JP2013513278A - ワイヤレスネットワークにおけるマルチメディア緊急アクセスのためのシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

ワイヤレスローカルエリアネットワーク（ＷＬＡＮ）のアクセスポイントを用いてマルチメディア緊急連絡先情報を配信する方法が開示される。アクセスポイントはサービス連絡先情報をルックアップテーブルから検索するように構成される。方法は第一の一般広告サービス（ＧＡＳ）クエリをＷＬＡＮデバイスから受信することを含む。第一のＧＡＳクエリはサービスの少なくとも１つを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む。方法は第一のＧＡＳクエリにおいて識別されるサービスの少なくとも１つに対する、ユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）を含む連絡先情報を検索することを含む。ＵＲＩはセッションイニシエーションプロトコル（ＳＩＰ）ＵＲＩおよび電話ＵＲＩを含むように構成される。方法は、第一のＧＡＳクエリにおいて識別されるサービスの少なくとも１つに対する連絡先情報を含むＧＡＳクエリ応答をＷＬＡＮデバイスに送信することを含む。

Description

（関連出願）
本特許は、２０１０年１０月６日に出願された米国特許出願第１２／８９８，８４４号および２００９年１２月４日に出願された米国仮出願第６１／２６６，８７４号の利益を主張する。両者は、これによって、参照することにより、その全体が援用される。

（背景）
本開示は、概して、通信ネットワーク（７０８）における緊急アクセスに関し、より具体的には、ワイヤレスネットワーク（７０８）において、マルチメディア緊急アクセス連絡先情報をプロビジョニングするシステムおよび方法に関する。

本明細書において用いられる場合、ワイヤレスローカルエリアネットワーク（７０８）（ＷＬＡＮ）デバイスおよびワイヤレスデバイスという用語は、モバイル電話、携帯情報端末、ハンドヘルドまたはラップトップコンピュータ、および遠距離通信能力を有しており、パケット交換（ＰＳ）ネットワーク（７０８）（例えば、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、Ｚｉｇｂｅｅ（登録商標）、ＵＷＢ、ＷｉＭＡＸおよび任意のセルラー技術）を用いて通信するように構成されている類似のデバイスまたは他のユーザーエージェント（ＵＡ）のようなワイヤレスデバイスを指し得る。いくつかの実施形態において、ＷＬＡＮデバイスは、モバイル、ワイヤレスデバイスを指し得る。ＷＬＡＮデバイスという用語は、いくつかの場合において、類似の能力を有しているが、デスクトップコンピュータ、セットトップボックス、またはネットワーク（７０８）ノードのような概して可搬ではないデバイスも指し得る。本開示を通して、ＷＬＡＮデバイスは、ワイヤレスデバイス、ワイヤレスセットトップボックス、または他のワイヤレス通信デバイスのようなＳＩＰ（または類似のマルチメディア通信プロトコル）デバイスも指し得る。

いくつかのＷＬＡＮは、ボイスオーバーインターネットプロトコル（ＶｏＩＰ）サービスを提供するように構成され得る。そのようなネットワーク（７０８）を用いて、さまざまなＷＬＡＮデバイスが互いに通信するように構成され得ることによって、音声通信を伝達する。ＷＬＡＮデバイスは、ＷＬＡＮを介して、従来の回線交換（ＣＳ）電話ネットワーク（７０８）とも通信するように構成され得る。音声サービスに加えて、ＷＬＡＮデバイスは、また、ビデオ会議、テキストメッセージ、マルチメディアメッセージサービス、または他の通信サービスのようなマルチメディア通信を伝達するために、ＷＬＡＮを用い得る。それらのネットワーク（７０８）は、連携情報およびサービス情報を提供するように構成され得ることによって、サービスがサブスクリプションベースであるか、無料であるかに関わらず、ＷＬＡＮデバイスが、一般的に、ホットスポットまたは他のネットワーク（７０８）において見られるような外部ネットワーク（７０８）と連携することを可能にする。いくつかの場合において、連携は、ネットワーク（７０８）発見および選択を助け、外部ネットワーク（７０８）からの情報伝送を可能にし、緊急サービスを可能にする。

ＶｏＩＰサービスプロバイダーは、緊急サービスに速やかに連絡する能力をその会員に提供することが要請される。一般的に、サービスプロバイダーは、会員がローカルな緊急サービスに速やかに連絡することを可能にする１つの電話番号を会員に提供しなければならない。緊急連絡先番号は、ネットワーク（７０８）のホットスポットまたはアクセスデバイスによって会員に提供され、会員は、ネットワーク（７０８）のホットスポットまたはアクセスデバイスに接続され、それらは、会員の地理的な位置に基づく。一般的に、緊急連絡先番号は、会員が近くに配置される緊急サービスに連絡することを可能にする。しかし、いくつかの場合、緊急連絡先番号は、中央サービスに対するものであり、次いで、中央サービスが会員を適切な緊急サービスに接続する。中央制御センターが連絡先された後、ユーザーの呼び出しは、ローカルな第一のプロバイダーに再ルートされ得る。この「ティア（ｔｉｅｒ）」システムは、複数の国々において用いられており、例えば、３ＧＰＰ／ＬＴＥ ＩＭＳシステムの基礎であり得る。会員が緊急番号をダイアルした後、ネットワーク（７０８）は、ユーザーを、電話番号に関連付けられているローカルな公共安全応答ポイント（ＰＳＡＰ）に接続する。次いで、ＰＳＡＰは、会員と通信し得、会員を補助するためにサービスを提供し得る。

従来の電話ネットワーク（７０８）には、ユーザーのハンドセットの位置を決定する複数の機構があることによって、会員にとって最も適切なＰＳＡＰが決定される。ハンドセットは、例えば、固定線に接続され、プロバイダーは、その固定線の物理的な住所または位置を示す記録を格納し得る。しかし、ハンドセットがセル電話（セルラー無線アクセス技術）を含む場合、プロバイダーは、セル電話と、その時に通信しているセル送信器の場所を用いて、ハンドセットのおおまかな位置を決定し得る。ハンドセットまたはハンドセットに近いセル送信器の位置を知ることよって、プロバイダーは、速やかにユーザーを最も適切なＰＳＡＰに接続し得る。

しかし、ＷＬＡＮを介して（例えば、ＶｏＩＰサービスを用いて）通信している場合、サービスプロバイダーがＷＬＡＮデバイスの位置を決定することは非常に困難であり得る。ＷＬＡＮデバイスは、第一の国におけるＷＬＡＮネットワーク（７０８）接続を用いてサービスプロバイダーに接続され得るが、サービスプロバイダーは別の国にある。他の場合、ＷＬＡＮデバイスは、１つ以上のプロキシまたはネットワーク（７０８）を介して、サービスプロバイダーに接続され得るが、１つ以上のプロキシまたはネットワーク（７０８）は、複雑なアーキテクチャを有しており、動的で絶えず変化するＩＰアドレスを用いる。さらに、プライバシーの理由から、複数の位置において、ＷＬＡＮデバイスから正確な位置情報を検索することは違法である。結果として、ＷＬＡＮデバイスがサービスプロバイダーに接続する場合、ＷＬＡＮデバイスの地理的な位置は、容易には決定することができない。ＷＬＡＮデバイスの位置を決定することが困難なので、サービスプロバイダーは、任意の緊急呼び出しが最も適切なローカルＰＳＡＰにルートされることを容易に保証することができない。

