JP2013530290A - 多重エネルギイオンを用いたポリマー製部品の表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

イオンを用いてソリッドなポリマー製部品1以上の表面を処理する表面処理方法であって、多重エネルギイオンX+及びX2+によって構成されるイオンビームを用いてイオン衝撃を与える処理を含み、Xは、ヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、そして、キセノン(Xe)から成る一覧から選択されるイオンの原子記号であり、X+及びX2+を原子百分率で表して、率RX=X+/X2+の値は100以下、例えば20未満とし、ビームの移動速度は直前の処理において決定され、当該直前の処理では、10-5ミリバールの圧力上昇によって形に表れるポリマーの熱劣化を生じさせることのないビームの最低移動速度が特定される、という表面処理方法。
【選択図】図3

Description

本発明が提供するのは、ヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、そして、キセノン(Xe)によって構成されるリストに属する多重電荷かつ多重エネルギのイオンを用いてポリマー製部品の表面を処理する表面処理方法である。
一例として、本発明の用途はエレクトロニクスの分野に見出される。当該分野では、帯電の防止が求められる。ポリマー製基材上に配置された電子部品が帯電によって破壊されるおそれがあるからである。また、本発明の用途は自動車の分野にも見出され、具体的には、自動車の計器板への埃の付着の抑制を目的とする。
市販のポリマーの大部分は電流を伝えない。それらの表面抵抗は1015Ω/□から1017Ω/□[オーム/スクエア] の範囲にある。
しかしながら、以下の理由により、導電性であることが望ましい。
・静電防止効果:例えば、埃の付着や、ビニル袋同士のくっ付きを防ぐためである。表面抵抗の低下は数週間又は数か月続けば充分であろう。
・静電荷散逸:これは、放電材料及び導電体によって達成される。導電体は放電を防止すると共に、高速運動から生じる電荷を散逸させる。
・電磁遮蔽:体積抵抗が非常に低い材料が必要である(<1ohm.cm[オームセンチメートル])。製造した製品からの電磁放出を制限するために、規格に準拠しなければならない。
導電性を得るための手法は様々であり、以下のようなものがある。
・非永続的な添加物(例:脂肪酸エステル、第四アミン)。こうした物質は、高分子ポリマーに組み入れられると、表面に移行して空気中の水分と反応する。当該物質は、表面に水分の膜を形成することで、表面抵抗を約1014Ω/□まで下げる。
・表面抵抗及び体積抵抗を永続的に下げるフィラー。具体的には、カーボンブラック、カーボンファイバ、黒鉛、ステンレス鋼ファイバ、アルミニウム薄片、カーボンナノチューブである。表面の静電防止特性及び静電荷散逸電気特性のみを目的とする場合にフィラーを使用すると、使用によるポリマーの製造コストの増加は、目的に見合わない大きなものとなる。
・もともと導電性を有するポリマー。こうしたポリマーは高価であり、また、使用条件の影響を受けやすい。これらが有する電気的特性は、熱や水分の影響で急速に劣化してしまう。
付着は、ポリマーに関しては重大な現象であり、例えば、表面に紙の切れ端や埃が付着することになる。こうした付着が生じるのはファンデルワールス力による。これは、ポリマー表面にある分子の極性や、表面抵抗が非常に高い場合に誘起される静電力によって生じる。
付着に関する問題に加えて、ポリマー製部品はしばしば、多かれ少なかれ攻撃性を有する化学媒体の中や、湿気の多い環境、酸素の含まれる環境において、非常に温度が高い、逆に非常に低いといった条件で、使用を求められる場合があるが、そうした場合、酸化によって電気的絶縁性が上昇することがある。
いくつかのポリマーは、UVや酸化からの保護を実現する目的で、化学成分を含んでいる。こうした化学成分が外部へ放出されると、表面の酸化が加速することになり、それによって、ポリマーの絶縁性が強まる。
国際公開第2010/100384号 国際公開第2011/001065号
本発明は、上記の問題を軽減すること、具体的には、ソリッドなポリマー製部品の表面抵抗を大幅に下げると共に、体積弾性を維持し、健康に有害な化学成分の使用を回避すること、を目的とする。
