JP2014016939A - 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器 - Google Patents

導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2014016939A
JP2014016939A JP2012155582A JP2012155582A JP2014016939A JP 2014016939 A JP2014016939 A JP 2014016939A JP 2012155582 A JP2012155582 A JP 2012155582A JP 2012155582 A JP2012155582 A JP 2012155582A JP 2014016939 A JP2014016939 A JP 2014016939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light guide
light
guide path
layer
partition plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012155582A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Komine
尚登 小嶺
Takashi Kawamura
崇 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP2012155582A priority Critical patent/JP2014016939A/ja
Publication of JP2014016939A publication Critical patent/JP2014016939A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Position Input By Displaying (AREA)

Abstract

【課題】高い操作性と良好な押圧感触を発揮する導光ユニットを提供する。
【解決手段】一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第一導光路21および隣り合う第一導光路21の間を仕切る第一仕切板22を備える第一層と、ディスプレイ11の上方から見て第一導光路21と立体交差する位置関係にあって一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第二導光路31および隣り合う第二導光路31の間を仕切る第二仕切板32を備える第二層とを積層して成り、第一層の上面、第二層の下面、第一層と第二層との境界面に、それぞれ透光性を有する透光板20,30,40を備え、第一導光路21の上面と透光板20との間、第一導光路21の下面と透光板30との間、第二導光路31の上面と透光板30との間、第二導光路31の下面と透光板40との間の少なくともいずれか1つに空気層50を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器に関する。
近年、ディスプレイ上に触れることにより電子機器を操作可能なタッチパネルは、スマートフォンおよびタッチパッドのような電子機器の入力手段として広く利用されている。タッチパネルにおける検出方式は、抵抗膜方式、静電容量方式(表面型と投影型がある)および光学方式に大別される。これらの検出方式の内、静電容量方式、特に投影型静電容量方式は、高精度でかつマルチタッチを可能とすることから、検出方式の主流となっている。しかし、投影型静電容量方式は、透明な導電材料による電極パターンを形成する必要があるため、ディスプレイが大型化すれば、抵抗値が増大し、あるいは量産性が低くなるという欠点もある。かかる欠点から、投影型静電容量方式は、概ね12インチ未満のディスプレイに利用されるに留まり、それ以上に大きなディスプレイへの利用は困難となっている。
これに対して、光学方式は、静電容量方式と異なり、大型のディスプレイに利用可能な検出方式である。光学方式には複数の検出方式があるが、赤外線イメージセンサにて三角測量によってディスプレイ上のタッチ位置を検出する赤外線光学イメージング方式が多く採用されている。赤外線光学イメージング方式は、赤外線の発光部と受光部のセットを画面のX方向両端およびY方向両端に備え、ディスプレイ表面近傍の空間をつなぐ光を遮った位置を検出するものである。このため、赤外線光学イメージング方式では、ディスプレイに直接指を触れなくても、さらには操作者が手袋等をはめた状態であるいは絶縁性のタッチペン等を使用して操作しても、マルチタッチの入力が可能である。また、赤外線光学イメージング方式は、ディスプレイに直接触れずに操作を可能にするために耐久性に優れ、また、電気抵抗と無関係に検出する方式であるために大型のディスプレイに利用可能である。
しかし、赤外線光学イメージング方式にも次のような欠点がある。赤外線光学イメージング方式は、赤外線を遮ることによりその遮った位置を検出する方式であるため、ディスプレイの表面に指を近づけただけで入力が行われることも少なくない。その結果、操作性に劣り、操作者の意図に反する入力がなされる場合も生じる。さらに、ディスプレイの外周部に発光部および受光部などの光学部品を配置するためのスペースを確保する必要から、ディスプレイ外周のフレーム部分が太くなるという問題もある。かかる問題を解決するため、例えば、発光部と受光部とをディスプレイの表面に極力近づけて配置すると共に、導波路によりディスプレイの外周のフレームの省スペース化を図る構成が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010−020519号公報(特に、図2および図3)
