第1のポリシリコン膜6の上面と接しており、WSi膜の上面はWN膜9と接している。
例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN(窒化シリコン)から形成されるキャップ材11が、制御ゲート電極CG上に積み上げられている。
本実施形態のフラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極CG内の第2のポリシリコン膜82が、n型のポリシリコンでなく、p型のポリシリコンになっている。
制御ゲート電極CGの側面上及び浮遊ゲート電極4の側面は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、SiO、又は、SiN、又は、それらの積層膜を用いた保護膜13に覆われている。
制御ゲート電極CGは、WSi(タングステンシリサイド)、CoSi(コバルトシリサイド)、NiSi(ニッケルシリサイド)、又は、タングステンとポリシリコンとのスタック構造からなる構造でも良い。尚、制御ゲート電極CGがタングステン以外の構造(例えば、シリサイド)の場合には、キャップ材11は制御ゲート電極CG上に設けられていなくても良い。
これらのメモリセルトランジスタMTのゲート電極4のチャネル長方向の両端の半導体基板1内に、トランジスタMTのソース電極又はドレイン電極となるn型拡散層(以下では、ソース/ドレイン拡散層ともよぶ)27が形成されている。これらソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27は、例えば、リン、砒素又はアンチモンの表面濃度が1017cm−3から1021cm−3となるように、深さ10nmから500nmの間で形成されている。なお、n型拡散層27はp型拡散層にすることもできる。
浮遊ゲート電極4、及び、制御ゲート電極CG及びソース/ドレインとしてのn型拡散層27を含むメモリセルトランジスタMTにより、浮遊ゲート型の不揮発性EEPROM(例えば、フラッシュメモリ)のメモリセルが形成されている。メモリセルトランジスタMTのn型拡散層27が、隣接するメモリセルトランジスタMT同士で共有されることによって、メモリセルトランジスタMTのNAND接続が実現されている。
浮遊ゲート電極のゲート長は、例えば、0.5μm以下、0.01μm以上に設定されている。メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。例えば、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG間の間隔は、制御ゲート電極CGの高さ(厚さ)よりも小さく設定するものとする。
NAND接続されたメモリセルトランジスタにおいて、その一端及び他端に選択ゲートトランジスタST0,ST1が、メモリセルブロックの選択を行うために、設けられている。
選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SGは、p型シリコン領域1(AA)上のゲート絶縁膜2上に設けられている。選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SGは、ゲート絶縁膜2上のp型のポリシリコンからなる下部電極層4と、下部電極層4上のインターポリ絶縁膜5と、下部電極層4上及びインターポリ絶縁膜5上の選択ゲート電極層(上部電極層)SGとを含む。
選択ゲートトランジスタSTのゲート絶縁膜2は、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2と実質的に同時に形成され、同じ材料を用いて形成されている。
選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4は、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4と実質的に同時に形成され、実質的に同じ材料を用いて、形成されている。選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4は、浮遊ゲート電極4と同様に、例えば、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型のポリシリコンからなり、30nmから120nmの範囲の膜厚を有している。
選択ゲートトランジスタSTの選択ゲート層(上部電極層ともよぶ)SGは、メモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGと実質的に同じ部材6,82,9,10を含む。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTの選択ゲート層SGは、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第1のポリシリコン膜6、及び、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第2のポリシリコン膜82、WN(窒化タングステン)膜9、及び、W(タングステン)膜10によって構成される。
選択ゲート層SGは、インターポリ絶縁膜5内に形成された開口部を介して、下部電極層4に接触している。
選択ゲートトランジスタのゲート電極4,SGのメモリセル側のシリコン領域1内に、メモリセルトランジスタMTと共有されるソース又はドレイン電極となるn型拡散層27が形成されている。選択ゲートトランジスタのゲート電極4,SGのメモリセルトランジスタ側の反対側のシリコン領域1内に、ソース又はドレイン電極となるn型拡散層27zが形成されている。
選択ゲートトランジスタのゲート電極4,SGのメモリセルトランジスタ側の側面は、制御ゲート電極CGの側面上の膜と同じ保護膜13によって覆われ、選択ゲートトランジスタのゲート電極4、SGのメモリセルトランジスタ側の反対側の側面は、保護膜13に覆われず、保護膜13とは異なる(連続しない)絶縁膜(例えば、側壁絶縁膜)に覆われている。
選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SGとメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGとの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。
図4の(b)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のフラッシュメモリが含む周辺トランジスタの断面構造を示している。
図4の(b)において、例えば、Nチャネル型のMOS構造の電界効果トランジスタ(以下では、MOSトランジスタと表記する)を例とした周辺トランジスタが示されている。なお、Pチャネル型のMOSトランジスタは、拡散層の導電型が異なるだけでNチャネル型のMOSトランジスタと同じ構造を有している。Nチャネル型のMOSトランジスタはp型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、Pチャネル型のMOSトランジスタは、n型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられる場合において、Pチャネル型のMOSトランジスタをn型半導体基板上に配置することもできる。
周辺トランジスタTrは、メモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTと同じ半導体基板上に設けられている。
周辺トランジスタTrは、メモリセルトランジスタMTと実質的に同時に形成され、実質的に同じ材料を含む。
ここで、周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタの形成領域(周辺領域とよぶ)21において、p型のシリコン領域(半導体領域)1内に、例えば、ボロン等のp型不純物がドープされており、シリコン領域1の表面から約1μmまでの深さにおけるp型不純物濃度は、1016cm−3以上、5×1018cm−3以下である。また、p型シリコン領域1内に、p型ウェルまたはn型ウェルを、形成することができる。
このp型半導体領域1上において、ゲート絶縁膜2を介在して、周辺トランジスタTrのゲート電極3,CGが設けられている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜(SiO)、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜を用いて形成される。
周辺トランジスタTrのゲート絶縁膜2の膜厚(及び材料)を、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2の膜厚(及び材料)と揃えることによって、メモリセルトランジスタMTと周辺トランジスタTrのゲート絶縁膜2を同時に形成でき、フラッシュメモリの製造工程数を減らすことができる。
周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCは、ゲート絶縁膜2上のn型の半導体層からなる下部電極層3と、下部電極層3上に設けられたインターポリ絶縁膜5と、インターポリ絶縁膜5上に設けられたゲートコンタクト層GCを有している。
n型の半導体層の下部電極層3は、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、例えば、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でリン、ヒ素又はアンチモンが添加されたn型(n型)のポリシリコンからなる。
ゲートコンタクト層GCは、例えば、インターポリ絶縁膜5上に設けられ、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加された第1のp型のポリシリコン膜6と、下部電極層3上及びポリシリコン膜6上に設けられた第2のポリシリコン膜82と、ポリシリコン膜82上に設けられたWN膜9と、WN膜9上に積層されたW膜10により形成される。WN膜9は、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有し、W膜10は、10nmから100nmの範囲の膜厚を有する。
本実施形態において、MOSトランジスタTrは、n型のポリシリコンからなる下部電極層3上及びp型の第1のポリシリコン膜6上に、n型ではなく、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加された第2のp型(p型)のポリシリコン膜82が、設けられている。
以下では、周辺トランジスタにおいて、ゲート絶縁膜2上の下部電極層(n型ポリシリコン層)3上に積層された、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGと実質的に同じ部材を含む、又は、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGを形成するための複数の部材のうち少なくとも1つを含む構造のことを、ゲートコンタクト層(GC電極)とよぶ。
MOSトランジスタの形成領域21であるp型半導体領域1の表面領域内に、MOSトランジスタのソース及びドレインのLDD領域として機能するn型拡散層16が設けられている。このn型拡散層16は、拡散層16の表面の不純物濃度が1017cm−3〜1020cm−3となるように、例えば、リン、砒素、又はアンチモンの少なくとも1つを含み、その接合深さは、例えば、10nm〜300nmになっている。このn型拡散層16は、MOSトランジスタのゲート電極3,GCの側面上の側壁絶縁膜(図示せず)に対して自己整合的に形成される。
例えば、MOSトランジスタのゲートコンタクト層GCの上部上に、例えば、2nmから100nmの膜厚の範囲のSiN(窒化シリコン)で構成されるキャップ材11が、設けられている。
周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCの側面上に、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiN又はそれらの積層膜からなる側壁絶縁膜(図示せず)が形成されている。
このように、本実施形態において、MOSトランジスタのゲートコンタクト層GCは、第1のp型のポリシリコン膜6、第2のp型のポリシリコン膜82、WN膜9及びW膜10を含む。
各トランジスタのゲート電極CG,SG,GC上のキャップ材11上に、例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiO又はSiN(窒化シリコン)から形成されるマスク材12が設けられている。
例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiO又はSiN(窒化シリコン)から形成される第1の間隙形成絶縁膜(第1の層間絶縁膜)14が、形成されている。また、間隙形成絶縁膜14上に、絶縁膜(第2の間隙形成絶縁膜/層間絶縁膜)15が、形成されている。
間隙形成絶縁膜14により、互いに隣り合うメモリセルトランジスタMT間、及び、メモリセルトランジスタMTと選択ゲートトランジスタSTとの間に、エアギャップ(間隙、空洞)AGが設けられている。
尚、本実施形態において、周辺トランジスタとして、N型のMOSトランジスタのみが図示されているが、Pチャネル型の電界効果トランジスタ(以下、P型MOSトランジスタ)も、周辺トランジスタとして、メモリセルトランジスタ及びMOSトランジスタと同じ半導体基板上に設けられている。
周辺トランジスタとしてのP型MOSトランジスタは、上述のMOSトランジスタと実質的に同じ構造を有している。周辺トランジスタとしてのP型MOSトランジスタは、ソース/ドレインとしての拡散層16の導電型がN型MOSトランジスタと異なり、ゲート電極の構造がN型MOSトランジスタと実質的に同じ構造を有している。N型MOSトランジスタは、p型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、P型MOSトランジスタはn型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられる場合、P型MOSトランジスタをn型半導体基板上に配置することもできる。
ここで、周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCの構成部材は、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGの構成部材と実質的に同時に形成される。
但し、周辺トランジスタTrのインターポリ絶縁膜5内に開口部が形成され、その開口部を貫通してゲートコンタクト層GCと下部電極層3とが接続されている。
つまり、周辺トランジスタTrにおいて、インターポリ絶縁膜5の一部がエッチングにより除去され、下部電極層3とゲートコンタクト層GCとが接触している。
選択ゲートトランジスタSTにおいても、周辺トランジスタTrと同様に、インターポリ絶縁膜5内の開口部を介して、下部電極層4と選択ゲート層SGとが接触している。
これによって、周辺トランジスタTrと選択ゲートトランジスタSTは、MOSトランジスタの動作が実現されている。
以下では、周辺トランジスタTr及び選択ゲートトランジスタSTにおいて、インターポリ絶縁膜5内に形成された開口部のこと、及び、その開口部を介して互いに接触する部分のことを、EI部ともよぶ。
メモリセルトランジスタのデータリテンションの改善のために、p型のポリシリコン層が浮遊ゲート電極に用いられる場合がある。これにともなって、メモリセルトランジスタにおいて、制御ゲート電極には、p型のポリシリコンが用いられている。
周辺トランジスタにおいて、EI部を介して接続される下部電極層とゲートコンタクト層との間で良好なコンタクトを形成するために、n型のポリシリコンからなる下部電極とゲートコンタクト層内に設けたn型のポリシリコン膜とが用いられる場合がある。
メモリセルトランジスタと周辺トランジスタとで、異なる導電型のポリシリコンを用いてゲートが形成される場合、メモリセルトランジスタのp型のゲート電極と周辺トランジスタのn型のゲート電極とを作り分ける製造工程が採用される。
例えば、周辺トランジスタの形成工程において、メモリセルトランジスタの形成工程とは別途に、2回のイオン注入が実行される。
第1の実施形態のフラッシュメモリにおいて、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGと周辺トランジスタTrのゲート電極のゲートコンタクト層GCは、実質的に共通の製造工程を用いて形成され、実質的に同じ材料を含む。
本実施形態において、周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCにおいて、ゲートコンタクト層GCは、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGに用いられるp型シリコン膜82と実質的に同時に形成される同じ材料のp型ポリシリコン膜82を含む。
このように、周辺トランジスタのゲート電極のゲートコンタクト層が、メモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGと同様にp型ゲート化される(p型半導体を用いて形成される)ことによって、本実施形態のフラッシュメモリにおいて、フラッシュメモリの製造工程の共通化によって、フラッシュメモリの製造コストの増大が抑制される。
本実施形態において、MOSトランジスタのゲート電極3,GCにおいて、ゲート電極3、GC内のEI部において、下部電極層3のn型のポリシリコン膜3とゲートコンタクト層GCのp型の第2のポリシリコン膜82とが接触している。n型のポリシリコン膜3及びp型のポリシリコン膜82のそれぞれは、1018cm−3以上の不純物が添加されている。
そのため、MOSトランジスタのゲート電極3、GC内のp型の第2のポリシリコン膜82とn型のポリシリコン膜3との間に形成されるpn接合において、周辺トランジスタの駆動時(ゲート電圧の印加時)、そのpn接合が順バイアス印加状態となる。すなわち、第2のポリシリコン膜82とゲート電極3との間に空乏層ができないため、ゲート絶縁膜2に接するゲート電極3に印加される電圧が大きくなる。順バイアス状態によるp型及びn型のポリシリコン膜82,3のpn接合のトンネル効果(順バイアス電流の発生)の結果として、下部電極層3及びゲートコンタクト層GC間のEI抵抗を低減することができる。
また、本実施形態のフラッシュメモリにおいて、周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCを形成する第1のポリシリコン膜6及び第2のポリシリコン膜82の両方がp型の導電型を有する。そのため、周辺トランジスタのゲート電極内においてn型のポリシリコン膜がp型のポリシリコン膜上に設けられている場合と異なり、周辺トランジスタのゲートコンタクト層GCを形成する2つのポリシリコン6,82間で空乏化が生じることなく、p型のゲート構造を形成することができる
したがって、第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、製造コストを低減できる。また、第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置は、メモリの電気的特性を改善できる。