そこで、本発明が提供するのは、ソリッドなポリマー製部品の表面のうち1つ以上を、イオンを用いて処理する処理方法であって、多重エネルギイオンX+及びX2+が同時に注入され、Xは、ヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、そして、キセノン(Xe)から成るリストに属するものであり、率RX=X+/X2+であって、X+及びX2+は、原子百分率で表して100以下であり、例えば、20未満であること、を特徴とするものである。
例証として、発明者は、He+及びHe2+イオンを同時に用いた場合、He+又はHe2+イオンの一方のみを注入する公知の処理と比較して、ポリマーの静電防止表面特性を非常に大幅に向上できることを確認した。発明者は、RHeが100以下(例えば20以下)の場合に大幅な向上が見られることを立証することができた。
留意すべき点として、本発明を用いれば、ソリッドなポリマー製部品の表面抵抗の低下、及び、ちり付着の削減の少なくとも一方が可能であり、更には、OHやCOOHなどの高分極の化学基を除去することで、表面分極を抑えることも可能である。これらの官能基はファンデルワールス力を誘起するものであり、ファンデルワールス力には、ポリマー表面に周囲の化学分子を結合させる作用がある。
また、本発明を用いれば、例えば、浸透に対する障壁を設けることで、ポリマーの化学的安定性を高めることができる。これにより、以下のうち少なくとも1つが可能となる。すなわち、ポリマー内部への周囲の酸素の伝播を遅らせること、ポリマーに含まれる成分の外部への拡散を抑制してポリマーを化学物質から保護すること、ポリマーに含まれる有害な成分の外部への浸出を防止すること。
更に、効果的な点として、本発明を用いれば、化学成分又はフィラーを追加する処理が不要となり、また、いかなる種類のポリマーにも適用できて、材料及びエネルギの消費に関するコストも低い物理的方法を用いることができる。
本発明において、「ソリッド」という用語は、例えば、押し出し成形、型成形その他の、ポリマーブロックの加工に適した技術によって、材料のブロックを機械的又は物理的に変形させることで製造されたポリマー製部品であることを意味する。こうした変形により、様々な形状のソリッドな部品を得ることができる(例:3D部品、プレートや形状加工した帯材などの実質的に2Dの部品、そして、ワイヤなどの実質的に1Dの部品)。
本発明の方法を用いて処理するのが効果的なポリマー製部品のうち、ここで挙げられるものとしては、例えば、電子部品を載せるためのポリマー製基材や自動車用の計器板がある。ポリマー製基材に用いる場合は、電子部品を破壊するおそれのある帯電を防止することを目的とし、計器板に用いる場合は、埃の付着を防ぐことを目的とする。
加えて、ソリッドなポリマー製部品については、別の材料で作られた部品の一部とすることもできる(例えば、別の材料で作られた部品に装着されるもの)。
本発明による方法で処理するのが効果的なものとして、ここで挙げることのできるポリマーの具体例は、以下の材料である。
・ポリカーボネート(PC)
・ポリエチレン(PE)
・ポリエチレンテレフタレート(PET)
・ポリメチルアクリレート(PMMA)
・ポリプロピレン(PP)
・ポリアミド(PA)
1つの実施の形では、電子サイクロトロン共鳴イオン源(ECR源)を用いて、多重電荷かつ多重エネルギのイオンを同時に発生させる。
本発明の方法では、はるかに深くまで処理することができ、その結果として、化学安定性は高まり、表面の電気的特性(静電防止、静電荷散逸)が維持される期間は非常に長くなる。
産業上の必要条件から考えても、処理時間は長くはならないことが確認された。
更に、本方法は低エネルギ、低コストであって、環境への影響なしに産業上の利用が可能である。
ポリマー製部品は、多重エネルギ、多重電荷のイオンを同時に注入する手法で処理される。これらイオンは、具体的には、単一の抽出電圧を用いた電子サイクロトロン共鳴イオン源(ECR源)のプラズマ室で生成される単一電荷及び多重電荷のイオンを抽出する、という方法で得られる。前記イオン源によって生成される個々のイオンはそれぞれ、その電荷状態に比例したエネルギを有する。このことの結果として、最高の電荷状態(すなわち、最大のエネルギ)を有するイオンが、ポリマー製部品の最も深い位置まで注入されることになる。
