JP2014004795A - 可逆熱変色性印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デザインの制約を受けることなく、しかも、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させることなく温度変化により絵柄が現出する意外性を備えた可逆熱変色性印刷物を提供する。
【解決手段】 支持体2上に、非変色性点状印刷像4と、可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成した可逆熱変色性印刷物1、或いは、支持体上に、変色温度又は変色前後の色が異なる複数の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成した可逆熱変色性印刷物。
【選択図】 図5

Description

本発明は、可逆熱変色性印刷物に関する。更に詳細には、温度変化により絵柄が現出する可逆熱変色性印刷物に関する。
従来、支持体上に絵柄を設け、前記絵柄を隠蔽する可逆熱変色層を設けた可逆熱変色性印刷物が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記可逆熱変色性印刷物は、可逆熱変色層が有色の状態では下層の絵柄は視認されず、温度変化により可逆熱変色層が無色の状態になると絵柄を視認することができるものの、可逆熱変色層が絵柄を覆う構成のためデザインの制約を受けると共に、絵柄の大きさや形状を予期させて変色の意外性を損なうことがあった。
また、支持体上に変色温度を異にする複数の部分熱変色像を設け、温度変化により動的視覚を伴って像が現出又は消失する熱変色性印刷物が開示されている。
前記熱変色性印刷物は、変色の妙味を高めることができるとしても、熱変色像の形状から変色後の状態を予期させて変色の意外性を損なったり、隣接する部分熱変色像の印刷のずれにより商品性を損なうことがあった。
実開平4−45776号公報 特開平8−142520号公報 実開平7−21099号公報
本発明は、温度変化により絵柄が現出する可逆熱変色性印刷物の問題を解消するものであって、即ち、絵柄を隠蔽するタイプのようなデザインの制約を受けることなく、しかも、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させずに変色の意外性を損なうことのない可逆熱変色性印刷物を提供しようとするものである。
本発明は、支持体上に、非変色性点状印刷像と、可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成した可逆熱変色性印刷物、或いは、支持体上に、変色温度又は変色前後の色が異なる複数の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成した可逆熱変色性印刷物を要件とする。
更には、前記支持体上の点状印刷像を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率が1cmあたり90:10〜30:70であること、前記支持体が紙、布帛、皮革、合成皮革、軟質樹脂から選ばれること等を要件とする。
本発明は、デザインの制約を受けることなく、しかも、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させることなく温度変化により絵柄が現出する意外性を備えた可逆熱変色性印刷物を提供することができる。
加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の温度−色濃度曲線を示すグラフである。 加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の温度−色濃度曲線を示すグラフである。 本発明の可逆熱変色性印刷物の一実施例の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図3の可逆熱変色性印刷物に非変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図4の可逆熱変色性印刷物の可逆熱変色性点状印刷像が消色した状態を示す正面図である。 本発明の可逆熱変色性印刷物の他の実施例の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図6の可逆熱変色性印刷物に非変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図7の可逆熱変色性印刷物の可逆熱変色性点状印刷像が消色した状態を示す正面図である。 本発明の可逆熱変色性印刷物の他の実施例の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図9の可逆熱変色性印刷物に別の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図10の可逆熱変色性印刷物に非変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図11の可逆熱変色性印刷物の可逆熱変色性点状印刷像が消色した状態を示す正面図である。 図12の可逆熱変色性印刷物の別の可逆熱変色性点状印刷像が消色した状態を示す正面図である。 本発明の可逆熱変色性印刷物の他の実施例の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図14の可逆熱変色性印刷物に別の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図15の可逆熱変色性印刷物に別の可逆熱変色性点状印刷像を形成した状態を示す正面図である。 図16の可逆熱変色性印刷物の可逆熱変色性点状印刷像が消色した状態を示す正面図である。 図17の可逆熱変色性印刷物の別の可逆熱変色性点状印刷像が消色及び変色した状態を示す正面図である。
前記支持体は、印刷適性を備えた基材であれば全て有効である。
前記支持体の材質は特に限定されないが、紙、合成紙、織物、編物、組物、不織布等の布帛、フィルム、プラスチック、軟質樹脂や硬質樹脂、ゴム、合成皮革、皮革、ガラス、陶磁器、木材、石材等が挙げられる。
前記支持体の形状としては平面状、シート状のものが好ましいが、凹凸を有する形状、立体形状であってもよい。
シート状のものにあっては、対象物に貼付等により取り付けて実用に供することもできる。
なお、前記支持体として柔軟性を有する紙、布帛、皮革、合成皮革、軟質樹脂等の材質により形成することにより、点状印刷像を設けた部分と設けていない部分が存在するため、支持体の有している柔軟性を損なうことなく、紙製身回品、布製身回品、皮製品等に好適である。また、表面が凹凸を有するため、高級感も付与できる。
なお、前記軟質樹脂としては、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂等を例示できる。
前記支持体上に形成される可逆熱変色性点状印刷像は、発色状態からの加熱により消色し、消色状態からの冷却により発色する加熱消色型の可逆熱変色性顔料、或いは、消色状態からの加熱により発色し、発色状態からの降温により消色する加熱発色型の可逆熱変色性顔料を含んでなる。
前記加熱消色型の可逆熱変色性顔料としては、特公昭51−44706号公報、特公昭51−44707号公報、特公平1−29398号公報等に記載された(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物及び(ハ)前記(イ)と(ロ)の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包した加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が用いられる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1〜7℃)を有する。
前記加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の変色挙動を図1の色濃度−温度曲線によって説明する。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されており、温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。
消色状態からの降温過程で発色開始温度(t)に達すると発色し始め、完全発色温度(t)に達すると完全に発色状態になり、発色状態からの昇温過程で消色開始温度(t)に達すると消色し始め、完全消色温度(t)に達すると完全に消色状態になる。
(t+t)/2−(t+t)/2がヒステリシスの程度を示す温度幅(ヒステリシス幅:ΔH)である。
前記可逆熱変色性組成物に適用される(イ)成分としては、公知のジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類等が用いられる。
以下にこれらの化合物を例示する。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3,6−ジフェニルアミノフルオラン、
3,6−ジメトキシフルオラン、
3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、
2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン、
