JP2013524061A

JP2013524061A - 逆向き燃料噴射エンジン

Info

Publication number: JP2013524061A
Application number: JP2012504935A
Authority: JP
Inventors: ジェンティル，フランシス，ザビア
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2010-04-13
Filing date: 2010-04-14
Publication date: 2013-06-17
Also published as: US20120216780A1; WO2011129846A1

Abstract

ピストンエンジンにおいて、燃料を排気ポートへ、気流が従来所期されている方向とは逆の時に、シリンダー内へ噴射するエンジン。このエンジンは燃料の一部または全てをこの従来所期されるのとは逆方向へ噴射されながら作動することができる。別の実施例では、燃料は連続流式燃料噴射装置によって、排気バルブおよび排気ポートに当たるように噴射され、通常の自然吸気式または過給気式エンジンの気流に逆らって、ピストンシリンダー内へ偏向される。本発明はガソリンあるいはディーゼルで、4ストロークおよび2ストロークのエンジンに適用することができる。

Description

明細書

ある実施例においては、内燃機関のピストンはシリンダの底部に押し下げられて排気ポートが開くようになっている。燃焼後、排気パイプ内は正圧7 (図2)である。この圧力は一波にして排気システムから放出される。この正圧の波に続いて負圧の波８（図２）が発生するが、これは排気ガスを燃焼室及び吸気管 (IN) (図1)にまで吸い戻すことができる逆気流が発生している兆候である。4 サイクルポペットバルブ式エンジンの排気路圧力の変動の一例が図2にグラフで示されている。実際には、このグラフの形状はエンジン構成や作動条件に応じて変化し、予測が困難である場合がある。このエンジン内の気圧の波動は、パイプ末端の亜音速パイプオルガン効果から、パイプの長さによって発生点へ反動が生ずるためだと時には説明される。この反動はまた、排気バルブを開いたときのの圧力の開放から生ずる、また排気パイプ末端から排気バルブ位置にあるパイプの先端まで反射する、超音波衝撃波により説明される。

排気路内の圧力は排気路内の空流の方向を間接的に示す、正圧はシリンダーから外向きへの流れ、負圧はシリンダー内への流れであり、これらは吸気圧やクランクシャフトまたはカムシャフトの位置、シリンダー圧力により交差確認することができる。ひとつの実施例においては、排気路内5 (図1)、燃焼室3 (図1)、そして吸気路内6 (図1)にそれぞれ取り付けられた圧力センサーがエンジン制御コンピュータ(ECU) 4 (図1) に状態情報を送る。ECU は排気ポートに設置された燃料噴射装置1（図１）を作動させる。ECU はまた、エンジン冷始動時など条件が適している、あるいは必要な場合に、従来の吸気側にある燃料噴射装置2 (図1)を作動させることができる。なお図面を簡潔化するため、酸素センサー、ノックセンサー、エアー流量センサー、また吸気温度、シリンダーヘッド温度、排気温度センサーなど、燃料噴射供給に伴い使用できる、またはされるセンサー類は図示されていない。

本発明の別の実施例においては、吸気ポートと排気ポートから入る燃料の変化を活用することで空燃比の調節を達成し、点火かつ酸化窒素が形成されにくい低燃焼温度と完全燃焼の両立を可能にする。

本発明のまた別の実施例においては、上述した結果をより達成させやすくするべく、吸気側と排気側とで異なる燃料を活用する。

図3では、燃料を噴霧化させるため排気バルブへ燃料
(F) (または水) の連続流を噴射し、偏向させて拡散・霧化させ、バルブ本体を冷却しながら気流に逆らって、あるいは沿って燃焼室へ入る実施例が示される。

液体噴射において、液滴が形成され液滴直径が小さくなるに従い距離に伴って流速が減速しやすくなり、従って連続流は乱気流や逆気流に影響されにくく最大速度を維持するので、排気の流れに逆らって、また横切って送流することが可能である。ポペットバルブに当る連続流は、バルブの形状や接触角度、接触部位、流速によって液体層拡散角度と液体層分散距が変化する。

言い換えれば、連続流のノズルが単位面積あたり最大の衝撃を与える。典型的に丸型の連続流ノズルの開口部における大な自由流路の設計は詰まりを減少させる。ひとつの実施例では、排気バルブへ向けて霧化されていない連続流が噴射され、バルブと連続流の接触の衝撃偏向によって燃料加熱と霧化、また排気の流れに逆らった燃料供給が達成される。

熱による膨張と収縮との差に起因する金属の内部ストレスを減少させるために、1基以上の燃料噴射装置を使用することによってバルブ金属の温度分布をより均等にすることができる。図4は排気ポペットバルブの上面図であり、バルブ上に均等に配列された3点に、3本の燃料連続流(F)が噴射される実施例を示したもの。

バルブ内の最大熱部分の位置は特許第4,073,474 に開示されている。

バルブシートと接触するポペットバルブの部分の表面熱は、ポペットバルブから伝導されて散逸する。バルブディスクまたはバルブヘッドの中心部は高温であり、比較的低温であるバルブシートと接触するバルブヘッド周辺部分に対して熱膨張し、吸気路内でバルブシートと接触するバルブヘッド部分周辺でフープ応力やひび割れを発生する結果となる。この発明のある実施例においては、燃料や水の噴射による冷却はこの高温となるバルブヘッド中心部に集中さるのが最も望ましい。すなわち、ポペットバルブの軸のはじめの部分および、シリンダーヘッド内のバルブシートに接触するバルブ周辺部分の末端の部分との間に連続流が当るようになっている。

