JP2013507904A - 癌のリスク評価に使用する方法及びキット - Google Patents

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Abstract

FGFR2における変異の存在又は不在に基づいて子宮体癌再発のリスクを評価する方法が開示される。
【選択図】 図1

Description

子宮体癌は最も一般的な婦人科の癌である。子宮体癌はI型及びII型疾患に分けられる。子宮内膜様子宮内膜のI型は、子宮体癌の約80〜85%を占め、エストロゲン依存性であると分類され、高度に分化している。II型子宮体癌は、分化が不十分な子宮内膜様明細胞、及び高度の生物学的攻撃性を発揮する乳頭の重大な組織学的サブタイプを含み、予後不良を伴う。I型子宮内膜様腫瘍の約75%はステージI/IIと診断される。これらの患者は、全5年生存率80〜90%、癌に特定した5年生存率90〜95%、及び再発率4〜8%である(Creutzberg et al. 2000)。しかしながら、再発するか又は進行したステージ若しくは進行性疾患を示すこれらの女性達について、有効と証明されている補助療法がないので生存率は低い。再発した患者についての再発後の生存期間中央値は、10ヵ月であり、5年生存率は僅か13%である。再発のリスクがあるこれらの患者を同定するためのさらなる予後のマーカーを開発することが必要なことは明らかである。
Creutzberg CL et aI,Lancet 355,1404−1411(2000)
発明を解決しようとする課題
本発明は、とりわけ、子宮体癌ありと診断された患者における疾患再発のリスクを評価する方法を提供する。
FGFR2の変異の状態に基づいて、被検者を子宮体癌再発のリスクが増大したコホートに分類することが本発明の目的である。
FGFR2の変異の状態に基づいて、被検者を子宮体癌再発のリスクが増大したコホートに分類するために使用するキットを提供することも本発明の目的である。
本発明を使用しないならば、ステージ、悪性度、年齢、又はとりわけ人種などの、既存の臨床病理学的リスク因子に基づいて予測されるはずの、疾患再発のリスクがより高い子宮体癌患者を同定することが本発明の目的である。
上記の及び他の目的は、被検者から試料を得るステップ、及び試料を配列番号1又は配列番号2のいずれかの変異体の検出が可能な条件(conditions)に供するステップを含む方法の使用により達成することができる。被検者は、子宮体癌を有したことがあることが知られており且つ試料は腫瘍細胞を含む。コホートは子宮体癌再発のリスクが増大した2名以上の個人を含む。変異体は以下のアミノ酸変化の1つ又は複数をもたらす変異を含む、配列番号1又は配列番号2中の任意の変異を含み得る:S252W、P253R、S373C、Y376C、C383R、G385R、I548V、N550K、N550H、K660E、M392R、V396D、L398M、及びIVS10+2A>C。子宮体癌は、子宮内膜様サブタイプであってもよい。ステージは、ステージIA、ステージIB、ステージIC、ステージIIA、及びステージIIBを含む任意のステージであってよい。悪性度は、1度、2度、及び3度を含む任意の悪性度であってよい。条件は、配列番号1の変異体の検出を可能ならしめるものである。この例において、該条件は、核酸配列決定、マイクロアレイ分析、PCR増幅、対立遺伝子特異的PCR増幅、制限フラグメント長さ多型、対立遺伝子特異的ハイブリッド形成、対立遺伝子特異的プライマー伸張、及び/又はサザンブロットからなる群から選択される技法の使用を含むことができる。条件は、配列番号2の変異体の検出も含むことができる。その場合、この例において、条件はHPLC、質量分析法、ELISA、フローサイトメトリー、免疫組織化学又はラジオイムノアッセイからなる群から選択される技法の使用を含むことができる。条件は、別の選択肢としてFGFR2タンパク質の活性の測定を含むことができる。
上の及び他の目的は、配列番号1及び配列番号2からなる群から選択される配列の変異体を検出することができる第1の試薬、および被検者がコホート中に分類されることを意味する結果の表示を含むキットの使用により達成することができ、ここで、該コホートは子宮体癌再発のリスクが増大した2名以上の個人を含むものである。変異体は、以下のアミノ酸変化の1つ又は複数をもたらす変異を含む配列番号1又は配列番号2中における任意の変異を含んでいてよい:S252W、P253R、S373C、Y376C、C383R、G385R、I548V、N550K、N550H、K660E、M392R、V396D、L398M、及びIVS10+2A>C。第1の試薬は、配列番号1の変異体に結合することができるものであってよい。その例において、キットは、核酸配列決定、マイクロアレイ分析、PCR増幅、対立遺伝子特異的PCR増幅、制限フラグメント長さ多型、対立遺伝子特異的ハイブリッド形成、対立遺伝子特異的プライマー伸張、及びサザンブロットからなる群から選択される技法の使用を容易にする成分をさらに含むことができる。
キットは、配列番号2の変異体に結合することができる第1の試薬を含むことができる。第1の試薬は、第1抗体を含むことができる。この例において、キットは、ELISA、フローサイトメトリー、及びラジオイムノアッセイからなる群から選択される技法の使用を容易にする成分をさらに含むことができる。結果は、特定の核酸配列又は光学密度値を含む、変異体の検出を意味する任意の結果であってよい。表示は、陽性対照又は書面を含む任意の表示であってよい。書面は紙上の書面又はウェブサイトにより利用可能にされた書面を含む任意の書面であってよい。書面は写真を含んでもよい。表示は、入力として結果、出力として被検者の分類を検出するように構成されたソフトウェアを含むこともできる。そのようなソフトウェアは、変異体を検出するように構成された機械中に組み込むことができる。
図1は、子宮内膜様子宮体癌においてFGFR2中で同定された変異の位置を図示する。変異の大部分は7箇所のホットスポットで生ずる。 図2は、FGFR2の変異がある(Yes)及びない(No)中間的リスクの患者における無増悪生存曲線を図示する。 図3は、FGFR2の変異がある(Yes)及びない(No)中間的リスクの患者における全生存率を図示する。
図中の要素(element)及び行為(act)は簡単のために例示するものであって、必ずしも何らかの特定の配列又は実施形態にしたがって表示したものではない。
子宮体癌には、例えば、重症の、粘液性の、及び子宮内膜様の組織学的サブタイプ又は子宮内層を含む子宮内膜において発生する任意の他の癌を含む該疾患の全ての形態及びサブタイプが含まれる。子宮体癌は、現在、データの完全に外科病理学的な評価に重きを置く国際産婦人科連合(International Federation of Gynecology and Obstetrics)(FIGO)システムを使用して病期を外科的に決定される。進行性又は再発子宮体癌と関連する予後不良に応じて、疾患進行及び再発に対してリスクがある患者を同定するために、多くの努力が為されてきた。進行した子宮外の疾患(ステージIII/IV)という診断で診察を受けに来る患者は、再発のリスクが高い。子宮に限定された癌(ステージI/II)で診察を受けに来るこれらの患者において、再発リスクの増大は、組織学的な細胞のタイプ、腫瘍の悪性度、子宮筋層浸潤の深度、子宮頸部への潜在的拡大及びリンパ管の腫瘍細胞浸潤(リンパ管腔浸潤:LVSI)と関連する。表4は、低い、中間的又は高い再発のリスクを有するとみなされた患者のステージ及び悪性度の分類を示し、中間的リスクは、低中間リスク及び高中間リスクを有する患者にさらに細分される。
FGFR2遺伝子の概念は、配列番号1で表したコードヌクレオチド配列を有するヒト由来の遺伝子、又は対立遺伝子の異形及びオルソログを含む相同体を包含する。FGFR2タンパク質は、配列番号2で表したアミノ酸配列を有する好ましくはヒト由来のタンパク質、又はそれらのオルソログを含む相同体も包含する。