<製造方法>
図5乃至図7を参照して、第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(NAND型フラッシュメモリ)の製造方法について説明する。ここでは、図3及び図4を適宜用いて、本実施形態のフラッシュメモリの製造方法について、説明する。
図5の(a)に示されるように、半導体基板のメモリセルアレイ領域20及び周辺領域21となるシリコン領域1上に、例えば、熱酸化法などを用いて、ゲート絶縁膜2が形成される。ゲート絶縁膜2上に、例えば、CVD法によって、ノンドープのポリシリコン層が、堆積される。
なお、図5の(a)に示す工程の前に、イオン注入等を用いて、n型ウェル及びp型ウェルを半導体基板内に形成する工程を、実行できる。
ポリシリコン層上に、レジスト膜90が形成される。レジスト膜90は、リソグラフィ及エッチングによってパターニングされ、メモリセルアレイ領域20内のレジスト膜は、除去される。これによって、メモリセルアレイ領域20内のポリシリコン層4の上面は露出され、周辺領域21内のポリシリコン層3Zの上面は、レジスト膜90によって覆われている。
パターニングされたレジスト膜90をマスクに用いて、メモリセルアレイ領域20において、メモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極及び選択ゲートトランジスタの下部電極層となるポリシリコン層4内に、イオン注入等を用いて、例えば、ボロンなどのp型不純物イオンが、1014cm−2から1016cm−2の範囲の濃度で注入される。
これによって、浮遊ゲート電極を形成するためのポリシリコン層4が、p型化される。
メモリセルアレイ領域20内のポリシリコン層4内に、p型の不純物が添加された後、周辺領域21内のレジスト膜90は、除去される。
図5の(b)に示されるように、上述と同様の方法によって、パターニングされたレジスト膜91が、ポリシリコン層4上に、形成される。レジスト膜91は、メモリセルアレイ領域20内のポリシリコン層4の上面を覆い、周辺領域21内のポリシリコン層3を露出させるように、パターニングされている。
周辺領域21において、周辺トランジスタのMOSトランジスタとしての下部電極層となるポリシリコン層3内に、イオン注入などを用いて、例えば、P又はAsなどのn型不純物イオンが、1014cm−2から1016cm−2の範囲の濃度で注入される。これによって、MOSトランジスタのゲート電極の下部電極層を形成するためのポリシリコン層3が、n型化される。
メモリセルアレイ領域20内及び周辺領域21内に同時に堆積されたノンドープのシリコン層に対するイオン注入によって、n型及びp型のシリコン層が作り分けられる場合、メモリセルアレイ領域20内のp型シリコン層4の膜厚と周辺領域21内のn型シリコン層3の膜厚は、実質的に同じである。
図5の(c)に示されるように、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内において、n型又はp型のポリシリコン層3,4上に、例えば、CVD法、酸化処理、窒化処理などを用いて、インターポリ絶縁膜(ゲート間絶縁膜)5が形成される。メモリセルトランジスタの制御ゲート電極の一部となる第1のポリシリコン膜6が、例えば、CVD法によってインターポリ絶縁膜5上に成膜される。
メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内において、第1のポリシリコン膜6上に、レジスト膜92が形成される。そして、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタのEI部に対応する位置において、レジスト膜92内に開口部OPが形成される。
図5の(d)に示されるように、開口部を有するレジスト膜をマスクとしたRIE法によるエッチングを用いて、第1のポリシリコン膜6A及びインターポリ絶縁膜5内にEI部が形成される。EI部が形成された後、第1のポリシリコン膜6A上のレジスト膜は、除去される。
図6の(a)に示されるように、EI部の形成後に、メモリセルトランジスタの制御ゲート電極の一部となる第2のポリシリコン膜82Zが、5nmから200nmの膜厚を有するように、形成される。
メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21において、EI部を経由して、第2のポリシリコン膜82Zが、下層のn型又はp型のシリコン層3,4に接触する。
尚、第2のポリシリコン膜82Zの膜厚は、第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5内に形成されたEI部が、第2ポリシリコン膜82Zによって埋め戻される膜厚に設定されることが好ましい。
図6の(b)に示されるように、第2のポリシリコン膜82Yの上面がエッチバックされることによって、各トランジスタのゲート電極を形成するための積層膜の高さが低減される。この際、インターポリ絶縁膜5の上面上に残存した第1のポリシリコン膜6の膜厚と第2のポリシリコン膜82Yの膜厚との和(残膜の膜厚)は、5nmから100nmの間に設定される。
図6の(c)に示されるように、ボロン、BF、又は、インジウムなどのp型不純物イオンが、1013cm−2から1017cm−2の範囲の濃度で、ポリシリコン膜6,82内に注入され、ポリシリコン膜6,82がp型化される。
この際、本実施形態において、メモリセルアレイ領域20と周辺領域21とにおいて、インターポリ絶縁膜5上方のポリシリコン膜の導電型を作り分けないため、例えば、ポリシリコン膜6,82上にレジストを塗布せずに、全面イオン注入を行うことによって、p型の半導体領域が形成される。
尚、例えば、ポリシリコン膜をp型化する方法として、ポリシリコン膜の堆積時、Bガスを添加しつつポリシリコンを堆積することにより、p型のポリシリコン膜を形成し、p型の半導体領域をメモリセルアレイ領域20及び周辺領域21の全面に形成しても良い。このように、ポリシリコンの堆積時にドーピングガスにより不純物注入を行うことによって、イオン注入工程を削減できる。
このように、本実施形態において、メモリセルアレイ領域20と周辺領域21とにおいて、インターポリ絶縁膜6(浮遊ゲート電極及び下部電極)上のポリシリコン膜の導電型を異ならせずに、同じ導電型のポリシリコン膜を2つの領域20,21の全面に形成する製造工程を実行する。これによって、本実施形態は、メモリセルアレイ領域20と周辺領域21とでp型及びn型のポリシリコンを作り分ける場合に比較して、リソグラフィ工程を1回減らすことができる。それゆえ、フラッシュメモリの製造工程の削減によって、フラッシュメモリの製造コストを低減できる。また、導電型の異なるポリシリコン膜の作り分けのためのリソグラフィ工程の削減によって、リソグラフィ工程で生じるポリシリコンの有機物汚染の影響を低減することができる。
図7の(a)に示されるように、p型の第2のポリシリコン膜82が形成された後、例えば、ワード線として機能するメモリセルトランジスタの制御ゲート電極の裏打ち膜を形成するために、WN(窒化タングステン)膜9及びW(タングステン)膜10が、p型のポリシリコン膜82上に、堆積される。
W膜10上に、キャップ材11及びマスク材12となるSiN膜が、堆積される。
そして、メモリセルアレイ領域20において、リソグラフィにより、キャップ材上に形成されたレジスト膜(図示せず)においてメモリセルトランジスタ間となる領域が開口され、マスク材12、キャップ材11、W膜10、WN膜9、第2のp型のポリシリコン膜82、第1のp型のポリシリコン膜6、インターポリ絶縁膜5、浮遊ゲート電極4が、例えばRIE法によってエッチングされる。
これによって、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG及びフラッシュメモリのワード線が、形成される。また、メモリセルトランジスタMT毎に独立した浮遊ゲート電極4が形成される。
例えば、メモリセルトランジスタMTのゲート加工時、メモリセルアレイ領域20の選択ゲートトランジスタ形成領域内及び周辺領域21内において、レジスト膜によってゲート電極の形成部材が覆われ、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタのゲート電極の加工は、実行されない。
形成されたメモリセルトランジスタのゲート電極4,CGをマスクとして、メモリセルトランジスタMTのソース/ドレインの形成領域内に、例えば、イオン注入等を用いて、P又はAsのようなn型不純物イオンが1013cm−2から1015cm−2の範囲で、注入される。これによって、メモリセルトランジスタ4,CGのソース/ドレイン電極となるn型拡散層が、メモリセルトランジスタのゲート電極に対して自己整合的に、p型シリコン領域1内に形成される。
メモリセルトランジスタMTのゲート電極4,CGの側面を覆うように、保護膜13が、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21の全面に堆積される。
次いで、例えば、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内において、d−TEOSのようなカバレッジの悪い絶縁膜(間隙形成膜)14及び絶縁膜(間隙形成膜/層間絶縁膜)15が堆積される。これによって、ワード線間(メモリセルトランジスタのゲート電極間)に、エアギャップAGが形成される。
その後、メモリセルアレイ領域20内の選択ゲートトランジスタ形成領域のメモリセル側と反対側の領域内において、及び、周辺領域21内において、リソグラフィ及びエッチングによって、ゲート電極を形成するための積層体が加工され、選択ゲートトランジスタのゲート電極4,SG及び周辺トランジスタのゲート電極3,GCが形成される。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとにおいて、第2のポリシリコン膜82及び第1のポリシリコン膜6が、同じ不純物がドーピングされたポリシリコン膜で形成されている。そのため、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとの間で、ドーピング(異なる導電型)に起因したシリコン膜間のエッチングレート差がほとんど生じることなく、ゲート電極の加工においてより均一なエッチングを行うことができる。
選択ゲートトランジスタSTのメモリセルトランジスタ側と反対側のソース/ドレイン電極、及び、周辺トランジスタのソース/ドレイン電極が、例えば、イオン注入等用いて、P又はAsのn型不純物イオンが1013cm−2から1016cm−2の範囲で注入されることによって、実質的に同時にp型の半導体領域1内に形成される。
尚、周辺トランジスタのうち、P型MOSトランジスタのソース/ドレイン電極としてのp型拡散層は、N型MOSトランジスタのソース/ドレイン電極と異なる工程で形成される。P型MOSトランジスタのソース/ドレイン電極は、n型不純物イオンの注入工程と異なる工程で、N型MOSトランジスタと同時に形成されたゲート電極をマスクとして、イオン注入等用いてp型不純物イオンが注入されることによって、n型ウェル内に形成される。
選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタのゲート電極の露出面上に、側壁絶縁膜が形成される。
この後、周知の技術によって、半導体領域1上に、層間絶縁膜が形成される。そして、層間絶縁膜内及び層間絶縁膜上に、コンタクトプラグ及び各配線が、順次形成される。
以上の工程によって、本実施形態のNAND型フラッシュメモリが形成される。
図5乃至図7を用いて説明した製造工程によって形成された第1の実施形態のフラッシュメモリは、浮遊ゲート電極(p型のシリコン層)と同時に堆積されたシリコン層からなる周辺トランジスタ(MOSトランジスタ)の下部電極層3がn型(n型)のシリコン層であることを除いて、メモリセルアレイ領域20内におけるメモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極CG、及び、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極が含む下部電極層3及び選択ゲート層SG、周辺領域21の周辺トランジスタTrのゲート電極が含むゲートコンタクト層GCが、p型のポリシリコン膜を含むp型ゲート構造である。
また、上述の製造工程によって形成された本実施形態のフラッシュメモリは、制御ゲート電極(ワード線)CG、選択ゲート層SG及びゲートコンタクト層GC内に、WN膜9及びW膜10(W/WN構造)を有している。
本実施形態のフラッシュメモリにおいて、MOSトランジスタのゲート電極3,GCのEI部で、下部電極層3のn型のポリシリコン膜3とゲートコンタクト層GCのp型のポリシリコン膜82とが接触している。n型のポリシリコン膜3及びp型のポリシリコン膜82のそれぞれは、1018cm−3以上のn型又はp型の不純物が添加されている。
そのため、MOSトランジスタのゲート電極3,GC内のp型の第2のポリシリコン膜82とn型のポリシリコン膜3との間に形成されるpn接合において、周辺トランジスタの駆動時(ゲート電圧の印加時)、そのpn接合が順バイアス印加状態となる。順バイアス状態のp型及びn型のポリシリコン膜82,3のpn接合のトンネル効果(順バイアス電流の発生)の結果として、下部電極層3及びゲートコンタクト層GC間のEI抵抗の影響を低減することができる。
また、メモリセルトランジスタMTにおいて、インターポリ絶縁膜5を挟む浮遊ゲート電極4及び第1のポリシリコン膜6がp型のポリシリコン膜である。その結果、インターポリ絶縁膜5の上面または下面のいずれかに空乏層が形成される。その結果、インターポリ絶縁膜5を介して流れるリーク電流を減らすことができる。また、本実施形態のフラッシュメモリにおいて、周辺トランジスタのゲートコンタクト層GCを形成する第1のポリシリコン膜6及び第2のポリシリコン膜82の両方がp型の導電型を有するように、形成されている。そのため、周辺トランジスタのゲート電極内においてn型のポリシリコン膜がp型のポリシリコン膜上に設けられている場合と異なり、周辺トランジスタのゲートコンタクト層GCを形成する2つのポリシリコン6,82間で空乏化が生じることなく、p型のゲート構造を形成することができる。
また、選択ゲートトランジスタのゲート電極SGは、p型の半導体からなる浮遊ゲート電極4、p型の第1のポリシリコン膜6及び第2のポリシリコン膜82で構成されている。そのため、選択ゲートトランジスタのゲート電極SGは空乏層ができない。それゆえ、ゲート絶縁膜2に接する浮遊ゲート電極4に印加される電圧を大きくすることができる。
また、ここで、選択ゲートトランジスタのゲート電極SGとメモリセルトランジスタMTのゲート電極の間は比較的短い。そのため、周辺トランジスタTrと異なり、選択ゲートトランジスタのゲート電極SGにp型の半導体からなる浮遊ゲート電極(下部電極層)4を用いることにより、ゲート電極の製造を容易にしている。一方、周辺トランジスタTrのゲート電極はn型の半導体を含むゲート電極3を用いることにより、従来よく使われているサーフェスチャネル型のN型及びベリードチャネル型のP型のMOSトランジスタを形成している。その結果として、トランジスタ特性の再調整が不要である。したがって、ゲート電極SGの製造が容易で、従来と同じ特性の周辺トランジスタTrを形成することができる。
以上のように、第1の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の製造コストを低減できる。また、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の特性を改善できる。
(2) 第2の実施形態
図8乃至図11を参照して、第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、NAND型フラッシュメモリ)について、説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態と実質的に同じ構成及び機能については、必要に応じて行う。
<構造>
図8を用いて、本実施形態のフラッシュメモリの構造について説明する。
図8の(a)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のNAND型フラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタ及び選択ゲートトランジスタの断面構造を示している。
図8の(a)において、3つのメモリセルトランジスタが直列に接続された構造が示されている。
例えば、メモリセルトランジスタMTにおいて、ボロンの不純物濃度が1014cm−3から1019cm−3の間のp型シリコン領域1(AA)上のゲート絶縁膜2上に、p型の半導体からなる浮遊ゲート電極4が形成されている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有し、シリコン酸化膜(SiO)、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜を用いて、形成される。
浮遊ゲート電極は、30nmから120nmの範囲の膜厚のポリシリコンからなり、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンがポリシリコン内に添加されている。
例えば、浮遊ゲート電極4上に、例えば、インターポリ絶縁膜5が、設けられている。インターポリ絶縁膜5は、例えば、トータル厚さが2nmから30nmの範囲になるように形成された、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜、シリコン酸化膜/AlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfAlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfOx/シリコン酸化膜、又は、シリコン酸化膜からなる。
インターポリ絶縁膜5上に、制御ゲート電極CGが設けられている。
制御ゲート電極CGは、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、且つ、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型のポリシリコン膜6と、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、WN膜9上に積層された10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10とを、含む。
また、制御電極としてWN膜9に対してW膜10と逆側に、例えば、0.5nmから5nmの範囲の膜厚を有するWSi膜を追加形成して、WN膜9とポリシリコン膜6との界面抵抗を下げてもよい。例えば、WSi膜の下面はポリシリコン膜6の上面と接しており、WSi膜の上面はWN膜9と接している。
例えば、厚さ1nmから100nmの範囲のSiNで形成されるキャップ材11が、制御ゲート電極CG上に、積み上げられている。
