以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素または特徴は、別に明示しない限り、選択的なものと考慮しなければならない。各構成要素または特徴が他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよく、一部の構成要素及び/または特徴を結合させて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更してもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成または特徴に代えてもよい。
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末との間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われることもある。
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる種々の動作を、基地局または基地局以外の他のネットワークノードにより行うことができるいうことは自明である。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。中継機は、リレーノード(Relay Node、RN)、リレーステーション(Relay Station、RS)などの用語に代えてもよい。また、「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。
以下の説明で用いられる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱することなく他の形態に変更可能である。
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されることがある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートすることかできる。すなわち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確にするために説明しない段階または部分は、上記の標準文書でサーポートすることができる。なお、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書により説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムで用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)とすることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術とすることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術とすることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN−OFDMA Reference System)及び進展したIEEE 802.16m規格(WirelessMAN−OFDMA Advanced system)により説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE標準を中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに制限されない。
以下の説明において、MIMO転送において「ランク(Rank)」は、独立して信号を転送できる経路の数を表し、「レイヤー(layer)の個数」は、各経路を通じて転送される信号ストリームの個数を表す。一般的に、送信端は信号転送に用いられるランク数に対応する個数のレイヤーを転送するため、特別な言及がない限り、ランクはレイヤー個数に相当する。
図1は、多重アンテナを備えている送信機の構造を示すブロック図である。
図1を参照すると、送信機100は、エンコーダ110−1,…,110−K、変調マッパー120−1,…,120−K、レイヤーマッパー130、プリコーダ140、リソース要素マッパー150−1,…,150−K、及びOFDM信号発生器160−1,…,160−Kを含む。送信機100は、Nt個の送信アンテナ170−1,…,170−Ntを含む。
エンコーダ110−1,…,110−Kは、入力されるデータを定められたコーディング方式によってエンコーディングして符号化したデータ(coded data)とする。変調マッパー120−1,…,120−Kは、符号化したデータを信号コンステレーション(signal constellation)上の位置を表現する変調シンボルにマッピングする。変調方式(modulation scheme)には制限がなく、m−PSK(m−Phase Shift Keying)またはm−QAM(m−Quadrature Amplitude Modulation)でよい。例えば、m−PSKは、BPSK、QPSKまたは8−PSKでよい。m−QAMは、16−QAM、64−QAMまたは256−QAMでよい。
レイヤーマッパー130は、プリコーダ140がアンテナ特定シンボル(antenna−specific symbol)を各アンテナの経路に分配できるように、変調シンボルのレイヤーを定義する。レイヤーは、プリコーダ140に入力される情報経路(information path)と定義される。プリコーダ140以前の情報経路を仮想アンテナ(virtual antenna)またはレイヤーと呼ぶことができる。
プリコーダ140は、変調シンボルを多重送信アンテナ170−1,…,170−Ntに基づくMIMO方式で処理してアンテナ特定シンボルを出力する。プリコーダ140は、アンテナ特定シンボルを該当のアンテナの経路におけるリソース要素マッパー150−1,…,150−Kに分配する。プリコーダ140により一つのアンテナに送られる各情報経路をストリーム(stream)という。これを物理的アンテナ(physical antenna)とすることができる。
リソース要素マッパー150−1,…,150−Kは、アンテナ特定シンボルを適切なリソース要素(resource element)に割り当て、ユーザーに基づいて多重化する。OFDM信号発生器160−1,…,160−Kは、アンテナ特定シンボルをOFDM方式で変調してOFDMシンボルを出力する。OFDM信号発生器160−1,…,160−Kは、アンテナ特定シンボルに対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を行うことができ、IFFTの行われた時間領域シンボルにはCP(cyclic prefix)を挿入することができる。CPは、OFDM転送方式において多重経路によるシンボル間干渉(inter−symbol interference)を除去するために保護区間(guard interval)に挿入される信号である。OFDMシンボルは、各送信アンテナ170−1,…,170−Ntから送信される。
図2には、ダウンリンク無線フレームの構造を示す。図2を参照すると、ダウンリンク無線フレーム(radio frame)は、10サブフレーム(subframe)で構成され、1サブフレームは2スロット(slot)で構成される。ダウンリンク無線フレームは、FDD(frequency division duplex)またはTDD(time division duplex)により構成することができる。1サブフレームが転送されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、例えば、1サブフレームの長さは1msで、1スロットの長さは0.5msである。1スロットは、時間領域(time domain)で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で多数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CPの構成(configuration)によって可変する。CPには、拡張されたCP(extended CP)及び一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPにより構成された場合に、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個でよい。OFDMシンボルが拡張されたCPにより構成された場合に、1 OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べて少ない。拡張されたCPの場合に、例えば、1 スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個でよい。端末が高速で移動するなどしてチャネル状態が不安定な場合に、シンボル間干渉をより減らすために、拡張されたCPを用いることができる。
一般CPが用いられる場合に、1スロットは7個のOFDMシンボルを含むので、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。この場合、各サブフレームの最初の2個または3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルの数は、様々に変更することができる。
図3は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す図である。これは、OFDMシンボルが一般CPで構成された場合に相当する。図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域で多数のリソースブロック(resource block;RB)を含む。ここで、1ダウンリンクスロットは、7 OFDMシンボルを含み、1リソースブロックは12副搬送波(subcarrier)を含むものとして説明するが、これに制限されることはない。リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(RE)という。例えば、リソース要素a(k,l)は、k番目の副搬送波とl番目OFDMシンボルに位置しているリソース要素に相当する。1リソースブロックは、12×7リソース要素を含む。各副搬送波の間隔は15kHzであるから、1リソースブロックは周波数領域において約180kHzを含む。NDLは、ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数である。NDLの値は、基地局のスケジューリングによって設定されるダウンリンク転送帯域幅(bandwidth)によって決定することができる。
図4は、ダウンリンクサブフレームの構造を示す図である。1サブフレームにおいて1番目のスロットにおける先頭の最大3 OFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に相当する。残りのOFDMシンボルは、物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に相当する。3GPP LTEシステムで用いられるダウンリンク制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format Indicator Channel;PCFICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで転送され、サブフレーム内の制御チャネル転送に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、アップリンク転送の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHを通じて転送される制御情報をダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、アップリンクまたはダウンリンクスケジューリング情報を含む、または、任意の端末グループに対するアップリンク転送電力制御命令を含む。PDCCHは、ダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当及び転送フォーマット、アップリンク共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCHで転送されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割当、任意の端末グループ中の個別端末に対する転送電力制御命令のセット、転送電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHを制御領域で転送することができる。端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、1以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組み合わせで転送される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割当単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマット及び利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEにより提供されるコーディングレート間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に転送されるDCIに基づいてPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者または用途によって、無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスキングされる。PDCCHが特定端末に対するものであれば、端末のcell−RNTI(C−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。または、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。PDCCHがシステム情報(特に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブル転送に対する応答であるランダムアクセス応答を表すために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。
図5は、3GPP LTEシステムにおける共用参照信号(CRS)及び専用参照信号(DRS)のパターンを説明するための図である。
図5は、一般CPの場合における共用参照信号及び専用参照信号がマッピングされるリソース要素を説明する図である。同図において、横軸は時間領域を、縦軸は周波数領域を表す。参照信号パターンについて、一般CPの場合は、時間領域で14個のOFDMシンボル及び周波数領域で12個の副搬送波をリソースブロックの基本単位とすることができる。拡張されたCPの場合は、12個のOFDMシンボル及び12個の副搬送波を参照信号パターンについてのリソースブロックの基本単位とすることができる。図5に示す時間−周波数領域において、最も小さい四角の領域は、時間領域で1 OFDMシンボル、且つ周波数領域で1副搬送波に対応する領域である。