幸いにも、典型的に排気バルブはシリンダーヘッドに配置され短い排気経路により排気ヘッドへとつながれているので、排気ヘッドに燃料噴射装置を組み込むことにより、従来型エンジンを改造変換することが可能だと考えられる。ピコインジェクターの名称で知られている小型燃料噴射装置は入手可能である。小型の単シリンダー・エンジン、あるいはシリンダーが分離したエンジンは、いろいろな方向から排気バルブに到達することが可能であり、廉価なエンジン改造変換のための好候補となる。

小型2ストロークエンジンの改造変換はさらに容易である。図5で示される実施例は、1基またはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式燃料噴射装置からの1本の噴射流が、ピストン作動用シリンダーのバルブポートの排気路末端部分に当たり偏向され、該流れ
(F) が2ストロークエンジンの燃焼室および・またはシリンダー内へ入る。

Claims

分離した吸気バルブと排気バルブおよび・あるいはパイプ構成を備える自然吸気式内燃焼ピストンエンジンであって、次の燃焼サイクルのための燃料は、燃焼室内および・またはシリンダー内へ、排気サイクル中排気システムが該燃焼室またはシリンダー内へと開いている間、排気の流れが逆向きの時、該排気バルブあるいは該排気パイプを介して入る。
請求項目1のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置からの噴射が、排気ポペットバルブの、バルブ軸およびバルブが閉じたときにバルブシートと接触する部分との間に存在する範囲に当たり、該流れは該燃焼室内および・またはシリンダー内へ偏向される。
請求項目1のエンジンであって、ここで、１基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置からの噴射が、排気ポペットバルブの、該ポペットバルブが閉じたときにポペットバルブシートと接触する部分に当り、該流れは該燃焼室内および・またはシリンダー内へ偏向される。
請求項目1のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置が、排気ポペットバルブとバルブシートとの間の間隙を通じて噴射し、該流れが該燃焼室内および・またはシリンダー内へ偏向されずに入る。
請求項目1のエンジンであって、ここで、噴霧化式燃料噴射装置が該排気バルブに向かって燃料を噴射する。
請求項目1のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置からの噴射が、ピストン作動用シリンダーの排気バルブポートの排気路末端に当たって偏向され、該流れは該燃焼室内および・またはシリンダー内へ入る。
請求項目1のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置が、ピストン作動用シリンダーの排気バルブポートの開口部を通じて該燃焼室内および・またはシリンダー内へ噴射する。
分離した吸気バルブと排気バルブおよび・あるいはパイプ構成を備える過給式あるいは自然吸気式の内燃ピストンエンジンであって、次の燃焼サイクルのための燃料は、燃焼室内およびシリンダー内へ、排気サイクル中に排気システムが該燃焼室および・またはシリンダー内へと開いている間に、該燃焼室またはシリンダーの該排気バルブあるいは該排気パイプを介して入る。
請求項目8のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置からの噴射が、排気ポペットバルブの、バルブ軸およびバルブが閉じたときにバルブシートと接触する部分との間に存在する範囲に当たって偏向され、該流れは該燃焼室内および・またはシリンダー内へ入る。
請求項目8のエンジンであって、１基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置からの噴射が、排気ポペットバルブの、該ポペットバルブが閉じたときにポペットバルブシートと接触する範囲に当たって偏向され、該流れは該燃焼室内および・またはシリンダー内へ入る。
請求項目8のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置が、排気ポペットバルブとバルブシートとの間の間隙を通じて噴射し、該流れが該燃焼室内および・またはシリンダー内へ偏向されずに入る。
請求項目8のエンジンであって、ここで、噴霧化式燃料噴射装置が該排気バルブに向かって燃料を噴射する。
請求項目8のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置からの噴射が、ピストン作動用シリンダーの排気バルブポートの排気路末端に当たって偏向され、該流れは該燃焼室内および・またはシリンダー内へ入る。
請求項目8のエンジンであって、ここで、1基もしくはそれ以上の連続流式あるいは非噴霧化式の燃料噴射装置が、ピストン作動用シリンダーの排気バルブポートの開口部を通じて該燃焼室および・またはシリンダーへ噴射する。
分離した吸気バルブと排気バルブおよび・あるいはパイプ構成を備える過給式あるいは自然吸気式の内燃ピストンエンジンであって、排気サイクル中に、排気路を通じて内燃エンジンの燃焼室に燃料を噴射することにより、排気バルブの冷却および燃料混合物の加熱を同時に行う手段を有するもの。
燃料の連続流を排気バルブのあるいは排気ポートの付近の周辺部から偏向させ、反対方向の高温気体の流れに打ち勝って、燃料を燃焼あるいは爆発させずに燃焼室内あるいはシリンダー内へと導き噴霧化する方法。
{SIC. 17}.燃焼室内あるいはシリンダー内へと気流に沿って燃料を供給すべく、排気路圧力を測定することにより気流の方向を推定し、排気路への噴射のタイミングを計る方法。