JP2013526513A - 4,6−ジベンジルアミン−2−メチル−ピリミジン誘導体、および癌治療のためのそれらの使用 - Google Patents

4,6−ジベンジルアミン−2−メチル−ピリミジン誘導体、および癌治療のためのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、化学式Iの化合物、化学式Iの化合物の合成、およびその薬学的に許容される塩、並びにその多形体、溶媒和物、水和物についての開示を提供するものである。薬学的に許容される塩は、経口投与、全身投与、経皮投与、あるいは注射用に製剤することができる。化学式Iの化合物およびその医薬組成物は、哺乳動物における癌を治療するために用いることができる。

Description

(関連する出願の相互参照)当出願は2010年3月11日に提出されたアメリカ合衆国仮特許出願番号61/333300に優先することを主張するものである。当出願はその全開示を参照として組み込むものである。
当開示は一般的には化合物とその合成、および、その癌の治療のための医薬組成物に関連したものである。特に、当開示は癌におかされた哺乳類を薬学的に受け入れられる量の化合物によって治療することに関連するものである。
現在、癌は世界的に重大な健康問題である。世界保健機関の国際がん研究機関(IARC−WHO)による推定によれば、世界的に癌発生率は、2000年の年間発生率1千万から2020年には1千500万へと驚くべき速さで増加するとされる。
ここ何十年間、最も一般的な薬理学的抗癌治療のタイプは、従来の化学療法であった。これら従来の治療法は腫瘍質量を低減しようとするが、急速に分裂する正常細胞と腫瘍細胞を区別せず、全身にわたる重篤な副作用につながってしまう。いまだに癌の包括的な治療の重要な医療ニーズが満たされていない状況である。現在、癌の治療のための新しい組成物を作り出す技術の必要性が存在すると言えるのである。
本開示は、化合物、合成、化学式(化学式I)を含む組成物、及び/又は、薬学的に許容されるその塩の実施形態をいくつか提供するものである。本開示はまた、化学式Iによる組成物またはその中間体、及びその組成物として薬学的に許容される担体、媒体、または希釈剤を1つまたは複数提供する。これらの組成物(医薬品または治療的に有効)を癌の治療に使用することができる。
Figure 2013526513
化学式I
特定の実施形態においては、本開示は、化学式Iの化合物および組成物、またはその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2013526513
化学式I
ここで、R、R、R、R、R、Rはそれぞれ独立して以下の少なくとも1つを表す:水素、メチルアミン、シクロヘキシル、メチルエーテル、ブトキシ基、プロポキシ基、ハロゲン(塩素またはフッ素)、チオール、アルキル、アルキルチオール、アセチルチオール、ジスルフィド基、アシル基、アシルアルキル、アリール、アルケニル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アルコキシアルコキシ基、アラルキル基、アリールオキシ、アリールチオアルキル、シクロアルキル、エーテル、エステル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、低級アルキル基、スルホン、スルホキシド、ヒドロキシアルキル、CF、CHCl、
Figure 2013526513
Figure 2013526513
特定の実施形態においては、本開示は、化学式Iの化合物および組成物、またはその薬学的に許容される塩に関し、
Figure 2013526513
化学式 I
ここで、Rは、独立に下記の少なくとも1つを表す
Figure 2013526513
は、独立に、以下の少なくとも1つを表す:水の、アミン、カルボキシル、−NH−CO−NH−、−NH−CO−CH−NH−、
Figure 2013526513
および前述のいずれかの類似物;
ここで、nは、0〜10の整数を表す。
は、それぞれ独立に、以下の少なくとも1つを表す:水素、メチル基、エチル基、ブチル基、アミン、−NH−CO−、アクロレイン
Figure 2013526513
は、それぞれ独立に、以下の少なくとも1つを表す:
Figure 2013526513
は、それぞれ独立に、以下の少なくとも1つを表す:CF及び、(CH)Cl,ここでnは0〜11の範囲の整数である。
は、それぞれ独立に、以下の少なくとも1つを表す:
Figure 2013526513
及び、

Figure 2013526513
化学式Iの化合物の1つの形態:
Figure 2013526513
1実施形態において、化学式Iの化合物の合成は、図1、図2および図3に示される。
1実施形態において、医薬組成物のいずれか1つを含むキットは、ここに開示されている。キットには、癌や合併症の治療に使用するにあたっての指示を含み得る。新しい分子を標的とした治療薬の使用は患者や臨床医の双方にとって有用である。この治療は腫瘍の増殖や進行に関与している特定の分子や、正常な細胞では起こらないが腫瘍細胞内で頻繁に変化する特定の分子を阻害し、したがって、腫瘍細胞に対してより直接的に働くので、全身に対する毒性効果が少ない。本化合物および薬学的に有効な量の投与のより、これらの機能を果たすことができる。
1実施形態においては、医薬組成物は、薬学的に許容される担体とここにおける組成物から構成される。いくつかの態様において、医薬組成物は、全身投与、経口投与、持続放出、非経口投与、注射、皮下投与及び経皮投与の少なくとも一つのために処方、投与される。
ここに記載された組成物にはいくつかの用途がある。本開示は、例えば、前立腺癌、肺癌、大腸癌、乳癌、脳腫瘍、子宮頸がん、ホジキンリンパ腫、腎臓癌、白血病、肝癌、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、皮膚がん、精巣がん、甲状腺がんや子宮癌を含む癌や悪性腫瘍を患う患者を処置する方法を提供する。
実施形態の例は例によって示され、添付図面に限定されず、そこでの似た参照は同様の要素を示す。
図1Aは、化学式Iの化合物の合成の最初のステップを示す。 図1Bは、化学式Iの化合物を合成するための図1Aからの手順の継続を示す。 図1Cは、化学式Iの化合物を合成するための図1Bからの手順の継続を示す。
いくつかの化合物、合成物、組成物、方法は薬学的および治療的に有効な化合物として、本明細書に記載される。本実施形態は、特定の実施形態を参照しつつ説明されてきたが、様々な実施形態のより広範な精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更をこれらの実施形態に対して行うことができることは明らかであろう。
定義:
当書において、以下の用語やフレーズは、以下に定める意味を有するものとする。別途の規定がない限り、ここに使用されるすべての技術用語および科学用語は、当技術分野で一般に理解されているのと同じ意味を持つ。
用語「アルキル」は、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環式)基、アルキル置換シクロアルキル基及びシクロアルキル置換アルキル基を含む飽和脂肪族基のラジカルを意味する。好ましい具体化においては、直鎖または分岐鎖アルキルは30以下の炭素原子を主鎖中に(例えば、直鎖においてC−C30、分岐鎖においてC〜C30)を有するが、さらに好ましいのは20以下を有する。同様に、好ましいシクロアルキルは、3から10の炭素原子をその環構造に有し、より好ましくは5,6、または7の炭素を環構造に持つことである。
