JP2013253927A - 情報処理システム、及び屋内外のシームレスな軌跡を生成する方法 - Google Patents

情報処理システム、及び屋内外のシームレスな軌跡を生成する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】屋内入場時点と各種センサ起動時点とのタイムラグを適切に処理して、建物入退場があってもシームレスな測位を可能にするための測位技術を提供する。
【解決手段】衛星信号データを用いて屋外軌跡を生成し、衛星信号データの値をモニタすることにより、衛星信号データ減衰開始点を特定する。また、衛星信号データの値が所定値にまで減衰したときに移動端末装置が屋内に入場したと判定し、加速度センサとジャイロセンサを起動させる。そして、センサ起動時点からのセンサデータを用いて屋内軌跡を生成する。さらに、衛星信号データ減衰開始点までの屋外軌跡のデータ、及びセンサ起動時点以降の屋内軌跡のデータを用いて、衛星信号データ減衰開始点からセンサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成する。屋外軌跡、屋内軌跡、及び補間軌跡を結合させて屋内外のシームレスな軌跡を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理システム、及び屋内外のシームレスな軌跡を生成する方法に関し、例えば、建物内外の軌跡を生成する処理に関する。
カーナビゲーションに代表されるようにGPS衛星を利用した測位方式が広く利用されており高精度の位置検知が実現している。ところが、屋内や物陰では、GPS衛星の信号を受信できないためGPS衛星を利用した位置検知を行う事が出来ない。車の場合ほとんどの経路が屋外のため物陰等の同行時間は少なく一時的に位置検知不能に陥るだけである。一方、歩行者は屋内や地下での行動が多く、GPS単独で連続して歩行者の位置検出を行うことは困難である。従って、屋内や地下においては、GPS以外の測位技術を用いて、歩行者の位置検出をする必要がある。
この点、例えば、特許文献1で示されるように、加速度センサやジャイロセンサ等の各種センサのデータを用いて歩行者がどの位の速度でどの方向に移動しているかを解析し、歩行者の位置を推定する技術がある。これによって、屋内であっても歩行者の位置及び軌跡を検出することができる。
また、特許文献2には、GPS信号レベルに基づいて屋内か屋外かを判定する技術が開示されている。
特開2011−237452号公報 WO2007/037189号公報 特開2007−101526号公報 特願平9−178030号公報
屋内測位を実行する場合、始点と終点の位置(座標)の情報をどのように取得するのかが課題となる。これは、各種センサを用いて得られる軌跡は相対的な軌跡であるため、始点及び終点の位置を確定しなければならないからである。この点、GPSを用いれば、建物内に入場した位置(入口)を確定することは可能であり、各種センサを屋外でも動作させておいてGPSで得られた入口の情報と合わせて軌跡を確定することも可能である。
しかし、常に各種センサをON状態にして動作させておくと、バッテリ消費量が多くなり、移動端末の他の処理にも影響を与えることになる。従って、バッテリ消費量を極力少なくするためには建物内に入ってから各種センサを起動させることが望ましい。
ところが、GPSの信号は建物に入った瞬間になくなるものではなく、徐々に減衰していくものであり、建物入場の判定を確定してから各種センサを起動させると、本来の入口の位置とずれた場所から(入口に入る時点)と各種センサ起動時点にはタイムラグが発生してしまう。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、屋内入場時点と各種センサ起動時点とのタイムラグを適切に処理して、建物入退場があってもシームレスな測位を可能にするための測位技術を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明では、衛星信号データを用いて屋外軌跡を生成し、衛星信号データの値をモニタすることにより、衛星信号データ減衰開始点を特定する。また、衛星信号データの値が所定値にまで減衰したときに移動端末装置が屋内に入場したと判定し、加速度センサとジャイロセンサを起動させる。そして、センサ起動時点からのセンサデータを用いて屋内軌跡を生成する。さらに、衛星信号データ減衰開始点までの屋外軌跡のデータ、及びセンサ起動時点以降の屋内軌跡のデータを用いて、衛星信号データ減衰開始点からセンサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成する。屋外軌跡、屋内軌跡、及び補間軌跡を結合させて屋内外のシームレスな軌跡を出力する。
本発明によれば、入口入場時点と各種センサ起動時点とのタイムラグを適切に処理して、建物入退場があってもシームレスな測位が可能となる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本発明の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本発明の特許請求の範囲又は適用例をいかなる意味においても限定するものではない。
本発明の第1の実施形態による情報処理システム(移動端末装置)の概略構成例を示す図である。 第1の実施形態における屋内測位プログラム1064が実行する処理の詳細な構成を示す図である。 本発明の各実施形態で使用されるセンサデータの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による屋内外測位補正処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 S401で実行される屋内外遷移判定処理の具体例を示す図である。 屋内外測位補間処理の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による情報処理システム(移動端末装置)の概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態による情報処理システム(移動端末装置)の概略構成を示す図である。 第3の実施形態による屋内外測位補正処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態による情報処理システム(移動端末装置)の概略構成を示す図である。 第4の実施形態による屋内外測位補正処理の概念を例示する図である。 本発明の第5の実施形態による情報処理システム(移動端末装置)の概略構成を示す図である。 屋内無線信号データの構成例を示す図である。 歩行軌跡評価プログラム1067による歩行軌跡評価処理の概要を説明するための図である。 本発明の第6の実施形態による情報処理システム(移動端末装置)の概略構成を示す図である。 第7の実施形態による情報処理システム(屋内外歩行軌跡推定システム)の概略構成を示す図である。 歩行軌跡推定プログラム2021が実行する処理の詳細な構成を示す図である。 第7の実施形態による情報処理システムによって得られた屋内外の歩行軌跡の表示例を示す図である。 本発明の第8の実施形態による情報処理システム(屋内外歩行軌跡推定システム)の概略構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
更に、本発明の実施形態は、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装しても良いし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装しても良い。
