本発明の一実施形態について説明する。
(1−1.複合機制御システム1の全体構成)
図1は、本実施形態にかかる複合機制御システム1の構成を示す説明図である。この図に示すように、複合機制御システム1は、複合機(MFP;multifunction peripheral)10と、情報処理装置(サーバ装置)30とを備えており、これら各装置が通信ネットワーク50を介して通信可能に接続されている。なお、複合機制御システム1に含まれる複合機10の台数は複数であってもよく、情報処理装置30の台数についても複数であってもよい。
通信ネットワーク50としては、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線、シリアルケーブル等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。また、複合機10と情報処理装置30とは、ウェブサーバとウェブブラウザとの間の通信(例えば、ウェブページの要求および送信)に用いられるプロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol:ハイパーテキスト転送プロトコル)メソッドを用いて通信を行うようになっている。ただし、複合機10と情報処理装置30との間で用いられる通信プロトコルは特に限定されるものではなく、他の通信プロトコルを用いてもよい。
(1−2.複合機10の構成)
複合機10は、HTTPを用いて情報処理装置30からHTML形式の制御情報を受け取り、受け取った制御情報に基づいて複合機10の各種装置機能を実行する機能を有するデジタル複合機またはアナログ複合機である。上記の装置機能としては、例えば、スキャン機能、印刷機能、コピー機能、ファクシミリの送受信機能、通信機能などが挙げられる。ただし、複合機10が有する装置機能は上記の機能に限るものではない。例えば、上記の各機能の一部を備えていなくてもよく、上記の各機能の一部に代えて、あるいは上記の各機能に加えて、他の装置機能を備えていてもよい。
複合機10は、操作部11、画像読取部14、画像形成部15、データ記憶部16、通信部18、および制御部19を備えている。また、操作部11は入力部12および表示部13を備えており、データ記憶部16は、認証情報記憶部16a、ログインユーザ記憶部16b、および機能実行ユーザ記憶部16cを備えている。また、制御部19は、ブラウザ部20、機器制御部21、および認証処理部22を備えている。
操作部11は、ユーザに対して制御部19の指示に応じて各種情報を通知するとともに、ユーザからの入力を受け付けて制御部19に伝達するユーザインターフェイスである。操作部11は、各種の入力キーを含む入力部(操作入力部)12と、例えばLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)などからなる表示部13とを備えている。なお、操作部11は、入力部12と表示部13とが一体として構成されたタッチパネルであってもよい。
画像読取部14は、スキャナと、原稿をスキャナの位置まで搬送する原稿搬送部とを備えており、原稿に印刷された文字や画像などを画像データとして読み取るスキャン機能を実行する。なお、画像読取部14は、所定の解像度で画像を読み取る。
画像形成部15は、用紙などの記録シートに対して、画像データに応じた画像(文字/写真/グラフィック)を印刷するためのものである。本実施形態では、画像形成部15として感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置、および用紙トレイなどを備えた電子写真方式の画像形成装置を用いている。ただし、画像形成部15の構成はこれに限らず、例えばインクジェット方式あるいは他の画像形成方式の画像形成装置を用いてもよい。本実施形態では、画像形成部15を用いて、画像読取部14から入力された画像データを印刷するコピー機能、および外部装置から入力された画像データを印刷するプリンタ機能を実行できるようになっている。
データ記憶部16は、複合機10で扱われる各種データ(操作画面データ、各種ルックアップテーブル等)を記憶する記憶手段である。また、データ記憶部16は、認証情報記憶部16a、ログインユーザ記憶部16b、および機能実行ユーザ記憶部16cを備えている。認証情報記憶部16aは、当該複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報(例えばログイン名およびパスワード)を記憶する。また、ログインユーザ記憶部16bは、複合機10にログインしているユーザのログイン情報(例えばログイン名)を記憶する。また、機能実行ユーザ記憶部16cは、情報処理装置30で動作するアプリケーションに対する機能実行要求を行ったユーザのユーザ情報(実行ユーザ情報)を記憶する。なお、情報処理装置30で動作するアプリケーションに限らず、通信ネットワーク50を介して接続された他の装置あるいは複合機10で動作するアプリケーションに対する機能実行要求を行ったユーザのユーザ情報についても機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させるようにしてもよい。データ記憶部16の構成は特に限定されるものではなく、例えばハードディスク等、従来から公知の種々の記憶手段を用いることができる。