図5において、Rpは、第pアンテナポート(port)上で参照信号の転送に用いられるリソース要素を表示する。例えば、R0乃至R3はそれぞれ、第0乃至第3のアンテナポートで転送される共用参照信号がマッピングされるリソース要素を表し、R5は、第5のアンテナポートで転送される専用参照信号がマッピングされるリソース要素を表す。第0及び第1のアンテナポートで転送される共用参照信号は、第0、第4、第7及び第11のOFDMシンボル上で6副搬送波間隔で(一つのアンテナポート基準)転送される。第2及び第3のアンテナポートで転送される共用参照信号は、第1及び第8のOFDMシンボル上で6副搬送波間隔で(一つのアンテナポート基準)転送される。専用参照信号は、毎サブフレームの第3、第6、第9及び第12のOFDMシンボル上で4副搬送波間隔で転送される。そのため、1サブフレームの時間上連続する2リソースブロック(リソースブロック対)内で12個の専用参照信号が転送される。
共用参照信号(CRS)(または、セル−特定参照信号)は、物理アンテナ端のチャネルを推定するために用いられ、セル内における全ての端末(UE)に共通して転送される参照信号である。共用参照信号を通じて端末によって推定されたチャネル情報は、単一アンテナ転送(Single Antenna Transmission)、転送ダイバーシティ(Transmit diversity)、閉−ループ空間多重化(Closed−loop Spatial multiplexing)、開−ループ空間多重化(Open−loop Spatial multiplexing)、多重−ユーザー(Multi−User)MIMO(MU−MIMO)などの転送手法で送信されたデータの復調のために用いることができ、また、端末がチャネルを測定して基地局に報告する用途に用いることができる。共用参照信号を通じたチャネル推定性能を高めるために、セルごとに共用参照信号のサブフレーム内においての位置をシフト(shift)させて異ならせることができる。例えば、参照信号が3副搬送波ごとに位置する場合に、あるセルでは3kの副搬送波間隔で、他のセルでは3k+1の副搬送波間隔で配置させることができる。
専用参照信号(DRS)(または端末−特定参照信号)は、データ復調のために用いられる参照信号で、多重アンテナ転送をする時に特定端末に用いられるプリコーディング重み値を参照信号にもそのまま用いることによって、端末が参照信号を受信した時に、各送信アンテナから転送されるプリコーディング重み値及び転送チャネルが結合した均等チャネル(Equivalent channel)の推定を可能にする。また、専用参照信号は、転送レイヤー間に直交することが要求される。
既存の3GPP LTEシステムは、最大限に4送信アンテナ転送を支援し、単一送信アンテナ、2送信アンテナ、4送信アンテナを支援するためのセル−特定参照信号、及びランク1ビームフォーミングのための端末−特定参照信号が定義されている。一方、3GPP LTEの進展であるLTE−A(Advanced)システムでは、高いオーダー(order)のMIMO、多重−セル転送、発展した多重ユーザー−MIMOなどが考慮されているが、効率的な参照信号の運用及び発展した転送方式を支援するために、専用参照信号ベースのデータ復調を考慮している。また、専用参照信号は、基地局によりダウンリンク転送がスケジューリングされたリソースブロック及びレイヤーにのみ存在するように設定することが好ましい。
最大限にランク8転送を支援するための専用参照信号を無線リソース上に配置するにあたり、それぞれのレイヤーに対する専用参照信号を多重化して配置することができる。時間分割多重化(Time Division Multiplexing;TDM)は、2以上のレイヤーに対する専用参照信号を、互いに異なる時間リソース(例えば、OFDMシンボル)上に配置することを意味する。周波数分割多重化(Frequency Division Multiplexing;FDM)は、2以上のレイヤーに対する専用参照信号を、互いに異なる周波数リソース(例えば、副搬送波)上に配置することを意味する。コード分割多重化(Code Division Multiplexing;CDM)は、同じ無線リソース上に配置された2以上のレイヤーに対する専用参照信号を、直交シーケンス(または、直交カバリング)を用いて多重化することを意味する。
以下では、前述した事項を考慮して、最大ランク8の転送に対して受信端で効率的なチャネル推定及びデータ復元を行えるようにする専用参照信号(DRS)パターンの本発明の実施例について説明する。
図6は、本発明の一実施例に係るDRSパターンを説明するための図である。図6(a)、6(b)及び図6(c)のDRSパターンをそれぞれ、本発明の実施例(a)、実施例(b)及び実施例(c)と称する。
最大限としてランク8の転送に対するDRSの位置は、1リソースブロック(一般CPの場合に14 OFDMシンボル及び12副搬送波で構成されるリソースブロック、または拡張されたCPの場合に12 OFDMシンボル及び12副搬送波で構成されるリソースブロック)上においてA、B、C及びDで表示される。
図6(a)乃至6(c)において、DRS位置を表すA、B、C及びDのそれぞれは、1リソースブロック上で6個のリソース要素上に配置することができる。例えば、Aで表示されるDRSは、時間領域で2個のOFDMシンボル上に位置し、1 OFDMシンボル上において周波数領域で3個の副搬送波上に位置することができる。時間上では任意の間隔を有し、周波数上では等間隔を維持するように設計することができる。B、C及びDで表示されるDRSもそれぞれ類似の方式でリソース要素上に位置すればよく、A、B、C及びDで表示されるDRSの位置するリソース要素は互いに重畳しない。そのため、A、B、C及びDで表示されるDRSは、1リソースブロック上で24個のリソース要素上に位置することができる。
図6(a)において、DRS位置を表すA、B、C及びDのそれぞれは、2個のOFDMシンボル上に配置することができ、その2個のOFDMシンボル上で互いに異なる周波数(副搬送波)上に配置することができる。2個のOFDMシンボルのいずれか一方におけるOFDMシンボルに位置するDRSは、他のOFDMシンボルに位置するDRSに比べて一定間隔の周波数オフセットを有することができる。周波数オフセットは、1以上の副搬送波オフセットを意味し、いずれか一方のOFDMシンボルにDRSが配置された周波数間隔の1/2を意味することもできる。例えば、図6(a)で、Aで表示されるDRSは、一つのリソースブロックで6番目のOFDMシンボル及び10番目のOFDMシンボル上に位置しており、6番目のOFDMシンボル上のDRSの周波数位置は、10番目のOFDMシンボル上のDRSの周波数位置に対して2副搬送波だけのオフセットを有する。A、B、C及びDで表示されるDRSは、周波数上で互いに連接しないように配置し、時間上では、連接するようにまたは任意の間隔を持つように配置することができる。
図6(b)及び図6(c)において、DRS位置を表すA、B、C及びDのそれぞれを、2個のOFDMシンボル上に配置することができ、その2個のOFDMシンボル上で同じ周波数(副搬送波)上に配置することができる。例えば、図6(b)及び図6(c)で、Aで表示されるDRSは、一つのリソースブロックにおいて6番目のOFDMシンボル及び10番目のOFDMシンボル上に位置し、6番目のOFDMシンボル上のDRSの周波数位置は、10番目のOFDMシンボル上のDRSの周波数位置と同一である。A、B、C及びDで表示されるDRSは、周波数上で互いに連接するように配置し、時間上では連接するようにまたは任意の間隔で配置することができる。
一つのリソースブロック上でDRSが配置されるリソース要素の位置を決定するにあたり、下記の事項を考慮することができる。
PDCCHなどが位置する制御領域(1番目のスロットにおける先頭3個のOFDMシンボル)には、DRSが配置されないように設定することができる。また、CRSが位置するOFDMシンボル(例えば、1番目のスロットの1番目、2番目及び5番目のOFDMシンボルと、2番目のスロットの1番目、2番目及び5番目のOFDMシンボル)にはDRSが配置されないように設定することができる。また、中継機が導入される場合に、2番目のスロットの最後のOFDMシンボルに、中継機の転送モードと受信モードの切り替えのためのガード時間が設定される場合、及びこれによってサウンディング参照信号の位置が最後のOFDMシンボルの直前のOFDMシンボルとなることを考慮して、2番目のスロットの最後の2個のOFDMシンボルにはDRSが配置されないように設定することができる。
ただし、前述したDRS配置における制限を全て適用する場合には、DRSによるチャネル推定性能が低下することがある。すなわち、DRSを内挿及び/または外挿することによって、DRSの位置しないリソース要素に対するチャネルを推定してデータを復元するので、DRSが特定OFDMシンボルにのみ位置するとすれば、DRSが多数のOFDMシンボルに分散配置される場合に比べてチャネル推定性能が相対的に低下することがある。そのため、場合に応じてDRSを適切に配置することができる。すなわち、前述したDRS配置における制限事項は考慮しなくても、一つ以上を考慮してもよい。
本発明に係るDRSの配置パターンについて、DRSの位置を表すA、B、C及びDは表1のような方式でグループ化することができる。
DRSグループ#0及びDRSグループ#1は、互いに異なるアンテナポート(またはレイヤー)グループに対して用いられる。ここで、アンテナポートは、仮想アンテナポートまたは物理アンテナポートを意味することができる。例えば、DRSグループ#0は、第1乃至第4のアンテナポートに対するDRSの位置を表し、DRSグループ#1は、第5乃至第8のアンテナポートに対するDRSの位置を表すことができる。以下の実施例では、表1のcase 1のように、A、Bが一つのアンテナポートグループに対するDRS位置を表し、C、Dが他のアンテナポートグループに対するDRS位置を表すとして説明するが、これに限定されるものではなく、表1のcase 2またはcase 3のように、A、C/B、DまたはA、D/B、Cがそれぞれ、互いに異なるアンテナポートグループに対するDRS位置を表すこともできる。
また、DRSの多重化方式によってA、B、C及びDがいずれのアンテナポート(またはレイヤー)に対するDRSの位置を表すかを決定することができる。例えば、DRSグループ#0のA、Bについて、TDMまたはFDMの場合には、Aが一つのアンテナポートに対するDRS位置を表し、Bが他のアンテナポートに対するDRS位置を表すことができる。CDMの場合には、AとBが共に一つのアンテナポートに対するDRS位置を表し、互いに異なるアンテナポートは、直交するコードによって区別される。
以下では、ランク1乃至8の場合に用いられるDRSグループについて説明する。
以下の本明細書全体の説明において、説明の便宜のために、「レイヤー」、「仮想アンテナポート」及び「物理アンテナポート」は、「レイヤー」と総称する。すなわち、本明細書で用いられる「レイヤー」という用語は、その本来の意味を有すると同時に、場合によっては「仮想アンテナポート」または「物理アンテナポート」という用語に代替してもよい。
ランク1転送の場合には、DRSグループ#0または#1のいずれか一方が用いられ、そのDRSグループ内の全てのDRS位置が用いられる。例えば、DRSグループ#0が用いられる場合に、A及びBで表示された全てのリソース要素に該当のレイヤーに対するDRSが配置され、一つのリソースブロック内で12リソース要素上に一つのレイヤーに対するDRSが配置される。
ランク2転送の場合には、DRSグループ#0または#1のいずれか一方が用いられ、そのDRSグループ内でTDM/FDM/CDM方式で2個のレイヤーに対するDRSを多重化することができる。例えば、DRSグループ#0が用いられる場合に、TDM/FDMでは、Aで表示されたリソース要素は第1のレイヤーに対するDRS位置を表し、Bで表示されたリソース要素は第2のレイヤーに対するDRS位置を表す。この場合、図6(a)または図6(b)は、TDM方式(A及びBが同じ副搬送波上で互いに異なるOFDMシンボル上に配置されることによって区別される)に対するものであり、図6(c)は、FDM方式(A及びBが同じOFDMシンボル上で互いに異なる副搬送波上に配置されることによって区別される)に対するものである。一方、CDM方式では、A及びBが両方とも第1及び第2のレイヤーに対するDRS位置を表し、第1及び第2のレイヤーに対するDRSはコードによって区別することができる。
ランク3転送の場合には、TDM/FDM方式によって互いに異なる3個のレイヤーに対するDRSを多重化するためにDRSグループ#0及び#1を共に用いることができる。例えば、第1及び第2のレイヤーに対するDRSの位置は、DRSグループ#0のA及びBに配置し、第3のレイヤーに対するDRSの位置は、DRSグループ#1のC(またはD)に配置することができる。一方、ランク3転送において、CDM方式によって互いに異なる3個のレイヤーに対するDRSを多重化する場合に、DRSグループ#0及び#1の両方を用いることもでき、DRSグループ#0または#1のいずれか一方を用いることもできる。これについての詳細は後述する。
ランク4転送の場合には、TDM/FDM方式によって互いに異なる4個のレイヤーに対するDRSを多重化するために、DRSグループ#0及び#1の両方を用いることができる。例えば、第1及び第2のレイヤーに対するDRSの位置はDRSグループ#0のA及びBに配置し、第3及び第4のレイヤーに対するDRSの位置はDRSグループ#1のC及びDに配置することができる。一方、ランク4転送において、CDM方式によって互いに異なる4個のレイヤーに対するDRSを多重化する場合に、DRSグループ#0及び#1の両方を用いることもでき、DRSグループ#0または#1のいずれか一方を用いることもできる。
前述の事項を本発明の様々な実施例に共通して適用することができる。
以下では、DRSの多重化方式において直交カバリング(orthogonal covering)を用いるコード分割多重化(CDM)方式について説明する。DRSのCDMでは、ウォルシュコード(Walsh code)、離散フーリエ変換行列(Discrete Fourier Transform(DFT) matrix)などの直交カバリングを用いることができる。
ウォルシュコードは正方行列で示され、ウォルシュコード行列を用いて2n個の信号を区別することができる。ウォルシュコードは、表2のような行列で示すことができる。
DFT行列は正方行列で示され、DFT行列は、N×N(Nは自然数)大きさとすることができる。DRSのCDMのための直交シーケンスとして用いられる時には、標準化因子(normalization factor)
は省略されてもよい。DFT行列は、表3のような行列で示すことができる。
図7を参照して、直交カバリングを用いてDRSをCDM方式で多重化する方案について説明する。図7では、DRSとして転送されるシーケンスをS
n(i)で表示し、nはレイヤーのインデックスを表す。ここで、シーケンス(S
n(i))は、特定コード列または任意の値になりうる。
図7(a)に示すように、同じ時間位置及び互いに異なる周波数位置に存在するDRS間に上記のような直交カバリングを用いて多重化することができる。図7(a)では、DRSの配置されるリソース要素が周波数上で連接しているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、DRSの配置されるリソース要素が周波数上で連接しなくてもよい。図7(a)における第1のレイヤー及び第2のレイヤーに対するDRSの配置されるリソース要素は、同じ位置のリソース要素に相当する。
例えば、2個のレイヤーのチャネルを区別するためにDRSを適用する時に少なくとも2個のDRSを用いることができる。第1のレイヤーのチャネルを推定するためには、2個のDRSで同じシーケンス(S1(i))が転送される。そのため、第1のレイヤーに対して2個のDRS位置にS1(i)及びS1(i)を転送することができる。これは、第1のレイヤーに対する2個のDRS位置に転送されるシーケンスに、大きさ2の直交行列(ウォルシュ行列(H2)またはDFT行列(D2))の第1の行の直交カバー(1,1)がかけられることと表現することもできる。