以下の実施形態では、プロセッサ(制御部)がメモリに格納されている各種プログラムを実行する構成となっているが、各プログラムに対応する各種処理部がそれぞれの処理を分担し、最終的なデータを生成・出力するようにしても良い。
(1)第1の実施形態
第1の実施形態では、GPS信号の減衰状態から建物内に入ったことを検出し、その結果に応答してセンサを起動させる。そして、実際に建物内に入った時点とセンサ起動時点と時間間隔(タイムラグ)における軌跡を補間し、屋外測位による軌跡と屋内測位による軌跡と補間データにより全体の軌跡を求める。
<情報処理装置の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態による移動端末装置(情報処理システム、歩行軌跡推定装置ともいう)100の概略構成例を示す図である。移動端末装置100は、歩行者の移動に伴って変化する加速度をリアルタイムに測定する加速度センサ101と、歩行者の移動に伴って変化する角速度をリアルタイムに測定するジャイロセンサ102と、GPS衛星信号を受信する衛星信号受信機103と、センサデータ格納領域1041と衛星信号データ格納領域1042とを有する補助記憶装置104と、各種プログラムを実行するプロセッサ105と、各種プログラムを格納するメモリ106と、を有している。
センサデータ領域1041は、順次測定された歩行者の加速度データ(重力g及び移動時の加速度m/s、速度に変化がないときは重力gのみとなる)と、順次測定された歩行者の角速度データ(degree/s)と、を取得時刻と対応付けて格納している。衛星信号データ格納領域1042は、衛星信号受信機103が受信したGPS信号を時刻と対応づけて格納している。
メモリ106は、加速度センサ101とジャイロセンサ102からの測定データを取得し、測定時刻と対応付けて補助記憶装置104のセンサデータ格納領域1041に格納するセンサデータ取得プログラム1061と、衛星信号受信機103からの測定データを取得し、測定時刻と対応付けて補助記憶装置104の衛星信号データ記憶領域1042に格納する衛星信号取得プログラム1062と、衛星信号(GPS信号)から屋外での測位を実行する屋外測位プログラム1063と、各種センサ信号を用いて屋内での測位を実行する屋内測位プログラム1064と、屋外から屋内に入ったことや屋内から屋外に出たことを判定する屋内外遷移判定プログラム1065と、屋外から屋内に入った時点(建物に入った時点)と各種センサが起動した時点との間における軌跡を推定(補間)する処理を実行する屋内外測位補正プログラム1066と、を格納している。
<屋内測位プログラムの詳細>
図2は、屋内測位プログラム1064が実行する処理の詳細な構成を示す図である。屋内測位プログラム1064は、加速度センサデータ(加速度データ)に基づいて歩行速度を算出する歩行速度解析処理10641と、ジャイロセンサデータに含まれるノイズ(ドリフト成分)として複数の値を入力するためのドリフト成分入力処理10642と、ドリフト成分を考慮し、角速度データを用いて前回測定データからの相対的な方位角を計算する相対方位角計算処理10643と、衛星信号(GPS)データに基づいてセンサ起動時の歩行者の方位を計算すると共に、得られた相対方位角を用いて移動時の歩行者の方位を計算する歩行方向計算処理10644と、歩行速度の情報と歩行方向の情報に基づいて建物内の歩行軌跡の情報を生成(推定)する歩行軌跡生成処理10645と、を実行する。
歩行速度解析処理10641は、センサデータ格納領域1041から加速度センサデータ、つまり各時点における歩行者の加速度データ(連続的に加速度を測定している場合にはその時間的に連続したデータであり、離散的に測定している場合には各測定時点のデータ)を読み出し、当該歩行者が過去どのくらいの速度で移動してきたか、及び歩行者の歩行距離(解析された速度とその速度で移動した時間を乗算することにより算出)を解析する。加速度データを用いて速度及び歩行距離を解析する方法は周知であるが、例えば、特許文献3で開示されている方法がある。どのような方法によって歩行者の加速度の情報から歩行速度及び歩行距離の情報を取得しても良いため、ここでは具体的な方法の説明については省略する。
ドリフト成分入力処理10642は、予め用意されているドリフト成分の候補値を入力する処理を実行する。ドリフト成分の候補値は、例えば、角速度1degree/sから360degree/sまでの、1度ずつ変化する値(ステップ幅が1degree/s)を取る。ドリフト成分値はデフォルトとして1degree/sから360degree/sまでの値を用意しているが、情報処理装置100を使用していく過程において取りえないと判断されたドリフト値を削除しながら最適な範囲を確定していくようにしても良い。
相対方位角計算処理10643は、ジャイロセンサデータ(角速度データ)と、ドリフト成分(ノイズ成分)を取得し、取得した角速度データからドリフト成分を減算することにより、ノイズを除去した相対方位角の情報を取得する。ドリフト成分入力処理10642によって複数のドリフト成分の値が提供されるため、相対方位角計算処理10643は、それぞれのドリフト成分に対応した相対方位角を計算し、図示しないメモリ等に保持しておくことになる。
歩行方向計算処理10644は、衛星信号データと、相対方位角計算処理10643によって入力ノイズが除去された、相対方位角情報を取得する。そして、歩行方向計算処理10644は、衛星信号データによって得られるGPS軌跡から衛星信号減衰開始点(屋内に入った地点)での方向ベクトルを求め、この方向ベクトルをセンサ起動時(GPS衛星信号が減衰しきってSNRがゼロ(ゼロ値は単なる例であって、常にゼロ値である必要はない。従って、GPS信号の状態に応じて「所定値以下」とすることが可能である。)となったときに各センサは起動する)の歩行方向と推定する。なお、相対方位角情報は各測定時間間の相対的な方向に関する情報であるため、これから絶対方位を知ることはできないが、この推定された歩行方向を基準となる方向とすることができる。従って、歩行方向計算処理10644は、センサ起動開始時の歩行方向(GPS軌跡から得られる方向ベクトル)を基準とし、各測定時刻での相対方位角を積分することにより歩行方向(歩行軌跡の形状)を計算し、図示しないメモリ等に保持する。
歩行軌跡生成処理10645は、歩行速度解析処理10641による各時間における歩行速度の情報及び歩行距離の情報と、歩行方向計算処理10644による歩行方向の情報を取得する。そして、歩行軌跡生成処理10645は、取得した歩行方向、歩行速度、及び歩行距離の情報を用いて歩行軌跡を求め、図示しないメモリ等に保持しておく。
<センサデータの構成例>
図3は、センサデータの構成例を示す図である。本発明の実施形態では、加速度センサ101及びジャイロセンサ102は3軸(XYZ)方向の加速度或いは角速度を検知するように構成されている。従って、図3(a)及び(b)に示されるように、測定時刻T1、T2、T3、・・・に対応して、XYZの各方向について加速度及び角速度が検出され、センサデータ格納領域1041に蓄積されていくことになる。
なお、本発明の実施形態における各センサの方向は、移動端末装置100を基準としており、例えば、移動体端末装置100の幅広面にXY平面が設定され、それに垂直な方向にZ方向が規定される。従って、通常のXYZ空間とは軸の方向が異なっていても良い。
<屋内外測位補正処理>
図4は、屋内外測位補正処理の詳細を説明するためのフローチャートである。ここでは、各プログラムを動作主体として説明するが、実際には、プロセッサ105が各プログラムを読み込んで各プログラムに対応する機能を実行するようになっている。従って、プロセッサ105を動作主体と捉えても良い。