通信部18は、通信ネットワーク50を介して、情報処理装置30などの外部装置との間で通信を行う通信インターフェイスである。本実施形態では、上述したように、通信部18は情報処理装置30とHTTPを用いて通信する。
制御部19は、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置である。制御部19は、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することでブラウザ部(ウェブブラウザ部)20、機器制御部21、および認証処理部22の機能を実現する。
ブラウザ部20は、Webページを閲覧するためのソフトウェアに従った動作を行うものであり、ウェブサーバ(例えば情報処理装置30に備えられるウェブザーバ部34)から提供される画面データに応じた画像を表示部13に表示させる。また、ブラウザ部20は、入力部12を介してユーザからウェブサーバ上のアプリケーションに対する指示入力が行われた場合に、当該指示入力に応じた情報を機器制御部21に通知する。これにより、機器制御部21が通信部18を介してウェブサーバ上のアプリケーション(例えば情報処理装置30のアプリケーション部34)にアクセスして画面取得要求を送信し、当該アプリケーションから上記指示入力に応じた画面データを取得する。なお、上記ソフトウェアとしては、汎用されているウェブブラウザのソフトウェアを用いることができる。また、ウェブサーバ上のアプリケーションとしては、例えば、インターネット上のホームページコンテンツや、複合機10と連携して動作する外部アプリケーションなどを用いることができる。
また、複合機10からウェブサーバ(例えば情報処理装置30に備えられるウェブザーバ部34)への画面取得要求はHTTPプロトコルのGetコマンドやPostコマンドを用いて行われ、ウェブサーバは複合機10からの画面取得要求に応じた画面コンテンツを応答する。画面コンテンツがHTMLで記述されている場合、ブラウザ部20がその内容を解析して画面データを作成し、表示部13にHTMLに基づく表示画面を表示させる。
機器制御部21は、複合機10に備えられる各部の動作を制御するものである。すなわち、機器制御部21は、操作部11、画像読取部14、画像形成部15、および通信部18の動作、および、データ記憶部16に対する各種データの書き込みやデータ記憶部16からの各種データの読み出しなどを制御する。例えば、機器制御部21は、画像読取部14の動作を制御して、スキャン画像のデータを取得する。また、機器制御部21は、画像形成部15の動作を制御して、画像データに応じた画像を記録材上に形成(出力)する。さらに、機器制御部21は、通信部18の動作を制御して外部のリソース(例えば情報処理装置30)との通信を行い、画像データや制御情報などの送受信を行う。
認証処理部22は、複合機10を利用しようとするユーザが操作部11を介して入力するユーザ情報と、認証情報記憶部16aに記憶している複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報とを照合するユーザ認証処理を行う。また、ユーザ認証処理の結果、複合機10の利用を許可すると判断した場合(操作部11を介して入力されたユーザ情報が予め認証情報記憶部16aに記憶している複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報と一致すると判断した場合)、認証処理部22はその旨を機器制御部21に伝達し、機器制御部21は複合機10の操作画面を表示部13に表示させて複合機10を利用可能にするとともに、ユーザ認証処理を行ったユーザのユーザ情報(ログインしたユーザのログイン情報)をログインユーザ記憶部16bに記憶させる。
(1−3.情報処理装置30の構成)
情報処理装置30は、図1に示したように、通信部31と制御部32とを備えている。また、制御部32は、ウェブサーバ部33およびアプリケーション部34を備えている。
通信部31は、通信ネットワーク50を介して複合機10との通信を行う。なお、通信部31は、HTTPの通信プロトコルを用いて複合機10と通信する。
制御部32は、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置であり、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することでウェブサーバ部33およびアプリケーション部34の機能を実現する。
ウェブサーバ部33は、汎用されているウェブサーバのソフトウェアに従って動作する。ウェブサーバ部33は、通信部31を介して複合機10からの要求(例えばHTTPリクエスト)を受信し、当該要求に応じたファイルや画像データ、印刷データ、制御情報などをアプリケーション部34から取得し、通信部31を介して当該複合機10に応答する機能を有する。
アプリケーション部34は、ウェブサーバ部33からの指示に応じて、所定のウェブアプリケーションに従った動作を行う。すなわち、アプリケーション部34は、ウェブサーバ上で動作する各種のウェブアプリケーションに従った動作を行うものである。上記のウェブアプリケーションとしては、インターネット上のホームページコンテンツを提供するアプリケーションや複合機10と連携して動作することにより複合機の動作を制御する複合機制御アプリケーションなどが挙げられる。