図1は、FGFR2タンパク質の種々のドメイン及び該ドメインとの関係で位置づけたFGFR2の変異を示す。FGFR2は、4つの異なった遺伝子によりコードされた構造的に関係するチロシンキナーゼ受容体(FGFR1〜4)のファミリーに属する。FGFR2は、3つの細胞外免疫グロブリン様(Ig)ドメイン、膜貫通型ドメイン、及び分裂したチロシンキナーゼドメインから構成される糖タンパク質である。IgIIIドメインにおける選択的スプライシングは、FGF/FGFR結合及びシグナル伝達における重複性及び特異性両方のパターンの主たる決定因である。このスプライシング事象は組織特異的であり、明確なリガンド特異性を有するFGFR1〜FGFR3に対するIIIb及びIIIc受容体イソ型を生じさせる(Mohammadi M,Olsen SK and Ibrahimi OA.(2005),Cytokine Growth Factor Rev 16:107〜137; Ornitz DM and Itoh N.(2001).Genome Biol 2:REVIEWS 3005)。FGFR2について、上皮系列の細胞は、エクソン8によりコードされる「IIIb」イソフォーム(FGFR2b;配列番号:2;NP07529.2)のみを発現するが、一方、間葉系に由来する細胞は、エクソン9を利用する「IIIc」イソフォームをのみを発現する(FGFR2c;配列番号:3;NP000132.1)(Scotet E and Houssaint E.(1995). Biochim Biophys Acta 1264:238〜242)。FGFR2bイソ型は、主にFGF1、FGF3、FGF7及びFGF10に結合するが、一方FGFR2cはFGF7及びFGF10には結合せずに、FGF1、FGF2、FGF4、FGF6、及びFGF8と高い親和性を以て結合する(Ibrahimi OA,Zhang F,Eliseenkova AV,Itoh N,Linhardt RJ and Mohammadi M.(2004),Hum Mol Genet 13:2313〜2324)。
試験被検者又は生物学的試料における活性が上昇したFGFR2変異は活性化変異と称することもできる。活性化変異は、試験被検者又は生物学的試料において、例えば、健常な被検者又は標準的試料と比較して高い全FGFR2活性を呈する。必ずということではないが、活性は、試験被検者又は試料において、対照におけるよりも、少なくとも10%、少なくとも50%、少なくとも100%、又は少なくとも150%高いことが好ましい。増大した活性は、例えば、リガンド不在における基礎FGFR2活性の増大、リガンド存在下における活性化レベルの上昇、長期化した刺激、遅延した分解、又は例えば、増強したリガンド結合、乱雑な若しくは不適切なリガンド結合に基づく過発現、構成性の受容体二量化;シグナル伝達の増大、遅延した分解、又はキナーゼ活性化を生ずる循環障害から生じ得る。
FGFR2のより高い発現レベルは、例えば、FGFR2遺伝子の非コード領域における変異又はFGFR2転写若しくは翻訳に関与するコード若しくは非コード遺伝子における変異から生じ得る。FGFR2の発現レベルは、例えば、試験被検者におけるFGFR2のmRNA又はFGFR2タンパク質レベルを対照と比較することにより、例えば、腫瘍と正常子宮内膜(例えば、正常隣接する子宮内膜試料)とを比較することにより決定することができる。
保存された異形は、あるアミノ酸の同様な性質(例えば、極性、水素結合ポテンシャル、酸性、塩基性、疎水性、芳香族性など)を有するアミノ酸による置換を含むがこれに限定されない、タンパク質又は酵素中の所与のアミノ酸残基がポリペプチドの全体的配座及び機能を変えずに変化した、任意の変異又は他の異形を包含する。性質が類似するアミノ酸は当技術分野において周知である。例えば、アルギニン、ヒスチジン及びリシンは、親水性で塩基性のアミノ酸であり、互換性であり得る。同様に、疎水性アミノ酸であるイソロイシンは、ロイシン、メチオニン又はバリンで置換することができる。タンパク質の構成全体中における変異の位置に依存して、該置換はタンパク質又はポリペプチドの見かけの分子量又は等電点に殆ど又は全く効果を有しないこともある。保存された異形は、広範囲の機構による受容体活性化をさらにもたらし得る。
保存されると指摘したアミノ酸以外のアミノ酸は、タンパク質又は酵素中に置いて相違してもよく、その結果、同様な機能の任意の2種のタンパク質間におけるタンパク質又はアミノ酸配列の類似度(%)は変化することができ、類似度はMEGALIGNアルゴリズムに基づくClusterの方法によるなど一致度スキームによって決定して例えば70%から99%であってよい。異形の概念は、BLAST又はFASTAなどのアルゴリズムにより決定したアミノ酸同一性が少なくとも60%、75%、85%、90%、又は95%であり、且つ比較する天然若しくは親タンパク質又は酵素と同じか若しくは実質的に同様な性質及び/若しくは活性を有するポリペプチド又は酵素をさらに包含する。
そのような異形の一例は、機能獲得異形である。ポリペプチドの機能獲得異形は、タンパク質又は酵素中の1種又は複数種のアミノ酸残基の変化がポリペプチドの活性を改善する任意の異形を包含する。機能獲得異形を生ずる変化により改善することができるポリペプチドの活性の例として、現在知られているか又は今後開示される何らかの方法により定量的に測定することができる、タンパク質の酵素活性、結合親和性、リン酸化効率若しくは脱リン酸効率、活性化、失活、又は任意の他の活性若しくは性質が挙げられるが、これらに限定されない。
共通の進化的起源を有するタンパク質は、相同又は類似であり得る。相同又は類似のタンパク質の例として、スーパーファミリー(例えば、免疫グロブリンのスーパーファミリー)からのタンパク質及び異なった種からの相同体タンパク質が挙げられる。そのようなタンパク質及びそれらのコード遺伝子は、互いに相同性の配列を有する。相同性は、保存された位置における特異的残基又はモチーフの類似性又は存在のパーセントにより表示することができる。
変異は、DNAなどの遺伝物質における任意の検出可能な変化、又はその遺伝物質のRNA又はタンパク質生成物における対応する変化であり得る。変異体は、対照物質と比較したときに1つ又は複数の変異が検出されるどのような生物学的物質であってもよい。変異の例として、遺伝子のDNA配列又は遺伝子周囲の任意の制御要素が変化した遺伝子変異が挙げられる。制御要素には、所与の遺伝子を制御し得るプロモーター、エンハンサー、サプレッサー又はサイレンサーが含まれる。変異の他の例には、DNAにおける対応する変異から生ずるRNA又はタンパク質などのDNA発現の生成物における変化が含まれる。変異体は互換的に異形と称することもできる。変異体の概念には、腫瘍細胞(正常な非新生物組織から調製されたDNAには存在しない)に特異的なDNA配列における任意の変化が含まれる。
特定の疾患転帰のリスク評価には、特定の疾患、障害、症状、症候群、又は健康若しくは身体の状態に関する任意の状態を、個体が有した、現に有する、又は今後発生する確率の増大又は減少と相関する任意のタイプ試験、アッセイ、検査、結果、読み取り、又は解釈の実施が含まれる。疾患転帰の例として、生存、死、既存疾患の進行、既存疾患の寛解、その他の点では疾患のない被検者における疾患の発症、又は疾患の寛解があった被検者における無疾患の継続が挙げられるが、これらに限定されない。疾患転帰のリスク評価には、予後の概念も含まれる。予後は、特定の疾患が診断された個体における疾患転帰のリスクの任意の評価であってよい。
試料は、ゲノムの、体細胞の、及び生殖細胞系列のDNAを含むDNAを得ることができる任意の細胞供給源であってよい。子宮体癌において、生物学的試料は、子宮から得ることが多く、一般的に、1つ又は複数の子宮内膜の腫瘍細胞を含む。循環する腫瘍細胞が血清から見出され、且つ得られることもある。腫瘍細胞は、例えば、外科的摘出、レーザ捕捉顕微手術、血液若しくは洗浄液を含む他の液体からの単離、又は子宮内膜の腫瘍細胞を得て必要であれば濃縮することができる任意の他の方法を含む当技術分野において現在知られているか又は今後開示される任意の方法により得ることができる。あるいは、試料は、血清から直接抽出した腫瘍由来の遊離DNAを含むことができる(参考文献32を参照されたい)。
被検者には、子宮体癌を有することを疑われるか、子宮体癌と診断されたか、又は子宮体癌の家族歴を有するヒト患者を含む子宮体癌を発症し得る、例えば、霊長類、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、又は齧歯目を含む任意のヒト又は非ヒト哺乳動物が含まれる。子宮体癌を有すると疑われる被検者を同定する方法には、身体診察、家族病歴、被検者病歴、子宮内膜の生検、又は超音波検査法、コンピュータ断層撮影、磁気共鳴撮像、磁気共鳴分光法、若しくは陽電子放出断層撮影などの多くの撮像技法が含まれるが、これらに限定されない。子宮体癌を診断し並びに進行度、悪性度を決定する方法、又は子宮体癌の他の臨床的描写は、医療における当業者に周知である。