サービスプロバイダーが、特定のＷＬＡＮデバイスに対して最も適切なローカルのＰＳＡＰ（およびその結果として、最も適切な緊急連絡先番号）を決定することを補助するために、既存のＷＬＡＮシステムは、ユーザーセッションの確立の前に、ＷＬＡＮデバイス内において、緊急呼び出しダイアルストリングをホットスポットから更新することを可能にする。ホットスポットは、固定された位置にあるため、ホットスポットは、適切な地理的に近いＰＳＡＰまたは緊急の場合に用いられる中央サービスの電話番号を提供され得る。緊急連絡先番号をホットスポットから受信した後、ユーザーが緊急呼び出しすることを希望する場合、ＷＬＡＮデバイス上の「緊急」ボタンが押されるか、または緊急番号がダイアルされ、デバイスがプロビジョニングされた緊急連絡先番号をメモリから検索する。いくつかの場合、複数の緊急番号が異なる緊急サービスに提供され得る。その場合、ＷＬＡＮデバイスは、サービスの各々にアクセスする複数の緊急ボタンを提供し得る。緊急連絡先番号を検索した後、ＷＬＡＮデバイスは、番号によって識別されるＰＳＡＰに接続し、ユーザーは、緊急呼び出しをかけ得る。ＰＳＡＰに対する番号は、ＷＬＡＮホットスポットから検索されたので、番号は、援助を提供するローカルなサービスに効率的に警報し得るローカルＰＳＡＰを識別する。

しかし、既存のネットワーク（７０８）構成は、地域的な緊急呼び出し番号ダイアルストリング情報をプロビジョニングするように構成されているに過ぎない。将来の次世代９１１サービスは、マルチメディア緊急サービスがＷＬＡＮデバイスに対して動作可能にされることを要請する。マルチメディア緊急サービスは、ユーザーが、緊急電話呼び出しに加えて、緊急ビデオ呼び出しをすることを可能にするか、または例えば、緊急テキストメッセージを送ることを可能にする。既存のＷＬＡＮシステムは、会員がサービスにアクセスするために必要な緊急連絡先およびルート情報を配信する能力を有していない。

（詳細な説明）
本開示は、概して、通信ネットワーク（７０８）における緊急アクセスに関し、より具体的には、ワイヤレス通信（７０８）において、マルチメディア緊急アクセス連絡先情報をプロビジョニングするシステムおよび方法に関する。

この目的のために、いくつかの実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク（７０８）（ＷＬＡＮ）のアクセスポイントを用いて、マルチメディア緊急連絡先情報を配信する方法を含む。アクセスポイントは、連絡先情報をルックアップテーブルから検索するように構成されている。ルックアップテーブルは、複数のサービスに対する連絡先情報を含む。方法は、ＷＬＡＮネットワーク（７０８）を用いて、第一の一般広告サービス（ＧＡＳ）クエリをＷＬＡＮデバイスから受信することを含む。第一のＧＡＳクエリは、アクセスポイントのルックアップテーブルのサービスのうちの少なくとも１つを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む。方法は、第一のＧＡＳクエリにおいて識別されるサービスのうちの少なくとも１つに対する連絡先情報を検索することを含む。連絡先情報は、ユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）を含む。ＵＲＩは、セッションイニシエーションプロトコル（ＳＩＰ）ＵＲＩおよび電話ＵＲＩを含むように構成されている。方法は、ＧＡＳクエリ応答をＷＬＡＮデバイスに送信することを含む。ＧＡＳクエリ応答は、第一のＧＡＳクエリにおいて識別されるサービスのうちの少なくとも１つに対する連絡先情報を含む。

別の実施形態は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク（７０８）（ＷＬＡＮ）を用いて、緊急連絡先情報を配信する方法を含む。ＷＬＡＮは、連絡先情報をルックアップテーブルから検索するように構成されている。ルックアップテーブルは、複数のサービスに対する連絡先情報を含む。方法は、ＷＬＡＮネットワーク（７０８）を用いて、クエリをＷＬＡＮデバイスから受信することを含む。クエリは、ルックアップテーブルにおけるサービスのうちの少なくとも１つを識別する。方法は、クエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を検索することを含む。連絡先情報は、ユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）を含む。ＵＲＩは、セッションイニシエーションプロトコル（ＳＩＰ）ＵＲＩ、電話ＵＲＩ、およびマルチメディアＵＲＩを含むように構成されている。方法は、クエリ応答をＷＬＡＮデバイスに送信することを含む。クエリ応答は、クエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を含む。

別の実施形態は、ＷＬＡＮのアクセスポイントと通信しているワイヤレスローカルエリアネットワーク（７０８）（ＷＬＡＮ）デバイスを用いて、マルチメディア緊急連絡先情報を検索する方法を含む。アクセスポイントは、連絡先情報をルックアップテーブルから検索するように構成されている。ルックアップテーブルは、複数のサービスに対する連絡先情報を含む。方法は、一般広告サービス（ＧＡＳ）クエリをＷＬＡＮネットワーク（７０８）のアクセスポイントに送信することと、ＧＡＳクエリ応答をアクセスポイントから受信することとを含む。ＧＡＳクエリ応答は、サービスに対する連絡先情報を含む。連絡先情報は、ユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）を含む。

別の実施形態は、マルチメディア緊急連絡先情報をＷＬＡＮのアクセスポイントから検索するワイヤレスローカルエリアネットワーク（７０８）（ＷＬＡＮ）デバイスを含む。アクセスポイントは、連絡先情報をルックアップテーブルから検索するように構成されている。ルックアップテーブルは、複数のサービスに対する連絡先情報を含む。ＷＬＡＮデバイスは、プロセッサを含む。プロセッサは、一般広告サービス（ＧＡＳ）クエリをＷＬＡＮネットワーク（７０８）のアクセスポイントに送信するように構成されている。ＧＡＳクエリは、アクセスポイントのルックアップテーブルにおけるサービスのうちの少なくとも１つを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む。プロセッサは、ＧＡＳクエリ応答をアクセスポイントから受信するように構成されている。ＧＡＳクエリ応答は、ＧＡＳクエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を含む。連絡先情報は、ユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）を含む。ＵＲＩは、セッションイニシエーションプロトコル（ＳＩＰ）ＵＲＩ、電話ＵＲＩ、およびマルチメディアＵＲＩを含むように構成されている。

本開示のより完全な理解のために、ここで、添付の図面および詳細な説明に関連して、以下の簡単な説明を参照する。類似の参照数字は、類似の部分を表す。

図１は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク（７０８）（ＷＬＡＮ）内の緊急呼び出しプロビジョニングに対する例示的ネットワーク（７０８）アーキテクチャの例示である。 図２は、ワイヤレス通信ネットワーク（７０８）のアクセスポイントによって配信される緊急呼び出し情報データに対するフォーマット情報を示す例示である。 図３は、図２に例示されるデータパッケージに含まれ得る緊急呼び出し番号に対するフォーマッティング情報を示す例示である。 図４は、ワイヤレス通信ネットワーク（７０８）を用いた配信のための緊急マルチメディア連絡先情報を含むクエリ応答に対する例示的フォーマッティングを示す。 図５は、図４の緊急情報ユニットに対するフォーマッティング情報を示す例示である。 図６は、緊急サービスの利用可能な期間を記載する情報要素を含む図４の緊急情報ユニットに対するフォーマッティング情報を示す例示である。 図７は、ＷＬＡＮデバイスの実施形態を含むワイヤレス通信システムを例示する。 図８は、開示のさまざまな実施形態のいくつかに対して動作可能なＷＬＡＮデバイスのブロック図である。 図９は、開示のさまざまな実施形態のいくつかに対して動作可能なＷＬＡＮデバイス上に実装され得るソフトウェア環境の図である。

先述および関連する目的を実現するために、次いで、開示は、本明細書において、以下に完全に記載される特徴を含む。以下の記載および添付の図面は、開示のある例示的局面を詳細に記述する。しかし、それらの局面は、開示の原理が採用され得るさまざまな方法のうちのいくつかのみを示す。開示の他の局面、利点および新規な特徴は、図面に関連して考慮した場合に、開示の以下の詳細な説明から明らかとなる。