ECR源を用いた注入は、イオン源が高い抽出電圧を必要としないため、高速かつ安価である。実際問題として、イオンの注入エネルギを高める手段としては、抽出電圧を高めるよりも電荷状態を高める方が、経済的に好ましい。
留意すべき点として、プラズマ浸漬又はフィラメント注入装置によってイオン注入を実現する場合に用いられるような従来のイオン源では、比率RXが100以下である多重エネルギイオンX+、X2+の同時注入を目的としたビームを得ることはできない。それどころか、こうしたイオン源では、上記の率は通常1000以上となる。
発明者は、本発明の方法を用いればバルク弾性特性を変えることなしに、ポリマー製部品を表面処理が実現可能であることを確認した。
本発明の1つの実施の形では、イオン源は電子サイクロトロン共鳴イオン源であり、50℃未満の温度で部品に注入される多重エネルギイオンを生成する。注入ビームから出るイオンは、イオン源の抽出電圧に従って深さを制御されながら、同時に注入される。
特定の科学的理論に拘束されるものではないが、本発明の方法では、イオンは、それらが通過する際にポリマーの電子を励起すると考えられ、その結果、共有結合が破壊された後直ちに再結合することで、架橋として知られるメカニズムによって、主に炭素原子で構成された高密度の共有化学結合が得られる。より軽い水素や酸素などの元素は、気体除去の間にポリマーから排出される。このように、高密度化でカーボンリッチな共有結合を得る場合、表面導電率を高める効果、そして、付着の原因となるファンデルワールス力の発生源において、表面の極性基を低減し、又は完全に除去する効果がある。イオンが軽い場合、架橋プロセスは一層効果的である。
よって、発射体(projectile)として効果的なものはヘリウムとなる。ヘリウムが好ましい理由は以下の通りである。
・共有結合の電子の速度と比較した場合、非常に高速であり、従って、当該電子の励起には非常に効果的である。その結果として、当該電子に軌道を変更する時間を与えない。
・マイクロメートル単位で相当な深さにまで進入する。
・危険性がない。
・希ガスであるため、ポリマーの化学組成への影響がない。
健康への危険なしに容易に使用できる他の種類のイオンを考えることもでき、そうしたイオンとしては、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)がある。
本発明の方法について考えられる好ましい実施の形は様々であり、組み合わせも可能である。好ましい実施の形の一例は、以下の組み合わせである。
・率RHe(RHe=He+/He2+、He+及びHe2+は原子百分率で表される)を1以上とする。
・多重エネルギイオンHe+、He2+注入のためのイオン源の抽出電圧は、10kV[キロボルト]から400kVの範囲にあり、例えば、20kV以上及び/又は100kV以下とする。
・多重エネルギイオンHe+、He2+の量を、5×1014ions/cm2から1018ions/cm2の範囲とし、例えば、1015ions/cm2以上及び/又は5×1017ions/cm2以下、あるいは、更に5×1015ions/cm2以上及び/又は1017ions/cm2以下とする。
・多重エネルギイオンHe+及びHe2+の量に応じた、ソリッドなポリマー製部品の表面の変化の特性の変化量、例えば、処理対象部品を表すポリマー材料のポリマーの表面抵抗を直前の処理において求めることで、イオン量の範囲が求められる。ここで、選択された特性の変化量は、効果を表し、前記イオン量範囲を構成する3つの連続的なイオン量領域において異なる形で変化するものである。第1領域における変化は1ヵ月未満の期間にわたって直線的かつ可逆的であり、第2領域における変化は1ヶ月超の期間にわたって直線的かつ安定しており、最後に、第3領域における変化は1ヶ月超の期間にわたって一定かつ安定しており、イオン量の第3領域における多重エネルギイオンHe+及びHe2+の量がソリッドなポリマー製部品の処理のために選択される。用語「可逆変化」(第1領域)とは、いったん下がった抵抗値が再び上昇して当初の値を回復することを意味する。この現象は注入後も遊離基が存続することから生じる。こうした遊離基は周囲の空気中の酸素と再結合し、それによって表面抵抗の上昇を生じさせる。
・イオン源及び、ポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、ポリマー製部品の処理対象表面が、0.5cm2/秒[平方センチメートル/秒]から1000cm2/秒の範囲、例えば1cm2/秒以上及び/又は100cm2/秒以下で処理されるように調整される。
