JP2014007067A - 圧縮スリーブ、電線と圧縮スリーブとの接続方法、電線と圧縮スリーブとの接続構造 - Google Patents

圧縮スリーブ、電線と圧縮スリーブとの接続方法、電線と圧縮スリーブとの接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な構造で接続作業時におけるコンパウンドの流出を防止することが可能であり、作業性に優れ、小型の圧縮スリーブ等を提供する。
【解決手段】 本体部材10の外周から、中央非圧縮部3に最も近い圧縮部7を専用工具を用いて圧縮する。本体部材10が圧縮されることで、電線19の先端が本体部材10とともに潰されて圧縮接続される。全ての圧縮部7を圧縮すると、コンパウンド17の一部が、端部非圧縮部15の電線19と本体部材10の内面の隙間に流出して保持される。すなわち、電線19の圧縮範囲の全長に渡ってコンパウンド17が充填され、余剰分が端部非圧縮部15に流出した状態となる。なお、全ての圧縮部7を圧縮した状態においても、余剰のコンパウンド17は、端部非圧縮部15内に保持されて、本体部材10の端部から外部に流出することはない。
【選択図】図5

Description

本発明は、電線の接続に用いられる圧縮スリーブ、電線と圧縮スリーブとの接続方法および電線と圧縮スリーブとの接続構造に関するものである。
従来、電線同士を接続する際には、圧縮スリーブが用いられる。圧縮スリーブは、筒状体からなり、内部にはコンパウンドが充填される。コンパウンドは、例えばグリースに金属粒子を混入したものである。コンパウンドによって、電線と圧縮スリーブとの電気抵抗を改善するとともに電線の把持力等を向上することができる。
圧縮スリーブを用いて電線の接続を行う場合には、まず、電線の先端を圧縮スリーブの端部へ挿入する。この状態で、圧縮スリーブの外周から電線とともに圧縮スリーブを圧縮することで、電線と圧縮スリーブとが圧縮接続される。
圧縮スリーブに充填されたコンパウンドは、圧縮スリーブの圧縮時において、圧縮スリーブ内部で把持される電線全体に行き渡る必要がある。これに対し、コンパウンドの充填量や圧縮スリーブの圧縮量にはばらつきがある。このため、コンパウンドが不足しないように、圧縮スリーブの内部には、予め余剰を含む量のコンパウンドが充填される。したがって、圧縮スリーブを圧縮する際には、余剰のコンパウンドが圧縮スリーブの外部に流出する。このため、流出したコンパウンドを拭き取る作業が必要である。
これに対し、圧縮時における圧縮スリーブからのコンパウンドの流出を防止するため、絶縁被覆層の両端にスリーブ本体の端部より外方向まで突出する筒状突出部を形成し、この筒状突出部内側に、先端が次第に細径になるガスケットを挿入し、この細径部と筒状突出部との間にコンパウンドを収容可能な収容空間部を設けてなる絶縁被覆付スリーブがある(特許文献1)。
また、コンパウンド内蔵カートリッジ型を用いることで、コンパウンドの量を定量化することが可能な圧縮スリーブがある(特許文献2)。
特開平08−153548号公報 特開2006−236783号公報
しかし、特許文献1、2に記載された、いずれの圧縮スリーブも、複数の部材によって構築されるため、構造が複雑である。したがって、スリーブ自体の小型化やコスト低減を達成することが困難である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、簡易な構造で接続作業時におけるコンパウンドの流出を防止することが可能であり、作業性に優れ、小型の圧縮スリーブ等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、電線の接続に用いられる圧縮スリーブであって、筒状の本体部材と、前記本体部材の略中央の内部に設けられる隔壁と、前記隔壁で仕切られたそれぞれの前記本体部材の内部に注入されたコンパウンドと、を具備し、前記本体部材の両端部近傍には、端部側に向かって徐々に拡径するテーパ部と、前記テーパ部と開口端までの間に形成される非圧縮部とが形成され、前記本体部材の外周面には、圧縮部を示すマークと、非圧縮部を示すマークとが設けられることを特徴とする圧縮スリーブである。
