JP2013248542A - 微生物包括固定化担体及びその製造方法、並びにそれを用いた廃水の窒素除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い脱窒処理活性を有し、かつ安定した処理の実施を可能にし、よって処理時間と処理コストを低減できる微生物包括固定化、及び当該担体を利用した窒素除去方法の提供。
【解決手段】水銀圧入法で測定された細孔径のピークが20〜1000nmの範囲に位置し、かつ細孔径20〜1000nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めるフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂からなる微生物固定化用担体;当該担体に微生物が包括固定された微生物包括固定化担体;及びこれを用いる廃水又は環境水からの窒素除去方法。
【選択図】図1
【解決手段】水銀圧入法で測定された細孔径のピークが20〜1000nmの範囲に位置し、かつ細孔径20〜1000nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めるフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂からなる微生物固定化用担体;当該担体に微生物が包括固定された微生物包括固定化担体;及びこれを用いる廃水又は環境水からの窒素除去方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、下廃水の処理に利用可能な微生物包括固定化担体及びその製造方法、並びにそれを用いた下水、産業廃水などの処理、湖沼の浄化処理などの廃水中の生物学的窒素除去方法に関する。
生活廃水、産業廃水及び農業廃水中の窒素は、湖沼や閉鎖性海域に対する富栄養化の原因物質の一つとされている。従来、これらの廃水中から窒素成分を除去する窒素除去処理の一つとしては、微生物を利用した生物学的な窒素除去処理が行われている。この生物学的な窒素除去方法は、独立栄養菌である硝化細菌、亜硝酸酸化細菌の窒素化合物酸化能力を利用して、廃水中のアンモニア態窒素をまず好気条件で亜硝酸や硝酸に酸化し、その後、従属栄養細菌である脱窒細菌の働きにより、廃水中の有機物等を電子供与体として亜硝酸や硝酸を無酸素状態あるいは嫌気性状態で窒素分子に還元することにより廃水から窒素を除去するものである。
しかしながら、従来の生物学的な窒素除去方法では、窒素の除去反応に関与する微生物の増殖速度が遅く、処理時間に極めて長時間を要する欠点があると共に、脱窒反応には脱窒細菌の還元力のエネルギー源である、廃水中のBOD(生物学的酸素要求量)成分を必要とするが、排水中にBOD成分を含まない場合には、例えばメタノールや水素等の水素供与体を必要とするため、処理コストが高くなるという欠点があった。特にメタノールを添加する場合には、過剰に添加したメタノールが外界に排出しないように廃水処理工程において酸化処理する必要があり、更にメタノール添加によって汚泥が多く発生するために、メタノールの維持費用以外にその汚泥処理費用も必要になるといった問題があった。
そこで、固定化担体の表面に硝化細菌を含む汚泥を付着させ、微生物膜を形成させることで有用な細菌を高密度に保ち、これにより窒素除去処理効率を向上する試みがなされている(非特許文献1)。しかし、微生物を固定化担体の表面に付着固定させる場合、表面に付着した微生物は水流の影響を受けやすいために固定化担体から剥離したり、目的外の微生物が固定化担体に付着して目的の微生物を高密度に安定的に維持することができないなどの欠点があった。また、微生物の付着した固定化担体は、低温での活性が低く、十分な脱窒素処理能力を得ることはできなかった。
これらのことから、処理能力向上を図るために、微生物を固定化担体の内部に包括固定化させた微生物包括固定化担体の開発が試みられている。微生物包括固定化担体は、担体内部に微生物が取り込まれているため、任意の微生物を任意の量で固定化することができる。
微生物を内部に担持(保持)する固定化材料としては、高分子材料が通常用いられ、自然環境に対して無害であること、 微生物によって変質又は分解されないこと、 機械的強度が高いこと、 微生物を多量に担持できることなどが要求される。これまでに実用化されている高分子材料としては、ポリエチレングリコール系のポリマー、 ポリビニールアルコール系の樹脂、セルロース誘導体等があり、例えば、高分子材料としてエチレングリコール系のポリマーを用い、その内部に硝化細菌を包括固定化させた包括固定化担体がある(特許文献1)。