2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン]−3−オン、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン、
3′,6′−ビス〔フェニル(2−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
3′,6′−ビス〔フェニル(3−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
3′,6′−ビス〔フェニル(3−エチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
4−[2,6−ビス(2−エトキシフェニル)−4−ピリジニル]−N,N−ジメチルベンゼンアミン等を挙げることができる。
前記可逆熱変色性組成物に適用される(ロ)電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
以下に具体例を挙げる。
フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)2−エチルヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン等がある。
前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等であってもよい。
前記可逆熱変色性組成物に適用される(ハ)前記(イ)と(ロ)の呈色反応の生起温度を決める反応媒体としては、公知のアルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類等が用いられる。
前記アルコール類としては、炭素数10以上の脂肪族一価の飽和アルコールが有効であり、具体的にはデシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール等が挙げられる。
前記エステル類としては、炭素数10以上のエステル類が有効であり、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステル類が挙げられ、具体的にはカプリル酸エチル、カプリル酸オクチル、カプリル酸ステアリル、カプリン酸ミリスチル、カプリン酸ドコシル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸n−デシル、ミリスチン酸3−メチルブチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ネオペンチル、パルミチン酸ノニル、パルミチン酸シクロヘキシル、ステアリン酸n−ブチル、ステアリン酸2−メチルブチル、ステアリン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸ペンタデシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸シクロヘキシルメチル、ベヘン酸イソプロピル、ベヘン酸ヘキシル、ベヘン酸ラウリル、ベヘン酸ベヘニル、安息香酸セチル、p−tert−ブチル安息香酸ステアリル、フタル酸ジミリスチル、フタル酸ジステアリル、シュウ酸ジミリスチル、シュウ酸ジセチル、マロン酸ジセチル、コハク酸ジラウリル、グルタル酸ジラウリル、アジピン酸ジウンデシル、アゼライン酸ジラウリル、セバシン酸ジ−(n−ノニル)、1,18−オクタデシルメチレンジカルボン酸ジネオペンチル、エチレングリコールジミリステート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールジステアレート、ヘキシレングリコールジパルミテート、1,5−ペンタンジオールジステアレート、1,2,6−ヘキサントリオールトリミリステート、1,4−シクロヘキサンジオールジデシル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジミリステート、キシレングリコールジカプリネート、キシレングリコールジステアレート等が挙げられる。
又、飽和脂肪酸と分枝脂肪族アルコールのエステル、不飽和脂肪酸又は分枝もしくは置換基を有する飽和脂肪酸と分岐状もしくは炭素数16以上の脂肪族アルコールのエステル、酪酸セチル、酪酸ステアリル及び酪酸ベヘニルから選ばれるエステル化合物も有効である。
具体的には、酪酸2−エチルヘキシル、ベヘン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−エチルヘキシル、カプリン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、パルミチン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、ステアリン酸3,5,5−トリメチルヘキシル、カプロン酸2−メチルブチル、カプリル酸2−メチルブチル、カプリン酸2−メチルブチル、パルミチン酸1−エチルプロピル、ステアリン酸1−エチルプロピル、ベヘン酸1−エチルプロピル、ラウリン酸1−エチルヘキシル、ミリスチン酸1−エチルヘキシル、パルミチン酸1−エチルヘキシル、カプロン酸2−メチルペンチル、カプリル酸2−メチルペンチル、カプリン酸2−メチルペンチル、ラウリン酸2−メチルペンチル、ステアリン酸2−メチルブチル、ステアリン酸2−メチルブチル、ステアリン酸3−メチルブチル、ステアリン酸1−メチルヘプチル、ベヘン酸2−メチルブチル、ベヘン酸3−メチルブチル、ステアリン酸1−メチルヘプチル、ベヘン酸1−メチルヘプチル、カプロン酸1−エチルペンチル、パルミチン酸1−エチルペンチル、ステアリン酸1−メチルプロピル、ステアリン酸1−メチルオクチル、ステアリン酸1−メチルヘキシル、ラウリン酸1,1−ジメチルプロピル、カプリン酸1−メチルペンチル、パルミチン酸2−メチルヘキシル、ステアリン酸2−メチルヘキシル、ベヘン酸2−メチルヘキシル、ラウリン酸3,7−ジメチルオクチル、ミリスチン酸3,7−ジメチルオクチル、パルミチン酸3,7−ジメチルオクチル、ステアリン酸3,7−ジメチルオクチル、ベヘン酸3,7−ジメチルオクチル、オレイン酸ステアリル、オレイン酸ベヘニル、リノール酸ステアリル、リノール酸ベヘニル、エルカ酸3,7−ジメチルオクチル、エルカ酸ステアリル、エルカ酸イソステアリル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸ステアリル、12−ヒドロキシステアリン酸2−メチルペンチル、18−ブロモステアリン酸2−エチルヘキシル、2−ケトミリスチン酸イソステアリル、2−フルオロミリスチン酸2−エチルヘキシル、酪酸セチル、酪酸ステアリル、酪酸ベヘニル等が挙げられる。
ケトン類としては、総炭素数が10以上の脂肪族ケトン類が有効であり、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、2−ウンデカノン、3−ウンデカノン、4−ウンデカノン、5−ウンデカノン、2−ドデカノン、3−ドデカノン、4−ドデカノン、5−ドデカノン、2−トリデカノン、3−トリデカノン、2−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、8−ペンタデカノン、2−ヘキサデカノン、3−ヘキサデカノン、9−ヘプタデカノン、2−ペンタデカノン、2−オクタデカノン、2−ノナデカノン、10−ノナダカノン、2−エイコサノン、11−エイコサノン、2−ヘンエイコサノン、2-ドコサノン、ラウロン、ステアロン等が挙げられる。
更には、総炭素数が12乃至24のアリールアルキルケトン類、例えば、n−オクタデカノフェノン、n−ヘプタデカノフェノン、n−ヘキサデカノフェノン、n−ペンタデカノフェノン、n−テトラデカノフェノン、4−n−ドデカアセトフェノン、n−トリデカノフェノン、4−n−ウンデカノアセトフェノン、n−ラウロフェノン、4−n−デカノアセトフェノン、n−ウンデカノフェノン、4−n−ノニルアセトフェノン、n−デカノフェノン、4−n−オクチルアセトフェノン、n−ノナノフェノン、4−n−ヘプチルアセトフェノン、n−オクタノフェノン、4−n−ヘキシルアセトフェノン、4−n−シクロヘキシルアセトフェノン、4−tert−ブチルプロピオフェノン、n−ヘプタフェノン、4−n−ペンチルアセトフェノン、シクロヘキシルフェニルケトン、ベンジル−n−ブチルケトン、4−n−ブチルアセトフェノン、n−ヘキサノフェノン、4−イソブチルアセトフェノン、1−アセトナフトン、2−アセトナフトン、シクロペンチルフェニルケトン等を用いることもできる。
エーテル類としては、総炭素数10以上の脂肪族エーテル類が有効であり、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジデシルエーテル、ジウンデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ジトリデシルエーテル、ジテトラデシルエーテル、ジペンタデシルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテル、デカンジオールジメチルエーテル、ウンデカンジオールジメチルエーテル、ドデカンジオールジメチルエーテル、トリデカンジオールジメチルエーテル、デカンジオールジエチルエーテル、ウンデカンジオールジエチルエーテル等が挙げられる。