屋内外遷移判定プログラム1065は、衛星信号取得プログラム1062が取得した衛星信号(GPS信号)の信号値(SNR)の時間的推移に基づいて、移動端末装置100が現在屋外を移動中か屋内に入ったかを判定する(S401)。判定の詳細については後述する。
S401において、移動端末装置100がまだ屋外を移動中である場合には、屋外測位プログラム1063は、GPSによる測位を継続する(S402)。この段階では、加速度センサ101及びジャイロセンサ102は作動していない。
S401において移動端末装置100が屋内に入ったと判断された場合には、センサデータ取得プログラム1061は、S401の判定結果に応答して加速度センサ101及びジャイロセンサ102を起動させ(S403)、当該センサ起動時から各センサによって測定して得られる加速度データ及び角速度データを蓄積していく(S404)。
屋内外測位補正プログラム1066は、屋内測位の基点(各センサ起動時刻の座標:規定を推定する=座標補間)を、GPSによる屋外測位により予測される進入軌道と屋内測位による軌道形状予測を利用して推定する(S405)。つまり、GPS信号減衰地点(屋内入場地点:減衰開始点からSNRがゼロになることを前提として)とセンサ起動地点(ただし、正確な座標は計測不可で時刻のみ分かる)との間の軌跡(座標)を、GPS軌跡からの移動予測、センサ起動地点からの屋内測位軌跡、GPS信号減衰地点での移動速度、及びセンサ起動地点での移動速度の情報を用いて、補間する。S405の処理の具体例については後述する。
そして、屋内測位プログラム1064は、屋内入場地点、補間された座標情報、各センサデータを用いて、屋内測位処理を実行する(S406)。
さらに、プロセッサ105は、図示しない表示画面上に現在位置を表示する(S407)。
<屋内外遷移判定処理>
図5は、S401で実行される屋内外遷移判定処理の具体例を示す図である。図5(a)はGPS信号のSNRの時間推移を示す図である。図5(b)は、図5(a)の信号領域501部分の拡大図である。
屋外であっても様々な障害物(木や建物)があるため、GPS信号が減衰することがある。しかし、建物屋内に入っていない場合には、GPS信号は減衰しきらずにSNRが直ぐに復活する。従って、GPS信号のSNRがゼロになった場合に移動端末装置100が屋内に存在すると判断し、それに対応する減衰開始点を屋内入場地点(座標と時刻が分かる)として特定するようにする。
このようにすることにより、屋内入場について正確な判定をすることができ、その時点で各センサを起動させることができる。ただし、これにより、屋内入場時刻とセンサ起動時刻にはタイムラグが生じ、その間の軌跡が取得できない。このため、前述のように、屋内入場点とセンサ起動開始点との間における座標点を補間するようにしている。
<屋内外測位補間処理の例>
図6は、屋内外測位補間処理の例を示す図である。
図6に示されるように、屋外測位によってGPS軌跡が得られるが、GPS信号のSNRが減衰開始した点601(移動速度v1)以降の軌跡はそれまでのGPS軌跡によって予測される。ただし、前述のように、減衰開始点601からは各センサは起動させない。
一方、GPS信号のSNRがゼロになった地点で各センサが起動される(センサ起動点602:移動速度v2)。そして、その後は各センサデータが蓄積され、センサ起動点602からの屋内測位軌跡が得られる。屋内測位軌跡は、GPS軌跡から得られる屋内入場地点での方向ベクトルをセンサ起動点における歩行方向とし、この歩行方向を基準として、その後ジャイロセンサ102から得られる相対的方位によって歩行軌跡における各時刻の歩行方向の情報が得られることになるため、正確な屋内測位軌跡を推定することができるようになる。
そして、センサ起動点602以降の軌跡(屋内測位軌跡)及び減衰開始点601までのGPS軌跡に基づいて、センサ起動点602と減衰開始点601との間の座標が補間される。より具体的には、例えば、減衰開始点601における移動速度v1とセンサ起動点602における移動速度v2とを用いて線形補間(平均を取る)してその間の速度を推定し、GPS軌跡と自律測位軌跡(屋内測位軌跡)とが整合するように、その間の軌跡が推定される。なお、減衰開始点601とセンサ起動点602との間での移動パターンは様々である。例えば、その間に一旦停止する場合もあるかもしれない。そのような場合に対処するために、その間に想定される移動パターンを予め複数種類用意しておき、それぞれのパターンに対応する補間結果の中から最適な補間結果を選択するようにしても良い。
(2)第2の実施形態
第2の実施形態は、屋内外遷移判定のより高精度化、及び高速化を図るためのものである。
第1の実施形態では、GPS信号が減衰を始めてからそのSNRがゼロになった場合に移動端末装置100が屋内に完全に入場したと判断している。
ところで、建物に入る場合の信号の減衰パターン、トンネルや木陰に入る場合の信号の減衰のパターンにはそれぞれ特徴がある。
このため、GPS信号の減衰のパターンが直ぐに特定できれば、判定処理を高速に、かつ正確に実行することができるようになる。従って、初期段階での実際の減衰パターンが予め用意されている建物入場時の減衰パターンと類似している場合には、例えば、センサ起動のタイミングを早めに設定することができるようになる。
図7は、第2の実施形態による移動端末装置100の概略構成を示す図である。第1の実施形態による移動端末装置100との相違点は、衛星信号パターンデータを格納する衛星信号パターンデータ格納領域1043を補助記憶装置104に設けられていることと、屋内外遷移判定プログラム1065において当該衛星信号パターンデータを用いて屋内外遷移判定を実行することである。
衛星信号パターンデータ格納領域1043は、様々な状況や障害物が存在する場合における衛星信号の減衰パターンを格納している。減衰パターンの例として、木造家屋、鉄筋コンクリート製ビル、木陰、トンネル、地下等による衛星信号の影響の特徴を示すパターンが挙げられる。図5における信号領域502は木陰の影響を示すパターンを示しているが、木陰の影響がなくなると衛星信号のSNRは通常のレベルにまで回復している。このパターンは、建物入場時の信号領域501のパターンとは明らかに形状が異なる。
従って、屋内外遷移判定プログラム1065は、衛星信号パターン領域1043に格納されている複数のパターンと取得された衛星信号のSNRの時間的推移とを比較して、今回の信号減衰がどのパターンに近いものであるか判断することにより、移動端末装置100の屋内外遷移の判定の高精度化及び高速化を実現する。これにより、木の陰やビルの陰、トンネルなどによるSNRの減衰と建物入場による減衰を区別することができるため、屋内外遷移判定が高精度になる。
(3)第3の実施形態
第3の実施形態は、屋内外遷移判定を2段階に分割して行うことにより、補間する座標を少なくする、或いは補間を行わなくても良いようにするためのものである。
図8は、第3の実施形態による移動端末装置100の概略構成を示す図である。第3の実施形態の、第1の実施形態と異なる点は、屋内外遷移判定プログラム1065が、第3の実施形態では2つの判定プログラム(屋内外遷移第1判定プログラム10651及び屋内外遷移第2判定プログラム10652)に分かれていることである。屋内外遷移第1判定プログラム10651は、取得された衛星信号(GPS信号)の減衰開始を検知し、各センサの起動をセンサデータ取得プログラム1061に指示する。この段階では、移動体端末装置100が完全に屋内に入ったか否かは分からないが、その可能性があるため、センサを起動してできるだけ早く屋内測位用のセンサデータを取得できるようにしている。一方、屋内外遷移第2判定プログラム10652は、取得された衛星信号のSNRが減衰しきってゼロになったか否か判断し、これにより移動体端末装置100が屋内に入ったか否か判定する。
