JP2013543506A - プラスモジウム種に対するt細胞応答を誘導するための方法及び組成物 - Google Patents

プラスモジウム種に対するt細胞応答を誘導するための方法及び組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、被験体において、プラスモジウム種抗原に対するT−細胞応答を誘導する方法に関する。これら方法は、そのアミノ酸配列が、野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及び/又はTRAP配列に由来する1つ以上のアミノ酸配列を含む、1つ以上の免疫原性ポリペプチドを発現する細菌を含む組成物を被験体に投与することを含み、前記アミノ酸配列は、(i)前記細菌における発現のための、野生型配列のコドン最適化、(ii)野生型配列中に存在する少なくとも1つの疎水性領域の欠失、及び/又は(iii)LSA1及びCSPの場合、野生型配列中に存在する反復単位の最小化、によって誘導される。
【選択図】図1

Description

本発明は、全ての表、図面及び特許請求の範囲を含めるその全体が本明細書に組み込まれるものとする、2010年10月10日に出願された、米国仮特許出願第61/391,650号からの優先権を主張するものである。
本発明の背景技術の以下の説明は、本発明を理解する上で本書の読者を補助するために提供されるものにすぎず、本発明に先行技術を記載するか又は構成するように認められるものではない。
マラリアは、毎年5億人を発症させかつ2,700万人の死亡を引き起こす主要な感染性疾患である。マラリアの重篤性は、1つには、感染を効果的に取り除きかつ感染防御免疫性を発生するための宿主の免疫システムの欠損によるものである。樹状細胞(DCs)は、病原体の構成成分を循環するT細胞に提供し、これによって、感染を除去するための極めて特異的な免疫応答を誘導する。しかしながら、DCsはマラリア原虫によって変性され、適応性免疫システムの非効率的初回刺激をもたらすことが報告されている。例えば、Millingtonら著、PLoS Pathog.3(10):e143.doi:10.1371/journal.ppat.0030143を参照されたい。その結果、プラスモジウム感染への細胞媒介性及び体液性応答の双方に及ぼす有害作用で、T−細胞機能及び移動が抑制される。
プラスモジウム種への効果的な免疫応答を刺激するための組成物及び方法に対するこの分野における要求が未だに存在する。
本発明は、プラスモジウム抗原を組換え的にコード化しかつ発現する細菌を用いて、1つ以上のプラスモジウム抗原の送達のための組成物及び方法を提供する。
本発明の第1の態様では、本発明は、被験体においてプラスモジウム種抗原に対するT−細胞応答を誘導する方法に関する。これら方法は、1つ以上の免疫原性ポリペプチドを発現する細菌を含む組成物を被験体に投与することを含み、このポリペプチドのアミノ酸配列は、野生型プラスモジウムLSA1(肝臓−ステージ抗原1)、CelTOS、CSP(スポロゾイト周囲タンパク質)、及び/又はTRAP(トロンボスポンジン関連接着タンパク質、これはスポロゾイト表面タンパク質2又はSSP2としても知られる)配列に由来する1つ以上のアミノ酸配列を含み、ここにおいて、前記アミノ酸配列は、(i)前記細菌における発現のための野生型配列のコドン最適化、(ii)野生型配列中に存在する少なくとも1つの疎水性領域の欠失、及び/又は(iii)LSA1及びCSPの場合には、野生型配列中に存在する反復単位の最小化によって誘導される。
本明細書に記載されるように、このような方法は、組換え的に発現された免疫原性プラスモジウムポリペプチドに対する抗原特異的T細胞(CD4+及び/又はCD8+)応答を被験体において刺激することができる。好ましくは、本発明の組成物は、被験体に送達される場合、前記送達後24時間でのIL−12p70、IFN−γ、IL−6、TNFα、及びMCP−1からなる群から選択される蛋白質の1つ以上、及び好ましくはそれぞれの蛋白質の血清濃度における増加を誘導し、並びにこの細菌によって発現された前記免疫原性プラスモジウム抗原ポリペプチド(複数可)の1つ以上に対するCD4+及び/又はCD8+抗原特異的T細胞応答を誘導する。
本発明の関連する態様では、本発明は、被験体においてプラスモジウム種へのT−細胞応答を誘導するために有用な組成物に関する。このような組成物は、核酸分子を含有する細菌を含み、この核酸分子の配列は、1つ以上の免疫原性ポリペプチドをコード化し、このアミノ酸配列は、野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及び/又はTRAP配列に由来する1つ以上のアミノ酸配列を含み、ここにおいて、前記アミノ酸配列は、(i)前記細菌における発現のための野生型配列のコドン最適化、(ii)野生型配列中に存在する少なくとも1つの疎水性領域の欠失、及び/又は(iii)LSA1及びCSPの場合には、野生型配列中に存在する反復単位の最小化によって誘導される。
別の関連する態様では、本発明は、単離された核酸分子に関し、この配列は、1つ以上の免疫原性ポリペプチドをコード化し、このアミノ酸配列は、野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及び/又はTRAP配列に由来する1つ以上のアミノ酸配列を含み、ここでは、前記アミノ酸配列は、(i)前記細菌における発現のための野生型配列のコドン最適化、(ii)野生型配列中に存在する少なくとも1つの疎水性領域の欠失、及び/又は(iii)LSA1及びCSPの場合には、野生型配列中に存在する反復単位の最小化によって誘導される。
適切な免疫原性ポリペプチド配列を送達させるための方法は、以下に詳細に記載され、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)のLSA1、CelTOS、CSP、及びTRAPから誘導された例示の免疫原性ポリペプチド配列が提供される。選択法は、リステリア属ActA−N100のピーク疎水性の50%を超える疎水性の領域を有さないLSA1、CelTOS、CSP、及び/又はTRAPアミノ酸配列で、1つ以上のMHCクラスIエピトープをコード化すると予測されるアミノ酸配列の選択を含むことができる。このようなポリペプチドがCD4+及び/又はCD8+T細胞応答を発生する能力は、本明細書に詳細に記載され、並びに当該技術分野で周知である多様な方法によって確認され得る。
ある実施形態では、免疫原性ポリペプチド(複数可)は、配列番号7、9、11、13、15、及び17、若しくはこれら配列からの少なくとも30個のアミノ酸で少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸配列を含む。様々な実施形態では、このような免疫原性ポリペプチド(複数可)をコード化する核酸は、配列番号6、8、10、12、14、及び16、若しくはこれら配列からの少なくとも90個の残基と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片からなる群から選択される1つ以上の核酸配列を含む。
多数のプラスモジウム種が、本発明の抗原ポリペプチド(複数可)、及び対応するアミノ酸の原料として役立つことができる。マラリア原虫の5つの種がヒトに感染する可能性があり、この疾患の最も重度な症例は、Plasmodium falciparumによって発症されるので、これが好ましい。しかしながら、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、卵形マラリア原虫(Plasmodium ovale)及び四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)は一般的に致死性ではないがヒトで発症する。第4番目の種である二日熱マラリア原虫(Plasmodium knowlesi)は、マカク属サルでマラリアを発症するがヒトでも感染する可能性がある人畜共通感染性である。
いくつかの細菌種がワクチンとして使用するために開発されてきて、本発明ではワクチンプラットフォームとして使用され得、これらは、フレキシナ赤痢菌(Shigella Flexneri)、大腸菌(Escherichia Coli)、単球症リステリア菌(Listeria monocytogenes)、腸炎エルシニア菌(Yersinia enterocolitica)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、腸チフス菌(Salmonella typhi)又はマイコバクテリウム種が挙げられるが、これに限定されない。この列記は限定されることを意味するものではない。本発明は、ワクチンプラットフォームとして、弱毒化され、共生する、及び/又は殺さなく代謝活性な細菌株の使用に関する。好ましい実施形態では、この細菌は、細菌による発現のために、1つ以上の本発明のプラスモジウム由来抗原ポリペプチドをコード化する核酸配列を含むListeria monocytogenesである。この核酸は、細菌のゲノムに最も好ましく組み込まれる。Listeria monocytogenesの弱毒化されかつ殺さなく代謝活性な形態が特に好ましく、actA及び/又はinlB中に減衰性突然変異を保持するListeria monocytogenesが、好ましい実施形態で以下に記載される。
本明細書に記載されるワクチン組成物は、プラスモジウム感染を防止する又は処置するための適切な免疫応答を誘導するのに十分な量で、単独又は薬学的に許容可能な賦形剤との組み合わせのいずれかで宿主に投与され得る。被験体においてT細胞応答を誘導するよう選択される好ましい条件は、ワクチンプラットフォームを被験体に静脈内投与することを含むが、投与は、経口、静脈内、皮下、経皮、皮内、筋肉内、経粘膜、非経口、臓器内、病巣内、鼻腔内、吸入、眼球内、血管内、結節内、乱刺法による、経肛門、腹腔内、又は様々な投与の周知の経路のいずれか1つ又はその組み合わせであってもよい。
ある好ましい実施形態では、免疫応答を初回刺激するために被験体が免疫原性ポリペプチドを含有するワクチンの有効用量を投与された後に、第2のワクチンが投与される。これは、当該技術分野では「プライム−ブースト」療法と呼ばれる。このような療法では、本発明の組成物及び方法は、「プライム」送達、「ブースト」送達、又は「プライム」及び「ブースト」の双方として用いられ得る。このような療法の例は、以下に記載される。
本発明における使用に好ましいListeria monocytogeneは、発現されたprfA転写因子を構成的に活性な状態にロックするprfA遺伝子における突然変異を含む。例えば、PrfA変異体(G155S)が、プライム−ブースト血管内又は筋肉内免疫化療法に続いて、機能的細胞性免疫を増強することが示されている。
ある実施形態では、本発明の免疫原性ポリペプチド(複数可)は、インフレーム分泌シグナル配列を含む1つ以上の融合蛋白質として発現され、これによって、細菌による可溶性ポリペプチド(複数可)としてそれらの分泌をもたらす。多数の例示のシグナル配列が、細菌発現システムでの使用のために当該技術分野で既知である。細菌がListeria monocytogeneである場合、分泌シグナル配列は、Listeria monocytogeneのシグナル配列であり、最適には、ActAシグナル配列であることが好ましい。追加的ActA又は他のリンカーアミノ酸もまた、免疫原性ポリペプチド(複数可)に融合して発現され得る。好ましい実施形態では、1つ以上の免疫原性ポリペプチド(複数可)は、インフレームActA−N100配列(例えば、配列番号37、38、及び39からなる群から選択される)又は前記ActA−N100配列に少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質(複数可)として発現される。
好ましい実施形態では、ワクチン組成物は、融合タンパク質を発現するListeria monocytogeneを含み、この融合タンパク質は、
(a)配列番号37、38、及び39からなる群から選択されるActA−N100配列、又はこのようなActA−N100配列に少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列、並びに、
(b)配列番号7、9、11、13、15、及び17からなる群から選択されるアミノ酸配列、又はこれら配列の1つからの少なくとも30個のアミノ酸で少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含み、ここにおいて、この融合タンパク質は、Listeria monocytogeneのActAプロモーターに操作可能に結合される核酸配列から発現される。
上述したように、ある実施形態において、抗原ポリペプチド(複数可)をコード化する核酸配列は、細菌(例えば、Listeria monocytogene)による発現のために、コドン最適化されている。以下に記載するように、異なる生物体は、「コドンバイアス」、すなわち、特定のアミノ酸をコード化する所与のコドンが、遺伝子コードで出現する程度が生物体間でかなり変動することを、しばしば示す。一般的には、ある遺伝子が含有するレアコドンが多くなればなるほど、異種タンパク質がその特定な宿主系内で相当なレベルで発現されることの確率がより低くなる。これらレベルは、レアコドンがタンパク質のクラスタ又はN末端部分で出現する場合には、更に低減する。アミノ酸配列を修飾することなく宿主系のコドンバイアスをより緊密に反映する他のもので置き換えることは、機能的タンパク質発現のレベルを増加させること可能である。コドン最適化のための方法は、以下に記載される。
本発明は、以下の記載又は図面における説明で記述された構築物の詳細及び構成成分の配置へのその用途において限定されるものではないことが理解されるべきである。本発明は、記載されたものに加えての実施形態で可能であり、並びに様々な方法で実践かつ実行されることが可能である。更に、本明細書で使用される表現及び専門用語、並びに要約書は、説明の目的のものであり、限定するものとみなされるべきではないことも理解されるべきである。
このように、本開示が基づく概念は、本発明のいくつかの目的を実行するために、他の構造、方法及びシステムの設計に基礎として容易に使用され得ることを当業者は理解されたい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限りにおいて、このような等価構造を包含するものとみなされることが重要である。
リステリア菌ワクチン株から分泌されたLSA1融合タンパク質の概略図である。合成LSA1コード配列が、アミノ末端ではActAN100コード配列で、カルボキシ末端ではSL8タグとインフレーム融合された。最小化反復配列が注目され並びにH−2KT細胞エピトープが免疫原性研究で使用される。カイト・ドーリットルのグラフが完全長構築物で示される。 リステリア菌ワクチン株から分泌されたCelTOS融合タンパク質の概略図である。合成CelTOSコード配列が、アミノ末端ではActAN100コード配列で、カルボキシ末端ではSL8タグでインフレーム融合された。カイト・ドーリットルのグラフが、完全長構築物で示される。 リステリア菌ワクチン株から分泌されたCSP融合タンパク質の概略図である。合成CSPコード配列が、アミノ末端ではActAN100コード配列で、カルボキシ末端ではSL8タグでインフレーム融合された。最小化反復配列が注目される。免疫原性研究で使用されるH−2KT細胞エピトープ及びヒト免疫学研究からのTエピトープ領域が示される。カイト・ドーリットルのグラフが、完全長構築物で示される。 リステリア菌ワクチン株から分泌されたTRAP融合タンパク質の概略図である。合成TRAPコード配列が、アミノ末端ではActAN100コード配列と、カルボキシ末端ではSL8タグでインフレーム融合された。カイト・ドーリットルのグラフが、完全長構築物で示される。 感染したマウスの樹状細胞からのLSA1、CelTOS、及びCSP構築物のB3Z T細胞ハイブリドーマ活性化プロファイルを示す。図1〜3に示される構築物が、SINFEKL提示及びβ−ガラクトシダーゼ活性化、インビトロT細胞活性化の測定に関してテストされた。最上部パネルは、生弱毒化リステリア菌株背景におけるワクチン候補である。底部パネルは、KBMAリステリア菌株背景におけるワクチン候補である。最も有効なアクチベータは、完全長LSA1構築物、完全長CelTOS構築物、及びaa1−224を含有するCSP構築物(図1〜3)であった。 感染したマウスの樹状細胞からのTRAP構築物及び二価ワクチン菌株のB3Z T細胞ハイブリドーマ活性化プロファイルを示す。最上部パネルは、TRAP構築物(図4)がSINFEKL提示及びβ−ガラクトシダーゼ活性化に関してテストされたものである。最も有効なアクチベータはTRAP(24−497)であった。底部パネルは、二価ワクチン構築物が、B3Z活性化に関して確認されたものである。 候補Lmワクチン株で感染されたDC2.4細胞中のコード化マラリア抗原(CSP、LSA1、及びCelTOS)の発現及び分泌を示す。左側パネルは、完全長抗原及び高発現の対照及び低発現の対照であり、右側パネルは、欠失した疎水性領域を有する抗原サブ断片を示す。ゲル記号は、()がマラリア抗原であり、(>)が高抗原発現対照であり、(≫)が低抗原発現対照である。赤色のテキストで太字にされた菌株(BH2202、BH2200、及びBH2210)は、高発現のマラリア抗原である。 Lmワクチン菌種で感染されたDC2.4細胞中のコード化マラリア抗原(TRAP及び二価の候補)の発現及び分泌を示す。左側パネルは、様々なTRAPワクチン構築物の発現であり、右側パネルは、別の遺伝子座(底部右側で表中に記されたtRNAArg又はcomK)からの単一の抗原を発現する候補二価株からの発現を示す。 DC2.4細胞中の候補二価ワクチン及び三価ワクチン候補の発現及び分泌を示す。融合タンパク質として2つの抗原(Ag2−CSP又はCSP−Ag2)を発現する二価株からの発現(レーン3及び4)、又は1つのゲノム遺伝子座でのAg2−CSP又はCSP−Ag2融合タンパク質と別の遺伝子座からのLSA−1の発現との組み合わせをコード化する三価株からの発現(レーン5及び6)を示す。 C57BL/6マウスにおけるワクチン株候補の一次サロゲート免疫原性を示す。雌C57BL/6マウスを、それぞれのワクチン株の5×10cfu(コロニー形成単位)をIVでワクチン接種した。OVA特異的CD8+T細胞免疫能を、一次応答のピークである7日目に細胞内サイトカイン染色(ICS)又はELISPOTによって決定した。(A)最上部は、TRAPに関するワクチン菌株を示し、底部は、非刺激の(左)及び刺激された(右)、ICSによって測定された各菌株に関する脾臓SL8免疫原性を示す。(B)最上部は、CelTOSを陽性対照として用いる、TRAPに関するワクチン株を示し、底部は、ELISPOTにより測定された、非刺激の(左)及び刺激された(右)、各菌株に関する脾臓SL8免疫原性を示す。 CSP−又はLSA−1特異的T細胞応答が、一次応答のピークで、ICSにより脾臓及び肝臓において決定されたことを示す。最上部パネルは、脾臓及び肝臓におけるCS−特異的CD8+T細胞応答を示し、底部パネルは、脾臓及び肝臓におけるLSA−1特異的CD8+T細胞応答を示す。 CSP−又はLSA−1特異的T細胞応答が、一次応答及び二次応答のピークで、ICSにより脾臓及び肝臓において決定されたことを示す。肝臓T細胞応答は、抗原提示細胞としてのP815細胞の存在下又は不在下で決定された。最上部パネルは、脾臓及び肝臓におけるCS−特異的CD8+T細胞応答を示し、底部パネルは、脾臓及び肝臓におけるLSA−1特異的CD8+T細胞応答を示す。 C57BL/6マウスでの1回又は2回のワクチン接種後のCelTOS特異的T細胞応答を示す。CelTOS特異的T細胞応答は、一次及び二次応答のピークで、ICSによって脾臓及び肝臓において決定された。肝臓T細胞応答は、抗原提示細胞としてのEL−4細胞の存在下又は不在下で決定された。左側パネルは、脾臓におけるCD4+T細胞応答を示し、右側パネルは、肝臓におけるCD4+T細胞応答を示す。 Lm−pfAg一価及び二価ワクチン株の免疫原性を示す。Balb/cマウスに、CSタンパク質(BH2224)又はLSA−1(BH2214)のいずれかをコード化する一価Lmワクチン株若しくはCSP及びLSA−1(BH2370)の双方をコード化する二価ワクチン株の2×10cfuをIVで一回ワクチン接種した。(A)は、CSに特異的なCD8+T細胞応答を示し、(B)は、LSA−1に特異的なCD8+T細胞応答を示す。 Lm−pfAg一価及び三価ワクチン株の免疫原性を示す。最上部パネルは、Balb/cマウスに、CSタンパク質(BH2224)又はLSA−1(BH2214)のいずれかをコード化する一価Lmワクチン株若しくはCSP、LSA−1、及びCelTOS(BH2448)をコード化する三価ワクチン菌株の2×10cfuをIVで一回ワクチン接種したものを示す。底部パネルは、C57BL/6マウスに、CelTOS(BH2216)をコード化する一価Lmワクチン菌株又はCSP、LSA−1、及びCelTOS(BH2448)をコード化する三価ワクチン株の2×10cfuをIVで一回ワクチン接種したものを示す。
本発明は、ヒト又は動物の疾患を引き起こすプラスモジウム種から誘導された1つ以上のT−細胞抗原細菌をコード化かつ発現する細菌を用いて、予防療法又は免疫療法の送達のための組成物及び方法に関する。
本発明は、以下の記載又は図面における説明で記述された構築物の詳細並びに構成成分の配置へのその用途に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、記載されたものに加えての実施形態で可能であり、並びに様々な方法で実践かつ実行されることが可能である。更に、本明細書で使用される表現及び専門用語、並びに要約書は、説明の目的のものであり、限定するものとみなされるべきではないことが理解されるべきである。
このように、本開示が基づく概念は、本発明のいくつかの目的を実行するために、他の構造、方法及びシステムの設計のために基礎として容易に使用され得ることを当業者は理解されたい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の精神及び範囲から逸脱しない限りにおいて、このような等価構造を包含するものとみなされることが重要である。
1.用語の定義
遺伝子における突然変異、又は遺伝子を含む細菌における突然変異を示すよう使用される略語は、以下のようである。例えば、略語「L.monocytogenes ΔactA」とは、actA遺伝子の一部又は全てが欠失されたことを意味する。デルタ記号(Δ)は欠失を意味する。上付きマイナス記号を含む略語(Listeria ActA)は、例えば、欠失、点変異、又はフレームシフト変異によってactA遺伝子が突然変異されたことを意味するが、突然変異のこれらの種類に限定されない。
ヒト、哺乳類、哺乳類被験体、動物、獣医学被験体、プラセボ被験体、研究被験体、実験被験体、細胞、組織、臓器、又は生物学的液体に適用されるような「投与」とは、限定されるものではないが、被験体、細胞、組織、臓器、又は生物学的液体などへの外因性リガンド、試薬、プラセボ、小分子、医薬製剤、治療薬剤、診断薬剤、又は組成物の接触を指す。「投与」とは、例えば、治療的、薬物動態学的、診断的、研究、プラセボ、及び実験的方法も指す。細胞の治療は、細胞への試薬の接触、並びに液体が細胞に接触している中での液体への試薬の接触を包含する。「投与」はまた、例えば、試薬、診断薬、結合組成物、又は別の細胞による、細胞のインビトロ又はエクスビボ治療も包含する。
リガンド及び受容体に関して用いられる「作動薬」は、受容体を刺激する分子、分子の組み合わせ、複合体、又は試薬の組み合わせを含む。例えば、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)の作動薬は、GM−CSF、GM−CSFのムテインは誘導体、GM−CSFのペプチド疑似体、GM−CSFの生物学的機能を疑似する小分子、又はGM−CSF受容体を刺激する抗体を包含する。
リガンド及び受容体に関して用いられる「拮抗薬」は、受容体を阻害し、それに抵抗し、ダウンレギュレートし、及び/又はそれを脱感作する分子、分子の組み合わせ、又は複合体を含む。「拮抗薬」は、受容体の構成活性を阻害する任意の試薬を包含する。構成活性は、リガンド/受容体相互作用の不在下でのマニフェストのようなものである。「拮抗薬」はまた、受容体の刺激された(又は調節された)活性を阻害又は抑制する任意の試薬も包含する。例えば、GM−CSF受容体の拮抗薬としては、いかなる限定も加えるものではないが、リガンド(GM−CS)に結合しかつそれが受容体に結合することを抑制する抗体、又は受容体に結合しかつリガンドが受容体に結合することを抑制する抗体、若しくは抗体が不活性立体配座において受容体をロックする場所が挙げられる。