第1の発明によれば、電線と圧縮スリーブとの圧縮接続が完了した状態において、圧縮スリーブの両端部に、非圧縮部が形成される。すなわち、電線と圧縮スリーブとの圧縮接続が完了した状態において、非圧縮部では、圧縮スリーブと電線との隙間が維持される。したがって、当該隙間が余剰コンパウンドの保持部として機能する。このため、中央部側から端部に向かって圧縮スリーブを圧縮した際に、コンパウンドが、本体部材の端部から外部に流出することを防止することができる。
また、本体部材には、圧縮部を示すマークが形成されるため、圧縮部の位置を誤ることがない。したがって、圧縮スリーブと電線との接続の信頼性が高い。また、非圧縮部の位置を視認可能な、非圧縮部マークが形成されるため、誤って、非圧縮部を圧縮することにより、コンパウンドが本体部材から流出することを防止することができる。
第2の発明は、第1の発明にかかる圧縮スリーブを用いた、電線と圧縮スリーブとの接続方法であって、前記本体部材の端部から電線を挿入し、前記圧縮部を示すマークに従って、前記本体部材の中央近傍から端部近傍に向かって、順次前記本体部材を内部の前記電線とともに圧縮し、前記テーパ部まで圧縮した際に、前記非圧縮部における前記電線と前記本体部材の内面との隙間によって、圧縮によって開口端方向に流れる前記コンパウンドを保持し、前記コンパウンドが前記開口端から流出することを防止することを特徴とする電線と圧縮スリーブとの接続方法である。
このような構成とすることで、電線と圧縮スリーブとの接続強度に優れ、作業性にも優れた電線と圧縮スリーブとの接続方法を提供することができる。この際、非圧縮部によって、本体部材からのコンパウンドの流出が防止されるため、流出コンパウンドの拭き取り作業が不要である。したがって、作業性が良好である。
また、前記コンパウンドの注入量と、全ての圧縮部を圧縮した後の前記非圧縮部への前記コンパウンドの流出量との関係を測定し、得られた測定結果から、圧縮時における前記コンパウンドの流出量のばらつきを考慮して、圧縮作業によって、前記コンパウンドの少なくとも一部が前記非圧縮部に流出する量の前記コンパウンドを前記本体部材に予め注入するとともに、前記コンパウンドの注入量に対し、想定される前記コンパウンドの最大流出量よりも、前記非圧縮部における前記電線と前記本体部材の内面で形成される隙間の体積が大きくなるように、前記非圧縮部のサイズを予め設定してもよい。
このような構成とすることで、コンパウンドが不足することがなく、また、余剰コンパウンドの流出を、より確実に防止することができる。
第3の発明は、第1の発明にかかる圧縮スリーブを用いた、電線と圧縮スリーブとの接続構造であって、前記本体部材の両方の端部からそれぞれ電線が挿入された状態で、前記圧縮部を示すマークに従って、前記圧縮部が全て圧縮され、前記本体部材の両端部の前記非圧縮部の内部には、余剰のコンパウンドが保持されることを特徴とする電線と圧縮スリーブとの接続構造である。
第3の発明によれば、電線を高い把持力で把持することができ、小型で作業性に優れる電線と圧縮スリーブとの接続構造を得ることができる。
本発明によれば、簡易な構造で接続作業時におけるコンパウンドの流出を防止することが可能であり、作業性に優れ、小型の圧縮スリーブ等を提供することができる。
圧縮スリーブ1を示す外観図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は背面図。 圧縮スリーブ1を示す図であり、(a)は側面図、(b)は図1(a)のA−A線断面図、(c)は端部非圧縮部の他の例を示す断面図。 圧縮スリーブ1に電線19を挿入する工程を示す図。 圧縮スリーブ1を圧縮する工程を示す図。 圧縮スリーブ1と電線19との圧縮接続を完了した状態を示す図。 コンパウンドの注入量と、流出量との関係を示す概念図。