図9は、第3の実施形態による屋内外測位補正処理を説明するためのフローチャートである。図4で示される処理と同じ処理については同じ参照番号を付し、ここでは説明を省略する。
屋内外遷移第1判定プログラム10651は、取得された衛星信号(GPS信号)をモニタし、所定値以上の減衰があったか否か判断し、所定値以上の減衰がある場合には屋内(仮)と判定して処理をS802に移行させ、所定値以上の減衰がない場合には処理をS402に移行させる(S801)。
所定値以上の減衰がGPS信号にある場合には、センサデータ取得プログラム1061は加速度センサ101及びジャイロセンサ102を起動させてセンサデータ取得を開始すると共に、それに並行して、屋外測位プログラム1063はGPSによる屋外測位処理を継続する(S802)。
続いて、屋内外遷移第2判定プログラム10652は、第1の実施形態で説明したものと同じ方法によって移動端末装置100が屋内にあるか否か判定する。屋内にあると判定された場合、処理はS404に移行し、第1の実施形態と同様に、S405乃至S407の処理が実行される。
一方、S803で移動端末装置100が屋外にあると判定された場合、処理はS402に移行し、GPS信号による屋外測位のみが実行される。この段階で、S802の処理によって起動された各センサの動作は停止される。
(4)第4の実施形態
第4の実施形態は、建物の入口情報を有する地図データを持ち、GPS信号による屋外測位によって得られた屋外の軌跡に含まれる建物の入口座標と地図データから得られる建物の入口を合せることで、より正確な屋内外のシームレスな軌跡を取得しようとするものである。
図10は、第4の実施形態による移動端末装置100の概略構成を示す図である。第1の実施形態と異なる点は、第4の実施形態による移動端末装置100が地図データであって、地図に掲載されている建物に入口が記されている地図データを有していることである。
図10において、屋内外遷移判定プログラム1065は、第1の実施形態で説明した処理によって移動端末装置100の屋内入場を判定し、その場合に、地図データ格納領域1044から対応する建物データを取得し、GPS軌跡から得られる建物の入口座標を、取得した地図データに示される建物の入口の位置に合わせる。
このようにすることにより、GPS軌跡が正確に建物の入口を通過するようにできることから、その後に屋内測位及び補間処理によって得られる屋内軌跡(補間による推定軌跡を含む)もより正確に算出することができるようになる。
図11は、第4の実施形態による屋内外測位補正処理の概念を例示する図である。
図11に示されるように、屋内外遷移判定処理によって移動端末装置100が建物内に遷移したことが検知されると、GPS軌跡におけるGPS信号の減衰開始点の位置を、取得した地図データ上の建物の入口座標にマッチングさせる。
そして、屋内外測位補正プログラム1066は、屋内測位によって得られた自律測位軌跡(屋内測位軌跡)及びGPS軌跡の情報(座標、速度)から、減衰開始点601とセンサ起動点602との間の座標を補間してその間の軌跡を推定する。減衰開始点601とセンサ起動点602の間における軌跡は、センサ起動点602からの自律測位軌跡を逆算して求めることができ、それとGPS軌跡を合せ込んで補間軌跡が生成される。補間軌跡の算出処理については第1の実施形態と同様である。
(5)第5の実施形態
第5の実施形態は、屋内に設置された基地局からの無線信号を利用して、屋内測位によって屋内軌跡(自律測位軌跡)を求めるものである。
図12は、第5の実施形態による移動端末装置100の概略構成を示す図である。第1の実施形態と異なる点は、第5の実施形態では、無線信号受信機108と、屋内無線信号データ格納領域1045と、歩行軌跡評価プログラム1067がさらに含まれていることである。
第5の実施形態において、屋内測位プログラム1064は、歩幅、ジャイロセンサ誤差、方位等の環境パラメータの組み合わせに対応する複数の歩行軌跡候補を生成する。そして、歩行軌跡評価プログラム1067は、屋内に設置された基地局の無線信号データ(電波強度情報)に基づいて、得られた複数の歩行軌跡候補を評価し、最適な歩行軌跡を選択する。
そして、屋内外測位補正プログラム1066は、最適な歩行軌跡とGPS軌跡を用いて、GPS信号減衰開始点(屋内入場点)601とセンサ起動開始点602との間の軌跡を、第1の実施形態と同様の方法によって推定する(図6参照)。
<屋内無線信号データの例>
図13は、屋内無線信号データの構成例を示す図である。屋内無線信号データは、基地局座標データ(図13(a))と、複数の座標位置における各基地局からの電波強度(予め計測した値)のデータ(図13(b))と、移動端末装置100の移動に伴って実際に測定された電波強度のデータ(図13(c):測定時刻と対応付けられている)と、を含んでいる。
<歩行軌跡評価処理の概要>
図14は、歩行軌跡評価プログラム1067による歩行軌跡評価処理の概要を説明するための図である。図14(a)は、歩行移動中に基地局(ここでは2つの基地局)からの電波強度を示すグラフであり、図14(b)は複数の歩行軌跡候補から最適な軌跡を選択する処理の例を示す概念図である。なお、図14(b)において、T1、T2、及びT3は、図13(b)で示される座標位置に相当するものとする。
歩行軌跡評価プログラム1067は、歩行移動中に計測した電波強度データ(図13(c))を取得する。この電波強度データの時間的推移は図14(a)のようなグラフで表すことができる。
また、歩行軌跡評価プログラム1067は、複数の歩行軌跡候補から1つ選択し、当該選択した軌跡上の時刻と座標データ(複数組)を取得する。
さらに、歩行軌跡評価プログラム1067は、軌跡上の座標データと基地局の座標データ(図13(a))とから両者の距離を算出し、当該距離が所定値未満(例えば5m未満)であるか判断する。そして、距離が所定値未満であれば本来電波強度は所定閾値以上となるべきであるから、歩行軌跡評価プログラム1067は、その位置での測定電波強度が当該所定閾値以上であるか判断する。また、距離が所定値以上であれば、電波強度は所的閾値未満となるべきであるので、そのときの測定電波強度が当該所定閾値未満であるか判断する。つまり、実際に測定された電波強度が、選択された軌跡上の座標点と各基地局との距離から見積もられる電波強度と整合するか判断している。
以上の処理を全ての候補について実行し、測定電波強度が図13(b)の電波強度データと一番整合するものが最適な歩行軌跡として選択される。
(6)第6の実施形態
第6の実施形態は、ユーザが車に乗って屋外から建物内に入場する場合の処理に関するものである。ユーザが車に乗って建物内を移動する場合(例えば、ビル内の地下駐車場内を車に乗って移動する場合)があるが、このときの速度の計算は歩行者の速度を算出する場合とは異なる。そこで、車に乗っているのか歩行しているのかを検知し、両者に適した測位を実行できるようにする。
図15は、第6の実施形態による移動端末装置100の概略構成を示す図である。第1の実施形態と異なる点は、第6の実施形態では、屋内測位処理を、歩行者用屋内測位プログラム106401と、乗車時屋内測位プログラム106402と、屋内測位方式判定プログラム106403とによって実行していることである。