本明細書で使用する場合、ペプチド、ポリペプチド又はタンパク質に関しての「類似体」又は「誘導体」とは、元のペプチド、ポリペプチド又はタンパク質と同様な又は同一な機能を有するが、元のペプチド、ポリペプチド又はタンパク質と同様な又は同一のアミノ酸配列又は構造を含む必要はない、別のペプチド、ポリペプチド又はタンパク質を指す。同類体は、以下の少なくとも1つを満たすことが好ましく、(a)元のアミノ酸配列に少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を有するタンパク質性薬剤であること、(b)ストリンジェントな条件下で、元のアミノ酸配列をコード化するヌクレオチド配列にハイブリダイズさせるヌクレオチド配列によってコード化されるタンパク質性薬剤、並びに(c)元のアミノ酸配列をコード化するヌクレオチド配列に少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも99%同一であるヌクレオチド配列によってコード化されるタンパク質性薬剤である。
「抗原提示細胞」(APCs)は、T細胞に抗原を提示するために用いられる免疫系の細胞である。APCsとしては、樹状細胞、単球、マクロファージ、周縁クッパー細胞、ミクログリア、ランゲルハンス細胞、T細胞、及びB細胞が挙げられる。樹状細胞は、少なくとも2つの系列で発生する。第1の系列は、pre−DC1、ミエロイドDC1、及び成熟型DC1を包含する。第2の系列は、CD34CD45RA初期前駆多能性細胞、CD34CD45RA細胞、CD34CD45RACD4IL−3Rαpro−DC2細胞、CD4CD11c形質球様pre−DC細胞、ヒトリンパ系DC2形質球様細胞由来DC2、及び成熟型DC2sを包含する。
「弱毒化」及び「弱毒化された」は、宿主に対して毒性を低減するよう変性された、細菌、ウィルス、病原体、感染性生物、プリオン、腫瘍細胞、感染性生物中の遺伝子などを包含する。宿主は、ヒト又は動物宿主、又は臓器、組織、又は細胞であり得る。非限定的例を挙げると、細菌は、宿主細胞への結合を低減するために、1つの宿主細胞から別の宿主細胞への伝染を低減するために、細胞外増殖を低減するために、又は宿主細胞における細胞内増殖を低減するために弱毒化され得る。弱毒化は、例えば、毒性の証拠又は指標、LD50、臓器から除去される速度、又は競合指標(例えば、Auerbuchら著(2001)Infect.Immunity 69:5953〜5957を参照)を測定することによって評価され得る。一般的に、弱毒化は、少なくとも25%まで、より一般に少なくとも50%まで、もっとも一般的に少なくとも100%(2倍)まで;標準的に少なくとも5倍まで、より標準的に少なくとも10倍まで、もっとも標準的に少なくとも50倍まで;頻繁には少なくとも100倍まで、より頻繁には少なくとも500倍まで、及びもっとも頻繁には少なくとも1000倍まで;通常で少なくとも5000倍まで、より通常で少なくとも10,000倍まで、及びもっとも通常で少なくとも50,000倍まで;並びにもっとも頻繁には100,000倍までのLD50での増加及び/又は除去の速度での増加をもたらす。
「弱毒化遺伝子」は、宿主への毒性、病理、又は病原性、宿主における増殖、若しくは宿主内の生存を仲介する遺伝子を包含し、ここにおいて遺伝子は、毒性、病理、又は病原性を緩和し、低減し、又は排除する方法で変異されている。この低減又は排除は、変異された遺伝子によって仲介される病原性又は毒性を、非変異(又は親)の遺伝子によって仲介されるものと比較することによって評価され得る。「変異遺伝子」は、遺伝子の調節領域、遺伝子のコード領域、遺伝子の非コード領域、又はこれらの任意の組み合わせにおける欠失、点変異、及びフレームシフト変異を包含する。
「保存的に修飾された変異体」は、アミノ酸及び核酸配列の双方に適用する。特定の核酸配列に関しては、保存的に修飾された変異体とは、同一のアミノ酸配列、又は1つ以上の保存的置換を有するアミノ酸をコード化する核酸を指す。保存的置換の例は、以下の基の1つにおけるアミノ酸の同一の基の別のアミノ酸への交換である(Leeらにより提示された米国特許第5,767,063号;Kyte及びDoolittle(1982)J.Mol.Biol.157:105〜132)。
(1)
疎水性:ノルロイシン、Ile、Val、Leu、Phe、Cys、Met;
(2)
中性疎水性:Cys、Ser、Thr;
(3)
酸性:Asp、Glu;
(4)
塩基性:Asn、Gln、His、Lys、Arg;
(5)
鎖配向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro;
(6)
芳香族:Trp、Tyr、Phe;並びに
(7)
小アミノ酸:Gly、Ala、Ser
「有効量」は、限定されないが、医学的状態又は疾患の症状又は徴候を軽減し、逆転させ、緩和し、防止し、又は診断することが可能な量を包含する。別に明確に記載されない限り、本明細書の内容によって、「有効量」は、病状を軽減するのに十分な最小量に限定されない。
「細胞外液」は、例えば、血清、血漿、血液、腸液、脳脊髄液、分泌液、リンパ液、胆汁、汗、糞便、及び尿を包含する。「細胞外液」は、例えば、全血又は凝固血などのコロイド又は懸濁液を含むことができる。
ポリペプチドに関する用語「断片」とは、より大きなポリペプチドのアミノ酸配列の少なくとも5個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも10個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも15個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも20個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも25個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも40個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも50個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも60個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも70個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも80個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも90個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも100個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも125個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも150個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも175個の隣接するアミノ酸残基、少なくとも200個の隣接するアミノ酸残基のアミノ酸配列、又は少なくとも250個の隣接するアミノ酸残基のアミノ酸配列を含むペプチド又はポリペプチドを包含する。
「遺伝子」とは、オリゴペプチド又はポリペプチドをコード化する核酸配列を指す。このオリゴペプチド又はポリペプチドは、生物学的に活性、抗原的に活性、生物学的不活性、又は抗原的に不活性などであり得る。用語「遺伝子」は、例えば、特異的オリゴペプチド又はポリペプチドをコード化する、開かれた読み枠(ORFs)の和;ORFsに加えてイントロンをコード化する核酸の和;ORFsに加えて操作可能に結合されたプロモーター(複数可)の和;ORFS及び操作可能に結合されたプロモーター(複数可)並びに任意のイントロンの和;ORFS及び操作可能に結合されたプロモーター(複数可)、イントロン(複数可)、並びにプロモーター(複数可)、更にエンハンサー(複数可)などの他の調節要素の和である。ある実施形態では、「遺伝子」は、遺伝子の発現を調節するためにシスであることが必要とされる任意の配列を包含する。用語「遺伝子」は、抗原若しくはペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、又はタンパク質の抗原的に活性な断片を包含するペプチドをコード化する核酸も指す。用語「遺伝子」は、コード化されたペプチド又はタンパク質がいずれかの生物学的活性を有すること、又はペプチド又はタンパク質が抗原的に活性であることを意味することが必ずしも必要ではない。発現不能な配列をコード化する核酸配列は、一般的に偽遺伝子と考えられる。用語「遺伝子」はまた、rRNA、tRNA、又はリボザイムなどのリボ核酸をコード化する核酸配列を包含する。
リステリア菌などの細菌の「増殖」は、限定されないが、コロニー形成、複製、タンパク質含量での増加、及び/又は脂質含量での増加に関する細菌生理学及び遺伝子の機能を包含する。別に明確に特記されない限り又は本明細書の内容によって、リステリア菌の増殖は、宿主細胞の外部の細菌の増殖、及び宿主細胞の内部の増殖も包含する。遺伝子に関連する増殖としては、いかなる限定も意味するものではないが、エネルギー生産(例えば、糖分解、クレブス回路、シトクロム)、アミノ酸、糖、脂質、鉱物、プリン、及びピリミジンの同化作用及び/又は異化作用、栄養輸送、転写、翻訳、及び/又は複製を仲介するものが挙げられる。いくつかの実施形態では、リステリア細菌の「増殖」とは、リステリア細菌の細胞内増殖、すなわち、哺乳類細胞などの宿主細胞の内部の増殖を指す。リステリア細菌の細胞内増殖は、光学顕微鏡又はコロニー形成単位(CFU)アッセイによって測定され得るが、増殖は測定の任意の技術によって限定されるべきではない。リステリア菌抗原、リステリア菌核酸配列、又はリステリア細菌に特異的な脂質などの生化学的パラメータは、増殖を評価するために用いられ得る。いくつかの実施形態では、増殖を仲介する遺伝子は、細胞内増殖を特異的に仲介する遺伝子である。いくつかの実施形態では、細胞内増殖を特異的に仲介する遺伝子は、限定されるものではないが、遺伝子の不活性化が細胞内増殖の速度を低減するが、検出可能に、実質的に、又は明らかに細胞外増殖(培養液中の増殖)の速度を低減しないような遺伝子、又は遺伝子の不活性化が、細胞内増殖の速度を、それが細胞外増殖の速度を低減するよりも大幅に低減するような遺伝子を包含する。非限定的例を挙げると、いくつかの実施形態では、細胞内増殖の速度を、細胞外増殖の速度を低減するよりも大幅に低減するような遺伝子は、不活性化が細胞内増殖を正常値又は最大値の50%未満まで低減するが、細胞外増殖を最大値のわずか1〜5%、5〜10%、又は10〜15%まで低減するにすぎない状態を包含する。ある態様では、本発明は、細胞内増殖で弱毒化されているが、細胞外増殖で弱毒化されていないリステリア菌、細胞内増殖で弱毒化されずかつ細胞外増殖で弱毒化されていないリステリア菌、並びに細胞内増殖で弱毒化されていないが細胞外増殖で弱毒化されたリステリア菌を包含する。
「ヒドロパシー分析」とは、カイト・ドーリットルの方法:「A Simple Method for Displaying the Hydropathic Character of a Protein」,J.Mol.Biol.157(1982)105−132によるポリペプチド配列の分析を指す。この方法では、それぞれのアミノ酸に、4.6〜−4.6の間の疎水性スコアが提供される。4.6のスコアは、もっとも疎水性であり、−4.6のスコアはもっとも親水性である。次いでウィンドウサイズが設定される。ウィンドウサイズは、アミノ酸の数であり、そのアミノ酸の疎水性スコアが平均化されてウィンドウの第1のアミノ酸に配分される。計算は、アミノ酸の第1のウィンドウで開始し、そのウィンドウにおける全ての疎水性スコアの平均を計算する。次いで、ウィンドウが1つのアミノ酸の下に移動し、第2のウィンドウにおける全ての疎水性スコアの平均を計算する。このパターンがタンパク質の末端まで続けられ、各ウィンドウに関する平均スコアを計算し、それをウィンドウの第1のアミノ酸に配分する。次いで、この平均値がグラフにプロットされる。y軸は疎水性スコアを表わし、x軸はウィンドウ数を表わす。以下の疎水性スコアは、20個の一般的なアミノ酸のために使用される。
Arg:−4.5 Ser:−0.8 Lys:−3.9
Thr:−0.7 Asn:−3.5 Gly:−0.4
Asp:−3.5 Ala:1.8 Gln:−3.5
Met:1.9 Glu:−3.5 Cys:2.5
His:−3.2 Phe:2.8 Pro:−1.6
Leu:3.8 Tyr:−1.3 Val:4.2
Trp:−0.9 Ile:4.5
「標識付け」される組成物は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、同位体的、又は化学的方法によって、直接的又は間接的のいずれかで検出可能である。例えば、有用な標識としては、32P、33P、35S、14C、H、125I、安定同位体、エピトープタグ、蛍光染料、高電子密度試薬、基質、又は酵素(例えば、酵素結合免疫測定法でもちいられるような)、若しくはフルオレット(例えば、Rozinov及びNolan著(1998)Chem.Biol.5:713−728を参照)が挙げられる。
「リガンド」とは、受容体の作動薬又は拮抗薬である、小分子、ペプチド、ポリペプチド、若しくは膜関連又は膜結合分子を指す。「リガンド」はまた、作動薬又は拮抗薬ではなく、かつ作動薬又は拮抗薬特性を有さない結合剤を包含する。慣例では、リガンドが第1の細胞上に膜結合される場所では、受容体は通常第2の細胞上に発生する。この第2の細胞は、第1の細胞と同じ識別(同一名)を有してもよく、第1の細胞と異なる識別(異なる名)を有してもよい。リガンド又は受容体は、完全に細胞内にあり得る、すなわち、これは細胞質ゾル、核、又はいくつかの他の細胞内区画内に存在し得る。リガンド又は受容体は、その場所を変更する、すなわち、細胞内区画から原形質膜の外面に変更する場合がある。リガンド及び受容体の複合体は、「リガンド受容体複合体」と名づけられる。リガンド及び受容体がシグナル伝達経路に関与する場所では、リガンドはシグナル伝達経路の上流位置に発生し、受容体はシグナル伝達経路の下流位置に発生する。
「核酸」とは、単鎖、二重鎖形、又は多重鎖形のいずれかのデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチド及びそのポリマーを指す。核酸の非限定的例は、例えば、cDNA、mRNA、オリゴヌクレオチド、及びポリヌクレオチドである。特定の核酸配列はまた、「対立遺伝子変異体」及び「スプライス変異体」も包含する。
プロモーター及びmRNAをコード化する核酸に関する「操作可能に結合された」とは、このプロモーターが、その核酸の転写を開始するために用いられ得ることを意味する。
用語「パーセント配列同一性」及び「%配列同一性」とは、2つ以上のアミノ酸又は核酸配列の比較又はアラインメントによって見出される配列類似性のパーセンテージを指す。パーセント同一性は、配列を整列化させて、2つの整列化された配列間での整合の正確な数を計測し、より短い配列の長さで割って、結果を100で乗じることによって、2つの分子間の配列情報の直接的比較で決定され得る。パーセント同一性を計算するためのアルゴリズムは、Smith−Waterman相同性探索アルゴリズムである(例えば、Kann及びGoldstein著(2002)Protein 48:367−376;Arslanら著(2001)Bioinformatics 17:327−337を参照)。
ポリペプチドに関して使用される場合、「精製された」及び「単離された」とは、このポリペプチドが、それが本質的に結びついている他の生物学的マクロ分子の実質的に不在下で存在することを意味する。本明細書で使用される場合、用語「精製された」とは、同定されたポリペプチドが、存在するポリペプチドの重量で、頻繁に少なくとも50%を占める、より頻繁には少なくとも60%を占める、典型的には少なくとも70%を占める、より典型的には少なくとも75%を占める、もっとも典型的には少なくとも80%を占める、通常では少なくとも85%を占める、より通常では少なくとも90%を占める、もっとも通常では少なくとも95%を占める、及び一般的には少なくとも98%、又はそれ以上を占めることを意味する。水、緩衝液、塩、洗浄剤、還元剤、プロテアーゼ阻害剤、安定化剤(アルブミンなどの添加されたタンパク質も含める)、及び賦形剤、並びに1000未満の分子量を有する分子の重量は、一般的にポリペプチド純度の決定では用いられない。例えば、Covacciらにより提示された米国特許第6,090,611号の純度の説明を参照されたい。
「ペプチド」とは、アミノ酸の短い配列を指し、ここではアミノ酸はペプチド結合によって互いに結合されている。ペプチドは遊離して生じても、マクロ分子、脂質、オリゴ糖又は多糖類、及び/又はポリペプチドなどの別の部分に結合されて生じてもよい。ペプチドがポリペプチド鎖に組み込まれている場所では、用語「ペプチド」は、アミノ酸の短い配列を特定的に指すよう用いられることもできる。「ペプチド」は、ペプチド結合又はいくつかの結合の他の型によって互いに結合され得る。ペプチドは、長さが少なくとも2個のアミノ酸であり、一般的には長さが約25個未満のアミノ酸であり、ここで最大長は、カスタム又はコンテキストの関数である。用語「ペプチド」及び「オリゴペプチド」は、互換的に使用され得る。
「タンパク質」とは、ポリペプチド鎖を含むアミノ酸の配列を一般的に指す。タンパク質はまた、ポリペプチドの三次元構造も指す。「変性タンパク質」とは、部分的に変性されたポリペプチドで、いくつかの残存する三次元構造を有するもの、あるいは、本質的にランダムな三次元構造、すなわち、全体として変性されたものを指す。本発明は、例えば、グリコシル化、リン酸化、硫酸化、ジスルフィド結合形成、脱アミド化、異性化、シグナル配列又はリーダー配列処理における開裂点、共有結合又は非共有結合補助因子、酸化変異体などを伴うポリペプチド変異体の試薬及びポリペプチド変異体を用いる方法を包含する。ジスルフィド結合されたタンパク質の形成が記載されている(例えば、Woycechowsky及びRaines著(2000)Curr.Opin.Chem.Biol.4:533−539;Creightonら(1995)Trends Biotechnol.13:18−23を参照)。
「組換え」は、例えば核酸、細胞、動物、ウィルス、プラスミド、ベクターなどに関して使用される場合、外因性の非天然型核酸、天然型核酸の変性物の導入による、又は組換え核酸、細胞、ウィルス、プラスミド、又はベクターからの全体又は一部の誘導による修飾を示す。組換えタンパク質は、例えば、組換え核酸、ウィルス、プラスミド、ベクターなどから誘導されたタンパク質を指す。「組換え細菌」は、ゲノムが組換え法、例えば突然変異、欠失、挿入、及び/又は再配置によって操作される細菌を包含する。「組換え細菌」はまた、組換えゲノム外核酸、例えばプラスミド又は第二染色体を含むよう修飾された細菌、又は存在するゲノム外核酸が変更されている細菌も包含する。
「サンプル」とは、ヒト、動物、プラセボからのサンプル、若しくは研究サンプル、例えば細胞、組織、臓器、液体、気体、エアゾール、スラリー、コロイド、又は凝固材料を指す。「サンプル」は、例えば、ヒト又は動物から除去されることなく、インビボで試験され得るか、又はインビトロで試験され得る。サンプルは、処理(例えば、組織学的方法による)の後に試験され得る。「サンプル」はまた、体液又は組織サンプルを含む細胞若しくは体液又は組織サンプルから分離された細胞を指す。「サンプル」はまた、ヒト又は動物から新規に採取された細胞、組織、臓器、又は体液、若しくは処理されるか保存される細胞、組織、臓器、又は体液も指すことができる。
「選択可能なマーカー」は、それが選択可能なマーカーを含有する細胞を又はその細胞に対して選択することを可能にする核酸を包含する。選択可能なマーカーの例としては、限定されるものではないが、例えば、(1)他の毒性化合物に対して耐性をもたらす産物(例えば抗生物質)をコード化する核酸、又はその他の無害な化合物(例えば、ショ糖)に対する感受性をコード化する核酸、(2)受容細胞において他の方法で欠如する産物をコード化する核酸(例えば、tRNA遺伝子、栄養要求性マーカー)、(3)遺伝子産物の活性を抑制する産物をコード化する核酸、(4)容易に同定され得る産物をコード化する核酸(例えば、β−グルコシダーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、細胞表面タンパク質、エピトープタグ、FLAGタグなどの表現型マーカー)、(5)ハイブリダイゼーション技術、例えばPCR又は分子標識によって同定され得る核酸、が挙げられる。
「特異的に」又は「選択的に」結合するとは、リガンド/受容体、核酸/相補的核酸、抗体/抗原、又は他の結合対(例えば、サイトカイン受容体に対するサイトカイン)に関して使用される場合、タンパク質の異種集団及び他の生物製剤におけるタンパク質の存在の決定的要因である結合反応を指す。したがって、指定条件下では、特定化されたリガンドは特定の受容体に結合し、サンプル中に存在する他のタンパク質に著しい量では結合しない。特異的結合はまた、例えば、意図された方法の結合化合物、核酸リガンド、抗体、又は抗体の抗原結合部位に由来する結合組成物は、任意の他の結合化合物の親和性よりも頻繁には少なくとも25%を超える、より頻繁には少なくとも50%を超える、もっとも頻繁には少なくとも20倍を超える、及びもっとも一般的には少なくとも100倍を超える親和性で、その標的に結合することも意味することが可能である。
典型的実施形態において、抗体は、例えば、Scatchard分析(Munsenら著(1980)Analyt.Biochem.107:220−239)によって決定されたような、約10リットル/モルを超える親和性を有するだろう。一部の結合化合物は、例えば、抗体が、その抗原に、レクチンに、抗体のオリゴ糖を経由して結合する、及び/又は抗体のFc領域を経由してFc受容体に特異的に結合するなど、1つ以上の標的に特異的に結合することができる。
細菌の「伝染」は、「細胞間伝染」、すなわち、例えば、ベヒクルによって仲介されるような、第1の宿主細胞から第2の宿主細胞への細菌の伝搬を包含する。伝染に関する機能としては、アクチンテールの形成、偽足様伸張部の形成、及び二重膜化空胞の形成が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「被験体」とは、ヒト又は非ヒト生物体を指す。したがって、本明細書で記載される方法及び組成物は、ヒト疾患及び獣医学疾患の双方に適用可能である。ある実施形態では、被験体は「患者」、すなわち、疾患又は病状に対して医療ケアを受けている生体ヒトである。これは、病理の徴候に関して検査されている確定された病気がない人も含む。既発のプラスモジウム感染を有する被験体が好ましい。
レコンビナーゼの「標的部位」とは、レコンビナーゼによって識別され、結合され、及び/又は影響を受ける核酸配列又は領域である(例えば、Grahamらにより提示された米国特許第6,379,943号;Smith及びThorpe著(2002)Mol.Microbiol.44:299−307;Groth and Calos(2004)J.Mol.Biol.335:667−678;Nunes−Dubyら著(1998)Nucleic Acids Res.26:391−406を参照)。
「治療的有効量」とは、患者の有益性を示す、すなわち、治療される症状又は病状の低減、抑制、又は軽減を生じるのに十分である試薬又は医薬組成物の量として定義される。薬剤又は医薬組成物が、診断的薬剤を含む場合、「診断的有効量」とは、シグナル、画像、又は他の診断的パラメータを作成するために十分な量として定義される。医薬品製剤の有効量は、個人の感受性の程度、年齢、性、及び個人の体重、並びに個人の特異体質応答(例えば、Nettiらにより提示された米国特許第5,888,530号を参照)などの因子により変化するであろう。
「治療」又は「治療する」(病状又は疾患に対して)とは、好ましくは臨床的結果を含む有益な又は所望の結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、疾患に対する有益な又は所望の結果とは、限定されるものではないが、以下の1つ以上が挙げられ、疾患に関する状態を改善すること、疾患を治癒すること、疾患の重篤度を緩和すること、疾患の進行を遅延させること、疾患に関する1つ以上の症状を軽減すること、疾患に冒された人の生存の質を増加させること、及び/又は生存を延長させることである。同様に、本発明の目的のために、病状に対する有益な又は所望の結果としては、限定されないが、以下の1つ以上が挙げられ、病状を改善すること、病状を治癒すること、病状の重篤度を緩和すること、病状の進行を遅延させること、病状に関する1つ以上の症状を軽減すること、病状に冒された人の生存の質を増加させること、及び/又は生存を延長させることである。
「ワクチン」は、予防ワクチンを包含する。ワクチンはまた、治療用ワクチン、例えば、このワクチンによってもたらされる抗原又はエピトープに関連する病状又は疾患を含む哺乳類に投与されるワクチンも包含する。
2.プラスモジウム抗原
以下の実施例は、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)抗原配列の使用を扱うものであるが、これは事実上例示に過ぎず、他のプラスモジウム種が、本明細書に記載される方法及び組成物において使用することも可能である。
本明細書で使用される場合、用語「野生型プラスモジウム抗原」とは、組換え体とは対照的に天然供給源から得られる配列を含むアミノ酸配列をコード化するポリペプチドを指す。以下の配列は、代表的野生型と本発明において使用を見出す誘導された配列(この例は本明細書に記載されている)との間を識別するために役立つ。