また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために2個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送されるが、2個のDRSのいずれか一方(例えば、Bで表示されるDRS)には、直交位相(例えば、‘−1’)をかけることができる。そのため、第2のレイヤーに対して2個のDRS位置にS2(i)及び−S2(i)を転送することができる。これは、第2のレイヤーに対する2個のDRS位置に転送されるシーケンスに、大きさ2の直交行列(ウォルシュ行列(H2)またはDFT行列(D2))の第2の行の直交カバー(1,−1)をかけることと表現することができる。ここで、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))は、第2のレイヤーに対するシーケンスS2(i)と同じシーケンスであってもよく、異なるシーケンスであってもよい。
図7(b)に示すように、、同じ周波数位置及び互いに異なる時間位置に存在するDRS間に上のような直交カバリングを用いて多重化することができる。図7(b)では、DRSの配置されるリソース要素が時間上連接しているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、DRSの配置されるリソース要素が時間上連接しなくてもよい。図7(b)の第1のレイヤー及び第2のレイヤーに対するDRSの配置されるリソース要素は、同じ位置のリソース要素を表す。
例えば、第1のレイヤーのチャネルを推定するために、2個のDRS位置で同じシーケンス(S1(i))が転送される。すなわち、第1のレイヤーに対して2個のDRS位置にS1(i)及びS1(i)を転送することができる。これは、第1のレイヤーに対する2個のDRS位置に転送されるシーケンスに大きさ2の直交行列(ウォルシュ行列(H2)またはDFT行列(D2))の第1の行の直交カバー(1,1)がかけられることと表現することもできる。
また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために、2個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送されるが、2個のDRSのいずれか一方(例えば、Bで表示されるDRS)には直交位相(phase)(例えば、‘−1’)をかけることができる。そのため、第2のレイヤーには2個のDRS位置にS2(i)及び−S2(i)を転送することができる。これは、第2のレイヤーに対する2個のDRS位置に転送されるシーケンスに、大きさ2の直交行列(ウォルシュ行列(H2)またはDFT行列(D2))の第2の行の直交カバー(1、−1)がかけられることと表現することもできる。
以下では、ランク3及び4の場合に、直交カバリングを用いてDRSをCDM方式で多重化する方案について説明する。
図8を参照して、3個のレイヤーのチャネルを区別するために、DRSが転送される時に少なくとも3個のDRSが用いられる場合について説明する。3個のDRS位置は、同じOFDMシンボル上の互いに異なる3個の副搬送波位置であってもよく(図8(a))、同じ副搬送波上の互いに異なる3個のOFDMシンボル位置であってもよい(図8(b))。図8では、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上で連接しているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上で連接しなくてもよい。図8の第1のレイヤー乃至第3のレイヤーに対するDRSの配置されるリソース要素は、同じ位置のリソース要素に相当する。
例えば、第1のレイヤーのチャネルを推定するためには3個のDRSで同じシーケンス(S1(i))が転送される。すなわち、3個のDRS位置にS1(i)、S1(i)及びS1(i)が転送される。これは、第1のレイヤーに対する3個のDRS位置に転送されるシーケンスに、大きさ3の直交行列(DFT行列(D3))の第1の行の直交カバー(1,1,1)がかけられることと表現することもできる。
また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために3個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送される。この場合、3個のDRSのうち任意の2個には直交位相をかけることができる。例えば、直交シーケンスとしてDFT行列を用いる場合に、かけられる直交位相は、ej(2π/3)、ej(4π/3)でよい。この場合、第2のレイヤーに対する3個のDRS位置にS2(i)、ej(2π/3)・S2(i)、及びej(4π/3)・S2(i)を転送することができる。これは、第2のレイヤーに対する3個のDRS位置に転送されるシーケンスに、大きさ3の直交行列(DFT行列(D3))の第2の行の直交カバー(1,ej(2π/3)、ej(4π/3))がかけられることと表現することもできる。
また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために3個のDRSで同じシーケンス(S3(i))が転送され、3個のDRSのうちの任意の2個には直交位相ej(4π/3)、ej(8π/3)(=ej(2π/3))をかけることができる。この場合、第3のレイヤーに対する3個のDRS位置にS3(i)、ej(4π/3)・S3(i)、及びej(2π/3)・S3(i)を転送することができる。これは、第3のレイヤーに対する3個のDRS位置に転送されるシーケンスに、大きさ3の直交行列(DFT行列(D3))の第3の行の直交カバー(1,ej(4π/3),ej(8π/3))がかけられることと表現することもできる。ここで、S1(i)、S2(i)及びS3(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図9を参照して、3個のレイヤーのチャネルを区別するために、DRSが転送される時に少なくとも4個のDRSが用いられる場合について説明する。4個のDRS位置は、同じOFDMシンボル上の互いに異なる4個の副搬送波位置でもよく(図9(a))、同じ副搬送波上の互いに異なる4個のOFDMシンボル位置でもよい(図9(b))。または、4個のDRS位置は、同じ一つの副搬送波上の互いに異なる2個のOFDMシンボル位置、及び他の副搬送波上の互いに異なる2個のOFDMシンボル位置でもよい(図9(c))。図9では、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上で連接しているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上で連接しなくてもよい。図9の第1のレイヤー乃至第3のレイヤーに対するDRSの配置されるリソース要素は、同じ位置のリソース要素に相当する。
3個のレイヤーのチャネルを区別するために、DRSが転送される時に少なくとも4個のDRSが用いられる場合に、大きさ4のDFT行列(D4)または大きさ4のウォルシュ行列(H3)の任意の3個の行または列を直交カバリングとして用いることができる。例えば、ウォルシュ行列(H3)の第1乃至第3の行が用いられると仮定する。第1のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S1(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第1の行(1,1,1,1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)が転送される。第2のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第2の行(1,−1,1,−1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS2(i)、−S2(i)、S2(i)、及び−S2(i)が転送される。第3のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S3(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第3の行(1,1,−1,−1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS3(i)、S3(i)、−S3(i)、及び−S3(i)が転送される。ここで、S1(i)、S2(i)及びS3(i)は、同じシーケンスでも、互いに異なるシーケンスでもよい。
図10を参照して、4個のレイヤーのチャネルを区別するために、DRSが転送される時に少なくとも4個のDRSが用いられる場合について説明する。4個のDRS位置は、同じOFDMシンボル上の互いに異なる4個の副搬送波位置でもよく(図10(a))、同じ副搬送波上の互いに異なる4個のOFDMシンボル位置でもよい(図10(b))。または、4個のDRS位置は、同じ一つの副搬送波上の互いに異なる2個のOFDMシンボル位置及び他の副搬送波上の互いに異なる2個のOFDMシンボル位置でもよい(図10(c))。図10では、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上に連接しているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上連接しなくてもよい。図10の第1のレイヤー乃至第4のレイヤーに対するDRSの配置されるリソース要素は、同じ位置のリソース要素に相当する。
4個のレイヤーのチャネルを区別するために、DRSが転送される時に少なくとも4個のDRSが用いられる場合に、大きさ4のDFT行列(D4)または大きさ4のウォルシュ行列(H3)の行または列を直交カバリングとして用いることができる。
例えば、ウォルシュ行列(H3)が用いられる場合について説明する。第1のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S1(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第1の行(1,1,1,1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS1(i)、S1(i)、S1(i)、及びS1(i)が転送される。第2のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第2の行(1,−1,1,−1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS2(i)、−S2(i)、S2(i)、及び−S2(i)が転送される。第3のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S3(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第3の行(1,1,−1,−1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS3(i)、S3(i)、−S3(i)、及び−S3(i)が転送される。第4のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S4(i))が転送され、ウォルシュ行列(H3)の第4の行(1,−1,−1,1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS4(i)、−S4(i)、−S4(i)、及びS4(i)が転送される。ここで、S1(i)、S2(i)、S3(i)、及びS4(i)は同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
例えば、DFT行列(D4)が用いられる場合について説明する。第1のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S1(i))が転送され、DFT行列(D4)の第1の行(1,1,1,1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS1(i)、S1(i)、S1(i)、及びS1(i)が転送される。第2のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送され、DFT行列(D4)の第2の行(1、j、−1、−j)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS2(i)、jS2(i)、−S2(i)、及び−jS2(i)が転送される。第3のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S3(i))が転送され、DFT行列(D4)の第3の行(1、−1,1、−1)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS3(i)、−S3(i)、S3(i)、及び−S3(i)が転送される。第4のレイヤーのチャネルを推定するためには4個のDRSで同じシーケンス(S4(i))が転送され、DFT行列(D4)の第4の行(1,−j,−1,j)がかけられる。すなわち、4個のDRS位置にS4(i)、−jS4(i)、−S4(i)及びjS4(i)が転送される。ここで、S1(i)、S2(i)、S3(i)及びS4(i)は同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図11を参照して、4個のレイヤーのチャネルを区別するために、DRSが転送される時に少なくとも4個のDRSが用いられる場合について説明する。4個のDRS位置は、2個のDRSを一つの対(pair)とし、2個のDRS対を有し、2個のDRS対は、周波数または時間領域で区別されるように(すなわち、FDMまたはTDM方式で)配置することができる。ここで、一つのDRS対を用いて2個のレイヤーを直交コードを用いて区別し、他のDRS対を用いて残り2個のレイヤーを直交コードを用いて区別することができる。4個のDRS位置は、同じOFDMシンボル上の互いに異なる4個の副搬送波位置でもよく(図11(a))、同じ副搬送波上の互いに異なる4個のOFDMシンボル位置でもよい(図11(b))。または、4個のDRS位置は、同一の一つの副搬送波上の互いに異なる2個のOFDMシンボル位置、及び異なる副搬送波上の互いに異なる2個のOFDMシンボル位置でもよい(図11(c))。図11では、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上に連接しているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、DRSの配置されるリソース要素が時間上または周波数上に連接しなくてもよい。
例えば、第1のDRS対の2個のDRS位置は、第1及び第2のレイヤーに対して用いられ、第1及び第2のレイヤーは直交カバリング(例えば、大きさ2のウォルシュ行列(H2))を用いて区別される。また、第2のDRS対の2個のDRS位置は第3及び第4のレイヤーに対し用いられ、第3及び第4のレイヤーは直交カバリング(例えば、大きさ2のウォルシュ行列(H2))を用いて区別される。図11の第1のレイヤー及び第2のレイヤーに対するDRSが配置されるリソース要素(第1のDRS対)は、同じ位置のリソース要素に相当する。また、図11の第3のレイヤー及び第4のレイヤーに対するDRSが配置されるリソース要素(第2のDRS対)は、同じ位置のリソース要素に相当する。