屋内測位方式判定プログラム106403は、例えば、特許文献40に記載される技術によって、屋内において、ユーザが歩行移動しているのか、車に乗って移動(車両移動)しているのかを判定する。具体的には、屋内測位方式判定プログラム106403は、加速度センサ101を用いて移動端末装置100の揺れが所定値以上である場合にはユーザが歩行移動していると判断し、所定値未満である場合には車で移動していると判断する。つまり、車で移動している場合、平坦な場所(屋内の場合には平坦である場合が多い)を移動するときには揺れは非常に小さくなるのが一般的である一方、歩行移動する場合には歩行による上下運動が必ずあるため、その違いを検知することにより、移動手段を特定することができる。歩行移動であると判定されると、歩行者用屋内測位プログラム106402が作動し、車移動であると判定されると、乗車時屋内測位プログラム106402が作動する。
歩行者用屋内測位プログラム106401は、ユーザが歩行移動している場合に、第1の実施形態で説明した屋内測位プログラム1064と同様の方法で歩行者の自律測位軌跡を算出する。
一方、乗車時屋内測位プログラム106402は、ユーザが車両移動している場合に、例えば、加速度センサの進行方向成分の2階積分によって、ユーザの自律測位軌跡を算出する。車両移動している場合には、歩行移動時よりも速度が速いため、車両移動時の測位は、歩行移動時の測位とは方式が異なる。
以上のように、第6の実施形態では、屋内を歩行移動しているか車移動しているか判定し、その判定結果に基づいて、屋内測位プログラムを切り替えながら自律測位軌跡を算出している。従って、移動形態に適した測位による軌跡を算出することができるので、より正確な屋内軌跡を求めることができるようになる。
(7)第7の実施形態
第7の実施形態は、GPS軌跡から得られる基準の歩行方向を用いずに、センサ起動点からの屋内測位軌跡を複数算出(屋内測位軌跡候補)し、それら屋内測位軌跡候補と建物の出口とのマッチングを取ることにより最適な屋内測位軌跡を求め、この屋内測位軌跡と、屋内入場地点までのGPS軌跡と、建物の入口データと、屋内入場地点及びセンサ起動点での移動速度と、を用いて屋内入場地点とセンサ起動点との間の軌跡を補間するものである。
<システム構成>
図16は、第7の実施形態による情報処理システム(屋内外歩行軌跡推定システム)の概略構成を示す図である。当該情報処理システムは、移動端末装置100と、サーバ装置200と、を有し、それらがネットワーク300を介して通信可能なように構成されている。本実施形態では、移動端末装置100とサーバ装置200に分けてシステムを構築しているが、サーバ装置200の処理機能を移動端末装置100に持たせるようにしても良い。
移動端末装置100は、歩行者の移動に伴って変化する加速度をリアルタイムに測定する加速度センサ101と、歩行者の移動に伴って変化する角速度をリアルタイムに測定するジャイロセンサ102と、GPS衛星信号を受信する衛星信号受信機103と、センサデータ格納領域1041と衛星信号データ格納領域1042とを有する補助記憶装置104と、各種プログラムを実行するプロセッサ105と、各種プログラムを格納するメモリ106と、外部との通信を行うための通信インタフェース107と、を有している。
センサデータ領域1041は、順次測定された歩行者の加速度データ(重力g及び移動時の加速度m/s、速度に変化がないときは重力gのみとなる)と、順次測定された歩行者の角速度データ(degree/s)と、を取得時刻と対応付けて格納している。衛星信号データ格納領域1042は、衛星信号受信機103が受信したGPS信号を時刻と対応づけて格納している。
メモリ106は、加速度センサ101とジャイロセンサ102からの測定データを取得し、測定時刻と対応付けて補助記憶装置104のセンサデータ格納領域1041に格納するセンサデータ取得プログラム1061と、衛星信号受信機103からの測定データを取得し、測定時刻と対応付けて補助記憶装置104の衛星信号データ記憶領域1042に格納する衛星信号取得プログラム1062と、衛星信号(GPS信号)から屋外での測位を実行する屋外測位プログラム1063と、屋外から屋内に入ったことや屋内から屋外に出たことを判定する屋内遷移判定プログラム1065と、を格納している。
第7の実施形態による移動端末装置100は、第1の実施形態のそれとは異なり、屋内測位プログラム1064と屋内外測位補正プログラム1066を有していない。これらの機能は、サーバ装置200に含まれている。
サーバ装置200は、各種プログラムを実行するプロセッサ201と、各種プログラムを格納するメモリ202と、補助記憶装置203と、外部との通信を行うための通信インタエース204と、を有している。
メモリ202は、各センサデータを用いて屋内歩行軌跡を推定する歩行軌跡推定プログラム2021と、屋外から屋内に入った時点(建物に入った時点)と各種センサが起動した時点との間における軌跡を推定(補間)する処理を実行する屋内外測位補正プログラム1066と、を有している。
補助記憶装置203は、入口及び出口の座標値を含む建物データを保持する建物データ格納領域2031と、移動端末装置100において取得された各種センサデータを格納するセンサデータ格納領域2032と、移動端末装置100において取得された衛星信号(GPS信号)データを格納する衛星信号データ格納領域2033と、GPS移動軌跡データ及び屋内歩行軌跡データを格納する移動軌跡データ格納領域2034と、を含んでいる。
<歩行軌跡推定処理>
図17は、歩行軌跡推定プログラム2021が実行する処理の詳細な構成を示す図である。
歩行軌跡推定プログラム2021は、加速度センサのデータ(加速度データ)に基づいて歩行速度を算出する歩行速度解析処理20211と、ジャイロセンサデータに含まれるノイズ(ドリフト成分)として複数の値を入力するためのドリフト成分入力処理20212と、ドリフト成分を考慮し、角速度データを用いて前回測定データからの相対的な方位角を計算する相対方位角計算処理20213と、得られた相対方位角を用いて移動時の歩行者の方位を計算する歩行方向計算処理20214と、入力された複数のドリフト成分のそれぞれに対応した歩行軌跡であって、得られた歩行速度の情報と歩行方向の情報に基づいて建物内の歩行軌跡の情報を生成(推定)する歩行軌跡生成処理20215と、歩行軌跡生成処理によって生成された複数の歩行軌跡を評価する歩行軌跡評価処理20216と、歩行軌跡評価処理による評価に基づいて、最適な歩行軌跡を決定する最適歩行軌跡決定処理20217と、を実行する。
歩行速度解析処理20211では、加速度センサデータ、つまり各時点における歩行者の加速度データ(連続的に加速度を測定している場合にはその時間的に連続したデータであり、離散的に測定している場合には各測定時点のデータ)が取得され、当該歩行者が過去どのくらいの速度で移動してきたか、及び歩行者の歩行距離(解析された速度とその速度で移動した時間を乗算することにより算出)が解析される。加速度データを用いて速度及び歩行距離を解析する方法は周知であるが、例えば、特許文献2で開示されている方法がある。どのような方法によって歩行者の加速度の情報から歩行速度及び歩行距離の情報を取得しても良いため、ここでは具体的な方法の説明については省略する。
ドリフト成分入力処理20212では、予め用意されているドリフト成分の候補値が入力される。ドリフト成分の候補値は、例えば、角速度1degree/sから360degree/sまでの、1度ずつ変化する値(ステップ幅が1degree/s)を取る。ドリフト成分値はデフォルトとして1degree/sから360degree/sまでの値を用意しているが、情報処理装置100を使用していく過程において取りえないと判断されたドリフト値を削除しながら最適な範囲を確定していくようにしても良い。