野生型P.falciparum CelTOS配列(182 aa):
>gi|124805898|ref|XP_001350569.1|CelTOS、推定[Plasmodium falciparum 3D7]
MNALRRLPVICSFLVFLVFSNVLCFRGNNGHNSSSSLYNGSQFIEQLNNSFTSAFLESQS
MNKIGDDLAETISNELVSVLQKNSPTFLESSFDIKSEVKKHAKSMLKELIKVGLPSFENL
VAENVKPPKVDPATYGIIVPVLTSLFNKVETAVGAKVSDEIWNYNSPDVSESEESLSDDF
FD (配列番号18)

Lm発現(野生型配列のaa 25−182)に最適化された誘導体コドン:
FRGNNGHNSSSSLYNGSQFIEQLNNSFTSAFLESQSMNKIGDDLAETISNELVSVLQKNS
PTFLESSFDIKSEVKKHAKSMLKELIKVGLPSFENLVAENVKPPKVDPATYGIIVPVLTS
LFNKVETAVGAKVSDEIWNYNSPDVSESEESLSDDFFD
(配列番号19)

ワクチン株に関するCeltos配列(合成配列の1−158):
FRGNNGHNSSSSLYNGSQFIEQLNNSFTSAFLESQSMNKIGDDLAETISNELVSVLQKNS
PTFLESSFDIKSEVKKHAKSMLKELIKVGLPSFENLVAENVKPPKVDPATYGIIVPVLTS
LFNKVETAVGAKVSDEIWNYNSPDVSESEESLSDDFFD
(配列番号11)

野生型P.falciparum CSP配列(397 aa):
>gi|124504759|ref|XP_001351122.1|スポロゾイト周囲(CS)タンパク質[Plasmodium falciparum 3D7]MMRKLAILSVSSFLFVEALFQEYQCYGSSSNTRVLNELNYDNAGTNLYNELEMNYYGKQE
NWYSLKKNSRSLGENDDGNNEDNEKLRKPKHKKLKQPADGNPDPNANPNVDPNANPNVDP
NANPNVDPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANP
NANPNANPNANPNANPNVDPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANP
NANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNANPNKNNQGNGQGHNMPNDPNRNVDENANAN
SAVKNNNNEEPSDKHIKEYLNKIQNSLSTEWSPCSVTCGNGIQVRIKPGSANKPKDELDY
ANDIEKKICKMEKCSSVFNVVNSSIGLIMVLSFLFLN (配列番号20)

Lm発現に最適化された誘導体コドン(aa 21−140、最小化反復配列、野生型の273−397)(全体で235 aa)
QEYQCYGSSSNTRVLNELNYDNAGTNLYNELEMNYYGKQENWYSLKKNSRSLGENDDGNN
EDNEKLRKPKHKKLKQPADGNPDPNANPNVDPNANPNVNANPNANPNANPNKNNQGNGQG
HNMPNDPNRNVDENANANSAVKNNNNEEPSDKHIKEYLNKIQNSLSTEWSPCSVTCGNGI
QVRIKPGSANKPKDELDYANDIEKKICKMEKCSSVFNVVNSSIGLIMVLSFLFLN
(配列番号21)

Lmワクチン菌株に関するCSP配列(合成配列の1−224):
QEYQCYGSSSNTRVLNELNYDNAGTNLYNELEMNYYGKQENWYSLKKNSRSLGENDDGNN
EDNEKLRKPKHKKLKQPADGNPDPNANPNVDPNANPNVNANPNANPNANPNKNNQGNGQG
HNMPNDPNRNVDENANANSAVKNNNNEEPSDKHIKEYLNKIQNSLSTEWSPCSVTCGNGI
QVRIKPGSANKPKDELDYANDIEKKICKMEKCSSVFNVVNSSIG (配列番号9)

野生型P.falciparum LSA1配列(1909 aa):
>gi|9916|emb|CAA39663.1|肝臓ステージ抗原[Plasmodium falciparum]
MKHILYISFYFILVNLLIFHINGKIIKNSEKDEIIKSNLRSGSSNSRNRINEEKHEKKHVLSHNSYEKTK
NNENNKFFDKDKELTMSNVKNVSQTNFKSLLRNLGVSENIFLKENKLNKEGKLIEHIINDDDDKKKYIKG
QDENRQEDLEEKAAKETLQGQQSDLEQERLAKEKLQEQQSDSEQERLAKEKLQEQQSDLEQERLAKEKLQ
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QDNRGNSRDSKEISIIEKTNRESITTNVEGRRDIHKGHLEEKKDGSIKPEQKEDKSADIQNHTLETVNIS
DVNDFQISKYEDEISAEYDDSLIDEEEDDEDLDEFKPIVQYDNFQDEENIGIYKELEDLIEKNENLDDLD
EGIEKSSEELSEEKIKKGKKYEKTKDNNFKPNDKSLYDEHIKKYKNDKQVNKEKEKFIKSLFHIFDGDNE
ILQIVDELSEDITKYFMKL
(配列番号22)

Lm配列に最適化された誘導体コドン(aa 28−154、最小化LSA1反復配列、野生型配列の1630−1909)(全体で475aa):
NSEKDEIIKSNLRSGSSNSRNRINEEKHEKKHVLSHNSYEKTKNNENNKFFDKDKELTMS
NVKNVSQTNFKSLLRNLGVSENIFLKENKLNKEGKLIEHIINDDDDKKKYIKGQDENRQE
DLEEKAAEQQSDLEQERLAKEKLQEQQSDLEQERLAKEKLQERLAKEKLQEQQRDLEQER
LAKEKLQEQQRDLEQRKADTKKNLERKKEHGDVLAEDLYGRLEIPAIELPSENERGYYIP
HQSSLPQDNRGNSRDSKEISIIEKTNRESITTNVEGRRDIHKGHLEEKKDGSIKPEQKED
KSADIQNHTLETVNISDVNDFQISKYEDEISAEYDDSLIDEEEDDEDLDEFKPIVQYDNF
QDEENIGIYKELEDLIEKNENLDDLDEGIEKSSEELSEEKIKKGKKYEKTKDNNFKPNDK
SLYDEHIKKYKNDKQVNKEKEKFIKSLFHIFDGDNEILQIVDELSEDITKYFMKL
(配列番号23)