当書で使用されている用語「アルキル」は、1から12の炭素原子の飽和直鎖状又は分岐鎖状の一価の炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、これらに限定はされないが、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCHCH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−L−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(S−Bu、s−ブチル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Buは、t−ブチル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)、2−メチル−2−ブチル(−C(CHCHCH)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH)−CH(CH)、3−メチル−1−ブチル(−CHCHCH(CH)、2−メチル−L−ブチル(−CHCH(CH)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCHCHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CHCH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH)C(CH、1−ヘプチル、1−オクチルなどが挙げられる。
また、当書、実施例、および特許請求の範囲全体で使用される用語『アルキル』(または『低級アルキル』)は『非置換アルキル』および『置換アルキル』―後者は炭化水素骨格の1つ以上の炭素上に水素を置換するアルキル部分を意味する―を含むことを意図する。このような置換基は、特に指定のない場合は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル(例えば、ホルミル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アシル基など)、チオカルボニル(例えばチオエステル、チオ、チオホルメート)、アルコキシル、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィン酸塩、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、硫酸塩、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、または芳香族またはヘテロ芳香族部分である。炭化水素鎖で置換された部分は適切な場合にはそれ自体が置換されてもよいということは、当分野の者によって理解されるであろう。例えば、置換アルキルの置換基は、アミノ、アジド、イミノ、アミド、ホスホリル(ホスホネート、ホスフィンを含む)、スルホニル(硫酸塩、スルホンアミド、スルファモイルおよびスルホン酸を含む)、およびシリル基の置換および非置換の形態を含むだけでなく、エーテル、アルキルチオ、カルボニル(ケトン、アルデヒド、カルボン酸塩、及びエステルを含む)、−CF、−CNなどが挙げられる。代表的な置換アルキルは以下のごとくである。シクロアルキルはさらにアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、カルボニル置換アルキル、−CF、−CNで置換されることができる。
さらに、このような置換基は、安定性をもち得ない場合を除き、以下に述べるように、アルキル基のグループのために企図されたものすべてを含む。例えば、1個以上のカルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基によるアルキルのグループの置換が企図されている。
用語『アルケニル』は、少なくとも1つの部位が不飽和結合である、2から12の炭素原子を持つ一価の炭化水素のラジカルの直鎖状または分枝状連鎖、すなわち、炭素−炭素、sp二重結合であり、そこにおいて、アルケニルラジカルが、『シス』と『トランス』の向き、あるいは、『E』と『Z』の向きを持つラジカルを含む。例としては、これらに限定されるわけではないが、エチレニル又はビニル(−CH=CH)、アリル(−CHCH=CH)などが挙げられる。『アルキニル』という用語は、少なくとも1つの部位が不飽和結合である、2から12の炭素原子を持つ一価の炭化水素のラジカルの直鎖状または分枝状連鎖、すなわち、炭素−炭素、sp三重結合である。例としては、これらに限定されるわけではないが、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CHC≡CH)などが挙げられる。
『アシル』は当分野では広く知られており、一般的化学式ヒドロカルビルC(O)−は、好ましくはアルキルC−(O)により代表されるグループである。
『アリール』は、各環が芳香族であるか、または1個以上の環と縮合して芳香環集合体を形成、単環または多環集合体を意味する。1つ以上の環原子が炭素(例えば、N、S)でない場合には、アリールはヘテロアリールである。Cxアリール及びCx−YアリールはXとYがリング内の炭素原子の数を示す場合に一般的に使用される。
『アシルアミノ』は当分野では広く知られており、アシル基で置換されるアミノ基を意味する用語であり、例えば、化学式ヒドロカルビルC(O)NH−によって表現され得る。
『アシルアルキル』は当分野では広く知られており、アシル基で置換されるアルキル基を意味する用語であり、例えば、化学式ヒドロカルビルC(O)アルキルによって表現され得る。
『アシルオキシ』は当分野では広く知られており、一般的な化学式ヒドロカルビルC(O)O−、好ましくはアルキルC(O)O−によって表現される基である。
用語『アルコキシ』は、酸素が取り付いた、アルキル基、好ましくは低級アルキル基を意味する。代表的なアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、第三−ブトキシ等が挙げられる。
用語『アルコキシアルキル』はアルコキシ基で置換されたアルキル基を意味し、一般的な化学式アルキル−O−アルキルで表現される。
当書において使用されている用語『アルケニル』は、少なくとも1つの二重結合を含む脂肪族基を意味し、『非置換アルケニル』および『置換アルケニル』−後者は、アルケニル基の1つ以上の炭素上の水素を置換するアルケニル部分を意味する−、を含むことを意図する。このような置換基は、1つ以上の二重結合に含まれる、あるいは含まれない、1つ以上の炭素上で発生する可能性がある。
当書において使用されている用語『アルキルアミノ』は、少なくとも一つのアルキル基で置換されたアミノ基を意味する。
当書において使用されている用語『アルキルチオ』は、アルキル基で置換されたチオール基を意味し、一般的な化学式アルキルS−により表現される。
当書において使用されている用語『アルキニル』は、少なくとも一つの三重結合を含む脂肪族基を意味し、『非置換アルキニル』および『置換アルキニル』―後者はアルキニル基の1つ以上の炭素上の水素を置換するアルキニル部分を意味する−を含むことを意図している。このような置換基は、1個以上の三重結合に含まれる、あるいは含まれない1つ以上の炭素上で発生する可能性がある。また、このような置換基は、安定性が困難である場合を除いて、上述したようにアルキル基のために企図されたすべてが含まれる。例えば、1個以上のアルキル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール基によって置換することが企図されている。