相対方位角計算処理20213では、ジャイロセンサデータ(角速度データ)と、ドリフト成分(ノイズ成分)を用いて、取得した角速度データからドリフト成分を減算することにより、ノイズを除去した相対方位角の情報が算出される。ドリフト成分入力処理20212によって複数のドリフト成分の値が提供されるため、相対方位角計算処理20213では、それぞれのドリフト成分に対応した相対方位角が計算され、図示しないメモリ等に保持しておくことになる。
歩行方向計算処理20214では、相対方位角計算処理20213によって入力ノイズが除去された、複数の相対方位角情報が取得される。相対方位角情報は各測定時間間の相対的な方向に関する情報であるため、これから絶対方位を知ることはできない。従って、歩行方向計算処理20214では、複数の相対方位角情報のそれぞれについて、各測定時刻での相対方位角を積分することにより歩行方向(歩行軌跡の形状)をそれぞれ計算し、図示しないメモリ等に保持する。
歩行軌跡生成処理20125では、歩行速度解析処理20211による各時間における歩行速度の情報及び歩行距離の情報と、歩行方向計算処理20214による複数の歩行方向の情報を取得し、それぞれの歩行方向について、歩行軌跡が求められ、図示しないメモリ等に保持される。ここでは、歩行距離は同一であるため、形状が異なる同一歩行距離の軌跡が得られることになる。
歩行軌跡評価処理20216では、歩行軌跡生成処理20215によって得られた複数の歩行軌跡を評価するために、それぞれの歩行軌跡の終点と、建物データから取得される終点(出口)の座標とを比較する。つまり、それぞれの歩行軌跡の終点を実際の終点の座標に合わせ、それぞれの始点(軌跡の始点:センサ起動点)が実際の始点(建物の入口)の座標に一番近くに位置するように、それぞれの歩行軌跡を、終点を中心にして回転移動させる。そして、歩行軌跡評価処理20216では、それぞれの歩行軌跡の始点と実際の始点の距離を算出し、評価値として出力する。なお、距離をそのまま評価値としても良いし、距離が短いほど評価値が高くなるようにしても良い。なお、ユーザが絶対方位の情報を入力するようにしても良く、この場合には、得られた歩行軌跡を回転移動させる必要はない。
最適歩行軌跡決定処理20217では、歩行軌跡評価処理20216によって得られる評価値とそれに対応する複数の歩行軌跡の情報を取得し、最良の評価値(軌跡の始点(センサ起動点)と実際の始点(建物の入口)の距離が最短)を有する歩行軌跡を最適な歩行軌跡として決定する。
このように歩行軌跡を求めるのは次のような理由からである。つまり、例えば、通信キャリアは、建物内で無線LAN等の電波強度がどのように分布しているか把握したい。このためには、通常、対象の建物に測定者が入って細かく測定しなければならいが、このようにすることは非常にコストが掛かるものである。そこで、日常的に建物内を移動する者(例えば、建物や建物内部の設備の点検業者)に当該移動端末装置100を携帯させ、その者の建物内での歩行軌跡と移動中の所々で取得される電波強度のデータとをつき合わせる。これにより、建物内での電波強度の情報を提供することができ、電波強度情報取得に掛かるコストを劇的に低減することができるようになる。
<屋内外測位補正処理>
第7の実施形態による屋内外測位補正処理は、第1の実施形態のそれとほぼ同じであるが、センサ起動点からの屋内測位軌跡が上記歩行軌跡推定プログラム2021によって求められたものである点で異なり、他の点においては共通する。つまり、センサ起動点602以降の軌跡(屋内測位軌跡:これが歩行軌跡推定プログラムによって求められた軌跡となる)及び減衰開始点601(図6参照)までのGPS軌跡に基づいて、センサ起動点602と減衰開始点601との間の座標が補間される。より具体的には、例えば、減衰開始点601における移動速度v1とセンサ起動点602における移動速度v2とを用いて線形補間(平均を取る)してその間の速度を推定し、GPS軌跡と自律測位軌跡(屋内測位軌跡)とが整合するように(例えば、軌跡の軌道が適合するように)、その間の軌跡が推定される。
<得られた歩行軌跡の表示例>
図18は、第7の実施形態による情報処理システムによって得られた屋内外の歩行軌跡の表示例を示す図である。このような歩行軌跡は、例えば、移動端末装置100の図示しない表示部の画面上に表示される。
図18に示されるように、表示部の画面上には、屋外軌跡と、屋内軌跡と、建物の始点(入口)及び終点(出口)が表示される。また、測位による軌跡と併せて、実経路(屋内及び屋外)を表示するようにしても良い。これにより、実際の経路と測位によって得られる軌跡との一致具合を知ることができるようになる。
(8)第8の実施形態
第8の実施形態は、複数のユーザの歩行軌跡、或いは単一ユーザの複数の歩行軌跡から作業効率を評価するものである。
図19は、第8の実施形態による情報処理システム(屋内外歩行軌跡推定システム)の概略構成を示す図である。第7の実施形態と異なる点は、第8の実施形態によるシステムが作業解析プログラム2022を追加で有していることであり、他の構成及び処理内容は第7の実施形態と同じである。
作業解析プログラム2022は、補助記憶装置203の移動軌跡データ格納領域2034から対象となる移動軌跡(評価対象者の移動軌跡)を取得し、各軌跡の距離を評価することにより作業効率を評価する。つまり、例えば、建物付近に停止させたトラックから荷物を屋内に運搬する荷物運搬作業を考えると、トラックと荷物載置場所(目的場所)とを往復する複数の移動軌跡が得られることになる。このとき、作業者によって、或いは作業者の数によって、移動軌跡の形状や軌跡自体から算出される距離が異なる。そこで、移動軌跡が平均的な軌跡よりも膨らんでいる場合、或いは距離が長い場合に、作業効率が悪いと判断することができる。
この作業効率の評価データは、例えば作業者の教育に用いることができる。
(9)まとめ
(i)第1の実施形態では、衛星信号データの値をモニタすることにより、衛星信号データ減衰開始点を特定し、衛星信号データの値が所定値にまで減衰したときに移動端末装置が屋内に入場したと判定する。そして、その時点から加速度センサとジャイロセンサを起動させる。センサ起動時点からは、センサデータを用いて屋内軌跡が生成される。また、屋内入場時点からセンサ起動時点までにはタイムラグがあるためセンサ起動まである程度歩行軌跡が生じてしまっている。そこで、衛星信号データ減衰開始点までの屋外軌跡のデータ、及びセンサ起動時点以降の屋内軌跡のデータを用いて、衛星信号データ減衰開始点からセンサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成する。そして、これらを結合して、屋内外のシームレスな軌跡を出力する。このようにすることにより、屋内外のシームレスな軌跡を生成できるだけでなく、センサを屋外でも常時起動する必要がなく、移動端末装置のバッテリ消費量を少なくすることができるようになる。
なお、衛星信号データ減衰開始点での屋外軌跡の方向情報(軌跡から得られる進行方向)をセンサ起動時点での移動方向であると推定する。そして、この移動方向の情報を基準として、センサデータを用いて屋内軌跡を生成する。このようにすることにより、相対的な方向しか得られない各センサであっても、複数の軌跡候補を生成してから最適なものを選択するという処理が必要なくなり、処理の高速化を実現することができる。特に、移動体端末装置で当該処理に対応するプログラムを実行する場合に、処理負荷の軽減効果を高くすることができる。
