(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る超音波診断装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る超音波診断装置1の構成を説明するための図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ11と、入力装置12と、モニタ13と、位置情報取得装置14と、装置本体100とを有する。
超音波プローブ11は、複数の圧電振動子を有し、これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体100が有する送受信部110から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。また、超音波プローブ11は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ11は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。なお、超音波プローブ11は、装置本体100と着脱自在に接続される。
超音波プローブ11から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ11が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
ここで、本実施形態に係る超音波プローブ11は、超音波により被検体Pを2次元で走査するとともに、被検体Pを3次元で走査することが可能な超音波プローブである。具体的には、本実施形態に係る超音波プローブ11は、被検体Pを2次元で走査する複数の超音波振動子を所定の角度(揺動角度)で揺動させることで、被検体Pを3次元で走査するメカニカルスキャンプローブである。
或いは、超音波プローブ11は、複数の超音波振動子がマトリックス状に配置されることで、被検体Pを3次元で超音波走査することが可能な2次元超音波プローブである。なお、2次元超音波プローブは、超音波を集束して送信することで、被検体Pを2次元で走査することが可能である。
入力装置12は、図1に示すように、トラックボール12a、スイッチ12b、ボタン12c、タッチコマンドスクリーン12dなどを有し、後述するインターフェース部180を介して装置本体100と接続される。入力装置12は、超音波診断装置の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体100に対して受け付けた各種設定要求を転送する。
例えば、トラックボール12aは、観察者がプレビュー画像を観察しながら、画像中の所望する位置にマーキングを実行する指示などを受け付ける。なお、観察者がプレビュー画像を観察しながら、画像中の所望する位置にマーキングを実行する指示内容については、後に詳述する。
モニタ13は、超音波診断装置の操作者が入力装置12を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像などを表示したりする。例えば、モニタ13は、後述する画像生成部140の処理によって生成されたプレビュー画像を表示する。なお、プレビュー画像については、後に詳述する。
位置情報取得装置14は、超音波プローブ11の位置情報を取得する。具体的には、位置情報取得装置14は、被検体Pに対して超音波プローブ11がどこに位置するかを示す位置情報を取得する。位置情報取得装置14としては、例えば、磁気センサーや、赤外線センサー、光学センサー、カメラなどである。
装置本体100は、超音波プローブ11が受信した反射波に基づいて超音波画像を生成する装置である。具体的には、本実施形態に係る装置本体100は、超音波プローブ11が受信した3次元の反射波データに基づいて3次元超音波画像(ボリュームデータ)を生成可能な装置である。装置本体100は、図1に示すように、送受信部110と、Bモード処理部120と、ドプラ処理部130と、画像生成部140と、画像メモリ150と、内部記憶部160と、制御部170と、インターフェース部180とを有する。
送受信部110は、トリガ発生回路、遅延回路およびパルサ回路などを有し、超音波プローブ11に駆動信号を供給する。パルサ回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、遅延回路は、超音波プローブ11から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、トリガ発生回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ11に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面からの送信方向を任意に調整する。
なお、送受信部110は、後述する制御部170の指示に基づいて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧などを瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