Lmワクチン株に関するLSA1配列(合成配列の1−475):
NSEKDEIIKSNLRSGSSNSRNRINEEKHEKKHVLSHNSYEKTKNNENNKFFDKDKELTMS
NVKNVSQTNFKSLLRNLGVSENIFLKENKLNKEGKLIEHIINDDDDKKKYIKGQDENRQE
DLEEKAAEQQSDLEQERLAKEKLQEQQSDLEQERLAKEKLQERLAKEKLQEQQRDLEQER
LAKEKLQEQQRDLEQRKADTKKNLERKKEHGDVLAEDLYGRLEIPAIELPSENERGYYIP
HQSSLPQDNRGNSRDSKEISIIEKTNRESITTNVEGRRDIHKGHLEEKKDGSIKPEQKED
KSADIQNHTLETVNISDVNDFQISKYEDEISAEYDDSLIDEEEDDEDLDEFKPIVQYDNF
QDEENIGIYKELEDLIEKNENLDDLDEGIEKSSEELSEEKIKKGKKYEKTKDNNFKPNDK
SLYDEHIKKYKNDKQVNKEKEKFIKSLFHIFDGDNEILQIVDELSEDITKYFMKL
(配列番号13)

野生型P.falciparum TRAP配列(559aa):
>gi|10048261|gb|AAG12328.1|AF249739_1スポロゾイト表面タンパク質2[Plasmodium falciparum]
MNHLGNVKYLVIVFLIFFDLFLVNGRDVQNNIVDEIKYREEVCNDEVDLYLLMDCSGSIR
RHNWVNHAVPLAMKLIQQLNLNESAIHLYVNIFSNNAKEIIRLHSDASKNKEKALIIIRS
LLSTNLPYGRTNLSDALLQVRKHLNDRINRENANQLVVILTDGIPDSIQDSLKESRKLND
RGVKIAVFGIGQGINVAFNRFLVGCHPSDGKCNLYADSAWENVKNVIGPFMKAVCVEVEK
TASCGVWDEWSPCSVTCGKGTRSRKREILHEGCTSELQEQCEEERCPPKREPLDVPDEPE
DDQPRPRGDNFAVEKPEENIIDNNPQEPSPNPEEGKGENPNGFDLDENPENPPNPDIPQQ
EPNIPEDSEKEVPSDVPKNPEDDREENFDIPKKPENKHDNQNNLPNDKSDRSIPYSPLPP
KVLDNERKQSDPQSQDNNGNRHVPNSEDRETRPHGRNNENRSYNRKYNDTPKHPEREEHE
KPDNNKKKGGSDNKYKIAGGIAGGLALLACAGLAYKFVVPGAATPYAGEPAPFDETLGEE
DKDLDEPEQFRLPEENEWN
(配列番号24)

Lm発現に最適化された誘導体コドン(aa 24−559)(全体で536aa):
NGRDVQNNIVDEIKYREEVCNDEVDLYLLMDCSGSIRRHNWVNHAVPLAMKLIQQLNLNE
SAIHLYVNIFSNNAKEIIRLHSDASKNKEKALIIIRSLLSTNLPYGRTNLSDALLQVRKH
LNDRINRENANQLVVILTDGIPDSIQDSLKESRKLNDRGVKIAVFGIGQGINVAFNRFLV
GCHPSDGKCNLYADSAWENVKNVIGPFMKAVCVEVEKTASCGVWDEWSPCSVTCGKGTRS
RKREILHEGCTSELQEQCEEERCPPKREPLDVPDEPEDDQPRPRGDNFAVEKPEENIIDN
NPQEPSPNPEEGKGENPNGFDLDENPENPPNPDIPQQEPNIPEDSEKEVPSDVPKNPEDD
REENFDIPKKPENKHDNQNNLPNDKSDRSIPYSPLPPKVLDNERKQSDPQSQDNNGNRHV
PNSEDRETRPHGRNNENRSYNRKYNDTPKHPEREEHEKPDNNKKKGGSDNKYKIAGGIAG
GLALLACAGLAYKFVVPGAATPYAGEPAPFDETLGEEDKDLDEPEQFRLPEENEWN
(配列番号25)

