JP2013516561A - エネルギー変換用タービンおよびその動作方法 - Google Patents

エネルギー変換用タービンおよびその動作方法 Download PDF

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Abstract

エネルギー変換のためのタービンおよび方法が提供され、ケーシングの冷却ダクト(25)の出口(33)の角位置φ33は、静翼(17)の後縁(21)の角位置φ21と、タービンに作用流体を供給する流体供給ダクト(14)の角位置φ14とに依存する。また、特定の角位置および軸方向位置に一体化したケーシングを設けることにより、高温、高圧にさらされないタービンの構成部品の不要な冷却が避けられる。

Description

本発明は、流動する流体(作用流体)からのエネルギーを変換するためのタービン、および、作用流体からのエネルギーを変換するための方法に関する。
従来技術から、作用流体からのエネルギーを変換可能なタービンが知られている。特に、ポテンシャルエネルギー(圧力ヘッド)および/または運動エネルギー(速度ヘッド)の一部が、タービンを用いて作用流体から抽出することができ、かつ、回転エネルギーなどの機械エネルギーに変換することができる。特に、電気エネルギーの生成のための発電機の駆動、または、機械ポンプまたはコンプレッサの駆動のために、この回転エネルギーを用いることができる。
従来技術において、多数の異なる種類のタービンが存在している。蒸気タービンは流動する蒸気からエネルギーを抽出し、火力発電所での発電によく用いられている。蒸気はしたがって燃料ガス、石炭、石油または原子力を用いて生成可能である。ガスタービンには、燃料が燃焼される燃焼チャンバからの作用流体が供給される。燃料ガスはタービンの駆動、特に、燃焼チャンバのための圧縮空気を生成するために、燃焼チャンバの上流のコンプレッサの駆動のために用いられる。
一般に、タービンはケーシング内に軸受により回転可能に支承された回転シャフトを有する。複数の動翼が回転シャフトに接続され、回転シャフトから半径方向外側に延びている。動翼は、作用流体のエネルギーを動翼の機械運動に変換するため、特定の形の表面形状を有する。典型的なタービンでは、動翼はいわゆる動翼列に、回転シャフトの回転軸に対して実質的に垂直に配列されている。典型的には、タービンは、互いに軸方向に離れて配置された数個の動翼列を有する。対向する動翼列の間にはそれぞれ、回転シャフト用の軸受をさらに有するタービンのステータ部分に接続された静翼列が配置されている。したがって、動翼列は固定された静翼列に対して回転可能である。
ポテンシャルエネルギー(圧力ヘッド)および運動エネルギー(速度ヘッド)を有する作用流体は、軸方向、すなわち、回転シャフトの回転軸に沿って供給される。作用流体は静翼の最も上流側の列に衝突し、そこで、作用流体は最初の静翼列の下流側に設けられた動翼列に向かうように偏向される。作用流体はさらに動翼に衝突し、そのエネルギーの一部を動翼に移し、動翼を特定方向に動かす。このために、動翼は、衝突する作用流体のエネルギーを機械運動に最適に変換するための特定の形状とされている。動翼は回転シャフトに接続されているため、動翼の動きは回転シャフトの回転を生じさせる。
そのエネルギーを動翼列に移した作用流体は、下流側の翼型の静翼の列に達し、静翼により作用流体はさらに下流側の動翼に方向付けられる。この別の動翼列は、同様に、作用流体からいくらかのエネルギーを抽出し、これを機械エネルギーに変換する。最終的に、作用流体はそのエネルギーのほとんどを失い、最後の動翼列から排出ダクトへと出て、排出ダクトは、作用流体を周囲環境へと導く。
タービンの種類に関わらず、タービンの駆動に使用される作用流体は高温、高圧、高速である。したがって、動翼だけでなく静翼も高温、高圧、高速の流体の衝突に耐えるように構成され、設計されていなければならない。特に、動翼への衝突の際に、作用流体は機械エネルギーの形態だけでなく、熱エネルギーの形態でもエネルギーを移転する。したがって、タービンの他の構成部品、特に動翼、静翼およびケーシングも加熱される。動翼は加熱によって膨張し、隣接部品への干渉などの問題が生じうる。あるいは、材料温度の上昇により、部品の酸化および/または腐食が生じうる。
ケーシングやタービンのステータ部分の他の部品により画定される作用空間内を動翼は回転する。作用流体が確実に動翼に衝突して、そのエネルギーの実質的な一部が機械エネルギーに変換されるように、作用流体は動翼から半径方向外側に逃げないようにしなければならない。したがって、動翼の半径方向の最も外側の部分である翼の先端とケーシングとの間の間隙は、できるだけ小さくなければならない。動作中、高温の作用流体は、翼の先端を越えて、翼の先端とケーシングの先端シール部分との間の間隙を通り、したがって、翼の先端およびケーシングの先端シール部分が高温に加熱される。高温により、ケーシングの先端シール部分ならびに翼の先端の寿命は短くなる。従来、ケーシングの先端シール部分は動翼の上流側に配置されたコンプレッサからの供給空気によって冷却されている。しかし、この冷却は、パフォーマンスにおける制約となる。というのも、ケーシングの先端シール部分および翼の先端の冷却に用いる冷却空気は、燃焼中の温度上昇に寄与せず、したがって、動翼における機械仕事を大きく減少させるからである。
動翼の膨張を制御するため、大気により動翼を冷却することが提案されている。US3,645,096には、ガスタービンエンジンにおける周縁部分の開口が開示されており、この周縁の開口はガスタービンのケーシングを通って延び、新鮮大気で動翼先端を冷却する。
EP1024251B1には、シュラウドおよび翼の先端の優先的な冷却が記載されている。
US4,733,538には、ケーシングの円周方向に配置された複数の開口が開示されている。
US3,645,096 EP1024251B1 US4,733,538
しかし、特にその効率に関して、タービンの動作が十分でない場合が多いことが観察されている。
したがって、改善された効率を示し、同時に、簡単な構成および/または高い耐久性を有する、流体からのエネルギーを変換するためのタービンを提供することに対するニーズが存在する。さらに、有利には、その効率に関して改善されたタービンの動作方法を提供することに関するニーズが存在する。
このニーズは、独立請求項に係る発明により満たされる。有利な実施形態が、従属請求項に記載されている。
一態様では、エネルギー変換用タービンが提供され、該タービンは、ケーシングと、ケーシング内に支承され、軸方向に延びる回転軸の回りに回転可能な回転シャフトと、ケーシング内に固定された、作用流体供給用の少なくとも1つの流体導入ダクトと、ケーシング内に固定された、後縁を有する少なくとも1つの静翼と、ケーシング内に設けられた、出口を有する少なくとも1つの冷却ダクトと、を備えている。ここで、回転軸に関して、冷却ダクトの出口の中心の角度位置は、静翼の後縁の一部の角度位置から、第1のオフセット角度分のオフセットすなわち第1の角距離分、離れており、かつ、冷却ダクトの出口の中心の角度位置は、流体導入ダクトの中心の角度位置から、第2のオフセット角度分のオフセットすなわち第2の角距離分、離れており、ここで、第1の角距離は10°未満、有利には7°未満であり、より有利には5°未満であり、かつ、第2の角距離は30°未満、有利には20°未満であり、より有利には15°未満である。ここで、少なくとも1つの冷却ダクトの出口の中心は少なくとも1つの静翼の下流側に配置されており、該少なくとも1つの冷却ダクトを含む複数の冷却ダクトは、作用流体の温度および圧力の両方が高く、最大の冷却が得られるように、配置されている。