例えば、アプリケーション部34は、複合機10からの要求(HTTPリクエスト)が表示画面の送信要求である場合、表示画面送信アプリケーションに従った動作を行う。具体的には、アプリケーション部34は、当該送信要求で示される表示画面のHTMLデータを記憶部(図示せず)から読み出し、ウェブサーバ部33に送る。
また、アプリケーション部34は、複合機10からの要求が印刷データの送信要求である場合、印刷アプリケーションに従った動作を行う。具体的には、アプリケーション部34は、当該送信要求で示されるフォルダ名のフォルダから指定されたファイル名の印刷データを取得し、その印刷データをウェブサーバ部33に送る。
なお、アプリケーション部34は、複数種類のアプリケーション(ウェブアプリケーション)を実行可能な構成であってもよい。
(1−4.複合機制御システム1における処理の概要)
次に、複合機制御システム1の動作について説明する。図2は、複合機制御システム1における処理の流れを示すフローチャートである。
まず、複合機10の機器制御部21は、データ記憶部16に記憶されている認証情報入力画面の画面データを読み出し、表示部13に認証情報入力画面を表示させる(S1)。
図3は、認証情報入力画面の一例を示す説明図である。この図に示す例では、ユーザ認証情報としてログイン名およびパスワードの入力を促すようになっており、ユーザは、入力部12を操作してログイン名およびパスワードを記入した後、ログインボタンを押すことによりユーザ認証情報を入力するようになっている。
複合機10の認証処理部22は、入力部12を介してユーザが入力したユーザ認証情報を受け付けると(S2)、入力されたユーザ認証情報と、認証情報記憶部16aに予め記憶されている複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報とを照合することによりユーザ認証処理を行い(S3)、複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可するか否かを判断する(S4)。
S4において認証処理部22が複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可しないと判断した場合、機器制御部21はS1の処理に戻る。この際、ユーザ認証処理に失敗した旨や、ユーザ認証情報の再入力をユーザに促すメッセージなどを表示部13に表示させるようにしてもよい。
一方、S4において複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可すると判断した場合、認証処理部22は、複合機10にログインしたユーザを示すログインユーザ情報をログインユーザ記憶部16bに記憶させる(S5)。なお、ログインユーザ情報は、当該ユーザが複合機10にログインしている期間のみ記憶され、ログアウト処理が行われた場合にはログインユーザ記憶部16bから削除される。ログアウト処理が行われた場合に、ログインユーザ情報をログインユーザ記憶部16bから削除するとともに、過去にログインしたユーザのユーザ情報をログインユーザ履歴情報としてデータ記憶部16に記憶させるようにしてもよい。
また、S4において認証処理部22が複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可すると判断した場合、ブラウザ部20は、通信部18を介して情報処理装置30にアプリケーション選択画面送信要求を送信する(S6)。
情報処理装置30のウェブサーバ部33は、複合機10から送信されたアプリケーション選択画面送信要求を受信すると(S21)、複合機10から利用可能なアプリケーションの中から複合機10のユーザに所望するアプリケーションを選択させるためのアプリケーション選択画面の画面データをアプリケーション部34に生成させ、複合機10に送信する(S22)。
複合機10のブラウザ部20は、通信部18を介して情報処理装置30からアプリケーション選択画面の画面データを受信すると、表示部13を制御して受信した画面データに応じたアプリケーション選択画面を表示部13にさせる(S7)。
図4は、表示部13に表示されるアプリケーション選択画面の一例を示す説明図である。この図に示す例では、アプリケーション1〜3の3種類のアプリケーションを選択可能になっている。なお、各アプリケーションの名称や種別を示す情報などを表示させるようにしてもよい。
その後、ブラウザ部20は、入力部12を介してユーザが入力するアプリケーション選択指示を受け付けると(S8)、通信部18を介して情報処理装置30にユーザが選択したアプリケーションの開始要求(アプリケーション画面取得要求)を送信する(S9)。具体的には、本実施形態では、例えば図5に示すように、アプリケーション選択画面において選択可能な各アプリケーションと当該各アプリケーションが選択された場合のアクセス先情報(アプリケーションURL)とを対応付けた外部アプリケーション情報をデータ記憶部16に予め記憶している。ブラウザ部20は、通信部18を制御し、上記の外部アプリケーション情報に基づいて、ユーザが選択したアプリケーションに対応するアプリケーションURLにアクセスすることにより、当該アプリケーションの開始要求を当該アプリケーションに対応するアプリケーションURLに送信する。なお、上記のアプリケーションの開始要求(アプリケーション画面取得要求)は、HTTPプロトコルのGetコマンドあるいはPostコマンドを用いて行われる。
