JP2013250774A - 携帯電子機器、およびその制御方法 - Google Patents

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Yoshiki Murotani
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Abstract

【課題】複数の用途に対応しつつ、持ち歩きが容易な携帯電子機器を提供する。
【解決手段】携帯電子機器(例えば、タブレットデバイス)1は、ゲームの実行ファイルを実行するためのゲームプレイヤアプリケーション9bを含む複数のアプリケーションを記憶できるように構成される記憶部9と、アプリケーションを実行する制御部10とを備える。記憶部9は、ゲームプレイヤアプリケーション9bによる指示のみに基づいて携帯電子機器1を制御するゲームモジュール9fをさらに記憶する。
【選択図】図6

Description

本出願は、携帯電子機器、およびその制御方法に関する。
近年、多様な種類の携帯電子機器が利用されている。携帯電子機器には、例えば、カートリッジ等の媒介を介して提供されるゲームを遊ぶことができる携帯ゲーム機が含まれる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−011250号公報
利用者は、複数の用途のために、複数の携帯電子機器を持ち歩くことがある。しかしながら、複数の携帯電子機器を持ち歩く場合、手荷物が増えて移動し難くなる可能性がある。上記のことから、複数の用途に対応しつつ、持ち歩きが容易な携帯電子機器、およびその制御方法に対するニーズがある。
1つの態様に係る携帯電子機器は、ゲームの実行ファイルを実行するためのゲームプレイヤアプリケーションを含む複数のアプリケーションを記憶できるように構成される記憶部と、前記アプリケーションを実行する制御部とを備える。前記記憶部は、前記ゲームプレイヤアプリケーションによる指示のみに基づいて当該携帯電子機器を制御する制御ソフトウェアをさらに記憶する。
他の態様において、前記携帯電子機器は、前記制御ソフトウェアを通じてのみ制御されるゲーム専用装置をさらに備える。
他の態様において、前記制御ソフトウェアは、他の制御ソフトウェアとともに1つのファイルとして前記記憶部に記憶される。
他の態様において、前記1つのファイルは、フレームワーク層に存在する。
他の態様において、前記ゲームプレイヤアプリケーションは、アプリケーション層で実行される。
他の態様において、前記ゲーム専用装置は、前記実行ファイルの読取装置である。
他の態様において、前記ゲーム専用装置は、ゲームのための操作部である。
1つの態様に係る制御方法は、ゲームプレイヤアプリケーションを含む複数のアプリケーションを記憶する携帯電子機器の制御方法であって、前記ゲームプレイヤアプリケーションを用いてゲームの実行ファイルを実行するステップと、前記ゲームの実行ファイルを実行するための当該携帯電子機器の制御を、前記ゲームプレイヤアプリケーションによる指示のみに基づいて当該携帯電子機器を制御する制御ソフトウェアを通じて行うステップとを含む。
図1は、第1の実施形態に係るシステムの構成を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るタブレットデバイスの正面図である。 図3は、第1の実施形態に係るタブレットデバイスのブロック図である。 図4は、第1の実施形態に係るタブレットデバイスの機能的な階層構造を説明するための図である。 図5は、ゲーム実行時にタブレットデバイスが実行する制御を示すフローチャートである。 図6は、第2の実施形態に係るタブレットデバイスのブロック図である。 図7は、第2の実施形態に係るタブレットデバイスの機能的な階層構造を説明するための図である。 図8は、ゲームモジュールを介してゲーム専用のハードウェアへアクセスするために実行される制御を示すフローチャートである。
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態では、携帯電子機器の例としてタブレットデバイスを用いて説明を行う。
(実施形態1)
図1を参照しながら、実施形態に係るシステム1の構成について説明する。図1に示すように、システム1は、タブレットデバイス100と、基地局200と、検証データ提供装置300と、管理装置400と、を含む。
タブレットデバイス100は、多様なアプリケーションを利用可能なスマートデバイスとしての機能と、特定の携帯ゲーム機向けに開発されたゲーム(いわゆるビデオゲーム)を楽しむための携帯ゲーム機としての機能(以下、「ゲーム機能」ともいう)とを有する。すなわち、タブレットデバイス100は、利用者が、スマートデバイスおよび携帯ゲーム機の2台を持ち歩くことなく、両者の機能を利用することを可能にする。