しかし、上記の従来の構成を用いても、光学方式の検出方式は、未だ解決できない課題を有する。それは、押圧式のキーが備える高い操作性と確実な入力を実現できないことである。赤外線の発光部と受光部とをディスプレイの表面に極力近づけても、操作者がディスプレイに接触する前に赤外線を遮ることになる。このため、操作者の入力意思に反して入力が実行される。また、操作者は、入力したい位置を押圧する感触を持つことができないという問題もある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、高い操作性と良好な押圧感触を発揮する導光ユニット、当該導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一形態は、ディスプレイからの映像を、その厚さ方向に透過可能な導光ユニットであって、一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第一導光路および隣り合う第一導光路の間を仕切る第一仕切板を備える第一層と、ディスプレイの上方から見て第一導光路と立体交差する位置関係にあって一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第二導光路および隣り合う第二導光路の間を仕切る第二仕切板を備える第二層とを積層して成り、第一層の上面、第二層の下面、第一層と第二層との境界面に、それぞれ透光性を有する透光板を備え、第一仕切板および第二仕切板を、それぞれ第一導光路内および第二導光路内を通光する光の透過を低減させる仕切板とし、第一導光路の上面と透光板との間、第一導光路の下面と透光板との間、第二導光路の上面と透光板との間、第二導光路の下面と透光板との間の少なくともいずれか1つに空気層を備える導光ユニットである。
本発明の別の形態は、さらに、透光板と第一導光路または第二導光路とを接触させて空気層を介在させない箇所を設け、透光板を、それに接する第一導光路または第二導光路の屈折率より低い屈折率を有する低屈折材にて形成する導光ユニットである。
本発明の別の形態は、また、透光板を、シリコーン系若しくはフッ素系のエラストマーにて形成する導光ユニットである。
本発明の別の形態は、また、第一導光路および第二導光路を、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムから構成する導光ユニットである。
本発明の別の形態は、また、仕切板を、主として、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムから構成する導光ユニットである。
本発明の別の形態は、また、仕切板を、その内部に遮光材を分散する遮光性エラストマーから構成する導光ユニットである。
本発明の別の形態は、また、仕切板を、それぞれ第一導光路の少なくとも内壁側または第二導光路の少なくとも内壁側に遮光層を備える導光ユニットである。
本発明の別の形態は、また、仕切板を、それに隣接する第一導光路あるいは第二導光路の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折材から構成する導光ユニットである。
本発明の一形態は、上述のいずれかの導光ユニットと、その一方の端面側に配置されると共に導光ユニットに向けて発光する1または複数の発光部と、導光ユニットの他方の端面側に配置されると共に発光部から導光ユニットの内部を通光する光を受光する複数の受光部とを備える光学式タッチパネルである。
本発明の別の形態は、導光ユニットの下方にディスプレイをさらに配置して成る光学式タッチパネルである。
本発明の一形態は、上述のいずれかの光学式タッチパネルを備える電子機器である。
本発明によれば、操作者に、高い操作性と良好な押圧感触を提供することができる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る電子機器の平面図を示す。 図2は、図1の電子機器のA−A線概略断面図を示す。 図3は、図2の導光ユニット、ディスプレイ、発光部および受光部の領域を拡大した拡大断面図を示す。 図4は、図1のB−B線断面であって、図3と同様の領域を拡大した拡大断面図を示す。 図5は、図4の導光ユニットの一部拡大断面図を示す。 図6は、図2に示す導光ユニットおよびディスプレイの部分を抜き出した斜視図を示す。 図7は、図6に示す構成に、発光部および受光部を加えた光学式タッチパネルの概略平面図を示す。 図8は、図6に示す導光ユニットの外側表面を指Fで押圧操作したときの状況の斜視図を示す。 図9は、図8中の領域Cを厚さ方向に切り出し、第一層近傍を拡大して示す一部拡大断面図を示す。 図10は、図5に示す仕切板の変形例を用いた導光ユニットの一部拡大断面図を示す。 図11は、第二実施形態において、図5と同様の領域を拡大した拡大断面図を示す。 図12は、第三実施形態において、光学式タッチパネルを組み立てる状態の平面図を示す。 図13は、図12に示す光学式タッチパネルを組み立てた後の縦断面図を示す。 図14は、図13に示す光学式タッチパネルの変形例の縦断面図を示す。
次に、本発明に係る導光ユニット、光学式タッチパネルおよび電子機器の各実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、導光ユニットおよび光学式タッチパネルの各実施形態は、電子機器の各実施形態の中で説明する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る電子機器の平面図を示す。図2は、図1の電子機器のA−A線概略断面図を示す。
第一実施形態に係る電子機器1は、その外側を覆う筺体2の最も広い面側を開口し、そこに表示と操作とを併せ持つ表示・操作領域3を備える。電子機器1は、好適には、表示・操作領域3とは別の位置に電源スイッチ4を備える。表示・操作領域3は、電子機器1の外側から内方に向かって順に、導光ユニット10、ディスプレイ11を積層配置して構成される。電子機器1は、導光ユニット10の一方の端面側に配置されると共に導光ユニット10に向けて発光する発光部12と、導光ユニット10の他方の端面側に配置されると共に発光部12から導光ユニット10の内部を通光する光を受光する受光部13と、を備える。発光部12は、導光ユニット10の一端面に対向する位置に、出光可能な出光窓14を1つ備える。受光部13は、導光ユニット10の他端面に対向する位置に、発光部12から入光可能な入光窓15を1つ備える。発光部12は、導光ユニット10の互いに対向しない二辺に配置されている。受光部13も、また、導光ユニット10の互いに対向しない二辺に配置されている。発光部12、受光部13および導光ユニット10は、光学式タッチパネルを構成する最少構成である。ただし、光学式タッチパネルは、さらに、ディスプレイ11を備える構成であっても良い。また、光学式タッチパネルは、導光ユニット10とディスプレイ11とを最少構成とし、発光部12および受光部13をさらに備えても良い。電子機器1は、ディスプレイ11の裏側に、静止画像や動画等をディスプレイ11に表示させるための回路基板や液晶、外部との通信やデータ記録を可能とする電子機器を搭載した回路基板に代表される種々の構成部16を備える。当該構成部16は、電子機器1の種類、機能によって変わり、また、本発明と関係なく、公知の構成を用いることもできることから、ここではその説明を省略する。