配列特異的オリゴヌクレオチドには、FGFR2遺伝子における特異的変形又は変異を検出するために使用することができるオリゴヌクレオチドのセットが含まれる。プローブは、プローブ中の少なくとも1種の核酸塩基と被検者の標的タンパク質中の配列との相補性に基づいて、標的領域中の配列とのハイブリッド構造を形成し得るオリゴヌクレオチドを含む。
予後判定の方法は、FGFR2タンパク質の増大した活性を生ずる変異を含む、FGFR2タンパク質における変異を検出することを包含する。そのような変異の例として、免疫グロブリン様(Ig)ドメインIIとIIIとの間の連結部で生ずる変異、IgIIIドメイン中で生ずる変異、IgIIIドメインと膜貫通型(TM)ドメインとの間の連結部で生ずる変異、TMドメイン中で生ずる変異、TMドメインとチロシンキナーゼドメインIとの間の連結部で生ずる変異、チロシンキナーゼドメインI中で生ずる変異、又はチロシンキナーゼドメインII中で生ずる変異が挙げられる。そのような変異は、恐らくアミノ酸置換を誘導する。変異により誘導されるそのようなアミノ酸置換の例として、配列番号2において指示された位値番号で、252位におけるSからWへの変異、253位におけるPからRへの変異、373位におけるSからCへの変異、376位におけるYからCへの変異、383位におけるCからRへの変異、392位におけるMからRへの変異、396位におけるVからDへの変異、398位におけるLからMへの変異、548位におけるIからVへの変異、550位におけるNからKへ変異、550位におけるNからHへの変異、及び660位におけるKからEへの変異が挙げられるが、これらに限定されない。限定するものではない一実施形態において、変異は、配列番号1において指示された位値番号で、ヌクレオチド配列(NM−02297.2)の2290〜91位におけるヌクレオチドC及びTの欠失、又はIVS10+2A>Cスプライシング変異、又は子宮内膜の腫瘍細胞中に見出される任意の他の体細胞変異からなる。
検出されたFGFR2受容体活性化変異は、例えば、リガンド結合の強化、低下した選択性による変化した又は乱雑なリガンド親和性の助長、構成的受容体二量化、遅延した分解、細胞膜からの再循環障害、細胞内膜からの不適切なシグナル伝達、過剰発現、又はキナーゼ活性化により、受容体の活性化を増大させ得る。
一実施形態において、被検者における子宮体癌の予後は、試験被検者の子宮体癌細胞中のFGFR2タンパク質の活性レベルを決定し、それを対照の被検者の子宮内膜細胞における活性と比較することにより評価することができる。そこで対照の被検者と比較して増大した試験被検者におけるFGFR2タンパク質の活性は、子宮体癌再発のリスクを示す。FGFR2活性のレベルは、FGFR2シグナル伝達経路における活性レベルを、現在知られているか又は今後開発される任意の方法により決定することにより評価することができる。例として、FGFR2シグナル伝達において上方又は下方制御された標的の発現の評価、FGFR2シグナル伝達においてリン酸化若しくは脱リン酸されたタンパク質のリン酸化状態の評価、FGFR2活性又はリガンドの無差別性における増大を検出し得る任意の他の方法が挙げられるが、これらに限定されない。
FGFR2核酸の変異した形態、例えば、FGFR2DNA又は任意の転写生成物(現在知られているか又は今後開示される任意のスプライス異形を含む)並びにFGFR2又はFGFR2経路の他の要素の無秩序な発現(過剰発現又は過小発現を含む)などは、任意の種々の適当な方法により検出することができる。
現在知られているか又は今後開示される、生物学的試料中の変異した核酸を検出することができる任意の方法を使用することができて、遺伝子型分析の多くの戦略が、現在当業者に知られている。これらの方法には、生物学的試料中のFGFR2核酸における変異を検出するために、特異的オリゴヌクレオチドなどの核酸配列を使用するものもある。そのようなオリゴヌクレオチドは、特異的変異と、又は変異部位に隣接する領域を含む核酸配列と特異的にハイブリッドすることができる。他の方法では、FGFR2核酸の全部又は一部の増幅を可能にするプライマーを使用する。別の方法で、又はそのような技法と組み合せて、本明細書に記載したか若しくは当業者に知られたオリゴヌクレオチド配列決定を、FGFR2の変異を検出するために適用することができる。当業者は、ハイブリッド形成プローブを、溶液中で及び固相手順を使用する実施形態で使用することができる。そのような手順においては、選択したマトリックス又は表面に試験核酸を吸着又は他の方法で固定する。次に、固定した一本鎖の核酸を、選択したプローブと特異的にハイブリッド形成させる。あるいは、当業者は、オリゴヌクレオチドプライマーを、PCR又は逆PCR(「逆ポリメラーゼ連鎖反応」)などの増幅技法に使用して、標的DNA又はmRNAを、それぞれ特異的に増幅することができる。そのようなプライマーには、FGFR2エクソンの増幅を可能にするプライマーが含まれる。
そのような方法の一例として、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:必要に応じてハイブリッド形成に利用できるようにした、試料中に含まれるDNAを含む生物学的試料とFGFR2遺伝子の全部又は一部の増幅を可能にする特異的オリゴヌクレオチドとを、プライマーと生物学的試料中に含まれるDNAとのハイブリッド形成を可能にする条件で接触させ;前記DNAを増幅し;増幅生成物を検出して;得られた増幅した生成物を正常対照の生物学的試料で得た増幅生成物と比較し、それによりFGFR2遺伝子中における異常を、そのような異常があれば検出し、そのような異常がなければ検出しない。
あるいは、試料は、無増幅で直接配列決定することもできる。そのような方法では、配列決定するDNAを正常ゲノムの対照配列と比較する。対照配列は、他の被検者から又は同じ被検者の癌でない試料から得ることができる。配列決定のそのような方法の1つは、チップとハイブリッドした試料DNAを合成テンプレートとして、固定したオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用する対立遺伝子特異的プライマー伸張である。付け加えたdNTPだけを標識する。標識したdNTPの組込みは、次に変異の存在を示すシグナルとして役立つ。蛍光性標識は、DNAチップに付いた少なくとも4種の異なった蛍光性標識を読むように構成された任意の多くの機器により検出することができる。別の方法では、オリゴヌクレオチドに付けた末端dNTPの同一性を、質量分析法により評価することができる。この方法において、dNTPは、分子量が知られた標識で標識することもできるが、その必要はない。
FGFR2における異常性を検出する他の方法は、FGFR2遺伝子の転写生成物における異常性を検出する方法を含む。そのような方法は、RT−PCRなどの技法により生物学的試料中のmRNA転写生成物を増幅することを含む。そのような方法の一例は、以下の方法を含むが、これらに限定されない:生物学的試料中に含まれるmRNAからcDNAを生成し;プライマーと前記cDNAとをハイブリッドすることができる条件で、前記cDNAをFGFR2遺伝子の転写生成物の全部又は一部を増幅することができる特異的オリゴヌクレオチドと接触させ;前記cDNAを増幅し;増幅生成物を検出し;得た増幅された生成物を正常対照の生物学的試料を用いて得た増幅された生成物と比較して、それにより、FGFR2遺伝子の転写生成物における異常性を、そのような異常性があれば検出し、そのような異常性がなければ異常性を検出しない。対照は、当業者に癌でないと知られた任意の癌でない子宮内膜組織の対照試料、例えば、正常な隣接する子宮内膜試料又は血液、頬の擦過又は他の供給源から得た正常なFGFR2のmRNA又はDNAであってよい。
mRNA分析において使用する試料は、上記のように、生検組織を含む任意の細胞供給源から得ることができる。次にRNAは、当業者に周知の標準的方法を使用して試料から単離することができる。例を挙げるが、これらに限定されない:グアニジウムチオシアネート−フェノールクロロホルム抽出(Chomocyznski et al、Anal.Biochem.、1987、162:156)、Trizol(登録商標)という樹脂又は他の試薬の使用、又は任意の他の適当な方法による単離。単離したRNAを、次に、cDNA配列の選択した領域に特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)により、連結した逆転写及び増幅にかける。プライマーをアニールする条件は、特異的逆転写及び増幅を確実にするように選択する。したがって、増幅生成物の出現が特定の遺伝的変化の診断確定である。他の実施形態においては、RNAを逆転写して増幅した。増幅した配列における変異(存在すれば)は、次に、直接配列決定、制限フラグメント長さ多型、増幅した配列に特異的なプローブのハイブリッド形成を含む任意の多くの方法により検出することができ、又はプラスミド中でクローニングし続いて配列決定することができる。変異がなければ、そのときは、それらは検出されないであろう。