<圧縮スリーブの構造>
以下、本発明の実施の形態にかかる圧縮スリーブについて説明する。図1(a)〜図1(d)および図2(a)、図2(b)に示すように、圧縮スリーブ1は、略円筒状の本体部材10からなる。本体部材10は、例えばアルミニウム等の金属製の部材である。
図2(b)に示すように、本体部材10の内部の略中央には、隔壁11が設けられる。隔壁11は、例えば圧入によって本体部材の10の内部に配置される。また、本体部材10の隔壁11によって仕切られた両側の空間には、それぞれコンパウンド17が配置される。例えば、コンパウンド17は、グリースに金属粒子を配合したものである。コンパウンド17は、本体部材10の隔壁11近傍(隔壁11によって仕切られた空間の最奥部)に注入される。なお、コンパウンド17の注入量については、後述する。
本体部材10の両端部近傍には、テーパ部13が設けられる。テーパ部13は、開口側に行くにつれて徐々に内径が拡径するように形成される。本体部材10の外径は、全長に渡って略一定である。したがって、テーパ部13においては、本体部材10の肉厚が、開口側に行くにつれて徐々に薄くなるように形成される。テーパ部13は、電線挿入時におけるガイドとして機能する。また、テーパ部13は、後述する電線圧縮時において、電線端部に付与される応力集中を緩和する。
本体部材10の両端部近傍であって、テーパ部13と開口端との間には、端部非圧縮部15が形成される。端部非圧縮部15は、テーパ部13により拡径された最大内径と略同一の内径を有する。したがって、端部非圧縮部15の内径は、コンパウンド17が注入された本体部材10の隔壁11近傍の内径よりも大きい。すなわち、端部非圧縮部15において、本体部材10の肉厚が最も薄くなる。
なお、図2(c)に示すように、端部非圧縮部15をテーパ部13の最大内径の端部から、開口端に向かって徐々に拡径するように形成しても良い。すなわち、端部非圧縮部15は、テーパ部13により拡径された最大内径と略同一もしくはそれ以上の内径を有するように形成されている。
図1(a)〜図1(d)に示すように、本体部材10の略中央であって隔壁11に対応する位置の外周面には、中央非圧縮部マーク3が形成される。中央非圧縮部マーク3は、後述する電線圧縮時において、圧縮を行わない部位を示すものである。
本体部材10の外周面であって、中央非圧縮部マーク3の両側方には、本体部材10のそれぞれの開口端方向に、所定間隔で区画マーク9が設けられる。区画マーク9は、後述する電線圧縮時に圧縮位置となる圧縮部7を区画するマークである。なお、図示した例では、中央非圧縮部マーク3の両側方に、圧縮部7がそれぞれ9か所(区画マーク9が、8か所)形成される例を示したが、本発明は図示した例に限られない。圧縮部7のサイズや配置数は、接続条件等に応じて適宜設定することができる。
また、それぞれの圧縮部7には、本体部材10の中心から開口端方向に向かった向きの矢印(またはこれに準ずる形状のマーク)を形成してもよい。さらに、それぞれの圧縮部7には、本体部材10の中心から端部方向に向かって、番号を付しても良い。例えば、図示した例では、中央非圧縮部マーク3に最も近い圧縮部7には「1」を付し、最も離れた端部側の圧縮部7には「9」を付せば良い。このようにすることで、圧縮作業時における圧縮部7の圧縮する順番を容易に知ることができる。
本体部材10の外周面であって、本体部材10の両端部近傍には、端部非圧縮部マーク5が形成される。端部非圧縮部マーク5は、端部非圧縮部15(図2(b))に対応する位置に形成される。すなわち、端部非圧縮部マーク5は、本体部材10の内部における端部非圧縮部15の位置を視認するためのマークである。
なお、中央非圧縮部マーク3、区画マーク9および端部非圧縮部マーク5は、例えば、他の部位(例えば金属色)に対して、着色または印刷によって形成することができるが、その方法は問わない。例えば、刻印、凹凸、けがき線または面粗しなど、他の部位(特に圧縮部)とは異なる箇所であることが視認可能であれば、いずれの態様で形成しても良い。