また、送受信部110は、アンプ回路、A/D変換器、加算器などを有し、超音波プローブ11が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。アンプ回路は、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換し、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理された反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
このように、送受信部110は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。ここで、本実施形態に係る送受信部110は、超音波プローブ11から被検体Pに対して3次元の超音波ビームを送信させ、超音波プローブ11が受信した3次元の反射波信号から3次元の反射波データを生成する。
Bモード処理部120は、送受信部110から反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
ここで、Bモード処理部120は、検波周波数を変化させることで、映像化する周波数帯域を変えることができる。また、Bモード処理部120は、一つの反射波データに対して、二つの検波周波数による検波処理を並列して行うことができる。
このBモード処理部120の機能を用いることにより、コントラストハーモニックイメージング(CHI:Contrast Harmonic Imaging)において、造影剤が注入された被検体Pの反射波データから、造影剤(微小気泡、バブル)を反射源とする反射波データ(高調波データ又は分周波データ)と、被検体P内の組織を反射源とする反射波データ(基本波データ)とを分離することができる。すなわち、Bモード処理部120は、組織画像を生成するためのBモードデータとともに、造影画像を生成するためのBモードデータを生成することができる。
また、このBモード処理部120の機能を用いることにより、ティッシュハーモニックイメージング(THI:Tissue Harmonic Imaging)において、被検体Pの反射波データから、高調波データ又は分周波データを分離することで、ノイズ成分を除去した組織画像を生成するためのBモードデータを生成することができる。
ドプラ処理部130は、送受信部110から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
なお、本実施形態に係るBモード処理部120およびドプラ処理部130は、2次元の反射波データおよび3次元の反射波データの両方について処理可能である。すなわち、本実施形態に係るBモード処理部120は、3次元の反射波データから3次元のBモードデータを生成することができる。具体的には、本実施形態に係るBモード処理部120は、通常のBモード撮影時や、コントラストハーモニックイメージング、ティッシュハーモニックイメージングにおいて、3次元のBモードデータを生成することができる。また、本実施形態に係るドプラ処理部130は、3次元の反射波データから3次元のドプラデータを生成することができる。
画像生成部140は、Bモード処理部120及びドプラ処理部130が生成したデータから超音波画像を生成する。すなわち、画像生成部140は、Bモード処理部120が生成したBモードデータから反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。具体的には、画像生成部140は、Bモード処理部120が生成した3次元のBモードデータから、3次元のBモード画像を生成する。
また、画像生成部140は、ドプラ処理部130が生成したドプラデータから移動体情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、又は、これらの組み合わせ画像としてのカラードプラ画像を生成する。具体的には、画像生成部140は、ドプラ処理部130が生成した3次元のドプラデータから、3次元のカラードプラ画像を生成する。
なお、以下では、画像生成部140が生成した3次元のBモード画像及び3次元のカラードプラ画像をまとめて「ボリュームデータ」と記載する。
また、画像生成部140は、生成したボリュームデータをモニタ13にて表示するための各種画像を生成することができる。具体的には、画像生成部140は、ボリュームデータからMPR画像やレンダリング画像を生成することができる。図2は、第1の実施形態に係る画像生成部140の概要を説明するための図である。
すなわち、図2に示すように、超音波プローブ11により被検体Pの撮影部位に対して超音波の3次元走査が行なわれることで、送受信部110は、ボリュームデータを生成する。そして、画像生成部140は、ボリュームデータをモニタ13に表示するための画像として、例えば、操作者からの指示により、図2に示すように、直交3断面におけるMPR画像や、超音波プローブ11の被検体Pに対する接触面を視点とした場合のレンダリング画像や、任意の場所を視点とした場合のレンダリング画像を生成する。
また、画像生成部140は、後述する制御部170の制御のもと、レビュー画像及びナビゲーション画像を生成する。なお、レビュー画像及びナビゲーション画像については、後に詳述する。
なお、画像生成部140は、超音波画像に、種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディーマークなどを合成した合成画像を生成することもできる。