例えば、第1のDRS対において第1のレイヤーのチャネルを推定するためには2個のDRSで同じシーケンス(S1(i))が転送され、ウォルシュ行列(H2)の第1の行(1,1)がかけられる。すなわち、2個のDRS位置にS1(i)及びS1(i)が転送される。第2のレイヤーのチャネルを推定するためには2個のDRSで同じシーケンス(S2(i))が転送され、ウォルシュ行列(H2)の第2の行(1,−1)がかけられる。すなわち、2個のDRS位置にS2(i)及び−S2(i)が転送される。
次に、第2のDRS対において第3のレイヤーのチャネルを推定するためには2個のDRSで同じシーケンス(S3(i))が転送され、ウォルシュ行列(H2)の第1の行(1,1)がかけられる。すなわち、2個のDRS位置にS3(i)及びS3(i)が転送される。第4のレイヤーのチャネルを推定するためには、2個のDRSで同じシーケンス(S4(i))が転送され、ウォルシュ行列(H2)の第2の行(1,−1)がかけられる。すなわち、2個のDRS位置にS4(i)及び−S4(i)が転送される。
以下では、前述した直交カバリングを用いて多重レイヤーに対するDRSをリソース要素上にCDM方式で配置して転送する実施例について説明する。以下の実施例では、図6に示すDRSパターンに基づいて説明するが、これに制限されるものではない。特に、図6に示すDRSパターンの様々な変形例である図16乃至図30にも、以下の実施例の方法が同一に適用されてもよい。
図12を参照してランク2転送の場合に対するDRSをリソース要素上にCDM方式で配置する実施例について説明する。
ランク2転送の場合に、前述したDRSグループ#0または#1のいずれかのグループを用いることができる。例えば、DRSグループ#0が用いられる場合には、図12においてA及びBで表示されたDRS位置が用いられる。一方、DRSグループ#1が用いられる場合には、図12においてC及びDで表示されたDRS位置が用いられる。以下の説明では、DRSグループ#0が用いられるとする。
図12において、2個のレイヤーを区別するために用いられる直交カバーについて説明する。
図12(a)及び図12(b)に示すように、DRSが4個のOFDMシンボル上に位置する場合には、長さ4の直交コードを用いることができる。長さ4の直交コードを生成するために、大きさ2の直交カバー行列を用いる場合には、当該行列の一つの行または列の要素を循環反復して用いることができる。例えば、大きさ2のウォルシュ行列の第1の行である(1,1)を循環反復して、長さ4の直交コードである(1,1,1,1)を4個のOFDMシンボルにわたってかけることができ、大きさ2のウォルシュ行列の第2の行である(1,−1)を循環反復して、長さ4の直交コードである(1,−1,1,−1)を4個のOFDMシンボルにわたってかけることができる。または、長さ4の直交コードとして大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の一つの行または列が用いられてもよい。この場合には、大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の任意の2個の行または列を、2個のレイヤーを区別するための直交コードとして用いることができる。
図12(c)のようにDRSが6個の副搬送波上に位置する場合には、長さ6の直交コードを用いることができる。例えば、長さ6の直交コードを生成するために大きさ2のウォルシュ行列を用いる場合には、大きさ2のウォルシュ行列の第1の行である(1,1)を循環反復して長さ6の直交コードである(1,1,1,1,1,1)を6個の副搬送波にわたってかけることができ、大きさ2のウォルシュ行列の第2の行である(1,−1)を循環反復して長さ6の直交コードである(1,−1,1,−1,1,−1)を6個の副搬送波にわたってかけることができる。または、長さ6の直交コードとして大きさ3のDFT行列の一つの行または列を循環反復して用いることもできる。この場合には、大きさ3のDFT行列の任意の2個の行または列を2個のレイヤーを区別するための直交コードとして用いることができる。または、長さ6の直交コードとして大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の一つの行または列を循環反復して用いることもできる。この場合には大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の任意の2個の行または列を2個のレイヤーを区別するための直交コードとして用いることができる。
直交コードを生成しうる直交カバー行列は、前述の例に限定されず、DRS位置に基づいてかけられる直交コードの長さが決定されると、適切な大きさの直交カバー行列の行または列を直接直交コードとして用いたり、行または列の要素を循環反復することによって直交コードを生成することができる。
図12(a)を参照すると、6個の副搬送波のそれぞれに対して2個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。例えば、4番目、8番目及び12番目の副搬送波のそれぞれにおいて6番目及び7番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置し、2番目、6番目及び10番目の副搬送波のそれぞれにおいて10番目及び11番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置する。
第1のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,1,1,1)をかけることができる(すなわち、時間領域カバリング)。例えば、図12(a)の6番目、7番目、10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置におけるシーケンス(S1(i))に、直交カバー(1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができる。
第2のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,−1,1,−1)をかけることができる(すなわち、時間領域カバリング)。例えば、図12(a)の6番目、7番目、10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置におけるシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができる。ここで、S1(i)及びS2(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図12(b)を参照すると、3個の副搬送波のそれぞれに対して4個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。例えば、1番目、6番目及び11番目の副搬送波のそれぞれにおいて6番目及び7番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置し、10番目及び11番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置する。
第1のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,1,1,1)をかけることができる(すなわち、時間領域カバリング)。例えば、図12(a)の6番目、7番目、10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置におけるシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができる。
第2のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,−1,1,−1)をかけることができる(すなわち、時間領域カバリング)。例えば、図12(a)の6番目、7番目、10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置におけるシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができる。ここで、S1(i)及びS2(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図12(c)を参照すると、2個のOFDMシンボルのそれぞれに対して6個の互いに異なる副搬送波上にA及びBが位置する。例えば、6番目のOFDMシンボル位置において1番目及び2番目の副搬送波上にA及びBが位置し、6番目及び7番目の副搬送波上にA及びBが位置し、11番目及び12番目の副搬送波上にA及びBが位置する。また、11番目のOFDMシンボル位置において1番目及び2番目の副搬送波上にA及びBが位置し、6番目及び7番目の副搬送波上にA及びBが位置し、11番目及び12番目の副搬送波上にA及びBが位置する。
第1のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波位置にわたって直交カバー(1,1,1,1,1,1)をかけることができる(すなわち、周波数領域カバリング)。例えば、図12(a)の1番目、2番目、6番目、7番目、11番目及び12番目の副搬送波上でA及びBで表示されるDRS位置におけるシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができる。
第2のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波位置にわたって直交カバー(1,−1,1,−1,1,−1)をかけることができる(すなわち、周波数領域カバリング)。例えば、図12(a)の1番目、2番目、6番目、7番目、11番目及び12番目の副搬送波上でA及びBで表示されるDRS位置におけるシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができる。ここで、S1(i)及びS2(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図12(a)及び12(b)の場合について時間領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンについて、図12(c)で説明したような方式で周波数領域カバリングが適用されてもよい。すなわち、3個の副搬送波上に長さ3の直交する2個のコードをかけて2個のレイヤーに対するDRSを区別することができる。同様に、図12(c)の場合について周波数領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して図12(a)及び12(b)で説明したような方式で時間領域カバリングが適用されてもよい。すなわち、長さ2の直交する2個のコードをかけて2個のレイヤーに対するDRSを区別することができる。
図13を参照してランク3転送の場合に対するDRSをリソース要素上にCDM方式で配置する実施例について説明する。
ランク3転送の場合に、前述したDRSグループ#0または#1のいずれかのグループを用いることができる。例えば、DRSグループ#0が用いられる場合には、図13においてA及びBで表示されたDRS位置が用いられる。一方、DRSグループ#1が用いられる場合には、図13においてC及びDで表示されたDRS位置が用いられる。以下の説明では、DRSグループ#0が用いられるとする。
図13において、3個のレイヤーを区別するために用いられる直交カバーについて説明する。
図13(a)及び図13(b)のように、DRSが互いに異なる4個のOFDMシンボル上に位置する場合には、長さ4の直交コードを用いることができる。長さ4の直交コードを生成するために大きさ3のDFT行列を用いる場合には、大きさ3のDFT行列の一つの行または列の要素を循環反復して用いることができる。例えば、大きさ3のDFT行列の第1の行である(1,1,1)を循環反復して、長さ4の直交コードである(1,1,1,1)を4個のOFDMシンボルにわたってかけることができ、大きさ3のDFT行列の第2の行である(1,ej(2π/3),ej(4π/3))を循環反復して、長さ4の直交コードである(1,ej(2π/3),ej(4π/3),1)を4個のOFDMシンボルにわたってかけることができ、大きさ3のDFT行列の第3の行である(1,ej(4π/3),ej(8π/3))を循環反復して、長さ4の直交コードである(1,ej(4π/3),ej(8π/3),1)を4個のOFDMシンボルにわたってかけることができる。または、長さ4の直交コードとして大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の一つの行または列を用いることができる。この場合には、大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の任意の3個の行または列を、3個のレイヤーを区別するための直交コードとして用いることができる。
図13(c)のように、DRSが6個の副搬送波上に位置する場合には、長さ6の直交コードを用いることができる。例えば、長さ6の直交コードを生成するために大きさ3のDFT行列を用いる場合には、大きさ3のDFT行列の第1の行である(1,1,1)を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,1,1,1,1,1)を6個の副搬送波にわたってかけることができ、大きさ3のDFT行列の第2の行である(1,ej(2π/3),ej(4π/3))を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,ej(2π/3),ej(4π/3),1,ej(2π/3),ej(4π/3))を6個の副搬送波にわたってかけることができ、大きさ3のDFT行列の第3の行である(1,ej(4π/3),ej(8π/3))を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,ej(4π/3),ej(8π/3),1,ej(4π/3),ej(8π/3))を6個の副搬送波にわたってかけることができる。または、長さ6の直交コードとして大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の一つの行または列を循環反復して用いることもできる。この場合には、大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列の任意の3個の行または列を、3個のレイヤーを区別するための直交コードとして用いることができる。
直交コードを生成しうる直交カバー行列は、前述の例に限定されず、DRS位置に基づいてかけられる直交コードの長さが決定されると、適切な大きさの直交カバー行列の行または列を直接直交コードとして用いたり、行または列の要素を循環反復することによって直交コードを生成することができる。
以下の実施例では、長さ4のウォルシュ行列から生成された直交コードを用いて3個のレイヤーを区別する例について説明する。
図13(a)を参照すると、6個の副搬送波のそれぞれに対して2個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。具体的に、4番目、8番目及び12番目の副搬送波のそれぞれにおいて6番目及び7番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置し、2番目、6番目及び10番目の副搬送波のそれぞれにおいて10番目及び11番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置する。