しかし、これまでに実用化されている高分子材料(ポリマー)から製造された微生物包括固定化担体は、オングストローム単位の空間を有する網目構造を持つものであったり、マイクロ単位の大きい細孔を有するものであった。数〜数十オングストローム単位の空間では、基質の拡散が律速となるため、基質が担体中心部まで到達できず、微生物も中心部では生息できずに担体の外表面へ集まるため、十分な脱窒素処理能力を得るためには固定化担体の粒子径を小さくする必要があった(非特許文献2)。
バイオサイエンスとインダストリー vol.56, No.10 (1989), p.27
資源環境対策 vol.29, NO.11(1993), p.45
前記従来の微生物包括固定化担体においては、微生物の付着した固定化担体と等しい処理性能となり、汚泥が多量に発生したり、微生物の剥離によって水質の浄化が出来ずに水質が悪化する問題もあった。更には微生物が担体の表面に集まるため好気的な反応にのみ活性を得ることができ、嫌気的な反応である脱窒処理においては効率が低かった。また、脱窒処理により発生する窒素分子が包括固定化担体から抜けず、包括固定化担体が破砕されるという問題があった。
従って本発明の課題は、高い脱窒処理活性を有し、かつ安定した処理の実施を可能にし、よって処理時間と処理コストを低減できる微生物包括固定化担体、及び当該担体を利用した窒素除去方法を提供することにある。
従って本発明の課題は、高い脱窒処理活性を有し、かつ安定した処理の実施を可能にし、よって処理時間と処理コストを低減できる微生物包括固定化担体、及び当該担体を利用した窒素除去方法を提供することにある。
そこで、本発明者は、脱窒素処理効率の高い微生物包括固定化担体を得るべく種々検討した結果、特定の細孔分布を有するフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂を担体として採用することにより、微生物の包括固定化効率が高く、基質である窒素源が担体内部まで透過できるようになり、脱窒菌の生育場所が確保され、脱窒活性も向上することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[10]を提供するものである。
[1]水銀圧入法で測定された細孔分布において、細孔径のピークが20〜1000nmの範囲に位置し、かつ細孔径20〜1000nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めるフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂からなる微生物固定化用担体。
[2]フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂が、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂である[1]記載の微生物固定化用担体。
[3]微生物が、脱窒細菌である[1]又は[2]記載の微生物固定化用担体。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の微生物固定化用担体に微生物が包括固定された微生物包括固定化担体。
[5]包括固定する微生物が、脱窒細菌である[4]記載の微生物包括固定化担体。
[6]包括固定する微生物が、活性汚泥、硫黄酸化細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌から選ばれる1種又は2種以上の脱窒細菌である[4]又は[5]記載の微生物包括固定化担体。
[7]更に、粉末硫黄又は硫黄化合物が包括固定された[4]〜[6]のいずれかに記載の微生物包括固定化担体。
[8]粉末硫黄又は硫黄化合物と、脱窒細菌とを、[1]〜[3]のいずれかに記載の微生物固定化用担体に包括固定することを特徴とする[7]記載の包括固定化担体の製造方法。
[9][4]〜[7]のいずれかに記載の微生物包括固定化担体を、被処理水とともに処理槽に収容して処理を行うことを特徴とする廃水又は環境水の窒素除去方法。
[10][4]〜[7]のいずれかに記載の微生物包括固定化担体を、被処理水と嫌気条件下又は無酸素条件下で接触させ、前記被処理液中の硝酸性窒素を窒素ガスに還元し除去することを特徴とする廃水又は環境水の脱窒素方法。
[2]フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂が、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂である[1]記載の微生物固定化用担体。
[3]微生物が、脱窒細菌である[1]又は[2]記載の微生物固定化用担体。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の微生物固定化用担体に微生物が包括固定された微生物包括固定化担体。
