JP2013249755A - 高湿分空気利用ガスタービン - Google Patents

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健治 七瀧
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Abstract

【課題】本発明は、高湿分利用ガスタービンの燃焼モード切り替え制御の安定化を図り、ガスタービン運転性能を向上するものである。
【解決手段】燃料温度調整装置と燃焼モード切り替え制御装置とを有する。前記燃焼モード切り替え制御装置は、ガスタービン運転状態を引数とする燃焼モード切り替え関数が、切り替え閾値の近傍にある場合、前記燃料温度調整装置に燃料加熱指令を出力する。前記燃焼モード切り替え関数が、前記切り替え閾値から離れている場合、前記燃料加熱指令の出力を中止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガスタービンの作動流体に高湿分空気を利用した高湿分空気利用ガスタービンに関する。
ガスタービンは、圧縮機にて吸い込む空気を圧縮し、得られた圧縮空気を燃焼用空気として燃焼器へ送り、燃料と混合させ燃焼することで発生する燃焼ガスによりタービンを回転させ、前記圧縮機と発電気等との負荷を駆動する動力を得る装置である。
これに対し、高湿分空気利用ガスタービンは、燃焼用空気の高湿分付加により、プラント単独で複合発電プラントと同等、若しくはそれ以上の出力及び効率を得るガスタービンの一形態として提案されたものである。具体的には、圧縮機で圧縮した圧縮空気を、水噴霧スプレーを有する加湿管等の装置により多量の湿分を加えた後、タービンを回転させた燃焼ガスを熱源とする再生熱交換器にて加熱し、高湿分空気を得て燃焼用空気とする。
高湿分空気利用ガスタービンも含む、ガスタービンの燃焼器には環境負荷の抑制、燃料消費量の削減が求められている。このため、窒素酸化物の排出量を低減し、燃焼効率を高める目的で、予め燃料と空気を混合した後燃焼する予混合燃焼方式と称する燃焼方式を採用した燃焼器が主流となっている。予混合燃焼方式により、窒素酸化物などの物質の発生を抑制し、高い燃焼効率で運転が可能である。
しかし、前記燃焼方式は、燃料と空気の混合比率である燃空比に対し、燃焼器内で火炎の吹き消え、逆火が発生しない燃焼安定条件の範囲が狭いという特徴がある。ガスタービンの負荷変化運転時は、燃料流量と同時に空気流量も変化するため燃焼状態が動的に変動する。そこで、燃焼器の燃焼安定性を高め、かつガスタービンの負荷運転を可能にする方法として、予混合燃焼方式のメインバーナ複数台と、拡散燃焼方式のパイロットバーナとを組み合わせた燃焼器が提案されている。この燃焼器は、負荷運転中に各バーナへの燃料配分を変更することで、メインバーナを点火或いは消火する。これにより、燃料流量及び空気流量の増減に合わせて段階的に予混合燃焼の割合を高めることができる(以下、燃焼モード切り替え制御)。燃焼モード切り替え制御により、燃焼安定性を維持しつつ窒素酸化物の排出量を低減し、燃焼効率を高めることが可能である。
特許文献1では、燃料温度を調整する装置を有することで燃料の体積及び密度を制御する。これにより、燃焼器外部の温度環境が変化しても、燃焼器内部の各バーナへの燃料配分が、窒素酸化物の排出量を低減し、かつ高燃焼効率となる予め算出した燃料配分比率の範囲内に収まるよう維持する方法を提案している。
特開2003−56365号公報
特許文献1が提案する燃焼制御方法は、複数個あるバーナに対し1つの燃料供給装置で燃料供給する燃焼器を対象とする。該燃焼器では燃料供給装置から供給される燃料流量が決定すると、各メインバーナの燃料配分が定まる構成となっている。
これに対して、燃焼器の中には窒素酸化物の低減性能、燃焼効率の向上を図るため燃料供給装置を複数台有し、各メインバーナへの燃料投入量を独立に調整可能な燃焼器がある。この燃焼器では、燃焼器に投入する燃料と空気の流量や温度に応じて、各メインバーナの点火及び消火(燃焼モード)を含めた燃料配分を考慮する必要がある。そこで、燃焼モード切り替え制御を導入し、燃焼モードを変更することで窒素酸化物の排出量を低減し、高燃焼効率を維持する方法が提案されている。