導光ユニット10は、ディスプレイ11からの映像を、その厚さ方向に透過可能であると共に、発光部12からの光を一端側から内部を通って他端側の受光部13へと通光させる構成部材である。導光ユニット10は、後述するように、発光部12から受光部13に向かう導光路を互いに立体交差させることができるように、最も外側に位置する第一層と、当該第一層の内方に配置される第二層とを積層配置して成る。各層の構成については後ほど詳述する。導光ユニット10は、ディスプレイ11の方向(内方若しくは下方という)に押し込むことができるように柔軟性に富み、かつ押し込みを解除すれば元の状態に戻る弾性にも富む。特に言及すべき特徴としては、導光ユニット10は、ガラスや硬質樹脂のような公知の構成部材よりも柔軟性に富む。ディスプレイ11は、その裏側から表示される映像を単に透過する構成部材でも良く、また、それ自体が映像を表示する有機ELに代表される構成部材でも良い。さらに、ディスプレイ11は、ガラス、樹脂など、如何なる材料で構成されていても良い。この実施形態では、導光ユニット10およびディスプレイ11は、ともに、薄厚であって平面視にて矩形の形態を有する。しかし、導光ユニット10およびディスプレイ11の平面視における各形態は、矩形に限定されず、三角形、五角以上の多角形、円形あるいは楕円形であっても良い。さらに、この実施形態では、導光ユニット10の平面は、ディスプレイ11のそれに比して大きいが、ディスプレイ11と同一若しくは若干小さくても良い。
発光部12の好適な例は、赤外線を発する赤外線LEDであるが、これに限定されるものではなく、赤外線以外の光(例えば、可視光あるいは紫外線)を発するLEDでも良い。また、LED以外の発光手段(例えば、フィラメント等の発熱部材を備えたもの)を用いても良い。受光部13についても、発光部12からの光を受光できる限り、その種類を問わない。
図3は、図2の導光ユニット、ディスプレイ、発光部および受光部の領域を拡大した拡大断面図を示す。図4は、図1のB−B線断面であって、図3と同様の領域を拡大した拡大断面図を示す。
光学式タッチパネル5の一構成部材である導光ユニット10は、その一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第一導光路21および隣り合う第一導光路21,21の間を仕切る第一仕切板22を備える第一層と、ディスプレイ11の上方から見て第一導光路21と立体交差する位置関係にあって一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第二導光路31および隣り合う第二導光路31,31の間を仕切る第二仕切板32を備える第二層と、を積層して成る。第一導光路21および第二導光路31の外周方向にあってディスプレイ11からの映像を透過させる上下両方向、すなわち、導光ユニット10の厚さ方向であって第一層の上面、第一層と第二層との境界面、第二層の下面にそれぞれ透光性を有する透光板20,30,40を備える。上記第一層は、透光板20と透光板30とに挟まれている。上記第二層は、透光板30と透光板40とに挟まれている。この実施形態では、導光ユニット10を平面視にて矩形としているため、互いに対向する二辺に、複数の発光部12と複数の受光部13とがそれぞれ配置されている。第一導光路21と第二導光路31とは、導光ユニット10の厚さ方向にずれた位置にて互いに直交する。しかし、導光ユニット10の平面視の形状に応じて、第一導光路21と第二導光路31とを、平面視にて直角以外の別の角度で立体交差するように構成しても良い。
第一導光路21および第二導光路31は、ガラス、樹脂、ゴムなどの任意の材料から構成できるが、それら21,31の内部において通光可能とし、かつディスプレイ11側から発光される光を外方向に透過させる必要から、透光性材料にて構成される。第一導光路21および第二導光路31は、好ましくは、それ自体が柔軟性に富む透光性エラストマーにて形成される。透光性エラストマーとしては、例えば、スチレン系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系などの透明なエラストマーを好適に使用でき、特に、柔軟性に富み、熱や紫外線による劣化の少ないシリコーンゴムを好適に使用できる。ただし、後述するように、透光板20の上方から押し込んだ際に、空気層50が潰れた位置を押圧位置として特定できれば良く、必ずしも、第一導光路21および第二導光路31は、それ自体が柔軟性に富む材料で構成されることを要しない。第一導光路21および第二導光路31を構成する透光性材料は、発光量に対する受光量の比率(透光率)の多寡を問わない。ただし、出射光量×100/入射光量にて算出される光透過率(%)は、85%以上であるのが好ましい。第一導光路21を構成する透光性材料と第二導光路31を構成する透光性材料とを同一材料としても、あるいは異なる材料としても良い。例えば、第一導光路21と第二導光路31とを、ともにシリコーンゴムで構成し、あるいはともにウレタンゴムで構成することもできる。また、第一導光路21をシリコーンゴムで構成し、第二導光路31をウレタンゴムで構成することもでき、あるいはその逆の構成にしても良い。
第一仕切板22および第二仕切板32は、それぞれ第一導光路21内および第二導光路31内を通光する光の透過を低減させる仕切板である。第一仕切板22および第二仕切板32は、樹脂、ゴム等の如何なる材料から構成されても良いが、導光ユニット10を上方から押圧した際に、第一層および第二層にその押圧を良好に伝達でき、ユーザに押圧する感触を与えるには、柔軟性に富むエラストマーにて構成する方が好ましい。第一仕切板22および第二仕切板32は、特に好ましくは、主として、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムから成る。また、第一仕切板22および第二仕切板32は、それぞれ、第一導光路21および第二導光路31内を通光する光をそれぞれの隣の第一導光路21および第二導光路31に透過させるのを低減する機能を有する必要がある。この必要から、第一仕切板22および第二仕切板32は、好ましくは、その内部に、後述する遮光材52を分散する遮光性エラストマーから成る。