ここで、本開示のさまざまな局面が、添付の図面を参照して記載される。類似の数字は、類似または対応する要素を一貫して指す。しかし、図面および図面に関する詳細な説明は、主張される発明を開示される特定の形式に限定する意図ではないことを理解されたい。むしろ、改変、均等物、および主張される発明の精神および範囲内に一致する代替案を全て含む意図である。

本明細書において用いられる場合、「構成要素」、「システム」などの用語は、コンピュータ関連エンティティ、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアを指す意図である。例えば、構成要素は、プロセッサ上で実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なファイル、実行のスレッド、プログラム、および／またはコンピュータであり得るが、それらに限定されない。例示として、コンピュータ上で実行されているアプリケーションとコンピュータとの両方が構成要素であり得る。１つ以上の構成要素は、プロセスおよび／または実行のスレッド内にあり得、構成要素は、１つのコンピュータ上にローカライズされ得るか、および／または２つ以上のコンピュータ間に分散され得る。

「例示的（ｅｘｅｍｐｌａｒｙ）」という言葉は、例、例え、または例示（ｉｌｌｕｓｔｒａｔｉｏｎ）として働くことを意味するために、本明細書において用いられる。本明細書において、「例示的」として記載される任意の局面または設計は、他の局面または設計よりも好ましいまたは有利であるとは、必ずしも解釈されない。

さらに、開示される発明は、本明細書において詳細化される局面を実装するコンピュータまたはプロセッサベースのデバイスを制御するために、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合わせを生産する標準的なプログラミングおよび／または工学的技術を用いて、システム、方法、装置または製品として、実装され得る。本明細書において用いられる「製造品」（または、代替的に、「コンピュータプログラム製品」）という用語は、任意のコンピュータ読み取り可能デバイス、キャリアー、またはメディアからアクセス可能なコンピュータプログラムを包含することが意図される。例えば、コンピュータ読み取り可能メディアは、磁気格納デバイス（例えば、ハードディスク、フロッピー（登録商標）ディスク、磁気ストリップ・・・）、光学ディスク（例えば、コンパクトディスク（ＣＤ）、デジタル多機能ディスク（ＤＶＤ）・・・）、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス（例えば、カード、スティック）を含み得るが、それらに限定されない。さらに、搬送波は、電子メールを送受信する際、またはインターネットまたはローカルエリアネットワーク（７０８）（ＬＡＮ）のようなネットワーク（７０８）にアクセスする際に用いられるようなコンピュータ読み取り可能電子データを搬送するために採用され得ることを認識されたい。もちろん、当業者は、多くの改変が主張される発明の範囲または精神から逸脱せずに、その構成になされ得ることを認識する。

既存のネットワーク（７０８）構成は、ローカル緊急呼び出し番号ダイアルストリング情報のプロビジョニングのために構成されているに過ぎない。マルチメディア緊急サービス（しばしば、インターネットを用いてアクセスされる）を提供するために、緊急サービスに対するさらなるアドレスおよびルート情報がサービスプロバイダーに接続されているＷＬＡＮデバイスに提供されなければならない。しかし、既存のネットワーク（７０８）において、現在の緊急呼び出し番号ダイアルストリングは、この情報を提供することができない。ＩＥＴＦ Ｌｏｃａｔｉｏｎ ｔｏ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｔｒａｎｓｌａｔｉｏｎ（ＬｏＳＴ）プロトコルのようなプロトコルが、いくつかの必要な情報をプロビジョニングするために用いられ得るが、そのような実装は、いくつかの場合、ユーザーセッションが作成された（例えば、ＩＰセッションが確立されなければならない）後に、ＷＬＡＮホットスポットとＷＬＡＮデバイスとの完全な認証または登録を必要とし得、非効率的で負担となる連絡先情報配信処理となる。

本システムおよび方法は、ＷＬＡＮデバイスおよび他のワイヤレスネットワーク（７０８）通信デバイスに対して、マルチメディア緊急サービスを有効化することを可能にする。例えば、本システムは、ＮＧ９１１のような将来の次世代９１１サービスの要求に従い、動作し得る。マルチメディア緊急サービスは、ユーザーが緊急電話呼び出しに加えて、緊急ビデオ呼び出しを作成することを可能にし、例えば、緊急テキストメッセージまたはマルチメディアメッセージを送ることを可能にする。それらのマルチメディア緊急サービスを提供するために、緊急サービスに対するさらなるアドレスおよびルート情報がネットワーク（７０８）（例えば、ＷＬＡＮ）に提供され、１つ以上のホットスポットによって配信され得る。次いで、さらなるアドレスおよびルート情報が、ホットスポットと通信しているＷＬＡＮデバイスによって検索され得る。ネットワーク（７０８）実装に応じて、情報がＷＬＡＮデバイスとホットスポットとの間のアソシエーションの前（例えば、ＷＬＡＮデバイスのセッション確立または登録の前）に検索され得る。このようにして、ＷＬＡＮデバイスは、正しい緊急情報をプロビジョニングされ得る。

図１は、ＷＬＡＮ内の緊急呼び出しプロビジョニングに対する例示的ネットワーク（７０８）アーキテクチャの例示である。ＷＬＡＮは、ｔｈｅ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌ ａｎｄ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｅｎｇｉｎｅｅｒｓ（ＩＥＥＥ） Ｓｔａｎｄａｒｄ８０２．１１（ＩＥＥＥ８０２．１１）技術、またはＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）（ＩＥＥＥ８０２．１５．１）、Ｚｉｇｂｅｅ（登録商標）（ＩＥＥＥ８０２．１５．４）、Ｍｅｔｒｏｐｏｌｉｔａｎ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ（７０８）（ＩＥＥＥ８０２．１６、ＩＥＥＥ８０２．２０）、Ｒｅｇｉｎａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ（７０８）（ＩＥＥＥ８０２．２２）および／またはセルラーシステム、もしくは例えば、ワイヤレスネットワーク（７０８）通信を提供する他の標準またはネットワーク（７０８）を用いて構成され得る。図１を参照すると、さまざまなＷＬＡＮデバイス１０ａ〜１０ｄが、音声通信を提供するために、ＷＬＡＮアクセスポイント（ＡＰ）１２を用いて、接続および通信するように構成され得る。同様に、ＷＬＡＮ１４は、公共安全応答ポイント（ＰＳＡＰ）１６と通信するように構成されている。ＰＳＡＰ１６は、さまざまなサービスを、ＷＬＡＮ ＡＰ１２を囲む地理的領域およびＷＬＡＮデバイス１０ａ〜１０ｄがある地理的領域に発送可能である、ＡＰ１２にローカルなＰＳＡＰを表す。

図１に示されるネットワーク（７０８）構成において、ＷＬＡＮデバイスがＷＬＡＮ１４に接続した場合、ＡＰ１２は、ＷＬＡＮデバイスにＰＳＡＰ１６に対する緊急連絡先情報を提供する。緊急の場合、ＷＬＡＮデバイスは、提供された連絡先情報を用いて、ＰＳＡＰ１６への緊急電話呼び出しを開始させ得る。連絡先情報がローカルのホットスポットから検索されるので、ホットスポットから検索された緊急連絡先情報は、ＷＬＡＮデバイスが位置を動いたか否かに関わらず、ローカルなＰＳＡＰを識別する。いくつかの場合、ＷＬＡＮデバイスは、連絡先情報を緊急アプリケーションまたはデバイス上に提供された緊急ボタンに割り当てることによって、緊急連絡先情報を隠し得る。