特許文献1は燃料供給装置を複数台有する燃焼器を対象としていないため燃焼モード切り替え制御については考慮しない。燃焼モード切り替え制御に関しては、メインバーナの点火或いは消火の切り替え点において燃焼安定性が変化する。例えば、前記切り替え点近傍にて圧縮機が吸い込む空気温度や目標発電出力のわずかな変動が発生した場合において、変動を補償するために燃料配分を変更した結果、切り替え点近傍において点火及び消火を繰り返すハンチング現象が生じる。その結果、窒素酸化物の排出量、燃焼効率が悪化するのみならず、ガスタービンの運転性能も低下する可能性がある。
また、これとは別に、加湿装置により空気を加湿する高湿分空気利用ガスタービンでは、湿分の付加開始時や停止時、また湿分量の変更時において、燃焼安定性が低下する課題がある。
以上の課題に対し、特許文献1に示す燃焼制御方法は、燃料温度制御により燃焼器外部の温度環境が変化しても、窒素酸化物の排出量を低減し高燃焼効率を維持する方法を示している。しかしながら、燃料供給装置を複数台有する燃焼器の場合、また高湿分利用ガスタービンに搭載する場合については言及していない。
上記問題を解決するため、本発明の高湿分利用ガスタービンは、燃料温度調整装置と燃焼モード切り替え制御装置とを有する。前記燃焼モード切り替え制御装置は、ガスタービン運転状態を引数とする燃焼モード切り替え関数が、切り替え閾値の近傍にある場合、前記燃料温度調整装置に燃料加熱指令を出力する。前記燃焼モード切り替え関数が、前記切り替え閾値から離れている場合、前記燃料加熱指令の出力を中止する。
本発明によれば、複数のメインバーナが運転状態に合わせて点火或いは消火する燃焼モード切り替え制御機能を有する高湿分利用ガスタービンにおいて、負荷運転時に、燃焼モード切り替え制御を安定化し、ガスタービンの運転性能を向上させることができる。
予混合燃焼方式を採用した燃焼器の概略図である(実施例1、2、3)。 本実施例の高湿分空気利用ガスタービン発電システム概略図である(実施例1)。 本実施例の燃焼状態制御装置ブロック概略図である(実施例1)。 本実施例の高湿分空気利用ガスタービン発電システム運転特性概略図である。(実施例1) 本実施例の高湿分空気利用ガスタービン発電システム概略図である(実施例2)。 本実施例の高湿分空気利用ガスタービン発電システム概略図である(実施例3)。
本発明の適用対象とする燃焼器を図1により説明する。図1は複数の予混合燃焼方式バーナと拡散燃焼方式バーナを組み合わせた燃焼器の概略図である。
中心部に拡散燃焼方式のパイロットバーナ101、その周囲に複数個(n個)に分割して配置された予混合燃焼方式のメインバーナ群102から構成される。本発明では、nは特定の数に限定するものではない。メインバーナの燃料供給系統とその制御系統も本来n個存在するが、説明のため、第1メインバーナ103と第nメインバーナ104に関連するもののみ記載した。パイロットバーナ101には燃料供給配管105が接続されており、運転状態に応じて投入燃料流量を調整するためのパイロットバーナ燃料調整弁106を設けている。第1メインバーナ103には燃料供給配管107が接続されており、第1メインバーナ燃料調整弁108を設けている。同様に、第nメインバーナ104には燃料供給配管109が接続されており、第nメインバーナ燃料調整弁110を設けている。燃料調整弁制御装置111はパイロットバーナ101及び複数のメインバーナ103、104の燃空比が最適な値となるよう前記燃料供給系統への燃料配分を計算し、該燃料配分を満たすよう燃料調整弁106、108、110に開度指令を出力する。燃料調整弁制御装置111では、例えば、計測器で検出した燃料流量と予め記録された燃焼切り替え閾値を比較し、大小関係に応じてメインバーナ群102が安定燃焼できる燃空比を維持できるようにメインバーナ群102の一部のメインバーナを点火或いは消火する燃焼モード切り替え制御を行う。