FGFR2の変異体形態にハイブリッドする核酸は、予後のアッセイにおけるプローブとして使用することができて、そのようなプローブは、変異体又は多形性であるかもしれないFGFR2遺伝子の領域に特異的にハイブリッドすることができるヌクレオチド配列を有する領域をさらに含む実質的に純粋なオリゴヌクレオチドを含むことができる。次に、そのようなプローブは、被検者からとった試料中に存在するFGFR2遺伝子の変異を、もしあれば、特異的に検出するために使用することができる。変異体又は多形性の領域は、FGFR2遺伝子のプロモーター、エクソン、又はイントロン配列中に位置してよい。一般的に、そのようなプローブは、標的ヌクレオチド配列に特異的なハイブリッド形成を可能にする十分な数のヌクレオチドを有する。当業者は、適当な特異性で変異体配列に相補性のプローブを構築することができる。例えば、染色体DNAからFGFR2遺伝子の一部分を最初に増幅し、単離して、プローブにハイブリッドすることができる。そのような場合に、10、15、20、30、50、又は100ヌクレオチドのプローブを使用することができる。
プローブ又はプライマーは標識を含むことができる。標識は、機械、検出器、センサ、デバイス、又は強化したか若しくは強化しないヒトの眼が、特定の対立遺伝子を含む配列を、該対立遺伝子を含まない細胞から区別するのに役立つことができる任意の物質であってよい。標識の例として、放射性同位体又はそれらのキレート、染料(蛍光性又は非蛍光性)による染色、酵素、又は非放射性金属が挙げられるが、これらに限定されない。特別な例として、フルオレセイン、ビオチン、ジゴキシゲニン、アルカリ性ホスファターゼ、ビオチン、ストレプトアビジン、H、14C、32P、35S、又は放射線を発し得る任意の他の化合物、ローダミン、4−(4’−ジメチルアミノ−フェニルアゾ)安息香酸(「Dabcyl」)、4−(4’−ジメチルアミノ−フェニルアゾ)スルホン酸(スルホニルクロリド)(「Dabsyl」)、5−((2−アミノエチル)−アミノ)−ナフタレン−1−スルホン酸(「EDANS」)、プソラレン誘導体、ハプテン、シアニン、アクリジン、蛍光性ロド−ル誘導体、コレステロール誘導体、エチレンジアミンテトラ酢酸(「EDTA」)及びそれらの誘導体又は対立遺伝子に結合したリガンドの存在のシグナルとなる任意の他の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の一実施形態において、標識は、遺伝子型同定に使用するために最適化された1種又は複数種の染料を含む。そのような染料の例として、dRI 10、5−FAM、6FAM、dR6G、JOE、HEX、VIC、TET、dTAMRA、TAMRA、NED、dROX、PET、及びLIZが挙げられるが、これらに限定されない。
あるいは、プローブをより安定に改良することもできる。安定性を強化するためにプローブを改良するのに使用することができる典型的核酸分子には、DNAのホスホルアミデート、ホスホチオエート及びメチルホスホネートアナログが含まれる(米国特許第5,176,996号、第5,264,564号、及び第5,256,775号も参照されたい)。
FGFR2核酸を分析するために、HPLC又は変性HPLC(DHPLC)技法を使用することができる。DHPLCは、部分的に変性する温度でHPLC分析を実施するときに、ホモ二本鎖を同じ塩基対長さのヘテロ二本鎖から分離することができることを観察するときに開発された(Hayward−Lester,et al.,Genome Research,1995,5:494;Underhill,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1996,93:193;Doris,et al.,DHPLC Workshop、1997,Stanford University)。したがって、DHPLCの使用は変異の検出に応用された(Underhill,et al.,Genome Research,1997,7:996;Liu,et al.,Nucleic Acid Res.,1998,26;1396)。DHPLCは、1塩基対という少ない差のヘテロ二本鎖を分離することができる。米国特許第6,287,822号又は第6,024,878号に記載された「マッチイオンポリヌクレオチドクロマトグラフィー(Matched Ion Polynucleotide Chromatography)」(MIPC)、又は変性する「ポリヌクレオチドクロマトグラフィー」(DMIPC)は、さらなる分離方法である。
あるいは、FGFR2遺伝子における異常性を検出するためにDGGE法(変性グラジエントゲル電気泳動)、又はSSCP法(一本鎖配座多型)を使用することができる。DGGEは、単一塩基対の変化という小さい配列の相違に基づいて、さまざまな濃度変性剤を含むゲルを通す電気泳動を使用して、同一長の複数のDNAフラグメントを分割する方法である(Guldberg et al.,Nuc.Acids Res.1994,22:880)。SSCPは、2種のDNA間の配列の相違を検出するための、2種のハイブリッド形成に続くゲル電気泳動によるミスマッチ検出を含む方法である(Ravnik−Glavacet al.,Hum.MoI.Genet.1994,3:801)。2種のDNA間の配列の相違を検出するための、2種のハイブリッド形成に続く化学的開裂によるミスマッチ検出を含む方法である「HOT開裂」(Cotton,et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1988,85:4397)も使用することができる。
それに加えて、RT−PCRは、潜在部位の活性化によるエクソンの読み飛ばし又は異常スプライシングなどのスプライシング変異の結果の可視化を可能にする。
高処理能力(ハイスループット)スクリーニングを利用するマイクロアレイを含む、マイクロアレイを使用する技法も、遺伝的異常性を検出ため又は遺伝子発現を評価するために都合よく実施することができる。遺伝子発現は、FGFR2遺伝子の発現、又はFGFR2が構成要素である経路の上流若しくは下流における他の遺伝子の、若しくは発現がFGFR2発現と相関する任意の他の遺伝子の発現であってよい。マイクロアレイは、同一のオリゴヌクレオチドの同じセットをアレイの少なくとも2つの選択された離散した領域に付けて、それでアレイの前記選択された領域の一方と接触した正常試料を、前記選択された領域の他方と接触した試験試料に対して容易に比較することができるように、設計することができる。これらのアレイでは、正常試料と試験試料との混合を回避するために微小流体導管を使用する。マイクロアレイ技法の例として、Nanogen、Inc(San Diego、Calif.)により開発されたもの及びAffymetrixにより開発されたものが挙げられる。しかしながら、「遺伝子チップ」又は「DNAチップ」とも呼ばれる全てのタイプのマイクロアレイは、変異の同定のために適合させることができる。そのようなマイクロアレイは、当技術分野において周知である。
オリゴヌクレオチドを付ける固体支持体は、ガラス、ケイ素、プラスチック(例えば、ポリプロピレン、ナイロン)、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、又は現在知られているか又は今後開示される他の材料から作製することができる。核酸を表面に付ける1つの方法は、Schena et al.、Science 1995、270:467〜470により一般的に記載されたように、ガラス板上に印刷することによる。この方法は、cDNAのマイクロアレイを調製するために特に有用である。DeRisi et al.,Nature Genetics 1996,14:457〜460;Shalon et al.,Genome Res.1996,6:639645;及びSchena et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 1995,93:10539〜11286も参照されたい。