(ii)第2の実施形態では、衛星信号の減衰パターンデータを参照し、これと衛星信号データとを比較して、前記衛星信号データの値が所定値にまで減衰する前に、移動端末装置が屋内に入場したと判定するようにしている。これにより、高速かつ高精度に屋内入場の有無を判断でき、障害(トンネルや木陰等)による影響を除去することができるようになる。
(iii)第3の実施形態では、第1の実施形態と同様に、衛星信号データの値をモニタすることにより、衛星信号データ減衰開始点を特定する。ただし、ここでは、衛星信号データ減衰開始点から加速度センサとジャイロセンサを一旦起動させる。それと共に、衛星信号受信機による衛星信号データを取得して屋外測位処理を継続する。また、さらに、衛星信号データの値が所定値にまで減衰したか否か(所定時間内に減衰したか否か判断するようにしても良い)判断し、減衰した場合には、移動端末装置が屋内に入場したと判定し、加速度センサとジャイロセンサによるセンシング動作を継続する。所定値まで減衰しなければ、当該センシング動作を停止する。その後は、衛星信号データ減衰開始点までの屋外軌跡のデータ、及びセンサ起動時点以降の屋内軌跡のデータを用いて、衛星信号データ減衰開始点からセンサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成し、これらを結合して、屋内外のシームレスな軌跡を出力する。このようにすることにより、できる限り早いタイミングでセンサを起動させることができるので、より高精度にシームレスな軌跡を得ることができる。また、減衰開始までは各センサを動作させることがなく、また、屋内に入ったと仮に判断し、衛星信号レベルが復活した場合にはセンサの動作を停止させているので、センシングによるバッテリ消費量を抑えることができる。
(iv)第4の実施形態では、建物の入口情報を有する地図データを参照し、該当する建物の入口座標を取得する。そして、減衰開始点の座標と、建物の入口座標とを一致させて屋外軌跡を生成し、これを用いて補間軌跡を生成する。このようにすることにより、補間処理をより高精度に実行することが可能となる。
(v)第5の実施形態では、移動端末装置に屋内に設置された基地局からの無線信号を受信する無線受信機を持たせている。ここで、屋内軌跡を生成する際に、複数の環境パラメータ(歩幅、ジャイロセンサ誤差、方位等)に基づいて複数の屋内軌跡候補(たとえば、環境パラメータの組み合わせ個数分の候補)を生成し、それぞれの屋内軌跡候補上の座標と基地局座標との距離を求める。そして、無線受信機によって受信した無線信号の強度と基地局との距離の情報を用いて、複数の屋内軌跡候補から最適な屋内軌跡を選択するようにしている。つまり、基地局の距離と電波強度との関係において一番マッチングが取れる候補を最適な軌跡とする。このようにすることにより、より高精度に屋内軌跡を求めることができるので、補間処理もより正確に実行することが可能となる。従って、高精度にシームレスな軌跡を生成することが可能となる。
(vi)第6の実施形態では、屋内軌跡を生成する際に、加速度センサのデータ(上下の揺れの情報)を用いて屋内移動が歩行移動か車両移動かを判定する。この判定結果に基づいて、歩行移動時測位方式と車両移動時測位方式とを切り替えて屋内軌跡を生成する。つまり、車両移動の場合には、車両移動に適した測位方式を用い、車両を降りて歩行移動に移行した場合には、歩行移動に適した測位方式を採用する。このようにすることにより、場面に応じて最適な測位方式を用いているので、より高精度に屋内軌跡を求めることができ、補間処理もより正確に実行することが可能となる。従って、高精度にシームレスな軌跡を生成することが可能となる。
(vii)第7の実施形態では、屋内軌跡を生成する際に、該当する建物の入口及び出口のデータを取得し、センサ起動時点から複数の基準歩行方向に対応する複数の屋内軌跡候補を生成する(ここでは、GPS信号から得られる方向情報は用いず、可能性のある全ての方向を基準として屋内軌跡候補を生成する)。そして、それぞれの屋内軌跡候補の終点を建物の出口と一致させ、屋内軌跡候補の始点と建物入口との距離が最も近い軌跡を最適な屋内軌跡とする。このようにすることにより、建物の入口及び出口の位置と最も整合する屋内軌跡を求めることができるので、より高精度に屋内軌跡を求めることができ、補間処理もより正確に実行することが可能となる。従って、高精度にシームレスな軌跡を生成することが可能となる。
(viii)第8の実施形態では、複数の屋内外のシームレスな軌跡(複数の作業者による軌跡、或いは、同一人による複数の軌跡、或いはその両方)のそれぞれの形状及び/又は距離を解析し、各軌跡の作業効率を評価する。このようにすることにより、作業者の教育を客観的かつ効率よく実施することができるようになる。
(ix)本発明は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
さらに、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。
最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連することはなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによってでも実装できることを理解する必要がある。更に、汎用目的の多様なタイプのデバイスがここで記述した教授に従って使用可能である。ここで述べた方法のステップを実行するのに、専用の装置を構築するのが有益であることが判るかもしれない。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本発明は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点に於いて限定の為ではなく説明の為である。本分野にスキルのある者には、本発明を実施するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせがあることが解るであろう。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。
加えて、本技術分野の通常の知識を有する者には、本発明のその他の実装がここに開示された本発明の明細書及び実施形態の考察から明らかになる。記述された実施形態の多様な態様及び/又はコンポーネントは、単独又は如何なる組み合わせでも使用することが出来る。明細書と具体例は典型的なものに過ぎず、本発明の範囲と精神は後続する請求範囲で示される。
100・・・移動端末装置
101・・・加速度センサ
102・・・ジャイロセンサ
103・・・衛星信号受信機
104・・・補助記憶装置
1041・・・センサデータ格納領域
1042・・・衛星信号データ格納領域
1043・・・衛星信号パターン格納領域
1044・・・地図データ格納領域
1045・・・屋内無線信号データ格納領域
105・・・プロセッサ
106・・・メモリ
1061・・・センサデータ取得プログラム
1062・・・衛星信号取得プログラム
1063・・・屋外測位プログラム
1064・・・屋内測位プログラム
106401・・・歩行者用屋内測位プログラム
106402・・・乗車時屋内測位プログラム
106403・・・屋内測位方式判定プログラム
1065・・・屋内外遷移判定プログラム
10651・・・屋内外遷移第1判定プログラム
10652・・・屋内外遷移第2判定プログラム
1066・・・屋内外測位補正プログラム
1067・・・歩行軌跡評価プログラム
107・・・通信インタフェース
108・・・無線信号受信機
200・・・サーバ装置
201・・・プロセッサ
202・・・メモリ
2021・・・歩行軌跡推定プログラム
2022・・・作業解析プログラム
203・・・補助記憶装置
2031・・・建物データ格納領域