ここで、予混合燃焼において、安定した燃焼状態を維持し、かつ窒素酸化物の排出量を低減し高燃焼効率が期待できる望ましい燃空比(以下、安定した燃焼状態を維持し、かつ窒素酸化物の排出量を低減し高燃焼効率が期待できる燃空比を望ましい燃空比と称する。)は燃料温度によって異なり、例えばメタンでは一般に燃空比5.0%から15.0%程度が良いとされるが、メタン温度を上昇させることで望ましい燃空比の下限を4.5%程度まで引き下げられることが知られている。また、燃料温度が望ましい燃空比の変化に与える影響は、燃焼用空気に含まれる湿分量が高いほど大きくなる傾向があり、高湿分利用ガスタービンでは燃料温度を制御する効果が高い。
本発明では、燃料温度によって予混合燃焼に望ましい燃空比が変化することから、燃料加熱装置を設け燃焼器に投入する前に燃料を加熱できる構成とした。さらに、過剰な過熱を避けるためバイパス弁を設け、燃料温度調整可能な構成とした。
また、本発明の制御装置は、燃焼器を構成する各バーナに燃料を供給する燃料配管に燃料調整弁を設け、各バーナが望ましい燃空比になるように制御すると伴に、運転状態に応じてメインバーナの点火或いは消火を制御する機能を有し、さらに運転状態がメインバーナの点火或いは消火の燃焼モードの切り替え閾値近傍で運転を継続する場合を考慮し、燃料温度を変化させることで燃焼に適した燃空比を変更し、切り替え閾値に補正を加え、燃焼モード切り替え制御を安定した状態にすることで窒素酸化物の排出量を低減し、燃焼効率を高める機構とその制御装置を設ける。
本発明の実施例を図2及び図3により説明する。図2は、高湿分空気利用ガスタービン発電システムに、燃料温度調整装置を設けた高湿分空気利用ガスタービンシステムの構成を示す。
図2において、空気201は入口案内翼202を介して圧縮機203の内部へ導かれる。圧縮機203にて加圧した空気201は、圧縮空気204として加湿管型加湿装置205へ流入する。本実施例では加湿装置として水噴霧スプレー206を多数配する加湿管型加湿装置を採用しているが、増湿塔型の加湿装置でも構わない。水噴霧スプレー206には、水タンク207からポンプ208を介して水が供給され、加湿管型加湿装置205にて液滴を噴霧し圧縮空気204を加湿する。噴霧した水の内、圧縮空気204の加湿に寄与しない余剰の水は、ドレイン209として加湿管型加湿装置205から排出され、再び水タンク207に貯められる。一方、加湿された圧縮空気204は加湿空気210として再生熱交換器211に送られ、熱交換により加熱される。熱交換後の加湿空気210は燃焼用空気212として燃焼器213へ送られる。燃焼器213では燃焼用空気212と、燃料供給配管105、107、109を介して各燃焼バーナ101、103、104へ流入した燃料とを燃焼し、高温の燃焼ガス214を得る。燃焼ガス214はタービン215へ流入し、タービン215と軸216を介した発電機217を駆動し、発電する。タービン215を駆動した燃焼ガス214は、燃焼排ガス218としてタービン215より排出され、熱源として再生熱交換器211に送られ、加湿空気210の加熱に用いられる。熱交換後の燃焼排ガス218は低温排ガス219として排出される。
次に発明の主体設備である燃料温度調整装置と燃焼モード切り替え制御装置の構成を説明する。燃料タンク(記号省略)より供給される燃量は、分岐配管220にて燃料加熱装置221と燃料温度調整弁222に分配される。燃料加熱装置221と燃料温度調整弁222とは合流配管223に接続されており、合流した燃料温度Tfを温度計測器224により計測する。燃料温度調整弁222の開度を制御することで、燃料加熱装置221を通過する燃料流量を調整でき、燃料温度Tfに対し目標値が与えられれば、温度計測器224で計測される燃料温度Tfを該目標値に近づけることが可能である。燃料は燃料温度Tfを計測した後、燃料圧力調整弁225に送られる。燃料圧力調整弁225は、燃料調整弁106、108、110での燃料流量制御を容易にするため、燃料調整弁106、108、110が臨界圧力に達する燃料圧力となるよう開度制御を行う。温度と圧力を調整された燃料は分岐配管226から各燃料調整弁106、108、110に送られる。燃料調整弁106、108、110は、燃焼モード切り替え制御装置の出力指令に従い、各バーナ101、103、104の燃空比が望ましい燃空比となるように投入する燃料流量を開度変化によって制御する。