基地局200、検証データ提供装置300、および管理装置400は、ネットワーク500によって通信可能に接続される。
基地局200は、通信圏内に所在するタブレットデバイス100との間に無線通信回線を確立し、タブレットデバイス100がこの無線通信回線を通じて他の装置と通信することを可能にする。以下では、説明を簡単にするため、タブレットデバイス100の通信に関して説明する場合に、基地局200に関する記載を省略することがある。
検証データ提供装置300は、タブレットデバイス100のゲーム機能に関して不正な行為が行われているか否かを検証するための検証データをタブレットデバイス100に提供する。検証データは、タブレットデバイス100を提供する企業またはタブレットデバイス100にゲームを提供する企業によって更新され、最新の検証データが検証データ提供装置300に保管される。
管理装置400は、タブレットデバイス100のゲーム機能に関する各種の情報を管理する。管理装置400によって管理される情報には、例えば、タブレットデバイス100の利用者に関する情報、ネットワークを通じてタブレットデバイス100にダウンロードされたゲームに関する情報、およびタブレットデバイス100のゲーム機能に関して不正な行為が行われているか否かに関する情報が含まれる。
システム1の構成は、図1に示した例に限定されない。例えば、システム1に含まれる各種装置の数は、図1に示した数よりも多くてもよい。システム1は、タブレットデバイス100に加えて、携帯ゲーム機を含んでもよい。
図2および図3を参照しながら、図1に示したタブレットデバイス100の構成について説明する。図2は、タブレットデバイス100の正面図である。図3は、タブレットデバイス100のブロック図である。図2および図3に示すように、タブレットデバイス100は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、媒体読取部(ゲーム用媒体読取部)4と、媒体読取部5と、通信部6と、スピーカ7と、記憶部9と、制御部10とを有する。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、または無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、および図形等を表示する。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、またはスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、少なくとも、指、ペン、またはスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触した位置を検出する。タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(または超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、および荷重検出方式等の任意の方式でよい。
ボタン3は、利用者による押下を検出する。ボタン3は、STARTボタン3a、SELECTボタン3b、方向ボタン3c、および機能ボタン3dを含む。本実施形態においては、ボタン3は、ゲーム機能のためだけに用いられるものと想定する。ボタン3の構成は、図2に示す構成に限定されない。タブレットデバイス100は、ボタン3以外に、ゲーム機能以外の用途に用いられるボタンを備えるように構成されてもよい。タブレットデバイス100は、ボタン3をゲーム機能以外の用途に用いることができるように構成されてもよい。
ゲーム用媒体読取部4は、ゲーム用の記憶媒体からゲームの実行ファイルおよびデータを読み取る。ゲーム用の記憶媒体は、例えば、ROMカートリッジ、メモリカード、光ディスク、磁気ディスク、または光磁気ディスクである。媒体読取部5は、ゲーム機能以外の用途に用いられる記憶媒体からプログラムおよびデータを読み取る。タブレットデバイス100は、媒体読取部5を備えなくてもよい。
通信部6は、有線または無線により通信する。通信部6は、1または複数の通信方式をサポートする。通信部6によってサポートされる通信方式は、例えば、イーサーネット(登録商標)、携帯電話向けの通信方式、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等を含む。携帯電話向けの通信方式は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等を含む。