[5]包括固定する微生物が、脱窒細菌である[4]記載の微生物包括固定化担体。
[6]包括固定する微生物が、活性汚泥、硫黄酸化細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌から選ばれる1種又は2種以上の脱窒細菌である[4]又は[5]記載の微生物包括固定化担体。
[7]更に、粉末硫黄又は硫黄化合物が包括固定された[4]〜[6]のいずれかに記載の微生物包括固定化担体。
[8]粉末硫黄又は硫黄化合物と、脱窒細菌とを、[1]〜[3]のいずれかに記載の微生物固定化用担体に包括固定することを特徴とする[7]記載の包括固定化担体の製造方法。
[9][4]〜[7]のいずれかに記載の微生物包括固定化担体を、被処理水とともに処理槽に収容して処理を行うことを特徴とする廃水又は環境水の窒素除去方法。
[10][4]〜[7]のいずれかに記載の微生物包括固定化担体を、被処理水と嫌気条件下又は無酸素条件下で接触させ、前記被処理液中の硝酸性窒素を窒素ガスに還元し除去することを特徴とする廃水又は環境水の脱窒素方法。
本発明によれば、高活性で、且つ安定して脱窒処理することが可能な微生物包括固定化担体を得ることができる。本発明の微生物包括固定化担体を用いれば、安定して、効率良く、廃水中の窒素を除去することができる。
以下、本発明に係る微生物固定化用担体、微生物包括固定化担体及びその製造方法、更にはそれを用いた廃水処理方法の好ましい実施形態について説明する。
本発明の微生物固定化用担体は、水銀圧入法で測定された細孔径のピークが20〜1000nmの範囲に位置し、かつ細孔径20〜1000nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めるフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂からなる。
フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂を構成するフェノール類としては、フェノール、レゾルシノール、クレゾールなどのフェノール誘導体等が挙げられ、このうちフェノール、レゾルシノールが好ましく、レゾルシノールがより好ましい。フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂は、通常の付加縮合反応、例えばフェノール類のプレポリマー、ホルムアルデヒド及び硬化剤を付加縮合反応させることにより製造できる。
ホルムアルデヒドとしては、ホルマリンの形態、パラホルムアルデヒドとして使用することもできる。
硬化剤としては、アルカリ性及び酸性の化合物を使用することができ、アルカリ性の化合物として、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、アンモニア化合物、アミン、アミン系化合物が挙げられ、酸性の化合物としては、リン酸、ポリリン酸、無水リン酸、塩酸、スルホン酸及びそれら化合物が挙げられる。その他にもエポキシ樹脂、二価金属酸化物、水酸化物、ヘキサメチレンテトラミンなども挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これら1種又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
当該フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂は、目的の微生物が該担体内部にも容易に固定化し易く、またそこで増殖し易く、かつその微生物が廃水処理に有効に機能すること、このためには、該担体内部にまで処理すべき廃水などがスムーズに供給されること、更に処理済みの廃水、処理にともない微生物などが生産する窒素分子などがスムーズに微生物包括固定化担体内部から排出されること、微生物包括固定化担体内に微生物を一定量保持し、担体外に流出させないなどの要求に応える点から、水銀圧入法で測定された細孔径のピークが20〜1000nmの範囲に位置することが重要である。当該細孔径のピークが20nm未満及び1000nm超では、いずれも微生物による脱窒率が低下する。好ましい細孔径のピークは50〜800nmであり、より好ましい細孔径のピークは200〜800nmであり、更に好ましい細孔径のピークは250〜700nmである。