当書において使用されている用語『エーテル』は、他のヒドロカルビル基に酸素を介して結合するヒドロカルビル基を意味する。したがって、ヒドロカルビル基のエーテル置換基はヒドロカルビル−O−であり得る。エーテルは、対称、または非対称であり得る。エーテル類の例としては、これらに限定されるわけではないが、複素環−O−複素環、アリール−O−複素環が含まれる。エーテルは、一般的な化学式アルキル−O−アルキルで表現される『アルコキシアルキル』基を含む。
当書で使用されている用語『ハロ』と『ハロゲン』はハロゲンを意味し、クロロ、フルオロ、ブロモ、およびヨードを含む。
当書で使用されている用語『ヘタアルキル』と『ヘテロ』は、ヘタリール基で置換されたアルキル基を意味する。
当書において使用されている用語『ヘテロアルキル』は、炭素原子と少なくとも1つのヘテロ原子の、飽和または不飽和の鎖を意味し、そこにおいては2つのヘテロ原子が隣接していない。
用語『ヘテロアリール』および『ヘタリール』は置換または非置換の芳香族単環構造、好ましくは5−7の構成員を有する環構造で、その環構造は、少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは1〜4個のヘテロ原子、より好ましくは、1個または2個のヘテロ原子により構成される。用語『ヘテロアリール』および『ヘタリール』はまた、環の少なくとも一つは、ヘテロであるところの、2つの隣接する環に対して2つ以上の炭素が共通していることを特徴する2つ以上の環を有する多環式環系を含む。すなはち、他の環はシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/又はヘテロシクリルであり得る。ヘテロアリール基は、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどを含む。
当書で使用されている用語『ヘテロ原子』は、炭素または水素以外の元素の原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄である。
用語『ヘテロシクリル』、『複素環』、および『複素環的』とは、好ましくは3−10の構成員、より好ましくは3−7の構成員の、置換もしくは非置換の非芳香族環構造を意味する。そして、その環構造は少なくとも一つのヘテロ原子、好ましくは1〜4個のヘテロ原子、より好ましくは1または2個のヘテロ原子を含む。『ヘテロシクリル』および『複素環』という用語はまた、環の少なくとも一つが複素環であるところの、2つ以上の炭素が2つの隣接する環に共通している、2つ以上の環を有する多環式環系を含む。すなはち、他の環はシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び/又はヘテロシクリルであり得る。ヘテロシクリル基は、例えば、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム等を含む。
当書において使用されている用語『ヘテロサイクリルアルキル』は、複素環基で置換されたアルキル基を意味する。
用語『ケトン』は当分野で認識されており、例えば、化学式C(O)Rによって表現することができる。ここで、Rはヒドロカルビル基を表す。
当開示における当化合物の化合物は、薬学的に受け入れられる塩の形で存在し得る。当開示の化合物は薬学的に受け入れられるエステル(すなわち、化学式Iの酸のメチル及びエチルエステルがプロドラッグとして使用される)の形で存在し得る。当開示の化合物は溶媒和、すなわち水和することができる。溶媒和は、製造工程の途中で行うことができるし、あるいは、化学式I(水和)の初期無水化合物の吸湿性の結果として起こり得る。
同じ分子化学式を持つが、空間内の原子の配列、原子の結合順序、性質が異なる化合物は『異性体』と呼ばれる。空間内のそれらの原子の配置が異なる異性体は、『立体異性体』と呼ばれる。ジアステレオマーは、鏡像異性体ではない、一つ以上のキラル中心において正反対の構成を持つ立体異性体である。互いに重ね合わせることができない鏡像である1つ以上の非対称中心をもつ立体異性体は、『鏡像異性体』と呼ばれる。化合物が非対称中心を有する場合、例えば、炭素原子が4つの異なる基に結合している場合、鏡像異性体のペアが可能である。鏡像異性体は、その非対称中心または中心の絶対配置によって特徴づけることができ、カーン、インゴールドとプリログのR−及びS−シーケンシングルールにより、あるいは、分子が偏光面を回転させ、右旋性または左旋性(すなわち、(+)または(−)−異性体)として指定される方法により、記述される。キラル化合物は、1個の鏡像異性体、又はその混合物として存在し得る。鏡像異性体を等しい割合で含有する混合物は『ラセミ混合物』と呼ばれる。化学式Iの化合物は上記の構成で使用することができる。
用語『硫酸塩』は当該分野で認識され、グループOSOH、または薬学的に受け入れられるその塩を指す。当書で使用する用語『多形』は当分野で認識されており、与えられた化合物の一つの結晶構造を意味する。
『残基』とは、当該分野で認識される用語であり、分子の部分を指す。例えば、化学式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の残基である。
当書における『非経口投与』および『非経口で投与する』とは注射剤等の経腸および局所投与の様式であり、限定されるわけではないが、静脈内、筋肉内、胸腔内、血管内、嚢内、動脈髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮膚内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下の内、関節内、被膜下、くも膜下、局所、経口脊髄内、胸骨内注射、および、皮、標的送達および持続した徐放および注入を含む。
当方法によって治療される『哺乳類』、『患者』、『件名』、または、『ホスト』は霊長類、哺乳類、脊椎動物など、ヒトまたはヒト以外の動物を意味し得る。
『薬学的に許容される』という用語は当分野で認識されている。ある実施形態においては、この用語は、妥当な利益/リスク比に相応して、過度の毒性、刺激、アレルギー反応その他の問題や合併症を生ぜずに、ヒトおよび動物の組織と接触させて使用するのに適していると、健全な医学的判断の範囲内で判断される、組成物、ポリマーおよび他の材料および/またはアール剤形を含む。
『薬学的に許容される担体』という用語は、当分野で認識され、例えば、1臓器または身体の一部から別の臓器または身体の一部へ組成物を運ぶことに関与した液体または固体の充填剤、希釈剤、溶媒またはカプセル化物質など、医薬として許容される材料、組成物、または媒体を含む。各キャリアは当組成物を構成する他の成分と適合し、患者に対して有害ではないという意味で『許容可能』でなければならない。特定の実施形態においては、薬学的に受容可能なキャリアは、非発熱性である。