2032・・・センサデータ格納領域
2033・・・衛星データ格納領域
2034・・・軌跡データ格納領域
204・・・通信インタフェース
300・・・ネットワーク

Claims (12)

  1. 加速度センサと、
    ジャイロセンサと、
    衛星信号受信機と、
    前記加速度センサと前記ジャイロセンサによって検知されたセンサデータと、前記衛星信号受信機によって受信された衛星信号データとを格納する記憶装置と、
    前記衛星信号データを用いて屋外軌跡を生成し、前記センサデータを用いて屋内軌跡を生成するプロセッサと、を有し、
    前記プロセッサは、
    前記衛星信号データの値をモニタすることにより、前記衛星信号データ減衰開始点を特定し、前記衛星信号データの値が所定値にまで減衰したときに移動端末装置が屋内に入場したと判定し、前記加速度センサと前記ジャイロセンサを起動させる処理と、
    センサ起動時点からの前記センサデータを用いて屋内軌跡を生成する処理と、
    前記衛星信号データ減衰開始点までの前記屋外軌跡のデータ、及び前記センサ起動時点以降の前記屋内軌跡のデータを用いて、前記衛星信号データ減衰開始点から前記センサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成する処理と、
    前記屋外軌跡、前記屋内軌跡、及び前記補間軌跡を結合させて屋内外のシームレスな軌跡を出力する処理と、
    を実行することを特徴とする情報処理システム。
  2. 請求項1において、
    前記プロセッサは、前記衛星信号データ減衰開始点での前記屋外軌跡の方向情報を前記センサ起動時点での移動方向であると推定し、当該方向情報を基準として前記センサデータを用いて前記屋内軌跡を生成することを特徴とする情報処理システム。
  3. 請求項1において、
    前記記憶装置は、さらに、衛星信号の減衰パターンデータを格納し、
    前記プロセッサは、前記衛星信号データと前記減衰パターンデータを比較し、当該比較結果を用いて、前記衛星信号データの値が前記所定値に減衰する前に、前記移動端末装置が屋内に入場したと判定することを特徴とする情報処理システム。
  4. 加速度センサと、
    ジャイロセンサと、
    衛星信号受信機と、
    前記加速度センサと前記ジャイロセンサによって検知されたセンサデータと、前記衛星信号受信機によって受信された衛星信号データとを格納する記憶装置と、
    前記衛星信号データを用いて屋外軌跡を生成し、前記センサデータを用いて屋内軌跡を生成するプロセッサと、を有し、
    前記プロセッサは、
    前記衛星信号データの値をモニタすることにより、前記衛星信号データ減衰開始点を特定し、当該衛星信号データ減衰開始点から前記加速度センサと前記ジャイロセンサを起動させると共に、前記衛星信号受信機による前記衛星信号データの取得を継続する処理と、
    前記衛星信号データの値が所定値にまで減衰したときに移動端末装置が屋内に入場したと判定し、前記加速度センサと前記ジャイロセンサによる動作を継続する処理と、
    センサ起動時点からの前記センサデータを用いて屋内軌跡を生成する処理と、
    前記衛星信号データ減衰開始点までの前記屋外軌跡のデータ、及び前記センサ起動時点以降の前記屋内軌跡のデータを用いて、前記衛星信号データ減衰開始点から前記センサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成する処理と、
    前記屋外軌跡、前記屋内軌跡、及び前記補間軌跡を結合させて屋内外のシームレスな軌跡を出力する処理と、
    を実行することを特徴とする情報処理システム。
  5. 請求項4において、
    前記プロセッサは、さらに、前記センサ起動時点後に、前記衛星信号データの値が前記所定値に減衰することなく前記衛星信号データの取得が継続された場合に、前記加速度センサ及び前記ジャイロセンサの動作を停止する処理を実行することを特徴とする情報処理システム。
  6. 請求項1において、
    前記記憶装置は、さらに、建物の入口情報を有する地図データを格納し、
    前記プロセッサは、前記地図データから該当する建物の入口座標を取得し、前記減衰開始点の座標と、前記建物の入口座標とを一致させて前記屋外軌跡を生成し、これを用いて前記補間軌跡を生成することを特徴とする情報処理システム。
  7. 請求項1において、
    さらに、屋内に設置された基地局からの無線信号を受信する無線受信機を有し、
    前記記憶装置は、さらに、基地局の設置場所を示す基地局座標データを格納し、
    前記プロセッサは、前記屋内軌跡を生成する処理において、複数の環境パラメータに基づいて複数の屋内軌跡候補を生成し、それぞれの屋内軌跡候補上の座標と前記基地局座標との距離を求め、前記無線受信機によって受信した無線信号の強度と前記距離の情報を用いて、前記複数の屋内軌跡候補から最適な屋内軌跡を選択することを特徴とする情報処理システム。
  8. 請求項1において、
    前記プロセッサは、前記屋内軌跡を生成する処理において、前記加速度センサのデータを用いて屋内移動が歩行移動か車両移動かを判定し、当該判定結果に基づいて、歩行移動時測位方式と車両移動時測位方式とを切り替えて前記屋内軌跡を生成することを特徴とする情報処理システム。
  9. 請求項1において、
    前記プロセッサは、前記屋内軌跡を生成する処理において、該当する建物の入口及び出口のデータを取得し、前記センサ起動時点から複数の基準歩行方向に対応する複数の屋内軌跡候補を生成し、それぞれの屋内軌跡候補の終点を前記出口と一致させ、屋内軌跡候補の始点と前記入口との距離が最も近い軌跡を前記屋内軌跡とすることを特徴とする情報処理システム。
  10. 請求項9において、
    前記プロセッサは、前記屋内軌跡及び前記屋外軌跡を、前記建物の入口及び出口のデータを有する建物地図上に重ね合わせて表示部に表示することを特徴とする情報処理システム。
  11. 請求項9において、
    前記プロセッサは、さらに、複数の前記屋内外のシームレスな軌跡のそれぞれの形状及び/又は距離を解析し、各軌跡の作業効率を評価する処理を実行することを特徴とする情報処理システム。
  12. 加速度センサと、ジャイロセンサと、衛星信号受信機と、プロセッサと、を有する情報処理システムを用いて、屋内外のシームレスな軌跡を生成する方法であって、
    前記プロセッサが、前記衛星信号受信機によって受信された衛星信号データを用いて屋外軌跡を生成するステップと、
    前記プロセッサが、前記衛星信号データの値をモニタすることにより、前記衛星信号データ減衰開始点を特定するステップと、
    前記プロセッサが、前記衛星信号データの値が所定値にまで減衰したときに移動端末装置が屋内に入場したと判定し、前記加速度センサと前記ジャイロセンサを起動させるステップと、
    前記プロセッサが、センサ起動時点からの前記加速度センサ及び前記ジャイロセンサによるセンサデータを用いて屋内軌跡を生成するステップと、
    前記プロセッサが、前記衛星信号データ減衰開始点までの前記屋外軌跡のデータ、及び前記センサ起動時点以降の前記屋内軌跡のデータを用いて、前記衛星信号データ減衰開始点から前記センサ起動時点までの軌跡を補間して補間軌跡を生成するステップと、
    前記プロセッサが、前記屋外軌跡、前記屋内軌跡、及び前記補間軌跡を結合させて屋内外のシームレスな軌跡を出力するステップと、
    を有することを特徴とする方法。
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