本タービンは、任意の種類のタービン、たとえば、蒸気タービン、ガスタービンなどであってよい。したがって、ガスタービンは空気を圧縮する手段を有していても有していなくともよく、本タービンは、煙道ガスを燃料と混合し、煙道ガスと燃料との混合物を燃焼させる手段を有していても有していなくともよい。したがって、ガスタービンの場合、たとえば、下流を流れる流体は、圧縮空気と燃料の燃焼混合物すなわち排ガスを意味する。蒸気タービンの場合、たとえば、作用流体は、高エネルギーの水蒸気を供給する外部施設により送られる水蒸気を意味する。
有利には、流体は、たとえば、ポテンシャルエネルギー(圧力ヘッド)および/または運動エネルギー(速度ヘッド)および/または熱エネルギーの形態のエネルギーを有するガスである。
本タービンは、ケーシングと、回転シャフトを内部に回転可能に支承する他のステータ部分とを有する。タービンの動作中の摩擦を低減するため、回転シャフトはたとえば軸受により支承されている。回転シャフトは、たとえば、ケーシングと他のステータ部分とに対して、軸方向に延びる回転軸の回りに回転するよう適合されている。軸方向は、3次元座標系のz軸を定め、点は円筒座標(ρ、φ、z)により表すことができる。これらの座標の意味は、以下の通りである。x−y平面がz軸に垂直に選択される。円筒座標(ρ、φ、z)の所定点に関して、ρはz軸からこの点までの半径方向距離を表し、角度φはx−y平面上の基準方向(たとえばx方向)と、座標系の原点からx−y平面上のこの点の投影までの直線との間の方位角を表し、zはx−y平面からこの点までの距離を表す。
本願において、半径方向とは回転軸から離れる方向を意味し、回転軸すなわち軸方向について90°である。
流体導入ダクトは、タービンに作用流体を供給するために、有利には、作用流体を少なくとも1つの静翼に供給するために設けられている。有利には、タービンは、たとえば、共に完全な環を形成する複数の流体導入ダクトを有する。少なくとも1つの静翼がケーシングに固定されており、たとえば、回転シャフトに向かって半径方向内側に突出しており、回転シャフトは、静翼に対して回転可能である。少なくとも1つの静翼は、たとえば、凹状の上流側面と凸状の下流側面とを有する翼形状を有する。
本明細書において、作用流体は、構成部品の上流側だけでなく構成部品の下流側をも画定しうる流動方向を有する。構成部品の上流側とは、たとえば、構成部品において作用流体が方向付けられている側、すなわち、やってくる流体に面する側である。構成部品の下流側とは、作用流体が出発する側、すなわち、出て行く流体に面する側である。
静翼の後縁は、凹状面と凸状面とが結合する端部であり、静翼の凹状面と凸状面とが弓形の角度、たとえば、20°以下を有する端部である。静翼の後縁および静翼の角度位置からずれた特定の角度位置において、動作中の作用流体の静圧はこの特定の位置から離れた他の領域におけるよりもはるかに高い場合がある。高い圧力を有するこの領域は、「高圧領域」ともいう。
いわゆる「立ち上がり領域(wake region)」とは、たとえば、各ノズル静翼の後縁近くのより圧力の低い領域である。高圧領域は、たとえば、立ち上がり領域の間に位置している。有利には、高圧領域は、たとえば、少なくともほぼ同じ軸方向位置を有する(すなわち同じ静翼列の)隣り合う静翼の後縁の角度位置の間の角度位置、たとえば、中間の角度位置を有する。さらに、高圧領域の角度位置は、多くの他のパラメタ、たとえば、静翼の形状、静翼の配向、静翼列全体の静翼の数に依存しうる。
冷却ダクトの出口の中心の角度位置は、静翼の下流側にあるが動翼の先端シール部分の上流側にある、動翼の半径方向のより外側の端部と静翼シュラウドとの間の、半径方向のより外側の間隙(以下では「臨界間隙」ともいう)と、静翼の後縁との間の軸方向距離に依存する。この間隙は、たとえば、動翼の先端シール部分とつながる空隙につながっている。高圧の角度位置において、動作中、高温の流体がこの臨界間隙を介して、作用空間に入り、先端シール部分を加熱し、タービンのステータ部分の先端シール部分および/または動翼先端の損傷のリスクをもたらす。実施形態によれば、これらのタービン部分の損傷を有利に避けまたは無くすための冷却能力が提供可能とされる。
冷却ダクトは冷却空気を作用空間に供給するためにケーシングに設けられ、作用空間に作業流体が流れ、作用流体が動翼に衝突して動翼にエネルギーが移される。冷却ダクトは、たとえば、冷却ダクトを通って流れる冷却ガスが、作用流体が流れる作用空間の半径方向外側の領域に達するように適合化されている。作用空間の半径方向外側の領域は、作用流体が動翼先端とケーシングのシール部分との間の臨界間隙に向かって漏れる領域を有する。有利には、冷却ガスは動翼の先端、有利には、ケーシングの先端シール部分などを冷却することができる。
冷却ガスを冷却すべきタービンの構成部品に適切に供給するため、たとえば、冷却ダクトの出口は特定の位置に配置される。出口の位置は、タービンの他の構成部品に対するその角度位置を定めることにより定めることができる。角度位置は、上述のように、回転軸が座標系のz軸を定める円筒座標φにより表すことができる。zおよびρの値に関わらず、出口の位置有利には出口の中心位置は、たとえば円筒座標φにより表されるその角度位置を特定することにより特定可能である。出口の中心は、たとえば、出口における冷却ダクトの出口領域の中心または出口をちょうど覆いまたは塞ぐ均一に負荷された表面の大部分の中心である。たとえば、出口が環状の場合、出口の中心は環の中央の点である。さらに、出口が長方形の場合、出口の中心はたとえば長方形の対角線の交差点である。
冷却ダクトの出口の中心のφ座標は、静翼の後縁の一部のφ座標に対して相対的に(第1のオフセット角度分のオフセット)、および、流体導入ダクトの中心のφ座標に対して相対的に(第2のオフセット角度分のオフセット)、定められる。また、流体導入ダクトの中心は、たとえば、流体導入ダクトをちょうどカバーまたはブロックする均一に負荷された面の大部分の中心である。たとえば、流体導入ダクトが環状の出口を有する場合、流体導入ダクトの中心は環の中央部分である。冷却ダクトの出口の中心のφ座標は、静翼の後縁の一部のφ座標から10°未満、有利には5°未満である(第1のオフセット角度分のオフセット)。したがって、冷却ダクトの出口の好ましい位置は、たとえば、静翼の後縁の相対的な軸方向位置に依存する。というのも、静翼の下流側の高圧領域は、作用流体が下流側に流れる際に、その円周方向(すなわち角度)位置を変化させるからである。
したがって、静翼の後縁の一部は、たとえば、静翼の下流側の最も遠くに位置する後縁の一部である。他の実施形態では、静翼の後縁の一部は、たとえば、半径方向の最も外側、すなわち周囲のケーシングに最も近い後縁における点である。