また、フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂の水銀圧入法で測定された細孔径の分布において、細孔径20〜1000nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めることが好ましく、細孔径50〜800nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めることがより好ましく、細孔径50〜800nmの細孔容積が全細孔容積の50%以上を占めることが更に好ましく、細孔径50〜800nmの細孔容積が全細孔容積のが60%以上を占めることが特に好ましい。
これらの細孔径の調整は、付加縮合反応の時間、温度、pH、硫黄量、汚泥量の調整によって行うことができる。本発明でいう細孔径、細孔容積や、細孔分布は、試料を水銀圧入法で水銀の接触角130°、表面張力470dyn/cmの値を用いて5Å以上の細孔について測定されたものである。
脱窒処理を行う場合に窒素分子を微生物包括固定化担体の内部から排出できないときは、窒素分子容量の増大に伴って細孔及び担体自体が破壊されたり、微生物包括固定化担体が水面付近に浮いてしまい処理能力を大きく低下させることになるので、窒素分子の排出を担体内部からスムーズに行うために連続的な細孔であることが望ましい。
本発明の微生物固定化用担体の粒子の大きさは、廃水との接触効率の良い小さいサイズが好ましいが、スクリーンの網目サイズとの関係やハンドリング性を考慮して、1〜20mmであることが好ましく、特に3〜10mmであることが好ましい。
微生物固定化用担体の形状としては、特に限定されないが、粒状、角形、ペレット状、円柱状などを用いることができる。
本発明の微生物固定化用担体への微生物の固定化手段は吸着等の種々の手段で行うことができるが、包括固定化法によるのが好ましい。
微生物包括固定化担体は、例えば、固定化すべき微生物の存在下に、前記のフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂の製造を行うことにより製造できる。例えば、フェノール類又はそのプレポリマー、架橋剤、硬化剤などを、固定化すべき1種以上の微生物、例えば、活性汚泥と混合し、付加縮合反応を行い、必要に応じて適宜成形することにより製造することができる。
より具体的には、フェノール類を所定量の水に溶解させ、硬化剤を添加し、混合、撹拌し、その後、架橋剤を添加し、原料溶液を調製する。所定の時間放置し、重合させた原料溶液のゲル化直前で微生物を添加し、ゲル化させる。この時のゲル化温度は、10〜50℃で実施することが好ましい。その後、ゲル化させた微生物包括固定化担体をペレット状に成型し、一定サイズに切断し、本発明の微生物包括固定化担体を製造することができる。
より具体的には、フェノール類を所定量の水に溶解させ、硬化剤を添加し、混合、撹拌し、その後、架橋剤を添加し、原料溶液を調製する。所定の時間放置し、重合させた原料溶液のゲル化直前で微生物を添加し、ゲル化させる。この時のゲル化温度は、10〜50℃で実施することが好ましい。その後、ゲル化させた微生物包括固定化担体をペレット状に成型し、一定サイズに切断し、本発明の微生物包括固定化担体を製造することができる。
本発明の微生物固定化担体に包括固定化する微生物としては、活性汚泥、硫黄酸化細菌、嫌気性アンモニア酸化細菌が挙げられ、これらのうちの1つ又は2以上の混合物を使用することもできる。これら以外にも製油所などの工場から採取した汚泥、湖沼や河川などの土壌などに含まれる微生物群及び、それらを人工的に培養し濃縮分離した微生物群及び有機物を使用することもできる。活性汚泥を使用する場合には、特に硫黄を脱窒反応で活用する微生物、とりわけ、硫黄酸化細菌等の脱窒細菌を含むものが好ましい。
脱窒細菌は、既存の活性汚泥装置から採取し、無酸素条件あるいは嫌気性条件で還元型硫黄を用いて馴養を行うことにより使用することができる。また、実際に無酸素条件あるいは嫌気性条件で硫黄脱窒槽中の汚泥を用いてもよい。
脱窒細菌は、既存の活性汚泥装置から採取し、無酸素条件あるいは嫌気性条件で還元型硫黄を用いて馴養を行うことにより使用することができる。また、実際に無酸素条件あるいは嫌気性条件で硫黄脱窒槽中の汚泥を用いてもよい。
本発明の微生物包括固定化担体には、粉末硫黄又は硫黄化合物が含まれている方が好ましい。粉末硫黄又は硫黄化合物は、微生物とともに微生物固定化用担体に包括固定化することが好ましい。粉末硫黄または硫黄化合物は、担体と併用して、反応槽内にそれぞれを添加して使用することも可能である。粉末硫黄としては、石油脱硫や石炭脱硫プラントからの回収硫黄、天然硫黄などが挙げられる。硫黄化合物としては、還元型硫黄化合物が好ましく、還元型硫黄化合物としては、硫化水素、チオ硫酸ナトリウム、硫化水素ナトリウム等が挙げられる。なお、粉末硫黄及び硫黄化合物は併用してもよい。