透光板20,30,40は、ディスプレイ11からの映像(その実体は、光)を透過させるのに十分な透光性を有する材料であれば、樹脂、ゴム、ガラス等の如何なる材料から構成しても良い。第一導光路21と透光板20,30との各間には、空気層50が設けられている。また、第二導光路31と透光板30,40との各間にも、空気層50が設けられている。空気層50は、屈折率=1.0の層であり、第一導光路21および第二導光路31の屈折率よりも低い屈折率を有する層である。このため、第一導光路21内から、第一導光路21と空気層50との境界面に全反射の臨界角以上の入射角で入射した光は、当該境界面で反射して第一導光路21に戻る。第二導光路31内の光も同様である。なお、空気層50に替えて、窒素あるいはアルゴン等の空気以外の気体を封入した層の他、第一導光路21および第二導光路31の屈折率より低い屈折率を有する層である限り、水(屈折率=1.33)あるいはエチルアルコール(屈折率=1.36)を封入した層を形成しても良い。このように、第一導光路21および第二導光路31の上下方向の面に低屈折率層を配置することにより、発光部12から第一導光路21および第二導光路31に入った光(好ましくは、赤外線)は、光量損失が少ない状態で受光部13に受光される。空気層50は、第一導光路21および第二導光路31のクラッド層としての機能を発揮するため、透光板20,30,40は、必ずしも、第一導光路21および第二導光路31をそれぞれ構成する材料より低い屈折率を有する材料にて構成することを要しない。また、後述するように、透光板20の上方から押し込んだ際に、空気層50が潰れた位置を押圧位置として特定できれば良く、透光板20,30,40は、必ずしも、柔軟性に富む材料から構成されていなくても良い。本明細書では、「屈折率」は、好適には、JIS K 7142あるいはJIS K 7105に基づいて測定される。屈折率は、同一条件で測定される限り、いかなる測定方法で求められるものでも良い。
図3および図4に示すように、各第一導光路21および各第二導光路31に発光部12からの光を供給する一方、その上下両側の空気層50に光をできるだけ供給しないように、発光部12は、好ましくは、各第一導光路21および各第二導光路31の各端面と同じ若しくはそれより小さな出光窓14を、各第一導光路21および各第二導光路31の各端面に対向配置する。また、各第一導光路21および各第二導光路31を通光する光を受光する一方、その上下両側の空気層50からの光をできるだけ受光しないように、受光部13は、好ましくは、各第一導光路21および各第二導光路31の各端面と同じ若しくはそれより小さな入光窓15を、各第一導光路21および各第二導光路31の各端面に対向配置する。
図5は、図4の導光ユニットの一部拡大断面図を示す。
図5に示すように、第一導光路21および第二導光路31は、それぞれ第一仕切板22および第二仕切板32の高さ方向の長さより短く、かつそれぞれ透光板20,30との間および透光板30,40との間に空気層50を介在させて、第一仕切板22および第二仕切板32にそれぞれ固定されている。第一仕切板22および第二仕切板32は、好適には、その母材となるエラストマーの内部に、光反射材若しくは光吸収材といった遮光材52を分散して構成される。光反射材としては、金属微粒子、セラミックス微粒子などを例示でき、より具体的には、アルミニウム微粒子、酸化チタン微粒子、酸化鉄微粒子、タルク微粒子などを例示できる。また、光吸収材としては、カーボンブラック等の炭素系微粒子、黒色のセラミックス微粒子などを例示できる。遮光材52は、球状の他、板状、針状あるいは繊維状のいかなる形状であっても良い。遮光材52の含有率は、反射機能あるいは吸収機能を発揮し、第一仕切板22および第二仕切板32の各板厚方向に光を透過させないような含有率であれば、特に限定されることはないが、仕切板の総重量に対して、好適には10〜70重量%の範囲、より好適には30〜50重量%の範囲で分散される。
このように、第一導光路21および第二導光路31の上下方向(高さ方向)にそれぞれ空気層50を設けると共に、第一導光路21および第二導光路31の左右方向(幅方向)にそれぞれ第一仕切板22および第二仕切板32を設けることにより、発光部12からの光Lが第一導光路21および第二導光路31内から外に透過し難くなり、第一導光路21内および第二導光路31内を通光して受光部13に受光されやすくなる。また、第一導光路21自体あるいは第二導光路31自体を圧縮変形させなくても、透光板20の上面からの押圧を受けた際に空気層50が部分的に消失することによって、その消失した位置を検出することが可能となる。このため、より軽いタッチ操作が可能となる。
図6は、図2に示す導光ユニットおよびディスプレイの部分を抜き出した斜視図を示す。図7は、図6に示す構成に、発光部および受光部を加えた光学式タッチパネルの概略平面図を示す。
この実施形態では、発光部12は、全ての第一導光路21あるいは全ての第二導光路31にそれぞれ共有される1個の光源ではなく、各第一導光路21あるいは各第二導光路31に個別に通光可能とするように、第一導光路21の数あるいは第二導光路31の数と同じ数だけ配置される。ただし、各第一導光路21あるいは各第二導光路31と同じ数の出光窓14を対向配置できるのであれば、発光部12は、複数の第一導光路21あるいは複数の第二導光路31に共有する光源であっても良い。一方、第一導光路21を通光する光(図6中の点線矢印)を受光する受光部13は、導光ユニット10の一辺(図7中の右辺)に、第一導光路21の各端面に対向させて、第一導光路21の数と同じ数だけ配置されている。同様に、第二導光路31を通光する光(図6中の点線矢印)を受光するための受光部13は、図7中の上辺に、第二導光路31の各端面に対向させて、第二導光路31の数と同じ数だけ配置されている。
図6に示すように、第一導光路21の各端面に対向配置される1個の発光部12からの光(好ましくは赤外線)は、第一導光路21をそれぞれ通光して、各第一導光路21を挟んで各発光部12と対向配置される各受光部13に受光される。同様に、第二導光路31の各端面に対向配置される1個の発光部12からの光(好ましくは赤外線)は、第二導光路31をそれぞれ通光して、各第二導光路31を挟んで各発光部12と対向配置される各受光部13に受光される。
一方、ディスプレイ11から導光ユニット10の方向に出光する映像の光(図6中の矢印I)は、透光板40、第二導光路31、透光板30、第一導光路21、透光板20を順に通って、外方向に出光する。第一仕切板22および第二仕切板32は、光Iをほとんど若しくは全く透過させないが、第一仕切板22および第二仕切板32の各幅を、第一導光路21および第二導光路31の各幅より小さくすることにより、第一仕切板22および第二仕切板32によって光Iを遮られても、ユーザはディスプレイ11からの映像を十分に視認することができる。
図8は、図6に示す導光ユニットの外側表面を指Fで押圧操作したときの状況の斜視図を示す。図9は、図8中の領域Cを厚さ方向に切り出し、第一層近傍を拡大して示す一部拡大断面図を示す。