さらに、冷却ダクトの出口の中心のφ座標は、流体導入ダクトの中心のφ座標から30°未満、有利には15°未満ずれている(第2のオフセット角度分のオフセット)。別の実施形態では、冷却ダクトの出口の中心のφ座標は、さらに、静翼の後縁の一部のφ座標および流体導入ダクトの中心からずれており、これらは、それぞれ第1および第2のオフセット角度分のオフセットである。有利には、冷却ダクトの出口の中心は、たとえば、回転軸すなわち軸方向に関するその角度位置に関して、静翼の後縁の一部と第1のオフセット角度分のオフセットで、および、流体導入ダクトの中心と第2のオフセット角度分のオフセットで、少なくともほぼ一致されている。
有利には、2点間の角距離は、たとえば、円筒座標φの値の差により表される。
冷却ダクトは、動作中に高温および高圧にさらされるタービンの構成部品の効果的な冷却が実現可能なように配置されている。
「空隙」は、動翼の先端シール部分の上流の空間領域(静翼の翼面の半径方向外側の端部から半径方向の外側)であって、冷却ダクト出口が位置し、作用流体、すなわち、主な流路ガスが臨界間隙を通って漏れる場所を指す。一実施形態では、冷却ダクトの入口および出口は以下のように定めることができる。
1)空隙内に拡散空気を入れる際の混合損失が最少化されるように、冷却ダクトの配向角度が固定されている。
2)冷却空気が高温および高圧の作用流体が空隙に入る点に向けられるように、冷却孔の円周方向(角度)位置に出口が固定されている。
3)冷却ダクトへの入口の必要な位置を計算するために、冷却ダクトの配向角度および冷却ダクトの出口の位置が用いられている。
他の実施形態では、たとえば、冷却ダクトの位置を定めるための他の工程を実行する。
本タービンの一実施形態では、第1の角距離は、静翼の角度範囲の20%未満、有利には10%未満である。静翼の角度範囲は、たとえば、静翼の前縁を定めるφ角度と、静翼の後縁を定めるφ角度との差により表される。たとえば、静翼の角度範囲が30°である場合、第1の角距離は6°未満、有利には3°未満である。
本タービンの他の実施形態では、第2の角距離は、流体導入ダクトの角度範囲の3倍未満、有利には2倍未満である。流体導入ダクトの角度範囲は、たとえば、流体導入ダクトの最大サイズまたは最大径を定める流体導入ダクトの点のφ角度における差である。
本タービンの他の実施形態では、第1のオフセット角度は、少なくとも1つの静翼の後縁の軸方向位置と、冷却ダクトの出口の中心の軸方向位置との間の距離に依存し、かつ、第2のオフセット角度は、流体導入ダクトの中心の軸方向位置と、冷却ダクトの出口の中心の軸方向位置との間の距離に依存する。したがって、第1のオフセット角度は、たとえば、少なくとも1つの静翼の後縁の軸方向位置と冷却ダクトの出口の中心の軸方向位置との間の距離が大きいほど大きく、そして、第2のオフセット角度は、たとえば、流体導入ダクトの中心の軸方向位置と冷却ダクトの出口の中心の軸方向位置との間の距離が大きいほど大きい。したがって、第1のオフセット角度および第2のオフセット角度は、たとえば、作用流体が流体導入ダクトから冷却ダクトの出口に流れるときは作用流体の回転量に依存し、そして、作用流体が静翼から冷却ダクトの出口まで流れるときは作用流体の回転量に依存する。
さらに、第1のオフセット角度は、たとえば、少なくとも1つの静翼の後縁の軸方向位置と、上述のように高温の流体の空隙への入り込みに介在する臨界間隙の軸方向位置との間の距離に依存する。
本タービンの他の実施液体では、第1のオフセット角度は、静翼の形状および/または配向に依存する。静翼の形状および/または配向はたとえば作用流体の流れる方向に影響し、したがって、作用流体が臨界間隙に達する角位置に影響しうる。
他の実施液体では、本タービンは、別の後縁を有する別の静翼をさらに備え、少なくとも1つの静翼の後縁の軸方向位置は、該別の静翼の後縁の軸方向位置に等しく、第1のオフセット角度は、少なくとも1つの静翼の後縁の角度位置と、該別の静翼の後縁の角度位置との間の距離に依存する。2つの静翼の下流側の直後で、圧力の上昇した領域が、動作中の2つの後縁の間に発生する。この高圧領域の角位置は、作用流体のらせん状の動きにより、静翼の下流の軸方向位置に依存して変化しうる。
本タービンの他の実施形態では、ケーシング内の冷却ダクトは入口を有するものであり、ここで、冷却ダクトの入口の中心と出口の中心とにより画定され、かつ、静翼の拡がりの半径方向に垂直な平面に投影される線は、後縁における点の該平面への投影および静翼の前縁における点の該平面への投影により画定される線を有する角度を含み、角度は、30°未満、有利には15°未満である。有利には、冷却ダクトはたとえば入口から出口まで直線状に延びている。有利には、冷却ダクトはたとえば直線状の孔をケーシング内に開けることにより形成される。有利には、半径方向に沿って投影されたとき、静翼および冷却ダクトは30°未満、有利には15°未満その配向において外れている。したがって、動作中、作用流体はたとえば、冷却ダクトを流れる冷却ガスと少なくともほぼ同じ方向を流れ、したがって、冷却効果は向上される。なぜなら、さもなければ冷却ガスと作用流体との間の速度差が乱流を引き起こすからである。
本タービンの他の実施形態では、冷却ダクトの出口は、軸方向に沿って、冷却ダクトの入口に対して下流側に配置されている。したがって、冷却ダクトの入口から作用空間に流れ出る冷却ガスは、作用流体の全体速度に平行な速度成分を有しうる。さらに、冷却ダクトの出口から出る冷却ガスは有利に冷却ダクトの出口に対してさらに下流側に配置されたタービンの構成部品に向けられている。冷却すべきこれらの構成部品には、たとえば、動翼、動翼先端および/または、軸方向において動翼先端の軸方向位置に位置するケーシングの先端シール部分が含まれる。
本タービンの他の実施形態では、ケーシングの複数の部分が冷却流体を収容するための冷却空間を画定しており、冷却流体は、冷却ダクトを介して、作用流体を収容する作用空間に流れる。他のタービンの構成部品は冷却空間を画定するよう寄与する。あるいは、冷却空間はケーシングとは別の容器により画定されていてよい。冷却空間は、外部源からの冷却流体で強められてよく、または、少なくとも1つの静翼の上流側のコンプレッサから放風により供給されてもよい。冷却流体は、たとえば、200°〜600°の温度の気体である。作用空間における作用流体は、たとえば、800°〜1400°の温度である。静翼はたとえば作用空間内に配置される。
本タービンの他の実施形態では、タービンは回転シャフトに固定された少なくとも1つの動翼をさらに備え、該動翼の半径方向の外周端には動翼先端が設けられている。動翼はたとえば衝突する作用流体のエネルギーを機械エネルギーに変換するために適した上流側面と下流側面とを有する。したがって、動翼は円周方向に駆動される。動翼は回転シャフトに固定されているので、回転シャフトはケーシングおよび静翼に相対的に回転する。少なくとも1つの動翼は軸方向で少なくとも1つの静翼の下流側に配置可能である。
本タービンの他の実施形態では、軸方向に沿って、静翼の後縁は第1の軸方向位置に位置し、動翼先端は第2の軸方向位置に位置しており、冷却ダクトの出口の中心の軸方向位置は、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間に在る。したがって、冷却ダクトの出口を出る冷却流体は、有利に、動翼の動翼先端を冷却することができる。さらに、動翼先端と少なくともほぼ同じ軸方向位置にあるケーシングの先端シール部分は、有利に、冷却ダクトの出口を出る冷却流体により同様に冷却可能である。