本発明微生物包括固定化担体の活性の制御は、固定化材料で包括する微生物数、硫黄の粒子径及び添加量、担体の形状、微生物包括固定化担体の製造方法及び手順で実施することが可能である。本発明の微生物包括固定化担体中の微生物量は、用いる微生物によっても異なるが、活性の点から、乾燥重量として0.1〜4重量%が好ましく、0.5〜3重量%がより好ましい。また、粉末硫黄又は硫黄化合物量は、1〜50質量%が好ましく、1〜30重量%がより好ましい。
本発明の微生物包括固定化担体を用いれば、種々の廃水や河川、湖沼、海等の環境水から窒素除去を効率的に行うことができる。廃水や環境水から窒素を除去するには、本発明の微生物包括固定化担体を、被処理水とともに処理槽に収容して処理を行うことにより実施できる。ここで処理槽としては、例えば、工場及び下水処理場などの廃水処理設備や、湖沼や海などに設置する簡易装置が挙げられる。
本発明の微生物包括固定化担体は、廃水処理装置に投入して使用することができ、流動床、固定床(上向流、下向流)のどちらでも利用可能である。脱窒用の担体では、脱窒時に生成する窒素分子を担体内から排出することが担体(特に高分子担体)を使用する際の課題となっていることから、流動式や多段固定式などが好ましい。更に、微生物包括固定化担体を製造する際に硝化細菌及び脱窒細菌を一つの担体に包括することもでき、一つの槽で硝化・脱窒を同時に実施することも出来る。
本発明の環境水又は廃水中の窒素除去方法は、各種の窒素化合物含有廃水又は環境水の窒素処理に適用できる。廃水中に硝酸態窒素を含む場合には本発明の方法を直接適用できる。一方、有機態窒素、アンモニア態窒素を含有する廃水の場合には、あらかじめ公知の生物学的処理、化学的処理により硝酸態窒素に変換することにより、本発明方法が適用できる。また、本発明の微生物固定化担体に硝化細菌を付着固定化させた担体、あるいは硝化細菌を包括固定化させた微生物包括固定化担体で処理してもよい。ここで、硝酸態窒素には、硝酸イオン、亜硝酸イオンが含まれる。
本発明の微生物包括固定化担体が脱窒細菌を固定化している場合には、本発明の微生物包括固定化担体を、被処理水と嫌気条件下又は無酸素条件下で接触させ、前記被処理水中の硝酸性窒素を窒素ガスに還元し除去することにより、廃水又は環境水の窒素を除去できる。
この方法は、生物学的処理による排水中の窒素除去方法であり、独立栄養細菌である脱窒細菌による脱窒素作用を利用する方法である。使用する脱窒細菌は、還元態硫黄を酸化することでエネルギーを獲得し、硝酸イオン、亜硝酸イオン等の硝酸態窒素から、無酸素条件下あるいは嫌気性条件で脱窒能を示す細菌である。従って、本反応は無酸素あるいは嫌気条件で実施する必要があるが、厳密な操作は必要ではなく空気又は酸素の曝気等により溶存酸素濃度を高める操作をしない条件では、脱窒槽に流入してきた廃水は速やかに溶存酸素が消費され脱窒反応を行うに十分な条件となる。
この方法は、生物学的処理による排水中の窒素除去方法であり、独立栄養細菌である脱窒細菌による脱窒素作用を利用する方法である。使用する脱窒細菌は、還元態硫黄を酸化することでエネルギーを獲得し、硝酸イオン、亜硝酸イオン等の硝酸態窒素から、無酸素条件下あるいは嫌気性条件で脱窒能を示す細菌である。従って、本反応は無酸素あるいは嫌気条件で実施する必要があるが、厳密な操作は必要ではなく空気又は酸素の曝気等により溶存酸素濃度を高める操作をしない条件では、脱窒槽に流入してきた廃水は速やかに溶存酸素が消費され脱窒反応を行うに十分な条件となる。
本発明においては、廃水中のアンモニア態窒素の好気条件で亜硝酸や硝酸に酸化すること(硝化処理)を目的とする場合には、硝化細菌、亜硝酸酸化細菌、あるいはこれら微生物を含む活性汚泥を包括固定化し使用することも、これら微生物を付着させた付着固定化担体とし使用することもできる。また、本発明の微生物包括固定化担体は、硝化反応、嫌気性アンモニア酸化反応、リン除去反応などにも適用することができる。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは単に例示の目的で掲げられるものであって、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜3〕微生物包括固定化担体の調製
脱窒菌を含有する活性汚泥を固定化材料と混合して重合させることにより微生物包括固定化担体を調製した。
脱窒菌を含有する活性汚泥を固定化材料と混合して重合させることにより微生物包括固定化担体を調製した。
(微生物包括固定化担体の材料)
・汚泥の種類 :活性汚泥
・担体当りの汚泥濃度:0.5質量% − 担体
・固定化材料 :レゾルシノール 0.2質量%
・硬化剤 :炭酸ナトリウム 0.002質量%
・架橋剤 :ホルムアルデヒド 0.3質量%