酸アミ類としては、以下に示す化合物が有効であり、アセトアミド、プロピオン酸アミド、酪酸アミド、カプロン酸アミド、カプリル酸アミド、カプリン酸アミド、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベンズアミド、カプロン酸アニリド、カプリル酸アニリド、カプリン酸アニリド、ラウリン酸アニリド、ミリスチン酸アニリド、パルミチン酸アニリド、ステアリン酸アニリド、ベヘニン酸アニリド、オレイン酸アニリド、エルカ酸アニリド、カプロン酸N−メチルアミド、カプリル酸N−メチルアミド、カプリン酸N−メチルアミド、ラウリン酸N−メチルアミド、ミリスチン酸N−メチルアミド、パルミチン酸N−メチルアミド、ステアリン酸N−メチルアミド、ベヘニン酸N−メチルアミド、オレイン酸N−メチルアミド、エルカ酸N−メチルアミド、ラウリン酸N−エチルアミド、ミリスチン酸N−エチルアミド、パルミチン酸N−エチルアミド、ステアリン酸N−エチルアミド、オレイン酸N−エチルアミド、ラウリン酸N−ブチルアミド、ミリスチン酸N−ブチルアミド、パルミチン酸N−ブチルアミド、ステアリン酸N−ブチルアミド、オレイン酸N−ブチルアミド、ラウリン酸N−オクチルアミド、ミリスチン酸N−オクチルアミド、パルミチン酸N−オクチルアミド、ステアリン酸N−オクチルアミド、オレイン酸N−オクチルアミド、ラウリン酸N−ドデシルアミド、ミリスチン酸N−ドデシルアミド、パルミチン酸N−ドデシルアミド、ステアリン酸N−ドデシルアミド、オレイン酸N−ドデシルアミド、ジラウリン酸アミド、ジミリスチン酸アミド、ジパルミチン酸アミド、ジステアリン酸アミド、ジオレイン酸アミド、トリラウリン酸アミド、トリミリスチン酸アミド、トリパルミチン酸アミド、トリステアリン酸アミド、トリオレイン酸アミド、コハク酸アミド、アジピン酸アミド、グルタル酸アミド、マロン酸アミド、アゼライン酸アミド、マレイン酸アミド、コハク酸N−メチルアミド、アジピン酸N−メチルアミド、グルタル酸N−メチルアミド、マロン酸N−メチルアミド、アゼライン酸N−メチルアミド、コハク酸N−エチルアミド、アジピン酸N−エチルアミド、グルタル酸N−エチルアミド、マロン酸N−エチルアミド、アゼライン酸N−エチルアミド、コハク酸N−ブチルアミド、アジピン酸N−ブチルアミド、グルタル酸N−ブチルアミド、マロン酸N−ブチルアミド、アジピン酸N−オクチルアミド、アジピン酸N−ドデシルアミド等が挙げられる。
前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分の配合割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の変色特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200の範囲である(前記割合はいずれも質量部である)。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包することにより得られる。
マイクロカプセル化は公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等が適宜選択される。更に、マイクロカプセルの表面には二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を向上させたり、表面特性を改質させて実用に供することができる。
マイクロカプセル化して顔料形態となすことにより、酸性物質、塩基性物質、過酸化物等の化学的に活性な物質又は溶剤成分と接触しても、組成物の機能を低下させることがないことは勿論、耐熱安定性が保持できるため、多様な使用条件下において可逆熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができる。
前記マイクロカプセルは平均粒子径が0.1〜50μm、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは、0.5〜20μmの範囲が実用性を満たす。
平均粒子径が50μmを越えると、インキ、塗料等への適用に際して、分散安定性や加工適性に欠ける。
一方、平均粒子径が0.1μm以下では、高濃度の発色性を示し難くなる。
なお、粒子径の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定し、その数値を基に平均粒子径(メジアン径)を算出する。
前記消色状態からの加熱により発色し、発色状態からの降温により消色する加熱発色型可逆熱変色性顔料としては、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物として例えば、炭素数3乃至18の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノール化合物(特開平11−129623号公報)、ヒドロキシ安息香酸エステル(特開2001−105732号公報)、没食子酸エステル(特開2003−253149号公報)、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包した加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が用いられる。
前記加熱発色型の可逆熱変色性組成物に適用される(イ)電子供与性呈色性有機化合物は、前記加熱消色型可逆熱変色性顔料に適用される(イ)成分と同様の化合物が用いられる。
前記加熱発色型の可逆熱変色性組成物に適用される(ロ)電子受容性化合物としては、アルコキシフェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル、没食子酸エステルが有効である。
前記アルコキシフェノールとしては、p−n−プロピルオキシフェノール、p−n−ブチルオキシフェノール、p−n−ペンチルオキシフェノール、p−n−ヘキシルオキシフェノール、p−n−ヘプチルオキシフェノール、p−n−オクチルオキシフェノール、p−n−ノニルオキシフェノール、p−n−デシルオキシフェノール、p−n−ウンデシルオキシフェノール、p−n−ドデシルオキシフェノール、p−n−トリデシルオキシフェノール、p−n−テトラデシルオキシフェノール、p−n−ペンチルデシルフェノール、p−n−ヘキシルデシルオキシフェノール、p−n−ヘプチルデシルオキシフェノール、p−n−オキシデシルフェノール、p−n−ヘプチルオキシフェノール、p−n−オクチルデシルフェノール、p−イソプロピルオキシフェノール、p−1−メチルプロピルオキシフェノール、p−3−メチルブチルオキシフェノール、p−2−メチルペンチルオキシフェノール、p−1−エチルペンチルオキシフェノール、p−1−エチルヘキシルオキシフェノール、p−3、5、5−トリメチルヘキシルオキシフェノール、p−3、7−ジメチルオクチルオキシフェノール、p−1−エチルプロピルオキシフェノール、p−2−メチルヘキシルオキシフェノール、p−1−メチルヘプチルオキシフェノール、p−1−メチルオクチルオキシフェノールを挙げることができる。
前記ヒドロキシ安息香酸エステルとしては、3−ヒドロキシ安息香酸トリデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸テトラデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ペンタデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸エイコシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエステル、3−ヒドロキシ安息香酸ドコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸トリデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸テトラデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ペンタデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸エイコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸ドコシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸トリデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸テトラデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ペンタデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸エイコシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエステル、3,4−ジヒドロキシ安息香酸ドコシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸トリデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸テトラデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ペンタデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘキサデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘプタデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸オクタデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ノナデシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸エイコシルエステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ヘンエイコシルエステル等を挙げることができる。