別の実施形態では、冷却ダクトの出口の中心の軸方向位置は、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間にはないが、たとえば、静翼の後縁の軸方向位置よりもさらに上流側にある。
本タービンの他の実施形態では、冷却空間を画定するケーシングの複数の部分は、冷却流体のために以下の複数の位置において一体化されており、該複数の位置は、第1の軸方向位置と第2の軸方向位置との間の軸方向位置を有し、かつ、静翼の後縁の一部の角度位置から、第1のオフセット角度分のオフセットすなわち、20°を超えて、有利には15°を超えて離れた、または、流体導入ダクトの中心の角度位置から、第2のオフセット角度分のオフセットすなわち、35°を超えて、有利には40°を超えて離れた角度位置を有する。オフセット角度はたとえば下流側に流れるとき作用流体の回転によりゼロよりも大きい。したがって、高圧領域は軸方向位置に依存する異なる角度位置に回転可能である。上記位置において、ケーシングは一体化されており、したがって、冷却流体に対して密であり、冷却流体は上記位置においてケーシングを通過することはできない。したがって、上記位置において、冷却流体は作用空間に供給されることはなく、これらの領域における構成部品の冷却は少なくとも無いものとされる。上記の定められた位置は、たとえば、有利には、冷却ダクトを有しない。したがって、冷却流体は節約可能であり、したがって、タービンの効率が向上される。
作用空間内の圧力および温度に関して上記で定められた位置は、この領域における構成部品に対して厳しすぎることはなく、したがって、たとえばこの領域の過剰な冷却は不要である。それにもかかわらず、タービンの正確な機能は維持可能である。
本タービンの他の実施形態では、ケーシングは、先端シール部分を有し、該先端シール部分は、動翼の動翼先端の軸方向位置に少なくともほぼ等しい軸方向位置を有する。動作中、それぞれの回転に関して、動翼(または複数の動翼が設けられている場合には各動翼)はケーシングの先端シール部分に達し、シール部分と動翼の動翼先端との間に間隙が形成される。動作中、ケーシングの先端シール部分および動翼の動翼先端は、先端シール部分と動翼先端との間の間隙を流れる高温、高圧の作用流体にさらされる。冷却ダクトの出口が先端シール部分および動翼の動翼先端の上流側に位置するとき、先端シール部分と動翼の動翼先端の両方は有利に冷却ダクトの出口を出る冷却流体により冷却可能である。
本タービンの一実施形態は、複数の冷却ダクトの出口が不均一な角度で(円周方向において)離れている(これにより、第1の出口は第2の出口から円周方向に第1の角度距離分離れており、そして、第2の出口は第3の出口から円周方向に第1の角度距離とは異なる第2の角度距離分離れている)、複数の冷却ダクトの出口が異なるサイズおよび/または異なる形状を有する(これにより冷却流体の異なる量および速度の供給が可能とされる)、複数の冷却ダクトの異なる冷却ダクトが異なる量の冷却流体を供給するよう(たとえばその形状、サイズおよび配置に関して)適合されている、という特徴の少なくとも1つを有する。これらの条件は、たとえば、(角度および軸方向の範囲により定めることができる)特定の領域に、より高い温度および/または圧力があるときに、より多くの冷却流体を供給することを目的としている。さらに、これらの条件はたとえば、(角度および軸方向範囲により定めることができる)特定の領域に、より低い温度および/または圧力があるときに、より少ない冷却流体を供給することを目的としている。したがって、冷却はたとえば最も臨界的な領域に狭められかつ制限される。
以下では、本タービンの他の例示的な実施形態について記載する。しかし、これらの実施形態は以下のタービンを動作するための方法にも適用することができる。
本発明の上述の態様および他の態様が以下に記載の実施形態の実施例から明らかとなり、実施形態の実施例を参照して説明される。本発明は、実施形態の実施例を参照してより詳細に以下説明されるが、本発明はこれに限定されない。
別の態様では、エネルギー変換方法が提供され、該方法は、ケーシングに固定された少なくとも1つの流体導入ダクトを介して作用流体を供給するステップと、ケーシングに固定された、後縁を有する少なくとも1つの静翼に対して作用流体を流動させるステップと、ケーシング内に回転可能に支承された回転シャフトを作用流体により駆動するステップと、ケーシング内の少なくとも1つの冷却ダクトの出口を介して冷却流体を供給するステップと、を含むエネルギー変換方法が提供され、回転シャフトの回転軸に関して、冷却ダクトの出口の中心の角度位置は、静翼の後縁の一部の角度位置から、第1のオフセット角度分のオフセットすなわち第1の角距離分、離れており、回転シャフトの回転軸に関して、冷却ダクトの出口の中心の角度位置は、流体導入ダクトの中心の角度位置から、第2のオフセット角度分のオフセットすなわち第2の角距離分、離れており、第1の角距離は10°未満、有利には5°未満であり、第2の角距離は30°未満、有利には15°未満であり、少なくとも1つの冷却ダクトの出口の中心は少なくとも1つの静翼の下流側に配置されており、少なくとも1つの冷却ダクトを含む複数の冷却ダクトが、作用流体の温度および圧力の両方が高く、最大の冷却が得られるように設けられている。
本発明は、効率性を向上するために、有利に、タービンを動作するために用いることができる。作用流体は高温、高圧の流体、たとえば、1または複数の燃焼チャンバから排出される気体であってよい。作用流体は、流体導入ダクトの中心が特定の角位置を有するように配置された、少なくとも1つの流体供給ダクトを介して供給され、この角位置は、たとえば円筒座標系の角度φを尺度とすることができる。複数の流体導入ダクトがたとえば、環を形成するように環状に配置されている。有利には、作用流体の供給により、角位置において流体供給ダクトの中心の角位置に近い(第2のオフセット角度分のオフセット)タービンの構成部品は、角位置に関して流体供給ダクトの角位置からより離れた(第2のオフセット角度分のオフセット)構成部品よりも加熱される。したがって、その角位置に関して流体供給ダクトの角位置(第2のオフセット角度分のオフセット)により近いタービンの構成部品は、流体導入ダクトの角位置からその角位置に関して離れた角位置よりも、より強い冷却が必要な場合がある。より強い冷却が必要な位置は、「高温スポット」ともいう。したがって、「高温スポット」は、たとえば、回転する作用流体により軸方向位置を変化させるために変化する角度パターンを形成する。
作用流体は少なくとも1つの静翼に向かって流れ、作用流体の一部は静翼の凹状の上流側面に沿って流れ、そして、作用流体の一部は静翼の凸状の下流側面に沿って流れる。静翼の凸状側は、静翼の吸引側といわれ、静翼の凹状側は静翼の圧力側ともいう。静翼は、凸状面の下流側の圧力が凹状面の上流側よりも低いように、作用流体を凸状面および凹状面に沿って導く。