スピーカ7は、音を出力する。タブレットデバイス100は、ヘッドホン(イヤホン)を通じて音を出力するための出力端子をさらに備えてもよい。タブレットデバイス100は、音を入力するためのマイクをさらに備えてもよい。
記憶部9は、プログラムおよびデータ(ファイル)を記憶する。記憶部9は、制御部10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。記憶部9は、半導体記憶媒体、および磁気記憶媒体等の任意の記憶媒体を含んでよい。記憶部9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部9に記憶されるプログラムには、フォアグランドまたはバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援するオペレーティングシステム(OS)9aとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理を制御部10に実行させる。アプリケーションは、通信部6による通信または記憶媒体を介して記憶部9にインストールされてもよい。
記憶部9は、例えば、OS9a、ゲームプレイヤアプリケーション9b、メールアプリケーション9c、ブラウザアプリケーション9d、および検証データ9eを記憶する。記憶部9には、さらに、実行ファイル記憶領域91およびセーブデータ記憶領域92が設けられる。実行ファイル記憶領域91は、個々のゲームの本体である実行ファイルが記憶される領域である。セーブデータ記憶領域92は、ゲームの状況を保存するためのセーブデータが記憶される領域である。
ゲームプレイヤアプリケーション9bは、対応する携帯ゲーム機用のゲームの実行ファイルをタブレットデバイス100上で実行するためのプレイヤである。すなわち、ゲームプレイヤアプリケーション9bは、対応する携帯ゲーム機と同様にゲームを楽しむためのゲーム機能を提供する。
ゲームの実行ファイルとは、当該ゲームの作成者によって作成された、タブレットデバイス100の利用者が興ずるゲームの処理内容を示すものであり、ゲームプレイヤアプリケーション9bによって、当該実行ファイルの処理内容はタブレットデバイス100において実行される。
換言すれば、ゲームプレイヤアプリケーション9bのみが記憶部9に記憶されている場合であって、且つゲームの実行ファイルが記憶された記憶媒体がゲーム用媒体読取部4に接続されていなかったり、ゲームの実行ファイルが記憶部9に記憶されていなかったりしたときには、タブレットデバイス100の利用者は、ゲームをすることができない。
ゲームプレイヤアプリケーション9bが記憶部9に記憶されている場合において、さらにゲームの実行ファイルが記憶部9に記憶されている、若しくはゲームの実行ファイルが記憶された記憶媒体がゲーム用媒体読取部4に接続されているときにおいて、タブレットデバイス100の利用者は、ゲームをすることができる。
ゲームプレイヤアプリケーション9bを用いて実行されるゲームの本体である実行ファイルは、対応する携帯ゲーム機用のものと同一であってもよいし、対応する携帯ゲーム機用のものと異なってもよい。実行ファイルは、実行ファイル記憶領域91に予め記憶されていてもよいし、通信部6による通信によって実行ファイル記憶領域91へダウンロードされてもよいし、ゲーム用媒体読取部4を通じて記憶媒体から読み出されてもよい。
ゲームプレイヤアプリケーション9bは、利用者が、携帯ゲーム機を持ち歩かなくても、携帯ゲーム機を持ち歩く場合と同様にタブレットデバイス100を用いてゲームを楽しむことを可能にする。この結果、利用者は、持ち歩く携帯電子機器を減らすことができる。このように、複数の用途に対応しつつ、タブレットデバイス100は、通常のタブレットデバイスと比較して、ボタン3およびゲーム用媒体読取部4をさらに備えているだけなので、携帯性が損なわれていない。
ゲームプレイヤアプリケーション9bは、さらに、ゲーム機能に関して不正な行為が行われているか否かを検証するための機能を提供する。不正な行為とは、例えば、ゲームプレイヤアプリケーション9b自体がタブレットデバイス100以外の電子機器において不正に実行されること、または不正に取得されたゲームの実行ファイルがゲームプレイヤアプリケーション9bを用いて実行されることである。