薬学的に許容される担体として機能することができる物質のいくつかの例は、例えば、(1)乳糖、ブドウ糖、ショ糖などの糖類;(2)トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどデンプン;(3)セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;(4)トラガント粉末;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)カカオバターおよび坐剤ワックス類;(9)油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油と大豆油;(10)グリコール、例えば、プロピレングリコール;(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール;(12)エステル類、例えば、オレイン酸エチル、およびラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水;(17)等張食塩水;(18)リンゲル溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;および(21)医薬製剤に採用される他の非毒性適合性物質。
用語『プロドラッグ』は、生理的条件下で、当開示の治療上活性な薬剤に変換される化合物を包含することが意図されている。プロドラッグを作る一般的な方法は、所望の分子を明らかにするために、生理学的条件下で加水分解される選択された部分を含む。他の具体化においては、プロドラッグは宿主動物の酵素活性によって変換される。
用語『予防的、又は療法的』な治療は当分野では知られており、一つ以上の該当組成物のホストへの投与を含む。望ましくない状態の臨床症状(例えば、疾患または宿主動物の他の望ましくない状態)前に投与される場合は、治療は予防的である。すなわち、それは宿主が望ましくない状態におちいることから保護する。他方で、望ましくない状態の起こった後で投与される場合は、治療は療法的(すなわち、それは、既存の望ましくない状態や副作用を減少、改善、安定させるために意図されている)である。
用語『処置する』は当分野で認知されており、以下を含む:疾患、障害および/または状態について、まだそれを有すると診断されていなくとも、かかるかもしれない動物にそれらが発生することから予防する;疾患、障害または状態を例えば、それらの進行を妨ることによって阻害する;例えば、疾患、障害および/または状態の退行を引き起こして、疾患、障害、または状態を軽減する。疾患または状態を治療するということは、基礎となる病態には影響しなくとも、特定の疾患または状態の少なくとも1つの症状を改善することを含む。例えば、癌の原因を治療はしないが鎮痛剤の投与により被験者の癌の治療を行うことなどである。当書で用いられている『治療する』、『治療』、などの用語は、治療的、予防的、非常療法、対症療法が含まれる。
癌関連疾患または障害は癌または悪性新生物を含み、以下のものが含まれる:前立腺癌、肺癌、大腸癌、乳癌、脳腫瘍、子宮頸がん、ホジキンリンパ腫、腎臓癌、白血病、肝臓がん、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、皮膚がん、精巣がん、甲状腺がんや子宮がんや急性リンパ芽球性白血病、成人急性リンパ芽球性白血病、小児急性骨髄性白血病、成人急性骨髄性白血病、小児副腎皮質がん、副腎皮質がん、小児エイズ関連癌、エイズ関連リンパ腫、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫、子供時代、非定型ラブドイド/奇形腫、小児、中枢神経系、基底細胞がんは、皮膚癌(非黒色腫)、胆管癌、肝外膀胱がん、膀胱がん、小児骨がん、骨肉腫と悪性線維性組織球腫、脳幹グリオーマ、小児脳腫瘍、大人脳腫瘍、脳幹グリオーマ、小児脳腫瘍、中枢神経系非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、小児脳腫瘍、中枢神経系胚芽腫、小児脳腫瘍、星細胞腫、小児脳腫瘍、頭蓋咽頭腫、小児脳腫瘍、上衣芽細胞腫、脳腫瘍、上衣腫、小児脳腫瘍、髄芽腫、小児脳腫瘍、髄様上皮腫、脳腫瘍、中間分化の松果体実質腫瘍、脳腫瘍、テント上原始神経外胚葉腫瘍および松果体芽腫、小児脳腫瘍および脊髄腫瘍、小児、乳がん、乳がんと妊娠、乳がん、幼年期の乳がん、男性気管支腫瘍、小児バーキットリンパ腫。カルチノイド腫瘍、小児カルチノイド、未知の原発性中枢神経系の消化管癌非定型奇形腫様/ラブドイド腫瘍、小児中枢神経系胚芽腫、小児、中枢神経系リンパ腫、プライマリ子宮頸がん子宮頸がん、小児小児がん脊索腫、小児慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、大腸癌、大腸癌、小児頭蓋咽頭腫、小児皮膚T細胞リンパ腫、胚芽腫、中枢神経系、幼年期子宮内膜がん、上衣芽細胞腫、小児上衣腫、小児食道癌、食道癌、小児ユーイング腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、小児性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼癌、眼内黒色腫、眼癌、網膜芽細胞腫、胆嚢癌、胃癌(胃)がん、小児消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(肉腫ファミリーGIST)、消化管間質細胞腫瘍、小児胚細胞腫瘍、頭蓋、小児胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣妊娠性絨毛腫瘍グリオーマ、大人神経膠腫、小児脳幹、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝(肝臓)ガン、大人(プライマリ)肝(肝臓)がん、小児(プライマリ)組織球症、ランゲルハンス細胞ホジキンリンパ腫、成人ホジキンリンパ腫、小児咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞腫瘍(膵内分泌)、カポジ肉腫の腎臓(腎細胞)がん、腎臓がん、小児、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭がん、小児白血病、急性リンパ芽球性、成人の白血病、急性リンパ芽球性、小児白血病、急性骨髄性、成人の白血病、急性骨髄性、小児白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞口唇がんおよび口腔がん肝がん、アダルト(プライマリ)肝がん、小児(プライマリ)肺癌、非小細胞肺癌、小細胞リンパ腫、エイズ関連リンパ腫、バーキットリンパ腫、T細胞皮膚は、菌状息肉腫とセザリー症候群リンパ腫、ホジキン、大人リンパ腫、腫、小児リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、成人リンパ腫、非ホジキン、小児リンパ腫、原発性中枢神経系、マクログロブリン血症、骨と骨肉腫の髄芽腫のワル悪性線維性組織球腫、小児髄様上皮腫、小児悪性黒色腫、黒色腫、眼(目)メルケル細胞がん中皮腫、成人悪性中皮腫、原発不明口腔癌、多発性内分泌腫瘍症候群、小児多発性骨髄腫/プラズマ細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病小児転移性扁平頸部がん、成人急性骨髄性白血病、小児急性骨髄腫、複数の骨髄増殖性疾患、慢性、鼻腔と副鼻腔がん上咽頭がん、上咽頭がん、小児神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、成人非ホジキンリンパ腫、小児非小細胞肺がん、口腔がん、小児口腔がん、リップと中咽頭がん、骨肉腫および骨卵巣癌の悪性線維性組織球腫、幼年期の上皮性卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵がん膵がん、小児膵癌、膵島細胞腫瘍乳頭腫、中級分化、子供時代の松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍の小児副鼻腔と鼻腔癌副甲状腺がん陰茎がん咽頭がん松果体実質腫瘍、小児下垂体腫瘍形質細胞腫/多発性胸膜肺芽腫の妊娠と乳癌の原発性中枢神経系リンパ腫前立腺がん、直腸がん腎細胞(腎臓)癌腎細胞(腎臓)癌、小児腎盂と尿管、移行上皮癌、15番染色体、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、子供時代、唾液腺がん唾液腺のナットの遺伝子が関与する気道癌がん、小児肉腫、腫瘍肉腫、カポジ肉腫、軟部組織、アダルト肉腫、軟部組織、小児肉腫、子宮セザリー症候群、皮膚癌(非黒色腫)、皮膚がん、小児、皮膚がん(悪性黒色腫)、皮膚癌、ユーイング肉腫ファミリーメルケル細胞小細胞肺癌小腸がん軟部肉腫、成人軟部肉腫、小児扁平上皮癌は、原発不明転移性胃(胃)がん、胃(胃)がん、テント上小児と皮膚癌(非黒色腫)扁平頸部がん、原始神経外胚葉性腫瘍、子供時代。