なお、本システムの計測装置としては、燃料温度Tfを計測する温度計測器224のほかに、発電機の発電量を計測する出力計測器230、入口案内翼開度Iを計測する開度計測器231、軸回転数Nを計測する回転数計測器232、加湿流量Gaを計測する流量計測器233、ドレイン流量Gdを計測する流量計測器234、第1メインバーナ103へ投入する燃料流量Gm1を計測する流量計測器235、燃料圧力Pfを計測する圧力計測器236、圧縮機203の吸い込み空気201の温度T0を計測する温度計測器237がある。
図3は、湿分空気利用ガスタービン発電システムに燃料温度制御装置と燃焼モード切り替え制御装置を設けた燃料温度制御湿分空気利用ガスタービンシステムの燃焼器213の燃焼状態を調整する制御装置227の構成を示す。
図3において、制御装置227に外部から、例えば電力会社の中央給電指令所や運転員の手動設定によって目標発電出力MWDが入力される。関数生成器302は目標発電出力301と出力計測器230で計測される発電量MWを引数として読み込み、燃焼器213に投入する燃料流量Gfの目標値303を計算し出力する。関数生成器304では燃焼器213に投入される空気流量305を計算する。計算方法に指定は無く、流量計により直接空気流量を計測しても良い。本実施例においては、開度計測器231で計測される入口案内翼開度Iと回転数計測器232で計測される軸回転数Nを引数として推定演算する。関数生成器306では燃焼器213に投入される湿分量307を計算する。計算方法に指定は無いが直接計測は難しいことから、本実施例においては、流量計測器233で計測される加湿流量Gaと流量計測器234で計測されるドレイン流量Gdを引数として推定演算する。
燃焼モード切り替え制御装置308は、燃焼器213に投入される燃料流量Gfの目標値303、燃焼器213に投入される空気流量305、燃焼器213に投入される湿分量307を引数として、燃焼モード切り替え関数309を計算する。燃焼モード切り替え制御装置308には実験や解析により予め設定した切り替え閾値310が複数記録されており、燃焼モード切り替え関数309と切り替え閾値310の大小比較により、各メインバーナ103、104の点火或いは消火を判定し、判定結果311を出力する。
補正関数生成器312は温度計測器224で計測される燃料温度Tf、圧力計測器236で計測される燃料圧力Pf、温度計測器224で計測される空気温度T0を引数として補正係数を計算し、切り替え閾値310を補正する信号313を出力する。本実施例ではガスタービンの運転状態を特定するパラメータとして主要な上記4種を選定したが、これ以外のパラメータを補正関数生成器312の引数に加えても良い。
判定結果311は、燃焼器213に投入する燃料流量Gfの目標値303と伴に、燃料調整弁制御装置111に入力さる。燃料調整弁制御装置111では、パイロットバーナ101と各メインバーナ103、104のうち点火の判定を受けたものとで、各々が望ましい燃空比となるよう燃料配分を計算し、燃料調整弁106、108、110に開度指令を出力、開度制御を行う。開度制御方法は、例えば、流量計測器235で計測した燃料流量Gm1と前記燃料配分の計算結果の偏差を小さくするようフィードバック制御しても良いし、燃料調整弁106、108、110の特性を予め燃料調整弁制御装置111に記録しておき、温度計測器224で計測される燃料温度Tf、圧力計測器236で計測される燃料圧力Pfから前記燃料配分の計算結果を満たす開度を逆算する制御方法をとっても良い。
また、燃焼モード切り替え制御装置308は、燃焼モード切り替え関数309が切り替え閾値310近傍にあると判定した場合、燃料温度制御装置314に燃料温度制御指令315を出力し、燃料温度を調整する。燃焼モード切り替え関数309が安定燃焼可能な燃空比の下限に対応する切り替え閾値310近傍にあると判定した場合、燃料温度制御指令315は燃料温度を上昇させる指令となり、安定燃焼可能な燃空比の上限に対応する切り替え閾値310近傍にあると判定した場合、燃料温度制御指令315は燃料温度を低下させる指令となるよう設定する。燃料温度制御装置314は燃料温度制御指令315を受け、燃料温度Tfが目標値に近づくよう燃料温度調整弁222の開度を制御する。