情報処理装置30のウェブサーバ部33は、複合機10からアプリケーションの開始要求を受信すると(S23)、受信した開始要求に応じたアプリケーションの画面データ(画面コンテンツ)をアプリケーション部34に生成させ、複合機10に応答する(S24)。
複合機10のブラウザ部20は、情報処理装置30からアプリケーションの画面データを受信すると、表示部13を制御して当該画面データに応じた画面を表示部13に表示させる(S10)。例えば、画面データがHTMLで記述されている場合、ブラウザ部20はその内容を解析して画面データを作成し、当該画面データに応じた画面を表示部13に表示させる。
その後、ブラウザ部20は、入力部12を介して入力されるユーザからの機能実行要求を受け付けると(S11)、その機能実行要求を機器制御部21に伝達し、機器制御部21は、機能実行要求を行ったユーザ(この時点でログイン中のユーザ)のログイン情報(実行ユーザ情報)を、機能実行要求を識別するための情報と対応付けて機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させる(S12)。具体的には、機器制御部21は、機能実行要求を入力したユーザのユーザ情報(ログイン中のユーザのログイン情報)をログインユーザ記憶部16bから読み出し、当該ユーザ情報と機能実行要求を識別するための情報とを対応付けて機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させる。
また、機器制御部21は、入力部12を介して入力された機能実行要求を、ブラウザ部20および通信部18を介して情報処理装置30(実行中のアプリケーションに対応するURL)に送信する(S13)。この際、表示部13に機能実行要求中であることを示すメッセージを表示させるようにしてもよい。また、機能実行要求中であることを示すメッセージに加えて、あるいは機能実行要求中であることを示すメッセージに代えて、ログアウト可能であることを示すメッセージを表示部13に表示させるようにしてもよい。
その後、機器制御部21は、ログアウト処理を行うか否かを判断し(S14)、ログアウトすると判断した場合にはログアウト処理を行う(S15)。
ログアウトするか否かの判断は、例えば、入力部12を介してログアウト指示が入力されたか否かに応じて行ってもよく、入力部12に対する操作入力が所定時間以上行われなかった場合にログアウトするようにしてもよい。また、ログアウト処理としては、例えば、ログインユーザ記憶部16bに記憶しているログイン中のユーザのログイン情報を削除する処理、およびS1に戻って認証情報入力画面を表示する処理を行う。
情報処理装置30のウェブサーバ部33は、複合機10から機能実行要求を受信すると(S25)、受信した機能実行要求に対応するアプリケーション部34に機能実行指示を生成させて複合機10に送信する(S26)。上記の機能実行指示には、例えば、複合機10の装置機能を制御するための制御コマンドや複合機10の処理で用いたれる各種データ(例えば、画像データ、データの送信先情報など)が含まれる。なお、複合機10から受信した機能実行要求に当該機能実行要求の識別情報が含まれている場合、アプリケーション部34は当該識別情報を機能実行指示に含める。
複合機10の機器制御部21は、情報処理装置30から機能実行指示を受信すると(S16)、当該機能実行指示に対応するユーザ情報を機能実行ユーザ記憶部16cから読み出し、当該ユーザ情報と対応付けて機能実行指示に応じた機能を実行し(S17)、処理を終了する。
(1−5.印刷アプリケーションを実行する場合の実施例)
次に、情報処理装置30のアプリケーション部34において動作する印刷アプリケーションを複合機10から利用する場合の実施例について説明する。なお、この印刷アプリケーションは、複合機10の操作部11を介してユーザが選択した印刷データを情報処理装置30から複合機10に転送して印刷処理を行わせるアプケーションである。
図6は、上記印刷アプリケーションを実行する場合に機器制御部21、ブラウザ部20、およびアプリケーション部34の間で送受信されるデータを示す説明図である。
図2に示したフローチャートにおけるS8の処理において印刷アプリケーションが選択されると、複合機10のブラウザ部20は、S9の処理として情報処理装置30に対して初期画面取得要求(アプリケーション画面取得要求)を送信する(図6のT1)。本実施形態では、初期画面取得要求としてHTTP Page Req(HTTPページリクエスト)を送信する。
情報処理装置30のアプリケーション部34(印刷アプリケーション)は、複合機10から初期画面送信要求を受信すると、当該印刷アプリケーションの初期画面の画面データをウェブサーバ部33および通信部31を介して複合機10に応答する(図6のT2)。本実施形態では、初期画面の画面データをHTTP Page Req(HTTPページリクエスト)として送信する。