本実施形態において、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGが、第2のp型のポリシリコン膜を含まずに、インターポリ絶縁膜と裏打ち膜(W/WN膜)との間において(第1の)ポリシリコン膜の1層構造になっている点が、第1の実施形態と異なっている。
メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGの側面及び浮遊ゲート電極4の側面は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚のSiO又はSiN又はそれらの積層膜から形成された保護膜13に覆われている。
WSi、CoSi、NiSi、又は、タングステンとポリシリコンとのスタック構造が、制御ゲート電極に用いられてもよい。タングステン以外の材料が制御ゲート電極CGに用いられた場合、キャップ材としてのSiN膜は設けられていなくても良い。
メモリセルトランジスタのゲート電極4の両側の半導体領域1内に、ソース又はドレイン電極となるn型拡散層が形成されている。
これらソース/ドレインとしてのn型拡散層は、例えばリンや砒素、アンチモンを表面濃度が1017cm−3から1021cm−3となるように、深さ10nmから500nmの間で形成されている。
メモリセルトランジスタMTのゲート電極4,CGの側面を覆うように、保護膜13が設けられている。
浮遊ゲート電極4、制御ゲート電極CG及びソース/ドレイン拡散層27によって、浮遊ゲート型の不揮発性EEPROM(例えば、フラッシュメモリ)のメモリセルが形成されている。
さらに、ソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27が、隣接するメモリセルトランジスタ同士で共有されることによって、メモリセルトランジスタのNAND接続が実現されている。
浮遊ゲート電極4のゲート長は、例えば、0.5μm以下、0.01μm以上に設定される。ゲート長方向における隣接するメモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定される。また、ゲート長方向に隣接するメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG間の間隔は、制御ゲート電極の高さよりも小さく設定される。
第1の実施形態と同様に、NAND接続されたメモリセルトランジスタにおいて、メモリセルブロックの選択を行うために、NAND接続されたメモリセルトランジスタの両端に、選択ゲートトランジスタSTが設けられている。選択ゲートトランジスタSTは、メモリセルトランジスタMTと実質的に同じ部材を用いて形成されている。
選択ゲートトランジスタのゲート電極SGとメモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGとの間隔は、例えば、5nm以上40nm以下に設定されている。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG内において、ワード線側(メモリセルトランジスタ側)の一部以外でインターポリ絶縁膜5がなくなっており、インターポリ絶縁膜5が除去された側(コンタクトプラグ側)のゲート電極4,SGの部分において、第1のp型のポリシリコン膜6と浮遊ゲート電極4と実質的に同じ材料の下部電極層4とが直接接触していることが、第1の実施形態と異なっている。
図8の(b)において、周辺トランジスタのチャネル長方向の断面構造が示されている。図8の(b)に示される周辺トランジスタは、MOSトランジスタである。
周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタは、周辺領域21のp型シリコン領域1内に設けられている。p型シリコン領域1は、例えば、ボロン等のp型不純物がドープされており、その表面から1μmまでの深さにおけるp型不純物濃度は、1016cm−3以上且つ5×1018cm−3以下に設定されている。また、p型シリコン領域1内に、p型ウェル、または、n型ウェルを形成することができる。
p型シリコン領域1上に、ゲート絶縁膜2を介して、周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCが、設けられている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる。周辺トランジスタのゲート絶縁膜2の膜厚を、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2の膜厚と同じ厚さにすることで、メモリセルトランジスタMTと周辺トランジスタTrとでゲート絶縁膜2を同時に形成でき、フラッシュメモリの製造工程の数を減らすことができる。
MOSトランジスタTrのゲート電極3,GCは、ゲート絶縁膜2上に形成されたn型の導電型の半導体からなる下部電極層3を有している。下部電極層3は、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度で、リン、ヒ素又はアンチモンが添加されたn型(n型)のポリシリコンからなる。
本実施形態において、MOSトランジスタのn型の下部電極層3上に、ゲートコンタクト層GCが設けられている。
本実施形態のフラッシュメモリが含むMOSトランジスタTrにおいて、ゲートコンタクト層GCが、例えば、n型のポリシリコンからなる下部電極層3上に設けられ、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型(p型)のポリシリコン膜6と、例えば、ポリシリコン膜6上に設けられた2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、そのWN膜9上に積層された10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10で構成されている。MOSトランジスタTrにおいて、下部電極層3とゲートコンタクト層GCとの間に、インターポリ絶縁膜が介在していない。言い換えれば、下部電極層3の全上面とゲートコンタクト層CGの下面とが接しているといえる。
例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN(窒化シリコン)で構成されるキャップ材11が、ゲートコンタクト層GC上に積み上げられている。周辺トランジスタのゲート電極3,GCの側面上に、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiO又はSiN又はそれらの積層膜からなる側壁絶縁膜(図示せず)が、形成されている。
p型半導体領域1の表面領域内には、MOSトランジスタのソース/ドレイン電極のLDD領域として機能するn型不純物層16が設けられている。このn型不純物層16は、例えば、リン、砒素、又はアンチモンを、表面濃度が1017cm−3〜1020cm−3程度となるように含み、その接合深さは、例えば、10nm〜300nmである。このn型不純物層16は、周辺トランジスタTrのゲート電極3,GC上の側壁絶縁膜(図示せず)に対して自己整合的に形成される。
なお、周辺トランジスタとしてのP型MOSトランジスタも、ソース/ドレインとしての拡散層の導電型が異なるだけで、N型MOSトランジスタと実質的に同じゲート電極の構造を有して、半導体基板上に設けられている。例えば、N型MOSトランジスタはp型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、P型MOSトランジスタはn型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられる場合、P型MOSトランジスタを、n型半導体基板上に配置することもできる。
メモリセルトランジスタMT、選択ゲートトランジスタST、周辺トランジスタTrのゲート電極CG,SG,GCの上部には、例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN膜から構成されるキャップ材11が積み上げられている。
さらに、キャップ材11上に、例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiO又はSiNで構成されるマスク材12が設けられている。
例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiO又はSiNで構成される間隙形成絶縁膜14及び層間絶縁膜15が、キャップ材/マスク材11,12上に形成されている。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG内の大部分、及び、周辺トランジスタTrのゲート電極3,GC内の全体において、インターポリ絶縁膜が除去されている。これによって、選択ゲートトランジスタの下部電極層4と選択ゲート層SGとの接触抵抗、及び、周辺トランジスタの下部電極層とゲートコンタクト層GCとの接触抵抗を、低減できる。
<製造方法>
図9乃至図11を用いて、第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、フラッシュメモリ)の製造方法について、説明する。
図9の(a)及び(b)に示されるように、図5の(a)及び(b)で示された工程と実質的に同様の工程によって、ゲート絶縁膜2上に、n型及びp型のポリシリコン層3,4及びインターポリ絶縁膜5が形成される。
なお、図9の(a)に示す工程の前に、イオン注入等を用いて、半導体基板内に、n型ウェル及びp型ウェルを形成する工程を実行できる。
図9の(c)に示されるように、インターポリ絶縁膜5上に、レジスト膜93が形成される。選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21を覆うレジスト膜93が、選択的に除去され、選択ゲートトランジスタの形成領域及び周辺領域21において、レジスト膜93が開口される。メモリセルアレイ領域20内におけるメモリセルトランジスタ形成領域において、レジスト膜93がインターポリ絶縁膜5上に残存する。
例えば、パターニングされたレジスト膜93をマスクとして、RIE法などのエッチングが実行される。
これによって、図10の(a)に示されるように、開口部から露出したインターポリ絶縁膜5が、除去される。例えば、ウェットエッチング処理によって、選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21内のインターポリ絶縁膜5が、除去されてもよい。
インターポリ絶縁膜5が除去された後、レジスト膜を除去される。
図10の(b)に示されるように、選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21のインターポリ絶縁膜5が除去された後、制御ゲート電極が含む第1のポリシリコン膜6が、5nmから200nmの範囲の膜厚を有するように、残存しているインターポリ絶縁膜5上及びシリコン層3,4上に、堆積される。
ボロン、BF又はインジウムなどのシリコンに対してp型のドーパントとなる不純物イオンが、1013cm−2から1017cm−2の範囲でポリシリコン膜6内に注入され、トランジスタのゲート電極の構成部材となるp型のポリシリコン膜6が、形成される。
この際、p型及びn型のポリシリコン膜の作り分けのためのレジスト膜をポリシリコン膜6上に塗布することなしに、ポリシリコン膜6の全面に対するイオン注入を実行することによって、p型のポリシリコン膜6をメモリセルアレイ領域20内及び周辺領域21内に形成できる。
尚、p型の不純物が添加されたポリシリコン膜6を形成する方法として、ポリシリコン膜6の堆積中にBガスなどを添加したドーピングにより、p型のポリシリコン膜6を、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21の全面に形成してもよい。
図10の(c)に示されるように、制御ゲート電極が含むポリシリコン膜6が成膜された後、第2のポリシリコン膜を形成せずに、配線(ワード線/セレクトゲート線)の裏打ち膜となるWN膜9及びW膜10が、ポリシリコン膜6上に順次堆積される。
本実施形態において、メモリセルトランジスタの制御ゲート電極及び周辺トランジスタのゲートコンタクト層が含むポリシリコン膜の形成工程を減らすことができ、リソグラフィ工程を減らすことができる。その結果として、リソグラフィ工程によって生じるポリシリコンの有機物汚染の影響を低減することができる。このように、本実施形態のフラッシュメモリの製造方法は、製造工程を削減できるため、製造コストを削減することができる。
図11の(a)及び(b)に示されるように、図7の(b)及び(c)に示された工程と実質的に同じ工程によって、例えば、SiN膜などのキャップ材11及びマスク材12が、W膜10上に堆積される。
リソグラフィにより、マスク材12上のレジスト膜(図示せず)内においてメモリセルトランジスタ間に対応する位置に開口が、形成される。
開口部を有するレジスト膜に基づいて、マスク材12、キャップ材11、W膜10、WN膜9、p型のポリシリコン膜6、インターポリ絶縁膜5、及び、浮遊ゲート電極(p型シリコン層)4が、例えば、RIE法によって、順次エッチングされる。
これによって、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極(ワード線)CG、及び、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4が形成される。
次いで、例えば、イオン注入等を用いて、P又はAsなどのn型ドーパントとなる不純物イオンが、1013cm−2から1015cm−2の範囲で、p型シリコン領域1(AA)内に注入され、メモリセルトランジスタMTのソース/ドレイン拡散層27が、p型シリコン領域1(AA)内に形成される。
保護膜13が、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG及び浮遊ゲート電極4を覆うように、形成される。
次いで、d−TEOSなどカバレッジの悪い絶縁膜14,15が堆積されることによって、制御ゲート電極CG間に、エアギャップAGが形成される。
その後、選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域及び周辺領域21において、リソグラフィ及びエッチングによって、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG及び周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCが、形成される。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとにおいて、第2のポリシリコン膜82及びポリシリコン膜6が、同じ不純物がドーピングされたポリシリコン膜で形成されている。そのため、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとの間で、ドーピング(異なる導電型)に起因したシリコン膜間のエッチングレート差がほとんど生じることなく、ゲート電極の加工においてより均一なエッチングを行うことができる。
選択ゲートトランジスタSTのメモリセルトランジスタ側と反対側のソース/ドレイン電極及び周辺トランジスタTrのソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27z,16が、例えば、イオン注入等を用いて、P又はAsのn型不純物イオンが1013cm−2から1016cm−2の範囲で注入されることによって、実質的に同時にp型の半導体領域1内に形成される。また、P型MOSトランジスタTrのソース/ドレインとしてのp型拡散層は、n型拡散層の形成工程と異なる工程で、N型MOSトランジスタと実質的に同時に形成されたゲート電極をマスクをとして、p型不純物イオンがn型ウェル内にイオン注入されることによって形成される。
選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタTrのゲート電極の露出面上に、側壁絶縁膜(図示せず)が形成される。
この後、層間絶縁膜、コンタクトプラグ及び配線が、周知の技術を用いて、シリコン領域1上に順次形成される。
以上の工程によって、本実施形態のフラッシュメモリが作製される。
本実施形態のフラッシュメモリの製造方法において、周辺領域11内のMOSトランジスタTrが含んでいる浮遊ゲート電極と同時堆積されたポリシリコン層(下部電極層)3がn型(n型)の導電型であることを除いて、メモリセルアレイ領域20内のメモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CG、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極の下部電極層4及び選択ゲート層SG、周辺領域21内のMOSトランジスタTrのゲート電極のゲートコンタクト層GCが、p型のシリコン膜4,6を含むように、各トランジスタのゲート電極が形成される。また、各トランジスタMT,ST,Trのゲート電極において、p型ポリシリコン膜6上にW/WN膜9,10が形成されている。
本実施形態のフラッシュメモリの製造方法において、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4と制御ゲート電極CGとの間の全体、及び、選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4と選択ゲート層SGとの間の一部に、インターポリ絶縁膜が設けられているのみで、選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4と選択ゲート層SGとの間の大部分、及び、周辺領域21内(周辺トランジスタのゲート電極内)において、インターポリ絶縁膜5が除去されている。周辺トランジスタTrのゲート電極3,GC内に、インターポリ絶縁膜5は存在しない。尚、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極が、周辺トランジスタと同様に、インターポリ絶縁膜を含まなくともよい。
これによって、選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4と選択ゲート層SGとの接触面積、及び、周辺トランジスタTrの下部電極層3とゲートコンタクト層GCの接触面積を大きくでき、各トランジスタのゲート電極内の接触抵抗を低減できる。
本実施形態のフラッシュメモリが含む周辺トランジスタにおいて、ゲートコンタクト層GC内のp型ポリシリコン膜6と下部電極層としてのn型シリコン層3とが接触するように形成されている。これらのp型ポリシリコン膜6及びn型シリコン層3のそれぞれは、1018cm−3以上の不純物が添加されている。
周辺トランジスタのゲート電極に電圧が印加された場合、p型ポリシリコン膜6及びn型シリコン層3から形成されるpn接合は順バイアス状態となる。順バイアス状態によるp型及びn型シリコンとからなるpn接合のトンネル効果の結果として、下部電極層3とゲートコンタクト層GCとの間の接触抵抗(界面抵抗)の影響を低減できる。