・イオン源及び、ポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、注入イオン量が5×1014ions/cm2から1018ions/cm2の範囲、例えば5×1015ions/cm2及び/又は1017ions/cm2となるように調整される。
・イオン源及びポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、ポリマー製部品の処理対象表面のヘリウムの侵入深さが0.05μmから3μmの範囲、例えば0.1μm以上及び/又は2μm以下となるように調整される。
・イオン源及びポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、処理中のポリマー製部品の表面温度が100℃以下、例えば50℃以下となるように調整される。
・ポリマー製部品は、例えば形状加工した帯材(strip)であり、5m/分[メートル/分]から100m/分の範囲の速度で処理装置を通過する。一例として、当該ポリマー製部品は縦方向に移動する。
・部品の処理対象表面からのヘリウム注入の実行には、複数のイオン源が発生させるHe+及びHe2+イオンの複数の多重エネルギビームが用いられる。一例として、複数のイオン源を処理対象の部品が移動する方向に配置する。イオン源同士の間には間隔を置く。2本のイオンビームの間の距離は、連続したイオン注入処理の間に部品を冷却させるのに充分な大きさとするのが好ましい。前記イオン源は、処理するトラックの幅に適合した径を有するイオンビームを発生させる。ビームの径を、例えば5mm[ミリメートル]まで小さくすることで、イオン源と処理室との間に非常に効果的な差圧真空システムを配置することができる。これは、イオン源抽出システム内の真空を10-6mbarとする一方で、ポリマーは10-2mbar[ミリバール]で処理できることを意味する。
・部品の原料のポリマーは、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリメチルアクリレート、ポリプロピレンから選択される。ただし、このリストは網羅的なものではない。それ以外にも、架橋可能な種類のポリマー全般が候補として考えられる。
本発明はまた、ヘリウム注入の深さが50nm[ナノメートル]以上(例えば、200nm以上)であって、表面抵抗ρが1014Ω/□以下(例えば、109Ω/□以下、更には105Ω/□以下)である、という部品に関する。表面抵抗の計測にあたっては、IEC規格60093を参照しなければならない。
本発明は更に、上述した、ソリッドなポリマー製部品の処理方法の用法として、電子部品を載せるポリマー製基材、ガソリンタンク部品から成る一覧から選択されたソリッドなポリマー製部品の表面処理に用いる、という用法を提供する。
以下、本発明について、非限定的な例を挙げて、添付図面を具体的に参照しながら説明する。
本発明によるヘリウム注入をポリカーボネートに行った場合の分布の一例を示す図である。 材料の電気特性を定める各種の基準に関するスケールを示す図である。 本発明に従って処理したポリカーボネートサンプルの表面抵抗の時間経過に伴う変化を、複数のヘリウム量について示す図であり、表面抵抗の計測はIEC規格60093に従い、内径Dのリングで径のディスクを囲む形で形成した電極を使用した(D>)。 本発明に従って処理したポリカーボネートサンプルの表面抵抗の時間経過に伴う変化を、3種類のイオンHe、N、Arについて量を変えながら計測した結果を示す図であり、表面抵抗の計測はIEC規格60093に従って行った。 本発明に従って処理したポリカーボネートサンプルの表面抵抗の時間経過に伴う変化を、窒素について、量を変えながら、2種類のビーム移動速度で計測した結果を示す図であり、表面抵抗の計測はIEC規格60093に従って行った。