図1に戻って、画像メモリ150は、画像生成部140が生成した超音波画像を記憶するメモリである。また、画像メモリ150は、Bモード処理部120やドプラ処理部130が生成したデータを記憶することも可能である。
内部記憶部160は、超音波送受信、画像処理及び表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルや各種ボディーマークなどの各種データを記憶する。また、内部記憶部160は、必要に応じて、画像メモリ150が記憶する画像の保管などにも使用される。
制御部170は、情報処理装置(計算機)としての機能を実現する制御プロセッサ(CPU:Central Processing Unit)であり、超音波診断装置の処理全体を制御する。具体的には、制御部170は、入力装置12を介して操作者から入力された各種設定要求や、内部記憶部160から読込んだ各種制御プログラム及び各種データに基づき、送受信部110、Bモード処理部120、ドプラ処理部130及び画像生成部140の処理を制御する。また、制御部170は、画像メモリ150が記憶する超音波画像や、内部記憶部160が記憶する各種画像、又は、画像生成部140による処理を行なうためのGUI、画像生成部140の処理結果などをモニタ13にて表示するように制御する。
インターフェース部180は、入力装置12及び位置情報取得装置14に対するインターフェースである。入力装置12が受け付けた操作者からの各種設定情報及び各種指示は、インターフェース部180により制御部170に転送される。また、位置情報取得装置14によって取得された超音波プローブ11の位置情報は、インターフェース180により制御部170に転送される。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、以下、詳細に説明する制御部170の処理により、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができるように構成されている。
ここで、まず、従来技術において、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができない場合について説明する。上述したように、超音波診断装置による診断においては、例えば、観察者は、直交3断面のMPR画像や、仮想内視鏡画像などを観察することにより関心部位を探索し、発見した関心部位を詳細に観察することが行われる。
ここで、従来技術においては、例えば、造影剤を用いた造影画像や、エラストグラフィによるエラスト画像などにより関心部位を詳細に観察しようとした場合、再度、リアルタイムの走査で関心部位を捜さなければならず、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができない場合があった。
そこで、本実施形態では、以下に詳細に記載する位置情報取得装置14及び制御部170の制御により、関心部位の詳細な観察を容易に行うことを可能にする。なお、本実施形態においては、関心部位を探索するための超音波画像をレビュー画像と記載する。
図3は、第1の実施形態に係る位置情報取得装置14及び制御部170の構成の一例を示す図である。図3に示すように、第1の実施形態に係る位置情報取得装置14は、磁場発生器14aと、位置センサー14bと、信号処理装置14cとを有し、図示しないインターフェース部180を介して制御部170に接続される。
磁場発生器14aは、任意の位置に配置され、自装置を中心として外側に向かって3次元の磁場を形成する。位置センサー14bは、超音波プローブ11の表面に装着され、磁場発生器14aによって形成された3次元の磁場を検出して、検出した磁場の情報を信号に変換して、信号処理装置14cに出力する。
信号処理装置14dは、位置センサー14bから受信した信号に基づいて、磁場発生器14aを原点とする空間における位置センサー14bの座標及び向きを算出し、算出した座標及び向きを制御部170に出力する。なお、被検体Pの診断は、超音波プローブ11に装着された位置センサー14bが、磁場発生器14aの磁場を正確に検出することが可能な磁場エリア内で行われる。
第1の実施形態に係る制御部170は、図3に示すように、座標変換部171と、レビュー画像生成制御部172と、表示制御部173と、ナビゲーション画像生成制御部174とを有し、入力装置12、モニタ13及び画像メモリ150が接続される。座標変換部171は、超音波プローブ11によって走査されうる領域を含む3次元空間における当該超音波プローブによって収集された3次元データの位置情報を取得する。
具体的には、座標変換部171は、信号処理装置14cから入力された磁場発生器14aを原点とする空間における位置センサー14bの座標及び向きに基づいて、超音波プローブ11によって収集されたボリュームデータの各ボクセルの座標を、磁場発生器14aを原点とする空間における座標に変換する。
より具体的には、座標変換部171は、信号処理装置14cから連続的に入力される位置センサー14bの座標及び向きに基づいて、磁場発生器14aを原点とする空間における超音波プローブ11の座標及び向きを連続的に算出する。そして、座標変換部171は、超音波プローブ11によってボリュームデータが収集されるごとに、収集された時点の超音波プローブ11の座標及び向きに基づいて、磁場発生器14aを原点とする空間におけるボリュームデータの各ボクセルの座標を算出する。その後、座標変換部171は、算出した座標とボリュームデータとを対応付けて画像メモリ150に格納する。