例えば、マスキングによりマイクロアレイを作製する他の方法(Maskos and Southern,Nuc.Acids Res.1992,20:1679〜1684)も使用することができる。しかし、当業者により認識されるように、主として、任意のタイプのアレイ、例えば、ナイロンのハイブリッド形成膜上のドットブロット(Sambrook et al.,Molecular Cloning A Laboratory Manual(2nd Ed.), Vol.1〜3,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989を参照されたい)を使用することができる。これらのアッセイのために、核酸ハイブリッド形成条件及び洗浄条件は、付けたオリゴヌクレオチドが、試験する試料の配列中に存在するFGFR2遺伝子の少なくとも一部分と特異的にハイブリッドするが、非相補性核酸配列を有する部位とはハイブリッドしないように選択する。「ハイブリッドする」及び「結合する」という用語は互換的に使用する。
あるいは、変異体を検出するために、対立遺伝子に特異的なハイブリッド形成を使用することができる。対立遺伝子に特異的なハイブリッド形成において、多形性の部位における全ての可能な変化を表すオリゴヌクレオチド配列がDNAチップ中に含まれる。チップ及び試料を、標識した試料DNAが、正確に配列が一致したオリゴヌクレオチドにのみ結合する条件にかける。対立遺伝子に特異的なプライマーの伸張において、チップとハイブリッドした試料DNAは、固定したオリゴヌクレオチドをプライマーとする合成テンプレートとして使用することができる。この方法の下で、添加したdNTPのみを標識した。標識したdNTPの組込みは、次に、対立遺伝子の存在を示すシグナルとして役立つ。蛍光性標識は、DNAチップ上の少なくとも4種の異なった蛍光性標識を読み取るように構成された任意の多くの機器により検出することができる。他の選択肢において、オリゴヌクレオチドに付けた末端dNTPの同一性は、質量分析法により評価する。この選択肢において、dNTPは、分子量が知られた標識で標識することもできるが、その必要はない。
あるポリヌクレオチド配列がもう一方に対して相補性であるとみなされるのは、ポリヌクレオチドの短い方が25塩基以下であれば、標準的塩基対形成則を使用してミスマッチがなく、又は、ポリヌクレオチドの短い方が25塩基を超えていれば、5%以下のミスマッチがあるときである。ポリヌクレオチドは、完全に相補性(ミスマッチなし)であることが好ましい。陰性対照を含むハイブリッド形成アッセイを実施することにより、特異的ハイブリッド形成条件が特異的ハイブリッド形成を生ずることを容易に示すことができる(例えば、Shalon et al.同上、及びChee et al,Science 1996,274:610〜614を参照されたい)。
ハイブリッド形成事象の検出及び分析のために、種々の方法が利用可能である。使用される標識に応じて、検出及び分析を、例えば蛍光光度で、比色で又はオートラジオグラフィーにより実施することができる。蛍光放射又は粒子放出などの発せられた放射を観察及び測定することにより、ハイブリッド形成事象について情報を得ることができる。蛍光標識したプローブを使用するとき、転写生成物アレイの各部位における蛍光発光は、例えば、走査共焦点レーザ顕微鏡により検出することができる。走査共焦点のレーザ顕微鏡においては、適当な励起線を使用する別々の走査を、標識プローブに使用した少なくとも2種の蛍光団の各々について実施する。あるいは、2種の蛍光団に特異的な波長における同時の試験片照明を可能にするレーザ及び2種の蛍光団からの発光を使用することもできる(Shalon et al.Genome Res.1996,6:639〜695を参照されたい)。
FGFR2タンパク質における変異を検出するか、又はFGFR2タンパク質の不全発現を評価することもできる。FGFR2は、免疫測定により検出することができる。例えば、ウェスターンブロットすると、特異的異形、又はFGFR2発現の存否の検出が可能になる。特に、免疫測定により、FGFR2タンパク質中における特異的アミノ酸配列を検出することができる。免疫測定の他の例として、ELISAが挙げられる。ELISAアッセイにおいては、全FGFR2、又はFGFR2のフラグメント、又はFGFR2の任意の変異体形態に対して産生した抗体を、タンパク質を非特異的に結合できる固体表面上に固定化する。そのような表面の一例はポリスチレンである。あるいは、精製したFGFR2又はFGFR2の変異体、又はそれらの任意のフラグメントを固体表面に直接固定化する。不完全に吸着したポリペプチドを除去するために洗浄した後、ウシ血清アルブミン(BSA)の溶液又は全血清などのブロック用タンパク質を、選択された表面に添加することができる。これで固定化表面上の非特異的吸着部位のブロックが可能になり、したがって抗体の表面に対する非特異的結合が原因のバックグラウンドが減少する。抗体を固定化した表面を、次に試料と接触させて、免疫複合体(抗原/抗体)形成を促進する条件下でインキュベートする。そのような条件の例として、BSA、ウシガンマグロブリン(BGG)の1種若しくは複数種の希釈剤溶液、及び/又はPBS/ツイーンなどのリン酸緩衝食塩水−洗剤を用いる試料の希釈、並びに4から37℃の温度で30分から72時間、試料をインキュベートすることが挙げられる。
インキュベーション後、表面を洗浄して免疫複合体を形成しなかった材料を除去する。洗浄手順にはPBS/ツイーン又はホウ酸塩緩衝液などの溶液を用いる洗浄が含まれる。試験試料と結合した抗体との間の特異的免疫複合体の形成、及びそれに続く洗浄後、免疫複合体をタンパク質の変異したエピトープを認識するFGFR2変異体に対する第2抗体にさらすことにより、免疫複合体形成の起こったこと及び等量(even amount)を決定することができる。一般的に、第2抗体は、例えば、適当な発色基質とインキュベートすると発色する酵素活性などの関連する活性を有することができる。あるいは、第2抗体はビオチンなどの低分子及び該低分子に対する、ストレプトアビジンなどのリガンドに結合した酵素活性で標識することができる。
次に試料中のFGFR2の定量は、例えば、可視スペクトル分光光度計を使用して発色程度を測定することにより達成することができる。第2抗体が結合される酵素の例として、ペルオキシダーゼ及びアルカリ性ホスファターゼが挙げられるが、これらに限定されない。基質の例として、テトラメチルベンジジンなどのペルオキシダーゼの基質又は特定の酵素の存在に応答して溶液の色若しくは他の性質を変化させる任意の他の基質が挙げられる。試験タンパク質濃度は、標準曲線との比較により決定することができる。これらのプロトコルはCurrent Protocols in Molecular Biology,V.2 Ch.11及びAntibodies,a Laboratory Manual,Ed Harlow,David Lane,Cold Spring Harbor Laboratory (1988) pp579〜593に詳細に記載されている。
FGFR2タンパク質の変異体形態を検出するのに使用することができる免疫測定の他の例として、ラジオイムノアッセイ、サンドイッチ免疫測定、ラジオイムノアッセイ、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散測定、in situ免疫測定又は免疫組織化学測定(IHC)、沈殿反応、凝集アッセイ、補体結合測定、免疫蛍光アッセイ、タンパク質A測定、免疫電気泳動測定、フローサイトメトリーに基づく測定、又は変異体FGFR2を検出するために特異的抗体を利用する現在知られているか又は今後開発される任意の他の技法が挙げられる。
FGFR2の変異体形態の存在を検出する免疫測定において使用すべき抗体は、下記の技法を含むが、これらに限定されない任意の多くの技法により産生することができる。そのような抗体には、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、単鎖、Fabフラグメント、Fab発現ライブラリ、及び例えば、ヒト化抗体が含まれるが、これらに限定されない。
FGFR2ポリペプチド又はそれらの誘導体又はアナログに対するポリクローナル又はモノクローナル抗体を産生するために、当技術分野において知られた種々の手順を使用することができる。抗体を産生するために、ウサギ、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ、その他を含むが、これらに限定されない種々の宿主動物を、抗原性ポリペプチドの注射により免疫することができる。FGFR2ポリペプチドに向けられたモノクローナル抗体を調製するために、培養で連続継代細胞系により抗体分子の産生を提供する任意の技法を使用することができる。