既存のネットワーク（７０８）において、緊急呼び出し情報は、ネットワーク（７０８）アクセスポイントによって配信される電話番号を含み得るに過ぎない。概して、緊急呼び出し情報は、特定の地理的範囲にサービスする特定のＰＳＡＰを呼び出すための緊急電話番号のリストを提供する。図２は、ワイヤレス通信ネットワーク（７０８）のアクセスポイントによって配信される緊急呼び出し情報データに対するフォーマッティング情報を示す例示である。図２を参照すると、情報ＩＤフィールド２０は、緊急呼び出し番号情報を含む、伝送されるデータのタイプを示す値を含み、長さフィールド２２は緊急呼び出し番号情報の長さを格納する。緊急呼び出し番号情報は、複数の連絡先番号を含み得るので、長さは変動し得る。緊急呼び出し番号ユニット＃１フィールド２４は、アクセスポイントからワイヤレスデバイスまで伝送される第一の緊急呼び出し番号を格納する。さらなるオプションの緊急呼び出し番号がフィールド２６および２８に提供され得る。

図３は、図２に例示されるデータパッケージに含まれ得る緊急呼び出し番号情報に対するフォーマッティング情報を示す例示である。図３に示されるように、各緊急呼び出し番号は、緊急呼び出し番号の長さを特定する長さフィールド３０によって規定される。次いで、緊急呼び出し番号は、フィールド３２に格納される。緊急呼び出し番号フィールドは、緊急サービスをネットワーク（７０８）から得るために用いられるダイヤル数字を含み、例えば、ＲＦＣ３６２９において規定されるＵＴＦ−８文字セットを用いて、符号化され得る。

図２および図３に例示されるデータ構造を用いて、ワイヤレス通信ネットワーク（７０８）は、緊急呼び出し番号情報を、ネットワーク（７０８）と通信している１つ以上のデバイスに配信するように構成され得る。しかし、そのような構成は、マルチメディア緊急サービスをプロビジョニングするための連絡先情報の配信を可能にしない。

本システムおよび方法は、図２および図３に例示されるレイヤー２一般広告サービス（ＧＡＳ）クエリを拡張するために用いられ得、より多くのデータが交換されることを可能にし、マルチメディア緊急サービスに対する連絡先情報を提供することを可能にする。例えば、本システムは、ネットワーク（７０８）のアクセスポイントまたはホットスポットと、ネットワーク（７０８）と通信しているデバイスとの間でマルチメディア緊急連絡先情報を通信するために、ダイアルストリング（文字）フィールドを、ＵＲＮおよび／またはＵＲＩフィールドによって置き換え得る。

ＩＥＥＥ８０２．１１ｕ標準書類に記載されたような標準に従って構成されているいくつかのワイヤレスネットワーク（７０８）または連携が動作可能となるＩＥＥＥ８０２．１１ｕに従って構成されている他のネットワーク（７０８）において、ＷＬＡＮデバイスがネットワーク（７０８）に接続し、ネットワーク（７０８）を用いて通信し得る前に、ＷＬＡＮデバイスは、まず、認証、アソシエーション、および、いくつかの場合、登録処理を受け得る。認証処理は、ＷＬＡＮデバイスが、ネットワーク（７０８）を用いる権限を付与されていることを立証するために用いられ得、ＷＬＡＮデバイスが通信するためにネットワーク（７０８）を用い得る前に完了され得る。アソシエーション処理は、ネットワーク（７０８）に参加するために用いられる。登録は、外部ネットワーク（７０８）とのユーザーの関係（例えば、ホットスポットローミング協定）に基づいて必要とされ得る。この関係に基づいて、ネットワーク（７０８）は、オンライン認証または登録が可能であることを示し得るか、または、単に、緊急サービスのような厳重に制限されたサービスのセットへのアクセスを可能にし得る。

ＷＬＡＮデバイスがまず、特定のネットワーク（７０８）に接続しようとした場合、認証、アソシエーション、または登録処理に先立ち、ＷＬＡＮデバイスは、利用可能なネットワーク（７０８）を識別し、ネットワーク（７０８）との通信を開始するために、レイヤー２ネットワーク（７０８）発見機構（例えばＧＡＳ）のような発見機構を用い得る。候補ネットワーク（７０８）を識別した後、ネットワーク（７０８）発見の一部として、認証および／または登録に先立ち、ＷＬＡＮデバイスを有しているレイヤー２ネットワーク（７０８）発見機構は、マルチメディア緊急連絡先情報に対する要請を送信するように構成され得る。要請は、ＷＬＡＮデバイスによって、クエリ応答機構として、ＷＬＡＮデバイスからホットスポットアクセスポイント（最初のネットワーク（７０８）接続がなされるデバイス）まで送られる。それに応答して、アクセスポイントは、マルチメディア緊急連絡先情報をＷＬＡＮデバイスに送り戻す。

いくつかの場合において、緊急連絡先情報がオプションの認証、アソシエーション、および／または登録処理に先立ち受信され得るので、緊急連絡先情報が正確であるということ、および悪意のある第三者によって提供されていないということが不確定要素であり得る。そのため、いくつかの場合、（例えば、認証、アソシエーションおよび／または登録処理を完了することによってか、もしくはＷＬＡＮデバイスが認証または登録の必要がない、オープンサービスセット識別子（ＳＳＩＤ）を有しているようなオープンネットワーク（７０８）上にセッションを確立することによって）ネットワーク（７０８）上にセッションを確立した後、ＷＬＡＮデバイスは、再び、緊急連絡先情報を要請し得る。その場合、ＷＬＡＮデバイスは、緊急連絡先情報が正確であることを立証し得る。

本システムの一実装において、適切な候補ネットワーク（７０８）を検出した後、ＷＬＡＮデバイスは、マルチメディア緊急連絡先情報をアクセスポイントから検索する処理を開始する。マルチメディア緊急連絡先情報を検索するために、ＷＬＡＮデバイスは、まず、アクセスポイントに、ユニフォームリソース名（ＵＲＮ）データを含むＧＡＳクエリを送信する。ユニフォームリソース名（ＵＲＮ）データは、要請された緊急連絡先情報を特定する。ＵＲＮデータは、ＵＲＮサービスラベル（例えば、「ｓｏｓ．ａｍｂｕｌａｎｃｅ」）として構成され得、アクセスポイントが要請されたサービスに関連付けられている緊急連絡先情報を戻すことを可能にする。いくつかの場合において、要請は、特定のＵＲＮを特定しない場合がある。その場合、空のＵＲＮフィールドは、ＷＬＡＮデバイスが全てのサポートされたマルチメディア緊急連絡先情報を検索することが望ましいことを示すワイルドカード文字を表し得る。さらに、単一のＵＲＮが複数のマルチメディア緊急連絡先を指すことを可能にするさまざまなワイルドカードが規定され得る。

本開示に従い、アクセスポイントからＷＬＡＮデバイスに送られる緊急連絡先情報は、要請されたサービスに対するユニバーサルリソースインジケーター（ＵＲＩ）を含み得る。ＵＲＩデータは、ユーザーが要請されたサービスに接続することを可能にするＵＲＩ（例えば、「ｓｉｐ：＋１５５５５５５１００２＠ｆｉｒｅ．ｃｏｍ」）を含み、アクセスポイントに接続されているネットワーク（７０８）を用いて、アクセス可能である。