前記没食子酸エステルとしては、没食子酸ドデシル、没食子酸トリデシル、没食子酸テトラデシル、没食子酸ペンタデシル、没食子酸ヘキサデシル、没食子酸オクタデシル、没食子酸エイコシル、没食子酸ベヘニル等を挙げることができる。
前記加熱発色型の可逆熱変色性組成物に適用される(ハ)成分である前記(イ)と(ロ)の呈色反応の生起温度を決める反応媒体としては、前記加熱消色型の可逆熱変色性組成物に適用される(ハ)成分と同様の化合物が用いられる。
前記加熱発色型の可逆熱変色性顔料の変色挙動を図2の色濃度−温度曲線によって説明する。
図2において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されており、温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。
消色状態からの昇温過程で発色開始温度(T)に達すると発色し始め、完全発色温度(T)に達すると完全に発色状態になり、発色状態からの降温過程で消色開始温度(T)に達すると消色し始め、完全消色温度(T)に達すると完全に消色状態になる。
(T+T)/2−(T+T)/2がヒステリシスの程度を示す温度幅(ヒステリシス幅:ΔH)である。
前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分に、(ニ)成分として融点50℃以上の単分子有機化合物又は軟化点が70℃以上の高分子化合物を添加すると、前記(ニ)成分の作用により系内の結晶化を促進し、(ロ)成分の析出速度(白化)を早め、当該(ニ)成分の未添加の系に比べて、消色開始温度(T)及び完全消色温度(T)を高温側にシフトさせ、発色保持温度幅の狭小化により、加熱により発色させた後にあって、特殊の冷却具を適用することなく、元の消色状態への復帰を促進させることができる。
前記(ニ)成分を以下に具体的に例示する。
融点50℃以上の単分子有機化合物としては、脂肪酸エステル類や二塩基酸エステル類等のエステル類、ケトン類、酸アミド類、エーテル類、炭化水素類が挙げられる。
前記脂肪酸エステル類は、ラウリン酸エイコシル、ラウリン酸ベヘニル、ラウリン酸テトラコシル、ラウリン酸ヘキサコシル、ラウリン酸オクタコシル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、ミリシチン酸エイコシル、ミリスチン酸ベヘニル、ミリスチン酸テトラコシル、ミリスチン酸ヘキサコシル、ミリスチン酸オクタコシル、パルミチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸ステアリル、パルミチン酸エイコシル、パルミチン酸ベヘニル、パルミチン酸テトラコシル、パルミチン酸ヘキサコシル、パルミチン酸オクタコシル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸エイコシル、ステアリン酸ベヘニル、ステアリン酸テトラコシル、ステアリン酸ヘキサコシル、ステアリン酸オクタコシル、エイコ酸デシル、エイコ酸ウンデシル、エイコ酸トリデシル、エイコ酸ミリスチル、エイコ酸セチル、エイコ酸ステアリル、エイコ酸エイコシル、エイコ酸ドコシル、エイコ酸テトラコシル、エイコ酸ヘキサコシル、エイコ酸オクタコシル、ベヘン酸メチル、ベヘン酸ヘキシル、ベヘン酸オクチル、ベヘン酸デシル、ベヘン酸ウンデシル、ベヘン酸ラウリル、ベヘン酸トリデシル、ベヘン酸ミリスチル、ベヘン酸セチル、ベヘン酸ステアリル、ベヘン酸エイコシル、べへン酸ベヘニル、ベヘン酸テトラコシル、ベヘン酸ヘキサコシル、ベヘン酸オクタコシル等を挙げることができる。
前記二塩基酸エステル類としては、シュウ酸ジステアリル、シュウ酸ジエイコシル、シュウ酸ベヘニル、コハク酸ジステアリル、コハク酸エイコシル、コハク酸ベヘニル、グルタル酸ジステアリル、グルタル酸ジエイコシル、グルタル酸ベヘニル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、アジピン酸エイコシル、アジピン酸ベヘニル、スベリン酸ジセチル、スベリン酸ジステアリル、スベリン酸ジエイコシル、スベリン酸ベヘニル、アゼライン酸ミリスチル、アゼライン酸ジセチル、アゼライン酸ジステアリル、アゼライン酸エイコシル、アゼライン酸ベヘニル、セバシン酸ジミリスチル、セバシン酸ジセチル、セバシン酸ジステアリル、セバシン酸ジエイコシル、セバシン酸ジベヘニル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジトリデシル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジミリスチル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジセチル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジパルミチル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジステアリル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジエイコシル、1−,14−テトラデカメチレンジカルボン酸ジベヘニル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジラウリル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジトリデシル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジミリスチル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジセチル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジパルミチル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジステアリル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジエイコシル、1−,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸ジベヘニル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジデシル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジラウリル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジトリデシル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジミリスチル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジセチル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジパルミチル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジステアリル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジエイコシル、1−,18−オクタデカメチレンジカルボン酸ジベヘニル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジデシル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジラウリル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジトリデシル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジミリスチル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジセチル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジパルミチル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジステアリル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジエイコシル、1−,20−エイコシルメチレンジカルボン酸ジベヘニル、トリミリスチン、トリパルミチン、トリステアリン、トリノナデカノイン、カプロン酸コレステロール、カプリル酸コレステロール、カプリン酸コレステロール、ウンデカン酸コレステロール、ラウリン酸コレステロール、ミリスチン酸コレステロール、パルミチン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、エイコサン酸コレステロール、ベヘン酸コレステロール等を挙げることができる。
前記ケトン類のうち、好適に用いられる脂肪族ケトン類としては、ジオクチルケトン、ジノニルケトン、ジウンデシルケトン、ジトリデシルケトン、ジペンタデシルケトン、ジヘプタデシルケトン、ジノナデシルケトン、フェニルオクチルケトン、フェニルウンデシルケトン、フェニルトリデシルケトン、フェニルペンタデシルケトン、フェニルヘプタデシルケトン等が挙げられる。