・硫黄 :粉末硫黄 75μ以下 4.0質量%
・水 :蒸留水
・汚泥の種類 :活性汚泥
・担体当りの汚泥濃度:0.5質量% − 担体
・固定化材料 :レゾルシノール 0.2質量%
・硬化剤 :炭酸ナトリウム 0.002質量%
・架橋剤 :ホルムアルデヒド 0.3質量%
・硫黄 :粉末硫黄 75μ以下 4.0質量%
・水 :蒸留水
上記固定化材料、硬化剤、架橋剤、蒸留水を混合した後に、汚泥と硫黄とを添加し、温度20℃下で所定の時間重合させた後、直径10mmの円柱ペレットに成型し、微生物包括固定化担体を調製した。重合時間が1時間のものを実施例1とし、重合時間が3時間のものを実施例2、重合時間が6時間のものを実施例3とした。
また、生物学的排水処理を行うための包括固定化担体に混合する脱窒細菌は、既存の活性汚泥装置から脱窒細菌を含む活性汚泥を採取して、粉末硫黄とともに脱窒槽へ充填し人工排水で馴養を行った後、硫黄脱窒活性が安定したことを確認して試験に用いた。
〔比較例1〕重合時間を8時間とする以外は、実施例1〜3と同様の方法にて微生物包括固定化担体を得た。
実施例1〜3、比較例1で得られた微生物包括固定化担体について下記条件にて細孔分布を測定した。
(水銀圧入法を用いた細孔分布測定):
装置 :島津社製“MICROMERITICS AUTOPORE IV”
(水銀圧入法を用いた細孔分布測定の分析条件)
前処理 :温度90℃、真空度10.7Pa、処理時間2時間
水銀ポロシメトリー測定条件:
(圧力範囲)0.1〜60000psia
(水銀接触角)130°
(水銀の表面張力)470dyn/cm
(測定範囲)5〜50000000Å
装置 :島津社製“MICROMERITICS AUTOPORE IV”
(水銀圧入法を用いた細孔分布測定の分析条件)
前処理 :温度90℃、真空度10.7Pa、処理時間2時間
水銀ポロシメトリー測定条件:
(圧力範囲)0.1〜60000psia
(水銀接触角)130°
(水銀の表面張力)470dyn/cm
(測定範囲)5〜50000000Å
実施例1〜3、比較例1で得られた微生物包括固定化担体の水銀圧入法を用いた細孔分布測定結果を図1、表1に示す。
図1に示すように、固定化材料として、フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂を用いることにより、20〜1000nmの範囲に細孔径のピーク位置を有する細孔を持つ固定化担体を製造できることが分かる。
〔比較例2〕ポリエチレングリコールを固定化材料とする微生物包括固定化担体
・汚泥の種類 :活性汚泥
・担体当りの汚泥濃度:0.5質量%−担体
・固定化材料 :ポリエチレングリコールジアクリレート 10質量%
・重合促進剤 :テトラメチルエチレンジアミン 0.5質量%
・開始剤 :過硫酸カリウム 0.25質量%
・硫黄 :粉末硫黄 75μ以下 4.0質量%
・水 :蒸留水 80質量%
・汚泥の種類 :活性汚泥
・担体当りの汚泥濃度:0.5質量%−担体
・固定化材料 :ポリエチレングリコールジアクリレート 10質量%
・重合促進剤 :テトラメチルエチレンジアミン 0.5質量%
・開始剤 :過硫酸カリウム 0.25質量%
・硫黄 :粉末硫黄 75μ以下 4.0質量%
・水 :蒸留水 80質量%
上記固定化材料、汚泥及び重合促進剤を混合後、pH調整を行い、重合開始剤を添加し、30分間重合させた後、10mm角の直方体に切断し、微生物包括固定化担体を成型した。調製した微生物包括固定化担体の細孔分布を水銀圧入法により測定したところ、細孔径のピーク位置は7nmであった。
〔実施例4〕排水の脱窒処理試験
(試験条件)
使用排水 :模擬排水(硝酸態窒素200mg/L)
処理槽の容積 :2L
微生物包括固定化担体の充填率:20容量%
滞留時間 :4時間
処理温度 :20℃
(試験条件)
使用排水 :模擬排水(硝酸態窒素200mg/L)
処理槽の容積 :2L
微生物包括固定化担体の充填率:20容量%
滞留時間 :4時間
処理温度 :20℃
(試験方法)
実施例1〜3、比較例1〜2の微生物包括固定化担体について、上記の処理条件でそれぞれ脱窒処理試験を行った。即ち、硝酸態窒素(NO3−N)の濃度が200mg/Lになるように調整した模擬排水を作製し、処理槽の容積に対して20容積%の微生物包括固定化担体を投入した処理槽に模擬排水を通液して、30日間処理した後、イオンクロマトグラフ法により被処理液中の硝酸態窒素(NO3−N)の残存量を測定した。微生物包括固定化担体の脱窒性能は、模擬排水の硝酸態窒素の量、被処理液中の硝酸態窒素の残存量から以下の数式にて求められる脱窒率で評価した。結果を表2に示す。