これらの技法は、Kohler及びMilsteinにより最初に開発されたハイブリドーマ技法(Nature 256:495497、1975)、並びにトリオーマ技法、ヒトB細胞ハイブリドーマ技法(Kozbor et al.,Immunology Today 4:72,1983;Cote et al,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.80:2026〜2030,1983)、及びヒトモノクローナル抗体を産生するEBV−ハイブリドーマ技法(Cole et al.,in Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,Inc.,pp.77〜96,1985)を含むが、これらに限定されない。本発明のさらなる実施形態において、モノクローナル抗体は、無菌動物で産生することができる(国際特許公開第WO89/12690号、1989年12月28日公開)。
単鎖抗体産生について記載された技法(Hustonの米国特許第5,476,786号及び第5,132,405号;米国特許第4,946,778号)は、FGFR2ポリペプチド特異的単鎖抗体を産生するように適合させることができる。あるいは、Fab発現ライブラリの構築のために記載された技法(Huse et al.,Science 246:1275〜1281,1989)を、FGFR2ポリペプチド、又はその誘導体若しくは類似体に対して特異性を有するモノクローナルFabフラグメントの迅速且つ簡便な同定を可能にするために使用することができる。
抗体分子のイデオタイプを含む抗体フラグメントは、知られた技法により生成することができる。例えば、そのようなフラグメントには、抗体分子のペプシン消化により製造することができるF(ab’)フラグメント;F(ab’)フラグメントのジスルフィドブリッジを還元することにより生成することができるFab’フラグメント、及び抗体分子をパパイン及び還元剤で処理することにより生成することができるFabフラグメントが含まれるが、これらに限定されない。
抗体の産生において、所望の抗体のためのスクリーニングは、当技術分野において知られた技法、例えば、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着測定)、「サンドイッチ」免疫測定、免疫放射測定(immunoradiometric assay)、ゲル拡散沈降素反応、免疫拡散測定、in situ免疫測定(例えばコロイド状金、酵素又は放射性同位体標識を使用して)、ウェスターンブロット、沈殿反応、凝集アッセイ(例えば、ゲル凝集アッセイ、血球凝集アッセイ)、補体結合測定、免疫蛍光アッセイ、タンパク質A測定、及び免疫電気泳動測定、その他により達成することができる。
任意の生化学的測定は、例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分析した試料中のバンドの存在若しくは不在を検出することにより;逆相、イオン交換、及びゲル透過を含む高速液体クロマトグラフィーの任意の種々の方法により分析した試料におけるクロマトグラフィーピークの存在若しくは不在により;分析用毛細管電気泳動クロマトグラフィーにおけるFGFR2の存在若しくは不在により、又は当技術分野において知られた任意の他の定量的若しくは定性的生化学的技法より、FGFR2タンパク質の発現、又は蓄積を検出するために使用することができる。
変異体FGFR2の存在又は不在は、特定の生理学的特性の存在又は不在を予測するために使用することができる。細胞の又は生理学的な特性の予測は、マーカーの発現を評価することにより予測することができる任意の細胞の又は生理学的な状態の予測を含む。例として、特定の正常の若しくは癌の細胞タイプを含む特定の細胞としての細胞の同一性、1種若しくは複数種の疾患が存在するかしないかの尤度、現在の疾患が進行するか、変わらずに留まるか若しくは退行するかの尤度、疾患が特定の療法に応答するかしないかの尤度、又は任意の他の疾患の転帰が挙げられる。さらなる例として、細胞が移動するか、老化する、細胞死するか、分化するか、転移するか、又は任意の状態から任意の他の状態へ変化するか若しくはその現在の状態を維持するかの尤度が挙げられる。
細胞の又は生理学的な特性の1つのタイプは、特定の疾患転帰が起こるリスクである。このリスク評価には、任意のタイプの試験、測定、検査、結果、読み取りの実施、又は個体が特定の疾患、障害、症状、症候群、又は健康若しくは身体の状態に関する任意の状態を有した、現に有する、若しくは発生する確率の増減と相関する解釈が含まれる。疾患転帰の例として、生存、死、既存疾患の進行、既存疾患の寛解、他に疾患がない被検者における疾患の発症開始、又は疾患の寛解があった被検者における無疾患の継続が挙げられるが、これらに限定されない。特定の疾患のリスク評価には、被検者に苦痛をもたらす疾患のタイプを決定する診断が含まれる。疾患転帰のリスク評価は、予後の概念も包含する。予後は、特定の疾患が診断された個体における疾患転帰のリスクの任意の評価であってよい。リスク評価は、評価に基づいて治療投与計画が選択された治療の応答の予測をさらに包含する。リスク評価は、診断後の全生存の予測も包含する。
FGFR2の変異の存在又は不在が生理学的な又は細胞の特性を意味するか否かの決定は、任意の多くの方法により評価することができる。疾患の転帰又は治療の効果の評価において、全員が癌などの疾患を有する患者の集団をある期間追跡することができる。期間が終了後、集団を2つ以上の群に分けることができる。例えば、集団を、疾患が特定の終点に進行している患者の第1群と疾患が特定の終点に進行していない患者の第2群とに分けることができる。終点の例として、疾患再発、死、転移又は疾患が進行し得る他の状態が挙げられる。試料におけるFGFR2の変異の存在又は不在が一方の群におけるマーカーの所定の発現に、他の群と比較してより相似であれば、試料は、それがより相似した患者群と同じ転帰を有するリスクに帰することができる。
例えば、受信者動作特性曲線又は「ROC」曲線は、2集団における変数の値に対するその相対頻度をプロットすることにより計算することができる。任意の特定のマーカーについて、疾患を有する被検者と有しない被検者のマーカー発現レベルの分布は重なり合うことがある。これは、該試験が2つの集団の間を完全な正確さで絶対的には区別しないことを示す。重なり合いの面積は試験が2群を区別できないところを示す。閾値が選択される。閾値より上の試料におけるマーカーの発現は、試料が一方の群と同様であることを示し、閾値より下におけるマーカーの発現は試料が他の群と同様であることを示す。ROC曲線下の面積は、発現が試料の適当な群に対する類似性を正しく示す確率の尺度である。例えば、引用により本発明に組み込むHanleyet al,Radiology 143:29〜36(1982)を参照されたい。
FGFR2の変異の存在又は不在が特定の生理学的な又は細胞の特性を如何に正確に表すかを評価するために、他の方法を使用することもできる。そのような方法には、正の尤度比、負の尤度比、オッズ比、及び/又はハザード比が含まれる。尤度比の場合、マーカーの発現が特定の細胞の又は生理学的な特性を有する試料で見出される尤度を、マーカーの発現が特定の細胞の又は生理学的な特性を欠く試料で見出される尤度と比較する。
オッズ比は、効果の大きさの尺度となり、2群間の関連又は非依存性の大きさを表示する。オッズ比は、一方の組の試料で発現するマーカーのオッズ対他方の組の試料で発現するマーカーのオッズの比である。オッズ比1は、事象又は状態が両群で均等に起こりそうであることを示す。1を超えるか又は未満のオッズ比は、オッズ比計算がどのように設定されたかに依存して、マーカーの発現が一方の群又は他方の群でより多く起こりそうであることを示す。
ハザード比は、相対的リスクの推定により計算することができる。相対的リスクは、特定の事象が起こる公算である。それは、疾患の活性又は進行などの事象がマーカー発現の閾値レベルを超える試料で起こる確率の、該事象がマーカー発現の閾値レベルを超えない試料で起こる確率に対する比である。あるいは、ハザード比は、期間間隔が減少したときの単位期間当たりの事象の数をリスクの数で除した極限により計算することができる。ハザード比の場合、値1は、相対的リスクが第1群及び第2群の両方で等しいことを示し、1を超えるか又は未満の値は、計算への入力に依存して、リスクが一方の群又は他方の群でより大きいことを示す。