前記酸アミド類のうち、好適に用いられる脂肪族酸アミド類としては、ヘキシルアミド、ヘプチルアミド、オクチルアミド、ノニルアミド、デシルアミド、ウンデシルアミド、ラウリルアミド、トリデシルアミド、ミリスチルアミド、パルミチルアミド、ステアリルアミド、エイコシルアミド、ベヘニルアミド、ヘキサコシルアミド、オクタコシルアミド等が挙げられる。
前記エーテル類としては、ペンタデシルエーエル、ジヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテル、ジエイコシルエーテル、ジドコシルエーテル等が挙げられる。
脂肪酸としては、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、ヘンエイコサン酸、ベヘン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、オクタコサン酸、ノナコサン酸、メリシン酸等が挙げられる。
前記炭化水素類としては、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、ヘプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、トリトリアコンタン、テトラトリアコンタン、1−テトラコセン、1−ペンタコセン、1−ヘキサコセン、1−ヘプタコセン、1−オクタコセン、1−ノナコセン、1−トリアコンテン等が挙げられる。
軟化点が70℃以上の高分子化合物としては、アクリル共重合芳香族炭化水素樹脂を例示でき、具体的には、アクリルスチレン共重合樹脂〔三洋化成(株)製、商品名:ハイマーSBM100、ハイマーSBM73F〕を挙げることができる。
前記加熱発色型の可逆熱変色性組成物を構成する各成分の配合割合について以下に説明する。
前記三成分系では、(イ)成分1〜60質量部、好ましくは2〜40質量部、(ロ)成分15〜120質量部、好ましくは、20〜90質量部、(ハ)成分100質量部の割合であり、四成分系では、前記に加えて(ニ)成分1〜70質量部、好ましくは、2〜50質量部の配合割合が有効である。
前記(ハ)成分100質量部に対し、(ロ)成分が15質量部未満では、加熱発色時の発色濃度が不充分であり、一方、120質量部を超えると(ロ)成分が過剰に存在するため、(ハ)成分中での溶解、析出の可逆性が損なわれがちであり、可逆的な発消色性を示し難く、色消えも悪くなる。
また前記(ハ)成分100質量部に対し、(ニ)成分が1質量部未満では、低温側変色曲線の高温側へのシフトの効果が不充分であり、一方、70質量部を超えると発消色の適性バランスに欠ける。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は加熱発色型の可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包することにより得られる。
マイクロカプセル化は前記と同様の方法が挙げられる。
前記マイクロカプセルは平均粒子径が0.1〜50μm、好ましくは0.1〜30μm、より好ましくは、0.5〜20μmの範囲が実用性を満たす。
前記可逆熱変色性点状印刷像は、バインダー樹脂、例えば、各種合成樹脂エマルジョン、水溶性乃至油性の合成樹脂、紫外線硬化型樹脂、その他糊剤等から選ばれる樹脂を含むビヒクルに可逆熱変色性顔料を分散させた印刷インキとして、スクリーン印刷、グラビヤ印刷等の印刷方法により支持体の所望箇所に付着乾燥させて得られる。
一方、支持体上に形成される非変色性点状印刷像は、前記可逆熱変色性点状印刷像と共に規則的に配置されてなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成する。
前記可逆熱変色性点状印刷像と非変色性点状印刷像は、規則的に配置して各像間に隙間を存在させるため、像同士の色の違いを判別し難く、変色後の状態を予期させ難くなる
前記非変色性点状印刷像は、非変色性着色剤をビヒクルに分散させた印刷インキとして、支持体の所望箇所に付着乾燥させて得られる。
前記非変色性着色剤としては、一般染料、一般顔料、蛍光染料、蛍光顔料、二酸化チタン等の白色顔料、可逆熱変色性組成物に適用される(イ)成分が発色した状態の着色剤(マイクロカプセル顔料、樹脂粒状体)を例示できる。
なお、前記可逆熱変色性組成物に適用される(イ)成分が発色した状態の着色剤は、可逆熱変色性点状印刷像が発色状態の色相と同一色乃至近似色を得られ易く、変色後の状態を予期させ難くなるため、変色の意外性を向上させることができる。
ここで、可逆熱変色性点状印刷像と非変色性点状印刷像の色として、前記可逆熱変色性点状印刷像の変色前後の一方の色と、非変色性点状印刷像の色を同一色乃至近似色とすることにより、変色前は絵柄を視認することができず、可逆熱変色性点状印刷像が変色することにより絵柄を現出させることができる。
また、前記可逆熱変色性点状印刷像は、変色温度が異なる可逆熱変色性顔料をそれぞれ用いた印刷インキにより形成することにより、ある温度で第一の絵柄を現出させ、別の温度で第二の絵柄を現出させることもできる。
また、前記可逆熱変色性点状印刷像は、変色温度が異なる可逆熱変色性顔料を含む印刷インキにより形成することにより、ある温度で第一の絵柄を現出させ、別の温度で絵柄の色を変色させることもできる。
これとは別に、前記非変色性点状印刷像を複数の色が異なる印刷インキにより形成することにより、変色前は非変色性点状印刷像による絵柄が視認され、可逆熱変色性点状印刷像が変色することにより絵柄を変化させることもできる。
前記非変色性点状印刷像を複数の色が異なる印刷インキにより形成する構成において、前述のように可逆熱変色性点状印刷像を変色温度が異なる可逆熱変色性顔料をそれぞれ用いた印刷インキにより形成したり、変色温度が異なる可逆熱変色性顔料を含む印刷インキにより形成することもできる。
また、前記可逆熱変色性点状印刷像の変色前後の双方の色と、非変色性点状印刷像の色を異なる色とすることにより、変色前に視認される絵柄を可逆熱変色性点状印刷像が変色することにより変化させることができる。
前記可逆熱変色性点状印刷像の変色前後の双方の色と、非変色性点状印刷像の色を異なる色の印刷インキにより形成する構成において、前述のように可逆熱変色性点状印刷像を変色温度が異なる可逆熱変色性顔料をそれぞれ用いた印刷インキにより形成したり、変色温度が異なる可逆熱変色性顔料を含む印刷インキにより形成することもできる。
前記可逆熱変色性点状印刷像及び非変色性点状印刷像は、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形等の多角形、星型、ハート型等の図柄が規則的に配置されたドット状の絵柄を例示できる。
前記可逆熱変色性点状印刷像及び非変色性点状印刷像を三角形、四角形、或いは、六角形で形成することにより、点状印刷像を設けた部分を最密にして面積比率を高めることができる。また、四角形等の多角形は角に丸みをもたせることによって、印刷時のずれを目立ち難くすることができる。
前記可逆熱変色性点状印刷像と非変色性点状印刷像は支持体上に配置してなるが、その度合いとして前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像及び非変色性点状印刷像)を形成している部分と、形成していない部分の面積比率が、1cmあたり90:10〜30:70であることが好ましく、より好ましくは85:15〜40:60、より好ましくは80:20〜50:50である。
前記面積比率の範疇において、デザインの制約を受けることなく、しかも、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させることなく温度変化により絵柄が現出する意外性を付与することができる。
可逆熱変色性点状印刷像と非変色性点状印刷像を形成していない部分の比率が高いと、温度変化による変色効果が十分に発揮されず、様相変化に乏しくなって意外性を付与し難くなる。
また、可逆熱変色性点状印刷像と非変色性点状印刷像を形成する部分の比率が高いと、デザインの制約を受け易く、しかも、柔軟性を有する支持体を用いる場合は柔軟性を損ない易くなる。
一方、支持体上に、変色温度又は変色前後の色が異なる複数の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成する系については、複数の可逆熱変色性点状印刷像の変色前後の一方の色を同一色乃至近似色とすることにより、変色前は絵柄を視認することができず、可逆熱変色性点状印刷像が変色することにより絵柄を現出させることができる。
また、前記可逆熱変色性点状印刷像は、変色温度が異なる可逆熱変色性顔料をそれぞれ用いた印刷インキにより形成することにより、ある温度で第一の絵柄を現出させ、別の温度で第二の絵柄を現出させることもできる。
また、前記可逆熱変色性点状印刷像は、変色温度が異なる可逆熱変色性顔料を含む印刷インキにより形成することにより、ある温度で第一の絵柄を現出させ、別の温度で絵柄の色を変色させることもできる。
前記可逆熱変色性点状印刷像は、規則的に配置して各像間に隙間を存在させるため、像同士の色の違いを判別し難く、変色後の状態を予期させ難くなる
前記変色温度又は変色前後の色が異なる複数の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置する系において、前記可逆熱変色性点状印刷像は、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形等の多角形、星型、ハート型等の図柄が規則的に配置されたドット状の絵柄を例示できる。