また、上述の製造方法によって、周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCは、1層のポリシリコン膜6を含み、そのポリシリコン膜6はp型の導電型を有するように形成されている。そのため、n型のポリシリコン膜とp型のポリシリコン膜を有する2層のポリシリコン膜の場合に生じる可能性があるポリシリコン膜間の空乏化を回避でき、周辺トランジスタのゲート電極内においてp型のゲートコンタクト層GCを形成することができる。
以上のように、第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によれば、第1の実施形態と同様に、製造コストを低減できる。
(3) 第3の実施形態
図12乃至図15を参照して、第2の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、NAND型フラッシュメモリ)及びその製造方法について、説明する。尚、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と実質的に同じ構成及び機能については、必要に応じて行う。
<構造>
図12を用いて、本実施形態のフラッシュメモリの構造について説明する。
図12の(a)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のフラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタ及び選択ゲートトランジスタの断面構造を示している。図12の(a)において、3つのメモリセルトランジスタMTが直列に接続された構造が示されている。
例えば、ボロンの不純物濃度が1014cm−3から1019cm−3の間のp型シリコン領域1(AA)上に、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2が設けられている。
ゲート絶縁膜2は、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜又はオキシナイトライド膜又はシリコン窒化膜又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる。
ゲート絶縁膜2上に、p型の半導体からなる浮遊ゲート電極4が設けられている。浮遊ゲート電極4は、例えば、30nmから120nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度のボロンが添加されたp型のポリシリコンからなる。
浮遊ゲート電極4上に、インターポリ絶縁膜5が、形成されている。
インターポリ絶縁膜5は、例えば、トータル厚さが2nmから30nmの範囲になるように形成された、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜、シリコン酸化膜/AlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfAlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfOx/シリコン酸化膜、又は、シリコン酸化膜からなる。
インターポリ絶縁膜5上に、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGが形成されている。
制御ゲート電極CGは、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、且つ、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度のボロンが添加された第1のp型のポリシリコン膜6と、その膜6上に積層された、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、且つ、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度のボロンが添加された第2のp型のポリシリコン膜83と、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、WN膜9上に積層された、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10と、を含んでいる。
制御ゲート電極CG上に、例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiNから形成されるキャップ材11、及び、マスク材12が積み上げられている。
メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGの側面上、及び、浮遊ゲート電極4の側面上に、保護膜13が設けられている。保護膜13は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、SiO、又は、SiN、又は、それらの積層膜からなる。
制御ゲート電極CGは、WSi、CoSi、NiSi、又は、タングステンとポリシリコンとのスタック構造から形成されても良い。タングステン以外の材料が制御ゲートCGに用いられる場合、キャップ材11は制御ゲート電極CG上に設けられなくとも良い。
メモリセルトランジスタMTのゲート電極4,CGのチャネル長方向の両側において、シリコン領域1内に、ソース/ドレイン電極となるn型拡散層27が設けられている。
これらのソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27は、例えば、リン、砒素又はアンチモンを表面濃度が1017cm−3から1021cm−3となるように形成され、且つ、深さ10nmから500nmの間で形成されている。
浮遊ゲート電極4、制御ゲート電極CG及びソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27により、浮遊ゲート型の不揮発性EEPROM(例えば、フラッシュメモリ)のメモリセルが形成される。
ソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27が、隣接するメモリセルトランジスタ同士で共有されることによって、メモリセルトランジスタのNAND接続が実現されている。
メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4のゲート長は、例えば、0.5μm以下、0.01μm以上に設定されている。隣り合うメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。隣り合うメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG間の間隔は、例えば、制御ゲート電極CGの高さよりも小さく設定されている。
上述のように、NAND接続されたメモリセルトランジスタに関して、メモリセルブロックの選択を行うために、NAND接続された複数のメモリセルトランジスタの両端に選択ゲートトランジスタが形成されている。
選択ゲートトランジスタSTのゲート電極SGとメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGとの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTのワード線側(メモリセルトランジスタ側)の一部以外で、インターポリ絶縁膜5と選択ゲート層SG内の第1のpのポリシリコン膜がなくなっている。そして、本実施形態において、インターポリ絶縁膜5及び第1のポリシリコン膜6がなくなっている部分において、n型のポリシリコン層からなる下部電極層4と選択ゲート層SG内の第2のp型ポリシリコン膜83とが直接接触している。
図12の(b)は、周辺トランジスタのチャネル長方向の断面構造を示している。図12の(b)に示される周辺トランジスタは、MOSトランジスタである。
本実施形態において、周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタTrのゲート電極3,GCにおいて、ゲートコンタクト層GCは、n型のポリシリコン膜の代わりに、p型のポリシリコン膜83を含んでいる。
周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタTrは、周辺領域21のp型半導体領域1内に設けられている。p型半導体領域(p型シリコン領域)1内に、例えば、ボロン等のp型不純物がドープされており、その表面から1μmまでの深さにおけるp型不純物濃度は、1016cm−3以上、5×1018cm−3以下に設定されている。また、p型シリコン領域1内に、p型ウェルまたはn型ウェルを、形成することができる。
p型半導体領域1上に、ゲート絶縁膜2を介在させて、周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCが設けられている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜などの材料からなる。周辺トランジスタTrのゲート絶縁膜2の膜厚が、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2の膜厚と同じになるように形成されることによって、周辺トランジスタTr及びメモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜を同時に形成でき、フラッシュメモリの製造工程数を減らすことができる。
周辺トランジスタTrのゲート電極は、ゲート絶縁膜2上に設けられたn型の半導体からなる下部電極層3を有している。下部電極層3は、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度で、例えば、リン、ヒ素又はアンチモンなどが添加されているn型のポリシリコンからなる。
本実施形態の周辺トランジスタにおいて、下部電極層3上に、インターポリ絶縁膜を介在させずに、ゲートコンタクト層GCが積層されている。すなわち、下部電極層3の全上面とゲートコンタクト層GCの下面が接している。
ゲートコンタクト層GCは、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、且つ、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第2のポリシリコン膜83と、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚のWN膜9と、WN膜9上に積層された10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10と、を含む。
周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCは、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGが含む第1のp型ポリシリコン膜6を含まない。
周辺トランジスタのゲートコンタクト層GC上に、例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN膜で形成されるキャップ材11が、設けられている。
周辺領域21のp型シリコン領域1の表面において、MOSトランジスタTrのソース及びドレイン電極のLDD領域として機能するn型拡散層16が設けられている。このn型拡散層16は、例えば、リン、砒素、又は、アンチモンを、表面濃度が1017cm−3〜1020cm−3となるように含み、その接合深さは、例えば、10nmから300nmの範囲に設定されている。このn型拡散層16は、周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCの側面上の側壁絶縁膜(図示せず)に対して自己整合的に形成される。
なお、周辺トランジスタとしてのP型MOSトランジスタも、ソース/ドレインとしての拡散層の導電型が異なるだけで、N型MOSトランジスタと実質的に同じゲート電極の構造を有して、半導体基板上に設けられている。例えば、N型MOSトランジスタはp型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、P型MOSトランジスタはn型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられる場合、P型MOSトランジスタを、n型半導体基板上に配置することもできる。
周辺トランジスタの制御ゲート電極CGの側面上の側壁絶縁膜(図示せず)は、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するように形成された、SiO又はSiN又はそれらの積層膜からなる。
各トランジスタのゲート電極上において、キャップ材11上に、例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するように形成された、SiO又はSiNからなるマスク材12が設けられている。例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiO又はSiNによって形成される間隙形成絶縁膜14が、各トランジスタのゲート電極CG,SG,GC上に形成されている。間隙形成絶縁膜14上に、絶縁膜15が設けられている。
本実施形態のフラッシュメモリのように、メモリセルトランジスタMT、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)Trが、図12に示される構造を有する場合においても、上述の各実施形態と同様の効果が得られる。
<製造方法>
図13乃至図15を用いて、第3の実施形態のNAND型フラッシュメモリの製造方法について説明する。
図13の(a)及び(b)に示されるように、上述の製造工程と同様の工程によって、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内のゲート絶縁膜2上に、n型及びp型のポリシリコン層3,4が、それぞれ形成される。
なお、図13の(a)に示す工程の前に、イオン注入等を用いて、半導体基板内に、n型ウェル及びp型ウェルを形成する工程を実行できる。
図13の(c)に示されるように、上述の製造工程と同様の工程によって、ポリシリコン層3,4上に、インターポリ絶縁膜5が形成される。第1のポリシリコン膜6が、インターポリ絶縁膜5上に、薄く形成される。
レジスト膜93が、選択ゲートトランジスタの形成領域と周辺領域21において開口を有するように、ポリシリコン膜6上に形成される。
開口を有するレジスト膜93をマスクとして、選択ゲートトランジスタ形成領域と周辺領域において、下部電極層となるシリコン層3,4に達するまで、第1のポリシリコン膜6とインターポリ絶縁膜5が、エッチングされる。
これによって、図14の(a)に示されるように、選択ゲートトランジスタ形成領域と周辺領域において、シリコン層3,4の上面が露出する領域が形成される。エッチングの後、レジスト膜は除去される。
図14の(b)に示されるように、ポリシリコン膜83が、5nmから200nm(又は5nm〜100nm)の膜厚を有するように、堆積される。
ここで、メモリセルアレイ領域20内のメモリセルトランジスタ形成領域内において、例えば、ノンドープの第2のポリシリコン膜83は、インターポリ絶縁膜5上の第1のポリシリコン膜6上に、形成される。一方、選択ゲートトランジスタ形成領域と周辺領域において、第2のポリシリコン膜8は、下部電極層となるポリシリコン層3,4上に、形成される。
例えば、ボロン、BF又はインジウム(In)のようなp型ドーパントとなる不純物イオンが、1013cm−2から1016cm−2の範囲で、第2のポリシリコン膜83内に注入され、Pゲートを形成するためのp型のポリシリコン膜83が形成される。
この際、p型及びn型のポリシリコン膜の作り分けのためのレジスト膜をポリシリコン膜83上に塗布することなしに、ポリシリコン膜83の全面に対するイオン注入を実行することによって、p型のポリシリコン膜83を形成できる。
例えば、Bガスを添加しつつポリシリコンを堆積することによって、p型の不純物をポリシリコン膜83内にドーピングして、p型のポリシリコン膜を、メモリセルアレイ領域20内及び周辺領域21内の全面に形成しても良い。このようにポリシリコンの堆積時にドーピングガスにより不純物注入を行うことによって、イオン注入工程を削減できる。
このように、p型のポリシリコン膜83を堆積することによって、1回のリソグラフィ工程を減らすことができ、フラッシュメモリの製造コストを低減できる。
また、リソグラフィ工程によって生じる可能性があるポリシリコンの有機物汚染の影響を、低減できる。
この後、図14の(c)に示されるように、上述と実質的に同じ工程によって、p型のポリシリコン膜83上に、制御ゲート電極(ワード線)の裏打ち配線となるWN膜9及びW膜10が、堆積される。
図15の(a)に示されるように、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内において、例えば、SiNからなるキャップ材/マスク材11,12が、W膜10上に堆積される。
メモリセルアレイ領域20のメモリセル形成領域内において、メモリセルトランジスタ間の領域が開口するように、マスク材12がリソグラフィによりパターニングされ、マスク材12、キャップ材11、W膜10、WN膜9、第2のポリシリコン膜83、第1のポリシリコン膜6、インターポリ絶縁膜5及び浮遊ゲート電極(p型シリコン層)4が、RIE法によって、順次エッチングされる。
これによって、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極(ワード線)CGが、形成される。
次いで、例えば、イオン注入等を用いて、例えば、P又はAsなどのn型ドーパントとなる不純物イオンが、1013cm−2から1015cm−2の範囲で、p型シリコン領域1(AA)内に注入され、メモリセルトランジスタMTのソース/ドレイン拡散層27が、メモリセルトランジスタのゲート電極に対して自己整合的に、p型シリコン領域1(AA)内に形成される。
保護膜13が、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG及び浮遊ゲート電極4を覆うように、形成される。
次いで、d−TEOSなどカバレッジの悪い絶縁膜14,15が堆積されることによって、隣接する制御ゲート電極CG間に、エアギャップAGが形成される。
その後、選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域及び周辺領域21において、ゲート電極の構成部材が、リソグラフィ及びエッチングによって、ゲート加工され、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG及び周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCが、形成される。
この選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタのゲート加工時において、メモリセルアレイ領域20内の選択ゲートトランジスタと周辺領域21内の周辺トランジスタとにおいて、第2のポリシリコン膜83は、同じ導電型(ここでは、p型)のシリコン膜から形成されているため、ドーピングされた不純物の違いに起因するエッチングレート差が生じることがなく、均一なエッチングを行うことができる。