ユーザが指Fを導光ユニット10の最外面にある透光板20の一部に触れて下方(図9中の白抜矢印の方向)に向かって押圧すると、その一部近傍において、導光ユニット10の第一層および第二層が下方に押し込まれて変形する。ここで、透光板20の互いに直角の二辺をそれぞれX方向およびY方向とすると、指Fの押圧位置において、透光板20の直下にある空気層50と第一導光路21の直下の空気層50が潰れる。同様に、第二層にある第二導光路31の上下にある空気層50が潰れる。この結果、特定の第一導光路21および特定の第二導光路31から透光板20,30,40に光拡散が生じて、特定の第一導光路21および特定の第二導光路31を通光する各光量が、押圧前と比して低下する。これによって、特定の第一導光路21および特定の第二導光路31を通光する各光を受光する特定の受光部13,13において検出光量に変化が生じ、押圧位置を判別できる。なお、上記の機構は、第一導光路21および第二導光路31の各上下方向にある4つの空気層50が全て潰れる例であるが、透光板20,30,40、第一仕切板22、第二仕切板32、第一導光路21および第二導光路31の各材料の選択によって、全ての空気層50が潰れなくても良く、第一導光路21の上下方向少なくともいずれか一方の空気層50と、第二導光路31の上下方向少なくともいずれか一方の空気層50が潰れて押圧検出されても良い。さらには、光量の減少の閾値の設定によっては、空気層50が完全に潰れずに、狭まるだけで押圧位置を検出するようにもできる。
押圧位置の判別は、受光部13からの信号を受ける電子機器1内のCPUによって行われる。透光板20の押し込みによって光量の減る第一導光路21および第二導光路31がそれぞれ1つではなく、複数個存在する場合には、CPUは、最も光量の減少率の大きい第一導光路21および第二導光路31を選択し、押圧位置を決定することができる。押圧前における各受光部13の受光量は、第一導光路21および第二導光路31を構成する材料の変質、汚れ、変形等に起因して経時変化し得る。このため、電子機器1内のCPUは、好ましくは、電子機器1内のメモリに、定期的に、押圧前の受光部13による受光量を記憶する更新処理を実行する。また、その更新処理は、例えば、電子機器1の電源スイッチ4をオンにした直後に行うと良い。加えて、受光量の減少を検知することで、指Fによる押圧あるいはタッチペンによる筆圧を検出することもできる。これにより、例えば、押圧がある閾値を超えた場合に、CPUの処理を通じて、ディスプレイ11に表示されるカーソルの速度を大きくし、あるいはタッチペンを使用する場合には線の太さを変えることも可能である。
ユーザが指Fを透光板20上にタッチして押し込む際に、押圧操作の感触をより良くするためには、透光板20,30,40を柔軟性に富む透光性エラストマーにて構成する方が好ましい。しかし、指Fを透光板20の上から押し込んだ際に、その押し込み位置における第一導光路21がその直下の空気層50を潰して、さらにその直下の透光板30を押し込み方向に容易に変形させるには、少なくとも、透光板20および透光板30は、エラストマーにて構成するのが好ましい。透光板は、エラストマーにて構成される場合、例えば、シリコーンゴム、フッ素系のエラストマー、TPU、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ポリスルフィドゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム等にて構成することができる。空気層50などを光屈折層とする場合は、第一導光路21あるいは第二導光路31の屈折率より低い屈折率を有する材料にて透光板20,30,40を構成する必要が無く、透光板20,30,40を構成する材料の選択範囲が拡大し、透明性や耐久性などを向上させやすい。なお、透光板20の表面に、防傷、異物付着防止などを目的とした透光性の層を形成しても良い。
図10は、図5に示す仕切板の変形例を用いた導光ユニットの一部拡大断面図を示す。
図10に示す導光ユニット10aでは、第一仕切板22および第二仕切板32は、それらの内部に遮光材52を分散させた遮光性エラストマーではなく、それらの側壁に遮光層53を備えるものである。具体的には、第一仕切板22あるいは第二仕切板32は、第一導光路21あるいは第二導光路31の各内壁側に、上記遮光材52を含む光吸収層若しくは光反射層として機能する遮光層53を形成している。遮光層53は、印刷、浸漬、塗布あるいは蒸着など公知の膜形成手法にて形成できる。蒸着法により遮光層53を形成する場合、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロムあるいはそれらの内の少なくとも1種を含む合金をPETあるいはPENのフィルム上に蒸着したものを両面または片面貼り合わせ、第一仕切板22あるいは第二仕切板32とすることができる。また、遮光層53は、第一仕切板22あるいは第二仕切板32の内部に形成しても良い。すなわち、遮光層53は、第一仕切板22および第二仕切板32の少なくとも幅方向に光を透過させにくくする位置に形成されている限り、第一仕切板22および第二仕切板32の側壁に限定されず、それらの幅方向内部に形成されていても良い。また、遮光層53を第一仕切板22あるいは第二仕切板32に形成する場合には、発光部12側の端面若しくは当該端面より内部であって当該端面に略平行な面にも、遮光層53を形成するのが好ましい。発光部12からの光が発光部12と対向する面から第一仕切板22あるいは第二仕切板32の内部に入って受光部13に受光されるのを有効に防止するためである。
図10に示すように、第一導光路21(あるいは第二導光路31)の上下方向に空気層50を配置し、第一導光路21(あるいは第二導光路31)の左右方向に遮光層53を備える第一仕切板22(あるいは第二仕切板32)を配置することにより、発光部12からの光が空気層50にて反射し、第一仕切板22(あるいは第二仕切板32)にて反射され若しくは一部吸収されながら、第一導光路21(あるいは第二導光路31)内をその長さ方向に効率良く通光させることができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る導光ユニット、光学式タッチパネルおよび電子機器について説明する。ただし、第二実施形態の説明において、第一実施形態と共通する構成については、同一の番号を付してその説明を簡略化若しくは省略する。第二実施形態に係る電子機器は、導光ユニット10bの形態以外の構成を第一実施形態に係る電子機器1と同一としており、図1に示す形態と同一の形態を備える。このため、以下の説明において、第二実施形態に係る電子機器に対しても、第一実施形態に係る電子機器と同様、符号「1」を付す。
図11は、第二実施形態において、図5と同様の領域を拡大した拡大断面図を示す。