より具体的には、ゲームプレイヤアプリケーション9b自体がタブレットデバイス100以外の電子機器において不正に実行されることとは、たとえば、タブレットデバイス100の記憶部9に記憶されているゲームプレイヤアプリケーション9bが、タブレットデバイス100が備えない他の記憶媒体にコピーされ、当該コピーされたゲームプレイヤアプリケーションが、正規なタブレットデバイス100以外の非正規な電子機器において実行されることである。
また、不正に取得されたゲームの実行ファイルが実行されるとは、ゲームの実行ファイルが記憶された記憶媒体から当該実行ファイルがコピーされ、当該実行ファイルが前記記憶媒体とは異なる記憶媒体にコピーされて、当該異なる記憶媒体を介してコピーされた実行ファイルがタブレットデバイス100等の電子機器において実行されること、若しくは、ゲームの実行ファイルが記憶された記憶媒体から当該実行ファイルがコピーされ、当該コピーされたゲームの実行ファイルが、インターネット等の各種通信インフラを経由して他のタブレットデバイス100等の電子機器において実行されることである。
つまり、これら「不正な行為」および「不正な取得」とは、法的に不正であるか否かに意味が限定されるものではない。
メールアプリケーション9cは、電子メールの作成、送信、受信、および表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション9dは、WEBページを表示するためのWEBブラウジング機能を提供する。検証データ9eは、ゲーム機能に関して不正な行為が行われているか否かを検証するための情報を含む。検証データ9eは、検証データ提供装置300が提供するデータによって随時更新される。
制御部10は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、およびFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。制御部10は、タブレットデバイス100の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、制御部10は、記憶部9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、制御部10は、データおよび命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、ゲーム用媒体読取部4、媒体読取部5、通信部6、およびスピーカ7を含むが、これらに限定されない。制御部10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、およびボタン3を含むが、これらに限定されない。
制御部10は、例えば、ゲームプレイヤアプリケーション9bを実行することにより、ゲーム機能のための各種制御を実行する。
図4を参照しながら、タブレットデバイス100の機能的な階層構造について説明する。図4は、タブレットデバイス100の機能的な階層構造を説明するための図である。図4に示すように、タブレットデバイス100は、H/W(ハードウェア)層21と、H/W層21上に位置するOS層22と、OS層22上に位置するアプリケーション層23とを有する。
H/W層21は、物理的な装置を含む。物理的な装置は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2、ボタン3、ゲーム用媒体読取部4、媒体読取部5、通信部6、およびスピーカ7である。
OS層22は、OS9aの機能に対応する層である。OS層22は、カーネル22aと、ライブラリ22bと、フレームワーク22cとを含む。カーネル22aは、アプリケーションの起動、中断、再開、終了等を制御するためのプロセス制御、H/W層21の装置との間の情報をやりとりするための入出力制御等の基本的な機能を提供する。ライブラリ22bは、カーネル22aが有する機能を利用したり、汎用的な処理を実行したりするための各種のソフトウェアモジュールを含む。
フレームワーク22cは、OS9aに固有な機能を利用するための各種のソフトウェアモジュールを含む。フレームワーク22cは、例えば、画面制御するためのモジュール、画面上に配置される部品を制御するためのモジュール、利用者に対する通知を行うためのモジュール等を含む。フレームワーク22cは、OS9aがAndroid(登録商標)の場合、Framework.jarに相当する。
アプリケーション層23は、OS9a上で実行される各種のアプリケーションを含む。アプリケーション層23は、例えば、ゲームプレイヤアプリケーション9b、メールアプリケーション9c、およびブラウザアプリケーション9dを含む。アプリケーション層23に含まれるアプリケーションは、制御部10が、必要に応じてOS層22を介してH/W層21にアクセスし、検出結果の取得、動作の変更の要求等を行うように構成されている。