この後、図12に示されるように、選択ゲートトランジスタSTのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域、及び、周辺領域21内において、トランジスタのソース/ドレイン拡散層16,27zが、例えば、P又はAsのn型の不純物イオンを1013cm−2から1016cm−2の範囲の濃度で、p型のシリコン領域1内にイオン注入することによって、形成される。
また、P型MOSトランジスタTrのソース/ドレインとしてのp型拡散層は、n型拡散層の形成工程と異なる工程で、N型MOSトランジスタと実質的に同時に形成されたゲート電極をマスクをとして、p型不純物イオンがn型ウェル内にイオン注入されることによって形成される。
選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタTrのゲート電極の露出面上に、側壁絶縁膜(図示せず)が形成される。
この後、層間絶縁膜、コンタクトプラグ及び配線が、周知の技術を用いて、シリコン領域1上に順次形成される。
以上の工程によって、本実施形態のフラッシュメモリが作製される。
本実施形態のフラッシュメモリ及びその製造方法において、周辺領域11内のMOSトランジスタTrが含んでいる浮遊ゲート電極と同時堆積されたポリシリコン層(下部電極層)3がn型の導電型であることを除いて、メモリセルアレイ領域20内のメモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CG、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極の下部電極層4及び選択ゲート層SG、周辺領域21内のMOSトランジスタTrのゲート電極のゲートコンタクト層GCが、p型のシリコン膜を含むように、各トランジスタMT,ST,Trのゲート電極が形成される。また、各トランジスタMT,ST,Trのゲート電極内の上部に、p型シリコン膜83上に、WN膜9及びW膜10が設けられている。
本実施形態において、メモリセルアレイ領域20内において、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4と制御ゲート電極CGとの間、及び、選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4と選択ゲート電極SGとの間の一部に、インターポリ絶縁膜5を含んでいる。また、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG、及び、選択ゲートトランジスタSTの選択ゲート層SGは、p型の第1及び第2のポリシリコン膜6,83を有している。
一方、本実施形態における周辺領域21内のMOSトランジスタTrのゲート電極は、第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5を含まずに、第2のポリシリコン膜83を下部電極層上に含んでいる。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTとMOSトランジスタTrとにおいて、下部電極層3,4とp型の第2のポリシリコン膜83とが接触している。
本実施形態のように、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタTrのゲート電極内で、インターポリ絶縁膜5の大部分又は全部が除去されていることによって、上部電極のp型の第2のポリシリコン膜83と下部電極層(シリコン層)3,4との接触面積を大きくできる。
また、MOSトランジスタのゲート電極において、下部電極層としてのn型のシリコン層3内及びゲートコンタクト層のp型のポリシリコン膜83内に、1018cm−3以上の不純物がそれぞれ添加されている。MOSトランジスタTrのゲート電極に駆動電圧が印加された場合、p型ポリシリコン膜83及びn型シリコン層3から形成されるpn接合は順バイアス状態となる。順バイアス状態によるp型及びn型シリコンとからなるpn接合のトンネル効果の結果として、周辺トランジスタTrの下部電極層3とゲートコンタクト層GCとの間の界面抵抗(接触抵抗)の影響を軽減できる。
また、上述の製造方法によって、周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCは、p型のポリシリコン膜83が下部電極層3に直接接触するように形成されている。
そのため、ゲートコンタクト層内に2つのポリシリコン膜(例えば、p型ポリシリコン膜とその膜上のn型ポリシリコン膜との間)が設けられた場合に生じる可能性があるシリコン膜の空乏化を回避でき、周辺トランジスタTrのゲート電極内においてp型のゲートコンタクト層GCを形成することができる。
以上のように、第3の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の製造方法によれば、上述の各実施形態と同様に、製造コストを低減できる。
(4) 第4の実施形態
図16乃至図18を参照して、第4の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、NAND型フラッシュメモリ)について、説明する。尚、本実施形態において、第1乃至第3の実施形態と実質的に同じ構成及び機能については、必要に応じて行う。
<構造>
図16を用いて、本実施形態のフラッシュメモリの構造について説明する。
図16の(a)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のNAND型フラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタ及び選択ゲートトランジスタの断面構造を示している。図16の(a)において、3つのメモリセルトランジスタが直列に接続された構造が示されている。
例えば、メモリセルアレイ領域20内において、ボロンの不純物濃度が1014cm−3から1019cm−3の範囲のp型シリコン領域1(AA)上に、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2上が設けられている。ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる。
そのゲート絶縁膜2上に、p型の半導体層からなる浮遊ゲート電極4が、設けられている。
メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4としてのp型のポリシリコン層4は、例えば、30nmから120nmの範囲の膜厚を有するように形成され、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されている。
浮遊ゲート電極4上に、インターポリ絶縁膜5が設けられている。インターポリ絶縁膜5は、例えば、トータル厚さが2nmから30nmの範囲を有するように形成された、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜、シリコン酸化膜/AlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfAlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfOx/シリコン酸化膜、又は、シリコン酸化膜からなる。
インターポリ絶縁膜5上に、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGが設けられている。
制御ゲート電極CGは、インターポリ絶縁膜5上に積層され、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第1のポリシリコン膜6と、ポリシリコン膜6上に積層された、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、WN膜9上に積層された、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10を含む。
本実施形態のフラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタMTのゲート電極4,CGにおいて、制御ゲート電極CGはp型ポリシリコン層6を1層のみ含み、制御ゲート電極CGが含む1層のポリシリコン膜6上に、WN膜9が直接積層されている。
また、制御電極としてWN膜9に対してW膜10と逆側に、例えば、0.5nmから5nmの範囲のWSi膜を追加形成して、WN膜9と第1のポリシリコン膜6の界面抵抗を下げてもよい。例えば、WSi膜の下面は第1のポリシリコン膜6の上面と接しており、WSi膜の上面はWN膜9と接している。制御ゲート電極CG上に、例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN膜からなるキャップ材11が、積み上げられている。
制御ゲート電極CGの側面、及び、浮遊ゲート電極4の側面は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するSiO、SiN、又は、それらの積層膜を用いた保護膜13に覆われている。
WSi、CoSi、NiSi、又は、タングステンとポリシリコンとのスタック構造が、制御ゲート電極CGに用いられてもよい。タングステン/ポリシリコン構造を除く構造(例えば、シリサイド)が制御ゲート電極CGに用いられた場合、キャップ材11は、制御ゲート電極CG上に設けられていなくともよい。
メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4の両側の半導体領域1内に、トランジスタのソース/ドレイン電極となるn型拡散層27が形成されている。
これらソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27は、例えば、リン、砒素、又は、アンチモンを、その表面濃度が1017cm−3から1021cm−3となるように、深さ10nmから500nmの範囲で含んでいる。
浮遊ゲート電極4、制御ゲート電極CG及びソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27により、浮遊ゲート型の不揮発性EEPROM(例えば、フラッシュメモリ)のメモリセルが形成される。
ソース/ドレインとしてのn型拡散層27が隣接するメモリセルトランジスタ同士で共有されることによって、メモリセルトランジスタMT間のNAND接続が実現されている。
例えば、浮遊ゲート電極4のゲート長としては、0.5μm以下、0.01μm以上とする。隣り合うメモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下とする。
例えば、メモリセルの制御ゲート電極CG間の間隔は、メモリセルトランジスタMTのゲート電極の高さよりも小さく設定されている。
上述のように、NAND接続されたメモリセルトランジスタにおいて、メモリセルブロックの選択を行うために、NAND接続されたメモリセルトランジスタの一端及び他端に、選択ゲートトランジスタが、それぞれ設けられている。選択ゲートトランジスタの選択ゲート電極SGとメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGとの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SGにおいて、ワード線側(メモリセルトランジスタ側)の一部分以外で、p型の第1のポリシリコン膜6とインターポリ絶縁膜5がなくなっている。選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG内の第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5が除去された部分において、浮遊ゲート電極4と同じ材料からなる下層電極層4とWN膜9とが直接接触している。このように、本実施形態の選択ゲートトランジスタSTの構造は、上述の実施形態の選択ゲートトランジスタの構造と異なっている。
図16の(b)は、周辺トランジスタのチャネル長方向の断面構造を示している。図16の(b)に示される周辺トランジスタは、MOSトランジスタである。
周辺トランジスタのとしてのMOSトランジスタTrは、例えば、ボロン等のp型不純物がドープされ、且つ、表面から1μmまでの深さにおけるp型不純物濃度が1016cm−3以上且つ5×1018cm−3以下に設定されたp型シリコン領域(半導体領域)1内に、設けられている。また、p型シリコン領域1内に、p型ウェルまたはn型ウェルを、形成することができる。
そのp型半導体領域1上に、ゲート絶縁膜2を介して、周辺トランジスタのゲート電極3,GCが形成されている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有し、シリコン酸化膜又はオキシナイトライド膜又はシリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる材料に用いて形成される。
ゲート絶縁膜2の膜厚(及び材料)が、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜の膜厚(及び材料)と揃えて形成されることで、周辺トランジスタTrとメモリセルトランジスタMTとを同時に形成でき、フラッシュメモリの製造工程数を減らすことができる。
周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタTrは、ゲート絶縁膜2上に形成されたn型の半導体の下部電極層3を含む。下部電極層3は、5nmから100nmの範囲の膜厚のポリシリコン層からなり、下部電極層3としてのポリシリコン層は、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度で、例えば、リン、ヒ素又はアンチモンが添加されている。
本実施形態のフラッシュメモリが含む周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタは、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN膜9、及び、そのWN膜9上に積層された10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10で構成されるゲートコンタクト層(上部電極層)GCが、n型のポリシリコン層からなる下部電極層3上に積層されている。
例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚のSiNからなるキャップ材11が、ゲートコンタクト層GC上に、積層されている。
また、WN膜9に対してW膜10と逆側に、例えば、0.5nmから5nmの範囲のWSi膜を追加形成して、WN膜9と下部電極層3(n型のポリシリコン膜)との間の界面抵抗を下げてもよい。例えば、WSi膜の下面は下部電極層3(n型のポリシリコン膜)の上面と接しており、WSi膜の上面はWN膜9と接している。
周辺領域21において、p型半導体領域1の表面領域内には、MOSトランジスタのソース及びドレインのLDD領域として機能するn型拡散層16が設けられている。このn型拡散層16は、例えば、リン、砒素又はアンチモンを、表面濃度が1017cm−3〜1020cm−3となるように含み、その接合深さは、例えば、10nm〜300nmである。このn型拡散層16は、ゲート電極の側面上の側壁絶縁膜に対して、自己整合的に形成される。
なお、周辺トランジスタとしてのP型MOSトランジスタも、ソース/ドレインとしての拡散層の導電型が異なるだけで、N型MOSトランジスタと実質的に同じゲート電極の構造を有して、半導体基板上に設けられている。例えば、N型MOSトランジスタはp型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、P型MOSトランジスタはn型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられる場合、P型MOSトランジスタをn型半導体基板上に配置することもできる。
各トランジスタMT,ST,Trのキャップ材11上に、例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚のSiO2又はSiNで構成されるマスク材12が形成されている。
例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiNで形成される間隙形成絶縁膜が、マスク材12上に形成されている。
周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GC及び下部電極層3の側面は、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiN又はそれらの積層膜からなる側壁絶縁膜(図示せず)に覆われている。
本実施形態のフラッシュメモリのように、メモリセルトランジスタMT、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)Trが、図16に示される構造を有する場合においても、上述の各実施形態と実質的に同様の効果が得られる。
<製造方法>
図17及び図18を用いて、第4の実施形態のNAND型フラッシュメモリの製造方法について説明する。
図17及び図18において、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21の一部を抽出したメモリセルトランジスタ、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタの製造工程が示されている。
図17の(a)及び(b)に示されるように、上述の工程と実質的に同様の工程によって、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21の半導体領域(p型シリコン領域)1上に、ゲート絶縁膜2が形成される。そして、メモリセルアレイ領域20のゲート絶縁膜2上に、p型のポリシリコン層4が形成され、周辺領域21のゲート絶縁膜2上に、n型のポリシリコン層3が形成される。
なお、図17の(a)に示す工程の前に、イオン注入等を用いて半導体基板内にn型ウェル及びp型ウェルを形成する工程を実行できる。
図17の(c)に示されるように、上述の実質的に同様の工程によって、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21において、ポリシリコン層3,4上に、インターポリ絶縁膜5及び第1のp型ポリシリコン膜6が、堆積される。
第1のポリシリコン膜6上にレジスト膜を塗布した後、リソグラフィ及びエッチングによって、選択ゲートトランジスタ形成領域と周辺領域21とにおいて、レジスト膜93が開口される。
図17の(d)に示されるように、選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21内において、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタの下部電極層を形成するためのポリシリコン層3,4に達するまで、第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5が、エッチングされる。これによって、第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5が、選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域から選択的に除去され、第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5が、メモリセルトランジスタ形成領域内に残存する。