ブラウザ部20は、印刷アプリケーションの初期画面データを取得すると、その初期画面データに応じた初期画面を表示部13に表示させる。
図7は、上記印刷アプリケーションの初期画面の一例を示す説明図である。図7に示す例では、印刷アプリケーションは、情報処理装置30の記憶部(図示せず)に蓄積している印刷データのうち、複合機10にログイン中のユーザが印刷対象として選択可能な印刷データの一覧を示す表示画面を複合機10に送信して表示部13に表示させる。そして、ユーザが印刷したいデータを選択して印刷ボタンを押すと(印刷機能実行要求を行うと)、ブラウザ部20は、機器制御部21から情報処理装置30にユーザが選択した印刷データの印刷指示を要求させるための印刷要求を機器制御部21に伝達する(図6のT3)。
機器制御部21は、ブラウザ部20から印刷要求を受け取ると、情報処理装置30に送信する印刷データ取得要求(機能実行要求)と当該印刷要求を行うユーザ(この時点で複合機10にログイン中のユーザ)のユーザ情報とを関連付けて機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させるとともに、印刷データ取得要求(機能実行要求)を情報処理装置30に送信する(図6のT5)。
なお、アプリケーション部34(印刷アプリケーション)から複合機10に送信される初期画面の画面データにおいて、各印刷データにはジョブパラメータ情報(印刷部数や用紙サイズ等の設定)および印刷データの取得要求先を示すURL情報が関連付けられている。そして、ユーザが印刷対象のデータを選択して印刷ボタンを押すと、ブラウザ部20は当該データに関連付けられたURLを機器制御部21に伝達し、機器制御部21は当該URLに印刷データ取得要求(機能実行要求)を送信する。例えば、アプリケーション部34(印刷アプリケーション)が印刷データに関連付けたURLが”http://example.com/app/printdata.aspx?dataId=123456789”である場合、機器制御部21はこのURLに対して印刷データ取得要求を送信する。
なお、機器制御部21が、ブラウザ部20から印刷要求を受け付けたとき、あるいは印刷要求を受け付けた後、情報処理装置30に印刷データ取得要求(機能実行要求)を送信したときに、印刷要求の受け付け処理を完了したことを示す応答をブラウザ部20に返し(図6のT5)、ブラウザ部20が表示部13に印刷処理中であることを示すメッセージを表示させるようにしてもよい。また、印刷アプリケーションが印刷データ取得要求(機能実行要求)を受信したときに、印刷処理中であることを示すメッセージを含む画面データを複合機10に送信し、ブラウザ部20が当該画面データに応じた表示画面を表示部13に表示させるようにしてもよい。これにより、印刷処理が完了する前であっても、ユーザは、印刷処理が正常に実行されていることを認識してその時点でログアウトすることができる。
印刷アプリケーションは、複合機10から印刷データ取得要求(機能実行要求)を受信すると、当該要求に応じた印刷データ、および当該印刷データの印刷処理を複合機10に実行させるための制御コマンドを、ウェブサーバ部33および通信部31を介して複合機10に応答する(図6のT6)。例えば、機器制御部21は、印刷データ取得要求に印刷対象のジョブを特定するためのクエリ文字列(dataId)を含めて情報処理装置30に送信し、印刷アプリケーションは印刷データ取得要求に含まれるクエリ文字列(dataId)に基づいて印刷対象のジョブを特定し、該当する印刷データを複合機10に応答する。
機器制御部21は、印刷データおよび制御コマンドを受信すると、当該印刷データの印刷要求を行ったユーザのユーザ情報を機能実行ユーザ記憶部16cから読み出し、当該ユーザと関連付け、印刷アプリケーションから取得した制御コマンドに基づいて画像形成部15の動作を制御することにより当該印刷データの印刷処理を実行する。なお、印刷アプリケーションから取得した制御コマンドに基づいて画像形成部15の動作を制御する構成に限らず、機器制御部21が自装置に記憶している制御プログラムに基づいて画像形成部15の動作を制御するようにしてもよい。
これにより、複合機10では、印刷アプリケーションに対する印刷データ取得要求を行ったユーザがログイン状態を継続しているかログアウトしているかにかかわらず、印刷アプリケーションから受信した印刷データの印刷処理を当該印刷データの印刷要求を行ったユーザと対応付けて実行することができる。例えば、印刷処理にかかる料金を当該ユーザに課金したり、当該印刷処理にかかる印刷枚数を当該ユーザが実行した累計印刷枚数に加算したりすることができる。
図8は、ユーザAが印刷処理の実行要求を行ってログアウトした後、ユーザBがログインしている期間中にユーザAが行った印刷処理の実行要求に対応する印刷データを受信した場合の処理シーケンスの一例を示す説明図である。
図8に示す例では、T1〜T5までの処理は図6に示した例と同様であるが、T5において印刷データ取得要求が行われた後、当該印刷データ取得要求に対応する印刷データを受信する前に当該印刷要求を行ったユーザAがログアウトしている。