前記可逆熱変色性点状印刷像を三角形、四角形、或いは、六角形で形成することにより、点状印刷像を設けた部分を最密にして面積比率を高めることができる。また、四角形等の多角形は角に丸みをもたせることによって、印刷時のずれを目立ち難くすることができる。
前記可逆熱変色性点状印刷像は支持体上に配置してなるが、その度合いとして点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像)を形成している部分と、形成していない部分の面積比率が、1cmあたり90:10〜30:70であることが好ましく、より好ましくは85:15〜40:60、より好ましくは80:20〜50:50である。
前記面積比率の範疇において、デザインの制約を受けることなく、しかも、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させることなく温度変化により絵柄が現出する意外性を付与することができる。
可逆熱変色性点状印刷像を形成していない部分の比率が高いと、温度変化による変色効果が十分に発揮されず、様相変化に乏しくなって意外性を付与し難くなる。
また、可逆熱変色性点状印刷像を形成する部分の比率が高いと、デザインの制約を受け易く、しかも、柔軟性を有する支持体を用いる場合は柔軟性を損ない易くなる。
前記可逆熱変色性印刷物として具体的には、人形又は動物形象玩具、人形の家や家具、衣類、帽子、鞄、靴等の人形用付属品、アクセサリー玩具、ぬいぐるみ、積木玩具、ブロック玩具、こま、凧、楽器玩具、料理玩具、鉄砲玩具、捕獲玩具、背景玩具、乗物、動物、植物、建築物等を模した玩具、Tシャツ、トレーナー、ブラウス、ドレス、水着、レインコート、スキーウェア等の被服、靴や靴紐等の履物、ハンカチ、タオル、ふろしき等の布製身の回り品、絨毯、カーテン、カーテン紐、テーブル掛け、敷物、クッション、額縁等の屋内装飾品、布団、枕、マットレス等の寝具、指輪、腕輪、ティアラ、イヤリング、髪止め、付け爪、リボン、スカーフ等のアクセサリー、筆記具、手帳、スタンプ具、消しゴム、下敷き、定規、粘着テープ等の文房具類、口紅、アイシャドー、マニキュア、染毛剤、付け爪、付け爪用塗料等の化粧品、コップ、皿、箸、スプーン、フォーク、鍋、フライパン等の台所用品、カレンダー、ラベル、カード、偽造防止用の各種印刷物、絵本等の書籍、手袋、ネクタイ、帽子、鞄、包装用容器、運動用具、釣り具、歯ブラシ、コースター、時計、眼鏡、照明器具、冷暖房器具、楽器、カイロ、蓄冷剤、写真立て、財布等の袋物、傘、家具、乗物、建造物、教習具を例示できる。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、組成物中の部は質量部を示す。
実施例1(図3乃至5参照)
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドール)−4−アザフタリド1.5部、(ロ)成分として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてセチルアルコール12.5部、ステアリルアルコール12.5部、ラウリン酸ステアリル25.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は28℃以下で青色、35℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型スクリーンインキの調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料40.0部、エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョン50.0部、消泡剤3.0部、増粘剤1.0部、レベリング剤3.0部を混合し、可逆熱変色性スクリーンインキaを調製した。
非変色性スクリーンインキの調製
青色顔料5.0部、エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョン85.0部、消泡剤3.0部、増粘剤1.0部、レベリング剤3.0部を混合し、非変色性スクリーンインキを調製した。
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体2として上質紙に、前記可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径1.5mm)の可逆熱変色性点状印刷像3を規則的に配置して市松模様となるように印刷した(図3参照)。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.5mmである。
ついで、前記可逆熱変色性点状印刷像の周囲に、前記非変色性スクリーンインキを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径1.5mm)の非変色性点状印刷像4を規則的に配置して印刷して可逆熱変色性印刷物1を得た。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像及び非変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり44:56であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、28℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像が発色しているため、全面に青色の円形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認される(図4参照)。
35℃以上に加温すると可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、市松模様が視認される(図5参照)。
温度を下げていくと可逆熱変色性点状印刷像が発色するため、再び全面に青色の円形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認され、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
実施例2(図6乃至8参照)
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体2として上質紙に、実施例1と同様の可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径2.0mm)の可逆熱変色性点状印刷像3を規則的に配置して長方形となるように印刷した(図6参照)。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.5mmである。
ついで、前記可逆熱変色性点状印刷像の左右に、実施例1と同様の非変色性スクリーンインキを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径2.0mm)の非変色性点状印刷像4を規則的に配置して印刷して可逆熱変色性印刷物1を得た。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像及び非変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり50:50であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、28℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像が発色しているため、青色の円形が規則的に配置された横縞の可逆熱変色性印刷物が視認される(図7参照)。
35℃以上に加温すると可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、正方形の模様が視認される(図8参照)。
温度を下げていくと可逆熱変色性点状印刷像が発色するため、再び全面に青色の円形が規則的に配置された横縞の可逆熱変色性印刷物が視認され、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
実施例3(図9乃至13参照)
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドール)−4−アザフタリド1.5部、(ロ)成分として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてステアリン酸シクロヘキシルメチル50.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は、15℃以下で青色、40℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型スクリーンインキの調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料40.0部、エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョン50.0部、消泡剤3.0部、増粘剤1.0部、レベリング剤3.0部を混合し、加熱消色型可逆熱変色性スクリーンインキbを調製した。
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体2として上質紙に、実施例1と同様の可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径2.2mm)の可逆熱変色性点状印刷像A31を規則的に配置して水玉模様となるように印刷した(図9参照)。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.3mmである。