作用流体は静翼の両面に沿って流れて静翼の後縁に達し、後縁において静翼の凸状面は静翼の凹状面と結合している。流れを阻害する前縁により生じる損失、および、翼の圧力側と吸引側からの流れの乱れによって、静翼の後縁の下流側は、静翼の凸状面の下流側の他の領域に対して、より低圧となる。より低圧の領域の間には比較的高圧の領域があり、「高圧スポット」ともいう。高圧スポットはその角位置により特定可能であり、円筒座標角度φとして表すことができる。流体は高圧側から低圧側に流れるため、作用流体はこれらの高圧スポットにおいて流路から離れて空隙内に漏れやすい。
有利には、高温スポットの角位置に近くかつ高圧スポットの角位置に近い角位置を有するタービンの構成部品は、これらの構成部品の損傷リスクの拡大をもたらす漏れ気体からの特定の高温にさらされる。これらの損傷を避けるため、有利には、高温スポットおよび高圧スポットの角位置を有する臨界間隙に位置するまたはこれを通るこれらの構成部品は、上記方法により有利に冷却可能である。
一実施形態では、本方法は、冷却ダクトにより、回転シャフトに固定された動翼の先端、および、ケーシングの先端シール部分に対して、冷却流体を方向付けるステップをさらに含む。先端シール部分および/または動翼先端の冷却は、タービンの故障を無くし、タービンの耐久性および効率を向上させる。
以下では、タービンの他の例示的実施形態について記載される。しかし、これらの実施形態はタービンの動作方法にも適用することができる。
本発明の実施形態について異なる対象を参照して記載した。有利には、いくつかの実施形態は方法タイプの請求項に関して記載し、一方で、他の実施形態は装置タイプの請求項に関して記載した。しかし、特に言及しない限り、当業者は上述のおよび以下の実施形態から、一方のタイプの発明に属する特徴の任意の組み合わせの他に、異なる対象に関連する特徴の任意の組み合わせ、特に、方法タイプの請求項の特徴と装置タイプの請求項の特徴の組み合わせが本願書類により開示されているものと理解されることについて、理解することができるであろう。
本発明の上述の態様および他の態様は、以下に記載の実施形態の実施例から明らかであり、実施形態の実施例を参照して説明される。本発明は、実施形態の実施例を参照して以下より詳細に記載されるが、本発明はこれに限定されない。
「含む」、「有する」の語は、他の構成要素またはステップを除外するものではなく、また、「1つ」の語により限定しない限り、複数は除外されない。また、異なる実施形態に関連して記載された要素は、組み合わせてもよい。請求項中の参照番号は特許請求の範囲を限定するものと解されるべきではない。
本発明について、添付図面を参照して例示的実施形態により、以下記載される。
一実施形態に係るタービンの少なくとも一部の概略図である。 直線方向において角度方向をロールアップすることによる図1のタービンの部分の概略図である。 一実施形態に係る角位置および角度範囲を示す図である。 一実施形態に係る角位置および角度範囲を示す図である。 一実施形態に係る角位置および角度範囲を示す図である。
図1は、一実施形態に係るタービン1の少なくとも一部の概略図を示す。すなわち、本実施形態を定めるために不可欠ではないいくつかの部分を省いて図を簡略化した。タービン1は複数のケーシング部分3a、3b、3c、3dを有し、タービンの内部に図示しない回転シャフトが支承されている。回転シャフトは、たとえば、パッド軸受または流体軸受を含む1つまたは複数の軸受(図示せず)によりさらに支承されている。回転シャフトは、座標系のz軸と一致する回転軸5を中心として回転可能である。部分的に示す動翼ホルダ7は回転シャフトに接続されている。動翼ホルダは半径方向外側に突き出し、作用空間11、11a、11c内に動翼9が配置されるように動翼9を保持する。作用流体は流体導入ダクト13を介して供給され、作用空間11、11a、11c内を矢印15により示される方向に沿って流れる。
作用流体は、流体導入ダクト13(簡略化して示す)を介して、さらに上流側の(図1の流体導入ダクトのさらに左側に位置する)1つまたは複数の燃焼チャンバにより供給される。作用流体は運動エネルギーおよびポテンシャルエネルギーを運び、これらはタービン1により少なくとも一部が回転エネルギーに変換される。このエネルギー変換を実現するため、作用流体は前縁19および後縁21を有する静翼17に向かって方向付けられ、前縁19および後縁21は上流側面18と下流側面20とを結合する。
作用流体は静翼17の凹状の上流側面18に沿って流れ、静翼17の凸状の下流側面20に沿って流れ、軸5の回りに動翼ホルダ7によって回転可能な図示しない回転シャフトに接続された動翼9に向かって方向付けられる。作用流体はそのエネルギーの少なくとも一部を動翼9に移し、動翼9に円周方向の動きを生じさせる。これにより、回転シャフトは回転される。
動翼9は半径方向の外側端部に動翼先端23を有する。動翼先端23は動作中、ケーシングの先端シール部分3eに近接し、動翼先端23とケーシングのシール部分3eとの間に可能な限り小さく間隙が形成される。したがって、作用空間11aから間隙を介してさらに動翼9の下流側の作用空間11bに流れる作用流体は少ないものとされ、そうでなければタービン1の効率が損なわれる。しかし、動翼9の上流側の作用空間11aの、動翼の下流の作用空間11bにおけるものより高い圧力を有する作用流体の一部は、動翼先端23と先端シール部分3eとの間の間隙を通って流れ、これは動翼先端23および先端シール部分3eを熱する。
タービン1のこれらの構成部品および他の隣接する構成部品を冷却するため、入口27および出口29を有する冷却ダクト25がケーシングの構成部品3dに設けられている。冷却ダクト25はケーシング構成部品3dを通る直線状の孔を開けることにより形成することができる。図示の実施形態では、冷却ダクト25はケーシング材料の円筒状の内部表面により画定されるケーシング内の開口として考えることができる。冷却ダクトの中心線は、たとえば、冷却ダクトを画定する円筒面の対称軸である。この中心線は、図1の図平面内には存在せず、図平面に対して40°〜80°、有利には50°〜70°の傾きを有しており、これは図2を参照してより詳細に説明される。さらに、x−z平面に投影される冷却ダクト25の対称軸は、z軸に対して40°〜60°の角度を有する。
タービンステータの部分、たとえば部分3b(ノズル静翼の部分)、部分3a、部分3dおよび他の図示しないタービンステータ部分は、冷却流体を収容するための冷却空間31を画定する。冷却流体はたとえばコンプレッサから冷却空間31に供給される。コンプレッサはたとえば図示しない上流領域に配置されている。冷却空間31内に収容される冷却流体は、たとえば、作用空間11a内の作用流体よりも高い圧力を有し、したがって、冷却流体は冷却ダクト25を介して導かれ、作用空間11aに向かって出口29より冷却ダクトを出る。
冷却ダクト25の出口29の中心33はたとえば出口29の出口領域の中心であり、この中心を通って冷却流体は冷却ダクトを出て作用空間11aに達する。静翼17の後縁21の軸方向位置z21、冷却ダクト25の出口29の中心33の軸方向位置z33および回転翼9の先端23の軸方向位置z23が、図1に示されている。冷却ダクト25の出口29の中心33の位置z33は、静翼17の後縁21の軸方向位置z21と、動翼9の先端23の軸方向位置z23との間にある。したがって、冷却ダクト25を介して導かれる冷却流体は、これらの構成部品を冷却するために、先端23および先端シール部分3eに向かって流れることができる。他の実施形態では、冷却ダクト25の出口29の中心33の軸方向位置z33はたとえば静翼17の後縁21の軸方向位置z21の上流にある。