本システムの一実装において、ＵＲＩデータは、ＧＡＳクエリ応答において、図４に例示されるデータ構造に従って、符号化される。図４は、クエリ応答に対する例示的フォーマッティングを示す。クエリ応答は、ワイヤレス通信ネットワーク（７０８）を用いた配信のために、緊急マルチメディア連絡先情報を含む。特に、図４は、本開示に従って、緊急マルチメディア連絡先情報を通信するために用いられ得る（例えば、ｔｈｅ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌ ａｎｄ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｅｎｇｉｎｅｅｒｓ（ＩＥＥＥ） Ｓｔａｎｄａｒｄ８０２．１１で記載されるような）レイヤー２ＧＡＳクエリを例示する。クエリは、「緊急呼び出し情報」に対応する値を含み得、緊急連絡先情報を含むようなクエリのペイロードを識別するために用いられる情報ＩＤフィールド４０を含む。長さフィールド４２は、緊急連絡先ＵＲＩを含む緊急情報ユニットの数とサイズとに等しい値を有している２オクテットフィールドを含み得る。緊急情報ユニット＃１フィールド４４は、緊急連絡先情報を格納し、電話番号、ＵＲＩ、または緊急サービスのための他の連絡先情報を含み得る。さらなる、オプションの緊急情報ユニットがフィールド４６および４８などに提供され得る。「緊急情報ユニット」フィールド４４〜４８の各々は、図５に従って、符号化され得る。

図５は、図４の緊急情報ユニットに対するフォーマッティング情報を示す例示である。図５を参照すると、緊急情報ユニットの各々は、緊急ＵＲＮサービスラベル長さフィールド５０を含む。長さフィールド５０は、１オクテットフィールドであり、緊急ＵＲＮサービスラベルフィールド５２のサイズによって決定される値を有している。緊急ＵＲＮサービスラベルフィールド５２は、連絡先情報が提供されている緊急サービスのタイプを示す値を含む。緊急ＵＲＮサービスラベルフィールド５２は、ＵＴＦ−８のＲＦＣ３６２９において規定されたＵＴＦ−８文字セット、「ＩＳＯ１０６４６の変形フォーマット」（２００３年１１月ＲＦＣ３６２９）を用いて符号化され得る。例えば、緊急ＵＲＮサービスラベルフィールド５２は、「ｓｏｓ．ａｍｂｕｌａｎｃｅ」、「ｓｏｓ．ａｎｉｍａｌ−ｃｏｎｔｒｏｌ」、「ｓｏｓ．ｆｉｒｅ」、「ｓｏｓ．ｇａｓ」、「ｓｏｓ．ｍａｒｉｎｅ」、「ｓｏｓ．ｍｏｕｎｔａｉｎ」、「ｓｏｓ．ｐｈｙｓｉｃｉａｎ」、「ｓｏｓ．ｐｏｉｓｏｎ」、「ｓｏｓ．ｅｎｔｅｒｐｒｉｓｅｓｅｃｕｒｉｔｙ」、または「ｓｏｓ．ｐｏｌｉｃｅ」のようなさまざまな緊急サービスタイプを示す値を有し得る。さまざまな利用可能な緊急サービスタイプは、例えば、ｔｈｅ Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ａｓｓｉｇｎｅｄ Ｎｕｍｂｅｒｓ Ａｕｔｈｏｒｉｔｙ（ＩＡＮＡ）によって規定され得る。

緊急ＵＲＩサービス長さフィールド５４は、緊急ＵＲＩサービスフィールド５６のサイズによって決定される値を有している１オクテットフィールドを含み得る。緊急ＵＲＩサービスフィールド５６は、緊急ＵＲＮサービスラベルフィールド５１に提供されるそれに対応する緊急サービスに対する連絡先情報を含み、アドレスまたはインターネットルート情報を含み得る。しかし、いくつかの場合において、ネットワーク（７０８）は、緊急連絡先情報を提供するために依然として必要とされ得るプライベートイントラネットとして実装され得る。その場合、インターネットルート情報を含むより、むしろ、緊急ＵＲＮサービスラベルフィールド５１は、プライベートセキュリティーまたは緊急応答サービスによって提供されるようなローカルの緊急サービスに対する連絡先情報を提供するイントラネットルート情報を含み得る。緊急ＵＲＩサービスフィールド５６は、ＵＴＦ−８文字セットを用いて符号化され得る。

緊急ＵＲＩサービスフィールド５６は、ＲＦＣ３９６６において規定されるような電話番号ＵＲＩ（例えば、２００４年１２月、ＲＦＣ３９６６、「Ｔｈｅ ｔｅｌ ＵＲＩ ｆｏｒ Ｔｅｌｅｐｈｏｎｅ Ｎｕｍｂｅｒｓ」を参照）、またはＲＦＣ３９６９において規定されるようなＳＩＰ ＵＲＩ（例えば、２００４年１２月、ＲＦＣ３９６９、「Ｔｈｅ Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ａｓｓｉｇｎｅｄ Ｎｕｍｂｅｒ Ａｕｔｈｏｒｉｔｙ（ＩＡＮＡ） Ｕｎｉｆｏｒｍ Ｒｅｓｏｕｒｃｅ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ（ＵＲＩ） Ｐａｒａｍｅｔｅｒ Ｒｅｇｉｓｔｒｙ ｆｏｒ ｔｈｅ Ｓｅｓｓｉｏｎ Ｉｎｉｔｉａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ（ＳＩＰ）」を参照）およびＲＦＣ４４５８において規定されるようなＳＩＰ ＵＲＩ（例えば、２００６年４月、ＲＦＣ４４５８、「Ｓｅｓｓｉｏｎ Ｉｎｉｔｉａｔｉｏｎ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ（ＳＩＰ） ＵＲＩｓ ｆｏｒ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎｓ」を参照）として符号化され得る。一例において、電話番号ＵＲＩは、「ｔｅｌ：９１１」として表現され得るが、ＳＩＰ ＵＲＩは、「ｓｉｐ：＋１５５５５５５１００２＠ｆｉｒｅ．ｃｏｍ」として表現され得る。さらなるＵＲＩフォーマットが規定され、実装される場合、緊急ＵＲＩサービスフィールド５６は、緊急サービスを参照し、識別するＵＲＩフォーマットを用いるように拡張され得る。

さらに、緊急連絡先またはＵＲＩ情報は、緊急連絡先情報によって識別されるサービスの利用可能な期間（例えば、日曜日には利用可能ではないボランティアの消防サービス、または夏の月を通してのみ利用可能なライフガードサービス）を示すフォーマットされた日付け、および時間を含む別個の「利用可能フィールド」も含み得る。図６は、緊急サービスの利用可能な期間を記載する情報要素を含む図４の緊急情報ユニットに対するフォーマッティング情報を示す例示である。図６に示されるように、緊急サービス利用可能長さ５８が利用可能な期間を記載する情報の長さを特定するために提供される。緊急サービス利用可能性６０は、緊急サービスの利用可能な期間を記載するデータを格納する不定長さフィールドである。

代替的に、「緊急ＵＲＮ情報」という名称の新たなレイヤー２クエリがＩＥＥＥ８０２．１１ＧＡＳに従って、作成され得、ＷＬＡＮデバイスが本開示に従うマルチメディア緊急サービスに対する連絡先情報を要請することを可能にする。レイヤー２クエリが上記に記載され、図２および図３に例示されるように、既存の「緊急呼び出し番号」クエリに加えて提供される。レイヤー２クエリは、要請されたサービスに対する連絡先情報を識別および提供するために、図４および図５に例示され、上記されたプロトコル要素を用い得る。クエリのフォーマットは、図４に例示されるが、緊急サービス情報ユニット要素のフォーマットは、図５に例示される。この実装において、レイヤー２クエリは、クエリが「緊急ＵＲＮ情報」を含むことを示す新たなクエリ／応答情報ＩＤ値に関連付けられ得る。表１は、そのようなクエリの内容を例示する。クエリは、緊急呼び出し番号情報と緊急ＵＲＮ情報との両方を提供するために、別個および別々の情報要素を含む。