アプリケーション層23に含まれるアプリケーションのうち、ゲームプレイヤアプリケーション9bは、実行時にゲーム専用のハードウェアの検証を行う。本実施形態の場合、ゲーム専用のハードウェアは、ボタン3およびゲーム用媒体読取部4である。タブレットデバイス100は、ゲーム専用のハードウェアとして、ボタン3またはゲーム用媒体読取部4のいずれか一方を有してもよい。タブレットデバイス100は、ゲーム専用のハードウェアとして、他の装置を有してもよい。他の装置は、例えば、ジョイスティック、カメラ、通信部である。
ゲーム専用のハードウェアの検証は、例えば、所定のレジスタ、I/Oアドレス、またはポートへのアクセスを通じて行われる。ゲーム専用のハードウェアの検証は、例えば、所定の割り込みによって行われてもよい。
ゲームの実行ファイルがゲーム用媒体読取部4によって記憶媒体から読み出される場合、ゲーム専用のハードウェアの検証において、記憶媒体の正当性がさらに検証されてもよい。記憶媒体の正当性とは、例えば、ゲームの実行ファイルの作成者(ゲームソフト会社)によって販売された記憶媒体か、もしくは、当該記憶媒体から実行ファイルがコピーされ、当該実行ファイルが焼き付けられた不当な記憶媒体であるか、を判断することである。記憶媒体の正当性の検証は、例えば、記憶媒体の所定の位置に書き込まれているデータ、要求に応じてデータが読み出されるまでの時間、不正な要求に対する応答等に基づいて行われる。
このように、実行時にゲーム専用のハードウェアの検証を行うことにより、ゲームプレイヤアプリケーション9bが正規でない電子機器で実行されるおそれを低減することができる。ゲーム専用のハードウェアは、タブレットデバイス100に固有のハードウェアである。このため、ゲームプレイヤアプリケーション9bがタブレットデバイス100以外の電子機器で実行された場合には、ゲーム専用のハードウェアの検証を行うことにより、その電子機器がタブレットデバイス100でないことが検出される。
図5を参照しながら、ゲーム実行時にタブレットデバイス100が実行する制御について説明する。図5は、ゲーム実行時にタブレットデバイス100が実行する制御を示すフローチャートである。図5に示す制御は、制御部10がゲームプレイヤアプリケーション9bを実行することによって実現される。図5に示す制御は、利用者の操作等によってゲームの開始が指示された場合に実行される。
制御部10は、まず、ステップS101として、検証データ9eを更新する。例えば、制御部10は、検証データ9eを更新するために、通信部6による通信を通じて、検証データ提供装置300から更新用の差分データを取得する。そして、制御部10は、差分データを検証データ9eに適用する。
続いて、制御部10は、ステップS102として、検証データ9eの更新が成功したか否かを判定する。例えば、通信の障害のために検証データ提供装置300にアクセスできない場合、または検証データ提供装置300から取得したデータを検証データ9eに正常に適用できない場合に、更新が失敗したと判定される。
更新が失敗した場合(ステップS102,No)、制御部10は、ステップS103として、検証データ9eが期限切れであるかを判定する。例えば、制御部10は、検証データ9eの更新が最後に成功してから所定の期間が経過している場合に、検証データ9eが期限切れであると判定する。検証データ9eが期限切れである場合(ステップS103,Yes)、制御部10は、ゲームを実行することなく、本制御を終了する。このように、検証データ9eが期限切れの場合にゲームの実行を中止することにより、不正行為が行われる可能性を低くすることができる。
更新が成功した場合(ステップS102,Yes)、または検証データ9eが期限切れでない場合(ステップS103,No)、制御部10は、ステップS104へ進む。制御部10は、ステップS104として、ゲーム専用のハードウェアを検証する。例えば、ゲーム用媒体読取部4にアクセスできるかによって、ハードウェアの正当性を検証する。ゲーム専用のハードウェアが正当でない場合、つまりハードウェアが不正なものである場合(ステップS105,No)、制御部10は、ゲームを実行することなく、本制御を終了する。ゲーム専用のハードウェアが正当でない場合には、ゲーム専用のハードウェアが存在しない場合が含まれる。このように、ゲーム専用のハードウェアが正当でない場合にゲームの実行を中止することにより、正規でない電子機器によってゲームプレイヤアプリケーション9bが実行される可能性を低くすることができる。