冷却空気の大部分は領域11aには入らず、動翼先端23を越えて流れるようにしてもよい。空間11aに入ることにより「無駄にされる」冷却空気の量は、冷却ダクト25を適切に配向し、配置することにより低減することができる。
図1はタービンの部分概略図であり、タービン1は角位置において離れた複数の静翼を有し、これらの静翼は少なくともほぼ同じ軸方向位置に配置されて静翼列を形成する。また、タービン1は複数の動翼を有し、これらの動翼は少なくともほぼ同じ軸方向位置に配置されて動翼列を形成する。また、タービン1において、複数の動翼列と複数の静翼列とは異なる軸方向位置で交互に配置されている。
図1に示していないパッド軸受により、回転シャフトが摩擦を低減するためにケーシング3内に回転可能に支承されている。
特定の態様において、図1のx−z平面内の位置は、たとえば、その回転座標φに関して値0を有する。
図2は、図1のタービンの部分概略図であって、その構造を展開図において示したものであり、タービン1の円周方向について直線状に展開されている。したがって、タービン1の円周方向に沿った位置は円筒座標において角度φにより定められる。図2の展開図において、複数の動翼9が少なくともほぼ同じ軸方向位置で示されている。1つの動翼ディスクの動翼の数は、実施形態に応じて、12〜70の間で変えることができる。各動翼9は、軸方向位置z23を有する動翼先端23を有する。1つの動翼ディスクの動翼9の異なる動翼先端23は実質的に同じ軸方向位置z23を有するが、異なる方位角φ23により表される異なる角位置を有し、ここでφは図2の垂直軸に沿って寸法付けられる円筒座標である。
タービン1は、実質的に同じ軸方向位置を有する複数の静翼17、17’を有する。各静翼は、後縁21において結合されている凹状の上流側面18および凸状の下流側面20を有する。複数の静翼17、17’の後縁21、21’は少なくともほぼ同じ軸方向位置z21を有し、これらはφ21で表される異なる角位置を有する。
図2に展開図で示されるタービン1は、複数の(図2中、2つのみ図示)流体導入ダクト13を有する。流体導入ダクト13を介して、上流の燃焼チャンバを出る作用流体が矢印15で示される方向に導入される。各流体導入ダクト13は、流体導入ダクトの中心14に結びつけられており、これは、均一に負荷される供給領域の大部分の中心などの導入領域の中心である。複数の流体導入ダクトは同じ軸方向位置z13を有するが、これらは角度φ14で表される異なる角位置を有する。
一実施形態では、タービンのケーシングは、特定のφ値および特定のz値を有する領域において、冷却流体が冷却空間から動翼9が回転する作用空間11a、11bへ入ることができないように一体化されている。これらの一体化領域は後縁21の軸方向位置(すなわちz21)と、動翼9の動翼先端23の軸方向位置(すなわちz23)との間の軸方向位置を有する。また、ケーシングの一体化領域は、オフセット角度分ずれた、静翼17、17’の後縁21の複数の異なる角位置φ21に位置する外側範囲Δφ(edge)にあるφ値を有する。図示の実施形態では、オフセット角度は同じ静翼列の(すなわち同じ軸方向位置の)隣り合う静翼の後縁の角位置の間の差の約半分の量である。別の実施形態では、オフセット角度は、たとえば、静翼の後縁の軸方向位置/差、冷却ダクトの中心、図1の臨界間隙の位置C、静翼の形状および/または配向、ならびに、冷却ダクトの配向にも依存する差の値を仮定する。
一体化領域の角位置の、後縁と一体化領域の軸方向位置との間の軸方向距離への依存性は、たとえば、作用流体のらせん状の動きによる(たとえば作用流体の方向15がφの方向に成分を有することを意味する)。作用流体のらせん状の動きは、便宜上図2において示していないが、一体化領域35および冷却ダクト25の出口29を含む領域37の両方の軸方向位置および角位置を適切に定めることを考慮に入れる必要がある。
さらに、ケーシングの一体化領域は、流体導入ダクト13の複数の中心14に位置する領域Δφ(entry)の外側にあるφ値の範囲にも形成されている。図2に示す実施形態では、範囲Δφ(edge)およびΔφ(entry)は、静翼17の後縁21および導入ダクト13の中心14の角位置にそれぞれ中心付けられ、すなわち、第1の角度オフセットおよび第2の角度オフセットはそれぞれ図面が不明確とならないように、ゼロに設定されている。他の実施形態では、第1の角度オフセットおよび第2の角度オフセットは、0より大きく、作用流体の回転により、導入ダクト13の中心14と冷却ダクト25の出口の中心33との相対的な軸方向位置、および、静翼17の後縁21と冷却ダクト25の出口の中心33との相対的な軸方向位置に依存する。
範囲Δφ(edge)およびΔφ(entry)は、特定の場合に依存した異なる寸法を仮定する。Δφ(edge)に関する可能な値は、たとえば、10°、5°または2°であり、Δφ(entry)に関する可能な値は、たとえば、60°、30°、15°または10°である。ケーシングの一体化領域は、軸方向位置z21とz23との間の図2の端部領域35である。一実施形態では、冷却ダクト25の出口29は、一体化領域35の外側の領域37にのみ存在する。しかし、z21とz23との間の範囲Δz内に無いケーシング領域において、さらに、冷却ダクト25の出口29が存在してもよい。
有利には、タービン1の動作中、領域35の温度および圧力と比較して、領域37において上昇した温度および上昇した圧力が存在している。したがって、特にこれらの高温、高圧領域では、タービンの構成部品有利には動翼先端23およびシール部分3eの冷却は、冷却空間31から冷却ダクト25を通って出口29より出て、先端シール部分3eを含む半径方向外側の空隙に向けての、冷却流体の導入により行われる。また、領域37と比較して温度および圧力が低いハッチング領域35内に冷却ダクトの出口を設けないことにより、不要な冷却を避けることができ、したがって、有利には、冷却流体の供給を節減することができる。これにより、タービンの効率が改善可能である。
図3A、3Bおよび3Cは、ケーシングの一体化領域および冷却ダクトの出口を有しうる領域を定めるための別の実施形態を示す。
図3Aは、角位置(水平軸)に依存した温度の分布(垂直軸)を示す図であり、これは円周方向位置または円筒座標φによって表すことができる。低温値LTから温度は上昇し、φ値φHTにおいて高温値HTに達し、その後温度は値LTまで低下する。最大温度HTの中心およびガウス状曲線39の幅は、タービン1の上流領域に配置された流体導入ダクトの角位置および構成、および/または、さらに上流の流体導入ダクト内の燃焼チャンバの位置に依存している。図3Aに示される温度分布は、たとえば、静翼17の後縁21と動翼9の前縁との間の、図1中の位置Cで示される軸方向位置における温度分布を表す。位置Cは、たとえば、高温、高圧の流体が動翼先端23から上流に半径方向外側に位置する空隙に入る臨界軸方向位置である。作用流体は、異なる角位置および軸方向位置の動翼先端23に達し、冷却ダクト25の出口29は動翼先端およびシール部分3eを冷却するように配置され、ここで、位置Cにおいて間隙を通る主な流路から漏れる作用流体は動翼先端23に達する。
