JP2013254441A - 図形特徴抽出方法、図形探索方法、動き追跡方法、図形特徴抽出装置、図形探索装置および動き追跡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】探索対象のエッジ画像(E)上に探索領域(F)を設定し、探索領域(F)内のエッジ上の全ての画素(g)について、該画素(g)と探索領域(F)の基準点(O)とを結ぶ基準線分(Q)に対するエッジの接線または法線の成す角度θを求め、基準線分(Q)の長さをrとし且つ度数調整係数をAとするとき、角度θについて度数A/rを計数した特徴ヒストグラムを作成し、該特徴ヒストグラムをエッジの図形特徴とする。
【効果】円弧以外の図形にも適用できると共に拡大・縮小・回転された図形でも同じ種類であれば同じ特徴を抽出することが出来る。
【選択図】図19
Description
しかし、円弧以外の図形には全く適用できない問題点がある。また、評価画素を抽出する際の円と同じ半径の円弧上の画素である可能性の判定に限定され、異なる半径の円弧上の画素である可能性を判定するためには、その異なる半径の円に沿って配列されている複数の評価画素を抽出して角度算出をやり直す必要があり、処理が煩雑になる問題点があった。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、円弧以外の図形にも適用できると共に拡大・縮小・回転された図形でも同じ種類であれば同じ特徴を抽出することが出来る図形特徴抽出方法、その図形特徴抽出方法を利用した図形探索方法、動き追跡方法、図形特徴抽出装置、図形探索装置および動き追跡装置を提供することを目的とする。
本発明の図形探索方法および図形探索装置によれば、拡大・縮小・回転された図形でも探知することが出来る。また、円弧以外の図形にも適用できる。
本発明の動き追跡方法および動き追跡装置によれば、拡大・縮小・回転された図形の動きでも追跡することが出来る。また、円弧以外の図形にも適用できる。
この図形探索装置100は、画像入力部1と、エッジ画像作成部2と、探索領域設定部3と、図形特徴抽出部4と、図形判定部5とを具備している。これらの構成は、一般的なコンピュータシステム上に構築することが出来る。
図8に、画像入力部1が取得した図形探索対象の画像Gを例示する。
図9に、エッジ画像作成部2が作成したエッジ画像Eを例示する。エッジCは円形であり、エッジLは直線であるものとする。
なお、探索したい図形の最大サイズのものをちょうど含む程度のサイズの探索領域を設定するのは、それよりサイズを大きくしてもノイズが増えるなどのデメリットがあるだけだからである。
図2に、方形の探索領域Fを例示する。この方形の探索領域Fでは、中心が基準点Oになっている。
図10に、エッジ画像E上の初期位置に設定した探索領域Fを例示する。この初期位置は、エッジ画像Eの右上隅部分を探索領域Fがカバーしうる位置になっている。gは、探索領域F内に存在するエッジ上の一つの画素である。Qは、画素gと基準点Oとを結ぶ基準線分である。θは、画素gにおけるエッジCの接線が基準線分Qに対して成す角度(=基準線分Qの延長線から時計回りに画素gにおけるエッジCの接線を見た角度)である。rは、基準線分Qの長さである。
なお、角度θとして、画素gにおけるエッジCの法線が基準線分Qに対して成す角度を用いてもよい。
図5に、図10の探索領域F内のエッジCに係る特徴ヒストグラムを例示する。
ステップT2では、探索領域F内にエッジが存在するか否か判定し、エッジが存在するならステップT3へ進み、エッジが存在しなければステップT6へ進む。
図4の例では、探索領域F内には1つのエッジCしかなく、そのエッジCが円形であり、その円の中心が基準点Oに一致している。このエッジC上のどの画素gでも角度θは90°になる。従って、図5に示すように、80°〜100°に特徴的なピークが存在するヒストグラムになる。このピークの度数は、エッジCの円周上の画素数だけA/rを加算した値となる。エッジCの円周上の画素数は円周長2πrに比例するから、ピークの度数は2πr×A/r=2πAに比例した値となる。すなわち、ピークの度数は、円形の半径rに依存しない値となる。換言すれば、大きな円形でも小さな円形でもヒストグラムは同一になる。
つまり、閾値の調整によって、同一の図形と判定する範囲を調整することが出来る。
ステップS1では、画像入力部1は、検索対象となる画像として例えば図8に示す画像Gを取り込む。
ステップS2では、エッジ画像作成部2は、例えばキャニー法により図形探索対象の画像Gを2値化・細線化し、例えば図9に示すエッジ画像Eを作成する。
図10の探索領域F内は、図4に示す探索領域F内と同じであるから、図5の特徴ヒストグラムが得られる。拡大・縮小された円形でも図5の特徴ヒストグラムが得られる。円周の途中が途切れていても、多少変形した円形でも図5に類似した特徴ヒストグラムが得られる。