図13(b)を参照すると、3個の副搬送波のそれぞれに対して4個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。例えば、1番目、6番目及び11番目の副搬送波のそれぞれにおいて6番目及び7番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置し、10番目及び11番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置する。
図13(a)及び図13(b)に示すそれぞれのDRSパターンについて、第1のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,1,1,1)をかけることができる。また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,−1,1,−1)をかけることができる。また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,1,−1、−1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは直交コードによって時間領域カバリングされる。
例えば、図13(a)または図13(b)の6番目、7番目、10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができ、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1,−1、−1)をかけて、S3(i)、S3(i)、−S3(i)及び−S3(i)を転送することができる。ここで、S1(i)、S2(i)及びS3(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図13(c)を参照すると、2個のOFDMシンボルのそれぞれに対して6個の互いに異なる副搬送波上にA及びBが位置する。例えば、6番目のOFDMシンボル位置において1番目及び2番目の副搬送波上にA及びBが位置し、6番目及び7番目の副搬送波上にA及びBが位置し、11番目及び12番目の副搬送波上にA及びBが位置する。また、11番目のOFDMシンボル位置に1番目及び2番目の副搬送波上にA及びBが位置し、6番目及び7番目の副搬送波上にA及びBが位置し、11番目及び12番目の副搬送波上にA及びBが位置する。
第1のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,1,1,1,1,1)をかけることができる。また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,−1,1,−1,1,−1)をかけることができる。また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,1,−1、−1,1,1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは直交コードによって周波数領域カバリングされる。
例えば、図13(c)の1番目、2番目、6番目、7番目、11番目及び12番目の副搬送波上においてA及びBで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができ、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1,−1、−1,1,1)をかけて、S3(i)、S3(i)、−S3(i)、−S3(i)、S3(i)及びS3(i)を転送することができる。ここで、S1(i)、S2(i)及びS3(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図13(a)及び13(b)の場合について時間領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して、図13(c)で説明したような方式で周波数領域カバリングが適用されてもよい。すなわち、3個の副搬送波上に長さ3の直交する3個のコードをかけて3個のレイヤーに対するDRSを区別することができる。同様に、図13(c)の場合について周波数領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して図13(a)及び13(b)で説明したような方式で時間領域カバリングが適用されてもよい。この場合は、CDM方式とFDM方式とを混合して適用することができる。例えば、Aで表示されるDRS位置に長さ2の直交する2個のコードをかけて第1及び第2のレイヤーに対するDRSを区別し、Bで表示されるDRSを用いて第3のレイヤーに対するDRSを区別することができる。AとBの互いに異なる副搬送波上の位置によってFDM方式で第1及び第2のレイヤーと第3のレイヤーとが区別され、同一にAで表示される位置では第1及び第2のレイヤーがCDM方式で区別されることができる。
図14を参照してランク4転送の場合に対するDRSをリソース要素上にCDM方式で配置する実施例について説明する。
ランク4転送の場合に、前述したDRSグループ#0または#1のいずれかのグループを用いることができる。例えば、DRSグループ#0が用いられる場合には、図14においてA及びBで表示されたDRS位置が用いられる。一方、DRSグループ#1が用いられる場合には、図14においてC及びDで表示されたDRS位置が用いられる。以下の説明ではDRSグループ#0が用いられるとする。
図14において、4個のレイヤーを区別するために用いられる直交カバーについて説明する。
図14(a)及び図14(b)のように、DRSが互いに異なる4個のOFDMシンボル上に位置する場合には、長さ4の直交コードを用いることができる。長さ4の直交コードを生成するために、大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列を用いることができる。
図14(c)のように、DRSが6個の副搬送波上に位置する場合には、長さ6の直交コードを用いることができる。長さ4の直交コードを生成するために、大きさ4のウォルシュ行列またはDFT行列を用いることができる。例えば、長さ6の直交コードを生成するために、大きさ4のウォルシュ行列を用いる場合には、大きさ4のウォルシュ行列の第1の行である(1,1,1,1)を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,1,1,1,1,1)を6個の副搬送波にわたってかけることができ、大きさ4のウォルシュ行列の第2の行である(1,−1,1,−1)を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,−1,1,−1,1,−1)を6個の副搬送波にわたってかけることができ、大きさ4のウォルシュ行列の第3の行である(1,1,−1、−1)を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,1,−1、−1,1,1)を6個の副搬送波にわたってかけることができ、大きさ4のウォルシュ行列の第4の行である(1,−1、−1,1)を循環反復して、長さ6の直交コードである(1,−1、−1,1,1,−1)を6個の副搬送波にわたってかけることができる。
直交コードを生成しうる直交カバー行列は、前述の例に限定されず、DRS位置に基づいてかけられる直交コードの長さが決定されると、適切な大きさの直交カバー行列の行または列を直交コードとして直接用いたり、行または列の要素を循環反復することによって直交コードを生成することができる。
以下の実施例では、長さ4のウォルシュ行列から生成された直交コードを用いて4個のレイヤーを区別する例について説明する。
図14(a)を参照すると、6個の副搬送波のそれぞれに対して2個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。具体的に、4番目、8番目及び12番目の副搬送波のそれぞれにおいて6番目及び7番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置し、2番目、6番目及び10番目の副搬送波のそれぞれにおいて10番目及び11番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置する。
図14(b)を参照すると、3個の副搬送波のそれぞれに対して4個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。例えば、1番目、6番目及び11番目の副搬送波のそれぞれにおいて6番目及び7番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置し、10番目及び11番目のOFDMシンボル位置にA及びBが位置する。
図14(a)及び図14(b)に示すそれぞれのDRSパターンに対して、第1のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,1,1,1)をかけることができる。また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,−1,1,−1)をかけることができる。また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,1,−1、−1)をかけることができる。また、第4のレイヤーのチャネルを推定するために4個のOFDMシンボルにわたって直交カバー(1,−1、−1,1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは直交コードによって時間領域カバリングされる。
例えば、図14(a)または図14(b)の6番目、7番目、10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができ、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1,−1、−1)をかけて、S3(i)、S3(i)、−S3(i)及び−S3(i)を転送することができ、第4のレイヤーに対するシーケンス(S4(i))に直交カバー(1,−1、−1,1)をかけて、S4(i)、−S4(i)、−S4(i)及びS4(i)を転送することができる。ここで、S1(i)、S2(i)、S3(i)及びS4(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図14(c)を参照すると、2個のOFDMシンボルのそれぞれに対して6個の互いに異なる副搬送波上にA及びBが位置する。例えば、6番目のOFDMシンボル位置に1番目及び2番目の副搬送波上にA及びBが位置し、6番目及び7番目の副搬送波上にA及びBが位置し、11番目及び12番目の副搬送波上にA及びBが位置する。また、11番目のOFDMシンボル位置に1番目及び2番目の副搬送波上にA及びBが位置し、6番目及び7番目の副搬送波上にA及びBが位置し、11番目及び12番目の副搬送波上にA及びBが位置する。
第1のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,1,1,1,1,1)をかけることができる。また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,−1,1,−1,1,−1)をかけることができる。また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,1,−1、−1,1,1)をかけることができる。また、第4のレイヤーのチャネルを推定するために6個の副搬送波にわたって直交カバー(1,−1、−1,1,1,−1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは直交コードによって周波数領域カバリングされる。
例えば、図14(c)の1番目、2番目、6番目、7番目、11番目及び12番目の副搬送波上においてA及びBで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1,1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)、S1(i)、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1,−1,1,−1)をかけて、S2(i)、−S2(i)、S2(i)、−S2(i)、S2(i)及び−S2(i)を転送することができ、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1,−1、−1,1,1)をかけて、S3(i)、S3(i)、−S3(i)、−S3(i)、S3(i)及びS3(i)を転送することができ、第4のレイヤーに対するシーケンス(S4(i))に直交カバー(1,−1、−1,1,1,−1)をかけて、S4(i)、−S4(i)、−S4(i)、S4(i)、S4(i)及び−S4(i)を転送することができる。ここで、S1(i)、S2(i)、S3(i)及びS4(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図14(a)及び14(b)の場合について時間領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して、図14(c)で説明したような方式で周波数領域カバリングが適用されてもよい。すなわち、3個の副搬送波上に長さ3の直交する4個のコードをかけて4個のレイヤーに対するDRSを区別することができる。長さ3の直交コードを、大きさ2の直交カバー行列から循環反復手法を用いて生成することができる。同様に、図14(c)の場合について周波数領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して、図14(a)及び14(b)で説明したような方式で時間領域カバリングが適用されてもよい。この場合は、CDM方式とFDM方式とを混合して適用することができる。例えば、Aで表示されるDRS位置に長さ2の直交する2個のコードをかけて第1及び第2のレイヤーに対するDRSを区別し、Bで表示されるDRS位置に長さ2の直交する2個のコードをかけて第3及び第4のレイヤーに対するDRSを区別することができる。
図15を参照してランク4転送の場合に対するDRSをリソース要素上にCDM方式で配置する他の実施例について説明する。本実施例では、図14についての説明と同様に、DRSグループ#0(A,B)が用いられるとする。
図15において、4個のレイヤーを区別するために大きさ2の直交カバー行列(例えば、大きさ2のウォルシュ行列)が用いられる場合について説明する。
図15(a)及び図15(b)のように、4個のOFDMシンボル上にDRSが位置する場合に、2個のOFDMシンボル上に位置するDRSを通じて2個のレイヤーを区別し、残り2個のOFDMシンボル上に位置するDRSを通じて残り2個のレイヤーを区別することができる。例えば、図15(a)及び図15(b)で、Aの配置された2個のOFDMシンボルにわたって長さ2の直交コードを用いて2個のレイヤーを区別し、Bの配置された2個のOFDMシンボルにわたって長さ2の直交コードを用いて残り2個のレイヤーを区別することができる。または、Aの配置された一つのOFDMシンボルとBの配置された一つのOFDMシンボルにわたって長さ2の直交コードを用いて2個のレイヤーを区別し、Aの配置された残り一つのOFDMシンボルとBの配置された残り一つのOFDMシンボルにわたって長さ2の直交コードを用いて残り2個のレイヤーを区別することができる。