ワクチン株に関するTRAP配列(合成配列の1−474):
NGRDVQNNIVDEIKYREEVCNDEVDLYLLMDCSGSIRRHNWVNHAVPLAMKLIQQLNLNE
SAIHLYVNIFSNNAKEIIRLHSDASKNKEKALIIIRSLLSTNLPYGRTNLSDALLQVRKH
LNDRINRENANQLVVILTDGIPDSIQDSLKESRKLNDRGVKIAVFGIGQGINVAFNRFLV
GCHPSDGKCNLYADSAWENVKNVIGPFMKAVCVEVEKTASCGVWDEWSPCSVTCGKGTRS
RKREILHEGCTSELQEQCEEERCPPKREPLDVPDEPEDDQPRPRGDNFAVEKPEENIIDN
NPQEPSPNPEEGKGENPNGFDLDENPENPPNPDIPQQEPNIPEDSEKEVPSDVPKNPEDD
REENFDIPKKPENKHDNQNNLPNDKSDRSIPYSPLPPKVLDNERKQSDPQSQDNNGNRHV
PNSEDRETRPHGRNNENRSYNRKYNDTPKHPEREEHEKPDNNKKKGGSDNKYKI
(配列番号17)
注記したように、本明細書で使用される抗原(複数可)は、1つ以上のこのような野生型配列「由来の」配列を含むことができる。本明細で使用される場合、「由来の」とは、特定化された野生型ポリペプチドからの1つ以上の単離されたエピトープを含むポリペプチド、又は特定化された野生型ポリペプチドと免疫学的に交差反応性であるペプチド又はポリペプチドを意味する。いくつかの実施形態では、野生型ポリペプチド「由来の」抗原は、野生型ポリペプチドの部分的配列(「断片」)を含む。したがって、「誘導抗原」とは、野生型ポリペプチドから得られた少なくとも8個のアミノ酸、少なくとも12個のアミノ酸、少なくとも20個のアミノ酸、少なくとも30個のアミノ酸、少なくとも50個のアミノ酸、少なくとも75個のアミノ酸、少なくとも100個のアミノ酸、又は少なくとも200個のアミノ酸を含むアミノ酸配列をコード化するポリペプチドを指すことができる。
この抗原は、元の(完全長)プラスモジウム抗原から得られる少なくとも1つのMHCクラスIエピトープ及び/又は少なくとも1つのMHCクラスIIエピトープをコード化する配列を含むことができる。公に利用可能なアルゴリズムが、MHCクラスI及び/又はクラスII分子に結合するエピトープを選択するよう用いられ得る。例えば、予測アルゴリズム「BIMAS」は、ペプチド/HLA複合体の予測半減期解離度に従って、潜在的HLA結合エピトープをランク付けする。「SYFPEITHI」アルゴリズムは、一次及び二次HLA−結合アンカー残基の存在を説明するスコアに従ってペプチドをランク付けする。双方の計算されたアルゴリズムは、既報のHLA結合エピトープへの同様な結合モチーフを有する所与のタンパク質範囲内でのアミノ酸配列に基づいて候補エピトープを採点する。他のアルゴリズムもまた、更なる生物学的試験のための候補を同定するよう用いられ得る。
抗原の誘導体もまた、それが誘導される野生型ポリペプチドの部分に対する少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、又は少なくとも約98%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
本明細書で使用される場合、「免疫原性」とは、抗原が抗原特異的体液性応答又はT−細胞応答(CD4+及び/又はCD8+)を誘発することが可能であることを意味する。本発明のワクチン組成物における使用のための1つ以上の抗原又はその誘導体の選択は、組換え抗体(複数可)を成功裏に発現かつ分泌するための選択の細菌の能力の評価、及び/又は抗原特異的CD4+及び/又はCD8+T細胞応答を開始するための組換え抗原(複数可)の能力の評価が挙げられる様々な方法で実行され得る。以下に説明されるように、特定の細菌送達ベヒクルでの使用の目的の抗原の最終選択に辿り着くために、組換え抗原(複数可)のこれら属性が、完全なワクチンプラットフォーム(選択された抗原(複数可)に関する選択された細菌発現システムを意味する)の能力と組み合わせられ、固有の免疫応答並びに組換えにより発現させた抗体(複数可)に対する抗原特異的T細胞応答の双方を誘導することが好ましい。好適な抗原の初期決定は、選択の細菌宿主(例えば、リステリア菌)によって組換えにより成功裏に発現される、かつ免疫原性である抗原(複数可)又は抗原断片(複数可)を選択することでなされ得る。
ある実施形態では、本発明の抗原は、関心の抗原(複数可)を発現するよう融合構築物の一部として用いられるリステリアActAタンパク質又はその断片のピーク疎水性に比較して50%以上である少なくとも1つの疎水性の領域を欠失することによって、野生型プラスモジウム配列に由来する。好ましくは、抗原は、リステリアActA−N100のピーク疎水性の70%を超える疎水性の領域を有さないように修飾され、より好ましくは、抗原は、リステリアActA−N100のピーク疎水性の90%を超える疎水性の領域を有さないように修飾され、更にある実施形態では、抗原は、リステリアActA−N100のピーク疎水性を超える疎水性の領域を有さないように修飾され、それぞれの場合、これはカイト・ドーリットルの方法によって測定される(「A Simple Method for Displaying the Hydropathic Character of a Protein」J.Mol.Biol.157(1982)105−132)。
ウェスタンブロット法における組換え抗原の発現の直接的検出は、組換えにより生成されるプラスモジウム由来抗原配列を検出する抗体を用いて、又は融合タンパク質としてプラスモジウム由来抗原で発現される非プラスモジウム由来配列(「タグ」)を検出する抗体を用いて、実行され得る。以下に記載される実施例において、抗原(複数可)は、リステリアActAタンパク質のN−末端部分との融合体として発現され、ActAの成熟N末端の18個のアミノ酸に対応する合成ペプチド(ATDSEDSSLNTDEWEEEK(配列番号24)に対して惹起された抗−ActA抗体が、発現されたタンパク質産物を検出するよう用いられ得る。
抗原の免疫原性を試験するためのアッセイ法が本明細書に記載され、これは当該技術分野で既知である。例として、選択の細菌によって組換えで生成された抗原は、抗原のカルボキシル末端にてインフレームで配置された、8個のアミノ酸SINFEKL(配列番号25)ペプチド(SL8及び卵白アルブミン257−264として既知)をコード化するヌクレオチド配列を含有するよう必要に応じて構築され得る。C−末端SL8エピトープなどの組成物は、(i)組換え抗原がN−末端からC−末端までその全体で発現されることを立証するために、及び(ii)インビトロ抗原提示アッセイを用いて、MHCクラスI経路を介して組換え抗原を提示する抗原提示細胞の能力を立証するために、サロゲートとして役立つ。このような提示アッセイは、以下記載されるように、B3Z T細胞ハイブリドーマ細胞系と共にクローンニングされたC57BL/6−由来の樹状細胞系DC2.4を用いて実施され得る。
あるいは、又はこれに加えて、以下に記載されるようなELISPOTアッセイを用いて免疫原性がテストされ得る。ELISPOTアッセイは、B細胞分泌抗原特異的抗体を計測するためにもともと開発されたが、後に様々なタスク、特に単一細胞レベルでサイトカイン生成細胞の同定及び計測に適応されたものである。適切なワクチンで接種された動物から脾臓を採取し、単離された脾臓細胞が、細菌ワクチンによって発現された1つ以上のプラスモジウム抗原由来のペプチドの存在下又は不在下で一夜インキュベートされ得る。固定された抗体は任意の分泌されたIFN−γを捕獲し、これによって、分泌されたIFN−γの後続の測定、及びワクチンに対する免疫応答の評価が可能になる。
3.細菌発現システム−「ワクチンプラットフォーム」
プラスモジウム由来抗原の送達のためのワクチンプラットフォームの選択は、有効なワクチンのための別の重要な要素である。いくつかの細菌種が、ワクチンとしての使用に開発されていて、本発明において使用されることが可能であり、これらは、フレキシナ赤痢菌(Shigella flexneri)、大腸菌(Escherichia coli)、単球症リステリア菌(Listeria monocytogenes)、腸炎エルシニア菌(Yersinia enterocolitica)、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)、腸チフス菌(Salmonella typhi)又はマイコバクテリウム種が挙げられるが、これに限定されない。このリストは、限定されることを意味しない。それぞれが、全ての表、図面及び特許請求の範囲を含むその全体が参照により本明細書に組み込まれた、国際特許出願公開第WO04/006837号、同第WO07/103225号、同第WO07/117371号を参照されたい。ワクチン組成物で用いられる細菌ベクターは、条件的、細胞内細菌ベクターである。この細菌は、本明細書に記載されるポリペプチドを、宿主生物体における抗原−提示細胞に送達させるよう用いられ得る。本明細書に記載されるように、L.monocytogenesは、プラスモジウム由来抗原(複数可)の発現のために好ましいワクチンプラットフォームをもたらす。
弱毒化微生物及び共生微生物の双方が、ワクチン抗原用の担体として成功裏に使用されてきたが、プラスモジウム由来抗原又はその誘導体用の細菌担体は、必要に応じて弱毒化又は殺さなく代謝活性(KBMA)される。処方物で用いられる担体菌株の遺伝子背景、弱毒化を達成するために選択される突然変異、及び免疫原の固有特性が、惹起される免疫応答の範囲及び品質を最適化するよう調整され得る。細菌担体によって刺激される免疫応答を最適化すると考えられる一般因子としては、担体の選択;特異的な背景菌株、減衰突然変異及び弱毒化のレベル;弱毒化表現型の安定化及び最適投与量の確立が挙げられる。考えられる他の抗原関連因子としては、抗原の固有特性;発現システム、抗原表示形態及び組換え表現型の安定化;調節分子の共発現及びワクチン接種スケジュールが挙げられる。
ワクチンプラットフォームの好ましい特性は、固有の免疫応答並びに組換えにより発現させたプラスモジウム由来抗原(複数可)に対する抗原に特異的なT細胞応答の双方を誘導する能力である。例えば、本明細書に記載されるプラスモジウム由来抗原(複数可)を発現するL.monocytogenesは、肝臓内I型インターフェロン(IFN−α/β)並びにケモカイン及びサイトカインの下流カスケードを誘導する。この肝臓内免疫刺激に対する応答では、NK細胞及び抗原提示細胞(APCs)が肝臓に動員される。これら細胞が活性化され、Lmを一掃するためのT細胞応答を惹起し、同時にL.monocytogenesワクチンプラットフォームによって発現されたプラスモジウム由来抗原に対するT細胞応答もまた開始される。ある実施形態では、本発明のワクチンプラットフォームは、被験体へのワクチンプラットフォームの送達後24時間で、IL−12p70、IFN−γ、IL−6、TNFα、及びMCP−1からなる群から選択されるサイトカイン及びケモカインの1つ以上、又は好ましくはこれらの全ての血清濃度における増加を誘導し、更にワクチンプラットフォームによって発現される1つ以上のプラスモジウム由来抗原に対するCD4+及び/又はCD8+抗原に特異的なT細胞応答を誘導する。他の実施形態において、マウスモデル系におけるDX5、CD11b、及びCD43などの活性化マーカーのアップレギュレーションによって、又は標的細胞として用いられた51Cr標識付けYAC−1細胞を用いて測定された、NK細胞仲介細胞溶解活性によって立証されるように、本発明のワクチンプラットフォームはまた、常在する未熟な肝臓NK細胞の成熟化も誘導する。
様々な実施形態において、本発明のワクチン及び免疫原組成物は、プラスモジウム由来抗原(複数可)を発現するよう構成されたListeria monocytogenesを含むことができる。ワクチンベクターとして役立つためのL.monocytogenesの能力は、Wesikirchら著、Immunol.Rev.158:159−169(1997)で検討されている。L.monocytogenesの生来の生態のいくつかの望ましい特性が、それをマラリアワクチンへの適用のための魅力的なプラットフォームにさせる。中心となる理論的根拠は、マラリア感染において欠損しているとして知られる、CD4+及びCD8+T細胞免疫性の効果的な刺激を可能にするL.monocytogenesの細胞内ライフサイクルである。TLRs(TLR2、TLR5、TLR9)を含む複数の病原体関連分子構造(PAMP)受容体及びヌクレオチド結合オリゴマー化領域(NOD)が、感染時にL.monocytogenesのマクロ分子との相互作用に対する応答において誘発され、固有の免疫エフェクターの総活性化及びTh−1分極サイトカインの放出をもたらし、プラスモジウム由来抗原に対するCD4+及びCD8+T細胞応答の進展へ重大な影響を及ぼす。
L.monocytogenesの菌株は、癌又はHIVなどの病原体の注入が原因とならない臨床症状に対する免疫応答を誘導する免疫系に対して抗原の送達をもたらす、異種タンパク質の効果的な細胞内送達ベヒクルとして開発されてきた。例えば、それぞれが、全ての表、図面、及び特許請求の範囲を含むその全体を参照により本明細書に組み込んだ、米国特許第6,051,237号;Gunnら著、J.Immunol.,167:6471−6479(2001);Liauら著、Cancer Research,62:2287−2293(2002);米国特許第6,099,848号;国際特許出願公開第WO99/25376号;同第WO96/14087号;及び米国特許第5,830,702号を参照されたい。リンパ球性脈絡髄膜炎ウィルス(LCMV)抗原を発現するL.monocytogenesワクチンもまた、保護的細胞仲介免疫性を抗原に対して誘導することが示されている(Shenら著、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,92;3987−3991(1995))。
免疫原性組成物で有用なL.monocytogenesの弱毒化又は殺さなくて代謝活性型が生成されている(それぞれが、全ての表、図面、及び特許請求の範囲を含むその全体が参照により本明細書に組み込まれる、国際特許出願公開第WO07/103225号及び同第WO07/117371号を参照)。L.monocytogenesのActAタンパク質は、アクチン動員及び細胞内移動を左右するポリマー化事象を推進するために十分である。ヒト安定性試験は、L.monocytogenesのactA/plcB欠失の弱毒化型の経口投与が、成人で重大な後遺症を起こさないことを報告している(Angelakopoulosら著、Infection and Immunity,70:3592−3601(2002))。L.monocytogenesの弱毒化型の他の種類もまた記載されている(例えば、異種抗原を発現する栄養要求性の弱毒化リステリア菌株を記載する、国際特許出願公開第WO99/25376号及び米国特許第6,099,848号を参照されたい)。
ある実施形態では、本発明のワクチン組成物で使用されるL.monocytogenesは、actA及び/又はinlBに減衰性変異、及び好ましくはactA及びinlBの全て又はその一部に欠失(本明細書では「Lm ΔactA/ΔinlB」と呼ばれる)を含み、並びに関心のプラスモジウム由来抗原(複数可)の発現をコード化する組換えDNAを含有する生弱毒化株である。これら抗原(複数可)は、NS5B NS3コンセンサス配列抗原の一方又は双方から得られる又は由来の1つ以上の免疫原性配列を含むことが最も好ましい。プラスモジウム由来抗原(複数可)は、好ましくは、細菌発現配列の制御下にあり、L.monocytogenesゲノムに安定して組み込まれる。したがって、このようなL.monocytogenesワクチンは、真核細胞転写要素又は翻訳要素ではないものを利用する。
本発明は、また少なくとも1つの調節因子、例えば、プロモーター又は転写因子において弱毒化されたリステリア菌に関する。以下は、プロモーターに関する。actA発現は、2つの異なるプロモーターによって調節される(Vazwuez−Bolandら著、(1992)Infect.Immun.60:219−230)。同時に、InlA及びInlB発現は、5つのプロモーターによって調節される(Lingnauら著、(1995)、Infect.Immun.63:3896−3903)。転写因子prfAは、いくつかのL.monocytogenes遺伝子、例えば、hly、plcA、ActA、mpl、prfA及びiapの転写に必要とされる。prfAの調節特性は、例えば、PrfA−依存性プロモーター(PinlC)及びPrfA−ボックスによって仲介される。ある実施形態では、本発明は、ActAプロモーター、inlBプロモーター、PrfA、PinlC、PrfAボックスなどの少なくとも1つで不活性化され、変異され、又は欠失されたものをコード化する核酸を提供する(例えば、Lalic Mullthalerら著、(2001)Mol.Microbiol.42:111−120;Shetron−Ramaら著、(2003)Mol.Microbiol.48:1537−1551;Luoら著、(2004)Mol.Microbiol.52:39−52を参照)PrfAは、Gly145Ser変異、Gly155Ser変異、又はGlu77Lys変異によって、構成的に活性に組み立てられ得る(例えば、Mueller及びFreitag著(2005)Infect.Immun.73:1917−1926;Wong及びFreitag著(2004)J.Bacteriol.186:6265−6276;Ripioら著(1997)J.Bacteriol.179;1533−1540を参照)。
弱毒化は、例えば、熱処理又は化学的改変によって達成され得る。弱毒化はまた、例えば、代謝、細胞外増殖、又は細胞内増殖をモジュレートする核酸の遺伝子修飾、リステリアprfA、actA、リステリオリシン(LLO)、接着仲介因子(例えば、inlA又はinlBなどのインテルナリン)、mpl、ホスファチジルコリンホスホリパーゼC(PC−PLC)、ホスファチジルコリン特異的ホスホリパーゼC(PIPLC;plcA遺伝子)、上記の任意の組み合わせなどの病原性因子をコード化する遺伝子修飾によって達成され得る。弱毒化は、弱毒化リステリア菌の生物学的機能を適切な親リステリア菌によって示される対応する生物学的機能と比較することで評価され得る。
他の実施形態において、本発明は、架橋結合剤、プソラレン、窒素マスタード、シスプラチン、バルキーアダクト、紫外線、γ放射、これらの任意の組み合わせなどの核酸標的化薬剤による処理によって弱毒化されるリステリア菌を提供する。典型的には、架橋結合剤の1つの分子によって生じる損傷は、二重鎖の両鎖の架橋結合に関与する。本発明のリステリア菌はまた、少なくとも1つの核酸修復遺伝子、例えば、uvrA、uvrB、uvrAB、uvrC、uvrD、uvrAB、phrA、及び/又は、例えばrecAなどの組換え修復を仲介する遺伝子を変異させることで弱毒化され得る。更には、本発明は、核酸標的化薬剤による、及び酸修復遺伝子を変異させることによる双方で弱毒化されたリステリア菌を提供する。加えて、本発明は、プソラレンなどの光感受性核酸標的化薬剤、及び/又はプソラレンなどの光感受性核酸架橋結合剤、続いて紫外線への曝露などの処理を包含する。
本発明で有用な弱毒化リステリア菌は、例えば、それぞれがその全体を参照により本明細書に組み込まれた米国特許出願公開第2004/0228877号及び同第2004/0197343号に記載されている。リステリア菌の特定の菌株が所望の弱毒性を有するかどうかを評価するための様々なアッセイ法が提供されている(例えば、それぞれが、その全体を参照により本明細書に組み込まれた米国特許出願公開第2004/0228877号、同第2004/0197343号、及び同第2005/0249748号)。
他の実施形態では、本発明のワクチン組成物で使用されるL.monocytogenesは、LmΔactA/ΔinlB由来の殺さなく代謝活性(KBMA)プラットフォームであり、ヌクレオチド除去修復(NER)経路のDNA修復酵素をコード化するuvrA及びuvrB遺伝子の双方が更に欠失され、並びに関心のプラスモジウム由来抗原(複数可)の発現をコード化する組換えDNAを含有する。これら抗原(複数可)は、CSP、CelTOS、LSA1、及び/又はTRAPの1つ以上から得られた又はそれに由来の1つ以上の免疫原性配列を含むことが最も好ましい。プラスモジウム由来抗原(複数可)は、細菌発現配列の制御下にあり、かつL.monocytogenesゲノムに安定して組み込まれることが好ましい。KBMAプラットフォームは、合成プソラレン、S−59、及び長波UV光線での複合処理による光化学的不活性化に対して非常に感受性がある。殺さなく代謝活性ではあるが、KBMA Lmワクチンは、それらの遺伝子産物を一過性に発現すると同時に、それらが食胞酵素作用を中和することを可能にし、野生型WT Lm及び種痘ウィルス攻撃に対する機能的細胞免疫性及び保護を誘導する。
ある実施形態では、弱毒化又はKBMAのL.monocytogenesワクチン株は、構成的に活性なprfA遺伝子(本明細書では、PrfA変異体と呼ばれる)を含む。PrfAは、細胞内で活性化される転写因子であり、これは、適切に操作されたワクチン株において、病原性遺伝子及びコード化された異種抗原(Ags)の発現を誘導する。上述したように、actA遺伝子の発現はPrfAに左右され、actAプロモーターはPrfA応答性調節要素である。prfA G155S対立遺伝子の封入は、生弱毒化又はKBMAワクチンの著しく増強されたワクチン効力をもたらすことが可能である。好ましいPrfA変異体が、2008年5月19日に出願され、「COMPOSITIONS COMPRISING PRFA MUTANT LISTERIA AND METHODS OF USE THEREOF」と題された米国仮特許出願第61/054,454号に記載されていて、これは、全ての表、図面及び特許請求の範囲を含むその全体を参照により本明細書に組み込まれるものとする。
残基155にグリシンを含むL.monocytogenes PrfAの配列は、以下のとおりである(配列番号26)
MNAQAEEFKK
YLETNGIKPK QFHKKELIFN QWDPQEYCIF LYDGITKLTS 50
ISENGTIMNL
QYYKGAFVIM SGFIDTETSV GYYNLEVISE QATAYVIKIN 100
ELKELLSKNL
THFFYVFQTL QKQVSYSLAK FNDFSINGKL GSICGQLLIL 150
TYVYGKETPD
GIKITLDNLT MQELGYSSGI AHSSAVSRII SKLKQEKVIV 200
YKNSCFYVQN
LDYLKRYAPK LDEWFYLACP ATWGKLN 237
残基155にセリンを含むL.monocytogenes PrfAの配列は、以下のとおりである(配列番号27)
MNAQAEEFKK
YLETNGIKPK QFHKKELIFN QWDPQEYCIF LYDGITKLTS 50
ISENGTIMNL
QYYKGAFVIM SGFIDTETSV GYYNLEVISE QATAYVIKIN 100
ELKELLSKNL
THFFYVFQTL QKQVSYSLAK FNDFSINGKL GSICGQLLIL 150
TYVYSKETPD
GIKITLDNLT MQELGYSSGI AHSSAVSRII SKLKQEKVIV 200
YKNSCFYVQN
LDYLKRYAPK LDEWFYLACP ATWGKLN 237
4.抗原構築物
本発明の細菌ワクチン株によって発現される抗原構築物は、最低限でも、発現されるプラスモジウム由来抗原(複数可)に融合された、分泌を支援するための細菌ワクチンプラットフォーム内で操作可能な分泌性配列をコード化する核酸を含み、ここにおいて、得られる融合タンパク質は、細菌ワクチンプラットフォームによるこの融合タンパク質の発現に必要な調節配列(例えば、プロモーター)に操作可能に結合される。本発明は、分泌されるポリペプチド及びペプチド抗原に限定されるものではないが、分泌されない又はリステリア菌又は他の細菌から分泌され得ないポリペプチド及びペプチドも包含する。しかしながら、プラスモジウム由来抗原(複数可)は、この菌株が受容体に接種される場合、細菌ワクチン菌株によって可溶性の分泌された形態で発現されることが好ましい。
表1は、異種抗原などの融合タンパク質パートナー配列での融合で使用するためのシグナルペプチドのいくつかの非限定的例を開示する。シグナルペプチドは、3つのドメイン:正荷電N−末端(1〜5個の残基長);中心疎水性ドメイン(7〜15個の残基長);及び中性であるが極性のC−末端ドメインを含有する傾向がある。
Figure 2013543506
以下に記載されるある例示的実施形態では、プラスモジウム由来の配列(複数可)は、L.monocytogenes ActAタンパク質のアミノ末端部分に融合された単一のポリペプチドとして発現され得、これは、ワクチン接種された宿主内において細菌からの融合タンパク質の発現及び分泌を可能にする。これらの実施形態において、この抗原構築物は、融合タンパク質をコード化する核酸配列に操作可能に結合されたプロモーターを含むポリヌクレオチドであることができ、ここでは、この融合タンパク質は、(a)修飾ActA及び(b)修飾ActA配列に続く融合タンパク質として発現される1つ以上のプラスモジウム由来のエピトープを含む。
「修飾ActA」とは、L.monocytogenes ActAタンパク質の隣接する部分を意味し、これは少なくともActAシグナル配列を含むが、ActA配列の全体を含まないか、若しくはこのようなActA配列に少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、又は少なくとも約98%の配列同一性を有するものを意味する。このActAシグナル配列は、MGLNRFMRAMMVVFITANCITINPDIIFA(配列番号41)である。いくつかの実施形態では、このプロモーターは、それぞれが、その全体を参照により本明細書に組み込まれた、国際特許出願公開第WO07/103225号及び同第WO71/117371号からのActAプロモーターである。
例として、修飾ActAは、ActAの少なくとも最初の59個のアミノ酸、又はActAの少なくとも最初の59個のアミノ酸に少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、又は少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態では、修飾ActAは、ActAの少なくとも最初の100個のアミノ酸、又はActAの少なくとも最初の100個のアミノ酸に少なくとも約80%の配列同一性、少なくとも約85%の配列同一性、少なくとも約90%の配列同一性、少なくとも約95%の配列同一性、又は少なくとも約98%の配列同一性を有する配列を含む。言い換えると、いくつかの実施形態では、修飾ActA配列は、残基100又はそれ以降で切断されている、ActAのN−末端断片(ActAシグナル配列を含む)に相当する。
ActA−N100は、以下の配列を有する(配列番号37)
VGLNRFMRAM
MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR
YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
この配列において、第1の残基はバリンと示されているが、このポリペプチドは、リステリア菌によって、この位置でメチオニンを有するよう合成される。したがって、ActA−N100はまた、以下の配列も有する(配列番号38)
MGLNRFMRAM
MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR
YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
ActA−N100はまた、修飾ActAのC−末端残基とプラスモジウム由来抗原配列との間に位置する1つ以上の追加の残基を含む。以下の配列において、ActA−N100は、BamH1部位の封入により添加された2つの残基で伸ばされている。
VGLNRFMRAM
MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR
YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
GS (配列番号39)
第1の残基がメチオニンで合成される場合、以下の配列を有する。
MGLNRFMRAM
MVVFITANCI TINPDIIFAA TDSEDSSLNT DEWEEEKTEE 50
QPSEVNTGPR
YETAREVSSR DIEELEKSNK VKNTNKADLI AMLKAKAEKG 100
GS (配列番号40)
例示的構築物が、後記され、並びに本明細書に参照により組み込まれた、国際特許出願公開第WO07/103225号に記載される。ANZ−100(以前はCRS−100;BB−IND12884及びclinicaltrial.gov(米国臨床試験登録システム)の識別子NCT00327652として知られる)は、いずれの外因性抗原発現配列も含まないL.monocytogenes ΔactA/ΔinlBプラットフォームからなる。国際特許出願公開第WO07/103225号に記載される例示的構築物において、このプラットフォームは、ヒトメソテリンをActA−N100との融合物として発現する。このメソテリン発現ワクチンが、CRS−207(BB−IND 13389及び米国臨床試験登録システム識別子NCT00585845)を用いて、肝転移を伴う進行癌を有する被験体において評価されている。本発明は、メソテリン配列をプラスモジウム由来抗原配列で置き換えることによる、このワクチンの修飾を考慮に入れる。
1つの生物体によってコード化される配列は、選択されたワクチンプラットフォーム細菌株における最適発現のために最適化されたコドンを必ずしも必要としないために、本発明はまた、L.monocytogenesなどの細菌による発現に最適化されたコドンによって改変されている核酸を提供する。
様々な実施形態では、任意の非最適コドンの少なくとも1%が、最適コドンをもたらすように変更され、より一般的には少なくとも5%が変更され、もっとも一般的には少なくとも10%が変更され、頻繁には少なくとも20%が変更され、より頻繁には少なくとも30%が変更され、もっとも頻繁には少なくとも40%が変更され、通常は少なくとも50%が変更され、より通常では少なくとも60%が変更され、もっとも通常では少なくとも70%が変更され、最適には少なくとも80%が変更され、より最適には少なくとも90%が変更され、もっとも最適には少なくとも95%が変更され、並びに慣習的には、任意の非最適コドンの100%が、リステリア発現に最適化される(表2)。
Figure 2013543506
本発明は、本発明のワクチンプラットフォームを作成する又は操作するために、いくつかのリステリア菌種及び菌株を供給する。本発明のリステリア菌は、表3に開示される種及び株によって限定されるものではない。
Figure 2013543506
Figure 2013543506
Figure 2013543506
4.治療用組成物
本明細書に記載されるワクチン組成物は、適切な免疫応答を誘導するのに十分な量で、単独で又は薬学的に許容可能な賦形剤と組み合されて宿主に投与され得る。この免疫応答は、特異的免疫応答、非特異的免疫応答、特異的及び非特異的免疫応答の双方、先天性応答、一次免疫応答、適応免疫、二次免疫応答、記憶免疫応答、免疫細胞活性化、免疫細胞増殖、免疫細胞分化、及びサイトカイン発現を含むことができるが、これに限定されない。本発明のワクチンは、例えば、凍結され、凍結乾燥され、懸濁液として、細胞ペーストとして、固体マトリックス又はゲルマトリックスと複合体を形成されて保存され得る。
ある実施形態では、免疫応答を惹起するために、免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチドを含有するワクチンの有効用量が被験体に投与された後に、第2のワクチンが投与される。このことは、当該技術分野では「プライム−ブースト」療法と呼ばれる。この様な療法において、本発明の組成物及び方法は、「プライム」送達として、「ブースト」送達として、又は「プライム」及び「ブースト」の双方として用いられ得る。
例として、抗原ポリペプチド(複数可)をコード化しかつ発現する、殺さなくて代謝活性リステリア菌からなる第1のワクチンは、「プライム」として送達され得、抗原ポリペプチド(複数可)をコード化しかつ発現する弱毒化(生菌か殺さなくて代謝活性)リステリア菌からなる第2のワクチンは、「ブースト」として送達され得る。しかしながら、プライム及びブーストのそれぞれは、本発明の方法及び組成物を使用することが必ずしも必要ではないことが理解されるべきである。むしろ、本発明は、本発明の細菌ワクチン方法及び組成物と合わせての他のワクチン治療手段の使用を意図する。以下は、好適に混合されたプライム−ブースト療法の例である:DNA(例えば、プラスミド)ワクチンプライム/細菌ワクチンブースト;ウィルスワクチンプライム/細菌ワクチンブースト;タンパク質ワクチンプライム/細菌ワクチンブースト;DNAプライム/細菌ワクチンブースト+タンパク質ワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/DNAワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/ウィルスワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/タンパク質ワクチンブースト;細菌ワクチンプライム/細菌ワクチンブースト+タンパク質ワクチンブーストなどである。この列挙は限定されることを意味していない。
プライムワクチン及びブーストワクチンは、同一経路又は異なる経路で投与され得る。用語「異なる経路」とは、限定されないが、身体上の異なる部位、例えば、口腔内、非口腔、腸内、腸管外、直腸、節内(リンパ節)、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、腫瘍内、腫瘍周囲、浸出液、粘膜、鼻腔、脳脊髄空間内又は脳脊髄液などである部位、並びに異なるモード、例えば、経口、静脈内、及び筋肉内によることを意味する。
プライム及びブーストワクチンの有効量は、1回の投与量で提供され得るが、1回の投与量に制限されない。したがって、投与は、ワクチンの2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、15回、16回、17回、18回、19回、20回、又はそれ以上の投与であり得る。本発明の方法において、ワクチン又はワクチン(複数可)の1回以上の投与がある場合、投与は、1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、又はそれ以上の分の時間間隔によって、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間などの時間間隔によって離間され得る。時間に関して、用語「約」は、30分以内の任意の時間間隔のプラス又はマイナスを意味する。投与はまた、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、及びこれらの組み合わせの時間間隔で離間され得る。本発明は、時間で等しく離間された投与間隔に限定されるものではないが、ちょうど非限定的例を提供するよう、1日、4日、7日、及び25日での投与からなる初回抗原刺激計画などの不均等間隔での投与を包含する。
ある実施形態では、ブーストワクチンの投与は、プライムワクチン接種が開始された後約5日で、プライムワクチン接種が開始された後約10日で、プライムワクチン接種が開始された後約15日で、約20日で、約25日で、約30日で、約35日で、約40日で、約45日で、約50日で、約55日で、約60日で、約65日で、約70日で、約75日で、約80日で、約6ヶ月で、及び訳1年で開始され得る。好ましくは、プライム及びブーストワクチン接種の一方又は双方は、本発明の組成物の送達を含む。
「薬学的に許容可能な賦形剤」又は「診断学的に許容可能な賦形剤」としては、無菌蒸留水、生理食塩水、リン酸塩緩衝溶液、アミノ酸系緩衝液、又は重炭酸塩緩衝溶液が挙げられるが、これに限定されない。選択される賦形剤及び使用される賦形剤の量は、投与のモードに左右されるだろう。投与は、経口、静脈内、皮下、経皮、皮内、筋肉内、経粘膜、非経口、臓器内、病巣内、鼻腔内、吸入、眼球内、筋肉内、血管内、節内、乱刺法によって、経肛門、腹腔内、又は投与の様々な周知の経路の組み合わせであり得る。投与は、注射、輸注、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
非経口経路による本発明のワクチンの投与は、免疫寛容を回避することができる。静脈内、皮下、筋肉内、経口、経粘膜、尿管による、生殖管による、胃腸管による、又は吸入による投与に関して、当該技術分野では方法が既知である。
特定の患者に関する有効量は、治療される病状、患者の全身の健康状態、投与の経路及び用量、並びに副作用の重症度などの因子に応じて変化し得る。治療及び診断の方法のためのガイドラインが利用可能である(例えば、Maynardら著、(1996)A Handbook of SOPs for Good Clinical Practice,Interpharm Press,Boca Raton,FL;Dent著(2001)Good Laboratory and Good Clinical Practice,Urch Publ.,London,UKを参照)。
本発明のワクチンは、各用量が少なくとも100細菌細胞個/kg体重又はそれ以上;ある実施形態では1000細菌細胞個/kg体重又はそれ以上;一般的には少なくとも10,000個の細胞;より一般的には少なくとも100,000個の細胞;もっとも一般的には100万個の細胞;頻繁には少なくとも1,000万個の細胞;より頻繁には少なくとも1億個の細胞;典型的には少なくとも10億個の細胞;大抵の場合少なくとも100億個の細胞、通常は少なくとも1000億個の細胞;並びに時には少なくとも1兆個の細胞/kg体重を含むような用量、又は投与量で投与され得る。本発明は、細菌投与の単位が、コロニー形成単位(CFU)、プソラレン処理前のCFUの等価物である、又はこの単位が細菌細胞の数であるような、上記用量を提供する。
本発明のワクチンは、各用量が、湿重量で、10〜10細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×10〜2×10細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);5×10〜5×10細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);10〜10細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×10〜2×10細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);5×10〜5×10細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);10〜1010細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×10〜2×1010細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);5×10〜5×1010細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);1011〜1012細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×1011〜2×1012細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);5×1011〜5×1012細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);1012〜1013細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×1012〜2×1013細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);5×1012〜5×1013細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);1013〜1014細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×1013〜2×1014細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);5×1013〜5×1014細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);1014〜1015細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり);2×1014〜2×1015細菌/70kg体重(又は1.7平方メートル表面積当たり、又は1.5kgの肝臓重量当たり)などを含むような、用量、又は投与量で投与され得る。
更に提供されているものは、上記の用量の1つ以上であり、ここでは、この用量が、毎日1回注射、2日毎に1回注射、3日毎に1回注射、4日毎に1回注射、5日毎に1回注射、6日毎に1回注射、又は7日毎に1回注射によって投与され、この注射計画が、例えば、1日間だけ、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、2週間、3週間、4週間、5週間、又はそれ以上長く維持される。本発明はまた、例えば、比較的大量の初期細菌用量、続いて比較的少量の後続の用量、又は比較的少量の初期用量、続いて大量の用量など上記用量及び計画の組み合わせを包含する。
例えば、1回/週、2回/週、3回/週、4回/週、5回/週、6回/週、7回/週、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回などの投与計画が、本発明に利用可能である。この投与計画は、例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7か月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、及び12ヶ月間の総時間期間に関する投与を包含する。
提供されているものは、上記投与計画の周期である。この周期は、例えば、約7日毎、14日毎、21日毎、28日毎、35日毎、42日毎、49日毎、56日毎、63日毎、70日毎などで繰り返され得る。非投与の間隔は、1つの周期間で発生し得、ここでは、間隔は、例えば約7日間、14日間、21日間、28日間、35日間、42日間、49日間、56日間、63日間、70日間などであり得る。これに関連して、用語「約」は、+/−1日、+/−2日、+/−3日、+/−4日、+/−5日、+/−6日、又は+/−7日を意味する。
本発明は、経口である、リステリア菌を投与する方法を包含する。更に提供されるものは、静脈内である、リステリア菌を投与する方法である。更には、提供されるものは、経口、筋肉内、静脈内、皮内及び/又は皮下であるリステリア菌を投与する方法である。本発明は、肉系である、又は肉又は動物製品由来のポリペプチドを含有する培地中で増殖させることで調製されるリステリア細菌、又はリステリア細菌の培養物又は懸濁液を供給する。本発明により更に供給されるものは、肉又は動物製品を含有しない培地中で増殖させることで調製される、植物性ポリペプチドを含有する培地上で増殖させることで調製される、酵母製品系ではない培地上で増殖させることで調製される、又は酵母ポリペプチドを含有する培地上で増殖させることで調製される、リステリア細菌、又はリステリア細菌の培養物又は懸濁液である。
追加の治療用薬剤との共投与のための方法は、当該技術分野で周知である(Hardmanら(編集)(2001)Goodman及びGilmanのThe Pharmacological Basis of Therapeutics,第10版,McGraw−Hill,New York,NY;Poole及びPeterson(編集)(2001)Phamacotherapeutics for Advanced Practice:A Practical Approach,Lippincott,Williams & Wilkins,Phila,PA;Chabner及びLongo(編集)(2001)Cancer Chemotherapy and Biotherpy,Lippincott,Williams & Wilkins,Phila,PA)
本発明は、本発明のワクチンと共に投与するための試薬を提供する。これら試薬は、他のマラリア治療薬(クロロキン、メフロキン、プリマキン、プログアニル、ピリメタミン、ファンシダール(スルファドキシン−ピリメタミン)を含む)及び他の免疫療法剤を含む。この列挙は、限定されることを意味しない。この試薬は、本発明のワクチン組成物と同時に又はこれとは独立して投与され得る。例えば、この試薬は、本発明のワクチン組成物の直前(又は直後)に、本発明のワクチン組成物と同日に、1日前(又は後)に、1週間前(又は後)に、1ヶ月前(又は後)に、又は2ヶ月前(又は後)などに投与され得る。
細胞傷害性T細胞応答を惹起するために有益である追加の薬剤が、同様に使用され得る。この様な薬剤は、本明細書では担体と名づけられる。これらは、B7共刺激分子、インターロイキン−2、インターロイキン−γ、GN−CSF、CTLA−4拮抗薬、OX−40/OX−40リガンド、CD40/CD40リガンド、サルグラモスチム、レバミソール、ワクシニアウィルス、カルメット・ゲラン桿菌(BCG)、リポソーム、ミョウバン、フロイント完全又は不完全アジュバント、無毒化エンドトキシン、鉱油、リポレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、及び油又は炭化水素エマルジョンなどの表面活性物質が挙げられるが、これに限定されない。抗体応答に対して細胞傷害性T細胞応答を優先的に刺激する、T細胞免疫応答を有するための担体が好ましいが、応答の双方の種類を刺激するものも同様に用いられ得る。薬剤がポリペプチドである場合、ポリペプチドそれ自体又はこのポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドが投与され得る。この担体は、抗原提示細胞(APC)又は樹状細胞などの細胞であることができる。抗原提示細胞は、マクロファージ、樹状細胞及びB細胞などの細胞型を含み得る。他の専門的抗原提示細胞としては、単求、周縁クッパー細胞、ミクログリア、ランゲルハンス細胞、指状突起樹状細胞、濾胞樹状細胞、及びT細胞が挙げられる。条件的抗原提示細胞もまた使用され得る。条件的抗原提示細胞の例としては、星状細胞、濾胞細胞、内皮細胞及び線維芽細胞が挙げられる。この担体は、ワクチン接種された個体の細胞中で引き続いて発現される、ポリペプチドを発現するよう又はポリヌクレオチドを発現するよう又はワクチン接種された個体の細胞において引き続き発現されるポリヌクレオチドを送達するよう形質転換された細菌細胞であり得る。水酸化アルミニウム又はリン酸アルミニウムなどのアジュバントが、免疫応答を誘発し、増強し、又は延長させる能力を増加させるように添加され得る。サイトカイン、ケモカイン、及びCpGのような細菌核酸配列、Toll様受容体(TLR)9作動薬、並びにリポタンパク質、LPS、モノホスホリルリピドA、リポテイコ酸、イミキモド、レシキモドを含むTLR2、TLR4、TLR5、TLR7、TLR8、TLR9に関する追加的拮抗薬、及び記載された組成物とは別個に又は組み合わされて使用される免疫調整物質などの追加的材料もまた、潜在的アジュバントである。アジュバントの他の代表的例としては、合成アジュバントQS−21が挙げられ、これは、キラヤの外皮及びコリネバクテリウム・パルバムから生成される均質サポニンを含む(McCuneら著、Cancer,1979;43:1619)。このアジュバントは、最適化への対象であると理解されるだろう。言い換えれば、当業者は、使用に最適なアジュバントを決定するようルーチン的実験に携わることができる。
治療用薬剤の有効量は、一般的には少なくとも10%まで、より一般的には少なくとも20%まで、もっとも一般的には少なくとも30%まで、典型的には少なくとも40%まで、より典型的には少なくとも50%まで、もっとも典型的には少なくとも60%まで、頻繁には少なくとも70%まで、より頻繁には少なくとも80%まで、もっとも頻繁には少なくとも90%まで、通常的には少なくとも95%まで、より通常的には少なくとも99%まで、及びもっとも通常的には少なくとも99.9%まで症状を低減又は軽減すると考えられる量である。
本発明の試薬及び方法は、ただ1つのワクチン接種を含む、又は第1のワクチン接種を含む、又は少なくとも1つのブースターワクチン接種を含む、又は少なくとも2つのブースターワクチン接種を含む、若しくは少なくとも3つのブースターワクチン接種を含むワクチンを提供する。ブースターワクチン接種のためのパラメータにおけるガイドラインが利用可能である。(例えば、Masrth著(1997)Biological 25:199−203;Ramsayら著(1997)Immunol.Cell Biol.75:382−388;Gherardiら著(2001)Histol.Histopathol.16:655−667;Leroux−Roelら著(2001)ActA Clin.Belg.56:209−219;Gtrinerら著(2002)Canser Res.62:6944−6951;Smithら著(2003)J.Med.Virol.70:追補1:S38−S41;Sepulveda−Amorら著(2002)Vaccine 20:2790−2795を参照)。
治療用薬剤の処方物は、例えば、凍結乾燥粉末、スラリー水性溶液又は懸濁液の形で、生理学的に許容可能な担体、賦形剤、又は安定化剤で混合されることによって保存用に調製され得る(例えば、Hardmanら著(2001)Goodman and Gilman‘s The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw−Hill,New York,NY;Gennaroら著(2000)Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott,Williams,and Wilkins,New York,NY;Avisら(編集)1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Marcel Dekker,NY;Liebermanら(編集)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Marcel Dekker,NY; Liebermanら(編集)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Marcel Dekker,NY;Weiner及びKotkoskie著(2000)Excipient Toxicity and Safety,Marcel Dekker,Inc.,New York,NYを参照)。
実施例
以下の実施例は、本発明を説明するために役立つ。これら実施例は、本発明の範囲を限定するよう意図されるものではない。
実施例1.細菌株及び抗原選択
Lmワクチンを2つの菌株背景、生−弱毒化(Lm11、aka LmΔactA/ΔinlB)及びKBMA PrfA(Lm677、aka LmΔactA/ΔinlB/ΔuvrAB/prfA G155S)で構築した。前赤血球ステージの熱帯熱マラリア原虫P.falcioparum(「pf」)抗原CSP、LSA−1、及びCelTOS並びにTRAPに関する発現カセットを、Lmからの発現及び分泌について分析した。カイト・ドーリットルの疎水性のグラフは、タンパク質の疎水性特性を示すために広く適用されたスケールである。疎水性は、個々のアミノ酸残基に関する溶媒和エンタルピーから計算され、5〜7個のアミノ酸のスライディングウィンドウ全体でこの値を合計する。P.falcioparum抗原の初回のカイト・ドーリットル評価を用いて、ActA−N100から得られたピーク疎水性値未満の又はそれと等しい領域を同定した。これよりも大きな値は、リステリア菌では十分に発現しないポリペプチド配列を示すことができる。ActAシグナル配列に対する抗原の予測された疎水性に従って、発現カセットをデザインし、ある構築物では、シグナル配列の50%又はそれを超える疎水性を呈するアミノ酸ストレッチを除去した(図1〜4)。次いで、マラリア抗原を、Lm、すなわち低G+C含量生物体における発現に最適なコドン合成し、LSA−1及びpf−CSP内の反復単位を、B及びT細胞エピトープを保存するよう最小化し、更に最適リステリア菌Listeria monocytogenesのコドンを用いて抗原コード化配列を合成した(DNA2.0、Menlo Park,CA)。
発現カセットを、BamHI−SpeI断片として、actAプロモーターの下流及びActAの100個のアミノ酸(「ActA−N100」)を備えるインフレームにクローニングし、コード化された異種抗原の発現及び分泌の評価を容易にするSINFEKL(SL8)、サロゲートT細胞エピトープで、カルボキシ末端でタグした。この構築物をpPL1又はpPL2の組み込み型ベクターの誘導体のいずれかにクローニングし、それぞれ細菌の染色体のcomK又はtRNAArg遺伝子座で安定して組み込んだ。CSP及びCelTOS融合構築物を、コード配列の5’(SpeI)及び3’(MfeI)末端で新しい制限部位を導入するPCRによって、(上記に概説された同一の方法を用いて)互いでインフレームにクローニングした。全ての分子構築物を、DNA配列決定法により確認した。
全てのマラリア抗原の発現及び分泌に使用された例示的カセットが以下に示され、これらは以下のドメインを含有する:KpnI(下線が引かれ、小文字で示されたggtacc(配列番号1))−actAプロモーター(小文字、下線なし)−ActA−N100(大文字、下線なし)ggatccactagtcaattg(配列番号2)(インフレームクローニングBamHI−SpeI−MfeIのためのリンカー配列;小文字、二重下線)−SINFEKL(配列番号3)T細胞タグ(大文字、下線が引かれた87個のヌクレオチド)−EagI(cggccg(配列番号4)太文字の小文字):
ggtaccgggaagcagttggggttaactgattaacaaatgttagagaaaaattaattctccaagtgatattcttaaaataattcatgaatattttttcttatattagctaattaagaagataattaactgctaatccaatttttaacggaataaattagtgaaaatgaaggccgaattttccttgttctaaaaaggttgtattagcgtatcacgaggagggagtataagtgggattaaatagatttatgcgtgcgatgatggtagttttcattactgccaactgcattacgattaaccccgacataatatttgcagcgacagatagcgaagattccagtctaaacacagatgaatgggaagaagaaaaaacagaagagcagccaagcgaggtaaatacgggaccaagatacgaaactgcacgtgaagtaagttcacgtgatattgaggaactagaaaaatcgaataaagtgaaaaatacgaacaaagcagacctaatagcaatgttgaaagcaaaagcagagaaaggtggatccactagtcaattgggtgacggtagtattaaacttagcaaagtattacaattagaaagtattattaattttgaaaaattagctgatggttcagttaaataagcggccg (配列番号5).
上術のように最適化された、以下のPlasmodium falciparum遺伝子配列(大文字)は、マラリア抗原(それぞれ、5’及び3’末端での小文字で示されたBamH1及びSpeI制限部位)の発現に用いられた。
>Pf CSP合成遺伝子(配列番号6):