また、ユーザAがログアウトした後、複合機10がユーザAの行った印刷要求に対応する印刷データを受信する前に、ユーザBが複合機10にログインして印刷アプリケーションを起動し、印刷データ取得要求を行っている(TB1〜TB4)。なお、ユーザBの操作に応じて行われるTB1〜TB4の処理内容は上述したT1〜T4と同様なので、ここではその説明を省略する。
そして、TB5においてユーザBの印刷要求に対応する印刷データ取得要求が行われた後、複合機10がユーザAの印刷要求に対応する印刷データを取得している(T6)。したがって、複合機10がユーザAの印刷要求に対応する印刷データを受信した時点では当該複合機10にログインしているユーザはユーザBであり、ユーザAはすでにログアウトしている。
しかしながら、本実施形態では、印刷要求を行ったユーザのユーザ情報と当該印刷要求に対応する印刷データ送信要求とを対応付けて機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させておき、印刷アプリケーション(情報処理装置30)から印刷データを受信したときに当該印刷データに対応する印刷要求を行ったユーザを特定し、特定したユーザに対応付けて印刷処理を実行できるようになっている。
これにより、複合機10がユーザAの印刷要求に対応する印刷データを受信した時点でユーザAが既にログアウトしており、複合機10に他のユーザがログインしている場合であても、上記印刷データの印刷処理の実行ユーザをユーザAとして印刷処理を実行できる。すなわち、印刷データ送信要求を行ってから実際に印刷処理が開始されるまでの時間は、印刷データのサイズや内容等によってデータの通信に要する時間や画像形成部15での印刷準備に要する時間などが変動するため印刷処理毎に異なるが、本実施形態では先のユーザの印刷要求に対応する印刷処理の実行と、次のユーザの印刷データ取得要求とを非同期で実行することができるので、印刷処理の開始タイミングにかかわらず複合機10を効率的に利用することができる。
図8の例では、ユーザAの印刷要求に対応する印刷処理を実行した後に、ユーザBの印刷要求に対応する印刷データが複合機10に受信されている(TB6)。この印刷データの印刷処理は、ユーザBを実行ユーザとして実行される。
また、図9に示すように、複合機10から情報処理装置30に印刷データ取得要求(機能実行要求)を送信した後(T5)、この印刷データ取得要求が情報処理装置30に正常に受け付けられなかった場合に、複合機10から印刷データ取得要求(機能実行要求)の再送信(リトライ)を行うようにしてもよい(T5b)。機器制御部21が、印刷データ取得要求と当該要求を行ったユーザとを対応付けた情報(印刷予約情報)を機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させておき、当該情報に基づいて印刷データ取得要求の再送信処理を行うようにしてもよい。また、再送信を行う回数を予め複合機10側で設定しておき、所定回数の再送信を行っても印刷データ取得要求が情報処理装置30に正常に受け付けられなかった場合には印刷データ取得要求の送信処理を中止するようにしてもよい。
(1−6.認証サーバを備える場合の実施例)
本実施形態では、複合機10にログインするユーザのユーザ認証処理を複合機10に備えられる認証処理部22によって行っているが、これに限らず、例えば複合機制御システム1に備えられる認証サーバによって行ってもよい。
図10は、複合機10にログインするユーザのユーザ認証処理を行う認証サーバ60を備えた複合機制御システム1の構成例を示す説明図である。この図に示す例では、図1の複合機10における認証処理部22および認証情報記憶部16aが省略されており、これら各部の機能を実行する認証処理部63および認証情報記憶部66が認証サーバ60に備えられている。
認証サーバ60は、通信部61、制御部62、および記憶部65を備えている。また、制御部62は、認証処理部63およびユーザ管理部64を備えている。また、記憶部65は、認証情報記憶部66および管理テーブル記憶部67を備えている。
通信部61は、通信ネットワーク50を介して、複合機10などの外部装置との間で通信を行う通信インターフェイスである。
制御部62は、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置である。制御部62は、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで認証処理部63およびユーザ管理部64の機能を実現する。
認証情報記憶部66は、複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報(例えばログイン名およびパスワード)を記憶する。なお、認証サーバ60が複合機制御システム1に接続された複数の複合機についてのユーザ認証処理を行うようにしてもよく、その場合、認証情報記憶部66が複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報を複合機毎に記憶するようにしてもよい。あるいは、各ユーザのユーザ認証情報として各複合機に共通のユーザ認証情報を用い、各ユーザがいずれの複合機に対しても共通のユーザ認証情報を用いてログインできるようにしてもよい。