ここで、4個のレイヤーのうち、2個のレイヤー(第1のレイヤーグループ)と残り2個のレイヤー(第2のレイヤーグループ)とは、互いに異なるOFDMシンボル上に位置するDRSパターンを用いて区別するので、レイヤーグループ間にTDM方式で多重化が行なわれる。また、一つのレイヤーグループ内の2個のレイヤーは、同じDRSパターンを用いると共に、直交コードを用いてCDM方式で多重化される。すなわち、図15(a)及び15(b)の実施例は、TDM方式とCDM方式を同時に適用することによって、大きさ2の直交カバー行列を用いて4個のレイヤーを区別する方式に相当する。
図15(c)のように、6個の副搬送波上にDRSが位置する場合に、Aは3個の副搬送波上に位置し、Bは3個の互いに異なる副搬送波上に位置する。この場合、Aの配置された3個の副搬送波にわたって長さ3の直交コードを用いて2個のレイヤーを区別でき、Bの配置された3個の副搬送波上にわたって長さ3の直交コードを用いて残り2個のレイヤーを区別することができる。長さ3の直交コードは、大きさ2のウォルシュ行列を一つの行または列の要素を循環反復することによって生成することができる。
ここで、4個のレイヤーのうち、2個のレイヤー(第1のレイヤーグループ)と残り2個のレイヤー(第2のレイヤーグループ)とは、互いに異なる副搬送波上に位置するDRSパターンを用いて区別されるので、レイヤーグループ間にFDM方式で多重化が行なわれる。また、一つのレイヤーグループ内の2個のレイヤーは、同じDRSパターンを用いると共に、直交コードを用いてCDM方式で多重化される。すなわち、図15(c)の実施例は、FDM方式とCDM方式を同時に適用することによって、大きさ2の直交カバー行列を用いて4個のレイヤーを区別する方式に相当する。
以下の実施例では、長さ2のウォルシュ行列から生成された直交コードを用いて4個のレイヤーを区別する例について説明する。
図15(a)を参照すると、6個の副搬送波のそれぞれに対して2個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。具体的に、Aは、6番目のOFDMシンボルで4番目、8番目及び12番目の副搬送波位置、及び10番目のOFDMシンボルで2番目、6番目及び10番目の副搬送波位置に配置される。Bは7番目のOFDMシンボルで4番目、8番目及び12番目の副搬送波位置、及び11番目のOFDMシンボルで2番目、6番目及び10番目の副搬送波位置に配置される。
図15(b)を参照すると、3個の副搬送波のそれぞれに対して4個の互いに異なるOFDMシンボル上にA及びBが位置する。具体的に、Aは6番目及び10番目のOFDMシンボルのそれぞれにおいて1番目、6番目及び11番目の副搬送波位置に配置される。Bは、7番目及び11番目のOFDMシンボルのそれぞれにおいて1番目、6番目及び11番目の副搬送波位置に配置される。
図15(a)及び図15(b)に示すそれぞれのDRSパターンについて、第1のレイヤーのチャネルを推定するために、2個のOFDMシンボルにわたってAで表示されるDRS位置に直交カバー(1,1)をかけることができる。また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために、2個のOFDMシンボルにわたってAで表示されるDRS位置に直交カバー(1,−1)をかけることができる。また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために、2個のOFDMシンボルにわたってBで表示されるDRS位置に直交カバー(1,1)をかけることができる。また、第4のレイヤーのチャネルを推定するために、2個のOFDMシンボルにわたってBで表示されるDRS位置に直交カバー(1,−1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは、直交コードによって時間領域カバリングされる。
例えば、図15(a)または図15(b)の6番目及び10番目のOFDMシンボルにおいてAで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1)をかけてS1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1)をかけて、S2(i)及び−S2(i)を転送することができる。また、図15(a)または図15(b)の7番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてBで表示されるDRS位置で、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1)をかけて、S3(i)及びS3(i)を転送することができ、第4のレイヤーに対するシーケンス(S4(i))に直交カバー(1,−1)をかけて、S4(i)及び−S4(i)を転送することができる。ここで、S1(i)、S2(i)、S3(i)及びS4(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
または、図15(a)及び図15(b)に示すそれぞれのDRSパターンについて、第1及び第2のレイヤーのチャネルのそれぞれを推定するために、Aの配置された一つのOFDMシンボルとBの配置された一つのOFDMシンボルにわたってA及びBで表示されるDRS位置に直交カバー(1,1)及び(1,−1)をかけることができる。また、第3及び第4のレイヤーのチャネルのそれぞれを推定するために、Aの配置された他のOFDMシンボルとBの配置された他のOFDMシンボルにわたってA及びBで表示されるDRS位置に直交カバー(1,1)及び(1,−1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは、直交コードによって時間領域カバリングされる。
例えば、図15(a)または図15(b)の6番目及び7番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1)をかけて、S1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1)をかけて、S2(i)及び−S2(i)を転送することができる。また、図15(a)または図15(b)の10番目及び11番目のOFDMシンボルにおいてA及びBで表示されるDRS位置で、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1)をかけて、S3(i)及びS3(i)を転送することができ、第4のレイヤーに対するシーケンス(S4(i))に直交カバー(1,−1)をかけて、S4(i)及び−S4(i)を転送することができる。ここで、S1(i)、S2(i)、S3(i)及びS4(i)は、同じシーケンスでもよく、互いに異なるシーケンスでもよい。
図15(c)を参照すると、2個のOFDMシンボルのそれぞれに対して6個の互いに異なる副搬送波上にA及びBが位置する。例えば、6番目及び11番目のOFDMシンボル位置のそれぞれにおいて1番目、6番目及び11番目の副搬送波上にAが位置し、6番目及び11番目のOFDMシンボル位置のそれぞれにおいて2番目、7番目及び12番目の副搬送波上にBが位置する。
第1のレイヤーのチャネルを推定するために、Aで表示された3個の副搬送波にわたって直交カバー(1,1,1)をかけることができる。また、第2のレイヤーのチャネルを推定するために、Aで表示された3個の副搬送波にわたって直交カバー(1,−1,1)をかけることができる。また、第3のレイヤーのチャネルを推定するために、Bで表示された3個の副搬送波にわたって直交カバー(1,1,1)をかけることができる。また、第4のレイヤーのチャネルを推定するために、Bで表示された3個の副搬送波にわたって直交カバー(1,−1,1)をかけることができる。すなわち、DRSシーケンスは、直交コードによって周波数領域カバリングされる。
例えば、図15(c)の1番目、6番目及び11番目の副搬送波上においてAで表示されるDRS位置で、第1のレイヤーに対するシーケンス(S1(i))に直交カバー(1,1,1)をかけて、S1(i)、S1(i)及びS1(i)を転送することができ、第2のレイヤーに対するシーケンス(S2(i))に直交カバー(1,−1,1)をかけて、S2(i)、−S2(i)及びS2(i)を転送することができる。また、図15(c)の2番目、7番目及び12番目の副搬送波上においてBで表示されるDRS位置で、第3のレイヤーに対するシーケンス(S3(i))に直交カバー(1,1,1)をかけて、S3(i)、S3(i)及びS3(i)を転送することができ、第4のレイヤーに対するシーケンス(S4(i))に直交カバー(1,−1,1)をかけて、S4(i)、−S4(i)及びS4(i)を転送することができる。
図15(a)及び15(b)の場合について時間領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して、図15(c)で説明したような方式で周波数領域カバリングが適用されてもよい。すなわち、第1のレイヤーグループ及び第2のレイヤーグループはTDM方式で区別し、それぞれのレイヤーグループの2個のレイヤー間には3個の副搬送波上に長さ3の直交する2個のコードを用いて2個のレイヤーに対するDRSを区別することができる。同様に、図15(c)に場合については周波数領域カバリングを中心に説明したが、同じDRSパターンに対して、図15(a)及び15(b)で説明したような方式で時間領域カバリングが適用されてもよい。すなわち、第1のレイヤーグループと第2のレイヤーグループとはFDM方式で区別し、それぞれのレイヤーグループの2個のレイヤー間には2個のOFDMシンボル上に長さ2の直交する2個のコードを用いて2個のレイヤーに対するDRSを区別することができる。
本発明について前述した内容は、主に、ランク4までの転送において、多重レイヤーを時間リソース、周波数リソース及び/またはコードリソースを用いて多重化することに相当する。
ランク5乃至8の場合には、前述したランク2乃至4転送に関する様々な実施例の組み合わせによって多重レイヤーに対するDRSを多重化することができる。すなわち、ランク5乃至8転送の場合は、DRSグループ#0(例えば、A及びBで表示されるDRS位置)及びDRSグループ#1(例えば、C及びDで表示されるDRS位置)を共に用いることができ、DRSグループ#1(C及びD)にも、前述したDRSグループ#0(A及びB)に関する本発明の様々な実施例が同一に適用されてもよい。そのため、以下では、前述した本発明についての説明と重複する内容は、明確な説明のために省略する。
ランク5乃至8の場合には、DRSグループ#0及び#1において可能なかぎり均等な個数のレイヤーを区別できるようにする。
ランク5転送の場合は、一つのDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で2個のレイヤーを区別でき、他のDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で3個のレイヤーを区別することができる。例えば、DRSグループ#0(例、A及びB)及び#1(例、C及びD)は、互いに異なる時間リソース及び周波数リソースによって区別される。また、DRSグループ#0(例、A及びB)については、図12の実施例と同様の方式で第1及び第2のレイヤーを区別し、DRSグループ#1(例、C及びD)については図13の実施例と同様の方式で第3、第4及び第5のレイヤーを区別することができる。
ランク6転送の場合は、一つのDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で3個のレイヤーを区別でき、他のDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で3個のレイヤーを区別することができる。
ランク7転送の場合は、一つのDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で3個のレイヤーを区別でき、他のDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で4個のレイヤーを区別することができる。
ランク8転送の場合には、一つのDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で4個のレイヤーを区別でき、他のDRSグループを用いてTDM、FDM及び/またはCDM方式で4個のレイヤーを区別することができる。
前述したように、一つのリソースブロック内で全体24個のREにDRSを配置することができ、低いランク(例えば、ランク1及び2)では一部12個のREでDRSを多重化して転送し、高いランク(例えば、ランク3乃至8)では24個のREを全部用いてDRSを多重化して転送することができる。例えば、A及びB位置にはレイヤー1、2、5及び6に対するDRSを配置し、C及びD位置にはレイヤー3、4、7及び8に対するDRSを配置することができる。
図16乃至図18は、図6(a)に示すDRSパターンの様々な変形例を示す図である。
図19乃至図22は、図6(b)に示すDRSパターンの様々な変形例を示す図である。図23乃至図26は、図19乃至図22のDRSパターンにおいて2番目のスロットのDRS位置を、DRSグループ間に取り替えた(swapping)変形例である。すなわち、2番目のスロットにおけるA及びBの位置とC及びDの位置を周波数上で互いに交換した変形例であり、これにより、チャネル推定性能を向上させることができる。一方、図21の実施例(b−17)及び(b−18)、図25の実施例(b−17−1)及び(b−18−1)は、拡張されたCPの場合におけるDRSパターンを示している。
図27乃至図30は、図6(c)に示すDRSパターンの様々な変形例を示す図である。
図6乃至図15で前述した本発明の特徴は、図16乃至図30の様々なDRSパターンにも同一に適用することができる。特に、多重レイヤーに対するDRSを、時間リソース、周波数リソース及び/またはコードリソースを用いて区別し多重化する本発明の様々な実施例は、図16乃至図30の様々なDRSパターンに容易に適用することができる。また、前述したように、ランク8までのレイヤーに対するDRSを多重化する方案も同様、図6のDRSパターンの他、図16乃至図30の様々なDRSパターンにも適用することができる。したがって、本発明の範囲は、このような様々なDRSパターンに前述のようなDRS多重化方案が適用されるものも含む。
図31を参照して、本発明に係るDRSパターンの多重化グループについて説明する。
図31(a)及び図31(b)はそれぞれ、タイプA及びタイプBのDRS多重化グループ設定を示している。図31(a)及び図31(b)において、転送ランクに基づくDRS多重化は、下記の表4の通りてある。
DRSパターンを2個のグループに分けることができる。例えば、表1で説明したように、一つのグループはA及びB、他のグループはC及びDとする、一つのグループはA及びC、他のグループはB及びDとする、または、一つのグループはA及びD、他のグループはB及びCとすることができる。以下の説明では、一つのグループはA及びBで、他のグループはC及びDである場合を上げて説明する。
ランク1及び2の場合に、DRSパターンの一グループのみを用いることができる。例えば、DRS転送のために、A及びB(またはC及びD)からなるパターンのみを用いることができる。
ランク1の場合に、レイヤー1に対するDRSは、A及びB(またはC及びD)で表示されるREに配置することができる。ランク2の場合に、レイヤー1及び2に対するDRSは、A及びB(またはC及びD)で表示されるREに配置することができる。ここで、レイヤー1及び2に対するDRSをCDM方式で多重化することができる。
ランク3及び4の場合に、DRSパターンの2グループを共に用いることができる。