図3Bは、円筒座標φまたは円周方向位置により表される角位置に依存した圧力分布41(垂直軸)を示す図である。圧力はφに依存して、低圧LPから高圧HPへ変化することが観察され、この際、最大値HPはφ値φHPについて観察される。位置φHPはたとえば静翼17の後縁21の角位置に依存する。有利には、位置φHPは隣り合う(すなわち隣接する)静翼17の後縁21の角位置の間、有利には中間にあるが、これらの角位置よりもいくぶん前後であってよく、上述の他のパラメタに依存してもよい。圧力変化は、たとえば、静翼列の下流領域におけるいわゆる立ち上がり効果によるものである。
流体の圧力分布および温度の両方により支配される作用流体の流路が、タービン1のどの構成部品が高温により損傷される可能性があるかを決定するため、温度および圧力の分布は、たとえば、図3C中に曲線43で示されるように、先端の漏れ温度に達するよう組み合わされる。曲線43は、たとえば、図3Aおよび3Bにそれぞれ示されている曲線39および41から和、積などを形成することにより得られる。損傷リスクが高い角位置について、しきい値Sを超える曲線43の角位置を決定することにより識別することができる。しきい値Sを超える領域37aにおける損傷リスクを無くすため、たとえば、これらの領域37a内のこれらの角位置において特にまたはそこにだけ冷却ダクトの出口を設けることにより、これらの領域37aに冷却流体が供給される。漏れ温度がしきい値S以下まで落ちる他の角度領域35aにおいて、作用空間11aを冷却空間31から分けるケーシング部分は一体化され、冷却流体に関して密であり、これにより、冷却空間31から作用空間11a、11bに冷却流体が流れない。したがって、高温値および高圧値の両方の影響を受けない構成部品の不良な冷却が避けられる。
本発明は、記載の実施形態に限定されない。
まとめると、本発明はエネルギー変換用タービンに関するものであり、該エネルギー変換用タービン、該タービンは、ケーシングと;ケーシング内に支承され、軸方向に延びる回転軸5の回りに回転可能な回転シャフトと;ケーシング内に形成された、作用流体供給用の少なくとも1つの流体導入ダクト13と;ケーシング内に固定された、後縁21を有する少なくとも1つの静翼17と;回転シャフトに固定され、その半径方向の外周端に動翼先端23が設けられている少なくとも1つの動翼9と;ケーシング内に設けられた、出口29を有する少なくとも1つの冷却ダクト25と、を備えており、該タービンにおいて、冷却ダクト25の出口29は動翼先端23の冷却のために動翼先端23の上流の空隙に方向付けられており、冷却ダクト25は、タービンの動作中、より多くの量の冷却流体が、第1の円周方向位置と実質的に同じ円周方向位置を有する第1の領域の空隙内に供給され、かつ、より少ない量の冷却流体が第1の円周方向位置よりも他の円周方向位置における空隙に供給されるような位置および寸法で設けられている。
これにより、流路の空気における圧力および温度の変化を考慮して、特に燃焼系の限定された数のバーナーのために、バーナーが存在するのと同じ数の高温領域を通常有する、高温およびより低温領域の円周方向のパターンが流路に存在することを考慮して、最も効果的なやり方で冷却空気を分散させることができる。
また、先端シール部分のすぐ上流側に位置するノズル静翼からの立ち上がり効果のために、流路の回りにはより高温およびより低圧の円周方向のパターンが存在する。ノズル静翼の後縁それぞれは、構成部品の下流の高圧および低圧領域を生じさせる。流路の圧力が最も高い場所では、たとえば空気は先端シール部分の上流の空隙に導かれる。この空気のいくぶんかは、先端シール部分およびタービンの動翼の間を通り、タービンの動翼の下流の流路に再度入る。本発明の冷却は、この高温ガスの漏れ流路に対する解決手段を提供する。この空気の残りは、タービンの翼の上流の流路だが、圧力がより低い円周方向位置に再度入る。
先端シール部分が最も厳しい条件にさらされる円周方向位置は、上述のより高圧の領域がバーナーにより生じる最も高温と一致する場所である。本発明によれば、ほとんどの冷却空気は、これらの位置に供給されるべきである。空隙内に導かれる作用流体がより高温ではないこれらの位置において、より少ない冷却空気が先端シール部分を保護するために必要とされる。
中心的な考えは、全ての先端シール部分に対して同じではない非対称な円周方向のパターンで、冷却空気を先端シール部分に供給する冷却孔を離すことである。最も高い流路温度および最も高い流路圧力が、最大の冷却空気が供給されるべき同じ位置に存在するために、これはなす事ができる。孔は先端シール部分内に開けることができ、または、孔はノズルおよび先端シール部分を支承するキャリアリングに開けることができる。これはたとえばエンジンの設計に依存している。
本発明により、温度および圧力の変動は解決可能である。有利なことに、冷却孔は流路の温度および圧力がいずれも高く、最大の冷却が実現されように離される。流路の圧力が高いが温度の低い環境の場所では、より少ない数の冷却孔によるより低い冷却でもよい。流路の圧力が低く、温度が高い場合は、いくぶんより少ない冷却であってもよい。最後に、流路の温度および圧力がいずれも低い場合、最小またはゼロの冷却が供給されるべきである。
1 タービン、 3a、3b、3c、3d タービンステータ位置、 3e ケーシングの先端シール位置、 5 回転軸、 7 動翼ホルダ、 9 動翼、 11、11a、11b 作動空間、 13 流体導入ダクト、 14 流体導入ダクトの中心、 15 作用流体の方向、 17 静翼、 18 静翼の上流側凹面、 19 静翼の前縁、 20 静翼の下流側凸面、 21 静翼の後縁、 23 動翼先端、 25 冷却ダクト、 27 冷却ダクト入口、 29 冷却ダクト出口、 31 冷却空間、 33 冷却ダクト出口の中心、 z21 静翼の後縁部分の軸方向位置、 z33 冷却ダクト出口の中心の軸方向位置、 z23 動翼先端の軸方向位置、 35、35a 一体化ケーシングのz−φ範囲、 37、37a 冷却ダクト出口を有するケーシングのz−φ範囲、 39 温度分布、 41 圧力分布、 43 漏れ流れの温度、 φ14 流体導入ダクトの中心の角度位置、 φ21 静翼の後縁の角度位置、 φ33 冷却ダクト出口の角度位置、 Δφ(entry) 流体導入に関する角度範囲、 Δφ(edge) 静翼の後縁に関する角度範囲、 HT 高温、 LT 低温、 HP 高圧、 LP 低圧、 S 損傷測定のしきい値

Claims (16)

  1. エネルギー変換用タービンであって、該タービンは、
    ケーシング(3a、3b、3c、3d、3e)と、
    前記ケーシング内に支承され、軸方向に延びる回転軸(5)の回りに回転可能な回転シャフトと、
    前記ケーシング内に形成された、作用流体供給用の少なくとも1つの流体導入ダクト(13)と、
    前記ケーシング内に固定された、後縁(21)を有する少なくとも1つの静翼(17)と、
    前記ケーシング内に設けられた、出口(29)を有する少なくとも1つの冷却ダクト(25)と、
    を備えており、
    前記回転軸に関して、前記冷却ダクト(25)の出口(29)の中心(33)の角度位置(φ33)は、前記静翼の後縁(21)の一部の角度位置(φ21)から、第1のオフセット角度分のオフセットすなわち第1の角距離分、離れており、