図4は、第1の実施形態に係る座標変換部171による処理の一例を説明するための図である。例えば、座標変換部171は、図4に示すように、磁場発生器14aを原点とする空間20におけるボリュームデータ30の各ボクセルの座標を算出する。一例を挙げると、座標変換部171は、ボクセル31の座標として(x1,y1,z1)を算出する。同様に、座標変換部171は、ボリュームデータ30に含まれるボクセルそれぞれの座標を算出する。そして、座標変換部171は、ボリュームデータ30に座標を対応付けて画像メモリ150に格納する。
図3に戻って、レビュー画像生成制御部172は、画像生成部140を制御して、観察者が関心領域を探索するためのレビュー画像を生成する。具体的には、レビュー画像生成制御部172は、座標変換部171によって座標が対応付けられたボリュームデータを画像メモリ150から読み出してレビュー画像を生成するように、画像生成部140を制御する。例えば、レビュー画像生成制御部172は、レビュー画像として、画像生成部140に管腔の直交3断面のMPR画像と当該管腔内を描出した仮想内視鏡画像を生成させる。
ここで、直交3断面のMPR画像及び仮想内視鏡画像の生成の一例について説明する。例えば、画像生成部140は、レビュー画像生成制御部172の制御のもと、直交3断面のMPR画像及び仮想内視鏡画像を下記のように生成する。画像生成部140は、まず、画像メモリ150からボリュームデータを読み出し、読み出したボリュームデータに含まれる管腔を抽出し、抽出した管腔に芯線を設定する。
ここで、画像生成部140の処理を行うために、観察者は、入力装置12を介して、処理対象となるボリュームデータを指定し、更に、直交3断面(A面、B面、C面)のMPR画像の表示要求を行なう。表示要求を入力装置12から通知されたレビュー画像生成制御部172は、画像生成部140に対して、操作者が指定したボリュームデータから直交3断面のMPR画像を生成するように制御する。そして、モニタ13は、表示制御部173の制御により、画像生成部140が生成した直交3断面のMPR画像を表示する。
観察者は、モニタ13に表示されたMPR画像に描出された管腔に、画像生成部140が芯線を設定するための始点を入力装置12が有する描画機能を用いて設定する。レビュー画像生成制御部172は、入力装置12が受け付けた始点のボリュームデータにおける位置情報を取得し、取得した始点の位置情報を画像生成部140に通知する。
画像生成部140は、始点におけるボリュームデータの輝度を取得し、取得した輝度に対して所定の閾値の範囲内となる輝度を有するボクセル(voxel)を順次特定する。これにより、画像生成部140は、ボリュームデータに含まれる管腔領域を抽出する。すなわち、画像生成部140は、モルフォロジー演算(Dilation, Erosion, Opening, Closing)を行なうことで、管腔領域を抽出する。
そして、画像生成部140は、抽出した管腔領域に芯線を設定する。例えば、画像生成部140は、管腔領域を細線化処理することで芯線を設定する。換言すると、画像生成部140は、芯線のボリュームデータにおける位置情報を、管腔領域の芯線情報として設定する。
なお、画像生成部140は、管腔領域が分岐している場合、予め設定された選択条件に基づいて、芯線の設定方向を選択することができる。例えば、分岐する管腔領域において、分岐点を操作者が設定したとする。かかる場合には、画像生成部140は、2方向に分岐する管腔領域を抽出する。そして、画像生成部140は、芯線として、分岐点で2つに別れる2本の芯線を設定することができる。
ここで、選択条件として、「芯線の設定方向:長さ優先」が設定されている場合には、画像生成部140は、2本の芯線の長さを比較して、より長い芯線を設定できる方向の芯線を設定する。或いは、選択条件として、「芯線の設定方向:管腔の太さ優先」が設定されている場合には、画像生成部140は、2方向に分岐する2つの管腔のうち、管腔の太い方向の芯線を設定する。
なお、上述した画像生成部140の処理は、操作者により手動で実行される場合であっても良い。また、本実施形態は、管腔領域が分岐している場合に、操作者が芯線の設定方向を指定する場合であっても良い。例えば、観察者は、モニタ13にて表示させた分岐点付近の断面画像上で、所望する方向にカーソルを移動させることで芯線の設定方向を指定する。
そして、画像生成部140は、設定した芯線に沿って、任意の視点及び視線方向からの仮想内視鏡画像を生成する。具体的には、画像生成部140は、芯線の軌道に沿って、任意の方向に、一定の距離間隔及び一定の時間間隔で視点を移動させ、各視線方向から管腔内を投影した仮想内視鏡画像を、ボリュームデータを用いて生成する。
ここで、まず、画像生成部140が仮想内視鏡画像生成処理を行うために、観察者によって視点及び視線方向が設定される。例えば、モニタ13にて表示されたMPR画像に描出された管腔に、観察者によって視点及び視線方向が設定される。画像生成部140は、芯線上の視点から視線方向に、管腔内を投影した仮想内視鏡画像を生成する。
このとき、画像生成部140は、視線方向を中心とする視野角であるFOV(Field Of View)角にて定まる近平面及び遠平面の範囲に向けて視点から放射状に透視投影する。そして、画像生成部140は、一定の距離間隔及び一定の時間間隔で視点を移動させながら、各視線方向から管腔内を投影した仮想内視鏡画像をそれぞれ生成し、生成した仮想内視鏡画像を画像メモリ150に格納する。レビュー画像生成制御部172は、上述したように画像生成部140を制御することで、管腔の直交3断面のMPR画像及び管腔内を投影した仮想内視鏡画像を生成する。