図1は、注入深度を横軸にして、本発明を用いた場合のポリカーボネートへのヘリウムの注入分布の一例を概略的に示す図である。曲線101はHe+の分布を示し、曲線102はHe2+の分布を示す。100keVのエネルギの場合、10eV/Å[電子ボルト/オングストローム]の平均イオン化エネルギに対して、He2+は平均距離で約800nmにまで達すると推計される。50keVのエネルギの場合、He+は4eV/Åの平均イオン化エネルギに対して平均距離で約500nmにまで達する。イオンのイオン化エネルギは当該イオンの架橋力(cross-linking power)と関連している。(He+/He2+)の値が100以下である時の最大処理厚みは、数千nm(1nmは1マイクロメートル)であると推計することができる。これらの推計値は、電子顕微鏡検査法によって実施した観測の結果とも一致する。この観測では、抽出電圧が40kV、総量5×1015ions/cm2、(He+/He2+)=10という条件によるビームの場合、約750nmから850nmの架橋層が観察される、という結果が得られた。
図2は、材料の静電的性質を定める抵抗値を示しており、これは、DOD HDBK 263規格に準じている。ポリマーは、表面抵抗値が1014Ω/□を上回る範囲(帯域I)の絶縁特性を備え、表面抵抗値が1014Ω/□から109Ω/□の範囲(帯域A)の静電防止特性を備える。静電荷散逸特性は、表面抵抗値が105Ω/□から109Ω/□の範囲(帯域D)にある場合に表れ、105Ω/□未満の範囲(帯域C)では導電性が表れる。
図3は、ポリカーボネートの表面抵抗について、実験で得られた変化を示している。横軸は時間であり、複数の異なるヘリウム量について示している。ヘリウム量は、1015ions/cm2(曲線1)、2.5×1015ions/cm2(曲線2)、5×1015ions/cm2(曲線3)、2.5×1016ions/cm2(曲線4)である。なお、図3では、He+/He2+=10であり、抽出電圧は約40kVである。抵抗値の計測はIEC規格60093に従って行った。ここで採用した抵抗値計測手法では、1015Ω/□を上回る抵抗値(領域Nに対応)を計測することはできなかった。つまり、1015Ω/□が上限となっている。横座標は、サンプルが処理されてからその表面抵抗値が計測されるまでの時間である。縦座標は表面抵抗の計測値であり、単位はΩ/□である。1015ions/cm2以下の量を第1の領域と見ることができ、表面抵抗は、1ヵ月未満の期間でおよそ3桁減少し(1.5×1016Ω/□から5×1012Ω/□)、その後、当初の値である約1.5×1016Ω/□を回復した(曲線1)。当該領域では、静電防止特性は短期間しか持続せず、遊離基がなお存在して、環境空気中の酸素と再結合する。第2の領域では、表面抵抗がイオン量に応じて低下するのが見られる。2.5×1015ions/cm2、5×1015ions/cm2、2.5×1016ions/cm2の範囲にわたって、表面抵抗は1011Ω/□から5×109Ω/□まで低下する。低下は飽和による平坦域に達するまで続くが、その値は約1.5×108Ω/□程度と推計される。静電防止特性(曲線2、3)は強化され、静電荷散逸が可能となる(曲線4)。これらのイオン量に対し、表面抵抗は、140日超にわたって一定の値を保った。2.5×1016ions/cm2を上回るイオン量で第3の領域に達し、ここでは、イオン量に応じて抵抗値の変化が飽和する。その値は約108Ω/□と推計され、この値は140日超にわたって安定している。
図4は、実験で得られたポリカーボネート(PC)の表面抵抗の経時変化を、3種類のイオンについて示している。イオンの種類は、He(曲線1)、N(曲線2)、Ar(曲線3)である。イオン量は1015ions/cm2、5×1015ions/cm2、2.5×1016ions/cm2、(He+/He2+)=10、(N+/N2+)=2、(Ar+/Ar2+)=1.8。ビーム径は15mmとし、電流は0.225mAとした。抽出電圧は約35kVであった。横座標は単位表面積あたりのイオン量であり、1015ions/cm2で表す。縦座標は表面抵抗値を表し、単位はΩ/□である。抵抗値の測定はIEC規格60093に従って行った。同じイオン量でも、最も重いイオンが、表面抵抗を下げるうえで最も効果的であった。窒素で処理されたPCの抵抗値は、ヘリウムで処理したPCに比べて10分の1以下となった。アルゴンで処理したPCの表面抵抗値は、ヘリウムで処理したPCに比べて10分の1以下となった。発明者は、より重いキセノンなどのイオンを用いて、ポリカーボネートの表面抵抗を更に下げることを勧める。