図18の(a)に示されるように、WN膜9が、上述の工程と実質的に同様の工程によって、メモリセルトランジスタ形成領域内のポリシリコン膜6上、選択ゲートトランジスタ形成領域内のポリシリコン層4上、及び、周辺領域21内のポリシリコン層3上に、堆積される。WN膜9上に、W膜10が堆積される。キャップ材11及びマスク材12が、W膜10上に順次堆積される。
このように、制御ゲート電極の第1のポリシリコン膜6上に、WN膜を形成することにより、制御ゲート電極(及び上部電極層)のポリシリコン膜の形成工程及び1回のリソグラフィ工程を削減できる。また、リソグラフィ工程の追加で生じる可能性があるポリシリコンの有機物汚染の影響を低減することができる。したがって、本実施形態によれば、フラッシュメモリの製造工程を少なくし、製造コストを削減することができる。
また、第1のポリシリコン膜6上にWN膜が形成されることによって、ポリシリコン膜6とW膜のシリサイド化を防止し、ポリシリコン膜6の消失も発生しない。
その後、図18の(b)及び(c)に示されるように、上述の工程と実質的に同様の工程によって、リソグラフィによってメモリセルトランジスタ間となる領域内に開口部が形成され、マスク材12、キャップ材11、W膜10、WN膜9、第1のポリシリコン膜6、インターポリ絶縁膜5、ポリシリコン層4が、RIE法によってエッチングされる。これによって、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG及び浮遊ゲート電極4が形成される。
例えば、イオン注入等によって、P又はAsなどのn型不純物イオンが、1013cm−2から1015cm−2の範囲の濃度で、メモリセルアレイ領域20のp型半導体領域1内に注入され、メモリセルトランジスタMTのソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27が、形成される。
保護膜13が、形成されたメモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CGを覆うように、堆積される。
次いで、d−TEOSなどカバレッジの悪い絶縁膜14,15が、マスク材12上に堆積されることによって、メモリセルトランジスタMT間にエアギャップAGが形成される。
その後、選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域において、及び、周辺領域21にて、リソグラフィ及びエッチングによって、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタ(MOSトランジスタ)のゲート電極の構成部材が、ゲート加工され、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタのゲート電極が形成される。
選択ゲートトランジスタの選択ゲート層SG及び周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCは、WN膜9とW膜10とで形成されているため、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとの間で、エッチングレートの差がほとんど生じることがなく、より均一なエッチングで、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタを実質的に同時に加工できる。
選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域、及び、周辺トランジスタのソース/ドレイン領域において、例えば、イオン注入等によって、P又はAsのようなn型不純物イオンが、1013cm−2から1016cm−2の範囲の濃度で、半導体領域1内に注入され、n型の拡散層からなるトランジスタのソース/ドレイン27,16が形成される。
また、P型MOSトランジスタTrのソース/ドレインとしてのp型拡散層は、n型拡散層の形成工程と異なる工程で、N型MOSトランジスタと実質的に同時に形成されたゲート電極をマスクをとして、p型不純物イオンがn型ウェル内にイオン注入されることによって形成される。
この後、上述のように、層間絶縁膜、コンタクトプラグ及び配線が、周知の技術によって順次形成され、本実施形態のフラッシュメモリが形成される。
本実施形態のフラッシュメモリ及びその製造工程において、周辺領域21内に形成される周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)の下部電極層3がn型(n型)のポリシリコンからなる以外、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CG、及び、選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4及びセレクトゲート層SG、p型のポリシリコンを用いて形成されたp型ゲート構造である。MOSトランジスタTrのゲート電極内に、p型のポリシリコン膜が設けられていない。
メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG内、選択ゲートトランジスタSTの選択ゲート層SG内、及び、周辺トランジスタのゲートコンタクト層GC内に、WN膜9とW膜10との積層構造が設けられている。
本実施形態において、メモリセルトランジスタMTは、インターポリ絶縁膜5及び第1のポリシリコン膜6を含み、選択ゲートトランジスタSTは、ゲート電極内のメモリセルトランジスタ側の部分にインターポリ絶縁膜及び第1ポリシリコン膜を含み、第1のポリシリコン膜6上に、WN膜9が直接積層されている。
選択ゲートトランジスタSTのゲート電極内のインターポリ絶縁膜及び第1ポリシリコン膜を含まない部分において、WN膜9が下部電極層4上に積層され、WN膜9が下部電極層4としてのp型シリコン層4に直接接触している。
また、周辺トランジスタのMOSトランジスタTrは、インターポリ絶縁膜及び第1のポリシリコン膜をゲート電極3,GC内に含まずに、WN膜9が下部電極層3上に積層され、WN膜9が下部電極層3としてのn型シリコン層3に直接接触している。
このように、本実施形態のフラッシュメモリは、選択ゲートトランジスタと周辺トランジスタにおいて、ゲート電極内の下部電極層4,3とWN膜9とが直接接触している点が、上述の実施形態と異なっている。
本実施形態によれば、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG内の大部分及び周辺トランジスタTrのゲート電極3,GC内の全体からインターポリ絶縁膜が除去されていることによって、EI構造のゲート電極に比べて、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタの下部電極層4,3と上部電極層GCとの接触面積を大きくでき、ゲート電極の構成部材間の界面抵抗の影響を、低減することができる。
以上のように、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の製造コストを低減できる。また、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の特性を改善できる。
(5) 第5の実施形態
図19乃至図20を参照して、第5の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、NAND型フラッシュメモリ)について、説明する。尚、本実施形態において、第1乃至第4の実施形態と実質的に同じ構成及び機能については、必要に応じて行う。
<構造>
図19を用いて、本実施形態のフラッシュメモリの構造について説明する。
図19の(a)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のNAND型フラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタMT及び選択ゲートトランジスタSTの断面構造を示している。
図19の(a)において、3つのメモリセルトランジスタMTが直列に形成された構造を示している。
メモリセルアレイ領域20のメモリセルトランジスタMTの形成領域において、例えば、ボロンの不純物濃度が1014cm−3から1019cm−3の間のp型シリコンの半導体領域(アクティブ領域)1(AA)上に、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2が設けられている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜(SiO)、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる。
ゲート絶縁膜2上に、p型の半導体からなる浮遊ゲート電極(電荷蓄積層)4が設けられている。浮遊ゲート電極4は、例えば、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型のポリシリコンからなり、30nmから120nmの範囲の膜厚を有している。
この浮遊ゲート電極4上に、インターポリ絶縁膜(ゲート間絶縁膜)5が設けられている。
インターポリ絶縁膜5は、例えば、トータル厚さが2nmから30nmの間になるように形成された、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜、シリコン酸化膜/AlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfAlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfOx/シリコン酸化膜、又は、シリコン酸化膜のうちいずれか1つからなる。
インターポリ絶縁膜5上に、制御ゲート電極CGが設けられている。
制御ゲート電極CGは、例えば、5nmから100nmの膜厚の範囲で、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第1のポリシリコン膜6、及び、そのポリシリコン膜6上に積層された、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN(窒化タングステン)膜9、及び、そのWN膜9上に積層された、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW(タングステン)膜10を含む。
WN膜9及びW膜10は、ワード線WLとして用いられる制御ゲート電極CGの裏打ち配線となる。WN膜9は、例えば、バリアメタルとして機能する。
例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN(窒化シリコン)から形成されるキャップ材11が、制御ゲート電極CG上に積み上げられている。
本実施形態のフラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタMTにおいて、制御ゲート電極CG内の第2のポリシリコン膜82が、n型のポリシリコンでなく、p型のポリシリコンになっている。
制御ゲート電極CGの側面上及び浮遊ゲート電極4の側面は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、SiO、又は、SiN、又は、それらの積層膜を用いた保護膜13に覆われている。
WSi(タングステンシリサイド)、CoSi(コバルトシリサイド)、NiSi(ニッケルシリサイド)、又は、タングステンとポリシリコンとのスタック構造からなる制御ゲートでも良い。尚、制御ゲート電極CGがタングステン以外の構造(例えば、シリサイド)の場合には、キャップ材11は制御ゲート電極CG上に設けられていなくても良い。
これらのメモリセルトランジスタMTのゲート電極4のチャネル長方向の両端のp型シリコン領域1内に、トランジスタMTのソース電極又はドレイン電極となるn型拡散層(以下では、ソース/ドレイン拡散層ともよぶ)27が形成されている。これらソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27は、例えば、リン、砒素又はアンチモンの表面濃度が1017cm−3から1021cm−3となるように、深さ10nmから500nmの間で形成されている。
浮遊ゲート電極4、及び、制御ゲート電極CG及びソース/ドレインとしてのn型拡散層27を含むメモリセルトランジスタMTにより、浮遊ゲート型の不揮発性EEPROM(例えば、フラッシュメモリ)のメモリセルが形成される。メモリセルトランジスタMTのn型拡散層27が、隣接するメモリセルトランジスタMT同士で共有されることによって、メモリセルトランジスタMTのNAND接続が実現されている。
浮遊ゲートのゲート長は、例えば、0.5μm以下、0.01μm以上に設定されている。メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。例えば、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG間の間隔は、制御ゲート電極CGの高さ(厚さ)よりも小さく設定するものとする。
上述の各実施形態と同様に、NAND接続されたメモリセルトランジスタMTの一端及び他端において、メモリセルブロックの選択を行うために、選択ゲートトランジスタが形成されている。選択ゲートトランジスタの選択ゲート電極SGとメモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGとの間隔も5nm以上、40nm以下に設定することができる。
例えば、ゲート長方向に隣接するメモリセルトランジスタの制御ゲート電極CG間の間隔は、制御ゲート電極CGの高さよりも小さく設定される。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTは、浮遊ゲート電極4と同じ材料を用いて実質的に同時に形成される下部電極層4と、下部電極層4上に設けられ、開口部(EI部)を有するインターポリ絶縁膜5と、下部電極層4及びインターポリ絶縁膜5上に設けられる選択ゲート層SGとを含んでいる。選択ゲート層SGは、インターポリ絶縁膜5の開口部を介して、下部電極層4に直接接触する。
選択ゲート層SGは、制御ゲート電極CGが含む構成部材と実質的に同じ材料を含む。選択ゲート層SGは、例えば、5nmから100nmの膜厚の範囲で、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第1のポリシリコン膜6と、そのポリシリコン膜6上に積層された、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、そのWN膜9上に積層された、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10とを含む。ポリシリコン膜6は、インターポリ絶縁膜5の開口部と対応する位置に、開口部を有している。
本実施形態のフラッシュメモリが含む選択ゲートトランジスタSTにおいて、WN膜9が、第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜9の開口部(EI部)を介して、下部電極層4としてのp型シリコン層4に直接接触する。また、WN膜9はEI部により露出した第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5の側面にも接している。
WN膜9は、EI部を埋め込まないように形成されることが好ましい。ゲート電極の抵抗を減らすためである。例えば、半導体基板の表面に対して水平方向におけるインターポリ絶縁膜5の開口部の寸法は、WN膜9の膜厚の2倍の寸法より大きくすることができる。
図19の(b)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のフラッシュメモリが含む周辺トランジスタの断面構造を示している。
図19の(b)において、MOSトランジスタを例とした周辺トランジスタが示されている。
周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタ形成領域21において、p型のシリコン領域(半導体領域)1内に、例えば、ボロン等のp型不純物がドープされており、シリコン領域1の表面から1μmまでの深さにおけるp型不純物濃度は、1016cm−3以上、5×1018cm−3以下である。また、p型シリコン領域1内に、p型ウェルまたはn型ウェルを形成することができる。
このp型半導体領域1上において、ゲート絶縁膜2を介在して、周辺トランジスタTrのゲート電極3,CGが設けられている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜(SiO)、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜を用いて形成される。
周辺トランジスタTrのゲート絶縁膜2の膜厚(及び材料)を、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2の膜厚(及び材料)と揃えることによって、メモリセルトランジスタMTと周辺トランジスタTrのゲート絶縁膜2を同時に形成でき、フラッシュメモリの製造工程数を減らすことができる。
周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCは、ゲート絶縁膜2上のn型の半導体層からなる下部電極層3と、下部電極層3上に設けられ、開口部(EI部)を有するインターポリ絶縁膜5と、インターポリ絶縁膜5上及び下部電極層3上に設けられたゲートコンタクト層GCとを含んでいる。
n型の半導体層の下部電極層3は、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、例えば、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でリン、ヒ素又はアンチモンが添加されたポリシリコンからなる。
ゲートコンタクト層GCは、例えば、インターポリ絶縁膜5上に設けられ、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加された第1のp型のポリシリコン膜6と、下部電極層3上及びポリシリコン膜6上に設けられたWN膜9と、WN膜9上に積層されたW膜10により形成される。WN膜9は、例えば、2nmから40nmの範囲の膜厚を有し、W膜10は、10nmから100nmの範囲の膜厚を有する。ポリシリコン膜6内において、インターポリ絶縁膜5の開口部と対応する位置に、開口部が形成されている。
本実施形態のフラッシュメモリが含む周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)Trにおいて、ゲートコンタクト層GCが含むWN膜9が、ポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5内に形成された開口部を介して、下部電極層としてのn型シリコン層3に直接接触している。