次に実施例1の動作を説明する。
図3において、関数生成器302は目標発電出力MWD、発電量MWに対しガスタービン発電システムの発電量MWが目標発電出力MWDに近づくための燃料流量Gf目標値303を計算する。燃料調整弁制御装置111にて燃料配分を勘案した上で燃料流量Gfの目標値303が燃焼器213に投入されるべく燃料調整弁106、108、110を制御するため、燃料流量Gf目標値303を燃焼器213に投入する燃料流量として扱う。
燃焼モード切り替え関数309は各バーナの燃空比を予測する関数で、切り替え閾値310は各バーナ101、103、104が安定燃焼可能な燃空比の上限及び下限を、燃焼モード切り替え関数309の形式に合わせ数値化したものである。安定燃焼可能な燃空比は前述の通り、ガスタービンの運転状態によって変化する。このため補正関数生成器312によって切り替え閾値310をガスタービンの運転状態に合わせて補正する。ガスタービン運転中に燃焼モード切り替え関数309と切り替え閾値310との大小関係が反転する場合、現行の燃焼モードのままでは安定燃焼可能な燃空比を逸脱する恐れがあるため、メインバーナ群102の燃焼しているバーナ数を変更し、安定燃焼可能な燃空比を保持できるよう各メインバーナの点火或いは消火をするため判定結果311を燃料調整弁制御装置111へ出力する。
燃焼モード切り替え関数309が切り替え閾値310近傍にある状態で運転を続ける場合、本実施例の制御装置でなければ外乱要因によって燃焼がメインバーナの点火及び消火を繰り返す可能性がある。本実施例の場合、燃料温度制御装置314に燃料温度制御指令315が出力され、燃料温度Tfを制御することにより燃焼状態、つまりは安定燃焼可能な燃空比を変更し、燃焼モード切り替え関数309と切り替え閾値310との差を拡大、容易に点火及び消火が繰り返されない状態に移行する。
図4に燃焼モード切り替え関数309が切り替え閾値310近傍にある運転時における本実施例の高湿分空気利用ガスタービンシステム制御特性を示す。図4に基づいて本実施例の高湿分空気利用ガスタービンの制御特性について説明する。
図4(a)は高湿分空気利用ガスタービン発電システムの目標発電出力MWDを一定割合で緩やかに低下させ、燃焼モード切り替え関数309が切り替え閾値310近傍になった時点で一定値に保持した場合の燃焼モード切り替え関数309、切り替え閾値310、燃料温度Tfの時間変化を示している。燃料温度制御装置がない従来システムの場合は、切り替え閾値310は変動しないため、燃焼モード切り替え関数309と切り替え閾値310との大小関係が頻繁に入れ替わっている。
図4(b)は同運転における第nメインバーナ104に投入される燃料の時間変化を示している。従来システムの場合は、燃焼モード切り替え関数309と切り替え閾値310との大小関係が入れ替わる度に燃焼モードの切り替えが発生し、第nメインバーナ104の点火及び消火が繰り返されるが、本実施例では燃料温度制御装置による燃料温度Tfの変化により切り替え閾値310を変更できるため、安定燃焼が可能である。
本実施例によれば、燃料温度Tfを変化させることで各バーナ101、103、104の望ましい燃空比を変更することにより切り替え閾値310を補正し、燃焼モード切り替え制御を実現できる。従って、メインバーナ103、104の点火及び消火が頻発することを回避するため不感帯等により強制的に燃焼切り替えを禁止するのに比べ、燃焼安定性、窒素酸化物の排出量低減性能及び燃焼効率が良い。
また、メインバーナ103、104の点火或いは消火が発生する切り替え点を、運転状態に対して移動させることができるので、燃焼モードの切り替え制御や加湿管型加湿装置205における加湿量の変化が燃焼状態に与える影響を緩和できる。以上から、高湿分空気利用ガスタービン発電システムの発電負荷を自由に設定できる範囲が広がり、発電システムとしての運用面も向上した発電システムを提供できる。
本発明の実施例2における構成を図5及び図3により説明する。
図5は、図2の実施例1における燃料加熱装置221を、低温排ガス219を熱源とする新たな燃料加熱装置501に置き換えたことを特徴とする。図2と異なるシステム構成は、以下の通りである。