図5は、実験で得られたポリカーボネートの表面抵抗の経時変化を示す。同じ種類のイオンを用い、2種類の異なるビーム移動速度で実験した。すなわち、80mm/秒の移動速度(曲線1)、40mm/秒の移動速度(曲線2)である。イオン量は、1015ions/cm2、5×1015ions/cm2、2.5×1016ions/cm2であり、(N+/N2+)=2とした。ビーム径は約15mmとし、電流は0.150mAとした。抽出電圧は約35kVとした。横座標は単位表面積あたりのイオンであり、1015ions/cm2で表す。縦座標は表面抵抗を表しており、単位はΩ/□である。抵抗値の測定はIEC規格60093に従って行った。これらの曲線からは、速度を2分の1に下げれば、PCの表面抵抗を10分の1に下げる効果が得られることが分かる。特定の科学的理論に拘束されるものではないが、ビーム速度を下げることによって、PCの表面温度が上昇すると考えられる。この温度上昇は、遊離基同士の再結合を大幅に増加させ、同時に、アモルファス炭素の高密度かつ導電性のフィルムの形成にも都合がよい。また、加熱には、イオン衝撃によって誘起される切断/架橋メカニズムで生じる残留気体の放出という効果もある。発明者は、本実験から以下の通り推論した。すなわち、公知の径及びパワーのビームで処理する場合、いかなるポリマーについても、発生する熱の影響でポリマーを劣化させることなくポリマーの表面抵抗を最大限下げることが可能な、最低ビーム移動速度が存在する。ポリマーの熱劣化は、ECR源の抽出システムにおける相当量の気体放出と、その後の圧力上昇とから認識される。こうした圧力上昇は電気的な故障として表れる。抽出システムの働きは、ECR源のプラズマからイオンを抽出してビームを形成することである。これは2つの電極から成り、一方の電極は接地されており、もう一方の電極は、5×10-6mbar(好ましくは2×10-6mbar)を下回る真空状態で、数十kV(キロボルト)の高電圧とされる。気圧が上記値を越えると、アークが発生する。この現象は、ポリマーの熱劣化と同時に生じる。よって、こうした圧力上昇は極めて速やか検知する必要があり、そのためには、ビーム移動速度を徐々に下げながら抽出システム内の圧力の変化を監視する。
このビーム移動速度の決定のための手法として、発明者は、ビーム速度を徐々に下げながら、それ以外の下記の特性は維持する、という手順のテストを推奨する。
・ビーム特性:径及びパワー、言い換えると、強度及び抽出電圧。
・動的な特性:移動幅、前進速度。
ポリマーが熱の作用を受けて熱的に劣化する時、圧力は数秒以下の短い時間で10-5mbar急上昇する。当該圧力上昇は、抽出システム及び処理室の両方に配置された計器で計測される。こうした場合、テストは直ちに中止して、前回テストにおけるビームの移動速度を保存する。数秒以下の短時間で10-5mbarという急上昇が生じた場合、それは、ポリマーに熱劣化が生じたことを示唆する。
いくつかの特徴化方法では、本発明は、特に際立った効果を示すことができる。
下に示す例では、ヘリウムイオンHe+、He2+の注入によるソリッドなポリマー製部品の1以上の表面の処理を、ECR源から同時に発せられる多重エネルギHe+、He2+イオンを用いて実行した。処理対象のポリマーは、具体的には、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルアクリレート(PMMA)である。
処理を行ったサンプルに小さな紙片をふりかけて行った、静電防止特性に関する比較テストからは、5×1015ions/cm2を上回るイオン量で静電防止特性が表れることが示された。このイオン量で処理したサンプルをひっくり返すと、紙片は離れて落ちた。しかし、5×1015ions/cm2未満のイオン量では、こうした事態は起こらなかった。
ポリプロピレンの場合、1015ions/cm2及び5×1015ions/cm2のイオン量で、IEC規格60093に従って行った計測では、1014Ω/□の表面抵抗値が得られた。2×1016ions/cm2のイオン量では、5×1011Ω/□の抵抗値を計測することができた。これは、上記の静電防止特性が生じたことを示す。
1つの実施の形では、ポリマー表面の静電防止特性は、イオン量が5×1015ions/cm2を超えたところから大幅に向上すると推定された。このときの処理速度は約15cm2/秒であり、9mAのHe+イオン及び1mAのHe2+イオンによって構成されたヘリウムビームを用いた。