次いで、可逆熱変色性点状印刷像A31による水玉模様を設けていない箇所に、可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径2.2mm)の可逆熱変色性点状印刷像B32を規則的に配置して水玉模様となるように印刷した(図10参照)。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.3mmである。
更に、前記可逆熱変色性点状印刷像の周囲に、実施例1と同様の非変色性スクリーンインキを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径2.2mm)の非変色性点状印刷像4を規則的に配置して印刷して可逆熱変色性印刷物1を得た。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり61:39であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、28℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像が発色しているため、全面に青色の円形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認される(図11参照)。
35℃以上に加温すると可逆熱変色性点状印刷像31が消色するため、水玉模様が視認される(図12参照)。
更に、40℃以上に加温すると可逆熱変色性点状印刷像32が消色するため、多くの水玉模様が視認される(図13参照)。

温度を下げていくと可逆熱変色性点状印刷像が発色するため、再び全面に青色の円形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認され、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
更に、前記可逆熱変色性印刷物を手帳の表紙として用いることにより、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させることなく、意外性を有する手帳を得ることができた。
実施例4
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体として上質紙に、実施例1と同様の可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径1.5mm)の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置して市松模様となるように印刷した。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.5mmである。
ついで、前記可逆熱変色性点状印刷像の周囲に、実施例3と同様の可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて、150メッシュのスクリーン版にて円形(直径1.5mm)の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置して印刷して可逆熱変色性印刷物を得た。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり44:56であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、28℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像が発色しているため、全面に青色の円形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認される。
35℃以上に加温すると可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて形成された可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、市松模様が視認される。
更に温度を上げて40℃以上になると可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて形成された可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、全面が白色になり、温度を下げていくと再び全面に青色の円形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認され、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
実施例5(図14乃至18参照)
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として9−エチル(3−メチルブチル)アミノ−スピロ[12H−ベンゾ(a)キサンテン−12,1′(3H)イソベンゾフラン]−3′−オン3.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロパン−1,1−ジイル)ジフェノール6。0部、(ハ)成分としてミリスチルアルコール20.0部、セチルアルコール20.0部、カプリン酸セチル25.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は、18℃以下でピンク色、22℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドール)−4−アザフタリド1.25部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロパン−1,1−ジイル)ジフェノール6.0部、(ハ)成分としてミリスチルアルコール20.0部、セチルアルコール20.0部、カプリン酸セチル25.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は、18℃以下で青色、22℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型スクリーンインキの調製
前記ピンク色から無色に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料20.0部、青色から無色に変色する可逆熱変色性顔料20.0部、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52.0部、増粘剤1.0部、レベリング剤3.0部、水4.0部を混合し、加熱消色型可逆熱変色性スクリーンインキc(18℃以下で紫色、22℃以上で無色)を調製した。
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として9−エチル(3−メチルブチル)アミノ−スピロ[12H−ベンゾ(a)キサンテン−12,1′(3H)イソベンゾフラン]−3′−オン3.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロパン−1,1−ジイル)ジフェノール6.0部、(ハ)成分としてステアリルアルコール5.0部、セチルアルコール20.0部、カプリン酸ステアリル25.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は、26℃以下でピンク色、30℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドール)−4−アザフタリド1.25部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロパン−1,1−ジイル)ジフェノール6.0部、(ハ)成分としてステアリルアルコール5.0部、セチルアルコール20.0部、カプリン酸ステアリル25.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は、26℃以下で青色、30℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型スクリーンインキの調製
前記ピンク色から無色に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料20.0部、青色から無色に変色する可逆熱変色性顔料20.0部、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52.0部、増粘剤1.0部、レベリング剤3.0部、水4.0部を混合し、加熱消色型可逆熱変色性スクリーンインキd(26℃以下で紫色、30℃以上で無色)を調製した。
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の調製
(イ)成分として3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドール)−4−アザフタリド1.25部、(ロ)成分として4,4′−(2−メチルプロパン−1,1−ジイル)ジフェノール6.0部、(ハ)成分としてステアリルアルコール5.0部、セチルアルコール20.0部、カプリン酸ステアリル25.0部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシプレポリマー/アミン化合物の界面重合法で得られるエポキシ樹脂膜のマイクロカプセルに内包して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(固形分65%)は、26℃以下で青色、30℃以上で無色に変色する顔料であった。