認証処理部63は、複合機10を利用しようとするユーザが操作部11を介して入力するユーザ情報と、認証情報記憶部66に記憶している複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報とを照合するユーザ認証処理を行い、ユーザ認証処理の結果を複合機10に送信する。なお、複合機10を利用しようとするユーザが操作部11を介して入力したユーザ情報は、複合機10の機器制御部21が通信部18を介して認証サーバ60に送信する。また、複合機10の機器制御部19は、ユーザ認証処理によって複合機10の利用を許可すると判定した場合、複合機10の操作画面を表示部13に表示させて複合機10を利用可能にするとともに、ユーザ認証処理を行ったユーザのユーザ情報(ログインしたユーザのログイン情報)をログインユーザ記憶部16bに記憶させる。
管理テーブル記憶部67は、ユーザ毎の複合機10の利用履歴情報(例えば、累計印刷枚数、累計スキャン枚数、画像データ送信回数、画像データ記憶容量など)や利用可能条件情報(例えば、印刷可能枚数の上限値、スキャン回数の上限値、画像データ送信回数の上限値、画像データ記憶容量の上限値など)の情報をユーザ毎に記憶する。
ユーザ管理部64は、複合機10から当該複合機10の利用履歴情報(例えば、印刷枚数および実行ユーザの情報など)を取得し、管理テーブル記憶部67に記憶している当該ユーザに関する情報を更新する。また、複合機10から当該複合機10のユーザが行った機能実行要求の実行可否の問合せを受け付けた場合に、ユーザの行った機能実行要求の内容と管理テーブル記憶部67に記憶している利用可能条件情報とに基づいて当該機能実行要求に応じた処理の実行可否を判断し、複合機10に応答する。
(1−7.複合機単体の実施例)
本実施形態では、本発明を複合機10と情報処理装置30とが連携して動作する複合機制御システム1について説明したが、本発明の適用対象はこれに限るものではなく、ログインしようとするユーザのユーザ認証処理を行う複合機であれば適用できる。
図11は、複合機10が単体で動作する場合の複合機10の構成例を示す説明図である。また、図12は、この場合の複合機10における処理の流れを示すフローチャートである。なお、図1に示した複合機10と同じ機能を有する部材については同じ符号を付し、その説明を省略する。
まず、複合機10の機器制御部21は、データ記憶部16に記憶されている認証情報入力画面の画面データを読み出し、表示部13に認証情報入力画面を表示させる(S31)。認証情報入力画面としては、例えば上述した図3と同様の画面を用いることができる。
次に、複合機10の認証処理部22は、入力部12を介してユーザが入力したユーザ認証情報を受け付けると(S32)、入力されたユーザ認証情報と、認証情報記憶部16aに予め記憶されている複合機10の利用を許可するユーザのユーザ認証情報とを照合することによりユーザ認証処理を行い(S33)、複合機10の利用を許可するか否かを判断する(S34)。
S34において認証処理部22が複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可しないと判断した場合、機器制御部21はS31の処理に戻る。
一方、S34において認証処理部22が複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可すると判断した場合、認証処理部22は、複合機10にログインしたユーザを示すログインユーザ情報をログインユーザ記憶部16bに記憶させる(S35)。
また、S34において認証処理部22が複合機10の利用(複合機10へのログイン)を許可すると判断した場合、機器制御部21は、データ記憶部16からユーザに利用しようとする複合機10の機能を選択させるための機能選択画面の画面データを読み出し、表示部13に表示させる(S36)。
その後、機器制御部21は、入力部12を介してユーザが入力する機能選択指示(機能実行要求)を受け付けると(S37)、機能実行要求を行ったユーザ(この時点でログイン中のユーザ)のログイン情報を、機能実行要求を識別するための情報と対応付けて機能実行ユーザ記憶部16cに記憶させる(S38)。また、機器制御部21は、ユーザが入力した機能実行要求の内容に応じた処理を複合機10の各部に行わせるための機能実行準備を開始する(S39)。上記の機能実行準備の内容は特に限定されるものではないが、例えば、画像形成部15のウォーミングアップ処理、画像形成部15のキャリブレーション処理、印刷対象の画像データを印刷に適したデータに加工する処理、画像読取部14のキャリブレーション処理などが挙げられる。
その後、機器制御部21は、ログアウト処理を行うか否かを判断し(S40)、ログアウトすると判断した場合にはログアウト処理を行う(S41)。また、機器制御部21は、機能実行準備が完了したか否かを判断し(S42)、機能実行準備が完了していない場合にはS40の処理に戻る。
また、S42において機能実行準備が完了したと判断した場合、機器制御部21は、当該処理に対応する機能実行指示を行ったユーザのユーザ情報を機能実行ユーザ記憶部16cから読み出し、当該ユーザ情報と対応付けて機能実行指示に応じた機能を実行し(S43)、処理を終了する。