ゲーム専用のハードウェアが正当である場合、つまりハードウェアが不正なものではない場合(ステップS105,Yes)、制御部10は、ステップS106として、指定されたゲームの実行ファイルをロードする。ロードされた実行ファイルは、例えば、ゲームプレイヤアプリケーション9bが提供する実行環境内で実行される。
続いて、制御部10は、ステップS107として、ゲームを実行しながら、検証データ9eに基づいて、実行中のゲームの正当性、すなわち、ゲームの実行ファイルが正当に取得されたものか否かを検証する。ゲームの正当性の検証は、例えば、実行ファイルのハッシュ値(ダイジェスト)、電子署名、実行される命令のパターン、所定のメモリ領域の値、レジスタの値等を検証データ9eと照合することによって行われる。ゲームが正当でない場合(ステップS108,No)、制御部10は、ステップS109として、通信部6による通信を通じて検証結果を管理装置400へ送信し、ステップS110へ進む。制御部10は、ゲームが正当である場合にも(ステップS108,Yes)、ステップS110へ進む。
制御部10は、ステップS110として、通信部6による通信を通じて管理装置400からの指示が受信されたかを確認する。管理装置400は、例えば、ステップS109で送信された検証結果に基づいて、不正行為に関する警告の表示、セーブデータの保存の無効化、ゲームの強制的な終了等をタブレットデバイス100に指示する。管理装置400は、タブレットデバイス100から送信された検証結果を蓄積し、蓄積された検証結果に基づいて指示を決定してもよい。
管理装置400からの指示が受信された場合(ステップS111,Yes)、制御部10は、ステップS112として、指示に応じた処理を実行する。指示が、ゲームの強制的な終了を求めていない場合、制御部10は、指示に応じた処理を実行した後、ステップS113へ進む。指示が、ゲームの強制的な終了を求めている場合、制御部10は、指示に応じた処理を実行した後、本制御を終了する。管理装置400からの指示が受信されていない場合(ステップS111,No)、制御部10は、ステップS113へ進む。
制御部10は、ステップS113として、ゲームの終了指示が検出されたかを判定する。ゲームの終了指示は、利用者による指示であってもよいし、タブレットデバイス100自身の機能による指示であってもよい。ゲームの終了指示が検出されない場合(ステップS113,No)、制御部10は、ステップS107へ戻り、ゲームの実行を継続する。ゲームの終了指示が検出された場合(ステップS113,Yes)、制御部10は、ステップS114として、ゲームの実行ファイルをアンロードしてゲームを終了させる。そして、制御部10は、本制御を終了する。
上述してきたように、タブレットデバイス100は、携帯ゲーム機と同様にゲームを楽しむためのゲームプレイヤアプリケーション9bを実行することができるように構成される。このため、利用者は、携帯ゲーム機を持ち歩かなくても、タブレットデバイス100で携帯ゲーム機と同様にゲームを楽しむことができる。このように、タブレットデバイス100は、複数の携帯電子機器を持ち歩く煩わしさを軽減することができる。
さらに、タブレットデバイス100は、ゲームプレイヤアプリケーション9bを、メールアプリケーション9c等と同様に、アプリケーションの1つとして実行する。このため、タブレットデバイス100は、ゲームプレイヤアプリケーション9bと他のアプリケーションとの切り替えおよび連係を容易に実現することができる。例えば、タブレットデバイス100は、ゲーム中にメールが着信した場合に、実行するアプリケーションをゲームプレイヤアプリケーション9bからメールアプリケーション9cへ切り替えることができる。例えば、タブレットデバイス100は、ゲームによって関連するWEBページの表示要求がなされた場合に、そのWEBページが表示されるようにブラウザアプリケーション9dを実行することができる。
さらに、ゲームプレイヤアプリケーション9bは、タブレットデバイス100がゲームプレイヤアプリケーション9bを実行するための正当な電子機器であるかが検証されるように構成される。このため、ゲームプレイヤアプリケーション9bは、自身が不正に利用される可能性を低くすることができる。
さらに、ゲームプレイヤアプリケーション9bは、ネットワークを通じて更新される検証データ9eに基づいて、実行されるゲームの実行ファイルの正当性が検証されるように構成される。このため、ゲームプレイヤアプリケーション9bは、不正なゲームが遊ばれる可能性を低くすることができる。
(実施形態2)