加熱消色型スクリーンインキの調製
前記青色から無色に変色する可逆熱変色性マイクロカプセル顔料28.0部、非変色性ピンク色顔料5.0部、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン59.0部、増粘剤1.0部、レベリング剤3.0部、水4.0部を混合し、加熱消色型可逆熱変色性スクリーンインキe(26℃以下で紫色、30℃以上でピンク色)を調製した。
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体として上質紙に、前記可逆熱変色性スクリーンインキcを用いて、150メッシュのスクリーン版にて四隅が丸みを帯びた正方形(R=0.5、一片1.5mmに相当)の可逆熱変色性点状印刷像A31を規則的に配置して水玉模様となるように印刷した(図14参照)。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.5mmである。
ついで、前記可逆熱変色性点状印刷像の周囲に、前記可逆熱変色性スクリーンインキd
を用いて、150メッシュのスクリーン版にて正方形(一片1.5mm)の可逆熱変色性点状印刷像B32を規則的に配置してハート模様となるように印刷した(図15参照)。
更に、前記可逆熱変色性点状印刷像32の周囲に、前記可逆熱変色性スクリーンインキeを用いて、150メッシュのスクリーン版にて正方形(一片1.5mm)の可逆熱変色性点状印刷像C33を規則的に配置して可逆熱変色性印刷物1を得た(図16参照)。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり51:49であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、18℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像A31、B32、C33が紫色を呈しているため、紫色の丸みを帯びた正方形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認される。
前記印刷物を22℃以上に加温すると可逆熱変色性点状印刷像A31が消色するため、紫地に白色の水玉模様が視認される(図17参照)。
次いで、前記印刷物を30℃以上に加温すると可逆熱変色性点状印刷像B32が消色すると共に、可逆熱変色性点状印刷像C33がピンク色になるため、ピンク地に白色のハート模様が視認される(図18参照)。
前記印刷物は26℃以下に冷却すると紫地に白色の水玉模様が視認され、18℃以下に冷却すると紫色の丸みを帯びた正方形が規則的に配置された状態が視認され、前記様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
更に、前記可逆熱変色性印刷物を手帳の表紙部分に設けた窓部に差し込んで実用に供することにより、絵柄の大きさや形状、変色後の状態を予期させることなく、意外性を有する手帳を得ることができた。
実施例6
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体として上質紙に、実施例1と同様の可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて、150メッシュのスクリーン版にて正方形(一辺2.1mm)の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置して市松模様となるように印刷した。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.4mmである。
ついで、前記可逆熱変色性点状印刷像の周囲に、実施例3と同様の可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて、150メッシュのスクリーン版にて正方形(一辺2.1mm)の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置して印刷して可逆熱変色性印刷物を得た。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり71:29であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、28℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像が発色しているため、全面に青色の正方形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認される。
35℃以上に加温すると可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて形成された可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、市松模様が視認される。
更に温度を上げて40℃以上になると可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて形成された可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、全面が白色になり、温度を下げていくと再び全面に青色の正方形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認され、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
実施例7
可逆熱変色性印刷物の作製
支持体として上質紙に、実施例1と同様の可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて、150メッシュのスクリーン版にて六角形(直径5mmの円が内接する大きさ)の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してドット柄となるように印刷した。
なお、隣り合う可逆熱変色性点状印刷像の距離は0.5mmである。
ついで、前記可逆熱変色性点状印刷像の周囲に、実施例3と同様の可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて、150メッシュのスクリーン版にて六角形(直径5mmの円が内接する大きさ)の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置して印刷して可逆熱変色性印刷物を得た。
前記点状印刷像(可逆熱変色性点状印刷像)を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率は、1cmあたり83:17であった。
前記可逆熱変色性印刷物は、28℃以下の温度では可逆熱変色性点状印刷像が発色しているため、全面に青色の六角形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認される。
35℃以上に加温すると可逆熱変色性スクリーンインキaを用いて形成された可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、ドット柄が視認される。
更に温度を上げて40℃以上になると可逆熱変色性スクリーンインキbを用いて形成された可逆熱変色性点状印刷像が消色するため、全面が白色になり、温度を下げていくと再び全面に青色の六角形が規則的に配置された可逆熱変色性印刷物が視認され、この様相変化は温度変化により繰り返し行なうことができた。
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の完全発色温度
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の発色開始温度
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の消色開始温度
加熱消色型の可逆熱変色性顔料の完全消色温度
加熱発色型の可逆熱変色性顔料の完全消色温度
加熱発色型の可逆熱変色性顔料の消色開始温度
加熱発色型の可逆熱変色性顔料の発色開始温度
加熱発色型の可逆熱変色性顔料の完全発色温度
1 可逆熱変色性印刷物
2 支持体
3 可逆熱変色性点状印刷像
31 可逆熱変色性点状印刷像A
32 可逆熱変色性点状印刷像B
33 可逆熱変色性点状印刷像C
4 非変色性点状印刷像

Claims (4)

  1. 支持体上に、非変色性点状印刷像と、可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成した可逆熱変色性印刷物。
  2. 支持体上に、変色温度又は変色前後の色が異なる複数の可逆熱変色性点状印刷像を規則的に配置してなり、前記可逆熱変色性点状印刷像が温度変化により変色して絵柄を視認可能に構成した可逆熱変色性印刷物。
  3. 前記支持体上の点状印刷像を設けた部分と、点状印刷像を設けていない部分の面積比率が1cmあたり90:10〜30:70である請求項1又は2記載の可逆熱変色性印刷物。
  4. 前記支持体が紙、布帛、皮革、合成皮革、軟質樹脂から選ばれる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の可逆熱変色性印刷物。
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