<圧縮スリーブを用いた圧縮接続方法>
次に、圧縮スリーブ1と電線との接続方法について説明する。なお、以下の説明においては、圧縮スリーブ1の一方の側に対して電線を圧縮接続する方法について示すが、他方の側についても同様の作業であるため、重複する説明を省略する。
まず、図3(a)に示すように、本体部材10の一方の端部から、電線19を挿入する(図中矢印B)。この際、テーパ部13によって、本体部材10の内径が拡径されているため、電線19の挿入が容易である。なお、電線19は、例えば、複数のアルミニウム線が撚り合わせられたものや、鋼芯の外周に複数のアルミニウム線が撚り合わせられたものである。また、本体部材10の内径は、接続対象となる電線19の種別や外径に応じて適宜設定される。
図3(b)に示すように、電線19は、先端が隔壁11に接するまで挿入される。この際、コンパウンド17は、電線19の各素線間や、電線19と本体部材10の内面との隙間を流れる。
次に、図4(a)に示すように、本体部材10の外周から、中央非圧縮部マーク3に最も近い圧縮部7を専用工具を用いて圧縮する(図中矢印C)。本体部材10が圧縮されることで、図4(b)に示すように、電線19の先端近傍が圧縮スリーブ1の本体部材10とともに潰されて、本体部材10と圧縮接続される。この際、中央非圧縮部マーク3によって、内部の隔壁11(図2(b))が誤って潰されることを防止することができる。なお、以下の図において、本体部材10の圧縮による、本体部材10および電線19の長手方向に対する延び変形については図示を省略する。
本体部材10を圧縮することで、圧縮部における電線19と本体部材10の内面に充填されていたコンパウンド17は、電線19の各素線間に浸透するとともに、本体部材10の端部方向(図中右方向)に押し出されるように流れる。
次に、図5(a)に示すように、本体部材10の中央側から端部方向に向かって順次、圧縮部7を外周面から圧縮する(図中矢印D〜K)。すなわち、本体部材10に電線19に挿入した状態において、中央部から端部方向に向かって順に全ての圧縮部7を圧縮する。したがって、圧縮部7の形成範囲(中央非圧縮部マーク3〜端部非圧縮部マーク5の間)に位置する電線19が全長(区画マーク9に対応する部位を除く)に渡って圧縮される。
この際、本体部材10を中央側から順に圧縮することで、コンパウンド17が本体部材10の端部側に流れる。全ての圧縮部7を圧縮すると、コンパウンド17の一部が、端部非圧縮部15における電線19と本体部材10の内面の隙間に流出して保持される。すなわち、電線19の圧縮範囲の全長に渡ってコンパウンド17が充填され、余剰分が端部非圧縮部15に流出した状態となる。なお、全ての圧縮部7を圧縮した状態においても、余剰のコンパウンド17は、端部非圧縮部15内に保持されて、本体部材10の開口端から外部に流出することはない。
最も開口端側の圧縮部7(最も最後に圧縮する圧縮部7)は、本体部材10の内面におけるテーパ部13に対応する。テーパ部13においては、開口端側に向かって肉厚が薄くなる。したがって、テーパ部13の外周を圧縮すると、中央部側(図中左側)から、端部側(図中右側)に向かうにつれて電線19に対する圧縮量が徐々に小さくなる。通常、圧縮接続後の電線19には、圧縮部7と端部非圧縮部15との境界部に応力が集中する。しかし、テーパ部13を最終圧縮部とすることで、圧縮部7と端部非圧縮部15との境界近傍での圧縮力を徐々に小さくすることができるため、応力集中を緩和することができる。
以上のように、本体部材10の両端それぞれに電線19を挿入し、中央側から端部側に向かって順次圧縮部7を圧縮することで、電線19同士の接続作業が完了する。
<コンパウンドの注入量について>