ランク3の場合に、DRSパターンの一つのグループ(例えば、A及びB)にレイヤー1及び2に対するDRSを配置することができ、他のグループ(例えば、C及びD)にレイヤー3に対するDRSを配置することができる。ここで、レイヤー1及び2に対するDRSをCDM方式で多重化することができる。
ランク4の場合に、DRSパターンの一つのグループ(例えば、A及びB)にレイヤー1及び2に対するDRSを配置することができ、他のグループ(例えば、C及びD)にレイヤー3及び4に対するDRSを配置することができる。ここで、レイヤー1及び2に対するDRSはCDM方式で多重化でき、レイヤー3及び4に対するDRSもCDM方式で多重化することができる。
一方、ランク5乃至8の場合に、前述したDRSパターンのグループ(一つのグループはA及びB、他のグループはC及びD)と異なる方式のDRSパターングループを用いる。これを、DRSパターンの上位グループと表現する。
タイプA(図31(a))の場合には、同じ周波数上に位置しているA、B、C及びDをまとめてグループと定義することができ(すなわち、6個のグループが存在する)、これらグループをまとめて2個の上位グループを定義することができる。例えば、第1の上位グループは、A、B、C及びD形態のグループで構成し、第2の上位グループは、C、D、A及びB形態のグループで構成することができる。上位グループの構成は、これに制限されず、他の方式の上位グループの構成も可能である。それぞれの上位グループにおいて2以上のレイヤーに対するDRSはCDM方式で多重化して転送することができる。第1の上位グループと第2の上位グループで転送されるDRSはFDM方式で区別することができる。
タイプB(図31(b))の場合には、隣接するシンボル/周波数に位置しているA、B、C及びDをまとめてグループと定義することができ(すなわち、6個のグループが存在する)、2個の上位グループを定義することができる。例えば、第1の上位グループは、高い周波数に位置している3個のグループで構成し、第2の上位グループは、低い周波数に位置している3個のグループで構成することができる。または、第1の上位グループは、第1のスロットに位置している3個のグループで構成し、第2の上位グループは第2のスロットに位置している3個のグループで構成してもよい。または、第1の上位グループは第1のスロットに位置している2個のグループ及び第2のスロットに位置している一つのグループで構成し、第2の上位グループは第1のスロットに位置している一つのグループ及び第2のスロットに位置している2個のグループで構成してもよい。上位グループの構成は、これに制限されず、他の方式の上位グループの構成も可能である。それぞれの上位グループは、隣接するOFDMシンボル及び副搬送波上に位置しているREを含み、これらのREを用いて2以上のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して転送することができる。
上記のように上位グループが構成される場合において、タイプA及びタイプBのDRS多重化方式に対するランク5乃至8の場合におけるDRS多重化方式について説明する。
ランク5の場合に、第1の上位グループに2個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置し、第2の上位グループに3個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置することができる。または、第1の上位グループに3個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置し、第2の上位グループに2個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置することができる。
ランク6の場合に、第1の上位グループに3個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置し、第2の上位グループに3個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置することができる。
ランク7の場合に、第1の上位グループに3個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置し、第2の上位グループに4個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置することができる。または、第1の上位グループに4個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置し、第2の上位グループに3個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置することができる。
ランク6の場合に、第1の上位グループに4個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置し、第2の上位グループに4個のレイヤーに対するDRSをCDM方式で多重化して配置することができる。
一方、あるレイヤーに対するDRSがFDM方式で転送される時に、周波数で分離されたDRSは同じシーケンスを用いることができる。例えば、第1及び第2のレイヤーに対するDRSがA及びB位置で転送され、第3及び第4のレイヤーに対するDRSがC及びD位置で転送される時に、第1及び第2のレイヤーに対するDRSのシーケンスを、第3及び第4のレイヤーに対するDRSシーケンスとしてそのまま用いることができる。同様に、RE上で転送される2個以上のレイヤーに対するDRSのシーケンスは、同じシーケンスを用いてCDM方式で多重化されてもよく、互いに異なるシーケンスが用いてもよい。
図32乃至図58には、拡張されたCPの場合における、本発明に係るDRSパターンの様々な実施例を示す。
図32(a)は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(d))を示している。図32(a)の基本的なDRSパターンに基づいて、図32(b)乃至図32(e)のように、様々な方式のDRSパターングループを定義することができる。図32(b)及び図32(c)は、DRSグループのいずれか一方がA及びCで構成され、他方がB及びDで構成される例を示している。この場合、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−F方式(同じOFDMシンボル上で互いに異なる副搬送波位置にわたって直交コードが適用されるCDM方式)で多重化することができる。図32(d)及び32(e)は、DRSグループのいずれか一方がA及びBで構成され、他方がC及びDで構成される例を示している。この場合、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−T方式(同じ副搬送波上で互いに異なるOFDMシンボル位置にわたって直交コードが適用されるCDM方式)で多重化することができる。
図33乃至図35は、図32(b)のDRSグループのリソースブロック上の位置の様々な変形例を示している。図33乃至図35の変形例は、時間(OFDMシンボル)上で位置を異ならせることから、時間−シフト(T−shift)されるとも表現することができる。図32(c)乃至図32(e)のDRSグループも、図33乃至図35の変形例と類似の方式で時間−シフト可能である。
図36乃至図38は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(e))を示している。図36の実施例(e−1)を基本的なDRSパターンとすれば、実施例(e−2)乃至実施例(e−15)は、基本的なDRSパターンの時間−シフトされた変形例に相当する。
図39乃至図42は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(f))を示している。図39(a)の基本的なDRSパターンに基づいて、図39(b)乃至図39(e)のように、様々な方式のDRSパターングループを定義することができる。図39(b)及び図39(c)は、DRSグループのいずれか一方がA及びCで構成され、他方がB及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSはCDM−F方式で多重化することができる。図39(d)及び図39(e)は、DRSグループのいずれか一方がA及びBで構成され、他方がC及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−T方式で多重化することができる。図40乃至図42は、図39(b)のDRSグループのリソースブロック上の位置の時間−シフトされた様々な変形例を示している。図39(c)乃至図39(e)のDRSグループも、図40乃至図42の変形例と類似の方式で時間−シフト可能である。
図43乃至図45は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(g))を示している。図43の実施例(g−1)を基本的なDRSパターンとすれば、実施例(g−2)乃至実施例(g−15)は、基本的なDRSパターンの時間−シフトされた変形例に相当する。
図46乃至図49は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(h))を示している。図46(a)の基本的なDRSパターンに基づいて、図46(b)乃至図46(e)のように、様々な方式のDRSパターングループを定義することができる。図46(b)及び図46(c)は、DRSグループのいずれか一方がA及びCで構成され、他方がB及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−F方式で多重化することができる。図46(d)及び図46(e)は、DRSグループのいずれか一方がA及びBで構成され、他方がC及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−T方式で多重化することができる。図47乃至図49は、図46(b)のDRSグループのリソースブロック上の位置の時間−シフトされた様々な変形例を示している。図46(c)乃至図46(e)のDRSグループも、図47乃至図49の変形例と類似の方式で時間−シフト可能である。
図50乃至図53は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(i))を示している。図50(a)のDRSパターンは、図46(a)のDRSパターンが1副搬送波だけ周波数−シフト(frequency−shift)または縦方向シフト(v−shift)されたものと表現することができる。図50(a)の基本的なDRSパターンに基づいて、図50(b)乃至図50(e)のように、様々な方式のDRSパターングループを定義することができる。図50(b)及び図50(c)は、DRSグループのいずれか一方がA及びCで構成され、他方がB及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−F方式で多重化することができる。図50(d)及び図50(e)は、DRSグループのいずれか一方がA及びBで構成され、他方がC及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−T方式で多重化することができる。図51乃至図53は、図50(b)のDRSグループのリソースブロック上の位置の時間−シフトされた様々な変形例を示している。図50(c)乃至図50(e)のDRSグループも、図51乃至図53の変形例と類似の方式で時間−シフト可能である。
図54乃至56は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(j))を示している。図54の実施例(j−1)を基本的なDRSパターンとすれば、実施例(j−2)乃至実施例(j−15)は、基本的なDRSパターンの時間−シフトされた変形例に相当する。
図57は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(k))を示している。図57(a)のDRSパターンは、図56の実施例(j−13)のDRSパターンと同一である。図57(a)の基本的なDRSパターンに基づいて、図57(b)乃至図57(e)のように、様々な方式のDRSパターングループを定義することができる。図57(b)及び図57(c)は、DRSグループのいずれか一方がA及びCで構成され、他方がB及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−F方式で多重化することができる。図57(d)及び図57(e)は、DRSグループのいずれか一方がA及びBで構成され、他方がC及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−T方式で多重化することができる。図57のDRSパターンに対して、前述した他の実施例と同様に、ダウンリンク転送に用いることができないOFDMシンボルを考慮して、時間−シフトされた様々な変形例が用いられてもよい。
図58は、本発明に係るDRSパターンの他の実施例(実施例(l))を示している。図58(a)のDRSパターンは、図57(a)のDRSパターンが1副搬送波だけ周波数−シフトされたものと表現することができる。図58(a)の基本的なDRSパターンに基づいて、図58(b)乃至図58(e)のように、様々な方式のDRSパターングループを定義することができる。図58(b)及び図58(c)は、DRSグループのいずれか一方がA及びCで構成され、他方がB及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−F方式で多重化することができる。図58(d)及び図58(e)は、DRSグループのいずれか一方がA及びBで構成され、他方がC及びDで構成される例を示している。この場合に、一つのDRSグループ内で複数個のレイヤーに対するDRSをCDM−T方式で多重化することができる。図58のDRSパターンに対して、前述した他の実施例と同様に、ダウンリンク転送に用いることができないOFDMシンボルを考慮して、時間−シフトされた様々な変形例が用いられてもよい。
前述した様々なDRSパターンにおいて、ダウンリンクサブフレームの最後の1乃至3シンボル(拡張されたCPの場合に10番目乃至12番目のOFDMシンボル)に位置しているDRSは、場合によってパンクチャリングされてもよい。これは、ダウンリンクサブフレームの最後の1乃至3シンボルがダウンリンク転送のために用いられない場合に適用することができる。例えば、中継機のバックホールダウンリンク(基地局から中継機へのダウンリンク)サブフレームには、送受信切替のためのガード時間を設定することができ、この場合に、該当のOFDMシンボル上に配置されたDRSはパンクチャリングされてもよい。または、ダウンリンクサブフレームにDRSを配置できないOFDMシンボルが存在する場合には、該当のOFDMシンボル位置以外の残りデータ領域上にDRSが配置されるパターン、すなわち、前述した様々な時間−シフトされたDRSパターンが用いられてもよい。
図59は、本発明に係る基地局装置及び端末装置を含む無線通信システムの好適な実施例の構成を示す図である。
基地局装置(eNB)5910は、受信モジュール5911、転送モジュール5912、プロセッサー5913、メモリー5914及びアンテナ5915を含むことができる。受信モジュール5911は、各種信号、データ、情報などを端末などから受信することができる。転送モジュール5912は、各種信号、データ、情報などを端末などに転送することができる。プロセッサ5913は、受信モジュール5911、転送モジュール5912、メモリー5914及びアンテナ5915を含む基地局装置5910の動作全般を制御するように構成することができる。アンテナ5915は、複数個のアンテナで構成することができる。