表示制御部173は、レビュー画像生成制御部172の制御のもと生成されたレビュー画像をモニタ13にて表示する。また、表示制御部173は、後述するナビゲーション画像生成制御部174によって生成されたナビゲーション画像をモニタ13にて表示する。なお、表示制御部173によるナビゲーション画像の表示については、後に詳述する。
入力装置12は、ボリュームデータを用いて生成されたレビュー画像(第1の表示画像)における所定の位置を指定する指定操作を受け付ける。例えば、表示制御部173が、仮想内視鏡画像を生成する際に視点を移動した時間間隔で仮想内視鏡画像を更新することで、管腔内を視線方向に移動しながら観察できる動画像(フライスルー画像:flythrough画像)を表示させる。入力装置12は、観察者がフライスルー画像を観察しながら病変部位などの関心領域を捜し、発見した関心領域にマーキングを行うための指定操作を受け付ける。
図5は、第1の実施形態に係るレビュー画像に対するマーキングの一例を示す図である。図5においては、仮想内視鏡画像を所定の時間間隔で更新させたフライスルー画像を右下に示し、左側の上下及び右上に、視点位置における直交3断面のMPR画像を示す。例えば、図5の(A)に示すように、表示制御部173は、レビュー画像生成制御部172によって生成された各視線方向から管腔内を投影した仮想内視鏡画像を所定の時間間隔で更新させたフライスルー画像と、当該仮想内視鏡画像が生成された視点位置における直交3断面のMPR画像とをモニタ13に表示させる。なお、仮想内視鏡画像の更新に伴って、直交3断面のMPR画像も更新される。
そして、入力装置12は、図5の(B)に示すように、フライスルー画像において発見された関心領域を楕円41でマーキングするための指定操作を受け付ける。なお、マーキングの方法は、楕円に限られず、任意の形状でつけることができる。例えば、点、線分、矩形などをマーキングとして用いることができる。また、図5においては、フライスルー画像にマーキングをする場合について示しているが、実施形態はこれに限られず、直交3断面のMPR画像上にマーキングする場合であってもよい。
表示制御部173は、図5の(B)に示すように、観察者によってレビュー画像にマーキングが施されると、磁場発生器14aを原点とする空間におけるマーキングの座標を算出し、算出した座標をレビュー画像に対応付けて画像メモリに格納する。図6は、第1の実施形態に係る表示制御部173による座標算出処理を模式的に示す図である。例えば、図6に示すように、ボリュームデータ30に含まれる管腔50の内側を投影した仮想内視鏡画像に対してマーキング41が施されると、表示制御部173は、以下のようにマーキングの座標を算出する。
すなわち、表示制御部173は、レビュー画像生成制御部172によって生成された仮想内視鏡画像に投影されたボクセルの座標に基づいて、磁場発生器14aを原点とする空間20におけるマーキング41の座標を算出する。そして、表示制御部173は、算出した座標を仮想内視鏡画像に対応付けて画像メモリ150に格納する。
図3に戻って、ナビゲーション画像生成制御部174は、ボリュームデータの位置情報と、新たに収集されたボリュームデータの位置情報とに基づいて、当該新たに収集されたボリュームデータを用いて生成された超音波画像と、レビュー画像における所定の位置との位置関係を示すナビゲーション画像を生成する。具体的には、ナビゲーション画像生成制御部174は、観察者が関心部位をより詳細に観察するために、リアルタイムで新たに生成させた超音波画像と、レビュー画像上に施されたマーキングとの位置関係を示すナビゲーション画像を生成する。ここで、リアルタイムで新たに生成される超音波画像は、例えば、造影画像やエラスト画像などである。
例えば、ナビゲーション画像生成部174は、ナビゲーション画像として、リアルタイムで生成された2次元の超音波画像及びマーキングを3次元空間に配置した3次元空間画像、超音波画像上にマーキングとの距離及び方向を示した指示画像、及び、超音波画像とマーキングとを重畳させた重畳画像のうち少なくとも1つを生成する。
図7Aは、第1の実施形態に係るナビゲーション画像生成制御部174によって生成されるナビゲーション画像の一例を説明するための図である。ここで、図7Aにおいては、レビュー画像上に施されたマーキング41を詳細に観察するために、リアルタイムに新たなボリュームデータが収集され、2次元の超音波画像61が生成された場合について示す。なお、新たに収集されたボリュームデータについても、座標変換部171によりボリュームデータの座標が空間20における座標に変換されている。
例えば、ナビゲーション画像生成制御部174は、図7Aに示すように、空間20における超音波画像61の座標を算出し、算出した座標とマーキング41の座標との位置関係を3次元で示した3次元空間画像を生成する。一例を挙げると、ナビゲーション画像生成制御部174は、空間20における座標に基づいて、超音波画像61とマーキング41とをそれぞれ3次元空間に配置した2つの3次元空間画像を生成する。