ステップS8では、図形特徴抽出部4は、図3に示す図形特徴抽出処理を実行する。
ステップS9では、図形判定部5は、図7に示す円形判定処理を実行する。そして、ステップS6に戻る。
ステップS1では、画像入力部1は、検索対象となる画像を取り込む。
ステップS2では、エッジ画像作成部2は、例えばキャニー法により図形探索対象の画像Gを2値化・細線化し、例えば図19に示すエッジ画像Eを作成する。
図18のステップU1では、図形判定部5は、特徴ヒストグラムのピーク分布パターンと判定規則作成用ヒストグラムのピーク分布パターンの類似度が閾値よりも高ければ枠位置piで図形を検出したと判定し、類似度が閾値よりも高くなければ枠位置piで図形を検出しないと判定する。類似度は、例えばバタチャリヤ距離を計算し、それを指標とすればよい。
つまり、閾値の調整によって、同一の図形と判定する範囲を調整することが出来る。
例えば図19に示す位置に探索領域Fが設定されたとする。
図19に示す位置に探索領域Fが設定されていた場合、図20に示す如き特徴ヒストグラムが得られる。図19に示すように図形(=文字「B」)が画像上で回転していても、その回転中心が基準点Oに合致していれば、図形と基準点Oの相対位置関係は回転に影響されないので、特徴ヒストグラムは不変である。なお、図20のハッチングした度数は、探索領域F内に存在するノイズNのエッジに相当する誤差分を示している。
なお、異なる複数の図形についての判定規則をそれぞれ用意しておけば、画像上の図形の種類を判別することも可能である。
他方、図22に示すように図21の直角三角形をミラー反転した直角三角形についての判定規則作成用ヒストグラムは、図24に示すようになる。
図22のピーク分布パターンもしくは図22のピーク分布パターンとの類似度を判定規則にすれば、ミラー反転した図形を別の図形と判定することが出来る。
一方、図25に示すように、ビンの角度範囲を変更したピーク分布パターンにし、これとの類似度を判定規則にすれば、ミラー反転した図形を同一の図形と判定することが出来る。
つまり、ビンの角度の調整によって、同一の図形と判定する範囲を調整することが出来る。
この動き追跡装置200は、動画取得部11と、静止画像取出部12と、実施例1の図形探索装置100と、移動経路取得部13とを具備している。これらの構成は、一般的なコンピュータシステム上に構築することが出来る。
例えば図27に示すように、手のエッジ画像のみを含む探索領域Fより、図28に示す如き判定規則作成用ヒストグラムが得られたならば、「80°〜100°のビンの度数が閾値以上であれば、手である。」という判定規則を作成する。閾値は、理想的な円形からの変形の程度,エッジのかすれの程度,ノイズの混入の程度などを考慮して定めればよい。例えば図28に示すようにπA(=理想的な円形の場合の度数2πAの50%)としてもよい。
そして、図29(a)〜(c)に示すように、時間経過中の静止画像からそれぞれ作成したエッジ画像E1〜E3でそれぞれ手を検出した位置p1〜p3を出力する。
図29の(d)に示すように、手が頭の陰になっていても、先に取得した移動経路からエッジ画像E4での手の位置を推定することが出来る。
2 エッジ画像作成部
3 探索領域設定部
4 図形特徴抽出部
5 図形判定部
11 動画取得部
12 静止画像取出部
13 移動経路取得部
100 図形探索装置
200 動き追跡装置
A 度数調整計数
E,E1〜E4 エッジ画像
F 探索領域
f1〜f4 部分区画
g エッジ上の画素
G 画像
O 探索領域の基準点
Q 基準線分
r 基準線分の長さ
θ 基準線分に対するエッジの接線の成す角度
Claims (16)
- 探索対象の画像上に探索領域を設定し、該探索領域内のエッジ上の全ての画素について、該画素と前記探索領域の基準点とを結ぶ基準線分に対する前記エッジの接線または法線の成す角度θを求め、前記基準線分の長さをrとし且つ度数調整係数をAとするとき、該角度θについて度数A/rを計数した特徴ヒストグラムを作成し、該特徴ヒストグラムを前記エッジの図形特徴とすることを特徴とする図形特徴抽出方法。
- 探索したい図形のみを含む画像上に探索領域を設定し、該探索領域内のエッジ上の全ての画素について、該画素と前記探索領域の基準点とを結ぶ基準線分に対する前記エッジの接線または法線の成す角度θを求め、前記基準線分の長さをrとし且つ度数調整係数をAとするとき、該角度θについて度数A/rを計数した判定規則作成用ヒストグラムを作成し、該判定規則作成用ヒストグラムを基に判定規則を作成し、