次に、本体部材10に予め注入されるコンパウンド17の量について説明する。コンパウンド17の注入量は、本体部材10のサイズおよび電線19のサイズと、圧縮部7の圧縮条件等に応じて設定される。なお、本体部材10のサイズおよび圧縮条件は、接続対象となる電線19に対して、必要な把持力が得られるように予め設定される。
まず、使用される本体部材10の一方の側に対して、複数水準の量のコンパウンド17を注入する。この状態で、設定された条件によって、それぞれ本体部材10に電線19を圧縮接続する。全ての圧縮部7を圧縮した後、端部非圧縮部15に流出したコンパウンド17の量をそれぞれ測定する。すなわち、コンパウンド17の注入量と、端部非圧縮部15へのコンパウンド17の流出量の関係を測定する。
図6は、このようにして得られた、コンパウンド注入量と端部非圧縮部15へのコンパウンド流出量の関係の一例を示す概念図である。図6において、横軸は本体部材10へのコンパウンド17の注入量を示し、縦軸は、全ての圧縮部7を圧縮した後における、端部非圧縮部15に流出したコンパウンド17の量を示す。なお、図6において、コンパウンド17の注入量は目標値であり、実際には、コンパウンド17の注入量にはばらつきが生じる。また、圧縮条件は常に一定ではなく、ばらつきが生じる。したがって、同一設定条件で複数回の測定を行うことで、コンパウンド17の流出量のばらつきを把握することができる。図6においては、各コンパウンド注入量(目標値)に対して、コンパウンド17の流出量のばらつき範囲を示した。
図6の例においては、コンパウンド注入量が100gでは、コンパウンド流出量は0であった。すなわち、圧縮部7を中央側から順に圧縮した際に、コンパウンド17の量が不足し、圧縮部の全長に渡ってコンパウンド17が行き渡らなかったものと推定される。
同様に、コンパウンド注入量が、105g、110gでは、ばらつきの範囲内において、コンパウンド流出量が0となる場合がある。したがって、前述したように、コンパウンド注入量のばらつきや、圧縮作業のばらつき等によっては、圧縮部の全長に渡ってコンパウンド17が行き渡らなかったものと推定される。
一方、コンパウンド注入量が115g以上であれば、コンパウンド流出量のばらつきを考慮しても、少なくとも一部のコンパウンド17が、端部非圧縮部15に流出する。したがって、上述のばらつきを考慮しても、圧縮部の全長に渡ってコンパウンド17が行き渡ったものと推定される。
ここで、コンパウンド17は、電線19と本体部材10との把持力を高めるとともに、電線19と本体部材10との電気抵抗を改善し、表面の腐食等を防止するものである。したがって、本体部材10に対して圧縮接続される範囲の電線19の全長に渡って、コンパウンド17が行き渡る必要がある。すなわち、図6の例においては、コンパウンド注入量は115g以上必要であることとなる。一方、コンパウンド17の使用量を削減し、コンパウンド流出量を少なくするためには、コンパウンド注入量はできるだけ少ない方が望ましい。したがって、図6の例では、コンパウンド注入量は115gと設定すればよい。
また、図6において、コンパウンド注入量115gとした場合、前述のばらつきを考慮すると、コンパウンド流出量は、最大で約11g程度と推定される。したがって、本体部材10の全ての圧縮部7を圧縮した後、この量のコンパウンド17が、端部非圧縮部15内に保持可能であれば、本体部材10の端部からコンパウンド17が外部に流出することがない。したがって、本発明では、電線19の外面と端部非圧縮部15の内面とで形成される空間の体積が、予測されるコンパウンドの最大流出量(本例では約11g)よりも大きくなるように、端部非圧縮部15のサイズ(内径および長さ)が設定される。このようにすることで、作業ばらつき等によっても、コンパウンド17が、圧縮作業時に、外部に流出することを防止することができる。