アクセスポイントが正確な緊急連絡先情報を有していることを保証するために、アクセスポイントは、まず、サービスプロバイダーによって、マルチメディア緊急連絡先情報をプロビジョニングされなければならない。そのため、ＷＬＡＮデバイス使用に先立ち、ネットワーク（７０８）に対するアクセスポイントは、利用可能なサービスに応じて、ローカルおよび／または地域的な緊急サービスに対する緊急ＵＲＩアドレス情報をプロビジョニングされ得る。情報は、アクセスポイントにアクセス可能なルックアップテーブル内に格納され得、緊急ＵＲＮサービスラベル情報を用いて、索引付けられ得る。次いで、ＷＬＡＮデバイスが、アクセスポイントによってサービスされるネットワーク（７０８）に接続し、情報を要請した場合、対応する緊急ＵＲＩサービスが戻され得る。いくつかの場合において、緊急ＵＲＩ情報に加えて、アクセスポイントは、関心のあり得る他のサービスに対する連絡先情報をプロビジョニングされ得る。例えば、アクセスポイントは、「ｃｏｕｎｓｅｌｉｎｇ．ｃｈｉｌｄｒｅｎ」、「ｃｏｕｎｓｅｌｉｎｇ．ｍｅｎｔａｌ−ｈｅａｌｔｈ」および「ｃｏｕｎｓｅｌｉｎｇ．ｓｕｉｃｉｄｅ」のＵＲＮを有しているカウンセリングサービスに対する連絡先情報をプロビジョニングされ得る。さらなる連絡先情報がＵＲＮ「ｌｏｃａｌ．ｒｅｓｔａｕｒａｎｔ」、「ｌｏｃａｌ．ｔｒａｆｆｉｃ−ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ」、「ｌｏｃａｌ．ｈｏｔｅｌ−ｒｅｓｅｒｖａｔｉｏｎｓ」などを有しているようなローカルのサービスに対して提供され得る。そのため、ネットワーク（７０８）に対するアクセスポイントは、緊急および非緊急サービスおよびリソースを含む多くのサービスおよびリソースに対する連絡先情報のディレクトリをプロビジョニングされ得る。ディレクトリは、電場番号ＵＲＩおよびＳＩＰ ＵＲＩを含む。

一例示的ＧＡＳクエリにおいて、緊急情報ユニット＃１は、各々がＷＬＡＮデバイスに戻されるデータタイプを示す複数の値を割り当てられ得る。例えば、緊急情報ユニット＃１が空の場合、緊急情報ユニット＃１は、ＷＬＡＮデバイスが全ての緊急ＵＲＮ／ＵＲＩ対を要請することを示し得る。ある場合、これは、ＷＬＡＮデバイスが緊急連絡先情報をプロビジョニングされることを保証するためのデフォルトの動作である。しかし、緊急情報ユニット＃１が特定のＵＲＮの値を有している場合、緊急情報ユニット＃１は、ＷＬＡＮデバイスがＵＲＮに関連付けられている緊急連絡先情報ＵＲＩを要請することを示し得る。しかし、緊急情報ユニット＃１が、例えば、「ｎｅｓ」の値を有している場合、緊急情報ユニット＃１は、ＷＬＡＮデバイスが全ての非緊急サービスＵＲＮ／ＵＲＩを要請することを示し得る。緊急情報ユニット＃１が「ａｌｌ」の値を有している場合、緊急情報ユニット＃１は、ＷＬＡＮデバイスが全てのＵＲＮ／ＵＲＩを要請することを示し得る。

システム実装に応じて、緊急連絡先情報は、アクセスポイントにおける管理情報ベース（ＭＩＢ）変数のセットを用いて、アクセスポイントにプロビジョニングされ得る。代替的に、ＷＬＡＮ管理者ツールがアクセスポイントにおいて用いられ得ることによって、緊急ＵＲＩアドレス情報を通信する。別の実装において、緊急ＵＲＩアドレス情報は、「Ｌｏｃａｔｉｏｎ−ｔｏ−Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｔｒａｎｓｌａｔｉｏｎ」プロトコル（ＬｏＳＴ）のようなプロトコルを用いて、自動構成によってプロビジョニングされる。その場合、ＬｏＳＴプロトコルは、地理的な位置に基づいて、サービスＵＲＮをＵＲＩにマッピングする解決システムを提供し得る。プロトコルは、アクセスポイント始動時に実施、手動で動作（例えば、ＷＬＡＮ管理者によって）、または周期的に動作され得る。自動構成は、アクセスポイントホットスポットの緊急ＵＲＮサービスラベルテーブルにおけるＵＲＩの更新を可能にするのみならず、緊急サービスインフラが経時的に変化するにつれ、ＵＲＮサービスラベルエントリーの追加／削除も可能にし得る。

表２は、本開示に従って用いられ得る例示的ＵＲＩを有している（一般的には、アクセスポイント内で構成され得るような）例示的緊急ＵＲＮサービスラベルテーブルを例示する。示されるように、アクセスポイントは、複数のサービスおよび／またはリソースに対する緊急連絡先情報をプロビジョニングされ得る。連絡先情報は、ＵＲＩを含み、電話番号を含むｔｅｌ ＵＲＩおよびウェブアドレスを含むｈｔｔｐ ＵＲＩおよびＳＩＰ ＵＲＩの形式をとり得る。

表２は、ローカルのダイアルストリングコード（長い番号）および地域的なダイアルストリングコード（短い番号）を一緒に有しているさまざまなメディアのＵＲＩ（例えば、ＶｏＩＰに対するＳＩＰ、電話通信のためのｔｅｌおよびウェブアクセスのためのｈｔｔｐ）をエントリーが含み得ることを示す。サービスのいくつかは、ＷＬＡＮデバイス内のメディアの選択を提供する代替のＵＲＩを提供する。ｓｏｓ．ｅｎｔｅｒｐｒｉｓｅｓｅｃｕｒｉｔｙ値は、イントラネットネットワーク（７０８）実装のために含まれ得、プライベートセキュリティ、緊急または消火応答サービスのような専門化された緊急サービスに対する緊急連絡先情報の配信を提供する。例えば、いくつかの大きな施設は、そのサイズまたはその特別な要件（例えば、非常に危険な化学物質を扱っている）のために、独自の緊急応答サービスを確立し得る。この場合、ｓｏｓ．ｅｎｔｅｒｐｒｉｓｅｓｅｃｕｒｉｔｙが、それらのサービスに対する緊急連絡先情報を含み得る。

図７は、ＷＬＡＮデバイス１０の実施形態を含むワイヤレス通信システムを例示する。ＷＬＡＮデバイス１０は、開示の局面を実装するために動作可能であるが、開示は、それらの実装に限定されるべきではない。モバイルハンドセットとして例示されるが、ＷＬＡＮデバイス１０は、ワイヤレスハンドセット、ページャー、携帯情報端末（ＰＤＡ）、ポータブルコンピュータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータを含むさまざまな形式をとり得る。多くの適切なデバイスは、それらの機能のいくつか、または全てを組合わせる。開示のいくつかの実施形態において、ＷＬＡＮデバイス１０は、モバイル電話、ワイヤレスハンドセット、ページャー、ＰＤＡ、または車にインストールされる遠距離通信デバイスのような専用通信デバイスである。ＷＬＡＮデバイス１０は、デバイスでもあり得るか、デバイスを含み得るか、またはデスクトップコンピュータ、セットトップボックス、またはネットワーク（７０８）ノードのような類似の能力を有しているが、可搬ではないデバイスに含まれ得る。ＷＬＡＮデバイス１０は、タッチ感応表面、キーボードまたは他の入力キーを含み得るディスプレイ７０２およびユーザー入力インターフェース７０４を含む。

ＷＬＡＮデバイス１０は、ワイヤレスネットワーク（７０８）アクセスノード、またはワイヤレス通信ネットワーク（７０８）またはシステム７００のアクセスポイントと通信するように構成されている。ネットワーク（７０８）７００は、サーバー７１０を含み得る有線ネットワーク（７０８）７０８に結合され得る。