ヘリウムイオンの同時注入は、処理対象の部品の要件及び形状に応じて、様々な深さで行われる。これらの深さは、具体的には、注入ビームのイオン注入エネルギに依存する。例えば、ポリマーの場合は、0.1μmから約3μmである。付着防止特性が必要とされる用途では、例えば、注入の厚みは1マイクロメートル未満でも充分であり、その場合は、例えば処理時間も更に短縮される。
1つの実施の形では、He+及びHe2+イオンの注入条件は、ポリマー製部品のバルク弾性特性が維持されるように選択され、そのために、当該ポリマー製部品を50℃未満の処理温度に保つ。こうした結果を得るための具体的な条件として、4mmの径のビームに対し、60μAの全電流を送り、40kVの抽出電圧を用い、100mmの移動幅を40mm/秒で移動させる。当該ビームの単位表面積あたりのパワーは20W/cm2である [W/cm2:1平方センチメートルあたりのワット数]。抽出電圧及び単位表面積あたりのパワーを同一として、バルク弾性特性を保持しながらビームの強度を高める場合については、以下のような経験則がたてられる。すなわち、所望の電流を60μA[マイクロアンペア]で割って、その平方根をとった値に対応した比率で、ビームの径を大きくし、移動速度を上げ、移動幅を大きくする。例えば、6ミリアンペア(すなわち、60マイクロアンペアの100倍)の電流の場合、単位表面積あたりのパワーを20W/cm2に保つためには、ビームの径を40mmとすべきである。こうした条件では、速度を10倍、移動幅を10倍に上げると、移動速度は40cm/秒、移動幅は1mとなる。経路の数についても同じ係数で増やせば、最終的には、ions/cm2の単位で表される処理量は同じとなる。継続して走らせる場合、例えば、ベルトの経路に配置されるマイクロアクセラレータの数は、同じ比率で増やせばよい。
更に、本発明による処理を施すことで、他の表面特性にも大幅な改善が見られる。他の技術では得られなかったと思われる性能が達成される。
本発明は、上述した種類の実施の形には限定されず、非限定的に解釈されるべきである。本発明には、あらゆる種類のポリマーの処理が含まれる。
同様に、本発明の方法は、ECR源を使用するものには限定されない。他のイオン源では効果が劣ると考えられる場合でも、本発明の方法は、単イオン源又は他の多イオン源を用いて実行することができる。ただし、他のイオン源を用いる場合は、ヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から成るリストに属する多重エネルギイオンの同時注入を行える構成を有することが条件となる。

Claims (14)

  1. イオンを用いてソリッドなポリマー製部品1以上の表面を処理する表面処理方法であって、
    多重エネルギイオンX+及びX2+によって構成されるイオンビームを用いてイオン衝撃を与える処理を含み、
    Xは、ヘリウム(He)、窒素(N)、酸素(O)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、そして、キセノン(Xe)から成る一覧から選択されるイオンの原子記号であり、
    +及びX2+を原子百分率で表して、率RX=X+/X2+の値は100以下、例えば20未満とし、
    ビームの移動速度は直前の処理において決定され、当該直前の処理では、10-5ミリバールの圧力上昇によって形に表れるポリマーの熱劣化を生じさせることのないビームの最低移動速度が特定されること、
    を特徴とする表面処理方法。
  2. イオンX+及びX2+は、電子サイクロトロン共鳴イオン源(ECR)によって同時に生成されること、
    を特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 率RXは1以上であること、
    を特徴とする請求項1は2に記載の表面処理方法。
  4. 多重エネルギイオンX+及びX2+の注入を可能にする電子サイクロトロン共鳴イオン源の抽出電圧は、10kVから400kVの範囲にあり、例えば、20kV以上及び/又は100kV以下であること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  5. 多重エネルギイオンX+およびX2+の量は、5×1014ions/cm2から1018ions/cm2の範囲であり、例えば、1015ions/cm2以上及び/又は5×1017ions/cm2以下、更には、5×1015イオンions/cm2以上及び/又は1017ions/cm2以下であること、