以下に他の実施形態について説明する。以下の説明においては、既に説明した部分と同様の部分には、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略することがある。
図6は、タブレットデバイス101のブロック図である。タブレットデバイス101は、図1に示したシステム1と同様のシステムにおいて、タブレットデバイス100と同様に利用される。図6に示すように、タブレットデバイス101は、OS9aがゲームモジュール9fをさらに備える点において、タブレットデバイス100と異なる。さらに、タブレットデバイス101は、携帯ゲーム機と同様にゲームを楽しむためのアプリケーションとして、ゲームプレイヤアプリケーション9bに代えて、ゲームプレイヤアプリケーション9gを記憶する点において、タブレットデバイス100と異なる。
図7は、タブレットデバイス101の機能的な階層構造を説明するための図である。図7に示すように、ゲームモジュール9fは、OS層22のフレームワーク22cに含まれる。ゲームモジュール9fは、ゲーム専用のハードウェアにアクセスするためのアドレス、命令、手順等を含む制御ソフトウェアである。タブレットデバイス101において、ゲーム専用のハードウェアにアクセスするためのアドレス等は、ゲームモジュール9fのみに格納される。このため、ゲームプレイヤアプリケーション9gは、ゲームモジュール9fを介して、ゲーム専用のハードウェアにアクセスするように構成される。
このように、タブレットデバイス101は、ゲームプレイヤアプリケーション9gがゲームモジュール9fを介してのみ、ゲーム専用のハードウェアにアクセスすることができるように構成される。このため、不正利用者が、タブレットデバイス101からゲームプレイヤアプリケーション9gを抜き出して他の電子機器へ移植しても、ゲームプレイヤアプリケーション9gは正常に動作しない。
フレームワーク22cは、ゲームモジュール9fを含む複数の制御ソフトウェアを収容する1つのファイルとして構成されてもよい。このような構成により、不正利用者が、ゲームモジュール9fを発見しにくくすることができる。ゲームモジュール9fは、フレームワーク22c以外のモジュール内に格納されてもよい。
ゲーム実行時にタブレットデバイス101が実行する制御は、ゲーム専用のハードウェアへのアクセスがゲームモジュール9fを介して行われることを除いて、図5に示した制御と同様である。そこで、以下では、ゲームモジュール9fを介してゲーム専用のハードウェアへアクセスするための制御について説明する。
図8は、ゲームモジュール9fを介してゲーム専用のハードウェアへアクセスするために実行される制御を示すフローチャートである。図8に示す制御は、制御部10がゲームモジュール9fを実行することによって実現される。図8に示す制御は、ゲームプレイヤアプリケーション9gの実行中に、ゲーム専用のハードウェアへのアクセスが必要になる度に実行される。
制御部10は、ステップS201として、ゲーム専用のハードウェアへのアクセス要求を受信すると、ステップS202として、ゲームプレイヤアプリケーション9gの正当性を検証する。ゲームプレイヤアプリケーション9gを検証するための情報およびロジックは、ゲームモジュール9fに予め埋め込まれていてもよいし、検証データ9eに含まれていてもよい。
ゲームプレイヤアプリケーション9gが正当な場合(ステップS203,Yes)、制御部10は、ステップS204として、要求に応じた処理を実行する。すなわち、制御部10は、ゲーム専用のハードウェアへのアクセスを実行し、結果を応答する。ゲームプレイヤアプリケーション9gが正当でない場合(ステップS203,No)、制御部10は、要求を無視し、ゲーム専用のハードウェアへのアクセスを実行しない。
(その他の実施形態)
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨および範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態およびその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
例えば、図3および図6に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。図1に示した検証データ提供装置300および管理装置400は、1つの装置として構成されてもよい。
タブレットデバイス100の機能と管理装置400の機能は、適宜配置を変更してもよい。例えば、タブレットデバイス100が、ゲーム専用のハードウェアに関する情報、ゲームの実行ファイルに関する情報等を管理装置400へ送信し、管理装置400が送信された情報に基づいて、タブレットデバイス100および実行ファイルの少なくとも一方の正当性を検証するように構成してもよい。