それに加えて、発現の複数の閾値レベルを決定することができる。これは、いわゆる「三分位値」、「四分位値」、又は「五分位値」分析において事例であり得る。これらの方法においては、複数の群を一緒にして単一集団とみなして、等しい数の個体を有する3個以上の容器中に分割することができる。これらの「容器」の2つの間の境界は、疾患発生のリスクの特定のレベルを示すか又は生理学的若しくは細胞の状態を表す発現の閾値レベルとみなすことができる。リスクは、どの「容器」に試験被検者が入るかに基づいて指定することができる。
本発明は、子宮体癌を診断又は分類するために、被検者におけるFGFR2遺伝子内の配列を決定するためのキットをさらに提供する。キットは、測定の性能を助長する成分の任意の組合せを含む。変異体FGFR2の検出を容易にするキットは、適当な核酸を主成分とする試薬及び免疫学的試薬並びに適当な緩衝剤、対照試薬、及び印刷されたプロトコルを含むことができる。
核酸に基づく方法を容易にするキットは、以下のもの、即ち、配列決定のプライマー、標識試薬、及びハイブリッド形成を促進する試薬などの特異的核酸プローブ又はプライマーの1つ又は複数をさらに含むことができる。
変異体FGFR2タンパク質を検出する抗体に基づく方法を容易にするキットは、以下のもの、即ち、FGFR2の変異体に特異性のある標識抗体又は非標識抗体、標識した第2抗体、及び酵素基質の1つ又は複数をさらに含むことができる。
キットは、特定の生理学的な又は細胞の特性を表す結果の表示も含むことができる。表示は、表示が提供されるキットを使用してそれを検出するためにキットが構成された任意の生理学的な又は細胞の状態の存在又は不在を表示する任意の結果を含む。表示は、標準曲線から導いて、又は対照と比較して、核酸又はタンパク質配列として数字で表すこと、色として表すこと、バンドの強度として表すことができる。表示は、キットに入れることができる書面に印刷することもできる。又はそれはインターネットで送信するか又はソフトウェアパッケージ中に埋め込むこともできる。
ワシントン大学医学部(Washington University University School of Medicine)で収集した476個の凍結した子宮内膜様子宮内膜腫瘍を、FGFR2における変異について直接配列決定により検査した。FGFR2の変異状態と全生存及び無増悪生存を含む臨床病理学的変量との間の関係を、カプラン・マイヤー生存分析及びコックス比例ハザードモデルを使用して調べた。
症例の49/476(10%)において、FGFR2の変異が検出された。FGFR2の変異は、悪性度3の腫瘍におけるよりもFIGO悪性度1及び2の腫瘍において多く見られ(p<0.03)、マイクロサテライトの不安定性と関係していた(P=O.01)。FGFR2の変異は、診断時の年齢、腫瘍ステージ、又は全生存又は無増悪生存と有意に関連しなかった。しかしながら、初期ステージ、中間的リスクの疾患の女性達において(314症例)、FGFR2の変異は、減少した無増悪生存(ハザード比[HR]=2.51;95%CI、1.10ないし5.77;p=0.03)、及び減少した全生存(HR2.00;95%CI 1.08ないし3.68;p=0.03;)と関連することが、一変量解析により見出された。
さらに、多変量解析により、FGFR2の変異は、再発の中間的リスクがある女性達のコホートにおいて独立の予後の値(HR3.04;95%CI、1.26ないし7.35;p=0.03)を有することが明らかになった。
FGFR2の変異は、初期ステージで中間的リスクの子宮内膜腫瘍のある患者における、より不良の予後と関連する。
1991年以来、ワシントン大学医学部婦人科腫瘍学部門(the Division of Gynecologic Oncology at Washington University School of Medicine)(St Louis、MO)は、将来を見越して、子宮癌の疑いで子宮摘出を受けた患者から、腫瘍試料を収集してきた。全ての症例について、手術はワシントン大学医学部/Barnes−Jewish病院で婦人科の腫瘍医により実施された。外科的ステージ及び腫瘍悪性度は、国際産婦人科連合(FIGO)の1988年の基準に基づいて、経験のある婦人科の病理学者により指定された。これらの患者のいずれも術前放射線療法又は化学療法を受けていなかった。全ての参加者は分子分析及び経過観察に同意した。将来を見越して収集した全ての臨床的及び病理学的情報は、コンピュータ化データベース中に貯蔵した。それらの初期治療に続いて、これらの患者を、典型的には、最初の2年間は3ヵ月間隔で、次に6ヵ月間隔で少なくとも2年間、その後は年に1回追跡した。疾患サーベイランスには身体診察及び周期的な膣内壁細胞診が含まれた。診断撮像及び局部生検を、臨床的に指示されたように実施した。全ての再発の組織学的確認を適当なときに実施した。経過観察データは、臨床カルテ、病院の記録、及びBarnes−Jewish病院/Siteman癌センターの腫瘍登録サーベイランスデータベースから抽出した。
このコホート内に、生存分析について情報を提供する子宮内膜様子宮体癌の476名の患者がいた。この群において、初期ステージで中間的リスクと分類された314症例があった。この研究の目的のために、中間的リスクをステージI(G3)、ステージIB、IC、IIA、IIB(G1−G3)に設定した。
組織検体及び血液は、手術時に得て新鮮凍結し、−70℃で貯蔵した。腫瘍を調べて、DNA調製のために>66%の新生物の細胞性を有する組織を選択した。プロテイナーゼK及びフェノール抽出を使用して又は市販のキットを使用してDNAを単離した。DNAは、前に記載したようにして末梢血白血球から抽出した。血液が利用できなかったときは、正常DNAを、冒されていない子宮筋層から抽出した(参考文献10及び11を参照されたい)。
FGFR2のエクソン7、8、10、13及び15(図1を参照されたい)を、変異について直接DNA配列決定により試験した。M13の付いたPCRプライマー及び使用した条件は、本質的には以前記載した通りである(参考文献8を参照されたい)。配列はSequencher(Gene Codes)を使用して分析した。全ての可能性のある変異を、反復増幅及び関心のあるエクソンの配列決定により確認した。対応させた正常DNAを分析して変異が体細胞で生じたことを確認した。
FGFR2の変異状態と共変量との間の関係づけを、適宜フィッシャーの正確検定又はスチューデントのt−検定を使用して実施した。全生存(OS)は、手術日から任意の原因による死までの期間と定義した。生存者は最終面接日で打ち切った。無病生存(DFS)は、手術から再発又は進行までの期間と定義した。カプラン−マイヤー積・極限法を使用してOS及びDFSを推定した。
一変量及び多変量コックス比例ハザードモデルを適合させてOS及びDFSにおける共変量の効果を評価して、比例ハザードの前提を、基準化シェーンフェルト残差を使用してチェックした(参考文献12を参照されたい)。DFSの分析においては、グレイの競争リスク法も使用して、死亡についての可能性のある競合する効果を説明した(参考文献13を参照されたい)。全ての分析は二面性を有し、有意性はP値を0.05に設定した。統計分析は、競争リスク分析のための統計パッケージ、SAS(SAS Institutes、Cary、NC)、並びにcmprskR(http://biowww.dfci.harvard.edu/〜gray)を使用して実施した。
生存分析のために情報を提供する合計476件の外科的にステージを決定した子宮内膜様子宮体癌をFGFR2の変異について評価した(表1)。診断時の平均年齢は63.6歳であり、平均経過観察期間は68ヵ月(0.7〜176)であった。患者の大部分は初期ステージの疾患で来院した(394名又は83%がステージI又はII)。これらの中で、314名は、ステージ及び悪性度(IAG3;IB、IC、HA、HB、Gl−G3)に基づいて中間的再発のリスクを有すると考えられた。この群における診断時の平均年齢は64.7歳であり、全患者は手術後>2年であり、経過観察の平均期間は72ヵ月(0.7〜176)であった。