T細胞リンパ腫、皮膚、菌状息肉腫とセザリー症候群精巣がん咽喉がん胸腺腫および胸腺がん胸腺腫および胸腺癌、小児甲状腺がん甲状腺癌、腎盂と尿管絨毛腫瘍の小児移行上皮癌、膣癌、膣癌、小児、外陰がん、ワルのマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍、女性の癌または他の病状等である。これは当技術分野でよく理解されており、組成物を受けない被験体に比べて症状の発症の頻度を減少させたり遅延させる組成物を被験体に投与することを含んでいる。
特定の実施形態において、本明細書において記載される医薬組成物は、予防薬または治療薬の一部としてこれらの組成物が治療的に効果的な量で患者に与えられるような態様で製剤されている。患者に投与されるべきこの組成物の所望の量はこの薬の吸収率、不活性速度および排せつ率、ならびに対象の組成物からの塩および組成物の送達速度に依る。更に投薬量の値は和らげるべき状態の重症度によって変化し得ることに留意されたい。特定の対象に対し、個々のニーズによってかつこの組成物の投与を管理または監督する者による専門的な判断によって時間とともに具体的な投薬計画が調整されるべきである。典型的には、投薬は当業者に知られた技術を用いて決定される。
加えて、任意の特定の塩または組成物の最適な濃度、量は、治療パラメータの変化に適応するように調整することができる。このような治療パラメータは臨床使用に対する準備、例えば、治療部位、患者のタイプ、例えば、ヒトかヒトでないか、大人か子供か、また、疾患、状態の性質が含まれる。
特定の実施形態においては、当書で提供される当組成物の投与量は、治療用組成物または他のカプセル化材料の血漿中濃度を参考にして決定することができる。たとえば、最大血漿濃度(Cmax)及び血漿濃度−時間曲線において時間0から無限までの範囲を用いることができる。
医薬組成物または他の材料に関して使用される場合、用語『徐放性』は当分野で認識されている。たとえば、時間をかけて物質を放出する対象組成物は、物質の全体量を一度に生物学的に利用可能にするボーラスタイプの投与とは対照的に、徐放特性を示し得る。例えば、特定の実施形態で、血液、脊髄液、粘液の分泌、リンパ等などの体液との接触時に、薬学的に許容される1つ以上の賦形剤が、そこにくみこまれた付随の材料と共に、徐々に、あるいは遅延した低下(例えば、加水分解を介して)を招くことがあり得る。例えば、治療および/または生物学的に活性な塩および/または組成物が持続的または長期間(ボーラスなどからのリリースに比べて)にわたってリリースされ得る。このリリースにより、当書に開示される治療薬のどれでもが治療的に有効な量を長時間にわたりもたらし得る。
『全身投与』、『全身的に投与する』、『末梢投与』および『末梢に投与する』などの用語は、当分野で認識されており、治療されている病気から離れた箇所において当組成物、治療剤または他の物質を投与することを含む。治療されている疾患の癌の感覚のある箇所に直接、またはその上、その近傍に薬剤を投与することは、中枢神経系へ直接投与の場合を除き、たとえその後薬剤が続いて全身に分布される場合でも、『ローカル』、『局所的』または、『地域的』な投与と呼ばれる。例えば、皮下投与することにより、それが患者のシステムに入り代謝および他の類似のプロセスに従うことになるのはこの例である。
『治療有効量』という用語は当分野で認識されている。特定の実施形態においては、この用語は任意の医療処置に適用される妥当な利益/リスク比において所望の効果を生み出す当細書に開示された塩または組成物の量を指す。 特定の実施形態においては、この用語は、医療の症状を一定期間にわたって排除または低減するのに必要、または十分な量を指す。有効量は、処置される疾患または状態、投与される特定の標的構成物、対象の大きさ、または疾患や状態の重症度などの要因によって異なり得る。

当分野でごく普通の技術をもつ者は過度の実験を必要とせず経験的に特定の組成物の有効量を決定することができる。
本開示は当書において開示される組成物のプロドラッグや薬学的に受け入れられる当プロドラッグの塩をも考察する。
本開示はまた、薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を開示する。
そして、化学式Iの化合物の組成は全身、局所または経口投与用に処方することができる。また医薬組成物は、経口投与、経口液剤、注射剤、皮下投与、または経皮投与のために処方することができる。医薬組成物はさらに、薬学的に許容される安定剤、希釈剤、界面活性剤、充填剤、結合剤、潤滑剤のうちの少なくとも一つを含むことができる。化学式Iの薬学的に許容される化合物は、酒石酸塩、エシル酸塩、メシル酸塩、硫酸塩、水和物、塩酸塩及び溶媒和物の少なくとも1つである。
加えて、化学式Iの任意の特定の化合物の最適な濃度、および/または量は、治療のパラメータの変化に適応するように調整することができる。このような治療パラメータは、準備がなされる臨床使用を含む。つまり、治療部位、患者のタイプ、例えば、ヒトまたはヒトでないか、大人か子供か、病気または状態の性質などである。
化学式Iの化合物の濃度および/または量は動物、例えばねずみ、にルーチンのスクリーニングをほどこすことにより容易に同定することができる。つまり、適切なアッセイを使用して、問題になっている物質の濃度および/または量の範囲をスクリーニングすることによってである。当書に開示される治療製剤を投与する前後において、局所組織の濃度、塩または組成物の拡散速度、および局所血流をアッセイする既知の方法も利用することができる。そのような方法の一つとしては、TEロビンソンらによる、1991年、神経科学におけるマイクロダイアリシス、テクニック、第7巻、第1章によって検討されたマイクロダイアリシスである。ロビンソンによって検討された方法は簡単に言えば、次のように適用することができる。マイクロダイアリシスループは現場で試験動物に設置される。透析液はループを介して圧送される。化学式Iによる当書に開示されたような化合物がループに隣接して注入されると、解放された薬剤は局所の組織の濃度に比例して透析液に収集される。塩、または組成物の拡散の進行は、塩または組成物の既知の濃度を用いて、適切な校正手順によって決定することができる。
特定の実施形態においては、当書における化学式Iの当組成物の投与量は、治療用組成物または他のカプセル化材料の血漿中濃度を参考にして決定することができる。たとえば、最大血漿濃度(Cmax)及び血漿濃度−時間曲線において時間0から無限までの範囲を用いることができる。