周辺トランジスタTrに関しても、WN膜9が、EI部を埋め込まないように形成されることが好ましい。また、WN膜9に対してW膜10と逆側に、例えば、0.5nmから5nmの範囲のWSi膜を追加形成して、WN膜9と下部電極層3(n型のポリシリコン膜)との間の界面抵抗を下げてもよい。例えば、WSi膜の下面は下部電極層3(n型のポリシリコン膜)の上面と接しており、WSi膜の上面はWN膜9と接している。
MOSトランジスタの形成領域21であるp型半導体領域1の表面領域内に、MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極のLDD領域として機能するn型拡散層16が設けられている。このn型拡散層16は、拡散層16の表面の不純物濃度が1017cm−3〜1020cm−3となるように、例えば、リン、砒素、又はアンチモンの少なくとも1つを含み、その接合深さは、例えば、10nm〜300nmになっている。このn型拡散層16は、MOSトランジスタのゲート電極3,GCの側面上の側壁絶縁膜(図示せず)に対して自己整合的に形成される。
なお、P型MOSトランジスタも、ソース/ドレインとしての拡散層の導電型が異なるだけで、N型MOSトランジスタと実質的に同じゲート電極の構造を有して、半導体基板上に設けられている。例えば、N型MOSトランジスタはp型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、P型MOSトランジスタはn型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられた場合、P型MOSトランジスタを、n型半導体基板上に配置することもできる。
周辺トランジスタTrのゲート電極3,GCの側面上に、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiN又はそれらの積層膜からなる側壁絶縁膜(図示せず)が形成されている。
各トランジスタのゲート電極CG,SG,GC上に、キャップ材11及びマスク材12が設けられている。
各トランジスタのキャップ材/マスク材11,12上に、間隙形成絶縁膜(層間絶縁膜)14,15が、形成されている。間隙形成絶縁膜14,15により、互いに隣り合うメモリセルトランジスタMT間、及び、メモリセルトランジスタMTと選択ゲートトランジスタSTとの間に、エアギャップ(間隙、空洞)AGが設けられている。
本実施形態のフラッシュメモリのように、メモリセルトランジスタMT、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)Trが、図19に示される構造を有する場合においても、上述の各実施形態と同様の効果が得られる。
<製造方法>
図20を用いて、第5の実施形態のフラッシュメモリの製造方法について、説明する。
図20の(a)に示されるように、上述の図5に示される製造工程と同様に、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内において、p型シリコン領域1上のゲート絶縁膜2上に、n型及びp型のシリコン層3,4が、それぞれ形成される。シリコン層3,4上に、インターポリ絶縁膜5及びp型の第1のポリシリコン膜6が、順次形成される。
メモリセルアレイ領域20の選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21において、ポリシリコン膜6内及びインターポリ絶縁膜5内に、開口部(EI部)が形成される。
そして、WN膜9が、第1のポリシリコン膜6上に堆積される。この際、選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21内において、WN膜9が、第1のポリシリコン膜6上に形成されるとともに、開口部(EI部)を介してポリシリコン層3,4上に形成される。選択ゲートトランジスタ形成領域において、WN膜9が、p型シリコン層4に直接接触し、周辺領域21において、WN膜9がn型シリコン層3に直接接触する。
WN膜9がインターポリ絶縁膜5内に形成された開口部を埋め込まないように、WN膜9の膜厚及びEI部の寸法が調整されて、形成されることが好ましい。例えば、半導体基板の表面に対して水平方向におけるインターポリ絶縁膜5の開口部の寸法を、WN膜9の膜厚の2倍の寸法より大きくすることにより可能である。
WN膜9上に、W膜10が堆積される。さらに、キャップ材11及びマスク材12が、W膜10上に順次堆積される。
このように、制御ゲート電極の第1のポリシリコン膜6上に、WN膜9を形成することにより、制御ゲート電極のポリシリコン膜の形成工程及び1回のリソグラフィ工程を削減できる。また、リソグラフィ工程の追加で生じる可能性があるポリシリコンの有機物汚染の影響を低減することができる。したがって、本実施形態によれば、フラッシュメモリの製造工程を少なくし、製造コストを削減することができる。また、ゲート電極内に含まれるシリコン膜間の空乏化を抑制できる。
その後、図20の(b)及び(c)に示されるように、上述の実施形態で用いられた工程と実質的に同様の工程によって、リソグラフィによってメモリセルトランジスタ間となる領域内に開口部が形成され、マスク材12、キャップ材11、W膜10、WN膜9、第1のポリシリコン膜6、インターポリ絶縁膜5、ポリシリコン層4が、RIE法によってエッチングされる。これによって、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG及び浮遊ゲート電極4が形成される。
例えば、イオン注入等によって、メモリセルトランジスタMTのソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27が、形成される。
保護膜13がメモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CG上に堆積された後、次いで、d−TEOSなどカバレッジの悪い絶縁膜14,15が、マスク材12上に堆積される。これによって、メモリセルトランジスタMT間にエアギャップAGが形成される。
その後、選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域において、及び、周辺領域21にて、リソグラフィ及びエッチングによって、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタ(MOSトランジスタ)のゲート電極の構成部材が、ゲート加工され、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタTrのゲート電極が形成される。
選択ゲートトランジスタの選択ゲート層SG及び周辺トランジスタのゲートコンタクト層GCは、WN膜9とW膜10とで形成されているため、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとの間で、エッチングレートの差がほとんど生じることがなく、より均一なエッチングで、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタを実質的に同時に加工できる。
選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域、及び、周辺トランジスタのソース/ドレイン領域において、例えば、イオン注入等によって、P又はAsのようなn型不純物イオンが、1013cm−2から1016cm−2の範囲の濃度で、半導体領域1内に注入され、n型の拡散層からなるトランジスタのソース/ドレイン27,16が形成される。
また、P型MOSトランジスタTrのソース/ドレインとしてのp型拡散層は、n型拡散層の形成工程と異なる工程で、N型MOSトランジスタと実質的に同時に形成されたゲート電極をマスクをとして、p型不純物イオンがn型ウェル内にイオン注入されることによって形成される。
この後、上述のように、層間絶縁膜、コンタクトプラグ及び配線が、周知の技術によって順次形成され、本実施形態のフラッシュメモリが形成される。
本実施形態のフラッシュメモリ及びその製造工程において、周辺領域21内に形成される周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)の下部電極層3がn型(n型)のシリコンからなる以外、メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CG、及び、選択ゲートトランジスタSTの下部電極層4及びセレクトゲート層SG、周辺トランジスタのゲートコンタクト層GCが、p型のポリシリコン膜6を含む。また、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG内、選択ゲートトランジスタSTの選択ゲート層SG内、及び、周辺トランジスタのゲートコンタクト層GC内に、WN膜9とW膜10との積層構造が設けられている。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタST及びMOSトランジスタTrにおいて、WN膜9が、インターポリ絶縁膜5及び第1のポリシリコン膜6内に形成された開口部を介して、下部電極層としてのp型又はn型のポリシリコン層4,3に、直接接触している。
このように、本実施形態のフラッシュメモリは、選択ゲートトランジスタと周辺トランジスタにおいて、EI構造によってゲート電極内の下部電極層4,3とWN膜9とが直接接触している点が、上述の実施形態と異なっている。
本実施形態においても、メモリセルトランジスタMT及びMOSトランジスタTrとで、ゲート電極の構成部材を作り分けることなしに、各トランジスタMT,Trを実質的に同じ材料を用いて、実質的に同時に形成できる。
第5の実施形態の不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の製造コストを低減できる。また、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の特性を改善できる。
(6) 第6の実施形態
図21及び図22を参照して、第6の実施形態の不揮発性半導体記憶装置(例えば、NAND型フラッシュメモリ)について、説明する。尚、本実施形態において、第1乃至第5の実施形態と実質的に同じ構成及び機能に関する説明については、必要に応じて行う。
<構造>
図21を用いて、本実施形態のフラッシュメモリの構造について説明する。
図21の(a)は、トランジスタのゲート長方向に沿う、本実施形態のNAND型フラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタ及び選択ゲートトランジスタの断面構造を示している。図21の(a)において、3つのメモリセルトランジスタが直列に接続された構造が示されている。
例えば、メモリセルアレイ領域20内において、ボロンの不純物濃度が1014cm−3から1019cm−3の範囲のp型シリコン領域1(AA)上に、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜2上が設けられている。ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するように形成された、シリコン酸化膜、又は、オキシナイトライド膜、又は、シリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる。
そのゲート絶縁膜2上に、p型の半導体層からなる浮遊ゲート電極4が、設けられている。
メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4としてのp型のポリシリコン層4は、例えば、30nmから120nmの範囲の膜厚を有するように形成され、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されている。
浮遊ゲート電極4上に、インターポリ絶縁膜5が設けられている。インターポリ絶縁膜5は、例えば、トータル厚さが2nmから30nmの範囲を有するように形成された、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜、シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜/シリコン窒化膜、シリコン酸化膜/AlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfAlOx/シリコン酸化膜、シリコン酸化膜/HfOx/シリコン酸化膜、又は、シリコン酸化膜からなる。
インターポリ絶縁膜5上に、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGが設けられている。
制御ゲート電極CGは、インターポリ絶縁膜5上に積層され、例えば、5nmから100nmの範囲の膜厚を有し、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンが添加されたp型の第1のポリシリコン膜6と、ポリシリコン膜6上に積層され、例えば、2nmから10nmの範囲の膜厚を有するW膜10Aと、W膜10A上に積層され、5nmから10nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、WN膜9上に積層され、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10と、を含む。
本実施形態のフラッシュメモリが含むメモリセルトランジスタMTのゲート電極4,CGにおいて、制御ゲート電極CGはp型ポリシリコン層6を1層のみ含み、制御ゲート電極CGが含む1層のポリシリコン膜(p型シリコン膜)6上に、W膜10Aが直接積層されている。
本実施形態において、メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート電極CGの上部に、WN膜9が2つのW膜10A,10Bに挟まれた積層構造(W/WN/WN積層膜)を含み、このW/WN/W積層膜が、制御ゲート電極(ワード線)の裏打ち配線となる。
制御ゲート電極CG上に、例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚を有するSiN膜からなるキャップ材11が、積み上げられている。
制御ゲート電極CGの側面、及び、浮遊ゲート電極4の側面は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有するSiO、SiN、又は、それらの積層膜を用いた保護膜13に覆われている。
WSi、CoSi、NiSi、又は、タングステンとポリシリコンとのスタック構造が、制御ゲート電極CGに用いられてもよい。タングステン/ポリシリコン構造を除く構造(例えば、シリサイド)が制御ゲート電極CGに用いられた場合、キャップ材11は、制御ゲート電極CG上に設けられていなくともよい。
メモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4の両側の半導体領域1内に、トランジスタのソース/ドレイン電極となるn型拡散層27が形成されている。
これらソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27は、例えば、リン、砒素、又は、アンチモンを、その表面濃度が1017cm−3から1021cm−3となるように、深さ10nmから500nmの範囲で、含んでいる。
浮遊ゲート電極4、制御ゲート電極CG及びソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27により、浮遊ゲート型の不揮発性フラッシュEEPROMのメモリセルが形成される。
ソース/ドレインとしてのn型拡散層27が隣接するメモリセルトランジスタ同士で共有されることによって、メモリセルトランジスタMT間のNAND接続が実現されている。
例えば、浮遊ゲート電極4のゲート長は、0.5μm以下、0.01μm以上に設定されている。隣り合うメモリセルトランジスタの制御ゲート電極CGの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。
例えば、メモリセルの制御ゲート電極CG間の間隔は、メモリセルトランジスタMTのゲート電極の高さよりも小さく設定されている。
上述のように、NAND接続されたメモリセルトランジスタにおいて、メモリセルブロックの選択を行うために、NAND接続されたメモリセルトランジスタの一端及び他端に、選択ゲートトランジスタが、それぞれ設けられている。選択ゲートトランジスタの選択ゲート電極SGとメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGとの間隔は、例えば、5nm以上、40nm以下に設定されている。
選択ゲートトランジスタSTのゲート電極は、メモリセルトランジスタMTのゲート電極と実質的に同じ材料を用いて、形成されている。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SGにおいて、ワード線側(メモリセルトランジスタ側)の一部分以外で、p型の第1のポリシリコン膜6とインターポリ絶縁膜5がなくなっている。選択ゲートトランジスタSTのゲート電極4,SG内の第1のポリシリコン膜6及びインターポリ絶縁膜5が除去された部分において、W膜10Aが浮遊ゲート電極4と同じ材料からなる下層電極層4に直接接触している。このように、本実施形態の選択ゲートトランジスタSTの構造は、上述の実施形態の選択ゲートトランジスタの構造と異なっている。
図21の(b)は、周辺トランジスタのチャネル長方向の断面構造を示している。図21の(b)に示される周辺トランジスタは、MOSトランジスタである。
周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタTrは、例えば、ボロン等のp型不純物がドープされ、表面から1μmまでの深さにおけるp型不純物濃度は、1016cm−3以上且つ5×1018cm−3以下に設定されたp型シリコン領域(半導体領域)1内に、設けられている。また、p型シリコン領域1内に、p型ウェルまたはn型ウェルを、形成することができる。
そのp型半導体領域1上に、ゲート絶縁膜2を介して、周辺トランジスタのゲート電極3,GCが形成されている。
ゲート絶縁膜2は、例えば、1nmから10nmの範囲の膜厚を有し、シリコン酸化膜又はオキシナイトライド膜又はシリコン窒化膜、又はこれらの膜のうち2つ以上の積層膜からなる材料に用いて形成される。
ゲート絶縁膜2の膜厚が、メモリセルトランジスタMTのゲート絶縁膜の膜厚と揃えて形成されることで、周辺トランジスタTrとメモリセルトランジスタMTとを同時に形成でき、フラッシュメモリの製造工程数を減らすことができる。
周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタTrのゲート電極3,GCは、ゲート絶縁膜2上に形成されたn型の半導体の下部電極層3を含む。下部電極層3は、5nmから100nmの範囲の膜厚のn型のポリシリコン層3からなり、下部電極層3としてのポリシリコン層3は、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度で、リン、ヒ素又はアンチモンが添加されている。