全体として、本発明者らは、49/476(10.3%)の子宮内膜様組織像の子宮内膜腫瘍において変異を同定した(表2)(これらの症例の116件においては最初に報告したものを含む(参考文献8を参照されたい))。最初に変異と報告したFGFR2配列の1箇所の変化(フレームシフト)は、配列変化が病原性であるか否かについて不確実なので除外した。最も普通の変異は、S252W(n=18;37%)及びN550K(n=12、25%)であった。全部一緒にして、6コドンに影響する7箇所の変異(S252W、P253R、Y376C、C383R、N550K、N550H及びK660E)が同定した変異の90%の説明になる。本発明者らは、膜貫通型ドメインにおける以前に記載されていないさらに2つの新規な変異(V396D及びL398M)を同定した。
FGFR2の変異とステージ(ステージI、9%、ステージII、18%、ステージIII/IV、10%)又は診断時の年齢との間に関連はなかった。FGFR2の変異は、アフリカ系アメリカ人患者(2/56、3%)におけるよりもコーカサス系/アジア系の場合(45/420、11%)において多く見られたが、統計的に差はなかったt(p=0.10)。しかしながら、FGFR2の変異は悪性度と有意に関連した。変異は、分化度の低い(悪性度3)腫瘍(2/69;3%)に比較して、高度に(FIGO悪性度1)及び中程度(悪性度2)に分化した腫瘍(29/250及び18/156;11.5%)において多く見られた(p<0.03)。FGFR2の変異は、不完全なDNAミスマッチ修復と強く関連した(腫瘍MSI)。159のMSI陽性症例の25例はFGFR2の変異(15.7%)を有したのに対して、316のMSI安定性の症例の24例が(7.6%)変異を有した(P=0.01)。
コホート全体において、一変量解析により、より短い無増悪生存(PFS)及び全生存(OS)は進行したステージ(III/IV)(p<0.0001)、及びFIGO悪性度3の低分化腫瘍(p<0.0001)と関連することが明らかになった。FGFR2の変異は、全生存又は無増悪生存と有意に関連しない(p<0.29)。多変量解析により、年齢、ステージ及び悪性度は、芳しくないPFS及びOSと有意に関連することが明らかになった(表3)。
FGFR2の変異は、本研究のコホートの66%を含むステージIA(G3)、IB、IC又はIIの症例314例の、いわゆる中間的リスク腫瘍を有する患者における転帰と関連する。FGFR2の変異は、これらの中間的リスクの症例の33/314(10.5%)において検出された。FGFR2の変異は、再発しなかった患者(26/279;9.3%)に対して再発したこれらの患者(7/35;20%)における方が多く見られた。一変量解析により、FGFR2は、減少した無増悪生存(HR=2.51;95%CI 1.10〜5.77;P=0.03)及び減少した全生存(HR=2.00;95%CI 1.08〜3.68;P=0.03)と有意に関連することが明らかになった。PFS及びOSについてのFGFR2の変異状態によるカプラン・マイヤー生存プロットを図2に示す。文献と一致して、低分化組織は、減少したPFS(p<0.0042)及びOS(P<0.0002)と関連した(参考文献1、18を参照されたい)。幾つかの他の臨床病理学的変量は、PFS及びOSと、それぞれ、弱い関連を示した:年齢(p<0.06;p<0.06)、人種(p<0.26;p<0.11)及びステージII(p<0.16;p<0.06)。
多変量解析により、FGFR2は、中間的再発のリスクのある314名の患者のコホートにおける年齢、ステージ、悪性度及び人種(HR=3.04、C.I. 1.26〜7.35)の既存の臨床病理学的特徴により提供される予後値と独立の予後値を示すことが明らかになった。
配列表
参考文献
本発明者らは、明細書中に以下の文献の内容を可能な限りの範囲で援用することを表明する。

Claims (26)

  1. 被検者をコホートに分類する方法であって:
    被検者から試料を得るステップ、並びに
    配列番号1及び配列番号2からなる群から選択された配列の変異体の検出を可能にする条件に試料をかけるステップ
    を含む方法であって、
    被検者は子宮体癌を有したことがあることが知られており、
    前記コホートは子宮体癌再発のリスクの増大した2名以上の個人を含む、方法。
  2. 変異体が、S252W、P253R、S373C、Y376C、C383R、G385R、I548V、N550K、N550H、K660E、M392R、V396D、L398M、及びIVS10+2A>Cからなる群から選択される、アミノ酸変化を生ずる変異を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 子宮体癌が子宮内膜様サブタイプのものである、請求項2に記載の方法。
  4. 試料のステージが、ステージIA、ステージIB、ステージIC、ステージIIA、ステージIIBからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 試料の悪性度が、悪性度1及び悪性度2及び悪性度3からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  6. 条件が配列番号1の変異体の検出を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 条件が、核酸配列決定、マイクロアレイ分析、PCR増幅、対立遺伝子特異的PCR増幅、制限フラグメント長さ多型、対立遺伝子特異的ハイブリッド形成、対立遺伝子特異的プライマー伸張、及びサザンブロットからなる群から選択される技法の使用を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 条件が、配列番号2の変異体の検出を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 条件が、HPLC、質量分析法、ELISA、フローサイトメトリー、免疫組織化学及びラジオイムノアッセイからなる群から選択される技法の使用を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 変異体が、FGFR2タンパク質の活性レベルを評価することにより検出される、請求項8に記載の方法。
  11. 被検者をコホートに分類するために使用されるキットであって、
    配列番号1及び配列番号2からなる群から選択された配列の変異体を検出することができる第1の試薬、並びに
    子宮体癌再発のリスクの増大した2名以上の個人を含む被検者のコホートへの分類を意味する結果の表示
    を含むキット。
  12. 変異体が、S252W、P253R、S373C、Y376C、C383R、G385R、I548V、N550K、N550H、K660E、M392R、V396D、L398M、及びIVS10+2A>Cからなる群から選択されるアミノ酸変化を生ずる変異を含む、請求項11に記載のキット。
  13. 第1の試薬が配列番号1の変異体と結合することができる、請求項12に記載のキット。
  14. 核酸配列決定、マイクロアレイ分析、PCR増幅、対立遺伝子特異的PCR増幅、制限フラグメント長さ多型、対立遺伝子特異的ハイブリッド形成、対立遺伝子特異的プライマー伸張、及びサザンブロットからなる群から選択される技法の使用を容易にする成分をさらに含む、請求項13に記載のキット。
  15. 第1の試薬が配列番号2の変異体と結合することができる、請求項12に記載のキット。
  16. 第1の試薬が第1抗体を含む、請求項15に記載のキット。
  17. ELISA、フローサイトメトリー及びラジオイムノアッセイからなる群から選択される技法の使用を容易にする成分をさらに含む、請求項16に記載のキット。
  18. 結果が核酸配列を含む、請求項11に記載のキット。
  19. 結果が光学密度値含む、請求項11に記載のキット。
  20. 表示が陽性対照を含む、請求項11に記載のキット。
  21. 表示が書面を含む、請求項11に記載のキット。
  22. 書面が紙上である、請求項21に記載のキット。
  23. 書面がウェブサイトにより利用可能である、請求項21に記載のキット。
  24. 書面が写真を含む、請求項21に記載のキット。
  25. 表示が、結果を入力として及び被検者のコホートへの分類を出力として検出するように構成されたソフトウェアを含む、請求項11に記載のキット。
  26. ソフトウェアが、変異体を検出するように構成された機械に組み込まれている、請求項25に記載のキット。
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