以上、本発明によれば、中央側から端部側に向かって圧縮部7を圧縮するため、中央部近傍に注入されているコンパウンド17を、順次端部側に流すことができる。したがって、中央から端部の全体に渡ってコンパウンドを行き渡らせることができ、端部側から中央側に向かって順次圧縮する方法と比較して、電線19の把持力を高めることができる。例えば、同径の電線19および圧縮スリーブ1を用いた場合において、端部側から中央側に向かって順次圧縮を行い、所定の把持力を得ようとすると、15か所の圧縮部7(15回の圧縮作業)が必要である所、中央側から端部側に向かって圧縮作業を行うことで、9か所の圧縮部7(9回の圧縮作業)で同等の把持力を得ることができる。したがって、接続作業が良好であり、圧縮スリーブ1を短くすることができる。
また、圧縮スリーブ1の両端部に、端部非圧縮部15を形成することで、余剰のコンパウンド17が、端部非圧縮部15の内部に保持される。したがって、余剰のコンパウンド17が圧縮スリーブ1の外部に流出することがない。
また、圧縮スリーブ1の端部非圧縮部15に対応する外周面には、端部非圧縮部マーク5が形成される。したがって、誤って、端部非圧縮部15を圧縮することがない。また、各圧縮部7は、圧縮位置が区画マーク9によって指示されるため、圧縮位置のばらつきが少なく、圧縮位置を誤ることもない。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………圧縮スリーブ
3………中央非圧縮部マーク
5………端部非圧縮部マーク
7………圧縮部
9………区画マーク
10………本体部材
11………隔壁
13………テーパ部
15………端部非圧縮部
17………コンパウンド
19………電線

Claims (4)

  1. 電線の接続に用いられる圧縮スリーブであって、
    筒状の本体部材と、
    前記本体部材の略中央の内部に設けられる隔壁と、
    前記隔壁で仕切られたそれぞれの前記本体部材の内部に注入されたコンパウンドと、
    を具備し、
    前記本体部材の両端部近傍には、端部側に向かって徐々に拡径するテーパ部と、前記テーパ部と開口端までの間に形成される非圧縮部とが形成され、
    前記本体部材の外周面には、圧縮部を示すマークと、非圧縮部を示すマークとが設けられることを特徴とする圧縮スリーブ。
  2. 請求項1記載の圧縮スリーブを用いた、電線と圧縮スリーブとの接続方法であって、
    前記本体部材の端部から電線を挿入し、前記圧縮部を示すマークに従って、前記本体部材の中央近傍から端部近傍に向かって、順次前記本体部材を内部の前記電線とともに圧縮し、
    前記テーパ部まで圧縮した際に、前記非圧縮部における前記電線と前記本体部材の内面との隙間によって、圧縮によって端部方向に流れる前記コンパウンドを保持し、前記コンパウンドが記本体部材の端部から流出することを防止することを特徴とする電線と圧縮スリーブとの接続方法。
  3. 前記コンパウンドの注入量と、全ての圧縮部を圧縮した後の前記非圧縮部への前記コンパウンドの流出量との関係を測定し、
    得られた測定結果から、圧縮時における前記コンパウンドの流出量のばらつきを考慮して、
    圧縮作業によって、前記コンパウンドの少なくとも一部が前記非圧縮部に流出する量の前記コンパウンドを前記本体部材に予め注入するとともに、
    前記コンパウンドの注入量に対し、想定される前記コンパウンドの最大流出量よりも、前記非圧縮部における前記電線と前記本体部材の内面で形成される隙間の体積が大きくなるように、前記非圧縮部のサイズを予め設定することを特徴とする請求項2に記載の電線と圧縮スリーブとの接続方法。
  4. 請求項1記載の圧縮スリーブを用いた、電線と圧縮スリーブとの接続構造であって、
    前記本体部材の両方の端部からそれぞれ電線が挿入された状態で、前記圧縮部を示すマークに従って、前記圧縮部が全て圧縮され、
    前記本体部材の両端部の前記非圧縮部の内部には、余剰のコンパウンドが保持されることを特徴とする電線と圧縮スリーブとの接続構造。

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