(1−8.複合機10の利点)
以上のように、本実施形態にかかる複合機10は、ユーザが機能実行要求を行った場合に、機能実行要求と当該機能実行要求を行ったユーザとを対応付けて機能実行ユーザ記憶部16cに記憶する。そして、機能実行要求に応じた処理を実行可能になったときに、当該機能実行要求を行ったユーザを実行ユーザに設定して当該処理を実行する。
これにより、例えば、機能実行要求を行ったユーザ(ユーザA)が、機能実行要求の入力後すぐにログアウトし、別のユーザ(ユーザB)が複合機10にログインしている期間中、あるいはいずれのユーザもログインしていない期間中に、上記の機能実行要求に対応する機能を実行可能になった場合であっても、当該機能実行指示に応じた機能を当該機能実行指示に対応する機能実行要求を行ったユーザが行ったものとして処理することができる。
すなわち、複合機10にログインしているユーザが機能実行要求を行った後、当該機能実行要求に応じた処理が完了する前にログアウト操作を行った場合であっても、上記機能実行要求に応じた処理を上記ユーザに対応付けて適切に実行することができる。また、機能実行要求に応じた処理が完了する前であってもログアウト操作を行うことができるので、前のユーザが行った機能実行要求に応じた処理が完了する前であっても次のユーザが複合機10へのログインを行うことができる。これにより、ユーザの利便性および複合機10の利用効率を向上させることができる。
なお、従来の複合機では、一般に、印刷処理(機能実行要求に応じた処理)が完了する前にログアウト操作が行われた場合には印刷処理が中止あるいは中断されるようになっており、印刷処理を完了させるためには印刷処理が完了するまでログイン状態を維持する必要があった。また、ログイン状態を維持したままでユーザが複合機の前から立ち去ると、第3者によって複合機が不正に操作される危険性があり、セキュリティ上問題があることから、ユーザは印刷処理が完了するまで複合機の前で待機する必要があった。
これに対して、本実施形態によれば、印刷処理に時間を要する場合(例えば印刷データを外部装置から通信によって取得して印刷する場合など)、ユーザが複合機10に印刷要求を行った後、当該印刷要求に対応する印刷処理が完了する前にログアウト操作を行った場合であっても、その印刷処理の実行ユーザを当該印刷処理の実行要求を行ったユーザと対応付けて実行することができる。したがって、例えば、印刷処理に時間がかかる場合に、印刷予約(印刷要求)を行って複合機10から一旦立ち去った後、複合機10に印刷処理を継続させておき、後から印刷物を取りに来るといった利用方法を実現できる。
また、先のユーザが行った印刷処理が完了する前であっても、先のユーザがログアウトすることにより、次のユーザが複合機10にログインして複合機10を利用することができる。
また、例えば情報処理装置30で動作する印刷アプリケーションによって提供される印刷データのページ数が膨大である場合や印刷部数が多い場合など、印刷処理を迅速に完了させるために1人のユーザがネットワークに接続された複数の複合機を並行して利用したい場合がある。そのような場合、従来のように各複合機の印刷処理を完了させるために印刷処理が完了するまで当該複合機に対するログイン状態を維持する必要がある構成では、1人のユーザが複数の複合機を介して複合機制御システムに多重ログインできるようにする必要があった。このため、多重ログインを可能にするために構成が複雑化してしまうという問題があった。また、複合機制御システムに対して同時にログインできる人数に制限がある場合、1人のユーザが多重ログインすると、それと同時にログイン可能な他のユーザの数が低減してしまうという問題もあった。
これに対して、本実施形態では、ユーザが1台の複合機に対して印刷要求を行った後にログアウトし、その複合機が印刷処理を実行している期間中に他の複合機にログインすることができるので、複合機制御システムに多重ログインしなくても1人のユーザが複数の複合機を同時に利用することができる。
(1−9.プログラムの実施例)
本実施形態において、複合機10の制御部19、情報処理装置30の制御部32、および認証サーバ60の制御部62は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、複合機10、情報処理装置30、および認証サーバ60は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである複合機10、情報処理装置30、および認証サーバ60の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、複合機10、情報処理装置30、および認証サーバ60に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non-transitory tangible medium)、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、複合機10、情報処理装置30、および認証サーバ60を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。