実施例1〜3、比較例1〜2の微生物包括固定化担体について、上記の処理条件でそれぞれ脱窒処理試験を行った。即ち、硝酸態窒素(NO3−N)の濃度が200mg/Lになるように調整した模擬排水を作製し、処理槽の容積に対して20容積%の微生物包括固定化担体を投入した処理槽に模擬排水を通液して、30日間処理した後、イオンクロマトグラフ法により被処理液中の硝酸態窒素(NO3−N)の残存量を測定した。微生物包括固定化担体の脱窒性能は、模擬排水の硝酸態窒素の量、被処理液中の硝酸態窒素の残存量から以下の数式にて求められる脱窒率で評価した。結果を表2に示す。
脱窒率=(模擬排水の硝酸態窒素の量−処理水の硝酸態窒素の量)/(模擬排水の硝酸態窒素の量)×100
また、供試した微生物包括固定化担体は、予め硝酸塩を含有する無機培地で馴養を行った後、硫黄脱窒活性が安定したことを確認して試験に用いた。
表2に示すように、実施例1及び2の微生物包括固定化担体は、原水中の80%以上の硝酸態窒素が除去でき、硝酸性窒素の脱窒反応が十分に進行していた。これに対し、比較例1〜2の微生物包括固定化担体は、脱窒率(原水中の硝酸態窒素の除去率)が40%以下であり、脱窒反応が十分に進行しないことが分かる。
表2で示した通り、実施例1〜3の脱窒率は比較例1〜2よりも高い値を示しており、脱窒反応は微生物の呼吸反応であることから、実施例1〜3の微生物包括固定化担体では、脱窒菌の増殖が進んでいると考えられる。
以上より、本発明の微生物包括固定化担体は、特定の細孔径の細孔を有するため、基質は微生物包括固定化担体内部まで透過することができるようになり、脱窒菌の生育場所が確保され、より脱窒活性が高くなることが分かった。
Claims (10)
- 水銀圧入法で測定された細孔分布において、細孔径のピークが20〜1000nmに位置し、かつ細孔径20〜1000nmの細孔容積が全細孔容積の30%以上を占めるフェノール類−ホルムアルデヒド樹脂からなる微生物固定化用担体。
- フェノール類−ホルムアルデヒド樹脂が、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂である請求項1記載の微生物固定化用担体。
- 微生物が、脱窒細菌である請求項1又は2に記載の微生物固定化用担体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の微生物固定化用担体に微生物が包括固定された微生物包括固定化担体。
- 包括固定する微生物が、脱窒細菌である請求項4記載の微生物包括固定化担体。
- 包括固定化する微生物が、活性汚泥、硫黄酸化細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌から選ばれる1種又は2種以上の脱窒細菌である請求項4又は5記載の微生物包括固定化担体。
- 更に、粉末硫黄又は硫黄化合物が包括固定された請求項4〜6のいずれかに記載の微生物包括固定化担体。
- 粉末硫黄又は硫黄化合物と、脱窒細菌とを、請求項1〜3のいずれかに記載の微生物固定化用担体に包括固定することを特徴とする請求項7記載の包括固定化担体の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の微生物包括固定化担体を、被処理水とともに処理槽に収容して処理を行うことを特徴とする廃水又は環境水の窒素除去方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の微生物包括固定化担体を、被処理水と嫌気条件下又は無酸素条件下で接触させ、前記被処理水中の硝酸性窒素を窒素ガスに還元し除去することを特徴とする廃水又は環境水の脱窒素方法。
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JP2012123004A JP2013248542A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | 微生物包括固定化担体及びその製造方法、並びにそれを用いた廃水の窒素除去方法 |
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JP2017000987A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 新日鐵住金株式会社 | 生物学的窒素除去方法及び窒素含有廃水の処理装置 |
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- 2012-05-30 JP JP2012123004A patent/JP2013248542A/ja active Pending
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