第二実施形態に係る電子機器1に備える導光ユニット10bは、第一実施形態に係る導光ユニット10,10aと異なり、第一導光路21および第二導光路31の各上方にのみ空気層50を備える。第一導光路21の下方は、空気層50を介在せず、透光板30と接する。同様に、第二導光路31の下方は透光板40と接する。透光板20の上方から押圧すると、透光板20および透光板30は、一点鎖線で示すように変形し、それらの直下にある空気層50を潰す。このため、特定の第一導光路21内および特定の第二導光路31をそれぞれ通光する光は、空気層50との接触箇所にて拡散する。この結果、当該特定の第一導光路21内および当該特定の第二導光路31内をそれぞれ通光する各光の光量が低下する。このように、第一導光路21および第二導光路31の各上方にのみ空気層50を設けても、押圧位置の検出が可能となる。
この実施形態のように、空気層50を第一導光路21および第二導光路31の各上方にのみ設ける場合には、透光板30は第一導光路21の下面と、透光板40は第二導光路31の下面と、それぞれ接する。第一導光路21内および第二導光路31内をそれぞれ通光する光の損失をできるだけ低くするには、透光板30は、第一導光路21の屈折率より低い屈折率を有する材料で構成されるのが好ましい。同様に、透光板40は、第二導光路31の屈折率より低い屈折率を有する材料で構成されるのが好ましい。
また、導光ユニット10bの厚さ方向にある一組の第一導光路21および第二導光路31に対して空気層50を2つ形成する場合であっても、図11に示す構成と異なり、空気層50を第一導光路21および第二導光路31の各下方にのみ設ける構成、空気層50を第一導光路21の上下両方向に設けて第二導光路31の上下いずれの方向にも設けない構成、あるいは空気層50を第二導光路31の上下両方向に設けて第一導光路21の上下いずれの方向にも設けない構成を採用しても良い。また、一組の第一導光路21および第二導光路31に対して空気層50を3つ形成しても良く、その場合、空気層50を第一導光路21の上下両方向と第二導光路31の上方にのみ設ける構成、空気層50を第一導光路21の上下両方向と第二導光路31の下方にのみ設ける構成、空気層50を第二導光路31の上下両方向と第一導光路21の上方にのみ設ける構成、あるいは空気層50を第二導光路31の上下両方向と第一導光路21の下方にのみ設ける構成を採用しても良い。さらに、一組の第一導光路21および第二導光路31に対して空気層50を1つ形成しても良く、第一導光路21の上方にのみ設ける構成、第一導光路21の下方にのみ設ける構成、第二導光路31の上方にのみ設ける構成、あるいは第二導光路31の下方にのみ設ける構成を採用しても良い。このように、空気層50は、第一導光路21の上面および下面、第二導光路31の上面および下面の内の少なくとも一面に形成することができる。これらの場合、第一導光路21あるいは第二導光路31と接する透光板20,30,40の内の1以上を、それに接する第一導光路21あるいは第二導光路31の屈折率より低い屈折率を有する材料にて構成し、第一導光路21内あるいは第二導光路31内を通光する各光の光量損失を低減するようにするのがより好ましい。
例えば、第一導光路21と透光板30とが接する場合には、第一導光路21を構成する材料の屈折率>透光板30の屈折率の関係となるように、透光板30の材料を設計すると良い。第一導光路21の材料をシリコーンゴム(屈折率=約1.40)とする場合には、透光板30を シリコーンゴムより屈折率が低く透明で柔軟性を有するフッ素系エラストマーにて構成するのが好ましい。透明で柔軟性を有するフッ素系エラストマーとしては、一例として、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、屈折率=1.34)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA、屈折率=1.34)をより好適に用いることができる。また、第一導光路21の材料をウレタンゴム、特に熱可塑性ウレタンゴム(屈折率=約1.50〜1.55)とする場合には、透光板30の材料として、上記フッ素系樹脂に加え、シリコーンゴム(屈折率=約1.40)も用いることもできる。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態に係る導光ユニット、光学式タッチパネルおよび電子機器について説明する。ただし、第三実施形態の説明において、第一実施形態と共通する構成については、同一の番号を付してその説明を簡略化若しくは省略する。
図12は、第三実施形態において、光学式タッチパネルを組み立てる状態の平面図を示す。図13は、図12に示す光学式タッチパネルを組み立てた後の縦断面図を示す。
第三実施形態に係る電子機器では、光学式タッチパネル5cの構成を第一実施形態に係る電子機器1の光学式タッチパネル5と異なる構成にしており、具体的な相違点は、
(a)第三実施形態における導光ユニット10cを、平板形状ではなく、操作面側を凸にする湾曲形状として、下方に端面を向けた形状としていることと、
(b)第三実施形態では、発光部12と受光部13とを備える枠体65の互いに直角となる二辺上方に出光窓14,14を、別の二辺上方に入光窓15,15をそれぞれ備え、導光ユニット10cの下向きの端面から光の出入りを可能としていることである。
導光ユニット10cは、第一実施形態に係る導光ユニット10の四辺近傍を下向きに曲げた湾曲形状を有する。第一導光路21および第二導光路31は、それぞれ、導光ユニット10cの一辺側の下端から当該一辺の対向辺側の下端までを繋ぐ。導光ユニット10cの四辺下端とそれぞれ対向する辺を持つ四角いリング形状の枠体65は、発光部12と受光部13とを互いに対向する辺に備える。枠体65は、その互いに直角となる二辺上方に出光窓14,14を、別の二辺上方に入光窓15,15をそれぞれ備える。この実施形態では、発光部12および受光部13は、それぞれ1個ずつの出光窓14および入光窓15を備える。発光部12および受光部13は、それぞれ、各辺において、第一導光路21および第二導光路31の数と同数設けられる。
ディスプレイ11は、枠体65の内側領域に配置されている。導光ユニット10cは、枠体65の上面からディスプレイ11を覆う形状を有する。導光ユニット10cは、第一導光路21、第二導光路31および透光板20,30,40を透光性材料にて形成しているため、ディスプレイ11からの映像の光を外部に透過させることができる。また、発光部12と受光部13とを内蔵する枠体65の外形を導光ユニット10cの外形とほぼ同一とすることができるので、導光ユニット10cのさらに外側に、発光部12および受光部13を配置するためのスペースを確保する必要がない。したがって、電子機器の片面側に設けられる表示・操作領域3をより広くできる。
図14は、図13に示す光学式タッチパネルの変形例の縦断面図を示す。