表示制御部173は、ナビゲーション画像生成制御部174によって生成された2つの3次元空間画像を重畳させてモニタ13に表示させる。例えば、表示制御部173は、2つの3次元空間画像を異なるレイヤーで表示することで、2つの3次元空間画像を重畳させる。
図7Bは、第1の実施形態に係るナビゲーション画像生成制御部174によって生成される3次元空間画像の表示例を示す図である。図7Bにおいては、3次元空間画像を表示する場合について示す。なお、図7Bにおいては、2次元平面上に超音波画像61とマーキング41とが示されているが、実際には、モニタ13の画面には奥行きがあり、超音波画像61と、マーキング41とが、それぞれ3次元空間に配置された画像が表示される。
例えば、ナビゲーション画像生成制御部174によって、3次元空間画像が生成された場合には、図7Bに示すように、表示制御部173は、超音波画像61とマーキング41とが3次元空間に配置され、それぞれの位置関係が示されたナビゲーション画像をモニタ13に表示させる。これにより、観察者は、超音波プローブ11を移動させる方向を即座に把握することができ、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができる。
例えば、観察者は、図7Bの3次元空間画像を参照して、超音波画像61がマーキング41の方向に移動するように超音波プローブ11を移動させることにより、マーキング(関心部位)を超音波プローブ11の直下面にすることができる。ここで、超音波プローブ11の移動に伴って、3次元空間画像も随時更新され、超音波画像61とマーキング41との位置関係を即座に把握することができる。その結果、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができる。
また、ナビゲーション画像生成制御部174は、ナビゲーション画像として、超音波画像上にマーキングとの距離及び方向を示した指示画像を生成する。図8は、第1の実施形態に係るナビゲーション画像生成制御部174によって生成される指示画像の一例を示す図である。例えば、ナビゲーション画像生成制御部174は、図8の(A)に示すように、超音波画像61とマーキング41との距離及び方向を示す指示マーク42を超音波画像61上に重畳させた指示画像を生成する。
ここで、超音波画像61上に重畳される指示マーク42は、超音波画像61とマーキング41との距離及び方向によって変化する。例えば、図8の(B)に示すように、ナビゲーション画像生成制御部174は、超音波画像61とマーキング41との距離が短くなるに従って、指示マーク42の大きさを小さくする。また、ナビゲーション画像生成制御部174は、超音波画像61上での指示マーク42の位置を上下左右に変化させることで、超音波画像61に対してマーキング41がどの方向にあるかを示す指示画像を生成する。例えば、図8の(A)に示す指示マーク42は、マーキング41が超音波画像61の右下にあることを示す。
そして、ナビゲーション画像生成制御部174は、図8の(C)に示すように、超音波画像61の位置とマーキング41の位置とが重なっている場合に、形状を変化させた指示マーク42を超音波画像61上に重畳させた指示画像を生成する。これにより、観察者は、超音波プローブ11を移動させる距離及び方向を把握することができ、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができる。例えば、観察者は、図8の(A)に示す指示画像を参照することで、マーキング41が超音波画像61の手前にあることを把握する。そして、観察者は、超音波画像61が手前方向に移動するように、超音波プローブ11を移動させることで、マーキング(関心部位)41を超音波プローブ11の直下面にすることができる。
ここで、超音波プローブ11の移動に伴って、指示画像も随時更新され、超音波画像61とマーキング41との位置関係を把握することができる。その結果、関心部位の詳細な観察を容易に行うことができる。なお、図8に示す指示マークは、あくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、マーキングの位置が超音波画像の手前方向にあるか、或いは、奥行き方向にあるかで形状を変化させたりすることも可能である。
また、ナビゲーション画像生成制御部174は、超音波画像とマーキングとを重畳させた重畳画像を生成する。図10は、第1の実施形態に係るナビゲーション画像生成制御部174によって生成される重畳画像の一例を示す図である。例えば、ナビゲーション画像生成制御部174は、図10に示すように、リアルタイムで生成されている超音波画像61がマーキング41と重なった場合に、超音波画像61上にマーキング41を重畳させた重畳画像を生成する。すなわち、観察者は、超音波画像とマーキングが重畳された重畳画像がモニタ13に表示されるように、超音波プローブ11を移動させる。これにより、関心部位が確実に描出されたリアルタイムの超音波画像を観察することができる。
上述した実施形態では、ナビゲーション画像を単独で表示する例について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、レビュー画像とナビゲーション画像とを並列表示させることも可能である。図10は、第1の実施形態に係る表示制御部173による表示例を示す図である。