探索対象の画像上に探索領域を設定し、該探索領域内のエッジ上の全ての画素について、該画素と前記探索領域の基準点とを結ぶ基準線分に対する前記エッジの接線または法線の成す角度θを求め、前記基準線分の長さをrとし且つ度数調整係数をAとするとき、該角度θについて度数A/rを計数した特徴ヒストグラムを作成し、該特徴ヒストグラムを前記判定規則に照合して、前記探索したい図形が前記探索領域に含まれているか否かを判定することを特徴とする図形探索方法。 - 請求項2に記載の図形探索方法において、前記判定規則作成用ヒストグラムの特定角度に特徴的に高いピークが存在するときは、前記特徴ヒストグラムの特定角度に特徴的に高いピークが存在するか否かを判定規則とすることを特徴とする図形探索方法。
- 請求項2に記載の図形探索方法において、前記判定規則作成用ヒストグラムのピーク分布パターンが特徴的であるときは、前記特徴ヒストグラムのピーク分布パターンが前記判定規則作成用ヒストグラムのピーク分布パターンに類似するか否かを判定規則とすることを特徴とする図形探索方法。
- 請求項2から請求項4のいずれかに記載の図形探索方法において、前記探索したい図形の最小サイズよりも小さいマスク領域を前記探索領域内に設定することを特徴とする図形探索方法。
- 請求項2から請求項5のいずれかに記載の図形探索方法において、前記探索したい図形の最大サイズのものをちょうど含みうる程度のサイズの前記探索領域を設定し、その探索領域のサイズよりも前記探索対象の画像のサイズが大きい場合は、前記探索領域を移動して前記探索対象の画像の全域を走査することを特徴とする図形探索方法。
- 請求項6に記載の図形探索方法において、前記探索したい図形が前記探索領域に含まれていると判定したときの前記探索領域の位置に基づいて図形位置を取得することを特徴とする図形探索方法。
- 時間経過順の複数の画像のそれぞれに対して請求項7の図形探索方法を実行し、前記図形位置の移動経路を取得することを特徴とする動き追跡方法。
- 画像上に探索領域を設定する探索領域設定手段と、前記探索領域内のエッジ上の画素を抽出するエッジ画素抽出手段と、前記エッジ上の画素と前記探索領域の基準点とを結ぶ基準線分に対する前記エッジの接線または法線の成す角度θを求める角度取得手段と、前記基準線分の長さをrとし且つ度数調整係数をAとするとき前記角度θについて度数A/rを計数した特徴ヒストグラムを作成する特徴ヒストグラム作成手段とを具備したことを特徴とする図形特徴抽出装置。
- 画像上に探索領域を設定する探索領域設定手段と、前記探索領域内のエッジ上の画素を抽出するエッジ画素抽出手段と、前記エッジ上の画素と前記探索領域の基準点とを結ぶ基準線分に対する前記エッジの接線または法線の成す角度θを求める角度取得手段と、前記基準線分の長さをrとし且つ度数調整係数をAとするとき前記角度θについて度数A/rを計数した特徴ヒストグラムを作成する特徴ヒストグラム作成手段と、前記特徴ヒストグラムを予め設定された判定規則に照合して探索したい図形が前記探索領域に含まれているか否かを判定する判定手段とを具備したことを特徴とする図形探索装置。
- 請求項10に記載の図形探索装置において、前記特徴ヒストグラムの特定角度に特徴的に高いピークが存在するか否かを判定規則とすることを特徴とする図形探索装置。
- 請求項10に記載の図形探索装置において、前記特徴ヒストグラムのピーク分布パターンが予め設定されたピーク分布パターンに類似するか否かを判定規則とすることを特徴とする図形探索装置。
- 請求項10から請求項12のいずれかに記載の図形探索装置において、前記探索領域設定手段は、探索したい図形の最小サイズよりも小さいマスク領域を前記探索領域内に設定することを特徴とする図形探索装置。
- 請求項10から請求項13のいずれかに記載の図形探索装置において、前記探索領域設定手段は、前記探索したい図形の最大サイズのものをちょうど含みうる程度のサイズの前記探索領域を設定し、その探索領域のサイズよりも前記探索対象の画像のサイズが大きい場合は、前記探索領域を移動して前記探索対象の画像の全域を走査することを特徴とする図形探索装置。
- 請求項14に記載の図形探索装置において、前記探索したい図形が前記探索領域に含まれていると判定したときの前記探索領域の位置に基づいて図形位置を取得する図形位置取得手段を具備したことを特徴とする図形探索装置。
- 時間経過順の複数の画像を取得する画像取得手段と、請求項15に記載の図形探索装置と、前記図形探索装置により前記複数の画像のそれぞれから得た図形位置の移動経路を取得する移動経路取得手段とを具備したことを特徴とする動き追跡装置。
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JPN6016015106; 林 宏樹: '幾何エッジヒストグラム空間を用いた回転対応画像照合' 電気学会論文誌C 第126巻 第2号, 20060201, pp.203-209, (社)電気学会 * |
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