燃料タンクより供給される燃量は、分岐配管220にて低温排ガス219を熱源とする燃料加熱装置501と燃料温度調整弁222とに分配される。燃料加熱装置501と燃料温度調整弁222とは合流配管223に接続される。
次に実施例2の動作を説明する。
図3において、燃料温度制御装置314に燃料温度制御指令315が出力された場合には、低温排ガス219を熱源とする燃料加熱装置501により燃料温度Tfの加熱を行う。熱源を低温排ガス219とすることで、燃料の加熱にシステム外からエネルギーを投入する必要がなく経済性が向上する。
なお、低温排ガス219の温度及び流量は高湿分利用ガスタービン発電システムの運転状態によって変化する。燃料温度Tfの目標値追従制御を容易にする目的で、ガスタービンの各種運転指令値を燃料温度制御装置314に入力し燃料温度Tfの目標値追従制御に対し先行制御系を構築する、或いは過去のガスタービン運転データから燃料温度Tfの目標値追従制御に対し学習制御系を構築しても良い。
本実施例によれば、燃料温度Tfを変化させることで各バーナ101、103、104の望ましい燃空比を変更することにより切り替え閾値310を補正し、燃焼モード切り替え制御を実現できる。従って、メインバーナ103、104の点火及び消火が頻発することを回避するため不感帯等により強制的に燃焼切り替えを禁止するのに比べ、燃焼安定性、窒素酸化物の排出量低減性能及び燃焼効率が良い。
また、メインバーナ103、104の点火或いは消火が発生する切り替え点を、運転状態に対して移動させることができるので、燃焼モードの切り替え制御や加湿管型加湿装置205における加湿量の変化が燃焼状態に与える影響を緩和できる。以上から、高湿分空気利用ガスタービン発電システムの発電負荷を自由に設定できる範囲が広がり、発電システムとしての運用面も向上した発電システムを、新たな熱源を必要とせずに提供できる。
本発明の実施例2における構成を図6及び図3により説明する。
図6は、図2の実施例1における燃料加熱装置221を、ドレイン209を熱源とする新たな燃料加熱装置601に置き換えたことを特徴とする。図2と異なるシステム構成は、以下の通りである。
燃料タンクより供給される燃量は、分岐配管220にてドレイン209を熱源とする燃料加熱装置601と燃料温度調整弁222とに分配される。燃料加熱装置601と燃料温度調整弁222とは合流配管223に接続される。
次に実施例3の動作を説明する。
図3において、燃料温度制御装置314に燃料温度制御指令315が出力された場合には、ドレイン209を熱源とする燃料加熱装置601により燃料温度Tfの加熱を行う。熱源をドレイン209とすることで、燃料の加熱にシステム外からエネルギーを投入する必要がなく経済性が向上する。
ドレイン209の温度は低温排ガス219に比べ低い。しかし、燃料温度Tfを過度に上昇すると燃料密度が低下し、燃焼器213に流入する燃料の流速が上昇する。流速が設計時の燃料流速計画値から大きく逸脱すると、火炎の吹き消え現象が発生する可能性が大きくなる。また、燃料種類にもよるが、燃料温度Tfを過度に上昇すると自然発火温度に達し、燃料系統内で望まぬ燃焼反応が発生する可能性もあり、燃料温度Tfの上昇幅には制約がある。圧縮機203の圧縮比が15を超えるような高圧縮比のシステムでは、圧縮空気204の温度は数百℃に達し、圧縮空気204と直接接触するドレイン209は燃料加熱装置601の熱源として十分な温度である。
なお、ドレイン209の温度及び流量は高湿分利用ガスタービン発電システムの運転状態によって変化する。燃料温度Tfの目標値追従制御を容易にする目的で、ガスタービンの各種運転指令値を燃料温度制御装置314に入力し燃料温度Tfの目標値追従制御に対し先行制御系を構築する、或いは過去のガスタービン運転データから燃料温度Tfの目標値追従制御に対し学習制御系を構築しても良い。
本実施例によれば、燃料温度Tfを変化させることで各バーナ101、103、104の望ましい燃空比を変更することにより切り替え閾値310を補正し、燃焼モード切り替え制御を実現できる。従って、メインバーナ103、104の点火及び消火が頻発することを回避するため不感帯等により強制的に燃焼切り替えを禁止するのに比べ、燃焼安定性、窒素酸化物の排出量低減性能及び燃焼効率が良い。