例えば、表示制御部173は、図10に示すように、観察者によってマーキング41が施されたレビュー画像である仮想内視鏡画像、及び、リアルタイムで生成されている超音波画像である61とマーキング41とを3次元空間に配置した3次元空間画像をモニタ13に並列表示させる。なお、図10においては、2つの画像を並列表示させる場合について示しているが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、3つ以上の画像を並列表示させる場合であってもよい。一例を挙げると、レビュー画像と、3次元空間画像及び重畳画像を並列して表示させる場合であってもよい。
次に、図11を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理について説明する。図11は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1による処理の手順を示すフローチャートである。図11に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1においては、ナビゲーション画像表示モードであると(ステップS101肯定)、座標変換部171は、3次元空間(磁場発生器14aによって発生された磁場)におけるボリュームデータの各ボクセルの座標を算出する(ステップS102)。
そして、レビュー画像生成制御部172は、画像生成部140を制御して、レビュー画像を生成させ、表示制御部173は、生成されたレビュー画像をモニタ13にて表示させる(ステップS103)。操作者からマーキングを受け付けると(ステップS104肯定)、表示制御部173は、3次元空間におけるマーキングの位置の座標を算出する(ステップS105)。なお、操作者からマーキングを受け付けるまで、超音波診断装置1は、レビュー画像の生成と表示を継続する(ステップS104否定)。
3次元空間におけるマーキングの位置の座標を算出された後、ナビゲーション画像生成制御部174は、ナビゲーション画像生成コマンドを受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。ここで、ナビゲーション画像生成コマンドとしては、例えば、観察者によってリアルタイムで超音波画像の生成が開始された場合などが挙げられる。
ステップS106において、ナビゲーション画像生成コマンドを受け付けた場合には(ステップS106肯定)、ナビゲーション画像生成制御部174は、ナビゲーション画像(3次元空間画像、指示画像、重畳画像)を生成する(ステップS107)。
その後、表示制御部173は、ナビゲーション画像生成制御部174によって生成されたナビゲーション画像をモニタ13にて表示させる(ステップS108)。なお、ナビゲーション画像表示モードではない場合には(ステップS101否定)、超音波診断装置1は、ボリュームデータから通常の超音波画像を生成して表示する(ステップS109)。
上述したように、第1の実施形態によれば、座標変換部171が、超音波プローブ11によって走査されうる領域を含む3次元空間における当該超音波プローブ11によって収集されたボリュームデータの位置情報を取得する。そして、入力装置12が、ボリュームデータを用いて生成されたレビュー画像における所定の位置を指定するマーキングを受け付ける。そして、ナビゲーション画像生成制御部174が、ボリュームデータの位置情報と、新たに収集されたボリュームデータの位置情報とに基づいて、当該新たに収集されたボリュームデータを用いて生成されたリアルタイムの超音波画像と、レビュー画像におけるマーキングとの位置関係を示すナビゲーション画像を生成する。そして、表示制御部173が、ナビゲーション画像をモニタ13にて表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、レビュー画像に施したマーキングの位置と、リアルタイムの超音波画像との位置関係を把握して、即座に超音波プローブ11の直下面で関心領域を走査することができ、関心部位の詳細な観察を容易に行うことを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、ナビゲーション画像生成制御部174は、ナビゲーション画像として、2次元で示したリアルタイムの超音波画像及びマーキングを3次元空間に配置した3次元空間画像、リアルタイムの超音波画像上にマーキングの位置との距離及び方向を示した指示画像、及び、リアルタイムの超音波画像とマーキングとを重畳させた重畳画像のうち少なくとも1つを生成する。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、レビュー画像に施したマーキングの位置と、リアルタイムの超音波画像との位置関係を即座に把握することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、表示制御部173は、マーキングされた際のレビュー画像と、ナビゲーション画像とを並列表示させる。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、異なる画像を比較させることができ、観察者がより正確な観察を行うことを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、レビュー画像が仮想内視鏡画像である。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、フライスルー画像を用いた診断の幅を広げることを可能にする。