図14に示す光学式タッチパネル5dは、図13に示す光学式タッチパネル5cの導光ユニット10cと類似する湾曲形状の導光ユニット10dを備えると共に、発光部12および受光部13をディスプレイ11の下方に配置する。導光ユニット10dは、発光部12および受光部13からディスプレイ11を覆う形状を有する。具体的には、ディスプレイ11の下方に制御部70を配置し、制御部70の外側面の互いに直角となる二辺に複数の発光部12を、別の二辺に複数の受光部13をそれぞれ配置し、発光部12の側面に出光窓14を、受光部13の側面に入光窓15を備える。導光ユニット10dの四辺各端面は、出光窓14および入光窓15に対向する位置にそれぞれ配置されている。この実施形態では、発光部12および受光部13は、それぞれ1個の出光窓14および入光窓15を備える。発光部12および受光部13は、それぞれ、第一導光路21および第二導光路31の数と同数設けられている。
導光ユニット10dは、第一導光路21、第二導光路31および透光板20,30,40を透光性の材料にて形成しているため、ディスプレイ11からの映像の光を外部に透過させることができる。また、発光部12と受光部13とをディスプレイ11の下方に配置しているため、導光ユニット10dのさらに外側に、発光部および受光部を配置するためのスペースを確保する必要がない。したがって、電子機器の片面側に設けられる表示・操作領域3をより広くできる。
<その他の実施形態>
先に説明した各実施形態は、本発明の好適な実施形態の例示に過ぎず、本発明に係る導光ユニット、それを備える光学式タッチパネル、および当該光学式タッチパネルを備える電子機器は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、種々変形実施可能である。
例えば、第一仕切板22あるいは第二仕切板32は、それに隣接する第一導光路21あるいは第二導光路31のそれぞれの屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折材から構成され、遮光材52の分散あるいは遮光層53の形成を行わないものでも良い。かかる場合、第一導光路21あるいは第二導光路31の各側面に低屈折材から成るクラッド層が隣接されることになるため、第一導光路21内あるいは第二導光路31内を通光する各光の光量の損失を低減できる。また、第一導光路21あるいは第二導光路31を発光部12と受光部13との間に固定できることを条件に、空気層50を、第一導光路21と第一仕切板22との間、または第二導光路31と第二仕切板32との間に形成しても良い。また、第一導光路21または第二導光路31の上面または下面にそれより高い屈折率を有する透光板20,30または40が配置され、かつ空気層50を介在させない場合には、当該透光板20,30または40と第一導光路21または第二導光路31との間に、第一導光路21あるいは第二導光路31の各屈折率より低い屈折率を有する接着層を介在させることもできる。例えば、第一導光路21をTPUで構成し、透光板30をTPUの屈折率より高い屈折率を有するアクリル樹脂で構成する場合、第一導光路21と透光板30との間に、TPUの屈折率より低い屈折率を有するシリコーンゴム製の接着層を介在させることができる。
上述の第一実施形態、第二実施形態および第三実施形態の各構成は、互いに組み合わせることもできる。例えば、第一実施形態における導光ユニット10a(図10を参照)を構成する遮光層53付きの第一仕切板22あるいは第二仕切板32を、第二実施形態に係る導光ユニット10bあるいは第三実施形態に係る導光ユニット10c,10dに採用しても良い。また、第二実施形態における導光ユニット10b(図11を参照)の構造を、第三実施形態に係る導光ユニット10c,10dに採用しても良い。
第一層と第二層の各構成を同一とせずに異なる構成としても良い。例えば、第一仕切板22に遮光層53を形成する一方、第二仕切板32に光吸収材を分散若しくはそれを含む遮光層53を形成し、あるいはその逆の形成を行っても良い。さらに、第一導光路21の材料と第二導光路31の材料を異なる材料としても良い。また、第一仕切板22の材料と第二仕切板32の材料を異なる材料としても良い。透光板20,30,40も、全て同一材料で構成しても良く、それらの内の少なくとも一つの透光板を他の透光板とは別の材料で構成しても良い。
本発明は、ディスプレイの上方からタッチ操作可能な電子機器に利用できる。
1 電子機器
5,5c,5d 光学式タッチパネル
10,10a,10b,10c,10d 導光ユニット
11 ディスプレイ
12 発光部
13 受光部
20,30,40 透光板
21 第一導光路
22 第一仕切板(仕切板)
31 第二導光路
32 第二仕切板(仕切板)
50 空気層
52 遮光材(一例として、光反射材、光吸収材)
53 遮光層(一例として、光反射層、光吸収層)

Claims (11)

  1. ディスプレイからの映像を、その厚さ方向に透過可能な導光ユニットであって、
    一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第一導光路および隣り合う当該第一導光路の間を仕切る第一仕切板を備える第一層と、
    上記ディスプレイの上方から見て上記第一導光路と立体交差する位置関係にあって一方の端面側から入光する光を他方の端面側まで導く複数本の第二導光路および隣り合う当該第二導光路の間を仕切る第二仕切板を備える第二層と、
    を積層して成り、
    上記第一層の上面、上記第二層の下面、上記第一層と上記第二層との境界面に、それぞれ透光性を有する透光板を備え、
    上記第一仕切板および上記第二仕切板は、それぞれ上記第一導光路内および上記第二導光路内を通光する光の透過を低減させる仕切板であって、
    上記第一導光路の上面と上記透光板との間、第一導光路の下面と上記透光板との間、上記第二導光路の上面と上記透光板との間、上記第二導光路の下面と上記透光板との間の少なくともいずれか1つに空気層を備える導光ユニット。
  2. 前記透光板と前記第一導光路または前記第二導光路とを接触させて前記空気層を介在させない箇所を設け、
    前記透光板を、それに接する前記第一導光路または前記第二導光路の屈折率より低い屈折率を有する低屈折材にて形成することを特徴とする請求項1に記載の導光ユニット。
  3. 前記透光板を、シリコーン系若しくはフッ素系のエラストマーにて形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の導光ユニット。
  4. 前記第一導光路および前記第二導光路は、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムから成ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の導光ユニット。