図８は、ＷＬＡＮデバイス１０のブロック図である。ＷＬＡＮデバイス１１０のさまざまな既知の構成要素が描写されるが、実施形態において、列挙された構成要素および／または列挙されないさらなる構成要素のサブセットは、ＷＬＡＮデバイス１０に含まれ得る。ＷＬＡＮデバイス１０は、デジタルシグナルプロセッサ（ＤＳＰ）８０２およびメモリ８０４を含む。示されるように、ＷＬＡＮデバイス１０は、アンテナおよびフロントエンドユニット８０６、無線周波数（ＲＦ）トランシーバー８０８、アナログベースバンド処理ユニット８１０、マイクロホン８１２、イヤーピーススピーカー８１４、ヘッドセットポート８１６、入力／出力インターフェース８１８、リムーバブルメモリカード８２０、ユニバーサルシリアルバス（ＵＳＢ）ポート８２２、短距離ワイヤレス通信サブシステム８２４、アラート８２６、キーパッド８２８、タッチ感応表面８３０を含み得る液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、ＬＣＤコントローラー８３２、電荷結合デバイス（ＣＣＤ）カメラ８３４、カメラコントローラー８３６、および全地球測位システム（ＧＰＳ）センサー８３８をさらに含み得る。実施形態において、ＷＬＡＮデバイス１０は、タッチ感応スクリーンを提供しない別の種類のディスプレイを含み得る。実施形態において、ＤＳＰ８０２は、入力／出力インターフェース８１８を通過せずに、直接メモリ８０４と通信し得る。

ＲＦトランシーバー８０８は、周波数偏移を提供し、受信されたＲＦ信号をベースバンドに変換し、ベースバンド送信信号をＲＦに変換する。いくつかの記載では、無線トランシーバーまたはＲＦトランシーバーは、変調／復調、符号化／復号化、インターリーブ／デインターリーブ、拡散／逆拡散、逆高速フーリエ変換（ＩＦＦＴ）／高速フーリエ変換（ＦＦＴ）、サイクリックプリフィクス付加／除去、および他の信号処理機能のような他の信号処理機能性を含むものとして理解され得る。明確さのために、ここでの記載は、この信号処理の記載をＲＦおよび／または無線ステージから分離させ、この信号処理をアナログベースバンド処理ユニット８１０および／またはＤＳＰ８０２または他の中央処理装置に概念的に割り振る。いくつかの実施形態において、ＲＦトランシーバー８０８、アンテナおよびフロントエンド８０６の一部、およびアナログベースバンド処理ユニット８１０は、１つ以上の処理ユニットおよび／または特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）において、組合わせられ得る。

ＤＳＰ８０２は、変調／復調、符号化／復号化、インターリーブ／デインターリーブ、拡散／逆拡散、逆高速フーリエ変換（ＩＦＦＴ）／高速フーリエ変換（ＦＦＴ）、サイクリックプリフィクス付加／除去、およびワイヤレス通信に関連付けられている他の信号処理機能を行い得る。実施形態において、例えば、符号分割多元接続（ＣＤＭＡ）技術適用または相補符号キーイング（ＣＣＫ）適用で、送信器機能に対して、ＤＳＰ８０２は、変調、符号化、インターリーブおよび拡散を行い得、受信器機能に対して、ＤＳＰ８０２は、逆拡散、デインターリーブ、復号化および復調を行い得る。別の実施形態において、例えば、直交周波数分割多元接続（ＯＦＤＭＡ）技術適用で、送信器機能に対して、ＤＳＰ８０２は、変調、符号化、インターリーブ、逆高速フーリエ変換およびサイクリックプリフィクス付加を行い得、受信器機能に対して、ＤＳＰ８０２は、サイクリックプリフィクス除去、高速フーリエ変換、デインターリーブ、符号化および復調を行い得る。他のワイヤレス技術適用では、さらに他の信号処理機能および信号処理機能の組合わせがＤＳＰ８０２によって、行われ得る。

ＤＳＰ８０２は、アナログベースバンド処理ユニット８１０を介して、ワイヤレスネットワーク（７０８）と通信し得る。いくつかの実施形態において、通信は、インターネット接続性を提供し得、ユーザーがインターネット上の内容へのアクセスを獲得することと、ｅメールまたはテキストメッセージを送ることと、受信することとを可能にする。入力／出力インターフェース８１８は、ＤＳＰ８０２、ならびにさまざまなメモリおよびインターフェースを相互接続する。メモリ８０４およびリムーバブルメモリカード８２０は、ＤＳＰ８０２の動作を構成するソフトウェアおよびデータを提供し得る。インターフェースの中には、ＵＳＢインターフェース８２２および短距離ワイヤレス通信サブシステム８２４があり得る。ＵＳＢインターフェース８２２は、ＷＬＡＮデバイス１０を充電するために用いられ得、ＷＬＡＮデバイス１０が情報をパーソナルコンピュータまたは他のコンピュータシステムと交換する周辺デバイスとして機能することも可能にし得る。短距離ワイヤレス通信サブシステム８２４は、赤外線ポート、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）インターフェース、ＩＥＥＥ８０２．１１規格のワイヤレスインターフェース、またはＷＬＡＮデバイス１０が他の近くのモバイルデバイスおよび／またはワイヤレス基地局とワイヤレスで通信することを可能にし得る任意の他の短距離ワイヤレス通信サブシステムを含み得る。

入力／出力インターフェース８１８は、ＤＳＰ８０２をアラート８２６にさらに接続し得る。アラート８２６は、起動された場合、ＷＬＡＮデバイス１０に、例えば、音を鳴らすこと、旋律を演奏すること、または振動することによって、ユーザーへ通知を提供させる。アラート８２６は、着信、新たなテキストメッセージ、および約束のリマインダーのようなさまざまなイベントのいずれかに、静かに振動すること、または特定の電話をかけてきている人に対して、特定の事前に割り当てられた旋律を再生することによって、ユーザーの注意を喚起させる機構として働き得る。

図９は、ＤＳＰ８０２によって実装され得るソフトウェア環境９０２を例示する。ＤＳＰ８０２は、プラットフォームを提供するオペレーティングシステムドライバー９０４を実行する。プラットフォームから、ソフトウェアの残りが動作する。オペレーティングシステムドライバー９０４は、アプリケーションソフトウェアにアクセス可能である標準化されたインターフェースを有しているＷＬＡＮデバイスハードウェアにドライバーを提供する。オペレーティングシステムドライバー９０４は、ＷＬＡＮデバイス１０上で動いているアプリケーション間に制御を伝送するアプリケーション管理サービス（「ＡＭＳ」）９０６を含む。ウェブブラウザアプリケーション９０８、メディアプレーヤーアプリケーション９１０、およびＪａｖａ（登録商標）アップレット９１２も図９に示される。ウェブブラウザアプリケーション９０８は、ＷＬＡＮデバイス１０がウェブブラウザとして動作するように構成し、ユーザーが情報を書式に入力することを可能にし、ウェブページを検索および閲覧するためのリンクを選択することを可能にする。メディアプレーヤーアプリケーション９１０は、ＷＬＡＮデバイス１０がオーディオまたはオーディオビジュアルメディアを検索および再生するように構成する。Ｊａｖａ（登録商標）アップレット９１２は、ＷＬＡＮデバイス１０がゲーム、ユーティリティ、および他の機能性を提供するように構成する。構成要素９１４は、本明細書において記載される機能性を提供し得る。

複数の実施形態が本開示において提供されたが、開示されたシステムおよび方法は、多くの他の特定の形式で、本開示の精神または範囲から逸脱せずに、具現化され得ることを理解されたい。本例は、例示であって、制限的なものではないとして解釈されたい。本明細書において付与された詳細に限定されないことが意図される。例えば、さまざまな要素または構成要素が別のシステムにおいて組合わせまたは一体化され得るか、またはある特徴は、省略され得るか、または実装されないことがある。