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  6. 多重エネルギイオンX+及びX2+の量に応じた、ソリッドなポリマー製部品の表面の変化の特性の変化量、例えば、処理対象部品を表すポリマー材料の表面の電気抵抗(ρ)を直前の処理において求めることで、イオン量の範囲が求められ、ここで、選択された特性の変化量は、効果を生じさせると共に、前記イオン量範囲を構成する3つの連続的なイオン量領域において異なる形で変化するものであり、
    第1領域における変化は1ヵ月未満の期間にわたって直線的かつ可逆的であり、第2領域における変化は1ヶ月超の期間にわたって直線的かつ安定しており、最後に、第3領域における変化は1ヶ月超の期間にわたって一定かつ安定しており、
    イオン量の第3領域における多重エネルギイオンX+及びX2+の量がソリッドなポリマー製部品の処理のために選択されること、
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  7. 電子サイクロトロン共鳴イオン源及び、ポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、ポリマー製部品の処理対象表面の面積速度(areal speed)が、0.5cm2/秒から1000cm2/秒の範囲、例えば1cm2/秒以上及び/又は100cm2/秒以下で処理されるように調整されること、
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  8. 電子サイクロトロン共鳴イオン源及び、ポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、注入イオン量が5×1014ions/cm2から1018ions/cm2の範囲、例えば5×1015ions/cm2及び/又は1017ions/cm2となるように調整されること、
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  9. 電子サイクロトロン共鳴イオン源及びポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、ポリマー製部品の処理対象表面のイオン侵入深さが0.05μmから3μmの範囲、例えば0.1μm以上及び/又は2μm以下となるように調整されること、
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  10. 電子サイクロトロン共鳴イオン源及びポリマー製部品の処理対象表面の移動に関するパラメータは、ポリマー製部品の処理対象表面の処理中の温度が100℃以下、例えば50℃以下となるように調整されること、
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  11. 処理対象のポリマー製部品は電子部品、一例として、押し出し成形された帯材であり、当該処理対象のポリマー製部品は、5m/分から100m/分の範囲の速度で処理装置を通過すること、
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  12. ポリマー製部品の処理対象表面からのイオン注入の実行には、複数のイオン源が発生させるX+及びX2+イオンの複数の多重エネルギビームが用いられること、
    を特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  13. ポリマー製部品を作るポリマーの種類は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリメチルアクリレート(PMMA)から選択されること、
    を特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の表面処理方法。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の表面処理方法の使用法であって、電子部品を載せる基材と自動車の計器板とから成る一覧から選択されたソリッドなポリマー製部品の処理に用いる使用法。
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