一般的には、本開示において詳述した方法を実施する際に、化学式Iの化合物の有効用量は、単一または分割用量で約0.3mg/kg/日〜約60mg/kg/日の範囲内で、例えば、単一または分割用量で約1mg/kg/日から50mg/kg/日である。化学式Iの化合物は、例えば、2mg/kg/日未満、5mg/kg/日、10mg/kg/日、20mg/kg/日、30mg/kgの/日、または40mg/kg/日の用量で投与することができる。化学式Iの化合物はまた、人間の患者に対して、例えば、1日あたり50mgと1000mgの間、100mgと800mgの間、または1000、900、800、700、600、500、400、300、200、または100mg未満の用量で投与することができる。特定の実施形態においては、当書の組成物は、治療上同じ利益を得るために必要な化学式Iの化合物の95%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%未満の量で投与される。
非経口投与のためには、組成物の溶液は(例えば)ゴマやピーナッツ油、水性プロピレングリコール、又は無菌の水溶液中で調製することができる。このような水溶液は、必要に応じて適切に緩衝し、液体希釈剤は最初に十分な生理食塩水またはグルコースで等張にしておく必要があります。これらの特定の水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に特に適している。これに関連し、採用される無菌水性媒体はすべて、当分野で技術を持った者には知られている標準的な技術によって容易に入手可能である。
一般的には、当書に記載された組成物は経口または非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、皮下または髄内)することができる。例えば、患者が胃腸障害に苦しんでいて経口投与が出来ない場合や、主治医の判断で組織、器官の表面に薬が適用されるのが一番良いとされた場合などには局所投与が示され得る。例えば、高用量が標的組織または器官に望まれるときには、局所投与が示されこともあり得る。口腔投与のためには、活性組成物は従来の方法で処方された錠剤またはロゼンジの形態をとることができる。
経皮(例えば、局所)投与の目的のためには、無菌の水性または部分的水性溶液(通常は約0.1%〜5%の濃度で)、あるいは上記の非経口溶液と同じように調製することができる。
眼科用製剤、眼軟膏剤、散剤、液剤等も、当書における開示の範囲内であると考えられる。
経口投与(カプセル、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤等)のための固体投薬形態では、当組成物は、薬学的に許容される1以上の担体および/または次のいずれかと混合される:(1)デンプン、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、マンニトール、および/またはケイ酸等の充填剤または増量剤;(2)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシア;(3)グリセリンなどの保湿剤;(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなど;(5)パラフィンなどの溶解遅延剤;(6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;(7)湿潤剤、例えば、アセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート;(8)吸収剤、例えば、カオリンおよびベントナイト粘土;(9)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物;および(10)着色剤。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合は、医薬組成物は緩衝剤も含み得る。同様のタイプの固体組成物を、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を用いて軟および硬ゼラチンカプセル中の充填剤として用いることもできる。
タブレットは、オプションとして1つ以上の副成分と共に、圧縮または成形によって製造することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面変更または分散剤を用いて調製することができる。成形錠剤は、適切な機械を使用して、不活性液体希釈剤で湿らせた対象組成物の混合物を成形することによって製造することができる。糖衣錠、カプセル、ピルおよび顆粒剤などの錠剤や他の固体投与形態は、必要に応じて、医薬製剤分野でよく知られている腸溶性コーティングや他のコーティングなど、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。
錠剤は、プレーンに作る、フィルムまたは糖で衣む、バイセクトする、、エンボスする、層状に作る、または徐放性にするなどのことができる。錠剤は様々なサイズ、形や色に作ることができる。錠剤は飲み込んだり、噛んだり、または口腔内や舌の下で溶解することもできる。錠剤はローカルまたは局所開示のために水に溶解することができる。無菌の錠剤は、通常、非経口溶液や皮膚下への移植のために使用される。
活性または治療成分に加え、錠剤は賦形剤として知られる不活性な材料をいくつか含めることができる。これらは錠剤の中で最終的に果たす役割に応じて分類することができる。一次的な組成物には一つ以上の充填剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤が含まれる。完成したタブレットに物理的な特性を与える他の賦形剤には、着色剤や味覚剤(特にチュアブル錠の場合)がある。賦形剤がないと、ほとんどの薬、医薬品成分は錠剤に直接圧縮することはできない。これはほとんどの薬にはあまり流動性、凝集性がないことが主な理由である。通常、賦形剤は、圧縮される材料に良好な流動性および圧縮特性を付与するために添加される。このような特性は、例えば湿式造粒、スラッギング、噴霧乾燥球形または結晶化等の前処理ステップにおいて付与される。
潤滑剤は、通常、錠剤がパンチに粘着するのを防止し、錠剤圧縮時の摩擦を最小限に抑え、ダイから圧縮された錠剤の除去を可能にするためにするために添加される。このような潤滑剤は、一般的に通常、重量で約1%の量で最終的な錠剤ミックスに含まれている。
賦形剤の他の望ましい特徴には以下のものがある:低圧縮力で強い錠剤の製剤を可能にする高圧縮性;粉末材料に凝集性を付与;崩壊の許容率;式中の他の賦形剤の流動性を改善する良好な流動特性;そして、密着性(工程、輸送および処理中に錠剤が崩壊するのを防ぐ)。
ある場合には、キットの形態で投与することが望ましいかもしれず、分割ボトルまたは分割フォイルパケットのように別々の組成物を収容するための容器を含み得る。一般的にキットは別個の成分を投与する上での指示を含む。別々の成分が、異なる剤形(例えば、経口および非経口)または異なる投与間隔で投与されることが望ましい時、処方する医師が組み合わせられた個々の成分の滴定を望む時は、キット形態は特に有利である。
このようなキットの例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは、包装業界で知られており、医薬単位剤形(錠剤、カプセル等)の包装に広く使用されている。ブリスターパックは、普通プラスチック材料−それは透明であり得る−の箔で覆われた比較的固い材料のシートで構成される。パッケージングのプロセス時に凹部がプラスチック箔に形成される。凹部は、パックされる錠剤またはカプセルのサイズや形をしている。次に、錠剤またはカプセル剤が凹部内に配置され、比較的硬い材料のシートが、凹部が形成された方向とは逆のフォイル面にプラスチックフォイルに対してシールされる。その結果、錠剤またはカプセル剤は、プラスチックフォイルとシート間の凹部にシールされる。ある実施形態においては、手で凹部に圧力を加えて凹部分のシートを開け、ブリスターパックから錠剤またはカプセルを除去することができるようにシートの強度が設計されている。こうして、錠剤またはカプセルはこの開口部を介して取り出すことができる。