    前記回転軸に関して、前記冷却ダクトの出口の中心の角度位置(φ33)は、前記流体導入ダクト(13)の中心(14)の角度位置(φ14)から、第2のオフセット角度分のオフセットすなわち第2の角距離分、離れており、
    前記第1の角距離は10°未満、有利には5°未満であり、かつ、前記第2の角距離は30°未満、有利には15°未満であり、
    前記少なくとも1つの冷却ダクト(25)の出口(29)の中心(33)は前記少なくとも1つの静翼(17)の下流側に配置されており、
    前記少なくとも1つの冷却ダクトを含む複数の冷却ダクトは、作用流体の温度および圧力の両方が高く、最大の冷却が得られるように、配置されている、
    ことを特徴とするタービン。
  2. 前記第1の角距離は、前記静翼の角度範囲の20%未満、有利には10%未満である、請求項1記載のタービン。
  3. 前記第2の角距離は、前記流体導入ダクトの角度範囲の3倍未満、有利には2倍未満である、請求項1または2記載のタービン。
  4. 前記第1のオフセット角度は、前記少なくとも1つの静翼(17)の後縁(21)の軸方向位置(z21)と、前記冷却ダクト(25)の出口(29)の中心の軸方向位置(z23)との間の距離に依存し、かつ、
    前記第2のオフセット角度は、前記流体導入ダクトの中心の軸方向位置(z14)と、前記冷却ダクト(25)の出口(29)の中心の軸方向位置(z33)との間の距離に依存する、請求項1から3までのいずれか1項記載のタービン。
  5. 前記第1のオフセット角度は、前記静翼(17)の形状および/または配向に依存する、請求項1から4までのいずれか1項記載のタービン。
  6. 別の後縁(21)を有する別の静翼をさらに備え、
    前記少なくとも1つの静翼(17)の後縁(21)の軸方向位置は、前記別の静翼の後縁の軸方向位置に等しく、
    前記第1のオフセット角度は、前記少なくとも1つの静翼(17)の後縁(21)の角度位置と、前記別の静翼の後縁の角度位置との間の距離に依存する、
    請求項1から5までのいずれか1項記載のタービン。
  7. 前記ケーシング内の前記冷却ダクト(25)は入口(27)を有し、
    前記冷却ダクト(25)の前記入口(27)の中心と出口(29)の中心とにより画定され、かつ、前記静翼(9)の拡がりの半径方向(x)に垂直な平面(y−z)に投影される線は、前記後縁(21)における点の該平面への投影および前記静翼(17)の前縁における点の該平面への投影により画定される線を有する角度を含み、
    前記角度は、30°未満、有利には15°未満である、
    請求項1から6までのいずれか1項記載のタービン。
  8. 前記冷却ダクト(25)の出口(29)は、前記軸方向に沿って、前記冷却ダクト(25)の入口(27)に対して下流側に配置されている、請求項7記載のタービン。
  9. 前記ケーシングの複数の部分が冷却流体を収容するための冷却空間(31)を画定しており、前記冷却流体は、前記冷却ダクト(25)を介して、前記作用流体を収容する作用空間(11、11a、11b)に流れる、請求項1から8までのいずれか1項記載のタービン。
  10. 前記回転シャフトに固定された少なくとも1つの動翼(9)をさらに備え、該動翼(9)の半径方向の外周端には動翼先端(23)が設けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載のタービン。
  11. 軸方向に沿って、前記静翼(17)の後縁(21)は第1の軸方向位置(z21)に位置し、前記動翼先端(23)は第2の軸方向位置(z23)に位置しており、
    前記冷却ダクト(25)の出口(29)の中心(33)の軸方向位置(z33)は、前記第1の軸方向位置と前記第2の軸方向位置との間に在る、請求項10記載のタービン。
  12. 前記冷却空間(31)を画定する前記ケーシング(3a、3b、3c、3d、3e)の複数の部分は、冷却流体のために以下の複数の位置において一体化されており、
    前記複数の位置は、
    前記第1の軸方向位置と前記第2の軸方向位置との間の軸方向位置を有し、かつ、
    a)前記静翼の後縁の一部の角度位置から、前記第1のオフセット角度分のオフセットすなわち、20°を超えて、有利には15°を超えて離れた、または、
    b)前記流体導入ダクトの中心の角度位置から、前記第2のオフセット角度分のオフセットすなわち、35°を超えて、有利には40°を超えて離れた
    角度位置を有する、
    請求項11記載のタービン。
  13. 前記ケーシング(3a、3b、3c、3d、3e)は、先端シール部分(3e)を有し、該先端シール部分は、前記動翼(9)の動翼先端(23)の軸方向位置(z23)に少なくともほぼ等しい軸方向位置を有する、請求項10を含む場合、請求項1から11までのいずれか1項記載のタービン。
  14. 前記複数の冷却ダクトの出口が不均一な角度で離れている、
    前記複数の冷却ダクトの出口が異なるサイズおよび/または異なる形状を有する、
    前記複数の冷却ダクトの異なる冷却ダクトが異なる量の冷却流体を供給するよう適合されている、
    という特徴の少なくとも1つを有する、請求項1から13までのいずれか1項記載のタービン。
  15. ケーシング(3a、3b、3c、3d)に固定された少なくとも1つの流体導入ダクト(13)を介して作用流体を供給するステップと、
    前記ケーシングに固定された、後縁(21)を有する少なくとも1つの静翼(17)に対して前記作用流体を流動させるステップと、
    前記ケーシング内に回転可能に支承された回転シャフトを前記作用流体により駆動するステップと、
    前記ケーシング内の少なくとも1つの冷却ダクト(25)の出口(29)を介して冷却流体を供給するステップと、
    を含むエネルギー変換方法であって、
    前記回転シャフトの回転軸に関して、前記冷却ダクト(25)の出口(29)の中心(33)の角度位置(φ33)は、前記静翼(17)の後縁(21)の一部の角度位置(φ21)から、第1のオフセット角度分のオフセットすなわち第1の角距離分、離れており、
    前記回転シャフトの回転軸に関して、前記冷却ダクト(25)の出口(29)の中心(33)の角度位置(φ33)は、前記流体導入ダクト(13)の中心(14)の角度位置(φ14)から、第2のオフセット角度分のオフセットすなわち第2の角距離分、離れており、
    前記第1の角距離は10°未満、有利には5°未満であり、前記第2の角距離は30°未満、有利には15°未満であり、
    前記少なくとも1つの冷却ダクト(25)の出口(29)の中心(33)は前記少なくとも1つの静翼(17)の下流側に配置されており、
    前記少なくとも1つの冷却ダクトを含む複数の冷却ダクトが、作用流体の温度および圧力の両方が高く、最大の冷却が得られるように設けられている、
    ことを特徴とする方法。
  16. 前記冷却ダクト(25)により、前記回転シャフトに固定された動翼(9)の先端(23)、および、前記ケーシングの先端シール部分(3e)に対して、前記冷却流体を方向付けるステップをさらに含む、請求項15記載の方法。
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