ggatcccaagaatatcagtgttatggaagtagtagcaatactcgcgttttgaatgaactaaattatgataacgcaggtacaaacttatacaatgaattagaaatgaattattacggtaaacaagaaaattggtattcgctaaagaagaatagtcgctcattaggcgagaacgatgatggtaataacgaagataatgagaaattacgaaaacctaaacataagaaacttaaacagccggcagatggaaatccagacccaaatgcaaatccaaatgttgatccaaatgcgaatccgaatgtaaatgctaacccgaacgctaatcctaacgcaaatcctaataaaaataatcaaggaaatggccaaggacataatatgccaaatgatcctaatcgtaatgtcgatgaaaatgctaacgctaattcggcagttaaaaacaataataacgaggaaccaagtgacaaacatattaaagaatatctaaacaaaattcaaaatagtttatcaacggaatggtcgccatgcagtgttacgtgtggcaatggcatacaagtgcgcattaaacctggttcagcgaataaaccgaaagacgaattagattatgcaaatgatattgagaaaaagatttgtaaaatggaaaaatgtagttcagtcttcaatgtagtgaatagctcaataggcttaattatggttcttagcttcctttttctaaacactagt

対応するアミノ酸配列(配列番号7) QEYQCYGSSSNTRVLNELNYDNAGTNLYNELEMNYYGKQENWYSLKKNSRSLGENDDGNNEDNEKLRKPKHKKLKQPADGNPDPNANPNVDPNANPNVNANPNANPNANPNKNNQGNGQGHNMPNDPNRNVDENANANSAVKNNNNEEPSDKHIKEYLNKIQNSLSTEWSPCSVTCGNGIQVRIKPGSANKPKDELDYANDIEKKICKMEKCSSVFNVVNSSIGLIMVLSFLFLN

>Pf CSP(1−224)(配列番号8)

ggatcccaagaatatcagtgttatggaagtagtagcaatactcgcgttttgaatgaactaaattatgataacgcaggtacaaacttatacaatgaattagaaatgaattattacggtaaacaagaaaattggtattcgctaaagaagaatagtcgctcattaggcgagaacgatgatggtaataacgaagataatgagaaattacgaaaacctaaacataagaaacttaaacagccggcagatggaaatccagacccaaatgcaaatccaaatgttgatccaaatgcgaatccgaatgtaaatgctaacccgaacgctaatcctaacgcaaatcctaataaaaataatcaaggaaatggccaaggacataatatgccaaatgatcctaatcgtaatgtcgatgaaaatgctaacgctaattcggcagttaaaaacaataataacgaggaaccaagtgacaaacatattaaagaatatctaaacaaaattcaaaatagtttatcaacggaatggtcgccatgcagtgttacgtgtggcaatggcatacaagtgcgcattaaacctggttcagcgaataaaccgaaagacgaattagattatgcaaatgatattgagaaaaagatttgtaaaatggaaaaatgtagttcagtcttcaatgtagtgaatagctcaataggcactagt

対応するアミノ酸配列(配列番号9) QEYQCYGSSSNTRVLNELNYDNAGTNLYNELEMNYYGKQENWYSLKKNSRSLGENDDGNNEDNEKLRKPKHKKLKQPADGNPDPNANPNVDPNANPNVNANPNANPNANPNKNNQGNGQGHNMPNDPNRNVDENANANSAVKNNNNEEPSDKHIKEYLNKIQNSLSTEWSPCSVTCGNGIQVRIKPGSANKPKDELDYANDIEKKICKMEKCSSVFNVVNSSIG

>Pf CelTOS(1−158)(完全長合成遺伝子)(配列番号10):
ggatccttccgaggtaataacggacataattcatcgtcttccttatataacgggagccaatttatagaacaacttaataacagttttacaagtgcatttttggagtcacagagtatgaataaaatcggtgatgatctagcagaaacaatctcaaacgaattagtcagtgttcttcaaaaaaactcaccaacatttcttgaatcgtccttcgacatcaaaagtgaagtaaagaaacatgcgaaaagtatgcttaaagagcttattaaagtgggcttgccatcgtttgaaaacctagtagcggagaatgtaaaacctcctaaggtcgatccggcgacctatggtatcatcgtgccagttttaacatctttgtttaacaaagtagaaactgctgtaggagctaaagtatcggatgaaatttggaactataattcgccggatgttagcgagtctgaagaatcgctaagtgatgatttcttcgacactagt

対応するアミノ酸配列(配列番号11) FRGNNGHNSSSSLYNGSQFIEQLNNSFTSAFLESQSMNKIGDDLAETISNELVSVLQKNSPTFLESSFDIKSEVKKHAKSMLKELIKVGLPSFENLVAENVKPPKVDPATYGIIVPVLTSLFNKVETAVGAKVSDEIWNYNSPDVSESEESLSDDFFD

>Pf LSA1(1−478)(完全長合成遺伝子)(配列番号12):

ggatccatgggtacaaacagtgaaaaagatgagataatcaaaagcaatttacgatctggttcgtctaacagtcgtaaccgtatcaatgaagaaaaacatgaaaagaaacacgtattatcgcataatagctatgagaaaaccaaaaacaatgagaataataaattttttgataaagacaaggagttaacaatgtccaatgtaaagaacgtatcccaaacgaatttcaaatcacttttacgtaacttaggtgtgtccgaaaatatcttcttaaaagagaacaaattgaataaagagggtaaactaattgaacacattattaatgatgatgacgacaaaaagaaatatatcaaaggccaagacgagaatcgtcaagaagatcttgaagaaaaggcggcagaacaacaaagtgatcttgaacaggaaagacttgctaaagagaaattgcaagaacaacagtctgatttagagcaagagcgtttagcgaaagaaaaattacaagaacgactagcaaaagaaaaactacaagagcaacaacgcgatttggaacaggaacgtttggcaaaagagaaacttcaagaacagcaacgcgatcttgaacaacgaaaagcagataccaagaagaatttagaacgcaagaaagaacacggggacgttcttgccgaagatttatatgggcgattagaaatcccagccatcgaattaccatctgaaaatgaacgaggctattatatcccacatcaatcaagccttcctcaggataacagaggtaatagcagagattctaaagaaatttcaattatagagaaaacgaatagagaaagtatcactacaaacgtagaaggacgccgtgatattcataaaggacatttggaagagaagaaagatgggtctatcaaaccggaacagaaggaagataaatccgctgacattcaaaatcacactcttgaaacagttaacattagcgacgtgaacgattttcaaatttctaaatatgaagatgaaattagcgctgaatatgatgattcgcttattgacgaagaagaagatgatgaagaccttgatgaatttaaaccgattgttcaatatgataattttcaagatgaagagaatattggaatctataaggaattagaagatttaatcgagaaaaatgaaaatttagatgatcttgacgaaggtattgaaaaatcctctgaagaactttccgaagagaaaattaagaaaggtaaaaagtacgagaaaactaaagacaacaatttcaaaccaaatgataaaagcctttatgacgagcatattaaaaagtataaaaacgataaacaagtcaataaagaaaaagagaagtttatcaaatctctatttcacatttttgacggtgacaatgaaatccttcaaattgtagatgaattgtccgaagatatcacaaagtattttatgaaattaactagt

対応するアミノ酸配列(配列番号13) MGTNSEKDEIIKSNLRSGSSNSRNRINEEKHEKKHVLSHNSYEKTKNNENNKFFDKDKELTMSNVKNVSQTNFKSLLRNLGVSENIFLKENKLNKEGKLIEHIINDDDDKKKYIKGQDENRQEDLEEKAAEQQSDLEQERLAKEKLQEQQSDLEQERLAKEKLQERLAKEKLQEQQRDLEQERLAKEKLQEQQRDLEQRKADTKKNLERKKEHGDVLAEDLYGRLEIPAIELPSENERGYYIPHQSSLPQDNRGNSRDSKEISIIEKTNRESITTNVEGRRDIHKGHLEEKKDGSIKPEQKEDKSADIQNHTLETVNISDVNDFQISKYEDEISAEYDDSLIDEEEDDEDLDEFKPIVQYDNFQDEENIGIYKELEDLIEKNENLDDLDEGIEKSSEELSEEKIKKGKKYEKTKDNNFKPNDKSLYDEHIKKYKNDKQVNKEKEKFIKSLFHIFDGDNEILQIVDELSEDITKYFMKL

>Pf TRAP合成遺伝子(配列番号14):

ggatccaatggtagagatgtacagaacaatatcgtagatgagatcaaataccgcgaagaagtttgcaatgatgaagttgatctttacttgttaatggattgttcaggttcaattcgtcgtcataactgggtcaatcacgcggttcctttggctatgaaacttattcaacaactaaacctaaatgaatctgcgattcacttgtatgttaacatattctcgaacaatgcgaaagaaatcattcgtttacattcggatgcaagcaagaataaagaaaaagcgttgataatcatacgaagcttactaagcactaatcttccgtatggccgaacaaacttatctgatgcattacttcaggttagaaaacatttgaatgatcgcattaaccgtgaaaatgcaaatcagttggttgtgattctaactgatgggattcctgatagcattcaagatagtcttaaagaatcacgaaaactaaatgaccgtggtgtgaaaatcgcagtttttggaattggacaaggcatcaatgttgctttcaatcgattcttagtcgggtgtcatccatccgacggaaagtgcaatttgtatgctgattctgcgtgggagaatgtgaaaaacgttattggaccattcatgaaagccgtatgtgttgaagtagaaaagacagctagttgcggtgtgtgggacgaatggtcaccatgtagtgtgacatgtggcaaaggcacacgctctcgcaaacgtgaaatacttcacgaaggatgcaccagtgaattacaagaacaatgtgaagaagaacgttgtccgccaaaacgtgaaccactagatgtacctgatgaaccagaagatgaccaaccgcgtccgcgtggtgacaactttgctgttgagaaacctgaagagaatatcattgacaataacccacaagagccatccccaaacccagaggaaggtaaaggggaaaatccaaatggtttcgacttagatgaaaatccagaaaatccaccaaatccggatattccacaacaagaaccaaacattccagaagattctgaaaaagaagtacctagtgatgtaccaaagaatccggaggacgatagagaagaaaactttgatattcctaagaaaccggaaaacaaacacgataatcaaaacaatcttccaaacgacaaatcagatagatccattccttatagtcctttaccaccaaaagtacttgataatgaacgcaaacaatcggacccacaatctcaagacaacaatgggaatcgtcatgtgccaaatagcgaagatagagaaactagacctcatggtcgtaacaatgagaatcgatcatacaatcgcaaatacaatgatacgccaaaacatccagaaagagaagaacatgaaaaaccggataacaataagaaaaagggaggtagtgacaacaagtataagattgcaggtggcattgcaggcggattagcattacttgcttgcgcaggcttagcctacaaattcgtagtcccgggtgcagctacgccttatgccggagagccagctccgtttgatgaaacattaggagaagaagataaggatttagatgagcctgagcaattcagattacctgaagaaaatgaatggaatcaattg

対応するアミノ酸配列(配列番号15) NGRDVQNNIVDEIKYREEVCNDEVDLYLLMDCSGSIRRHNWVNHAVPLAMKLIQQLNLNESAIHLYVNIFSNNAKEIIRLHSDASKNKEKALIIIRSLLSTNLPYGRTNLSDALLQVRKHLNDRINRENANQLVVILTDGIPDSIQDSLKESRKLNDRGVKIAVFGIGQGINVAFNRFLVGCHPSDGKCNLYADSAWENVKNVIGPFMKAVCVEVEKTASCGVWDEWSPCSVTCGKGTRSRKREILHEGCTSELQEQCEEERCPPKREPLDVPDEPEDDQPRPRGDNFAVEKPEENIIDNNPQEPSPNPEEGKGENPNGFDLDENPENPPNPDIPQQEPNIPEDSEKEVPSDVPKNPEDDREENFDIPKKPENKHDNQNNLPNDKSDRSIPYSPLPPKVLDNERKQSDPQSQDNNGNRHVPNSEDRETRPHGRNNENRSYNRKYNDTPKHPEREEHEKPDNNKKKGGSDNKYKIAGGIAGGLALLACAGLAYKFVVPGAATPYAGEPAPFDETLGEEDKDLDEPEQFRLPEENEWN

>Pf TRAP(24−497)(配列番号16):