  5. 前記仕切板は、主として、シリコーンゴム若しくはウレタンゴムから成ることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の導光ユニット。
  6. 前記仕切板は、その内部に遮光材を分散する遮光性エラストマーから成ることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の導光ユニット。
  7. 前記仕切板は、それぞれ前記第一導光路の少なくとも内壁側または前記第二導光路の少なくとも内壁側に遮光層を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の導光ユニット。
  8. 前記仕切板は、それに隣接する前記第一導光路あるいは前記第二導光路の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折材から成ることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の導光ユニット。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の導光ユニットと、
    その一方の端面側に配置されると共に上記導光ユニットに向けて発光する1または複数の発光部と、
    上記導光ユニットの他方の端面側に配置されると共に当該発光部から上記導光ユニットの内部を通光する光を受光する複数の受光部と、
    を備える光学式タッチパネル。
  10. 前記導光ユニットの下方にディスプレイをさらに配置して成る請求項9に記載の光学式タッチパネル。
  11. 請求項9または請求項10に記載の光学式タッチパネルを備える電子機器。
JP2012155582A 2012-07-11 2012-07-11 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器 Pending JP2014016939A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012155582A JP2014016939A (ja) 2012-07-11 2012-07-11 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012155582A JP2014016939A (ja) 2012-07-11 2012-07-11 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014016939A true JP2014016939A (ja) 2014-01-30

Family

ID=50111529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012155582A Pending JP2014016939A (ja) 2012-07-11 2012-07-11 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014016939A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016031539A1 (ja) * 2014-08-25 2016-03-03 日東電工株式会社 位置センサ
CN107196634A (zh) * 2016-03-14 2017-09-22 宏达国际电子股份有限公司 触控面板总成及可携式电子装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016031539A1 (ja) * 2014-08-25 2016-03-03 日東電工株式会社 位置センサ
CN107196634A (zh) * 2016-03-14 2017-09-22 宏达国际电子股份有限公司 触控面板总成及可携式电子装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8537140B2 (en) Illuminated touch sensitive surface module and illuminated device thereof
KR101579091B1 (ko) 터치 위치 검출 방법, 이를 수행하기 위한 터치 위치 검출 장치 및 터치 위치 검출 장치를 포함하는 표시 장치
TWI534685B (zh) 觸控式顯示裝置
TWI472962B (zh) 輸入裝置
TWI390565B (zh) 光學觸控裝置及其鍵盤
US20140055418A1 (en) Touch display panel and optical touch panel thereof
US20100214269A1 (en) Optical touch module
TWI496058B (zh) 光學式觸控裝置
US8378995B2 (en) Touch display system with optical touch detector
JP2014067071A (ja) 空中タッチパネル
WO2014098741A1 (en) Laminated optical element for touch-sensing systems
JP2013143127A (ja) 複数層の発光パターンを有する表示装置及び入力装置
TWI714425B (zh) 發光觸控板裝置
TW201419096A (zh) 具有界面層之觸控螢幕系統
TWI410685B (zh) 波導模組、光學觸控模組以及提高光學觸控模組之訊雜比之方法
CN111722734A (zh) 发光触摸板装置
TWI438669B (zh) 光學觸控模組及其方法
JP2014021576A (ja) 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器
JP4097752B2 (ja) 光式入力装置
JP2014016939A (ja) 導光ユニット、導光ユニットを備える光学式タッチパネル、および光学式タッチパネルを備える電子機器
US20130147757A1 (en) Display device and input device with multi luminous pattern layers
JP5368731B2 (ja) タッチパネル
TWI545494B (zh) 游標裝置及鍵盤
TWI543045B (zh) 觸控裝置和觸控投影系統
KR101296722B1 (ko) 광섬유를 이용한 터치스크린 장치