本実施形態のフラッシュメモリが含む周辺トランジスタとしてのMOSトランジスタTrにおいて、トランジスタTrのゲートコンタクト層GCは、例えば、2nmから10nmの範囲の膜厚を有するW膜10Aと、W膜10A上に積層され、5nmから10nmの範囲の膜厚を有するWN膜9と、WN膜9上に積層され、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚を有するW膜10とを含む。
本実施形態において、周辺トランジスタ(MOSトランジスタ)Trのゲートコンタクト層GCの最下層のW膜10Aが、n型のポリシリコン層3からなる下部電極層3上に積層されている。
例えば、1nmから100nmの範囲の膜厚のSiNからなるキャップ材11が、ゲートコンタクト層GC上に、積層されている。
周辺領域21において、p型半導体領域1の表面領域内には、MOSトランジスタのソース及びドレインのLDD領域として機能するn型拡散層16が設けられている。このn型拡散層16は、例えば、リン、砒素又はアンチモンを、表面濃度が1017cm−3〜1020cm−3となるように含み、その接合深さは、例えば、10nm〜300nmである。このn型拡散層16は、ゲート電極の側面上の側壁絶縁膜に対して、自己整合的に形成される。
なお、周辺トランジスタとしてのP型MOSトランジスタも、ソース/ドレインとしての拡散層の導電型が異なるだけで、N型MOSトランジスタと実質的に同じゲート電極の構造を有して、半導体基板上に設けられている。例えば、N型MOSトランジスタはp型ウェル領域上又はp型半導体基板上に配置することができ、P型MOSトランジスタはn型ウェル領域上に配置することができる。また、n型半導体基板が用いられる場合、P型MOSトランジスタを、n型半導体基板上に配置することもできる。
各トランジスタMT,ST,Trのキャップ材11上に、例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiNで構成されるマスク材12が形成されている。
例えば、2nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiNで形成される間隙形成絶縁膜が、マスク材12上に形成されている。
周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GC及び下部電極層3の側面は、例えば、10nmから100nmの範囲の膜厚のSiO又はSiN又はそれらの積層膜からなる側壁絶縁膜(図示せず)に覆われている。
本実施形態のフラッシュメモリのように、メモリセルトランジスタMT、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタ(例えば、MOSトランジスタ)Trが、図21に示される構造を有する場合においても、上述の各実施形態と同様の効果が得られる。
<製造方法>
図22を用いて、第5の実施形態のフラッシュメモリの製造方法について、説明する。
図22の(a)に示されるように、上述の図17に示される製造工程と同様に、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内において、p型シリコン領域1上のゲート絶縁膜2上に、n型及びp型のシリコン層3,4が、それぞれ形成される。シリコン層3,4上に、インターポリ絶縁膜5及びp型の第1のポリシリコン膜6が、順次形成される。
そして、メモリセルアレイ領域20の選択ゲートトランジスタ形成領域及び周辺領域21内から、インターポリ絶縁膜及びp型の第1のポリシリコン膜6が、選択的に除去される。
この後、図22の(a)に示されるように、W膜10Aが、メモリセルアレイ領域20内のp型のポリシリコン膜6及びシリコン層4上、及び、周辺領域21内のn型シリコン層3上に、形成される。
そして、W膜10A上に、WN膜9及びW膜10Bが、順次堆積される。
このように、制御ゲート電極の第1のポリシリコン膜6上に、W膜10A,10B及びWN膜9を形成することにより、制御ゲート電極のポリシリコン膜の形成工程及び1回のリソグラフィ工程を削減できる。また、リソグラフィ工程の追加で生じる可能性があるポリシリコンの有機物汚染の影響を低減することができる。したがって、本実施形態によれば、フラッシュメモリの製造工程を少なくし、製造コストを削減することができる。
その後、図22の(b)及び(c)に示されるように、上述の工程と実質的に同様の工程によって、リソグラフィによってメモリセルトランジスタ間となる領域内に開口部が形成され、マスク材12、キャップ材11、W膜10B、WN膜9、W膜10A、第1のポリシリコン膜6、インターポリ絶縁膜5、ポリシリコン層4が、RIE法によって順次エッチングされる。これによって、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG及び浮遊ゲート電極4が形成される。
例えば、上述のように、イオン注入等によって、例えばP又はAsなどのn型不純物イオンが、メモリセルアレイ領域20の半導体領域1内に注入され、メモリセルトランジスタMTのソース/ドレイン電極としてのn型拡散層27が、形成される。
そして、保護膜13が、形成されたメモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極4及び制御ゲート電極CGを覆うように、堆積される。D−TEOSなどカバレッジの悪い絶縁膜14,15が、マスク材12上に堆積されることによって、メモリセルトランジスタMT間に、エアギャップAGが形成される。
その後、選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域において、及び、周辺領域21にて、リソグラフィ及びエッチングによって、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタ(MOSトランジスタ)のゲート電極の構成部材が、ゲート加工され、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタのゲート電極が形成される。
選択ゲートトランジスタの選択ゲート層SG及び周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCは、WN膜9とW膜10とで形成されているため、選択ゲートトランジスタSTと周辺トランジスタTrとの間で、エッチングレートの差がほとんど生じることがなく、より均一なエッチングで、選択ゲートトランジスタ及び周辺トランジスタを実質的に同時に加工できる。
選択ゲートトランジスタのメモリセルトランジスタ側と反対側の領域、及び、周辺トランジスタのソース/ドレイン領域において、例えば、イオン注入等によって、P又はAsのようなn型不純物イオンが、半導体領域1内に注入され、トランジスタST,Trのn型の拡散層からなるソース/ドレイン27,16が形成される。
また、P型MOSトランジスタTrのソース/ドレインとしてのp型拡散層は、n型拡散層の形成工程と異なる工程で、N型MOSトランジスタと実質的に同時に形成されたゲート電極をマスクをとして、p型不純物イオンがn型ウェル内にイオン注入されることによって形成される。
この後、上述のように、層間絶縁膜、コンタクトプラグ及び配線が、周知の技術によって順次形成され、本実施形態のフラッシュメモリが形成される。
本実施形態のフラッシュメモリ及びその製造方法において、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CGが、インターポリ絶縁膜5上のp型ポリシリコン膜6と、p型ポリシリコン膜6上のW/WN/W積層膜10A,9,10Bとを含んでいる。また、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタTrのゲート電極は、メモリセルトランジスタMTと同様に、W/WN/W積層膜10A,9,10Bを含んでいる
なお、p型ポリシリコン膜6と接するW膜10Aの下部がシリサイド化されWSi膜となっている場合もある。
本実施形態において、選択ゲートトランジスタSTのゲート電極内の一部からインターポリ絶縁膜及び第1ポリシリコン膜が除去され、インターポリ絶縁膜及び第1ポリシリコン膜を含まない部分において、W膜10Aが下部電極層4上に積層され、W膜10が下部電極層4としてのp型シリコン層4に直接接触している。
周辺トランジスタのMOSトランジスタTrは、インターポリ絶縁膜及び第1のポリシリコン膜をゲート電極3,GC内に含まずに、W膜10Aが下部電極層3上に積層され、W膜10Aが下部電極層3としてのn型シリコン層3に直接接触している。
このように、本実施形態のフラッシュメモリは、選択ゲートトランジスタと周辺トランジスタにおいて、ゲート電極内の下部電極層4,3とW膜10Aとが直接接触している点が、上述の実施形態と異なっている。
本実施形態によれば、低抵抗のW膜10Aが下部電極層としてのシリコン層3,4に直接接触していることによって、選択ゲートトランジスタST及び周辺トランジスタTrゲート電極の構成部材間の界面抵抗(接触抵抗)を、低減することができる。
また、W膜10Aの膜厚はW膜10Bの膜厚よりも薄いことが好ましい。W膜10Aの膜厚が厚いと、第1のポリシリコン6がシリサイド化することにより消失してしまう可能性が有るためである。一方、WN膜9よりも上に積層されたW膜10Bはポリシリコンと接していないのでシリサイド化には影響しない。そのため、W膜10Bの膜厚を厚くすることによりゲート電極の抵抗を小さくすることができる。
以上のように、第6の実施形態の不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の製造コストを低減できる。また、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法によれば、不揮発性半導体記憶装置の特性を改善できる。
尚、上述の第1乃至第5の実施形態において、WN膜とW膜との積層構造の代わりに、本実施形態で述べたWN膜9がW膜10A,10B間に挟まれた積層構造(W/WN/W積層膜)が、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極CG、選択ゲートトランジスタSTの選択ゲート層SG及び周辺トランジスタTrのゲートコンタクト層GCに、適用されてもよい。この場合におけるフラッシュメモリの製造方法に関しては、WN膜9が堆積される前に、W膜10Aが堆積される工程が追加される点が異なるのみで、他の製造工程は実質的に同じである。
(7) 変形例
図23を参照して、上述の実施形態の不揮発性半導体記憶装置の変形例について、説明する。
上述の各実施形態において、ゲート絶縁膜上の浮遊ゲート電極/下部電極層の形成方法に関して、イオン注入を用いて、メモリセルトランジスタのp型シリコンからなる浮遊ゲート電極とN型トランジスタのn型シリコンからなる下部電極層とを作り分ける例について説明した。
但し、以下に述べるように、ドーピングガスにより不純物をドーピングして、p型及びn型のシリコン層を、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21のゲート絶縁膜上に作り分けてもよい。
図23は、本変形例における、ドーピングガスによる不純物ドーピングにより、p型及びn型のシリコン層をゲート絶縁膜上に作り分けた場合の製造工程を示す断面工程図である。
図23の(a)に示されるように、ドーピングガスによるドーピングにより、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度で、リン、ヒ素又はアンチモンがシリコン層3内に添加されるように、n型のシリコン層3が、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21のゲート絶縁膜2上に、形成される。
なお、図23の(a)に示す工程の前に、イオン注入等を用いて、半導体基板内にn型ウェル及びp型ウェルを形成する工程を実行できる。
図23の(b)に示されるように、周辺領域21内のMOSトランジスタの形成領域内において、n型シリコン層3上に、レジスト膜98が形成される。メモリセルアレイ領域20内において、レジスト膜は開口され、メモリセルアレイ領域20内のn型シリコン層3の上面は、露出する。レジスト膜98をマスクに用いて、シリコン層3が、RIE法によって、エッチングされる。これによって、メモリセルアレイ領域20内のN型シリコン層は、除去される。
図23の(c)に示されるように、メモリセルアレイ領域20内において、n型ポリシリコン膜が除去された後、p型シリコン層4が、シリコンを堆積しながらの不純物ドーピングにより、1018cm−3から1022cm−3の範囲の濃度でボロンがシリコン層4内に添加されるように、ゲート絶縁膜2上に、形成される。
例えば、周辺領域21内において、n型シリコン層3上に、p型シリコン層4が堆積される。
この後、メモリセルアレイ領域20内のp型シリコン層4上に、レジスト膜が形成され、周辺領域21のp型シリコン層4が、選択的に除去される。
このように、n型及びp型のポリシリコン膜3,4が、ドーピングガスによるドーピングによって、ゲート絶縁膜2上に、それぞれ形成される。
この後、第1乃至第6の実施形態で述べた製造工程によって、メモリセルアレイ領域20及び周辺領域21内で、ドーピングガスによるドーピングにより作り分けられたn型及びp型シリコン層3,4上に、インターポリ絶縁膜5及び制御ゲート電極などの各トランジスタの構成部材が、形成及び加工され、上述の各実施形態のフラッシュメモリが形成される。
本変形例で述べたように、シリコン層の堆積時におけるドーピングガスによるドーピングによって、メモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極としてのp型シリコン層及び周辺トランジスタのゲート電極のn型シリコン層を、作り分けてもよい。
本変形例が用いられた場合においても、第1乃至第6の実施形態で述べた効果が得られる。
[その他]
上述において、NAND型フラッシュメモリを例示して、本実施形態の不揮発性半導体記憶装置について説明した。但し、浮遊ゲート型のメモリセルトランジスタを用いた半導体記憶装置であれば、NOR型のフラッシュメモリのような他の回路構成の記憶装置に、本実施形態で述べた構造が適用されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:半導体領域、2:ゲート絶縁膜、3:下部電極層、4:浮遊ゲート電極、5:インターポリ絶縁膜、6,82,83:ポリシリコン膜、9:WN膜、10,10A,10B:W膜、16,27:ソース/ドレイン拡散層、MT:メモリセルトランジスタ、Tr:周辺トランジスタ。

Claims (5)

  1. 電気的なデータの書き込み及び消去が可能で、浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極をそれぞれ有した、m個(mは3以上の整数)のメモリセルトランジスタと、
    直列接続された前記メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタと、
    ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上の下部電極層及び前記下部電極層上の上部電極層からなるゲート電極とを有する第1の電界効果トランジスタと、
    を具備し、
    前記メモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極はp型ポリシリコンからなり、制御ゲート電極が含んでいるp型ポリシリコン膜が、前記浮遊ゲート電極と前記制御ゲート電極との間の第1のインターポリ絶縁膜を介して、前記浮遊ゲート電極上に積層され、
    前記第1の電界効果トランジスタの前記下部電極層はn型ポリシリコンからなり、前記上部電極層が含んでいるp型ポリシリコン膜が、前記上部電極層と前記下部電極層との間の第2のインターポリ絶縁膜内の開口部を介して、前記下部電極層に接続されている、
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 電気的なデータの書き込み及び消去が可能で、浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極をそれぞれ有し、m個(mは3以上の整数)のメモリセルトランジスタと、
    直列接続された前記メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタと、
    ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上の下部電極層及び下部電極層上の上部電極層からなるゲート電極とを有する第1の電界効果トランジスタと、
    を具備し、
    前記メモリセルトランジスタの前記浮遊ゲート電極はp型ポリシリコンからなり、前記制御ゲート電極が含んでいるp型ポリシリコン膜が、前記浮遊ゲート電極と前記制御ゲート電極との間の第1のインターポリ絶縁膜を介して、p型ポリシリコンからなる前記浮遊ゲート電極上に積層され、
    前記第1の電界効果トランジスタの前記下部電極層はn型ポリシリコンからなり、前記上部電極層が含んでいるp型ポリシリコン層が、前記n型ポリシリコンからなる前記下部電極層に接している、
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  3. 電気的なデータの書き込み及び消去が可能で、浮遊ゲート電極及び制御ゲート電極をそれぞれ有し、m個(mは3以上の整数)のメモリセルトランジスタと、
    直列接続された前記メモリセルトランジスタの一端に接続された第1の選択ゲートトランジスタと、
    ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上の下部電極層及び下部電極層上の上部電極層からなるゲート電極とを有する第1の電界効果トランジスタと、
    を具備し、
    前記メモリセルトランジスタの前記浮遊ゲート電極はp型ポリシリコンからなり、前記制御ゲート電極が含んでいるp型ポリシリコン膜が、前記浮遊ゲート電極と前記制御ゲート電極との間の第1のインターポリ絶縁膜を介して、前記浮遊ゲート電極上に積層され、
    前記第1の電界効果トランジスタの前記下部電極層はn型ポリシリコンからなり、前記上部電極層が含んでいる窒化タングステン膜とタングステン膜との積層膜が、前記下部電極層に接続されている、
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記上部電極層は、WSi膜、窒化タングステン膜及びタングステン膜を積層して含み、前記WSi膜が前記下部電極層に接している、
    ことを特徴とする請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記窒化タングステン膜が、前記下部電極層と前記上部電極層との間の第2のインターポリ絶縁膜内に設けられた開口部を介して、前記n型ポリシリコンに直接接触している、
    ことを特徴とする請求項3に記載の不揮発性半導体記憶装置。
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