また、メインバーナ103、104の点火或いは消火が発生する切り替え点を、運転状態に対して移動させることができるので、燃焼モードの切り替え制御や加湿管型加湿装置205における加湿量の変化が燃焼状態に与える影響を緩和できる。以上から、高湿分空気利用ガスタービン発電システムの発電負荷を自由に設定できる範囲が広がり、発電システムとしての運用面も向上した発電システムを、新たな熱源を必要とせずに提供できる。
101 パイロットバーナ
102 メインバーナ群
103 第1メインバーナ
104 第nメインバーナ
105、107、109 燃料供給配管
106 パイロットバーナ燃料調整弁
108 第1メインバーナ燃料調整弁
110 第nメインバーナ燃料調整弁
111 燃料調整弁制御装置
201 空気
202 入口案内翼
203 圧縮機
204 圧縮空気
205 加湿管型加湿装置
206 水噴霧スプレー
207 水タンク
208 ポンプ
209 ドレイン
210 加湿空気
211 再生熱交換器
212 燃焼用空気
213 燃焼器
214 燃焼ガス
215 タービン
216 軸
217 発電機
218 燃焼排ガス
219 低温排ガス
220、226 分岐配管
221、501、601 燃料加熱装置
222 燃料温度調整弁
223 合流配管
224、237 温度計測器
225 燃料圧力調整弁
230 出力計測器
231 開度計測器
232 回転数計測器
233、234、235 流量計測器
236 圧力計測器
301、MWD 目標発電出力
302、304、306 関数生成器
303 目標値
305 空気流量
307 湿分量
308 燃焼モード切り替え制御装置
309 燃焼モード切り替え関数
310 切り替え閾値
311 判定結果
312 補正関数生成器
313 信号
314 燃料温度制御装置
315 燃料温度制御指令
Ga 加湿流量
Gd ドレイン流量
Gf、Gm1 燃料流量
I 入口案内翼開度
MW 発電量
N 軸回転数
Pf 燃料圧力
T0 温度
Tf 燃料温度

Claims (3)

  1. 空気を吸い込み圧縮する圧縮機と、
    該圧縮機にて圧縮した空気を加湿する加湿装置と、
    該加湿装置で加湿した空気を加熱する再生熱交換器と、
    該再生熱交換器で加熱した高湿分空気と燃料とを燃焼する拡散燃焼バーナと予混合バーナとを有する燃焼器と、
    該燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動されるタービンと、
    前記燃焼器に投入する燃料の温度調整装置と、
    前記燃焼器に投入する燃料温度の検出器と、
    前記燃焼器に投入する燃料流量、空気流量、湿分量、及び前記拡散燃焼バーナと前記予混合バーナとの燃料配分を制御する制御装置とを備えた高湿分空気利用ガスタービンにおいて、
    前記制御装置は、前記燃料流量と前記空気流量と前記湿分量とを引数として前記燃料温度の設定値を算出する機能と、
    前記燃料温度の検出器によって検出された燃料温度が該設定値に近づくように前記燃料の温度調整装置を制御する機能と、
    前記燃料流量と前記空気流量と前記湿分量と前記燃料温度とを引数として前記燃料配分を補正する関数により前記拡散燃焼バーナと前記予混合バーナとの燃料配分を補正する機能とを有することを特徴とする高湿分空気利用ガスタービン。
  2. 請求項1に記載の高湿分空気利用ガスタービンにおいて、
    前記燃焼器に投入する燃料の加熱装置の熱源は前記再生熱交換器で熱交換を終えたタービン排気であることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービン。
  3. 請求項1に記載の高湿分空気利用ガスタービンにおいて、
    前記燃焼器に投入する燃料の加熱装置の熱源は前記加湿装置から排出されるドレインであることを特徴とする高湿分空気利用ガスタービン。
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