上記の実施形態では、ゲームを実行するタイミングでタブレットデバイス100の正当性が検証される例について説明した。しかしながら、タブレットデバイス100の正当性を検証するタイミングは、これに限定されない。例えば、検証は、タブレットデバイス100の起動時に実行されてもよいし、ゲームの実行にかかわらず定期的に実行されてもよい。
上記の実施形態では、携帯ゲーム機と同様にゲームを楽しむための機能を、汎用的なOS上で動作するアプリケーションとして実装する例について説明した。しかしながら、ゲームを楽しむための機能の実装形態は、これに限定されない。例えば、ゲームを楽しむための機能は、汎用的なOSとは独立した実行環境として実装されてもよい。すなわち、ゲーム機能を有する携帯電子機器は、汎用的なOSと、ゲームの実行環境とのいずれかを起動するデュアルブートが可能な機器であってもよい。この場合、携帯電子機器は、一方の実行環境を起動した後に、他方の実行環境をさらに起動し、利用者の操作に応じて、いずれか一方をフォアグランドで実行し、他方をバックグランドで実行するように構成されてもよい。
上記の実施形態では、携帯電子機器の例として、タブレットデバイスについて説明したが、添付の請求項に係る携帯電子機器は、タブレットデバイスに限定されない。添付の請求項に係る電子機器は、タブレットデバイス以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、およびゲーム機を含むが、これらに限定されない。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例および代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
100、101 タブレットデバイス
1 システム
2 タッチスクリーンディスプレイ
2A ディスプレイ
2B タッチスクリーン
3 ボタン
4、5 媒体読取部
6 通信部
7 スピーカ
9 記憶部
9a OS
9b、9g ゲームプレイヤアプリケーション
9c メールアプリケーション
9d ブラウザアプリケーション
9e 検証データ
9f ゲームモジュール
10 制御部
21 H/W層
22 OS層
22a カーネル
22b ライブラリ
22c フレームワーク
23 アプリケーション層
91 実行ファイル記憶領域
92 セーブデータ記憶領域
200 基地局
300 検証データ提供装置
400 管理装置

Claims (8)

  1. 携帯電子機器であって、
    ゲームの実行ファイルを実行するためのゲームプレイヤアプリケーションを含む複数のアプリケーションを記憶できるように構成される記憶部と、
    前記アプリケーションを実行する制御部とを備え、
    前記記憶部は、前記ゲームプレイヤアプリケーションによる指示のみに基づいて当該携帯電子機器を制御する制御ソフトウェアをさらに記憶する携帯電子機器。
  2. 前記制御ソフトウェアを通じてのみ制御されるゲーム専用装置をさらに備える請求項1に記載の携帯電子機器。
  3. 前記制御ソフトウェアは、他の制御ソフトウェアとともに1つのファイルとして前記記憶部に記憶される請求項1または2に記載の携帯電子機器。
  4. 前記1つのファイルは、フレームワーク層に存在する請求項3に記載の携帯電子機器。
  5. 前記ゲームプレイヤアプリケーションは、アプリケーション層で実行される請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
  6. 前記ゲーム専用装置は、前記実行ファイルの読取装置である請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
  7. 前記ゲーム専用装置は、ゲームのための操作部である請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
  8. ゲームプレイヤアプリケーションを含む複数のアプリケーションを記憶する携帯電子機器の制御方法であって、
    前記ゲームプレイヤアプリケーションを用いてゲームの実行ファイルを実行するステップと、
    前記ゲームの実行ファイルを実行するための当該携帯電子機器の制御を、前記ゲームプレイヤアプリケーションによる指示のみに基づいて当該携帯電子機器を制御する制御ソフトウェアを通じて行うステップと
    を含む制御方法。
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