癌の治療のための方法および組成物:
1実施形態においては、癌または癌に関連した合併症を治療する方法は、化学式I の化合物の治療有効量をそれを必要とする患者に投与することを含む:
Figure 2013526513
化学式I
この式の中で、R,R,R,R,R,R、はそれぞれ独立して以下の少なくとも一つを表す:水素、メチルアミン、シクロヘキシル,メチルエーテル、ブトキシ基、プロポキシ基、ハロゲン(塩素またはフッ素)、チオール、アルキル、アルキルチオール、アセチルチオール、ジスルフィド基、アシル基、アシルアルキル、アリール、アルケニル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アルコキシアルコキシ基、アラルキル基、アリールオキシ、アリールチオアルキル、シクロアルキル、エーテル、エステル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、低級アルキル基、スルホン、スルホキシド、ヒドロキシアルキル、CF、CHCl
Figure 2013526513
Figure 2013526513

合成法:
ステップ−1:メタノール20ボリューム内の化合物−1の撹拌溶液(1.0当量)に、硫酸(1.1当量)を数滴を追加した。反応混合物を12時間還流。反応混合物は、炭酸バリウムでクエンチし、硫酸バリウムを除去するために濾過、ろ液を減圧下で濃縮。粗残留物1aをシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表1:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−2:四塩化炭素の20ボリューム中の化合物−1a(1.0当量)の攪拌溶液に、N−ブロモスクシンイミド(1.1当量)を加え、続いて、ベンゾイルパーオキサイドの触媒量(0.1当量)を加えた。反応混合物を24時間還流。反応混合物をスクシンアミドを除去するために濾過し、ろ液をブラインで洗浄、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表2:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−3:化合物−2から3は2つのステップの手順であり、最初のステップでは メタノールアンモニアを用いてブロモをアミンに交換した。第二のステップでは、単離されたアミンがDCMに溶解され、トリエチルアミンの存在下でエチルクロロ酢酸で処理された。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表3: H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−4:化合物−3をテトラヒドロフランとメタノール(1:1)の混合物に溶解し、水に対して1.2当量の水酸化リチウムを加えて一晩撹拌した。反応はクエン酸で中和し、沈殿物を濾過した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表4:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−5:THF(500mL;LRグレード)内の、化合物4(1.0当量)と6−クロロ−2メチルピリミジン−4−アミン(1.0当量)撹拌溶液ニ、EDC.HCl(5.2グラム、2.7ミリモル、1.2当量)およびDMAP(3.3グラム、2.7ミリモル、1.2当量)、続いて1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを室温で添加し、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応終了後、減圧下でTHFを備えた蒸留が行われ、反応混合物をDCM(400mL)で希釈し、水(2x300mL)、続いてブライン溶液(300mL)で洗浄した後、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。粗製物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表5:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−6:イソプロパノール10ボリューム内へ化合物5(1.0当量)を撹拌した溶液に、イソプロパノール内に飽和したアンモニアを追加した。反応混合物を12時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣を中性アルミナによって精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表6:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−7:四塩化炭素の20ヴォリュームへ化合物−7(1.0当量)が攪拌された溶液に、N−ブロモスクシンイミド(1.1当量)、続いて、触媒量のベンゾイルパーオキサイド(0.1当量)を加えた。反応混合物は、その後24時間還流された。反応混合物をスクシンイミドを除去するためにろ過し、ろ液を飽和食塩水で洗浄、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表7:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−8:化合物−8(1.0当量)をイソプロピルアミンの1.0当量に入れ、20分間マイクロ波処理することによって、必要な化合物9を生成し、続いて、カラムクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表8:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−9:ジクロロメタン10ボリュームに化合物9(1.0当量)を撹拌した溶液に、トリエチルアミン2.0当量とベンジルクロロホルメート1.0当量を加え、反応混合物を一晩攪拌した。反応混合物は重炭酸ナトリウムでクエンチし、化合物はジクロロメタンで抽出した後、硫酸ナトリウム上で乾燥して、減圧下で濃縮、カラムクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表9:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−10:ジメチルスルホキシドの10ボリューム中に化合物10(1.0当量)が撹拌された溶液に、酢酸パラジウム1.0当量と1,1’−ビス(ジフェニルホスファニル)フェロセン(dppf)触媒の0.1当量を追加し、反応混合物を1時間攪拌した後、一酸化炭素を30分間通過させた。反応混合物をろ過し、減圧下でろ液を濃縮、カラムクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表10:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−11:化合物−12から13への変換は3ステップのプロセスである。最初のステップでは炭酸ナトリウムの3当量と共に、THFと水の混合物中(1:1、20ボリューム)のBoc無水物1.2当量で5−アミノペンタン酸を処理した。