ggatccaatggtagagatgtacagaacaatatcgtagatgagatcaaataccgcgaagaagtttgcaatgatgaagttgatctttacttgttaatggattgttcaggttcaattcgtcgtcataactgggtcaatcacgcggttcctttggctatgaaacttattcaacaactaaacctaaatgaatctgcgattcacttgtatgttaacatattctcgaacaatgcgaaagaaatcattcgtttacattcggatgcaagcaagaataaagaaaaagcgttgataatcatacgaagcttactaagcactaatcttccgtatggccgaacaaacttatctgatgcattacttcaggttagaaaacatttgaatgatcgcattaaccgtgaaaatgcaaatcagttggttgtgattctaactgatgggattcctgatagcattcaagatagtcttaaagaatcacgaaaactaaatgaccgtggtgtgaaaatcgcagtttttggaattggacaaggcatcaatgttgctttcaatcgattcttagtcgggtgtcatccatccgacggaaagtgcaatttgtatgctgattctgcgtgggagaatgtgaaaaacgttattggaccattcatgaaagccgtatgtgttgaagtagaaaagacagctagttgcggtgtgtgggacgaatggtcaccatgtagtgtgacatgtggcaaaggcacacgctctcgcaaacgtgaaatacttcacgaaggatgcaccagtgaattacaagaacaatgtgaagaagaacgttgtccgccaaaacgtgaaccactagatgtacctgatgaaccagaagatgaccaaccgcgtccgcgtggtgacaactttgctgttgagaaacctgaagagaatatcattgacaataacccacaagagccatccccaaacccagaggaaggtaaaggggaaaatccaaatggtttcgacttagatgaaaatccagaaaatccaccaaatccggatattccacaacaagaaccaaacattccagaagattctgaaaaagaagtacctagtgatgtaccaaagaatccggaggacgatagagaagaaaactttgatattcctaagaaaccggaaaacaaacacgataatcaaaacaatcttccaaacgacaaatcagatagatccattccttatagtcctttaccaccaaaagtacttgataatgaacgcaaacaatcggacccacaatctcaagacaacaatgggaatcgtcatgtgccaaatagcgaagatagagaaactagacctcatggtcgtaacaatgagaatcgatcatacaatcgcaaatacaatgatacgccaaaacatccagaaagagaagaacatgaaaaaccggataacaataagaaaaagggaggtagtgacaacaagtataagattcaattg
対応するアミノ酸配列(配列番号17) NGRDVQNNIVDEIKYREEVCNDEVDLYLLMDCSGSIRRHNWVNHAVPLAMKLIQQLNLNESAIHLYVNIFSNNAKEIIRLHSDASKNKEKALIIIRSLLSTNLPYGRTNLSDALLQVRKHLNDRINRENANQLVVILTDGIPDSIQDSLKESRKLNDRGVKIAVFGIGQGINVAFNRFLVGCHPSDGKCNLYADSAWENVKNVIGPFMKAVCVEVEKTASCGVWDEWSPCSVTCGKGTRSRKREILHEGCTSELQEQCEEERCPPKREPLDVPDEPEDDQPRPRGDNFAVEKPEENIIDNNPQEPSPNPEEGKGENPNGFDLDENPENPPNPDIPQQEPNIPEDSEKEVPSDVPKNPEDDREENFDIPKKPENKHDNQNNLPNDKSDRSIPYSPLPPKVLDNERKQSDPQSQDNNGNRHVPNSEDRETRPHGRNNENRSYNRKYNDTPKHPEREEHEKPDNNKKKGGSDNKYKI
Figure 2013543506
Figure 2013543506
実施例2.インビトロ細胞培養
J774、P815、及びEL−4細胞を、10%のFBS(Hyclone,Logan,UT)、5e4I.U./5e4μgのペニシリン/ストレプトマイシン(Mediatech,Manassa,VA)、1xの非必須アミノ酸(Mediatech,Manassa,VA)、2mMのL−グルタミン(Mediatech,Manassa,VA)、HEPES緩衝液(Invitrogen,Carlsbad,CA)、1mMのピルビン酸ナトリウム(Sigma,St.Louis,MO)、及び50μMのβ−メルカプトエタノール(Sigma,St.Louis,MO)を補充した、T細胞培地(RPMI培地、Invitrogen,Carlsbad,CA)中で培養した。DC2.4及びB3Zハイブリドーマを、ペニシリン/ストレプトマイシンを含有しないT細胞培地で培養した。
実施例3.ペプチドの調製
OVA257−264(SIINFEKL、SL8)、p60217−225(KYGVSQDI)、LIO91−99(GYKDGNEYI)、及びLLO190−201(NEKYAQAYPNVS)に関するペプチドを、Invitrogen(Carlsbad,CA)で合成した。LSA−11671−1679(YYIPHQSSL)、PfCSP39−47(NYDNAGTNL)、PbCSP252−260(SYIPSAEKI)、及びHPV16E749−57(RAHYNIVTF)に関するペプチドを、Synthetic Biomolecules(San Diego,CA)で合成した。11個のアミノ酸まで重複し、かつCelTOSの配列をスパンする15−merペプチドからなるCelTOSペプチドライブラリーを、JPT Peptide Technology(Berlin,Germany)で合成した。CelTOSペプチドライブラリーは、ペプチド#25(VAENVKPPKVDPARY)、#26(VKPPKVDPATYGIIV)、#34(VSDEIWNYNSPDVSE)、及び#35(IWNYNSPDVSESEES)を含む。
実施例4.免疫化
6〜12週齢の雌C57BL/6及びBalb/cマウスをCharles River Laboratories(Wilmington,MA)から入手した。Aduro(及びAnza)施設内動物実験委員会承認による動物プロトコルの下で試験が実施された。生−弱毒化細菌を、酵母エキス培地で増殖された一夜培養物から免疫化用に調製した。注射用に、細菌をハンクスの平衡塩類溶液(HBSS)で希釈した。生−弱毒化細菌を、200μLの容量で尾静脈にi.v.投与した。生−弱毒化細菌の注射用ストックを播種し、コロニー形成単位(CFU)を確認した。
実施例5.抗原発現及び免疫応答の評価
a.ウェスタンブロット法
ブロス培養物からのウェスタンブロットを、0.7のOD600(対数増殖後期)まで酵母エキス培地中で増殖された細菌培養物のTCA沈殿された上澄み液の等量で実施した。Lmからのウェスタンブロットのために、感染したDC2.4細胞を、1時間、10の感染多重度(MOI)で接種し、細胞をPBS及び50μg/mLのゲンタマイシンで補充されたDMEM培地で3回洗浄した。感染後7時間で細胞を採取した。細胞をSDSサンプル緩衝液で溶解し、収集し、ウェスタンブロット分析用に、4〜12%のポリアクリルアミドゲル上に充填し、ニトロセルロースメンブレンに移した。ActAタンパク質の成熟N−末端に対するポリクローナル抗体を使用した全てのウェスタンブロットを、抗−p60モノクローナル抗体で、p60発現(無関係なLmタンパク質)に標準化した。抗原検出を、増強化学経口反応(ECL)又はLicor Odyssey IR検出システムでの可視化かつ定量化のいずれかによって可視化した。Pf抗原構築物に関する結果が、図7〜9に示される。
b.B3Zアッセイ
DC2.4細胞を、様々なマラリア菌株で感染させて、次いでOVA257−264−特異的T細胞ハイブリドーマであるB3Zでインキュベートした。H−2KクラスI分子上のSIINFEKLエピトープの提示を、発色体基質を用いてのβ−ガラクトシダーゼ発現を測定することで評価した。Pf抗原構築物に関する結果が、図5及び6に示されている。
c.フローサイトメトリー用の試薬
CD4 FITC又はAlexa 700(L3T4,クローンGK1.5)、CD8 APC−Alexa750(Ly−2、クローン53−6.7)、TNF PE又はPE−Cy7(クローンMP6−XT22)、IFN−γAPC(クローンXMG1.2)、IL−2−PE(クローンJES6−5H4)、及びCCR7−ビオチン(クローン4B12)は、eBiosciences(San Jose,CA)から購入した。PE−Texasレッドストレプトアビジンコンジュゲート及びGrVidは、Invitrogen(San Diego,CA)から購入した。
d.抗原特異的T細胞の細胞内染色
それぞれPercoll(Sigma,St.Louis,MO)又はLympholyte−Mammal(Cedarlane Labs,Burlington,NC)を用いて肝臓又は末梢血液から単離した脾臓細胞及びリンパ細胞を、ブレフェルジンA(BD Biosciences,San Jose,CA)の存在下で、適切なペプチド、1μMで5時間インキュベートした。P815又はEL−4細胞の同数を、肝臓及び血液からのリンパ細胞でインキュベートした。刺激された細胞を、CD4及びCD8について表面染色し、次いで、cytofix/cytopermキット(BD Biosciences,San Jose,CA)を用いて、固定し、透過性にした。次いで、細胞をIFN−γ、TNF−α及び/又はIL−2に関して染色した。サンプルは、FACSCantoフローサイトメーター(BD Biosciences)を用いて取得した。データが、CD4+又はCD8+事象を特異的に包含するようゲーティングされ、次いでIFN−γ、TNF−α、又はIL−2を発現するこれら細胞のパーセンテージを決定した。データを、FlowJoソフトウェア(Treestar,Ashland,OR)を用いて分析した。結果が図10〜15に示されている。
e.ELISPOTアッセイ
ネズミIFN−γELISPOT Spot pair(BD Biosciences,San Jose,CA)及びPVDFメンブレン96−ウェルプレート(Millipore,Billerica,MA)を用いて、ELISPOTアッセイを実施した。肝臓又は血液からの2×10個の脾臓細胞又は1×10個のリンパ細胞を、適切なペプチドを含むそれぞれのウェルで、37℃で一夜インキュベートし、アルカリ性ホスファターゼ検出試薬(Invitrogen,San Diego,CA)を用いて発色させた。P815又はEL−4細胞のいずれかの抗原提示細胞の同数が、血液及び肝臓リンパ細胞に含まれた。プレートをスキャンし、Immunospotプレートリーダー及びソフトウェア(CTL Ltd,Cleveland,OH)を用いて定量化した。
実施例6:結果
本明細書に提示されるデータからわかるように、前赤血球期のP.falciparum抗原CSP、CelTOS、LSA1、又はTRAPをコード化する一価(単一のプラスモジウム抗原配列を発現することを意味する)リステリア菌系ワクチン株は、感染した抗原提示細胞内でマラリア抗原を発現かつ分泌する。感染したAPC内でListeria Monocytogenesから発現かつ分泌されたマラリア抗原は処理され、MHCクラスI分子に関して提示される(B3Zデータ)。前赤血球期P.falciparum抗原CSP、CelTOS、LSA1、又はTRAPをコード化する一価リステリア菌系ワクチン株はまた、脾臓、血液及び肝臓において検出される、マラリア抗原特異的免疫性を誘導する。
複数(2つ又は3つ)のマラリア抗原は、同じリステリア菌株(本明細書では、二価及び三価株と呼ぶ)からの感染したAPCs内で発現かつ分泌され得る。発現は、それぞれの一価株に匹敵する。2つのリステリア菌遺伝子座から発現された又は1つの遺伝子座からの融合タンパク質として発現されたいずれかの抗原を有する二価リステリア菌ワクチン株は、潜在的な多抗原T−細胞応答を誘導する。免疫応答の大きさは、それぞれの一価株に匹敵する(図15)。
三価リステリア菌ワクチン株は、CelTOS、LSA1、及びCSPのそれぞれに対する潜在的抗原特異的T細胞応答を誘導し、マラリアの予防のための有望な予防ワクチンを生産する。
本発明が、目的を実行し、記述された目標及び利点、並びにその中の固有なものを得るためによく適合していることを、当業者は容易に理解されるであろう。本明細書に提供された実施例は、好ましい実施形態を代表するものであり、これは例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。
多様な置換及び変更が、本発明の範囲及び精神を逸脱しない限りにおいて本明細書に開示された本発明になされ得ることが、当業者には容易に明らかになるであろう。
本明細書で記載される全ての特許文献及び刊行物は、本発明が関係する技術分野の当業者のレベルの指標である。全ての特許文献及び刊行物は、まるで個々の刊行物が、参照により組み込まれるよう特定的かつ個別に指示されたかのような同様な程度まで、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
本明細書に例示的に記載される本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素又は諸要素、制限又は諸制限の不在下で適切に実行されてもよい。したがって、例えば、各々の例においては、「含むcomprising」、「本質的になるconsisting essentially of」及び「なるconsisting of」のずれも、他の2つの用語のいずれかで置き換えられ得る。使用されてきた用語及び表現は、説明の用語として使用され、限定するものではなく、このような用語及び表現の使用では、表示されかつ記載された任意の等価物又はその一部を除外することを意図するものではないが、様々な修正が主張される本発明の範囲内で可能であることが認識されものである。故に、本発明は、好ましい実施形態及び任意の機構によって具体的に開示されてきたが、開示された本明細書の概念の修正及び変形は、当業者に依るものであり得、このような修正及び変形は、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の範囲内であると考えられることが理解されるべきである。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内で記載される。

Claims (53)

  1. 被験体においてプラスモジウム抗原に対するT−細胞応答を誘導する方法であって、前記方法が、
    前記被験体において、前記T細胞応答を誘導するよう選択された条件下で、前記被験体に、1つ以上の免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチドを発現する細菌を含む組成物を投与することを含み、このアミノ酸配列が、
    野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及び/又はTRAP配列に由来するポリペプチド配列を含み、前記アミノ酸配列が、(i)前記細菌における発現のための前記野生型配列のコドン最適化、(ii)前記野生型配列内に存在する少なくとも1つの疎水性領域での欠失、及び/又は(iii)LSA1及びCSPの場合には、前記野生型配列内に存在する反復単位の最小化によって誘導される、方法。
  2. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、配列番号7、9、11、13、15及び17、若しくはこれら配列からの少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、前記野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及びTRAP配列の少なくとも2つに由来するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、前記野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及びTRAP配列の少なくとも3つに由来するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、Plasmodium falciparum(熱帯熱マラリア原虫)LSA1、CelTOS、CSP、及びTRAP配列の1つ以上に由来するアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記細菌が、前記細菌の前記ゲノムに組み込まれた前記1つ以上の免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチドをコード化する核酸を含むListeria monocytogenes(単球症リステリア菌)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記細菌が、actA欠失変異体又はactA挿入変異体、inlB欠失変異体又はinlB挿入変異体、若しくはactA欠失又はactA挿入並びにinlB欠失又はinlB挿入の双方を含むΔactA/ΔinlB変異体である、請求項6に記載の方法。
  8. 1つ以上の前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)をコード化するポリヌクレオチドが、前記細菌の病原性遺伝子中に組み込まれていて、前記ポリヌクレオチドの前記組み込みが、前記病原性遺伝子の発現を阻害し、又は前記病原性遺伝子コード化配列を阻害する、請求項6に記載の方法。
  9. 前記病原性遺伝子が、actA又はinlBである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記細菌が、弱毒化Listeria monocytogenesである、請求項6に記載の方法。
  11. 前記細菌が、Lm ΔactA/ΔinlBである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記細菌が、核酸を修復するための前記細菌の能力を弱毒化する遺伝子突然変異を更に含む、請求項8に記載の方法。
  13. 前記遺伝子突然変異が、phrB、uvrA、uvrB、uvrC、uvrD及びrecAから選択される1つ以上の遺伝子内にある、請求項12に記載の方法。
  14. 前記細菌が、Listeria monocytogenes prfA変異体であり、その前記ゲノムが、構成的に活性であるprfAタンパク質をコード化する、請求項10に記載の方法。
  15. 前記細菌が、殺さなくて代謝活性のListeria monocytogenesである、請求項6に記載の方法。
  16. 前記細菌が、Listeria monocytogenes prfA変異体であり、その前記ゲノムが、構成的に活性であるprfAタンパク質をコード化する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記核酸配列が、Listeria monocytogenesによる発現のためにコドン最適化される、請求項6に記載の方法。
  18. 前記被験体において前記T細胞応答を誘導するよう選択される前記条件が、経口、筋肉内、静脈内、皮内、及び経皮からなる群から選択される投与の1つ以上の経路によって、前記Listeria monocytogenesを前記被験体に投与することを含む、請求項6に記載の方法。
  19. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、分泌性シグナル配列を含む融合タンパク質として発現される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記分泌性シグナル配列が、Listeria monocytogenes ActAシグナル配列である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、配列番号37、配列番号38、及び配列番号39からなる群から選択されるインフレームActA−N100配列、又は前記ActA−N100配列に少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質として発現される、請求項20に記載の方法。
  22. 前記方法が、融合タンパク質を発現するListeria monocytogenesを投与することを含み、前記融合タンパク質が、
    配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40からなる群から選択されるActA−N100配列か、又は前記ActA−N100配列に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列、並びに、
    配列番号7の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号9の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号11の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号13の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号15の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号17の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、のうちの1つ以上を含み、
    前記融合タンパク質が、Listeria monocytogene ActAプロモーターに操作可能に結合される核酸配列から発現される、請求項1に記載の方法。
  23. 前記被験体が、マラリア感染症を有する、請求項1に記載の方法。
  24. 前記被験体が、マラリア感染症を有さず、予防的に処置される、請求項1に記載の方法。
  25. 前記組成物が、前記被験体に送達される場合、前記送達後24時間で、IL−12p70、IFN−γ、IL−6、TNF−α、及びMCP−1からなる群から選択される1つ以上のタンパク質の血清濃度における増加を誘導し、かつ前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)の1つ以上に対するCD4+及び/又はCD8+抗原に特異的なT細胞応答を誘導する、請求項1に記載の方法。
  26. 前記野生型配列における少なくとも1つの疎水性領域の欠失が、前記野生型配列に存在する前記シグナル配列の欠失を含む、請求項1に記載の方法。
  27. 組成物であって、前記組成物が、
    1つ以上の免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチドを発現する細菌を含み、このアミノ酸配列が、
    野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及び/又はTRAP配列に由来するポリペプチド配列を含み、前記アミノ酸配列が、(i)前記細菌における発現のための前記野生型配列のコドン最適化、(ii)前記野生型配列内に存在する少なくとも1つの疎水性領域での欠失、及び/又は(iii)LSA1及びCSPの場合には、前記野生型配列内に存在する反復単位の最小化によって誘導される、組成物。
  28. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、配列番号7、9、11、13、15及び17、若しくはこれら配列からの少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含む、請求項27に記載の組成物。
  29. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、前記野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及びTRAP配列の少なくとも2つに由来するアミノ酸配列を含む、請求項27に記載の組成物。
  30. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、前記野生型プラスモジウムLSA1、CelTOS、CSP、及びTRAP配列の少なくとも3つに由来するアミノ酸配列を含む、請求項27に記載の組成物。
  31. 前記細菌が、前記細菌のゲノムに組み込まれた前記核酸を含むListeria monocytogenesである、請求項27〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 前記細菌が、actA欠失変異体又はactA挿入変異体、inlB欠失変異体又はinlB挿入変異体、若しくはactA欠失又はactA挿入並びにinlB欠失又はinlB挿入の双方を含むΔactA/ΔinlB変異体である、請求項31に記載の組成物。
  33. 1つ以上の前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)をコード化するポリヌクレオチドが、前記細菌の病原性遺伝子中に組み込まれていて、前記ポリヌクレオチドの前記組み込みが、前記病原性遺伝子の発現を阻害し、又は前記病原性遺伝子コード化配列を阻害する、請求項31に記載の組成物。
  34. 前記病原性遺伝子が、actA又はinlBである、請求項33に記載の組成物。
  35. 前記細菌が、弱毒化Listeria monocytogenesである、請求項31に記載の組成物。
  36. 前記細菌が、Lm ΔactA/ΔinlBである、請求項35に記載の組成物。
  37. 前記細菌が、核酸を修復するための前記細菌の能力を弱毒化する遺伝子突然変異を更に含む、請求項33に記載の組成物。
  38. 前記遺伝子突然変異が、phrB、uvrA、uvrB、uvrC、uvrD及びrecAから選択される1つ以上の遺伝子内にある、請求項37に記載の組成物。
  39. 前記細菌が、Listeria monocytogenes prfA変異体であり、その前記ゲノムが、構成的に活性であるprfAタンパク質をコード化する、請求項35に記載の組成物。
  40. 前記細菌が、殺さなくて代謝活性のListeria monocytogenesである、請求項36に記載の組成物。
  41. 前記細菌が、Listeria monocytogenes prfA変異体であり、その前記ゲノムが、構成的に活性であるprfAタンパク質をコード化する、請求項31に記載の組成物。
  42. 前記核酸が、Listeria monocytogenesによる発現のためにコドン最適化される、請求項31に記載の組成物。
  43. 前記組成物が、薬学的に許容可能な賦形剤を更に含む、請求項27に記載の組成物。
  44. 前記核酸分子が、分泌性シグナル配列を含む融合タンパク質として、前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)をコード化する、請求項27〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  45. 前記分泌性シグナル配列が、Listeria monocytogenes ActAシグナル配列である、請求項44に記載の組成物。
  46. 前記核酸分子が、配列番号37、配列番号38、及び配列番号39からなる群から選択されるインフレームActA−N100配列、又は前記ActA−N100配列に少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む融合タンパク質として、前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)をコード化する、請求項45に記載の組成物。
  47. 前記組成物が、核酸分子を含むListeria monocytogenesを含み、その前記配列が、前記融合タンパク質を含み、前記融合タンパク質が、
    配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40からなる群から選択されるActA−N100配列か、又は前記ActA−N100配列に少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列、並びに、
    配列番号7の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号9の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号11の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号13の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号15の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、
    配列番号17の配列、又はその少なくとも30個のアミノ酸と少なくとも90%の同一性を有するその修飾物又は断片を含むプラスモジウム由来アミノ酸と、のうちの1つ以上を含み、
    前記融合タンパク質をコード化する前記核酸分子が、Listeria monocytogene ActAプロモーターに操作可能に結合される、請求項27に記載の組成物。
  48. 前記免疫原性プラスモジウム由来抗原ポリペプチド(複数可)が、リステリアActA−N100のピーク疎水性を超える疎水性の領域を有さない1つ以上の隣接するプラスモジウム由来アミノ酸配列を含む、請求項31に記載の組成物。
  49. 前記野生型配列内に存在する少なくとも1つの疎水性領域の欠失が、前記野生型配列内に存在する前記シグナル配列の欠失を含む、請求項27に記載の組成物。
  50. 被験体におけるマラリア感染症を予防する又は治療する方法であって、前記方法が、
    前記被験体において前記T細胞応答を誘導するよう選択された条件下で、前記被験体に、請求項26〜48の一項に記載の組成物を投与することを含む方法。
  51. 前記方法が、前記被験体がマラリア感染症を有する中での治療の方法である、請求項50に記載の方法。
  52. 前記方法が、前記被験体がマラリア感染症を有さない中での予防の方法である、請求項50に記載の方法。
  53. 医薬品製剤であって、
    請求項27〜48のいずれか一項に記載の前記組成物と、
    薬学的に許容可能な賦形剤と、
    を含む医薬品製剤。
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