リアルタイムの超音波画像が、造影画像または組織の弾性を示すエラスト画像である。従って、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、関心部位をより詳細に観察させることを可能にする。
(第2の実施形態)
さて、これまで第1の実施形態について説明したが、上述した第1の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した第1の実施形態では、レビュー画像として、管腔内を投影した仮想内視鏡画像と直交3断面のMPR画像とを用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、任意の画像をレビュー画像として用いることができる。例えば、MPR画像から生成されたカーブドMPR画像や、輝度値を白黒反転させるCavityモードにより管腔を立体表示させたレンダリング画像を用いる場合であってもよい。
図12は、第2の実施形態に係るレビュー画像の一例を示す図である。例えば、レビュー画像生成制御部172は、図12に示すように、管腔の鉛直面でスライスされたカーブドMPR画像(左)と、Cavityモードによる管腔のレンダリング画像(右上)と、フライスルー画像(右下)とをそれぞれ生成する。そして、表示制御部173は、生成された各画像をレビュー画像として並列表示する。なお、カーブドMPR画像とは、管腔領域の全域に渡って、管腔の略中心位置を通過する断面を含む複数のMPR画像それぞれから管腔を含む任意の領域を抽出し、抽出した任意の領域それぞれを芯線に沿って合成した画像である。また、図12の矢印17は、フライスルー画像の始点及び視線方向を示す。
上述した第1の実施形態では、1つのボリュームデータを用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、複数のボリュームデータを合成し、合成したボリュームデータを用いる場合であってもよい。
かかる場合には、制御部170は、被検体Pに対する走査位置が異なる複数のボリュームデータを、当該ボリュームデータに含まれる撮像対象部位における略同一位置にて合成した合成ボリュームデータを生成する。例えば、制御部170は、複数のボリュームデータそれぞれについて、ボクセルごとの特徴量を抽出する。そして、制御部170は、複数のボリュームデータ間で、ボクセルごとの特徴量の配置が近似した領域を抽出し、抽出した領域にて複数のボリュームデータを重ね合わせた連結ボリュームデータ(3Dパノラマデータ:three dimensional panorama data)を生成する。なお、連結されるボリュームデータの数は任意である。
図13は、第2の実施形態に係る3Dパノラマデータの利用例を説明するための図である。例えば、レビュー画像生成制御部172は、図13の左上の図に示す3Dパノラマデータに芯線が設定されると、図13の左下の図に示すように、設定された芯線に沿って、MPR画像を生成する。そして、レビュー画像生成制御部172は、生成したMPR画像を、図13の右側の図に示すように、管腔に沿って合成したカーブドMPR画像を生成する。これにより、第1の実施形態と比較して、より広い領域を網羅したMPR画像をレビュー画像として表示させることができる。
上述した第1の実施形態では、リアルタイムの超音波画像と、マーキングとの位置関係を示したナビゲーション画像を表示する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ナビゲーション画像に各種計測結果を重畳して表示させることも可能である。図14は、第2の実施形態に係るナビゲーション画像の表示例を示す図である。
例えば、表示制御部173は、図14に示すように、ナビゲーション画像(3次元空間画像)上に「面積:」、「エラスト:」などの計測結果を合わせて表示させることも可能である。一例を挙げると、表示制御部173は、レビュー画像上で計測した関心領域の面積や、長軸方向及び短軸方向の長さなどをナビゲーション画像上に合わせて表示させることができる。
或いは、表示制御部173は、リアルタイムでの超音波画像としてエラスト画像が用いられ、弾性に関する検査が実行された場合に、その結果をナビゲーション画像上に合わせて表示させることができる。
上述した第1の実施形態では、同一の超音波プローブによりそれぞれ収集されたボリュームデータを用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、異なる超音波プローブを用いる場合であってもよい。すなわち、レビュー画像が生成されたボリュームデータを収集した超音波プローブとは異なる超音波プローブによりリアルタイムの走査を行い、2次元画像、MPR画像又はボリュームレンダリング画像をリアルタイムの超音波画像として用いてもよい。これにより、例えば、関心領域に対して種々の検査を行うことを可能にする。
上述した第1の実施形態では、マーキングが1つである場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、複数のマーキングが行われる場合であってもよい。
以上説明したとおり、第1の実施形態及び第2の実施形態によれば、本実施形態の超音波診断装置及び画像生成プログラムは、関心部位の詳細な観察を容易に行うことを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。