また、さまざまな実施形態において、別々または別個に記載および例示された技術、システム、サブシステムおよび方法は、他のシステム、モジュール、技術、または方法と、本開示の範囲から逸脱せずに組合わせまたは一体化され得る。結合または直接結合されたか、もしくは互いに通信するように示されたか、または述べられた他の項目は、いくつかのインターフェース、デバイス、または中間的な構成要素を通して、電気的、機械的またはその他の方法に関わらず、間接的に結合または通信し得る。変更、交換および代替物の他の例は、当業者によって確認可能であり、本明細書において、開示された精神および範囲から逸脱せずに、なされ得る。

本開示の範囲の公開を通知するために、以下の請求項が作成される。

本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
（項目１）
マルチメディア緊急連絡先情報を配信する方法であって、
該方法は、
第一のクエリをデバイス（１０）から受信することであって、該第一のクエリは、少なくともサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
該第一のクエリにおいて識別される少なくともサービスに対する連絡先情報を検索することであって、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと、
第一の応答を該デバイス（１０）に送信することと
を含み、該第一の応答は、該第一のクエリにおいて識別される少なくとも１つのサービスに対する該連絡先情報を含む、方法。
（項目２）
前記第一の応答を前記デバイス（１０）に送信することは、該デバイス（１０）の登録または認証のうちの少なくとも１つの前に生じる、項目１に記載の方法。
（項目３）
前記デバイス（１０）は、ＳＩＰユーザーエージェント（ＵＡ）を含む、項目１に記載の方法。
（項目４）
前記第一の応答は、非緊急連絡先情報を含む、項目１に記載の方法。
（項目５）
前記デバイス（１０）のアソシエーションの後に、
第二のクエリを該デバイス（１０）から受信することであって、該第二のクエリは、前記第一のクエリにおいて識別される少なくとも１つのサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を検索することであって、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと、
第二の応答を該デバイス（１０）に送信することと
をさらに含み、該第二の応答は、該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する該連絡先情報を含む、項目１に記載の方法。
（項目６）
前記第一のクエリは、全ての緊急サービスを要請する空の値を有しているＵＲＮを含む、項目１に記載の方法。
（項目７）
前記第一のクエリは、全てのローカルサービスを識別する値を有しているＵＲＮを含む、項目１に記載の方法。
（項目８）
マルチメディア緊急連絡先情報を検索するネットワーク（７０８）であって、
該ネットワーク（７０８）（１０）は、プロセッサを含み、該プロセッサは、
クエリを送信することであって、該クエリは、少なくとも１つのサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
応答を受信することであって、該応答は、該クエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を含み、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと
を行うように構成されている、ネットワーク（７０８）。
（項目９）
前記プロセッサは、前記デバイス（１０）の登録または認証のうちの少なくとも１つの前に、前記応答を受信するようにさらに構成されている、項目８に記載のネットワーク（７０８）。
（項目１０）
前記デバイス（１０）は、ＳＩＰユーザーエージェント（ＵＡ）を含む、項目８に記載のネットワーク（７０８）。
（項目１１）
前記応答は、非緊急連絡先情報を含む、項目８に記載のネットワーク（７０８）。
（項目１２）
前記プロセッサは、前記デバイス（１０）のアソシエーションの後に、
第二のクエリを該デバイス（１０）から受信することであって、該第二のクエリは、前記第一のクエリにおいて識別される少なくとも１つのサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を検索することであって、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと、
第二の応答を該デバイス（１０）に送信することであって、該第二の応答は、該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する該連絡先情報を含む、こととを行うようにさらに構成されている、項目８に記載のネットワーク（７０８）。
（項目１３）
前記第一のクエリは、全ての緊急サービスを要請する空の値を有しているＵＲＮを含む、項目８に記載のネットワーク（７０８）。
（項目１４）
前記第一のクエリは、全てのローカルサービスを識別する値を有しているＵＲＮを含む、項目８に記載のネットワーク（７０８）。
本開示のより完全な理解のために、ここで、添付の図面および詳細な説明に関連して、以下の簡単な説明を参照する。類似の参照数字は、類似の部分を表す。

Claims (14)

1. マルチメディア緊急連絡先情報を配信する方法であって、
   該方法は、
   第一のクエリをデバイス（１０）から受信することであって、該第一のクエリは、少なくともサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
   該第一のクエリにおいて識別される少なくともサービスに対する連絡先情報を検索することであって、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと、
   第一の応答を該デバイス（１０）に送信することと
   を含み、該第一の応答は、該第一のクエリにおいて識別される少なくとも１つのサービスに対する該連絡先情報を含む、方法。
2. 前記第一の応答を前記デバイス（１０）に送信することは、該デバイス（１０）の登録または認証のうちの少なくとも１つの前に生じる、請求項１に記載の方法。
3. 前記デバイス（１０）は、ＳＩＰユーザーエージェント（ＵＡ）を含む、請求項１に記載の方法。
4. 前記第一の応答は、非緊急連絡先情報を含む、請求項１に記載の方法。
5. 前記デバイス（１０）のアソシエーションの後に、
   第二のクエリを該デバイス（１０）から受信することであって、該第二のクエリは、前記第一のクエリにおいて識別される少なくとも１つのサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
   該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を検索することであって、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと、
   第二の応答を該デバイス（１０）に送信することと
   をさらに含み、該第二の応答は、該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する該連絡先情報を含む、請求項１に記載の方法。
6. 前記第一のクエリは、全ての緊急サービスを要請する空の値を有しているＵＲＮを含む、請求項１に記載の方法。
7. 前記第一のクエリは、全てのローカルサービスを識別する値を有しているＵＲＮを含む、請求項１に記載の方法。
8. マルチメディア緊急連絡先情報を検索するネットワーク（７０８）であって、
   該ネットワーク（７０８）（１０）は、プロセッサを含み、該プロセッサは、
   クエリを送信することであって、該クエリは、少なくとも１つのサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
   応答を受信することであって、該応答は、該クエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を含み、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと
   を行うように構成されている、ネットワーク（７０８）。
9. 前記プロセッサは、前記デバイス（１０）の登録または認証のうちの少なくとも１つの前に、前記応答を受信するようにさらに構成されている、請求項８に記載のネットワーク（７０８）。
10. 前記デバイス（１０）は、ＳＩＰユーザーエージェント（ＵＡ）を含む、請求項８に記載のネットワーク（７０８）。
11. 前記応答は、非緊急連絡先情報を含む、請求項８に記載のネットワーク（７０８）。
12. 前記プロセッサは、前記デバイス（１０）のアソシエーションの後に、
    第二のクエリを該デバイス（１０）から受信することであって、該第二のクエリは、前記第一のクエリにおいて識別される少なくとも１つのサービスを識別するユニフォームリソース名（ＵＲＮ）を含む、ことと、
    該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する連絡先情報を検索することであって、該連絡先情報は、少なくとも１つのユニフォームリソース識別子（ＵＲＩ）（３２）を含む、ことと、
    第二の応答を該デバイス（１０）に送信することであって、該第二の応答は、該第二のクエリにおいて識別されるサービスに対する該連絡先情報を含む、こととを行うようにさらに構成されている、請求項８に記載のネットワーク（７０８）。
13. 前記第一のクエリは、全ての緊急サービスを要請する空の値を有しているＵＲＮを含む、請求項８に記載のネットワーク（７０８）。
14. 前記第一のクエリは、全てのローカルサービスを識別する値を有しているＵＲＮを含む、請求項８に記載のネットワーク（７０８）。

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