12時間後、反応混合物をTHFを除去するために濃縮し、クエン酸で中和して、ジクロロメタンで抽出した。化合物12から得られたBoc誘導体は、BOP−Cl1.2当量のカップリングエージェントの存在下で、トリエチルアミン1.0当量とベンジルアミンの1.0と共に10ボリュームのDCMに溶解した。カップリング反応は3時間で完成し、隔離された製品は、10ボリュームのDCM内でトリフルオロ酢酸の1.0当量で処理された。最後に反応を炭酸水素ナトリウムで中和し、化合物13をジクロロメタン内で抽出した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表11:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−12:化合物11(1.0当量)および化合物−13(1.0当量)がDCM(10V)に撹拌された溶液にEDC.HCl(1.2当量)およびDMAP(1.2当量)を室温で加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応終了後、反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、水(2x300mL)、続いてブライン溶液(300mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。この粗製物をカラムクロマトグラフィー用シリカゲルで精製して化合物14を得た。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表12:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−13:化合物−14をテトラヒドロフランとメタノール(1:1、10ボリューム)の混合物に溶解した後、水の中の水酸化リチウムの1.2当量を加えて一晩撹拌した。反応をクエン酸で中和し、沈殿した生成物を濾過した。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表13:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−14:化合物15(1.0当量)および化合物−6(1.0当量)がDCM(10V)に撹拌された溶液にEDC.HCl(1.2当量)およびDMAP(1.2当量)を室温で加え、反応混合物を室温で16時間攪拌した。反応終了後、反応混合物をDCM(200mL)で希釈し、水(2x300mL)、続いてブライン溶液(300mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。この粗製物をカラムクロマトグラフィー用シリカゲルで精製して化合物16を得た。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表14:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
ステップ−15:化合物16(1.0当量)のMeOH(400mL)溶液に(10%)パラジウムを炭素(0.2当量)上に添加し、室温で4時間、(H2)バルーン圧力下で撹拌した。反応混合物を、セライトパッドで濾過し、メタノール(300mL)で床を洗浄の後、ろ液を減圧下で蒸発させて化合物17を得た。
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表15:H NMR(CDCl3,400MHz)
Figure 2013526513
結果:
Figure 2013526513
表16:C13NMR値:
Figure 2013526513
本開示は、とりわけ、癌を治療するための組成物および方法を提供するものである。当開示の特定の具体化が議論されてはきたが、上記の仕様は単に例示であって、これに制限されるものではない。ここに示されたシステムおよび方法の多くのバリエーションは、当仕様を検討することにより当分野の熟練者には明らかになるであろう。ここに主張されたシステム及び方法の完全な範囲は、特許請求とその全範囲にわたる等価物、そして明細書とそのバリエーションとを参照することにより決定されるべきである。

Claims (10)

  1. 下記化学式Iを含む化合物。
    化学式1:
    Figure 2013526513
    ここで、
    ,R,R,R,R,Rは、以下の少なくとも一つである:水素、メチルアミン、シクロヘキシルメチルエーテル、ブトキシ基、プロポキシ基、ハロゲン(塩素またはフッ素)、チオール、アルキル、アルキルチオール、アセチルチオール、ジスルフィド、アシル、アシルアルキル、アリール、アルケニル、アルキルチオアルキル、アルキニル、アルコキシアルコキシアルキル、アラルキル、アリール、アリールチオアルキル、シクロアルキル、エーテル、エステル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、低級アルキル基、スルホン、スルホキシド、ヒドロキシアルキル、CF、CHCl、
    Figure 2013526513
    Figure 2013526513
  2. さらに以下を含む、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2013526513
    ここで、
    は独立に以下の少なくとも1つをあらわす:
    Figure 2013526513
    は独立して、水素、カルボキシル、アミン、−NH−CO−NH−,の少なくとも一つを表し、−NH−CO−CH−NH−,
    Figure 2013526513
    Figure 2013526513
    および前述のいずれかのアナログを表し;
    式中、nは0〜11の整数を表す。
    は独立して、水素、メチル基、エチル基、ブチル基、アミン、−NH−CO−、アクロレインの少なくとも1つを表す。
    Figure 2013526513

    は独立して以下の少なくとも1つを表す。
    Figure 2013526513
    は独立して以下の少なくとも1つを表す:CF3、および(CH)Cl;
    式中、nは0〜11の整数を表す;

    は独立して以下の少なくとも1つを表す:
    Figure 2013526513
  3. さらに以下を含む、請求項2に記載の化合物。
    Figure 2013526513
  4. 化学式Iの薬学的に許容される化合物は、酒石酸塩、ベシル酸塩、メシル酸塩、硫酸塩、水和物、塩酸塩及び溶媒和物の少なくとも1つである、請求項1に記載の化合物。
  5. 投与法が、経口投与、局所投与、皮投与、標的送達および徐放の少なくともいずれかである、請求項4に記載の化合物。
  6. 化学式Iは、癌の治療のために処方される、請求項4に記載の化合物。
  7. 癌を治療するための、化学式Iの化合物、薬学的に受容できる安定剤、希釈剤、界面活性剤、フィラー、バインダー、および潤滑剤を含む、組成物。
  8. 化学式Iの化合物、化学式Iのプロドラッグ化合物、異性体、キラル化合物、鏡像異性体および化学式Iのラセミ混合物を更に含む、請求項7に記載の組成物。
  9. 錠剤、点眼剤、注射や経皮吸収製剤のうちの少なくとも一つの形態における化学式Iの化合物を含む、化合物のキット。
  10. 癌や他の合併症の治療に使用する上での指示を更に含む、請求項9に記載のキット。

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