プロセッサ5913は、転送モジュール5912を介して、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて複数個のレイヤーに対する参照信号を多重化して転送し、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で複数個のレイヤーに対するデータを転送するように構成することができる。
プロセッサ5913は、その他にも、端末装置に受信された情報、外部に転送する情報などを演算処理する機能を担い、メモリー5914は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えてもよい。
一方、端末装置(UE)5920は、受信モジュール5921、転送モジュール5922、プロセッサ5923及びメモリー5924を含むことができる。受信モジュール5921は、各種信号、データ、情報などを基地局などから受信することができる。転送モジュール5922は、各種信号、データ、情報などを基地局などに転送することができる。プロセッサ5923は、受信モジュール5921、転送モジュール5922、メモリー5924及びアンテナ5925を含む端末装置5920の動作全般を制御するように構成することができる。アンテナ5925は、複数個のアンテナで構成することができる。
プロセッサ5923は、受信モジュール5921を介して、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて多重化された複数個のレイヤーに対する参照信号を受信し、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で複数個のレイヤーに対するデータを受信し、複数個のレイヤーに対する参照信号を用いて複数個のレイヤーに対するデータを復調するように構成することができる。
プロセッサ5923は、その他にも、端末装置に受信された情報、外部に転送する情報などを演算処理する機能を担い、メモリー5924は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えてもよい。
基地局装置5910で参照信号を転送し、端末装置5920でこれを受信するにあたり、共通して適用される事項について説明する。
複数個のレイヤーに対する参照信号は、端末が複数個のレイヤーに対するデータを復調するために用いるDRSである。また、参照信号の多重化は、参照信号のパターンに含まれる24個のリソース要素位置を6個のグループに設定し、6個のグループを2個の上位グループに設定し、2個の上位グループに当該複数個のレイヤーに対する参照信号を可能な限り均等に配分し、同じグループに配置される2以上のレイヤーに対する参照信号はCDM方式で多重化されることを含むことができる。
レイヤーの個数が2の場合に、2個のレイヤーに対する参照信号は一つの上位グループにのみ配置することができる。レイヤーの個数が3、5または7の場合に、複数個のレイヤーに対する参照信号は、一つの上位グループに、他の上位グループに比べて一つのレイヤーに対する参照信号をさらに配置することができる。すなわち、ランク3の場合に、2個の上位グループにそれぞれ1個及び2個のレイヤーに対するDRSを配置し、ランク5の場合に、2個の上位グループにそれぞれ2個及び3個のレイヤーに対するDRSを配置し、ランク7の場合に、2個の上位グループにそれぞれ3個及び4個のレイヤーに対するDRSを配置することができる。
レイヤーの個数が4、6または8の場合に、複数個のレイヤーに対する参照信号は、2個の上位グループに同じ個数のレイヤーに対する参照信号を配置することができる。すなわち、ランク4の場合に、2個の上位グループにそれぞれ2個のレイヤーに対するDRSを配置し、ランク6の場合に、2個の上位グループにそれぞれ3個のレイヤーに対するDRSを配置し、ランク8の場合に、2個の上位グループにそれぞれ4個のレイヤーに対するDRSを配置することができる。
また、参照信号のCDMは、同じ周波数リソース上で互いに異なる時間リソースにわたって直交コードがかけられる方式(CDM−T)、同じ時間リソース上で互いに異なる周波数リソースにわたって直交コードがかけられる方式(CDM−F)の一つ以上を用いることができる。
上記の本発明の実施例は、様々な手段により具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などにより具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、一つまたはそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順または関数などの形態とすることができる。ソフトウェアコードはメモリーユニットに記憶し、プロセッサで駆動することができる。メモリーユニットは、プロセッサの内部または外部に設けられて、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを授受することができる。
以上開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者には、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということが理解されるであろう。例えば、当業者は、上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱することなく、他の特定の形態に具体化できる。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈により定めなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることができる。
上記の技術的課題を解決するために、本発明のさらに他の実施例に係る複数個のレイヤーを用いてダウンリンク信号を受信する端末は、複数個のアンテナと、前記複数個のアンテナを通して基地局から信号を受信する受信モジュールと、前記複数個のアンテナを通して前記基地局に信号を転送する転送モジュールと、前記複数個のアンテナ、前記受信モジュール及び前記転送モジュールを含む前記端末を制御するプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記受信モジュールを介して、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて多重化された前記複数個のレイヤーに対する参照信号を受信し、前記受信モジュールを介して、前記ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で前記複数個のレイヤーに対するデータを受信し、前記複数個のレイヤーに対する参照信号を用いて前記複数個のレイヤーに対するデータを復調するように構成され、前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、専用参照信号(Dedicated Reference Signal)であり、前記参照信号の多重化は、前記参照信号のパターンに含まれる24個のリソース要素位置を6個のグループに設定し、前記6個のグループを2個の上位グループに設定し、前記2個の上位グループに前記複数個のレイヤーに対する参照信号を配分し、同じグループに配置される2以上のレイヤーに対する参照信号はコード分割多重化(Code Division Multiplexing)されることを含むことができる。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
複数個のレイヤーを用いて基地局がダウンリンク信号を転送する方法であって、
ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて前記複数個のレイヤーに対する参照信号を多重化して転送し、
前記ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で前記複数個のレイヤーに対するデータを転送すること、を含み、
前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、受信端で前記複数個のレイヤーに対するデータを復調するために用いられる専用参照信号(Dedicated Reference Signal)であり、
前記参照信号の多重化は、前記参照信号のパターンに含まれる24個のリソース要素位置を6個のグループに設定し、前記6個のグループを2個の上位グループに設定し、前記2個の上位グループに前記複数個のレイヤーに対する参照信号を配分し、同じグループに配置される2以上のレイヤーに対する参照信号は、コード分割多重化(Code Division Multiplexing)されることを含む、ダウンリンク信号転送方法。
(項目2)
前記レイヤーの個数が2の場合に、2個のレイヤーに対する参照信号は一つの上位グループにのみ配置される、項目1に記載のダウンリンク信号転送方法。
(項目3)
前記レイヤーの個数が3、5または7の場合に、前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、一つの上位グループに、他の上位グループに比べて一つのレイヤーに対する参照信号がさらに配置される、項目1に記載のダウンリンク信号転送方法。
(項目4)
前記レイヤーの個数が4、6または8の場合に、前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、前記2個の上位グループに同じ個数のレイヤーに対する参照信号が配置される、項目1に記載のダウンリンク信号転送方法。
(項目5)
前記参照信号のコード分割多重化は、
同じ周波数リソース上で互いに異なる時間リソースにわたって直交コードがかけられる方式、及び同じ時間リソース上で互いに異なる周波数リソースにわたって直交コードがかけられる方式の1以上の方式を用いる、項目1に記載のダウンリンク信号転送方法。
(項目6)
複数個のレイヤーを用いて端末がダウンリンク信号を受信する方法であって、
ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて多重化された前記複数個のレイヤーに対する参照信号を受信し、
前記ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で前記複数個のレイヤーに対するデータを受信し、
前記複数個のレイヤーに対する参照信号を用いて前記複数個のレイヤーに対するデータを復調すること、を含み、
前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、専用参照信号(Dedicated Reference Signal)であり、
前記参照信号の多重化は、前記参照信号のパターンに含まれる24個のリソース要素位置を6個のグループに設定し、前記6個のグループを2個の上位グループに設定し、前記2個の上位グループに前記複数個のレイヤーに対する参照信号を配分し、同じグループに配置される2以上のレイヤーに対する参照信号は、コード分割多重化(Code Division Multiplexing)されることを含む、ダウンリンク信号受信方法。
(項目7)
前記レイヤーの個数が2の場合に、2個のレイヤーに対する参照信号は一つの上位グループにのみ配置される、項目6に記載のダウンリンク信号受信方法。
(項目8)
前記レイヤーの個数が3、5または7の場合に、前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、一つの上位グループに、他の上位グループに比べて一つのレイヤーに対する参照信号がさらに配置される、項目6に記載のダウンリンク信号受信方法。
(項目9)
前記レイヤーの個数が4、6または8の場合に、前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、前記2個の上位グループに同じ個数のレイヤーに対する参照信号が配置される、項目6に記載のダウンリンク信号受信方法。
(項目10)
前記参照信号のコード分割多重化は、
同じ周波数リソース上で互いに異なる時間リソースにわたって直交コードがかけられる方式、及び同じ時間リソース上で互いに異なる周波数リソースにわたって直交コードがかけられる方式の1以上の方式を用いる、項目6に記載のダウンリンク信号受信方法。
(項目11)
複数個のレイヤーを用いてダウンリンク信号を転送する基地局であって、
複数個のアンテナと、
前記複数個のアンテナを通して端末から信号を受信する受信モジュールと、
前記複数個のアンテナを通して前記端末に信号を転送する転送モジュールと、
前記複数個のアンテナ、前記受信モジュール及び前記転送モジュールを含む前記基地局を制御するプロセッサと、
を含み、
前記プロセッサは、
前記転送モジュールを介して、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて前記複数個のレイヤーに対する参照信号を多重化して転送し、
前記転送モジュールを介して、前記ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で前記複数個のレイヤーに対するデータを転送するように構成され、
前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、前記端末が前記複数個のレイヤーに対するデータを復調するために用いられる専用参照信号(Dedicated Reference Signal)であり、
前記参照信号の多重化は、前記参照信号のパターンに含まれる24個のリソース要素位置を6個のグループに設定し、前記6個のグループを2個の上位グループに設定し、前記2個の上位グループに前記複数個のレイヤーに対する参照信号を配分し、同じグループに配置される2以上のレイヤーに対する参照信号はコード分割多重化(Code Division Multiplexing)されることを含む、ダウンリンク信号転送基地局。
(項目12)
複数個のレイヤーを用いてダウンリンク信号を受信する端末であって、
複数個のアンテナと、
前記複数個のアンテナを通して基地局から信号を受信する受信モジュールと、
前記複数個のアンテナを通して前記基地局に信号を転送する転送モジュールと、
前記複数個のアンテナ、前記受信モジュール及び前記転送モジュールを含む前記基地局を制御するプロセッサと、
を含み、
前記プロセッサは、
前記受信モジュールを介して、ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で参照信号パターンに基づいて多重化された前記複数個のレイヤーに対する参照信号を受信し、
前記受信モジュールを介して、前記ダウンリンクサブフレームのデータ領域上で前記複数個のレイヤーに対するデータを受信し、
前記複数個のレイヤーに対する参照信号を用いて前記複数個のレイヤーに対するデータを復調するように構成され、
前記複数個のレイヤーに対する参照信号は、専用参照信号(Dedicated Reference Signal)であり、
前記参照信号の多重化は、前記参照信号のパターンに含まれる24個のリソース要素位置を6個のグループに設定し、前記6個のグループを2個の上位グループに設定し、前記2個の上位グループに前記複数個のレイヤーに対する参照信号を配分し、同じグループに配置される2以上のレイヤーに対する参照信号はコード分割多重化(Code Division Multiplexing)されることを含む、ダウンリンク信号受信端末。